• タグ別アーカイブ: 桂枝加芍薬湯
  • 使い方を間違えていて嫌がるケースもある

     『ワセリン』を求めて来店したお客様に用途を尋ねると、肌の乾燥にとのことで、使うのは初めてだそう。
     そのため、塗り方と入浴による血流改善、そして夏野菜を避けるようにお話した。
     よく『ワセリン』を「ベタつくから嫌だ」と避ける人がいるが、よくよく聞いてみると大抵は塗り過ぎである。
     ほとんどの人が、人差し指や中指の第一関節までで取った量を手の甲に塗り広げていたりする。
     それじゃ、ベタつくはずだ。
     手の甲の面積なら、小指の先の爪に引っ掛ける程度で十分。
     それを塗り拡げて30分から1時間もすれば、ベタつきなど感じなくなる。
     血流を改善するのは、皮膚の材料が血液で運ばれるから。
     体を冷やすと材料の運搬が滞り、荒れた皮膚の再生が遅れる。
     皮膚の再生が壊れる速さに追いつかないと、肌質が悪くなる一方。
     『ワセリン』を塗るのは水分の蒸発と、外部からの刺激を防ぐのに役立つ。
     しかし、皮膚の破壊と再生のプロセスを見てみると、実は「肌の乾燥」というのは錯覚で、保湿だけでは防げないんである。

     目の痒みを訴えるお客様にヒアリングすると、アレルギーは無いというお話だったけど、『アルガード』は使ったことがあるという。
     そして、爽快感は欲しいそうで、『サンテFXネオ』も使ったことがあるということから、アレルギーは無いという話と合わせて考え、ビタミンの補給は不要と判断。
     『サンテFXネオ』を勧めて、お買い上げいただいた。

     ご主人が、食後に必ず便意を催すという相談。
     こういう相談は、診察ができないドラッグストアーの店頭では判断が難しい。
     食材によるアレルギーの可能性も考えたが、毎食後とのことで、今回は旅行に備えてというお話から、水無しで飲める『ストッパ下痢止めEX』と『トメダインコーワフィルム』を案内し、後者をお買い上げいただいた。
     ただし、常用すると便秘になる可能性を伝えた。
     そして、体の機能が亢進しやすいのではないかと推測し、『桂枝加芍薬湯』を紹介した。

     

  • 買わなくたって良いんですよん

     うがい薬を求めて来店した、やや高齢のお客様に現に喉が痛む時には避けるようお話ししたところ、イガイガするとのことだった。
     風邪で病院から処方されている薬があるらしく、内容は覚えていないようだが抗生物質は出ているようなので、副作用で体内が乾燥してる可能性を伝えて『麦門冬湯』を紹介した。
     担当医からは、うがいを勧められたそうだが、それも薬を使っての話ではなかったそう。
     だから私からも、水道水で十分なことをお話し、本日は何も買わずにお帰りになった。

     お客様から、11歳の子供が一週間くらい前から便秘で出口の便が固く、後は軟便とのことで『コーラックファースト』の効果を尋ねられた。
     もちろん適応はするが、便秘の状況からするとストレス性と考えられることをお話して、『桂枝加芍薬湯』も紹介した。
     本当は、子供には水飴の入った『小建中湯』があると良いのだけれど、うちのお店には置いていない。
     お客様は子供にストレスは思い当たらないと言っていたが、ストレスというのは楽しいことも含まれる。
     興奮することが、内臓の負担になるので。
     子供を旅行に連れて行くと、便秘するのはそういうことなんである。
     そうお話すると、腕白坊主であるらしい。
     腕白坊主にストレスが無いとは、限らないのだ。
     そしてお客様は、便秘薬を使うことでの腹痛などについて心配されたため、整腸剤に『ザ・ガード』も紹介した。
     しかし、薬を使うことそのものにも迷いがあるようだったので、温かい牛乳を提案したらヨーグルトで試してみるとのことで何も購入せずにお帰りになった。
     ストレスがあるのは、親であるお客様の方かもしれんなぁと思ったり。

