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  • 「意味が無いから」で片付けてしまう医師もどうかと思う

     やや高齢のお客様が、外用消炎剤の棚で長考しているので声を掛けてみた。
     病院で首ヘルニア(頸椎椎間板ヘルニア)と診断され内服薬は処方されているらしいのだけれど、左腕も痛いから湿布を処方して欲しいと担当医に頼んでも、「湿布は意味が無いから」と出してもらえなかったため、自分で『サロンシップ』を購入して使っていたという。
     それで今回は、左腕全体を覆うことができるくらい大きい物を探しているそうな。
     さすがに片腕全体という広範囲であれば、液剤かゲル剤の方が良いのではと提案した。
     そして、浸透力のあるフェルビナク製剤を案内して、お買い上げ頂いた。
     ただ、お客様の話だけを全面的に鵜呑みにする訳にはいかないけど、その「意味が無いから」で片付けてしまう医師もどうかと思う。
     内服薬として『疎経活血湯』を紹介し、その担当医に相談してみるか、他の病院を頼ってみるよう勧めた。
     すると、パッケージの写真を撮っておきたいと希望されたので、許可した。
     薬の記録をしておくのは、良いことだし。  ついでながら、処方されている薬についての詳細は覚えていなかったため、使用している薬についても同じように写真に撮っておくか記録しておくよう、お話した。
     まぁ、『お薬手帳』を持ち歩いてもらうのが一番なんですが。

    Screenshot of kotoseikeigeka.life.coocan.jp

     膝のサポーターを求めて、やや高齢のお客様がいらした。
     脳梗塞で倒れてからリハビリをして概ね回復したものの、寒くなると膝が痛んで、散歩の途中で動きにくくなって足を引きずってしまうという。
     実際に動きにくくなるのは左足だけという事なのだけれど、両足を希望された。
     さて、困った。  そもそもサポーターには詳しくないため、こういう場合でも両足に必要なものなのか分からない。
     歩行の矯正や、負担の軽減というのなら両足にとなるのかもしれないが。
     それに、寒くなると痛むというのも、いつもという訳ではないらしい。
     となると、履くタイプよりもソフトタッチで開閉して装着するタイプを持ち歩いて、必要な時に使うのが良いのではないかと思い、そちらを提案して、とりあえず片方分だけを購入して頂いた。

     

  • 抱き合わせで買ってもらえたのに嬉しくないの

     やや高齢のお客様が、健康診断でLDLの増加を指摘されたそうで、サプリメントの『DHA』と『EPA』の、どちらが効果があるかと質問された。
     明確に効果があると言える物ではないことを説明したうえで、『DHC』から両者を合わせた物があるので、そちらを紹介してみた。
     まずはお客様の要望の物を提示したうえで、取り込んだ栄養を活かすためには血流も良くなければならない事をお話して、『アスタキサンチン』も案内してみたら、一緒にお買い上げ頂けた。
     あうっ、こんなに簡単に引っ掛かってもらわれると……ゲフンゲフン(( +д+))o=3=3もとい、お話を聞いて下さるとなると、もう少しお役に立たねばと思う。
     という訳で、詳しくお話を訊いてみたら、健康診断では他に指摘された事項は無いそうなので、それほど心配は必要ないでしょうと伝えた。
     そうしたら、お客様を話しをしやすくなったのか、以前に頻尿と坐骨神経痛で『八味地黄丸』を処方され、症状が軽減したという事が分かった。
     あうっ、そういうお話の方を先に聞き出すべきだった。
     更にその前に『六味丸』が処方された時には、胃を悪くされたという。
     それはつまり、栄養の吸収や代謝機能と無縁では無いから、最初の相談の件に重要な情報である。
     複数の商品を買ってもらえたけど、なんというか、「試合に勝って勝負に負けた」みたいな?
     ちと違うか。
     ショボーン(´・ω・`)

