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  • 甘い認識を持たれても困るので「まず相談を」

     『温感アスコラル』を購入された、やや高齢のお客様に症状を尋ねると、たまに足が攣るそうで、筋肉痛と同じくらいに考えていると分かった。
     ううむ、脅かす訳じゃないけど、足の疲労は心臓とも関係するため、繰り返すようであれば、内科か循環器科を受診してみるよう勧めた。
     すると、ご主人の話になり、病院嫌いなうえに、仕事が休めないため、微熱が続いていても無理をしていて、とうとう体調の辛さに我慢できなくなって、やっと病院に行ったとか。
     微熱が数日続くというのは、症状が軽いのではなく、熱を出す体力が無いからで、肺炎に移行してしまうケースもあるので気をつけてもらいたいところ。
     そうお話して、『柴胡桂枝湯』を紹介しておいた。

     『葛根湯』を購入されたお客様に症状を確認したところ、患者は11歳の子供で、主訴は鼻水だとのこと。
     熱は出ていないそうだから、体内が冷えていると考えられる鼻水の症状には適応するだろう。
     ただ、発熱したら『麻黄湯』に変更するようには勧めた。
     すると、以前に病院で頓服として処方された解熱剤が家にあるそうで、『麻黄湯』との併用について尋ねられた。
     でも、その解熱剤の種類は覚えていなかったため、処方した病院か薬を調剤した薬局に問い合わせるよう、お話した。
     まぁ、子供に処方されている解熱剤の種類から考えると一種類しか無いはずだから、大丈夫っちゃ大丈夫なんだけど、甘い認識を持たれても困るので、「まず相談を」という話に持っていかないとね。
     しかも、後から喘息も持っていると分かったし。
     そういう情報は、それこそ『葛根湯』を買う前に言ってもらいたいし(;´・ω・)
     直接的に悪影響は無いとはいえ、咳がある時なら上半身を温めてしまって良くはないから。
     むしろ、『葛根湯』の味が大丈夫であれば、体が温まって出る咳に適応する『五虎湯』も大丈夫でしょうし、体内が乾燥している時の『麦門冬湯』は、かすかな甘味があって、喘息の時に役に立ちますよと紹介した。

     お客様から、あかぎれの相談を受けたので『ヒビケア』と『ヒビエイド』を案内した。
     どちらも成分は同じだから、これはもう予算とパッケージの好みで、お選び下さいと(笑)
     ただ、最初に確認するべきだったんだけれど、患部は手の指ではなく、手の甲だった。
     見せてもらったら、色合いからして相当な血行不良の様子。
     という訳で、内服薬として『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』を紹介した。
     興味は持ってもらえたと思うけど、購入には至らず。
     ううむ、もっと早い段階で血行のお話を交えて案内するべきだったかも。

     

  • 原料の生育地で効果が変わるという説も

     お客様から、『葛根湯』のメーカーごとの違いを質問された。
     これは困った。
     『葛根湯』自体は古い処方で、ある意味完成されているから変わりは無いとも言える一方、メーカーによって生薬の濃度が違ったり、顆粒の溶け方が違うという事はあるし、それを言い出すと原料の生育地で効果が変わるという説もある。
     なので、それを簡単に説明したうえで、むしろ大事なのは服用するタイミングですと、お話した。
     すると、お客様は風邪をひく時には、喉から来やすいというので、喉の痛む風邪に『葛根湯』は適応しない事を説明し、喉の風邪の初期にと『銀翹散』を紹介してみた。
     それから、喉の痛みは風邪とは限らず、胃炎とも関係することをお話すると、お腹の風邪にもなりやすいと言われたため、『柴胡桂枝湯』も案内した。
     また、喉の乾燥感から咳になる場合にと『麦門冬湯』を紹介してみたら、『柴胡桂枝湯』と一緒に購入された。

     やや高齢のお客様が『葛根湯』を購入されたため、念のため用途を尋ねると、ご主人が咳き込んでいるとのことだった。
     『五虎湯』を候補に考えたものの、数日前には体の節々が痛いと訴えていたというので、体内で発熱はあったものと判断して、『麦門冬湯』を勧めてみると、確かに今は悪寒や頭重感といった『葛根湯』の適応しそうな症状は無いと納得いただけたようで、変更して購入となった。

