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  • 思春期のニキビは時間をかけて治す

     お客様が『ポピショットのどスプレー』をレジに持ってきたが、喉の痛みが一週間ほど続いてると言うので、抗炎症のアズレン製剤の方を勧めた。
     また、喉の奥の方が痛く、風邪で発熱したというお話があったため、胃炎起こして体内が乾燥してる可能性を伝えた。
     そして、内服薬も検討してはと提案し、『ペラックT』と『駆風解毒湯』を紹介したところ、病院で抗生剤を処方されたというので、薬の名前を尋ねると、最初は思い出せなかったようだが、後から『クラリスロマイシン』だと分かった。
     『クラリスロマイシン』は胃に負担がかかるので、体内の乾燥を取り除くために胃薬も兼ねる『麦門冬湯』を紹介したうえで、今回はアズレン製剤の『のどスプレー』をお買い上げいただいた。
     お客様には言わなかったけれど、『クラリスロマイシン』は副作用が少ない代わりに効果対象の菌種は少ないから、患者さんを安心させるために処方したということなのだろうか。
     この辺は、医師や薬剤師さんに訊かないと分からないな。

     幼児連れの夫婦のお客様が来店し、『ムヒこどもかぜシロップ』を子供に持たせてレジにいらしたが、子供が透明な鼻水を垂らしていたので病状を確認したところ、一度風邪をひいて、既に熱は下がったという。
     声嗄れ程度の喉の痛みがあるというお話から、甘草も入っている『ムヒこども鼻炎シロップ』の方を勧め、変更してお買い上げいただいた。
     鼻水は内臓の冷えと考えられることを話ししたところ、ご主人が暑がりで冷房を強くしているそうなので、子供には厚着をさせるように勧めた。
     特に、下半身の厚着が大事である。

     お客様からモノモライの相談を受け、抗菌目薬として『ロート抗菌目薬 i 』と『抗菌アイリス』を案内し、目の修復成分は無くても良いとのことから、後者をお買い上げいただいた。
     そして、一度帰られてから高校生の娘さんを連れて再訪し、ニキビの相談を受けた。
     成長期における赤ニキビのようだったので『ビフナイト』と『クレアラシル』を案内し、後者の肌色タイプを使っていただくことになった。
     また、内服薬として『清上防風湯』と、患部の熱感が強い場合に使う『黄連解毒湯』も紹介した。
     本人には、顔を洗いすぎないよう、泡を顔に付けたら、そのまま伸ばさず流すだけの洗い方をお勧めした。
     それと、患部を気にして手で触るのも良くないため、肩から上に手を上げそうになったら、下げることを意識するようにお話した。
      入浴は長いほうだそうなので、それは皮膚のターンオーバーのためにも続けるよう伝えた。
     何より大事なことだが、ニキビは成長の一環で体の仕組みなどが変わっていく過程において、設計図に対して材料が過剰だったり不足だったり、あるいは作り方を体が試行錯誤していることでもあるので、焦らずに着実に治していくことの大切さを付け足した。
     例えるなら、蝶になる前の蛹のようなもの。
     異性にしろ同性にしろ周囲の視線を意識する思春期だからこそ、今ニキビを何とかしたいという気持ちも分かるけれど、大人になってから輝くために、安易なニキビの除去法には飛びつかないことだ。

     

