• タグ別アーカイブ: ニキビ
  • 病気を治すというのが面倒くさいことなんだけどね

     見るからに顔中にニキビのあるお客様が来店し、何か良い薬は無いかと相談された。
     患部は赤いニキビだったので、炎症を抑えるために『ビフナイト』を案内してみたが、以前に使った際に塗った跡が白く残ってしまって嫌だということから、『クレアラシル』の肌色クリームを勧めた。
     そして、炎症が治まったら『ペアアクネクリーム』に乗り換えることも検討するよう、お話した。
     また、食生活が乱れ気味というので、内服薬も必要かもしれませんと『桂枝茯苓丸料加よく苡仁』を紹介したところ、以前に飲んだことがあるそう。
     ただ、1週間くらいだそうだから効果を期待するのには、明らかに少ない。
     とりあえず『クレアラシル』をお買い上げ頂き、患部を洗い過ぎないようにと、入浴や食事での養生について伝えてみたけど、ことごとく「不規則だから」「食生活悪いから」と流された。
     お説教みたいに思われてしまったか、それとも治す気が足りないのか……。

     お客様から、成人の娘さんの腕にブツブツがあり治してあげたいと相談を受けた。
     患部を見ていないけど、おそらくは毛孔性苔癬だろう。
     そう予想して『ニノキュア』を案内しようと思ったら、『ザラプロ』を使って効かなかったという。
     ありゃ、それじゃ同じ成分の『ニノキュア』も駄目かも。
     すると、『フェルゼア』を使ったことがあり、それは良かったという。
     ええん?
     『フェルゼア』も、同じ処方なのに何故?
     いや、確かに同じ処方でもメーカーが違うと効果が違うというケースはあるんだけどね。
     調合によって体への吸収が違ったり、そもそもの基材の質が違ったりとか、理由はいろいろあって。
     ただ、そういう事であれば、ちゃんと医師に経過観察をしてもらいながらの治療のほうが良い。
     市販薬を使って、ちゃんと自分で経過観察の記録をする人は少ないから。
     そう説明したところで、あまり時間が無いからと帰られてしまった。
     ううむ、面倒くさがられたかな。

     歯磨き粉の『デントヘルス』を持ってきたお客様から、医薬品の『デントヘルスR』との違いを尋ねられたので、同じブランド名でも成分が違うため、現に歯茎が痛むようなら医薬品をと勧めて、『デントヘルスR』をお買い上げ頂いた。
     あと、うちのお店には置いてないけど、『排膿散及湯』を紹介した。
     読んで字の如くで、歯茎の腫れはもちろん、喉の腫れや、オデキなどにも応用できるから、常備薬にしておくと安心です。

     

  • サプリメントや医薬品でビタミンを摂る意味

     やや高齢のお客様が『ハイシー』を求めて来店したんだけど、『ハイシー』シリーズのどれを探しているのかが分からず、詳しく用途を尋ねてみると、中学生の孫のニキビにとのこと。
     しかし、孫にはたまにしか会わないため、ニキビの色などの状態や、酷くなる時や軽くなる時のことなんかも分からないそう。
     ううん、確かにビタミンCは抗炎症作用があるし、皮脂の過剰な分泌を抑えたりコラーゲンの生成を助けるとされているけど、よほど偏った生活をしてないければ、それほど頑張って摂る必要があるビタミンでもない。
     特に成長期のニキビは、体の仕組みが変わっていく過程での代謝異常みたいなものだから、本人の体質の見極めが重要。
     気持ちは分かりますが、ビタミンC剤が適応するか分かりませんよというお話をした。
     どうも孫ちゃんは果物を食べないそうで、だからビタミンCをと思ったらしい。
     まぁ、果物は体を冷やして代謝機能を低下させたり、果糖は炎症の原因にもなるから、サプリメントや医薬品でビタミンを摂るというのは実は悪くもない。
     もう少し詳しく孫ちゃんのことを訊いてみると、スポーツをしていて汚れるせいかもしれないと言われた。
     その汚れよりも、汚れによって顔を洗いすぎてるとかが原因になってる可能性はあるかな。
     あと、スポーツドリンクをよく飲んでるようだと、やっぱり代謝異常を起こすから、その点は確認してもらった方が良いかも。
     そして、孫ちゃんはニキビのために病院に通院しているらしいと分かった。
     それでしたら、『清上防風湯』を処方してもらえないか担当医に相談してみるのが良いかと思われます。
     ニキビは早く治したいと思うかもしれないけど、若い頃には3年くらいのスパンで治療を考えないと。
     だいたいそれくらいのスパンで、体の仕組みが変わっていくので。
     そんなお話をして、本日のところはお買い上げは無し。

