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  • レジに持ってくるだけだと見逃してしまいます

     『バファリンA』を購入されるお客様に念のため用途を尋ねると、いつもは『イブA』を使用しているそうで、「強さ」を質問された。
     単純な「強さ」は『イブA』が上と云えるけど、成分と症状と体の「相性」も効果に影響することを説明した。
     そのうえで、頭痛の状態を重ねて尋ねたら、ズキズキしたり、締めつけられたりと、「あらゆる頭痛」の症状があるらしく、病院では担当医に「一生つき合っていくしか無い」と言われたそうな。
     ううむ、それは頭痛ごとに別な原因が関係しているようにも思える。
     諦めないで、別な病院を受診することも検討して下さい。
     相談していただければ、私の方も応じますから。
     たぶん世の中には、1軒や2軒の病院を受診しただけで、そういうもんだと思ってる患者さんが多くいるんだろうなぁ。
     もちろん逆に、本当に幾つもの病院を訪れたけど完治しない患者さんもいるんだろうけど。

     6歳の子供の、しもやけと手荒れの相談を受けた。
     幼稚園で手洗いをし過ぎるくらいに指導しているらしく、子供が自分で家でも同じようにしてしまうというお話だったので、洗い方を工夫してみるよう提案した。
     具体的には、おそらく子供の感覚ではゴシゴシと強くこすりつけるようにしているだろうから、こすりつけずに泡立ててフワフワにするようにして、汚れは泡に吸い付けられて落ちるんだよと教える。
     言葉で理解しきれなくても、一緒にやってみせれば分かるはずなので。
     あと、ハンドクリームを使っているのか尋ねたら、知人からもらったという尿素入りの物は滲みて痛がったという。
     それならと『ヘパクリーム』を案内したら、チューブの物は、いっぱい出してしまうというお話。
     ああ、そうでしょうねぇ(;´∀`)
     じゃあ、ローションタイプにしましょう。
     ただ、傷口があるそうなので、傷口を治すのを優先した方が良いだろうと思い、『ヒビケア』を紹介したら、ステロイドだと思われて敬遠された。
     一応、違うことを説明したけど、ステロイド自体、そう怖がられても困る。
     用法・用量を守れば、むしろ症状の悪化を防げるのだから。
     また、口の周りが荒れているそうで、お客様自身は、本人が口の周りに食べ物が付いてこするからだと考えているみたいだったけど、案外と無視されがちなのは神経性胃炎なんだよねぇ。
     子供は、状況の分析や理解の能力が乏しいだけに、大人よりもストレスの影響を受けやすいのだ。
    「口に現れる症状は、胃でも起きている」と思ってもらった方が無難なくらい。
     他に、お話の中でお客様自身は、以前に不妊治療の家庭で『当帰芍薬散』を服用していたそうで、不味くて今はやめているとのことで、だけど今回は肌荒れ対策に『ペアA錠』を『ヘパローション』と一緒に購入された。
     そして、帰り際に薬剤師さんだと明かされた。
     キャー(*ノдノ)
     調剤専従だったため接客したことは無いそうで褒められたけど、得意になって薬の説明をしてたのが恥ずかしいわ……。
     そのうえ、帰られてからハッと気づいて落ち込んだ。
     『ルビーナめぐり』(当帰芍薬散+人参の糖衣錠)を紹介しておくべきだったと、気づいたから。
     ベシベシ(;’◇’)ノ☆(・_;)

     お客様から、喉の痛みと咳について相談された。
     4日ほど前に風邪で発熱して、治った後も喉の痛みが取れず、咳も出るという。
     お客様自身は、ポピドンヨードの『のどスプレー』を選んでいたのだけれど、体内が乾燥している可能性をお話して『麦門冬湯』を紹介したうえで、喉の痛みに『ペラックT』と『駆風解毒湯』を案内した。
     うーむ、候補を増やしすぎたかな。
     つい、「選択肢は多い方が良い」と考えてしまうのは悪い癖。
     とりあえず今回は、咳よりも喉の痛みの方が主訴だと判断して、『ペラックT』をお買い上げ頂いた。
     外れたら、ごめんなさい(;´・ω・`)ゞ