     頭痛と生理痛の両方に使える物をと、お客様から相談されたので、『バファリンルナi』と『バファリンプレミアム』を案内したところ、後者をお買い上げ。
     ただ、症状を尋ねてお話を訊いたところでは、以前は『ロキソニン』を使っていたそうで、頭痛の方は眼の奥が重くなる感じだというため、生理と連動していることを考え、『桂枝茯苓丸』を紹介した。
     痛み止めに頼りたい気持ちは、喘息で発作を起こした時の自分も思うことなので分かるけれど、周期的に起きる痛みを「いつものこと」と思うようになってしまうと、大病を見逃してしまうのが怖い。
     なので、体質改善を検討するよう伝えた。

     お客様より、『ラクトファルミンS』と『アペテート整腸薬』の違いについて質問を受けた。
     乳酸菌は腸に届くまでに死滅してしまうため、前者は種類の違う複数の乳酸菌を摂ることで、後者は乳酸菌を育てる納豆菌を加えることで、乳酸菌を腸内で活発化させることを目標としていて、その手法が違うことを説明した。
     まぁ、乳酸菌が体に取り込まれた後の作用については、諸説あって本当のところ説明に困るんですけどね(;´∀`)
     今回は、『アペテート整腸薬』の方を購入された。
     ただ、お客様の症状を詳しく訊いてみると、便秘ではなく、お腹を壊しやすいそうな。
     ありゃん、もっと早い段階で訊くべきだった。
     お客様は体の中が冷えやすいと思われるため、夏野菜は避けて、積極的に下半身を温めるよう勧めた。
     そして肉類は、牛肉よりも豚肉、嫌いでなければ羊肉の方が最適と考えられることを伝えた。

     『イソジン』とタウリンの栄養剤を購入されるお客様に、風邪をひいているのか尋ねてみたところ、一ヶ月ほど前から、熱は無く、喉が痛み、咳と痰に悩まされていると聞かされた。
     喉の痛みについては、病院で処方された薬を服用していたというのだけれど、内容は不明。
     痰に色が付いているというから、ウイルスなどの外敵と戦っているのは間違い無さそうではある。
     しかし、そうなると熱が無いというのは、熱を出す体力が無いと考えられるため、『柴胡桂枝湯』を案内してみたが、反応は鈍かった。
     代わって、胃を悪くしている可能性と、そのせいで体内が乾燥しているかもとお話して『麦門冬湯』を勧めてみたら、他のものと一緒に、お買い上げ頂いた。
     今回の場合、やはり主訴に添っている『麦門冬湯』の方が正解に近いであろう。

     

  • 薬剤の種類は指定しない方が、幅広い提案ができます

     『葛根湯』をレジに持ってきたお客様に、発熱したら『麻黄湯』を、熱が下がったら『柴胡桂枝湯』をと簡単に説明したら、喉が痛くて家にあった『葛根湯』を服用し、「効かないので」追加分を買いに来たと言われた。
     ??????(・u・;
     効かなかった物を、どうして追加で購入しようと思ったのか。
     効かなかったのに、どうして相談しようと思わなかったのか。
     この辺りの心理を研究しないと、商売人としても登録販売者としても成長しないのであろう。
     でも、やっぱり理解の範疇外(;´・ω・)
     仕方がないので、こうしてお会計の時に声を掛け、患者さんを「発見」するしかない。
     人に話し掛けるの、苦手なんですよ……。
     一人でポツンとしている方が、落ち着くの……。
     なので、お客様から相談して下さると助かります。
     人に話し掛けられるのも、苦手なんですけどね(´゚д゚`)ノ
     とにかく今回のお客様には、上半身を温める『葛根湯』は、喉の痛みには適応しないことを説明して、『桔梗湯』か『ペラックT』を案内すると、『ペラックT』と『葛根湯』を一緒にお買い上げ頂いた。