  • 子供の薬を親が買いに来てはいけない理由

     高校生の息子さんから頼まれたとのことで、『イボコロリ』を買いにお客様が来店。
     以前に、家にあった『イボコロリ』の液剤を使ったそうなのだが、イボは大きいらしく、しかし痛みについては分からないそう。
     どうも液剤を塗るだけで絆創膏などは貼っていなかったみたいなので、貼るタイプの『イボコロリ』を勧めた。
     『イボコロリ』がやっているのは、表皮をわざと腐られて下層からの皮膚の再生を促すのが目的だから、液剤を塗っただけで患部を覆わなければ意味が無い。
     ちゃんと添付文書を、読んでいないのだろう。
     イボがどんな物なのか、どうやって治療するのかの話を医師から教えてもらうためにも受診勧奨したうえで、もし本人が貼るタイプを気に入らなければ、未開封品は返品に応じますと伝えた。
     それに、若いうちに病院に行く練習は機会があれば、何度でもしておいた方が良い。
     その練習が不足していると、医師に「お任せ」になってしまい、使っている薬の内容も把握せず、国の負担する医療費は増えるは、患者さん自身の疾患も改善しないはなんて悪循環に陥ってしまう。
     病気の治療のチームリーダーは患者さんであって、医療従事者はリーダーに情報を提供し、作戦を立て、実行をサポートするだけ。
     こう言ってはなんだけど、複数の治療方針から予算や好みなんかを勘案し、決断するのは患者さん自身がしなければならないのだ。
     例えば、弁護士が法律や資料を駆使して経験から弁護方針を立てたとして、依頼者の判断を仰がずに「これが最善だから」と勝手なことをしたら困るでしょ。
     いや、中には本当に「お任せ」にしちゃう依頼者もいるかもしれないけど。
     ともかく国も本気で医療費の財政支出を抑えるつもりならば、子供の頃から保健体育なんかで病気治療におけるリーダーシップは患者にあることを教えると良いと思うんだけどねぇ。
    「お客様は神様です」以上に、勘違いしちゃう輩が出るかな?
     あれだって、最近じゃ「神様にも、貧乏神や疫病神がいます」という返しがあるけど。

     中学生の娘さんから、『ビフナイト』を頼まれたというお客様が来店。
     しかし、以前に『クレアラシル』を使って効かなかったからというお話があったので、成分は殆ど変わらないことを伝えた。
     すると、『ペアアクネクリームW』も使ったことがあるという。
     ううん、次々と乗り換えるのなら成分表示は確かめてもらいたいところ。
     商品名が違うだけで同じ処方内容というのは良くあることだし、処方によって治療の狙いが違う。
     おでこに、頂点の赤いニキビができているというから、『ビフナイト』と『クレアラシル』の方が適していて、『ペアアクネクリームW』は選択肢から外れるはず。
     治りにくい要因として、患部を触ってしまうことや、洗いすぎということも考えられるから、実のところ本人と話してみないと、効かなかった原因の特定は難しい。
     特に患部を触らないというのは重要で、意識的に「腕を肩から上に上げない」練習が必要なくらい。
     そうしないと、つい患部を触ってしまうからだ。
     そして、患部を洗いすぎると体を守る皮脂や常在菌が少なくなり、ますますアクネ菌が活躍しやすくなってしまう。
     一応今回は、頼まれ物でもあるので『ビフナイト』を販売し、内服薬として『清上防風湯』を紹介した。
     ニキビの状態からすると、最初に『黄連解毒湯』で炎症を抑えてから『清上防風湯』に乗り換えたほうが良いかもしれないが。
     いずれにせよ、本人に来てもらわないと分からないことだらけ。
     『クレアラシル』が効かなかったというのも、具体的にどれくらいの期間使っていたのか。
     お客様が帰ってから、ニキビの治療は焦ってはいけないことを伝え忘れたことに気がついた。
     いや、気持ちは分かるんだけどね、焦る気持ちは。
     思春期だもの、人に見られるのを意識しちゃうよね。
     でも、思春期のニキビは成長途中でのバグみたいなもの。
     全身の細胞が同じ速度で成長してるわけじゃないから、皮脂が多く出たり細胞分裂が一部で過剰になり、それがニキビとして現れる。
     つまり、体の仕組みが変わっていく過程で、自然に修正されていくもの。
     そこで焦って患部だけに直接的なこと(触りすぎとか、洗いすぎとか)をしてしまうと、自然に修正されていくのを邪魔することにもなってしまう。
     酷なようだけど、20代くらいにまで治すつもりの長いスパンでの治療が必要。
     それを本人はもちろんだけど、親も理解してサポートしてあげてくださいな。

     

  • 家にある薬を使ってみて良いかの相談も

     お客様から水虫の相談を受けて症状を尋ねると、患部は足の裏で痒くは無く、毎年同じ時期に繰り返し水泡になっているという。
     水虫と湿疹の見分けは難しいため一度は受診するようおすすめたうえで『ダマリンL』と、踵水虫用の『エクシブ10クリーム』を案内した。
     今回は『ダマリンL』を購入されたのだけれど、会計時になって冬場に踵が割れるということを知らされた。
     ありゃん。
     それは血行不良も原因と考えられることを伝え、入浴とマッサージ勧めた。
     すると、固くなっ踵を軽石で擦っているというお話だったので、やめるように伝えた。
     固くなった踵を軽石でこするというのは、その行為自体が気持ち良いが、体の防御機能としてはなおさら抵抗しなければと固くなってしまうので堂々巡りとなるのだ。