     和漢箋の『小青龍湯』を探しに来店したお客様に、どうして和漢箋と限定しているのか尋ねてみた。
     こういうのを尋ねるのは、緊張するんだけどね。
     下手すると、地雷を踏んで怒らせることになるから。
     でも理由は、錠剤が欲しいからという理由でズッコケ(・_゚)
     いや、まぁ、本人にとっては重要なんだろうけど。
     錠剤ならばクラシエにもあるから、和漢箋にこだわる必要はありません。
     しかし、症状の方も尋ねてみると、鼻水だけではなく、夜には鼻づまりになるというお話だった。
     それでしたら、『小青龍湯』ではなく『葛根湯加川きゅう辛夷』の方が適応します。
     そうお勧めして、お買い上げ頂いた。
     そしたら、以前にもお越し頂いていて、その時に『小青龍湯』を勧めたのは私だと判明した。
     マジでΣ(゚◇゚;)!?
     そういや以前は、和漢箋の『小青龍湯』を置いていたな。
     本部から取り扱い中止の指示が来て、最後の一個を勧めた気がする。
     その時には、症状が放っておくと鼻水が垂れてくるくらいというお話だったから。
     実は、これは重要なこと。
     人間はつい、「前回と同じように対処しよう」と考えがちだけど、実際には諸条件が変わっていたりする。
     今回の場合は、鼻水だけではなく鼻づまりにもなるという訳で、条件付けが違っていた。
     たまたま、お客様が探していた物が無かったから気づけたけど、もし置いてあって、特に相談も無くレジに持ってきて買われていたら、気づかないところだった。
     改めて、お客様への声掛けが大事だと思ったし、お客様もその都度相談して下さいと思った。

     

  • 本人が来てくれないと薬の選択は難しい

     喉の薬の棚をずっと見ているお客様がいたので声を掛けてみたけれど、断られてしまった。
     まぁ、これはいつもの事。
     パッケージの何を見比べているのは相変わらず、謎のままなんですが。
     それが分かるようになれば、また別なアプローチができるのになぁと思う。
     実のところ、医薬品の棚にお客様がいると、品出しも検品も期限チェックも集中して出来ず、トイレにも行けないというコチラの事情もある(;´∀`)
     今回のお客様、やはり何度も喉の薬を手にしては棚に戻して迷っているようだったため、もう一度声を掛けて案内を申し出た。
     家族の代理で、主訴は喉の痛みだけようだったため、液剤の『桔梗湯』、錠剤の『ペラックT』、顆粒の『駆風解毒湯』を紹介したところ、仕事で決まった時間に服用できないと相談された。
     であれば、決まった時間に継続するのが効果的な現代薬より、食感に服用する漢方薬の方が、なおさら向いている。
     そうお話して、同じ喉の痛みの効能の中で、効果の範囲が広い『駆風解毒湯』を勧めると、お買い上げ頂けた。
     そして、喉の痛み改善のために下半身を温めるようお話してみたのだけれど、ご本人は風呂に入るのも、寝る時に厚着をするのも、暑がりで嫌がるそうな。
     ありゃん、それこそ体内の熱が偏っている証拠だろう。
     喉の痛みとも、関係があるように思える。
     でもこれ以上は、ご本人相手でなければ難しいと判断して断念。

     大学生の息子さんが、授業中の咳を止めたいとのことで親が来店。
     いや、息子に愛情を感じられない私としては、息子さんのためにという親が羨ましくもあるんですが。
     さすがに、本人が来てくれないと困る……。
     体質とか、咳の出方とか、訊きたいことがあるから。
     授業中というから、眠くなりにくい『麦門冬湯』を案内してみたけれど、ご本人は粉が苦手とのこと。
     ううむ、だからこそ本人と話をしたいんだけどな。
     親が、「子供は××が苦手」と言っていても、たまに本人が同伴していたり後から来店されてお話をすると、そんなことは無かったりするので。
     今回は、ご主人が『ブロン液』ばかり利用しているそうで、その繋がりで『ブロン錠』を選択された。
     そういう決め方って、アリなのか(^_^;)
     一応、多用による依存性については理解しているとも言っていたけれど。