     お客様から、片手で張り替えできるガーゼを探してると相談を受けた。
     祖母のガーゼを交換していた母親が片手を骨折してしまったそうで、『ワンタッチパッド』を案内したのだけれど、お客様が電話で母親に訊いたところによると、探してる物と違うらしく、改めて調べてみますと帰られた。
     母親は、看護師からそういう物があると言われたようなのだが、なにしろ製品名が不明。
     片手で張り替えができるのは便利そうだから、あるのなら仕入れてみたいのだが。
     しかしなんだ、今日は何も買われないまま帰られてしまうな(´・ω・`)←ほとんど自滅

     中学生の親子が、金具の包帯止めを探しに来店した。
     あいにくと置いていないので、紙テープと包帯を案内するとそちらをお買い上げ頂いた。
     子供は足を打撲して、患部が腫れて水が溜まっていると診断されたらしい。
     水分代謝と血流促進のために、食事は夏野菜を避けて根菜と豚肉に思いっきり偏らせるよう勧めた。
     なんだか、私がトン汁好きみたいである。
     いや、好きだけど。

     

  • 個人輸入代行の薬はコワイよ

     やや高齢のお客様が『パブロン鼻炎カプセルSα』を2箱購入されるので、まとめ買いは好ましくない事と長期連用は避けるようお話ししたところ、 以前は『アネトンせき止めZ錠』を繰り返し使っていて、その目的は元気になるためだという。
     ミ( ノ_ _)ノ=3ズコーッ!!
     要するに、副作用として現れる興奮や反対の倦怠感を目的にしているのだ。
     この手の目的外使用に対しては販売を拒むのが本筋ではあるが、ちょうど近くで上司が作業していて販売を拒むこともできず。
     しかも、お話を聞くと『アネトンせき止めZ錠』では便秘をしたから『パブロン鼻炎カプセルSα』に乗り換えようと考えたという。
     便秘もまた副作用と考えられるし、それは『パブロン鼻炎カプセルSα』でも同様になる可能性があるとお話ししたが、そのまま購入されてしまった。
     そのうえ何故か、『バイアグラ』を個人輸入の業者から買ったということを自慢された。
     個人輸入の6割以上が偽物の薬という話もあるから、『バイアグラ』は病院で処方してもらうよう勧めると、「大丈夫」「めんどくさい」と受け入れてもらえなかった。
     なんたる敗北感……orz

     お客様から「強い風邪薬を」と注文され、発熱があるのかを尋ねると熱感はあるというのだが計ってはいないとのこと。
     主訴は鼻づまりと疲れ、そして熱感は微熱というところだろうか。
     風邪薬に強いも弱いも無いことを説明し、この後に休めるのなら現代薬を、休めないなら体力維持のため漢方薬をと提案した。
     というのも、風邪で起きる症状のうち発熱はウイルスの活動を鈍らせながら免疫機能を高め血行を良くすることで生命活動を活発にして、咳や鼻水などはウイルスを追い出すためだから、それらを薬で止めるというのは長期戦に入ることを意味する。
     確かに症状が抑えられると身体感覚としては楽になるが、ウイルスの活動を止められる訳ではないため、薬の効果が切れれば症状がぶり返すうえ、服用した薬の処理にも体力を使うことになり、疲労感は残る。
     漢方薬を使う場合は、一部に例外はあるものの『葛根湯』は上半身を温めて血行を良くすることで風邪と戦う体を支援し、『麻黄湯』は武器弾薬を補給して戦いを有利に運び、『柴胡桂枝湯』は損傷箇所(主に胃と肝臓)をメンテナンスして体力の低下を防ぐ。
     また、明日は用事があるというのであれば今夜は漢方薬で体には戦ってもらって、朝起きてから現代薬に乗り換えて表に出ている症状を軽減し、帰ってきてからまた漢方薬に乗り換えるという方法も考えられる。
     今回は、休めそうにないというので『葛根湯』で自身と一緒に戦うか、『柴胡桂枝湯』で体力を下支えするかという選択肢を挙げたところ、疲れてるというお話から『柴胡桂枝湯』を使っていただくことになった。
     微熱というのが曲者で、多くの人が微熱を「風邪の初期」と考え油断してしまいがちだが、疲労感があるようなときは、「熱を出す体力がすでに無い」という可能性がある。
     その場合、微熱が続くわりに症状が激しくならないため、さらに無理をして肺炎に進むケースもあるので気をつけてもらいたい。
     ええ、私なんですけどねソレやったの(;´Д`)