     夫婦のお客様が来店し、奥さんの頬に赤い吹き出物があり痒みは無く、患部が張っている感じがするとのことで、ご主人は面疔ではないかと言っていた。
     しかし面疔は、赤くなる部分が患部周辺にも広がったり患部が濡れていたりする物。
     患部を横から見るとプックリと膨らんでいるのが分かることからして、ニキビであろう。
     そこで『ペアアクネクリームW』を案内したところ家にあるというので、まずは試してみるよう勧めた。
     そのため、本日はお買い上げは無し。
     いや、家にある薬を使ってみて良いかという相談も、ご遠慮無くどうぞ。
     それが、ドラッグストアーの使い方というものです。

     

  • 表に現れる症状は同じでも原因が違えば薬も変わる

     お客様から、大正製薬の『爽和』と『太田漢方胃腸薬2』の違いを質問された。
     どちらもパッケージに「ストレス」と書いてある訳だが、『安中散』『芍薬甘草湯』を合わた『大正漢方胃腸薬』を基本として適応するストレスの違いを説明した。
     まず、『安中散』は読んで字の如くで、体の中心たる胃の働きを安らかにして苦しみを散らし、そのままでも神経性胃炎に適応する。
     『爽和』は、『大正漢方胃腸薬』から鎮痛鎮痙薬の『芍薬甘草湯』を抜き、『四逆散』と入れ替えた物で、これは外からのストレスに対応する。
     職場などの環境が変わったとか、人からガンガン怒られるとかいった類のストレスである。
     そういう時には、手足の細い血管が収縮して血流が悪くなり冷えてしまう。
     それを漢方用語で「四逆」と呼び、『四逆散』が適応するのだ。
     『太田漢方胃腸薬2』の方は『大正漢方胃腸薬』から、同じく『芍薬甘草湯』を抜き、茯苓を入れ替えたもので、起きてもいないことを悩むような内面的なストレスに適応する。
     そういう精神状態の時には「胃内停水」という現象が起き、それはつまり水分代謝の異常。
     そして、卵が先か鶏が先かであるが、水分代謝の異常は、精神不安を招く。
     そう説明すると、どうもお客様は「どっちが胃薬として強いか」と考えていたようだ。
     お客様は病院から『ガスター』が処方されてると分かり、口に苦いものが上がってくるというお話もあったことから『半夏瀉心湯』も候補に挙げた。
     『半夏瀉心湯』は、 その名前の通り胸のつかえを下すもので神経性胃炎に効果的。
     また、疲労もあるそうなので『ギャクリア』(六君子湯)も紹介した。
     胃が働き過ぎて起きる逆流性食道炎に適応するのが『半夏瀉心湯』で、胃が働かなくて逆流するのを防ぐのが『六君子湯』となる。
     逆流性食道炎という同じ症状でも、起きる原因が違えば適応する薬も変わるのだ。
     今回は、痩せ型のお客様だったが普段はよく食べるということから『半夏瀉心湯』を勧めてお買い上げいただいた。
     ところがお会計の後になって、『ガスモチン』が処方されていると告げられて、しかも説明書を持っていた。
     お客様は、おくすり手帳を作っていないというので、ぜひ作ることと、市販薬を購入される際には最初に服用している薬をお知らせ下さいとお話しした。
     まぁ、最初に確認しなかった私が悪いんだけど、なかなか服用している薬があるか尋ねるタイミングが難しくて(;´∀`)


     若い夫婦のお客様が『ビフナイト』をレジに持ってきたので、これは赤ニキビのように炎症を抑えるのに適していて、どちらかというと成長期のニキビに適応することを説明した。
     患者はご主人で、ニキビ自体は根元こそ赤いものの頂部は白いため『ペアアクネクリームW』の方が適応するのではないかと提案し変更していただいた。
     そして、患部を洗いすぎないよう石鹸の泡を乗せたらこすらずにシャワーで流すだけにするよう勧めた。

     

