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  • ≪通巻20号≫
    霊アレルギー!?/合わない漢方薬を飲むとこうなる(T-T)/“手入れ”/(私の)皮膚疾患解決!/映画評『ドラゴンヘッド』/「必要な物は必要な時に壊れる」/フリーターを“職業”に

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    ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                    ≪通巻20号≫
    提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
    発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
    編集 : 北村俊純
    窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
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    ~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
    ※9月2日(火)……霊アレルギー!?
    ※9月3日(水)……合わない漢方薬を飲むとこうなる(T-T)
    ※9月4日(木)……“手入れ”
    ※9月5日(金)……(私の)皮膚疾患解決!
    ※9月6日(土)……映画評『ドラゴンヘッド』
    ※9月7日(日)……「必要な物は必要な時に壊れる」
    ※9月8日(月)……フリーターを“職業”に
    ******************* 先週の平凡な日記 *********************
    ◆9月2日(火)/2003年◆
     近所のヒグラシがうるさくて閉口。
     昔読んだ『マカロニほうれん荘』という漫画で、主人公の1人がセミに「うるさいわね! ミンミン鳴くんじゃないわよ!!」と言ったら、セミが「シクシク……、シクシク………」と鳴くというギャグがあったなぁ。
     http://www7.ocn.ne.jp/~sa-kku/makaronimain.htm
     問屋さんの1つが、担当者が代わってから入荷ミス連発。
     注文していない物を持ってきたり、軟膏とクリームを取り違えたり。
     “連発”と書いた通り、注文どおりに入荷した回数を数えた方が早いくらい。
     実は今の担当者は注文してない物を持ってくる事が多いのだが、前任者は注文したのに忘れる事が多かった。2回連続で、ダメ社員が当たるというのは、確率からすれば運がいいのか悪いのか。
     前々任者に戻して~。・゜゜⌒(TOT)⌒゜゜・。
     霊アレルギーの患者さんが来店。
     ……えっと、ウチでは手も足も出ませんσ(^◇^;)。
    「いらっしゃいませ。どうされましたか?」と私が尋ねると、開口一番「霊アレルギーでして───」
     詳しく話を訊くと、貸家をリフォームして住み始めてからというもの、赤ん坊がひどい湿疹になって、旦那さんも疲れやすくなって頭が重く感じ、本人は誰もいないはずなのに「死ね」とか「お帰りなさい」とか聞こえる(「死ね」と「お帰りなさい」では、言う事が違うから複数か?)との事。
     印象としては、シックハウス症候群かなと思ったものの、お話を信じる姿勢を見せて信頼を得てからでないと、どうにも言い出しにくい。
     http://www.ztv.ne.jp/mukaide/seihxou/sickh.htm
     すでに霊能者にお払いをお願いする事を決めているようで、詐欺かとも思ったが、交通費だけでやってくれるという事になっているそうなので、まぁそれで本人が安心するならいいかなと、これについても言い出せぬまま。
     本来なら精神的に休まる薬を勧めたいところだったけど、これもあからさまに疑ってるようで言い出せず、結局は「霊アレルギーの薬は置いていませんので」と謝って、代わりに湿疹などに対するお薬だけ勧めた。
     また来てもらえるか分からないものの、現実に苦しんでいる事柄(病状)があると、どうしていいものやら(^-^;
     ちなみに、子供の頃から4回ほど引っ越しているのだが私は生まれついてのアレルギー体質なため、、私は家財道具を全て運び出した後の家に寝袋で1ヶ月ほど寝泊りして、その間に引越し先で親が毎日家中の窓という窓を開け放して有害成分を散らすという事をしていた。
     それでも、引っ越してから2週間ぐらいは喘息と皮膚炎に苦しむ事になったのだけれど(^-^;
     奥さんが皮膚疾患で病院に行ったので、処方箋で指示された薬を用意しようとして薬歴簿を探したのだが見つからない。
     前回薬を用意した時に、いったいどこにやったのか、棚中を引っ掻き回す。
     そして探しているうちに、ふと気がついた。
     旧姓で探していたのだ。そりゃ見つからんワケだ(^^ゞ
     結婚して、もう3年も経つのに未だに旧姓で呼んでいるのもどうか(苦笑)
     『ドン・キホーテ』で、テレビ電話を使用した薬の販売に厚生省が待ったをかけたとのニュース。
     http://www.donki.com/index.html
     ドン・キホーテの店舗で、薬剤師が勤務していない深夜帯に六本木店に薬剤師を常駐してテレビ電話によって“対面販売”していたのだが、それが「電話での販売は認められない」という主旨で販売中止を勧告したらしい。
     5月13日の日記で、「コンビニでOTC薬の販売は是か否か」という問題を取り上げた時に、私もテレビ電話を使ったらどうかと提案したが、正にそれを実施した訳だ。
     そして勧告されたドン・キホーテ側は、「販売がいけないなら」という事で、薬の無料配布をしたらしい。アッパレ(笑)
     さすがに厚生省側も激怒し、坂口厚生労働大臣が「販売しなければいいというものではない」と記者会見でコメントし、薬事法違反でのドン・キホーテの医薬品販売の免許を取り消す事も視野に入れると表明した。
     もちろんドン・キホーテが薬の無料配布は褒められた事ではないが、ちゃんと薬剤師が患者とテレビ電話で“対面”しているのを、テレビの部分を無視して、電話だからという理由で販売中止を勧告するというのは根拠が希薄で、言いがかりをつけてる感は否めない。
     特に坂口氏は医師である。利権が絡んでいるのがミエミエで、なんともミットモナイ。
     だいたい、すでに薬局や薬店のホームページは稼動しているのだから、テレビ電話での“対面販売”を中止させるのは違和感がありすぎる。
     いや、そもそも実店舗での薬の販売だって患者との“対面”はできていないのが現状だ。この日記でも何度か書いているように、家族が病気になって代わりの人が薬を買いに来るというケースはかなり多い。そのようなケースの場合は、むしろ患者“本人”と電話やメールで詳しく病状を尋ねた方が、代理の人と“対面”するよりも、よほど有効である。
     ウチとしては、近所にもドン・キホーテがあるので脅威になるが、それでもテレビ電話で薬剤師に相談した上で深夜に薬を購入できるシステムの活用は支持したい。
     キャンプに行った女子高生のHちゃんからメール。
    「文化祭に来たい?」
     即座に「来るなと言われても行きたいです」と返事。
     プライドは無いのか(笑)?>俺
     ところが返事を送った後で、その日はお店に出る日だった事に気づいた。
     なのでパートさんにお願いして、お休みを交代してもらった。
     そこまでして女子高の文化祭に行きたいのかお前は?>(゚゚)(。。)うん
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    ◆9月3日(水)/2003年◆
     昨日寝てから、全身の痒みが強くなって目が覚めた。
     腕を見ると、蕁麻疹のように赤く腫れあがっている。ズゲッ!!Σ( ̄□ ̄;)
    「なんじゃこりゃーーーーーーーーーー!!(松田優作ふうに)」
     白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)が合わなかったのか?
     白虎加人参湯の主成分は石膏で、非常に体を冷やす作用があるのだが、どうやらそれに対して体が過剰に熱を出している模様。過ぎたるは及ばざるがごとしという事だろうか。
     それと、含まれている生薬の種類が少ない漢方薬ほど、効果が鋭く出る事がある。体の防御機能が働いて、抵抗しているのかもしれない。
     なんとも情けない限りだが、完全な誤用だったようだ。
     蕁麻疹として現れたという事は、血の循環と水の代謝が悪くなってしまったという事でもある。
     こうなると十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)か温清飲(うんせいいん)が候補だが、今回の痒みには十味敗毒湯は最初に試して効果は無かった。温清飲も血の循環は改善するかもしれないが、どちらかというと精神的な疲労などが原因の場合に用いるから、ちょっと合うとも思えない。
     血の循環を改善する地黄(ジオウ)と、赤く腫れたのを抑える当帰(トウキ)の入った物がいいな……、と漢方薬の一覧表を探してみたら、消風散(しょうふうさん)が目に付いた。
    「長年治らない頑固な皮膚疾患」に使うというように覚えていたので、今までまったく使う事を思いもしなかった。
     しかし、肌が乾燥していない痒みで試していない漢方薬は、あとはこれくらい。石膏(セッコウ)が入っているのが気になるが、白虎加人参湯の五分の一で他の生薬の種類が多いから、相互補完でそれほど強くはないだろう。
     それで試しに飲んでみたら、1時間もしないうちに症状が落ち着いて肌の色が元に戻った。
     難しい事は後で考える事にして、ホッと一息ついたところで寝直した。
     寝直した後は、グッスリ眠る事ができて意気揚々とお店に出た。
     天気も良くて気分は上々。
     全身の痒みも、腕にやや弱い痒みが残っているが、おおむね沈静化している。
     どうやら、消風散が効いている模様。
     地黄と当帰が上手い具合に効果を現しているのか、それとも単に白虎加人参湯の石膏が多すぎたのが災いしただけなのか。もう少し経過を観察してみよう。
     自民党総裁選に亀井静香前政調会長が立候補を正式に表明したというニュース。
     出馬にあたって明言している事がスゴイ。
     “内需拡大”って、今頃「戦後は終わった」みたいな事を言われても……。
     また、「経済的な荒廃が社会の荒廃を生んでいる」として、治安対策強化の必要性を強調しているが、それならバブル期には今と比べて犯罪が特筆するほど少なかったとでも?
     小泉首相が経済政策に関して何もしていない事を失政のように言っているが、むしろ経済活動に政治が直接的には介入しないという事こそが、今後の日本の発展のためには重要な事なのではないだろうか。
     政府からのお金(税金)を当てにしているような企業に発展性があるとも思えないんだけどなぁ。
     天気が良すぎて、今日はお客さんがほとんど来ない。
     私のお母んからして、学校に絆創膏などを配達するのを夕方にしようなどと言う始末。
     そうしたら、夕方になって雷雨になった。
     風も強く、外の商品が危ないのでお店の中に引っ込めた。
     そうこうするうちに停電になった。どこかに雷が落ちたらしい。
     灯りをと思い携帯電話の画面のバックライトを点灯すると、圏外という表示になっていた。
     そうか、停電になると携帯電話の中継アンテナも電力が供給されなくて使用不能になるのか。
     当たり前と言えば当たり前だけど、それはちょっと不安だな。
     停電の方は、1分もしない内に回復。
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    ◆9月4日(木)/2003年◆
     いつの間にか連載のようになっている全身の痒みの方は沈静化。
     消風散が効いているようである。
     ところが、左腕だけに発疹が残り、これだけが痒い。ハテ(・・?
     額にガーゼを絆創膏で貼ってある患者さんが来店。
     脱脂綿が欲しいとの事で差し出したが、それは違うと言う。
     代わって脱脂綿をカットしてある『カットメン』を出したのだが、それもまた違い、もっと小さいのと言われる。
     しかし、ウチで扱っている脱脂綿は一番小さいのでも50gの物くらいだ。
     これ以上小さな物は置いてない。
     そこで、何に使うのかを尋ねてやっと分かった。額の傷のガーゼを貼りかえるのだそうだ。
     つまり、最初から患者さんが求めていたのは脱脂綿ではなくガーゼだったのだ。
     ううむ、額の手当ての跡を見ていながら、患者さんの言い間違いに気づかないとは、なんたる想像力の欠如か。反省。
     肌荒れしているという患者さんが来店。
     お話を訊くと、お風呂で体を洗う時のスポンジが硬くて痛いという。
     それならばと、ウチには置いていないが近所のホームセンターで良いスポンジがあるのでそれを勧めたのだが、そんな物は見たことが無いとの事。
     んん~(?_?)
     まさかと思い、いつもドコの売り場でスポンジを買っているのかを尋ねたら、台所用品売り場で食器洗い用のスポンジを買っている事が判明。
     食器洗い用のスポンジで体を洗ったら、痛くて当然だと思う( ̄▽ ̄|||
     体を洗うためのスポンジはお風呂用品の売り場にあるという事を教えたら、ものすごく感謝されてしまった。
     お役に立ててなによりだが、なんだか釈然としない(苦笑)
     マックスファクターの営業マンが来訪。
     ………って、事前に連絡寄こせよ(^-^;;;
     なんで毎回毎回いきなり来るかね。飛び込みの営業じゃあるまいし。
     それで毎回、ウチのお母んとすれ違い。
     ウチのお母は学校薬剤師をしているから、検査や配達で留守にする事があると何回言えば覚えるのか。学習能力が無いのかね。
     夕方に“手入れ”を受けた。
     保健所による抜き打ち調査である。
     先月分のレセプトを提出するために処方箋のチェックをして忙しい時に(^-^;
     もちろん、抜き打ちでなければ意味は無いのだが。
     特段の違反などは無いという事で、ひとまずホッ=3
     ただし、2~3点だけは改善するように指摘された。
    「劇薬物の棚には鍵を付けて下さい」と。……確かに。
     一方で、医薬品と健康食品を別な棚に置くように言われても、ウチのような小さなお店では、ちと困る。どう並べたって隣同士になってしまう。
     それに、医薬品にしろ健康食品にしろちゃんと説明しているし、お客さんの希望のままに売るという事もしていないから、お客さんが間違えて買うという事も、お客さんに誤解させたまま売りつけるという事もしていない。……はず。
     まぁ、努力はしますが、ムニャムニャ。
     ハッ!!Σ( ̄□ ̄;)
     保健所の人とお話していて、薬の注文を問屋さんにするの忘れた………。
     目の疲れのための目薬が欲しいという患者さんが来店。
     ところが勧めた目薬は、どれも嫌だと言う。
     曰く、「テレビで有名な俳優が宣伝しているのは嫌いなの」、「薬は高いのしか買わない事にしているの」だとか。
     はぁ、そうですか(^-^;
     メディアの戦略に乗らないというポリシーは良いと思うけど、そこまで言うのであれば、どうせなら成分や効能で選んでもらいたいなと思ったり。
     特に目薬は、値段と効能に関連はほとんど無い。成分の含有率が違うだけで、ほとんどは同じ内容と言っても差し支えないし。
     で、結局、疲れ目関係の目薬の成分表を見てもらい、どれもたいして違いのない事を確認してもらって、患者さんに選んでいただいた。
     それにしても、値段の高い目薬って、普段はどんなのを買っているんだろうか。そっちの方が気になる。
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    ◆9月5日(金)/2003年◆
     旦那さんに栄養ドリンクを頼まれたというお客さんが来店。
     安いのと高いのと、どちらが良いかと尋ねられた。
     一概には言えないが、高い栄養ドリンクの方には漢方薬に含まれるような生薬が入っており、安い方にはビタミンやタウリンなどの栄養素が入っている。
     使い分けとしては、疲れててもまだ頑張らなきゃいけないという時には高い物を、あと一頑張りすれば休めるという時には安い物で良いだろう。
     ところが詳しく話を訊いてみると、熱が出て咽喉が痛いと言っているとか。
     それって、風邪なんじゃ……。しかし、本人は風邪じゃないと言い張っているとか。ううん、どうゆう事なのだろう。
     熱があってそれを下げたいのならば薬を飲んだ方が良いと勧めたのだが、薬は本人が嫌いだとの事。それならば漢方薬はどうでしょうかと勧めたが、漢方薬は効くのに時間がかかるから嫌(そんな事実は無い)だと言う。
     まぁ、確かに頼まれて買いに来たのだから違う物を買っていく訳にもいかないか。
     それにしても、効くかどうか分からない栄養ドリンクは飲んでも、より効果が期待できる薬の方は嫌いというのは私には良く分からない。その気持ちを理解しなくてはいけないのだろうが………。
     JPSの営業マンが来店。担当者が代わるとの事。
     ウチではJPSの漢方薬は、主に錠剤を取り扱っているのだが、一週間単位で購入できるツムラ製品の方が良く出るので申し訳ない。
     しかしJPSは元々、薬局販売のための漢方薬を開発してきただけあって、営業マンも漢方薬の知識が豊富。
     このところ私が苦しんでいる皮膚の痒みに関して、色々とサジェスチョンを受けた。
     やはり、胃腸虚弱な私が白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)を服用したのは乱暴だったようだ。
     ついでに詳しく聞いたところによると、石膏(セッコウ)が“体を冷やす”というのは、内臓ではなく体表部、皮膚の内側なのだそうだ。となると、先日試してみた時に発疹が酷くなったのは、やはり体が抵抗をしたという事か。
     確かに胃炎の時などに使う黄連解毒湯(おうれんげどくとう)などに含まれる黄連(オウレン)は、同じ“体を冷やす”のでも内臓に作用する。
     という訳で皮膚の痒みの方は消風散(しょうふうさん)で順調に回復してきている。やはり、自分の体質に合わない漢方薬は飲まない方が良いというのを身をもって体験したのは勉強になった。(それを日記に書いて、メールマガジンで逐一公開したのは信用を失ったかもしれないが(^-^;)
     他には、健康維持食品の『蠣源(れいげん)』が、皮膚疾患に効果があるという話をされた。
     ウチでは、“買い物カゴ”の“健康食品(錠形)”の欄に掲載している。 
     今ひとつ売れ行きが芳しくないのだが、どうもテレビなどで「味覚障害の改善には亜鉛が良い。亜鉛は牡蠣に含まれている」と宣伝されてしまったのが裏目に出たようだ。
     味覚障害など、気にならない人は気にしないのだから、取りたてて実害を感じないため、特に必要だと認知されていない模様。
     そこで、メーカーとしては「皮膚の栄養になる」という方向性を打ち出して販売を拡げたいとの事。
     私は『蠣源』を飲んだ事は無いのだが、営業マンが「噛んで食べるととお酒のオツマミにもなりますよ」と冗談を言うので、試しに一瓶を開封して(売れ残っているので)食べてみた。
     すっぱ~(>_<)
     確かにスルメのような味がするが、これは酸っぱすぎ。やっぱり直に食べるもんじゃないぞ(笑)
     とりあえず開けてしまったので、しばらく飲んでみよう。
     効果が実感できれば、売り込みをかけてみるという事で(⌒▽⌒) 
     病院からの薬をお渡しした患者さんから電話。
    「薬が1つ入っていないんですが………」
     すわっ! 渡し忘れか!?
     いやいや、確かに渡す時にその薬は「冷蔵庫に入れておいて下さい」と説明までした記憶がある。
    「あのぅ、冷蔵庫に入っていないでしょうか?」と尋ねてみた。
     すると、やはり冷蔵庫に入っていたとの事。冷蔵庫に入れたのを忘れてしまったらしい。
     ああ、良かった=3
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    ◆9月6日(土)/2003年◆
     今月は、病院からの患者さんの出足が鈍い。
     先月、お盆がはさまり長期間分の薬を処方された患者さんが多かったというのもあるとは思うが、やや不安。
     なにしろ、医療センターの前に新規の薬局が開店して、浴衣を着た女性スタッフたちがチラシを配るなんて事までしたそうである。見たかったな。(←おい)
     それでもやはり土曜日は、小児患者が何件か。
     うち一件は、取り扱った事の無い薬だったので、他の薬局に問い合わせて薬があるというので取りに行った。
     そのお店の話では、備蓄センターに指定されている薬局ではないのだが、近隣の薬局の中で多種類の薬を揃えているので、頻繁に薬を求められるらしい。
     で、中には図々しいのか、そもそも思い至らないのか、手ぶらで取りに来るのだとか。この手ぶらというのは、別に代金の上乗せをという事ではなく、薬を入れる袋を持たずにという事である。
     薬局間での薬の取引は薬価(いわば原価)でやり取りするから、薬を渡せば渡すだけ袋代が負担になってしまう。それを気にしないなんて、困ったモンだ。
     先々週に行ったキャンプに関連して、浦和市などの他の地域の人たちと『キャンプ経験交流会』が明日行われるという事で、急遽頼まれたキャンプの時の写真をプリンターで印刷して事務所に届けた。
     すると、会場にはビデオがあるという事で、ビデオも上映できないかと相談された。今日の明日でかい( ̄▽ ̄|||
     今から帰って編集すれば間に合わない事もないけれど、ついさっき今日のお店が跳ねたら映画を観に行くと奥さんと約束したばかり。
     明日は、SEのコンベンションで奥さんをかまってあげられないし、その後はデートや文化祭見学など1人で遊びに行く予定を入れてるので、今のうちにご機嫌をとっておかなければならない。(「ならない」ってのもなんだが。)
     うーむと唸ってはみたものの、結局は引き受けてしまった。
     後でどーなっても知らんぞ。>俺
     お店をあがってから奥さんと新宿へ。
     リクエストは、『ドラゴンヘッド』であった。
     http://www.dragonhead-movie.jp/

     私は原作付きの作品でも、映画とは別物と思っているので、あえて比較はしない。だから、原作と同じシーンでも、それを使った事に対しての良し悪しで感想を書く。
     以下、しょっぱなからネタバレを書くので、これから観ようという人は、翌日の日記まで飛ばして下さい。
     ───ネタバレ警報発令!ネタバレ警報発令!ネタバレ警報発令!
     20世紀末には、最後の最後に希望の片鱗が残っているかいないかに関わらず、破滅的なラストを迎える作品が多かったものの、新世紀に入ってから激減した。
     一部に期待感のあった、ノストラダムスの大予言に記されていた(とされる)人類滅亡が起こらず、現実感が薄れたというのもあるのだろう。
     しかし、米国での同時多発テロやイラク戦争などで、なおも人類の危機が続いている事を意識したのか、最近また人類滅亡のシナリオを用いた作品が増えたように思う。
     そういう意味で、最後まで救いの手が差し伸べられないまま終わるこの『ドラゴンヘッド』の原作が世紀末に世に出て多くのファンから支持を得たのは当然だし、新世紀になって映画化の企画が通ったというのは、決して「遅すぎた」という事は無いだろう。
     物語は、修学旅行帰りの高校生の主人公、青木テルを乗せた新幹線が、トンネルの中で脱線転覆した後のシーンから始まる。
     クラスメートは全員即死しており、他に生存者はいないかと探すと、瀬戸アコと高橋ノブオと出会う。
     しかし、新幹線の乗客乗員で生き残っているのは、この3人だけ。しかも、イジメラレっ子であったノブオは、イジメっ子やそれを助けてくれなかった教師が死んだ事からの開放感か恐怖からの絶望感からか、狂ってしまう。
     テルとアコは、恐怖から逃れるためトンネルから脱出するが、外は一面の白い灰に覆われていて、荒廃した大地が眼前に広がるだけだった。
     それでも2人は、絶望感を振り払い東京を目指す。
     その途中で、狂った人々が殺し合い全てを無かった事にしようとする町の人々に襲われたり、この破滅的な状況を楽しんでいる節さえある自衛官と出遭ったり、恐怖を取り除いてあげようとした両親によって脳を改造されたため一切の感情を持たない双子を廃墟で見つけたりする。
     そして、東京に辿り着くと渋谷駅の地下に生き残った人々がいたが、みな虚ろな表情で語り合うことも無く、ただ“生きている”とうそれだけだった。政府が配布した非常食には、感情を失う成分が含まれていたのだ。この滅亡の恐怖の中で救われるのは、感情を失う事しか術は無いのか……。
     しかしテルとアコは、感情を持ったままで生き残る事を誓うのだった───。
     こうしてストーリーを書き出してみると、テーマは人類の滅亡や未来への希望云々ではなく、極限状態で人は人として生きられるのか、あるいは人が人である事が幸せなのかという、かなり観念的なもののように思える。
     出てくる登場人物も、テルとアコ以外はほとんど現在の常人と自認している人から見れば、キチガイ(放送禁止用語)ばかりだ。だが、はた目から見れば不幸にも思える人たちも、狂っていてその事を認識していないのだから、それで幸せなのもしれないという妄執を抱かせる。
     だから、テルとアコがトンネルを脱出する時に、狂ったはずのノブオが一瞬我に返った表情をして、崩れるトンネルの中に取り残されるシーンは、観ていて可哀相になってしまった。死ぬ時まで狂っていれば楽だったろうにと。
     観ている側にそう感じさせておいて、ラストで「絶対に生き残ってやる」とテルに叫ばせたのは、私には絶望感を強くするだけだと思えたのだが、どうなのか。もしかすると、たとえ絶望と恐怖に包まれても人間として死にたいという“希望”を描いたのではないかと私は思ったのだが、やや深読みのしすぎかもしれない。
     そんな深読みを脇に置いておいても、テルとアコの描き方には好感が持てた。
     状況の急激な変化の中で、いきなり逞しくなったり大人っぽく成長する事が無く、時に弱気になり時に優しくなりと感情のブレが描かれていて、映画館の座席で観ているという現実の中の観客から離れすぎないのが良い。
     また、テルもアコも銃を手にするシーンがあるのだが、いずれも自分の意思によって引き金を引くことは無い。あそこで撃っていたら、それこそこの作品は別な世界へと行ってしまっただろう。それを踏みとどまった点でも、この映画は高く評価したい。
     ただ、映像に関しては少し不満が残る。
     荒廃した大地、廃墟となった街の“汚さ”が映像的にキレイすぎるのではないか。
     ウズベキスタンでのロケは、確かに日本では撮れない映像だったと思うが、映像に漂う“空気”が澄み過ぎていて、現実の世界の閉塞感からすると、廃墟となった街並みの方が開放感があって、かつてのノストラダムスの終末予言に対する絶望への“希求”を抱いてしまう。
     死体があちこちに転がっているのに、まったく陰惨な感じがしないのだ。
     それも監督の狙いなのかとさえ邪推するのは、もはや私の妄想だとは思うのだが、やはり荒廃した映像には“汚さ”に通じる“雑さ”が欲しい。美術スタッフや撮影班の頑張り過ぎか。
     とにもかくにも、この映画は「絶対にお薦め」とは言えない。観た後の疲労感もまた映画の醍醐味と思える人なら、悪くはないだろう。
     実は観終わった直後は、観た事をちょっと後悔したのだが、こうして思い出しながら感想を書き連ねていたら、そんなに悪くはなかったなと変わってきた次第。ウチの奥さんは、『最終兵器彼女』の方が良かったと言っていたが。
     http://www.saikano.net/