     高齢の父親が便秘ということでオリゴ糖を求めて、お客様が来店。
     しかし以前に、亡くなった母親に処方されていた漢方薬を使った時には良くなったというお話が出た。
     内容は覚えていなかったが、ツムラの青い帯のようなので『桂枝加芍薬湯』と予想されることと、他に『潤腸湯』というものがあることを紹介し、担当医に相談してみるよお勧めた。
     そこまで話したところで、父親は糖尿病を患っているという話が出た。
     オリゴ糖は消化されにくいため、だからこそ便秘への効果が期待されるわけで、だからこそ血糖値が上がりにくく糖尿病患者には最適。
     とはいえ、それを知っている様子ではなく知人から勧められたということから、まずは担当医に相談したうえでと伝えた。

     

  • 子供の頃に正しい薬の知識を(ただし要アップデート)

     やや高齢のお客様が、さらに高齢の知人がヤケドしたとのことで来店した。
     牛乳を温めていて手の甲をヤケドしたらしいんだけど、アロエ軟膏をこすりつけて皮がめくれてしまったそう。
     あうっ、初期はとにかく流水で30分以上冷やして、あとは患部をガーゼで覆うなどして保護だけしてもらいたかった(;´Д`)
     高齢者だと、なにより細菌による患部の汚染が怖いから、一刻も早く病院に連れて行くよう勧めた。
     そのうえで、ごま油で患部を保護し紫根で皮膚の再生を手助けする『紫雲膏』と、『ワンタッチパッド』を案内すると購入された。
     しまった、売るべきじゃなかったかもしれない。
     それで安心して、病院に行かないかも……。

     『ヴィックスドロップ』を求めて来店したお客様に売り場を案内しながら症状を尋ねると、喉が痛いとのこと。
     『ヴィックスドロップ』は消毒薬みたいなもので、舐めてると気持ちが良いのは、自分の唾液で喉が潤うというだけのこと。
     実際に痛いのであれば医薬品も検討してみてはと『パブロントローチAZ』を紹介したら、いや実はそんなに痛くはないそう。
     どっちなので(^_^;)?
     何か薬を避けたい理由があるのかと思い訊いてみたら、病院で風邪薬を処方されていて他の薬との併用を避けたいらしい。
     それなら処方された薬を確認しようと思ったけど、処方された薬は覚えていないそうで、それ以上は訊かれるのが嫌そうに見受けられたため、そのまま『ヴィックスドロップ』をお買い上げ頂いた。
     一応、解熱剤や抗生剤が処方されたとすると、副作用で体内が乾燥し、風邪が治っても喉の痛みや咳が残ることがあることだけ伝えたけど、耳に入っていたかどうか。
     それよりなにより、薬が処方されている場合、飲み合わせが問題になるのは薬だけではないんだけどね。
     医薬部外品はもちろん、食べ物だって避けなきゃならない物はある。
     栄養剤は薬じゃないと思っていて、買っていく人もいるし。
     病院で薬が処方されたら、お薬手帳か、せめて現物は持ち歩いて買い物に出かけるのが吉。