  • 似ていても違います

     やや高齢のお客様が外用消炎剤の棚を見ていて、「どれも同じなんでしょ?」と質問されたので成分による効果の違いを説明した。
     一般的には『トクホン』や『サロンパス』などのサルチル酸系が鎮痛効果としては一番弱く、次に強いのがフェルビナク製剤で、店頭で一番強いのは有名なインドメタシン製剤。
     ただし、鎮痛効果ではインドメタシンに劣るフェルビナクは浸透力に優れ、インドメタシンが浸透して効果を発揮するよりも早くフェルビナクの方が効き始め、鎮痛効果も長いため患者がインドメタシンより効果があったと体感するというデータも存在する。
     そして、ジクロフェナクトリウム製剤はインドメタシン並みの鎮痛効果とフェルビナク並みの浸透力がある。
     使い分けとしては、肩こりなどの慢性症状で連用するようなら弱いサルチル酸系を普段使いにして、打撲やギックリ腰などの急性症状には強い物を使うと良いだろう。
     痛み止めというものは、体が慣れると体感だけでなく実際の鎮痛効果も弱くなりがちなので。
     あと、フェルビナクやジクロフェナクトリウムは、その浸透力からすると妊娠中の女性や授乳婦は避けるか、医師に相談してからのほうが良い。
     というように、「どれも同じ」ではないから、説明するとなると長くなる。
     どこを省くかは、お客様の性格と用途しだい。
     今回の主訴は首の痛みとのことだったが、手首を骨折して通院しており、毎回レントゲンを撮るのに医師が詳しく説明してくれないと不満を話された。
     そして、反対側の手を骨折した時に通った病院ではそんなことは無かったとも言われるので、病院を変えてみて改めて首の痛みの相談をしてみてはと提案すると、本日はお買い物はされず帰られた。
     もしかすると、そういう話を聞いてもらいたかったのかもしれない。

     やや高齢のお客様から、フェルビナク製剤の湿布を腰痛に使ってみたがあまり効かなかったと相談され、短期間であれば鎮痛効果の強いジクロフェナクトリウム製剤をとお勧めした。
     値段と効き目は必ずしも関係はないので、安いプライベートブランドの方を案内したのだけれど、『フェイタスZα』を購入された。

     親子のお客様が来店し、娘さんの顎の下にかなり強く発赤があり痒みも強いとのことで、 血行不良などで起きる大人ニキビと違い、成長期における皮膚のターンオーバーの乱れが炎症を起こしていると考えられることを説明し『クレアラシル』のベージュと『ビフナイト』を案内した。
     最初は肌色のものを望んでいたが、服に色がつくかもと気にされて『ビフナイト』を購入された。
     実はこれまでは『シーブリーズ』を使っていたそうだ。
     うーん、全く意味がありませんね(^_^;)
     体を冷やす夏野菜を避ける食養生と、摂った栄養の配布と老廃物の回収のために入浴をする大事さの他に、洗いすぎにも気をつけるようお話しした。
     特に体を冷やすことの何がいけないかというと、人間の体は炎症することで病気を治そうとするため、もっと頑張って炎症しなきゃと張り切ってしまうので、体を積極的に温めることで患部を炎症させる必要がないということを体に教える必要があるのだ。

     

  • 医者をドコで信頼するか

     3歳の子供の咳に病院で処方された薬が効かないということで相談を受け、現物を持ってきていたので調べたところ、咳止めの他にアレルギーの薬も出ているようだった。
     担当医が抗生剤を出してくれなかったと不満を漏らされたけど、それは悪いことではない。
     抗生剤は菌を倒す薬であって風邪の原因となるウイルスにはそもそも効かないし、主訴が咳だけだというのであれば抗生剤を使う理由がそもそも無い。
     そして、抗生剤は副作用として体の中を乾燥させてしまうため、咳を悪化させてしまう可能性すらある。
     薬が効くかどうかは相性も関係するから、効かなければ乗り換えを検討する必要はあるものの、安易に抗生剤を出さないその医師は信頼できると思う。
     そうお客様には説明したうえで、喘息があるようだったため胸に塗る『ヴィックスヴェポラップ』と体内を潤して咳を止める『麦門冬湯』を紹介したところ、後者を購入された。
     そして、処方された薬はおくすり手帳に記録しておくことと、購入した薬も一元管理するよう勧めた。
     特に、アレルギーのある子供には重要な事である。

     のどスプレーとトローチを買いにいらしたお客様に、消毒系と抗炎症系があることを説明すると抗炎症のアズレン製剤である『パブロントローチAZ』の購入を決められた。
     また、主訴の喉の痛みは強くはなくガサガサする感じがするというお話だったから、体内の乾燥が原因と考えられることを伝えて『麦門冬湯』を紹介しようと思ったものの、コーラスをしているというお話から『響声破笛丸』を紹介し、一緒に購入していただいた。