     ところで、松田聖子の娘のSAYAKAって、古臭い顔のつくりをしてるんだねぇと再確認。
     70年代~80年代のアイドルの顔で、果たしてやっていけるのか思ったが、最近のピンクレデイーの復活などからするといらぬ心配か。
     ぜひ、衣装も70年代の物でコンサートなんかをしてもらいたい。誰か企画しないかな。
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    ◆9月7日(日)/2003年◆
     結局、昨日家に帰ってからキャンプのビデオの編集をしたのだが、徹夜作業になってしまった。
     しかし今日はSEのコンベンションでスタッフも努めなければならない。
     http://www.snake-eyes.gr.jp/
     ノートパソコンで作業をしたので、ファイルをデスクトップに移し、動画をビデオにダビングして、キャンプの実行委員に手渡せば、とりあえずキャンプに関する私の役目は終わる。そうすれば、SEの方に安心して専念できる。
     ところが、ファイルの転送に思いのほか時間がかかった。やはり、いつまでもUSB1.0の環境というのは現実的ではないようだ。それでも転送が終わり、後はビデオにダビングするだけと思ったら動画が正しく再生されない。「コーデックが見つかりません」とエラーメッセージが出た。
     編集作業に『VideoStudio7』を使用したのだが、MPEG2に変換した時に独自のコーデックを使っていてプレイヤーで再生できなかったらしい。MPEG2って、共通仕様のはずじゃなかったのか?
     慌ててデスクトップパソコンにコーデックを組み込んだが、今度はテレビに映像が出力されない。ビデオカードのドライバをチェックすると、勝手に更新されていた。どうやら『Windows
    Update』の弊害らしい。
     ビデオカードのドライバーを入れようと思ったが、そこで時間切れ。もう家を出なければSEのコンベンションに間に合わない。私の役目は、駅まで参加者を迎えに行くことだから遅刻はできないし、なにより今回はスタッフがの出席率が半分以下で人手が足りないのだ。
     もっとも、SEのスタッフ間では欠席については暗黙の了解がある。
    「デートは優先しろ」
     SEはあくまで趣味のサークルだ。そして、デートは1回逃せば、それで人生が決まる事もある。だから、デートで欠席するのはOKという事になっているのだ。
     そんな訳で、今日はそれが重なってしまっている。
     とりあえず、ノートパソコンだけ抱えてコンベンションを開催する会場の最寄り駅、JR八王子駅に向かった。
     家を出る時に現場責任者の武井くんに「出発しました」とメールを打ったつもりが、間違えてウチの奥さんに宛てて送ってしまった。徹夜で判断力が相当に鈍っている。
     八王子駅に到着すると、参加者で待っているのは1名のみ。それも、常連者であった。
     グハァッ!! 俺必要無いじゃん!!!
     という訳にもいかないので、参加者を会場まで案内。
     今回は参加者が半分程度だった。時期的なせいか、それとも最近はマナーの悪い参加者を追い出す方向で活動しているので、それを嫌って参加者が減ったのだろうか。
     まぁ、参加者が少ないと進行もスムーズで、事務作業も楽だから良いのだけれど。
     参加者のテーブル分けが終わったところで、武井くんに謝って途中退席。キャンプのビデオをなんとかして、交流会の行われている会場に届けなければならない。
     電車の中で動画を再編集しながら、頭の中で彼是(あれこれ)と手順を整理する。
     とにかくビデオドライバをインストールし直して試してみない事には次の手が打てない。
     しかし1つだけ重要な心配事として、そもそも会場にビデオを上映する機器が本当にあるのかという疑念があったので、キャンプの実行委員のKくんに宛てて「会場に到着したら、ビデオの機器が使えるのか確認して連絡を下さい」とメールを打った。
     すると、即座に返信があって「事務局の人に確認したところ使えるそうです」との事。使えなければいいのに(苦笑)
     使えるとなると、やっぱりなんとしても届けない訳にはいかない。しかし徹夜明けで判断力が落ちているので、逆に落ち着くように自分に言い聞かせる。
     特に駅と家の間のスクーターでの行き来で事故を起さないように。
     家に着いてから、再編集したファイルをデスクトップに転送してから、ビデオドライバをインストールし直した。ビデオファイルを再生してみると、ちゃんとテレビにも出力されている。
     これでやっとビデオにダビングできると思ったら、今度はビデオの方の調子が悪い。うがぁ!!Σ( ̄□ ̄;)
     急いで他のビデオデッキに配線し直して(捨てないでおいたら6台も溜まってしまった)ダビングした。古いデッキを捨てないでおいて良かった良かった。
     時計を見ると、すでに交流会が始まっている時間。慌てて飛び出し、しかし事故には注意して、さいたま市の会場までビデオを届けた。
     で、ビデオを届けたところでお役御免とばかりにSEの方に戻ろうとしたら、会場のビデオが故障している事が判明。ガーン!! 私の苦労はいったい……。
     だーかーらー、「会場に到着してから、使えるのかを確認して」とメールを打ったのにィ。「使える」というのは「使える」という意味であって、「ある」だけじゃダメなのよ、Kくん。まぁ、即座に返信があった事で安心して、念を押さなかった私にも落ち度はあるが。やはり、徹夜によって判断力が低下しているのが災いした。
     しかし、会場にいらっしゃっていたキャンプの統括責任者でもある運営委員長のF氏がビデオデッキを車に積んでいるとの事。貸して下さると言うので、会場に運び込んだ。何故、ビデオデッキが普通に車に積んでいたのかは謎だが。
     なんとかキャンプのビデオも上映できて肩の荷が降り、ホッと一息。
     さて、本気でそろそろSEの会場に戻ろうと思ったら、せっかく川口市とさいたま市の子供たちがキャンプという共通の事で交流ができた事だし、川口市のキャンプでやったゲーム『クマ狩り』をみんなでやろうという話になった。
     だが、どうにも子供たちのまとまりが悪い。お互いに自分たちの連れてきた子供たちの面倒を見るのが精一杯で、全体でまとめる役の人がいないのだ。
     余計なおせっかいとは思ったが、なんかここで「失礼します」と去るにも去れず、まとめ役を買って出てしまった。自分に呆れ。
     『クマ狩り』については、8月20日(金)の日記を参照。
     近くの公園で、『クマ狩り』を始めると、周りの人たちが不思議そうに見ていた。
     まぁ、30人くらいの子供たちが突然現れて、ワーワーキャーキャーと走り回ったらビックリするわなぁ(苦笑)
     一応迷惑にならないように、人がほとんどいない一画をフィールドにしたのだが、良く考えたら子供たちが遊んでいない公園というのも異様かも。
     一時間ばかり『クマ狩り』をして会場に戻ったところで、さすがに辞去。
     その時に実行委員会の三役の1人であるTくんに、参加者への配布方法などキャンプの写真と動画の今後の取扱について決まったら連絡を早めにおくれと話した。今回のように、今日明日で編集してくれと頼まれても困るので(^-^;
     ところが、自分は事後の担当に関わっていないからと、なんとも頼りない返事。
     もう1人の三役であるFくんにも、同じように伝えたところ、やはり自分は担当者ではないからと、今回の依頼が突然だった事も関わりが無いという態度。
     おいおいおい、企業ならともかく実行委員会形式でその中心であり頂点でもある三役が担当者まかせで良いのか?
     実行委員会の会議の時には、あれだけ厳しく実行委員に厳格な運営姿勢を求めていたくせに、とりあえず本番が終わったら後は大人任せかね。
     子供キャンプの主旨は、子供自身による子供の自治にあるのだから、最後まで責任を持って運営して欲しいぞ。
     君達は、何十人もの子供たちの命を預かって何十万円ものお金を動かしてキャンプを実行したのだ。それは将来、何かをする時に経験として生きてくるはずだと思っているからこそ、大人は最低限の社会的責任を負って裏方に回っているのだ。
     大人が勝手に抱いている期待に応える必要は全然無いが、最後まで自分たちでやり通す気概は見せてくれないと、協力者を失う事になるぞ。
     という所まで話す時間的な余裕は無かったので、とりあえず胸に仕舞ってSEの会場の方に急いだ。
     SEの会場には、閉会式ギリギリに到着。急いで開催中の様子を撮影した。
     私の留守中には、特にトラブルはなかったとの事でホッとする。
     1人だけ、注意事項を守らなかった参加者がいるので、イエローカードを出すかレッドカードを突きつけるか意見交換。
     違反行為自体は前回と合わせて2回連続なので武井くんはレッドカードをと言ったが、私は前回の時に注意勧告していないのなら今回はイエローカードで良いだろうと主張し、とりあえず今回のところは本人を呼び出して注意勧告のイエローカードという事になった。
     会場を撤収して、居酒屋へ移動。
     今回は誰も車で来ていないので、みんなでビールで乾杯。
     お酒に強い訳ではないが、誰も泥酔する事もなかったため、今後の活動についてを話し合った。
     その中のアイデアの1つとして、試しに1回だけ参加費無料でコンベンションを開催したらどうだろうかと。ただし、参加基準はスタッフが恣意的に決めるという事で。
     私は一瞬反対しようかなと思ったが、“勘違い客”を一掃するためには面白いかもしれないと思い直した。
     ゲームのイベントであるコンベンションは、企業主催のものとサークル主催のものとがある。企業主催ならば営利活動なのだから客は「お客様は神様です」
    という事になるが、サークル主催の場合にはホームパーティーみたいなもので、客は「招待した人だけ」と同じで誰でも良いという事はない。
     ところが近年、サークル主催のコンベンション参加者の中に明らかに「俺はお客様だぞ」という人が増えてきていて、運営に支障をきたしている。
     そして困った事に、私をはじめとしたスタッフのほとんどが普段は客商売をしているため、つい企業的な客として扱ってしまい、さらにつけ上がらせるという悪循環を招いているのだ。
     ここらでハッキリと、“呼びたくない客”の選別を表明しておくべきかもしれないという訳だ。
     ちなみに、“呼びたくない客”というのは“招かれざる客”と言うのではないのかと思う人もいるかもしれないが、それは間違い。
     “招かれざる客”というのは、「呼んでもいないのに“素晴らしい客”が来た」という時に使うのが正しい。
     という訳で、毎月開催しているコンベンションのどの時期にそれを行うかを検討する事に。
     他には、最近の若者は(って自分たちは30代前半だが)自分のレールを自分で敷く事をしなくてケシカランという話など。
     なので私たちは自分たちで敷いたレールは、後に続こうとする者たちの将来のためにも撤去しましょうとイジワルク笑い合う。
     その後は、とりとめのない雑談に。
     先月、広島の平和記念公園で折鶴に放火した馬鹿な大学生がいたが、その後に今度は折鶴を何万羽も届けた馬鹿な大学生がいた事の後日談。
     新聞などでは、放火事件を知った大学生たちがインターネットの掲示板で折鶴を届けようと呼びかけて、数万羽の折鶴が広島市役所に寄贈されたという事で美談のように取り上げられていたが、実際のところは保管に困ったそうな。
     そりゃそうだ。善意で届けられた物だから捨てるにも捨てられず(捨てた事がバレたらマスコミに糾弾されるのは目に見えている)、市役所では途方に暮れているらしい。
     どうせ折鶴を送るなら、日本では古くから供養という意味合いで焼いたりする風習があるのだから、一言「焼いて下さい」とでも書き添えておけば気が利いてるのに。
     相手の迷惑を考えない善意ほど迷惑なモノはない。
     それから、『喫煙喫茶』を誰かやらないだろうかとか。
     日記では私は、禁煙場所での喫煙に怒って注意したり、飲食店で禁煙席を頼んだのに隣が喫煙席では意味が無いと店員に文句を言ったりしているので、嫌煙家だと思われている向きもあるようだが、私は煙草は大好きである。
     大好きであるがゆえに、毎日のように吸っていては楽しみが薄れてしまうので、仕事が終わってからとか、ゆっくり読書をする時とか、自分で制限している。(そんな吸い方なので、大抵は一箱吸い尽くす前にシケってしまうが。)
     前々から疑問に思っているのだが、“煙草好き”と言う人は本当に煙草が好きなのだろうか。“コーヒー好き”な人ならば、自分の好きな銘柄を別格に置いて、新しい物や珍しい物は試してみたくなるものだし、その日の気分によって違う銘柄を楽しんだりする。しかし、“煙草好き”と言う人は、ほとんど同じ銘柄を吸い続けて、あまり他の物を楽しむというのを見かけない。
     他人の楽しみ方をとやかく言うのは野暮ってもんだろうけれど、漫然と吸い続けているのでは健康を害しながら高い税金を払っている訳で、ずいぶんと太っ腹な生き方だなぁと思ってしまう。
     で、この酒の席(反省会じゃなかったのか)で出たアイデアが『喫煙喫茶』というわけ。
     JTBがやっている喫煙車のような味気の無いものではなく、「煙草を吸う」という行為を完全な娯楽として楽しむためのお店である。
     例えばお店の造りは、木製のロッジ風にしてヨーロッパ的なオシャレな雰囲気を演出し、煙草は2本ずつ購入できるようにする。そうすれば、違う銘柄も気軽に楽しめる。
     そして、煙草というのは刺激物でもあるのだから、煙草に合わせた飲み物や食べ物という物もあるはず。お酒のオツマミのように、それらを提供するのである。
     現在は煙草が気軽に手に入れられるものだから未成年者も簡単に楽しんでしまうわけだが、煙草をもっと“大人の嗜好品”にしてしまえば、子供が吸っている姿が滑稽に見えるのではなかろうか。
     しかし、残念ながら今日のメンバーは、煙草をまったく吸わないか、たまにしか吸わないので、お店を始めるまでの情熱はナシ。誰かアイデアに乗ってくれる人がいたら、ぜひ協力はするのだけれど。
     それにしても、今日は1日クタビレタ日だった。
     先日、『ピザハット』のキャンペーンで、代金を支払う時にクジを引くというのがあって、全額無料の大当たりで運を全部使ってしまったのではないかと思ってしまった。なんとも、安い運である。
     そして、今日の教訓。
    「必要な物は必要な時に壊れる。」
     マーフィーの法則も懐かしいな(苦笑)
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    ◆9月8日(月)/2003年◆
     昨日の疲れが残っていて、やや頭が重い。
     栄養補給に、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)を飲んだ。
     今日の体調不良は自業自得。
     それを狙いすましたかのように、備蓄の無い薬が処方箋で次々と出され、備蓄センターまで何度も往復。
     やっぱり、先週ピザ代が無料になった事で運を使い果たしたか?
     血尿が出て膀胱炎になったという患者さんが来店。
     病院で診察を受けて抗生物質をもらったものの、服用すると余計に具合が悪くなるので、漢方薬を欲しいとの事。
     誰も彼もにとはいかないが、咽喉の渇きを確かめたところ、あると言うのでファーストチョイスに猪苓湯(ちょれいとう)を勧めた。
     ところが葛根湯(かっこんとう)も欲しいと言うのでさらに詳しく話を訊くと、風邪気味で昨日麻黄湯(まおうとう)を飲んだら気持ち悪くなって吐いてしまったらしい。それはそうだろう、膀胱炎を起していて体力が低下している時に麻黄湯を飲んだのでは、体の方がビックリして拒絶してしまう。
     その上、体力が落ちているからとポカリスエットを飲んだと言う。
     確かに風邪を引いた時にポカリスエットを飲むのを勧める人もいるが、あれは運動をしたり同じ風邪を引くにしても「体力があって高熱を出し汗をかいた場合」である。つまり、体力がある時に「維持するために」飲むのであれば良いが、すでに体力が落ちている時に飲んでは、体の方で含まれている成分を処理できなくて、ますます体力を落としてしまう。
     さらに、膀胱炎にはお茶類が良いだろうと思って烏龍茶も飲んだとか。同じお茶類でも烏龍茶は“冷やし薬”である。温めて飲んでも、体を冷やす働きがあるのだ。膀胱炎の時に体を冷やすお茶を飲んだのでは、悪化するだけである。
     ううむ、何とかしようという気持ちは分かるが、悪い方物を悪い物をと選択しているのには苦笑するしかない。……って、ついこのあいだ自分も同じ事をしていたワケだけどσ(^◇^;)。
     さてそうなると、葛根湯にも麻黄が入っているから、やはり合わないだろう。
     もともと痩せ型の患者さんなので胃腸も弱そうだという事を考慮して、柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)を勧めた。
     今回は膀胱炎が主訴なのと、すでに体力が低下しているようなので柴胡桂枝湯を勧めたが、通常の風邪のプロセスであれば初期(風邪かなという時)は葛根湯→中期(悪寒・発熱など)は麻黄湯→後期(治りかけ)は柴胡桂枝湯というように、次々と変えていった方が総合感冒薬などよりも早く治る。
     夕方に、子ども劇場おやこ劇場埼玉センターのK氏より事務所の引越しが完了したのがパソコンの接続が分からないので助けて欲しいとの救援要請の電話。
     来店のピークが過ぎてから、新しい事務所があるさいたま市に駆けつけた。
     なんと、新しい事務所は郵便局の建物内だった。どんな小ズルイ手でこんな良い物件を入手したんだ(笑)
     とりあえず明日からの業務ができるようにパソコンを2台だけセットアップして、電話回線でインターネットにも接続できるようにした。光回線の申し込みをしていて工事待ちとの事なので、一時しのぎで充分だろう。
     問題は、まだ4台もパソコンがあり、これをLANでつなぐ事。OSが、XPだのMEだの98だのと、Windowsシリーズではあるけれど、てんでバラバラなので、私の手に負えるかどうか。
     残りのパソコンについては、光回線が開通してから手をつける事にした。
     Kさんがお礼に奢ってくれるとの事なので、近くの『バーミヤン』中浦和店に入った。
     このお店はプラザホテルの2階にあるのだが、これがもう「ナンデ営業デキルノカ」不思議なくらいに酷かった。
     テーブルには店員を呼ぶためのベルが置いてあるのに、何度押しても待てど暮らせど来やしない。
     通りかかったところを捕まえて注文。ところが、メニューを指差して、ちゃんと商品名を復唱したのに出てきたのは別な物。かてて加えて、箸も何も持ってこない。どうやって食べろというのか。
     後ろの方で別な客が怒鳴っているのでナニゴトカと思って振り返ってみると、どうやらフリードリンクの所の氷がカラになっていたらしい。店員が誰もチェックしていないのか。
     そして、作り直してもらって食べた料理は……。
    K氏「おいしくないねぇ」
    私「食べ切れませんよね、コレ」
     他のバーミヤンで同じ物を食べた事があるが、まるで別物と言ってもいいくらいのマズさであった。
     バーミヤンの料理は中華料理とは言いがたい。中華風料理と言った方が妥当だろう。それは決して、質が悪いということではない。値段とのバランスを考えれば、充分に美味しい。
     しかしそれも、マニュアルに従って作った時の最低限のラインを守ってこそであって、この時のマズさは明らかにマニュアルを無視したからだ。
     ここまで酷いと、文句をつける気力も失せる。もしかして、そういう作戦か?(なんのだよ)
     バーミヤンで食べ残してしまったので小腹が空いて、帰りに近所のセブンイレブンに立ち寄った。
     ここのセブンイレブン、ご主人が脱サラして始めたようなのだが、これがまぁ「客商売は無理でしょ」というくらい愛想の無い人で、いや愛想が無いだけならまだしも、「お店に出てこない方がいいよ」というくらい無礼な人。
     しかし、奥さんの方は大変に気さくで、またお客さんを大切にする人で、何度かアルバイトを叱っているのを見かけたが、とても的確に指導していた。(それを客の前でやるのはどうかと思うが。)
     そして旦那さんや男性のアルバイトは夜間で、奥さんや女性のアルバイトは昼間という事が多かったので、夜はちょっと立ち寄りたくない(苦笑)
     ところが入ってみると、なんだかいつもと雰囲気が違う。
     何が違うという具体的な事は説明のしようがないのだが、なんだか落ち着く感じなのだ。
     いつもなら、目的の物をパッと選んでサッと帰ろうと思うのだが、落ち着いて選ぶ事ができる。
     コンビニでバイトをした経験から言えば、あれやこれやと商品を選ぶ客は邪魔である。棚の商品を揃えたり、掃除をしたりという作業をしながら、いつレジに客が来てもいいように神経を研ぎ澄ましていなければならないからだ。もちろん、そんな事は客には関係無い事なのだが。しかし同時に、それをちゃんとやる事で、客に“待たせない”というサービスを提供する事ができる。
     かくして、私が商品を選び終えてレジへ向かうと、サッと店員がカウンターに入ってきた。慌てている様子はまったくない。実にスマートな身のこなしだ。
     おそらく、私の動きをそれとなく観察していたのだろう。(ジッと見つめられていては、かえって気分が悪い。)
     そして、テキパキと商品のバーコードをレジで読み取っていくばかりか、お金を受け取ってお釣りを渡すさいの動作も無駄が無い。
     極めつけは、ビニール袋に整然と商品を入れてビニール袋を差し出された時の、自然な満面の笑みだった。
     まっ、負けた!!(なんの勝負だ。)
     完璧である。さっきのバーミヤンの店員が酷すぎたせいで良く見えるのだという事を差し引いても、この店員は只のアルバイトではない。
     こう言って良ければ、アルバイトのプロだ。
     厚生労働省は、フリーターや無職の若者が企業で有給の実習をしながら職業教育訓練を受けられる『教育連結型実践訓練システム』を04年度から導入する方針を決めたそうだが、フリーターと無職を同列に扱い、いずれは定職に就かせようというのは、やや的外れなのではないだろうか。
     現在の『フリーター』の定義は「アルバイトのみで定職に就かない人」というのが一般的な認識のようだが、すでにアルバイトは職種を問わず“即戦力”となっていて、まぎれもなく“現場”を支えている。アルバイトがいなければ、それこそ日本経済は成り立たないだろう。
     とすれば、そろそろアルバイトに特定の地位を与えても良いはずだ。
     企業における正社員とは、会社を継続的に運営するための人材だと仮定すれば、アルバイトは先にも書いたとおり、頻繁に入れ替わりつつも現場で即戦力となって働く人材だと言える。
     それなら例えば、接客業の能力に長けている人には、そのお墨付きを与えるというのはどうだろうか。いわば免許証のような物だ。雇い主や客からの苦情が相次げは減点となり、それが累積すれば失効。一定のスキルを保ち、点数が上積みされていく事で、アルバイトとして雇われる時にも待遇面などで優遇されればなお良いだろう。
     すでに人材派遣業というものはあるが、人材派遣の場合は会社の取り分が30%~50%とかなり多く、実働で働く側の労働対価はかなり低い。
     私も人材派遣業の会社に登録していた事があるが、1日分の手取りが8千円で、派遣先の会社の人にコッソリと支払っている代金を尋ねたら1万4千円だと聞かされて驚いた事がある。「だったら、直接雇って下さいよ」と(笑)
     ちなみに、登録する時に「派遣先と直接交渉しません」という誓約書を書かされた。さもありなん。
     つまり私が言っているのは、個人で“現場”となる仕事先を渡り歩く、アルバイトのプロの社会的地位を確立しようというのだ。これこそ、『フリーアルバイター』、略して『フリーター』という呼び方が相応しいと思う。
     無くてはならない存在のアルバイトの地位を低い所に置いているから、アルバイトをする側にも腰かけ程度にしか思わず手抜き仕事をする輩がいるのだ。
      
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    ☆締切:2003年09月10日から7日間
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     また、筆者が思った事や感じた事を率直に書いている事柄に関しましては、反証可能な事実誤認以外の訂正には応じられません。
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    &&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&& 趣味の活動 &&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&
    ◆TRPGのサークル『SNAKE-EYES』に所属しています。
     卓上ゲームが好きな人や、興味のある方は覗いてみて下さい。
     また、『コミュニケーション』のコーナーでWEBラジオ番組『幻想時間』を公開しています。
     私は主に、映画についてトークをしています(・v<)
     http://www.snake-eyes.gr.jp/
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  • ≪通巻16号≫
    北朝鮮の工作船見学/平和記念式典に思う事/他の人にも効果があるとは限らない/便秘かどうか確かめて/用法・用量を守りましょう/学校に責任があるのか/ナンジャタウンのフードテーマパーク

    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                    ≪通巻16号≫
    提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
    発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
    編集 : 北村俊純
    窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ★お詫びm(_ _)m
     発行が大幅に遅れて申し訳ありません。
     日記に付随して内容に関連した写真を公開しようとしたところ、単純な操作ミスでデータを消失してしまい復旧に時間がかかってしまいました。
     「バックアップはこまめに取る」と反省。
     ウィルスによる感染の報道も取り沙汰されています。
     皆様もデータの管理には充分にお気をつけ下さい。
    !*!*重要なお知らせ*!*重要なお知らせ*!*重要なお知らせ*!*!
     8月19日(火)~22日(金)まで、私が地元の子供会のキャンプに付き添うため、ネットでの注文や健康相談に応じる事ができません。
     大変申し訳ありませんが、18日(月)18:00までに私の方で確認できなかった場合は、22日(金)の夜間までお返事を待っていただくようお願いいたします。
     なお、当店から購入した漢方薬などを服用していて異常を感じた場合は、服用をやめて様子をみて下さい。もし、症状が悪化するような事があった場合は迷わず医療機関に連絡して適切な治療を受けて下さい。
     お店自体は営業していますので、ご相談がある場合は当店のホームページの『ご注文方法』にアクセスして、記載されている電話番号にお問合せ下さい。
     ただし、まことに勝手ながら午前中は地元の医療機関からの連絡を優先いたしますので午後にお願いいたします。

    ネット担当:北村俊純

    //////////////////////////////////////////////////////////////////////
    ~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
    ※8月5日(火)……北朝鮮の工作船見学
    ※8月6日(水)……平和記念式典に思う事
    ※8月7日(木)……他の人にも効果があるとは限らない
    ※8月8日(金)……便秘かどうか確かめて
    ※8月9日(土)……用法・用量を守りましょう
    ※8月10日(日)……学校に責任があるのか
    ※8月11日(月)……ナンジャタウンのフードテーマパーク
    ******************* 先週の平凡な日記 *********************
    ◆8月5日(火)/2003年◆
     今日は、商店街の親睦として日帰りのバスツアーである。
     私はこの手の団体旅行が大の苦手。まぁ、この日記を読んでいる人には、私がいかに団体行動に向かない人間か分かるだろけど(苦笑)
     しかし参加しない訳にもいかず、行く先が『船の科学館』の北朝鮮の工作船と、夕食が海鮮レストランの『メヒコ』との事で奥さんを連れて参加した。
     まずはお台場の水上バス乗り場の近くでバスを降りた。
     http://www.suijobus.co.jp/
     お台場というのは、幕末にペリーの黒舟来航をきっかけに外国からの船に備えて大砲を置く場所を作り、それが【砲台場】と呼ばれていたことから、砲台場がなまって…「ほうだいば」⇒「ほーだいば」⇒「ほだいば」⇒「おだいば」⇒「お台場」と変化をして、現在の「台場」となったのだそうな。
     海岸沿い(と言うのか?)を歩いていくと、フジテレビと集英社との合同企画なのか、『ONE PIECE』に出てくる海賊船『ゴーイングメリー号』が疾っていた。
     http://magical-shop.web.infoseek.co.jp/photo/200308/02.html

