• タグ別アーカイブ: ニキビ
  • 使う薬の成分の特性を知らないとモッタイナイ

     お客様から、成人の息子さんの捻挫の腫れを相談された。
     病院で骨折はしていないと診断されたものの、2週間近く経っても腫れが引かず、湿布なども処方されていないとのこと。
     自分でフェルビナク製剤やインドメタシン製剤は使っていたようだが、薬剤の特性は知らないようだった。
     そして詳しく情報を聞いてみると、風呂上がりに貼って朝には剥がして、蒸れるため日中は使っていないと分かった。
     フェルビナク製剤の方はインドメタシン製剤より浸透力があるのだから、それをほぼ寝ている間だけしか使っていないというのはモッタイナイ話である。
     そこで、フェルビナク製剤の湿布を継続し、日中は同剤の液体タイプを使うよう提案して両方をお買い上げいただいた。
     また、食養生として炎症を誘発する夏野菜を避け、傷めた患部の再生を補助するために豚汁の食材に短期間偏らせるよう勧めた。
     偏った食事で健康を害するのだから、その逆に目的を持ち期間を定めて偏らせるんである。

     親子のお客様が来店し、小学生の頬の赤ニキビの相談を受けたので、抗炎症作用の成分が入っている『クレアラシル』を案内してお買い上げいただいた。
     そして詳しく訊くと、ニキビを潰してしまったと分かり、本人には皮膚のターンオーバーが約1ヶ月周期であることと3ヶ月以上の長いスパンでの治療が必要なことを説明した。
     また、顔はこすり洗いをしないで石鹸や液体ソープを泡立てたら、その泡を顔につけてそのままサッと洗い流す方法を教えた。
     日常の汚れ程度なら汚れは泡に吸いつくから、こすり洗いをして皮膚を守る皮脂や常在菌まで流してはいけないのだ。
     親には、当面は夏野菜を避けて根菜に偏らせるよう勧めた。
     お帰りになってから、『清上防風湯』を紹介し忘れたことに気がついた。
     うちの子供も中学生になってからニキビが目立つようになり、『清上防風湯』を使っているとかなり症状が落ち着く。

     

  • 咳が無いのであれば風邪薬を選ぶ必要はありません

     お客様が『葛根湯』『桔梗湯』『銀翹散』を見較べていたため声をかけたところ、高校生の子供が昨日から咳が出てダルさを訴えているらしく、3日後が遠足だとのこと。
     上半身を温める『葛根湯』は咳には適さないことと、喉の痛みが無いのであれば『桔梗湯』『銀翹散』も候補にはならないのだが、風邪に適応する漢方薬をと考えたのだろう。
     ダルさがあることを考えると、すでに胃腸の機能が低下している可能性を説明し、咳止めには『五虎湯』を使い、ダルさに『柴胡桂枝湯』を組み合わせる方法を提案した。
     しかし粉薬は飲めないそうで、味についても気にされたため味に関しては生薬によって違い、『五虎湯』はともかく『柴胡桂枝湯』は比較的味は悪くないことをお話ししたが、やはり難しいようだ。
     味の不味さで云えば、『葛根湯』に較べたら大抵の漢方薬は飲みやすいと思うんだけどね。
     お客様自身は『ホノビエン錠』を普段使っているらしく、子供に飲ませてみたが効かなかったという。
     中身は『荊芥連翹湯』と現代薬を合わせた物で、『荊芥連翹湯』は鼻づまりや熱性のニキビに使うのだから、咳に適応するとは思えないのだけれど、どうして飲ませようと思ったのか(^_^;)
     それから、お客様から栄養ドリンクについて尋ねられ、以前に風邪薬は病院から処方されたさいに薬剤師から勧められた物が家にあるというのだが銘柄は不明なため、良いとも悪いとも判断がつかない。
     栄養ドリンクは大きく分けて、体に気合を入れるだけのタイプと体を下支えするタイプがあることを説明し、下支えしつつ気管支を潤す効果が期待できる『新ヒストミンゴールド液』を案内したところ購入を決められた。
     そして、漢方薬と現代薬を合わせた『新エスタック錠』(葛根湯加桔梗)の併用を提案し、一緒にお買い上げ頂いた。
     現代薬の成分に咳止めが入っているから、咳による体力の消耗は防げるはずである。
     とにかく体力の温存が必要なので内臓を休ませ、エネルギーを治すほうに集中させるために、本人の食事は量を控えて消化の良い物にするようお話をした。

