• タグ別アーカイブ: ニキビ
  • 治療法は日々アップデートされていきます

     水虫薬の『ブテナロックV爽快パウダー』をレジに持ってきたお客様に、念のため水虫と確定しているか尋ねたところ、わからないという返答。
     ご主人からの頼まれ物だそうで、患部は足の指の間で白っぽいものの、ジュクジュクはしていないそう。
     もちろん、乾燥しているように見える水虫もあるんだけど、症状は一年中だというお話。
     そのまま販売してしまったけど、水虫は目視だけでは医師でも判別が難しく、顕微鏡検査でやっと分かるという物なので、一度は病院を受診してみるよう勧めた。
     知り合いの薬剤師さんから聞いた体験談では、6年ほど水虫薬を買い続ける患者さんがいて、本人が頑なに「水虫だ」と言い張るため求められるままに販売していたものの、もう薬剤師さんの方から懇願して湿疹用の薬である『ロコイダンクリーム』を試してもらったら、1週間ほどで治ってしまったそうな。
     一部の水虫薬には、真菌を攻撃するのと同時に皮膚細胞にもダメージを与えてしまう成分が入っているため、6年もの間ずっと皮膚の再生を阻害していたのだろうとのこと。
     確認しないままで水虫薬を使い続けるのは、それなりのリスクが有るんですよというお話(・o・)

     やや高齢のお客様が、『ソンバーユ』を求めて来店された。
     ここ数ヶ月ほど、馬油で有名な『ソンバーユ』は品薄状態。
     例の中国人観光客によるお土産やら、中国人留学生による転売目的の爆買いのため品薄なのだ。
     メーカーと小売の企業は儲かるかもしれないけど、迷惑な話である。
     中国本土でもあるはずの香港で、大量買い付けの規制を求める住民からの声が出るのも宜(むべ)なるかな。
     お客様には入荷の見込みが立たないことを説明して、他社の馬油を紹介してみたけど、「考えてみる」と帰られてしまった。
     馬油の品質が、それほどメーカーによって違うとも思えないんだけど、まぁ気持ちは分からないでもない。

     『キズドライ』をレジに持ってきたお客様に、注意点として、傷口を良く洗ってから使用することと、病院を受診する予定の時には使用を控えるようにお話した。
     医師によっては、「なんで使ったの!?」とお説教されるというか怒られるケースも有るという話を、地元の薬剤師会の役員さんから聞いたので。
     治療する際に、砂などを洗い落とさないまま巻き込んだ傷口の洗浄やら、傷口を洗ってあっても『キズドライ』の除去に手間が掛かるからなんだとか。
     すると、お客様の中学生の子供がサッカー部で擦り傷が絶えず、家に有った『キズドライ』を使い切ってしまったため、追加を買いにいらしたという。
     湿潤療法について話してみたら、一応は知っているみたいだった。
     そして、湿潤療法に適した製品について尋ねられたので、『キズパワーパッド』を案内した。
     たまに『キズパワーパッド』と一緒に、傷薬も買おうとされるお客様がいるけど、『キズパワーパッド』の注意書きには薬を併用しないようにと有るので、お気をつけ下さい。
     にしても、その注意書きが小さくて分かりにくいんだよねぇ。
     今回のお客様はというと、湿潤療法の経験が無く不安な様子だったため、通常の絆創膏に『オロナインH軟膏』を使う方法を提案したところ、家に有るとうことから『キズドライ』をキャンセルして、絆創膏に『ケアリーブ』を購入された。
     『オロナインH軟膏』の方も、世間的には誤解があるんだけどね。
     効能書きに、「にきび、吹出物、はたけ、やけど(かるいもの)、ひび、しもやけ、あかぎれ、きず、水虫(じゅくじゅくしていないもの)、たむし、いんきん、しらくも」とズラズラと並んでいて、まるで万能薬のように思われている人もいるけど、主成分のクロルヘキシジングルコン酸塩液は、要するに消毒薬である。
     ただ、液体の消毒薬と違うところは、液体だと蒸発してしまうのが、軟膏になっているため患部に留まり「一定の期間、継続的に消毒し続ける」という点。
     つまりは、治すというよりは、患部の保護が目的なのだ。
     ニキビやシモヤケには血流改善を検討した方が良いし、ヤケドには皮膚の再生を促進する物が望ましいし、水虫やタムシには抗真菌薬が必要なので、万能薬のような使い方は気をつけてもらいたいところ。

