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  • ダラ~と年越し

     『ヒアルロン酸』のドリンクを購入されたお客様の手が、見るからに蒼黒くなっていて、余計なお世話とは思いつつ、つい「よろしければご相談下さい」と言ってしまった。
     時間が無いようだったので、指先の血行改善のためにシャワーを意識的に浴びたり、お風呂に入る時には、しっかり指先を湯船に浸けるようにとだけ伝えた。
     塗り薬なら『ヒビエイド』を、内服薬なら『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』を案内したかったんだけど、また来てくれるかしらん。

     成人の息子さんのために風邪薬をと来店されたお客様に、詳しく症状を尋ねると主訴は咳で、その咳は昼間に激しく出て、すでに数日が経過しているという。
     『エスエスブロン錠』をとも考えたけど、明日にはチケット販売のバイトがあるというお話だった。
     ありゃ、新年早々にイベント関係の仕事ですか、大変ですねぇ。
     屋外ではないらしいとはいえ、私の経験では会場の入口近くだったりするから、寒風が吹きさらすと予想。
     神経中枢に働きかける咳止めだと、疲労して免疫力が低下してしまうかもしれず、年末の医療機関が休みのタイミングで風邪が悪化してしまう可能性を考慮して、『五虎湯』を案内した。
     すると、咳だけではなく吐き気も訴えていると分かった。
     重要な情報を、後出しされると困る(^_^;)
     まぁ、本人じゃないからお客様も忘れていたんだろうし、聞き出しが遅かった私のミス。
     あまりやらない使い方だけど、『柴胡桂枝湯』との併用を提案して、両方をお買い上げ頂いた。

     温湿布を求めて来店したお客様、使っていた銘柄が棚に見当たらないというのだけれど、なんとなくデザインで記憶しているらしく、名前も主成分も不明。
     『サロンパス』と『パテックス』は、以前に使ってかぶれたというから、サリチル酸系が駄目なのか。
     フェルビナク製剤も提案してみたのだが、レジに生活用品を持った人が来てしまい、そちらの対応をしている間に立ち去られてしまった。
     うう……、医薬品以外のレジに誰か誘導して……(´。・ω・。`)

     やや高齢のお客様が『葛根湯』を購入され、用途を尋ねると常備薬にとのことだった。
     『葛根湯』は、未病の段階、すなわち「風邪かな?」という時から使えるから、確かに常備薬にはもってこい。
     ただ、家に置いておいては、飲み始めるタイミングを外してしまうこともあるので、ぜひ持ち歩いて下さいと説明した。
     すると、喉風邪になることが多いというお話。
     もし本当に喉風邪が多いのでしたら、『銀翹散』もお勧めですよと紹介したところ、『芍薬甘草湯』を探しているけど見当たらないと言われた。
     ああ、うちのお店では『芍薬甘草湯』という銘柄ではおいていないんですよ~。
     本部から大量に送り込まれてる、『コムレケア』があるので。
     中身は、『芍薬甘草湯』ですと案内すると、『葛根湯』と一緒に購入された。
     テニスをしていて、夜に疲労からか、こむら返りになるらしい。
     まぁ、運動してなら心配ありませんね。
     これが、運動していないのにこむら返りを繰り返すようだと、心臓疾患も疑われますが。
     とはいえ、体に負担になる運動量は、ほどほどに(´∀`*)ノシ

     今年最後の勤務が終了。
     と言っても、明日も普通に出勤するから年末という気が全くしない。
     先輩パートさんに聞いた話じゃ、元々は三ヶ日には営業していなかったのが、試しに開けたら予想以上にお客様が来ちゃったんで開けるようになったそうな。
     閉めとけば良かったのに……(;´д`)
     そして今日は、夕飯を食べに実家に立ち寄り。
     奥さんと次郎は、奥さんの実家に行ってしまったので。
     奥さんがいないと、食生活が充実して助かる(笑)
     帰ってくるまで、気ままな独身生活♪
     夕飯は年越しそばで、お酒を飲んで仮眠してしまったから、起きたら『紅白歌合戦』も終わって年が明けていた。
     寒空の中、家に帰って飲み直し。
     新年が、ダラ~と始まってしまった(笑)

     