     『アリナミン』の棚を眺めていたお客様に声を掛けてみたところ、以前に服用した時に、ビタミン剤独特の匂いが胃から口内に上がってきて嫌だったというお話を聞いた。
     ははぁ、胃の機能が亢進し過ぎているのか、感覚が敏感すぎるのか。
     私も、病院で点滴を受けた時に、口の中に甘い味が広がって気持ち悪くなり、看護師に伝えたら「点滴の味を言われたのは初めて」と呆れられたのを思い出した。
     もともと体質虚弱だというお話から、『十全大補湯』を勧めたところ、ご主人についても相談された。
     坐骨神経痛があるらしく、そのうえ片足が外反母趾だという。
     しかし、あまり病院に行きたがらず、整体マッサージに通っているそうな。
     ううん、外反母趾は漢方薬ではどうにもならないけど、痛みについては『疎経活血湯』や『牛車腎気丸』が使えそうだし、改めて病院を受診して、処方してもらえないか相談してみるよう勧めた。
     なにより、外反母趾は歩き方に影響しているだろうから、坐骨神経痛の原因の可能性があるのだから、整体マッサージでは対応しきれないのではないか。
     靴についても、価格的に高いかもしれないけれど、オーダーメイドを頼った方が良いでしょうと提案した。
     今回のところは、何も購入には至らず。
     今日は、先のお客様で慢心してたからねぇ。

     

  • 市販薬を商品名で探すのは大変

     今日は、狐につままれたようなお話。
     以前に、成人の息子さんの「肘の痛み」を相談されて、『バファリンプレミアム』を購入したお客様が、追加を買いに再訪した。
     私が提案した、『疎経活血湯』については担当医は処方してくれなかったとのこと。
     まぁ、それはそれとして、狐につままれたというのは、確かに「肘の痛み」について相談されたはずなのに、何故か今日のお話では「足の肉離れ」になっていたこと。
     店頭では個人情報の取扱の問題もあって、お客様の名前などは記録していないけれど、できるだけ前回の相談内容を覚えておこうと、お客様の外見的な特徴と相談内容、そして案内した薬や実際に購入された薬の銘柄などは極力メモをするようにしている。
     だからこうして日記に書くときに細かな描写は省きつつ思い出せるし、それによって後から改めて症状と適応しそうな薬の検証をしたり、参加している医療関係のSNSで治療の情報を集めたりして、後で役立つ場面もあったりする。
     でもって、過去のメモを調べてみると、やはり間違いなく同じお客様。
     なのに、息子さんの症状が前回と違う。
     これはいったい、どうした事か(・。・;
     いずれにしても、痛み止めだけでは治療にならない事を前回と同じく説明して、病院を変えてみることも検討するよう勧めた。
     今回は、お客さまご自身の体調のことも相談され、鼻水が出る鼻炎の模様。
     鼻水は内臓が冷えると起きる症状であることを説明すると、町内で消防訓練があり、この季節としては寒かったようだ。
     現代薬として『ベンザブロックS』を、漢方薬として『小青竜湯』を案内してみたが、普段は『パブロンエース』を風邪の時に服用しているとのことで、そちらを購入された。