     

  • 病気を治す際の最大の敵は自分

     『プチキンカン』をお客様がレジに持ってきたけど、蚊ぐらいにしか効かないことを伝えたところ、小学校高学年の子供が野外学習に参加するというので、『ウナ』か『ムヒ』をと勧めた。
     『キンカン』の主成分はアンモニアで消炎作用とともに刺激作用があり、l-メントールでの涼感もまた刺激作用で、サリチル酸に鎮痛作用があるものの、d-カンフルがやはり刺激作用のうえ、これにトウガラシチンキが入っていることからすると、要するに痒いところを叩くとその刺激で痒みを感じなくなるというのと同じ。
     これでは、針状の口を刺す蚊とは違い、皮膚をかじるようなブヨやアブといった虫による痒みには対抗できない。
     別に、ネガティブキャンペーンをするつもりはありませんが。
     成分からすると、虫刺されより筋肉痛とか肩こりなんかに使うと良いんじゃないかと。
     そんな訳で、お客様は子供自身の選択で『ウナクール』をお買い上げ。

     高校生らしい男の子が、父親と来店。
     今、「おとこのこ」と入力して漢字変換したら、最初に「男の娘」と出てワロタ(^Д^ )
     日本語入力に『Google』を使っているから、他の人の変換情報を反映してるのかな?
     それはともかく、『クレアラシル』を注文されたので案内したうえで、男の子が赤ら顔のニキビだったため、内服薬として『清上防風湯』も紹介した。
     父親は関心を示したものの、本人は話を聞いてなくて、そのまま『クレアラシル』をお買い上げ。
     そして、お会計しながら洗顔のし過ぎに気をつける事とか、シャワーよりお風呂に入って血流を良くする事やら、飲食での養生の方法なんかをお話しようと思ったら、父親が支払ってる間に、本人は何処かへ行ってしまった。
     お~い、治したいんじゃないのか~い(」´Д`)」!?
     私自身はニキビじゃなくてアトピー性皮膚炎だったけど、中高生時代の皮膚病は女の子にアプローチする上でのハンデになったりするから、早く改善するようなんとかしてあげたかったんだがなぁ。
     お金を出すのは親で構わないとしても、自分の使う物は本人に買わせたほうが良いと思う……。
     病気ってのは、薬を使ってハイ解決じゃなくて、合わせ技で挑まないと治すのは難しいんですよ。
     癌が自身の細胞の暴走であるように、病気を治す際の最大の敵は自分だったりする。
     ああ、私はお酒を止められませんね。
     自爆( ´∀`)つ⌒ ●~*

     若い女性のお客様から、『ロートCキューブプラスモイスト』がドライアイに使えるか質問された。
     ソフトコンタクトレンズを外した後に目がヒリヒリするとのことで、適応することを伝えたうえでコンタクトレンズの購入方法を訊いてみると、ずっとネット通販だという。
     手軽さは理解できますが、定期的に実店舗を訪れて購入してみるよう勧めた。
     それこそ、1軒や2軒くらいでは信頼できるお店も見つからないだろうから手間だろうけど、何かあった時にネットの相談掲示板で誰とも知れない人に質問するなんて事よりは、よほど良いはずだ。
     すると、コンタクトレンズの洗浄液の違いについても質問された。
     ほ~ら、そういう質問には私は答えられない。←威張るな
     すいません、不勉強でお答えできませんm(_ _)m
     そういうことも含めて、行きつけの実店舗があると安心かと思われます。
     その後で、実は目薬に『アイストレッチコンタクト』をすでに使用していて、最初の質問の『ロートCキューブプラスモイスト』を一緒に使って良いかと尋ねられた。
     目の疲労改善を目標としている『アイストレッチコンタクト』に対して、『ロートCキューブプラスモイスト』は涙に近い成分で潤すので、併用という選択も考えられなくはないけど、主成分のコンドロイチン硫酸エステルナトリウムが重複していて副作用が少ないことを差し引いても無意味。
     まだ『アイストレッチコンタクト』を使い始めたばかりだそうなので、ひとまず様子を見て良いのではないでしょうかと提案し、本日のお買い上げは無しに。