  • 皮膚のケアには保湿と考えがちだけど

     お客様から、あかぎれや手荒れの改善のために、寝る時に薄い手袋を使いたいと相談され綿手袋を案内したのだけれど、どうやらイメージと違っていた模様。
     詳しくお話を訊くと、保湿を目的にしているらしく、手を見せて頂いたら肌が割れていた。
     これでは、保湿がどうのというレベルではないので、『ヒビケア軟膏』を案内した。
     すると、『ヒビケア軟膏』は持っているものの、期限切れだから使っても良いかと尋ねられた。
    「私の家族なら、使わせることもありますが……」と答えて、察して頂いたσ(^◇^;)。
     その後、お客様自身で『メンタームメディカルクリーム』を選んで購入された。
     そして、どうしても手荒れは保湿と考えがちだけど、ハンドケアの薬の成分を見れば分かるように、血行促進のためにビタミンEが入っていたりと、皮膚の再生のためには材料(栄養)の供給が必要で、その材料を運ぶのは血液なので、血行の改善もまた大事なのだ。
     今回のお客様も、指先の蒼黒い色からして血行不良は明らか。
     内服薬として、『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』を紹介した。

     欲しい商品を一品一品メモを見ながら探すのを頼まれたので、介護さんかと思ったら、購入代行業の人だった。
     仕事としてあるのは知っていたけど、初めて会ったわ。
     いちいち尋ねられるのは面倒だけど、買い物としては正しくもある。
     残念ながら今回は、探しているという商品は一点も置いていない物ばかりだった。
     お話では、歩き回って大変だから、お店に入ったらすぐ店員に尋ねることにしているというので、こちらも足の疲労について話を振ってみると、やはり筋肉痛になるという。
     そこで、『コレムケア』(芍薬甘草湯)をと勧めたら、お買い上げ頂けた。

     踵のひび割れということで、『ヒビプロKT』を購入されたお客様が、やはり保湿を気にされていたので、これまたやはり血行が大事なことをお話して、マッサージを勧めた。
     マッサージというと、強く揉んだり擦ったりと思われがちだけど、血行改善のためにしろリンパマッサージにしろ、力を入れる必要は全く無い。
     軽く撫でるだけでも充分なので、お風呂に入りながらでもテレビを見ながらでも、数分間だけ撫でてみて下さいな。
     毎日やっていると、やる前との違いが分かると思います。

     『のどぬーるスプレー』を求めて来店されたお客様に、消毒主体のポピドンヨードの物と、炎症を抑えるアズレンの物とで二種類あることを説明した。
     私は基本的に毎回案内するようにしてるんだけど、特に質問することもなく購入する人は、そのへんの違いをどう判断して購入してるんだろう(・_・?
     今回のお客様は、症状を詳しく尋ねてみたら、喉の痛みはそれほどではなく、喉に何かが張り付いている感じがするというので、乾燥している可能性をお話して『麦門冬湯』を勧めたところ、お買い上げ頂いた。
     胃の具合が悪い感じがするというお話もあったから、もしかすると逆流性食道炎というのもあるかもしれない。
     なにしろ正常な人でも、日に50回程度は胃液が逆流していて、食道や気管支を傷めていたりするので。
     だからこそ、「喉が痛い」というだけでは風邪とは限らないんだけど、なかなか認知が広がらないのが現状。
     そして『麦門冬湯』は、効能こそ乾燥性の咳だけど、生薬構成は胃薬に近いため、逆流性食道炎での喉の違和感や痛みにも適応する。
     そうなお話をしたら、お客様は声を使う仕事をされているそうで、今回『のどぬーるスプレー』を使おうと思ったのは、声がれに備えてというのも考えていたそう。
     なるほど、それでしたら『響声破笛丸』も覚えておいて頂くと、役に立つ時にあるかもしれませんと紹介した。

     