     うう、乗りた~い!(←子供かお前は)
     しかし、残念ながら当日券は売り切れであった。どの道、団体旅行では乗れなかったが。
     そして、『AQUA CiTY』で1時間の自由時間となった。
     http://www.aquacity.co.jp/
     1時間ではゆっくり見物というのは無理なので、じっくり楽しむのは次の機会にして、5Fの『ミルクパーラーモウモウ』で軽くお茶を楽しむ事にした。
     パフェと紅茶を注文したが味も良く、店内の雰囲気も落ち着いていて全体的には申し分ナシ。ただし、店員が夏休みで新しい人ばかりなのか手際が悪く、怒り出すお客がいるんじゃないかとこちらがハラハラしてしまった。
     そのまま腰を落ち着けるつもりだったが、奥さんがやはりどこか見ていきたいと言うので、ちょっと駆け足気味に目ぼしい所を巡る事に。
     隣の建物の『mediage』側の6Fに行って、フジテレビの『スタジオドリームメーカー』を覗いた。ここは、ガラス張りのオープンスタジオで、放送や収録がある時には、実際に見学する事ができるらしい。
     その向かい側には、『ワールドオブコカ・コーラ東京』というショプがあり、それこそ生活雑貨から自転車やテントなど、コカ・コーラのデザインを用いたグッズが数多く並んでいた。
     欲しそうな目で見ていたら、奥さんにさっさと連れ出されてしまって残念(苦笑)
     『AQUA
    CiTY』に戻って、『手塚治虫ワールド』のお店も覗いてみた。
     日本全国の御当地アトムの商品が並んでいて、見ているだけでも楽しい。しかし、ハッピなどを着ているアトムはともかくとして、中華服を着ていたりするアトムは悪ノリし過ぎ。その悪ノリがまた好きだけど(⌒▽⌒)
     一度フジテレビの前に集合して、再びバスで移動。『船の科学館』に到着した。
     今回は、北朝鮮の工作船を見学するのが目的なので、本館には入らないとの事でちょっと残念。
     http://www.funenokagakukan.or.jp/
     本館の前に戦艦大和の模型が展示されていて、気分が高揚してくる。
     実物の大和の事など何も知らず、知識としては戦争の道具だと分かっているはずなのに、なぜワクワクするのか。
     単に子供の頃に観ていた漫画やアニメの影響だけでは説明が付かない。それでは、どうして子供の頃にそれらの作品に惹かれるのかの説明ができない。
     いや、子供の頃に惹かれる理由自体は説明できる。子供は、全てのものに対して好奇心を抱くものだ。つまり創造する事も、破壊する事も、未知の体験として欲求するのだ。ブロックでなにがしかを組み立てながら、次の瞬間にはそれを壊して楽しむ。
     それは純粋に“快楽”でもある。
     そして反復して学習していく事で、それらは想像する事で子供の頃に感じた快楽として大人になってもワクワクするのだ。
     だとすると、その快楽を求めて実際の行為に及ぶという事に行き着くと短絡的に考えてしまうが、本当に想像力を働かせればそんな単純な構図にはならない。
     なぜなら、空想によって得る快楽は手軽だが、実際に行うためには労力が伴うからだ。つまり、“代償”が必要となる。
     殺人事件や戦争を実際に行うというのは、その代償に対する想像力が欠けているか、あるいは代償よりも得られる利益の方が大きいという判断が働いた時なのだ。
     間もなく終戦記念日が近いが、平和運動に取り組んでいる人たちには、もっと現実的な活動をしてもらいたい。
     創造物(作品)に、なんやかやと難癖をつける前に。
     話が逸れたが、北朝鮮の工作船の方はというと、柵に囲まれていて、すごい人出であった。
     もう少し柵の中の敷地が広ければ船全体の写真も撮れたのだが。
     http://magical-shop.web.infoseek.co.jp/photo/200308/03.html
     実際に見てみると、スゴイんだかショボイんだか。
     一般の漁船として見れば、確かに後部が開口して小型船を収納できたり、機銃を積んでいたり、スクリューが四軸あったりと装備は民間のものではない。
     しかし、戦闘艇として見れば貧弱な装備で、海上保安庁の巡視艇程度の攻撃で自沈しなければならなかったのも当然という感じである。
     船体には、銃撃戦の時の弾痕も残っていて、「アレに当りたくはないなぁ」と妙な実感をしてしまった。
     工作船の前でピースサインをして父親らしい人に写真を撮ってもらっている子供がいたが、微笑ましいと思っていいものかどうか(苦笑)
     ちなみに、ピースサインとブイサインは別物なのだそうだ。
     具体的には、掌の内側を相手に向けてするのがピースサインで、手の甲を相手に向けてするのがブイサインとの事である。
     ピースサインは、長崎に原爆が落とされた後に英国のチャーチル首相が記者会見で同様の仕草をした時に、記者から「それはブイサインですか?」と尋ねられて、「いや、二発の原爆が日本に落ちた。これで戦争が終わる」と答えた事から、このポーズを『ピース(平和)サイン』と呼ぶようになったらしい。
     これが事実ならば、ピースサインの歴史は比較的新しくて、日本人がこのポーズをするのはあまり好ましくないという事になる。
     嘘っぽくも思えるが、オリンピックに平和のシンボルとして鳩を持ち込んだのはアドルフ=ヒットラーだったりするので、事実は小説より奇なりである。
     一方、ブイサインの由来の方はというと、中世の頃のヨーロッパでは戦争で捕らえた捕虜が武器を持てないように、人差し指と中指を切り落としていた。
    そのため、“戦う前”に敵に向かってポーズをとって「この指を切り落とせるものならやってみろ」と相手を挑発するのが流行ったのだそうだ。
     なのでこのブイサインのポーズは今でも英国の選挙の時などで見る事ができ、またその由来ゆえに“下品”な事とされていて、競馬の騎手がブイサインをしたために優勝を取り消されるという事もあった。
     もし両方を使い分けようという人がいたら(いるのか?)、ブイサインは戦う前に相手に手の甲を向ける、ピースサインは戦いが終わってから掌の内側を相手に向けてやるとツウっぽい。
     北朝鮮の工作船を見学するためのチケットで南極観測船の『宗谷』の中も見れるという事なので、時間は少ないがこれまた駆け足で見て回った。
     『宗谷』はロシア向けの砕氷船として竣工されたものの、海軍省に引き渡されて特務艦としてガダルカナルに出動して、室蘭で終戦を迎えたそうである。
     その後も樺太からの引き揚げ船として使われ、海上保安庁の灯台補給船となり、やっと南極観測船に改造された。
     なんと数奇な運命を辿った事かと、ちょっと感動した。
     ちょうど見学を終えてバスに戻ったところで雨が降ってきた。ヤレヤレ。
     夕食はお楽しみの海鮮料理『メヒコ』である。近くのワシントンホテルへと向かった。
     http://www.mehico.com/
     一番安いコースではあったが(笑)、それでもボリュームは充分。
     と言うか、カニの足が山盛りのピラフの後に牛ヒレのステーキで、食べきれない人が続出。私と奥さんは食べきってしまったが、他の人たちはお店側で用意してくれた持ち帰り用の皿に移した模様。
     テーブルにはアンケート用紙があり、なにやら抽選でプレゼントもあるらしい。
     私は良くも悪くもアンケートを書きたがる方なので奥さんが「書く?」と訊いてきたが、些細な不満はあれど料理には満足したので書かないでおくことにした。
     ……つもりだったのだが、開店したばかりなのか、お店の人が是非にとお願いしてくるので、結局は書く事に。まぁ、好きなんだけど(苦笑)
     書くとなったら書きますΨ(`▽´)Ψ 
     まず料理については、値段は高いが味で折り合いが付いてるので良し。
     ただ、コースメニューにはもう少し量の少ないコースが欲しいところ。食べ残した人が多かったのがそれを物語っている。
     それと、せっかくの美味しい料理を強力に支援する酒類が少ないのが難点。
    ワインに詳しい方ではないがワインは充実しているように思える。そこに、ビールや日本酒も加えているのだから、ワイン以外の酒類を申し訳程度ではなく充実して欲しい。
     店員については、接客態度に問題は無いが、“演出”不足は気になるところ。
    「熱いからお気をつけ下さい」とか、「下げちゃってよろしいですか」というのは、なんだか中途半端な高級感で、居酒屋風味が漂っていて嬉しくない(苦笑)
     私は、最近批判されている“コンビニ用語”などの間違った敬語などはあまり気にしていない。自分も使いこなせないし。
     なにより、言葉は生き物なのだから「○○円“から”お預かりします」というのが日本語として正しくないとしても、例えば最初に小銭を出したお客さんが「あっ、やっぱりこっちで」とお札に代えて支払うという事があり、受け取る方としては金額を確認する意味で「○○円“から”いただきます」と答えたくなってしまう事がある。
     だから、日常生活の中ではガチガチの敬語や丁寧語よりは、崩れたどこかおかしい言葉遣いの方が近しい感じがして自分がお客だとしても悪いとは思わない。
     ただ、高級そうな雰囲気のお店では、“演出”として正しい日本語を心がけてもらいたい。
     などなど、勢いに乗って書き連ねてしまった。アンタも好きねぇ(苦笑)
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    ◆8月6日(水)/2003年◆
     午前中は、取り立ててナニゴトも無く平和そのもの。
     そしてニュースでは、広島市中区の平和記念公園で、平和記念式典(原爆死没者慰霊式・平和祈念式)があり、遺族や被爆者、海外からの参加者ら約4万人が参列したとの報道。
     式典の平和宣言で、広島市長の秋葉忠利氏は「国連憲章や日本国憲法さえ存在しないかのような言動が世を覆い、時代は正に戦後から戦前へと大きく舵(かじ)を切っている」と読み上げた。
     さっき、私は「ナニゴトも無く平和そのもの」と書いたが、“戦争”の反意語は“平和”ではないと私は思っている。
     平和の大切さを訴える人たちは、同時に命の尊さも訴えるが、戦争の目的を人を殺す事だと勘違いしているのだとしたら、いつまで経っても平和など望めそうにない。
     何故なら戦争の目的は人を殺す事ではなく、「自分たちの意思を相手に強要する」事にあり、その過程で人が死ぬ事があるのに過ぎないからだ。
     スポーツの祭典とされている『オリンピック』の発祥が、代理戦争であった事を考えれば、人が死なない戦争もあるのだと想像する事も可能なはずだ。
     しかも、領土や資源の奪い合いが主な目的であった第二次世界大戦までの戦争ならばともかく、宗教や民族などの対立から起こる戦争においては、いくら戦争の悲惨さを伝えて命の尊さを訴えたところで、命と等価値かそれ以上の価値を信じている人たちに対しては意味をなさない。
     殺す事を目的にした戦争が存在しない以上、命の尊さを人々の心に植えつけていくために訴え続けるのとは別に、平和を築くためには違う方法論が必要なのだと私は思う。
     この思いは、高校の頃に『高校生平和ゼミナール』に参加した時に感じた違和感がきっかけだった。
     http://www.three.net/peace/
     友人に誘われて集会に参加したのだが、戦争がいかに悲惨な事か、平和がいかに大切な事かのみを語り合って、具体的な方法となると、それらを人々に訴える事しかしていなかったのだ。
     そんな事は、語り合うまでもないではないか。ちょっと図書館で調べれば、自分で学べる。
     そう、戦争が起こるプロセスの事をまったく考えていない!!
     戦争は、目的に対しての損得勘定をして始めるものだ。
     日本が太平洋戦争を始めるにあたって、「日本は戦争をして勝てますか?」
    と近衛文麿が東条英機に尋ねた時、東条は「1年は戦ってみせます」と答えたという。
     つまり、それ以上は戦えませんよと言っている訳で、当時の政府の思惑としては、勝っているうちに条件を提示して和平に持ち込もうとしていたのだろう。
     しかし、予想していたより早く戦況が悪化してしまい、引き際を誤ったものと思われる。
     だとしたら、歴史にif(もしも)は禁物だが、戦争をしなくても日本の国益を守りつつ相手国の顔も立つ方策を説得力を持って提示する事ができれば回避できていたかもしれないのだ。“平和”という曖昧なモノではなく、具体的な利益を提示していれば───。
     『高校生平和ゼミナール』の、あまりにも現実を無視した自己満足な活動についていけず、結局すぐに離れてしまった。
     高校を卒業して、成人式も過ぎた頃、高校生を含む友人たちと山口に旅行に行った事がある。
     そして、誰が言い出したかは分からないが、帰りに広島に立ち寄ろうという事になった。その時には、列車を乗り継ぐための途中下車で、あくまで観光としてである。
     原爆資料館を見学して、平和記念公園で広島平和都市記念慰霊碑に向かうと、そこで行われている光景に愕然としてしまった。
     修学旅行か何かで来ているらしい小学生の子供たちが整列をしていて、その前で1人の子供が平和の誓いらしい文章を読み上げていたのだ。
     それが、その子の書いた文章そのものなのかは分からない。
     ただ、一度も顔を上げて記念慰霊碑を見る事もせずに原稿を読み上げるという事が異様に思えてならなかった。
     これでは、教師の指導によって学校で「戦争万歳」・「天皇万歳」とやっていたのと同じではないのか。
     どうして子供たち自身の方法で、感じ方で祈りを捧げる事をさせないのか。
     単に時間を節約するためなのかもしれない。周りの人たちへの迷惑を考えての事なのかもしれない。
     それでもやはり、その光景を見ていると自分たちは何か違う方法で、自分たちの思う方法で祈りたいと思った。
     そこで、その小学生の団体がいなくなるのを待ってから、ギターを持ってきている友達がいたので歌を捧げる事にした。
     その時に選んだ曲は、イエロー・モンキーの『Jam』だった。
     http://osaka.cool.ne.jp/kazi/jam.htm

    「♪この世界に真っ赤なジャムを塗って 食べようとする奴がいても」
     と歌詞にある、あの歌である。
     今からすると赤面するほど若かったですな(苦笑)
     この「真っ赤なジャム」という部分に連想するモノは色々あるが、やはり熱唱したのは、その後のくだりのところだった。
    「♪外国で飛行機が墜ちました ニュースキャスターは嬉しそうに 
     『乗客に日本人はいませんでした』 『いませんでした』 『いませんでした』
     僕は何を思えばいいんだろう 僕は何て言えばいいんだろう」
     平和の大切さを訴える時、日本が平和だと思い込んでいる事への違和感が、この歌詞の中に含まれているような気がしてならない。
     世界のどこかに戦火がある以上、日本は平和な地などではなく、前線ではないというだけの後方にしか過ぎないはずなのだ。なにしろ日本は、どこの国とも日本が“非戦闘地域”との確約を取り付けていないのだから。
     イラク特別措置法案が国会に提出された時だったか、社民党の土井委員長が「平和な国である日本が」このような法案を提出するのはケシカランみたいな発言をしていたが、なんて頭の中が平和なんだろうと思ったものだ。
     ちなみに、そうやって『Jam』を歌っていたら、偶然にアメリカの海兵隊の兵士が来ていて、握手を求められた。
     彼らが何を思って握手を求めてきたのかは、英語が堪能な人が誰もいなかったため(苦笑)分からなかったが、かつての憎むべき敵国の人間と握手をするというのも妙な気分だった。
     それから数年後、なんの因果か今の奥さんと結婚した時に奥さんが新婚旅行に山口に行きたいと言い出し(奥さんが高杉晋作のファン)、これまた広島に立ち寄る事になった。
     そして、そこで見た光景は数年前に見た光景と寸分も違わず、小学生の団体が記念慰霊碑に向かって整列して、同じように1人の子供が平和を大切にしますと誓っていた。
     同じかよ!(ミムラ風に)
     ホントにそれでいいの?
     ホントにそれでいいのかー!?
     と、叫びたい気分になった。
     このあいだ、今年の記念式典の直前に公園の折り鶴に放火したバカな大学生がいたが、その行為だけならば実は拍手したいくらいに思った。
     と言うのも、その大学生が折り鶴の由来を知らずに「就職が決まらなくてムシャクシャしてやった」という理由と同じくらいに、折り鶴に込められた“想い”が歪められてるように思っていたからだ。
     公園の折り鶴には、佐々木貞子という女の子が2歳8ヵ月の時に被爆して、12歳で急性白血病と診断されてから、鶴を千羽折れば願がかなうと信じ、夜も眠らずに「生きたい」という願を込めながら薬の包みなどで鶴を折り続けて、9ヵ月の闘病生活の末に亡くなったという逸話がある。
     しかし、いつしかその小さく切ない願いは、「再び被爆者をつくらない」決意の証として反核のシンボルとして使われるようになってしまった。
     私には、どうしてもその亡くなった女の子の想いを歪めているようにしか思えてならないのだ。
     そして、平和のために、反核のためにやらなきゃならない事は他にあるだろうと。
     先に書いたような広島市長の式典での発言は、どこか無責任ではないだろうか。
     冷戦時代に、何度も自衛隊の事、他国との戦争が起きたときの事、日本での武器として核の扱い方の事などなど、議論の火種をことごとく消してしまったのは、ほかならぬ反戦・反核を訴える人たちではなかったか。
     自衛隊の海外派兵や、イラク戦争支持などがあれよあれよという間に国会を通過してしまったのは、現実の驚異が目の前に突きつけられたからからだろう。
     より世界が安定しているうちに議論して備えておくべきだったのを、議論する事さえも許さずに封殺してしまった結果がコレなのだ。
     時代はつねに進んでいる。“同じ過ち”など1つも無い。いかに似ていようとも、それはその時代に起こった新たな事態なのだ。
    「時代は正に戦後から戦前へと大きく舵(かじ)を切っている」と時代錯誤な考えでいる限りは、これから起こる戦争もまた、決して止める事はできないだろう。
     こんなに長文が書けるほど暇だとは予想していなかったので(苦笑)、午後に奥さんと映画を観に行く事にした。
     この週末は、お母んが旅行に行く事になっていて、代わりに奥さんがお店に出る事にもなっているし。
     観たい映画は幾つもあるのだが、先日お台場に行ったつながりと、前作が良かったからという期待もあって『踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』を観ることにした。
     http://www.odoru.com/main.html

     世の中には「観て損をした」という映画もあるが、その点から言えば「観なくても損はしない」程度で済んだのは良かったというべきか。
     公式ホームページの方では「ネタバレ禁止のお願い」と掲示されているが、バラすほどの大ネタが無い。
     シーンごとのつながりがブツ切れで、まるでテレビ番組でCMが入る事を想定しているかのようだった。映画じゃなくて、テレビスペシャルだったら良かったかも。
     しかも脚本の練り込みが足りないのか、それとも監督が力みすぎたのか、同作品の魅力だった“ノリ”がイマイチで、終始真面目(?)なシーンが続いてしまい、山場のシリアスなシーンがまったく活きてこなかった。
     なにより、今回のテーマとなるセリフを何度も主要なキャラが語るもんだから、何かのプロパガンダ映画かと思ってしまった。言ってる事が正論なだけに、物語の中で浮いてしまって違和感が際立っていた。
     俳優の演技力の方は格段に伸びていて、特に織田裕二の演技プランでもある「仕事に慣れが出て初心を忘れつつある」という青島刑事を描く事は成功していたように思う。
     演技力にも老齢を重ねてきている(笑)いかりや長介さんは、演技が迫真過ぎたかもしれないけど。いや、いい意味で。
     そんな訳で、個々の俳優のファンならば前言を翻すようだが観て損は無いだろう。
     映画作品として観ようという人は、ビデオになるまで待つのが得策かもしれない。
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    ◆8月7日(木)/2003年◆
     旦那さんがひどい蕁麻疹で、使っている薬と同じ物が欲しいと言うお客さんが来店。
     薬の場合、「同じ物を」というのは難しい。
     副作用などにより日々商品が入れ替わっていたり、ほとんど同じ成分の物でもイメージチェンジのために名前を変えたりしているからだ。
     一方で、薬としての販売許可を取るためには、おいそれと変な成分は入れられない。だから、メーカーが違っても効能が同じならば、含有率は違っても成分はそれほど変わらない物などもある。
     だから、患者さん本人であればそれらの事を説明して、他の製品を勧めるという事もできるのだが、頼まれて来ている場合はそうもいかない。
     とりあえず、お客さんが持ってきていた薬と成分の似ている薬の成分表をコピーして渡した。それを旦那さんに見てもらって、注文するか、ウチに置いてある薬を使うか相談してもらう事にした。
     ところで、さらに話を訊いてみると、どうやら蕁麻疹の原因は旦那さんの知人から勧められたサルノコシカケにあるらしい。
     サルノコシカケは学問的には担子菌類(たんしきんるい)といわれる菌類で、サルノコシカケ目のマンネンタケ科やサルノコシカケ科に属するキノコの総称である。滋養強壮の効果があり、心臓病や肝臓病に良いと言われていて、癌にも効果があるとされている。
     で、知人にサルノコシカケが健康に良いと勧められたとか。しかもその人自身が栽培しているとの事で、煎じた物を渡されたの事。それじゃあ断れないよなぁ(^-^;
     結局、そのサルノコシカケを服用してから蕁麻疹になってしまったので、おそらくそれが原因なのだろう。。
     健康ために何をしようと個人の自由だが、それは自分だけにとどめておいてもらいたいものだ。
     自分に効果があったからといって、他の人にも効果があるとは限らない。
     私が工事会社に勤めていた頃に、歳のいった女性事務員がテレビで得たのか「花粉症にはアロエとヨーグルトの組み合わせがいいんだって」とやたらに周りの人たちに勧めていたが、私は心の中で「冷え症の人には逆効果だー!」と叫んでいたもんである。逆らうと怖いから言わなかったけど( ̄▽ ̄)
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    ◆8月8日(金)/2003年◆
     便秘をしているという患者さんが来店。
     効果が強めの便秘薬をと頼まれたが、よくよくお話を訊いてみると便意がそれほど強くないとの事。
     よく誤解されるのだが、排便の周期は人それぞれである。それが毎日であるか、2~3日ごとであるかはあまり問題ではない。
     便秘とは、“便意があるのに出ない”状態の事なのだ。つまり、便意が毎日は起こらないというのは、それほど心配しなくても良い。
     もちろん、便意が一週間近くもの間に一度も無いというのは正常ではないから、さすがに病院で診察を受けた方が良いだろうが、そんな人は多くはないだろう。
     便意が一日おきなどの場合は、胃腸が弱くて便になるべき材料が少ない事などが考えられる。そういう人は、便秘薬を服用するとますます胃腸を痛めつけて弱める事になるので、買う前に店頭で相談する事が必要である。
     今回の患者さんには、便を増やす作用(オオバコの実が含まれていて、腸内の水分を吸って体積が増える)のある便秘薬として『サトラックス』(症状別・医薬品)を勧めた。
     『パナウェーブ研究所』を名乗る白ずくめ集団が住む福井市五太子町の施設で男性が倒れたと7日の午後に119番通報があり、救急隊員が敷地内でぐったりしていた男性を病院に搬送したものの、間もなく死亡したとのニュース。
     マスコミ各社が「待ってました」とばかりに小躍りしているかのように報道するのに苦笑する。
     しかし、やはり台風の方の扱いが大きく、『パナウェーブ研究所』としては、いいタイミングでホッとしているのではあるまいか。
     死亡したのは福岡県宗像市の国立大助教授との事で、同集団では「体にたまった電磁波を取り除く」として棒で背中などをたたき合う行為を日常的にしているらしく、警察はその行為との関連や被害者が倒れた時の状況を調べているとの事。
     しかし、電磁波って体にたまるんだっけ?
     電磁波は体に対して反射してしまうし、放射線なら透過してしまうし、どうゆう理論に基づいているのか分からない。
     被害者の大学教授の専門がなんだったのか気になるところだ。
     昨日、旦那さんの蕁麻疹の薬を求めに来たお客さんが来店。
     一応、症状が出ていて苦しいので、ウチに置いてある薬を試してみるとの事。
     ただ、勧めた薬は相談された薬とほとんど成分は変わらないのだが、茵陳蒿湯(いんちんこうとう)という漢方薬の成分が含まれているのが気になるとか。
     サルノコシカケで具合が悪くなったので、漢方薬に対して懐疑的になっているらしい。
     確かに胃に関する漢方薬の材料にサルノコシカケ科の生薬が使われていたりするが、他の生薬と互いに補完し合うように調合されているわけで、サルノコシカケだけを服用するのとは違う。
     いわば、怪しげな民間療法で体調を崩した訳で、漢方薬と一緒にされても困る。
     まぁ、気持ちは分かるが……。
     とりあえず、試してみるという事で一番小さいパッケージの物を買っていった。もしそれで症状が軽くなれば、本格的に体質から治療した方が良いと申し添えた。
     あっ、ちなみにウチには茵陳蒿湯は置いてません。念のため。
     ウチにある漢方薬では、急性の蕁麻疹には葛根湯(かっこんとう)、神経質な人の蕁麻疹ならば香蘇散(こうそさん)、老人性の痒みなら八味地黄丸(はちみじおうがん)、体質改善のためには十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)が候補になる。
     同じ症状のようでも、体質などによってこれだけ種類があるので、くれぐれも、自分が効いたからといって人に勧めたりしないように。
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    ◆8月9日(土)/2003年◆
     朝起きたら、まだ台風が関東を通っていなくて驚いた。
     昨夜のうちに通り過ぎると思っていたのに。
     奥さんは、「今日くらいお店を閉めたら」と言っていたが、ウチが年中無休なのは近所の人も知っている。
     この嵐の中、開いてるものと思ってくるお客さんもいるかもしれない。
     そしてお店に行ってみると、さっそくお客さんが(苦笑)
     本格的に風雨が強くなる前にと思ったのだろう、化粧品のお客さんの方が、患者さんより多かった。
     鼻水や鼻づまりの症状を緩和する成分『塩酸フェニルプロパノールアミン』(PPA)を含んだ鼻炎用内服薬などで、脳出血の副作用を起こすおそれがあるとして、厚生労働省が注意を呼びかけるとともに、製薬会社に対し、使用上の注意の改訂と、PPAの代替成分への切り替えを速やかに行うよう指示したとのニュース。
     脳出血を起した患者の中に死亡例は無く、いずれの患者も回復に向かっているとの事。
     しかし、よくよく調べてみると決められた用量の2~7倍を1度に服用したりなど、規定外の使い方をしていたらしい。
     報道では、「副作用」となっているが、規定外の服用によって起こった事を副作用と言っていいものか。
     用法を守らなかった人の事なんか、知らんわ^-^;
     ウチとしては、各製薬メーカーから関連の情報がFAXで次から次へと入ってきて用紙が切れてしまったのが迷惑。
     どこかでまとめて送ってくれればいいのに。
     医療機関から厚生労働省に報告が入ってきたのが6月頃からって、もしかしてコンビニでの薬の販売を阻止するために誰かが仕組んだんじゃないかとも思ったり。
     各地で台風の被害が出ているが、どうも自分に被害が及ばない限りは、その非日常性にワクワクとしてしまう。
     横殴りの雨などが降ると、外に出てズブ濡れになりたい欲求に駆られる。
     子供の頃には、よく大雨の中を傘をささずに喜んで外に出ていたりしたものだ。さすがに今はやらないが。
     台風10号が過ぎ去った夕方、お店の外に出てみると虹が出ていた。
     虹なんて見るのは、数年ぶりな気がする。
     デジカメを持ち出して、何枚か撮ってみたら、虹が二重になっているのに気がついた。
     なんだか得した気分♪
     http://magical-shop.web.infoseek.co.jp/photo/200308/04.html
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    ◆8月10日(日)/2003年◆
     台風一過。抜けるような青空。猛烈な日差し。
     あまりの暑さに誰も外出しないのか、来店者も無し。
     夕方頃になれば来るだろうか。
     誰か病気になって来て~。(←マテ。)
     長崎市の幼稚園児誘拐殺人事件の関係で、加害者の少年が通っていた中学校の校長先生が被害者の遺族への謝罪を「一日でも早く実現させたい」として、遺族の代理人に面会を申し出たが、返答は無いというニュース。
     しかし、いったいどういう理由で謝罪するつもりなのか疑問。
     別に学校で殺人を勧める授業をしていたワケでもあるまいに。
     それとも、命の尊さを教える努力が足りなかったという事なのだろうか。
     私は学校教育の比重は、もっと軽くても良いと思う。
     学校は勉強をする場を提供するという“教える”事に徹して、“育てる”のはまた別な場、つまり家庭やそれに代わる所にあっていいはずだ。
     学校が子供たちに思想や信条などを“教育”するのは違和感があるし、ともすると担任のごく個人的な考え方を教える事になりかねない。
     子供たちの親の価値観が違えば育て方の方針も違うのだから、集う生徒だって価値観の違う子供たちが来ていて当然。
     命に対する価値観も違うはずで、そこに共通性を持たせるとすれば日本は法治国家であって、その法に基づいて殺人が許されないと言う約束事を伝える方が良いように思う。
     そうでなければ、いくら命の尊さを教えたところで、その価値を認識できなければ、その子には“殺さない理由”が無い事になってしまう。
     謝罪をするという事は、責任を負うという事でもある。
     しかし、本当に学校に生徒一人一人の“全て”の責任を負う事などできるのだろうか。
     先生が生徒を指導する時には二言目には「そんな事では将来~~だぞ」と言うようだが、本当にそうなるかは分かろうはずもないし、先生の言う事に従ったとして将来を保証できるはずもない。
     学校では、ただ“教える事”しかできないのだから、なんの責任も負う必要も無い。ただ、親としての自分の責任を学校に被せたい人がいるだけではないだろうか。
     この校長先生がする事は謝罪ではなく、哀悼の意を表す事のみで良いのではないかと思う。
     血流計で測定したいというお客さんが来店。
     ところがお酒を飲んでいると言う。
     お酒を飲んでいては正確な血圧・血流の測定はできない。しかし、お客さんはそれでもかまわないとの事。
     まぁ、害があるわけではないし、お金を払ってもらえるのならウチもかまわないので、測定する事に。
     すると予想通りに、高血圧で血流過多という結果が出た。
     しかし、お客さんは満足した様子。
    「ふだんから血圧が高いから、飲んでてコレなら安心したよ」
     ははぁ、勉強になりました。
     なんか釈然としないけど(笑)
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    ◆8月11日(月)/2003年◆
     今日は、Iちゃんとデートである。
     本当は先週の土曜日にと約束していたのだが、お母んが旅行でお店番をしていたため、今日に延期になっていたのだ。
     池袋のサンシャインシティに行きたいというリクエストだったので、まずは直行。
     http://www.sunshinecity.co.jp/
     サンリオや『たれぱんだ』、『ONE
    PIECE』などのキャラクターショップを次々と覗いていく。
     http://www.san-x.co.jp/suama/suama.html
     そういや、こうゆうキャラクター物が好きだったなと、思ったところで誕生日プレゼントを今年もあげるのを忘れている事に気がついた(^-^;
     言われるまで黙っておこう(苦笑)
     私の方は、キャラクター物に興味が無いので後ろからついていくばかり。
     そうしていると、携帯電話にMちゃんから久しぶりに連絡が入った。
     別れてから一年ぶりくらいだろうか。
     大学が夏休みのうちに、久しぶりに遊びたいとの事。
     Iちゃんにジロリとニラまれて、手短に済まそうと「じゃあ、また後で」と答えて電話を切った。
     しっかり会話を聞かれていたようで、「いいわねぇ、モテて」とイヤミを言われる。
     モテるなら、フラれたりしないってσ(^◇^;)。
     
