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  • ≪通巻33号≫
    “良く効く薬”とは?/JPS製薬全国大会レポート/JPS製薬栃木工場見学レポート

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      ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                      ≪通巻33号≫
      提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
      発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
      編集 : 北村俊純
      窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
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    ~~~~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~~~~
    ※11月1日(土)……“良く効く薬”とは?
    ※11月2日(日)……JPS製薬全国大会レポート
    ※11月3日(月)……JPS製薬栃木工場見学レポート
    ************************* 今回の平凡な日記 ***************************
    ◆11月1日(土)/2003年◆
     柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)を求めて患者さんが来店。
     風邪のひき初めとの事だったが、葛根湯(かっこんとう)の方は家にあり、すでに飲み始めているそうだ。
     今回は、さらに症状が進んだ時に備えて柴胡桂枝湯を買いにみえたという。
     進まなければ良いが、備えは大事。備えあれば憂い無しである。
     旦那さんが胃が痛むという事でお客さんが相談にみえた。
    「良く効く薬をちょうだい」と言われたものの、もう少し細かな情報が無いと選びにくい。
     症状や体質に合う薬が“良く効く”のであって、薬の方で“良く効く”という物は無い。
     空腹時に胃が痛くなるようだと胃酸過多だったりするが、食べると胃が痛むとの事。
     また、体格はいい方なのだが風邪をひきやすいらしい。
     食べ過ぎて胃が痛くなるようであれば胃熱が考えられるから半夏写心湯(はんげしゃしんとう)を服用しつつ、痛みが強ければ芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)を合わせて飲むように勧めた。
     ちなみに、胃潰瘍があったり風邪をひいているようであれば柴胡桂枝湯の方が良いだろう。
     近所の患者さんの家のパソコンが故障したようで、ちょっと見て欲しいと頼まれて訪問した。
     パソコンが起動しないという事だったのだが、HDD(ハードディスク)のランプが点灯せず、BIOSもチェックしたものの、どうにも原因が分からない。
     急ぎでプリントアウトしたい物があるという事で、じゃあ代わりにウチで入力して差し上げましょうと申し出た。
     安請け合いもいいところである。プリントアウトしなければならないという物が、名簿なのだ。名前の入力は漢字変換で意外と手間がかかる。
     できれば明日にでもという事で、正直ウゲェと思った。
     明日は私もJPS製薬の全国大会に出席しなければならないのに、今から間に合うかしらんσ(^◇^;)。 
     その後は美容院で散髪して、新調したスーツの裾上げを頼んでおいた紳士服のお店に行った。
     新調したと言っても、今まで来ていたのとあまり変わらないデザインで茶系のスーツ。
     本当は、20代の頃に購入したのと同じ若草色のスーツが欲しかったのだが、時はバブル絶頂の頃で、現在はそのような明るい配色のスーツは無いとの事。
     仕方なく、紺や灰色を排除していくという消去法で選んだ。
     なにも不況だからって、暗い色のスーツを買う事もないと思うのだがなぁ。こういう時代こそ、明るい雰囲気を自分で演出した方が良いのではないか。
     しかし、さんざん探し回ったにも関わらず、仕立てるための生地からして明るい色が無く、断念した次第。
     奥さんにも、お母んにも「同じようなのを買ってもしょうがないでしょ」と言われたが、とりあえず着ている人が少ない配色の方が、会った人に覚えてもらえる。
     家に帰ってから、ダダダダダという勢いで引き受けた名簿をパソコンに入力していく。
     ところが、体調が思わしくなく落ちそうなほどの眠気に襲われて中断。
     続きは朝にやる事にして、ゴソゴソと寝床に入った。
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     http://magical-shop.web.infoseek.co.jp/bbs_kitazono.htm
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    ◆11月2日(日)/2003年◆
     早く起きるつもりが起きられず、朝食もそこそこに名簿の入力の続き。
     名前の漢字変換に悪戦苦闘。IMEを人名優先にしても、結局のところ人名に使われる漢字の読みは一発で変換される事は少なく、別な読みで一文字ずつ変換する事になる。
     なんとか頑張ってみたものの、あと三分の一を残して出発時間になってしまった。
     会場はJR新横浜駅の近くの新横浜プリンスホテルなので、方向音痴の私でも駅から道に迷う事は無いだろうが、いかんせん電車の接続時間によって1時間半で到着するか2時間かかるか幅が広くて見当が付かない。
     泊まりだというのに泊まりの用意もしてなくて(馬鹿だねどうも)、慌ててバッグに必要な物を詰めて家を飛び出した。
     駅に向かう途中で、頼まれていた名簿の方は明日届けますと電話で連絡。電車の中でやる算段。大甘である。
     行きは電車が込んでいて座ることができず、当然作業もできなかった。
     しょうがない、ホテルの部屋でやるか。
     道に迷わないはずが、JR新横浜駅の目の前には『新横浜国際ホテル』があり、『横浜プリンスホテル』を捜すハメに。
     http://www2.princehotels.co.jp/app_room/piq0010.asp?hotel=015
     おそらく混乱を避けるためなのだろうがJPS製薬からの案内状には、『新横浜国際ホテル』が書いてなくて、『新横浜プリンスホテル』との位置関係が良く分からない。
     ぐるりと周囲を大きく回って、30分遅れで到着した。
     社長の挨拶などはすでに終わった模様。大抵の社長挨拶は聞いても役に立たない事が多いので、まぁ良し。
     ちょうど特別講演が始まったところで、講師は木村政雄氏。吉本興業で、やすし&きよしのマネージャーを務め、吉本新喜劇を立て直して東京進出を果たした立役者である。現在は吉本興業を退社して、フリープロデューサーとして活躍しているようで、吉本興業を退社したのは偉くなって現場を離れてしまう事が、逆に自分の“賞味期限”が切れるかのように思っての事らしい。
     そんな木村氏の今回の講演のテーマは、「不透明な時代を打ち破る、オンリーワンのすすめ」というもの。不況になってからというもの、この「ナンバーワンよりオンリーワン」というのは良く言われている言葉。
     しかし、いかにも旧態依然としたJPS製薬には合うんだか合わないんだか分からないテーマだな(笑)
     http://www.jps-pharm.com/index.html
     木村氏は、かつて日本マクドナルド社の藤田田氏が言った「富国強兵から富国楽民」という言葉を引用し、「人間の背の成長は二十代で止まっても人格成長は続く」と説いて、常識を捨てて新たなモノを獲得していく時代になったと力説する、いかにも芸人を育ててきたという感じで、普通の会社人とは違う印象。
     人格が成長するものかどうかは、やや疑問だが(苦笑)。
     それとは別に、歳をとっていくと人間は「否定する事でしか自分のアイデンティティを持てなくなる」という言葉には同意できるが、それがマイナスになるという捉え方は私は賛同しかねる。
     年寄りが若者のする事にあれやこれやと文句をつけてくれないと、今度は若者の方が自分の立ち位置を見失ってしまう。若者は、年寄りに反発する事で自分のアイデンティティを確立していくのだから。
     私が特に「そうだそうだ」と思ったのは、今まではライバルは同業同士だったが、これからは異業種間で競っていく事が必要という話。
     その例えとして、吉本興業の東京進出の話を持ち出した。
     吉本興業はかつて“お笑い”という同じカテゴリーの中で勝つ事を目指してきたが、時代とともにジリ貧になっていくばかり。そこで、ライバルをジャニーズと定めて新しい展開をしていく事で吉本興業は東京進出を果たして成功する事ができたという。
     日本人は、奇妙な仲間意識を持つという事の例えでは、タイタニック号の話を持ち出した。
     実際に以下のやり取りがあった訳ではないだろうが、沈みゆくタイタニック号で数に限りがある救命ボートに女子供を優先的に乗せるにあたっての国ごとの説得方法の違いに笑う。
     ドイツ人には、「規則ですから」。
     イギリス人には、「貴方は紳士でしょう」。
     アメリカ人には、「ヒーローになりたくありませんか」。 
     そして日本人には、「みんなそうしてますよ」。
     そして木村氏の話の中で何度も何度も繰り返し出てきたのが“賞味期限”という言葉。人間にも賞味期限がある。その賞味期限を延ばすためには、自分を変えなければならない時があると。
     現在は画家になったジミー大西は、芸人としての伸びは限界に近づいていたが、画家への道を選ぶ事で新しい人生が拓けた。
     やすし&きよしは初めはやすしがツッコミで、きよしがボケをやっていた。
    ところがやすしが不祥事を起し再び漫才界に戻るには、何か違う味付けをしなければ難しい。そう判断した木村氏はツッコミとボケを入れ替えるように勧め、それによってやすし&きよしの漫才コンビが延命したという。
     また、島田伸介をニュースキャスターに推したのも木村氏だそうである。暴走族あがり(この一点だけで私は大嫌いなのだが)のイメージを払拭して新しいファンを作らなければ寿命が尽きると読んで、テレビ局側に持ちかけたのだとか。意図からすれば、大成功である。(でも嫌い。)
     特別講演が終わり、おそらく社員の女性だと思うのだが「素晴らしいお話をしていただき、新しい事に挑戦する大切さを教わった気がします」と感想を述べた。でもそれを、原稿に目を落としながら棒読みしてどーする(笑)
     講演の内容とは関係無いが、ジミー大西が病院で点滴を受けた時に女友達から電話があり、早く会いに行きたいと思ったジミー大西は点滴の残りを飲んでしまったというのには爆笑(笑)
     そりゃあ、飲んでも害は無いかもしれんが(無いことも無いけど)、飲むかね普通。
     ちなみに私は私で入院中に、「この点滴、甘すぎて気持ち悪い」と言って種類を変えてもらった事がある。
     その時の看護婦さん曰く、「点滴の味を言われたのは初めてです」との事。
     だって、ホントに甘い味が口の中でしたんだもん(^_^;
     休憩を挟んで、特に売り上げの伸びたお店による報告。
     そもそも立地条件が違ったりして参考になる事は少なかったりするものの、双参(そうじん)を風邪の漢方薬とセットで販売するというのは、なるほどと思う。
     ウチでも風邪用漢方薬セット(症状別・医薬品)を始めたが、双参とのセットも加えてみようか。
     それと、「来るのが楽しいと思える薬局」というのは大いに頷いた。
     そもそも薬局は病気や怪我をした時に用がある所で、本来ならば用が無いにこした事ない。そして、一度治れば次に体調を悪くするまで普通は来ないという、商売としては矛盾を抱えている。
     そこで大手のドラッグストアーでは、薬と相反するんじゃないかと思えるような、あまり健康によろしくない菓子類などの販売を行う事で、顧客の獲得に成功している。
     実店舗の方は小さいので、ちょっと畑違いの物を置くスペースは無いし、なにも体に良くないと分かっている物を置くつもりも無いが、ホームページの方は薬を求めに来る人ばかりではなく、何か別な楽しみで来てくれる人を開拓したいところ。
      
     その後さらに、痛みに関する漢方薬での治療や新商品の紹介などがあったのだが、まとめないと混乱するだけなので割愛。
     3~4時間ほど勉強と相成ったものの、内容に対する時間が不足しており、いや正確には時間に対して内容を詰め込み過ぎてて駆け足気味だったため、結局は時間が無駄になった感じ。抜け出して、近くのビッグカメラにでも行ってれば良かった=3
     食べるのが楽しみな私としては、今回参加したのは夕食が目当て。(あとは、明日の工場見学。)
     JPS製薬の全国大会には初参加なため顔見知りは地元の薬局の人たちくらい。地区別のテーブル配置だったが、誰が誰やらまったく分からない。
     そこで、苦手だけれど少々挨拶回り。どうぞヨロシクお願いします。何をヨロシクするのは自分でも良く分からんが。
     各支部の支部長が壇上にあがって乾杯……というのは、やはり定番なのだろうか。儀式といえばそれまでだが、古臭い印象は否めない。
     http://magical-shop.web.infoseek.co.jp/photo/200311/index.html
     オードブルは、サーモンやハムなど。それからリンゴを甘く煮たもの。期待していなかったけど、美味しくて満足。
     食べるのが好きな割りには詳しくなくてなんだが、まぁ食べ物は頭で食べるモノじゃないのでと言い訳。(誰に?)
     刺身も美味しかったと私は思ったのだけれど、何故か残す人がいて譲ってもらった。意地汚いことこのうえない(苦笑) 
     スープは、おそらくフカヒレスープ。とろみが付いていて、飲むほどに食欲が増す感じ。
     サラダは、帆立貝とブロッコリー。ドレッシングが軽めのもので、素材の味が楽しめたのが好印象。 
     メインディッシュは牛ヒレよりも、添えてある黄色い揚げ物の方が美味しかった。なんだったんだろう(^_^?
     ホテルでの料理の〆に茶蕎麦が出る事があるが、これは感心しない。ツユに入れられているせいで、麺が伸びており、口の中でボソボソとして今までの料理が台無し( ̄^ ̄)
     デザートには、チーズケーキ、
    ストロベリーケーキ、チョコレートケーキの3種類が用意されており、好きな物を選べるということで、3つとも食べてしまった(苦笑)。甘さ控えめで美味しかったんだよぅ(^_^;
     そして、給仕をするホテルマンの方だが若手のホテルマンは「少々お待ちくださいませぇ」とか「畏(かしこ)まりましたぁ」と、語尾伸ばしと語尾上がりの合わせ技で、まるで居酒屋のようだった。
     言葉遣いには私は拘(こだわ)らないけれど、できれば“非日常”の演出は心がけて欲しいところ。せっかくの料理が、一気に大衆酒場のオツマミになってしまう。
     ただし、言葉遣いと心遣いは必ずしも一致しない。
     頼めばワインなどの飲み物は持ってきてくれるのだが、忙しそうなのを煩わせるのもなんなので、自分で飲み物のカウンターに取りに行った。
     何度かそうしていたら、若いホテルマンはすかさず他の手を休めて注文を尋ねたり、「お注(つ)ぎします」とグラスに注いでくれたりした。
     ところが、上の人間らしいホテルマンに「(ワインの)白はどれですか?」と尋ねたら、ふんぞりかえって「こちらです」と瓶を手で示すだけ。何か別な作業をしている訳でもない。ニコリともしない。なんなんだ、この偉そうな態度は(-_-メ)
     言葉遣いの丁寧さよりは、心遣いの方がいいなぁ。
     食事の後には別室にて軽食をつまみながら親睦会。
     そこでも他のお店の方たちにご挨拶。
     丸テーブルに椅子が置いてあるため、皆座ったら動こうとせず、イマイチ交流の場になっていないように思う。
     座りたい人のための椅子は壁際に並べて、立食のようにした方がいいのではないか。
     それでもホームページを開設しているお店の人たちと、しばしホームページの活用の仕方と、苦労話などの情報交換。
     インターネット上では、他店との値段の比較が容易なため、価格で競争してもまず勝てない。
     一方で親身な相談で信用を得ていくにしても、インターネットで相談してくる患者さんの多くは、他の病院や薬局での治療が思わしくなくてという難しい症例だったりする。
     それぞれのお店で得意分野があったりするので、その辺りでの連携を模索しつつ、ホームページへのリピーターを増やす方策も考えなければならいなだろう。
     酔いが回りすぎて頭がクラクラしてきたため早めに部屋へ辞去。
     ニュース番組はあらかた終わっていて、今日一日の世相は分からずじまい。
     たまには、そんな日もいいか。
     そして、お約束(?)の有料放送でアダルトモノを観てみた。どうしてホテルに泊まると観てみたくなるのだろうか。男って馬鹿だねぇ(私だけ?)。
     しばらく観ないうちに、ずいぶんと過激な内容の作品がホテルで観られるようになったんだなぁと妙な感心。
     高校生の頃に修学旅行でホテルに泊まった時には、あらかじめ観られないようにスクランブルがかけてあったのだが、かけ忘れたらしい部屋があって、何人かが集まって観たものである。今思い出しても、わざわざ有料で観る必要も無いソフトな内容ではあったが、先生に隠れて観るのが楽しかった。
     翌日、視聴した分の料金が発生して、先生にはバレバレであったけれど(笑)
     ………あっ、頼まれていた名簿作成の続きをやるのを忘れてた(^-^;;;
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    ◆11月3日(月)/2003年◆
     今日はJPS製薬の工場見学に行くという事で、6時半に起床。
     7時集合なので、急いで支度して2階のレストランに向かった。
     http://magical-shop.web.infoseek.co.jp/photo/200311/02.html
     朝食はバイキング形式。
     えてしてバイキング形式は、取り放題でも有難くないほど不味かったりするのだが、ここはハズレ無し(∩_∩)
     できればもう少しゆっくりと味わいたかった。
     ロビーに集合したものの、集まりは良くない様子。
     JPS製薬の社員が、参加予定者をロビーに集めるのに奔走していた。
     待っている間に、ロビーに展示してあったホテルの模型を撮影。
     どうせなら、近くを走っている新幹線などの模型も一緒に組み合わせて作ってあれば面白いのにな。 
     参加者が揃ったところでホテルを出発。
     関東地区で工場見学を希望したのは私だけだったらしく、九州地区の人たちと同じ班になった。
     JR新横浜駅から東京駅で乗り換えて宇都宮駅へと向かう。
     たかだか新横浜駅と東京駅の間を新幹線で行くなんて、普通はしないだろう。わずか10分の乗車。なんだか、ものすごく贅沢な事をしたような気分。
     途中で品川駅に停車して、「そういえばそうだった」と思い出した。“新幹線品川駅開通フィーバー”は、今はいずこへ。
     東京駅で乗り換える時に、乗車券と特急券と乗り換え用の乗車券の3枚を自動改札機に通すように駅員から案内された。
     自動改札機の挿入口を見ると、手書きで「3枚同時にお入れ下さい」とある。なぜ手書き(笑)?
     引率する営業マンのT氏からは、「若先生、若先生」と何度も呼ばれたが、こういうのに慣れると人間ダメになるんだろうな。気をつけよう。
     宇都宮駅で観光バスに乗り換えて、JPS製薬の栃木工場へ到着。
     http://www.jps-pharm.com/quality.html
     周りには民家らしい民家は無く、ホンダなどの様々な業種の工場が立ち並んでいた。
     ただし、工業地帯という感じでなく、空気も良い。また、排出する水に関しては厳しい規制が設けられており、そのお陰で近くを流れる鬼怒川も綺麗なのだそうだ。
     それと、この近くにキリンビールの栃木工場があるとも教えられた。以前にアルバイトをしていた事がある。
     何をしていたかというと、瓶の蓋のチェックである。ベルトコンベアーを流れてくる瓶の蓋を見つめ、異常が無いかを4人一組で目視確認をするのだ。
     異常を発見したらその瓶を取り除くのだが、ベルトコンベアーを止める訳にはいかないので、瞬間的に手を動かして取り出さなければならない。そして、異常が無かった場合は元の位置へ戻さなければならない。
     最初の頃は取り損なったり、異常が無い物を戻すのが遅れ、何度かベルトコンベアーを止めてしまった。
     恐ろしく集中力が必要で、まばたきをした瞬間に目の前を通り過ぎてしまうため目は開きっぱなしで、15分づつの交代でこなしていた。
     懐かしいなぁ。2度とやりたくないなぁ(苦笑)。
     工場では、所員の方たちが出迎えてくれた。今日は休日のはず。休日出勤という事だろうか。
     工場内では写真撮影はできないという事なので、外観のみを写真に収めた。
     生薬の標本なんか、ぜひ写真に撮りたかったのだが、残念。
     工場の中を見学する前に、工場の概要の説明などを聞く。
     科学的な合成薬と比べて漢方製薬の難しい点は、原料が天然なため成分の含有率が一定でないこと。しかし、製品はもちろんグラム中の成分量は一定でなければならない。
     また、同じ原料でも色や匂いが違ったりするのだが、服用する方は色が毎回違ったりすれば不安を感じてしまう。だから、色や匂いを安定させるというのにも工夫をしている。
     さらに生薬のほとんどはいわば農作物と同じなので、洪水や虫害などの被害が出た場合に備えて、複数の産地と契約している。しかし、産地が違えばやはり成分の含有量も色や匂いが違うのはもちろん、農薬の使用状況も異なるため、入荷した材料に対しては納入業者の申告だけに頼らずに自社で厳しい検査を行っているとの事。
     そして、生薬の中には通常1g中に10の100万倍個もの細菌がいるそうで、それを熱処理で1g中に10個~100個程度になるように殺菌するのだという。この時に、細菌は殺しても有効成分がダメにならないようにするのが、技術的に大変だったようだ。
     そしていよいよ、工場の内部を見学。
     白衣に着替えて帽子とマスクを装着すると、まるでパナウェーブ研究所の関係者みたいである(笑)。
     手を洗って空気洗浄室を通ってから工場の中に入った。
     空気洗浄室は狭い部屋なので2人ずつ入って下さいと説明されていたのに、3人で入るオッサンもおるし(苦笑)
     工場内部は気圧が高く、外部の空気が入らないようになっているそうで、確かにやや耳がツンとする感じ。
     なんだか漬物工場でアルバイトをしていたのを思い出した。漬物工場では、午前中に漬物をどんどん作っていって、今度は午後いっぱい時間をかけて機械の洗浄をするという、神経は使うは肉体的には疲労困憊になるはで大変だった。
     ………なんか、色々やってるな、オレσ(^◇^;)。
     見せてもらったのは麦門冬湯(ばくもんどうとう)を造る過程。
     麦門冬湯の原料を機械で攪拌(かくはん)しているところでは、思わず拝んでしまった。なにしろ喘息持ちの私にとっては命綱である。
    「いつもお世話になっています( ̄人 ̄)」
     
     工場の内部は細い階段が入り組んでおり迷路のよう。
     置いてかれたら、自力で出入り口にたどりつける自信が無い。
     殺菌処理を終えて乾燥させている機械の中を覗かせてもらうと、乾燥機のように高速で回転していて、横殴りの雨みたいに見えた。1時間で約8tの水を飛ばすそうである。そうする事で、成分の分解や酸化を抑えるのだそうだ。
     葛根湯(かっこんとう)のように糖類の多い漢方薬の場合は、壁に付着してしまい、かなりのロスが出るらしい。また、大黄(ダイオウ)のような生薬が含まれていると、黄色い色が付着してしまい、機械の洗浄が大変との事。
     
     乾燥処理をした後には圧力をかけて板状にしてから砕くという工程を3回繰り返して顆粒にする。
     板状の漢方薬をポリポリ食べられたら面白そうだけど、味付けが問題か。
     顆粒の場合の製品チェックも厳しいが、錠剤の方もかなり頻繁にサンプルとして取り出してチェックをしていた。錠剤の場合は、成分はもちろん大きさも専用の定規で測っている。
     見学していて気がついたが、原料の投入や機械の清掃、品質チェックまで、ほとんどが手作業だった。
     特に原材料の異物検査では、ベルトコンベアーを流れてくる原料の中から規格に合わない物を手で排除している様子を見させてもらったが、排除した方のどこが悪いのか皆目分からない。経験が頼りというところか。
     金属類などであれば磁石を使って取り除くという事も可能だが、他の植物の根だとかそういう物はどうやったって機械的に排除するというのは、やはり難しいのだろう。
      