     12歳の娘さんのニキビの相談を受け、炎症の少ない白ニキビらしい。
     成長期のニキビのため、『ビフナイト』と『クレアラシル』を案内した。
     栄養不足や血行不良で起きる大人のニキビと違って、成長期のニキビは体の成長が均一でないから起きる「材料の余り」が原因なので、なにより新陳代謝を助けるのが良い。
     でも本人は、イオウ臭を嫌がっていて『ペアアクネクリームW』を使っているそう。
     ううん、症状からすると合わないんだけどなぁ。
     そのことを伝えると、大学生のお兄さんと一緒に使っているらしいんだけど、そのお兄さんは赤ニキビだそうな。
     いやぁ、それはやっぱりお兄さんと症状が違いますので、分けたほうが良いですよ。
     そうお話すると、娘さんは『ビフナイト』を使った際に肌がポロポロ取れたのかも嫌がってるそうな。
     それは、効いてる証拠です(^_^;)
     この辺りは、親御さんから薬の効き方を説明してくれないと困る。
     本人を連れて来てくれれば、お話してみるんだけどな。
     まぁ、思春期だとそういう、匂いとか汚れみたいのがメチャクチャ気になるんだろうけど。
     そういう時期にこそ正しい知識を身につけないと、例えば肌を洗い過ぎて、将来的に肌荒れの原因になってしまい、そして知らないからますます洗い過ぎて……と負のスパイラルに陥ってしまう。
     ひとまず、お客様から娘さんに説明してみるとのことで、改めて『ビフナイト』を使わせてみると購入を決められた。
     他に『セイロガン糖衣錠A』を求められたため、『正露丸』と処方内容が違うことを、パッケージの成分表示を見せて説明した。
     海外に行くというから、「飲む消毒薬」である『正露丸』は食中りにもってこいではあるけれど、炎症を抑えるチンピやカンゾウが抜いてある『セイロガン糖衣錠A』は、やや心許ない。
     『セイロガン糖衣錠A』を使うなら、別途『柴胡桂枝湯』のような胃腸炎に対処できる薬を用意しておいたほうが良いです。
     特に解熱剤などと違って、『柴胡桂枝湯』のように胃腸にも肝臓にも使える内服薬は、海外では入手しにくいですし。
     そうお話すると、『正露丸』と『セイロガン糖衣錠A』の両方を購入された。
     あれ(笑)?
     あと、昔からストレス性の軟便や下痢になっていたという話もあったため、最後に『桂枝加芍薬湯』を紹介した。

     

  • 開封した薬は返品も交換もできません

     やや高齢のお客様から、先日『イチジク浣腸』の30gの物を買うつもりが間違えて40gの物を買ってしまったとのことで、返品を求められた。
     未開封なら受けないこともないけど、すでに開封済み。
     薬に限らず、衛生面や異物が混入されてる可能性もあるから、開封してしまっては返品も交換もできない。
     しかしお客様は、買った他の物で押し潰されて開いたもので、自分が開けた訳じゃないと主張される。
     そりゃ、そういう事もあるかもしれませんが……(;´Д`)
     一応、上司に問い合わせ。
     もちろん駄目だけど。
     この手のトラブルでは、最初にキッパリ突っぱねるという選択もあるけど、目の前でワンアクション起こすことで満足するケースもあるから、その判断が難しいところ。
     私はワンアクション派で、なんならメーカーに電話で問い合わせることも。
     もちろん駄目だけど。
     それでも大抵は、目の前で「上司やメーカーと交渉してくれた」という行動で引き下がってもらえる。
     巻き込まれたメーカーの中の人、お手数掛けてゴメンナサイ(;´・ω・`)ゞ
     そして今回、上司にお伺いを立ててる間に症状を尋ねたところ、ご主人も一緒に使っており、自身は便意があるのに便が固くて出ないというお話を聞けた。
     そこで内服薬を提案すると、以前に『タケダ便秘薬』(大黄甘草湯)と『コーラック』を使ったことがあり、『コーラック』はお腹が痛くなってしまったそう。
     便意があるのに硬くてというのは、ストレス性や加齢による腸の機能の低下だろうから、『桂枝加芍薬湯』の方が適応しそうだと思い紹介した。
     また、便秘で病院に行ったことは無いというので、『桂枝加芍薬湯』が保険の適応薬であることを教え、病院なら他に『潤腸湯』という読んで字の如しの漢方薬もありますとお話すると、ようやく普通にお話を聞いてもらえるようになった。
     最初は、スゴイ剣幕だったのよ( ´Д`)=3
     そして、市販薬では『サトラックス』のように腸内で水分を吸収して便を柔らかくし量を増やす物や、腸内の便の滑りを良くする『オイルデル』(麻子仁)も、お腹が痛くなりにくい便秘薬ですと案内し、他にも炭酸による刺激で腸に優しい『レシカルボン』も紹介した。
     本日のところは、浣腸を全て注入しないで量を加減してみるということに落ち着き、お帰りになられた。
     ホッε-(´∀`*)