     口内炎の薬で、スプレーの物を探していると、お客様から相談された。
     しかし、商品の名は分からないというので、お店の情報端末でも探しようがない。
     水溶性アズレン系の『のどスプレー』の効能に口内炎とある製品は存在するものの、メーカーを限定されるとカタログを調べないと分からない。
     でも、そのカタログが今は無い。
     うちのお店、第一三共さんの営業マンが訪問したことすら無いし。
     後で調べたら、第一三共で『トラフルクイックショット』というのがあるらしい。
     でも、現物は見たこと無い。
     そのうえ、これはスプレー式というよりポンプ式だ。
     もちろん、人によってスプレー式かポンプ式かは、見解が分かれるかもしれませんが。
     不勉強で申し訳ない。
     実のところ、製品名で尋ねられても流通している薬を網羅するのは無理というもの。
     せめて成分構成が分かれば、同じ処方や似た処方の薬を案内する事も可能なのだけれど。
     もし本当に、今回のお客様が探しているのが『トラフルクイックショット』なら、それこそ成分は水溶性アズレンなので、『のどスプレー』で良かった事になる。
     結局、お客様は他のお店を探してみると出ていかれたけど、成分じゃなくて商品名で探している限り、見つけるのには苦労するんじゃなかろうか。
     一応、口内炎の多くは胃が悪くなっているのが原因なので、神経性胃炎に用いる『半夏瀉心湯』と、口内粘膜の材料になる『チョコラBBプラス』も紹介してみたけど、探している物じゃないから、たぶん耳に入らなかったであろう。
     店員の販売トークに簡単にノセられてしまうお客様も心配だけど、特定の銘柄の薬を求めて、同じ成分の薬すら眼中に入らなかったり、根治治療を考えられなかったりするお客様も心配┐(´~`;)┌

     

  • 抱き合わせ販売するつもりは無いんだけど

     成人の息子さんの代理で来店されたお客様から、腰椎椎間板ヘルニアの相談を受けた。
     中学生の時にスポーツをしていて発症し、一旦は治っていたものが、昨夜に突然再発したとのこと。
     就職活動中で、なんとかしてあげたいというのだけれど、コルセットを持っているものの本人が使いたがらず、そのうえ前回の時に幾つかの病院を巡っても良くならず、最終的には自分で筋トレをして治った体験から、今回も病院に行くのを拒んでるそうで、なんとも対応に困る。
     幾つかの病院で受けた治療の経緯や内容を時間をかけてカウンセリングするのは、ドラッグストアでは手に余る話しだし、なまじ若い時の体験というのは、失敗体験にしろ成功体験にしろ尾を引きがちで、こちらが本人に入り込む余地があるかどうか。
     応急処置として、外用鎮痛剤の『インドメタシンゲル』と、内服薬で『疎経活血湯』を案内してお買い上げ頂いたが、改めて整形外科を受診するように勧めた。
     歳を重ねれば、体の仕組みも変わる。
     以前に効果のあった治療法が、使えなくなるのは、むしろ当たり前。
     私の場合、鼻炎に用いていた『小青龍湯』では上半身が暑苦しくなって今では年寄りが使う『香蘇散』『麻黄附子細辛湯』でなければ駄目だし、喘息に使っていた『麻杏甘石湯』『五虎湯』では冷え過ぎてお腹を下してしまうため、『麦門冬湯』『半夏厚朴湯』でないと使えなくなってしまった。
     腰椎椎間板ヘルニアを筋トレで治したというのは、若い時だけの力技みたいなもの。
     就職してからでは、なおさらじっくりと治療するのは難しいだろうから、今のうちに適切な治療を受けて欲しい。

     中学生の息子さんの代理で、お客様が来店。
     最初は「のど飴を」と要望されたため、医薬品か医薬部外品かを尋ねたところ、医薬品ということで『南天のど飴』を案内した。
     接客術として、ひとまず要望の品を提示したうえで、本題の「誰」が「どんな症状」で「いつからか」といった情報の収集に取り掛かる。
     でないと、話も聞いてもらえず、時として誤った選択をした薬を購入され、お店にも良い印象を持ってもらえず、双方ともに損をするハメになったりしてしまう。
     とはいえ、正直言って面倒臭い(・´з`・)
    「も~、最初から言ってよ=3」という事は、今まで数知れず。
     今回は症状を尋ねると、主訴は喉の痛みで、息子さんから頼まれたという。
     これは、本人の症状を把握していないパターンが多い。
     なにしろ、頼む方も気軽に頼んでいるため、自分の症状を伝えていなかったりするから。
     それでも頼まれた側が症状を観察している事があるから、手探りで本人の様子を丁寧に、でも煩わしくなり過ぎないように気をつけながら尋ねていく。
     すると、どうやら喉の痛みに本人が乾燥を感じているようだと分かったため、『麦門冬湯』が頭をよぎった。
     しかし、体力がありそうで効き目が穏やかになってしまうと思い直し、『駆風解毒湯』を提案した。
     のど飴は頼まれ物であるので、『南天のど飴』と一緒に購入して頂けた。
     本当なら、『駆風解毒湯』だけで十分なはずだけど、頼まれ物では仕方がない。
     抱き合わせで商品が売れて、「やったぜヽ( ´ー`)ノ」ってなもんである。(←マテ)