     お客様が『パブロンエースAX』や『ベンザブロックSプラス』などを見ていて、『プレコール持続性カプセル』をレジに持ってきたのだが、マスクに鼻水が滲みるほどだったため主訴を確認したところ、やはり透明な鼻水が多く出るというお話だった。
     他に症状はないと言うから、風邪薬ではなく鼻炎薬の方が効果的で体への負担も少ないことを説明したのだけれど、風邪薬を希望されたことからベラドンナ総アルカロイドが鼻汁の分泌を抑えることを説明し、『ルルアタックNX』を使っていただくことになった。
     本当のところ市販の風邪薬は、もれなく咳止め成分が入っていて、その成分によっては体がダルくなるから、咳が無いのであれば風邪薬を選ぶ必要は無い。
     そして透明な鼻水は内臓の冷えが原因と考えられるため、体を外からではなく中から温めることが重要なことをお話し、温かい物を積極的に飲むことと入浴を長めにすること、あと半身を厚着するよう勧めた。

     

  • 初めから病名を決めて薬を買ってはいけません

     夫婦のお客様からニキビの薬を注文されたのだけれど、患者は中学生の子供で一緒に来ているというので本人を呼んでもらったところ、ニキビではなく面疔のように思われた。
     ニキビと面疔は見た目は似ているが、原因となる菌も違えば発症のプロセスも異なるため、おのずと適応する薬も変わる。
     ニキビを起こす代表的な菌はアクネ菌であり、これは体表部に常在し食中毒を防いでいたりするため、あまり殺菌作用の強い薬を使うのは好ましくなく、皮膚の再生を促すことの方が重要。
     一方、面疔の原因は黄色ブドウ球菌で、いわゆる化膿を引き起こし対応を誤ると皮膚の深部にまで影響を及ぼして他の病気へと発展してしまう可能性があるのだ。
     医師でなければ病気の診断をすることはできないものの、だからこそ患者さんや家族も初めから病名を決めて薬を買うようなことは避けてもらいたい。
     もちろん私たちも診断はできないが、起きている症状への対処法を検討したうえで薬を選択するから、いくらかは症状を緩和する可能性を高めることができる。
     ……まぁ、大きく外すこともあるんですが(^_^;)
     今回の患者さん自身は、すでに痛みは無く治りかけの模様。
     しかも、面疔に適応する『クロマイP軟膏』とニキビに使う『クレアラシル』を提示したところ、そもそも後者は家にある気がするというので前者の購入を決められた。
     やっぱり、子供の薬を本人抜きで選んじゃ駄目なんである。
     また皮膚薬は症状によって塗り替えていくことをお話すると、痕を消したいというので『アットノンクリーム』も紹介し、一緒にお買い上げ頂いた。
     そしてクリーム剤は患部に回すように塗るのではなく、皮膚の流れに沿うように塗り込むと浸透しやすいことを伝えた。
     それから、どうやら面疔はよく起きるようなので内服薬として『排膿散及湯』を紹介し、入浴時間を長くしたり積極的に温かい物を飲んだり、下半身を厚着するなどして体温を上げる工夫をするように勧めた。
     内服薬でニキビに使うとすれば、赤ら顔なら『黄連解毒湯』を、患部だけが赤いのであれば『清上防風湯』、そして血行不良で手足が冷えるのにのぼせ感があるようなら男女を問わず『桂枝茯苓丸』『桂枝茯苓丸加よく苡仁』が候補になる。
     あと、鼻づまりのある人のニキビでは『荊芥連翹湯』が両方の面倒を見てくれる。

     いつも「先生、先生」と呼びかけてくる常連のお客様から、以前に使っていた薬が終売になってしまうようだというお話があった。
     成分表示を取っておいてもらえば、同じ処方内容の薬がないかを調べてみますと伝えた。
     よく薬を銘柄指定で買いに来る人がいるけど、それだと終売になった時に困るし、出先で探すのも難しいから、成分表示を取っておくのは大事である。

     

