• タグ別アーカイブ: 桂枝茯苓丸
  • 化粧を落とした素の顔色が参考になるけれど

     お客様からニキビの薬を注文され棚を案内すると、「あとは大丈夫です」とのこと。
     しかし、『ペアアクネクリームW』をレジに持ってきたところで、白ニキビに向いていることをお話すると、成人の娘さんがおでこに赤いニキビがあり、肩にもできているとのことだった。
     病院で何か薬を処方されたようなのだが覚えておらず、改善しなかったため買いに来たという。
     ひとまず試していただくことになったが、経過観察のためにスマホで写真を定期的に取るよう勧めた。
     そもそも皮膚が入れ替わるターンオーバーは、2週間から1ヶ月間と幅があり3ヶ月くらいを一つのスパンという長期的な戦略が必要になる。
     また、病院は一回だけで諦めなずに薬が効かなかったというのであればそのこと自体を医師に相談し、他の病院へ移ることも検討するよう勧めた。
     そしてニキビの対応は外用薬だけではなく、内服薬との連携が効果的。
     生理周期と連動しているようなら『桂枝茯苓丸』が候補になるし、患部に熱感があるのなら『黄連解毒湯』が、細かなニキビが広がってるのなら『清上防風湯』があることを紹介した。

     お客様が、喉の痛みに『桔梗湯』と『浅田飴』を一緒に購入されるので、『浅田飴』にも桔梗が入っていることと、桔梗は摂り過ぎると下痢することがあるため併用しないように伝えた。

     女性2人組が来店し、ニキビの相談を受けた。
     薬を使ったことは無く、患部の赤みは少ないようだったため『ペアアクネクリームW』を案内したが、化粧により患部が本来の色合いではないことと、痛みもあるというお話から『ビフナイト』も紹介した。
     化粧の件は、なかなか言い回しに困った(^_^;)
     病院に行った時なんかは、いったん化粧を落として素の顔色を医師に見せるのが必要だけど、ドラッグストアーに買い物に来る時にはしょうがないもんねぇ……。
     でもやっぱり、顔色が観察できると風邪薬を選ぶ時にも参考になるので。
     お客様には、ニキビは合わせ技での治療が必要なことを説明し、炎症が強い場合の『黄連解毒湯』と細かいニキビが広がってる場合に用いる『清上防風湯』を紹介した。
     今回は、『チョコラBBドリンク2』と『ペアアクネクリームW』を選ばれて購入された。
     あうっ、ドリンク剤を1回だけ飲むよりは『ペアA錠』か『トラフルBBチャージ』などで少し長期的に服用してもらった方が良いのだけれど……。

     

  • 『ペアA』と『ペア漢方』の組み合わせ

     歯科医で常連のお客様から、歯痛に痛み止めをと相談され、でも案内する前に『新今治水』が目につくと、そのまま購入された。
     歯科医なんだから、ちゃんと治療した方がとお話ししたのだが、歯医者に行くと色々と治療が増えるから嫌だとのこと。
     いいのかそれで(^_^;)

     『葛根湯』を購入されるお客様に、発熱や咳の風邪には適用しないことを伝えると、主訴は鼻水と悪寒だというので、まさに適応する症状だった。
     となれば『葛根湯』は早さが勝負なので、すぐにでも服用するよう勧めた。
     特に『葛根湯』を常備薬にする場合には、家に置いておくよりも持ち歩いて、出先で変だなと感じたらすぐに服用するのが良い。

     ニキビや肌荒れに使う『ペアドリンク』を持ったお客様が、『ペアA』と『ペア漢方』を見較べていたので声をかけてみたが、案内は断られた。
     でも、『ペアドリンク』の購入決められ、お会計のさいに『ペアA』と『ペア漢方』の違いを伝えると興味を持たれた。
     『ペアA』は肝臓の働きを助けることで皮膚の新陳代謝を促して肌の材料を補給するのに対して、それらの有効成分を血流改善によって助け、なおかつホルモンバランスを整えるのが『ペア漢方』であり、その中身は『桂枝茯苓丸』である。
     つまり、予算が許すのであれば併用する方が効果的なんである。
     『ペアドリンク』は『ペアA』に近いとも云えるものの、『ペアA』ほどには新陳代謝の促進は期待できないし、なにより継続して飲むには価格が高めだから単発での服用になりがち。
     そこからすると、やはり『ペアA』と『ペア漢方』の組み合わせのほうがお得だと思う。
     今回は『ペアドリンク』のみを購入をされるので、その補助に皮膚の材料となる根菜と豚肉を積極的に摂り、血流を良くするために入浴時間を長くするなどで体を温めるように勧めた。