     お腹が空いたところで、昼食に『ラケル』を選んだ。
     http://www.rakeru.co.jp/
     『ラケル』はオムレツ専門店だが、スープとパンも美味しい。
     しかし、どうゆう訳か新宿店と池袋店では味付けが違う。
     同じマニュアルを使っているはずなのに、味付けが全体的に濃くて塩辛いのだ。
     しかも、今回だけではなく、以前に何度か来た時もそうだった。不思議不思議。
     それでも、オムレツとパンの美味しさには満足してもらえたようで良かった。
     そうそう、6日に奥さんと映画を観た帰りに新宿店で夕食を摂ったのだが、かな~り大変だった。
     まず、注文をするのに一苦労。店員が誰も客席の方に来ないのだ。商品を運びに来たりしても、まったく周りの様子を確かめもせずにサッサと厨房に戻ってしまう。最近では、テーブルに呼び鈴のブザーを設置しているレストランもあるが、そういう物を設置していないのなら、もう少し注意を払ってもらいたい。
     やっと注文してみると、出てきた物が間違っていた。しかも、注文する時に「確認します」と店員が言って確認したのにである。
     そして、出てきた商品はオムレツの焼き加減も盛り付けも雑で、いつもの味を知っているだけに、ちょっと食欲が進まなかった。
     その後も一緒に注文したドリンクは来ないし、デザートも食事が終わったのにいつまで経っても出てこなくて催促しなければならなかったりと、最後までイライラさせられ通しだった。
     付け加えるなら、食べている最中にも、あっちでガチャンと食器を落とす音がして、こっちで「すいません」と謝っている声が聞こえた。
     想像するに、夏休みを利用してバイトをしている新人だけが偶然にも集まってしまったのか、ベテランがお休みを取っていて残されたのが新人ばかりだったのかもしれない。
     で、結局お会計をする時に苦情を伝えた。
     昔は、トラブルが起きる毎に苦情を言うようにしていたのだが、たまに「料金は結構です」とか「お引きします」と言われることがあり、それからは余り言わないようにした。
     こちらとしては直してくれれば良い訳で、値引きなどをされたら、なんだかたかったみたいで逆に気分が悪いからである。(もっとも、ホチキスの針が入っていたり、ビニールの破片が入っていたり、熱湯をかけられた時には引いてもらったけど。……って、どうしてトラブルばかりに合うんだろう(^-^;)
     奥さんは、「嫌な客だね~」と呆れていたが(苦笑)
     ただ、私としては苦情を言いたくなる理由がある。最初のアルバイトでの体験が忘れられないのだ。やはり、ナニゴトも原体験というものは忘れがたいものなのかもしれない。
     初めてアルバイトをしたのは、冠婚葬祭の会社だった。私が入った部署は、引き出物などの贈答品を包装する所だった。そして、そこの作業場には社長の“お言葉”が大きな文字で掲げてあった。
    「頭を使って知恵を出せ。体を使って汗を出せ。知恵と汗の出せない奴は、即会社を去れ!!」
     当時、高校生だった私にとって、どれほど衝撃的だった事か。
     なにしろ、冠婚葬祭である。基本的には、一生に一度の場。だから社長からは、「ミスをしたら客に殺される覚悟でやれ!」という叱責が、何度となく社員はもちろん、アルバイトにも飛んだ。
     ただし、この社長のスゴイところと言うか、エライところと言うか、これまた魅力となったのは、それだけ厳しい事を言ってはいても、いざミスがあった時にはちゃんと“守る”という事をしていた事だ。
     実際、私ではなかったのだが注文されていた花の種類を間違えてしまい、急遽別な物を用意したり、お客への謝罪などで何十万かの損失を出してしまった時には叱るだけは叱って(いや、怖かった怖かった)、その事でのペナルティは付けなかった事があった。
     今考えれば、組織としてはそういうやり方もあると理解できるが、やはり当時は感動したものである。
     その後、他のアルバイトに就いても、先の社長の言葉を自分の基本姿勢にしたいと思ってやってきた。(……つもり。)
     そして、そんな視点で見ていると、変な言い方だが“プロ”のアルバイトに出会う事がある。
     ガソリンスタンドでスクーターにガソリンを入れる時、大抵の店員はタンクの中を覗き込みながら、手元のレバーを何度もクックッと調整する。それで足りないようだとまた少し入れたり、時には溢れさせてしまい雑巾で拭き取ったりする事になる。
     ところが、“その人は”違った。クーッとレバーを引き続け、一度も微調整をすること無しに、パッとレバーを離したところでピタリとガソリンを入れてしまったのだ。微調整をしないから、ものの数秒で作業が終わり、私はすぐに支払いを済ませてガソリンスタンドを出る事ができた。まさに、ガソリンを入れるプロの技を見る思いだった。
     また、これは私の友人だが、女友達のJ子ちゃんがアルバイトしている某ファミリーレストランに偶然入った。J子ちゃんは気がついていなくて、彼女の仕事ぶりを眺めていたら、これが実に凄かった。
     まず、店内を移動する時、つまり注文を取りに向かったり商品を運ぶ時や下げる時に、スーッと周りに視線を走らせているのだ。そうする事によって、注文をしようとしている人や、そろそろ食器を下げた方が良いテーブルを確認しているのである。
     そして、彼女もこちらに気がついて注文しようとすると、なんと彼女はメニューを全て暗記していた。それも、味付けなども含めてである。だから彼女は、お客からの質問に答えながら料理を勧める事ができた。ファミレスなのに(笑)
     同じような飲食店では、こんな体験もした。案内された席が、お店の奥まった席で、こちらからは店員の姿はまったく見えない。なのに、店員を呼ぼうと思うと、スッと現れるのだ。これにはビックリした。
     なにしろ、メニューを選び終えて注文しようかなと顔を上げたら「お決まりですか?」と現れ、お冷が無くなると「お注ぎしましょうか?」と現れて、食事が終わるとすかさずデザートが運ばれてきた。
     高級レストランではない、どちらかと言うとファミレスのようなレストランでである。
     数ヵ月後に、また同じお店に行ったところ、残念ながら同じサービスは受ける事はできなかった。どうやら、完全にその店員さん個人の“能力”であったようだ。 
     これらのサービスを一度でも受けると、それが本来あるべき姿のように思えてしまう。あれは、むしろ例外なんだと頭では分かっていても、その時の“感動”は忘れられないものとなってしまい、質の低いサービスに出会うと苦情を漏らしてしまいたくなるのだ。
     蛇足だが、サービス業の理想として、石ノ森章太郎原作の『THE
    HOTEL』は外せないだろう。
     テレビドラマ版では、ほのぼのとしたドラマになってしまったが、萬画版の方は、「絶対にホテルマンなんかにはなりたくない」と思わせてくれる(笑)くらい、サービス業に就く人間が持つべき“理想”が語られている。
     私のお気に入りは、“always(いつも)”だ。
     本編の何巻の第何話かは忘れてしまったが、主人公である東堂マネジャーがまだ新人だった頃のエピソードとして出てくる。
     新人の東堂が上司に「今日は最高のサービスができました」と報告すると、上司が東堂を怒鳴りつけるのだ。
    「今日は最高のサービスができただと!? なら、昨日の客にはなんと詫びるつもりだ!? 明日の客にはどう言い訳する!? 俺たちの仕事は、“always”なんだ!!」(記憶で書いてるので、間違っていたら訂正希望。) 
     心に染み入る名セリフである。できるかどうかは別にして(苦笑)
     こんなに脱線するつもりはなかったのだが、食事の後はいつものようにホテルに入ってしまい割愛してしまうため、その穴埋めという事で(笑)
     ちなみに、サンシャインシティの近くのホテルは人通りの多い所にあるので、どうしても人に見られる事になる。そのためIちゃんは恥ずかしがって、何度もホテルの前を行ったり来たり。よけい恥ずかしいと思うんだけどな(苦笑)
     さて、ホテルで休憩するはずが、むしろ運動してしまったためにお腹が空いて、どこで食べようかとサンシャインシティに戻ると、『ナンジャタウン』で餃子とアイスクリームの特設会場があるようなので入ってみる事にした。
     アトラクションで遊ばなければ、入場料は大人300円である。
     http://www.namco.co.jp/tp/
     食事のためだけに、入場料を払って入ったのは大正解。
     全国の餃子店がレトロな場内にいい雰囲気で並んでいて、どのお店も美味しそうで目移りしてしまった。
     一店でまとめて買うよりも、各お店で一種類ずつ買う方が面白そうなので、それぞれのお店で揚げ餃子・味噌餃子・焼き餃子を注文して、場内の神社(?)の前のテーブルで食べた。
     http://magical-shop.web.infoseek.co.jp/photo/200308/05.html
     う~む、思った以上に餃子というのはお腹にもたれる物なんだなぁ。
     しかし、どの餃子も食べ慣れている味とは違って満足。こう言っちゃなんだが、美味しくなくても良しという感じである。
     いや、美味しかったですよ。念のため(笑)
     ステージでは着ぐるみのナジャヴの歌謡ショー(?)をやっていた。何故かクレージー・キャッツの曲などが。子供の教育上良くないのではないかと思うのだが(笑)
     餃子で満腹になったものの、せっかくアイスクリームのテーマパークがあるのだからと行ってみる事に。もちろん、行くだけではなく食べました(⌒▽⌒)
     私が食べたのは、サラダのアイスらしく、ポテトサラダの味が(笑)
     Iちゃんは、笹のアイスを食べたものの、そもそも笹を食べた事が無いので、これが笹の味なのやらなんなのやら(苦笑)
     全国のご当地アイスもあったのだが、お腹がいっぱいだったので買わずじまい。しかし、焼酎アイスだの手羽先アイスだの、眺めるだけでも充分に楽しめた。
     あと、食べなかったのだがプリン博覧会というものも開催されていて、そちらの方もラーメンプリンや茶ップリンなど、面白いプリンが並んでいた。
     
     そんなこんなでIちゃんとのデートを終えて家に帰った。
     奥さん曰く、「浮気してくると肌のツヤが良くなるね~」との事。
     新手のイヤミか(苦笑)?
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  • ≪通巻13号≫
    カウンセリング過誤”は無いのか?/漢方薬の講習会『和解』/ビデオ評『ギャラクシークエスト』/子供は就職難/介護講習会『住宅改修』/災害体験の思い出/“怪傑オバサン”の怪

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    ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                      ≪通巻13号≫
    提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
    発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
    編集 : 北村俊純
    窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
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    ~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
    ※7月15日(火)……“カウンセリング過誤”は無いのか?
    ※7月16日(水)……漢方薬の講習会『和解』
    ※7月17日(木)……ビデオ評『ギャラクシークエスト』
    ※7月18日(金)……子供は就職難
    ※7月19日(土)……介護講習会『住宅改修』
    ※7月20日(日)……災害体験の思い出
    ※7月21日(月)……“怪傑オバサン”の怪
    ******************* 先週の平凡な日記 *********************
    ◆7月15日(火)/2003年◆
     病院からの処方箋を持ってくる患者さんの中には、投薬瓶や軟膏壷、注射器などの機材が必要な場合がある。
     その機材の代金には保険が効かず、実費となる。
     そしてその実費に利益をどれくらい乗せるかはお店しだい。まぁ、そんな馬鹿な利益を乗せる事は普通はしない。
     で、ウチでは基本的に仕入れ値で売っているのだが、たまたま今日、機材だけを処方箋で指示された患者さんの処方箋がFAXで入った。パソコンに入力して会計をしてみるとやけに金額が少ない。
     おかしいと思って、単価を調べてみるとビックリ。消費税分を乗せるのを忘れていた(^-^;
     問屋さんには消費税は支払っているので、伝票上の仕入れ値で売っていては、売るたびに消費税分がマイナスである。今までは薬との合計の金額が出ていたので、まったく気がつかなかった。
     このあいだは、軟膏壷を仕入れ値より安く登録していたのに気づいたが、ちょっとサービスしすぎである。
     長崎県での幼児誘拐殺人事件に関して、加害者の少年と同じ学校に通っている生徒たちへ、カウンセリングが行われているそうだ。
     池田小事件などの時にも、被害者の子供たちなどに対してカウンセリングが行われていたように、最近はよくカウンセリングの大切さが伝えられている。
     しかし疑問に思うのだが、以前はつまりそのようなカウンセリングはあまり頻繁には行われていなかった。重要視されてこなかった。
     それでも被害者、あるいは加害者たちは心の苦しみを乗り越えてきたはずだ。
     もちろん精神を病んで専門医の治療を受けたりした人もいるだろうが、基本的には自力でその苦しみに立ち向かっていたはずだ。
     だとしたら、最近のカウンセリングはいったいなんなのか。
     本当に本人のために役に立っているのか。
     実は、日本では最近になって取り組むようになったたため、カウンセリングの良い効果ばかりが喧伝されているが、すでに取り組んできていた諸外国では薬で言うところの“副作用”の研究も進んでいるそうだ。
     英国の研究チームによると、対象者にかえってそうした問題で自分が苦しむ事を予期させ、それによってさらに心理的問題を引き起こしてしまう可能性が考えられるとの報告がある。
     また、事件事故の遭遇者のうち助けが必要なのは20%止まりだという研究結果も出ているらしい。
     同様の研究は、オランダやアメリカなどでも行われているそうだ。
     思うに、「カウンセリングが必要かどうかのカウンセリング」が、まず必要なのだろう。その辺りの事は、マスコミの報道では分からないのだが、日本でも研究が進められているのだろうか。
     “医療過誤”があるのなら、“カウンセリング過誤”というのもあるような気がする。
     今後、ちゃんと検証がなされる事を望みたい。
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    ◆7月16日(水)/2003年◆
     今日は漢方薬の講習会。
     テーマは、『和解』。
     いや、示談や裁判の和解じゃなくて。
     漢方では、臓腑間、すなわち内臓間の機能調節などを正常にする事である。
     例えば熱を下げる事を普通は“下熱”と言う。
     これは、ガスコンロに火がついてる時に水をかけて消すようなものだ。
     火は消せるが、ガスコンロ本体にもダメージを与えてしまう可能性がある。
     一方、もう1つ熱を下げる方法が漢方にはある。それを“清熱”と言う。
     これは、ガスコンロの火がついてるなら元栓を閉める事で火を消すようなものだ。
     どちらが良いということは無い。状況に応じてである。
     もともと体力がある人や、あまりに熱が高くなって早く下げなければならない場合は下熱するし、ふだんから体力の無い人や急激に熱を下げる必要が無い場合は清熱して穏やかに熱を取り去るのが好ましい。
     この“下熱”と“清熱”を総称して“解熱”と言うので、口頭の場合は注意。
     そして、“和解”の1つとして“清熱”作用があるという訳である。
     和解のための“和解剤”の代表的な生薬には、『柴胡(さいこ)』がある。
     つまり、柴胡という生薬の入っている漢方薬は、和解剤として使われる事が多い。
     小柴胡湯(しょうさいことう)大柴胡湯(だいさいことう)柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)などがこれに該当する。
     やはり分かりやすい例として風邪を例にとると、風邪の初期には葛根湯(かっこんとう)麻黄湯(まおうとう)を用いて下熱に努める。ただし、この二つはさっきのガスコンロの例えとは矛盾するように思われるかもしれないが、漢方薬では熱を下げるために一度体温を上げて汗をかかせて、その冷却効果によって熱を下げる。(現代薬は、それこそさっきの例えのように直接水をぶっかけるように熱を下げるので、体には乱暴。)
     しかし、風邪も後半になってくると胃腸が弱くなっていたりして、回復力が上がらない。微熱を引きずってしまう事もある。
     そこで、柴胡桂枝湯に切り替えると、胃腸だけでなく肝臓の働きも助けて、それにより残った熱を散らして体力を回復する事ができる。
     この辺りの事は、風邪だと言うとすぐに葛根湯を処方する医師にこそ覚えておいてもらいたい。
     また、柴胡には神経を安定化させる作用もあるので、病気で不安になっている患者にとっては、さらに有効だとの事。
     唯一の欠点は、柴胡は生薬としては栽培が難しく値段が高いので、当然それが入った漢方薬も高くなる事か(^-^;
     
     そうそう、小柴胡湯は別名『三禁湯(さんきんとう)』とも呼ばれている。
     内臓疾患の治療法として“汗吐下和(かんとげわ)”というのがあるのだが、この内の“汗吐下”の治療法を使えない患者に用いるのだ。
     “汗”とは「汗をかかせて熱を下げる」こと、“吐”とは「吐かせて毒(原因)を取り去る」こと、“下”とは「排便させて毒(原因)を取りのぞく」ことである。
     つまり、これらの治療法では患者の体に負担がかかる事が懸念される時に、「和をもって癒す」訳だ。
     もっと、ぶっちゃけて言ってしまうと、どうにも適した治療法が分からない時の“最後の頼み綱”として用いる。
     そう言えば、私も最近の持病の喘息が良くならなかった時に小柴胡湯を飲んだら効果覿面であったな。
     風邪を例にばかり挙げたが、講習会では和解剤を用いる症例として『肝胃不和(かんいふわ)』などについても述べられた。
     『肝胃不和』とは、読んで字の如くで肝臓と胃の相互の働きが悪くなった状態の事である。お酒を飲みすぎると、肝臓を過労させてしまい胃を痛めてしまうのも、この症状だ。
     一般的によく飲まれている胃薬は、漢方薬の安中散(あんちゅうさん)と同じ成分が入っていたりする。消化剤などが該当する。
     ところが安中散の効能は、胃を温める事で治療するため、胃炎には向かない。
    冷たい物の飲みすぎや食べすぎで胃の働きが弱っている時に限定されなければならないのに、手軽に入手できるせいで間違って買われるケースが後を絶たない。
     では、胃炎の場合は何が良いかというと、黄連(おうれん)という生薬が入った漢方薬、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)五苓黄解(ごれいおうげ)などだ。お酒の飲みすぎによる二日酔いなどの場合は、胃炎までいかなくても胃が熱を持っている事が多いので、安中散はタブーとなる。
     以前の日記で、やはり胃薬として用いられる事の多いガスターが胃酸過多以外の症状には合わないように、胃薬は店頭で簡単に入手できるが、安易に選ばない方が良い。
     簡単な見分け方としては、温かいお湯を飲んで胃が落ち着く時は胃が冷えていて、温かいお湯を飲むと胃がむかつく時は胃が熱を持ってると判断して良いだろう。ただし、これもまたあくまで判断材料の1つに過ぎないという事を肝に銘じておいてもらいたい。
     帰りに新宿で奥さんと待ち合わせをして、映画『ターミネーター3』を観に行った。女性は1,000円で観れるので(笑)
     http://www1.t3-jp.com/

     ここから先は、ネタバレがあるのでこれから観に行く人は翌日の日記まで飛ばしてもらいたい。
     実のところ、この作品は各方面から試写会の段階で評判が悪かったので、あまり気乗りしなかった。
     だから、気持ち的には奥さんのお付き合いで、しょうもない内容だったら寝てりゃいいやと思っていた。
     それからすると、概ね満足のいく作品だった。
     予想通り、2作目を越える事はできなかったし、観ている途中も「おいおい、ちょっと待てよ」とツッコミを入れたいシーンもあったのだが、ラストでスッキリとまとめてくれたので不快感は無い。
     そして、純粋にエンターテインメント作品として観れば、映画館で観る価値はあった。
     物語はというと、サラとジョンが世界を救った時から10年後。
     すでに予告された“審判の日”は過ぎて自分の使命を果たし終えたと思ったジョンだったが、本当に“審判の日”を回避できたのか不安な日々を送っていた。
     その予感は的中して、ジョンと未来で部下となる人間たちを抹殺するために女性型ターミネーターT-Xがやって来る。
     もちろんシュワルツェネッガーが演じるT-800が、ジョンを「生かす」
    ように「命じられ」て助けに来るのだが、途中で中学時代のクラスメイトの女性ケイトと出会い、一緒に逃げる事になる。
     そして、前作で破壊したはずの人類を滅ぼすスカイネットがまだ生きている事を知り、スカイネットを破壊するために軍の施設に向かう。
     もともと3作目は予定されていなかったのだから、強引な辻褄合わせとも言える展開が続くが、前作を知らなくても理解できる範囲に収めていて、その点は上手いと思った。
     それに格闘シーンが、最近は『マトリックス』などで良く観るようなストップモーションもハイスピードなども使わずに、ちゃんと重力を感じる描き方をしていたのも好感が持てる。
     でもなぁ、最初にジョンたちが逃げ切った時にT-Xは追いかけなかったのに、何故か墓地ではジョンたちを追いかけたりと、行動に一貫性が感じられなかった。何か意図があったのかな。
     それと、ケイトがジョンの将来の妻になるという設定をより際立たせ、かつケイト自身に戦う理由を持たせるために、ケイトの婚約者がT-Xに殺されるシーンを入れていたと思うのだが、父親まで殺すなら必要なかったのではないかと思ってしまった。
     婚約者が死んだ事を知って悲しむケイトに、ジョンが「どうしようもない事もある」というような慰めの言葉をかけていたが、傍(はた)から観てると印象悪いぞ(苦笑)
     インターネットが普及した現在では、オチは薄々と分かったので“どんでん返し”という程では無かったものの、主人公ともども脱力させてくれる演出は悪くなかった。ただ、そこでいきなり決意を固められても、「大丈夫か?」と言いたくはなったが。
     観客として醒めた目で見るとそう思えるだけで、彼にとっては現実な訳だからそれでもいいのか。
     そして今回のラストからすると、今回の作品によって“ターミネーター=シュワルツェネッガー”という枷がはずれて、同じ世界の中の別なストーリーで作品が創られる事になるのではないかという気がする。
     観たいような観たくないようなσ(^◇^;)。 
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    ◆7月17日(木)/2003年◆
     お店に出てビックリ。
     今度のマックスファクターの新製品を展示する組み立て式の厚紙製の台が壊されている。
     一昨日到着して組み立てたばかりなのに。
     イタズラでもされたのかと思ったら、昨日祖父が捨てるのだと思って壊してしまったのだそうな。
     しまった~。いくら爺ちゃんが片付け魔でも、まさか新品の台を捨てようとするなんて思いもしなかった。
     新製品の発売は21日にせまってるし、もうマックスファクターから同じ台はもらえないし、これが無いと新製品を並べられないしで、お母んが寝込んでしまった( ̄▽ ̄|||
     13日に自宅を出たまま行方不明になっていた東京都稲城市の市立小学校6年生の女の子4人が無事に保護されたとのニュース。
     詳細はまだ不明だが、赤坂のウィークリーマンションに監禁されていて、1人が脱出に成功して近所の人に助けを求めた事から警察が保護したらしい。
     監禁されていた女の子たちが手錠をかけられていたというのも不気味だが、そこまではよくある話。(そうか?)
     さらに不気味なのは、仕切りのある隣の部屋で男が1人死亡していたという。
     しかも、練炭入りのビニール袋を顔に被せてあったとか。仲間が殺すにしても普通の殺し方ではない。なぜ、刃物を使って即死させなかったのか。
     子供達が無事に保護されたことから(心に傷は負っただろうが)、みんな“安心”して事件の推理を楽しめるみえて、長崎県での中学生による幼児誘拐殺人事件よりもさらに盛り上がってるのがナントモハヤ。
     せっかく世界水泳シンクロで金メダルを獲得した選手たちが話題にならず、なんだか可哀相である。
     巽さん、鈴木さん、米田さん、原田さん、藤丸さん、川島さん、渡辺さん、北尾さん、全然知らないけどお疲れ様でした。
     テレビで観ただけだけど、確かに素晴らしい演技で感動しました。
     いや、ホントに。
     友人から勧められて、ビデオで映画『ギャラクシークエスト』を観た。
     http://www.uipjapan.com/galaxyquest/

     『スタートレック』のような宇宙船が画面に現れるものの、その造りはなんともチープ。画面サイズもテレビサイズ。
     いったいなんなんだと思っていたら……。
     いや、笑った笑った。笑い通しで、お腹が痛くなった。誇張ナシに(⌒▽⌒)
     どうしてオープニングがテレビサイズだったかというと、設定がテレビドラマだったのだ。つまり、テレビで放送されていた番組のシーンが導入部なのだ。
     そして、その番組は宇宙を舞台にしたSF作品で20年前に打ち切られたものの未だに熱狂的なファンに支持されていて、その作品のファン大会で番組の出演者である主人公たちが舞台挨拶をするシーンへと変わっていくのだ。
     しかし、舞台に立つまでに主人公たちは愚痴をこぼしたり、お互いを罵ったりと険悪な雰囲気。
     例えば、主人公たちは宇宙探査局の宇宙船プロテクター号の乗組員という設定なのだが、女性隊員役のグエン・デマルコ(なんと演じてるのはシガニー・ウィーバー!)は、「インタビューされても誰も私の役の事なんて聞かないのよ! 聞かれるのは、いつもバストのサイズばっかり」と怒り、異星人役を演じているアレックス・デーンは「私は名優。リチャード三世を演じたんだぞ。……それがこのざま」と嘆くのである。
     ところが1人、艦長役のジェイソン・ネズミスだけは、嬉々として演じている。売れない役者でもある彼は、ファンにもてはやされるのが好きなのだ。それが余計に他の出演者たちの反感を買ってしまう。
     それでも、プロの役者としてファンの前に出ればみんなファンサービスをするものの、会場に来ている熱狂的なファンの中に本物の異星人が紛れ込んでいた事から物語は思わぬ方向に展開していく。
     実は、その異星人は主人公たちが出演していたテレビドラマを歴史的なドキュメンタリーだと思い込んでいて、他の異星人からの侵略の危機を救ってもらいに来たのだ。
     かくして主人公たちは異星人たちが造った、出演していたテレビドラマに出てくるプロテクター号と同じ形と能力を持った宇宙船に乗り込み、本物の宇宙戦争に巻き込まれていく事になる。
     この物語展開だけでも面白いのだが、「痒いところに手が届く」とでも言うのか、いわばテレビドラマを茶化したパロディネタも盛りだくさんで飽きる事が無い。
     どうして主人公たちが異星人の宇宙船が操縦できるのかというと、異星人の方が観ていた主人公たちが出演していたテレビドラマを元に制作していたからだし、その宇宙船の中の通路には何故か罠とも言える仕掛けが施してあって、グエンが「このシナリオライターは死ね!」などと毒づく。
     一番笑ったのは、自爆装置が作動してしまい、それを止めに行くシーンだ。
     さすがに宇宙船の内部構造を知らないジェイソンは通信機で地球にいる熱烈なファンに連絡を取り、自爆するのを阻止する方法を聞きだす。
     つまり、熱烈なファンなら番組の出演者が知らないような細かい設定を知っているという事をネタにしているワケだ。
     そして、いざ自爆装置のタイマーを停止させようとしてみても止まらない。いったい何故か!? 果たしてどうなるのか!?
     言えない言えない、もう言えない。
     もしこれから観る人がいたら、一番笑えるこのシーンは実際に観てもらいたい。確かに、あの異星人たちが造った宇宙船なら、「そーゆー仕掛け」になってるわと納得(笑)
     なんでこの映画が劇場公開時に話題にならなかったのか不思議なくらいだ。
     高い金を払って『マトリックス』なんかを観るくらいなら、この作品を観た方が断然お得である。
     『ターミネーター3』と比べても遜色ない。内容的には、比べるようなもんじゃないけど(^^ゞ
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    ◆7月18日(金)/2003年◆
     とりあえず、マックスファクターの新製品を置く台の残骸はあるので、使えそうな部分を集めて修復。
     やってはみるもんで、なんとか使えそうである。
     紙だから壊しやすいわけだが、直す材料も紙なので。
     しかし、結構頑丈な造り。よく爺ちゃん1人で壊せたなと、妙な感心。
     女の子4人が無事に保護されたニュースの続報。
     どうやら、死亡していた男性は自殺らしい。
     動機は良く分からないが、自殺するのに女の子を巻き込むなよ。
     でも、一酸化炭素中毒で自殺するのに女の子たちを道連れにしないように自分だけビニールを被ったそうだから、偉いぞ。(←誤記)
     一方、事件に巻き込まれた女の子たちのうち3人は以前にも渋谷で女性に声をかけられて掃除の手伝いをしてお金をもらっていたらしい。
     そこで今回も友達をさそってバイトでお金を稼ごうと思っていた模様。
     今回は当然のことながら犯罪の方がクローズップされていて、学校関係者なども「危ないところには近づかないように指導したい」と言うような事を発言していたが、子供たちの教育だけではなく子供達が“安心して働ける”仕組みも作っていくべきではないだろうか。
     現在、子供は自由に働く事ができない。芸能関係など、ごく限られた分野で特例として働く事が認められているばかりである。
     これは、日本自体が貧しい頃に貧しい家庭の子供が不当に労働させられる事を防ぐための措置だった。
     外国では、やはり貧しい子供たちが新聞売りや靴磨きなどをしている。現在の日本人の感覚からすると可哀相だと思えるが、しかし別な視点で見ればそうゆう子供たちは早くから商売を通じて他人との接触を学んでいるとも言える。
     一方、日本でも法的には検挙の対象にはなっていないが、自営業の家庭では子供が家の商売を手伝うという事がある。私も、幼い頃はお店の手伝いをしていた。(大抵は邪魔していたとしか思えないが)
     家の商売を手伝った子供が特別優れているなんて事は無いが、少なくとも「おべっか」は上手くなるだろう(苦笑)
     いろんなお客さんと接する事で、「世の中には変な人もいる」という事を学ぶ事ができたのは、おおいに役に立ったと私は思っている。
     そこからすると、子供たちが働ける環境を整えるのは将来の日本のためにもなるのではないだろうか。
     学校で勉強し、働いてお金を稼ぎ、余暇で遊ぶ。社会の仕組みの中で子供が育つ環境というのは理想的だと思うのだが。
     今の一般的な環境では、学校で勉強をしてお金は親からお小遣いとしてもらい、楽して得たお金で遊ぶという事になってしまう。
     お金は楽して得るものだと思ってしまえば、正規に働く先が無いのだから、いかがわしい所で楽して稼ぐという事になるのも当然の成り行きだと思う。
     行政が子供を受け入れてくれる店舗や企業を審査のうえ登録し、子供が働く事を希望している家庭で親が申請すれば親の勝手による不当な労働でないか面接のうえ調査し、子供が働き始めてから追跡調査して子供の安全を確保する。
     仕組みとしては、少し複雑になるが、子供にただ口だけで注意を促すよりは、よほど効果があるのではないだろうか。
     湿疹用のスプレー剤を求めてお客さんが来店。
     あいにくと同じ製品は扱っていなかったので、注文しましょうかと尋ねたが、無ければいいとの返答。
     薬の成分を見ると副腎皮質ホルモンが入っている。長期間使用したり、効き目が強かったりすると腎臓への悪影響もある。あまり長期間使うのは好ましくない。 
     その上、スプレータイプという事は背中など手の届かない部分の湿疹なのかもしれず、親が直接は患部を見ていない可能性もある。
     そこでもう少し、詳しく尋ねみたところ、患部は頭皮だとの事。
     しかも、オデキのような物だと言う。
     患部が頭皮ならば、やたらと広がってしまうスプレータイプより、ピンポイントで狭い範囲に塗布できるローションタイプの方が良い。
     そして、もし本当にオデキだとしたら湿疹とは使う薬が正反対だ。
     しかし、本人は痛がっていない事や、髪を染めていて地肌が赤っぽくなってるらしい。それなら、湿疹だと思って間違いないだろう。
     とりあえずそれらの事を説明すると、ローションタイプの効き目の弱い(つまり副作用の弱い)湿疹用の薬を買っていった。
     やはり、尋ねておくもんだ。
     元衆議院議員の辻元清美氏が国から秘書給与をだまし取っていた疑いで逮捕されたとのニュース。
     辻元氏も菅直人氏と同じように、市民運動家から政治家に転向したが、どうも市民運動家は脇が甘いように思える。
     特に辻元氏は「船旅を通じて国際交流を深める」とか「反戦平和を訴える」というNGO団体『ピースボート』に関わっていたが、あれだってわざわざ他所(よそ)の国に行って迷惑をかけてくる活動をしている。
     “イイコト”を掲げているから批判しにくいのをいい事に好き勝手をやっているのが余計にタチが悪い。
     それは、「正義のためには悪い事もかまわない」……と思ってるくらいならまだいいが、やってる事が全て正しいと信じている“確信犯”みたいなものである。
     ちなみに、テレビなどで「これは“確信犯”ですね」という使い方の大半は間違い。おそらく、「悪い事と知りながらやった」事を確信犯だと勘違いしてるのだと思うのだが、正しくは「正しいと“確信”してやった」人の事を“確信犯”と言う。───まぁ、どうでもいい知識だが。
     とにかく、私としては、この手の手合いは市民運動家止まりでいてもらいたい。
     妙な正義感を持った市民運動家が政治家になって国政に関わる事ほど恐ろしい事は無い。
     それこそ、近所づき合いというモノを考えずに町内会で孤立を招くように、日本を世界の孤児にしてしまいかねない危険がある。
     だいたい市民“運動家”というのがオカシイ。“運動”になった時点で、それは“市民感覚”から乖離していく事になる。その事に気がつかないのが痛々しく、そして厄介な存在と言えるだろう。
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    ◆7月19日(土)/2003年◆
     子供の患者さんの処方箋がFAXで入った。
     幼児なのに、かなりの量と種類の薬である。こんなに飲めるのかと心配になる。
     しかし、いざ親が子供を連れてきてお話を訊いてみると、なんだか薬を飲むのが好きなんだそうな(苦笑)
     いや、まぁ先日などは口を絶対に開けなくて飲ませるのに苦労しているという患者さんの親の話を訊いていたので、ホントにいろんな子がいるんだなぁと。
     私はというと、子供の頃から店にある漢方薬はほとんど飲んでいる。イヤだね、どうも。
     今日は午後から介護講習会に出席するため、お昼前にお店を出た。
     JRの駅で、堂々とタバコを咥えたまま改札口を入っていった馬鹿者がいたので注意した。
     本人はこちらの顔も見ずに(怒鳴ったのでビビッたのか?)喫煙コーナーを指で指して「向こうで吸いますから」と言い訳していたが、そこまで吸い続けるつもりとは、なんとも図々しい。
     「消してから行きなさい」と言うと、「どこで」と不貞腐れるので(小学生かお前は?)、「足で消せばいいだろう」と言ったら意外に素直にその通りにした。
     ホッ=3
     なんだか、私が死ぬとしたら喫煙を注意して返り討ちにあってという事になるんじゃなかろうか。
     もっとも、友人たちに言わせると「その前に女に刺されるだろ」だそうだが。
     私もタバコは吸うだけに、マナーを守れない喫煙者がいると迷惑この上ない。
     『健康増進法』などがドサクサ紛れに成立してしまうのも、そうゆう輩のせいだと思うと腹立たしい。
     これで腹を立ててしまったせいなのか、それとも今日はツイてないのか。
     駅を出て会場に向かう途中で、中学生くらいの野球部の自転車集団と遭遇。
     しかも、歩道を2列で走行してきた。さらに、まったく避ける気配も見せない。
     つまり、歩行者がよけて当然とでも思ってるらしい。
     で、とりあえず一列で走行できる分には空けたのだが、そのまま突っ込んできてぶつけられてしまった。
     それも、次々とぶつかっておきながら誰一人として謝りもしないで通り過ぎていく。
     しばらくは我慢していたのだが、さすがに20人くらいを越えたところで我慢ができなくなり、ガッと走行中の自転車の生徒の腕を掴んで止めた。(ヤメレ)
     どこの学校かを尋ねると地元の幸並中学校の生徒だった。
     http://www.tachi-bana.co.jp/school2.html
     とりあえず今は急いでるので、学校に苦情を入れるのは後回し。
     説教をたれるのは嫌だし面倒なので、その場で解放した。
     しかし、幸並中に限らず中高生の自転車の乗り方は、かなり問題があるように思う。
     原因として思い当たるのは、自分もそうだったが学校での指導内容だ。
     対自動車やバイクからの被害を避けるために交通ルールを守るようには教えても、対人への加害者とならないようには指導された覚えが無い。
     私は自動車の免許こそ持っていないが、原付の免許を取るときには交通法規の教本は読んだ。
     一読すると分かるが、自転車は意外なほど規制が厳しい。
     本来は車道を走らなければならないし、横断歩道は降りて渡らなければならない。
     2人乗りは当然禁止だが、2列になって走行するのも禁止されている。
    「えっ?」とも思ったが、歩行者に対して警笛(ベル)を鳴らすのも禁止である。
     よく歩道で歩行者に自転車がベルを鳴らして道を譲らせたりする光景を目にするが、2万円以下の罰金だそうで意外と重罪なのだ。
     実際には違反行為と罰則とのバランスを取るために悪質なケースでなければ取り締まらないが(2人乗りなども大抵は口頭注意のみ)、本来は違反行為をしているのだと意識しておいた方が良い。
     例えば、歩道を走っていて歩行者にぶつかった時に、運悪く相手が転倒して怪我をすれば業務上過失傷害となる。今回のように謝らずに通り過ぎてしまえば、当て逃げとして罪がさらに重くなる。
     学校でも、そろそろそうゆう事を教えておくべきではないだろうか。
     そう言えば、小学生の頃には信号は「青は進め・黄色は注意・赤は止まれ」
    と教わったが、あれだって交通法規では「黄色は止まれ。ただし、停車する事で危険がある場合は進め」というように定められている。
     これもちゃんと子供たちに教えておかないとならないのではないか。
     誰だ? 最初に「黄色は注意」なんていい加減な事を言い出したのは?
     