     倉庫の方へ移動すると、厳重な温度と湿度管理の下で原料となる生薬が山積みにされていた。
     生薬の匂いがするという事は空気中に成分が漂っているという事だと思うのだけれど、という事はもしかしてここにいると健康にいいのかな(笑)
     一部の箱のラベルを見ると、輸出元の欄に北朝鮮と書かれていた。万景峰(マンギョンボン)で運んだのかな。
     麻薬の輸出元としても有名な北朝鮮だが、“業界”の人の話によると質はあまり良くなくて、末端価格もそれほど高くないのだとか。値段が安いから中高生でも入手しやすいのかもしれないが、どうせ麻薬なんて体に悪い物を使うのなら、せめて質の良い麻薬を使いたいものだ。(不謹慎)
     しかし、漢方薬の生薬としては北朝鮮の作物は悪くないらしい。軽水炉の援助なんかよりも、漢方薬の生産技術を向上させるための支援なんかも良いのではないだろうか。
     研究室の方も案内してもらい、そこでは品質管理のためのデータの分析と、新製品の開発が行われていた。
     新製品を販売するためには、国に申請してから審査が通るまで1年以上かかるとの事。という事は、開発期間も入れると3年以上はかかるという事か。
     資料室には膨大な文献と製品のデータがあり、服用による事故や苦情があった場合には、この資料室にある情報とつき合わせて調査をするそうだ。
     最近では『プロジェクトX』が流行った事もあり、商品開発の苦労話などは一般の人もかなり興味を持ってくれる。その辺りのお話もぜひ伺いたかったのだが、残念ながら今回は時間が無かった。
     工場長さんには、ぜひそのうち取材をさせて下さいとお願いした。
     工場見学を終えて、昼食を食べるためにバスが出発すると、昼食を予定しているお店に着くまで、営業マンが俄(にわ)かバスガイドを務めた。私が乗車したバスの担当者は関西出身の人なのだが、人前で喋るのが苦手な様子。関西人の皆が皆、芸人さんという訳ではない(苦笑)
     なのに、おそらくインターネットで事前に調べたのであろう、栃木県の県名の由来や名産物の解説をしていると、江戸時代に統治していた殿様は誰かという質問が参加者から出た。
     そんなの聞かれたって分かる訳ないだろが(笑)
     しかしそこは営業マン、「帰るまでに調べておきます」と答えた。偉いなぁ。
     http://www.pref.tochigi.jp/
     昼食は『宇都宮餃子館』。
     http://www.rakuten.co.jp/gyozakan/
     ものすごく交通の便の悪い所にあるのだが、それでも来る人がいるという評判のお店らしい。
     お店の入口には、なんともコメントに困る石像が。『スタミナ健太』という名前で、このお店のマスコットキャラだそうだ。可愛い顔して、チカラコブが逞しいところがイカシてる(笑)
     食べたのは餃子定食とでもいうのか、蒸し餃子・水餃子・焼き餃子のセットでボリューム満点。
     とりたてて美味しいとは思わないが、悪くもない。『ナンジャタウン』の餃子スタジアムに出店しているお店の方が美味しいかも。
     ところで、私だけ焼き餃子が出てこなかった(T-T)
     私って、そういう目に当たりやすいのか?
     注文した烏龍茶も来ない(;_;)
     とりあえず焼き餃子だけは席を立つ前に来たけれど、結局烏龍茶だけは来なかった。
     なので、ここでお土産を買うのはやめてしまった。
     JR宇都宮駅で解散して、帰りのホームに向かう途中でお土産を購入。
     Iちゃんからは御当地限定の『餃子キティ』のキーホルダーを頼まれていたので、それを買う。お店の人の話だと、やはり出張などで頼まれたという男性が買っていく事が多いらしい。
     ウチの奥さんには餃子とお菓子。食べ物の方が喜びそうなので(笑)
     体の方は疲れていたが、電車の中でゆっくり休んでいる訳にはいかない。頼まれていた名簿を仕上げて今日中に届けなければ。
     電車の中でノートパソコンを開けてババババと入力していく。
     途中で、普通電車なのに珍しく車掌の乗車券の点検があった。こんな所で作業をしている私もなんだが、集中している時に中断させられるのはやはり嫌なものだ。
     Suicaを使っているのでそれを示したら、特にチェックするでもなく「はい、結構です」と言われた。
     http://www.jreast.co.jp/suica/
     Suicaの電波の到達距離は意外と長いそうなので、早いところ示さなくても車掌が確認できるようにしてもらいたいなと思う。
     寝ている時に起されるのも不快だしね。
     
     なんとか名簿を仕上げて、家に帰ってからプリントアウトした物を先方に届けた。
     それでやっと本当に一息つけた感じ。
     奥さんにお土産を渡して、Iちゃんにも買ってきた事をメールで知らせて、夕飯を食べた後はお風呂に入るのも面倒になってグー。
     (_ _)(-.-)(~O~)ファ…(~O~)(-.-)
     ……ガク( -.-)( _ _)zzzZZZ。
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    ☆締切:2003年11月8日から4日間
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  • ≪通巻32号≫
    バイアグラは精力剤ではありません/閉店の噂が独り歩き/暴走族は産業廃棄物/大多数の“中途半端”

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      ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                      ≪通巻32号≫
      提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
      発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
      編集 : 北村俊純
      窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ~~~~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~~~~
    ※10月28日(火)……バイアグラは精力剤ではありません
        
    ※10月29日(水)……閉店の噂が独り歩き
    ※10月30日(木)……暴走族は産業廃棄物
    ※10月31日(金)……大多数の“中途半端”
    ************************* 先週の平凡な日記 ***************************
    ◆10月28日(火)/2003年◆
     滅菌ガーゼを買いに来たお客さん、「同じ物を下さい」とパッケージを切り抜いた物を取り出した。
    「子供のお遣いみたいで恥ずかしいけど」と言っていたが、実物を持ってきてもらえるのがコチラとしても助かる。一目で扱っている商品かどうか分かるし、間違えることも無い。
     英国南部の中学校で今月中旬、13歳の生徒6人が校内で性的不能治療薬『バイアグラ』を服用し、“元気”になりすぎたのが教師にバレて、病院送りとなるという事件が起こったとのニュース。
     6人は効き目が消えるまで、病院に“お泊まり”させられたという。
     英大衆紙サンなどによると、生徒の1人が16日、父親のものと思われるバイアグラを自宅から持ち出し、昼休みに同級生5人に見せびらかせ、度胸試しのつもりで1人1錠を服用して午後の授業に出たところ、同級生の告げ口で教師にバレたとのこと。
     バイアグラは通常、勃起力が低下した成人男性なら、服用から30分~1時間で効果が出始める。6人は教師に病院に連れて行かれ、効果が無くなるまで病室で安静にさせられた。副作用は起こらず、無事に退院したらしい。
     しかし、日本でも多くの人が誤解しているようだが、あれは勃起させるだけで精力を高める訳ではない。
     陰茎を弛緩させて、血流を多くするだけの話である。ぶっちゃけて言えば、正座をしていて急に立ち上がると一気に足先に血液が流れて足が痺れた状態と同じで、聞いた話によると“感度”は良くないそうだ。
     男なら分かるだろうが、やはり椅子に深く座っていて立ち上がると陰部が痺れて、まるで“アソコが無い”感覚になるが、アレと同じ状態である。そんな状態でセックスしても、あまり楽しくはないのではないかと思う。
     そして、心臓発作などの血液循環に関する副作用が起きる事があるのも、この薬理作用によるものであって、決して興奮してという訳ではない。身体的かつ他に方法の無い不能でもない限り、わざわざ個人輸入に頼ったりして危ない橋を渡っても、あまりにもリスクの方が大きすぎるだろう。
     そう言えば、女性用の性欲を高めたり陰部を潤おしたりする薬や健康食品を“女性用バイアグラ”なんて称して販売しているようだが、薬理作用から考えると「そんなバカな」と言わざるをえない。
     誤解を拡げてどうするのか。
     今日は雨なので、病院からの処方箋は別にして、一般の店売りのお客さんは来ない。
     実は今、ホームページのリニューアルを計画していて、その準備を少しずつしているのだが、せっかく来店者が少ないので(嫌な理由だ)、薬剤師会の中央薬局と保健所で済まさなければならない用事を片付けることにした。
     薬剤師会の方には、今年の6月に『基準薬局』としての看板を申請していたのに、なかなかその看板が来なくてすでに申請した事も忘れていたら、つい先日「取りに来て下さい」という連絡があったのだ。なんだかなぁ。
     で、その看板を雨の中スクーターで抱えながら(危険運転だぞオイ)持ち帰る途中、保健所に新しく雇った薬剤師さんの登録を届けるために立ち寄った。
     ところが、登録申請にはその薬剤師さんの免許証の原本が必要だとの事。
     うう、事前に申請方法を問い合わせた時には、そんなこと言われなかったぞ。
     保健所の方は後日出直す事にしてお店に戻った。その間も、ほとんどお客さんは来なかったようである。
     雨の中、スクーターで1時間ばかり走ったのが災いして、クシャミが止まらなくなる。そういや、先日から風邪気味でしたなと他人事のように思いながら、麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)で体を温めることにした。
     しかし、麻黄の入った漢方薬を続けて服用すると私のような虚弱体質だといずれは胃に負担がかかって、なおさら具合を悪くする。
     そこで、柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)も合わせて飲んだ。
     こんな、いい加減な服用の仕方でいいのだろうか。(いくない←日本語は正しく。良くない。)
     自分の体に責任を持ちましょうと言いつつ、自分の体だからといい加減に扱ってしまう心理の妙。
     朝鮮中央通信によると28日、日本人女性1人が最近、第三国を通じて北朝鮮に亡命したらしい。
     女性の詳しい身元や「第三国」の国名、入国経路などには触れていないが、 北朝鮮から連絡があったのと同じ名前の女性が今年4月に中国・瀋陽の日本総領事館を訪れ、「北朝鮮への亡命申請を希望している。手続きについて教えて欲しい」という問い合わせはあったそうで、総領事館では、亡命申請をやめるように促したという。
     誰もが、「何を好き好んで」と思うだろうが、それだけになかなか興味深い。
     亡命というのは、普通は命からがらというところだが、なにしろ日本は1人や2人殺したって簡単には死刑にならない“おおらか”な国である。普通は外国、それも国交の無い国に逃亡しようとはしないだろう。
     このご時世だから、借金取りに追われてとかだったら少しは同情できるかもしれんが。
     まさか、誰か選挙に合わせて手引きしたんじゃあるまいな(笑)
     ネットでの通信販売の注文で、オーダーシステムの不具合を指摘された。
     『防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)』をクリックしても、表示が『猪苓湯(ちょれいとう)』になってしまうというもの。
     ギャッ!!Σ( ̄□ ̄;)
     失礼いたしましたと恐縮。
     原因を調べてみたら、システムのセキュリティーに関わるので詳しくは言えないが、プログラムの表記を一段間違えるという初歩的なミス。
     なんで、こんなコトに気がつかなかったのかという感じ。
     だからこそ初歩的なミスな訳で、事の大小に関わらず気をつけなければと自戒。
     衆院選の公示が成された。
     民主党は「二大政党を」と訴えているが、もはや二大政党というものも時代遅れだと思うのだがどうか。
     例えば、道路行政の政策には賛成だが郵政事業に関する政策には反対というように、思想に基づいて政党を支持するよりも、本当は政策それぞれに賛成や反対をしたいという人の方が多いのではないだろうか。
     いわゆる“無党派層”というのは、その名前の通り政党には興味が無いか、政党を頼ろうとは思っていないわけで、いくら党としてのマニフェストとやらを掲げられても、選びようが無いように思える。
     それこそ民主党が、政策集団として党を越えて意見集約していく事を公約するのならば、それでいいのだけれど。『脱政党党』とか名前を変えて(笑)
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    ◆10月29日(水)/2003年◆
     近所のニシワキという薬局が本当に閉店してしまった。
     (10月16日の日記参照)
     商店街がますます寂れるのも問題だが、一番の問題は噂が独り歩きする事。
     どうやら、ウチが閉店したという話が近所に伝わっているらしい。
     ウチはまだ営業しています(^-^;
     勘違いの理由は2つある。
     1つは、ウチとニシワキは同じ商店街の同じ通りの、同じ側に何件かのお店を挟むという立地条件になっている。
     そして、商店街は『北園商店街』という名前なのだ。
     つまり、「北園商店街のニシワキ薬局が潰れた」という話が人から人へと伝わるうちに、だんだんと簡略化されて伝言ゲームとなり、「北園商店街の薬局が潰れた」からさらに間が省略されて「北園薬局が潰れた」となっているようなのだ。
     おかげで、来るお客さん来るお客さん、みんな「お宅、お店閉めちゃうんだって?」とか、「閉めたって聞いたけど」と言われる。
     さらに電話でも、「お宅やめちゃったらしいけど、まだ買えるかね?」などと尋ねられる始末。
     それでもまぁ、お店に来てくれたり電話で問い合わせてくれるお客さんはまだいいとして、近所にはドラッグストアーが犇(ひし)めき合っている。中には、閉店したという噂を信じて、他のお店に流れてしまった人もいるんじゃないかと心配。
     どうしよ~(@_@)
     分裂を始めた人間の受精卵(ヒト胚(はい))を使う研究について話し合ってきた総合科学技術会議の生命倫理専門調査会が28日、2年あまりの論議を中間的な報告書にまとめ、国民から幅広く意見を聴くことを決めたとのニュース。
     焦点は(1)研究のためにヒト胚を作っていいか、(2)ヒトクローン胚を作っていいか。いずれも現在は禁じられている。
     21人の委員の意見は鋭く対立しており、論議の行方に注目が集まっているそうだ。
     東京大人文社会系研究科教授の島薗進氏は「医学の有用性を追求するほど、人を手段として使うことになり、医学と幸福が遠くなる」と語り、国立がんセンター総長の垣添忠生氏は「助けを求めている人の幸福や尊厳もある。有用な研究なら、非常に厳しい審査のもとで進めればいい」と語っているとの事。
     ヒト胚からは、「万能細胞」とも呼ばれるES細胞を作ることができる。
     しかし、作る過程で胚を壊すため、「生命への尊厳を損なう」との意見があり、またヒトクローン胚は、拒絶反応のない組織や臓器を作る研究に期待が高いが、クローン人間につながる恐れもあるというのが主な争点。
     調査会は、ヒト胚を「ヒトの生命の萌芽(ほうが)」とし、最大限の尊敬を払うことでは一致しているものの、研究については、積極的な意見と、反対意見が対立したままなのだとか。
     先の島薗氏の発言などは、「研究者らしい意見」だと思うし、対する垣添氏の発言は「目の前に助けるべき人がいる人の意見」だというのは分かる。
     さらに、岡崎国立共同研究機構基礎生物学研究所長(長いな)の勝木元也氏は「研究の恩恵と生命の尊厳は比較できるのか」という単純な二元論にならない意見を語っており、着地点は見えてこない。
     2年にわたる論議の中では、宗教、倫理、生殖など60人以上の専門家から意見を聴いたそうだが、私はぜひSF作家などの意見も聞いてもらいたいと思う。というのも、ヒト胚の倫理的な解釈は別にして、クローン人間については多くの人が勘違いしているように感じるからだ。
     よくSF作品にはクローン人間が出てくる。
     そこに出てくるクローン人間は歴史上の人物だったり、作品中の登場人物だったりと様々だが、大抵は“成長した姿”で現れ、“記憶を共有”している。
     だが、クローンの技術と“急激な成長”を促す技術、また“記憶を再生”する技術は、それぞれまったくの別物である。
     成長に関して言えば、仮に成長を促進させる事が可能だとしても筋力を鍛えなければクローン人間は立つことも寝返りを打つことすら出来ないだろう。
     そして、記憶を植えつけるにしても言語などをどうやって学習させるのか、よしんば記憶を植えつけることが出来たとしても、元の人物の思い出的な記憶だけではなく膨大な知識なども刷り込まなければ、クローン人間を“誰かとすり替える”などというような使い方はできない。
     つまり、クローン人間を創る事がすでに可能だったとしても、SF作品で描かれているようなクローン人間は誕生しえないのだ。
     SFは空想科学と訳されるように空想の産物でしかない。その空想を前提にクローン人間を危険視するというのは、空想と現実の区別がついていないようなものである。
     もし、亡くなった肉親などをクローンとして再生しても、残念ながら赤ん坊として再生することしか出来ない。それでもいいと思う人もいるかもしれないが、それこそDNAが同じなだけの“赤の他人”を育てるだけという、より哀しい事にしかならないだろう。
     クローン人間に希望があるとすれば、それこそ赤ん坊が亡くなった時に再生するという方法かもしれないが、それであれば人工授精とあまり変わらない。
     むしろ私は、クローン人間の人権についての議論も進めておくべきだと思うのだが、どうか。
     JPS製薬の営業マンが来店。
     このあいだ来てもらった時に『サースモン煌樹』を120本注文しておいたのだが、後で調べてみたら今までの注文量と比べてもかなり多いので心配された。
     しかし、『サースモン煌樹』の売り上げは順調なのだ。
     ウチではメジャー商品を抑えてダントツの売り上げがある。(お店全体での売り上げは低迷ではあるが)
     飲んで“効いた気がする”だけという物ではなく、本当に元気が出るからであろう。
     なにより、単なる栄養剤と違って胃腸を助ける効果もあるので、元気が持続するのだ。
     そして、葛根湯加川きゅう辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)乙字湯(おつじとう)のドリンク剤について詳しい説明を受けた。
     10月14日の日記で書いていたドリンク剤の新商品とはコレの事である。
     葛根湯加川きゅう辛夷の方は鼻づまりや蓄膿症、慢性鼻炎などに用いる。
     本格的に必要になるのは、やはり花粉症の流行る春先だろうが、寒くなってきて体内に熱を溜め込んでしまうような人は鼻づまりを起しやすいので、その場合に用いると良いだろう。
     乙字湯の方は、痔や便秘の治療に用いる。
     特にタクシーの運転手などのように、一日中座り続けていながら、顆粒や錠剤などのように水が必要だと不便な場合はドリンクタイプの痔の薬は有用だと思う。
     ただし、今回の新商品の入荷に関しては、やや納得しかねる面もある。今年度のJPS製薬の全国支部長会において、「新製品については会員店全店取扱をお願いする」という事になったのだ。
     もちろん、それだけに提案される新商品は幹事会の承認を得た、いわばお勧め商品なのだが、強制になりかねない方法で好ましくない。
    「お願い」と言いつつ、言外に“必ず”という意味合いが含まれている感は否めない。
     これでは、頭を下げる営業マンも大変だろうと、いらぬ同情をしてしまう。
     とはいえ、先に書いた通り商品自体はきっと必要としている患者さんはいるはずなので、積極的に売り込んでいこうとは思っている。
     今週末にはJPS製薬の全国大会に出席するが、口にチャックして余計な事を言わないように気をつけねば(苦笑)
     ところで、鼻づまりに対して鼻水が出る場合に服用する小青龍湯(しょうせいりゅうとう)のドリンク剤は? と思われた人もいるかもしれない。
     他のメーカー製である事はあるのだが、ウチでは取り扱っていない。
     何故なら、ちょっと許せないほど不味いのだ。
     JPS製薬でも商品化に取り組んだことはあるそうなのだが、今のところ味を改善する事ができなくて、目処は立っていないそうである。
     ドイツの首都ベルリンの南東の町の町会議員選挙でドラキュラ伯爵の子孫を名乗る人物が当選したとのニュース。
     なんじゃらほいと思って調べてみると、その町会議員はオットマール=ロドルフ=ブラッド=ドラキュラ=プリンス=クレツレスコという長い、しかもどこまでホントか分からない名前の男性で、普通はオットマール=ベアビークの名で通しているとか。通してるって、それも偽名かなんかなんじゃ(苦笑)?
     726票を獲得して当選したというから、本当に小さな町らしい。
     なんでも彼はトランシルバニア(現在のルーマニア西部)の吸血鬼のモデルとされた15世紀のブラッド=ドラキュラ伯爵の血縁者ではなく、1987年にその直系子孫の養子になったとの事。
     ブラッド伯爵は昔、トルコ人捕虜たちを串刺しにしたことから、「串刺し屋のブラッド」と呼ばれ、アイルランドのブラム=ストーカーが19世紀末にこの逸話にヒントを得て小説『ドラキュラ』を書いたとされる。
     今回のベアビーク氏はベルリンで菓子職人およびアンティーク商をやっていた人物で、ドラキュラ家の養子になった事からドイツのシェンケンドルフに居城があるというからやはり今は金持ちなのかと思ったら、ドラキュラの城として毎年10万人が訪れているそうで、どうやら商売人のようだ(笑)。
     城は石造りの門や物見の塔の他、棺桶を調度品とする中世風レストランなどがあり、ドイツ赤十字のために献血パーティーもやっているというから、なにやら洒落好きの慈善家のようでもある。
     こーゆー、どうでもいいニュースって心が和んでいいなぁ。……変(苦笑)?
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    ◆10月30日(木)/2003年◆
     咳止めが欲しいという患者さんが来店。
     まずは症状の確認。痰が絡んでいるという事で、麦門冬湯(ばくもんどうとう)を勧めてみた。
     しかし、漢方薬はお気に召さないらしい。
     もちろん、そういう人はいるので無理に売りつけるつもりは無い。
     そこで、他の咳止めの薬を勧めた。
     咳なら咳というように、止めたい症状の主訴がハッキリしている場合は総合感冒薬などよりは、ちゃんと咳止めを謳っている薬の方が良い。
     ところが、その患者さん他の咳止めも嫌だという。
     ハテ(・_・?
     こちらの応対が悪いのかと恐縮しつつ、どのような薬を希望しているのか尋ねたら、一言こう返された。
    「咳止めは大正製薬でないと効かないのよ」
     ??????????????????
     ど、どういう根拠というか経験に基づくものなんでしょうか……(汗)。
     残念ながら、大正製薬の咳止めは置いていないので、他のドラッグストアーを案内した。
     うう~む、理由を深く考えても無駄だろうかσ(^◇^;)。
     茨城県三和町で6月、所属していた暴走族からリンチを受けた少年が死亡した事件で、水戸家裁下妻支部の裁判官が、傷害致死罪で起訴された少年2人を「君らは犬のウンコより悪い」と糾弾していた問題が波紋を広げているとのニュース。
     どこに問題があるというのだ?
     ニュースによるとネット上で議論が大爆発し、掲示板などへの大半の書き込みは「よくぞ言った」と擁護し、同家裁にまで賛否両論の電話が多数寄せられたとか。ところが、テレビの情報番組や新聞などでの識者の論調は批判的な感じである。
     問題発言とされる言葉を裁判官が発したのは、水戸地裁で27日に開かれた高校1年の少年(15歳)と運送会社作業員の少年(16歳)を被告とする刑事裁判の公判だったそうで、事件の概要は加害者である2人の少年が、暴走族仲間らと、グループを抜けようとした少年(当時15歳)を『締め会』と称して、殴る蹴るの集団リンチを加えて死亡させたというもの。
     水戸家裁下妻支部の少年審判は「刑事処分が相当」とし、2人は同地裁に検察官送検され、傷害致死罪で起訴された。
     その公判で、少年を担当する弁護士が、被告人尋問などを通じて、「(7月22日の)少年審判で、裁判官から(少年たちが)犬のウンコ以下と言われた」と明らかにしたのだそうだ。
     少年の父親は「裁判官から『暴走族は犬のウンコより悪い。犬のウンコは肥料になるが、お前らは産業廃棄物でどうにもならない』と言われた。更正するのに、落っことされた感じがした」などと証言し、母親の方は「息子が人間じゃないと言われている気がした」と言ったらしい。
     人間じゃないでょ。更生は人間がするもんだよ。
     情報番組でのコメンテーターもそうだが、今回の件で裁判官の発言をケシカランと言う人たちは、どうも暴走族というものに対して寛容というか、たいした事じゃないという認識があるようだが、被害者の事を考えていないんじゃなかろうか。
     同じように軽く認識されているモノに、万引きもある。
     以前に書店で中学生が万引きをして、110番通報で駆け付けた警察署員に連絡先などを言わなかったため任意同行しようとしたところ逃走し、遮断機の下をくぐって踏切に入り特急にはねられて死亡したという事件があった。
     その後、市民から「人殺し」とか「配慮が足りない」といった非難の電話などを受けた書店は、店頭に謝罪文を張り出し、とうとう廃業に追い込まれた。
     確かその時には、加害者の少年の父親は「あの店が閉店してくれてよかった。店の前を通るとつらい」と言っていた。(のちに本屋に謝罪した模様。)
     しかし、冗談ではない。
     仮に1個100円の物を万引きされたとしたら、その損失を取り返すためには利益率にもよるが最低でも5個以上は売らないと取り返せないだろう。しかも、それでも損失を取り返しただけで儲けにはならない。万引きされるという事は、店側からしたら弄(なぶ)り殺しにされるようなものだ。ウチが被害者なら、私の手で絞め殺したい。
     翻って暴走族の方に戻れば、ウチの近くは4車線の道路があり暴走族が良く通る。交番の前を通っていくのだから、警察もナメられたもんである。
     そして、その騒音で眠れないとか、神経が鎮まらないと相談に来る患者さんも多い。
     先に書いた事と矛盾するかもしれないが、万引きならば少なくとも被害者側に謝って損失を補填すれば許されない事もない。
     だが、今は真面目にやってますという元暴走族の輩がいるが、“オトシマエ”もつけずに、ただ「やめました」で済まそうというのであれば大甘だ。
     暴走族をするには、バイクを手にいれ、走るための“労力”をかけている。
    いわば、“つい出来心で”とは違い、完全に“意図的な”行為だ。
     そして、被害は広範囲に渡る。暴走族をやめるにさいして、自分が迷惑をかけた人たちに頭を下げて回ったというのなら“更生”というのに値するだろうが、それをしないでやめただけならば、悪臭を振り撒いて迷惑をかけた生ゴミのままである。
     ただのオチコボレならば本人のせいだけではないけれど、自分でバイクを手に入れて自分の意思で乗り回すという、自分の意思で人の道を外れてゴミになる事を望んだのだから、更生させる必要がどこにあるのか。
     更生させるのに税金を使うのも無駄だと思う。
     他人の手を煩わせないように、自分で自分を葬ってくれればいいものを、自分を人間だと錯覚してるのだとしたらホント迷惑な。
     暴走族ならば目の前で事故って瀕死の重傷でも、絶対に助けない自信があるぞ。法的には自分に可能な範囲で救助行為(救急医療への通報など)をしないと罪に問われる場合もあるのだが、その暴走族が生存する事で迷惑をこうむる被害者の事を思うと、被害者の方を助けたい。
     そして、今回の件では殺人までしているのだから、肥料としてならリサイクルできない事もない生ゴミではなく、使いようの無い、再利用の利かない産業廃棄物だと指摘した裁判官の見識は的を射ているだろう。
     今回の騒動について、司法ジャーナリストの鷲見一雄氏は「(弁護士が裁判官の発言を明かしたのは)非常識な裁判官だという世論を作り、地裁の裁判官に被告の言い分を認めさせようという法廷戦術」と分析していた。
    「弁護士の話は依頼者の立場に立ったもので、裁判官の話は社会正義や社会秩序を守るという視点でなされた。だから、必ずしも弁護側が正しいわけではなく、裁判官の言葉尻だけをとらえることにも問題がある」というコメントには、こと人権問題ではなにかというと弁護士の意見が絶対の正義のように持ち上げて、判断をするのは司法だというのを忘れているかのような人がいるので、そういう人にはしっかりと考えてもらいたい。
     ただ鷲見氏の、「裁判官は諭そうとしたのだろう」というフォローには私は同意できないが。
     それと良く分からないのは、他の裁判のニュースではたびたび裁判官の“市民化感覚との乖離(かいり)”を指摘する向きがあるのに、どうして今回のような極めて市民感覚に沿った発言が問題になるのか。
     市民感覚とユーモアを持った、実に人間らしい裁判官だと思うのに。
     ところで、『暴走族』という名前がカッコイイというイメージを作り上げてしまうから、『珍走団』とか『珍走族』と呼ぼうという提案をしている人たちもいるようだ。
     ならばついでに、『暴力団』も『お馬鹿の集団』とか呼んでみるのはどうか。
     法律や条令では暴走族や暴力団という名称が使われているが、マスコミの報道などでは法律用語を別な言葉に置き換える事はしばしばあるのだから問題無いだろう。
     ニュースなどで、「珍走行為を繰り返していた珍走団のメンバーが検挙されました」とか、「昨夜繁華街で発砲事件があり、拳銃を所持していたお馬鹿の集団の構成員が逮捕されました」とか、激しく情けなくて良いと思うのだけれど。
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    ◆10月31日(金)/2003年◆
     乙字湯(おつじとう)の液剤が入荷。
     黄色とオレンジの派手なパッケージに少し引いた(笑)
     これからの季節、痔の薬は主力商品になるので、商品の“顔見せ”を兼ねてお店の真ん中に山積みにしてみた。
     でも、黄色は色褪せしやすいのであまり長くは店頭に置いておくのは避けておいた方がいいだろう。
     