     『パブロンSゴールドW』をレジに持ってきたお客様に、咳や痰があるのか尋ねてみたら、頼まれ物ということで本人の症状は分からないそう。
     一応、発熱には弱いことを伝えて、そのままお買い上げ頂いた。
     大正製薬の公式サイトを見てみれば、総合風邪薬というよりは、痰の切れにくい咳に向いてることが分かると思うんだけどねぇ。
     メーカーに、「総合風邪薬」のイメージが付いちゃってるのが問題なんじゃなかろうか。

    Screenshot of www.catalog-taisho.com

     夫婦で来店したお客様から『イボコロリ』の液剤の効能を尋ねられ、皮膚をわざと腐らせて新しい皮膚ができるよう促す物ですと説明したところ、患者は奥さんで、足の裏の一部が固くなっているものの、一般的なイボやタコとも違うみたい。
     患部に痛みがあるそうだから、病院を受診するように勧めると、奥さんは『イボコロリ』を買いたがったけど、ご主人が病院に行くよう促した。
     患部をかばって変な歩き方になれば腰痛などにもなるので、奥さんには重ねて受診を勧めた。

     

  • 友人知人に適当なことを吹きこまないで

     頭痛と鼻水を訴えるお客様が来店し、状況を確かめると発症したのは今日からで、鼻水の色は見ていなくて分からないという。
     鼻をかむと、つい鼻水の状態を見ちゃうって、あるあるネタだと思うんだけど、見ない人もいるのね。
     今日からであれば『葛根湯』でいけると思ったものの、現代薬を希望しているようだったため、『ルルアタックNX』を案内してお買い上げ頂いた。
     そのうえで、解熱剤などが入っている現代薬は症状が出てから出ないと使えないが、『葛根湯』は予感がした段階で使えますと紹介した。

     『ビフナイトちょこぬり』を求めて来店したお客様に、取り扱っていないことを説明。
     ニキビ予防に使いたいというお話だったけど、主成分はグリチルリチン酸二カリウムで、塗っても塗らなくても大差無いんだじゃないなぁ。
     もう少しソフトな言い方で伝えたら、『ビフナイト』と同じ物だと思っていたみたい。
     まぁ、名前からすると同じ商品の手軽に使えるバージョンを想起させるものね。
     お客様には、同じブランド名でも成分や効果が別物であることを説明した。
     どうも、友人からの頼まれものであるらしい。
     ふむぅ、それならいっそネット通販のほうが確実に入手できるんじゃないですかね。
     お店を回って、特定の薬を探すというのは大変ですよん。
     お店を回るなら、同じ成分の別製品を買うつもりでないと。
     頼む方も頼まれる方も、その点をお考えくださいな。

     お客様から、『防已黄耆湯』を使って便通は良くなったものの痩せなかったと相談された。
     『防已黄耆湯』に便通を良くするような生薬は特に入っていないけど、水分代謝を改善する効果が腸内の状態を良くしたのかしらん?
     こういう相談は面白いので、……もとい勉強になるので、どんどんして頂けるとありがたいφ(..)
     そして、『防已黄耆湯』は色白でポッチャリ体型のほうが向いていて、お客様の体型には合っていないように見受けられたため、『防風通聖散』を紹介して試して頂くことになった。
     そういや、別な二人連れのお客様の一方が『防風通聖散』に興味を持ったら、その連れの人が「ただの便秘薬よ」と答えていて、言われたほうが「そっか~」と応じているところに出くわしたことがある。
     そんな適当なこと言わんでくれ、と思ったもんである。
     直接相談されていれば訂正することもできるけど、聞き耳立てて「違いますよ」とは言えないから悔しい(ノД`)