     

  • ニキビとオデキは似ているようで違う

     高校生の妹さんの花粉症の薬をとの相談を受けた。
     ……「の」が続いてて、文筆業の人に見られたら恥ずかしいな。
     どう書き直せば良いのだろう(;´・ω・)
     ああ、話が逸れた。
     妹さんの主訴は、目の痒みと鼻炎で、鼻炎は以前に使って効いた薬があるというのだけれど、内容は覚えていないそう。
     効かなかった薬もそうだけど、効いた薬も覚えておいてもらいたい。
     せっかく写真機能のある、スマホや携帯電話を持ってるんだろうから。
     とりあえず、『ストナリニS』『パブロンS鼻炎薬』『アルガード鼻炎カプセルZ2』の3種を紹介した。
     目薬は、効きめと価格には直接的な関係は無いことを説明して、目の修復成分は若いので不要でしょうとお話して、『ロートアルガード目薬』を案内した。
     本日のところは、『ロートアルガードクールEX目薬』のみを、お買い上げ頂いた。
     使用した薬は、成分表示の部分かパッケージを実物でも写真データでも構わないので、取っておくよう勧めた。

     訪ねてきたお客様から、病院で『アドエア250ディスカス60』吸入を処方されていて、花粉症に『葛根湯加川きゅう辛夷』を服用したいとの相談を受けた。
     問題はありませんが、お薬手帳に『葛根湯加川きゅう辛夷』を書き記して、担当医にも報告するようにとお話した。
     本来は、こういう相談が毎日でもあるのが当たり前であるはずなんだけどねぇ。
     日記に出てくる頻度は、月に1~2回じゃないかな。
     ネットのブロクやSNSで、医療業界と政府が策謀して医師が薬ばかり処方すると批判している人たちは、まず患者さんが薬の使い方の意識の向上をするよう提言してくれんかな。
     ……また「の」が続いて見苦しい文章に(;´∀`)
     陰謀論を唱える人たちは、いきなり医師の診察を受けることや薬の使用を止めようなどと極端なことを言い出すから、まったく役に立たなくて困る=3