     消毒薬を買いにお客さんが来店。
     糖尿病(生活習慣病)の患者さんで自分で注射をする人などがよく消毒薬を買っていかれるので、普段は売る時にも特に気にすることはしないのだが、念のために何に使うのかを尋ねてみた。
     すると買いに来た本人ではなく、会社の同僚が手に怪我をしたとの事。
     それならば消毒薬よりも、傷薬の方がいいので会社に置いてあるのかを訊くと、無いとの返事。
     しかし、消毒薬が欲しいという。
     うう~ん、血が出ているのであれば消毒薬なんて気休めにもならない。水で傷口を洗い流したら、止血して傷薬を塗った方が確実なのだが。化膿止めの傷薬には殺菌作用もあるし。
     どうも怪我した本人が消毒薬をと言っているらしい。分かっててそう言っているのか、分からなくて消毒さえすればいいと思っているのか判断が付かない。
     とにかく頼まれて来ている人も勝手に決める訳にはいかないだろうし、やむなく消毒薬を売った。
     売ればどのみち儲けにはなるからいいのだけれど、心配だなぁ。できれば本人にも消毒だけじゃなくて傷薬を使うように言ってやって下さいと伝えたが。
      
     物静かなお婆さんが来店。
     龍角散が欲しいとの事で差し出したが、訊くとここ数日咳が止まらないのだとか。
     それならば、龍角散よりも漢方薬の麦門冬湯(ばくもんどうとう)はどうかと勧めてみた。
     お年寄りの咳は体内の“潤い”が不足する事に起因することが多い。麦門冬湯は潤いを与えて咳を出にくくすることができる。
     胃が痛むという患者さんが来店。
     特に原因として思い当たることは無いと言っていたが、何か悩み事とかは無いかと尋ねてみると、ちょいと孫の事で心配事があるとのお話。
     もしかすると、神経性のものかもしれない。肩こりもあるというので、その肩こりも胃から来ている可能性もある。
     ひとまず、半夏写心湯(はんげしゃしんとう)を試してもらう事に。
     医者からもらった血圧関係の薬の事で相談に患者さんがみえた。
     医者からもらった薬の中で“飲まなくても良い物はどれか”と。
     そんなコト、薬局では言えません。医師の指示に基づいて飲んでもらわないと。
     しかも、ウチで処方箋を受け付けて出した薬ではないから、ウチから医師に問い合わせて服薬指導をする訳にもいかないし。
     どうしても飲みたくないのであれば、直接担当の医師に相談してみてはとお話したら、夜はどうしても薬を飲みたくないのだと力説する。
     その理由は、「夜は酒を飲むから」だとか。
    「医者に『どうしてもダメですか』と訊かれたから、『だったら薬は飲まない!』と言ってやったよ」と嬉しそうに語る。
     なんなんだ(^-^;;;
     可哀相な医者。
     案の定、その医師は「嫌な顔してたよ」との事。心中お察し致します( ̄人 ̄)
     まぁ、顔に出しちゃダメだけどねー。きっと腹立ったろうなぁと(笑)
     患者さんの趣味や嗜好を取り上げる訳にもいかない。しかし、病気を治してあげたいとも本気で思っている。
     完全な健康体の人間など存在しないし、同じく絶対に完璧に治療する事など神ならぬ人間にはできようはずもない。だから、病気の治療に最低限必要な事柄と、楽しい生活を送るためのバランスが大事なのだが、これがまた難しい。
     いつだかの人のように、「俺は楽しんで死ぬ」と豪語するところまで達観しいてる人なら、「好きにして下さい」とも言えるけど(ことの是非はともかく)、この人のように中途半端に治したくない訳じゃないけど楽しみは取っておきたいというのは、どうにも手を焼いて困る。気持ちは分かるだけどね(笑)
     おそらく、この“中途半端”が大多数だろうし。
     とにかく、今回のところは医師とお話して下さいとお願いするしかなかった。
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  • ≪通巻31号≫
    映画評『キル・ビル』/テレビ評?『開運! なんでも鑑定団』/神経性の食道狭窄

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      ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                     ≪通巻31号≫
      提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
      発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
      編集 : 北村俊純
      窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ~~~~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~~~~
    ※10月25日(土)……映画評『キル・ビル』
    ※10月26日(日)……テレビ評?『開運! なんでも鑑定団』
    ※10月27日(月)……神経性の食道狭窄
    ************************* 今回の平凡な日記 ***************************
    ◆10月25日(土)/2003年◆
     今日は、奥さんの妹さんが上京してくるという事で部屋の片付け。
     昨日の内にしておけよという感じではあるが、私は夏休みの宿題は最後の日にやるタイプなので。(より正確には、夏休みが明けてからやっていたが)
     私の座っている周りには、本が山積みで、それこそ文献やら漫画やら書類やらが雑多に置いてあり、特にエロ本は目の届かない所に仕舞うように奥さんから念押しされる。手近な所にある方が使いやすいのに。(ナニにだ?)
     本の方はあらかた本棚に、書類は段ボール箱に、エロ本は押入れにと片付けて、じゃあコルクボードに貼ってあるヌードポスターもはずしておかなきゃならないかと思って訊いたら、「それくらいならいい」と言われた。基準が良く分からん。
     倉橋のぞみのヌードポスターなのだが、胸が無いからいいのか(笑)?
     http://www.kurahashinozomi.com/index.shtml
     倉橋のぞみといえば、Aカップのモデルとして有名(?)で、3年ほど前に久しぶりに写真集が刊行された時には、同じくファンの友人たちと、「やっぱり倉橋は胸が無いのがいいよね」とか「胸が出てたら倉橋の魅力が台無しだよ」と、大変失礼な感想を漏らしたものである。
     ……って、何故に力説している。>俺
     巨乳アイドルが跋扈(ばっこ)しているから、判官贔屓(はんがんびいき)というヤツかもしれない。(日本語誤用)
     妹さんは新宿駅に午後に到着するという事で、ひとまず迎えに出かけたが、やや早く出かけ過ぎて2時間ほどの余裕ができてしまった。
     それなら待つ間に映画を1本観ようと、映画館でちょうど時間の合うものを物色。
     そして、観たのが『KILL BILL(キル・ビル)』。
     http://www.killbill.jp/

     今年最高のバカ映画と前評判が高い(?)この映画、私はてっきり物好きしか観ないだろうと思ったら、行列ができていて驚いた。
    「こんなに物好きがいるのか!?」(自分を棚に上げて)
     いつもならば、以下はネタバレなので、これから観る人は読み飛ばして下さいと言うところだが、バレて困るような深い内容もストーリーも無い(笑)
     なおかつ、今回の作品はクエンティン=タランティーノ監督の好きな映画をコラージュして創ったような作品なので、ネタを知っていた方が楽しめるかもしれない。
     それでも、なんの情報もナシに観に行こうと思っている人は読み飛ばしていただきたい。
     ただし、ネタバレ警報は発令しません(笑)
     一応ストーリーらしきものは、ヒロインのザ・ブライド(ユマ=サーマン)は、かつて史上最強と云われた暗殺者だったが、組織を抜けて普通の生活をしようと結婚することを決めた。ところが自分の結婚式当日に、元ボスだった男とその部下、つまり元の仲間たちに襲われて、夫とお腹の中の子供を殺されてしまう。自身も重傷を負い5年もの昏睡状態から目覚めたブライドは、復讐の旅に出る。
     中身が無いとはいえ、テーマとしては重々しい。少なくとも、このテーマに縛られて観ると、数々の残酷なシーンは、ひたすら残酷にしか見えず不快感を覚えるかもしれない。なにしろ、血飛沫(ちしぶき)に次ぐ血飛沫、腕が飛ぶ足が飛ぶ首が飛ぶ、画面めいいっぱいに死体と血の海が広がり、アメリカ上映版では血の色を黒く加工したくらいだ。
     しかし、監督自身が「ここまでやれば笑えるだろう?」と語っているように、フィクション(つくりもの)と思って観れば、腹を抱えて笑うのが精神衛生上もよろしい。
     そして、飛行機の機内の座席に刀を置いておくホルダーがあったり、何故か日本料理屋の青葉屋にはステージがあったりと、思いっきり“間違えた日本像”も、「知らない」んじゃなくて「知っててやっている」ところがニクイ。
     間違った日本が描かれた映画の代表としては、日本軍が野外で陣幕を張って軍議を開いていた『パール・ハーバー』や、自衛艦の中に畳部屋があった『コンタクト』などがあったが、あれは完全に取材不足による“いい加減”なせい。
     ところが、タンティーノ監督は自分が好きになった日本映画からのイメージを“大好きだから”やったという。
     その“大好き”として取り入れた日本映画が、『修羅雪姫』(2001年版にあらず)、『吸血鬼ゴケミドロ』、『バトル・ロワイヤル』、『攻殻機動隊』などなど、どれもこれも日本国内での評価はあまり高くない作品ばかり。






     まるで、浮世絵が海外に持ち出されて海外での評価が高まってゴッホなどの有名な画家が自分の作風に取り入れたかのようで、日本人としては喜んでいいのやら、複雑な心境ではある。
     さて、なんとか真ん中の前の方の席を確保して始まるのを待つだけという段になって、奥さんがお腹が空いたと言い出した。
     私は、映画館で観る時には物を食べるのは大嫌いである。自分がされると嫌だから。
     しかし、ちょっと考えてみると、今回の『KILL BILL』は場末の映画館でポップコーンとコーラを手にして観るのが正しいような気がしてきた。
     奥さんのためではなく、ここは“映画を観る”という行為を演出するためにと買う事にした。馬鹿だね、どうも(苦笑)
     そして始まると冒頭に、ショウ・ブラザースのタイトルが出て椅子からズリ落ちそうになってしまった。いきなりコレかい(笑)!!
     続けて深作欣二監督に捧ぐという字幕が現れ、フランク=シナトラの娘ナンシーが歌う『バン・バン』が流れてくる。
     知らない観客は、冒頭から置いてけぼりだろう。
     それにしても、「子供の頃のピストルごっこでバン・バンと撃たれたみたいにハートがブレイクしちゃった」という失恋の歌を、本当に主人公が銃で撃たれてるシーンに使うとは、どうぞ笑って下さいと言わんばかりである。
     おそらく意図が分かったのであろう、一部の観客だけが笑い声を上げていた。
     この時点では私はまだ笑っていいのか戸惑っていたので笑わなかったのだが、その後も普通の映画のように観客が皆でドッと笑うよりは、自分が分かる所でだけそれぞれが笑うという事でいいんだと理解して、遠慮無く笑うことにした。
     なにしろ、シーンが変わって、最初の復讐のシーンでは、いきなり「武士たるもの……」と服部半蔵(千葉真一)のナレーションまで入ってしまうのだからたまらない(笑)
     で、ストーリーの方を追っても先に書いたようにストーリーは無きに等しいので割愛。ただし、時系列を入れ替えたりしているので単調ではなく、充分に観客を楽しませるための工夫をしている。タランティーノ監督は趣味人だが、職人としての映画監督ではなく、サービス業の映画監督なのだろう。とにかく、自分の趣味を前面に押し出しつつ、「サービスサービス!」というサービス精神旺盛な人のようである。
     そんな訳で、以下は印象に残ったシーンの羅列となる。と言うか、私も自分の分かる所しか感想の述べようが無いσ(^◇^;)。
     復讐相手の1人である女親分のオーレン=イシイ(ルーシー=リュー)の過去は、アニメで描かれる。いきなりアニメのシーンが挿入された時には、周りの観客からは戸惑いの声も聞こえた。
     しかし、今回監督はなんとしてもアニメを入れたかった、いやアニメ作品を手がけてみたかったそうで、わざわざ自分が好きだったアニメ『マッハGoGoGo』や『攻殻機動隊』を製作した日本のアニメスタジオであるプロダクションI.G.を訪ねて依頼したそうな。
     その上、ただ脚本を渡してお任せではなく、コマ割りごとの細かな指定をしたらしい。
     その甲斐あって、日本製のアニメとも違う、アメリカ人がモノマネしたアニメとも違う、まぎれもなくタランテイーノ監督のアニメ作品を現出する事に成功していた。
     こんなモノを見せられては、諸外国から“ジャパニメーション”と祭り上げられて喜んでいる場合ではない。もはや、危機感を抱かなくてはならないと感じた。ディズニーアニメは怖かないけど(笑)
     ブライドが飛行機で日本に来るシーン。いかにも作り物な真っ赤な夕日をバックにミニチュア然とした旅客機が飛んでいく。そのチャチさがいい(^.^)
     なんでも監督自身がスタッフに『吸血鬼ゴケミドロ』のようにしてくれと指示したそうな。この映画、超低予算で作られた脱力B級恐怖映画で、だからこそそんなシーンしか作りようが無かったんだけど、わざわざ何十億円もの予算をもらっておいて、そんなシーンを再現するかね普通(笑)。
     そして沖縄で服部半蔵に刀を譲ってくれと頼み込むのだが、なんとこの服部半蔵に千葉真一という配役、単にテレビシリーズ『影の軍団』へのオマージュかと思ったら、ホントに『影の軍団』の頭領、服部半蔵その人という設定らしい(^_^;
     しかも念の入った事に、部下のがま八を演じた大葉健二を今回の服部半蔵の部下に配していた。同じくスキンヘッドにさせて(笑)
     今回の劇中で半蔵が「このハゲ!」と部下を怒鳴り、部下の方がブライドに「ハゲではない! 剃ってるだけだ!」と言うシーンがあるのだが、公式サイトのBBS(掲示板)には「笑えなかった」という書き込みがあった。ううむ、やはり知ってる人しか笑えないか。
     大葉健二は『コータローまかりとおる!』という映画に天光寺輝彦という、これまたスキンヘッドで出演したことがあり、その時に同じ「ハゲではない! 剃ってるだけだ!」というセリフを言っているのだ。一部の人だけ笑っていたが、知ってて笑ったのか純粋にセリフに受けたのかは謎。
     劇中ではブライドを始め、女親分のオーレンやその部下のソフィ=ファタール(ジュリー=ドレフェス)などが珍妙なアクセントの日本語を操り、公式サイトのBBSで批判の対象にされていたが、これもまた監督は意図的にOKを出したようである。
     その、たどたどしい日本語に頭がクラクラきてしまい、しまいにはカッコイイとまで思ってしまった。完全に監督の罠にはまってるよ(苦笑)
     その辺りのシーン、DVD化の時に日本語吹き替えなどはどうなるのか今から楽しみである。半蔵が英語を喋るシーンでは千葉真一が声をあてるのだろうかとか(笑)
     また、オーレンが「ココカラハ英語デオ話シイタシマス」と言って、その後の英語を部下が同時通訳するシーンなど、“言葉の壁”そのものをギャグにしていて、これを観てわざわざ下手なままの日本語を喋らせた事に納得いった。
     ところで、この同時通訳のシーン、映画の翻訳業界の女王である(本人はさすがに自称はしていないが)戸田奈津子氏に喧嘩を売ってるとしか思えないんですけど(苦笑)
     洋画の日本語字幕では見かけないことの方が少ない戸田氏は、近年ではあの『ロード・オブ・ザ・リング』で日本語字幕を製作するにあたって監修者を付けることを拒否し、誤訳しまくったまま上映という暴挙に出て、原作ファンの批判を受けたためDVD版では一部の字幕を修正したというエピソードがある。
     http://www.interq.or.jp/blue/zhenyizi/lor/trans.htm
     戸田氏は同じく映画の日本語字幕を製作している清水俊二氏から「映画字幕は翻訳にあらず。日頃から、全ての物事に興味を持ち、雑学博士となれ」と言われた事を今でも忘れられないと語っていながら、やっていない訳である。
     それを踏まえて、先の同時通訳のシーンを観ると、監督が「ここは、こう訳してくれ!」とイヤミを言ってるように見えるワケだ。
     今回の映画で、なんと言っても記憶に残ったのはオーレンのボディーガードである女子高生の制服を着たGOGO夕張(栗山千明)である。
     なんちゅうネーミングやねんと思う名前だが、なんでも『マッハGoGoGo』と、北海道で行われた『ゆうばり国際ファンタスティック映画祭』に参加した時に夕張を大層気に入った事に由来するそうな。理由が分かっても良く分からん(笑)
     栗山千明を起用した理由は、『バトル・ロワイヤル』での彼女の演技に惚れ込んだからだそうで、「彼女がいなければ完成しない」とまで熱を入れあげて今回の出演となったというだけあって、その使い方も揮(ふる)っている。
     鋭い刃が複数付いた鉄球(ゴーゴーボール)を鎖でブン回すのだ。最初、この武器は大した事ないと思っていた。鎖で振り回しても回転が遅く、攻撃を見切るのは簡単に思えたから。しかし、これもまた嬉しい裏切り方をしてくれた。
     どうするのかと思っていたら、足で蹴ったりしてタイミングを狂わせ、相手の意表を突いて攻撃するのだ。
     そして、なんとブライドを追い詰めてしまう。ハリウッド初進出の女優としては、あんまりといえばあんまりな役どころだが、同時に美味しすぎる役である。
     それでいて、観ているコッチが「え?」となるほどあっけない殺され方をしてしまう。やはり、タランティーノ監督あなどりがたし。
     そして山場のオーレンとの決闘。青葉屋の障子を開けると雪が降り積もっていて(いつのまに)、流れてきた曲が『修羅の花』!!
     そこまでやりますか、旦那(タランィーノ)!!Σ( ̄□ ̄;)
     この時にオーレンが、高草履を片方ずつ脱ぐシーンがあり、この演出に痺れてしまった。ここまでやられたら、もうただただ呆れて感動するばかり。
     今回の映画ではやはり役者陣の殺陣の甘さが観た人たちから指摘されているが、CGを最低限度に抑えてあくまで役者本人によるアクションを見せる事に拘(こだわ)った事に拍手を送りたい。
     『マトリックス』以来の、肉体を感じられないアクションなどクソくらえである。
     でもって、オーレンの殺され方が絵的に美しくない最後にした事で、キッチリとこの決闘が復讐であった事を表現していたのに脱帽。
     その後はパート2に繋ぐシーンとなり、エンディングタイトルが流れた。
     この時、エンディングタイトルで席を立ってはいけない。あえて言おう、立つな!!
     いや、ホントに。エンディングタイトルで席を立つようなヤツは、家でビデオで観賞していれば良い。好きな所で切れるんだから。
     なにしろエンディングでは、梶芽衣子の『怨み節』がフルコーラスで流れるのだ。外国映画なのに!!!
     映画館で、客席から拍手が湧き上るのを体験したのは久しぶりである。映画なのだから、演劇とは違い関係者がそこにいる訳ではない。
     それでもやはり、拍手を送られずにはいられなくなった気持ちは良く分かる。
     そんなこんなで興奮して劇場から出た時には、もう妹さんが到着している時刻だったのだが、どこだかの映画雑誌のアンケート調査に声をかけられ、奥さんが急ごうと言っているのにもかかわらず、つい応じてしまった。
     アンケートには、「満足度サイコー、脚本サイテー」と回答。
     妹さん、お待たせしてゴメンなさいm(_ _)m
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    ◆10月26日(日)/2003年◆
     午前中は、奥さんが妹さんを連れてお買い物。
     女性の買い物に付き合うのは、いかにも大変なので私はお店に。
     旦那さんがダニに喰われたというお客さんが来店。
     腹部だけが痒くて、塗り薬のムヒが効かなかったとの事。
     ダニなのに腹部だけが喰われるというのも不思議。患部を実際に見てみたか尋ねたところ、奥さんは見ていないという。
     旦那さんは、とにかく痒みが治まる強い薬をとの事らしいのだが、ううむ、どうしたものか。
     とりあえず、頼まれて買いにきているのでは、旦那さんの言うとおりに効き目の強い薬を出すしかない。あまり長くは使わないようにと、一度患部を見てから、また相談に来て下さいと伝えた。
     私が売る時に一番緊張するのは皮膚の痒みの塗り薬だ。合わない物だと、余計に悪化してしまう事がある。
     ところが、患者さんが気軽に指名して買っていってしまうのも塗り薬。湿疹なのか、虫刺されなのか、あるいは水虫のような菌による疾患なのか、良く確かめてもらいたいと思うのだけれど、痒みでイライラしていると冷静な判断よりも、とにかく痒みさえ治まればと考えてしまうのも仕方の無いことなのかもしれないが………。 
     午後から出てくるように奥さんに言われていたので、渋々出かけた。
     行き先は、川口駅前の川口総合文化会館リリア。
     今日は、ここでテレビ東京の『開運! なんでも鑑定団』の出張鑑定のテレビ収録があるのだ。
     それに奥さんが観覧の応募をしていて、チケットを入手していたのである。
     http://www.tv-tokyo.co.jp/kantei/
     行ってみると、まだ開場1時間前だというのに長蛇の列になっていた。私は早くも疲れてしまった。いや、まぁ興味が無い訳でもないんだけどね。
     奥さんと合流して会場に入ると、満席も満席。約2千席がめいいっぱい埋まっていた。
     会場に到着したのが遅かった事もあり、3階席まである会場の2階席になんとか滑り込んだ。 
     まずは市長の挨拶。今回の出張鑑定は、川口市の市制70周年記念事業の一環なのだ。安易な企画ではあるが、経費削減の観点から言えば良い事だろう。
     現在の川口市の市長である岡本幸四郎氏は、地元民だから言う訳ではないが、凡百の首長連中の中では、なかなかに有能な人だと思う。前の市長だった永瀬洋治氏が悪すぎたというのもあるが(苦笑)。
     なにしろ当選してまず手をつけたのが公共事業の見直し。新規の建設をほとんど白紙に戻してしまい、あり物の施設をフルに活用するように指示したのだ。
     そして、なんと言ってもノリが良い。
     以前に、市の事業で子供たちに忍者の格好をさせて市内をウォークラリーするというという企画に私が携わった時に、私は蛍光グリーン(!)の忍者装束を着て子供たちの誘導をしたのだが、その実行委員の提案で市長に総大将をお願いしたところ、「やっぱり自分も忍者の格好をした方がいいかね」という事で、当日本当に忍者の格好をしてくれたのだ。やるとは思わなかった(笑)。
     で、大抵は退屈な市長挨拶も今回は番組にからめて市が取り組んでいるゴミの分別とリサイクルに触れて、「今年は皆さんが分別したゴミを売って○千万円の売り上げがありました」とか「ゴミも宝になるんです。もっとゴミを出して儲けましょう」と語った。
     番組収録前のツカミとしても上手いと感じた。
     奥さんも、「なんかハキハキとして元気な人ねぇ」と言っていた。と言うか、その口ぶりだと市長を知らなかったな、お前(笑)
     そして本番が始まる前には、ADさんが出てきて拍手の練習。やはり、こういう事をやるのね、と付き合う。
     そして、拍手の練習が終わったら、続いて「オオォォ!」というドヨメキの練習をしますと言われた(笑)。
     いやぁ、拍手まではいいけど、なんにも無いのに驚きの声を上げるというのは難しいな。ナニゴトも経験である。
     その練習も終わって、いよいよ収録開始。
     ……かと思ったら、その前に司会者である松尾伴内氏の挨拶があった。収録前に観客のテンションを上げようとするのだが、いかんせん2千席は1人では(プラス、アシスタント1名)会場として大きすぎる。ちょっと気の毒である。
     今回のアシスタントの名前は失念。鑑定士は中島誠之助氏と安河内眞美氏の2人だった。という事は、今日のメインのお宝は焼き物などの陶芸と、書画などの掛け軸だろう。
     詳しくは本放送までは公表する訳にはいかないので、大まかな感想のみ。
     放送は関東圏で12月2日(火)だそうである。
     まず驚いたのが、依頼人1人にかける時間の長さ。15分~30分はかけていた。それも、鑑定している間の時間稼ぎではなく、お宝の由来についてなどの云わば前フリだけで10分以上を費やしている。
     本放送では、カットしているのだろうとは当然考えていたが、ものの1~2分だから実際も5分程度だろうと思っていたので、こんなに長いとは思わなかった。
     依頼人の方はテレビ出演に関しては素人だから、少しでも多く喋らせて面白そうな場面を拾っておこうという事なのだろう。
     そして私が一番興味深かったのは、そうやって依頼人がトークをしている間、鑑定士が何をしているのか。
     中島氏は、もうニッコニッコして依頼人のトークに頷(うなづ)き、実際はどうだか知らないが話を聞いているふうに見える。
     対して安河内氏の方はというと、あからさまに退屈そうで「早く終わらないかしら」と言っているかどうかは分からないけれど、全身から退屈オーラを放っていた。依頼人が喋っている間、ずっと下を向いているか、ときおり自分の服を整えていたりする。
     その2人の違いは、鑑定の仕方にも現れていて、中島氏はいずれも興味深そうに観察するので、鑑定額が上がるのか下がるのか予想がつかない。
     しかし、安河内の方は明らかに素っ気無く観て席に戻る時と、じっくり観察する時とで、鑑定額がどうなるのか予測できてしまう。
     そして鑑定後のコメントも、中島氏が金額が上がった時にも下がった時にも、依頼人が喜ぶであろう言葉を添えたり慰めの言葉をかけたりするのに対して、安河内氏は容赦が無い(笑)。
     番組サイドの方で、そういう演出を依頼しているのかどうか。依頼しているのであれば、中島氏も安河内氏も大した役者である。
     ただ、個人的には私は“客商売”の観点で捕らえてしまうので、やはり中島氏の方が好感が持てる。
     もし本当に自分は鑑定だけでタレントじゃないと思っているのであれば、安河内氏は番組の出演依頼を断ればいいんじゃないのと思ってしまう。鑑定がシビアなのはいいとしても、依頼者の話を聞かないという態度は演出というよりは、素の様な気がするのだけれど、ホントのところどうなのだろう。
     愛想が良ければいいというものではないが、普通に客商売で考えたら失礼としか思えない。
     そんなこんなで、予想していたよりは休憩ナシで2時間というのは長く感じて少し疲れた。
     ただし、この疲れはどうやら風邪の前兆だったようである。
     終わってから、奥さんの妹さんを新宿まで送って帰宅。
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    ◆10月27日(月)/2003年◆
     夕べ、夜中に寒気がして目が覚めた。
     気温が下がったからかなとも思ったが、布団を被っても寒いので、悪寒に間違いないだろう。
     無汗で悪寒がするような風邪のひき初めには、やはり葛根湯(かっこんとう)である。
     ところが、家の常備薬のケースを探しても、葛根湯が見つからない。おかしいなと思い、他の漢方薬を仕舞ってある袋なども漁ってみたが、見当たらない。
     見当たらないはずである。虚弱な私は、普段は葛根湯など使わないのだ。だから、家には置いていない。
     グハァッ! と血を吐いてる場合ではない。(血など吐いてないだろう。>俺)
     さりとて、まだ汗の出ていない時の風邪に何を使ったもんかと、夜中に目覚めた朦朧とした頭で考えても思い浮かばない。
    「そうだ、自分の所のホームページを見れば載ってるじゃん」とパソコンを立ち上げた。すぐ近くの本棚にある、漢方薬の処方一覧を見る手間が面倒臭かったらしい(苦笑)。
     そして、見つけたのが香蘇散(こうそさん)。香蘇散ならば、たくさん置いてある。
     そう言えば、香蘇散の効能は「胃腸虚弱で神経質な人の風邪の初期」。私はいつもは、アレルギー性のクシャミや湿疹という、適応外の目的で使っていたので、すっかり忘れていた。
     普通は、香蘇散なんて効き目が弱くて、お店で売る機会などもほとんどない。
     その香蘇散を飲んで寝なおすと、明け方近くになって今度は寝汗をかいて目が覚めた。どうやら、効いたようである。
     一度着替えてから、さらに香蘇散を飲んで、合わせて地竜(ぢりゅう)も飲んだ。
     目覚めは快適とはいえないが、とりあえず動けない事もない。汗を流すためと体温を上げるためにお風呂に入った。
     風邪をひいた時には体力を消耗したり湯冷めすると良くないので、お風呂に入るのはあまり人には勧められないが、私のように虚弱体質で自分で熱を出せない場合には、入ってしまうという手もある。
     お風呂から上がって、麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)を飲んだ。
     お年寄りの場合は、体力が低下していて自分で熱を出す力も不足している。そういう時に使う風邪薬である。うう、年寄りなみの体力(^_^;)
     上手くいけば、このまま症状が先に進まずに治るだろう。
     肩こりがするという患者さんが来店。
     初めは塗り薬だけを頼まれたが、詳しく話を訊いてみると一年中肩こりがするとの事。しかも、職業的なもので、塗り薬を使っても楽になる訳ではないらしい。
     それならば、何か別なアプローチもした方が良いと思い、五積散(ごしゃくさん)を勧めてみた。
     薬を飲むと胃がムカムカするとの事で、あまり気乗りしないようであったが、肩こりも胃腸の働きが弱い事に起因する可能性がある事もお話ししたところ、一週間分づつの顆粒ではなく、260錠入りの瓶で買っていかれた。
     子供が風邪だというお客さんが来店。
     子供と言っても、中学生との事。
     そして症状を詳しく尋ねると、エヘンエヘンと咽喉が痞(つか)えているようで、鼻水がやや出るものの、熱などはないという。
     この時期ならばもしかして……と思い当たる事がある。中間試験である。
     テストが近いのではないかと尋ねたら、その通りだとか。
     風邪に似てはいるけれど症状が激しくなくて、咽喉が痞えた感じがするという事は、神経性の食道狭窄かもしれない。
    「梅の種が咽喉に引っかかったような状態」に例えられる、『梅核気(ばいかくき)』だ。
     だとしたら、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)が効くはずである。
     この漢方薬は、神経を鎮め緊張を解くので、受験シーズンに良く売れる。
     もし、エヘンエヘンと咽喉が痞えている感じがするのに強い咳にならず長く続くようであったら、一度この神経性の食道狭窄を疑ってみた方が良い。間違えて咳止めや咽喉の痛み止めの薬などを服用したりすると、かえって痰がからんだりして悪くなってしまう。
     それと、今回の場合は数日前に風邪をひいていたのも確かだそうなので、胃と肝を養うために、柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)を合わせることにした。
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    ☆締切:2003年10月31日から4日間
    ~~~~~~~~~~~~~~ ≪読者より一言≫ ~~~~~~~~~~~~
    通巻30号より