     

  • やっぱりレジで声がけしないとね

     お客様から咳と喉の痛みの相談を受けたのだけれど、風邪ではなさそう。
     お客様自身も風邪ではないと思っているようだったので、胃の不調による体内の乾燥が原因の可能性をお話したところ、飲み過ぎが思い当たるという。
     咳に『麦門冬湯』を、喉の痛みに『駆風解毒湯』を案内し、今回は喉の痛みよりも咳を止める方を優先したいというお客様の要望から、『麦門冬湯』をお買い上げ頂いた。

     『温感アスコラル』をレジに持ってきたお客様から特に相談は無かったのだけれど、自動販売機ではないから念の為にお客様に症状を尋ねると、膝の痛みが温めると楽になるという。
     そこで、『桂枝加苓朮附湯』と『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』を紹介した。
     今回は、購入には至らず。
     それでも、もともと扱っていなかったこの漢方薬の販売実績は、確実に伸びてきているし、適応しない症状や、病院に行った方がというケースにも遭うので、商売上も職責上も、やっぱりレジで声がけしないとね。
     うっかり地雷を踏む事もあるから、気持ち的には自動販売機で済ませたいんだけど(;´∀`)

     とか思っていたら、今度は『アスコラルL』をレジに持ってきたお客様に、痛み止めとしては弱い事を伝えると、格闘技をしていて外用消炎剤の湿布はひと通り試した事があるものの、違いは分からなかったという話が。
     しまった、地雷を踏んだか!?Σ( ̄□ ̄;)
     しかし、皮膚への浸透力が強い物としてフェルビナク製剤の湿布を紹介したら、変更して購入された。
     そのうえ、格闘技をしているというお話から、内出血する事もあるのではないかと『疎経活血湯』と、加齢による腎の衰えを補う『牛車腎気丸』を紹介してみたら、興味を持ってもらえたらしいので、図に乗って季節的に冷えてくる時期でもあるため、『桂枝加苓朮附湯』と『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』も案内したところ、『疎経活血湯』を一緒に購入して頂けた。
    「効かなかったらゴメンナサイ(;´・ω・`)ゞ」という事で。

     

  • 潰れたはずだよオノジュウさん

     やや高齢のお客様から、痔の相談を受けた。
     と言っても、すでに病院には通っていて座薬が処方されているという。
     相談の内容は、「切るしか無いのか」「切れば治るのか」と、担当医にこそ訊いて頂きたい事で困った。
     いや、まぁ、不安とかそういう事なんだろうけど。
     担当医からは、特に手術の話は出ていないそうで、やや先走り気味でもある。
     内服薬として『乙字湯』を紹介しつつ、担当医に相談してみるようお話してみた。
     『乙字湯』には興味を示されなかったが、何故か後で紹介した『蓮神(レンシン)』には関心を示された。
     ただ、『蓮神』はそれこそ入手ルートが限られている。
     そのため、近くの漢方薬専門を掲げている薬局を案内した。
     そういや知らなかったけど、『蓮神』を作っていたオノジュウは会社整理した後に、レンシン製薬株式会社として再建していたのね。
     ううむ、うちのお店に入荷できないものか。