  • 「いつものこと」と思ってしまうと危険

     やや高齢のお客様から、胃痛と胃もたれの相談を受けた。
     以前はならなかったのに、最近になって起きるようになったらしい。
     でも、血圧の薬や腰痛の薬の他に、その薬から胃を守るための胃薬も病院から処方されているというのに、お薬手帳も現物も家に置いてきたそうな。
     うちの母親なら、小一時間ばかり説教してやるのに(`・ω・´)
     担当医に相談するよう勧めたうえで、『大正漢方胃腸薬』を紹介した。
     これなら、『安中散』『芍薬甘草湯』で、大抵の薬とぶつかることは無いから。
     ただ、それで安心して自己判断で使われても困るけど。
     他に、オムツかぶれの相談を受け、『フェミニーナ軟膏』を風呂上がりに、毎日塗っているとのことだった。
     痒み止めを毎日使っていても改善しないと思われるため、毎日のケアにと『桃の葉ローション』を案内して、痒みが強い時だけ『フェミニーナ軟膏』を使うよう勧めた。
     『桃の葉ローション』と『大正漢方胃腸薬』をお買い上げ頂いたけど、心配なので『大正漢方胃腸薬』を使ったことを、ちゃんと担当医に報告するよう、お話した。

     お客様が『バファリンルナi』を、他の鎮痛薬と比べてから購入されたので、同じバファリンの名前が付いていても、『バファリンA』とは成分が違うことを説明した。
     すると、成人の娘さんが中学生の頃からずっと生理が重いという、お話だった。
     ううん、痛いのが当たり前ということに慣れてしまうと、将来的に重大な病気を「いつものこと」と思って見逃してしまう可能性がある。
     うちの奥さんなんか、それで結局は子宮筋腫が大きくなるまで気づかず、子宮を摘出することになってしまった。
     次郎を妊娠した時には、当初は「双子かも」と診断されて、調べたら実は筋腫に胎児が圧迫していて流産する危険に晒されたうえ、筋腫がさらに大きくなるのが先が次郎が生まれるのが先かという事態にまでなり、結局は次郎ごと子宮を取り出すことに。
     そこまでは話さなかったけど、生理痛で痛みが強いのは出血により局所的な栄養不足が起きていたりして、それが別な病気の発症に繋がることがあるため、体質改善の治療を勧めた。
     生理で起きている実際の症状が不明なため、『当帰芍薬散』『桂枝茯苓丸』を案内しつつ、近くの漢方薬に詳しい病院を紹介した。

     

  • 患者さんに相談されるだけで全俺が泣いた

     お客様から、『アリナミンEX Plus』と『新パワーアクトEX』の違いを質問され、内容としては同じであることを伝えた。
     用途を尋ねると眼精疲労だそうで、仕事でのパソコン作業が思い当たるという話から、比較として『新キューピーコーワi』と『ナボリンS』も紹介した。
     そして、サプリメントだけど『アスタキサンチン』も。
     『アスタキサンチン』は侮れなくて、『ブルーベリー』のように、飲んですぐに効果を感じられるケースも報告されている。
     医学的な研究は進んでいても、医薬品としての認可を受けるのは難しいらしいのが残念ですが。
     あと、お客様はお風呂が短めだというので、上半身の血行を良くするためにも、下半身を温めるのが大事ですと説明した。
     今回は、『新パワーアクトEX』を購入。
     価格と効き目は必ずしも正比例しないから、まぁ妥当なところだと思う。

     『ガスター10』を求めてお客様が来店したけれど、うちには置いていないことを説明したうえで症状を訊いてみたところ、主訴は胃もたれと胃痛だった。
     以前に『パンシロン01+』を服用して効果が無く、ストレスが思い当たり『大田漢方胃腸薬2』(安中散加茯苓)も試してみたものの芳しくなかったようだ。
     そこで、痛み止めに『芍薬甘草湯』の入っている『大正漢方胃腸薬』を案内しつつ、いっそのこと『芍薬甘草湯』だけの『コレムケア』はどうかと提案してみた。
     すると、『大正漢方胃腸薬』を試してみるとのことで、お買い上げ頂いた。
     そうそう、あと食欲があっても食べ始めるとすぐ満腹になって痛くなるというお話だったため、食事の前に温かいお茶などをんで胃に準備運動をさせるように勧めた。