  • 薬は前に効いたから今回も同じ物をとは限らない

     お客様から『腎仙散』と『ボーコレン』(五淋散)『竜胆瀉肝湯』の違いを質問された。
     主訴は排尿痛とのことで、『腎仙散』は効用範囲が広く体力などにも関係なく使える一方、利き目は比較的穏やかなこと、『ボーコレン』の基本処方は『当帰芍薬散』でもあるため疲労を伴い血行不良の場合に有効で、『竜胆瀉肝湯』は排尿痛に灼熱感がある場合に適用することを説明した。
     お客様からは「訊いて良かった」と言っていただけて、今回は『腎仙散』を購入された。
     季節などによっても症状は異なるため、前に効いたから今回も同じ物をとは限らないことを伝えた。

     お客様から『チョコラ BB プラス』と『チョコラ BB ピュア』と『ペアA錠』の違いを質問され、前者の二つは基本的に同じでピュアには美白効果が期待されるビタミン Cが、プラスには薬の吸収効率を上げるパントテン酸カルシウムが加えられていることと、『ペアA錠』は処方の系統が違い生薬のヨクイニンが入ってることを説明した。
     主訴は顔の下の肌荒れとニキビで、肌荒れには内服薬と塗り薬を同時に使うほうが効果的なことをお話しして、『イハダプリスクリード』を案内したところ、病院で処方された薬を塗っているとのことだったが足の化膿に出されたもので『~マイシン』という名前だったようなため抗生物質と考えられ、皮膚を守る菌を殺してしまう可能性を説明し、塗り広げるのではなくニキビにピンポイントで使うよう勧めた。
     『桂枝茯苓丸加よく苡仁』『排膿散及湯』を紹介すると、足の化膿でかかった病院では顔の件は相談していないというので、改めて受診してみるよう勧めたうえで、 漢方薬に詳しい近所の病院を案内してみた。

     

  • ニキビの治療は伝えることが多くて大変

     お客様から外用消炎剤のことを尋ねられ、鎮痛効果と浸透力の違いを説明したところ、足首を捻挫したとのことだった。
     初日なのでジクロフェナクトリウム製剤をお勧めし、痛みが和らいだら薬も弱い物に乗り換えていく方法を伝えた。
     また、明日からは入浴などで患部を温めて1週間程度で痛みが引かなければ病院に行くようお話すると、「病院に行った方が良いですかね?」と訊かれたので、現状を知るために最初に病院に行くというのは良い選択ですと答えた。

     小学生くらいの子供を連れたお客様が『のびのびサロンシップ』をレジに持ってきたさいに、匂うタイプであることを伝えると、学校で湿布を貼って帰ってきたため同じ様な物をと考えたそうだ。
     それは良い方法であるものの、詳しくお話を訊くと家に『アンメルツヨコヨコ』があるのに、剤形が違うため使わせなかったと言う。
     剤形が違っても同じ成分なので、使って構わないことを説明したうえで、お買い上げいただいた。
     それから、患部の修復を促すために食事を思いっきり根菜に傾けるようお話した。
     偏った食事で健康を害するのと逆に、治すために偏らせるということである。
     それにしても、やっぱり成分については意識されないもんなんだなと思う。
     製薬メーカーも、あれだけ中身の違いを強調して宣伝してるのにね(^_^;)

     小学生の子供がニキビだということで相談を受けたのだが、今まで薬を使ったことは無いそうで、成長期の炎症の強いニキビに適している『ビフナイト』と『クレアラシル』を案内すると、後者を購入された。
     成長期のニキビは体が変わっていく過程でのものだから、すぐに治るものではなく年単位の長期戦になることをお話し、本人に焦らないよう伝えてもらうことにした。
     思春期には、どうしても気になるかもしれないが、二十歳になってから勝負をするつもりで取り組んだ方が良い。
     そして養生として夏野菜を避けて体を冷やさず根菜を積極的に摂ることと、洗顔は洗いすぎないために石鹸や洗顔料などを手で泡立てて泡を肌に乗せるだけで流すこと、そして顔を触らないために手を肩より上に上げそうになったら下げるよう意識することを教えた。
     とにかく、ニキビの治療は伝えることが多くて大変である。
     お客様がお帰りになってから、『清上防風湯』を案内するのを忘れていたことに気がついた( ´Д`)=3

     