    ☆面白かった
     ちなみに私もキリスト教徒です (^_^#)ゞ
     でも、セフレもいるし、酒もガンガン飲むし、不真面目そのものです。(真面目に不真面目をする、というのか??)
     わはは・・・・。敬虔なクリスチャンのイメージが・・・・。
    (MIKA)
    ★不真面目な方が他の宗派や無宗教の人たちとの軋轢も少なくていいです。と、言い訳してみるテスト(笑)
     余談ですが、よく宗教家や信者で「信教の自由を侵害するのか」とか「私たちには信教の自由があるんです」と声高に言う人がいますが、そういう時には、こう諭してあげて下さい。
    「信教の自由は認められているが、宗教の自由までは認められていない」
     どういう事かというと、“思想の自由”に置き換えて考えてみると分かります。
     例えば「セクハラオヤジは殺してしまえ」と考えたとしても、そう考える事自体はなんら罪には問われません。考えるのは自由です。よしんば、人に語るのも自由でしょう。
     しかし、本当に自分の手で殺したら罪に問われます。また、人に勧めたり命令したりしても罪になります。
     つまり、“信教の自由”としてどんな宗教を、それこそ悪魔を崇拝する宗教を信仰する事も確かに憲法で保障されています。
     しかし、信仰に基づいて行う行為、すなわち“宗教の自由”までは憲法でも法律でも保障していません。
     その区別をつけられない人には、一言云ってやりましょう。
    「バ~カ(⌒▽⌒)」
     ……争いを誘発してドースル。>自分
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  • ≪通巻30号≫
    頭痛のひどい風邪には/ご懐妊おめでとう(⌒▽⌒)/帯状疱疹に注意/咽喉の痛みに桔梗湯

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                     ≪通巻30号≫
      提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
      発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
      編集 : 北村俊純
      窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
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    ~~~~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~~~~
    ※10月21日(火)……頭痛のひどい風邪には
        
    ※10月22日(水)……ご懐妊おめでとう(⌒▽⌒)
    ※10月23日(木)……帯状疱疹に注意
    ※10月24日(金)……咽喉の痛みに桔梗湯
    ************************* 先週の平凡な日記 ***************************
    ◆10月21日(火)/2003年◆
     夕べから頭痛がひどくて、よく眠れなかった。
     虚弱体質な私ではあるが、頭痛というのは珍しい。
     胃に水が溜まっているような重い感覚もある。
     昨日の漢方薬の講習会で出たとおり、胃内滞水が原因なのだろう。
     基本にのっとって、苓桂朮甘湯(りょうけいじゅっかんとう)を飲んでみた。
     お店から帰る途中、近所の飲み屋の前で中年の女の人が倒れているのを発見。
     道路の真ん中なので、車に引かれるといけないと思い助け起そうとすると、男の人が現れて女の人を蹴りだした。
    「やめなさい!」と制止すると、「俺の女房なんだから関係無いだろと!!」と食ってかかってきた。
     確かに関係無いけれど、乗りかかった船を降りるのも嫌い。
    「放っておけませんから」と答えると、男の方が「だったら俺が救急車を呼んでやる!」と携帯電話を取り出した。
     ところが、携帯電話での会話を聞いてみると「俺は通りがかりだから誰だか知らないんだけど」と言っていた。
     アンタさっき、自分の女房だと言ったじゃんかよ(-_-メ)
     で、電話を切るとサッサとどっかへ行ってしまった。
     てめぇの奥さん、このままかい!!
     といって、倒れてる奥さんの方を置いておくわけにもいかず、救急車が来るのを待っていると、飲み屋の主人がお店から出てきた。
     主人の話によると、どうやらさっきまで夫婦で一緒に飲んでたらしい。
     なんなんだ、いったい(^-^;
     やがて救急車が来ると、どこかへ行ったはずの男が戻ってきた。
     あくまで、救急隊員には自分は通りすがりの他人だと言い張って、名前を尋ねられても答えなければ、女の人が誰かと尋ねられても知らないと言う。
     とりあえず、男の方も挙動がおかしいので、女の人と一緒に救急隊員が救急車に乗せて運んでいった。
     ホントに何がなにやら。
     頭痛にと苓桂朮甘湯を飲んでみたが、夜になって頭痛は軽減したものの、そこはかとない吐き気がしてきた。
     ううむ、風邪に移行しそうか?
     ウチでは、風邪のひき初めには葛根湯(かっこんとう)、あるいは麻黄湯(まおうとう)が定番だが、頭痛がひどいので、川きゅう茶調散(せんきゅうちゃちょうさん)を選択。
     珍しく夕飯を食べた後すぐに風呂に入ってグーと寝入った。
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    ◆10月22日(水)/2003年◆
     朝起きても頭が重いのは変わらず。しかし、頭痛の方は少し楽になった模様。
     川きゅう茶調散(せんきゅうちゃちょうさん)に変えたのが功を奏したか。
     
     不妊治療のための当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)と、不安神経症で気分がふさぎがちなのを軽減するために半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)を以前から服用しいる患者さんが来店。
     開封していない半夏厚朴湯を返品できないかとお願いされて事情を尋ねてみたら、おめでたい事に病院の検査で妊娠が確認されたそうである。
     当帰芍薬散は冷えのある人の子宮内膜炎や不妊治療に使うものではあるが、不妊の原因は多種多様なので必ずしも効果があるとは断言できない。
     しかし病院側の理解もあり、漢方薬での治療を続けていた。
     そして、妊娠したので薬はやめた方が良いと思って、半夏厚朴湯を返したいとの事だった。
     もちろん未開封であれば構わないが、お話を訊いてみると妊娠嘔吐(つわり)が始まっていて、かなり苦しいという。
     それならば、半夏厚朴湯自体も妊娠嘔吐に使うので、妊娠後も服用し続けても構わない事を説明した。
     しかし、もし妊娠嘔吐が酷いようであれば、小半夏加茯苓湯(しょうはんげかぶくりょうとう)を使ってみてはどうかと勧めた。
     試してみるという事で、値段的にも半夏厚朴湯と同じだったため交換という
    形で渡した。
     そういや、ウチの奥さんも妊娠嘔吐が始まっているようで、苦しい苦しい言っていたな。
     でも、安くはないし、もったいないから放っておこう(・_・)←鬼。
     一方、アメリカでは、妊娠後期の中絶方法の一つ『パーシャル・バース・アボーション』(部分出産中絶)を禁止する法案を賛成64、反対34の賛成多数で可決したそうである。下院は今月3日に同じ内容の法案を281対142で可決しており、ブッシュ大統領が署名すると法案が成立するとか。
     1973年に連邦最高裁が女性の中絶権を認めて以来、部分的にでも中絶を禁止する法案が成立するのはアメリカでは初めてである。
     ブッシュ大統領はさっそく、「忌まわしい行為をやめさせ、生命についての価値を築く重要な立法だ。法案に署名するのを楽しみにしている」との声明を発表したそうだ。
     一見すると良い法律だと錯覚するが、そう単純な話ではない。
     まず、中絶の目的には母体を救うという場合もある。特に今回のように妊娠後期となれば、出産する事が母親の命を危険にさらす可能性のある異常妊娠というケースも考えられる。
     報道によると、どうも例外規定を設けていないらしく、それが本当ならば医療行為を受ける事もできない訳で、施行されればかなり危険な法律である。
     そしてブッシュ大統領は、「生命についての価値を築く」と言っているが、よその国にまで人殺しをしにいくように命じる人が言ってもなァ(苦笑)
     また、日本人の感覚だと、中絶に対しての認識は倫理的なモノだけだろうが、アメリカの場合は宗教的な意味合いも含まれており、それが余計に問題を複雑にしている。
     特にブッシュ大統領は、ファンダメンタリスト(キリスト原理主義)の信者である。ファンダメンタリストは聖書に書かれていること全てが真実だと信じており、ダーウィンの進化論などを認めず、人間は神によって創られたと信じている。
     私もキリスト教の信者だし、個人が何を信奉しようとも勝手だが、それを他人にまで強要してはならないと考えている。
     だが、ブッシュ大統領はそれをやる。イラク戦争も、神は常に正しく、アメリカは神によって創られた国だからと、神の正義の名の元に始めたものだ。森元総理の神の国発言なんて可愛いモンである。
     フセイン政権を倒してイラク国民を解放した事は結果としては(まだ道半ばだけれど)、私も悪い事とは言えないと思っているが、自分の正義感を神や大衆の正義と重ねるような誤魔化しは好きになれない。
     だいたい、聖書を読んでいるのなら、神様だってずいぶんとマヌケな事をやってるなと感じないのかね。私が神様を罵倒する事があるのも、神様を信じてるからなんだけど。
     ともかく、聖書に出てくる神様が自分勝手な正義を振りかざして人間が苦しむのを気にしないように、どうもブッシュ大統領もこの法律で苦しむ人間がいても気にしないように思える。
     この問題、大統領選を前に宗教闘争へと突入しそうな予感がする。
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    ◆10月23日(木)/2003年◆
     お腹が痛いという患者さんが来店。
     左下腹部が刺すように痛み、その痛みが背中側に広がっていく感じがするという。
     他には便秘や下痢などの自覚症状は無い模様。
     初めは筋肉の痙攣か、神経痛かと思ったが、痛みがしては治まってを繰り返しているそうで、どうもよく分からない。
     筋肉の痙攣であれば芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)を使うし、神経痛ならば桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)を用いるのがウチの定番だが、他にまったく随伴症状が無いというのが気になる。
     断定はできないが、もしかすると『帯状疱疹(たいじょうほうしん)』かもしれないという疑いも浮かんだ。
     帯状疱疹とは、水疱瘡(みずぼうそう)と同じウイルス(Variccela-zoster
    virus)によって起こる病気で、ほとんどの人は子供の頃に水疱瘡にかかるが、このウイルスは、水疱瘡が治っても神経節の中に潜んでいる。
     そのため大人になってからも、疲れが溜まったり、体の抵抗力が落ちた時にウイルスが再び暴れ出し、帯状疱疹として発症する事がある。
     発症のプロセスとしては体の、あるいは顔の左右どちらかがチクチクと痛み始める。これは、ウイルスが神経節に潜んでおり、その神経に沿って発症するためである。
     やがて痛みが強くなり、神経に沿って赤い発疹や水ぶくれが帯状に現れる。
     発症する箇所は様々ではあるが、胸から背中、お腹などに現れる事が多く、次いで顔や頭、手足にも現れる事がある。
     ただし、一度に2ヶ所以上の部位にできる事はほとんどない。
     もし、帯状疱疹だとすれば相手はウイルスなので漢方薬で治療するのは難しい。
     無駄に漢方薬を購入するよりは、まずは病院での検査を勧めた。
     名古屋市昭和区で起きた、高校3年の少年が交際相手の27歳の女性の子供を虐待して死亡させた事件の報道をテレビでやっているのを観た。
     番組のコメンテーターが、少年と子供の母親との不倫に触れてケシカランと怒っていたが、その根拠が「そういう事に興味を持つ年頃だろうがまだ早い」ってのはどんなもんかね。
     早いか? 昔は、15歳で元服なのだから、むしろ遅いだろう。
     高校生がセックスをするのが早いというよりは、私は高校生に対する性教育の方が遅くて、しかも的外れなせいじゃないのかと思うのだが。
     どうも性教育というと、一緒に“愛”についても教えなければならないという風潮があるが、現実には愛の無いセックスもあれば、セックスから始まる愛もある。現実を踏まえない教育に意味はあるのか?
     今回の少年が相手の女性とどのような関係だったのかは詳細は分からないが、もしセックスの関係があったとしたら、その子供を虐待したというのは私からすると“頭が悪い”としか思えない。
     相手の女性を愛していたのならば、愛してる人が大切にしている物(あえて“物”と書くが)は大切にするべきだろうし、たとえ体だけの関係だったとするならば、相手の女性との関係を保つためには、その子供は利用するか、もしくは決して手に触れてはいけない存在だったはずだ。
     以前にイジメや差別に関する事でも書いたが、嫌なら嫌で、積極的に手を出す(今回は足で蹴ったらしいが)必要は無いだろう。
     (10月12日の日記参照)
     そして、やってしまったがために逮捕されて、女性とセックスできなくなったとしたら、その損失の方が大きいんじゃないのかね、ヤリタイ盛りとしては。
     その辺のいい加減な情報誌に任せないで、『How to SEX』とか、『彼氏彼女の事情』みたいな性教育が必要なのではないかと思うぞ。
     もっとも、“秘め事”だから楽しいってのもあるからねぇ、教わるもんじゃなくて自分で経験していくしかない事ではあるな。
     早いとか遅いとかではなく、より多くの選択肢の中から判断していく力を養う事が大事かなと思う。
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    ◆10月24日(金)/2003年◆
     桔梗湯(ききょうとう)を欲しいという患者さんが来店。
     咽喉が痛くなり、前にウチで購入した分があったので飲んでみたところ、すぐに改善したので、予備に置いておきたいとの事。それはなにより(^.^)
     合わせて、肩こりの相談もされた。
     肩は上がるのだが、背中に手が回らなくなったという。
     五十肩などの加齢によるものであれば、二朮湯(にじゅつとう)が向いているし、一般的な肩こりであれば葛根湯(かっこんとう)でも充分に対処できる。
     そう話をすると、まずは二朮湯を試してみるとの事。
     一方、葛根湯の方も風邪の初期に使えるので、常備しておくためにとお買い上げ。
     女子大生のMちゃんに誘われて、飲みにお出かけ。
     Mちゃんが大酒飲みなのは知っていたが、彼女と飲み屋に行くのは初めて。
     そうか、成人したんだよねぇと感慨深い。
     Mちゃんは、中学生の頃から“育てて”いたのだけれど、大学生になって新しい彼氏ができたという事で私は振られてしまった。
     ……と書くと、なんだかアブナイ感じがしてよろしい(笑) 
     正確には、まだ中学生だったMちゃんに付きまとうストーカー野郎(私よりも年上)がいて、その退治をした事で慕ってくれたのだ。
     以来、交際を続けたものの私の方は結婚してしまい(一時は破談させてやるという勢いだったが、自分がストーカーになるのを嫌って断念)、「不倫でもいい」と宣言して大学受験に望み、大学に通うようになって視野が広がったのか成長したのか「憧れと恋愛の区別がついていなかった」と言って、先に書いたように新しい彼氏を紹介された。
     ううむ、ドラマが1本書けそうだなコレ(・_・)
     で、なんで今回呼び出されたのかと思ったら、その新しい彼氏との関係が進む中で、他に言い寄ってくる男性が2人いて、それをどうしたらいいものかと相談された。
     おおっ、お前も男を手玉に取るようになったか(⌒▽⌒)
     と言ったら、「違うよ~」と否定した。いや、彼女が困っている理由は分かっている。
     優しいというかなんというか、振った相手を可哀相だと思い、また、振って関係が壊れる事、相手に嫌われる事を極端に恐れるのだ。中学時代のストーカー野郎に付きまとわれた時もそうだったけど、変わってないねぇ。
     俺の事は、振ったくせに(笑)
     それは、「許してくれそうだったから」とか。うう…、“いい人”は“いい男”にはなれないんだね。
     と返したら、「女の敵だから、いい人じゃないでしょ」とツッコミを入れられた。
     左様で_(._.)_
     で、なんでそれを私に相談するワケ?
     そう尋ねたら、「いや、どうやって振ってるのか聞きたかったから」と言う。
     俺は振られた事はあっても、自分から振った事はありません(苦笑)
     そんな“もったいない”事できるほど恵まれてないもの。
     何もしなくても言い寄られるなんてウラヤマシイぞ(´¬`)
     とまぁ、冗談混じりに話を聞いていたのだが、どうも嫌なニオイもする。話からすると、2人とも相手の女性の事をちっとも考えてない印象を受ける。
     あっ、自分と同じニオイがして嫌な感じがするんだな、私σ(^◇^;)。
     となると、振る振らないよりも、自分の中で一線をどこに引くかを決めておいた方がいいんじゃないかとアドバイスした。
     下手に許していたら相手の行動と想いはエスカレートするばかりで、それこそ途中で関係を切るのが難しくなる。
     そして、早いところ新しい彼氏に押し倒してもらいなさい。
     どちらかというと男の方が八方美人で、どんな女性にもイイ顔をしようとするけど、女は好きな男性にハマると他の男には冷たくなるもんだから(笑)
     とまぁ、酔いが回ってきて、あまりアドバイスにならなくなってしまった。
     だって、Mちゃんの飲むペースが凄いんだもの。焼酎・ウィスキー・ウォッカと続けて、なぜ酔わないんだお前は(^-^;
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    ☆締切:2003年10月27日から4日間
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  • ≪通巻26号≫
    馬鹿は犯罪に向かない/テレビの威力/高級居酒屋/アミノ酸は必要だけど

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      編集 : 北村俊純
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    ~~~~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~~~~
    ※10月7日(火)……馬鹿は犯罪に向かない
    ※10月8日(水)……テレビの威力
    ※10月9日(木)……高級居酒屋
    ※10月10日(金)……アミノ酸は必要だけど
    ************************* 先週の平凡な日記 ***************************
    ◆10月7日(火)/2003年◆
     今日は、どんより曇った五月晴れ(意味不明)。
     ちょっとと言うより、かなり涼しい。
     スクーターでは、薄手のコートが欲しいくらいだ。
     