     介護講習会の会場には、やや遅れて到着。
     今日の講習会のテーマは、『介護保険制度における住宅改修(居宅介護支援住宅改修)』についてである。
     講師は現役の医師で、まだ介護支援の制度が出来る前から、患者さんを在宅介護できるように相談に乗り、時には患者さんの家にも出向いて家の状況を調べたりという事をしてきたそうだ。
     介護保険制度の難しい点は、医療関係者だけではなく税理士や司法書士など、財産や法律に関する専門家も連携していかなければならない事だ。
     ちょっとした申請の不備で保険給付金が受け取れなくなったりする。
     そうなると、知恵を絞っていささか裏技的な方法を用いる事も、まぁ私からはお薦めはしないが考える必要があるだろう。
     例えば、福祉用具の購入費が1年間に10万円までを限度(1割は自己負担)に給付されるとした場合、現実的には10万円などあっとい間に越えてしまう。
     しかし、年度をまたいで購入して申請すれば………。
     これ以上は言えません( ̄▽ ̄)
     住宅改修の申請は、素人にはかなり敷居が高い。
     まず、介護保険居宅介護支援住宅改修費支給申請書を用意する。これは、市町村の役所や役場に行けばもらえる。
     問題は、その他の書類だ。
     住宅改修が必要と認められる理由書。これは、担当の医師に患者さんの状態を詳しく訊いて作成しなければならない。
     工事に関わる領収書および工事内訳書。これがなかなかに曲者で、材料なども細かく調べなければならない。本当にその材料を用いて工事したのか、後でかなり厳しく調査されるので、工事を依頼する工務店と綿密な打ち合わせが必要となる。ハッキリ言って、材料費や工事費の相場など普通の人には分からないので、よほど信頼できる工務店でないと心もとない。
     改修前・改修後の状態を確認できる書類(日付入り写真・図面)。特に忘れがちなのは改修前の写真だから要注意である。これが無いと、給付を受けられなくなるか給付額を減額されてしまう。
     それから、住宅の所有者が本人でないない場合は、所有者本人の承諾書。例え家族でも、本人の持ち家でなければトラブルの元になる事から、ちゃんと手続きをしなければならない。
     そして、これらをトータルでサポートしてくれるのが介護支援専門員(ケアマネージャー)である。
     今並べてみたように、医師や工務店など専門家の間を取り持って手続きをしてくれる。しかしそれだけに、依頼するケアマネージャー選びにはより慎重さが必要となる。
     引き受けるケアマネージャーも大変だが、患者さんの方も神経が磨り減る事このうえない。世の中善人ばかりではないから、いたしかたないところなのだが。
     ちなみに、上限額が20万円(1割は自己負担)の場合、給付されるのは1回限りとなる。もし工事費が安く済んでも、残金で他の改修も行うという事はできない。つまり、最初に詰め込めるだけ詰め込んで計画を立てた方が良い。
     できるだけ予算は低く抑えたいという国の方針は分かるが、もう少しフレキシブルでないと、限度額ギリギリまで申請する人が多くて逆に困るのではないだろうか。
     特に、リハビリ目的の在宅介護の場合は、なんでもかんでもバリアフリーにてしまうのは好ましくない。
     下肢の運動機能が衰えているからと家中の段差を改修してしまっては、脚の上げ下げをする機会が無くなってしまう。
     逆にリハビリに励んでも残念ながら、より身体機能が衰えてしまう事もありえる。その際には前回の残金が使えた方が良いはずだ。
     今後も制度の見直しが行われるはずなので、一般の人も積極的に意見を行政に出してもらいたい。誰のではなく、自分が必要とする時があるかもしれないのだから。
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    ◆7月20日(日)/2003年◆
     今日はSEのコンベンションである。
     http://www.snake-eyes.gr.jp/
     奥さんから解放されるので嬉しい(笑)
     しかし、体調はいまひとつ。昨日体が冷えて喘息が出てしまい寝不足なのだ。
     う~む、油断した。
     会場近くの駅で参加者を出迎えると、初参加の人もいて人数が予想より多かった。もしかすると、会場の方も人が多いのではないかと心配になる。
     しかし、会場に着いてみるとトータルの参加人数は経費ギリギリだった。
     まぁ今年は、イタイ参加者を締め出してマナー向上を目指してるので、あまり気にしない。
     むしろ問題は私。
     寝不足で頭がクラクラしていたのか、開会式の司会で何度かトチッてしまった。あうあう(>_<)
     元役員のS氏が久しぶりに参加。どのくらい久しぶりかというと、顔を忘れるくらい(苦笑)
     そんな訳で、コンベンションが終わってから会場の近くの居酒屋で打ち上げをしたのだが、参加者のマナーが悪くなっている事にS氏も困惑した模様。
     家に帰ると、九州地方での土石流災害のニュースをやっていた。
     昨日の夜に、特急が脱線転覆した事故のニュースをやっていたが、まさかそれが前哨戦だったとは。
     私の住んでいる所は、滅多に水害というものは起こらないが、子供の頃に旅行先で体験した事はある。
     河口湖の近くの旅館に泊まっていたのだが台風が上陸して、夜中の3時に館内放送で緊急避難命令が出たことを知らされ、タクシーで避難所へと向かった。
     その時にはすでに橋の上を川が流れている状態で、タクシーは小船のように川の水を掻き分けて進んだ。今考えると、よく流されなかったものだ。
     そして公民館で夜を明かして、帰ろうと外にでたところ公民館から2~3軒隣の家が流されていて街の中を川が流れていた。その光景は目に焼きついて今も忘れられない。
     帰る時の電車はものすごい混み様だったが、いつまで動いてるか分からないというお母んの判断でスシ詰めになって帰ってきた。
     家に着いてからテレビのニュースを見ると、帰りに乗った電車が通過した後に土砂崩れがあったとかで不通になっており、泊まっていた旅館が水没している映像が流れた。まさに危機一髪だったようだ。
     しかしそんな体験も、祖母には「あら、楽しかったわねぇ」と言われ、無事に帰ってきた後となっては、いい思い出である。
     今回の被害者の1人でも多くの無事を祈る。
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    ◆7月21日(月)/2003年◆
     ネットで毎日新聞のコラムを読んだ。
     ちょっと長いが引用しよう。
    「東京の閑静な住宅街で、塾帰りの小学生男児がいわゆる社会の窓を開けて歩いていた。すれ違いざま気付いた松田妙子さんが注意すると、思いがけぬ言葉が返ってきた。「この助平ババア!」▲今から21年前のこと。目がくらむようなショックを受けたのに、憤慨、失望しただけで済ませなかったのが、75歳の今も生涯学習開発財団理事長などを務める“怪傑オバサン”の面目躍如たるところだ。子供が変だ、と直感して、住環境が子供の成長に与える影響の研究を始め、住宅の社会史としてまとめて71歳の時、東大から工学博士号を取得した▲子供部屋は「文明の凶器」、が研究から得た結論の一つ。個室化で家族のコミュニケーションが損なわれ、子供は利己主義に陥る。密室が非行の温床にもなる。凶悪犯罪で補導された非行少年700人の生活環境を調べたら、ほぼ全員が自室を持ち、50人に1人は自室に冷蔵庫まで備えていたので驚いたという▲状況はその後悪化はしても好転はしていない。「子供部屋ができたせいで、しつけが満足にできないのが子供による犯罪多発の遠因」と松田さんは指摘、マイホームブームや持ち家政策が裏目に出た、と語る。とくに問題視するのは、玄関から居間を通らず子供部屋に直行できる住宅構造だ▲確かに、神戸の連続児童殺傷事件のように親の目の届かぬ子供部屋で残忍な行為にふけったり、犯行計画が練られたりしたケースは少なくない。新潟の女性監禁事件などは、狭い部屋を何人もで使っていた時代には想像もできなかった犯罪だ▲子供が親からどんどん遠ざかるように感じるのは、理解に苦しむ事件が相次ぐせいなのか。夏休みには親子が川の字になって寝て、個室の功罪を語らう機会も見つけたい。」
     ふぅ……それほど長い文章ではないが、読むのに疲れてしまった。
     言っちゃ悪いが、この“怪傑オバサン”がボケていない事を切に願う。
     いったいどんな研究をしていたら、こんな強引な結果が導けるのか。
     補導された非行少年700人のほぼ全員が自室を持ってると言うが、じゃあ逆に自室を持っている子供の何割が補導されるほどの非行を行ったかのデータを示していない。
     ようは普及率のことをまったく考えていないのだ。普及率が高まれば、犯罪者がソレを持っていたとしてもなんの不思議も無い。普及した中で犯罪にどれだけ使われたのかが問題のはずだ。
     例えばインターネットや携帯電話を利用した犯罪件数が増えていると言われているが、利用者の増え方と比べれば単に正比例している事が分かるはずだ。それは、ある意味正常な事だ。
     もし、普及率に対して犯罪利用が急上昇しているのであれば何か別の要素を疑うべきだし、普及率に対して犯罪利用が少ないのであれば何か犯罪を防ぐ手立てがあるのかもしれないと、さらに調査するべきだと思うが今のところ、そんなデータは出ていない。
     だいたい「子供による犯罪多発の遠因」と自身が述べているように、遠因でしかない。普通、遠因よりももっと大事なところに目を向けるんじゃないのかという素朴な疑問が浮かぶ。
     それでいて特に問題視しているのが、「玄関から居間を通らず子供部屋に直行できる住宅構造」と言うのだから、何をトンチンカンなと思わずにいられない。生活スタイルの事を忘れている。
     現代では両親が共働きというのも珍しくない。いくら子供部屋に行くのに居間を通る構造だったって、子供の方が先に帰ってきていれば同じ事である。
     逆に子供が塾にしろ夜遊びにしろ遅く帰ってくれば、親が先に寝室で寝てる事もある。居間で子供が帰ってくるのを待っていたとても、それで良い親子関係を保てる訳でもない。
    「夏休みには親子が川の字になって寝て」と文を結んだのは記者だが、それこそそんなモノは一時の親の勝手な満足でしかないだろう。
     私の実家はとりあえず居間の前を通るが、私も弟も個室があってあまり親とのコミュ二ケーションが取れていたとは言えない。
     しかし、である。
     ドアの前には、よくお母んのメモが張ってあったりした。オヤツの事や、出かける予定の事、時には私が好きそうなテレビ番組があるよと書いてあった事なども。
     興味のありそうな新聞の切り抜きや雑誌の切り抜きなどが置かれてる事もあった。
     私が言うのもなんだが、上手い距離の取り方だなぁと思う。
     顔さえ合わせていれば分かり合えるとか、親の気持ちは子供に伝わるなんていうのは幻想に過ぎない。
     なんとか子供事を理解しようとなんていうのは自分が育てたという驕(おご)りに過ぎない。
     分かり合えないもんは分かり合えないのだ。分かり合おうとして自分の気持ちだけ押し付けて勝手に失望して勝手に怒られては、子供の方だってたまったもんじゃない。
     分かり合おうとするよりも、距離を測ってゆく事の方が大事に思える。
     このコラムを読んで、勘違いした親が子供との距離を測ることを怠って、ますます離れてしまわないといいのだが。
     連休最終日で、だ~れも来ないので、ついついネットニュースを読み込んでしまった。
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  • ≪通巻12号≫
    思い込みに気をつけましょう/少年犯罪を防ぐ方法(案)/水虫と湿疹の違いに注意!!/医療過誤のニュース/政治家と政治家崩れと政治家以前/どうでもいい患者と助けたい患者/薬のパッケージは取っておきましょう

    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                   ≪通巻12号≫
    提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
    発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
    編集 : 北村俊純
    窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
    ※7月8日(火)……思い込みに気をつけましょう
    ※7月9日(水)……少年犯罪を防ぐ方法(案)
    ※7月10日(木)……水虫と湿疹の違いに注意!!
    ※7月11日(金)……医療過誤のニュース
    ※7月12日(土)……政治家と政治家崩れと政治家以前
    ※7月13日(日)……どうでもいい患者と助けたい患者
    ※7月14日(月)……薬のパッケージは取っておきましょう
    ******************* 先週の平凡な日記 *********************
    ◆7月8日(火)/2003年◆
    「ニガウリの漢方薬を下さい」というお客さんさんが来店。
     http://hiro-kullervo.hp.infoseek.co.jp/nigauri.html
     そもそもニガウリを原料にした漢方薬など無い。
     詳しく話を訊いてみると、誰だかに「お茶にして飲むと良い」と言われ、ウチは漢方薬を扱っているからあるだろうと教えられたらしい。
     誰だよ(^-^;
     テレビか雑誌で取り上げたりしたのだろうか。
     問屋さんに問い合わせてみたら、ニガウリのお茶という物は扱ってないとの事。
     お客さんには、取り扱っていないと言う事と、お客さんの体質をもう少し詳しく尋ねて、ニガウリは体に合わないだろうという事を説明した。
     アロエがブームになった時もそうだが、テレビや雑誌などでは効能は説明しても、合わない人がいるという事は説明しないか、サラッと流してしまうようだ。
     アロエは確かに胃腸障害に効果があるとされているが、同時に体を冷やすため冷え性の人は良くない。同じくニガウリも体を冷やすので、痩せ型の人は避けておいた方が良いだろう。
     今回のお客さんは、血行不良に効果があるという事でニガウリを求めに来たようなので、血流計で測定する事を勧めてみた。
     すると、血行不良どころか“血液過剰タイプ”という測定結果が出た。
     そのデータを見せて、お客さん自身にも納得していただけた模様。
     
     長崎市の幼児誘拐殺人事件で、犯人逮捕のニュース。
     以前から噂はあったが、中学1年生だった。
     マスコミは狂喜乱舞……してるように私には見えるのだが、いささかヒステリーぎみに報道。
     報道番組の司会者もコメンテーターも興奮気味で、冷静な判断力を失ってるように思える。
     酒鬼薔薇事件のように、まるで台本でもあるかのように(進行表くらいの台本はあるのだろうが)、「最近は凶悪犯罪が低年齢化している」とか「社会の責任」とか「ゲームやビデオの影響だろう」と、お決まりの“セリフ”を並べ立てるのには呆れるばかりだ。
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    ◆7月9日(水)/2003年◆
     初めての患者さんの薬が、ことごとくウチで初めて扱う薬だったため問屋さんに注文を出した。
     出してビックリ、5万円以上(@_@;)
     患者さんの負担は3割だから、残りの7割は来月に保険申請して、ウチに入ってくるのはさらにその翌月。
     うう、後で必ず支払われると分かっていても、それまでは立て替えておかねばならず痛い。
     患者さんの方には、薬が揃っていないため明日受け渡しとなってしまい申し訳ない。
     しかし、デッドストック(死蔵)になるのは怖いので、次回の分を予め仕入れておくのは避けたいところである。
     次回、急な連絡で配達してもらえるか問屋さんに相談しておこう。
     市内の医療センターから、主に咳止めとして使うメジコン散という薬の使用をやめてアスベリン散という薬に全面的に移行するとの連絡がFAXで入った。
     ゲゲッ! 在庫いっぱいあるよ( ̄▽ ̄|||
     医療センターで全面的に移行すると言う事は、市内の他の薬局も在庫を抱えてしまうだろうから、譲る事も出来ない。
     問屋さんも市内での売り先が無くなる訳だから、引き取ってくれるかなぁ。
     お母んには、「アンタが残りを飲めば?」と言われた。
     そりゃ飲んでもいいけどさぁ、それって私に仕入れ値で買えと(苦笑)?
     昨日に引き続き、報道番組では長崎市の幼児誘拐殺人事件で、まるで台本通りに棒読みしてるとしか思えない事ばかり、司会者もコメンテーターも発言している。
     子供の活字離れが叫ばれて久しいが、大人も相当に活字離れが進んでるのではないか?
     図書館などに行って昔の新聞を閲覧してみれば分かるが、子供による凶悪犯罪は昔からある。古い記録によれば、明治時代にだってあった。
     その動機も貧困などの分かりやすい理由ばかりではない。当時から、動機の分からない少年犯罪はあったのだ。
     人口が増えて、それを伝える情報インフラが整った事を考慮すれば、事件そのものには驚くとしても、「以前は無かった」などと衝撃を受けるのは、報道に携わる人間としてはどうか。
     社会の責任と言うのも、ずいぶんと曖昧な話だ。
     普通、曖昧なものを原因と定めるというのは、責任転嫁と言うと思うのだが。
     そもそも、「社会とは健全である」という前提が無ければ、この論は説得力を持たない。
     しかし、清廉潔白な人は現実にはいない事は認めざるをえないのではないか。いたとしても、極めて少数ではないのか。
    「まったく罪の無い者から、彼女に石をぶつけなさい」
     イエス=キリストのエピソードで、罪を犯して村人たちにリンチを加えられようとしてる女性を庇った時にキリストは、こんな事を言って村人たちを諌(いさ)めたと伝えられている。
     つまり、社会とは正邪の絶妙なバランスの上に成り立っているのだ。
    「学校の教育が」とか「家庭の躾が」とか「社会の環境が」というのは、子供を育てる上では重要だろうが、こと犯罪を未然に防ぐという事においては、あまり影響力を持たないと考える方が自然だろう。
     具体的には、犯罪を防ぐためには私はもっと子供によって個別に対応しなければならないのではないかと考えている。
     容疑者の少年が通っていた学校の校長や、地域の教育委員会の委員長が、これまた用意された台本を読み上げているかのように、「命の大切さを教えていかなければならない」というようなコメントを出していたが、そんな考えではいつまでたっても犯罪を防ぐ事など叶わないのではないか。
    「なぜ人を殺してはいけないのか」という質問に大人は的確に答えることが出来ないというのが一頃話題になったが、全ての子供に情に訴えて命の大切さを教えたところで、それで納得するのは情にもろい子供だけだろう。
     今回報じられている容疑者の少年は、学校の成績が良く頭が良かったらしい。
     だとしたらむしろ、情で教えるより理屈で教えた方が理解するのではないだろうか。
     良い悪いではなく犯罪の“リスク”を教えるのだ。
     例えば、私は小学生の頃に六法全書や刑法、判例集を図書館で調べた事がある。
     当時、地元の中学校は丸坊主と決められていて、なんとか入学した後に抵抗する法的な根拠はないかと思ったのだ。
     今、手元に資料が無いので、どの本だったかは忘れだが、無免許で頭髪を切るのは“傷害罪”になるという記述を見つけ、喜んでそれをメモした。
     しかし、それだけでは安心できない。当時の新聞では、各地で頭髪や制服の規則に抵抗している中学生の記事が載っていたが、どれも大変な労力と忍耐を必要とする内容が書かれていたからだ。
     そこで、地元の中学校に通わないで済む方法も調べた。その結果、私立の中学校ならば制服はあるが、頭髪には厳しくない学校がある事を知って親に受験をしたいと頼み込んだ。
     その頃の私の成績は下の下だったので親は本気にしなかったものの、だったら塾へ行きなさいという事で、猛烈に勉強を始めて、そんなにレベルは高くはないけれどなんとか合格して私立中学に入学する事ができた。
     小学生というのは、それくらいの事は考えているのだ。
     こと殺人という事に関して言えば、人を殺そうと思った事だってある。あるクラスメイトから執拗にイジメを受けていて、これは殺さなきゃ終わらないと思ってナイフも用意して殺しに向かった。
     しかし、ここで法律の本を調べていた事が役に立った。
     “リスク”の事を考えたのだ。
     なんとか証拠隠滅を図ったとしても、時効が成立する15年以上も隠し通す事が出来るのか、もしバレたら今の生活を失うことになる。
     そうなれば、好きな漫画を読む事も、テレビを観る事も出来なくなってしまう。(←この辺が子供)
     結局、こんなイジメをするような幼い相手(同い年だ馬鹿者>俺)を殺して、よけい不自由な暮らしをしなければならないのは割に合わないと悟って思いとどまった。
     ある意味、道徳ではなく自分のために殺人をやめたのだ。
     人の命の大切さを教えていくのは基本的な教育として必要な事に異論は無いが、殺人事件を起さないようにというのはある意味“目的”が別なのだから、そのためには別な方面からもアプローチしていかなければならないと思う。
     現在の教育論では、子供をあなどってるとしか思えない。
     故マルセ太郎(芸人)は、子供のマネを得意芸の1つとしていたが、彼はよく「大人ってやつぁ、まるで生まれた時から大人だったような顔をしてやがる」と言っていたのを思い出した。
     ちなみに、イジメられた件はその後どうなったかと言うと、怪我をされられた時に自分で病院に行って診断書を書いてもらい、相手の親に手紙を書いて同封して送ったら校長先生が飛んで来た。
     なぜ相手の親じゃなくて、校長先生が飛んで来たのかは今でも謎。
     ところで、容疑者の少年はゲームも好きだったようだが、『三国志』も好きだったとか。
     なのにコメンテーターは、「ゲームやビデオの影響もあるんでしょうね」とコメントしていた。
     おいおい、自分が出演していて、ついさっき放送していたVTRを観ていないのか? 居眠りでもしていたのか? 『三国志』が好きだったという証言は無視するのか?
     どうして、「『三国志』は人殺しのシーンが多いから子供の教育には良くない」ってコメントしないんだ?
     やっぱり、台本には書かれてない事は言っちゃいけないのか、言えないのか。
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    ◆7月10日(木)/2003年◆
     小柴胡湯(しょうさいことう)を飲んだら、喘息が落ち着いて久しぶりにぐっすり眠れた。
     う~む、小柴胡湯の存在を見落としていたとは。
     小柴胡湯は主に胃腸障害や肝機能障害の治療に使うのだが、小児喘息の治療にも使う事をすっかり忘れていた。
     小児喘息の治療で使う場合の条件として、「体力が中程度」という但し書きがあり、もともと虚弱体質の私は今まで使った事が無かった。
     しかし、良く考えてみれば虚弱体質とはいえ、成人するに従って体力はついてきていた訳だし、ここのところも特別体力を失っていた訳ではないのだから、当然候補に入れておくべきだった。
     これでは、風邪と言ったら葛根湯ばかりを出す医者の事を笑えない。
     私も、またまだ修行が足りないようで。
     水虫の薬を求めて患者さんが来店。
     やはりこの季節は水虫に悩む患者さんが多くなる。
     しかし、簡単に薬を売る訳にはいかない。
     と言うのも、意外と水虫ではなくて湿疹などの人が多いからだ。
    「足が痒くなると水虫」という先入観があるのだろうが、“角化性湿疹”と見分けるのは素人では難しい。
     赤く腫れもせず、白く皮膚が変色していたりするのだが、硬い靴を履いていたりするとできやすい。
     もし湿疹なのに間違えて水虫の薬などを塗ったらそれこそ大変である。
     皮膚が荒れて、もっと痒くなってしまう。
     今までも水虫ができていたというのでなければ、水虫の薬を買うのはちょっと待った方が良い。
     理想を言えば、面倒臭くても一度は病院に行って検査をしてもらい、水虫の原因となる菌が患部にいる事を確認するべきだ。
     せめて、薬局で患部を見せるくらいの事はしてもらいたい。
     中には、「水虫の薬をくれ!」と強い口調で言ってくる患者さんもいるが、その勢いで店員が萎縮してしまうと、そのまま水虫の薬を売ってしまう事もあるかもしれない。それで後で、「薬が効かなかった」なんて怒鳴り込まれても、お店の方が困ってしまうだろう。
     今回の患者さんは話をちゃんと聞いてくれる人で、患部も見せてもらったところ、どうも水虫ではないようだ。
     靴擦れのようになったところが湿気でふやけてかぶれているように思えたので、湿疹の塗り薬を勧めた。
     ただし、水虫と湿疹の区別は見た目では慣れていても見誤る事が多い。
     そして、薬局では“診察”はできない。あくまで“感想”を述べてアドバイスした上で、薬を患者さんに“選んでもらう”事になる。
     だからやっぱり、病院での検査を一度は受けてもらいたい。
     水虫は細菌感染なのだから、薬が簡単に手に入ると思って手軽に治そうとすると痛い目に合う危険があるのだから。
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    ◆7月11日(金)/2003年◆
     久しぶりの快晴。
     気持ちいいけど、暑い(^-^;;;
     情報番組で、医療過誤に取り組んでいる八尾総合病院の事をやっていた。
     医療機関のネットワーク作りや患者自身の“自己管理カルテ”の導入、医師や弁護士らで作る医療事故調査会の世話人など、評価すべき点は多い。
     しかし、肝心の自分の所の病院で起きた医療過誤に関してはほっかむりをしているのはどうゆう事か。
     被害者の遺族の弁によれば、理事長である森功氏は一度しか遺族と会っていないという。
     そのためか、遺族は病院との和解には応じたが、刑事告訴は取り下げていない。
     番組のインタビューに答えて、森氏は「医療はチームで行うのだから個別責任を問うのは医療現場になじまない。」と主張していた。
     確かにシステムの問題に起因する事故(例えば過重労働を病院側が強いていたなど)ならその通りだが、個人の見落としややるべき事をしなかった事によるミスは、やはり個人の責任も問われるべきだろう。
     「事故を起すのが人間だから」と言うのは、言い訳にはなっても責任を問われない理由には相応しくないのではないか。
     番組の司会者は、「よくテレビのインタビューに応じてくれました」とか「普通は裁判で係争中なのを理由に断られるものなんですが」と言って、やたら森氏を持ち上げていたが、それはちょっと勘違いしてるように思える。
     自分の主張が言える、つまり利益のあるテレビのインタビューには答えるが、なんの利益にもならない遺族との面談には応じないという事にしか、私には思えない。
     こう暑いと人通りも少なく、患者さんもお客さんも来ない。
     夕方になってからに期待しよう。
     