  • 常備薬に総合風邪薬はコストパフォーマンスが悪い

     夫婦のお客様が来店し、風邪薬の棚の前で奥さんがカラ咳をしていたので気にかけていたところ、風邪薬の常備薬について相談を受けた。
     まず総合風邪薬にするか症状別に揃えるかという方針を立てる必要があることを説明し、またあくまで常備薬というのは最初の1日~2日をしのぐための物ですとお話した。
     でないと症状と風邪薬が合っていないのに、効かないまま1週間以上も飲み続けて、薬を使い切ったからと同じ薬を買っていく人がいるので。
     それから、家族みんなで同じ薬をと考えがちだけれど、体質が違えば症状も同じになるとは限らないことを伝えた。
     なにしろ、総合風邪薬ですら処方構成によって咳に強かったり喉の痛みに優れていたりと、だいぶ性格が違うのだ。
     今回は、『パブロンSゴールドW』を購入されたから、今出ている咳に合わないことはないものの、体内が乾燥してる可能性があるため『麦門冬湯』も紹介してみたのだが、興味を持たれなかった。
     私としては常備薬よりも、今出ている咳の方が心配なのだけれど。
     咳は無用に体力を消耗し、体力を失うと風邪に進行してしまう。
     しかし、咳だけの段階で解熱剤や鼻炎薬の入った総合風邪薬を使ってしまうと、これまた不要な成分を処理するために無駄なエネルギーを消費して本当の風邪に移行してしまう原因となるため、咳止めに限定して対処したほうが良い。
     まぁ、それを云っちゃうと最初の風邪の常備薬の方針のうち、総合風邪薬を選ぶのはもちろん、症状別の風邪薬というのも選択肢にはなりえないということになる。
     解熱鎮痛剤と咳止めと喉の痛み止めの三種類を手元に置き、鼻炎は鼻水にしろ鼻づまりにしろ胃の不具合と関係してくるので消化に良い食事に切り替えれば大抵は乗り切れる。
     もちろん花粉症などがあるのなら、鼻炎薬も用意しておく。
     つまりは、常備薬として「風邪薬」を選ぶのではなく、常備薬は「風邪で起きやすい症状別」に揃えておくということ。
     風邪でなくとも、単独で症状が起きた場合に転用でき、上手くすれば風邪に進むのを阻止できる。
     コストパフォーマンスを考えた場合も、単純に価格だけではなく費用対効果で考えれば、この方がベストである。

     若い夫婦のお客様が来店し、ニキビの薬を求められ、ご主人が自身に使うとのことであったが、患部を見せてもらうとニキビには見えなかったため詳しくお話を伺うと、吹き出物の痕を消したいというお話だった。
     すでに炎症が落ち着いているならば、ニキビの薬よりも皮膚の修復を促す『アットノンEXクリーム』の方が良いだろうと案内して、試していただくことになった。
     また、皮膚の再生のために一時的に食事を豚汁の材料に偏らせるよう勧めた。
     大根は胃の働きを助け腸での吸収を良くし、豚肉と人参が皮膚を作って、牛蒡が炎症を抑える。
     偏った食事で体調を崩すのと逆のことで、治すために食事を偏らせるんである。

     

  • ニキビへの対処の基本「洗いすぎない・何もつけない・触らない」

     お客様から出血している痔の相談を受け、特に薬の指定が無かったので内服薬として『乙字湯』を紹介し、便通を楽にする『サトラックス』を案内ししてみた。
     すると塗り薬を希望されたため、抗炎症に優れる『ボラギノールA』と出血を抑える止血剤の入っている『プリザエース』を案内し、後者の注入軟膏をお買い上げいただいた。
     やっぱり、痔の薬というと内服薬は想定外なのかな?
     痔というのは肛門の内側、「内蔵」で起きてる疾患だから内服薬の効果は侮れないんだけど。
     だからこそ、注入軟膏なんてのがあるくらいで。
     入浴はしているそうなので、炎症を強めてしまう夏野菜を避けて、皮膚の再生のために豚汁をイメージした食材を集中的に摂ってみるよう勧めた。
     特に出血しているとお風呂を避けがちなので、皮膚の再生を補助するのに入浴は大事なんである。