     家族の代理で低刺激のシャンプーを探していると、お客様から相談を受けた。
     ご本人は抗癌剤治療をしているそうで、『ミノン全身シャンプー』と『ベビーソープ』を案内した。
     本日のところは、相談のみ。
     私の母も抗癌剤治療中は、髪が大量に抜けるというのもあって、『ミノン全身シャンプー』を使っていた。
     治療中は、吐き気と目眩が大変で、出かけた先で倒れることもしばしば。
     今は、友達と温泉旅行を楽しむくらいに回復しているけど。

     以前からアレルギーの相談などで来店しているお客様から、今回は眼精疲労とのことで、『新キューピーコーワi』と『ナボリンS』の比較を質問された。
     むー、この手の質問は迷うところだけれど、お客様は外見上から栄養不足が見て取れるため、葉酸を含んでいる『ナボリンS』の方を勧めた。
     また、吐き気がするというお話があったため、『柴胡桂枝湯』を案内してみると、病院で胃腸薬を処方されているとのお話。 ただ、その胃腸薬は、鎮痛剤の補助として処方されているらしい。
     なのに、その鎮静剤の内容は不明。
     お薬手帳を、持ち歩きましょうね。
     前にも言ったはずですが(^_^;)
     他に、肩こりがあり、温めたら駄目だったというので、『治肩背拘急方』の『コリッシュ』を紹介し、内容的には胃薬と同じことを説明したら、『ナボリンS』と一緒に購入された。
     あとで、ちゃんと担当医に服用したことを報告して下さいな。
     添付書の成分の部分を、お薬手帳に貼って。

     お客様から、悪寒か外気の寒さのせいか区別がつかないと相談された。
     主観的なものでもあるから、相談されても難しくて判断しかねる。
     いつも日記では、「相談して」と言ってるくせにネー(*´・ω・)(・ω・`*)
     風邪でない時に風邪薬を服用すると、かえって疲れたりするから、風邪の予想が外れても栄養剤になり、上半身を温める『葛根湯』を勧めたところ、液剤を希望されたため、ドリンクタイプをお買い上げ頂いた。
     ただ、粉のタイプの方が持ち歩きやすく、出先で早め早めに飲むことで、風邪を発言させないまま治せることもあるという利点はお話しておいた。

     

  • 目的がハッキリしていると助かります

     中学生の息子さんの便秘の相談で、お客様が来店。
     ん?
     デジャブ?
     と思って日記を読み返したら、確かに昨日も別なお客様で同じ相談を受けていた。
     冷え込みが厳しくなってきたことと、何か関係があるのかしらん。
     ひとまず『小建中湯』『桂枝加芍薬湯』を紹介してみたら、お客様自身は漢方薬で治療しているらしいのだけれど、息子さんは漢方薬の味のイメージを嫌がるそうなので、『ザ・ガード』の方を勧めて、お買い上げ頂くことになった。
     一応、漢方薬の味というのは生薬の種類で変わり、特に『小建中湯』は甘い方であることは説明したものの、どうも以前に親類からマムシを煎じた物を貰って飲ませた影響らしい。
     そりゃあ、嫌いになるわな(^_^;)
     一方、お客様自身の治療については、疲労と精神不安だそうで、『加味帰脾湯』を処方されているという。
     痩せ型で声に張りが無いから、順当な漢方薬だと思う。
     ただ、こちらに引っ越してきたばかりで、漢方薬を処方してもらえる病院を探しているようだった。
     そこで、漢方薬に詳しい医院を2軒ほど紹介した。
     この2軒、院長先生の個性がだいぶ違い、片方は頑固一徹のような人で個性が強く処方される漢方薬は理論体系を知らないと「なんでその組み合わせ?」という事があったりするのに対して、もう一方の先生は超がつく好々爺といった感じで基本的な処方を組み立てるタイプ。
     今回のお客様は、今服用している物を変えるのは不安な様子だから、やっぱり後者の先生の方が良いかなと思い、最初に訪ねてみるよう勧めた。
     でも、効果が上がって体質が変われば合わなくなってくる事があるし、加齢によって処方を変えた方が良くなるかもしれないので、症状の変化などを感じたら、そのつど医師に相談してみるようにと付け加えた。