     酔い止めを求めて来店したお客様に、使ったことがある物を尋ねると、『トラベルミン』と『センパア』を使った記憶があるものの、同シリーズのどれかは分からないといお返事。
     まぁ、そうでしょうねぇ。
     でも、同じ銘柄のシリーズでも名前に記号や数字が付くと、成分は縁もゆかりも無い物だったりする。
     そして、薬と体には相性があるため、同じ物だと思って使うと効かないとか具合が悪くなるケースもあるので要注意。
     だから、外箱か添付書を取っておくよう勧めて、今回は『センパアプチベリー』をお買い上げ頂いた。
     状況を詳しく訊いてみたところ、出産後に酔いやすくなり、必ずと言ってよいほど吐いてしまうということから、水分代謝を整える『苓桂朮甘湯』で体質改善ができるかもしれませんと紹介したうえで、乗車前の飲食は温かい物にすると消化が終わり次第、腸に送られて胃が軽くなることを教えた。
     また、乗車してからは冷たい物をチビチビと飲むことで胃を麻痺させて、多少なりとも酔いにくくなることも付け加えた。
     あと、普段お薬手帳を持ち歩いていないというお話で、理由はかかりつけ医がいるからという事だったけど、災害や事故に遭った時のためには、持ち歩いたほうが良いことを説明した。

     

  • もっと高額商品を買わせないと駄目かもと思う今日このごろ

     お客様から、『新パワーアクトEX』を家にある『キューピーコーワゴールドαプラス』と併用しても良いか尋ねられたので、問題はありませんが『αプラス』があるのであれば成分の近い『EX』は不要と考えられることを説明した。
     症状を詳しく尋ねると、疲労感と目が充血して目ヤニが出るというので、疲労により眼の表面や目蓋が緩み、それを異物と間違えて体が反応している可能性をお話した。
     すると、いつもは目薬の『スマイル40EXゴールド』を使っていて、出先で別な目薬を買ったら、それが効いた気がしなかったという。
     ああ、そういう時には成分を確認するのが必要なんですが……、しかし銘柄も覚えていないそう。
     ふむぅ、目の修復をする目薬の中で、痒みがあれば『新緑水』を、無ければ『養潤水』はいかがでしょうと案内し、『新緑水』をお買い上げ頂いた。
     あと、時間が無い時には帰宅してシャワーで済ませてしまうというので、睡眠時間をけ削ってでも入浴して血流改善に努めるよう勧め、シャワーだけで済ませたい時には、皮膚が薄くて太い血管が通っている首筋などを重点的に浴びるよう伝えた。

     お客様から、『イチジク浣腸』の30gと40gとでは、薬剤の濃度も違うのかを尋ねられ、納土は変わらないことを答えたうえで、便秘の状況を訊いてみたら、以前に過敏性腸症候群と診断され、それは改善したものの、軟便になったり便秘になったりを繰り返しているという。
     ううん、そうなると浣腸は習慣性があるから、炭酸ガスで腸を刺激する座薬の『レシカルボン』の方が良いかもしれませんと紹介した。
     そして内服薬では、腸を刺激するのではなく腸内の水分を集めて便を柔らかくして量を増やす『サトラックス』と、神経性の場合に腸の働きを便秘と下痢の中間に保つ『桂枝加芍薬湯』を案内した。
     また、腸内環境を整えるために、長めの入浴や、室内でも下半身に厚着をするよう勧めた。
     本日は、相談のみ。

     

  • 説明の手加減が課題です

     『セイロガン糖衣A』をレジに持ってきたお客様に、通常の『正露丸』と処方内容が違い、抗炎症成分が入っていないことを説明した。
     知らなかったとのことで驚かれたので、大幸薬品の『正露丸』とイヅミ薬品の『正露丸』でも処方が違い、イヅミ薬品製には下痢止めのロートエキスが入っていることも伝えた。
     下痢止めが入っているのは良いことに思えるが、そもそも『正露丸』は「飲む消毒薬」で、食中りに用いる物だから、食中りにおいては原因菌などは早く排泄してしまうことが大事。
     考え方にもよるだろうけど、食中りの下痢は止めない方が私は良いと思う。
     とりあえず、常備薬にとの事で今回は『セイロガン糖衣A』をそのまま購入された。

