• タグ別アーカイブ: 酸棗仁湯
  • 「肝臓分解物」は肝臓に良い? アミノ酸などを、体の負担を少なく吸収できるのが利点です

     お客様から『ヘパリーゼプラスII』と『ヘパリーゼHP』の違いを質問され、後者にはオキソアミジンとニコチン酸アミドが加わっているぶんだけ効果が期待できると説明たところ、後者をお買い上げいただいた。
     オキソアミジンはニンニクから精製・抽出された成分で、糖質を燃やしてエネルギーに変換するビタミンB1の吸収を助けることにより疲労回復に役立つと考えられている。
     そしてニコチン酸アミドは、皮膚や粘膜を正常に保つので、皮膚炎や口内炎の修復にも効果があり、また血流を改善するから肩こりなどにも良い。
     どちらも主成分が「肝臓分解物」ということから肝臓に良いと思われるかもしれないけれど、製薬メーカーとしては効能を取得していない。
     その利点はむしろ、臓器や筋肉を作ったり体内での化学反応に関わるアミノ酸などを、あらかじめ腸に吸収されやすい状態に加工していることにある。
     食べ物を消化・吸収するのにも案外とエネルギーが必要だから、その分の体の負担を軽減できるのだ。
     お客様には、効果的に使うのには血流が大事なことをお話して、入浴などで体を温めるよう勧めた。
     ちなみに、他のお店では「疲れが顔に出る方に」というポップがあったそうだ。
     法律に触れない、上手い言い回しを考えるもんである。
     そういえば、ビールなどのアルコール飲料の前に置いてるドラッグストアがあったな。
     あれは良いのか(・o・)?

    created by Rinker
    ¥7,920 (2024/04/25 16:42:35時点 楽天市場調べ-詳細)

     お客様が『酸棗仁湯』を購入されるさいにヒアリングしてみると、以前に病院で処方されていたそうだ。
     『酸棗仁湯』は心身が疲労して寝付けないような人に向いていて、このことから「寝るのにも体力が必要」だと分かる。
     疲れすぎていると人間の体は生命の危機と認識して、ちょっとした物音や空気の流れなどにも敏感に反応し警戒態勢に入ってしまうのだ。
     特に「心」の機能を調整するので、自分の心臓の鼓動すら気になってしまうくらい神経が昂ぶっているのを落ち着けてくれる。
     お客様には寝付きやすくする方法として、100まで数えるのを10回繰り返す、つまり千まで数える方法を提案すると意外だったらしく、でも「脳を退屈にすれば良いのね」と納得していただけた。
     なんと頭の巡りの良いお客様(´∀`)
     退屈な授業とか退屈な小説とか退屈な映画とか、いつの間にか寝ちゃいますもんね。

    created by Rinker
    ドリエル
    ¥1,580 (2024/04/26 07:35:12時点 Amazon調べ-詳細)

     お客様が、使用期限が迫って値引きしている水虫の薬『ブテナロックVR』を購入されたけれど、患者はご主人で、以前に水虫になったというものの今回は受診しておらず、家族も他になってる人はいないというため、先に確定させるのが重要とお話した。
     水虫に間違えて湿疹の薬を使う分には、殺菌作用が無いからぶり返してしまうけれど、痒み止めと非ステロイドの抗炎症成分なら体感の症状の方は抑えられる。
     しかし湿疹に水虫の薬を使ってしまうと、殺菌剤は刺激物でもあるので皮膚の再生を阻害するため、3年ほど水虫の薬を使っていた患者さんが湿疹の薬に乗り換えたらアッサリ治った例もあるから、注意が必要である。
     なお、湿疹の薬を水虫に使う分には危なくないものの、ステロイド剤の入っているタイプだと患部の免疫機能を低下させてしまうので、水虫が悪化してしまうから避けたほうが良いのだが、もしそうなったら水虫の可能性が高いという判断はできるかもしれない。
     オススメはしません、念のため。
     お客様には上記のお話をして、さらに登録販売者の教本の中には水虫の項目が載っていない物もあることを伝えた。
     どうして水虫の項目が無いかというと、病院を受診して水虫と確定していない患者さんに安易に売ってはいけないからだ。