     以前に膝の痛みの相談を受け、『桂枝加苓朮附湯』を勧めたお客様が、効果があったらしく追加を購入しにいらした。
     そこで、長く服用を続けなければならないのか、長く飲み続けて大丈夫かと質問された。
     効いたからといって安易に飛びつかずに確認するという姿勢には、ちゃんと応えたいところ。
     水分代謝を改善して温めて治すというのが主な効果なので、頓服のように、その時々に服用するという使い方ができることを説明。
     実のところ、台風などで湿気が多くなると膝が痛んで階段の登り降りも困難になる私自身が、こういう使い方をしている。
     また、どんな薬でも長期連用の場合は経過観察が必要であるものの、適宜増減する使い方もあるため、惰性で飲み続けるというのでなければ大丈夫である事を、お話した。
     寒い季節の間だけとか、秋雨や梅雨時といった、一定の期間に一日1回という使い方も考えられる。
     そこで、症状や状況が変わった時に乗り換える候補として、血流改善の『疎経活血湯』と、より温める効果のある『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』を紹介したところ、親類に漢方薬に詳しい人がいるので、その人に相談してみるとの事だった。
     ありゃん、もっと早く相談するのが難しかったのかな。
     なんにしても、相談先は多い方が良いです。

     お客様から、3歳児の風邪薬の相談を受けた。
     今の症状は鼻水と咳で、微熱はあるものの正確には計っていないという。
     主訴から、『かぜシロップ』より『鼻炎シロップ』の方を提案した。
     そして『葛根湯』も案内はしてみたが、お客様の話しぶりからすると、薬を服用させるのを避けたいような印象を受けた。
     確かに、今の症状からすると、普段よほど偏食をしているとか栄養不足だったり、一見して分かるほど虚弱な様子が無ければ、自然治癒する可能性が高い。
     そこで、温かい飲み物と消化に良い食事を与えて、積極時に体を温めるよう勧めてみたところ、安心した様子で帰っていかれた。
     やっぱり、できるだけ薬を避けたくて、その後押しをしてもらいたかったのかな。
     とはいえ、子供の風邪は急変が怖いので、別室で寝かしたりせずに目の届くところで寝かせて、熱は小まめに計るように付け加えておいたけど。

     

  • 本気の姿勢に心動かされるのです

     『ファリフルハップ』を4つもまとめて購入されるお客様がいらしたので、用途を尋ねたところ腰痛で、他のサリチル酸メチルのパップ剤より効く感じがするらしい。
     オオバクやサンシシなどの生薬が、合っているという事なのだろうか。
     ただ、病院に行ったのは一度きりだというので、再診するように勧めた。
     すると、他に症状が重い人が待合室で待っていると思うと、遠慮してしまう気持ちを話された。
     いやいや、自分も患者なんですから、何も誰にも遠慮する事はありません。
     それに、詳しく症状を訊いてみると、膝がガクガクするという。
     それも腰痛とは別件だと思って、その時に医師に相談しなかったようだけど、医師には思い当たる事は全部話してみるよう勧めた。
     関係するかどうか、何か治療法があるかどうかは、その話を聞かなければ考える事もできないのですから。
     私からは、内服薬として『疎経活血湯』を紹介した。

     サプリメントを購入されたお客様が、マスク越しに鼻を啜っていたので、失礼かなとは思いつつ症状を尋ねてみたら、鼻水と咳だと言うので、『小青龍湯』を案内してみた。
     しかし、詳しく訊いてみると微熱があるようだという話が出たため、『柴胡桂枝湯』も紹介してみた。
     とはいえ、やはりここは主訴に重点を置くべきだろう。
     そこで、佐藤製薬の『ストナデイタイム』を勧めて、お買い上げ頂いた。
     『ストナデイタイム』は、『小青龍湯』にアセトアミノフェンとエテンザミドを加えた処方で、漢方薬と現代薬のハイブリット。
     『小青龍湯』だけでは面倒を見切れない発熱に対処できるので、この処方は使い勝手が良くて助かる。