     『葛根湯』『小青龍湯』を一緒に購入されるお客様に、『葛根湯』は上半身を温めて風邪を治すため喉の痛みや咳のある風邪には使えないことと、発熱時には適応しないことを伝えたところ、常備薬にしているという話だったけど、『葛根湯』の特性は知らなかった模様。
     そして、鼻水の鼻炎や冷えで咳が出るときに使う『小青龍湯』『葛根湯』より温める力が強いことをお話すると、それも知らなかった。
     すると、いつも喉の痛みから風邪になるということだった。
    「風邪には葛根湯」という言葉が浸透しすぎた弊害か(^_^;)
     喉の痛む風邪ということでしたら、『葛根湯』『桔梗湯』を併用するか、鼻水が無ければ上半身を冷やして風邪を治す『銀翹散』を使うよう勧めた。
     本日は、そのまま『葛根湯』『小青龍湯』を購入された。

     『セイロガン糖衣A』を購入されるお客様に、さっきのお客様と同じ説明をすると、大学生の息子さんがテスト前などに下痢になるため、病院を受診したら神経性のものと診断されたそう。
     そして、『ビオフェルミン』が処方されていて、使いきってしまったため『セイロガン糖衣A』を買いに来たという。
     ええ、なんで(;´∀`)?
     どうも、以前からそういう下痢の時にも『セイロガン糖衣A』を使っていたらしい。
     それで効果はあったのでしょうか?
     一応は、本人は効いていると思っているらしい。
     まぁ、神経性の下痢ならプラシーボ効果というのもあるか。
     ただ、腸内細菌を活発にするために『ビオフェルミン』を使っておきながら、腸内を消毒する『セイロガン糖衣A』を使っていては、腸にとっては良くないと思われることをお話した。
     代わりの整腸剤として納豆菌で乳酸菌を育てる『ザ・ガード』と、神経性の下痢にも便秘にも使える『桂枝加芍薬湯』を紹介した。
     すると、息子さんは手足が冷えているというので、ストレスを軽減する『四逆散』と胃腸薬の『安中散』を合わせた『爽和』も案内してみた。
     本日は、本人の希望でもあるため、そのまま『セイロガン糖衣A』をお買い上げ。
     本人は入浴は長いそうだから、それは続けさせてくださいとお話した。
     そのうえで、将来のことを考えると就職してから困るだろうから、改めて病院へ行って相談してみるよう勧めた。
     特に、親が薬を買ったりと世話をしてしまうより本人にさせたほうが良いです。
     ううむ、ちょっとお説教じみてしまったか。
     掛かるトラブルを親任せにする自分の子供が、目に浮かんじゃったのよ(´・ω・`)

     

  • お客様から訊かれて初めて知ることは多い

     ご主人の咳と声嗄れの相談を、お客様から受けた。
     咳は1週間ほど続いていて、その前にあった鼻水が治まったと思ったら咳になったそう。
     発熱したかを訊くと「無い」と即答されたものの、その後に「38度くらい」と訂正。
     どうやら、それくらいの熱は発熱の範囲に入ると思わなかったらしい。
     症状のヒアリングの時、人によって感覚や尺度や解釈の違いがあるから油断できません。
     さて、発熱したとなると体内が乾燥している可能性をお話して『麦門冬湯』を案内してみたけど、「粉はちょっと……」というため、『ブロン錠エース』と『ブロン錠』を紹介した。
     痰が出にくい時には『ブロン錠エース』を、痰が出るのなら『ブロン錠』という使い分けになる。
     しかし、痰の状態を訊くと分らないとのこと。
     ですよねー(^_^;)
     市販薬を買うのにも、簡単な問診票みたいなフォーマットはできないものだろうか。
     薬を買うのを、人に頼んだり頼まれたりする時のチェックリストみたいな。
     喉の痛みもあるのならば、桔梗の入った『ルキノン咳止め』という選択もあるんだけど、喉の痛みについても分らない。
     粉が飲めれば、声嗄れに焦点を合わせて『響声破笛丸』も候補に挙げたいところなれど、剤形の好みで初めから候補から外さなければならないのはモッタイナイところ。
     実際、患者さん本人だと自分の苦手さと症状の苦しさを天秤に掛けて、苦手な剤形でも試してみますとなる事はあるから、剤形が苦手というのがど程度なのかも知りたいんだよねぇ。
     それでも追加情報として、咳が酷くなる時間帯を尋ねてみたら夜だということが分かったので、『アネトンせき止めZ錠』を案内して、お買い上げ頂いた。
     でも、養生についての話も伝えようとしたら、聞いてもらえずサッサッと帰られてしまった。
     色々と訊いたから、面倒臭がられたか何か気に障られたか(;´Д`)