    Screenshot of kakikata.dkrht.com

     高校生の息子さんのニキビの相談で訪れたお客様、患部は先端が白くて土台は赤いというお話で、押すと痛むということから『クレアラシル』を案内した。
     しかし、詳しく場所を確認してみると、まぶたの上で普段はニキビはできないという。
     それはもしかして、面疔(めんちょう)では?
     いわゆオデキである。
     ニキビとオデキは、似ているようで違う。
     ニキビは毛穴に皮脂が詰まり、皮膚の表面に常在している菌のうちアクネ菌が増殖することで起きる炎症。
     アクネ菌は酸素を嫌い皮脂を好むため、毛穴に入っていくのである。
     だから、ニキビの予防は毛穴の皮脂を取り除くことなのだけれど、これをアクネ菌を取り除くことだと勘違いして、過度に洗うと実は駄目だったりする。
     というのも、アクネ菌は他の病原菌の繁殖や侵入を防ぐ働きも持っているからである。
     だから、洗顔する時には石鹸や洗顔フォームをよく泡立てて、その泡に余分な皮脂や汚れを「吸い付ける」だけにするのが肝要で、指が直接的に皮膚に触れてゴシゴシと洗うようなやり方はしてはいけない。
     一方、オデキはアクネ菌と同じく皮膚の表面に常在している菌のうち黄色ブドウ球菌が、やはり毛穴に侵入して炎症を起こす。
     アクネ菌と違うのは、黄色ブドウ球菌は毒素を出すため体力が衰えている時に感染すると、重症化してしまう点。
     現代では可能性は低くなったものの、黄色ブドウ球菌は死に至る菌である。
     そういう意味では、実はニキビの原因となるアクネ菌(だけではないけど)は、黄色ブドウ球菌による感染を防いでいるとも云える。
     まったくもって、人体の不思議というか、病気は人間にコントロール出来やしない。
     添加物を嫌って天然物が良いと信奉している人たちは、むしろこういう自然界の仕組みのことを、どう考えてるんだろうか。
     自然というのは、人間の思うとおりにはならないんですよ?
     ……話が逸れちゃった。
     抗生物質を使いたいところだけど、まぶたの上だと軟膏やクリームを使うのは危ないため、抗菌目薬を塗るよう提案して、『ロート抗菌目薬』をお買い上げ頂いた。
     本人は、「潰したい」と言っているそうなので、それはやめるよう伝えて下さいと強くお話した。
     黄色ブドウ球菌は、怖いんである。
     毛穴の中で炎症しているだけでなく、他の皮膚の傷にでも侵入して、そこで増殖したら困るのだ。
     やっかいな敵は、閉じ込めて殲滅するのに限る(`・ω・´)
     あっ、『排膿散及湯』を紹介するのを忘れてしまった。
     うちの店には置いてないけど、ネット通販で帰るから手元に置いておくと、ニキビにもオデキにも使えて便利で安心。

     

  • 清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)
    にきび・ニキビ

    適応症状 

     比較的体力のある人の、顔面および頭部の発疹で発赤の強いもの、化膿していないものの次の症状:
     にきび

    用方・容量(顆粒製品の場合) 

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合) 

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。
        黄ごん(おうごん)2.5g
        桔梗(ききょう)2.5g
        さんしし(山梔子)2.5g
        せんきゅう(川きゅう)2.5g
        はまぼうふう(浜防風)2.5g
        びゃくし(白し)2.5g
        れんぎょう(連翹)2.5g
         黄連(おうれん)1.0g
        甘草(かんぞう)1.0g
         枳実(きじつ)1.0g
        荊芥(けいがい)1.0g      
        はっか(薄荷)1.0g
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス4.75g含有します。

    類似処方鑑別 

    十味敗毒湯  体力中等度の人で、身体各部に発症する散発性の瘙痒感の強い皮膚疾患の場合に用いる。

    消風散  比較的体力の充実した人で、患部の湿潤と瘙痒感が顕著で、痂皮の形成と苔癬化があり、口渇を伴う場合に用いる。

    葛根湯  比較的体力の充実した人で、多くは上半身に発し、発赤、腫張、熱感、瘙痒感の強い急性発疹の場合に用いる。

    荊芥連翹湯  体力中等度の人で、副鼻腔、外耳、扁桃などに炎症を起しやすく、慢性化した皮膚疾患の場合に用いる。

    排膿散及湯  比較的体力のある人で患部が熱を持ち、化膿する場合に用いる。

    使用上の注意 

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)甘草を含有する漢方薬を長期服用する場合は、血清カリウム値や血圧の測定などを充分に行い、異常が認められた場合は、服用を中止する事。
     (3)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)
     (4)長期運用により低カリウム血症、血圧上昇などが現れる場合があるので観察を充分に行う事。
     (5)体力の低下した患者。(脱力、疲労などを起こすことがある。)


    2.服用に際して、次のことに注意してください
     (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください
     (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4.保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5.その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。

     