     小学生の子供を連れた親子が来店し、子供のニキビの相談を受けたのだが、鼻の横に大きくあったのでニキビの薬より抗生物質とステロイドの『クロマイP軟膏』を案内した。
     すると前髪に隠れて見えなかったが、おでこの全面にもあることが分かり、そちらには『クレアラシル』を提示して、患部の状態によって薬を使い分けるよう勧めた。
     また、内服薬として『清上防風湯』を紹介し、病院で処方してもらってはどうかと提案した。
     本人は石鹸で顔を洗っているそうで、変にニキビ用を謳う洗顔フォームを使うより良いことを伝え、洗うさいにはこすり洗いをせずに良く泡立てて、その泡を肌に乗せたら、そのまま洗い流すだけにするようお話した。
     皮膚の表面の汚れは泡に吸着されるから、こすり洗いをして皮膚を守る菌や脂まで落としてはいけないので。
     母親からは、乳液を使うのはどうかと質問されたので、ニキビへの対処の基本は「洗いすぎない・何もつけない・触らない」の3つが重要なことを説明した。
     薬はあくまで、一時的に炎症を抑えたり皮膚の代謝を促進するため。
     特に「触らない」は重要で、手を肩より上に上げそうになったら、意識して手を下ろす癖をつけるべきである。
     抗生剤は家にある塗り薬を調べてみるとのことで、今回は『クレアラシル』のみをお買い上げいただいた。
     家にある薬を点検するのもまた、良いことである。
     そうそう、前髪があるとそれを異物だと体が錯覚して攻撃し炎症を強めてしまうことと、下半身を冷やすと腸が担う防衛機構が誤作動を起こすためお腹周りを温めるようお話した。
     それといつもの通りであるが、キュウリやトマトといった体を冷やす夏野菜は体が抵抗してより炎症を強めてしまうので避けることと、皮膚の再生を助けるためには豚汁の具をイメージして食材を思いっきり偏らせる方法を伝えた。

     

  • 化粧を落とした素の顔色が参考になるけれど

     お客様からニキビの薬を注文され棚を案内すると、「あとは大丈夫です」とのこと。
     しかし、『ペアアクネクリームW』をレジに持ってきたところで、白ニキビに向いていることをお話すると、成人の娘さんがおでこに赤いニキビがあり、肩にもできているとのことだった。
     病院で何か薬を処方されたようなのだが覚えておらず、改善しなかったため買いに来たという。
     ひとまず試していただくことになったが、経過観察のためにスマホで写真を定期的に取るよう勧めた。
     そもそも皮膚が入れ替わるターンオーバーは、2週間から1ヶ月間と幅があり3ヶ月くらいを一つのスパンという長期的な戦略が必要になる。
     また、病院は一回だけで諦めなずに薬が効かなかったというのであればそのこと自体を医師に相談し、他の病院へ移ることも検討するよう勧めた。
     そしてニキビの対応は外用薬だけではなく、内服薬との連携が効果的。
     生理周期と連動しているようなら『桂枝茯苓丸』が候補になるし、患部に熱感があるのなら『黄連解毒湯』が、細かなニキビが広がってるのなら『清上防風湯』があることを紹介した。

     お客様が、喉の痛みに『桔梗湯』と『浅田飴』を一緒に購入されるので、『浅田飴』にも桔梗が入っていることと、桔梗は摂り過ぎると下痢することがあるため併用しないように伝えた。

     女性2人組が来店し、ニキビの相談を受けた。
     薬を使ったことは無く、患部の赤みは少ないようだったため『ペアアクネクリームW』を案内したが、化粧により患部が本来の色合いではないことと、痛みもあるというお話から『ビフナイト』も紹介した。
     化粧の件は、なかなか言い回しに困った(^_^;)
     病院に行った時なんかは、いったん化粧を落として素の顔色を医師に見せるのが必要だけど、ドラッグストアーに買い物に来る時にはしょうがないもんねぇ……。
     でもやっぱり、顔色が観察できると風邪薬を選ぶ時にも参考になるので。
     お客様には、ニキビは合わせ技での治療が必要なことを説明し、炎症が強い場合の『黄連解毒湯』と細かいニキビが広がってる場合に用いる『清上防風湯』を紹介した。
     今回は、『チョコラBBドリンク2』と『ペアアクネクリームW』を選ばれて購入された。
     あうっ、ドリンク剤を1回だけ飲むよりは『ペアA錠』か『トラフルBBチャージ』などで少し長期的に服用してもらった方が良いのだけれど……。

     