     病院からの処方箋がFAXで頻々。
     患者さんには気の毒だが、ウチの営業上は月初めとしては順調な滑り出し。
     
     お客さんから、ドーナツの差し入れをいただいた。
     このお客さんからは、良く差し入れをいただくので、栄養ドリンクや雑貨などを棒引きしている。おそらくそれでも、差し入れしてもらっている物の方が高くついているであろう。
     そう言えば、この秋には他のお客さんからも梨を複数いただいた。普段から梨が好きだとアピールしていた甲斐があった(苦笑)。
     こうなると、なんだかほとんど物々交換である。
     ある手作りのヌイグルミを通信販売しているサイトでは、支払いにビール券でも可と書いたから本当にビール券での支払いがあったとか。
     ウチのサイトでも、採用するかね(笑)
     私なら、図書券なんかが助かるのだけど、経理がめんどくさそう(^^ゞ
     肌荒れを治したいという患者さんが来店。
     手荒れが特に酷いのだが、顔の肌もかなり乾燥している。
     しかし乾燥肌になるには、まだ少し早い。
     そして、ここ1週間で急に酷くなったという。
     ううむ、もしかすると花粉症かもしれない。
     花粉症というと目の痒みや鼻水鼻づまりがすぐに思い浮かぶのが一般的かもしれないが、免疫反応なので咳や肌荒れとして現れる事もある。
     そこで、当帰飲子(とうきいんし)を勧めてみた。
     本来は老人性の乾燥肌に使う事が多い漢方薬なのだが、冷え症でもあるとの事なので、湿疹に使う他の漢方薬よりも効果が期待できるだろう。
     千葉市若葉区千城台東で飲食店アルバイトの少女が殺された事件のニュースを観たのだが、籍を入れた場合は16歳でも成人女性として扱われるんじゃなかったっけ? などと、馬鹿な事を考えたり、未成年者は保護者の同意が必要なのにどうやって婚姻手続きができたのだろうと、どうでもいい事が気になったのは、石橋広宣容疑者のあまりの馬鹿ぶりに感化されてしまったからかもしれない。
     ハンマーを事前に用意していたというのだから計画的な犯行のはずなのに、ライター用のオイルを大量に同一店で買い込むマヌケさはどうした事か。事前に複数のお店で少しずつ、さらに言えば防犯カメラのあるような店で買うなよと、その無計画ぶりに腹が立つ。
     遺体を焼いたのも身元を隠すためだったらしいが、実際には指紋で身元が分かったという。身元を隠すためならば、まず指は切断しておかなければならない。それと歯も砕いておかないと、治療跡などから身元が分かってしまう。焼けば簡単だと思って手を抜いたんじゃあるまいか。
     そんな手抜きをしているかと思えば、わざわざ警察に自分から「彼女が事件に巻き込まれたのかもしれない」と連絡したりと小細工をしているのだからワケが分からない。通報者がまず疑われるのはフィクションでも現実でも基本的な事なのだから、小細工するならもちっと工夫しないと、ネタの割れた推理ドラマなんてワイドショーの視聴者は納得しないぞ。
     どうもこの広宣容疑者、楽をしよう楽をしようというのがミエミエで、それが自分と重なって嫌(苦笑)。
     車好きで、それが昂じて借金を重ねており今回の被害者とも苗字を変えて借り入れするための偽装だったというのだが、だったらちゃんと“努力しろよ”と思ってしまう。
     なにも、まっとうに働けというのではない。例えば、男が女に養ってもらう“ヒモ”は、主夫とは違う。女に働かせて自分は家事もしないでブラブラと遊び暮らす事だ。しかし、それには別な努力が必要となる。彼女に惚れさせて、そこにいるだけで安心感を抱かせる事で関係を維持しなければならない。
     テレビで見る限り、広宣容疑者も顔は悪くないのだから、自分が借金しないでも貢がせる事はできたはずだ。わざわざ偽装結婚するくらいなのだから、あと少し別な努力をすれば、なにも今回の被害者である少女を殺して人生を棒にふるなんて事にならずに済んだと思うのだが。
     好きな事をするための努力が中途半端な人間は、犯罪をする時にも中途半端な事をするのだなぁと妙に納得してしまった。
     馬鹿は犯罪をするのにも向かないのである。
     私も犯罪には向かないな。気をつけよう(・_・)
     病院で検査を受けてきた奥さんが、嬉々としてして「妊娠してるって~♪」と帰ってきた。
     うう…、できていましたか。
     同棲時代を含めて、もう3年も経ってるから、てっきりできないモンだと思っていたのに。
    「ちょっと~、普通は旦那さんはもっと喜ぶもんなのよ~」と文句を言われる。
     でもなぁ、自分の血がつながってると思ったら、私は嫌だよ。他所の子なら無条件で可愛がれるけど、自分の子じゃちゃんと育たなかったら困るじゃん。特に自分を見てるとそう思う。
     そう言うと奥さんの方も、「確かにねぇ、子供が増えるようなもんだもんねぇ」と返してきた。コノヤロ(笑)
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    ◆10月8日(水)/2003年◆
     風邪気味だという患者さんが来店。
     主な症状は鼻づまりで、他には咳などは無い模様。花粉症のようにも思える。
     一時的な鼻づまりであれば葛根湯加川きゅう辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)で、大抵は治る。
     もし日常的に鼻が詰まるようであれば、辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)の方が良いだろう。
     しかし漢方薬を勧めると、テレビで宣伝しているようなのがいいと言われる。
     うう~ん、それでいて「早く治るのを」と言われると困ってしまう。
     いわゆる現代薬でなら症状はすぐに治まるが、病気として治る訳ではない。
     もちろん患者さんとしては症状さえ治まれば良いのだろう。しかしそれでまたすぐにぶり返してしまっては意味が無くなってしまうとコチラは思ってしまうのだが……。
     結局、漢方薬は買わないで別な市販薬を買っていかれた。テレビの力恐るべし。
     お店の前でなにやら怒鳴り声がするので出てみると、石焼イモ屋の車から降りたオヤジが前後の車に怒鳴っていた。
     ウチのお店の前の道路は道幅がトラック一台分しか無いのにもかかわらず、相互通行が可能になっている。
     だから、車同士が出会うとどちらか一方が端に寄せ、道を譲らなければならない。
     ところが、この通りには郵便局があり、そこに用のある人の車が止まっていたり、ウチのお客さんや隣の煎餅屋のお客さんは当然お店の前に止める。
     それらが通行の妨げになるのは確かだが、こんな所を通るのは地元の人だから、普通は止める方も気を使うし通る方も少しは待ったりしてノンビリしたもの。
     なのにこのオヤジ、ウチのお客さんの車が邪魔だと文句をつけ、隣の煎餅屋のお客にも文句をつけて、対向車にも怒鳴りまくって道を空けさせる。
     そうゆう石焼きイモ屋の車は、この狭い通りをノロノロと走って迷惑をかけているのに、その事はまったく気にしない様子。
     知らない顔だから、よそから来たのだろうか。
     だいたい商売人のクセに自分の店(車)の前で怒鳴り散らすなんて、イメージダウンにしかならないと思うのだが、何考えてるんだこのオヤジ( ̄▽ ̄)
     この不況で、仕事を変えた人なんだろうか。
     なんにしても地元のお店の客を散らすなんて横暴な事をするようじゃ、流しの商売はできんよ。少なくとも今日来ていたお客さんは確実に買わないし、地元の噂の伝播の速さは怖いぞ(笑)
     Iちゃんからメールで「真にめでたいことに生理になった。」と入った。
     ひとまずホッ=3
     ところが、なんでも夢でウチの奥さんに子供ができた夢を見たそうな。まだ、教えていないのに。
     ううむ、教えたら落ち込むだろうな~。どうしよう……(^_^;
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    ◆10月9日(木)/2003年◆
     シーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン。
     誰も来ない。
     人通りも無い。
     あまりに静かすぎて、『ドラえもん』の『独裁者スイッチ』を押してしまったのかと思えるくらい。
     夕方になって、やっとチラホラとお客さんが来るようになった。
     胃薬が欲しいというので症状を尋ねると、飲みすぎで胃の不快感が続いているらしい。
     お酒の飲みすぎですぐに楽になりたいのであれば、五苓黄解(ごれいおうげ)が合うのでドリンクタイプを勧めた。(医薬品・漢方薬・液剤)
     普段からお酒の量が多く、そのたびに胃の具合が悪くなるらしい。それならば飲む量を減らせとは思うのだが、たいてい「分かっちゃいるけど」と返されるので言うだけ無駄。
     それならせめてもと、お酒で熱くなった胃を冷やして胃の不快感を鎮める安中散(あんちゅうさん)も合わせて勧めた。
     今日は夜にT姉から飲みに誘われていたので早あがり。
     新宿駅で待ち合わせて合流した。
     (T姉については、7月26日の日記参照)
     今日の飲む目的は、合コンする飲み屋の下調べである。
     いや、正確にはお見合いみたいなものか。
     私とT姉共通の友人であるHくんが「彼女が欲しい~」と魂の叫びを発して、T姉が自分の後輩を紹介する事になったのだ。本当にT姉は面倒見がいい(笑)。
     実のところHくんは、彼女がいないのが不思議なくらいの美青年で、T姉も「アンタ顔だけはいいんだから」と本人に言い、周囲にも「アイツは顔だけは最高だよ」と言っていて、私には「顔だけなら、セックスしたいんだけどねぇ」と言うくらいである。フォローになってないと思うけど(苦笑)。
     今回T姉が選んだお店は、新宿駅東口前にある『KEN’S DINING』という所。
     http://r.gnavi.co.jp/g145303/
     何度も新宿に遊びに来た時に通りがかったはずなのだが、地下に下りていくせいか気づかず、今まで知らなかったのがもったいないくらいのお店。
     お店のスタッフも料理もかなりレヘルの高い、和洋折衷の雰囲気の良いお店だった。天井も高くて地下とは思えない快適な空間で、夜のデートには最適だろう。ただし、値段も高いσ(^◇^;)。
     値段は高いが、実際に料理を食べてサービスを受けてみると値段相応だと感じた。
     唯一不満だったのは、禁煙席を頼んだのに喫煙席に通された事くらい。とはいえ、混み合う時間だったから喫煙席でも良いか尋ねられたうえだし、空調もしっかりしていて特には不快では無かった。
     とにかく感心するのがスタッフの質の高さである。
     メニューが飲み物と食べ物で2冊に分かれており、何を注文しようか選ぼうと思うたびにスタッフに頼まなければならず、私などはかえってあまり頻繁に頼むと悪い気がするのだが、スタッフの応対がスマートなので気にならなかった。
     そして、あまりメジャーではないカクテルや、名前だけでは難解な料理の内容なども、質問すればスラスラと出てきて、お薦めの取り合わせも教えてくれた。「少々お待ち下さい」などと他のスタッフに聞きに行くなんて事はしない。
     さらに驚いたのは、トイレに立って戻って来たときにさて座ろうかと椅子に手をかけようとしたら、いつの間にかそばに来ていたスタッフが椅子を引いてくれた。
     ここまで来たらやり過ぎである。やり過ぎであるが、同時に客の様子を客に意識させること無く良く観ている証拠であり、そしてあくまでスマートに行っているので嫌な感じがしない。
     ここまでのサービスをファミレスや居酒屋でやられたら面食らって逆に戸惑ってしまうかもしれない。が、心意気としては持っていても良いだろう。私も見習いたいと思う。
     料理の方は創作料理のようで、試してみない事には好みもあるので良いか悪いか分からない。
     ただ、「ええ!?」と思うような組み合わせでありながら、「こんな料理の仕方があったのか」と新鮮な驚きを与えてくれて、少なくとも今回注文した物の中にはハズレはなかった。
     初めての時には、スタッフに好みを伝えてお任せでも良いかもしれない。
     お店には大満足したが、1人1万円程度になりそうなこんな高いお店をHくんに紹介して良いものかどうか。
     T姉も「こんな高いところ連れてきたら恨まれるかなぁ」と言う。しかし、T姉言うところの「顔だけは非の打ち所が無い」Hくんに足りないのは、“演出”であろうというのがT姉と私の共通した見解である。普通の居酒屋だと、ノリが軽すぎて軽薄に見えてしまうのだ。
     Hくんには、少しぐらい緊張する場の方が軽いノリを抑えてもらえて良いだろう。それに、こうゆうお店ならば例えばお店の内装や料理が共通の話題となって、自分の事をベラベラ喋るとか逆に話題が見つからないという事も避けられるはずだ。
     ただ、同じくT姉と心配したのは、ちゃんと料理を“取り分け”してあげられるかどうか。居酒屋なんかで一緒に食事をすると、自分の分だけ食べて「ハイそれまでよ」だからなぁσ(^◇^;)。
     でもまぁ、セッティッングだけしたらあとはHくん次第なので、お店を決めたところで話題を変えて、T姉と現在の不倫話など。
     現在の彼氏も独占したがるタイプなので、他の男性とデートするのも大変だとか。しかも、税理士なので月ごとの収支を報告しなければならないらしい。
     T姉の弱味として、離婚する時に元旦那への慰謝料を今の彼氏に借りたのだとか。そりゃ、しょうがねぇなぁ(苦笑)。一応完済はしたそうだが。
     ちなみに、元旦那との離婚原因は“表向き”「T姉に好きな人が別にできたから」という事で、そのために慰謝料を支払う事になった。
     普通は、奥さんの浮気が原因というのが“裏向き”で、表向きは「性格の不一致」だと思うのだが。詳細を訊いてみると、確かにそれは元旦那の名誉のためには、T姉の浮気が原因とするしかないだろうという感じ。
     しかし、「T姉の浮気が原因ならば仕方ない」と周りの人が納得してしまうというのもどうかと思うが(笑)。
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    ◆10月10日(金)/2003年◆
     昨日に引き続き、暇暇暇である。
     天候が安定して、体調を崩す人がいないのだろう。困った。(←コラ)
     やっと来たお客さん、栄養ドリンクだけを買ってお店を出ようとすると、血流計が気になる様子。すかさず、血圧だけでなく血の流れの状態も調べられるんですよと勧めた。
     結果としては健康体という測定値だったのだが、やや血流不足だったため、つい今さっき買った栄養ドリンクより効く物は無いかと尋ねられ、双参(そうじん)を案内してみた。
     15日分で4千8百円という値段に「ギャッ!」となっていたが、効能書きの「冷え症」というのを見て、買うことを決めた模様。
     こちらとしては、自信を持って勧めている商品なので、実際に服用して喜んでもらえるといいのだが。
     奥さんが、健康診断はどうすればいいのかとか、血液検査もしておいた方がいいのかとお母んに尋ねにお店に来たが、いくらお客さんが来ていなくても細々とした仕事はあるから邪魔もいいとこ。
     お母んから「いちいち人に相談する事じゃない。自分で調べて自分で決めなさい」と叱られていた。
     ウチの奥さんは、なにかというと“困る前に心配”するタチなので、いい加減お母んは諦め気味。
     お店を閉める準備をしていると、慌てた様子の車がお店の前に停まった。
     父親と、中学生か高校生らしい女の子が降りてくる。
     そして、「アミノ酸下さい」と女の子に言われた。
     ア、アミノ酸(^-^;?
     健康食品に、アミノ酸を含んだ物はあるけれど、アミノ酸そのものは売ってないぞい。
     アミノ酸入りの健康食品で良いのかと尋ねたら、それではダメだという。
     うう~ん、アミノ酸の事を良く分かってないような……。
     そもそもアミノ酸とはタンパク質を構成する最小単位で、人間の身体を作るタンパク質はいくつものアミノ酸が集まって出来ている。
     そして、アミノ酸の塊であるタンパク質を摂取するのは通常食事から。消化する過程で、1つ1つのアミノ酸へ分解されて、体内へと吸収されていく。
     ところがアミノ酸というのは一種類ではなく、現在のところ20種類確認されており、アミノ酸の種類によって働きが違うのである。
     例の「燃焼系 燃焼系 アミノ式~♪」というテレビCMで話題になった製品は、まるで運動しなくても脂肪を燃焼させるようなイメージを抱かせるが、「燃焼系アミノ酸配合」とは説明されているものの、実のところどんなアミノ酸が入っているのかは定かではない。
     http://www.suntory.co.jp/softdrink/aminoshiki/
     で、まぁ今回の女の子が求めているアミノ酸も、運動する人向けという予想はできるが、種類が分からないと何を勧めて良いか判断に困るし、そもそも無理に補給をする必要があるとも思えない。
     そこでもう少し詳しい事情を尋ねてみると、明日大会があって事前に学校の部活でもらった物を学校に置き忘れてきてしまったため同じ物を用意しなくてはならないのだとか。
     アホらし~! なんだ、その学校は( ̄▽ ̄|||
     わざわざ生徒にそんなもん配ってるのか。プロのスポーツ選手でもないのに、効果があるのか無いのか分からんモノを。
     それで、生徒を困らせてるんじゃ教師かどうかは知らないが、担当者はロクなもんじゃないな。
     残念ながら、メーカー名と商品名が分からなければ、アミノ酸含有の同じ物を探すのはウチはもちろん、他のお店でも難しい。
     一応、近辺のドラッグストアーの場所を教えたが、果たして見つかるかどうか。
     ホント、いらないと思うんだけどねぇ。
     『ジョリーパスタ』の経営会社『サンデーサン』からメール。
     先日の紅茶の件で、マニュアルではどのような紅茶の入れ方になっているのかを問い合わせたところ、その返事が送られてきたのだ。
     (10月5日の日記参照)
     マニュアルによると、ティーバックをポットに入れたら、そのまま沈めたり揺すったりせずに静かに2分間待つように定めているそうだ。
     業者とも相談し、実験した結果を元に決めたらしい。
     なるほど、確かにそれなら渋みが出ないようにできるので納得である。
     そしてメールによると、店員がテーブルに運んだ時にその旨を説明するはずなのだが、その説明を怠ったのだとしたら、それは指導が至らなかったと謝罪していた。
     申し分の無い対応に感心。
     今度行った時には、ぜひ教えてもらった方法で飲んでみよう。
     http://www.sundays-sun.co.jp/top.html
     群馬県大胡町で昨年7月、女子高生(当時16歳)が連れ去られ殺害された事件で、前橋地裁は9日、殺人、略取、身代金取得などの罪で同県粕川村込皆戸、無職、坂本正人被告に無期懲役(求刑・死刑)を言い渡したとのニュース。
     この判決を言い渡した裁判長、判決主文読み上げの最中に、犯行のむごさを記述した部分で一分間絶句してしまい、さらに死刑でなく無期となったことに対して両親に「納得はいかないと思いますが、国家が死刑という判断をすることは難しいこと」と語りかけたとか。
    「なんじゃそりゃ」と呆れてしまう。
     司法に携わる人間が情に流されて判決主文を読み上げる時に涙ぐんでどうする。
    医者が完治の難しい病気の患者さんを目の前にして、「現在の医学ではどうしようもありません」と告げるにしても、同情して涙ぐんだりしたら、言われた方はどう思うか。
     相手に同情する心を持つことは人間味があって悪い事ではないが、それを表に出してしまってはプロとして失格だろう。
     しかも今回の無期懲役の判決理由は、計画性が無かった事と、反省をしているからだそうである。ならば、遺族が後年、計画性を持たずに怒りと憎悪に任せて今回の犯人を殺害したとしても、後で反省すれば減刑すると言うんだなと問い詰めたくなる。
     死刑制度に反対する人は、「国家が人を殺していいのか」と言い、「死刑にしても犯罪が減る保証は無い」と言う。「冤罪があれば取り返しが付かない」と言うのに至っては、それは捜査手法の問題であって死刑制度とは関係無い。
     国家が人を殺すというのには重要な役割がある。それは、被害者の遺族から復讐する権利を取り上げ、被害者が犯罪者となる可能性を回避し、憎悪の連鎖を食い止めることにある。
     死刑にしたからといって類似の事件は減らないかもしれないが、最低限被害者が復讐に手を染める事は確実に防ぐ事ができる。
     今回の判決はいわば、「国家が死刑を判断するのは難しいから、復讐はご自分でおやりなさい」と言っているのに等しいという事に、この裁判長は思い至らなかったのだろうか。
     そんな、西部劇のような世界は私は住みにくくて怖いと思うのだが。
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     卓上ゲームが好きな人や、興味のある方は覗いてみて下さい。
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  • ≪通巻24号≫
    『風邪』という病気は無い/秋の花粉症が始まっています/押し売りとの攻防/プレゼントで誘い出されました