     

  • お客様の仕事が分かって穴に入りたくなる

     お客様から、『桂枝茯苓丸』『桂枝茯苓丸料加よく苡仁』の違いを質問された。
     テニス肘だそうで、ネットか何かで有効性を論じている医師の研究を見たとのこと。
     前者が血流を整えつつ炎症を取り除き、後者は軟骨の材料となるヨクイニンを加えてあることを説明した。
     そして、痛みだけではなく痺れ感があるとのことから、『疎経活血湯』を紹介した。
     製薬メーカーの漢方薬と、漢方調剤をしている薬局での漢方薬では、どちらが良いかと質問され、メーカーの方が生薬からの有効成分の抽出技術に優れていると考えられる一方で、漢方調剤の薬局であれば患者の体質に合わせて生薬の配分を変えるといった対応が可能なことをお話しした。
     いずれにせよ、漢方薬に興味があるようなので、近くの漢方薬に詳しい病院を紹介した。

     夫婦のお客様が来店し『パブロンSゴールドW』をレジに持ってきたが、症状を尋ねると患者は中学3年生で、主訴は頭痛と体のだるさだという。
     鼻や咳の症状は無いらしく、さっきの主訴にしてもどの程度可か判然としないため、同じパブロンシリーズでも痰が出やすい時の『パブロンSα』と、頭痛が強い時向けの『パブロンエースAX』と比較した上で、『パブロンSゴールドW』は風邪の諸症状にまんべんなく効く一方、諸症状に対する効き目は浅く、また体のだるさについては面倒は見てもらえないことを説明した。
     そして、受験生で勉強やテストのことを心配されていたため、頭痛とだるさという点から『柴胡桂枝湯』を勧めて、お買い上げいただいた。
     ご主人が苦笑されていたので何かと思ったら、大正製薬の人だった。
     イヤン(/ω\)

     

  • 加齢による頻尿は腎臓の機能低下

     やや高齢の常連のお客様は、以前に頻尿に『当帰芍薬散』を病院から処方されており、中医学を学んだという別な医師から『牛車腎気丸』を勧められたそうで、その内容を尋ねられた。
     その医師に、どうして訊かなかったのか(^_^;)
     いや、説明を受けたけど難しかったのだろうか。
     幼い子供がトイレを我慢できずにお漏らししてしまうのは、本人の自意識でのコントロールだけでなく、内臓のうち腎臓の発育が未熟なためであり、年を取ってきて頻尿になるのは腎臓の機能が低下してくるからで、名前に腎の字が入っている『牛車腎気丸』は、その機能を補助することで、頻尿だけではなく加齢によるかすみ目といった複数の症状に対応することを説明した。
     あとお客様は、病院から『桂枝茯苓丸』『加味逍遥散』を処方されていたことがあり、今は服用していなくて余っているため、友人にあげて良いか尋ねられた。
     薬は、患者さんとの適用を見極める必要があるので、好ましくありませんとお答えした。
     世の中には、「これが良いのよ」とか「私も効いたから」と気軽に薬を人に分けてあげちゃう人がいるから困る。

     『アスコラルL』をレジに持ってきた、やや高齢のお客様に症状を尋ねると、以前に腰痛で病院から処方されていた『モーラステープ』と同じ物と思っているようなので、鎮痛効果は弱いことを説明した。
     今回は膝の痛みだそうだが、以前に腰痛に『疎経活血湯』を案内したことがあるお客様で、腰痛の方は良くなったそうだ。
     確かその時には、動悸もあるというお話だったが、それも『疎経活血湯』で落ち着いたらしい。
     しかし、仕事をするようになって脹脛(ふくらはぎ)が痛み、病院で膝に水が溜まっていると診断されているというので、患部を温めて水分による冷えを解消する『桂枝加苓朮附湯』と水分代謝を改善する『防已黄耆湯』を紹介したうえで、担当医に相談してみるよう勧めたところ、どうも相談しにくいらしいため漢方薬に詳しい病院を紹介した。

     

  • 同じ名前でも違う薬、違う名前でも中味は同じ

     お客様から、咳と鼻水の相談を受けた。
     鼻水は透明で、風邪はひかなかったそうなので体内が冷えて出る咳と判断し『カンポアズマ』を候補にした。
     しかし、もう少し詳しくお話を訊いてみたところ、息をすると咳になるらしく、最近エアコンの掃除をしていないという話もあったことから、『麦門冬湯』も案内した。
     すると、軽い頭痛もあるというので胃を悪くしている可能性をお話すると思い当たるようだったため、『呉茱萸湯』も紹介したうえで『麦門冬湯』が胃薬も兼ねることを説明したうえで、『麦門冬湯』の方をお買い上げいただいた。