     やや高齢のお客様から、耳鼻科に予約していて、あまり時間が無いと言われつつ、不眠と食欲不振の相談を受けた。
     時間が無いのは困るけど、予め言ってもらえるのは助かる。
     なので、手短にというつもりで質問をまとめてしてみたら、案外と話し込むことになってしまった。
     大丈夫ですか時間(笑)?
     一週間ほど前に風邪をひき、咳だけが後に残った結果、今は咳も治まってきたものの疲労感を引きずっているという。
     お客様自身は、それで『命の母A』を買おうと立ち寄って、でも服用する前に相談しておこうと考えたそうな。
     うう……、それが本来あるべき姿、普通の事のはずなのに、滅多にお目にかかれない患者様……(´;ω;`)ブワッ
     いつも日記に書いている「相談された」というのは、大半はコッチから声を掛けてのことだから。
     おっと、話が逸れた。
     今回は、なかなか寝付けないというお話もあったため、『竹じょ温胆湯』を候補にしてみた。
     お客様も安眠剤は避けたいという事だったから、そのまますんなりと思ったら、詳しく症状を確認していく中で、痰は出ないのに喉がつかえた感じがするというお話が出た。
     しかも、食事も喉を通りにくいと感じている模様。
     むむっ……、となると『半夏厚朴湯』の方が適応するかも。
     あっ、それなら耳鼻科にかかるんだから担当医に処方してもらった方が、保険診療の点でも飲み合わせの点でも良いのでは?
     という訳で、これから行く病院の担当医に処方してもらえないか相談してみるよう勧めた。
     そのため、本日の購入は見送り。
     アチャー、商売に向いてないな自分(ノ∀`)

     

  • 段階を踏んで信頼関係を築いていくしかない

     お客様から、『パテックス機能性サポーター』の通常版とハイグレードモデルについての質問を受けた。
     ハイグレードモデルの方はクロステーピング構造になっていて、膝の安定性が通常版より優れています……と説明してみたものの、実はパッケージに書いてあることを言ってみただけ(;´∀`)
     それでは申し訳ないので、症状を詳しく尋ねてみたところ、仕事で重い物を持ったりで、膝の曲げ伸ばしが多いとの事だった。
     病院では特に異状は認められなかったようだけれど、冷えや血行不良が関係している可能性をお話して、『桂枝加苓朮附湯』を案内してみた。
     また、むくみの傾向もあるようだったため『防已黄耆湯』を紹介してみると、仕事で足が筋肉痛になる事が多いという話が出たため、『コレムケア』(芍薬甘草湯)を案内した。
     今日のところは、サポーターはやめて『コレムケア』をお買い上げとなった。
     私としては、もう少し踏み込んだ選択を促したかったところだけど、段階を踏んで信頼関係を築いていくしかない。
     そのためには、できるだけ見立てを外さないようにしないと。

     同僚が、家族の代理で来店したお客様から頭痛の相談を受けたようで、その内容のメモを読んだ。
     病院でMRIを撮り、頭痛薬も処方されているらしいのだけれど、微熱があるため担当医に風邪薬を希望したところ、市販の風邪薬で良いと言われて来店した模様。
     そして、家にも風邪薬があるというお話だったため、同僚はそれを服用するように勧めてみたが、『ベンザブロックL』を購入されたのだとか。
     発熱なら、『ベンザブロックIP』の方だと思うんだけど、喉の痛みがあったのかな。
     処方された頭痛薬の種類にもよるけど、解熱作用があれば風邪薬は不要なケースにも思える。
     本人が、何かしら飲まないと納得しないという事なのかもしれんけど。
     胃からくる頭痛もあるから、私だと微熱を考慮して『柴胡桂枝湯』を案内したかも。
     本当は、同僚とも症例研究ができると良いのになぁ。
     常時一人勤務で交代となると、こうして連絡ノートでメモのやり取りだけ。

     やや高齢のお客様から、目頭の赤味の相談を受けた。
     痒みは無いものの目ヤニが出るとのことで、風邪をひいてからという。
     眼球には目視で異常は認められなかったため、患部が目元だったので、『ロート新緑水α』を案内して、お買い上げ頂いた。
     患部が目そのものでない場合、痒み止めの皮膚の薬を目の近くに使ってしまう人もいるので、目薬の中で炎症を抑える物を案内するのが安全だと、以前にとある薬剤師さんから教わった。



     