     お客様が『イソジンうがい薬』を購入されるさいに、現に喉が痛む場合には刺激物なので避けた方が良い事と、毎日うがいすると体を守る菌も倒してしまうので水道水で充分なことを説明した。
     使うとすれば、家族が風邪をひいていたり仕事場で風邪が流行っている場合に短期集中でと伝えた。
     新型コロナウイルスでも、うがいは明確に推奨されていなければ、『イソジンうがい薬』の効果も証明されていないのに、なんでこんなに売れるのか。

    created by Rinker
    イソジン
    ¥1,302 (2024/04/25 19:09:47時点 Amazon調べ-詳細)
     

  • 初めから薬を指定されるのは惜しい

     お客様から睡眠補助剤を求められヒアリングしたところ、今まで薬を使ったことは無く、寝るまでに2時間ほどかかり眠りも浅いという。
     単味剤の『ドリエル』と複合薬の『ウット』を紹介したうえで、肝臓と胃が機能的に弱っている可能性をお話した。
     漢方的には、肝臓が不調だと寝付くのに時間がかかり、胃が不具合を起こすと眠りが浅くなって、腎機能が低下すると中途覚醒しやすくなる。
     お年寄りが夜中に目を覚ましがちになったり朝が早くなったりするというのは、つまりは腎機能の低下なのだ。
     寝る2時間前に入浴をして体温が下がる過程で眠くなる生体反応を利用する方法もお話してみたけれど、以前に試してみて効果は無かったという。
     今回は『ドリエル』を試していただくことになり、効き方次第で乗り換えを検討するためにも成分表示を取っておいて下さいとお願いした。
     最初から睡眠補助剤をというリクエストだったから選択肢が狭くなってしまったけれど、指名が無ければ寝付きが悪いのには『柴胡加竜骨牡蛎湯』を、眠りが浅いのには『加味帰脾湯』を紹介したかったところ。
     あるいは、やはり肝機能の亢進を考えて『抑肝散陳皮』や、疲労しすぎてて眠りが浅くなるタイプの『酸棗仁湯』というのも考えられる。
     でもやはり、患者さんのほうが相談する気になっていないと、これらを時間をかけて案内するのは難しい。
     それだけに、症状の相談ではなく初めから薬を指定されるのは惜しいことである。

     やや高齢のお客様から、『グンナイマグ』の睡眠への効果について訊かれ、あくまで健康食品のため限定的に考えるようにとお話した。
     主成分のグリシンは神経伝達物質とされていて、学術情報なんかも見てみたけど、睡眠に関しては「示唆」とか「可能性」とかばかりなんだよねぇ。
     データを見る限り、「甘い物を食べるとリラックスする」程度の話にしか思えない。
     するとお客様からは、マグネシウムが入っていることから便秘にはどうかと尋ねられ、同じく過度の期待はできないとお話したうえで、便通は三日に一度くらいというため、腹部に苦満感が無ければ週に2回の便通でも正常と考えられることを伝えた。
     それに、高齢者がミネラル分を過剰摂取すると腎臓の負担になるから、あまり勧めにくい。
     そして睡眠については普段は問題は無く、登山の時に山小屋で眠る時に使いたいとのことで、現代薬を使うことを心配されたため『加味帰脾湯』を紹介してみたのだが、悩んだ末に『グンナイマグ』を購入された。
     う~ん、それこそ一時的な睡眠補助なら、現代薬のほうがコントロールしやすいんじゃなかろうか。
     でも気休めとしては、毒にも薬にもならない健康食品のほうが安全に思えるのかもしれない。
     他の登山をしているお客様から聞いた『防已黄耆湯』も紹介してみたものの、関心は示されなかった。
     水分代謝を整える『防已黄耆湯』は、登山での足のむくみや、標高が高いところでの疲労を軽減するのに役立つと思うのだけれど。