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      ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                      ≪通巻24号≫
      提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
      発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
      編集 : 北村俊純
      窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
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    ★お知らせ───発行周期変更
     読者アンケートに、「長すぎる」という感想が寄せられましたので、試験的に週二回の発行に変更いたします。月・木を基本にする予定ですが、さらに変更となる場合があります。
    ~~~~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~~~~
    ※9月30日(火)……『風邪』という病気は無い
    ※10月1日(水)……秋の花粉症が始まっています
    ※10月2日(木)……押し売りとの攻防
    ※10月3日(金)……プレゼントで誘い出されました
    ************************* 先週の平凡な日記 ***************************
    ◆9月30日(火)/2003年◆
     今日はものすごく風が強い。雨戸にドンッと風が当り、その音で目が覚めた。
     お店に向かう時も、スクーターが横風に倒されそうになった( ̄▽ ̄|||
     風邪薬を求めて患者さんが来店。
     症状を尋ねてみるが、「とにかく早く効くヤツをくれ」と言われる。
     早く治したいと思うのは当然。
     しかし、風邪というのはある単一の原因による一つの独立した病気ではない。
     より正確には、複合した原因によって発症する“呼吸器の急性炎症性疾患の総称”であり、『風邪症候群』と呼ぶ。
     その症状は多岐にわたり、クシャミ・鼻水・鼻づまり・喉の痛み・咳・痰といった呼吸器の症状の他に、発熱・倦怠感・食欲不振・頭痛・腰痛などが加わり、さらに腹痛・便秘・下痢などが起こる。
     症状を見ても分かるとおり、正反対の症状を呈することがあり、ゆえに効果的な薬の内容もまた症状に合わせなければならない。
     総合感冒薬と称する物もあるにはあるが、それはつまり「どんな風邪にも効くように調合された」薬であるのと同時に、「どんな風邪にも効果はほどほど」という事でもある。
    「早く治す」ためには、症状に対してピンポイントで治療する事が必要なのだ。 しかし残念な事に、「とにかく早く効くヤツを」と要望される患者さんほど、上記の説明を聞くことすら面倒臭がって聞いてくれず、かつ「とにかく効けばいいんだから」と症状を詳しく話してくれない。
     そして、そういう患者さんに限って後で「このあいだのアレ効きが悪かったよ」と文句を言われる事になる。誤解と厄介の上の苦界である。(byさだまさし『もうひとつの恋愛症候群』より)
     結局症状について話してくれず、パッケージのデザインを見て気に入ったらしい風邪薬を指名された。
     気分としては、もう「ハイハイ=3」といったところだが、可能な限り“抵抗”しないと、自動販売機と同じと思い直し、葛根湯(かっこんとう)の液剤を勧めてみた。ただし、手には指名された薬を持ち、患者さんの希望も汲んでいるというようにした。
     葛根湯の液剤は、本当は1本を1日3回に分けて服用するのだが、見たところ体は丈夫そうなので、1本を1回で飲み切る方法を案内した。少々乱暴ではあるが、適宜増減して服用するのも漢方薬の服用方法だ。
     手軽な服用方法を教えたのが気に入ったのか、「じゃあ今飲むわ」と会計を済ませる前に開封して一気に飲んだのには苦笑したが、まぁこれで効果があれば良しという事で(^^ゞ
     インターネットでポルノCDを販売したなどとして愛知県警生活安全特別捜査隊と県警足助署が29日、長野市の中学3年の少年を児童買春・児童ポルノ禁止法違反とわいせつ物販売・同販売目的所持の疑いで名古屋地検岡崎支部に書類送検したとのニュース。
     調べでは少年は今年7月31日に愛知県日進市の男子大学生に代金引き換え郵便で児童ポルノのCD11種11枚を2900円で売ったほか、自宅に同様の25種78枚を販売目的で所持していた疑いだそうだ。
     少年は以前、このCDをインターネットで購入したものの、その後処分に困り、自宅のパソコンでホームページを開設して売ることを計画し、コピーして今年5月から約2カ月間に全国から申し込みのあった88人に計25万円で売ったと話しているらしい。
     純益は郵送費などを差し引いた約12万円で「高校生になったら使うつもりだった」と全額貯金していたとか。なんと堅実な(笑)
     一方、名古屋市南部で集団で路上強盗を繰り返していたとして、愛知県警南署などは30日までに、名古屋市緑区、同県東浦町、大府市の無職、風俗店店員、建設作業員、高校生、専門学校生の15~20歳の少年10人を強盗傷害などの容疑で逮捕したほか、名古屋市緑区の無職少年を同容疑で書類送検したというニュース。
     少年らは名古屋市緑区を拠点に活動するカラーギャングのメンバーで、今年2月~5月に夜間一人で通行する男性を狙った路上強盗を約50件繰り返していたとみられ、同署などが余罪を追及している模様。
     調べでは、少年らは3月26日夜、名古屋市南区塩屋町の路上で、自転車で帰宅途中の男性会社員に原付バイクで接触して男性を転倒させ、暴行を加えて肋骨挫傷の重傷を負わせたうえ、ナイフで「金を出せ」と脅し、現金約5千五百円入りの財布を奪うなどした疑いとの事。
     こちらの少年らは「遊ぶ金が欲しかった」と話しているらしい。馬鹿でぇ(笑)
     どちらも犯罪だから、どちらが良いという事はないが、それにしても一方は遊ぶために使うのだとしても貯金をして、一方は目先の金のために悪い事をするというのは、なかなかに興味深い。
     しかも、前者の少年はホームページを開設し、しかも詐欺ではなくちゃんと商品を届け、なおかつ代金引換というリスクを最小限に抑える努力と工夫をしている。ある意味、将来有望である。
     後者の少年たちの方は馬鹿の極み。時間単位の“労働時間”は短いが、襲うという事は反撃されるリスクもあり、よしんば弱い相手ばかりを狙ったとしても警察の捜査で足がつきやすく、かつ後で損害賠償を請求されるという、もっとも効率の悪い方法を選択している。たとえ更正させたとしても、将来ダメダメじゃんという気がする。
     長崎幼児殺害事件の犯人である中学1年の少年に対する保護処分が決まり、少年の付添人弁護士は「難しい仕事だった」と語って、少年の心の闇に迫る事の難しさを吐露したそうだが、“闇”なんてモノは存在しないのかもしれない。
     善悪の判断などというものは、特定の文化を前提にした法律によって選別されるものであって、ただそれに従わせるとするのならば否応も無く服従させれば良い。
     しかしあくまで自己の責任と思考によって善悪を判断させようというのならば、むしろ損得勘定を教えた方が有効かもしれない。
     自分がしたい事と、そのために成さなければならない努力と、その方法によって得られる結果とリスクを関連付けて思考する力を養う事が、事件を防ぐ方法と事件が起きた場合の解決方法を“分かりやすく”するのではないかと思う。
     心の闇などという“あいまい”で“仮想的”な原因を設定する事の方が、少年犯罪を“理解できないモノ”として、“私たちには分からなくても当然”という“エクスキューズ(言い訳)”を用意しているのだと思うのだがどうか。
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    ◆10月1日(水)/2003年◆
     秋の花粉症が始まっているようである。
     私も目が痒くなってきているのだが、今のところクシャミなどは出ていない。
     患者さんの方はというと、“鼻かぜ”を訴えて来る人のほとんどが、風邪ではなく花粉症のようだ。本人は花粉症の自覚はなく、春にはなんともなかったと言っている。
    「花粉といえばスギ花粉」というイメージが定着して、花粉ごとに、もっと言えば、原因物質は人それぞれで、いつ発症するかも人それぞれという事が、まだまだ認知されていない模様。
     花粉症も原因や症状で適応する漢方薬が違うので相談してもらうのが一番確実。一応、代表的な物としては、鼻水が出てクシャミが止まらない場合は小青龍湯(しょうせいりゅうとう)を、鼻づまりが酷い場合は葛根湯加川きゅう辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)を用いるのが基本となる。
     情報番組で、お米がアメリカでブームになっているというのをやっていた。
     しかし、私にはどうにもリポーターと司会者が共にトンチンカンな事で驚いているようにしか思えない。
    「なんと、お米が化粧品に使われているんです」
     ………お米の酵素を使った基礎化粧品なんか珍しくないぞ(^-^;
     アシスタントに女性もいたが、さすがにツッコミは入れられないのか。
     さらに、お米を使ったプリンやアイスクリームを紹介して、「私たち日本人からすると、甘いご飯というのは抵抗がありますが……」とリポーターが言ったら司会者の方も「そうですね」と答えていた。
     おいおい、おはぎを食べた事ないんかい!
     お前らなんか日本人じゃねぇー(笑)
     文化と文化の違いによる驚きをカルチャーショックという訳だが、確かにそれは楽しい。
     しかし、異文化同士の違いを楽しむには、最低限自分たちの文化は知っておくべきではないのか。でないと、本質的な事からはずれたままで、ちっとも文化の溝を埋める事もできなければ楽しむ事もできないと思う。
     特に、この手の情報番組は『トリビアの泉』なんかと違って、役に立つ情報も織り込んでいかないといけないんじゃないのかね。
     そういえば他の情報番組では以前に“マヨラー”というのを取り上げていた。なんにでもマヨネーズをかけて食べる人のことを指すそうだ。
     しかしその取り上げ方は、“理解できない”というあらかじめ用意した結論を前提にしていて、なんともマヌケだった。
     マヨネーズの原材料は、卵と油と酢である。
     ちょっと考えれば分かるが、“卵が合わない料理”を考える方がよほど難しいはずだ。そのうえ、現代の日本人に“油を使わない料理”がスラスラと思い浮かぶとも思えない。
     お酢は独特の風味があるものの、隠し味に使うのはよくある事で、よほど嫌いという人でなければ気にならないだろう。
     つまり、卵も油もお酢も、まったく和洋の差など無いのだ。それを、まるでマヨネーズが日本人にとって馴染みが無いかのように扱って、マヨネーズを多く使う人たちを笑おうとする。なんとも、手抜きな仕事をしていると呆れた。
     これまた少し調べれば、カツオ漁の漁師の間で、カツオにマヨネーズをかけて食べるのが流行ったというのも分かったはずなのだが。
     それらの情報を提供すれば、昼間のテレビの主な視聴者層である主婦などは、家での料理の参考になったりして情報番組として役に立つと思うのだが、実はそこまでの利用価値は情報番組には求められていないのかもしれない。
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    ◆10月2日(木)/2003年◆
     風邪気味だという患者さんが来店。
     まずは、症状の確認。
     ノドが痛くて咳が少し。鼻水も出る模様。
     葛根湯を飲もうと思ったそうだが、すでに葛根湯(かっこんとう)が効く“風邪の初期”を過ぎていると思って、代わる物をと求めに来たとか。
     以前に知らせた事をちゃんと覚えていらっしゃる。
     そう、「風邪の初期には葛根湯」と言われているが、この“初期”というのは「風邪かな?」と思い始めた時期の事で、症状を自覚する頃には、すでに風邪の中期に差しかかっている。
     その場合、もう葛根湯では効かない。
     ウチでは、風邪の中期には麻黄湯(まおうとう)を勧めている。
     今回の患者さんは、以前に麻黄湯を使った事があるそうなので、その麻黄湯地竜(ぢりゅう)を合わせて買っていった。
     おそらく本人の中ではすでに麻黄湯を買おうと決めて来ていたようだが、ちゃんと確認していったところが偉い。
     この場合の偉いというのは、ちゃんと自分の健康に自分で責任を持とうとしているところだ。
     治療に際して本人の意識が効果的な治療に影響する病気の場合、いわばそれは生きる知恵であり、そういう人こそ治してあげたいという患者さんである。そして、そういう人は得をする。得をするようにしてあげたいと思う。
     お店に押し売りらしい人が来た。
     いまや『押し売り』など物語にすら出てこない過去の遺物となったが、どっこい生きているという感じで、個人的には嫌いではない。
     しかも、売りつけようとするのがコンパクトな計算機で、百円ショップがあるこのご時世に、そんな物を売り歩いているのかと感動すら覚える。
     その手口もまた姑息で、面白い。
     昔はいかにも強面(こわもて)な押し売りもいたようだが、最近は人当たりの良い営業マン風で、スーツもビシッと着こなしている。しかし、アヤシゲなところは変わらない(笑)。
     今回はまず折り畳んだ状態のなんだか分からない四角い小さなケースを取り出してみせた。そして、「ちょっとボタンを押してみて下さい」と言う。
     ここが押し売りの危険なところだ。下手に言われた通りにスイッチを押したりなんかして商品に触ると途端に態度が豹変して、手に取ったんだからとか汚れたとか難癖つけて買わせようとする場合がある。
     商品の値段が高額ではないため、難癖つけられて食い下がられるよりは、さっさと買って帰ってもらおうと思ってしまっては押し売りの思うツボだ。
     私が、「どうぞご自分で押して下さい」と答えたら、一瞬表情に地が出たのが可笑しかった。しぶしぶと自分でスイッチを押すと、箱が自動で形を変えて卓上計算機になった。
     とにかく触らせようと「どうぞ手にとってみて下さい」と言うが、あくまで私の方が「どうぞやってみせて下さい」と一切手を出さないでいると、やっとあきらめたのか「こんなにいい物なのにもったいない」と漏らして帰っていった。
     まっ、実際のところ本当に押し売りだったのかどうかは確証は無いが、ウチの今月の景品が卓上計算機だとお店の前にポスターを張り出しているのに、マヌケな営業マンだなと(苦笑)。
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    ◆10月3日(金)/2003年◆
     防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)を指名で買いに来た患者さん。
     お話を聞くと、医者からダイエットのためにと勧められたらしい。太りすぎで肝臓に負担がかかっているという事で、そのお医者さん漢方に詳しいのだろうか。
     防風通聖散は主に脂肪太りの人向けのダイエットに使える他に、高血圧の随伴症状にも効果があり、的確な選択である。
     『ロイヤルグレイス』という宝石や貴金属などの輸入や販売をしている会社のプレゼントキャンペーンに申し込んだら、当ったのでショールームまで受け取りに来て下さいという連絡を受けていたので、早めにお店をあがって出かけた。
     http://www.royalgrace.co.jp/
     私が出向いたのは青山店なのだが、国連大学の裏側でやや分かりにくかった。
     道に迷っていたら、担当者を名乗るI氏から携帯に電話が入り、誘導されてなんとか訪れる事ができた。
     わざわざ景品を直に受け取りに来て下さいというので、なんだか怪しいなと思ってネット上で情報収集をしておいたのだが、ショールームは広くて明るく、雰囲気としては悪くない。
     疑り深い私は、その方がかえってアヤシイと思ってしまった(苦笑)
     景品のスワロフスキー・ラインストーンネックレスに刻印を勧められ、どうしようかと考えたが、料金は千円以下で妥当。お願いする事にした。
     I氏のお話からすると、どうやらプレゼントキャンペーンに応募してきた人ごとに担当者を当てて、宝石などの購入の際にコーディネートしてくれるようである。
     ただプレゼントをするのではなく、顧客を定着させるという点では正しい選択だろう。私のような、物を買わない人間をつかまえてどうかとは思うが(苦笑)
     警戒心は解けないが、絶えず笑顔を保ちながら一度も購入を勧めないのは戦略としても上手だと思う。
     周りの様子を見ると、女性客には男性スタッフが、男性客には女性スタッフが付き、会話の内容に耳を傾けると、さすがにどのスタッフも話術が巧みである。……って、何を観察してるんだか。>自分
     個人的には宝石の話や、商売上の話のような“知らないこと”を聞けたのが楽しかった。
     刻印をしてもらった物を受け取りにまた来なければならないのは面倒だが、I氏はなかなかに可愛い雰囲気を作っている女性なので、ホイホイと来てしまいそうな自分に呆れる。
     さてさて、この先どんな“お付き合い”になるのか。
     あっ、I氏とではなくて、『ロイヤルグレイス』とね。念のため。
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    ☆締切:2003年10月6日から4日間

    ~~~~~~~~~~~~~~ ≪読者より一言≫ ~~~~~~~~~~~~~
    ☆面白かった
     花火の陣取り軍団や、歯医者嫌いの患者さんなど、様子が目に浮かぶようでした~! (2003/08/07(木) 22:27/MIKA)
    ★読者コーナーの掲載スタイルを考えているうちに、すっかり遅くなってしまいました。すいません(^-^;
     (8月2日の日記参照)
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    ☆役に立つ事もあった
     症状別の漢方薬の選び方がよくわかるから(2003/09/20(土) 17:44)
    ★役に立つメルマガが他にいっぱいあるので、役に立つような立たないようなメルマガを目指していたのですが(笑)
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    ☆役立つけど長すぎる
     古いノートパソコンのメモリが、パンクしそうです~! もっと軽くしてもらえると嬉しい・・・・。(2003/10/02(木) 01:07/MIKA)
    ★私の家でも、Win95のノートパソコンが現役で稼動しているので、状態が分かりますσ(^◇^;)。
     今号から、週2回に分けて発行してみました。状況によっては、また発行スタイルが変わるかもしれませんが、今後ともよろしくお願いします。
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  • 漢方薬は効き目が遅いという誤解

     今日は患者さんの訪れる人数は少ないが、備蓄の無い薬が必要になったり、配達の注文が入ったりして、ちょっと腰を落ち着ける暇が無い。
     
     娘さん(成人)の手の指が化膿してしまったというお客さんが来店。
     化膿止めの塗り薬は使っており、良い飲み薬をと相談されたので排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)を勧めた。
     しかし、「漢方薬って効くのが遅いんでしょう?」と言われる。
     “漢方薬は効き目が遅い”という誤解は、どこからくるのか。
     現代薬だってすぐに治る病気と治らない病気がある。なのに漢方薬の方が治療に長期間かかるというイメージの源が今ひとつ分からない。
     風邪や今回の化膿症などのように病態として一時的な病状の場合は、極めて早く効果が現れる。
     例えば葛根湯(かっこんとう)は臨床試験で服用後45分以内に体温の変化などが起こり、風邪の早期治療に有効な事が証明されており、総合感冒薬と違って病後の回復も早い。
     一方、アトピー性皮膚炎などの慢性的な病気の治療では長期間の漢方薬の服用が必要となる。しかしこれは、現代薬も同じ事。むしろ、体に栄養を与えながら治していく漢方薬を併用した方が効果的だろう。
     JPS製薬の幹部社員などは、「勝手に思い込んでるような人は相手にしなくていい」とまで言い切る。そこまでは、割り切れないな私はσ(^◇^;)。
     今回のお客さんには詳しく説明したところ、排膿散及湯を試してみるという事で買ってもらえた。 
     血流計が大繁盛である。
     さすがに長蛇の列とはならないが、1人の人が計り終えて治療のアドバイスをしていると次の希望者が来るという状態である。
     いつもは「誰か来て~」と思うのだが、いざ来られると「来ないで~」と思ってしまう。
     もっとも、そんな事を言っていられる経営状態ではないのだが(苦笑)
     あるお客さんに教えてもらったところによると、近所の診療所の医者にウチで血圧だけじゃなくて血流を計ってくるようにと言われた人がいるそうな。
     うう~む、N先生かなぁ。あまり面識は無いけど。
     そして、その言われた人がウチで計って、それを会う人ごとに話して回っているらしい。どなたか分からないが、有難い(⌒▽⌒)
     ただし、悪い噂も広まるのが早そうなので怖いが。ホトンに誰なんだろう。

     

  • 不安にさせてどーする

     頭痛を訴える患者さんが来店。
     風邪などではなく、特に頭痛持ちというような持病も無いとの事。
     肩こりがあるかを尋ねると、肩こりも無い様子。
     そこで、葛根湯加川きゅう辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)を勧めてみた。
     主に症状の激しい鼻炎に用いるが、風邪などではないガーンとくるような急激な頭痛にも効果がある。
     軽い頭痛や肩こりを伴う場合は、葛根湯(かっこんとう)を試してみると良いだろう。
     風邪気味という患者さんが来店。
     しかし、頭が少しボウッとして疲れやすいという他に、明確に風邪だと言えるような症状は無い。
     もう少しお話をしてみると、ウチに置いてあるのと同じ血流計を別なお店で計ってもらったところ、不整型という結果が出たという。
     うう~ん? ウチのお店でも不整型なんて滅多に出ない。たまに出た時には、例の脳内出血騒動のような事もある。
     (6月18日の日記参照)
     しかも、そのお店では血流計をお店の前に設置していたという。血流計は血管の中を流れる血液の音を測定している。そのため、測定中は本人のみならず周囲も音を立てないように静かにしなければならない。
     どうも、測定していた環境が悪かったのではと思えてならない。そこで、ウチでもう一度測定する事を勧めてみた。
     結果は、乏血型。健康状態ではないが、やはり不整型などという悪い状態ではなかった。
     それに、乏血型という事であれば、患者さんの今の症状の説明がつく。血虚(けっきょ)による疲労である。
     胃腸も弱っているようだったので、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)を勧めた。これは、消化機能が衰え、四肢の倦怠感が著しい場合に用いる。
     単純に肉体的な疲労が重なっている場合は、漢方薬ではないが双参(そうじん)の方が良い。ウチの爺ちゃんは、お店で働いていて疲れると、よくコレを飲んでいるのだが、やはり飲むと調子が良いらしい。
     特に体調不良も無いのだけれど、血流計を試してみたいというお客さん。
     さっそく試してみると、どこも悪いところナシ。
     血圧正常、血流正常、動脈硬化の心配も無ければ、心臓も極めて健康。
     少しくらい悪いところが無いと薬を売りつけることもできない(笑)
     しかし、お客さんの話によれば近くの公民館で健康講座があった時に、講師の薬剤師さんに足を調べられて、「こんな冷たい足は診たことない」と言われたんだとか。しかも、「まるで死人の足だ」とも。
     なんだ、そのデリカシーの無い講師はσ(^◇^;)。
     実際私も、そのお客さんの足を見せてもらったが、肌の色は悪くない。冷え症だとしても、それほど悪い状態とは思えない。その講師は、なんでそんな事を言ったのか。

     

  • ≪通巻22号≫
    『バンダイミュージアム』/医者と患者は敵同士!?/めまいの漢方薬/血液の停滞を取り除く/皮膚病の薬は人に頼まないで/21歳の飼い猫/心配な患者さん

    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                    ≪通巻22号≫
    提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
    発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
    編集 : 北村俊純
    窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
    ※9月16日(火)……『バンダイミュージアム』
    ※9月17日(水)……医者と患者は敵同士!?
    ※9月18日(木)……めまいの漢方薬
    ※9月19日(金)……血液の停滞を取り除く
    ※9月20日(土)……皮膚病の薬は人に頼まないで
    ※9月21日(日)……21歳の飼い猫
    ※9月22日(月)……心配な患者さん
    ******************* 先週の平凡な日記 *********************
    ◆9月16日(火)/2003年◆
     虫刺されと汗疹(あせも)の薬がこの頃よく出る。
     しかし患者さんの患部を見てみると、どうも汗疹ではなく状況からして、日光皮膚炎だと思われる事がよくある。
     今日来た患者さんは、旦那さんにはドラッグストアーで『ムヒ』を買ってきてもらったとか。
     虫刺されの薬だから、汗疹にも湿疹にも効かないんだけど(^-^;
     おそらくドラッグストアーで、肌が赤くなっていると言って、店員の方も患者さん本人じゃないから分からなくて季節的な事から虫刺されの薬を勧めたのだろう。
     頼まれたという人に薬を売るというのはかくも厄介であり、やはり患者さん本人が相談に来てくれるのが望ましい。
     注文のあった薬を発送して、私は午後からお出かけ。
     月に一度のIちゃんとのデートである。
     行った所は、千葉県のJR松戸駅前にオープンした『バンダイミュージアム』。
     http://www.bandai-museum.jp/main.html
     ここのところはIちゃんのリクエストでデートコースを選んでいたので、今回は私の好みで。
     オープン当初から興味はあったのだが、身近に行った人がいなくて情報が入ってこなかったため敬遠していたのだ(笑)
     で、行ってみた感想としては「ハァ~、(´д`)」であった。
     いわゆるオリジナルグッズがあったりして、買い物をするのならば楽しめるのだが、ミュージアムとしては中途半端な感じが否めない。
     “ガンダムの実物大胸像”(全長約5.6メートル)も、質感がオモチャっぽくてリアル感に乏しい。
     宣伝文句として「アニメ作品のガンダムを実在する歴史としてとらえ、モビルスーツを実在する兵器として考えます。」と謳っているのなら、現実の戦争記念館のように『一年戦争博物館』と銘打って、作品中に登場した兵器などを展示したり、スペースコロニーでの生活や作品中における“当時”の流行などを考察した解説などがあれば面白かったのに。
     『ウルトラマン』や『仮面ライダー』などの展示があるキャラクターワールドも「世界観をアカデミックに検証しています。」と言うわりには、ファンが趣味で制作しているホームページなどの方が優れた考察を披露していたりして、ミュージアムの名に恥じる作りになっている。
     食事の方はガンダムカフェで『ニューヤークプレート』を食べたのだが、これがもう不味くて不味くて(笑)
     あまりの不味さに怒る気も失せるくらいだった。せめて、千円以下ならば納得しないでもないのだけれど。
     作品にちなんだ『ザビ家の食卓』というディナーコースがメニューにあったが、ちょっと怖くて試せそうもない。
     どうせ高くて不味いのなら、NASAが開発した宇宙食を出してくれればいいのに。あれなら、不味くても許せる(笑)
     http://www5c.biglobe.ne.jp/~ikuma/
     一応小物などをIちゃんにねだられて買ってあげたのだが、そのIちゃんの感想は「ナンジャタウンのなりそこないよね」との事。どっとはらい(⌒▽⌒)
     http://www.namco.co.jp/tp/ その後で近くのラブホテルへ行こうとしたのだが、Iちゃんの親戚が近いので別な所へという事で二駅ほど移動してホテルを探した。
     見つけたホテルが『HOTEL再会』。
     http://www.hotel-net.co.jp/saikai/
     なんだ、この狙ったような名前は(笑)
     まぁ、『やり逃げ』とか『結婚』とかの名前のホテルがあったら嫌だけど。
     部屋は、サイトに掲載されている写真ほどには綺麗ではありせん。
     お風呂場も造りが安っぽくて、ちょっとゆったりできる雰囲気じゃない。
     料金の安さと、フリータイムの長さが良かったというところか。
     Iちゃんを駅まで送って別れた後に彼女からメールが入った。
    「実は、いつも不完全燃焼なので思いっきり甘えてみたいなぁ。」
     
     さて帰ろうと思ったら、某事務所から電話が入った。
     NTTのBフレッツの工事が終わったので、パソコンとの接続をして欲しいとの事。あうっ(^-^;
    「すぐに駆けつけます」と我ながら安請け合いをして事務所に向かった。
     途中でLANケーブルなどが必要になるなと思い電気店に入ったら、その事務所の事務局長のKさんが買い物をするところだった。
     念のために買った物を確認するとケーブルの種類が違う。
     お店の人にキャンセルしてもらって買い直した。アブナイアブナイ。
     事務所に行って、パソコンとの接続やらルーターの設定やらやら。
     インターネットへの接続は難なくできたものの、事務所にあるパソコン全てでプリンターも共有したいとの事だったのでプリンタサーバー機能付きのルーターを購入したのに、どうしてもプリンターとの接続が上手くいかない。
     終電間近になりタイムアップ。続きは明日に持ち越しとなった。
     (T-T)シクシク。
     帰ってから録画したテレビニュースを遅い夕食を食べながら観た。
     自民党の総裁選挙自体がまるで総選挙であるかのようなマスコミの取り上げ方に苦笑。しかし、候補者の過去の映像が出てくるというのは、まぁ可哀想にと思わなくもない。
     例えば北朝鮮による拉致問題に関しては、高村氏は外務大臣時代に野党から追及されてものらりくらりと誤魔化す事しかしていなかったし、藤井氏などは同問題に取り組んでいる他の議員に野次を飛ばしていた。
     
     琵琶湖で家族連れのヨットが転覆したとのニュース。
     救命胴衣を誰も着けていなかったなんて、大人は死んで当然、子供が迷惑。
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    ◆9月17日(水)/2003年◆
     できれば昨日解決したかった某事務所のプリンターの設定をしに出かけた。
     プリンターのドライバーを最新のものに入れ替えたりと色々と試したが、プリンターはウンともスンとも言わない。
     これはもう手に負えないと、ルーターのメーカーに電話する事にした。
     しかし、サポートセンターになかなか繋がらいない。
     サポートセンターの電話回線が少ないのだろう。
     何度か掛け直すこと延々3時間あまり。
     やっとつながったと思ったら、「ただいま混み合っております。しばらくお待ち下さい」との自動応答のアナウンス。そのまま20分ほど待つことに。
     そしてサポートセンターの人に聞いて分かった事は、やはりプリンターのドライバーの干渉によるものだった。ルーターを通すので、双方向印刷機能が使えないように設定して下さいとの事。
     なんだよー、説明書のドコにもそんなの書いてないぞー( ̄▽ ̄|||
     分厚い説明書は敬遠されがちだけど、それは重要なことじゃないんかい。
     
     作業が終わったところで、別室で行われていた会議も終わったようでKさんに飲みに誘われた。
     近くの居酒屋で乾杯。
     聞いた事のないお店だが、チェーン店のようである。フロアは少し大きめで、雰囲気は悪くない。悪いのは店員の物覚え。
     注文した物が、ことごとく来ない。来ない。来ない。やっぱり来ない。
     私を含めて6人ばかりで行ったのだが、いい加減みんな呆れてNさんが店長を呼んだ。いつもなら私がやりそうな事であるが、今日は代わりにやってくれる人がいて良かった(苦笑)
     お詫びにとビールのジョッキをサービスしてくれたが、その後もやっぱり注文した物が何度か忘れられる。大丈夫か、この店(?_?)
     偶然にも元医療関係者の人がいて、医療ミスの話など。
     先日テレビで医療ミスに遭わない為のノウハウをやっていたが、あんなのはダメだと。
     テレビでは、“医者にプレシャーをかけるのが良い”という事で、親類などを同席させるとか、納得いくまで質問するなどの方法を勧めていた。
     確かに“戦略”としては間違っていないが、それはやっぱり“戦う”方法であって、医者とのパートナーシップによって治療する目的からすると外れている。
     人間、頼りにされて嫌なことはない。医者も人間なのだ。賞賛し、感謝して、「貴方だけが頼りです」と煽(おだ)てて乗せて、能力を最大限に使ってもらった方が良い(笑)
     カルテの開示だって、初めから敵意剥き出しで挑んで(笑)くるような人には見せたくないのは当然だろう(事の善悪は別にして)。
     治療を受ける時から仲良くなって、情をからめて開示をお願いした方がすんなり出てくる。
     テレビで言っていた事は、どちらかというと制度として整えなければならない事で、患者と医者とを敵対させるのを助長しているようで、賛同しかねるという意見を拝聴。私も同意である。
     あと、医者を取り巻く問題としては“小さなミスと命に関わる重大なミス”の間の幅が広すぎて、感覚が麻痺してしまう事だろう。
     もちろんどんな職業でも、些細なミスも見逃さない姿勢は大事だが、現実には難しい。何重ものチェックを入れれば業務に支障をきたすから、どこかで妥協が必要になる。
     そしてその妥協がミスを生む事になるのだから、堂々巡りとなる。
     一方、真面目な医者ほど患者の苦しみを自分の事として背負い込み、精神的に追い込まれて現場を離れる事を余儀なくされる。これを業界用語で『もらい病』と呼ぶ。
     患者にとっては理想的な医者という事になるのだろうが、それをそのまま放置していては、みすみす良い医者を失う事になりかねない。つまり、医者を精神的にサポートする仕組みも必要なのだ。
     例えば、『医療事故市民オンブズマン』などのように医療事故で悩む人をサポートする組織が最近は増えてきている。
     http://homepage3.nifty.com/medio/
     しかし、医者に自信と誇りを持たせるための“市民による”組織というものは存在しない。もし医者が自分で自分を自画自賛したら馬鹿である。先のように、患者さんに乗せられてその気になって傲慢になるのも馬鹿だろう。
     職業においての仕事というものは“できて当たり前”ではあるが、医療においてはなかなか“治って当たり前”とはいかない。しかし、治せなければ“ミスでなくても責められる”のが医者である。
     だからこそ、医者を応援する応援団もまた、市民の中から生まれる事を期待したい、というところで話を〆た。
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    ◆9月18日(木)/2003年◆
     旦那さんが風邪気味というお客さんが来店。
     旦那さんにはオデキの治療で排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)を良く買ってもらっている。
     今回は鼻がつまり熱があるという事で、麻黄湯(まおうとう)を勧めた。
     詳しく話を訊くと、すでに扁桃腺も腫れている模様。扁桃腺炎には桔梗湯(ききょうとう)を用いるが、その桔梗湯の成分に芍薬(シャクヤク)などを加えたものが排膿散及湯でもあるので、家にまだあるようだったら合わせて飲む事を勧めた。
     物静かそうなお客さんが来店。
     ところが商品を告げる段になって、ものすごい大声にビックリ。
     思わずビックリした顔をしてしまったのだろう、お客さんにその大きな声で自分は耳が聞こえないのだと説明された。なるほど納得。
     唇の動きで少しは分かるとの事なので、私も口を大きく開けてゆっくりとお話した。
     