  • 人に勧めて勧められは安易に考えないで

     『コッコアポEX』(防風通聖散)をレジに持ってきたお客様に、以前からの使用経験があるか尋ねたところ、人から勧められたとのこと。
     しかし、お客さま自身の体調を詳しく訊くと、寝つきが悪いらしく、原因としてストレスがあるようだったため、『コッコアポG』(大柴胡湯)を案内し、変更して購入となった。
     その、勧めた人には悪気は無いのだろうけれど、あまり安易に薬を人に勧めるのは控えて欲しいし、勧める時には、あくまで「自分には良かった」という点は強調しておいて下さいな。
     そして、人から勧められた時には、相手と自分との共通点をチェック。
     性別や年齢はもちろん、体格や肌の色、仕事や生活スタイルなど、チェック項目は多い。
     共通点が少ないと、まず合わないと思った方が安全です。
     まぁ、初めて買う薬は、まず店頭で相談をして頂くのが一番なんですが。

     肝油ドロップの効能について、お客様から質問を受けた。
     栄養剤の代わりに使うことを考えている様子だったけれど、用途としては栄養の吸収能力が未発達な幼児や、栄養が胎児に費やされる妊婦さんや授乳中の人、栄養の吸収能力が衰えた老人に使うのが一般的。
     よほど衰弱している人でなければ、普通に食事で充分だろうし、自分の食生活を顧みて、不足していると思われるサプリメントに重点を置いた方が良いのではと、お話した。
     肝油ドロップを使っての弊害は特に無いだろうけど、私自身は貧乏性なので、その予算は他に配分した方がと思ってしまう。

     お客様から、『当帰芍薬散』『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』の違いを質問された。
     これはまた、マニアックな(;´∀`)
     どうやら、病院からは『当帰芍薬散』が処方されているところ、人から『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』を勧められたらしい。
     すぐに飛びつかないで、まず相談してからというスタンスとは良いかと。
     ザックリと説明すると、『当帰芍薬散』は血流と水分代謝を良くすることで体内の熱の偏りを解消し、『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』は血流を改善するとともに温める力が強い。
     私なんかは、スキーに行く時にリフトで寒さに凍えるのを防ぐために、『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』を飲んでおくくらいでして。
     今回のお客様の場合、痩せ型で冷えが強そうなので試してみる価値はあるだろう。
     そうお話して、担当医に相談してみるよう勧めた。
     ただ、お客様の話によると、『当帰芍薬散』を処方してもらっている病院で、こむら返りに『芍薬甘草湯』を頼んだら断られたとか。
     おそらく芍薬が重なるのを避けたんだろうけど、芍薬の重複って、そんなにマズイのかな?
     甘草は、よく重複について注意されるけど。
     その甘草にしても、茯苓が入っていれば余剰分は排泄されるから心配無いという説もあるようだし。
     後で調べてみよう。(と思って、たいてい忘れる……)


     

  • 症状に合わせた乗り換えプランも大事

     『葛根湯』『五虎湯』を一緒に購入されるお客様がいらしたので、念の為に用途を確認すると、風邪の常備薬にしたいという。
     風邪をひくと、いつも咳になってしまうらしいのだが、『葛根湯』にも『五虎湯』にも麻黄が入っていて、これは体を温めるため重なるのは好ましくない。
     まぁ、麻黄は温めると言っても熱を発散させるためで、『五虎湯』には患部を冷やす石膏も一緒に入ってるんだけどね。
     ただ、『葛根湯』との併用で考えると、体内を乾燥させてしまう心配がある。
     となると咳止めには、体内の乾燥を防ぐ『麦門冬湯』の方が良いだろうと案内したところ、『葛根湯』『麦門冬湯』の組み合わせで、お買い上げ頂いた。
     そうそう、あと麻黄は少なからず胃に負担をかけるため、処方的に胃薬に近い『麦門冬湯』は、胃を守る働きにも貢献する。

     お客様が、『大正漢方胃腸薬』と、外からのストレスに用いる『四逆散』の入った『爽和』と、内面のストレスに適する『リフレライフ』(安中散加茯苓)を何度も眺めたうえで、『大田漢方胃腸薬2』(安中散加茯苓)をレジに持ってきたので、念のため症状を尋ねてみた。
     朝起きると胃痛がするというお話からすると、胃酸過多の可能性が考えられる。
     内面のストレスは思い当たるそうなので、そのまま購入して頂きつつ、痛みに対して効果が弱いと感じた時には、痛み止めの『芍薬甘草湯』が入っている『大正漢方胃腸薬』への変更も検討するよう、お話した。