     親子で来店し、成人の娘さんが『イボコロリ』を買うか迷ってる様子だったので話を聞いてみると、娘さんの手にイボができているとのこと。
     痛みは無いという話だがイボは見た目に大きく、『イボコロリ』は患部の皮膚をわざと腐らせて新しい皮膚が早くできるよう新陳代謝を促すという作用の物なので、手に塗るのは好ましくない。
     絆創膏で覆ったとしても、うっかり目をこすってしまうと大変だ。
     そう説明したうえで、ニキビ用の『ペアアクネクリームW』を紹介しつつ、病院の受診を勧めた。
     娘さんに患部を触らないようにと話すと、「でも、つい触っちゃうのよねぇ」と言いながら何度も何度もグリグリと触られて困ってしまった。
     や~め~て~(;´Д`)
     病院に行ってみるとのことで、本日はお買い上げは無し。

     喉のつかえ感がするというお客様から、「テレビで見た薬を」と注文されたのだが銘柄は覚えていないようだった。
     でもまぁ、主訴からすると『半夏厚朴湯』だろうから、そのうえでテレビCMをしているとなると『ストレージH』だろうとを案内すると間違いないようだった。
     すると、『ストレージH』ではなく『半夏厚朴湯』を購入された。
     あれ(笑)?
     本部から送り込まれた『ストレージH』が、売れ残ってるんだけどな(^_^;)

     

  • 本当に丸ごと野菜のポトフ

     やや高齢のお客様から、食事が不味いという相談を受けた。
     最近受けた相談の中では、格段に難しい(・_・;)
     亜鉛は飲んでいるそうだけど、喉に通る前の口に入れたときが味気無いとのこと。
     機能の低下を考え『竹茹温胆湯』を案内してみたところ、パッケージに疲労とあるため「疲れてはいない」というお話だったが、乗り換え先として『安中散』『四逆散』の合方の『爽和』を紹介した上で、試していただくことになった。
     というのも、詳しくお話を訊くと息子さん夫婦と同居するようになってからのようで、環境の変化によるストレスが原因とも考えられたから。
     また、食事量も減っているそうなので、『メイバランス』のコーンスープを案内して、一緒にお買い上げいただいた。
     後で調べてみると、機能の低下なら『六君子湯』が、気力の減衰があるのなら『補中益気湯』も味覚障害の候補になるようだ。
     この辺は、正式な効能には無いことだから、もっと勉強しておかないとなと反省(´・ω・`)

     『葛根湯』をレジに持ってきたお客様に、咳と喉の痛みや発熱には適さないことを伝えると、鼻の奥が痛くなり鼻づまりを起こしているとのお話だった。
     花粉症かもしれず、『チクナイン』(辛夷清肺湯)を考えたが、鼻汁は喉に落ちてこないというので『葛根湯加川きゅう辛夷』を案内して、お買い上げいただいた。
     『葛根湯』は有名ではあるが、『葛根湯』の変方があることを知らなかったと驚かれた。
    「風邪には葛根湯」とも云われるから選んだんだろうけど、私からすると上半身を温める『葛根湯』を、上半身に熱が篭って起きる鼻づまりに使われることの方に驚く。
     これはどんな分野にもある話で、イメージに左右されると判断を誤ってしまうということでもある。
     私も、自分が素人な分野では、ちゃんと専門家を頼るよう気をつけよう。
     そうそう、お客様には体を温めるよう勧めた。
     上半身に熱が篭って鼻づまりを引き起こしてるのに逆に思われるかもしれないけど、体のほうには炎症を起こして温めたい理由があり、しかし現代では普段の飲料水も冷たかったりして体を冷やしがちであるため、体は「もっと炎症を起こさなきゃ」と頑張ってしまう。
     だから、長めに入浴したり温かい物を飲んで積極的に温めることによって、体が自分で「頑張って温めなくてもいいんだ」ということを学習してもらうためである。
     ただし、やはり鼻づまりは上半身に熱が篭ることであるし、熱は上昇するものなので、温めるのは下半身。