     ダイエット食品に興味を示されたお客様がいらしたので、漢方薬も案内してみたら、以前に服用して上手くいかなかったと言われた。
     それは、『防風通聖散』でしょうか、『防已黄耆湯』でしょうか、『大柴胡湯』でしょうか。
     しかし、何を使ったかは分からないそうな。
     ううん、失礼だろうから本人には言わなかったけど、それは本気でダイエットする気があったのかと疑問に思ったり。
     そういう大雑把で、場当たり的にダイエットしようとしても、多分この先も上手くいかないかと……。
     病気の治療もそうだけど、楽をして簡単にという気持ちは分かるとしても、本当に努力する姿勢が微塵も感じられないと、手助けする方も、楽して簡単な対応で済ませたくなります。
     職業として手は抜かないけど、プラスαは厳しいのが正直なところ(;´・ω・)
     気持ちに左右されてるうちは、プロには成れませんな。

     

  • 命綱の選択肢は多めに

     成人の息子さんに『バファリン』を頼まれたとのことで、お客様に用途を尋ねてみると、肘の痛みに使うらしい。
     ところが、『バファリン』が効いたという訳でもないそうで、どうして効かなかった物を頼んだのかが不明。
     以前に効いたから同じ物をというのなら、分かるんだけど。
     効かなかったのであれば、成分違いの物はどうでしょうと提案し、『イブA』と『バファリンプレミアム』を案内したところ、後者をお買い上げ頂いた。
     ところで、その肘の痛みで病院には行ってみたのかも尋ねてみたら、整形外科には一度行ったきりで、関節には異常無しと診断されたため、今は接骨院でマッサージを受けているという。
     ううん、病院は一軒だけで判断しない方が良いんだけどなぁ。
     医師にも得手不得手があるし、診断する能力と、治療する能力は別物なうえ、患者さんとのコミュニケーション能力は、さらに個人的なスキルだから、セカンドオピニオンと言わずサードやフォース、なんならフィフスくらいは変えても良いと思う。
     政府の医療費削減の方針には反するが、「健康は金では買えない」ので。
     努力が必要なんである。
     肘の痛みについては、痺れ感があるようなので『疎経活血湯』と、念のため、冷えて痛む場合の『桂枝加苓朮附湯』を紹介し、病院で処方してもらえないか相談してみるよう勧めた。

     『葛根湯』を購入されたお客様に用途を確認すると、置き薬にするとのこと。
     そろそろ寒くなっていくから、『葛根湯』を買い置きする人が増えてくる。
     そうなると、『葛根湯』が適応しない場面もある事を伝えておかないと、こちらも商売にならない……ゲフンゲフン((( +д+))o=3=3
     もとい、風邪を悪化させてしまう場合があるので、注意が必要。
     まず、『葛根湯』は上半身を温めるので、喉が痛い時には『桔梗湯』のように局所的に冷やす物を併用するか、喉風邪の初期に適応する『銀翹散』を代わりに用いる。
     そして発熱してくる風邪の中期には『麻黄湯』に乗り換え、発熱によって発汗するようになったり、吐き気を伴う風邪の後期には『柴胡桂枝湯』の出番となる。
     つい置き薬は種類を絞りがちになるけど、症状別に揃えておいた方が短期決戦でいけるので、小容量でも多種を揃えておくのがお勧め。
     というようなお話をして、『葛根湯』は飲むタイミングの早さが勝負だから、家に置いておくより、持ち歩くようにと伝えた。

     