     喉が痛くて鼻がつまるというお客様がいらして、熱は計っていないものの発熱しそうだと感じているという。
     家では『新コンタックかぜ総合』を服用していたらしいんだけど、内容的には喉の面倒をあまり見てくれる処方ではないため、『ルルアタックEX』か『パブロンエースAX』に乗り換えるよう提案し、後者をお買い上げ頂いた。
     あと、食欲はあるという話だったから、食事は消化の良い物にして量を控えるように伝えた。

     『麻黄湯』を購入されたお客様に詳しく症状を尋ねると、悪寒がするというから一見すると適応しそうに思えたのだけれど、すでに一週間ほど微熱が続いていると分かった。
     むぅ……、となると『柴胡桂枝湯』の方が適応するか?
     しかし、昼間は普通に動けるそうで、寝起きに体が寒く感じるというお話から、今回は『麻黄湯』をそのまま使ってもらうことにした。
     でも、そう決めた後で気になる話が出た。
     天井裏にネズミが巣食っていて、さらに天井の板にカビがあるというのだ。
     いやぁ、これは今回の症状は、風邪ではなくてカビの影響があるんじゃないかなぁという気がしてきたぞ。
     特に肩が痛むととも言っていたから、肺炎の兆候という可能性だって考えられる。
     症状の変化に注意して、病院を受診することも選択肢に入れて下さいと注意を促した。
     他に、飼い猫の血尿の話が出て、そちらは動物病院から薬が出ているらしいのだけれど、、一例として『猪苓湯』が適応するかもとお話した。

     やや高齢のお客様から、「咳に良く効くのを」と注文された。
     この「良く効く」というのは難しく、咳に良く効かせるとすれば神経を抑えるのが簡単だから、いっそ心臓を止めてしまえば……というのはブラックジョークとして、中枢に効く『アネトン』を案内してみたところ、目的はコンサートの鑑賞中の咳を止めたいとのことだった。
     そういう、目的がハッキリしているのは助かります(゚д゚)(。_。)(゚д゚)(。_。)
     そして、コンサートの鑑賞となると、眠くなっては困りますよね。
     そこで、会場内が暑い場合の『五虎湯』と、乾燥している場合の『麦門冬湯』を紹介した。
     通常は、『麦門冬湯』だけでも充分だと思うけど、お客様は歳のわりには体格がガッシリしているので、両方の併用を提案してみたら、本当に両方をお買い上げ頂いた。
     コンサートを楽しめると、良いですね(・∀・)

     

  • 二陳湯(にちんとう)
    悪心、嘔吐、感冒(風邪)で吐き気が強い場合、酔い止め


    適応症状

     悪心、嘔吐、感冒(風邪)で吐き気が強い場合、酔い止め

    用方・容量(顆粒製品の場合)

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合)

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。
       ハンゲ(半夏)5.0g
       ブクリョウ(茯苓)5.0g
       チンピ(陳皮)4.0g      
       カンゾウ(甘草)1.0g
       ショウキョウ(生姜)1.0g
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス3.0g含有します。

    類似処方鑑別

    小半夏加茯苓湯
     体力中等度の人で、悪心が強く、口渇・尿量減少を認める場合に用いる。妊娠嘔吐(つわり)。

    五苓散
     
    口渇が強く尿量減少はあるが、胃部不快感が軽度の場合に用いる。

    六君子湯
     体力の比較的低下した人で、食欲不振、心窩部の膨満感、倦怠感などを訴える場合に用いる。

    半夏瀉心湯
     体力中等度以上の人で、心窩部の抵抗・圧痛、膨満感、腹中雷鳴、下痢、食欲不振などを認める場合に用いる。

    使用上の注意

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)甘草を含有する漢方薬を長期服用する場合は、血清カリウム値や血圧の測定などを充分に行い、異常が認められた場合は、服用を中止する事。
     (3)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)


    2.服用に際して、次のことに注意してください
     (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください
     (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4.保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5.その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。


     