     頭痛とめまいがするという患者さんが来店。
     詳しく話を訊くと肩こりもあるとの事。また、ヘルニアを患ったことがあり、胃下垂ばかりでなく内臓下垂になっているらしい。
     となると、漢方で言うところの“胃内停水”が原因かもしれない。
     胃が冷えたり、胃の働きが弱くなると胃の中の水を体内で捌(さば)けなくなってしまい、頭痛や吐き気を引き起こすようになる。
     手足が冷えて急激な頭痛がする場合は呉茱萸湯(ごしゅうゆとう)、喉が渇いて吐き気や下痢を伴う場合は五苓散(ごれいさん)、眩暈(めまい)が強い場合は苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)が良い。
     今回の患者さんは以前に漢方薬を煎じて飲んだ時に、ものすごく不味いうえに、たいして効かなかったとかで漢方薬は嫌だと言う。嫌なものを無理には勧められない。ただし、話からすると本当に漢方薬だったのかは疑問だが。
     とりあえず別な市販薬を勧めて、アドバイスとしては夜中に胃の冷える物を食べないように伝えた。具体的には、果物やコーヒーなどだ。特に、コーヒーは“温かく”して飲んでも胃を冷やすので要注意。
     友人のT氏から、「夜飲みませんか」とのメールが入った。久しぶりにK氏も合流できそうだという事で、二日続けて飲む事に。
     閉店作業をお母んに頼んで、少し早めにお店をあがった。
     新宿で待ち合わせて、K氏推薦のお店『串八珍・八珍亭』へ。
     http://www.hoso-foods.co.jp/
     K氏のお薦めメニューは『串キャベツ』との事なので、3人分を注文した。
     出てきてビックリ、四つ切りくらいの大きさのキャベツが、デンッと目の前に置かれた。味噌を付けて食べるらしい。
     さすがにキャベツをそのまま出すだけあって、キャベツ自体に甘味があり美味しい。
     飲み物の方は酎ハイやサワーを注文したのだが、そちらはアルコールが薄いうえに大甘で、やや閉口した。
     お腹がいっぱいになってきたところでオツマミにチーズを注文したら、こちらは満足。カッテージチーズとクリームチーズを混ぜ合わせてブルーベーリージャムを和えた物を固目のパンに塗って食べる。ううむ、これは家でも試したいな。
     ちょっと困ったのが注文忘れ。昨日のお店ほど酷くはないが、度々せっつかないと出てこなかった。
     隣や向かい側の席のお客さんも、「○○が来てないんだけど」とやっているところをみると、どうも今日の店員の能力が低いのではないか。
     それと注文しようとしても、なかなか店員が捕まらない。
     注文しようと思うと、料理を運んだり食器を下げたりするときにサッと通り過ぎてしまう。ちょっとくらい、周囲を見回して行けよと思う。
     私を含めて3人とも飲食店でバイトをした経験があり、現在も接客商売をしている。だもんだから、こうゆう場面に出くわすと、ものすご~~~~く気になってしょうがないのだ。いつ誰が“先に”ドンッとテーブルを叩いてもおかしくない(苦笑)
     しかし、T氏によると最近は『三月うさぎ』の接客が日に日に悪くなっていくので、そっちの方が気になると言って「今日はいいや」との事。私も、昨日の飲み屋の方が酷かったので、気長に待つことにして良しとした。
     http://www.sangatuusagi.co.jp/
     実際、今日のお店の場合は店員の能力は低いかもしれないが、それをカバーできるだけの“人柄”で許せない事もない。これがマニュアル通りの対応しかできない店員だと、謝る言葉もウソ臭くて余計に腹が立ったりする。しかし、上手い人(あえて本当の人柄ではなくテクニックとして)は、ちゃんとお客の怒りを解く事ができる。客商売では重要なテクニックだ。
     客の注文を間違いなく届けるという基本的な能力が低くても、客の怒りを解く事ができるというのは立派な職能として認めても良いだろう。
     それだけにT氏は、「嬉しいサービスをしてもらった経験が無いのかね」と不思議がっていた。激しく同意(゚゚)(。。)(゚゚)(。。)
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    ◆9月19日(金)/2003年◆
     今日は漢方薬の講習会である。
     テーマは『活血化お剤』、簡単に言えば血液の停滞を取り除く治療の事だ。
     「お」の漢字が、unicodeコードでないと表示できないので、ひらがなのまま表記するが、「お」というのが“滞る”という意味で、血が滞る事を『血お(けつお)』、あるいは『お血(けつ)』と呼ぶ。お尻とは関係ない(笑)
     その『血お』は大きく分けると、次の2つに大別される。
     “非生理的血液の停滞”→鬱血(うっけつ)、内出血(打撲、手術)、子宮筋腫など。
     “微小血液循環障害”→粘調性化(いわゆる血液がドロドロの状態)。
     『活血化お薬』の分類は、効果によって“活血”(かっけつ)・“化お(かお)”・“破血(はけつ)”の3つに分類される。
     “活血”は、主として動脈系の血管を拡張する事によって循環改善に働くもので、鬱血を取り除く効果は弱く、漢方薬には補助的に配合されることが多い。
    代表的な生薬は、当帰(トウキ)と川きゅう(センキュウ)だ。
     “化お”は、主として静脈系の鬱血を改善する作用を持ち、活血に働く物も多い。代表的な生薬は、牡丹皮(ボタンピ)や芍薬(シャクヤク)がある。先の当帰と芍薬を合わせた漢方薬の当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)は、生理不順や生理痛などの婦人病に用いられる。
     “破血”は、鬱血の除去、凝血や血腫の分解吸収に働くもので、化お薬よりも効果が強い。代表的な生薬には、桃仁(トウニン)や紅花(ベニバナ)がある。
     活血化お薬を組み合わせた漢方薬が『活血化お剤』なのだが、原因や症状によって5つに分類される。自分が現在患っているモノがあれば、ぜひ相談していただきたい。
     “寒凝血お(かんぎょうけつお)”
     寒がりで手足が冷たい(特に暗紫色になる)手足の疼痛、下腹部の痛み、生理が遅れがち。シモヤケ。
     →当帰四逆加呉茱ゆ生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)
     →当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
     当帰は体を温めて血管を拡張するので、普段は体力が少ない人などに効果がある。
     “熱盛血お(ねっせいけつお)”
     疼痛(刺痛・灼痛・冷やすと軽減)、出血腫瘤、熱感。左下腹部に抵抗感や圧痛が顕著。
     →桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
     この桃核承気湯は、活血と破血の効果があり、逐お(ちくお)と呼ばれる作用がある。血おを駆逐するという意味で、それは効果が強いという事でもあり、昔は妊娠初期の堕胎にも使われたらしい。ただし、堕胎の効果については臨床試験が行われていないため、現代においては確認されていないとの事。
     むしろ体を冷やす作用が強いため、日本の気候ではあまり用いる事は少ないようである。
     
     “気滞血お(きたいけつお)”
     気滞とは、現代的に言えばストレスの事だと思ってもらって構わない。ストレスや自律神経失調が原因で血おになってしまった場合である。
     血お症状+膨満感、いらいらして怒りっぽい。重い生理痛、生理不順。
     →桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
     →加味逍遙散(かみしょうようさん)
     →小柴胡湯(しょうさいことう)
     補足すると、『活血化お剤』を5つに分類しているが、桂枝茯苓丸は血お全般に対して広く用いる事ができるそうだ。よほど体力が落ちているか、妊婦でなければ、最初に選んでみてもいいだろう。
     加味逍遙散は、生理が始まるまでの一週間程度が苦しい場合に事前に用いると楽になるようである。また、甘草(カンゾウ)という生薬が入っており、これは副腎皮質ホルモン様作用があり、ストレスに対する抵抗力が高まる。
     小柴胡湯は普通は食欲不振や胃腸虚弱に用いるのだが、ストレスは胃腸に影響を及ぼし、胃腸が弱ると肉体的にストレスが溜まりやすくなるという悪循環に陥(おちい)るのを防ぐのに役立つ。だから単体で用いるよりは、他の漢方薬と一緒に用いるのが望ましい。
     “気虚血お(ききょけつお)”
     血お症状+元気が無い、疲れやすい、食欲不振など。
     →補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
     補中益気湯は胃腸を丈夫にすると共に、名前の通り気力を増す効果がある。
    その辺の栄養ドリンクなんかより、よほど体力回復が期待できる。この補中益気湯と、桂枝茯苓丸を一緒に服用する事で血おを取り除きつつ体力を回復するのという訳だ。
     “血虚血お(けっきょけつお)”
     血お症状+皮膚につやが無い。顔色が悪い、爪が割れる、目がかすむ、貧血。
     →四物湯(しもつとう)
     →当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
     四物湯を用いる場合に気をつけなければならないのは、胃腸障害が無い事が条件となる。これは地黄(ジオウ)という体を冷やす生薬が入っているからだろう。同時に当帰と芍薬が入っているので、日本では当帰芍薬散で代用される事が多い。皮膚の色つやを良くするためというように、目的を限定した使い方になると思われる。
     ところで、ウチでは婦人病全般に効果があるという事で、『婦人華(ふじんげ)』という商品を取り扱っている。(医薬品錠剤・顆粒)
     この婦人華、患者さんの評判も良く、中には母娘姉妹の3人でという事でまとめ買いされる人までいる。
     成分的には桂枝茯苓丸当帰芍薬散を合わせて、さらに甘草(カンゾウ)と人参(ニンジン)が入っており、いわば生理痛を軽減するための短期服用にも、子宮筋腫の治療などの長期服用にも使う事ができるので、売る方も便利に使えるので重宝している。
     しかし、文献などには桂枝茯苓丸当帰芍薬散を合わせた処方というものは存在しない。なので、どうしてメーカーがそういう処方をしたのか不思議に思っていた。
     そこで、講師の方に尋ねてみたところ「ああ、その処方だと加味逍遙散に近くなりますねぇ」と言われた。
     ああっ、そうか!
     なるほど~、確かに。今まで、ついぞ気がつかなかったσ(^◇^;)。
     となると、婦人病に限らず男性で手術をした術後に用いたりという使い方もできるな。覚えておこうφ(..)
     腎臓病を患っていた6歳の長男が死亡し、母親が山形県内の山に埋めたという事件のニュース。
     観ていたニュース番組のキャスターが「子供が最後に頼りになるのは母親だけです」と言っていて、後で他のチャンネルのニュース番組を観ていたらそちらのキャスターも全く同じコメントをしていた。
     ホントにホントにそうなのだろうか?
    “親が子供を愛して当たり前”という思い込みに間違いは無いのか?
     障害を持った子供を育てている親や、完治は無理と診断されている病気を抱えた子供を看病している親とは、何人も会っている。
     そういう境遇の親による手記を読んだり講演を聴いたことのある人ならば、「この子を殺して自分も死のうと思いました」という言葉を見聞きした事があるだろう。おそらく同情を寄せたはずである。
     では、こう言われたとしたらどう思うだろうか。
    「この子が死んでくれれば楽になるのに」
     同情ではなく非難するのではないか。一瞬でも、「なんて事を言うんだ」と思うのでは?
     コレを言われた時に発するべき言葉を私は未だに見つけられないでいる。
     まさか「そうですね」と同意することを言えはしないし、しかしその苦しみを思えば、「そんなこと言うもんじゃない」と否定することを言える訳もない。
     自分の子供を愛する事が当然だとしても、毎日毎日一分一秒“愛し続ける”という事が果たして、人間に可能だろうか。いや、可能な人がいたとして、自分はできるからと他の人にも強制する資格があるだろうか。
     子供を生んだら育てる事に責任を持たなければならないとして、残りの自分の人生を全て費やさなければならないのだろうか。自分の矜持としてそうするというのなら、それは尊いことだと思うが、それを他人が強要するというのなら、まるでその子供を生んだ事が、その子供が生まれてきた事が罪のようではないか。
     今回の容疑者である母親は、子供に虐待も加えていて「このままでは殺してしまう」と思い、元夫の家に連れて行こうと車に乗せたものの、車中で子供の容態が悪化して死んだため、遺体を山中に埋めたと供述しているらしい。
     供述内容の事実確認はこれからとなるが、もしそれが本当なのだとしたら、私はもっと早く“母親としての愛情”と“母親としての責任”を放棄していてくれればと思った。
     道徳的に許されなくても、法的に違法だとしても、子供を病院に入院させて出会い系サイトで交際を始めたという男性とともに失踪してくれれば、病状は別として子供はその日に死なないで済んだかもしれない。
     子供が健康だったとしても、子育ての大変さは経験者ならば分かるはずだ。だからこそ、余計に子供を虐待する親などのニュースに憤るのだろうとも思う。
     だがしかし、その“親が子供を愛して当たり前”という認識が、子供を捨てるという子供にとっての最終的な“安全”を確保する事を阻害しているのではないだろうか。
    「子供が最後に頼りになるのは母親だけです」というニュースキャスターの言った考えこそが、子供を死に追いやった原因ではないのかと私には思えてならない。
     それとも、この考えは私がまだ自分の子供を持った事がないからなのだろうか。
     確かに、“子供の幸せ”というものがどんなモノなのかは今の私には想像できない。
     ただ、幸せのカタチは分からなくても、“生きてさえいれば”という希望を子供に託すとするならば、子供を捨てるという選択は、尊い命を守る方法の1つとして加えておきたい。
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    ◆9月20日(土)/2003年◆
     台風が近づいていて、朝からサーッという感じの雨が降っている。
     雨は好きだし、涼しくて良いが、週末の雨はお客さんが来なくて困る。
     サトウ製薬の営業マンが来訪。
     土曜日に得意先周りとは、ご苦労様です。
     せっかくなので注文を…といきたいところなのだが、もっか仕入れの必要な物は無い。あるのは、消費期限が迫っていて返品する物ばかりである。申し訳ない。
     『ぜにたむし』という薬を下さいというお客さんが来店。旦那さんに頼まれてきたらしい。
     しかし、『ぜにたむし』は病気の名称であって、『ぜにたむし』という商品名の薬は無い。
     だが、以前にチューブの薬を使っていたと言う。
     どうも旦那さんは、効能書きの部分を薬の名前だと思っている模様。
     頼まれ物なので、ぜにたむしに効くからといって他の薬を勧める訳にもいかない。
     せめてそのチューブを持ってきてもらうか、同じ効能なら他の薬でも良いのかを確認してきてもらう事にした。
     しばらくして、さっきの『ぜにたむし』の薬を求めにきたお客さんがみえた。
     どうやら患部は掌らしい。しかも硬くなっているという。
     うう~ん、ぜにたむしが手にできるというのは滅多にない。本当にぜにたむしなのだろうか。どうも湿疹が角質化したようにも思える。
     また、足には先の薬を使っていたそうなのだが、掌には使った事はないとの事。もし、ぜにたむしでなく湿疹などだったら薬を間違えると悪化してしまう。
     ところが、さらに詳しくお話を伺うと、旦那さんは病院に入院しているとか。
     お客さんは「皮膚科の病院じゃないから」と言っていたが、皮膚の一部を顕微鏡検査するくらいならば皮膚科でなくてもできるはず。少なくとも、入院設備のある病院ならば、小さくても頼めば調べてもらえるはずである。
     皮膚病の薬の誤用は、命に関わることは少ないとはいえ、やはり怖い。
     今回は旦那さんが入院しているという事で仕方が無いが、皮膚病はできれば薬を人に頼むというのを避けてもらいたい疾患である。
     T姉からメール。
    「今○○市にいるんだけど、いいラブホテル知らない?」
     なんでそれを俺に訊く(笑)?
     しかもそれで、「××がいいんじゃない」って返信する私も私だが(^^ゞ
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    ◆9月21日(日)/2003年◆
     今朝は寒くて目が覚めた。
     先週まで残暑が厳しかったのに、タオルケット一枚では寝られなくなったか。やっぱり秋なんだなぁと思いながら、クシャミ連発。
     体を温めるには風邪に使う麻黄湯(まおうとう)か、手足の冷えを取る麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)というところだが、胃腸強弱な自分にはちょいと強すぎる。
     同じく麻黄(マオウ)が入っていても量が少ない小青龍湯(しょうせいりゅうとう)を飲んだ。もともと気管支喘息や鼻水が出る場合に使うので、多分大丈夫だろう。(←多分かい)
     午前中は雨を眺めながら、商品棚の掃除。
     お客さんが来ないもんだから、はかどるはかどる。
     掃除ばかりがはかどっても困るのだが。
     それでも、午後になって小雨になてから、患者さんがチラホラ。
     ほとんどが、風邪気味という事で、症状の進み具合に合わせて漢方薬をお出しした。
     面白いのは、前回の日記にも書いた『地竜(ぢりゅう)』
     (9月13日の日記を参照)
     良く効きますよと紹介しても、男性の患者さんは尻込みをしてしまう。
     ところが、女性の患者さんはほとんどの人が買っていく。自分で服用する場合もそうだが、子供や旦那さんに飲ませる時には「どうせ効能書きは見ないから、黙ってれば分からないわよね」と、あまり気にしない。ホントは、効能書きはちゃんと読んで欲しいところだが、知らない方が良いこともあるということで(笑)
     夕方に、お母んが実家の飼い猫を動物病院に連れて行った。
     最近は、餌をねだるからと出しても食べないので点滴を受けさせるためだ。
     と言っても、この猫、私が小学生の時に拾ってきた……正確には勝手についてきて、そのまま居ついてしまった猫である。
     当時は痩せ細っており、今にも死にそうだったので動物病院に連れて行ったものの、獣医師からは「長くは生きられないでしょう」と言われた。
     だから名前を「丸々ふとるように」と『マル』と名付けたら、なんとホントに丸々と太りだし、とうとう今年で21年目である。
     つまり、人間の年齢で言えばすでに100歳前後で、いわば老衰なのだ。
     ついこの間も腎臓が悪くなって病院に連れて行った時には、診察申し込み用紙の欄には20歳までしか表記が無くて、病院の看護婦さんも困っていた。獣医師の話によると、今までに猫の最高齢は17歳までしか診たこと無いとの事。
    「長生きはしてみるもんですね」(どっちが?)
     今回の診察の結果は、肝臓の機能不全だった模様。
     まず腎臓の機能が低下して次に肝臓が悪くなるとは、人間と同じなのだなと妙に感心してしまった。
     そろそろお別れは覚悟しておかないとならないな。
     ネットでの葛根湯麻黄湯の注文が殺到。
     今はひいていないが、風邪に備えてとの事。
     メールマガジンの日記に書いた影響か。
     店頭売りの方が寂しいので売り上げが良くなるのは嬉しいが、ちょっと迂闊な事は書けないなと自戒。
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    ◆9月22日(月)/2003年◆
     便秘薬を求めて患者さんが来店。
     いつも使っているとの事で、『コーラック』をお買い上げ。
     体への負担を考えると漢方薬の防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)か、大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)、あるいは『サトラックス』(医薬品顆粒)がお勧めなのだが、やはり「いつも使っている」という安心感で選ぶのは仕方のないところか。
     歯痛の患者さんが来店。
     痛み止めをということだったが、痛み止めは痛みを感じなくさせるだけなので、化膿止めの方が良いとお話して、排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)を勧めた。
     オデキなどの化膿全般に使える便利な漢方薬である。それだけに、痛みが治まって安心されると困るので、早めに歯科医に行くように申し添えた。
     旦那さんの咳が止まらないとの事で、お客さんが来店。
     旦那さんが薬を指定しているので、それをお買い上げ。
     しかし、症状からすると麦門冬湯(ばくもんどうとう)の方が合いそうなので、一応説明した。
     麦門冬湯の成分は、名前にもなっている麦門冬(バクモンドウ)を始めとして、半夏(ハンゲ)も甘草(カンゾウ)も、咳を止めると言うよりは胃の働きを良くする作用がある。
     それがなんで咳止めの漢方薬かと言うと、咳の中でも特に“痰の絡む咳”は“胃内停水”という胃の働きが悪くなって体内の水が捌(さば)けない事が原因と考えられるからである。
     つまり、胃の働きを改善する事で咳を治すのだ。
     原因を治さないまま咳止めを飲み続けても、むしろその方が薬代が無駄となる。
     奥さんは納得してくれたが旦那さんは、さて……。
     眩暈(めまい)がするという患者さんが来店。
     いつもは、他の漢方薬のお店に行っているのだが、薬が切れて買いに行ったところ休みだったのでいらしたとの事。
     でもって、そのお店で買った漢方薬はというと分からない模様。
     一口に“めまい”と言っても原因はさまざま。色々とめまいの起こる状況や、他に病状が無いかなどを尋ねていく。
     今回の患者さんは、以前に突発性難聴症で通院していたことがあるとの事。
     また、舌の先が炎症を起している。口内炎などは、胃を悪くすると現れる症状だ。
     そして、めまいは朝起きる時と夜寝ようとする時。それと、お風呂をあがった時だと言う。
     お話を聞いていて、思わず「ギャッ!!Σ( ̄□ ̄;)」と悲鳴をあげそうになったのは、お風呂上りにビールを飲んでいると言われた時。
     急激な体温の変化は、めまいの原因になるうえに、胃が悪くなっているところでビールを飲んでいたのでは、そりゃあ、めまいにもなるかと……σ(^◇^;)。
     さらに、病院でもらった口内炎の塗り薬は気持ち悪くなるからと使っていなくて、めまいの飲み薬も効かないからと飲んでないらしい。
     それで、漢方薬のお店に通っていたとか。
     うう……、使って気分が悪くなるなら医師に相談して下さい。効かないからと服用をやめる前に、やはり医師に相談して下さい。
     結局、内臓が弱っていて気温の変化に体がついていけない事からくるめまいだろうと判断して、苓桂朮甘湯(りょうけいじゅっかんとう)を勧めた。
     でも、ちゃんと飲んでくれるか、心配~(⌒~⌒;) 心配~(⌒~⌒;)
     プレゼントキャンペーンとして用意した『ミニ箪笥(たんす)』だが、意気込んで80個も仕入れたら、10個ほど余ってしまった。あうっあうっ(>_<)  月末にまだ余っていたら、教会に寄付しようかな。寄付された方も困るかもしれんが(苦笑) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今回の日記の内容は、いかがでしたか? 【感想アンケートのURLはコチラです】 http://magical-shop.web.infoseek.co.jp/votecom_kitazono.htm ☆締切:2003年09月24日から7日間 ■■■■■■■■■■■□免責事項□■■■■■■■■■■■  記載内容を利用して生じた結果につい て、当方では責任がとれませんのでご了承ください。  また、筆者が思った事や感じた事を率直に書いている事柄に関しましては、反証可能な事実誤認以外の訂正には応じられません。  URLで紹介した先のページの著作権は、そのページを作成した人にあります。URLを紹介する事に違法性はありませんが、文章等を転載する場合は、作者の許諾が必要となります。 &&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&& 趣味の活動 &&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&& ◆TRPGのサークルに所属しています。  卓上ゲームが好きな人や、興味のある方は覗いてみて下さい。  また、『コミュニケーション』のコーナーでWEBラジオ番組『幻想時間』を公開しています。  私は主に、映画についてトークをしています(・v<)  http://www.snake-eyes.gr.jp/ -------------------------------------------------------------------  このメールマガジンは、『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/ を利用して発行しています。  解除はこちら http://www.mag2.com/m/0000109927.htm から。 -------------------------------------------------------------------

     