     

  • 患者さんにヒアリングすることの難しさ

     お客様から胸焼けの相談を受けヒアリングしたのだけれど、胃痛は無く、水を飲んだ場合とお湯を飲んだ場合との症状の違いは不明だとのこと。
     水を飲んで楽になるのなら胃炎の可能性があり、お湯を飲んで楽になるのなら胃の機能が低下していると考えられるのだが、なんとも手がかりが少なくて困る。
     とりあえず胸焼けに焦点を合わせて、『パンシロンG』と『スクラート胃腸薬』を候補にした。
     すると、食べた物が上がってくる感じがすると言うので、『半夏瀉心湯』を案内して試していただくことになった。
     患者さんも困っているけれど、こちらも情報が少なくて困ったという感じで応じると追加情報を得られることがある。
     ついつい色々と説明してしまいがちだが、やはり聞く姿勢というのは大事だ。

     やや高齢で『スルーラックS』を常用されているお客様が、『パンシロン01+』と『第一三共胃腸薬』を持ってきて、食べるとすぐに満腹になってしまうと相談された。
     『スルーラックS』を繰り返し買われるのが気になり、今まで何度か声をかけてみたのだが応じてもらえず、2年ほど経過して初めてのことである。
     お客様は痩せ方で、スープを飲むとそれだけで満腹になり具まで食べられないというお話から、『ギャクリア』(六君子湯)を紹介してみたが、今日のところは考えてみるとお帰りになった。
     ミネストローネのように具を溶かし込んであるようなスープを試してみるようお話したうえで、以前にも何度か云っているのだけれど受診勧奨した。

     やや高齢のお客様が、成人の息子さんが仕事で病院に行けないからと精神安定剤を求めて来店されたのだけれど、処方されている薬が不明のうえ、精神安定剤は市販もされていないことを説明すると、一旦お帰りになった。
     しばらくして、お薬手帳を持ってこられたので処方されている薬を調べてみると、ベンゾジアゼピン系安定剤の長期作用型だった。
     ベンゾジアゼピン系は脳の働きを抑制することで不安感を和らげたり眠気を催し、重篤な副作用が少なく比較的安全ではあるものの依存性はあるため、やはり医師の監督下での使用に限られるから、こういう薬をお店で買えると思われては困るんである(^_^;)
     現代薬の『ウット』や『ドリエル』などは影響を考えると避けたいところで、息子さんはどうやら、緊張に弱いことと仕事の時間が不規則というお話から『ナイトミン』(酸棗仁湯)を案内して、お買い上げいただいた。
     そしてお客様には、お薬手帳に『酸棗仁湯』をメモして処方薬と市販薬を一冊で管理し、担当医には使ったことを報告するようお願いした。

     

  • 目的外の情報の中に大事なモノがある?

     やや高齢のお客様から『グリナ』の取り扱いがあるか尋ねられ、置いていないことを伝えたところ「健康食品だから安心」ということをおっしゃっていたため、主成分のグリシンにも過剰摂取すると胃腸障害を起こす副作用があることを説明した。
     また、グリシンはそもそも体の中で作られる必須アミノ酸のため、外から摂取するのは不要という説もある。
     ただ、サプリメントとしてグリシンを一時的に多く摂取することで血管が拡張してリラックスする効果は期待できるようだから、遠回しにそれが眠気を催すというのはありえるけど。
     『グリナ』が無いと分かるとすぐに帰られたため、『ナイトミン』(酸棗仁湯)などを紹介できなかった。
     他の選択肢のことを知っていれば良いけれど、目的の物だけ尋ねて足早に立ち去るのは情報収集の面ではモッタイナイと思うんだよね、個人的には。
     なにしろ、わざわざ足を使って探してる訳なんだから、これが漫画やゲームなら目的外の情報の中に大事なモノがあるんですよ(*´∀`*)