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     以前に回転性目眩(めまい)に『苓桂朮甘湯』を使っていただいたお客様から、また目眩があり、今回はのぼせも感じるとのことで更年期障害かもしれないから『桂枝茯苓丸』とどちらが良いか相談された。
     今回の目眩はフラフラする感じということから、『苓桂朮甘湯』は適応しないと考えられることをお話ししたところ、眩暈そのものは落ち着いているということも勘案し、『桂枝茯苓丸』を試していただくことになった。
     ただ、フラフラする目眩の候補として『ズッキノン』(釣藤散)も紹介した。
     パッケージに「高血圧」と書いてあるため「自分は低い方」とのことだったが、この「高血圧」というのは数値上のことではなく、本人の1日の中での相対的なものであり、血圧の変化に自身が耐えられないとフラフラする目眩が起きるのだ。
     そう説明すると、『ズッキノン』の塗り薬も欲しいと言われたが、これは内服薬の『ズッキノン』とは全くの別物で、『アンメルツヨコヨコ』と同じ成分であり、だからわざわざうちのお店には置いていない。
     なので、『アンメルツヨコヨコ』を『桂枝茯苓丸』と一緒にお買い上げいただいた。

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  • 医師の監督下で使う睡眠導入剤と自己判断のサプリメントのどちらが怖い?

     成人の娘さんの生理痛に、お客様から「胃に優しいものを」という要望を受けたので、比較的主成分が胃の働きを妨げない『バファリンA』と、胃を保護する成分を別に足した『イブA』を案内した。
     また、鎮痛剤に子宮の収縮を抑える薬を合わせた生理痛専用薬『エルペインコーワ』を紹介した。
     そのうえで、痛み止めに頼るのは好ましくないことをお話して、生理前から期間中に服用して症状を和らげる漢方薬があることも伝え、今回は『イブA』をお買い上げいただいた。
     そして、生理痛は痛いのが当たり前と思っていると大きな病気を見逃すことにもなりかねないため、定期的な健診は欠かさないよう伝えてくださいとお話した。
     今回は、お客様が興味を示さなかったので詳しくは案内しなかったが、体力が充実している人ならば『桂枝茯苓丸』を、やや疲れやすいタイプの人には『当帰芍薬散』が 向いている。
     こういうことからしても、家族に薬を頼むのではなく本人に来店してもらいたい。

     『メラトニン』のサプリを求めてお客様が来店したが、置いていないことと、効用よりデメリットのほうが大きいと考えられる事をお話しした。
     というのも、メラトニンは本来は体内で生成される物なので、外部からの取り込みが常態化すると生成能力が落ちてしまう。
     また、精神不安を増大させるという研究結果があり、悪夢を見る傾向が強くなるとも指摘されている。
     さらには、メラトニンはホルモンに働きかけるため、生殖機能障害を起こす可能性がある。
     どうにも、手軽に使うには使い勝手が悪い。
     お客様の主訴は入眠困難ということで、肝の不具合かと思ったが、詳しく聞くと夜型の生活だというので脾(ひ)が弱いのかもしれない。
     脾とは、漢方用語で胃腸のことである。
     お客様は、他のグリシン系のサプリにも興味を持たれたが、グリシンもまた体内で生成され、かつ必要量は少ないため、費用対効果の面で疑問ですと伝えた。
     以前に、肝に働きかける『柴胡加竜骨牡蛎湯』が効かったというので、比較として肝ではなく脾を助ける『桂枝加竜骨牡蠣湯』 と、神経過敏な人向けの『ナイトミン』(酸棗仁湯)を 案内したところ、仕事がSEだと分かったため、脾のメンテナンスしてストレスを軽減する『加味帰脾湯』も候補に加えた。
     それと、病院で睡眠導入剤を処方してもらうことを怖がっていたが、医師の監督下で経過観察をしながら使う医薬品と、自己判断で使うサプリメントを比較したら、医師の監督下の方が安心ですとお話しした。
     それと、入浴の後に食事をして21時頃に一度眠くなるというお話で、本質的には眠れないという事は無いはずである。
     人間は入浴などで体が温まってから約2時間後に眠くなるものなので、入浴時間や食事の時間を調節してみるのも夜型を改める一つの手段であることを説明したうえで、今回は『ナイトミン』を試していただくことになった。

     