  • ゴキブリ退治の近所との仁義なき戦い

     女性二人組のお客様が来店し、蕁麻疹(じんましん)に以前『テラコートリル』を使っていたというのだが、ニキビのような吹き出物でなければ、傷口があるわけではないそうなので、ステロイド剤を提案すると、それは避けたいようだった。
     何故『テラコートリル』を使ったのかが不明だが、『オイラックスA』を案内すると、同じ並びにあった『ロコイダンクリーム』も使ったことがあるという。
     『ロコイダンクリーム』はステロイド剤なので、そう伝えると驚かれたものの、ステロイド剤の中では弱いことを説明すると、今回は『ロコイダン軟膏』を購入された。
     ただ、病院の受診したことはないそうなので一度は行ってみるように勧めた。
     それにしても、「ステロイドが怖い」というのは、やはりイメージ先行なのね。
     知識不足で、「分からない」のが否定的な気持ちに直結してしまうのだろう。

     若いお客様が、ゴキブリの燻煙剤を求めて来店し、火災報知器に反応しない霧タイプとの違いや、燻煙剤はゴキブリには効いても卵には効かないため、2週間ほど間を空けて2回使った方が良いことなどを説明した。
     死滅させるためには部屋を密閉した方が良いか訊かれたが、ゴキブリは関節を外して狭い隙間に入ることができるので、その努力は報われないと思われることと、むしろ部屋から出て行ってもらうことを重視するようお話した。
     そこからすると、 ご近所さんと自分ちの「どちらが先に燻煙剤を焚くか」が勝負の鍵ということになる。
     急にゴキブリが多く現れたら、近所で燻煙剤を炊いたのかもしれず、そこには仁義なき戦いがあるのだ( ゚Д゚)y─┛~~
     それから、食器類などをビニール袋に密封することが必要なことを伝え、そうしない場合には後で水洗いしなければならないことをお話しした。
     すると、特に台所周りを気にされたので、ハッカ油を水に溶いて霧吹きで撒く方法を提案したところ、今回は燻煙剤ではなくハッカ油をお買い上げいただいた。
     実のところ私も、ハッカ油を使ってからゴキブリに出遭ったことが無い。
     燻煙剤より手間がかからず、費用も安い。
     これが広まると、商売上がったりなんである。

     

  • 『ペアA』と『ペア漢方』の組み合わせ

     歯科医で常連のお客様から、歯痛に痛み止めをと相談され、でも案内する前に『新今治水』が目につくと、そのまま購入された。
     歯科医なんだから、ちゃんと治療した方がとお話ししたのだが、歯医者に行くと色々と治療が増えるから嫌だとのこと。
     いいのかそれで(^_^;)

     『葛根湯』を購入されるお客様に、発熱や咳の風邪には適用しないことを伝えると、主訴は鼻水と悪寒だというので、まさに適応する症状だった。
     となれば『葛根湯』は早さが勝負なので、すぐにでも服用するよう勧めた。
     特に『葛根湯』を常備薬にする場合には、家に置いておくよりも持ち歩いて、出先で変だなと感じたらすぐに服用するのが良い。

     ニキビや肌荒れに使う『ペアドリンク』を持ったお客様が、『ペアA』と『ペア漢方』を見較べていたので声をかけてみたが、案内は断られた。
     でも、『ペアドリンク』の購入決められ、お会計のさいに『ペアA』と『ペア漢方』の違いを伝えると興味を持たれた。
     『ペアA』は肝臓の働きを助けることで皮膚の新陳代謝を促して肌の材料を補給するのに対して、それらの有効成分を血流改善によって助け、なおかつホルモンバランスを整えるのが『ペア漢方』であり、その中身は『桂枝茯苓丸』である。
     つまり、予算が許すのであれば併用する方が効果的なんである。
     『ペアドリンク』は『ペアA』に近いとも云えるものの、『ペアA』ほどには新陳代謝の促進は期待できないし、なにより継続して飲むには価格が高めだから単発での服用になりがち。
     そこからすると、やはり『ペアA』と『ペア漢方』の組み合わせのほうがお得だと思う。
     今回は『ペアドリンク』のみを購入をされるので、その補助に皮膚の材料となる根菜と豚肉を積極的に摂り、血流を良くするために入浴時間を長くするなどで体を温めるように勧めた。