  • この気持ち、恋かしら(´∀`*)ポッ

     やや高齢のお客様が咳止めの液剤を求めて来店し、「すぐ止まるのを!!」と脅迫、もとい要望された。
     こういう時、サッとテキトーに選んで差し出すのが楽だしトラブル回避策なんだけど、自動販売機になるのも嫌で、ささやかな抵抗を試みる(・ω・)
     『アネトン』や『新ブロン液』は、直接神経に働きかけるため、ご要望通りにすぐに咳は止まっても体の疲労に繋がる事がありますよと説明。
     勿論、咳き込んで苦しければ私も使用しますが、生薬配合の『新トニン咳止め』か『ルキノンせき止め』はいかがでしょうと案内してみたら、どうやらお話を聞いて頂けそうだった。
     そして、咳は激しい訳ではなく、痰も絡んだりしないという話から、『新トニン咳止め』の方をお買い上げ頂いた。
     そうそう、お酒を飲んでいると咳には良くないので尋ねてみると、お酒は飲まないという事だったけど、キュウリが好きでよく食べるという話が聞けたため、咳が出ている間は控えるように伝えた。
     最初の勢いに押されて、テキトーな薬を選ばなくて良かった。
     こういう、何故だか知らないけど最初に勢い良く脅迫、もとい要望をされると、受ける方も怖いんで、できるだけ会話を避けて、なんでもいいから早く買って帰ってもらい、嵐が過ぎ去るのを待つような心境になってしまう。
     でもそれって、何一つ良いこと無いですから、まずは落ち着いて下さいな☆(ゝω・)v
     疲れてる日だと、抵抗する気力が無かったりするので、その時には自動販売機になります……。

     今日は、なんだか続けてニキビの薬が売れた。
     とは言っても、何も質問されずにレジに持ってきて購入されたのは、『ペアアクネクリームW』などの塗り薬や、パッケージに「ニキビ」と書いてあるビタミン剤ばかり。
     声を掛けるタイミングを逸しちゃって、そのまま売ってしまったけど、もし一時的に治っても繰り返してるなら、血流の改善とか、洗顔の仕方とか、何度も日記に書いてる半身浴とか、食事の内容の点検とか、伝えたい事は山程あるんだけどな~。
     特に、季節の変わり目に現れるニキビは、体の代謝機能の異常とも関係あるから、ニキビは表面的な症状に過ぎなくて、体内に別な問題を抱えている可能性もある。
     見過ごすと、免疫力が低下して風邪をひいたり、五月病のような精神面が不安定になって対人関係に影響を及ぼすなんて事にもなるので、ちゃんと対応したいところ。
     でも、レジに持ってこられた段階では、声を掛ける最初の一言が思いつかない。
     かと言って、棚で選んでる段階で声を掛けても、「あっ、大丈夫です」と断られる事が多し。
     ……なんだか、恋をして告白できないみたいな心境(笑)

     

  • 飲み物、食べ物、気をつけて

     中学生の息子さんがニキビで悩んでいるとのことで、塗り薬を希望されたため『クレアラシル』を案内してお買い上げ頂いた。
     一応、ニキビの状態を確認したところ、顔全体に赤いニキビが出来ているらしいのだが、芯は無いようなので、痕は残らないはず。
     ただ、運動をしていて、水分補給には粉末の『アクエリアス』を常用しており、食事の時にも飲んでいるというから、原因の一つと考えられる事を伝えた。
     まぁ、アクエリアスそのものというよりは、糖分過多の方が心配。
     そして食事については、生野菜が嫌いなものの温かく調理をすると食べるそうなので、生野菜を避けるのは悪くないという事をお話して、お風呂が短いという事については、半身浴で長めに入るように勧めた。
     あと、上半身に余分な熱が篭っていると考えられるため、うちのお店には取り扱いが無いけど、『清上防風湯』を紹介しておいた。

     喉の痛みをお客様に相談され、症状を確認すると、風邪の兆候となる悪寒などはしないものの、喉がヒリヒリするような痛みというお話から、秋の花粉症か、気圧の変化による上半身の乾燥の可能性を説明した。
     痛みが弱ければ『麦門冬湯』を勧めるところだけど、今回は喉の痛みにストレートに効く『桔梗湯』と、汎用的に使える『駆風解毒湯』を案内し、『駆風解毒湯』をお買い上げ頂いた。
     喉が痛む時には、キュウリなどの夏野菜を避けるようお話したら、「あら、昨日いっぱい食べちゃったわ」との返事。
     ズコーッ( ノ_ _)ノ=3