     お客様から『OS-1』の冷えた物がもっとないかと尋ねられたが、体の吸収には常温の方が良いことをお話するとそちらを購入していただいた。
     また、経口補水液は量を飲むものではなく、ペットボトル本体にある目盛りを参考に小分けで回数を増やして飲む物であることを説明した。

     お客様から、中学生の背中にブツブツができて痒みが強いという相談を受けたので、『ユースキンあせもクリーム』と比較して『テオドランホワイトL』を案内しお買い上げいただいた。
     スポーツをしていて汗をかいたようなので、シャワーだけで済ませずに入浴して汗腺を開くことを本人に伝えて下さいとお話しした。
     汗が汗疹(あせも)の原因だと思ってシャワーで済ませる人が多いけど、汗腺の目詰まりを解消しなければ、そこに原因となる菌が繁殖して、いつまで経っても汗疹は治らないので入浴は大事なんである。

     

  • 夜勤による胃の機能の低下が質の良い眠りの妨げになります

     夫婦のお客様から、ウコンの効用について質問された。
     ウコンは、あくまで食品であることと、摂りすぎると脂肪肝になることを説明したところ、ご主人の肝臓の数値自体は問題無いものの、何か肝臓に良い物をとリクエストがあり、『ネオレバルミン』を紹介した。
     『ネオレバルミン』は、肝臓水解物を含有していると謳っていても効能は「疲労」となっている『ヘパリーゼ』に対して、ちゃんと「肝臓疾患」と明記されている、市販薬としては珍しい部類。
     もちろん実際には、肝臓疾患の効能を取得するのは難しくお金もかかるため、あえて取得していないものの効果はある『タナベ胃腸薬ウルソ』などもあるけれど、やはり効能に明記されているのは信用度が違う。
     奥さんの方は、夜勤による疲労の他に口臭が気になるということで、歯科医では問題無しと診断されたというお話から、胃の機能の低下を考え『加味帰脾湯』を紹介した。
     また、人間は疲労するほど感覚が鋭くなるので、夜勤の疲労で嗅覚が鋭くなっている可能性も伝えた。
     今回は、先に買い物カゴに入れていたサプリメントの『柿渋エチケット』と『ネオレバルミン』をお買い上げいただいた。
     漢方薬に興味を持たれたようなので、近所の漢方薬に詳しい病院を紹介した。

     高校生の子供に酔い止めをということで、乗るのはフェリーだというお話から、いっそ眠くなっても良いということで『トラベルミンファミリー』を案内して、お買い上げいただいた。
     でも、「家族みんなで使えそう」と言われたことには、薬は相性もあるので必ずしも家族みんなに同じように効くとは限らないことを伝えた。

     夜勤による不眠というお客様から、『ウット』と『ドリエル』の比較について質問をされ、あくまで睡眠補助剤であることと、起きた時に目覚めがスッキリしない可能性を伝えた。
     また、お客様には花粉症があり、『パブロン鼻炎カプセルSα』で眠くなったことは無いというので、なおさら効かない可能性がある。
     特に、『ドリエル』は抗アレルギーの副作用として眠くなるのを利用しているだけなので。
     夜勤は、胃を悪くしがちであるため『加味帰脾湯』を案内したところ、以前に『柴胡加竜骨牡蛎湯』を使って効かなかったっというお話があった。
     確かに、『柴胡加竜骨牡蛎湯』は肝機能が関係したイライラするような不眠に適応する物なので、夜勤による不眠には合わないだろう。
     そして、さらに詳しくお話を訊くと、横になっても自分の心臓の音などで寝付けないということが分かり、『ナイトミン』(酸棗仁湯)を提案し、試していただくことになった。

     

     

  • 医師の監督下で使う睡眠導入剤と自己判断のサプリメントのどちらが怖い?