     ご主人の代理で、お客様が咳の相談にいらした。
     熱などの風邪の症状は無いのに、夜中に激しく咳き込み、それでいて昼間はそれほどでもないというお話から、『五虎湯』を案内した。
     しかし、その前の状況を詳しく尋ねたところ、一週間ほど前には鼻水と熱を伴う風邪をひき、『ベンザブロックS』を服用していたと分かった。
     ありゃん、重要な情報を後出しは困る。
     まぁ、それを聞き出すのも私の役目な訳ですが。
     でも、代理で薬を購入される時には、忘れずに最初の段階で知らせしてもらいたいところ。
     今回の場合、風邪による発熱で体内が乾燥したうえ、現代薬の風邪薬により症状を抑えた結果、神経レベルでの保湿機能が低下していることで咳になっている可能性をお話して、『麦門冬湯』も紹介した。
     ひとまず、『五虎湯』で目先の咳を止めて、後から『麦門冬湯』に乗り換えるプランを提示して。
     この辺りは、予算との兼ね合いがあるし、できるだけお金を掛けたくないと思うのは当然だろうから、乗り換えプランは、なかなか受け入れてもらえないものだけれど。
     他に、『のどドロップ浅田飴』と、医薬品の『浅田飴』の違いを質問された。 
     『のどドロップ浅田飴』の方はセチルピリジニウムが主成分で、これは消毒が目的なのに対して、『浅田飴』の方は熱を発散する麻黄や、患部を冷やす桔梗などの生薬が処方されていることを説明した。




     

  • 漢方薬と現代薬の合わせ技が便利です

     『葛根湯』の錠剤を購入しようとしたお客様に用途を尋ねると、中学生の子供が頭痛と喉の痛みを訴えているとのこと。
     上半身を温める『葛根湯』は、喉の痛む風邪には適さないことを説明し、『桔梗湯』『駆風解毒湯』との併用を勧めた。
     しかし、『桔梗湯』はお腹まで冷やしてしまう可能性があるため、胃腸について確認すると、どうやら弱い模様。
     ううむ、それでは主に冷やすのが上半身に留まる『銀翹散』は、いかがでしょう?
     頭痛にも効果が期待できますし、風邪でなかった場合に疲労になる事もありません。
     また、『葛根湯』については、家に置いておくより、持ち歩いて出先で不調を感じたら、早め早めに服用するようお話したところ、顆粒に変更して両方をお買い上げ頂いた。
     バンザーイ(∩´∀`)∩

     やや高齢のお客様が、鼻水と咳の相談で来店。
     発熱は無いとの事だったけど、疲れているように見受けられた。
     現代薬として『パブロンエースAX』を候補に考えたものの、疲労を避けるために『小青龍湯』を勧めてみたが、漢方薬単独には効果の早さの点で不安があるらしい。
     一応、漢方薬も早く効くことは説明したけれど、どうしても体質改善のイメージで漢方薬は効き目が遅いと思われがち。
     そこで、『小青龍湯』にアセトアミノフェンとエテンザミドを加えた『ストナデイタイム』を案内したところ、こちらは納得していただけたようで、購入を決められた。
     佐藤製薬さんも、便利な市販薬を出してくれたものだ。
     でも、うちの系列のお店では、定番商品には入っていないんだよなぁ。
     モッタイナイ、ね~(*´・д・)(・д・`*)

     『桔梗湯』と『ペラックT』を見比べていたお客様が、『ペラックT』に決めたので、念のため症状を尋ねたところ、いつも喉だけが痛くなり、風邪のような頭痛や発熱といった症状は出ないというお話から、胃炎の可能性もあることを伝えた。
     胃炎を起こすと、胃に自覚症状が無くても、その炎症が喉にも影響するので、そういう時には『安中散』『芍薬甘草湯』が入った『大正漢方胃腸薬』や、逆流性食道炎にも用いる『半夏瀉心湯』が適応する場合があることを説明した。
     まぁ、今回はそのまま『ペラックT』を試してみるということで購入されたけど、いずれにしても喉が痛む時には、消化に良い食事にすると喉の痛みも軽減するので、お試し下さいと付け加えた。