  • 市販の薬で済まそうとは思わないで

     『ベンザブロックLプラス』をレジに持ってきたお客様に症状を尋ねると、家族に頼まれていらしたそうで、患者さん本人は喉の痛みを訴えているものの、他に風邪の兆候は無い模様。
     市販の風邪薬の中身は、複数の症状への効能範囲を広げるための処方でもあるので、風邪をひいていない時に服用すると、体の方は余計な処理をしなければならず、それが疲労に繋がる。
     そうなると、風邪で体がだるいのか、薬の作用でだるいのか見分けがつきにくくなり、後の治療を難しくしてしまうことも。
     喉の痛みだけならば、効能を特化した『駆風解毒湯』や『ペラックT』はいかがでしょうと案内してみると、本人が錠剤を希望しているとのことで、『ペラックT』を購入された。
     ただ、本当は喉の痛み方についても、ヒリヒリ型の乾燥性なのか、ズキズキ型の扁桃腺炎なのか確かめたかった。
     そこまで訊かなかったのは勿論、買いにいらしたのが本人じゃないから。
     人に薬の購入を頼む時には、症状を書き出したメモを渡すくらいでないと。
     うちの奥さんは、ビールを買ってきてと頼んでも発泡酒と見分けがつかなくて、とりあえず目についた物を買ってきちゃって困るんだけど、薬を買うのにも同じようにされたら、困るどころか怖いことになりますよん。

     高校生の息子さんが風邪気味とのことで、お客様から相談を受けた。
     症状は発熱と鼻づまりで、昨日から起きたという。
     学校を休めないというので、疲労の少ない『麻黄湯』を案内してみたけど、現代薬を希望されたので『ルルアタックFX』を勧めて、お買い上げ頂いた。
     それと、若い時にありがちなのは、食欲が落ちていないと、つい食べてしまうこと。
     食欲に任せて食べてしまうと、風邪を治すエネルギーが消化に使われてしまい、戦力の分散となってしまうため、食事を控えるか消化の良い物を食べたせて下さいとお話したら、普通に食べさせるつもりだったとのお返事。
     ああ、やっぱり(^_^;)

     小学生の子供が口内炎で、中学生の子供が唇のひび割れという相談で、お客様が来店。
     口内炎については、ストレス性の胃炎の可能性があることをお話したら、思い当たるというので『ケナログ軟膏』と一緒に『チョコラBBジュニア』を勧めた。
     大人なら、より神経性胃炎に狙いを定めて『半夏瀉心湯』というところだけど、成長期の子供は栄養の方よりも考えられるので。
     唇の方は、パックリ割れているようであれば『ヒビプロLP』を、荒れている程度であれば『メディカルリップ』を案内した。
     2人とも、同じ症状を繰り返しているというのが気になったけど、今日のところは相談のみとなった。
     気になるのは、やっぱり2人ともストレスが関係しているように思えたから。
     唇も口内も、胃の症状が現れるケースが多い。
     胃壁がそのまま繋がって、唇になっていると思えばイメージしやすいかも。
     だから、よく唇が荒れるという人は、リップクリームで乾燥を防ぐだけでは治療としては足りないから、店頭で相談してもらいたいところ。
     口内炎の方は他に、成長期で歯がぶつかっていたりということも考えられるから、その場合は歯科医の診察も受けたほうが良いので、やはり繰り返すようであれば、市販の薬で済まそうとは思わないで欲しいな。

     

  • 冬場の肌荒れ対策は保湿だけではなく血流も大事

     お客様から、最初は喉の痛みということで相談を受けたんだけど、お話を聞いているうちに、喉の痛みの方は落ち着いてきていて、夜中に咳き込んだり、食べたりする時に咳が出るのが主訴だと分かった。
     この、「話を聞いているうちに主訴が別だと分かる」というパターンは、案外あるので油断できない。
     今回の場合、数日前に風邪をひき、発熱はしなかったものの黄色い痰が出て、抗生物質が病院で処方されたというから、薬の作用で体内が乾燥したのだろう。
     夜中に咳き込むという症状には、『五虎湯』の方かなと思ったものの、喉が痛いというよりは、カサカサする感じがするとも言われるので、これはやはり『麦門冬湯』が適応しそう。
     特に、「こみ上げる咳」というのは、気管支が乾燥していて、ちょっとした刺激に過剰反応してしまうと考えられる。
     そんな訳で、『麦門冬湯』を勧めて、お買い上げ頂いた。