     お客様が『パテックス機能性サポーター』の膝用をレジに持ってきて、太もも用は無いかと尋ねられた。
     えっ?
     太もも用?
     ………知らない(゚∀゚;)
     サポーターは関節の動作をサポートする物だと思っていたから、太もも用があるなんて知らなかった。
     勉強不足で申し訳ありませんm(_ _)m
     話を逸らかすため……、もとい、主訴を尋ねたら足の付根が痛むそう。
     病院に行ったことは無いというので、一度は行ってみるよう勧めたら「どうせ治らないから」と言われ、膝用を買っていかれた。

     やや高齢のお客様が、友人に頼まれたとのことで酔い止めを買いにみえた。
     でも、銘柄を指定されておらず、酔い止めも当然成分違いの物が複数存在し、使用感は人によって違うため、使ったことのある物が無難なとこを説明した。
     すると、本人に選んでもらうという事になったので、パッケージを写真に撮って訊いてみるよう勧めた。
     そして、お客様自身は皮膚炎の薬が欲しいと注文された。
     痒み止めということかなと思い、軽いステロイド剤と非ステロイド剤を案内しつつ、飲み薬に『十味敗毒湯』と、それに現代薬を合方した『タウロミン』を紹介してみたら、南半球に旅行に行くから日光皮膚炎に使いたいというため、『黄連解毒湯』を勧めた。
     口内炎を含めて皮膚や粘膜の炎症を冷やすので、夏場の日焼け後のケアにも使える漢方薬である。
     ただ、冷やす力が強く、胃腸が弱い人は軟便や下痢に注意。
     お客様も胃腸が弱いというので合わないかなと思ったものの、詳しく訊くとストレス性のようだったため、そちらには『桂枝加芍薬湯』を案内して、一緒にお買い上げ頂いた。

     

  • 人には時として増長も必要?

     高齢のお客様から、病院で『ビオフェルミン』を処方されているものの、便秘に効かないと相談を受けた。
     病院で処方されている薬の代わりなんて、ドラッグストアーでおいそれと提案できるもんじゃないけど『ビオフェルミン』は、まぁ乳酸菌だから、ちょっと考えてみよう。
     症状を詳しく訊いてみると、腸が動かない感じだそうなので、『桂枝加芍薬湯』を案内してみた。
     内臓が未発達な幼児の便秘には水飴の入った『小建中湯』を使うが、その『小建中湯』から水飴を抜いたのが『桂枝加芍薬湯』で、本来はストレス性による便秘や下痢を正常の状態に戻す漢方薬である。
     他に、食事の量が減っているというお話もあったため、腸内の水分を吸収して便の嵩を増やす『サトラックス』も紹介した。
     とはいえ、病院に通っているのであれば、加齢による体内の水分の不足で起きる便秘を改善する『潤腸湯』を処方してもらうという手もある。
     なので、担当医に『潤腸湯』『桂枝加芍薬湯』の処方について相談してみるよう勧めた。
     自信は必要だけど、天狗になっちゃ駄目なんである。