  • 海外では居眠りに注意

     お客様から3歳児に使える酔い止めの相談を受けた。
     3歳以下となると、『こどもセンパアS』か『センパアプチベリー』くらいしか選択肢が無い。
     成分違いなれど、どちらも比較的眠くなりやすい。
     必ず酔ってしまうのであれば、いっそ寝てしまった方が良いけどね。
     旅行などで寝てしまったらもったいないっていう時には、眠くなりにくい方を選びたいところだけど、『トラベルミンチュロップ』などの比較的眠くなりにくい方は5歳以上でないと使えない。
     また、同じく3歳児に使える下痢止めの相談をされたか、こちらは対応できる薬が無く、旅行の薬を揃えたいというお話だったので、胃腸炎にも風邪にも使える『柴胡桂枝湯』を紹介した。
     他に、生理痛専用薬の『エルペインコーワ』に興味を持たれたので、子宮の収縮を緩和する成分が入っていて鎮痛剤単独より効果的なことを説明したうえで、体に優しい生理痛対策に疲れやすい人向けの『当帰芍薬散』と、体力は充実している向けの『桂枝茯苓丸』も紹介した。
     また、『当帰芍薬散』『桂枝茯苓丸』を合わせた『婦人華』という薬も存在し、特定のルートでしか流通していないためネット通販で入手できることを案内した。
     一方、家族で薬を一緒に使いたいというお話だったが、薬の効果というのは誰にでも同じように出るとは限らない事をお話しした。
     市販薬なら、およそ3分の2の人に効果が現れる。
     それはつまり、3人家族だと1人は効かない可能性があるということだ。
     そして旅行には、外用薬にステロイド剤があると虫刺されや湿疹などでも使えて安心なことを伝えた。
     今回は、『センパアプチベリー』『柴胡桂枝湯』『エルペインコーワ』をお買い上げいただいた。
     しかし、お客様が帰られてから改めて胃腸薬の棚を調べたら、『エクトールDX』が3歳児でも飲める下痢止めだった。
     ギャフン(>_<)
     自店の商品の把握が甘かった。

     お客様から海外旅行に行くのに8日分の酔い止め薬を注文され、飛行機には持続性があり眠気が出やすい『アネロンニスキャップ』を使い、現地では移動時に眠くなりにくい『センパアQT』とで使い分けてはどうかと提案した。
     せっかくの観光で寝てしまってはもったいないというのもあるが、日本と違って、乗り物に乗っていて居眠りするのが危険ということがあるので。
     すると、ご主人は『トラベルミンチュロップ』を用意してるというので、それは『センパアQT』と成分が同じことを説明し、 やはり同じ処方の『ヒヤ乗り物酔いどめフィルム』と『アネロンニスキャップ』とを一緒にお買い上げいただいた。

     

  • 安静にしていて起きる動悸は疲労が原因の一つ

     テレビで漢方薬の特集を見たとのことで、二十歳の娘さんの生理痛の相談を受けた。
     普段は『ロキソニン』を使用しており、テレビでは『当帰芍薬散』のみを取り上げていたようなので、『桂枝茯苓丸』も紹介して、うちのお店には置いていないものの、両者を合方した『婦人華』という物もあることを説明した。
     また、生理痛の痛み止めとして現代訳では『エルペインコーワ』も案内した。
     これは鎮痛剤だけではなく、子宮の収縮による痙攣も抑える成分が入っており、鎮痛剤単体よりも効果を期待できる。
     他に、お客様自身の動悸についても相談され、安静にしていても起きるものの病院の検査では不整脈以外は無く、更年期障害かもとのことから『加味逍遥散』を紹介した。
     動悸の原因の一つとして、疲労などにより心肺機能が低下したことにより、かえって心臓が頑張ってしまっているということがある。
     『加味逍遥散』の効き目は穏やかだが、優しくマッサージすることで疲労を取るように作用し、心臓に無理して頑張らなくても良いんだと気づかせる。
     まずは二人で、『当帰芍薬散』を試していただくことになった。
     鎮痛剤の多用は、体が次第に慣れてしまって将来的に大病したときに効きが悪くなり困るかもしれないことを伝えた。
     ところで、そのテレビ番組では風邪だからといって『葛根湯』とは限らないという話もやっていたらしい。
     ううむ、見ておきたかったな。

     お客様から、『ルルA錠』と『新ルルAゴールド』の比較を尋ねられたが、主訴は悪寒と頭痛と関節痛だというので、『ルルアタックFX』の方が適応すると考えられることをお話したうえで、発熱前であれば『葛根湯』をと提案したところ、興味を持たれたため、発熱時の『麻黄湯』と解熱後の『柴胡桂枝湯』も紹介した。
     出先に持ち歩くには粉が便利なことをお話してみたけれど、苦手とのことで今回は『葛根湯』の液剤を購入された。