     若いカップルが、皮膚ケアの棚を前に話し込んでいたのだけれど、どうもこちらの目を避けているように感じた。
     万引きを疑ってはいないけど、それとなく見ている商品を観察していたら、どうやらデリケートな部分に使う『ワルツMクリーム』が気になっている様子。
     これは、相談しにくいパターンかなと思い、「寒くなったり、季節の変わり目になると肌が痒くなることがありますよねぇ、私もなんですよ」と話し掛けたところ(嘘だけど)、ようやく男性の方が、お尻が痒くなると相談された。
     そこから詳しくお話を訊くと、季節には関係ないそうで、かなり前から臀部に湿疹ができて痒いとのこと。
     ただ、患部をちゃんと観察したことは無く、しかし痒みが強くて掻き毟ってしまい、同伴の女性のお話によると、ブツブツと膨らんでいて体液も出ているようなので、化膿してしまっている様子。
     まず痒みを抑えてから、次の段階を検討しましょうという前提で『フルコートf』を案内して、お買い上げ頂いた。
     そして、あくまで『フルコートf』は痒みを止めるために、短期決戦で使う物だと説明して、病院に行くよう勧めた。
     特に、痒いからと掻いていると、さらに神経が過敏になって、今までよりも弱い痒みでも神経の方は強く感じて、なお辛いことになります。
     知人からは、『オロナイン軟膏H』を勧められたという話が出たけど、現在の症状では気休めにもなりませんとは言ってみたものの、その知人との関係が分からないので、念のためその人のメンツを潰さないために、衣服と患部が擦れて悪化するのを防ぐ事はできるでしょうと伝えた。
     でも心情的には、「その知人を連れて来い( ̄^ ̄)」と思った(笑)
     そうそう、今回は塗り薬の相談だったから候補に挙げなかったけど、内服薬なら『十味敗毒湯』『排膿散及湯』も勧めたかったな。
     よほど、飲み薬が嫌だとか、塗り薬でないと困るという事情が無い限り、薬剤の種類は指定しない方が、幅広い提案ができます。
     お客様の希望以外の剤形の物は、提案するタイミングを掴めいなと一言も触れないままになってしまうので。

     

  • 症状に合わせた乗り換えプランも大事

     『葛根湯』『五虎湯』を一緒に購入されるお客様がいらしたので、念の為に用途を確認すると、風邪の常備薬にしたいという。
     風邪をひくと、いつも咳になってしまうらしいのだが、『葛根湯』にも『五虎湯』にも麻黄が入っていて、これは体を温めるため重なるのは好ましくない。
     まぁ、麻黄は温めると言っても熱を発散させるためで、『五虎湯』には患部を冷やす石膏も一緒に入ってるんだけどね。
     ただ、『葛根湯』との併用で考えると、体内を乾燥させてしまう心配がある。
     となると咳止めには、体内の乾燥を防ぐ『麦門冬湯』の方が良いだろうと案内したところ、『葛根湯』『麦門冬湯』の組み合わせで、お買い上げ頂いた。
     そうそう、あと麻黄は少なからず胃に負担をかけるため、処方的に胃薬に近い『麦門冬湯』は、胃を守る働きにも貢献する。

     お客様が、『大正漢方胃腸薬』と、外からのストレスに用いる『四逆散』の入った『爽和』と、内面のストレスに適する『リフレライフ』(安中散加茯苓)を何度も眺めたうえで、『大田漢方胃腸薬2』(安中散加茯苓)をレジに持ってきたので、念のため症状を尋ねてみた。
     朝起きると胃痛がするというお話からすると、胃酸過多の可能性が考えられる。
     内面のストレスは思い当たるそうなので、そのまま購入して頂きつつ、痛みに対して効果が弱いと感じた時には、痛み止めの『芍薬甘草湯』が入っている『大正漢方胃腸薬』への変更も検討するよう、お話した。