     夫婦のお客様が来店し、ご主人が『チョコラBB』や『ハイシー1000』などを見ていたが、声を掛けて用途を訊いてみると、白ニキビだったので『ペア漢方エキス錠』(桂枝茯苓丸)を案内した。
     『ペア漢方エキス錠』は女性向けと思われていたようだけど、血流を改善して不要物の回収と栄養の配布をすることの重要性を説明した。
     血流が大事なのは、男も女も同じなんである。
     あと、ご主人は肉食に偏ってると言うので、『チョコラBB』のようなビタミンB剤の併用か、豚肉かラム肉を摂るよう勧めた。
     すると奥さんから、ご主人が野菜嫌いな理由を「味が薄いから」と知らされた。
     そこで、人参やジャガイモを丸ごと煮込むポトフを提案した。
     うちの奥さんなんかも、煮る時間を短く済ませるためか硬い部分を残さないためか野菜を小さく切りがちなんだけど、それをやると野菜の旨味はスープに出てしまって、スープは美味しくなっても具の野菜からは味が抜けてしまう。
     野菜そのものが嫌いだというのでなければ、皮だけ剥いて丸ごと煮てしまい、煮えてからナイフや菜箸で切り崩すと、野菜の味が具に残る。
     ただし、その場合は今度はスープに味が足りなくなるので、その点はコンソメの素などで補うか、ポトフ用のスープを使うと良いだろう。
     煮る時間は長めになるものの、野菜を細かく切る手間は省けるし、鍋に蓋をしてコトコトと時間を掛けて煮ると、ナイフなんか使わなくても、人参なんかスプーンやオタマでも崩せるくらい柔らかくなる。
     やったことの無い人は、切り分けた野菜を煮た時と、丸ごと野菜を煮た時とでの味の違いに驚くと思う。
     あっ、キャベツは流石に四つ切りくらいにします、念のため(・_・)ノ

     8歳の子供が咳をしているということで、お客様から子供用の咳止めを注文された。
     『ムヒのこどもせきどめシロップS』を案内したが、詳しく訊いてみると乾いた咳をしているということと、粉が飲めるというので『麦門冬湯』を勧めて使っていただくことになった。

     

  • 子供の頃に正しい薬の知識を(ただし要アップデート)

     やや高齢のお客様が、さらに高齢の知人がヤケドしたとのことで来店した。
     牛乳を温めていて手の甲をヤケドしたらしいんだけど、アロエ軟膏をこすりつけて皮がめくれてしまったそう。
     あうっ、初期はとにかく流水で30分以上冷やして、あとは患部をガーゼで覆うなどして保護だけしてもらいたかった(;´Д`)
     高齢者だと、なにより細菌による患部の汚染が怖いから、一刻も早く病院に連れて行くよう勧めた。
     そのうえで、ごま油で患部を保護し紫根で皮膚の再生を手助けする『紫雲膏』と、『ワンタッチパッド』を案内すると購入された。
     しまった、売るべきじゃなかったかもしれない。
     それで安心して、病院に行かないかも……。

     『ヴィックスドロップ』を求めて来店したお客様に売り場を案内しながら症状を尋ねると、喉が痛いとのこと。
     『ヴィックスドロップ』は消毒薬みたいなもので、舐めてると気持ちが良いのは、自分の唾液で喉が潤うというだけのこと。
     実際に痛いのであれば医薬品も検討してみてはと『パブロントローチAZ』を紹介したら、いや実はそんなに痛くはないそう。
     どっちなので(^_^;)?
     何か薬を避けたい理由があるのかと思い訊いてみたら、病院で風邪薬を処方されていて他の薬との併用を避けたいらしい。
     それなら処方された薬を確認しようと思ったけど、処方された薬は覚えていないそうで、それ以上は訊かれるのが嫌そうに見受けられたため、そのまま『ヴィックスドロップ』をお買い上げ頂いた。
     一応、解熱剤や抗生剤が処方されたとすると、副作用で体内が乾燥し、風邪が治っても喉の痛みや咳が残ることがあることだけ伝えたけど、耳に入っていたかどうか。
     それよりなにより、薬が処方されている場合、飲み合わせが問題になるのは薬だけではないんだけどね。
     医薬部外品はもちろん、食べ物だって避けなきゃならない物はある。
     栄養剤は薬じゃないと思っていて、買っていく人もいるし。
     病院で薬が処方されたら、お薬手帳か、せめて現物は持ち歩いて買い物に出かけるのが吉。