     成人の娘さんの生理痛に、お客様から「胃に優しいものを」という要望を受けたので、比較的主成分が胃の働きを妨げない『バファリンA』と、胃を保護する成分を別に足した『イブA』を案内した。
     また、鎮痛剤に子宮の収縮を抑える薬を合わせた生理痛専用薬『エルペインコーワ』を紹介した。
     そのうえで、痛み止めに頼るのは好ましくないことをお話して、生理前から期間中に服用して症状を和らげる漢方薬があることも伝え、今回は『イブA』をお買い上げいただいた。
     そして、生理痛は痛いのが当たり前と思っていると大きな病気を見逃すことにもなりかねないため、定期的な健診は欠かさないよう伝えてくださいとお話した。
     今回は、お客様が興味を示さなかったので詳しくは案内しなかったが、体力が充実している人ならば『桂枝茯苓丸』を、やや疲れやすいタイプの人には『当帰芍薬散』が 向いている。
     こういうことからしても、家族に薬を頼むのではなく本人に来店してもらいたい。

     『メラトニン』のサプリを求めてお客様が来店したが、置いていないことと、効用よりデメリットのほうが大きいと考えられる事をお話しした。
     というのも、メラトニンは本来は体内で生成される物なので、外部からの取り込みが常態化すると生成能力が落ちてしまう。
     また、精神不安を増大させるという研究結果があり、悪夢を見る傾向が強くなるとも指摘されている。
     さらには、メラトニンはホルモンに働きかけるため、生殖機能障害を起こす可能性がある。
     どうにも、手軽に使うには使い勝手が悪い。
     お客様の主訴は入眠困難ということで、肝の不具合かと思ったが、詳しく聞くと夜型の生活だというので脾(ひ)が弱いのかもしれない。
     脾とは、漢方用語で胃腸のことである。
     お客様は、他のグリシン系のサプリにも興味を持たれたが、グリシンもまた体内で生成され、かつ必要量は少ないため、費用対効果の面で疑問ですと伝えた。
     以前に、肝に働きかける『柴胡加竜骨牡蛎湯』が効かったというので、比較として肝ではなく脾を助ける『桂枝加竜骨牡蠣湯』 と、神経過敏な人向けの『ナイトミン』(酸棗仁湯)を 案内したところ、仕事がSEだと分かったため、脾のメンテナンスしてストレスを軽減する『加味帰脾湯』も候補に加えた。
     それと、病院で睡眠導入剤を処方してもらうことを怖がっていたが、医師の監督下で経過観察をしながら使う医薬品と、自己判断で使うサプリメントを比較したら、医師の監督下の方が安心ですとお話しした。
     それと、入浴の後に食事をして21時頃に一度眠くなるというお話で、本質的には眠れないという事は無いはずである。
     人間は入浴などで体が温まってから約2時間後に眠くなるものなので、入浴時間や食事の時間を調節してみるのも夜型を改める一つの手段であることを説明したうえで、今回は『ナイトミン』を試していただくことになった。

     

  • 年をとると中途覚醒や早朝に目覚めてしまう原因とは

     高齢のお客様から睡眠導入剤を求められたが、市販されていないことを説明したうえで睡眠補助剤の棚を案内した。
     しかし、いつもは病院から睡眠導入剤を処方されているという話があり、しかしその内容は分からず、他に処方されてる薬も不明だというので、おくすり手帳を持参されるよう勧めた。
     同伴者がいて、その方には納得していただけたんだけど、どうしても本人が強く希望されたため『ナイトミン』(酸棗仁湯)を案内してお買い上げいただくことに。
     成分表示をお薬手帳に貼って担当医に報告することと、症状は眠りにくいというより中途覚醒だそうなので、それ自体はあまり気に ようにと伝えた。
     内臓が未発達な幼児が、こまめに寝たり起きたりするように、人間は年をとると内臓機能が低下して、睡眠が分散化されるのは当たり前の事なんである。
     若い頃のように、睡眠を集中的に取るというのは習慣的な意識でそう考えてしまうだけであって、その生活スタイルは加齢とともに合わなくなってくるのだ。
     もし目が覚めてしまったら、ノンカフェインのお茶でも飲みながら音楽を聴くなり本を読むなどして、ゆったり過ごす工夫をするのが良い。
     私が提唱したいのは、コンビニなどがある環境なら夜中の散歩である。
     最近ではイートインコーナーのあるコンビニもあるから、そこで若者や店員さんと交流できるようになれば、コンビニに新たな役割ができると思うのだけれどどうか。