     やや高齢のお客様が、『ベルツ水』を求めて来店。
     『グリセリン』との違いを質問されたので、『ベルツ水』には水酸化カリウムが含まれていて、より保湿力が高いと説明したけど、やや自信無し(^_^;)
     用途を確認してみると、自家製で化粧水を作るつもりだとか。
     ところが、詳しいレシピは知らないらしく、それでもカモミールも探しているとお話されるので、うちのようなドラッグストアーではなく、パヒュームオイルのお店を訪ねてみるよう勧めた。
     正直、私自身が門外漢だし、ドラッグストアーの従業員で、そういう知識を持ち合わせている従業員は少ないんじゃないかと。
     一方、冬場の肌荒れ対策に保湿を考えているのだろうとは分かるので、保湿だけではなく血流も大事なことをお話した。
     皮膚の材料は血液で運ばれ、肌荒れというのはいわば、皮膚細胞の崩壊に材料の供給が滞り、再生が追いつかないという状況。
     だから、保湿で皮膚細胞の崩壊を抑えたとしても、材料の供給が改善させなければ、やっぱり肌荒れは食い止められないのだ。
     例えば、手の肌荒れ対策としては、お風呂に入ったらちゃんと湯船に手先も入れること。
     案外と、お風呂に入っている間、手を出して湯船の上ということがあるし、シャワーを浴びる時にも、シャワーのノズルを手に持っていたりするとシャワーのお湯を手先には浴びていなかったりする。
     なので、冬場は意識的に手を温めるのが重要なのだ。
     そしてお客様には、カサカサした皮膚対策に『当帰飲子』を勧めた。
     すると、漢方薬に興味を示され、むくみの相談を受けた。
     むくみの原因も一様ではないものの、『防已黄耆湯』を紹介した。
     本日のところは、お買い上げは無し。
     それはともかく、自家製の化粧水は、くれぐれも気をつけて下さいな。
     一時期、「化粧水の原価が実はgあたり10円」だとか、「添加物が多くて危険」とか騒がれたけど(今も先導する輩がいますが)、研究開発費を勘定しないで原価だけを安く見積もるのは無意味だし、その研究開発費の中には安全に関するものも含まれているので、添加物が入っているかどうか自体は問題ではない。
     例の小麦アレルギーによる『茶のしずく石鹸事件』では、株式会社悠香の対応が酷くて問題になった訳ですが、もし仮に自家製の化粧水で問題が起きたとしても、そのレシピを考えた人やら団体やらは責任取ってくれないし、法的な救済制度もありませんから。
     まぁ、趣味として「物を作る」というのは楽しいものですが。

    Screenshot of matome.naver.jp
     

  • 回復が遅いほうが面倒は多い

     若いお客様が来店して、肘の痛みを相談された。
     重い物を運んで、筋を違えてしまったらしい。
     すでに5日ほど経っているそうなので、受診を勧めつつ『ボルタレンEXローション』を案内したら購入された。
     病院に行くのが面倒だと考えてしまう気持ちは分かるけど、回復が遅くなることの面倒も想像して下さいな。

     やや高齢のお客様から、『新パワーアクトEX』と『パワーアクトゴールドα』の違いを質問された。
     自分も、そろそろ即答できるようになりたいんだけど、物覚えが悪いので再三、パッケージの成分表示を確認することに。
     前者は主に上半身の疲労を改善すると考えられるビタミン剤の構成で、後者はビタミン剤に活力を養うエゾウコギと炎症を抑えるオウギの生薬を加えた物ですと説明。
     他に、「寝付きが悪い」と不眠の相談をされ、『ドリエル』を紹介してみたが、詳しくお話を訊くと中途覚醒のようだったため、疲労が原因と考え『加味帰脾湯』『竹じょ温胆湯』を案内した。
     今日のところは、『新パワーアクトEX』をお買い上げ。