     

  • ニセ医学から患者さんを守る戦いは消耗するばかり

     お客様から、急な腹痛の相談。
     これからまた仕事に戻らなければならず、今は下痢をしている訳でもないそうなので『コレムケア』(芍薬甘草湯)を案内したのだけれど、痛むのがお臍の周りという事から、後でお腹を下すかもしれないと思い直し、『エクトールDX』を勧めた。
     『即効丸』を扱っていれば、そっちを勧めたかった。
     仕入れルートは無いものか。
     今回は結局、お客様が普段は『正露丸』を使ってるとのことで、糖衣錠を購入された。
     使いたい物が決まっているのなら、さっきの相談は何なのかと思わなくもないものの、そもそも相談するお客様の方が珍しいので、それだけでも良かったと思う。
     それに、今まで効果があったという事は、相性が良いという事だろうし。
     ただし、『正露丸』が適応するのは、基本的には飲食物が汚染されているような食中り。
     一応は、そう説明しておいた。
     そういえば、『正露丸』の成分である医薬品の「木クレオソート」を防腐剤の「クレオソート」と勘違いして、体に害があると喧伝している人達がいる。
     中でも酷いのが、『船瀬塾』を主宰しているジャーナリストの船瀬俊介。
     ネットで、『船瀬塾』のテキストの一部を見たけど、「主成分のクレオソートに発がん性の疑いあり」と書いてある。
     http://www.seirogan.co.jp/products/seirogan/truth/creosote01.html
     この人はきっと、「インフルエンザウイル」と「インフルエンザ菌」の区別もつかないと思う。
     名前が似ているからって、勝手に混同して貶めるって、ジャーナリストが一番しちゃいけない事じゃないのか。
     犯罪者と似ている名前の人を掴まえて、「コイツ悪い奴なんですよ」と糾弾するその姿勢は、冤罪事件の温床そのもの。
     そのうえ、「検査は受けるな!クスリは飲むな!病院に行くな!」というテーマで講演を行なっていて、そんなに人を殺したいのかと。
     本人が自身でそうするのなら、その思想信条そのものはアリだけと、他の人を巻き込むような真似は、やめてもらいたい。
     「クスリ漬け医療の脱却をはかるために、皆さんと力を合わせて戦いましょう!」とメッセージを発信しているが、いったい何と戦っているのやら。
     『船瀬俊介に殺される~「抗ガン剤で殺される!」批判~』というネットの記事を読むと分かるように、医療現場の人たちは、こういう輩からも患者さんを守らなければならない。
     戦っているのは、医療現場の人たちの方なんである。
     http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20091207
     そして、ニセ医学との戦いは果てしない消耗戦である。
     なにろしろ、ニセ医学を提唱する人の動機は様々。
     実際に医療事故の被害に遭われた被害者や家族なら、まだ対応の仕方というものがある。
     まぁ、体験を元に治療そのものを否定するのは、別な被害の種を撒くようなものだから困るので、せめて医療事故の救済策の充実を訴えるくらいにして貰いたいけれど。
     困るのは、正義感やら強烈な承認欲求(人々に認められたい、賞賛されたい)が動機の場合だ。
     たとえ少数の人達からでも、「その通り!」とか「いいね!」と言ってもらえればモチベーションが上がり、活動の原動力となってしまう。
     対して医療関係者が反論を試みても、そもそも敵視されているうえ、反論の要旨はどうしたって常識の範囲に留まって面白みに欠けるため注目されにくく、誠実であればあるほど医学の限界を正直に語るから「100%治る」などとは言わないため賞賛もされない。
     せめて金銭でも何でも対価が得られれば別だろうけど、反論に労力を掛ける余裕があるならば、目の前にいる患者さんに真摯に応対するのが、この職種を選んだ者の使命というもの。
     しかし、そうやって職務に忠実に働いている間にも、ニセ医学の情報は拡散していくのだから、真剣に向き合ったら心身ともに消耗するばかり。
     だから、ニセ医学からは自衛してもらうしかないのだ。