     お客様が舌を噛んでしまったらしく、患部を見せられ、口内炎薬のパッチタイプを希望されたため『トラフルダイレクト』を案内したうえで、炎症が強そうなこと『ケナログ軟膏』と、舌だから動くことを考慮して内服薬の『トラフル錠』も紹介した。
     今回は、『トラフルダイレクト』をお買い上げいただいた。
     キュウリやトマトなどの夏野菜は傷の治りを遅くすることを伝えると、何故か笑われてしまった。
     信じてもらえなかったのか、なんなのか(^_^;)

     

  • 同じ名前の付ついたシリーズ商品の薬に注意

     『口内炎パッチ大正A』をレジにも持ってきたお客様に、治りかけや症状が軽い場合に向いてるとこを伝えたうえで症状を尋ねると、「いつもこれを使っている」とのことだった。
     しかし、念のため『口内炎パッチ大正クイックケア』を見せてみると、どちらを使っていたか見分けがつかないようだった。
     市販薬の名前はブランド名で、メーカー側はブランド名を浸透させたくて同じ名前を付けてシリーズ化しているが、同じ名前でも、いや同じ名前だからこそ成分を変えており、その効果は違うので注意が必要だ。
     今回のお客様は、すでに日が経っているものの、痛みが強いというお話だったので、ステロイド剤の入っている『口内炎パッチ大正クイックケア』の方をお買い上げいただいた。
     また、口内炎を繰り返してるというお話だったため、歯が当たっていないか調べることと、胃炎の可能性を伝えて『半夏瀉心湯』も紹介した。

     『パンセダン』を求めて来店したお客様だったが、うちのお店には置いていないことと、特定の市販薬を足で探すのは難しいと思われるため、ネット通販を勧めたうえで、『パンセダン』を漢方薬の一種と思わているようだったので、『ナイトミン』(酸棗仁湯)を紹介してみたが、急いでるとのことでお帰りになった。
     『パンセダン』自体は特別な薬ではないものの、薬に限らず市販品はメーカー側の営業戦略として、ドラッグストアーには卸すけどスーパーには卸さないとか、ドラッグストアーでも特定の系列にしか流通させないというケースもあるため、特定の薬をお店を回って探すというのは無駄足になりがち。
     あと、使ったことが無くて試してみたいと探しているのであれば、他の候補もさぐった方が良いだろう。
     その薬が合うかどうか分からないのだから。

     『十味敗毒湯』を購入されるお客様に使用経験を尋ねたところ、初めてとのことだったので念のため症状を確認すると、現在の湿疹に適応すると考えられるので、そう伝えてそのままお買い上げいただいた。
     そして、湿疹が発症してる間はトマトやキュウリなどの夏野菜を避けるようにお話 した。
     今回の湿疹の原因は分からないが炎症の一種であり、体としては何か炎症を起こして体を治したいという意図があるので、体を冷やす野菜を食べると体の方は「もっと頑張って炎症しなければ」とハリキッてしまうから、それを避けるためである。

     