     『パブロンエースAX』をレジに持ってこられたけど、主訴を確認すると鼻水と声嗄れで、しかもすでに一週間ほど経過しいるという。
     経過を考えても主訴からしても、『パブロンエースAX』は適応しないと考えられることをお話した。
     まだ鼻汁に色が付いているというから、ウイルスが悪さしているのも確かなようだから、現代薬では『ルルアタックNX』を案内しつつ、発熱は無いそうなので疲労を避けるために『葛根湯加川きゅう辛夷』を勧めると、変更して後者をお買い上げ頂いた。

     

  • 今のボクには理解できない(『アンインストール』より)

     漢方薬を選んでいるようだったので声を掛けてみたけど、案内は断られた。
     漢方薬は効能書きだけ見てても、つながりが良く分からない適応症が並んで書いてあったりするから、なおさら案内が必要だと思うんだけど。
     まぁ、そういうのが余計なお世話ということもあるからね。
     ただ、それでお会計の段になってから確認したら適応しないことが分かり、それから選定し直すとなった場合に、お客様によっては時間が無いなんてケースもあるもんで。
     今回は、『PAIR漢方エキス』(桂枝茯苓丸)をレジに持ってきてから、「他に効果的な物があるか」を質問された。
     主訴とニキビだそうなので、『ヨクイニン』との併用を勧めた。
     そして、『桂枝茯苓丸料加よく苡仁』という物があることをお知らせ。
     ただ、お話を聞いたら以前に皮膚科を受診したことがあるというため、集中的に服用して治療するのであれば、保険の適用薬だから医師に処方してもらえないか相談するよう提案した。
     という訳で、本日はお買い上げは無しに。
     しまった、医師に処方を相談するという話は、お会計を済ませてからすれば良かった( ̄▽ ̄)

     やや高齢のお客様から、『ユースキンアイローション』と『ラナケインS』を比較しての質問を受け、前者は痒み止め成分の他に血行促進のビタミンEが入っていて、後者は痒み止めの他に殺菌成分が入っていることを説明した。
     主訴は乾燥肌で、『ラナケインS』には局所麻酔成分が入っていて、痒みに良く効くとは理解されているようだった。
     さらに話を訊いてみると、病院で乾燥肌と診断され、塗り薬が処方されたらしいんだけど、内容は不明。
     担当医から連用しないように注意を受けたというから、おそらくステロイド剤なのだろう。
     そして、それを心配して別な薬を買いに来たようだ。
     ……って、病院で処方されてる薬があるのに、あまり市販薬を自己判断で使うのは良くないですよ(^_^;)
     それに症状も患部を掻きむしるくらいだという事からすると、今はそのステロイド剤を使って痒みを抑えるのが先決です。
     痒みが軽減してから、非ステロイド剤に乗り換えるようにお話すると、『ユースキンアイローション』と『ラナケインS』の両方を購入された。
     ステロイド剤があるなら、『ラナケインS』の方は不要だと思うんだけど。
     主訴が乾燥肌ということからすると、局所麻酔も殺菌も用を成さないので。
     でも買いたいというので、お客様の要望を汲んで販売した。
     しかし、心配は残るためお薬手帳に市販薬の成分表示を貼って処方薬と一元管理するように勧めたら、衝撃の事実が発覚。
     (; ・`д・´) な、なんだってー!?
     院内処方で、薬の説明書のような物を貰っていないそうな。
     院内処方だと、そういうこともあるの?
     いや、驚いたのはそこではなくて、実は自分の薬ではなく、患者はお孫さんだと、この時点で教えられたのだ。
     しかも、薬の説明書を貰ってないのを、「子供用の薬だから」と理解していた模様。
     お薬手帳についても、「子供に要るの?」と言われた。
     子供こそ必要ですよう(^_^;)
     子供の頃から記録を取っていれば、それこそ薬歴簿として将来に渡って活用できる。
     お客様は、「じゃっ!」と颯爽と帰って行かれたけど、ま、ま、ま、待って~!!
     お孫さん、何歳なのぉーーーー(*」>д<)」!?
     呼び止めようとしたら、医薬品レジに次のお客様が来てしまい追えなかった。
     可愛い孫のためにと、わざわざ薬を買いに出るのに、可愛い孫のための安全に気をつないというのは、いったいどういう事なのか。
     理解できないよ……orz