     長崎市の幼児誘拐殺人事件に関して、英国タイムズ紙では、監視カメラが犯行をとらえていた点やあいまいな動機などを日本の事件との共通点としてあげたうえで、「統計上、日本では少年犯罪が急増しているわけではない。メディアが犯罪への恐怖をあおっている」と指摘しているそうな。冷静な分析に感心。
     一方、作家の五木寛之氏は、「日本人は命の重さを見失っている。そこから他人の命を損ねる凶悪事件が続発する」と言っているらしい。さらに、日本で毎年3万人超の自殺者が出ていることにも触れ、「日本は心・魂の危機。今はまさに有事」とも語ったとか。
     先日の日記でも書いたが、命の大切さを訴えるだけでは凶悪犯罪は減らないと私は思う。犯罪を“起さない”ことで得られるごく個人的な利得と、“起す”事で負うリスクの事をもっと認識させるべきだろう。
     瀬戸内寂聴氏も、北九州市で行った講演会の中で、「長生きしたせいで悲しい事件を知ってしまった。こんな事件は昔はなかった。今の時代、目に見えるものしか信じなくなっており、目に見えないものへの畏敬の心を取り戻さなければならない」などと語ったらしいが、それもどうか。
     子供による凶悪犯罪は昔からあったのは図書館などで昔の新聞記事を見てみれば分かる。情報の流通が良くなったから広く知れ渡るようになっただけだと私は思うのだが。
     それと、昔は目に見えないものへの畏怖は確かにあったとは思うが、命が大切にされていたかと言えばそんな事は無い。人権という概念が希薄だった昔の方が、酷かっただろう。
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    ◆7月12日(土)/2003年◆
     今日は仕事の方はお休みをもらって、『子ども劇場おやこ劇場埼玉センター』の事務所に出向いた。
     http://www.kognet.com
     パソコンが故障したとかで、その修理を頼まれたのだ。
     一応、メーカーにも問い合わせたのだが問題は解消されなかったとか。
     仮にも専門のサポートセンターでも手に負えなかった事を素人の私にどうしろと(^-^;?
     ところがやってみるもので、適当にいじっていたら(本当に)直ってしまった。
     適当にやった事は黙っておこう(苦笑)
     
     直す作業をしながら(本当は適当)、事務局員のKさんと埼玉県の知事選の話などをした。
     溺愛していたと伝えられている娘の桃子氏が政治資金規正法違反(虚偽記載)の疑いで逮捕され、土屋知事がその資金管理団体の代表者でもあったため、引責辞任したのだ。(辞表には個人的な理由で辞職する旨が書いてあったらしい。)
     となると、知事選挙が来月には行われるはずである。
     解散総選挙が秋にもあると噂されているから、この知事選が各政党の前哨戦となる可能性がある。
     K氏は、なんとか市民派の人を送り出したいと言っていたが、それがいわゆる市民運動家であるのなら私は反対だ。
     政治家が職業であるのなら、やはりプロである事が望ましい。いくら市民のためにと言っても政治的手法が不得手な人では、何もできずに議会に職を追われてしまう。
     大統領ともいえる知事とは政治的立場が違うが、市民運動家あがりの政治家でダメな例としては菅直人氏だろう。
     厚生大臣の時に薬害エイズ事件の解決に尽力した事は評価するが、その後の体たらくぶりを見ると、やはりプロの政治家にはなれないのだなぁと思う。
     小泉首相などが守旧派からも急進派からも叩かれているのは、理想を掲げつつ旧来の政治手法も使っていて、双方からやっかまれてるからに他ならない。
     小泉首相がどこまで行けるかは分からないが、菅氏は揚げ足取りするよりもまず小泉首相から学ぶべきではないのか。
     政治的手法だけを使って市民の事を考えられないような輩は政治家というより政治家崩れだが、崩れる前に政治家として立てないのだから情けない。
     さて、埼玉知事選には誰が出るのか。そして誰を選ぼうか。
     またぞろ無党派などという実態の無いものがクローズアップされたりすると、選挙が歪んでしまうのではないかと心配になる。
     家に帰って報道番組を観ていたら、合角(がっかく)ダムの建設によってできた人造湖に『桃湖』という名前が付けられていて、これは桃子氏が埼玉県の公共事業にも影響力を持っていた証拠だと取り上げていた。
     おいおいおいおい。あのダムの名前は住民投票で選ばれたんだぞ。
     確か次点が『片栗湖』(近くに片栗の群生地がある)だったはず。
     『桃湖』という命名の由来は、「桃源郷のようないい場所になりますように」という願いが込められているそうだ。
     まだインターネットが普及していなかった頃ならともかく、今はちょっと調べればこの程度の事は視聴者でも分かってしまう。
     番組のスタッフが調べなかったとすればプロとして無能だし、知っていながら都合のいいように放送したのなら不誠実だ。
     どっちなんです、TBSさん?
     http://www.tbs.co.jp/
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    ◆7月13日(日)/2003年◆
     寝つきが悪いという患者さんが来店。
     寝るには寝るのだが、何度も目を覚ましてしまうという。
     胃を悪くしているようなので、それで神経が昂ぶってしまっているのだろうと推測。
     漢方薬の半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)を勧めてみたが、粉薬は飲めないとの事。
     代わってサトウ製薬の『サトウバレリアン』(健康食品・錠剤)を勧めた。西洋カノコ草エキスが入っていて、習慣性も無いので安心して服用できる。
     しかし、値段が\2,950だという事を告げると、「高い!効くかどうかも分からないのに、そんなの払えるか!」と言われた。
     確かにその通り。薬というのは、ぶっちゃけて言えば効くかどうかは分からない。
     その通りではあるが、1瓶90粒で1日3粒の服用だから1日100円の計算である。タバコの匂いがしていたから、タバコの方をしばらくやめれば良い。
     そもそも、胃が悪いのだってタバコで消化力が衰えているからだろう。
     娯楽に金をかけて体を労(いた)わらないのであれば、それも1つの生き方だからとやかく言うつもりは無いが。
     加えて、「そんな高いの飲むくらいだったら起きてるよ!」とまで言われた。
     ご立派( ̄▽ ̄)
     雨の中、患者さんが来店。
     このあいだいらした時には、関節炎の漢方薬として麻杏よく甘湯(まきょうよくかんとう)を出していて、そちらの方は回復して良好との事。
     今回は、喘息についての相談。
     渡してあった漢方薬の一覧表を示して、喘息に効く漢方薬を尋ねられた。
     その一覧表を見ると、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)麦門冬湯(ばくもんどうとう)に赤ペンで印を付けてある。
     自分で症状と照らし合わせて選んだのだろうが、良い選択と言えるだろう。
     そのうえ、決め打ちで買うのではなく、ちゃんと確認をしている点も感心。
     こうゆう患者さんだと、こちらも自然に親身になれる。
     しかも、喘息の原因となったのが趣味の漆工芸だそうで、やむなくやめたそうだ。世の中には、病気になってもタバコをやめない人もいるのに。
     患者さんを差別するのは倫理的には問題があるが、薬局の店員は自動販売機ではない。やはり、病気を治そうと真剣に考え、そしてちゃんと学ぼうとする人の方に惚れ込む。
     症状を確認したところ、今回は半夏厚朴湯が合いそうなので、それを勧めた。もし咳込みが酷くなるようだったら、麦門冬湯に切り替える事も申し添えた。
     夜は商店街の会合に出席。
     お母んは薬剤師会の集まりで、どこだかの高級ホテルで豪華なディナーである。うう、そっちの方がいいなぁ……(;_;)
     商店街の会合に出席するのは初めて。
     しかも性質(タチ)の悪い事に、私は相手を覚えてないのに、向こうは子供の頃から私を知っているのである。
     た~す~け~て~。・゜゜⌒(TOT)⌒゜゜・。
     すでにみなさん、すっかり出来あがっていて、勧められるままにビールを次から次へと注がれる。しかも、ドライビールを。
     ドライビールの不味さに心身ともに疲れ果ててしまった。
     唯一の救いは、豆腐屋さんの手作りの胡麻豆腐と素うどん。これは、美味しくてドライビールで不幸になった舌をホッと一息つかせてもらえた。
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    ◆7月14日(月)/2003年◆
     昨日のお酒で喘息がぶり返してしまった。
     やっと治まったのに~(>_<)
     鼻風邪の漢方薬をという事で患者さんが来店。
     以前にもウチで買って効いたので同じ物をと言われる。
     大変ありがたい言葉なのだが、肝心の漢方薬の種類については覚えていない様子。
     確かに漢方薬の名前は難しいので番号をふってあるのだが、番号も覚えていない。袋も捨ててしまい、分からないらしい。
     そこで、症状を伺って合う物をと思ったのだが、前と同じ物が欲しいと言う。
     気持ちは分かるが、そもそも薬は「以前も効いたから」というのはあまり当てにならない。症状が同じでも、原因や現在の体質が同じ状態だとは限らないからだ。
     一応、患者さんの薬歴簿は作っているが、薬歴簿を作りましょうと勧めても、その時は急いでいるのかなんなのか断られる事がある。で、断る人に限って以前に服用した漢方薬を忘れてくれる(^-^;
     逆に薬歴簿を作って欲しいという人は、自分でメモを取っていたり、服用した漢方薬の袋を取っておいて持参してきたりして、薬歴簿をつけておく必要が無い(笑)
     今回の患者さんは根気良くお話をして、なんとか合いそうな漢方薬で納得してもらえた。……と思うのだが、さて。
     商店街のサービス券を買っていただいた料金に応じて配布しているのたが、「いらない」と言う人が多い。
     寂れてしまった商店街ではあるけど、金券である。
     250円につき5円分のサービス券だから、1000円で20円とかなりお得だと思うのに、受け取らないなんてもったいない。
     それとも、この不況下でも、みんなお金に不自由していないのだろうか。
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  • ≪通巻11号≫
    頼まれた薬はメモをして/森前総理の失言/風邪に備えた漢方薬の選び方/ガスターの服用に気をつけて/説明書を読みましょう/血流計の勉強会/同じ薬なのにダメ?

    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                ≪通巻11号≫
    提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
    発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
    編集 : 北村俊純
    窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
    ※7月1日(火)……頼まれた薬はメモをして
    ※7月2日(水)……森前総理の失言
    ※7月3日(木)……風邪に備えた漢方薬の選び方
    ※7月4日(金)……ガスターの服用に気をつけて
    ※7月5日(土)……説明書を読みましょう
    ※7月6日(日)……血流計の勉強会
    ※7月7日(月)……同じ薬なのにダメ?
    ******************* 先週の平凡な日記 *********************
    ◆7月1日(火)/2003年◆
     子供から薬を買ってきてと頼まれたというお客さんが来店。
     子供といっても成人だが。
     お腹の具合が悪いという事らしいのだが、頼まれた薬の名前が思い出せないと言う。
     まず症状を尋ねてみたが、お腹の具合が悪いとしか聞いていない模様。
     ヘソの上が痛いのか下が痛いのかも分からない。
     下痢をしているのかどうかも尋ねたが、それも分からない。
     症状が分からないのでは、せめて合いそうな薬を勧めるという訳にもいかなくて困った。
     しきりに、よくテレビでも宣伝してるヤツとも言われるが、棚に並んでいる商品の半分はテレビでCMが流れている。
     どれでもいいから効くヤツをとも言われたが、初めに尋ねたように症状が分からないのでは手も足も出ない。
     結局はキャベジンを選んでいったが(おそらく正露丸と同じくらいに知ってる名前だったのだろう)、とりあえず封を開けなければ返品できる旨を伝えた。
     誰かに頼まれて薬を買いに来るケースは良くあるが、一番良いのは薬の空箱を持ってきてもらうことだ。まず、間違いが無い。
     それができなければ、せめてメモを持参してきて欲しい。
     ただ、以前も使っていたから今回の症状にも効くかどうかは本当のところは分からない。だから、治療するという事で考えれば、一番良いのは症状を事細かに聞いておいてもらう事だろう。
     ウッカリすると、重大な病気を見過ごす事にもなりかねない。
     湿気のせいかゴキブリ駆除剤を買いにくる人が増えた。
     しかし困るのが、商品名を勘違いしたまま買いに来る事。
    「バルサン下さい」と言われて商品を出すと「違う」と言われる。どうやら、アースレッドが欲しいらしいと分かるまでトンチンカンな会話が続いた。
    「バルサンですよね?」
    「ええ、バルサンが欲しいんです」
    「それでしたら、こちらですが」
    「でも、知ってるのと名前が違うわ」
    「は? バルサンですよね?」
     ゴキブリ駆除剤の事をバルサンと言うのだと思っていたようだ。
     このように、商品名が普通名詞として使われているというケースを探してみると、意外なほど多い事に気づかされる。
     たとえば、バンドエイドも商品名だが学校の遠足などの持ち物リストでも、そのままバンドエイドと書かれている事がある。正しくは絆創膏だ。確か、商品名を限定するのは好ましくないという意見がPTAから出た事があるのだが、おそらく書いた人は絆創膏という言葉を知らなかったか、名前のイメージが頭に焼き付いていてそう書いたのだろう。
     そう言えば、「ステープラー取って」と人に頼んで通じなかった事がある。相手の人は、ずっとホッチキスという名前だと思っていたと言うので驚いた。
     この手の話題で有名なのは、NHKだろう。歌詞の一部に商品名が入ってるという事で歌詞を変えさせたりして評判が悪い。かぐや姫の『神田川』では、クレパスをクレヨンと変えさせたり(ボーカルがその事を忘れてしまって結局クレパスと歌ってしまったが)、山口百恵の『プレイバックPart2』では「真っ赤なポルシェ」の部分を「真っ赤な車」と言い換えさせられた。しかし、“車”って……(^-^;
     一番呆れたのは、松本伊代の『センチメンタルジャーニー』で「伊代はまだ16だから」の部分を「私まだ16だから」と変えさせた事だろう。そりゃ確かに、芸名も商品名には違いないけどさ(笑)
     ちなみに、テトラポッドもテトラ社の商品名で、本来は消波ブロックと言わなければならないらしい。
     患者さんから薬をまけて欲しいという電話が入る。
     いや、それでなくてもウチは安くしすぎているくらいなのに。
     大型店なら他の商品の儲けを当てて激安商品を設定できるだろうが、ウチでは仕入れ値より安くなどできない。
    「仕入れ値より安くする事はできません」と伝えたら、「病院で同じ薬をもらった時にはもっと安かった」と言われた。
     そりゃ安いでしょ、保険のおかげで患者の負担割合は3割なんだから(^-^;
     負担割合が3割に上がる時にあれだけ騒がれたのに、ニュースを見ていなかったのだろうか。どうして、病院で処方される薬が安いと思ってるのだ。
     まさか、病院は大きいからドラッグストアーのように値引きして激安で販売してると思ってるんじゃあるまいなσ(^◇^;)。
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    ◆7月2日(水)/2003年◆
     今日は朝から次々とFAXで処方箋が入り、バタバタと患者さんが薬を取りに来た。
     ある患者さんから電話。今日は取りに来れないので、2日後に来店との事。
     ちゃんと電話してもらえるのはありがたい。
     中にはFAXを送っておきながら、別な薬局で薬を受け取って知らんぷりという患者さんもいる。その場合、用意した薬はロス(欠損)になる。
     なので、取りに来ない患者さんがいるとハラハラして持つ事に。
     情報番組で森前総理の失言の事をやっていた。
     太田議員の発言が物議を醸した少子化問題のシンポジウムで、「子供を生んで国に貢献した人に、ご苦労様と面倒をみてあげるのが本来の福祉」というような事を言っていたようだ。
     これはちょっと弁護できないなぁ(苦笑)
     障害者などはどうなのかとか、不妊症の女性はどうなんだと。
     今どき、「国に貢献できなきゃ助けない」って論理を信奉しているというのは、確かに呆れてしまう。
     ただ、例によって女性議員などが的外れな抗議をしているのにも呆れてしまうが。
     森前総理の発言で唯一まぁ賛同できない事もないかなと思うのは、「自由を謳歌しておいて」という部分だろうか。自分の責任で自由を選び、困ったら助けてくれでは虫が良いというのは、確かに思わないでもない。
     この発言を好意的に解釈すれば、「自分のためにも福祉に貢献しなさい」と言う含蓄のあるお説教だろう。100歩くらい歩み寄らないとならないけど(笑)
     しかし、抗議している女性議員の的外れぶりには、ちょっと私は歩み寄れない。
     辻元清美氏などのように議員秘書給与の流用などの明らかな犯罪行為ならともかく、主義や思想で議員辞職をせまるというのはいかがなものか。
     それを言うのなら、北朝鮮に対して好意的な主張をしてきた社民党の議員など総辞職しなければならないはずだ。
     あの悪名高いナチスでさえ民主主義の中で生まれた。ナチスの台頭を許したのは、偏った思想に政治が支配された事だ。日本も大政翼賛会ができて、戦争へ突き進む事を止めることが出来なかった。
     それらの事から考えれば、私は失言や暴言などですぐに辞職を迫ると言うのは、政治的に正しくないと思う。それでは政治家は仮面を被るばかりだ。仮面を被った政治家に国政を託そうという気は無くなり、ますます国民の政治離れが進むのではないか。
     失言おおいに結構。自分の考えを隠して国民を欺く政治家よりは、よほど信頼できる。自分が賛同できなければ、支持しなければ良いだけの事だ。
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    ◆7月3日(木)/2003年◆
     昨日に続いて処方箋がFAXで次々と舞い込む。
     しかし、調合が必要だったりしなかったので、手間としては極めて楽。
     もっとも、楽だと思っている時ほどミスを犯しやすいので注意注意。
     もうすぐレセプトの提出期限なので、先月分の処方箋をチェック。
     それと、先月提出したレセプトで患者さんの保健者番号が該当者ナシで戻ってきてしまったのが何枚かあるので訂正して再提出の準備。
     ところが、処方箋と照らし合わせても番号が間違えてないものが一件あって困ってしまった。
     川口市から戻ってきたものは、「番号不足」とか「登録失効」というように、どこが間違えているかも知らせてくれるので楽なのだが、さいたま市から戻ってきたものは「該当者ナシ」の記述だけなので、処方箋と照らし合わせて番号が一致してしまっては、どこが間違えているのかも分からない。不親切だなぁ。
     こちらのミスだけならば仕方がないが、患者さんが自分の保険が失効してるのを知らないで提示した場合もあるので、それはこちらでは調べようが無いのに。
     海外出張をする息子さんのためにと漢方薬を求めてお客さんが来店。
     葛根湯(かっこんとう)に麻黄湯(まおうとう)と桔梗湯(ききょうとう)。
     それに平胃散(へいいさん)を注文された。
     風邪と言ったら葛根湯ばかりを出す医師もいるのに、ちゃんと葛根湯の適応よりも症状が進んで熱が高くなった場合に有効な麻黄湯も合わせて、さらに扁桃炎を起こして喉が痛くなった場合の桔梗湯も忘れていない。
     風邪に備えた漢方薬の選び方としては完璧である。感心してしまった。
     しかも、風邪で胃の調子が悪くなった時のために平胃散まで選んでいるのだから、もはや何も付け足す事は無い。
     ちょっと寂しいかな(苦笑)
     口内炎の塗り薬が次々と出て品切れになった。
     こんな事も珍しいのだが、ここのところ暑かったり寒かったりしたせいかもしれない。
     口内炎は、ビタミンBなどが不足するとできやすいのだが、天候や気温が不安定だと胃腸が弱って栄養の吸収率も落ちるので、わりと患者さんが集中する。
     口内炎が出来やすいという人は、予防のためにもビタミンBの入った栄養剤を飲んでおくと良いだろう。
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    ◆7月4日(金)/2003年◆
     どうも、持病の喘息が良くならない。
     半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)を飲んでいるのだが、悪くはならないものの低空飛行で安定してしまっている。
     う~む、見立てを間違えたかな……。
     どうも今回は、原因が特定できなくて上手くない。こんな事じゃイカンぞ。>俺
     お母んに相談したら、麦門冬湯(ばくもんどうとう)香蘇散(こうそさん)も飲んだらどうかと言われた。
    「そんなに飲むのは嫌だなぁ」と言ったら、「どれか当るでしょ」とのたまう。
     お~い(^-^;;; そんないい加減な(苦笑)
     ちなみに、半夏厚朴湯は体力低下や精神的なストレスが原因の場合、麦門冬湯は、気温の変化などに体がついていけずに胃を痛めて肺が熱を持っている場合、香蘇散はアレルギー性の喘息の時に使う。
     他にも体が冷えてるのが原因の場合は小青龍湯(しょうせいりゅうとう)、体が温まって咳が止まらない場合は五虎湯(ごことう)、咳き込んで夜も寝られないくらいな場合は麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)、などがある。
     いつもは当たるのだが、いったいどうした事か。
     文献を調べて、しばし勉強。
     スタッフと、病院で出されるガスターの話。
     http://www.naoru.com/gaster.htm
     高齢者や痩せている人には、本来はタブーのはずなのだが、胃薬として処方される事が多い。
     風邪と言えば葛根湯、というように胃薬として医師が手軽に扱ってるような気がする。
     相談薬局と銘打ってる訳でも無いのだが、病院でもらった薬が合わないようだと相談に来る患者さんのほとんどが、薬を調べてみると名前こそ違え、ガスターと同じ成分の類似した薬だったりする。
     でもって、ウチで処方してる訳では無いので、医師に直接連絡する事ができず、せいぜいが「医師と相談してみて下さい」としか答えようが無い。
     不謹慎だが、ここらで一発重篤な被害者が出て副作用が大きく取り上げられないと、医師の意識は変わらないのかもしれない。
     そうそう、そう言えば3年以上も胃痛に苦しんでいて、ウチで漢方薬の平胃散(へいいさん)を買って服用していた患者さんがいたのだが、平胃散を飲むのをやめるとまた痛くなると言うので、詳しく訊いてみると、やはり病院からガスターが出されている事が分かった。
     今までずっとウチに通ってきていたのに、一度もその事を聞き出せなかったのは汗顔の至り。
     そこで、医師と相談してガスターをやめるように伝えたところ、後日ガスターを飲まなくなってから3年も苦しんだ胃痛が治ったとか。で、胃痛が治ったのでずっと飲んでいた漢方薬もいらないとの事。ありゃ(^-^;
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    ◆7月5日(土)/2003年◆
     明け方から目が痛くて目が覚めた。
     うう…、目が痛くて開けられない(T-T)
     思い当たるのは、夕べ寝る前に仕掛けた『アースノーマット』(アース製薬株式会社)。
     http://www.earth-chem.co.jp/
     どうやら、空気中に散布された薬剤でアレルギーを起してしまったようだ。
     普通は、そんな事は無いのだろうが、我ながら難儀な体である事よ。
     目を洗って、アレルギー用の目薬を点(さ)した。
     うっすら開けた目で畳の上を見ると、蚊が何匹か落ちている。
     先日までは『虫よけ天然ハーブ』(フマキラー株式会社)を使っていたのだが、期待した効果が無くて変えたのだ。
     http://www.fumakilla.co.jp/
     効果覿面なのは良かったものの、こっちまで撃墜されてしまった(^-^;
     『虫よけ天然ハーブ』の方は、テレビCMでは玄関に置いておくと、ドアを開けても蚊が入ってこないようなイメージがあるが、実際に使ってみると蚊が平気で寄って来る。
     『虫よけ天然ハーブ』の容器の中に落ちて蚊が死んでる事から、ちゃんと効いてはいるようなのだが、それはつまり蚊が近寄ってこれると言う事でもあって、私はかなり蚊に食われてしまった。
     説明書を読むと、有効範囲が「玄関(2~4畳)」と書いてある。うう~ん?
     玄関は普通、そのまま廊下につながっていたりして、密室なんて事は無いはずでは?
     家によっては、玄関の中にもう一枚引き戸がある場合もあるだろうが、そうは多くないと思うぞ。少なくとも、テレビCMに出てきた家は、明らかに玄関と廊下がつながっていて密室になっていない。
     有効範囲が2~4畳という事は効き目もその程度と言う事で、期待した効果が無いのは納得できるが、それを玄関用として販売しているのは腑に落ちない。
     ちょっとウチのお店では売りにくいな。
     ……と、ここまで書いて気がついたが、私も説明書を最初に読んでいなかった訳で、その点は反省。
     やはり説明書を読むのは大事である。
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    ◆7月6日(日)/2003年◆
     今日は血流計のデータの読み取り方に関する勉強会に出席。
     http://www.tokyo-paramatech.com/products/products.html
     先月、血流計で不整脈を示すグラフが出て、脳出血の前触れを発見する事が出来たので、もう少し詳しく知っておこうと思い立っての事。
     会場には、やや遅刻して到着。浅草公会堂の入り口が分からなくて、しばらくウロウロしてしまったのだ(^-^;
     浅草公会堂というのは演芸場みたいなものだと勝手に思っていて、集会室のような部屋があるとは露知らず、「ここではないのかな」とさえ思ってしまった。
     http://www.taitocity.net/taito/koukaidou/
     部屋に入ると席は満杯。
     まぁ、遅刻した方が悪いのだが、事前に参加申し込みを受け付けておいて座席数が足りないというのもどうか。
     代わりにスタッフの席に案内された。
     で、スタッフがどこだかに(たぶん受付)に行ってしまったため、出席者から私がスタッフと間違われ、「書く物はありませんか?」とか「トイレはどこですか?」と尋ねられたりして困った。
     そこで、ちゃんと対応してしまう自分もどうかと(苦笑)
     その後も何人か遅れてきた人がいるところをみると、ずいぶんと大目に受け付けてしまったらしい。
     やはり、出席率を見誤ったのだろうな。
     血流計は、血圧計と同じように腕に巻いて、血圧と血流状態、その他に血管の弾力や心臓の負担度などを測定する事ができる。
     主に右腕で測定するのだが、その根拠としては基本的に心臓は左側にあり、右腕側の方が血圧がやや高いので、異常を発見しやすいという事らしい。
     貧血と言うと低血圧と言うように思われがちだが、高血圧や血行過剰の場合でも貧血を起す事があるという。
     原因としては、血中のヘモグロビンの濃度が低い場合、体の隅々まで栄養が行き届かないため、血圧を高めて血の量を無理矢理に増やそうとするためだそうだ。小球性低色素性貧血という疾患名であるらしい。
     血圧は高いのに良く貧血を起すような人は、病院で血液検査を受けた方が良いかもしれない。
     危険な兆候のグラフの形も幾つか紹介された。
     グラフの形が二等辺三角形になるのが正常値と言う事で理想なのだが、グラフの後半がブツ切れになるような直角三角形などは突然死のタイプだとの事。メモメモφ(..)
     小さい三角形が出ない人も危険。また、グラフの前の方に出るほど、免疫力が低下しているという事らしい。
     あっ、今さらですがコレらは忘れないための単なるメモです(笑)
     自宅に血圧計や脈拍計がある人は参考にどうぞ。
     PRP(心筋負荷指数)=最高血圧×脈拍数。
     単位は、リットル/min(1分間)
     PRPの理想値は、7000~12000との事。
     COI(心拍出量)=SV(1回拍出量)×脈拍。
     男性は、体重/13
     女性は 体重/14
     