  • ≪通巻21号≫
    お金は大切に/『アスタロン』が効いています/箱書き(注意書き)を読みましょう/風邪に『地竜(ぢりゅう)』はいかが?/膀胱炎に猪苓湯(ちょれいとう)/映画評『座頭市』

    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                    ≪通巻21号≫
    提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
    発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
    編集 : 北村俊純
    窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
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    ~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
    ※9月9日(火)……お金は大切に
    ※9月10日(水)……言葉の壁
    ※9月11日(木)……『アスタロン』が効いています
    ※9月12日(金)……箱書き(注意書き)を読みましょう
    ※9月13日(土)……風邪に『地竜(ぢりゅう)』はいかが?
    ※9月14日(日)……膀胱炎に猪苓湯(ちょれいとう)
    ※9月15日(月)……映画評『座頭市』
    ******************* 先週の平凡な日記 *********************
    ◆9月9日(火)/2003年◆
     ウチは自民党所属なので(特に支持してるワケじゃないけど)、総裁選の投票用紙が届いた。
     実は数日前から、亀井氏の事務所からは投票をお願いする電話が4回もあった。そのため、お母んは「お金を無駄遣いするよう人に任せられない」と呆れていたのだが、私も同感。
     本来、経済活動など政治がどうこうするモンじゃない。せいぜいが、交通整理程度で良い。
     それを、景気対策を名目に財政出動させようなんて、自分の金じゃないから、まぁ景気のいい話で。まさに、戦後高度経済成長期の亡霊のような人。亡霊は早いトコ成仏してもらいたいものだ。
     藤井氏と高村氏は、out of 眼中。言ってる事が亀井氏と変わらないなんて、いったいなんのために出てきたのか。小泉首相の“ハッタリ”を見習って出直して来い(笑)
     病院からの処方箋で、在庫の無い薬が出た。
     値段を調べてみると、最小仕入れ単位でも5万円以上する代物。
     同じ患者さんが継続して来るのであれば一括して仕入れても良いのだが、もし治ってしまったり(失言)、亡くなってしまったら(大失言)大損となる。
     そう言えば、以前にも高い薬が出て仕入れたら、その後使用する患者さんがパッタリと来なくなってしまい、他の薬局で必要としている所があったので譲った翌日に、実は入院していましたとの事で来られた事があったな。
     あれはあれで困ったものよ。
     とりあえずここは安全策で、備蓄センターに小分けを取りに行くことにした。
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    ◆9月10日(水)/2003年◆
     アラブ系の患者さんが来店。
     ウチの地域は外国人が多く、東南アジア系とアラブ系の患者さん自体は珍しくない。
     ところが今回の患者さん、日本語がほとんど喋れない様子。カタコトの日本語も喋れない人というのは珍しい。
     うう~、何を言っているのか分からない~(>_<)
     そうだ、英語は………私が喋れない~(^-^;
     向こうも話が通じないと思ったのか、ポケットからチューブ状の物を取り出した。そして、腕に塗る動作をする。
     チューブの方はずいぶんと潰れていて中身が空のようだ。
     そうか、同じ物が欲しいんだなと思い、そのチューブを受け取った。
     するとチューブにはなにやら文字が書かれているのだが、どっかで見た事だけあるよ……。このミミズののたくったような文字は、確かアラビア文字とかいうものでは………。(違うかもしれないけど。)
     効能書きなどが書かれているのだろうと予想はつくけれど、全然全く完璧に分からない。
     患者さんは、どこの言語とも分からない言葉を早口でまくしたてて、これまた全く糸口がつかめない。
     すると、患者さんが『ベトネベート』という単語を口にしたように聞こえた。
    「ベトネベート?」と私が言うと、「ベトネベート!」と笑顔で返してきた。
     そしてもう一度チューブの方をグルリと見回してみると、一箇所だけアルファベットの表記があるのが目に止まった。
    『BETNEVATE』と書いてある。ミミズののたくったような文字に囲まれて。
     やっと患者さんが求めている薬の正体が分かり、持ってきたチューブに書かれている文字の綴りと、お店に置いてある薬のパッケージに書いてある文字の綴りを並べて見せて、同じ物であることを確認してもらい、買っていただいた。
     薬の名前だけでもアルファベットで良かった。
     もし中国語圏だったりすると、全部漢字だったりするのだろうか。
     自民党の野中広務元幹事長が引退を表明したとのニュース。
    「自ら退路を断ち、最後の情熱と志を、今回の小泉政権を否定する最大の戦いに燃焼し尽くしたい」と語ったが、それならもっと早く言うべきだったのではないか。
     すでに情勢が小泉首相に傾いている事が分かってからでは、敗軍の将について行く者はいないだろう。
     村木氏や青木氏への苦言も、この期に及んでは悪口にしか聞こえない。それを涙ながらに語るというのは、むしろ権力にしがみもつこうとした鈴木宗雄氏の醜悪さと重なる。
     私は、反対の立場をとる時に相手と違う組織に属するのは自己満足に過ぎないと思っている。“実行力を伴って反対する”のなら、主流派の中にあって少しでも自分の意見を盛り込んだ方が反対意見の命脈を保てる。そういう意味で、小泉首相の政策に対して反対意見を述べながら応援する事に決めた青木氏の方が、責任ある態度ではないだろうか。
     野中氏はたびたび小泉氏を「独裁者だ」と批判していたが、実際には小泉首相は妥協に妥協を重ねたために、国民からは改革が進んでいないという批判がなされた。見方を変えれば、「まったく改革されないよりは良い」と言えるし、同時に「激変して混乱するよりは良い」とも言え、トータルではバランスが取れている。
     イラク特措法にしても、“完全なる非戦”から見れば暴挙に映るかもしれないが、“国家の安全”を守るためと称して核武装まで持ち出す北朝鮮と比べれば、積極的に戦争をするために成立させたわけではなく、現実に即した対応だったと私は考えている。
     本来なら野中氏のような旧態依然とした保守派が後方を守り、革新派が改革を進めるというのがバランス的に理想なのに、その後方の守りから降りてしまうというのは、私には政治家として無責任だとしか思えない。
     笑ってしまうのが、民主党や社民党、共産党などが野中氏に好意的なコメントを出している事。
    「気骨ある発言」とか、「強い信念の持ち主」とかって、自分の思い通りにならないからと投げ出すような人に言う言葉じゃないと思うのだけど。
     理念だけでは政治家は務まらないという事を、まったく学ばないらしい。
     ところで、奇しくも解散総選挙が来月にもと報道されているが、今月には日朝会談から一周年を迎えることになる。となると、社民党や共産党の過去の拉致問題に対する姿勢が取り沙汰されるのは必至。
     総選挙後に生き残れるんだろうかね?
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    ◆9月11日(木)/2003年◆
     外務省の田中均・外務審議官宅に不審物が仕掛けられた事件について、石原都知事が「爆弾が仕掛けられて当たり前の話だ」などと発言したというニュース。
     相変わらず率直な(苦笑)
     確かに公人としては不穏当な発言ではあるから、外務省が11日に予定されている茂木敏充副外相の記者会見で「遺憾の意」を表明する方向で調整するのは当然だし、小泉首相が「(不審物を)仕掛けられた方は悪くない。仕掛けたほうが悪い」とコメントを出したのも対外的には必要だとしても、民主党の枝野幸男政調会長の「大衆迎合のポピュリズムで許しがたい」という批判は的外れではないか?
     石原都知事のアレは、大衆迎合じゃなくて本心だろ(笑)。
     以前に誰かが「言っていい事と悪い事があるのではない。言っていい事と言いたくても言えない事がある」と語っていたのを何かの本で読んだが、石原都知事は言いたい事を率直に口に出しているに過ぎない。
     だいたい、「大衆迎合」って事は、枝野氏も「大衆(多くの人)はそう思ってる」という事を認めてる事になると思うのだけれど、自分で言ってて気づかなかったのか(笑)?
     ウチで使用している調剤管理のソフト『調剤くん』を納入しているシステムブレイン社の営業マンが来店。
     今日は近くの別の店に寄ったついでだとの事。
     こちらもついでに、操作上の不明な事をいくつか質問できて助かった。
     http://www.gai.co.jp/chouzai/dairiten/dairiten.html
     システムブレイン社も、やっとホームページを開設したそうなので覗いてみようと思ったら、まだサーバーに情報が載っていない模様。
     後日、再度アクセスしてみよう。
     目の栄養として販売している『アスタロン』を、続けて服用したいという患者さんが来店。
     医薬品ではなく健康食品なのだが、服用してから飛蚊症(ひぶんしょう)が改善してきているとの事。それはなにより。
     そうかぁ、これだけ良くなったと言う患者さんがいるのなら、その声を集めて宣伝に使えばいいんだ。
     ……と思ったものの、そういうのって胡散臭く見えるんだよなぁ(苦笑)
     もしかすると、その方が大々的に売れて儲かるのかもしれないが、なんかイヤσ(^◇^;)。
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    ◆9月12日(金)/2003年◆
     子供の腕に湿疹ができたという患者さんが来店。
     子供を連れてきていたので実際に患部を見てみると、肘の内側に掻き毟(むし)った痕がある。どうやら、汗疹(あせも)が悪化したもののようだ。
     親の話だと、オロナイン軟膏を塗ったのだが効果が無かったとの事。
     そりゃあ無いでしょうねぇ。オロナイン軟膏は殺菌消毒剤で、皮膚疾患を治療する成分も、痒みを抑える成分も入っていませんから(^-^;
     さらにその後に、今度はメンソレータムを塗ったとか。ズゲッ!!Σ( ̄□ ̄;)
     メンソレータムは、ヒビやあかぎれを改善する塗り薬で、湿疹や汗疹とは縁も所縁も無い。汗疹が悪化した直接の原因ではないとは思うが、そこまでで止めて来てくれたのは御の字か。
     突発的な事故で気が動転してというのであればまだ分かるが、せめて箱書きか説明書を読んで欲しいな。
     20代と思わしき女性が来店。
    「いらっしゃいませ」と迎えたが、無視をしてお店の中をウロウロと見て回る。
     薬局には生理用品などを買いに来る人も当然いるので、しばらくはそのままこちらもお客の視界に入らないように別な作業をして、気にかけないフリをする。
     しかし、何度も同じ所を行ったり来たり。そこは避妊具のスペースである。
     ウチはお店が小さいこともあって商品の種類はかなり絞ってある。探している物は大抵“置いてない”事の方が多い(苦笑)
     そこで「何かお探しですか?」と尋ねると、そっと近づいてきて小声で(周りには誰もいないのだが)「女性用のコンドームはありますか」と言われた。
     ああ、やっぱり。残念ながらウチには置いていない。
     ドラッグストアーならばどうかと思ったが、近隣のお店はすでに見てきて、置いてなかったそうだ。
     インターネットをやっていれば通販でという手もあるが、家にはパソコンは無いらしい。
     それならばと、『コンドマニア』の原宿店を教えた。
     http://www.condomania.co.jp/
     ウチからならばJRを利用して1時間もあれば行ける。今すぐにという訳でなければ、そこに行った方が確実だろう。なにしろ、“無いコンドームは無い”くらいなのだから。
     ホームページを検索して地図を渡すと、やたら感謝されてしまった。
     いい事をした……のか(笑)?
     後でホームページの方を覗いてみたら、“波動共振加工を施した”というコンドームを見つけた。“波動”なんて、まさに「無いもの」をどうやって用いてコンドームを加工したというのか。言い訳がましく、「波動共振による効果は100%保証される物ではありません。」と但し書きがあるのが微笑ましいぞ(笑)
     個人的には『四十八手コンドーム』というのに興味があるな。この“四十八手”というのはわりと目にするものにも拘らず、文献や資料によって内容が違っており、一説には百手以上になるらしい。このコンドームには、四十八手の解説が添付されているそうで、自分が知らない手があったりしたら面白い。8千円で、ちゃんとコンドームも48個入っている模様(笑) あれ? でも、椋鳥(むくどり)や岩清水にはコンドームはいらないよなぁ。余ってしまうぞ。
     う~む、通販で買ってみようかな。
     
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    ◆9月13日(土)/2003年◆
     娘さん(30代)が出血性の痔との事で相談された。
     排便をすると、その後に必ず出血してしまうという。しかし、痛みは無いらしい。
     内臓が弱っていて痔になってるのかとも思ったが、肌の色つやは良く他に健康上の問題は無いと言うので、ハテと悩んでしまった。
     ところが、もう少し詳しく話を訊いてみると、貧血気味になる事はあるとの事。貧血をすでに日常的な事と捉えていて、健康上の問題だとは思っていなかった模様。
    「他に、何か症状はありますか?」と型通りに尋ねるだけだったら、危うく見逃すところだったかもしれない。
     貧血を伴う出血性の痔の治療には、きゅう帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)が適応するだろうと思い勧めた。
     子供が風邪をひいたと言う患者さんが来店。
     そろそろまた花粉症の季節なので、症状を良く確かめないと花粉症と気づかずに風邪薬を服用してちっとも治らないという事がありえる。
     今回は、寒気がして咳も出ており、すでに咽喉も痛いとの事で風邪には間違いないようだ。
     風邪のひき始めならば葛根湯(かっこんとう)が良いが、咽喉が痛いとなると麻黄湯(まおうとう)の方が効果的である。ところが、吐き気もあるという。吐き気がするのでは麻黄湯は効き目が強すぎて、余計に吐き気が酷くなるかもしれない。風邪の症状を感じたのも、3日前くらいからだという。
     ううむ、もう少し早く気づいてもらいたかったが、子供が学校に行っていると1日に顔を合わせるのは数時間も無いから、難しいのかもしれない。
     胃腸を助けながら風邪を治療するために、柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)を勧めた。
     風邪は目まぐるしく症状が進んでいく。それに合わせて服用する漢方薬も次々と変えていくのが大事である。そのためにも、葛根湯(初期)→麻黄湯(中期)→柴胡桂枝湯(後期)の3種類の漢方薬は普段から揃えておくのが良いだろう。
     ところで、実は通信販売のページに載せていないのだが、とてもよく効く風邪薬が1つある。私としてはぜひお勧めしたいのだが、果たして買う人がいるかどうか。
     店頭でなら、詳しく説明するので大抵は納得して買ってくれて、一度使うと次に風邪をひいた時のためにと、まとめ買いをしてくれるくらい良く効く。
     ソレは何かと言うと、『地竜(ぢりゅう)』である。
     地竜ではなんだか分からないかもしれない。“地”の“竜”とは、“ミミズ”の事である。
     ミミズと聞いて引いた人は、ゴメンなさい(^-^;
     しかし、このミミズというのは風邪に効果覿面なのだ。
     いや、日本での効能は“熱さまし”としてでしか認められていないのだが、実際のところは応用範囲がものすごく広い。
     頭痛、関節痛、気管支喘息、高血圧、動脈硬化などにも効果があるのだ。成分的には、脂肪、脂肪酸、コリン、核酸分解物等を含んでおり、ちゃんと裏付けがある。
     栄養的にも、昔から「山で道に迷った時にはミミズを食べれば生き延びられる」と言われているほどで、栄養価が高い。そのため、男性ならば精力剤としても使える。その辺の安い栄養ドリンクなどよりよほど効くだろうし、バイアグラなんて危険な物を服用するよりは、ミミズで元気になった方が良い。
     そう言えば都市伝説で一時期、「マクドナルドのハンバーガーはミミズの肉が混じっている」なんてヨタ話があったが、冗談ではない。国産の牛肉と比べても同じグラム数なら10倍以上も値が張る高級品である。とても、ハンバーガーに使うなんて贅沢な事はできようはずもない。
     ちなみに、ミミズには微量の毒があるので生食はしないように。必ず、煮るか焼くかして火を通す事。食感は、伸びたウドンのようだそうである。…って、別にミミズを食べるのを勧めているのではなくて、そのミミズを原料に用いた薬を通信販売して、注文する人がいるかどうかという事。
     一応、粉になっているからミミズとは分からないし、乳糖を添加してあるので、ミミズの味がする訳ではない。あくまで、イメージの問題である。
     ウチでは一週間分を2千百円で販売しており、これを先に挙げた風邪のための漢方薬と一緒に飲めば、相乗効果で早い回復が期待できる。私なんかは、スキーに行った時に風邪をひいてしまい、夕方から夜にかけて『地竜』をどんどん飲んだら、翌日には治ってスキーを楽しんで帰ってきてしまったくらいだ。
     さて、通信販売のページに掲載しようかどうか。検討中………(・_・)
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    ◆9月14日(日)/2003年◆
     今日は町内会の運動会。
     私はお店番だから参加はしない。やれ、助かった(笑)
     喘息の患者さんが来店。
     私もここ数日息苦しく感じていたので来るかなと思ってました(苦笑)
     この患者さんの住んでいる所は近くに工場が多くあるため、晴天と高い気温が続き、公害の影響もあるものと思われる。
     前回勧めた麦門冬湯(ばくもんどうとう)が効いたようで、今回も買っていかれた。
     飲み物に関しては、体に余分な水分を溜めやすいコーヒーや烏龍茶は避けているとの事。体に余分な水が溜まると、喘息は酷くなるので。
     膀胱炎ではないかという患者さんが来店。
     今までに膀胱炎になったことは無く、病院での診察も受けておらず、あくまでそう思ったとのことなので、詳しく症状などを尋ねてみた。
     喉が渇き、夜間にトイレに起きるのだが、残尿感があるようである。痛みは無いそうなので、もし膀胱炎だとしても軽度のものだろう。
     疲れやすいとか冷え性とかも無いようなので、猪苓湯(ちょれいとう)で様子を見てもらう事に。
     もし膀胱炎でなかったとしても、猪苓湯は体が水を上手く捌(さば)けないのを助ける作用があるので、体調は良くなるはずである。
     逆に症状が改善しない場合は、病院に行ってみて下さいとお願いした。
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    ◆9月15日(月)/2003年◆
     関節痛の患者さんが来店。
     前に相談にみえた時に牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)を勧めたのが効いているそうで追加を希望された。
     牛車腎気丸は主に、加齢による全身の機能の低下を抑える効果があり、特に排尿困難、多尿、頻尿、排尿痛などを改善するのだが、腰痛や下肢痛を和らげる事もできる。
     本来ならば桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)の方が関節痛には良く効くとも思ったが、連日の残暑で体力が落ちている事を考慮したのが功を奏したのだろう。
     それと喘息も患っているので最近の様子を尋ねてみると、寝る前や明け方に息苦しさを感じているとの事。
     念のために、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)を勧めた。
     同じ喘息でも咳が強い場合は麦門冬湯(ばくもんどうとう)を使う事が多いが、咳は目立たず、代わりにヒューヒューという喘鳴がする場合は、半夏厚朴湯を用いた方が体力の低下を防ぐ事ができる。
     午後はお店が落ち着いてしまってポツネン(・_・)
     そう言えば今日は休日なんですね。忘れてました(苦笑)
     しかも敬老の日であった。敬老の日なんて、生まれてこの方ずっと忘れてます(エッヘン)。
     お母んが今日はあがっていいと言うので、これ幸いと映画を観に行くことにした。
     1人で行こうと思っていったん家に戻ったら奥さんがいて、一緒に行きたいと言う。
     忘れてたよ、お休みだったのね=3
     新宿まで出て観たのは、北野武監督・脚本・編集、ビートたけし主演の『座頭市』。
     http://www.office-kitano.co.jp/zatoichi/

     この映画、観に行くかどうか自分としてはかなり迷った。
     私は話題になった映画はあまり観ようとは思わない。私が観なくても誰かしら観る訳だから、それだったらマイナーな映画を観て後世に伝えていかなければならないと思うから(苦笑)。
     それがベネチア国際映画祭で銀獅子賞を受賞してしまい、がぜん世間の注目を集めるようになっては、もはや評判が先行して観る必要が無い。
     しかし北野監督の作品は『その男、凶暴につき』の頃からのファンである。
    当時は芸人が映画を撮るという事でイロモノとして観られていたのが、今では世界の北野監督となってしまった。
     俺は昔から好きだったんだぞという歪んだファン心理が、無意味に葛藤を起してしまってどうにも素直に観れそうにない。
     それでも結局は、「嫌いな役者が出ていない」という理由で観ることにした。
    (私は嫌いな役者が出ていると、好きな監督作品や好きな役者が出演していても観ない事がある。後藤久美子が出演したジャッキー=チェン主演・監督の『シティーハンター』とか)
     だが、映画館に到着して「しまった」と思った。
     上映1時間前だというのに、すでに長蛇の列なのだ。こんな列に並んで疲労すると作品の良し悪しに余計なファクターがかかってしまう。
     『タイタニック』の時は苦労した甲斐があったとプラスに働いたが、『もののけ姫』の時には待ち時間も含めて無駄にしてしまったとマイナスに働いてしまったのだ。
     うう……、不安だ。
     それでも、ど真ん中の席を確保できたのでホッとした。
     ここから先はネタバレがあるので、これから観るのに余計な情報はいらないという人は、下記のアンケートまで飛ばして下さい。
     ネタバレ警報発令!ネタバレ警報発令!ネタバレ警報発令!
     今回の物語は、三組の旅人が同じ宿場町で出逢うところから始まる。
     一組目は当然、盲目の居合いの達人である座頭市(ビートたけし)。
     二組目は故あって脱藩してきた浪人の服部源之助(浅野忠信)と妻おしの(夏川結衣)。
     三組目は幼い頃に盗賊に家族を殺され復讐相手を捜している旅芸者のおきぬ(大塚由祐子)と、おせい(橘大五郎)の“姉妹”。
     そして宿場町では、ヤクザたちのショバ争いが起こるという次第。
     まず、導入部で登場人物たちがほとんど勢ぞろいするのだが、これは往年の時代劇の作劇法を踏襲したとの事。しかし、三組の“生業(なりわい)”をフラッシュバックのように挿入したりと、始めから物語の世界に引きずり込んでくれる。
     いわば観客の側は、ぼうっと観ていても映画の方で勝手に引き回してくれる訳だ。こいつぁ楽だ(笑)
     ただし、その引き回し方もハリウッドメジャー作品のような乱暴な引き回し方ではなく、座頭市に助けられた野菜売りのおうめ(大楠道代)が盲目の座頭市の手を引いて道案内するように、安心して着いていける。
     一方で切り合いのシーンは、鍔迫り合いなどは無く、かなり淡白な印象を持った。これは、リアルな“殺し合い”を目論んだのかもしれない。それだけに、切られるシーンなどは“痛み”を感じて迫力があった。
     最近のストップモーションでの格闘シーンに食傷気味の人には、爽快感があるかもしれない。もしかすると、ベネチア国際映画祭で評価されたのも、その点なのでは。
     視覚的な面白さが切り合いのシーンだとすれば、聴覚的な面白さは随所に散りばめられた“リズム”だろう。
     農民が畑を耕すところや、雨のシーンなどで様々なリズムを聞かせてくれて、それがラストで下駄でのタップダンスへとつながっていく。
     映画というものは日々の退屈な日常から一時離れる“祭り”でもある。この作品は、まさしく娯楽に徹した祭りなのだ。
     惜しかったのは、私の隣に座った爺さん2人組が、終始何かを食べていた事。
    いや、食べるのはいい。歌舞伎なんか、物を食べながら観るものだから、そんな観客の耳目を振り向かせるために見得を切るようになったくらいだ。
     ただ、今回の『座頭市』は音も重要な作品の要素となっている。それを、とりわけ音の大きな物を次から次へと食べられて、いささか閉口した。1人で来ていたら怒鳴りつけるか殴り倒していたかも。奥さんと来たのは正解か(^-^;
     そして、やはりベネチアで人気を博した理由の一つはドンデン返しにあったのではなかろうかと思う。
     ヤクザが抗争して最後に銀蔵一家が残るのだが、その大親分の正体が実は……と思わせておいて、そいつもまた操り人形で本当の大親分は───となり、そこにさらに実は座頭市は……という私としては「おいおいおい」とツッコミを入れたくなったのだが、確かに仕掛けは面白い。
     あんまりドンデン返しが面白くて、最大の見せ場となるはずの服部との対決シーンが記憶に残らなかった(苦笑)
     ただし、その服部との対決シーンにも小ドンデン返しが仕組まれていて、「やられた!」という気分にしてくれて面白かったのだが。
     ビデオ化される前に、もう一回くらいは映画館で観ておきたいな。
     今度は、食べ物を持っていない人の隣の席で。
     ちなみに、“座頭市”というのは名前ではないそうな。
     “座頭”も“市”も、それぞれ盲人の身分の事を指すのだとか。だとすると、“座頭市”というのは、“目の見えない盲人”と言っているようなものなのか。なんだか、「頭痛が痛い」とか「馬から落馬した」みたいだな(笑)
     座頭市の由来を知っている人がいたら、ぜひ教えていただきいたい。
     帰りに奥さんが、敬老の日なんだからと“寿”と描かれたカステラを買った。
     それを私から爺ちゃんと婆ちゃんに渡せと言う。
     うう、そんな事やったコト無いよ~(>_<)
     しぶしぶ家に立ち寄って、出迎えた婆ちゃんにカステラを渡したら、なんの偶然か、私が小学生の頃の学級新聞に載った詩を読んでいたと持ち出してきた。
     ひえ~! や~め~て~!!
     そんなモノが残っていたとは( ̄▽ ̄|||
     逃げるように帰りました(笑)
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