     『新コルゲンコーワトローチ』と『パブロントローチAZ』を比較しての質問を、お客様から受けた。
     分かりやすく、でも間違い無く答えるというのは、難しい。
     前者は患部を消毒するような物で、後者はアレルギーのように異物に反応したさいの炎症を抑えます、という答えはきっと、テストでは0点である。
     なので、その辺りは軽く流し(マテ)、症状を詳しく尋ねると患者さんは御主人で、喉がカサついて痰が張りつくと訴えている模様。
     これは『麦門冬湯』の出番だろうと勧めたところ、購入されるというのでトローチの方はキャンセルするか確認すると、頼まれ物だからという事で『新コルゲンコーワトローチ』を一緒にお買い上げ頂いた。
     まぁ、頼まれ物じゃそうなりますよね。
     ただ、現在の症状からすると、余計に患部を荒れさせそうなのが心配(;´д`)

     『ヘパリーゼ』の液剤を購入されたお客様に、効能としては疲労回復だけで、本格的に飲酒による肝臓の働きを助けるには、『ネオレバルミン』の方が適していますと紹介した。
     今回は購入に至らなかったものの、興味は持って頂けたようだ。
     そういや、近所のドラッグストアでは、ビールの横に『ヘパリーゼ』が陳列してあった。
     法的に禁止されていないとはいえ、その売り方は、どーなのよ。
     こういう時にこそ言いたいね、「クスリは飲むな!」ってセリフは。
    「薬飲み飲み、酒を飲み」なんて、落語じゃないんだから。
     『ヘパリーゼ』の効能書きには、「肝臓疾患」とは書いてないですよん。

     

  • 飲み会の幹事さんに覚えておいてもらいたい事

     『口内炎パッチ』を購入されたお客様に、口内炎の原因で一番多いのは、胃の不調である事をお話したところ、興味を示されたので『半夏瀉心湯』と『柴胡桂枝湯』を紹介した。
     そして、つい夜更かししてしまうというお話が出たため、『半夏瀉心湯』の方を勧めてお買い上げ頂いた。
     すると、5歳の子供が腹痛を起こしやすいと相談された。
     吐き気や下痢などは無いようだから、子供なりにストレス等で痙攣を起こしているのだろうと思い、『芍薬甘草湯』を案内した。
     今回は購入には至らなかったけど、こうして家族の相談を受ける事もあるし、やっぱり積極的に声を掛けないと駄目だなと痛感。

     お客様から、痰と咳の相談を受け、現代薬の『ストナ去たんカプセル』と漢方薬の『麦門冬湯』を案内しつつ、体内が乾燥している可能性と、その原因が胃炎と考えられる事を説明したところ、以前に喉のつかえ感があり、逆流性食道炎と診断されたと話された。
     今回も、そもそも飲み会で胃を悪くしてから咳が出始めたというので、胃のつかえには『半夏瀉心湯』を、喉のつかえには『半夏厚朴湯』をと紹介した。
     今日のところは『麦門冬湯』を購入して頂いたのだけれど、飲み会では最初の一杯がビールになりがちなため、参加する前にコンビニに立ち寄って、温かいお茶を飲んでおくようにお話した。
     最初に冷たいビールを飲んでしまっては、胃の働きを悪くしてから飲み食いする事になり、二日酔いの原因にもなるので。
     私がいつもしている例え話は、「最初に冷たいビールを飲むのは、冷水を浴びせてから走れと言っているようなもの。体を温めて準備運動をしてから走りだせば、後から冷水を浴びせられても、なんともありません」といった感じ。
     お客様自身は焼酎が好みだそうだから、お湯割りから始めるのが良いんだけどねぇ。
     幹事さんには、その辺りにも気を回して欲しいところ。
     例えば、全員か、ある程度の人数が集合するまでは乾杯を待つのも常だろうから、お店に相談して温かいお茶を用意してもらって、先に来た人達に飲んでてもらうとか。
     飲み屋側にも、お茶くらいは無料でサービスしてもらいたいね。
     胃の働きが良くなれば、追加注文を期待できるんだし(o ̄∇ ̄)o