     血圧は、下記の式で算出しているとの事。
     血圧=血流量(SV)×総抵抗(TPR)。
     この式を見てピンと来た人は、偉い。
     この式に基づいて考えると、血圧が同じでも総抵抗が低い人は血流量が多い可能性があり、その場合は心臓への負担は高いという事になる。
     逆に、血圧が同じでも、総抵抗が高い人は血液が粘っていて血流量が少なくて、血管への負担がかかってるという事になる。
     つまり、血圧が高くても血流量と総抵抗のバランスが取れていれば、それほど心配する必要は無いし、逆に血圧が正常だったとしても危険が潜んでいる事がある。
     単純に血圧値で一喜一憂しないのが吉といったところか。
     症例データの中で、あらゆる値が、0、0、0と測定不能を示しているのを初めて見た。完全に血液の流れが悪いので、病院での治療が必要だとの事。
     滅多に出会う事は無さそうだが、気をつけておこう。
     今回の勉強会は、かなり収穫が大きく、出席して損は無かった。
     しかし、遅刻した私が言うのもなんだが、タイムスケジュールの管理は悪すぎ。予定時間を30分もオーバーしちゃいかんだろう。遠くから来ている人は帰りの電車の都合もあるはず。
     時間が押せ押せになってるのに、なおも質問を受け付けてしまっては、いつまで経っても終わらない。
     サービス精神も、ほどほどに。
     オマエモナー( ̄▽ ̄)>俺
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    ◆7月7日(月)/2003年◆
     朝は大抵、奥さんの方が先に仕事に出るのだが、枕元を見ると奥さんの携帯電話が置き去りに。
     またかい! 携帯電話は携帯してくれ(^-^;
     私もお店に出ると、雨天だというのに千客万来。
     FAXでの処方箋も次から次へと。
     かてて加えて初めての患者さんの初めての薬もあって、問屋さんへ発注をかけるそばから、相次いで追加発注。
     しまいには問屋さんから「さっき同じ物の注文を受けましたが」と言われてしまった。ズゲッ!!Σ( ̄□ ̄;)
     患者さんが“頭寒足熱(ずかんそくねつ)”という言葉を使っているので、てっきり分かっているものと思って健康相談に応じていたところ、どうも話が食い違ってきて噛み合わない。
     途中で、“頭寒足熱”の意味を「頭は熱くないのに足が火照ってしまう」という“症状”の事だと思っているらしい事が分かった。
     “頭寒足熱”というのは、「頭は冷やして、足は温める」のが健康に良いという、病気の予防方法なのだ。どこで、間違ったのだろう(^-^;
     病院からの患者さんでツムラ社製の八味地黄丸(はちみじおうがん)を出している患者さんがいて、薬が補中益気湯(ほちゅうえっきとう)に変更になったので同じツムラ社製のを仕入れたら、患者さんが医師から「カネボウ社製のじゃないとダメだと言われました」との事。
     八味地黄丸が処方された時にも医師からはカネボウ社製を指定してきていたのだが、その時には病院に連絡してツムラ社製のでも良いという返事をもらって出していた。会社が違っても成分は同じなのだから、本来は問題無いはずなのに、どうしてカネボウ社製にこだわるのか。
     ウチがツムラ社製の漢方薬を揃えてるのは、カネボウ社よりも漢方薬の種類が多く、また漢方薬製剤を他社より先に開発して販売していたと言う実績があるからだ。
     現在、国内での漢方薬に振られている番号、例えば葛根湯(かっこんとう)は1番とか、小青龍湯(しょうせいりゅうとう)は19番というようなのも、ツムラ社が使い始め、やがて他社もそれに倣って採用しているくらいだ。
     わざわざ患者さんに「ダメだ」と言うほどの理由が分からない。
     やむなく問屋さんにお願いして交換してもらった。普通なら、仕入れた分が全部ロス(損失)になるところだったが、問屋さんの好意に甘えさせてもらって助かった。
     問屋さん曰く、「その医者、カネボウからリベートもらってるんじゃないでしょうかねぇ。そこまでいかなくても、カネボウの営業マンがよく顔を出してるとか」
     うう~む、やっぱりそうなのかな。
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  • ≪通巻10号≫
    「好きな歴史上の人物」/総合感冒薬は気をつけて/人に勧める時には調べてから/痙攣性便秘の場合/笠間不倫紀行/ビデオ評『TRICK』(劇場版)/病院で薬の受け取りを待たされる理由

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    ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                    ≪通巻10号≫
    提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
    発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
    編集 : 北村俊純
    窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
    ※6月24日(火)……「好きな歴史上の人物」
    ※6月25日(水)……総合感冒薬は気をつけて
    ※6月26日(木)……人に勧める時には調べてから
    ※6月27日(金)……痙攣性便秘の場合
    ※6月28日(土)……笠間不倫紀行
    ※6月29日(日)……ビデオ評『TRICK』(劇場版)
    ※6月30日(月)……病院で薬の受け取りを待たされる理由
    ******************* 先週の平凡な日記 *********************
                                       
    ◆6月24日(火)/2003年◆
     ハンガリーの高校生対象の世論調査で、「好きな歴史上の人物」の6位にヒトラーの名前が挙がり、非営利の教育機関FISZが驚いたという記事をニュースサイトで見た。
     確かに意外とは言えるが、ナポレオンが2位に入ってる事を思うと、あまり不思議では無いかもしれない。
     当たり前ではあるが、ヒトラーが歴史に残る悪行をしたのは、総統になってからだ。
     ヒトラーを忌み嫌うあまり知られて無いかもしれないが、国家元首としてのヒトラーは総統の地位だったが、軍での階級は伍長だったりする。
     まぁ、「庶民出身なんだよ」という、国民に親近感を抱かせるための誤魔化しなんだろうが、庶民出身だった事は事実だ。
     小男で小心者で、写真を見れば分かるが決して美男子でもない男が出世して権力を手にするなんて、ある種の憧れを抱かせるのは当然だろう。
     権力を手にした後の残虐非道さは非難されてしかるべきだが、逆に良い逸話も残っていて、この御仁なかなかに魅力的なのだ。
     まず、ヒトラーは菜食主義者だった。そして、動物が可哀想という理由で、動物実験を禁じていた。(でも、ユダヤ人は虐殺した。)
     また、ヒトラーは女性に対しては非常に潔癖で、かつ愛情を注ぐ事を惜しまないタイプだったようだ。そのためかヒトラーが自殺をする時、愛人でもあったエヴァ・ブラウンはヒトラーの手を取り「わたしはあなたと一緒にとどまります。わたしは絶対に離れませんよ。」と言ってキスをしたと伝えられている。
     一方、映画『独裁者』で痛烈にヒトラーを批判して戦争に断固として反対した喜劇王であるチャールズ・チャップリンは、3度の離婚を経験し莫大な慰謝料に苦しんだと言う。しかし、世界の名声を手に入れた。
     1人の女性に死を共にするほど愛されながら世界に憎まれた男と、世界の名声を得ながら愛を得られなかった男。
     これもまた歴史の皮肉だろうか。
     ちなみに私が好きな歴史上の人物は、前田利家の甥、前田慶次郎利益(まえだけいじろうとします)だ。
     http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Suzuran/7660/kabuki0.html
     NHKの大河ドラマ『利家とまつ』では及川光博が演じていたが、作り直しを要求したいぞ(笑)
     厚生労働省研究班がまとめた診療指針によると、失明の原因となる白内障について、点眼薬投与は日本独自の治療で、「科学的根拠は無い」と発表された。
     手術を主要な治療に位置づける一方、広く使われている目薬や飲み薬には「効果に関する十分な科学的根拠がない」という指摘のようだ。
     白内障の目薬は、ウチではけっこう売れ筋なので、これは痛い。
     肘を怪我していて膿んでしまったという患者さんが来店。
     どうやら怪我をした時にキズドライを使ったらしい。
     怪我をキズドライを使うと、まず間違いなく医者に怒られる。傷口の洗浄ができないからだ。
     とりあえず化膿止めと滅菌ガーゼを勧めて、傷口を良く洗ってから手当てするように伝えた。
     しかし、キズドライを使った後に化膿した傷口を洗うのはそうとうに痛い。
     私は遠慮したいな。痛いのには弱いので(^-^;;;
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    ◆6月25日(水)/2003年◆
     梅雨にあるまじき大雨。
     シトシトと降る雨なら風流だが、土砂降りでは風情も何もあったもんじゃない。
     この雨では午前中は閑古鳥が鳴くかもしれない。
     
     雨がやむと、やはり患者さんが次から次へと来店。
     またいつ降り出すか分からないから、一時に押し寄せてくるかのよう。
     風邪が治った後に咳だけが残ってしまったという患者さんが来店。
     咽喉がつまったようになり、咳が止まらないのだそうだ。
     麦門冬湯(ばくもんどうとう)をお出しした。
     詳しくお話を訊くと、風邪のひき初めには何も飲まなくて、風邪をこじらせてから総合感冒薬を飲んだらしい。一番悪いパターンである。総合感冒薬は、種類にもよるが風邪を長引かせてしまう事があるのだ。
     しかし、その患者さんはその辺りの事をちゃんと理解していて、「いやぁ、失敗しました。いけないと分かってはいたんですけどねぇ」と言っていた。
     こうゆう患者さんならば、合った薬さえ渡せば経過は良好だろう。
     最近になってK病院から処方箋が良く来るようになった。
     今まで薬剤師会からの再三にわたる院外処方箋を出すようにとの働きかけに対して、「患者さんに対する嫌がらせじゃないのか」と思えるほど抵抗していたのに。
     なにしろ院内の壁に、「院外処方箋に切り替えた場合は院内処方に戻す事はできません」などと、患者さんに躊躇させような張り紙をしていたくらいなのだ。
     いったい、どうゆう心変わりか。
     しかし、なんの予告も無かったのでウチはテンヤワンヤ。
     出してる薬が、どれも市内の他の病院ですら扱っていない特殊な物ばかりなのだ。おそらく患者さんの費用の負担が少ないように、同じ効能の薬価が安い物を選んでいるのだろうが、せめて近辺の薬局には通知しておいて欲しかった。
     なにしろ問屋さんに注文したら、入荷が来週になると言う返事があったくらいだ。それほど流通が少ない薬なのだ。
     下手に在庫を抱えると赤字になるし(すでに毎月20万円)、これからどうしよう(^-^;
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    ◆6月26日(木)/2003年◆
     今日は風も爽やかで快適な気温。
     冷房を入れないで、お店のドアを開け放した。
     
     胃の調子が悪いという患者さんが来店。
     病院からもらっている薬のせいではないかと相談され調べてみると、患者さんの予想通りだった。
     胃酸過多の薬が出ているのだが、患者さんにはそんな症状は無い。
     どうも、一緒に出されている薬の副作用に胃腸障害が起こる可能性があるため、それに備えるという事で出されたようである。
     しかし、胃腸障害に備えると言っても、胃酸過多の薬は症状が現れていない時に服用すると、便秘がちになったり体に熱がこもって火照ったりしてしまい体調を崩す原因になる。
     ここのところ、同じようなケースの患者さんが何人か来ているのだが、どうも医師が良く分からずに乱発しているようだ。なんだかなぁ。
     ところが、今回の患者さんはそれだけで終わらなかった。
     風邪の薬として漢方薬の葛根湯(かっこんとう)が出されていたのだ。
     しかし、患者さんのお話によると寝汗をかなりかくという事で、それをちゃんと医師には伝えているとの事。だとしたら、葛根湯を処方したのには感心しない。 
     葛根湯は適応症状の条件として、「自然発汗が無く」と指定されており、また「比較的体力のあるもの」となっている。
     だが、目の前の患者さんはどう見ても痩せていて体力は衰えているし、寝汗をかくと言っているのだから、葛根湯を「飲ませてはいけない」患者さんだ。
     風邪には葛根湯と思い込んでる人が確かにいるが、医師がそんな事でどーする。
     なんだか、落語の『葛根湯医』を思い起こさせる。
     なんでもかんでも葛根湯を出す医者がいて、屋根から落ちて骨折した大工にも「葛根湯をやっとけ」というオチなのだが、それを実際にやられては笑えない。
     すぐにでも医師に薬の間違いを指摘してあげたいところだが、ウチのお店で処方した薬ではないので、直に連絡する事はできない。
     患者さんには、他に有効な漢方薬があるので医師と相談するようにだけ伝えた。
     マックスファクターの営業マンが来訪。
     営業マンとしては優秀なのかもしれないが、本当にお客さんの事を考えてるのか?
     企業の論理をお客さんに押し付けてるような言動ばかりでイライラさせられる。
     そう言えば、ウチのお店の近くの量販店ではマックスファクター商品が半値以下で売られていた。パッケージを見ると英語で内容に関しての事が書かれているので、アメリカなどから逆輸入してきた物なのだろう。
     結局、こうゆう商品を抑えることなんて出来ない訳で、正規取扱店が攻勢に出られないというのは、なんともやりきれない。
     
     胃腸が弱く疲れやすいという事で補中益気湯(ほちゅうえっきとう)を渡した患者さんから、具合が悪くなったと言う電話が入った。
     寝汗がひどく、寒気がして便秘しているらしい。
     ううむ、間違えた漢方薬を渡してしまったのだろうかと文献などを調べるが、該当するような副作用などは見当たらない。
     そもそも、補中益気湯を服用してそんな症状が出ること自体が考えられない。そこでもう少し詳しく話を訊いているうちに、予想外の事が分かった。
     ポカリスエットを飲んだのだそうだ。
     それだーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!
     普段から寝汗がひどくて、誰だかに「汗をかいたらポカリスエットが良い」と勧められたらしい。
     そりゃ確かにポカリスエットは汗をかいた後の水分補給とミネラルの摂取には「役に立たないこともない」が、あくまで“健康”で“体力のある人”が、“運動”した後に飲むものだ。
     体力が低下していて、体の中に熱が篭ってしまって寝汗をかく場合には適さない。むしろ、今回のように気分が悪くなり便秘を起こすことになる。
     誰が勧めたのかは知らないが、人に勧める時には調べてからにしてもらいたい。
     原因が分かったので、ポカリスエットを飲むのをやめて引き続き補中益気湯を服用するように伝えた。
     都立高生らが美人局をしていたというニュース。
     雑誌で「美人局は儲かる」とか、「被害者は罪の意識があるから警察に届けない」というような記事(投稿か?)を読んでやっていたらしい。
     しかし、実際にはホテルに入る前に脅してるんだからズルイなぁ。←論点がズレてるぞ。>俺
     笑ったのが、通っていた高校の校長先生のコメント。普段から素行が悪くて、喫煙をしたり教師に暴力を振るったりしていたという。
     いやぁ、大抵は「そんな事をするような生徒ではなかった」とか「そんな様子は見られなかった」とか庇ったりするもんなんかだが、こうまでボロクソに言われるとは、なんだか逆に彼らを褒めてやりたいくらいだ(笑)
     悪者は一見してワルな方が世の中のためには良いし(⌒▽⌒)
     池田小の児童殺傷事件で、殺人などの罪に問われ、死刑を求刑された宅間守被告は今日の公判でも、弁護士が一生懸命人間性が残ってる事を訴えようとしているのに、まったく反省した様子を見せなかったという。
     近年まれに見る、犯罪者の鑑である。
     惜しむらくは、これほどハッキリした完全無欠の悪人だったのに、それを見過ごした警察と、人権を守ろうとした人たちのせいで、子供たちが殺された事だ。
     ぜひ最後まで改心しないで、死刑廃止論や刑務所での受刑者の待遇改善論を抑えるのに貢献してもらいたい。
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    ◆6月27日(金)/2003年◆
     昨日、薬を渡した患者さんから電話。
     薬が一種類足りないとの事。
     ───すわっ! 入れ忘れか!?
     ひとまず調べてから折り返し連絡をさしあげますと電話を切って、在庫をチェック。
     1日に同じ薬が出る事はそんなに無いので(1日に来る患者さんが少ないからでもあるのだが……。ちと情けない。)、すぐに確認できた。在庫は、ちゃんと予定通り無くなっている。
     となると、用意をしたのにどこか別な所に置いて渡し忘れたのか。
     右往左往して探していると、さっきの患者さんから電話。薬は入っていて、勘違いだったとの事。
     ホッ=3
     子供が便秘しているとの事で子供用の浣腸を買いにお客さんが来店。
     便秘を治すためには、やはり牛乳などが良いのかと相談を受けた。
     詳しくお話を訊いてみると、便秘はしているが兎の糞のようなコロコロした便は出ているようである。
     しかも、家族と出かけたりした時に特に便秘になりやすいという。
     どうやら、便秘は便秘でも精神的なストレスからくる痙攣性の便秘のようだ。
     おそらく、その子にとっては家族と外出する事が緊張を強いられストレスになっているのだろう。もしかすると、親が外での躾に厳しいのかもしれない。これはあくまで憶測だが。
     それはともかく、痙攣性便秘の場合は、腸を刺激してはいけない。
     便秘を治そうとして食物繊維などを摂取すると、腸閉塞になってしまう可能性もある。牛乳や冷たいジュースなどはもってのほかである。
     温かくて消化の良い食べ物を与えた方が良い。 
     漢方薬としては小健中湯(しょうけんちゅうとう)が適応だろう。お腹を温め、自然排便を促す事が出来る。しかも、乳幼児から服用する事ができるので安心して使う事が出来るだろう。
     私も子供の頃に体質改善として、ほぼ毎日飲んでいた。
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    ◆6月28日(土)/2003年◆
     昨日の夜、Iちゃんとメールでケンカしてしまい、今日のデートはお流れと思っていたら、明け方に待ち合わせに関するメールが入った。
     怒りは解けたのかしらん。
     ウッカリそのまま2度寝して、起きたら予定の時間を過ぎていた。
     1日家にいるつもりでいたのだが、出かける支度を始めたら奥さんがオカンムリ(^-^;
     まぁそれでもちゃんと見送ってくれるんだから、出来た嫁なんだか何なんだか。ホテルに行っちゃダメと釘を刺されたが、行かない訳が無かろう(苦笑)
     家を出るのが遅れたため、待ち合わせ場所にも大幅に遅れて到着。
     Iちゃん運転の車に乗って、ひとまず昼食のとれる所へ向かった。
     ケンカの件については、まだ怒ってる模様。
     ただし、そっちよりもIちゃんの運転の方が怖い( ̄▽ ̄|||
     なにしろ、何件か食事ができるお店を見つけたものの、駐車場に車を入れにくくて断念したくらいだ。(おいおい)
     そんな訳で駐車場が大きくて車を入れやすいジャスコのテナントに入ってるレストランで食事をした。
     味は可も無く不可も無く。取り立てて憶えておくようなお店ではなかったので、ホームページがあるかどうかの確認はしなかった。
     食事をしてホテルへ……という欲求一直線はさすがに前回と同じでIちゃんの方が気恥ずかしくなったらしく、日動美術館に行く事になった。
     なんでも、北大路魯山人展をやっていて、明日が最終日なのだとか。
     私が北大路魯山人が好きだから、あらかじめ調べておいてくれたらしい。
     感謝(⌒人⌒)
     しかしIちゃんは魯山人に興味は無いので、最初は車で待ってると言い出す。
     まぁ、その方が私も気兼ねなくじっくりと見て回れていいのだが、それではデートの意味が無い。別にセックスだけが目的で会いに来た訳では無いのだ。
    (もちろんソレも目的だけど)
     不倫には違いないが、普通の恋人同士のようなデートもしてみたい。少なくともIちゃんとは、そうでなければならないとも勝手に思い込み、少し強引に誘って一緒に美術館に入った。
     http://www.nichido-garo.co.jp/museum/
     館内は撮影禁止なので、できるだけ目に焼き付けようとして、ちょっと心に余裕が持てなかったかもしれない。
     しかし、やはり魯山人の作った器は素晴らしい。
     美術館の方も、お膳の上に魯山人の器や箸置きを配置して、掛け軸や壷なども和室の中をイメージした展示台に置いてあり、心憎い演出をしている。
     魯山人の作品は、日常の中で使ってこそ美しい。ただ並べて展示するだけでは、その真価は分からない。
     それを美術館のスタッフも良く理解しているのだろう。
     く~、この器で食事をしたい!
     杯だけでも、持って帰っちゃダメですか(笑)←窃盗はやめとけ。>俺
     http://www.ne.jp/asahi/cyber/japanesque/rozanjin.htm
     魯山人の作品に夢中になりすぎて、ムリヤリ誘っておいたくせに、結局はIちゃんをほったらかしにしてしまい反省。
     美術館の駐車場から車を出して笠間稲荷神社に行くと、また駐車場に車を入れるのに苦労しそうなので、置いたまま移動する事にした。
     美術館の敷地内にある野外彫刻庭園を通り抜けると、恒例(?)の意図不明な銅像などが展示されていたので写真をパチリ。←古い表現だな。
     笠間稲荷神社までは、歩いて5分程度なのだが日差しが強くて、通りは日陰が無いのでちょっとヘロヘロに。お土産物屋さんのラムネで喉を潤した。
     神社などの古い建物を見るのは好きなのだが、私自身は4代続くキリスト教徒なのでお参りはできない。……事になっている(苦笑)
     なので、ここでも写真をパチリパチリ。
     Iちゃんの写真も撮ったのだが、「消してーっ!!」と言うので、とりあえず取っておく事にした。公開はしないけど。
     境内にあった木と空とのファインダーに収めた写真は、けっこうイイ線いってるのではないかと自画自賛。
     美術館の駐車場に戻って。車を出してからホテルへ移動。
     しかし、ホテルの近くでIちゃんが行くなら歩きにしたいと言い出した。
     自分が運転して入るのは、男を連れ込んでるみたいで恥ずかしいと言う。
     歩きで入る方が恥ずかしいと思うがなぁ(笑)
     女心は分からん。
     じゃあと言う事で、図書館の駐車場に車を置いて、ホテルに行く事にした。
     駐車場は夜まで利用できて、図書館を利用した証明証があれば駐車料金が割引になるらしいので、図書館にも立ち寄った。
     Iちゃんが勉強に使う資料を借りる。私が借りても返しに来れないしね。
     ホテルに行く道々で、歩道に花が植わっていたので、その写真を撮りながら目的地に到着した。
     花の写真は思いのほか良く撮れたと思うのだが、いかんせん名前が分からない(苦笑)
     分かる人がいたら、教えて下さい。
     ホテルのゲートから玄関に辿り着くまでIちゃんが妙に照れていて可笑しい。
     ほ~ら、よけいに恥ずかしいでしょ(笑)?
     入ったホテルは、外観はなんの変哲も無いラブホテルだったが、室内が檜造りという珍しいものだった。お風呂まで檜造りで、木の香りが心地良い。
     やる事は当然やったが、何故かIちゃんに歯まで磨かれてしまった。実習があるので、その練習台として。
     う~む、人に歯を磨いてもらうというのも照れるな。つーか、裸のまま歯を磨く事もなかろう(^-^;
     Iちゃんに駅まで送ってもらってお別れ。
     来る時には2時間で着いたのだが、帰りは特急待ちで何度か足止めを食って3時間もかかってしまった。
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    ◆6月29日(日)/2003年◆
     なにやら元気ハツラツ(?)な患者さんが来店。
     症状を捲くし立てて何か効く薬は無いかと尋ねられたので、効果のありそうな薬を勧めると、ナニが気に入らないのか「そんなの効かないでしょう」と言う。
     成分や効能を説明しても「嘘ばっかり」とキッパリ。なんなんだ(^-^;
     「嘘ばっかり」と断言されても……。
     そして、「~した方がいいんでしょ?」と言う事が、ことこどく間違った知識で往生した。
     いったい、どこでそうゆう間違った情報を仕入れてくるのだろう(^-^;
     結局尋ねてくるくせに、こちらの答えを悉(ことごと)く否定して、自分で選んだ薬を買っていった。
     えーと………、ホントになんだったんだろうσ(^◇^;)?
     大田誠一議員が少子化対策のシンポジウムだかで、早大生の集団レイプ事件を絡めて「レイプする人はまだ元気があっていい」と発言したとかで、報道番組で大きく取り上げていた。
     女性議員が、すかさず抗議して謝罪を要求してるのには苦笑するしかない。
     番組のコメンテーターなども「けしからん」という意見にまとまっていたが、1人くらい冷静な人はいないのか。
     最初にこの報を聞いた時には私も、「また失言か」と呆れた気持ちでいたのだが、そのシンポジウムの実際の映像を観て考えを変えた。
     良く観れば分かる…と言うより、良く観なくても分かるはずだが、大田議員はレイプを悪い事として前置きしていない。
     女性議員などは、これを「認識不足だから」と思っているようだが、太田議員は問題の発言の後で、「その元気があるなら」と話を続けている。要約すると、「レイプする人は元気があっていい。しかし、それなら家庭をしっかり持つべきだ」というような事を言っている。
     つまり、レイプする元気があるなら、その元気を別な事に使えと言ってる訳だ。すると、わざわざ「レイプは悪い事だ」と前置きしていない理由が分かる。
     レイプが悪いのは“当然”だからだ。当然だから、わざわざ前置きしなかったに過ぎない。
     女性議員の暴走は止まらず、「レイプ被害者に謝罪しなさい」とまで言っていたが、普通そうゆうのは“言いがかり”である。
     太田議員の例え話は、面白味が今一つで決して評価できる代物ではないが、それを「けしからん」と批判する方は国語力が衰えてるんじゃなかろうか。
     昨日、予定より帰りが遅くなったため、罰として奥さんが観たがってるビデオに付き合うことに。
     前々から奥さんが「観たい観たい」と言ってはいたのだが、テレビCMからしてハズレの匂いがプンプンしていたので避けていた作品である。
     その作品とは、『TRICK』(劇場版)。
     