     喉の痛みの相談で来店したお客様は、風邪の兆候は無いものの痰が出て、いつもこれから咳になって終わるとのお話。
     これは体内の乾燥が原因と考えられるため、まず『麦門冬湯』を案内した。
     ただし、喉の痛みが強い場合には『駆風解毒湯』の方をと付け加えた。
     今回は、お客様が『麦門冬湯』を選択して購入るすことに。
     体内の乾燥の原因は様々だけれど、今回のケースで考えられるのは、異物の侵入を喉で防ごうと炎症を起こして戦った結果として、その炎症で上半身が乾燥してしまうパターン。
     人間の体は機械ではないから、狙ったところだけを炎症させて、他の部位には影響を及ぼさないといったような微調整かできないので。
     でも、対応策が無い訳ではない。
     例えば、半身浴をするとか、部屋の中でも厚着(特に下半身)をして温めることで、体の方で過剰に発熱させて炎症が広範囲に及ぶのを防げる。
     お客様にも、そのように説明した。

     

  • 患者さんの要望をどこまで拾うか

     やや高齢のお客様から、指先の荒れの相談を受けて患部を見せてもらうと、ただテープで覆っているだけだったので、指キャップを案内してお買い上げ頂いた。
     塗り薬も勧めてみたのだけれど、大工さんで鉋(かんな)を使って仕事をするため、クリームや軟膏が使えず、手袋も駄目とのこと。
     『キューピーコーワゴールドαプラス』などで体の内側から血流の改善によって皮膚の材料が運ばれやすくするのと、『チョコラBB』などでその材料を補うことを提案してみた。
     今回は、それらの購入には至らず。

     水仕事でも落ちないケアクリームをと、お客様からリクエストされたものの、患部を見せてもらったら、手荒れで傷口がある状態。
     希望のケアクリームはハンドケアのコーナーにあるけれど、現状からすると期待するほどの効果は得られないことをお話したところ、お客様自身で『馬油』と『ヒビケア』を選んで購入された。
     保湿と血流改善で、良い選択だと思う。
     手荒れというと、一般的には「保湿」だけを重要視して、皮膚の再生のための血行については考慮しない傾向があるから。

     お客様から、喉の痛みと腹痛の相談を受けた。
     これは、対応が難しい。
     風邪の予兆がするというので、腹痛に胃腸炎向けの『柴胡桂枝湯』を当てて、喉の痛みには『ペラックT』をと考えた。
     そしたら、これから飲み会に行くという。
     ひえ~、ますます難しい(^_^;)
     『五苓黄解』の方が良いのかな、でも後日のことも考えると、やっぱり『柴胡桂枝湯』のような気もする。
     発熱に備えるには、麻黄が必要な気もするし……。
     考えあぐねた結果、『柴胡桂枝湯』を胃腸炎に使い、発熱には『ルルアタックFX』を使うという、異色の併用を提案して、お買い上げ頂いた。
     本当は、2日ほど何も食べないで、スープだけで過ごしてもらいたいことを、付け加えておいたけど。

     

  • ことさら添加剤を心配するのは心の病気!?

     水洗いで指先が荒れるという相談で、お客様の手を見せてもらうと、いわゆる主婦湿疹のようだった。
     痒みは無いというお話から、『HPローション』を案内して、お買い上げ頂いた。
     それと、水を流したまま洗っているそうなので、水に触れる時間を短くするため、洗い桶を使って浸け置き洗いをするよう提案したところ、洗い桶を一緒に購入された。
     あと、指先の荒れは、血行不良による材料不足によって、皮膚の再生が追いつかないことも原因であることを説明しつつ、半身浴で血行を改善することを勧め、『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』も紹介してみた。