     『ルルアタックNX』を購入されるお客様に念のため症状を尋ねると、主訴は鼻水と咳であるものの、鼻水は透明なサラサラで咳もそれほどではないそう。
     ふむぅ、そういうことでしたら体内を温めるだけで改善しそうにも思えます。
     そうお話して『葛根湯』を勧めると、一緒にお買い上げになった。
     勿論、上半身を温める『葛根湯』は咳には適応しないんだけど、咳がそれほどでもないというのは、単純に寒暖差によるものか、花粉などの異物を吸って反応しているだけかもしれず、そういう場合には無視しても構わないので。
     一応の咳についての鑑別方法としては、冷たい水と温かいお湯のどちらを飲むと楽になるかで試すというのがあることを、お客様に伝えた。
      冷やして咳が楽になるようなら『五虎湯』か適しているし、温めて楽になるのなら『葛根湯』『小青龍湯』となる。
     今回の場合は、内臓が冷えていると出る透明でサラサラな鼻水ということだったので、その点は考えなかったけど。

     やや高齢のお客様がサプリメントの『ノコギリヤシ』をレジに持ってきて、「夜飲べば効くか」と質問されるので症状を尋ねると、夜間にトイレで起きてしまうからとのことだった。
     確かに『ノコギリヤシ』は、アメリカなどではそういう用途で処方される薬だけど、日本では医薬品としての効能は、まだ認められていない。
     効能が認められている漢方薬のほうが良いのではないと話すと興味を持たれたので、『八味地黄丸』を紹介すると購入を決められた。
     また、『八味地黄丸』で効果がイマイチと感じる場合には、高齢でもあるから『サモンエース』(知柏地黄丸)や『ジェントスルー』(八味地黄丸加五味子麦門冬)というような乗り換え先もあることを伝えた。

     『チクナイン』(辛夷清肺湯)を購入されるお客様に使用経験を確認したところ、初めてとのこと。
     ただ、蓄膿症と診断されたことはあり、鼻汁が喉に落ちるというから、適応から考えても最初の候補となるので、そのままお買い上げ頂いた。
     そして、鼻汁が喉に落ちてくるのは胃が弱っているためと考えられるので、胃に優しい食事に切り替えることと、蓄膿症は上半身に不要な熱が篭るのが原因だから、上に昇る熱が循環するように下半身を温めるよう勧めた。

     

  • 閲覧者の中に漢方薬に詳しい動物のお医者さんはいませんか?

     以前に飼猫の尿漏れに『猪苓湯』を案内したお客様から、今度は軟便の相談を受けた。
     犬猫は、人間が大丈夫な食べ物でも駄目だったりするから、漢方薬が安全とは言い切れないんですが。
     一応、生薬ごとに調べてはみるけど、ネットでは情報不足。
     どこかに、漢方薬に詳しい獣医さんはいないかしらん。
     とりあえず、自分が猫を飼っていた時に使った事のある漢方薬から『桂枝加芍薬湯』を候補として考えたけど、どうも体力も落ちているらしいため『柴胡桂枝湯』の方を試して頂くことになった。

     『ハリックス55EX温感』を購入されるお客様に、温めて楽になるようであれば『葛根湯』が効くかもしれませんと伝えてみたところ、主訴は腰痛だというので『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』を紹介した。
     手足の冷えもあるというから適応しそうだし、比較として『桂枝加苓朮附湯』も案内した。
     漢方薬は飲んでから効くまで時間が掛るのではと質問されたので、「風邪には葛根湯」を例に急性症状にも使える事と、私なんかはスキーに行く時に『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』を防寒対策の一つとして使っている事をお話した。
     試してみたいと、『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』を一緒にお買い上げ頂くことになり、もし効くようなら保険の適用薬でもあるため、その場合は医師に相談してみるよう伝えた。

     『命の母A』を購入されるお客様に、使用経験を尋ねてみると初めてということだったため、症状について少しヒアリングした。
     主訴は疲労感で、精神不安は無いというから適応を外している可能性が頭をよぎったけど、イライラ感はあるそうだから、そのままお買い上げ頂くことになった。
     ただ、『命の母A』が漢方薬なのかを質問されたので、現代薬とのハイブリットであることを説明した。
     本当は、そういうお話も含めて購入を決められる前に尋ねてもらえると、もう少し踏み込んだヒアリングもできるんだけどな(´・ω・`)
     『命の母A』は、更年期障害への効能を謳って「気」「血」「水」を調整する内容になってるけど、その中でも突出しているのが、芍薬・桂皮・香附子・吉草根・半夏と、鎮静作用に関わる生薬が多いから、精神不安やイライラ感が選択の指標になるので。