     

  • 成長期のニキビと大人ニキビ

     高校生の子供が病院で処方されたニキビの塗り薬を使い切ったとのことで、同じ物をと求められた。
     なのに、お薬手帳も現物も持ってこないってどういう事(^_^;)?
     とりあえず、免疫機能が過剰に働いてしまう成長期のニキビと、血行不良や栄養不足で起きる大人ニキビでは、対処法が変わることを説明し、抗炎症作用のみの『ビフナイト』と、血流促進も足されている『クレアラシル』を案内した。
     高校生で赤いニキビという事だから、『ビフナイト』に内服薬の『清上防風湯』の組み合わせを提案すると、両方の購入を決められた。
     これが大人ニキビなら、『ペアクリーム』と『桂枝茯苓丸料加よく苡仁』の組み合わせがお勧め。
     お会計の時に、他に偏頭痛があるという話が出て、痛む箇所が両側の米噛みという事と、受験生という事を合わせて考えると、肩こりと関係しそうに思い、『釣藤散』を紹介した。
     でも、まだ若いから『葛根湯』だけでもいけるかと思い、自宅にあるそうなので、試してみるように勧めた。
     ただ、やはりストレス寄りなら『釣藤散』の方が適応するだろう。
     そこまでは思いついたのに、お客様が帰ってから『半夏厚朴湯』を紹介し忘れたことに気がついた。
     受験生の緊張緩和には、『半夏厚朴湯』がお勧めだから、ある意味季節推奨品なのにな(´・ω・`)

     酔い止めを買いに、お客様が来店。
     必ず酔うものの薬を使うのは初めてだそうなので、成分の多い『アネロンニスキャップ』よりも、シンプルな処方の薬のほうが、あとあと薬との相性が分かるかもしれないから、『トラベロップQQ』を勧めてお買い上げ頂いた。

     

  • 合コンのごとく話題の振り方が難しい

     痩せ型のお客様が、体格が良い人の便秘や生理痛に使う『桃核承気湯』を手に迷っている様子だったため見守っていたところ、『桂枝茯苓丸』を選ばれてレジに持ってきたので、用途を尋ねてみた。
     すると、生理に関連して精神不安があるとのこと。
     ああ、パッケージに「イライラ」とか書いてあったから惑わされたのか。
     もう少し詳しくヒアリングしないとならないけど、お客様から語ってもらえないと迂闊に踏み込めないため、精神不安については他に『加味逍遙散』もありますと紹介だけして、『桂枝茯苓丸』を購入して頂いた。
     お客様自身から話してもらえるように聞く姿勢を示さなきゃならないものの、取っ掛かりになる話題が無いと難しい(´・ω・`)

    ツムラ 漢方 24 加味逍遙散 エキス顆粒 48包 24日分 【第2類医薬品】

     ご主人が鼻水と咳を訴えてるとのことで、相談を受けた。
     発症したのは今日からで、熱は計っていないものの熱感はあるらしい。
     咳については激しくないようだったから、鼻炎メインで風邪にも使える『葛根湯加川きゅう辛夷』を案内した。
     でも反応が鈍かったため、『ベンザブロックS』と『ルルアタックNX』を案内してみると、効果範囲の広い物をとリクエストされた。
     効果範囲の広さなら、『葛根湯加川きゅう辛夷』なんだけどなぁ。
     咳の面倒を見るノスカピンが入っている『新ルルAゴールドS』を案内すると、そちらを購入された。