     

  • 値段の比較より内容の違いを検索しようよ

     お客様から、『新ルルAゴールド』と『新ルルA』の違いについて質問された。
     正確には、「大きさが違うだけよね?」と訊かれたんたけど、何故(^_^;)
     内容としては、『新ルルAゴールド』の方にはベラドンナ総アルカロイドが入っているから、より鼻炎向けであることを説明して、お買い上げ頂いた。
     大きさが違う程度の認識というのは極端かなとも思うものの、同じブランド名の商品が並んでいたら混乱するのは当然かも。
     メーカーとしてはブランド名を浸透させたいんだろうけど、法的な制約もあって明確に外箱に書けなかったりして、なおさら混乱に拍車をかけている。
     だからこそ、お客様には分からなければ尋ねてもらいたいところ。
     スマホの画面を眺めながら選んでいる様子も見かけるけど、多分あれは値段を比較しているだけだろうし。
     効能の違いを比較してるなら、検索なんかを駆使して、もっと画面操作をしてるはずだものね。

     ニキビの塗り薬を求められて、患部を見させてもらうと、額に赤く硬そうなニキビだったため、『PAIRアクネクリームW』を案内した。
     ただ、繰り返しできているというお話も聞いたので、体質改善の必要性を説明して『桂枝茯苓丸料加よく苡仁』を勧めたところ、本格的な治療に興味を示された。
     そこで、近隣で漢方薬に詳しい病院を紹介した。
     まぁ、それで今回は塗り薬の購入も見送られたんだけど(^_^;)

     

  • 栄養価が高くても「消化吸収」できるかは別な話

     高校生の息子さんがニキビで悩んでいるとのことで、お客様に塗り薬として『クレアラシル』を案内した。
     ニキビの状態は、赤いニキビで顔中にできているという。
     スポーツをしていて、体型はガッシリしているそうだから、原因菌(主にアクネ菌)と戦う力が強いのが災いしているのかもしれない。
     ビタミン剤の『ハイチオールB』に興味を示されたけど、年齢とニキビの様子からして、ビタミン剤による栄養補給よりも、血流の改善を提案して、『桂枝茯苓丸料加よく苡仁』を紹介した。
     ご本人の生活習慣を確認したところでは、お風呂は長めだそうなので、それは続けていただくようお話して、食事を根菜に偏らせるよう勧めた。
     そして、年頃だけに早く治したいと焦る気持ちもあるだろうけど、成長期の体質の変化の波に乗せて完治を目指すよう伝えた。
     この辺りのお話も、本当は本人と出来ると良いんだけど。
     
     やや高齢のお客様から、下痢の相談を受けた。
     糖尿病の治療中で、普段は麦ごはんを食べているものの、下痢になってからは控えているという。
     そうですね、麦ごはんは消化に悪いですから、良い判断です。
     世の中には、白米は体に悪いからと、麦ごはんや雑穀米を他人に「考え無し」に勧める人がいるけど、いくら栄養価が高くても、ちゃんと「消化吸収」できる体質かは別な話。
     お腹を下していても、食べてしまう人もいるのだから、困ったもんである。
     と思ったら、今回のお客様は、代わりに蕎麦を食べたそうな。
     ありゃん(;・∀・)
     お蕎麦も消化に悪いですよう。
     せめて、おうどんにしないと。
     蕎麦が腹持ちが良くて、うどんは食べてもすぐにお腹が空くのは、つまりは消化のしやすさが関係しているので。
     そして、今回の下痢は冷房か暑気中りが思い当たるというお話から、『胃苓湯』を勧めて、お買い上げ頂いた。

     