     

  • テレビでの情報は再確認を

     テレビで漢方薬の特集を見たというお客から、成人の娘さんの成生理痛の相談を受けた。
     番組では、風邪だからといって『葛根湯』とは限らないという話もやっていたそうで、それはちょっと見てみたかった。
     娘さんは普段は『ロキソニ』を利用しており、テレビでは『当帰芍薬散』のみを取り上げていたようなので、『桂枝茯苓丸』も紹介し、併用する使い方もあることを説明した。
     一概には言えないが、『当帰芍薬散』は肌が色白あるいは蒼黒く疲れやすい血行不良のタイプに適応し、『桂枝茯苓丸』は普段は体力がありシャキシャキとしていて、しかし動くのをやめると額に汗をかきながら手足が冷えているようなタイプに適応する。
     いずれも、生理予定日の一週間前くらいから服用しておくと、生理痛や随伴症状を軽減することが期待できる。
     また、生理痛の痛み止めとして現代薬の中では『エルペインコーワ』が、生理時の子宮の収縮による痙攣を抑える成分も入っているので、鎮痛薬だけよりも効果的なことをお話した。
     他に、お客様自身の動悸についても相談され、安静にしていても起きるものの、検査では不整脈以外は無く更年期障害かもというお話から、『加味逍遥散』を紹介し、まずは二人で『当帰芍薬散』を試していただくことになった。
     あと、娘さんについては鎮痛剤の多用は、将来的に鎮痛剤の効き目が鈍くなったり、生理痛が重いのが当たり前と思っていると大きな病気を見逃す可能性もあるので、定期的に病院での検診を怠らないようにと伝えた。

     お客様から、『新ルルA錠』と『新ルルAゴールド』の比較を尋ねられたが、主訴は悪寒と頭痛と関節痛ということなので、発熱前であれば『葛根湯』をと提案したところ興味を持たれたので、発熱時の『麻黄湯』と、解熱後の『柴胡桂枝湯』も紹介した。
     出先に持ち歩くには顆粒が便利なことをお話ししたが、苦手とのことで『葛根湯』の液剤を購入された。
     『葛根湯』は、悪寒などの予感がした段階で早め早めに服用して、時に空振りするくらいのタイミングで服用するのが効果的なれど、仕方ないか。

     

  • 頭痛の原因は多種多様

     お客様から、ご主人の頭痛についての相談を受け、以前に『ロキソニン』を使ったことがあるというので、科学構造式の似ているイブプロフェン製剤の『イブA』を案内した。
     すると、本人はあまり薬を飲まないようにしているそうで、漢方薬はどうかと相談された。
     そうなると、ズキズキして吐き気を伴う場合の『呉茱萸湯』や、低血圧で目眩を伴う時の『苓桂朮甘湯』、肩が張り血圧の関係する『釣藤散』、暑気あたりや胃を悪くしたさいに使う『五苓散』というように、頭痛の種類を鑑別しなければならないことを説明した。
     こうして比べてみると、鎮痛剤は痛みを感じなくさせるだけで、治すものではないというのが良く分かる。
     同時に、鎮痛剤は誰が買いに来ても良い物ではないというのも分かってもらえるだろうか。
     本日のところは、本人に訊いてみるとお帰りになった。

     高校生の親子が来店し、『バファリンルナi』と『バファリンプレミアム』の違いを尋ねられ、いわゆる同銘柄のスタンダードである『バファリンA』とは縁もゆかりも無いことを基本情報に、それぞれの成分の違いを説明した。
     また、『エルペインコーワ』のように鎮痛剤に子宮の痙攣を抑える鎮痙攣薬を合わせた生理痛の薬もあるので、生理痛と頭痛薬とで薬を使い分ける方法も提案した。
     そして、娘さんは病院には行ったことがないそうなので、定期的に受診してみることを勧めた。
     毎度の生理痛が当たり前と思っていると、成人してから大病を見逃してしまう可能性があるので。
     漢方薬では、『当帰芍薬散』『桂枝茯苓丸』を体質に合わせて選び生理前から服用すると、期間中の随伴症状が軽減されるから、辛い時だけ鎮痛剤を併用することで、鎮痛剤の利用回数を減らす方法もお勧めである。
     本日は、『バファリンルナi』をお買い上げいただき、お会計のさいに母親が自身は頭痛だと話されたので、ズキズキする頭痛なら胃と関係があり『呉茱萸湯』を、肩が張ったりお湯を飲んで楽になるようなら上半身を温める『葛根湯』が適応することを伝えた。