  • 歯を抜いた時に歯科医に処方を頼みたい漢方薬

     介護食を購入されたお客様から、離乳食の味について尋ねられたので詳しくお話を訊いてみたら、成人の娘さんが親不知を三本同時に抜いたとのこと。
     私は、四本同時に抜いたけど、最近ではそういう無茶な事はしないと聞いていたので、ちょっと驚いた。
     仕事で休む日を減らすために、そういう選択になったらしい。
     いやぁ、苦労は分かります(;´・ω・)
     私の時には、今のように介護食も充実してなかったから、食べ物を全部一緒にミキサーにかけてペースト状にしていた。
     その時に分かったんだけど、ミキサーで撹拌すると醤油や味噌なんかの味付けは、全部同じような味になっちゃうんだよね。
     科学的な理屈は分からないけど、味が平坦になってしまう。
     だから、テレビの料理番組なんかでプロの料理人が、ミキサーやフードプロセッサーを使ってるのを観ると、勝手に三流認定してる。
     ……おっと、話がズレた。
     離乳食やダイエット食と違って、介護食は味を薄めたりはしてないので、脳が感じる満足感は介護職の方がお勧めです。
     ところで、痛み止めについては歯科医から処方されている分は使い切ってしまっていて、近く抜歯のために再訪するというので、『立効散』を処方してもらえないか相談してみるよう、お話した。
     現代薬の痛み止めと違って、他の薬との制限が少ないし、痛さに合わせて適宜増減できるため、抜歯後の疼痛や虫歯の痛みを抑える時に、便利なのだ。

     お客様から、腰痛に良く効くパップ剤をと相談され、市販の痛み止めとしては中間くらいだけど皮膚への浸透力があるフェルビナク製剤を勧めて、購入して頂いた。
     しかし、詳しく症状を訊いてみると、仕事で腰をかがめたりして慢性になっているのに、担当医との相性が合わなくて通院を中断しているそうな。
     内服薬として、患部に痺れを感じる場合の『疎経活血湯』と、疲労していて冷えると症状が重くなる場合の『牛車腎気丸』を紹介したところ、漢方薬には知識があるようで、『牛車腎気丸』も購入して頂いた。
     もし適応するようであれば、別な病院に変更して処方してもらうよう勧めておいた。
     相手も人間だから、医師と相性が合わないというのは避けようがない訳で(たとえ評判の名医だとしても)、だからといって通院しないのは自分の損になったりするから。

     

  • 薬を売るより難しい事

     腰痛ということで、お客様からロキソニンのパップ剤を注文されたけど、うちの店では取り扱っていない事と、ロキソニンでなければならない理由が無ければ、他の外用消炎剤を使うよう説明した。
     納得して頂けたので、フェルビナク製剤の物を案内して、お買い上げ頂いた。
     ただ、病院には一回だけ行ったきりだというのは、さすがに心配だから、改めて受診するよう勧めた。
     そのうえで、内服薬として『疎経活血湯』を案内した。

     やや高齢のお客様が、『スマイル40プレミアム』をレジに持ってきて会計をしたところで、眼科で白内障の疑いと診断されていて、この目薬が効くか質問された。
     何故、会計してから(^_^;)?
     でも、確認して頂ける事自体が珍しいのがドラッグストアーの日常。
     詳しくお話を訊くと、その診断をされた担当医は、手術を受けるのに適した別な病院を紹介しますと言ってくれているらしい。
     それは、良いお話じゃないですか。
     しかし、紹介で行くと必ず手術をしなければならなくなるんじゃないかと心配している模様。
     そのうえ、他にも心臓の疾患もあり、そっちはそっちで、やはり別な病院を受診していて手術を勧められているという。
     う~ん、話を聞いてもらいたいだけなのか、一押しをしてもらいたいのか、こういう話は薬を売るより難しい(;´∀`)
     ただ、好きな物を買い物するのとは話が違うし、買い物だって断る事はできるのだから、まずはカウンセリングを受けるつもりで、紹介してもらう医師と面会だけではもしてみてはいかがでしょう?
     診察料が掛かってしまうかもしれないけど、何度でもお話をしてみる事と、他の病院でも相談してみるのが良いと思います。
     とりあえず、『スマイル40プレミアム』は無駄になるだろうから、今回はやめましょうという事に。