     ご主人の代理で、お客様が咳の相談にいらした。
     熱などの風邪の症状は無いのに、夜中に激しく咳き込み、それでいて昼間はそれほどでもないというお話から、『五虎湯』を案内した。
     しかし、その前の状況を詳しく尋ねたところ、一週間ほど前には鼻水と熱を伴う風邪をひき、『ベンザブロックS』を服用していたと分かった。
     ありゃん、重要な情報を後出しは困る。
     まぁ、それを聞き出すのも私の役目な訳ですが。
     でも、代理で薬を購入される時には、忘れずに最初の段階で知らせしてもらいたいところ。
     今回の場合、風邪による発熱で体内が乾燥したうえ、現代薬の風邪薬により症状を抑えた結果、神経レベルでの保湿機能が低下していることで咳になっている可能性をお話して、『麦門冬湯』も紹介した。
     ひとまず、『五虎湯』で目先の咳を止めて、後から『麦門冬湯』に乗り換えるプランを提示して。
     この辺りは、予算との兼ね合いがあるし、できるだけお金を掛けたくないと思うのは当然だろうから、乗り換えプランは、なかなか受け入れてもらえないものだけれど。
     他に、『のどドロップ浅田飴』と、医薬品の『浅田飴』の違いを質問された。 
     『のどドロップ浅田飴』の方はセチルピリジニウムが主成分で、これは消毒が目的なのに対して、『浅田飴』の方は熱を発散する麻黄や、患部を冷やす桔梗などの生薬が処方されていることを説明した。




     

  • 漢方薬と現代薬の合わせ技が便利です

     『葛根湯』の錠剤を購入しようとしたお客様に用途を尋ねると、中学生の子供が頭痛と喉の痛みを訴えているとのこと。
     上半身を温める『葛根湯』は、喉の痛む風邪には適さないことを説明し、『桔梗湯』『駆風解毒湯』との併用を勧めた。
     しかし、『桔梗湯』はお腹まで冷やしてしまう可能性があるため、胃腸について確認すると、どうやら弱い模様。
     ううむ、それでは主に冷やすのが上半身に留まる『銀翹散』は、いかがでしょう?
     頭痛にも効果が期待できますし、風邪でなかった場合に疲労になる事もありません。
     また、『葛根湯』については、家に置いておくより、持ち歩いて出先で不調を感じたら、早め早めに服用するようお話したところ、顆粒に変更して両方をお買い上げ頂いた。
     バンザーイ(∩´∀`)∩

     やや高齢のお客様が、鼻水と咳の相談で来店。
     発熱は無いとの事だったけど、疲れているように見受けられた。
     現代薬として『パブロンエースAX』を候補に考えたものの、疲労を避けるために『小青龍湯』を勧めてみたが、漢方薬単独には効果の早さの点で不安があるらしい。
     一応、漢方薬も早く効くことは説明したけれど、どうしても体質改善のイメージで漢方薬は効き目が遅いと思われがち。
     そこで、『小青龍湯』にアセトアミノフェンとエテンザミドを加えた『ストナデイタイム』を案内したところ、こちらは納得していただけたようで、購入を決められた。
     佐藤製薬さんも、便利な市販薬を出してくれたものだ。
     でも、うちの系列のお店では、定番商品には入っていないんだよなぁ。
     モッタイナイ、ね~(*´・д・)(・д・`*)

     『桔梗湯』と『ペラックT』を見比べていたお客様が、『ペラックT』に決めたので、念のため症状を尋ねたところ、いつも喉だけが痛くなり、風邪のような頭痛や発熱といった症状は出ないというお話から、胃炎の可能性もあることを伝えた。
     胃炎を起こすと、胃に自覚症状が無くても、その炎症が喉にも影響するので、そういう時には『安中散』『芍薬甘草湯』が入った『大正漢方胃腸薬』や、逆流性食道炎にも用いる『半夏瀉心湯』が適応する場合があることを説明した。
     まぁ、今回はそのまま『ペラックT』を試してみるということで購入されたけど、いずれにしても喉が痛む時には、消化に良い食事にすると喉の痛みも軽減するので、お試し下さいと付け加えた。

     