     12歳の娘さんのニキビの相談を受け、炎症の少ない白ニキビらしい。
     成長期のニキビのため、『ビフナイト』と『クレアラシル』を案内した。
     栄養不足や血行不良で起きる大人のニキビと違って、成長期のニキビは体の成長が均一でないから起きる「材料の余り」が原因なので、なにより新陳代謝を助けるのが良い。
     でも本人は、イオウ臭を嫌がっていて『ペアアクネクリームW』を使っているそう。
     ううん、症状からすると合わないんだけどなぁ。
     そのことを伝えると、大学生のお兄さんと一緒に使っているらしいんだけど、そのお兄さんは赤ニキビだそうな。
     いやぁ、それはやっぱりお兄さんと症状が違いますので、分けたほうが良いですよ。
     そうお話すると、娘さんは『ビフナイト』を使った際に肌がポロポロ取れたのかも嫌がってるそうな。
     それは、効いてる証拠です(^_^;)
     この辺りは、親御さんから薬の効き方を説明してくれないと困る。
     本人を連れて来てくれれば、お話してみるんだけどな。
     まぁ、思春期だとそういう、匂いとか汚れみたいのがメチャクチャ気になるんだろうけど。
     そういう時期にこそ正しい知識を身につけないと、例えば肌を洗い過ぎて、将来的に肌荒れの原因になってしまい、そして知らないからますます洗い過ぎて……と負のスパイラルに陥ってしまう。
     ひとまず、お客様から娘さんに説明してみるとのことで、改めて『ビフナイト』を使わせてみると購入を決められた。
     他に『セイロガン糖衣錠A』を求められたため、『正露丸』と処方内容が違うことを、パッケージの成分表示を見せて説明した。
     海外に行くというから、「飲む消毒薬」である『正露丸』は食中りにもってこいではあるけれど、炎症を抑えるチンピやカンゾウが抜いてある『セイロガン糖衣錠A』は、やや心許ない。
     『セイロガン糖衣錠A』を使うなら、別途『柴胡桂枝湯』のような胃腸炎に対処できる薬を用意しておいたほうが良いです。
     特に解熱剤などと違って、『柴胡桂枝湯』のように胃腸にも肝臓にも使える内服薬は、海外では入手しにくいですし。
     そうお話すると、『正露丸』と『セイロガン糖衣錠A』の両方を購入された。
     あれ(笑)?
     あと、昔からストレス性の軟便や下痢になっていたという話もあったため、最後に『桂枝加芍薬湯』を紹介した。

     

  • 似た名前の薬の罠に注意

     ニキビケアの『ペアA漢方エキス錠』と『ペアA錠』を手に迷っている様子の女性のお客様がいたので声を掛けてみたけど、案内は断られた。
     まず断れるのは、お約束(o ̄∇ ̄)o
     レジに『ペア漢方錠』を持ってきたところで、改めて使用経験があるか確認してみると初めてで、「なんとなく」選んだそう。
     さすがにそれは、薬を買うときには駄目なんじゃないかと思います(^_^;)
     詳しく訊いてみると、ニキビが目立ち始めたのは昨年の秋口頃に病院で処方された抗生物質を1ヶ月ほど服用してからで、今日の見た目では赤にギビのようだったけど、額の辺りに白ニキビができる事もあるという。
     お客様自身は、もともと便秘と下痢を繰り返すことが多く、ニキビについても腸内バランスが崩れたのが原因と考え、自身で『楽とファルンS』を常用しているんだそうな。
     いやぁ、その読みは良いと思います(゚д゚)(。_。)(゚д゚)(。_。)
     そうであれば、なおさら「なんとなく」ではなく、効能を確認してから使って頂きたいところ。
     そのお話からしても、『桂枝茯苓丸』である『ペア漢方エキス錠』を選ばれたのは、適切だろうとは思うので。
     ニキビは生理とは連動していないようだけど、血流と体内の熱の循環が上手くいっていないのは関係していそうなため、そのままお買い上げ頂いた。
     シャワー派だそうだから、血流改善と体内の熱の偏りを改善するためには入浴を勧め、もしシャワーで済ますのであれば「皮膚が薄くて太い血管が通っているところ」を重点的に浴びるよう勧めた。
     また、食事は豚汁のように豚肉と根菜の組み合わせをと伝えた。
     そして帰られてから、洗顔し過ぎないように話すのを忘れたのを思い出した……(´・ω・`)