     やや高齢のお客様から、『ワセリン』のクリームタイプがベタつくか質問された。
     あうっ、この手の使用感に関する質問は一番困る。
     メーカーに問い合わせてみたら、それほどベタつくと感じることはないはずという返答を頂いて、そのまま伝えた。
     そして、患部に痒みは無いそうだから、『HPクリーム』や『ロコベースクリア』を案内したところ、アレルギー体質で、石鹸も『ミノン』しか使っていないとのことで、添加物を心配されていた。
     でも、アレルギーテストを受けたことは無いそうな。
     心配してるんだかしてないんだか、良く分からない(;´・ω・)
     心配ならアレルギーテストをした方が良いだろうし、例えば蕎麦アレルギーの人は天然の蕎麦粉でアレルギーを起こす訳だから、ことさら添加剤を心配するのは意味不明。
     一方、血流改善に『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』を紹介すると、『ナボリンS』を知人に勧められて、眼精疲労に使っているという。
     内容は、どう見ても人工的に合成した栄養素と添加物がテンコ盛りなのに、さっきの心配という話は何処に行ったのか、ますます謎は深まるばかり………。
     お話を訊いているうちに、寝入ってもすぐに目を覚ましてしまう中途覚醒の症状があると分かり、肌の艶の無さから『加味帰脾湯』と漢方内科の病院を紹介した。
     しかし、今回のお客様のように、添加物を気にしたりする人というのは、一種の不安神経症なのではないかと思ったり。
     話を聞いていると、大抵は明確な根拠や知識を持ち合わせていないんだもの。
     例えば、保存料を嫌っている人が亜硝酸塩を発癌性があるって槍玉に挙げてたりするけど、亜硝酸塩は唾液の中にも含まれているのだから、本当に気にするのなら唾も飲めなくなってしまうはず。
     なのに、「唾液を飲むのをやめました」とは何故か言わない。
     いわば妄想に取り憑かれてる訳で、それはやはり精神疾患なんじゃないかな。
     ちゃんと精神科や心療内科を受診して、治療した方が良いだろう。

     授乳中でも服用できる喉の痛み止めをと相談され、風邪の兆候は無いというお話から、『桔梗湯』『駆風解毒湯』を案内した。
     でも、『桔梗湯』はお腹を冷やす可能性があるから、一応は妊婦さんは避けた方が良いだろうと思い、『駆風解毒湯』の方を勧めて、お買い上げ頂いた。

     

  • 関係無さそうな話も言ってみて下さいな

     先日、『ルルアタックFX』を案内したお客様が再訪した。
     悪寒が続くものの熱が上がらず、『ルルアタックFX』を服用した後に、お腹を下したとのこと。
     ありゃん(;´・ω・)
     疲労があるそうだから、熱を出す体力が無いのかもしれない。
     前回が、ヒアリング不足だったか………。
     『麻黄附子細辛湯』で熱を出させたいところだけど、うちの店には置いていない。
     代替策として、すでに風邪で胃腸炎になっていると考えられるから、『柴胡桂枝湯』を勧めた。
     食事は、バナナやヨーグルトといった消化に良い物を選んでいるようだったけれど、体を温めてもらいたいので、温めた麦茶やミルク、スープなどを摂るようにお話した。
     また、体を温めるために、寝る時には掛け布団を下にして、毛布を一番上に乗せる方法を教えた。
     これは、掛け布団と体の間に空気の層を作って、体温の反射で温かくして保温機能を高め、上に乗せた毛布で冷たい空気を遮断するのだ。
     まぁ、部屋全体をエアコン等の暖房で温めていたら不要なことですが。
     部屋全体を温めると、乾燥しすぎて喉を傷めてしまうので、私はお勧めしません。

     やや高齢のお客様から、片目の充血と涙について相談された。
     痛みや痒みは無いそうなので、『ロート新緑水』を案内したところ、『スマイル40プレミアム』に興味を示されたので、『スマイル40メディクリア』も紹介してみた。
     また、内服薬として『牛車腎気丸』を案内すると、以前に病院で『葛根湯』が処方され、同時期に起きていた鼻炎の鼻水は治ったものの、肩こりは軽減しなかったという話が出たため、『独活葛根湯』を紹介した。
     でもって、目薬については使っている物があるというので拝見したら、『スマイル40EX』に成分が近い物だった。
     今日のところは、それを継続して使ってみるという事になり、まったく商売につながらず………。
     使ってる薬の確認を怠ったのは、ミスったなぁと反省(´・ω・`)