  • 親はどーでも良いんですが子供が心配で心配で

     家族の代理でお客様が訪れ、踵のヒビと風邪の相談を受けた。
     踵のヒビについては、『エルモディアひびあかぎれクリーム』を案内。
     本来なら、ここで内服薬として『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』を冷えと血流改善に勧めたいところなんだけど、今回は風邪の相談もあるうえ、ご本人ではないため措いておいた。
     こういう点でも、家族の代理というのは困る。
     まぁ、体調が悪いのを無理に店頭に来て下さいとは言えない訳だけど。
     その風邪については、頭痛や悪寒を訴えているようで、まだ発熱はしていないという話から『葛根湯』を勧めた。
     顆粒と液剤で効き目が違うか尋ねられ、液剤で30分程度、顆粒でも45分~1時間程度で効果が発現することを説明した。
     まぁ、効果そのものは変わりませんよと。
     あっ、そうそう、患者さん本人に食欲があっても、消化に良い食事に切り替えて、量は控えるようにして下さいね。
     これを、伝え忘れるところだった。

     赤ん坊連れのお客様が外用鎮痛薬の棚を眺めていたので、やや警戒していたら、何も相談してこずにフェルビナクのパップ剤を選んで、そのままレジで会計しようとされたため、授乳しているかを確認したら授乳中ということで、販売をお断りした。
     もちろん言葉としては、ヤンワリとだけど。
     すると、かかりつけの医師からはロキソニンのパップ剤を処方されていたという。
     それでしたら、かかりつけの医師に相談してみてはとお話すると、その医師は遠方で、近くの病院に行って頼んでみたら断られたそうな。
     うーん、それは断られるでしょうねぇ。
     かかりつけ医師が処方したという話も、こっちはビックリだもの(・_・;)
     いや、確かに濃縮した状態で乳児に経口投与する訳じゃないから、安全といえば安全なんだけど。
     安全性が確立されていないのも事実で、医療機関では緊急性が無ければ、安全性の方を優先する。
     まぁ、かかりつけ医師の指導の元で、母子ともに観察しながらというのなら、分からないでもない。
     かかりつけ医師も、そのつもりで処方したのかもしれないし。
     でも近くの病院の方は、飛び込みで来た患者さん、それも雰囲気からして「指示に従いそうにない人」には、危なくて処方できないと判断したのだろうと、容易に推察できてしまう訳で。
     そのうえ、今回選ばれたフェルビナクは、血液中への浸透力が強いから、とても勧められない。
     それを、相談せずに購入しようとする人には、なおさら売れない。
     とはいえ、このまま帰して、今度は子供を連れず他店で黙って買われても困る。
     親はどーでも良いが、子供の方は守らないと。←(ザビーネ・シャル「感情を処理出来ない人間は、ゴミだと教えた筈だがな……」)
     まずは、サリチル酸のパップ剤を提案してみた。
     しかし、アッサリと蹴られてしまった。
    「効き目が弱いでしょ」と。
     それは、知っているのか……。
     それなら、ロキソニンやフェルビナクの危険性も知っていて欲しい。
     では、フェルビナクを使用する期間+3日間ほど授乳を中止してみてはと提案。
     しかし、これもアッサリと蹴られてしまった…orz
     では、授乳中でも服用できる『独活葛根湯』では、どうでしょう?
     これもやはり、パップ剤を使いたいと却下される。
     これは、もう何を言っても駄目か……。
     それではせめて、処方箋を受けてロキソニンのパップ剤を出した薬局に電話して、市販薬で安全な物を紹介して頂いては?
     この提案を受け入れてもらえたのかは、表情からは分からず。
    「そうします」と答えて、帰っていかれた。
     これからも、あの調子で子育てするのだろうか。
     ……心配過ぎる(;´・ω・)



     