     ストーリーとしては、自称売れっ子天才奇術師の奈緒子(仲間由紀恵)が、仕事を干されているところへ、ある村の村人たちの不安を取り除くため神を演じてほしいと村の青年団の団長と副団長の男女から依頼を受けて村へ。
     しかし、村に奈緒子が到着して神を演じてみたら誰も相手にしてくれない。
    理由は、何でも実体化する神、足の裏に目を持つ神、確率を支配する神など、自分こそが神であると称してる連中がすでにいたからだ。
     そこで、お互いに奇跡を村人たちの前で見せると言う神様対決をするハメに。
     その合い間合い間に不可思議な現象が次々と起こり、さらに殺人事件まで起きてしまう………。
     これだけ面白い条件が揃っているのに、どうしてこれほどツマラナイ作品が出来てしまったのか。それこそ、何かトリックがあるんじゃないかと思ってしまった(笑)
     テレビ版は未見なのだが、映画化されたという事はテレビ版の方はそれなりに良かったのだろうか。だとすると、合点がいく事がある。それは、映画としての映像美が無く、テンポがブツ切れで、いちいち気持ちが醒めてしまうのだ。
     キャラクターは面白かったので、これならもっとキャラクター性で愉しませてくれれば良かったのに、妙に物語を付けてしまったせいで失敗している印象がある。
     なにしろ、殺人犯の動悸があいまいだったり、盛り上がるシーンでハズレぎみのギャグを入れたりと、物語の方も観るべきところが無いのだから。
     う~、浮気の代償とはいえ、なんとも拷問に近い作品を観せられたものだ。
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    ◆6月30日(月)/2003年◆
     今日は、お母んが学校のプール検査に行ってるので、午前中は私とパート薬剤師さんだけ。
     そこを狙いすましたかのように、処方箋がFAXで次々と舞い込む。
     中でも往生したのが、一包化(いっぽうか)。
     朝・昼・夕食後などに飲む薬の量が多い場合、同じ剤形(粉薬とか錠剤とか)の薬を、朝に飲む物は朝に飲む物で、昼に飲む物は昼に飲む物でというように、一包みにまとめて入れる事である。
     処方箋を見ると、朝だけで10種類の錠剤を飲む事になっている。だから飲み間違えの無いように、それを1回に一包みで飲めるようにするのだが、それはつまり一錠づつパッケージから出して袋に入れていくという作業になるのだ。
     30日分だと、30錠を10種類で300個の錠剤をパッケージから出して、分包機という機器に入れて袋に包む事になる。
     お……、終わらん(^-^;
     ちなみに、これがその時の錠剤の空きシート
     そして、錠剤を分包機に乗せたところ。
     病院内で薬をもらう場合、かなり待たされる事があると思うが、その原因の1つは、この分包作業にある。
     待合室からは中の様子が良く見えなくて、どうして錠剤を入れるだけなのに時間がかかるのだろうとか、粉薬を袋につめるだけでそんなに待たされるんだろうと不思議に思っている人がいるかもしれない。
     だが、病院に来る患者さんの多くは子供でありお年寄りだ。
     すると、何種類かの薬を一包みにした方が間違いが無いと言う事で一包化するのというのは、さっきの通り。
     他には、患者さんによっては錠剤が1錠では多いと判断された場合には、カッターで割って半錠にする事がある。1日3回で30日分ならば、45錠もの錠剤を半分に割らなければならない。手作業で1錠づつである。
     また、散剤(粉薬)や液剤の場合は計量してから袋に詰める訳だが、ミリグラム単位で計る事になる。食べ物ならば、ちょっと多くてもお得と言う事で良い
    だろうが薬はそうはいかない。少しでも多ければ重大な副作用につながる事もある。
     何度も繰り返すようだが、袋詰めは機械でも、計量はあくまで手作業なのだ。
     さらに、散剤同士や液剤同士を混合する事もある。軟膏などの外用薬も、複数の薬剤を練り合わせる事がある。
     そんな訳で、そのような作業が必要な患者さんが1人ならいいが、病院ともなれば1日に何十人何百人も同様の患者さんが重なる。
     機械は確かに手早く正確に「袋に詰めてくれる」が、錠剤を割ったり計量したりするのに1件5分かかれば、それが重なっていって1時間2時間と時間が押せ押せになってしまうのだ。
     それは病院の目の前の、いわゆる門前薬局も同じ事。
     だから急病でもない限り、家の近くに調剤を受け付けてる薬局があれば、病院からはサッサと帰って、近所の薬局で調剤をしてもらった方が待ち時間が少なくて済む。
     ただし、薬の在庫が無い場合もあるので、先に薬があるか電話を入れたり、もしくは処方箋を薬局に預けて後で取りに行くのが良いだろう。
     ウチの薬局の場合は、病院からFAXで処方箋を送ってもらって、患者さんが来店するまでに用意するようにしており、同じような事ができる薬局も最近は増えてきてるので、一度近所の薬局で尋ねてみる事をお勧めする。
     ちなみに、コレは分包機で薬を袋に詰めているところ。
     早いんだコレがまた。
     遅いのは、人間の手作業の方σ(^◇^;)。
     病院の薬を受け取りに来た患者さんが、出されている目薬を付けると痒くなると漏らした。
     その事を医師に告げたかどうかを尋ねると、ちゃんと伝えたとの事。
     ところがその医師、「嫌なら出しませんよ」みたいな事を答えたらしい。
     おいおい、それはないだろう。患者さんが不安になってるのに。
     とりあえず目薬は渡したが、痒みが強いようなら使わない方が良いと伝えた。
     しかし、いるんだねぇ。患者さんを患者として見ていない医者って………。
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  • ≪通巻6号≫
    薬が合わないと感じたら相談を/携帯血糖値測定器を入荷/Webラジオの収録/『マトリックス リローデット』/ラブホテルで歯科衛生の講義/オムレツレストラン『ラケル』のパン/新型肺炎SARSには冷静な対応を

    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                  ≪通巻6号≫
    提供 : まぐまぐ
    発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
    編集 : 北村俊純
    窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
    ※5月27日(火)………薬が合わないと感じたら相談を。
    ※5月28日(水)………携帯血糖値測定器を入荷。
    ※5月29日(木)………Webラジオの収録。
    ※5月30日(金)………『マトリックス リローデット』
    ※5月31日(土)………ラブホテルで歯科衛生の講義。
    ※6月1日(日)………オムレツレストラン『ラケル』のパン。
    ※6月2日(月)………新型肺炎SARSには冷静な対応を。
    ******************* 先週の平凡な日記 *********************
                                       
    ◆5月27日(火)/2003年
     朝の情報番組で“ビブリオマンシー(書物占い)”の事を取り上げていた。
     なんでも、『魔法の杖』という邦訳本でビブリオマンシーをして、前向きに生きていこうと言うのが流行っているとか。
     無理矢理、流行らせようとしてるとしか思えないんだけど(笑)
     だいたい、占いに頼る時点で後ろ向きな気もする。
     http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/478971859X/250-8095144-0462617
     ちなみに、本来はビブリオマンシーは聖書で行う。
     いわば、聖書を読ませるための方便である。
     テレビでは、「好きな女の子に告白するべきか」とか「一戸建ての家が欲しい」という事でビブリオマンシーをしていたが、本来はそんな“願掛け”のための占いではない。
     聖書には、「貧しい者は幸いである。(中略)富める者は災いである。」と書いてある。
     喘息を患っていると言う患者さんが来店。
     話を聞くと、鼻づまりもあって夜寝る時に苦しいと言う。
     しかし、病院からもらってる薬は小青龍湯らしい。
     確かに小青龍湯は喘息の治療に使うが、同時に体を温める効果がある。
     そして、鼻づまりの原因は“のぼせ”である事が多い。つまり、冷やさなくてはならない。
     担当の医師が喘息を先に治療しようと考えているのか、それとも単に小青龍湯がどのように作用するのかを知らないだけなのか。
     病院から処方されてる場合は、患者さんに直接「その使い方は間違ってますよ」とも言えない。
     医師と患者さんの信頼関係を損ねる事になりかねないからだ。
     せめて処方している薬局がウチならば、担当の医師に連絡を取って薬の変更を提案する事もできるが、薬は別な薬局で受け取ってるようなのでそれもできない。
     一応、患者さんに漢方薬の一覧表を渡して、鼻づまりに効果のある漢方薬が“あるという事”だけを教えた。後は患者さんが自分で医師に相談するか、薬を受け取っている薬局に相談してももらうしかない。
     ウチには、漢方薬に詳しいと言う事で来てくれたようではあるが、今回はウチから出した薬ではないので、出来るのはここまで。なんとも歯がゆい。
     病院からの処方箋で薬を受け取りに来た患者さんが、今回は前回の錠剤を半分に割った物なので値段も半分のはずだとゴネて困った。
     薬の量が半分になったとしても、単純に半額にはならない。
     調剤基本料や薬剤情報料などが加算されるので、薬の量が減ったとしても少ししか下がらない。
     また、今回のように錠剤を半分に割った場合は、薬代が減っても薬を割る手数料が加算されるのでトータルでは割高になる。
     確かに患者さんの側から料金の算定方法が不透明な面があるのは否めないが、医療改革の流れの中で、領収書にはそれらを記載するようにはなってきている。
     それに、ラーメン屋で半ライスを頼んだって値段は半額ではないのだから、分かりそうなものだとも思うのだが………。
     夕方頃になってクシャミが止まらなくなる。
     頭もボーッとしてきて、風邪のような感じ。
     柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)を飲んだものの効き目が弱いようなので、続けて葛根湯加川弓辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)を飲んだ。
     いささか乱暴な飲み方ではあるが、スーッと楽になってきた。
     家に帰って夕飯を食べてから、今日は早めに寝る事にした。
    ◆5月28日(水)/2003年
     問屋さんが新しい商品として、携帯血糖値測定器を持ってきた。
     針で指先を刺して、滲んでくる血液を試験紙に付けて測定するという物だ。
     先端恐怖症の私でも使えるように、ペン状の先に針が隠れてるので安心して使える。
     針も使い捨てで、毎日測定しなければならない生活習慣病の患者さんなどは今までより少し楽になるかもしれない。
     http://www111.sakura.ne.jp/~kitazono/order/order_kanri_kettou.html
     雑貨が少なくなったので近所のドラッグストアーに買出し(笑)
     ウチの近くには7件のドラッグストアーがひしめき合いしのぎを削っている。
     仁義無き戦い状態である。
     しかし、ウチはそもそも雑貨は諦めたので、あまり影響は無い。(おいおい)
     まずはBiGドラッグの浦和円正寺店に行ってみた。
     このBiGドラッグというのは(株)シブヤ薬局の系列で、関東を中心にチェーン展開をしているらしい。
     http://www.shibuya-pharm.co.jp/
     で、他のお店は知らないが、近所の浦和円正寺店の不思議なところは、まず店員が挨拶をしない。ほぼ、ポーッと突っ立ってるだけ。
     商品の棚を尋ねても、ほとんど分からない。
     なんだか楽そうで羨ましい限りだ。
     目当ての商品は見つけたものの、結局買わずにセイムスの柳崎店の方に行ってみた。
     すると、セイムスの方はまったく違う。
     http://www.fujiyakuhin.co.jp/seims/
     外で商品の整理をしていた店員が挨拶をしてくる、店内に入るとレジの店員が挨拶をしてくる、店内を移動している店員が挨拶をしていく。
     しかも、その挨拶はシツコイわけでもなければ、片手間の感じもしない。ごく自然の雰囲気だ。
     実はウチに来る患者さんからも、セイムスは良い評判を聞く事が多い。
     BiGドラッグは怖くもなんともないが、セイムスは脅威となる。
     さすがは、ウチの奥さんが面接を受けて落ちただけの事はある(苦笑)
     アルバイトといえども、教育が行き届いてるのだろう。
     とても気分良く買い物が出来て、つい必要の無い菓子類などまで買ってしまった。罠か(笑)!?
     なんにしても、あの接客の姿勢は学ばねばなるまい。
     
    ◆5月29日(木)/2003年
     今日の関東は7月上旬並みの気温だそうな。
     患者さんが少ないのも、暑すぎて出かけないのだろうか。
     夕方になれば化粧品のお客さんが来るかもしれないと待ちつつ、ホームページの更新作業を進める。
     今日は早めに仕事をあがって、SEでやっているWebラジオの収録のために貸しスタジオへ行くことになっているのだが、弟が夜勤で夕飯を食べてから出かけるため、お母んが用意するためにいったん家に帰ってしまった。
     戻ってくるまで店番である。
     こちらも出なきゃならない時間がせまってるのに、なかなかお母んが戻ってこなくてジリジリと待つ。
     予定時間を少し過ぎてしまったが、お母んが戻ってきたので慌ててお店を出た。
     ところが……、なんとスクーターがガス欠。
     エンジンが止まってしまい、ガソリンスタンドまで引くハメに。
     最近は健康のために自転車か歩きだったため、ガソリンの残量を確認していなかったのが敗因。
     完全なガス欠になると、ガソリンを入れてもしばらくはエンジンがかからない。
     駅へと向かってスクーターを引っぱりながら何度かエンジンをかけてみて、やっと始動した。
     しかし、これで大きくタイムロス。
     そして、焦って判断能力が落ちていたのか、いつもと違う電車での乗り換えルートを選んだら、これも大失敗。乗り換えの接続が上手くいかなかった。
     結果大遅刻となり、番組を2本収録するはずだったのだが、1本は次回に収録と言う事になった。
     一緒にパーソナリティーを努めているMちゃんとスタッフには申し訳ない。
     番組の方は昨年の12月に第1シーズンを終えて、今回収録するのは第2シーズンの最初の回である。実に半年振りで、マイクを目の前にして少し緊張してしまった。
     第2シーズンから聞くリスナーさんのために、パーソナリティーの自己紹介を収録してから、私が担当している『幻想時間・緑』を収録した。
     緑で今回取り上げたのは、映画が『時をかける少女』の原田知世版と中本奈奈版。
     http://www.imasy.or.jp/~yamve/timetravelers/story/
     TRPGは『ダンジョンズ&ドラゴンズ』である。
     http://www.hobbyjapan.co.jp/dd/
     果たして、今回収録したものが本放送に使えるデキだったかどうか自信が無い。編集でなんとかなれば良いのだが。
     ちなみに第1シーズンの放送は、以下のサイトで聞けますのでヨロシク(・v<)
     http://www.snake-eyes.gr.jp/radio/
    ◆5月30日(金)/2003年
     昨夜は寝苦しくて何度も目を覚ましてしまった。
     暑いせいなのだが、冷房に弱いのでつけなかった。
     冷房をつけて寝るためには、体の冷えすぎを予防するために小青龍湯(しょうせいりゅうとう)を飲まなければならない。
     なんともコストパフォーマンスの悪い体だこと(苦笑)。
     朝の情報番組で『マトリックス リローデット』のイベントの裏側をやっていた。
     あの、東京タワーをグリーンにライトアップした時のものだ。
     私も規模はだいぶん小さいとはいえイベントを手がけていたりするので、苦労も分かるし達成感も分かる。
     イベントの裏側の方が、映画の前作よりもワクワクした(笑)
     http://www.getthematrix.jp/

     前作はまったく印象に残らなくて、私の映画ワースト10の中では上位にランクインしている。
     昔からSF小説を楽しんでいた人からすれば題材も陳腐だし、日本のアニメを楽しんでいた人からすれば映像表現にも真新しさがまったく無い。 なんでそんなに話題になるのか不思議といったところだ。
     居眠りした覚えは無いのに、オープニングシーンもラストシーンも、ストーリーも、どうにも思い出せない。
     見せ場がCMで流れていたシーンだけだったから、そこだけは憶えているのだが………。
     しかし、今回のイベントで謎が解けた気がする。
     『スターウォーズ』と同じなのだ。
     http://www.starwars.jp/index.html

     『スターウォーズ』は、映画としてはそれほど素晴らしいものではない。
     人物造詣は単純だし、物語の展開も単調で、気を抜くと観ていて眠くなる。
     じゃあ『スターウォーズ』の魅力は何かと言うと、“お祭り騒ぎ”だ。
     関連したイベントやグッズなどで、「みんなで盛り上がる」事が楽しいのだ。
     映画は『スターウォーズ』というイベントの一部にしかすぎず、自発的に楽しもうと言う人以外にとっては、どうでもいい事にしかなりえない。
     そう理解すると、「ノらなきゃソンソン♪」と思えてくる。
     『マトリックス リローデット』の映画には期待していないが、今後のイベントなどには注目しておこう。
     長期治療の患者さんは、担当医師の診察との兼ね合いもあって、ほぼ毎月同じ頃に来る。
     だから、前回の処方箋をチェックしておいて薬を取り揃えておく。
     そんな訳で、来週の月曜日に患者さんが多く来るだろうと予想していたのだが、どうゆうわけか今日集中的に来てしまい、薬が揃っていなくて困ってしまった。
     まさか、台風に備えて早めに通院したのだろうか。
     薬が不足している患者さんには謝って、後で配達する事に。
    ◆5月31日(土)/2003年
     今日は、浮気の日(笑)
     Iちゃんに会いに茨城県まで出かけた。
     駅までIちゃんが迎えに来てくれる事になっていたのだが、急遽学校に行く用事が出来たとの事で、しばし駅で待つ。
     昨日までは暑いくらいだったのに、今日は例年より早い台風が来ていて荒れ模様のため、いささか肌寒かった。
     いつもは私の方が30分~2時間くらい遅刻してくるので、これで貸し借りナシって事で(苦笑)
     迎えに来たIちゃんの車に乗って、まずはモスバーガーで昼食を食べに向かったのだが、Iちゃんの運転は怖い。怖すぎる(^-^;
     免許を取ったのは3ヶ月前らしいが、乗るようになったのは1週間くらい前からだとか。
     知ってれば乗らなかったのに……。
     なのでモスバーガーの駐車場に入るのも四苦八苦。
     お腹空いてるのも忘れちゃったよ(笑)
     モスバーガーのいいところは、禁煙席がちゃんとしている事。
     http://www.mos.co.jp/index.html
     どうゆう事かと言うと、禁煙席のスペースが広く、窓際の見晴らしのいい場所に設けられている。何店かを利用した事があるが、おおむね良かったように思う。
     一方、喫煙者を優遇しすぎているのではないかと思ってしまうのが、マクドナルドとロッテリアだ。
     http://www.mcdonalds.co.jp/
     http://www.lotteria.co.jp/
     禁煙席が地下や3階など見晴らしが悪かったり移動の労力がかかる所に設けられていたり、ひどい所になると店内の端の方に追いやられたりしている。
     タバコを吸わない状態が普通なのに、なぜ禁煙席がないがしろにされてるいのか理解に苦しむ。
     しかも喫煙者に対しては、灰皿を“無料サービス”している。吸わない人には、何か無料でサービスしてくれるわけではないらしいのに。
     5月から施行された『健康増進法』では、第五章特定給食施設等の第二節受動喫煙の防止の第二十五条において、「飲食店その他の多数の者が利用する施設を管理する者は、これらを利用する者について、受動喫煙(室内又はこれに準ずる環境において、他人のたばこの煙を吸わされることをいう。)を防止するために必要な措置を講ずるように努めなければならない。」と定めている。
     http://www.ron.gr.jp/law/law/kenko_zo.htm
     空調設備の充実なども必要な措置の1つだろう。だとすれば、その費用は喫煙者が負担するべきで、吸わない人も同じ料金というのはオカシイのではないだろうか。
     と、ここまで書くと私がタバコを吸っていないように思われるかもしれないが、実は吸っている。
     健康のためには、まったく吸わないのが一番なのは確かだが、しかし吸いたくはなる。
     そこで月の初めに1箱買ったら、それで次の月まで過ごすのだ。
     そうする事で吸い過ぎないようにしている。
     そんな訳で、出かけた先で他人の迷惑を顧みずに吸う人の神経も、またそれを優遇する飲食店の存在も私には理解できない。
     予定では雨と言う事が分かっていたので美術館に行くつもりだったのだが、Iちゃんがすでに運転疲れの模様なので(苦笑)、ホテルに直行した。
     なんでもIちゃんが友達から勧められたラブホテルだそうな。
     Iちゃんが友達と、そうゆう情報交換をしているという事に、妙に感慨深いモノを感じてしまった。
     行ってみると満室。悪天候のせいもあるのか、それともやはり評判のホテルなのか。
     ホテルのホームページを検索してみたが見つからなかった。残念。
     待つよりも他のホテルへという選択もあったが、Iちゃんの運転する車に乗ってるよりは、ここで待っていた方が安全そうなので待つ事に。
     待合室には、2人掛けのソファが幾つかあり、ちゃんと仕切られていた。
     待ってる間もイチャイチャ(古いな)出来る訳である。
     しかし、どうも仕事病というかなんと言うか、Iちゃんは歯科衛生士の勉強をしているので、ちょっとその事で色々と尋ねてみた。
     Iちゃんは学校に寄ってきていたので、教科書やノートなどもそろっていて、しばし歯科衛生に関する講義となった。
     ラブホテルの待合室でなにやってるんだろうね(笑)
     一見すると健康そうな歯茎が、実は腫れているケースなど写真を交えて教えてもらう。
     また、虫歯はいわば感染症なので、子供に親が使った箸で食べ物を取り分けたりするのは良くない事なども教わる。言われてみれば確かに。
     一通り講義が終わった所で空き室が出来たとの案内が。
     部屋に入ってみると、なるほどビックリ。
     ベッドは普通だが、お風呂場が広くて、部屋もゆったりとしていて値段と比較すると評判がいいのも分かる気がする。
     あまり居心地が良くて、結局ここで半日過ごしてしまった(苦笑)
     
    ◆6月1日(日)/2003年
     さて、本来なら月初めと言う事でお店の方は忙しいハズなのだが、天候がいまだ不安定なのか客足が少ない。
     お母んに上がっていいと言われたので、奥さんと出かけることにした。
     昨日は浮気してきたので、その埋め合わせと言う事で(苦笑)
     どこに出かけようかと思ったが、奥さんがカラオケがいいと言うので直行。
     なんとも安上がりな。
     3時間ばかり付き合うハメになったが、奥さんは満足した模様。
     少し遅い昼食を川口市内のダイヤモンドシティで摂ることにした。
     http://www.carat-mail.com/
     お目当ては、オムレツレストランの『ラケル』である。
     http://www.rakeru.co.jp/
     新宿店や渋谷店などと違って、ココに入ってる『ラケル』のメニューは、パンやジャガイモ、そしてオムライスが少し小ぶりなのだが、味がほぼそのままなのが嬉しい。
     特にパンは最近まで何故か置いてなくて、「なんであの美味しいパンが無いんだ」と残念に思っていたのだが、やはりお客から要望があったのだろうか。私はパンは嫌いな方なのだが、ラケルのパンだけは別で、これが食べられると少し幸せな気分になれる。(やや大げさ)
     ただし……、ココのダイヤモンドシティの飲食コーナーはちょっと問題。
     昨日の日記にも書いたが、禁煙席の扱いがぞんざいで、そもそも喫煙席との間になんの仕切りも無く、空調もうまく効いてないため、禁煙席の方にタバコの煙が流れてきてしまう。
     ダイヤモンドシティのホームページには「人にやさしい施設」と書いてあるのだが、なんだか空々しい。
     それと喫煙席で、自分の子供の前でタバコを吸ってるのを見ると絞め殺したくなるのだが、傷害罪になるので自粛。
    ◆6月2日(月)/2003年
     病院でもらってる薬を飲むと便秘になるように感じるという患者さんが来店。
     調べてみると、薬の方は胃の働きを抑えるものらしい。
     しかしこの薬は、胃が悪くなってから飲むものだ。
     おそらく、主な治療の薬の副作用として胃が悪くなるので、それを防ぐために処方されたのだろう。
     だが、胃の働きを抑えるという事は消化も悪くなるので便秘や下痢をする可能性はある。今回も、それが原因かもしれない。
     あいにくウチで出した薬ではないので、医師と相談せずに服用をやめるようには指導できないので、とりあえず相互作用の影響が無い便秘薬を勧めた。
     もちろん、何か体調がおかしいと感じたら、やはり医師に相談するのが望ましい事も伝える。 
     新型肺炎SARSの影響で、中国や台湾などだけではなく外国からの帰国者や渡航者の検疫が強化されていると言うニュース。
     しかし、現実にはどれほど効果があるのかは疑問である。
     例えば、ウチの周辺の学校は“多国籍学校”の様相を呈している。
     なにしろ、市内でも一番外国人が多く、当然通っている子供たちも多種多様な人種だ。
     お母んは学校薬剤師も勤めていて、給食センターの人たちの検査も請け負っている。
     すると、宗教上の理由で牛肉を食べられない子供などがいて、給食のメニュー作りだけでもかなり大変なのだとかいう話を聞いてくる。
     そして、春休みには故郷に帰り、そのまま新学期から通ってるらしい。
     どこぞでは、海外から帰国した子供を10日間自宅待機にするなどしたという報道もあるが、不思議な事に近所の学校では聞いた事が無い。
     日本でSARS患者が出ないのは奇跡と言っていいだろう。
     ただし、マスコミの加熱ぎみの報道もまた疑問ではある。
     確かに現在のところ特効薬は開発されていないし、医療体制は後手に回っているが、同時に基本的な風邪の予防方法、すなわちマメに手を洗い嗽(うがい)をする事で効果がある事も分かってきている。
     備えあれば憂い無し。油断大敵。
     どちらかに偏ることなく、冷静に対応する事が肝要だろう。
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  • 第11回 「医者と薬局(あるいは医師と薬剤師)」

     タイトルが2つあるのは、私自身は「薬剤師」ではないからです(^_^;)
     もちろん、お店に薬剤師はいますし、私も漢方薬の勉強をしていますから、ご安心を。
     で、漢方薬の相談が増えてくると、患者さんが通っている医者が薦める漢方薬と、当店でお薦めする漢方薬の種類が違うことがあり、度々患者さんを戸惑わせてしまうことがあります。
     漢方薬には類似処方が数多くあるので当然といえば当然なのですが、あきらかに効能が違うと、やはり不安になってしまうのでしょう。
     その理由としては、大きく分けて二つあります。
     一つは「治療方針が違う」場合です。
     例えば、胃潰瘍や腰痛あるいは気管支炎など複数の症状がある場合、「まず現在一番苦しんでいる症状から改善して、その後に本命(大元)を治療する」という治療方針を立てた場合と、「最初に本命を改善すれば他の症状も治まっていくはずだから、その後で残った症状を改善していく」という治療方針を立てた場合では、おのずと薦める漢方薬は違う種類になります。
     これは、患者さんの症状や体質、治療する側の経験と研究あるいは勉強によって決定します。
     ですから、それほど心配する必要はありません。どちらの意見に従っても問題はありませんから、いつでも相談できるかとか、長年診てもらっているから体質なども知ってもらってるなどを検討して、最終的には患者さん自身が、どちらの治療方針に従うか決めて良いと思います。
     問題なのは、もう一つの「漢方薬に関して不勉強」な場合です。
     漢方薬をちゃんと勉強している人たちは、最初から患者さんを漢方的な観点から診ますが、不勉強な医者の中には、まるで漢方薬を「万能薬」か「苦しい時の神だのみ」のように使用する人がいます。
     以前に小柴胡湯が新薬との併用により肝不全を起こす事故が報告されて、あたかも小柴胡湯が副作用の原因であるかのように報道されましたが、あれなどはあきらかに漢方薬を「万能薬」のように扱い、漢方薬の勉強不足だった証拠です。
     落語にも「葛根湯医」という作品があって、「風邪ひいちまったんだけど…・・」「よし、葛根湯を飲んでおけ!」、「お腹が痛くって…・」「よし、葛根湯を飲んでおけ!」「うちの旦那が屋根から落ちて足を折った!」「よし、葛根湯を飲ませておけ!」(笑)
     というような内容なのですが、現実にこうゆう医者がいるのです(^ ^;)
     治療の下手な医者のことを俗に『ヤブ医者』と呼びますが、漢字で書くと『巫女医者』と書くのだそうです。なんとなく意味が分かりますね。
     魔夜峰央さんの『パタリロ』というマンガ作品では、さらに下のランク付けとして、
     『すずめ医者』=「だんだん薮(やぶ)に近づく」
     『土手医者』=「薮にもなれない」
     『ヒモ医者』=「相手がヒモだけに、これにかかったら確実に死ぬ」としてありましたが( ^0^;)
     しかし
    「本当の『ヤブ医者』とは、自分の能力を測れない医者だ」という言葉もあります。
     私の知り合いのお医者さんで、自分の手に負えない患者さんだと思うと自ら車を運転して他の病院に連れていってしまうというAさんがいますσ(^◇^;)。
     一見すると情けなくって笑い話のようですが、そこには「自分の能力と患者さんの状態を見誤らない的確な判断力」と、決して「自分のプライドにこだわらず患者さんのことを最優先に考える誠実さ」があります!!!
     私も見習わなければなりません。
     これは私見ですが、医者は病気などを発見して治療するプロではあっても、こと薬に関しては素人同然なのではないでしょうか。
     もちろん薬局は薬を選別して使用するプロですが、病気などの診療や治療はできません。
     だからこそ、患者さんが薬漬けにならないようにとか、保険料の支出を押さえるためだけではなく、病院と薬局を分けて通う「医薬分業」が必要なのだと思います。
     ですから、医者と薬局の賢い通い方としては少し面倒かもしれませんが、「医者に治療方針を立てて」もらい、「漢方薬局で使用する漢方薬をみたてて」もらって、「もう一度病院に出向いて処方箋を発行して」もらい、「それから漢方薬を購入」するのが最良の方法だと思います。
     今回は、ちょっと書き過ぎ言い過ぎたかも……(・。・;

     

  • 第4回 「漢方薬の正しい飲み方」

     お客様からの質問にお答えする第2弾です。
     みなさんも、どしどし質問をお寄せ下さい。
     ネタに困らなくて助かりますので(^ ^;)
     さて、漢方薬の効果的な服用方法ですが、 漢方薬は基本的に食間か食前に服用するようにして下さい。
      食後は、薬が食べたものと混ざって効き目が薄れるからです。
      一方、食間だと飲むのを忘れがちであるため、 普通は食前に飲むように勧めています。理想的なのは食事の30分くらい前です。
      また、一日3回服用が原則です。
     それから、漢方薬の効き目は、たくさんの水分と一緒に服用することによって高まるという 特徴があることも知っておいて下さい。
      特にお湯など、温かい水分と一緒に飲むとさらに効果的です。
      今では、漢方薬も生薬を煎じて飲むことより、袋に入った顆粒剤が一般的になっていますから、 葛根湯(かっこんとう)などはお湯で溶かして飲むのが一番良いのですが、 においなどが気になる患者さんもいますので、 お茶などの温かいものと一緒に飲むことを勧めています。
      いずれにしても漢方薬を服用する時のコップ一杯分の水やお茶などは、残さずに飲み干すようにして下さい。

     

  • 第3回 「漢方薬は長く飲まないとダメ?」

     初めてお客様からの質問に答えることになります。
      ついでに言うと、初めて漢方薬の具体的な内容になります(^ ^;)
     漢方薬は一般に、効きが遅いと思われていますが、決してそんなことはありません。
      漢方薬は、病気の初期から遷延期までの進行具合と患者さんの体質に応じて使い分けられるように 体系化されています。
      例えば、よく風邪に用いられる葛根湯(かっこんとう)は、 風邪をひいたなと感じた時点ですぐ服用すれば、1~2時間で改善されるケースが多く見られます。
     その最初の一服で効果がなければ、2~3時間後にもう一度服用するようにします。
      ひき始めの風邪なら、たいていはそれで治ります。
      それこそ漢方薬の講習会では、 「一晩で風邪を治さなければ、お店の信用は無くなりますよ!」と、脅かされるくらいです(^ ^;)