     どうしたことか、今度は男性のお客様からニキビの相談を受けた。
     気圧が関係する関節痛とか、流行性の風邪や花粉症ならともかく、珍しいこともある。
     痛みや痒みは無いそうで、でも範囲が広く、原因としてプロテインの摂取が思いたあるそう。
     タンパク質であるプロテインは、当然皮膚の生成にも関係し、皮脂の過剰な分泌やアクネ菌の活性化の他に、皮膚が生成される時に部分的な偏りがニキビを誘発する。
     塗り薬と飲み薬をどちらを使おうと思っているのか尋ねてみたら、飲み薬については考えていなかった模様。
     患部は白ニキビなため、皮膚の再生を促す『ペアクリームW』を案内したうえで、飲み薬に『ペア漢方エキス錠』を紹介すると、女性向けと思われたけど、血流と代謝機能を改善するのには男も女も同様であることを説明した。
     すると、隣にあった『ペアA錠』を『ペア漢方エキス錠』の小容量タイプと勘違いされた。
     『ペアA錠』はビタミン剤で、実のところ予算が許すのであれば『ペア漢方エキス錠』との併用こそ望ましい。
     メーカーさんは、お客様がこういう勘違いをしていたり、先の女性客のように「なんとなく」選んでしまっている現状を把握してるんだろうか。
     ともかく今回のお客様には、『ペアクリームW』と『ペア漢方エキス錠』の両方をお買い上げ頂いた。
     今度は、洗顔をし過ぎないようにと、入浴や食事のことも含めて伝えた。

     

  • 主観と客観のすり合わせが難しい

     ニキビの薬で迷っている様子のお客様に声を掛けてみたけど、案内は断られた。
     でも、その後も長考されていたため、改めて『ペアアクネクリームW』や『クレアラシル』は赤ニキビのような炎症向きで、『ビフナイト』は角質を柔らかくして皮脂を吸収して治す白ニキビ向きであることをお話した。
     すると、患部は白ニキビであるようだったので『ビフナイト』を考えたのだけれど、お客様の血色からすると血行促進作用のある『クレアラシル』の方が適応するように思われたので、そちらを勧めてお買い上げ頂いた。
     そして、不要な物を回収して皮膚の材料を運ぶのは血液だから、血流を良くするために下半身を温めるよう伝えた。

     やや高齢のお客様が咳止めを買いにいらして、症状を詳しく訊くと、特に夜に布団に入ると咳き込むという。
     まず『五虎湯』を候補に考えたが、随分と長いこと咳が続いており、夜中に激しいものの、それが苦しいという程でもないとのお話。
     ふむぅ、症状は主観とはいえ、ちょっと判断に迷うなぁ。
     長く続いていることからすると、体内が乾燥している可能性があり、それなら『麦門冬湯』の方が適応しそうに思える。
     そうお話すると、乾燥感は思い当たるということで、『麦門冬湯』をお買い上げ頂いた。
     患者さん本人の主観による症状の訴えと、客観的な効能効果を結びつけるのは案外と難しい。

     『のどスプレーポピショット』をレジに持ってきたお客様に、のどスプレーには消毒系と抗炎症系があることを伝えると、そういう違いは知らなかった模様。
     そして症状は、喉が痛むというほどではなく違和感だそう。
     1週間以上続いているということからすると、気管支が乾燥してるんじゃないかと思う。
     だとすれば『麦門冬湯』の出番なんだけど、希望しているのはスプレーのようだから、今回は抗炎症系の物に変更してお買い上げ頂くことになった。
     一応、体内が乾燥してるのかもとお話して、『麦門冬湯』も紹介してみた。

     授乳中の奥さんが、風邪とのことで相談を受けた。
     当初は、38度の発熱で咳は無いというお話から『麻黄湯』を候補に考えたけど、詳しく症状を訊くと、昨夜に下痢をしていて食欲が低下し、だるさを訴えていると分かり、『柴胡桂枝湯』の方を案内した。
     そしてお会計の段になって、嘔吐もあったと分かった。
     どうして、情報を小出しにするの……(^_^;)?
     いや、これは私の聞き取りの技術が未熟でもあるんだけど。
     一時に添付文書にある一回量を服用させると吐いてしまう可能性もあるので、一回量を半分など小分けにして、1日のトータルの服用量を1日の容量と同じになるよう飲ませる方法を伝えた。
     あと、『柴胡桂枝湯』自体は授乳しても子供に問題は無いものの、体力や水分の低下を避けるために授乳を中止することと、下痢と嘔吐がある事からすると、病院の受診も検討するよう付け加えた。