お客様から『葛根湯』の質問を受け、風邪の初期の状態のことや、上半身を温めるので適応する症状と合わない症状のお話をしたところ、患者は8歳の子供で微熱と喉の痛みとのことだった。 『葛根湯』が適応する「風邪の初期」というのは、すでに何かしら症状が現れていたら遅く、「悪寒がした…気がする」とか「頭が重い…かな?」といった段階のこと。 もし発熱してしまっていたら、「風邪の中期」として『麻黄湯』を使い、…
- カテゴリー別アーカイブ それさえもおそらくは平凡な日記
「ドライアイ」を連想させる名前の目薬に注意!! 患者さん自身で分かる症状ではありません
若お客様から、ドライアイにどの目薬が良いか相談を受け、ゴマ油が入っていて粘度の高い『新ドライエイドEX』を紹介した。 病院で何か目薬を処方されたようだが、医師からは長く使う物ではないという説明を受け、市販薬を勧められたという。 ただ、その処方された目薬については名前を覚えていないという。 語感から良く勘違いされるのだけれど、「ドライアイ」と「乾き目」は異なる。 「ドライアイ」は「角膜が傷つ…
パッケージの効能で市販薬を選ぶお客様と、副作用が気にかかる店員との厚い壁
若いお客様が『アンメルツゴールドEXネオ』を購入されるさいに、強めの薬を希望なのか確認すると「大丈夫」というお返事で会計を済ませたら「値段が違う!」(値札より高い)って怒られ、売り場を見に行ったところ隣の『アンメルツゴールドEX』と間違われてると分かり、そそくさと帰ってしまわれた。 前者がジクロフェナクトリウム製剤で、後者がフェ ルビナク製剤であることを伝えられなかった。 パッケージのデザイ…
薬の「違いが分からない」のに、不安を抱かないお客様の心理とは?
お客様が『コートfAT軟膏』と『テラ・コートリル軟膏』をレジに持ってきたので、別々な人が使うのか尋ねると湿疹に自分が使うというため抗生剤とステロイド剤を合わせた『クロマイP軟膏』も紹介してみた。 『コートfAT軟膏』にはステロイド剤の他に雑菌の繁殖を抑える殺菌成分が入っているとはいえ、わざわざ別に抗生剤の『テラ・コートリル』を買うのであれば『クロマイP軟膏』という選択もありうる。 ただ、ステ…
患者さんが『ロキソニン』をお気に入りな理由は? 「好き」な物のコトをもっと知って下さいな
お客様から『ロキソニン』の内服薬を求められ、薬剤師のいないお店なので置いていないことを伝え、『ロキソニン』でなければならない理由が無ければ、同じ系統で化学構造式の似たイブプロフェンで代用できると考えられることと、 『ロキソニン』は早く効くものの体から抜けるのも早いとお話したところ「私、看護師なんで!」とキレられて、こちらの顔も見ずに無視された。 近くの薬剤師がいるドラッグストアの紹介を申し出た…
市販薬が消費者のニーズに応えた結果
お客様が『ワルツMクリーム』をレジに持ってきたさいに、クリーム剤と軟膏の使い分けを検討したか確認したところ、『デリケアM’s』を使っていて効かず、こっちが効いたいうため局所麻酔の効果と考えられる事をお話した。 それ以外には、大して内容は変わらない。 そのまま購入となったけれど、症状や患部については教えてもらえなかった。 長患いになってるようだと心配である。 お客様から両手のか…
鼻炎が起きたら、さっさと食事を胃に優しいメニューに切り替えちゃいましょう
お客様から風邪薬を求められたけれど、当初は鼻水のみという話だったため鼻炎薬を提案したところ、患者は奥さんとのことで電話をかけ始めた。 奥さんとの電話を終えて戻ってくると、すでに『ルルアタックEX』を使っていたとのことでレジに持ってきたため、咳が激しい場合に適応すると説明したら、症状は鼻水と喉の痛みというので鼻炎薬にも喉の効能があることをお話した。 『パブロン鼻炎カプセルSα』をお買い上げただ…
「消毒用アルコール」と「消毒用エタノール」の違い、「無印」と「IP」の違い、「医薬品」と「指定医薬部外品」の違い
親子と思われるお客様が除菌スプレーを見ていたので声をかけたところ、家の棚のカビ取りに消毒用アルコールを使う方法をネットで見たようだった。 カビの状態が酷いようであれば、塩素系の漂白剤を原液のままキッチンペーパーに染み込ませて数時間はカビの目立つ場所に当てておき、その後に消毒用アルコールで拭く方法もあることを教えた。 すると、「消毒用アルコール」と「消毒用エタノール」との違いを質問をされ、「無…
「適当に選ぶ」その前に、目の前にいる専門家に相談を! プライベートな情報に鍵があることも
お客様が、サリチル酸製剤で塗り薬の『トクホンチールOX』とフェルビナク製剤の貼り薬の『フェイタス5.0』をレジに持ってきたのでヒアリングしてみたところ、主訴は腰痛で「適当に選んだ」というため成分によって鎮痛効果や浸透力が異なることを説明した。 鎮痛効果を三段階で考えた場合、『トクホン』や『サロンパス』に代表されるサリチル酸は一番弱い。 というより厳密には鎮痛効果は無くて、弱い刺激を皮膚に与え…
最近の子供はオブラートを知らない? 処方された薬の飲み方は、調剤薬局で相談を
お客様からオブラートを求められ『袋オブラート』の一種類しか置いてないことを伝えて案内したところ、そのまま購入された。 私の高校生になる息子がオブラートを知らなかったエピソードをお話しすると、最近はどうしてるのか尋ねられた。 高齢の父親が薬を飲む時に使うそうだが、薬の成分によっては味噌汁など食事と一緒に飲める可能性もあり、服薬ゼリーを紹介してみたところ、手も不自由になってきているというため、調…