  • ターゲットに的を絞らないと当たりません

     若い男性のお客様が『葛根湯』をレジに持ってきて、風邪に適応するか尋ねられた。
     風邪というのは、医学的には「風邪症候群」という複合的な病状の総称みたいなもので、実のところ定義は曖昧だったりする。
     つまり、「風邪に適応するか」という質問は、厳密には成立しない。
     なので、症状の方を細かに尋ねていくことになる。
     ところが、短気なお客様や、外出途中で急いでいるというお客様だと、この症状の確認すらさせてもらえないまま、「効くヤツを」と言われて困ったりする。
     効かせるためには、ターゲットの絞り込みが必要なのに。
     今回のお客様は、その意味では治す気マンマンで、こちらとしても下手にターゲットを外せない。
     ……良く考えたら、こっちの方が面倒だ(;^ω^)
     すでに発熱したうえ寝汗もかいているというから、『葛根湯』はもちろん『麻黄湯』の適応時期も過ぎていると考えられるため、『柴胡桂枝湯』を案内して、お買い上げ頂いた。
     他に、サプリメントの併用の効用も尋ねられたけれど、摂取した物を処理するのも体には負担になるため、もし使うとしても回復期になってからとお話した。
     また、同じ栄養素のサプリメントでの、メーカー別の効果の違いについて質問された。
     うーん、そればっかりはなんとも……。
     体内での吸収のされ方はメーカーによって違うと考えられますが、それはもう自分で飲んでみた時に、体感を継続的にメモしていくしかないかと。

     これから飲み会に参加されるとのことで、お客様から液剤の相談を受けた。
     アルコールによる脱水症状と上半身に篭もる熱を降ろすための『五苓黄解』を筆頭に、血行を良くして消化を助ける『液キャベコーワ』と、体内で起きる炎症を抑える『ソルマック 胃腸液プラス』を案内した。
     私のイチオシは『五苓黄解』なんだけど、なにしろ価格が競合する液剤と比べて高い。
     今回は、『液キャベコーワ』を購入された。
     ただ、この手の相談で忘れられがちというか、あまり知られていないのは、この「脱水症状」なんだよねぇ。
     トイレが近くなるとか、嘔吐するとか、水分が失われるというのはイメージしやすいはずなのに。
     アルコール度数の高いお酒を飲んだ後に、俗に『チェイサー』という水を飲んだりするけど、酔ってからでは遅い。
     なにしろ、アルコールで体の機能は低下してるんだから。
     なのでお客様にも、飲み会に参加する前に温かいお茶の小さいペットボトルを、1本は飲んでおくよう勧めた。

     

  • 香蘇散(こうそさん)
    胃腸虚弱で神経質な人の風邪の初期

    適応症状 

     胃腸虚弱で神経質な人の風邪の初期

    用方・容量(顆粒製品の場合) 

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合) 

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。
      コウブシ(香附子)4.0g   ソヨウ(蘇葉)2.0g
      チンピ(陳皮)2.0g      カンゾウ(甘草)1.5g
      ショウキョウ(生姜)1.0g  
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス2.0g含有します。

    類似処方鑑別 

    葛根湯
     感冒の初期で、比較的体力があり、胃腸症状はほとんど無く、項背部がこわばり、自然発汗が無い場合に用いる。

    桂枝湯
     比較的体力が低下した人で、精神神経症状が無く、自然に発汗する場合に用いる。

    半夏厚朴湯
     比較的体力の低下した人で、不安、不眠、動悸などの精神神経症状はあるが、感冒症状が無く、咽喉部の異物感を訴える場合に用いる。

    加味逍遙散
     体質的に虚弱な人で、季助下部に軽度の抵抗・圧痛があり、不安、不眠、動悸、のぼせなどの精神神経症状を認める場合に用いる。
     この場合、特に女性で性周期に関連して症状の現れる事が多い。

    使用上の注意 

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)甘草を含有する漢方薬を長期服用する場合は、血清カリウム値や血圧の測定などを充分に行い、異常が認められた場合は、服用を中止する事。
     (3)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)


    2.服用に際して、次のことに注意してください
     (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください
     (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4.保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5.その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。


     