    【第(2)類医薬品】新ルルAゴールドs 100錠 [【3個セット(送料込)】※同梱は不可]

     外国人のお客様から、弟のニキビの薬をと注文された。
     たどたどしい日本語で分かりにくく、私の話も通じているか怪しかったけど、『ペアA』を服用し、『ペアクリーム』を塗ったら悪化したらしい。
     でも、コミュニケーションが不十分で詳細は不明。
     スマホで弟の写真を撮ってあって、見せてもらうと典型的な成長期の赤ニキビだった。
     先の薬で悪化するとは限らないけど、少なくとも血行不良や疲労などが関係する大人ニキビとは違うから、適応はしないだろう。
     そこで内服に『清上防風湯』と、塗り薬に『ビフナイト』を案内してみたものの、弟は粉が飲めないようで、塗り薬ともども今回は購入を見送り。
     養生として、色の濃い野菜(ニンジンとかカボチャとか)を勧めてみたけど、野菜嫌いらしい(^_^;)

     

  • 成長期のニキビと大人のニキビは違います

     『ヨクイニン』を求めて来店したお客様に売り場を案内しつつ用途を尋ねると、自分と高校生の娘さんのニキビに一緒に使おうと思っているとお話された。
     大変申し上げにくいのですが、成長期のニキビと大人のニキビは違います。
     成長期のニキビは体の仕組みが変わる過程での機能亢進みたいなもので、原因のアクネ菌に過剰に対抗してしまったり、皮膚の形成時に脂質や栄養が偏って起きる。
     娘さんの症状を訊いてみたら、両頬に赤みが強く現れているみたいだから、やはり熱性のニキビと考えられ、『ヨクイニン』による皮膚の材料の補給より『清上防風湯』で上半身を清熱した方が良い。
     一方、大人のニキビは血行不良によって脂質や栄養の偏りが起き、アクネ菌との戦いが局地戦になり、その残骸が血行不良で回収されないことと、皮膚の再生能力が低下していることが関係しているから、『ヨクイニン』に血流改善の『桂枝茯苓丸』を組み合わせた『桂枝茯苓丸料加よく苡仁』が適応する。
     いずれにしても、年齢や家の外での生活環境が違うことからして、家族間でも薬は使い分けたほうが良いことをお話した。
     ただ、ニキビが繰り返すようだと本格的な治療には薬の用量も必要なため、病院に通院して処方してもらうほうが良いかもしれないことも付け加えた。
     特に娘さんは、医療費の補助が出る年齢ですし。
     どう判断されたかは分らないが、本日のところは『ヨクイニン』のタブレットのみを購入された。
     そうそう、娘さんは入浴は長いそうなので、それは続けるように伝えた。
     一方、食べ物の好き嫌いは多いらしく、嫌いな物は徹底して食べないそう。
     それはもう治すのは本人の意志が関わることなので、個人的には放置で良いような気もするけど、親としてはそうもいかないだろうから、好きな物の栄養の内容をチェックして、好きな物の組み合わせでビタミン類を広く多く摂れる組み合わせのメニューを考えてみましょうとお話した。

