ゴキブリ退治の近所との仁義なき戦い

 女性二人組のお客様が来店し、蕁麻疹(じんましん)に以前『テラコートリル』を使っていたというのだが、ニキビのような吹き出物でなければ、傷口があるわけではないそうなので、ステロイド剤を提案すると、それは避けたいようだった。
 何故『テラコートリル』を使ったのかが不明だが、『オイラックスA』を案内すると、同じ並びにあった『ロコイダンクリーム』も使ったことがあるという。
 『ロコイダンクリーム』はステロイド剤なので、そう伝えると驚かれたものの、ステロイド剤の中では弱いことを説明すると、今回は『ロコイダン軟膏』を購入された。
 ただ、病院の受診したことはないそうなので一度は行ってみるように勧めた。
 それにしても、「ステロイドが怖い」というのは、やはりイメージ先行なのね。
 知識不足で、「分からない」のが否定的な気持ちに直結してしまうのだろう。

 若いお客様が、ゴキブリの燻煙剤を求めて来店し、火災報知器に反応しない霧タイプとの違いや、燻煙剤はゴキブリには効いても卵には効かないため、2週間ほど間を空けて2回使った方が良いことなどを説明した。
 死滅させるためには部屋を密閉した方が良いか訊かれたが、ゴキブリは関節を外して狭い隙間に入ることができるので、その努力は報われないと思われることと、むしろ部屋から出て行ってもらうことを重視するようお話した。
 そこからすると、 ご近所さんと自分ちの「どちらが先に燻煙剤を焚くか」が勝負の鍵ということになる。
 急にゴキブリが多く現れたら、近所で燻煙剤を炊いたのかもしれず、そこには仁義なき戦いがあるのだ( ゚Д゚)y─┛~~
 それから、食器類などをビニール袋に密封することが必要なことを伝え、そうしない場合には後で水洗いしなければならないことをお話しした。
 すると、特に台所周りを気にされたので、ハッカ油を水に溶いて霧吹きで撒く方法を提案したところ、今回は燻煙剤ではなくハッカ油をお買い上げいただいた。
 実のところ私も、ハッカ油を使ってからゴキブリに出遭ったことが無い。
 燻煙剤より手間がかからず、費用も安い。
 これが広まると、商売上がったりなんである。

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