  • 授乳期の頭痛や肩こりに使える漢方薬

     『桔梗湯』を見ていたお客様から、相談を受けた。
     喉の痛みの他に、体の節々が痛むということで、風邪の兆候と思われ。
     咳と鼻水もあるというし、鼻水は内臓が冷えていると考えられるから、冷やす力の強い『桔梗湯』は適応しないことを説明した。
     同じく、冷やして風邪を治す『銀翹散』は使えないから、鼻水と咳には『小青龍湯』が良いとは思うものの、喉の痛みをどうするか。
     今回は、『小青龍湯』を単独で使うか、『葛根湯』と『ペラックT』の組み合わせを提案したところ、後者を選択してお買い上げ頂いた。

     7歳の子供の鼻づまりの相談を、お客様から受けた。  もともと花粉症があり、鼻をかみ過ぎて鼻血が出ることがあるらしい。
     さらに詳しく症状を確認すると、鼻づまりが主であるものの、鼻水にもなるそうだから『葛根湯加川きゅう辛夷』を案内して、購入して頂いた。
     鼻が詰まった時に通す方法として、首の横の頸動脈を押さえる方法を教えたところ、脇の下に物を挟む方法を知っていた。
     私の場合、脇の下に物を挟むと擽(くすぐ)ったいので、やったことは無いのだけれど。  大丈夫な人は、鼻づまりの時にお試しあれ。

     頭痛を訴える成人のお客様が、『小中学生バファリンルナJ』を購入。
     以前に別な登録販売者から「授乳中でも大丈夫」と説明されたそうで、確認を求められた。
     一応は、「大丈夫です」とは答えたものの、私としては子育て時のストレスや血圧の上昇、あるいは無理な姿勢での抱っこなどでの肩こりを伴う頭痛には、『釣藤散』を勧めたいので紹介した。
     今回は、結局『小中学生バファリンルナJ』を購入された。
     まぁ、同じく登録販売者だとしても個々人の方針があるから、それは批判するべきところではないけれど、授乳中と分かっていれば、痛み止めだけで症状を誤魔化すのではなく、付随する症状の緩和も考慮してあげた方が良いのではないか。
     ストレス寄りの時には、『コリッシュ』(治肩背拘急方)という便利な物もあるんだし。

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  • 「本当に心配してるの?」と思ってしまったのが失敗

     ご主人の代理で、湿布薬を買い求めに来たお客様。
     ご主人は病院で、捻挫で靭帯を損傷していると診断されているという。
     それだけでも心配なのに、病院で処方された湿布の内容は不明。
     ううん、どうして処方された時の説明書とか、お薬手帳を活用しようと思わないのか。
     個人的な感想としては、「本当に心配してるの?」と思ってしまう。
     浸透力に優る『フェルビナク』と、鎮痛効果に優れる『インドメタシン』を案内し、捻挫という話だったため患部は足首だと思い込み塗り薬を提案したところ、実際に痛いのは足の甲だとのこと。
     しかも、痛めてからすでに一週間を経過していると分かった。
     患部の詳細と、経過期間は最初に確認するべきこと。
     処方された薬の内容が分からないと聞かされた時点で、お客様に対する診方を軽んじた私のミスである。
     ショボーン(´・ω・`)
     さらに追加で、病院から処方された湿布薬を使用したら、患部に発疹が現れて今も痒みがあるという。
     それは最早、ドラッグストアーで薬を売るという状況ではない。
     すぐに処方箋を受け付けた薬局に連絡して、薬剤の中止や変更、市販薬で適応する物について相談するよう勧めた。

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     『カコナール2』を購入されようとしたお客様に用途を尋ねたところ、主訴が喉の痛みだったため、上半身を温める『葛根湯』は単独では適応しない事を説明した。
     そして患者は、中学生の子供とのこと。
     喉の痛みの他に微熱はあるようなので、風邪のようではある。
     そこで、『葛根湯』『桔梗湯』を組み合わせるか、鼻水が無ければ『銀翹散』を使う事を提案した。
     『銀翹散』は体を冷やすから、鼻水が出ている時には適応しませんと説明して、お買い上げ頂いた。
     それと、本人に食欲があっても、食べた物の消化吸収にエネルギーを消費してしまうと、風邪を治すエネルギーが不足するため、消化の良い食事をさせるよう勧めた。