     『コルゲンコーワIBα』をレジに持ってきた夫婦のお客様から、旦那さんの悪寒と喉の痛みに適応するかを尋ねられた。
     発症したのは今日さっきというので、発熱前の悪寒の段階で解熱剤の入った風邪薬を使うと、ジャンプしようとしゃがんだところを蹴り倒すようなものですと説明して『葛根湯』の方を勧めた。
     また、『葛根湯』は早ければ早いほど良いので、すぐに服用することと、普段から持ち歩いて、予感がしたら先に飲むという使い方を案内した。
     旦那さんからはお酒を飲んでよいか尋ねられ、同じくお酒好きの私としては気持ちは分かるし、玉子酒という物もありますが、アルコールの分解にエネルギーを持っていかれてしまうため、我慢するか、飲むにしてもお猪口で一杯程度で飲んだ気になってくださいとお話した。
     食事についても同じ考え方で、消化吸収にエネルギーを必要とするため、食欲が落ちていなくても消化に良い食事をしてくださいと伝えたら、「おかゆを食べるのって、そういう意味なんですね!?」と驚かれて、声の大きさに私のほうが大層驚いた(;´∀`)
     そして、「そうなんですよ~」とお返事。
     ドラマなんかのフィクションの影響かイメージなのか、風邪をひいて“寝込んでから”お粥をと思われがちだけど、もうのどが痛いなとか頭が重いなという段階で食事を切り替えて体の負担を減らせば、上手くすると症状を進行させずに一晩寝ただけで回復ということも狙えるんである。
     風邪をひいたら、無理に栄養をと思う必要は無い。
     一人暮らしなどで栄養を摂らないのは心配ということであれば、レトルトの介護食で区分1(容易に噛める固さ)の物を食べるのが良いだろう。
     介護食は、なにも被介護者のためだけでなく病人食として使えるので。
     でも先に栄養ドリンクを買っておいて、回復のタイミングで使うのは良いので買っては頂きたい。
     ええ、ドリンク剤の売上向上は本部指示だから、完全に商売上の理由です( ̄▽ ̄)

     

  • キミは……愛する人の胃壁を舐められるか?

     成人の息子さんが口内炎とのことで塗り薬を求められたので、『ケナログ軟膏』と『トラフル軟膏』と『口内炎軟膏大正A』を案内した。
     私の一推しは『ケナログ軟膏』なんだけど、塗った後に患部に貼り付いて固まり、時にその塊が剥がれて飲み込んじゃうもんだから勧めにくい。
     今回は痛みが強いようなので、抗炎症作用が比較的強い『トラフル軟膏』を勧めて購入を決められた。
     そして、口内炎の多くが神経性胃炎で、口腔内や唇に現れる症状は、胃の状態でもあることを説明し『半夏瀉心湯』を紹介したら一緒にお買い上げ頂けた。
     ちょっと気持ち悪い考え方かもしれませんが、胃壁がそのまま口の中に繋がっていて唇がベロンと表に出いると考えると分かりやすいかと。
     つまり、恋人とのキスは胃壁と胃壁がブチュー(´ε` )
     それでも躊躇しないでキスができれば、その愛は本物だと(笑)←マジか?

     『オロナイン軟膏』を求めて来店したお客様に用途を確認すると、中学生の息子さんのニキビに使うとのこと。
     『オロナイン軟膏』の効能書きには色々な皮膚疾患が列挙されていて万能薬のように誤解してる人がいるけれど、あれは製薬メーカーが申告した内容を検証したうえでのものであるものの、昔に認可を受けて販売されている薬の中には、副作用が少なくて問題にならなかっただけという物が多々ある。
     一概には云えないとはいえ、副作用が少ないというのは安全性が優先されているという意味において悪いことではない。
     悪いことではないが、効果が非常に穏やかか偽薬効果(プラシーボ)と同程度という可能性は拭えない。
     そして『オロナイン軟膏』の成分から想定される効果は、消毒と保水のみである。
     感染による悪化は防いでも、皮膚の再生にはあまり貢献しない『オロナイン軟膏H』を、ニキビに積極的に用いる実用性は極めて低い。
     そしてお客様からは、他の薬についても尋ねられたので、『クレアラシル』を紹介したところ、何故か隣りの『ペアアクネクリーム』を購入された。
     ええん?
     分かんな~い(´・ω・`)
     『ペアクリーム』の方は、新陳代謝が活発な思春期のニキビより、成人後の血行不良なんかで起きるニキビ向け。
     ちゃんとそう説明したはずなのに、どうしてそっちを選んだのか。
     実は子供がというのは隠れ蓑で、自分が使うためだったり?
     そうそう、中学生の息子さんのニキビは頂点が白くてシャワー派だというので、ちゃんと湯船に入って内臓から温めるように勧めた。
     それこそ、若い時でも成人後でも、腸を温めて活発化するのが体の抵抗力を高めるのに有効なので。