  • 婦人病専用の漢方薬と思われがちだけど

     成人の息子さんのニキビの相談で来店したお客様から、肌用のビタミン剤について尋ねられた。
     『ハイビタC』や『ハイチオールB』などが店頭にはあるものの、息子さんはガッシリ体型で日焼けもしているらしく、患部は頬骨の辺りに赤いニキビだというので、ビタミンの補給よりも、上半身の血流を良くして熱を発散した方が良いのではないかと提案した。
     婦人病専用の漢方薬と思われがちだけど、『桂枝茯苓丸料加よく苡仁』は皮膚の材料になるヨクイニンも含んでいて、お勧めである。
     とりあえず試して頂く事になり、お買い上げ。
     それと、うちのお店には取り扱いが無いのですが、上半身をもっと冷やす『清上防風湯』と、化膿を抑える『排膿散及湯』という漢方薬もあるので、病院を受診して処方の相談をしてみる事も提案した。
    この2つの漢方薬、なんとか仕入れルートが無いものか( ´Д`)=3

     やや高齢のお客様が、頼まれ物という事で便秘薬を探しにいらしたのだが、特定の名称なのにメモは無いらしく困った。
     近くのドラッグストアーでも見つからなったそうで、「錠剤なんだけど」というだけでは、どうにも手掛かりにならない。
     頼んだ人は、まだ手元にその薬を持っているらしいという話から、名前だけではなく成分表示の部分もメモしていただくよう、お話した。
     同じ処方の物が、別な名前で販売されているというのは、良くある事だから。
     ほうぼうのドラッグストアーを巡っているらしく、なんだか気の毒。

     

  • 治療を再優先と考える信念がグラつく瞬間

     『ルナメアACファイバーフォーム』を購入されたお客様が、失礼ながら高齢のように見えたので用途を尋ねたら、成人の娘さんの頼まれ物という事だった。
     この洗顔フォームが合っているようで、お気に入りらしい。
     データとしては貧弱だけど、実際に使用している人の感想というのは重要な情報。 
     なにしろ、医薬品はもちろん、健康食品や化粧品なんかは、全てを試すという事はできず、メーカーからの資料だけが頼りなので、生の声というのは大切なのだ。
     ニキビについては通院しているそうなのだが、どうも塗り薬しか処方されていないらしい。
     漢方薬が特別嫌いでなければ、一度ご相談下さいと伝えた。

     胃腸薬の棚で、お客様が『爽和』(ストレス性の胃薬)や『パンシロン』(消化補助系の胃薬)を比較していたのだけれど、最終的には『キャベジン』を選択してレジに持ってきた。
     効果を感じられなかった時のために成分表示の書いてある添付書を取っておくよう勧めたら、「すぐに捨てちゃうのよ~」と言われて、反応に困った。
     本当は、症状についても尋ねたかったものの、深入りしてトラブルになる可能性も感じられたため、それ以上は踏み込めなかった。
     お客様は「買い物をしたい」じゃなくて、「症状を治したい」からドラッグストアに来るんだ、だから治療を再優先と考える信念がグラつく(;´・ω・)

     今日は夜まで勤務の予定だったところ、急遽同僚から別な日との出勤時間の入れ替えを要請されたため、夕方過ぎには退勤となった。
     ん?
     って事は、今年は無理だと諦めていた花火大会に行けるんじゃ?
     奥さんにメールしたら、面倒くさいから嫌だと断られた(;´・ω・)
     じゃあ、次郎はどうするかと本人に尋ねたら「行く(・∀・)」というので、いったん帰ってから大急ぎで支度して出かけた。
     『戸田花火大会』に行こうと考えていたけど、会場近くの駅で降りる人が多いので、同日に開催する『北区花火大会』の方に変更した。
     同じく人出は多かったものの、土手沿いを歩いて行ったら、案外と座れる場所が確保しやすくて助かった。
     メイン会場の反対側から入ったから屋台なんかは無かったが。
     まぁ、それを見越して途中のコンビニで買い込んできたので、問題無し。
     むしろ問題は、仕事で疲れてて、花火を見上げながら眠くなった事……コックリコックリ(´-ω-`)
     しかし、諦めていた花火を見れて良かった。