     

  • 何軒でも巡ってみないと最適な出逢いは望めない

     『ロキソニン』を求めて来店したお客様に、うちのお店には置いていないことをお詫びしてたうえで用途を尋ねると、「良く効いたから」という理由で生理痛に使っているとのこと。
     詳しくお話を聞くと一時期、漢方薬での体質改善を試みたものの、途中でやめてしまったらしい。
     漢方薬治療に限った話ではなく、どんな分野の専門家にも得手不得手があり、神様じゃない以上は失敗もある訳で(というか不完全な人間を創造した時点で神は無能)、何軒でも巡ってみないと最適な出逢いは望めない。
     今の奥さんに満足できなければ、次の出逢いを求めないと……ゲフンゲフン((( +д+))o=3=3
     ともかく、生理痛は痛いのが当たり前になっていると、重大な病気を見逃してしまいがちなので、改めて軽減対策をするよう勧めて、近隣の漢方薬に詳しい病院を紹介した。

     女子高生が母親と訪れて皮膚薬の棚でニキビの話をしており、レジに『ハイチオールCホワイティア』を持ってきたため声を掛けてみたところ、首元から胸の上部にかけて、赤いニキビができているというお話。
     本来は顔面に用いると効果的ではあるものの、上半身の炎症を抑える『清上防風湯』を案内し、一緒にお買い上げ頂いた。
     『ハイチオールCホワイティア』は、いわば皮膚の材料の供給なので、炎症を抑える漢方薬との併用で相乗効果を狙えるはずである。
     それと、体を洗う時にはタオルを使わずに手洗いだというお話には、それは良いことですから続けてくださいと伝えたうえで、泡で撫でるだけで良く、洗い過ぎないようにと付け加えた。
     そして、なんと教室の温度が19度くらいだというのに驚き、腹巻きなどで下半身を保温するよう勧めた。
     体の方には炎症を起こしたい理由があり、体が冷えると余計に熱を出そうと頑張って炎症が悪化する原因となるので、保温することで体に頑張らなくても良いよと教えてあげるのだ。
     しかしそれにしても、最近じゃエアコン完備の高校も珍しくないとはいえ、なにその温度設定(^_^;)

     

  • 相談されないことも読み解けるようになりたいけど

     奥様の疲労対策にと『アリナミンA』を授乳中に服用して大丈夫か質問され、問題ありませんと回答。
     ただ、成分が栄養だけの構成のため、疲労の度合いによっては血流を改善する当帰の入った『Q&Pゴールドα+』や、抱っこなどで関節にかかる負担を軽減する黄耆の入った『パワーアクとゴールド』も候補になることを伝えた。
     また、栄養を行き渡らせるための半身浴や、体力を落とさないためには部屋に冷房を入れてもお腹は冷やさないように腹巻きを使うよう提案した。

     『ジェントスルーコーワ』(八味地黄丸加五味子麦門冬)を見ていたお客様に声を掛けたところ、頻尿の対策に旅行に持って行きたいというお話。
     『八味地黄丸加五味子麦門冬』は、体力や食欲が低下した人向けなことを説明すると、そううことは無いというので、通常の『八味地黄丸』の方を勧めた。
     『ハルンケア』のことも尋ねられ、同じ漢方薬の液剤であることを伝えて、一日分なため価格が高めで持ち運びにも不便でしょうとお話したことで、錠数の少ない小瓶タイプを購入して頂いた。

     若い男性のお客様がニキビの塗り薬を幾つか見比べていたので声を掛けてみたけど、案内は断られた。
     しばらくして『アイスノン』の枕の所在を尋ねられたので案内し、暑さをしのぐためで発熱に使うのでなければ、冷感の枕カバーを使うよう提案した。
     『アイスノンソフト』は、そのまま購入。
     顔のニキビは目立っていたから、相談してもらえれば『清上防風湯』を案内したかったんだけどなぁ。
     結局、塗り薬も買わなかったし。
     本人としては、どうしたいんだろう?