  • 自信ありげに答えつつ内心ビクビクしています

     やや高齢のお客様が湿布剤を求めて来店し、 以前に病院で処方された湿布を使い切ったからとのことで内容を確認しようと思ったら、お薬手帳に湿布の記録をしておらず分からなかった。
     そして、今回の主訴は腰痛なのだが不眠もあり、通院している病院では不眠の薬を出してくれないというお話だったのでおくすり手帳を確認してみると、1ページが埋まるほどの量の薬が処方されていたため、湿布も無難なもので『サロンパス温感』を使って頂く事になった。
     そして湿布剤でも内服薬との併用には注意が必要な事があるので、あまり店頭で購入しないようにお話しした。
     湿布について、お薬手帳に記録がされてない理由も不明だし(^_^;)。
     そのうえで、不眠には『柴胡加竜骨牡蛎湯』を紹介し、担当医に相談してみるよお勧めた。
     まぁ、処方されちゃうと薬が増えてしまうし、これだけ処方されているのでは駄目かもしれませんが……。
     ただ、お客様は寝付くのに時間がかかり、横になって夜明け頃までラジオを聴いているというので、それはそれで悪くないとお話しした。
     人間は本来は多相性睡眠動物で、まとまった睡眠を取るより睡眠を小分けにするというのがあるべき姿なのだそうだ。
     だから年をとって体の機能が衰えてくると、赤ん坊のように一回に寝る時間は短くなって、 それを不眠と感じるようになってしまうのである。
     そういうことでは、お年寄りの不眠には『ナイトミン』(酸棗仁湯)の方が向いてるかだけど、とりあえず今回は寝付くのに時間がかかるという主訴に合わせての候補。

     子供連れのお客様が来店し、喉の痛み止めの『マードレトローチ』をレジに持ってきたさいに喉の状態を尋ねると、患者は奥さんで主訴は咳というお話。
     喉が痛む訳ではないらしく、一週間ほど前に下の子供が風邪をひき移ったのかもと思い、のど飴かトローチを頼まれたそうだ。
     奥さんと連絡を取ってみるよう勧め、お客様に確認してもらうと先に『ルルAゴールドs』を服用していたそうで、その選択は悪くないものの咳以外の症状は無いということから咳止めに絞るようを提案し、『麦門冬湯』を案内した。
     しかし、寝る前が特に咳が強く出るそうなので『五虎湯』を試していただくことにした。
     また、咳だけならば風邪には進行しておらず胃炎の可能性もお伝えしたところ、「ここに来て良かった」とのお言葉を頂戴した。
     恐れ入りますm(_ _)m
     ………でも、見立てを外していたらどうしよう。

     以前に高齢の母親の腰痛に『疎経活血湯』を案内したお客様が来店し、お買い上げいただいた。
     病院からは『ロキソニン』が処方されているそうで、自身に処方されている薬も母親に飲ませて良いか尋ねられたが、調べてみると腰痛には関係が無い抗ヒスタミン薬で、しかも成分は高齢者には避けた方が良いものだったのでやめるよう伝えた。
     なんでも飲ませてあげたくなるものなのかσ(^◇^;)。

     

  • 見立て違いもありまして

     やや高齢のお客様が『ホッカイロ』を求めて来店され、足の甲の痛みということだったので『桂枝加苓朮附湯』も案内しようかなと思ったら、以前に『疎経活血湯』を紹介したお客様だった。
     『疎経活血湯』は病院で処方してもらったそうなのだが、合わなかったのか効果が出ず、現在は代わりに処方された『芍薬甘草湯』を頓服的に用いて少し効いているとのことだった。
     ありゃん、見立て違いだったかしらん(^_^;)
     季節的にカイロが売っているか心配されていたけれど、通年で置いておきますと伝えた。
     私が初めてこの店に来た頃には、本部の指示で全部返品していたのだが、翌年に上司の目を盗んで保管しておき、その翌年は売り場を確保して置いておいたら、通年で定期的に売れるようになった。
     そりゃそうだよね、梅雨寒の頃や夏場でも冷房が効き過ぎてる施設で過ごした時なんかには必要になるもの。

     お客様が『ベンザブロックS』をレジに持ってきたさいに症状を確認すると、11歳の子供が頭痛を訴えていて、いつも鼻から風邪になるため選んだというのだが、今は頭痛だけというお話から『バファリンルナJ』を提案した。
     すると、成分を『バファリンA』と同じだと思われているようだったため、病院で子供用の解熱鎮痛剤として処方される『カロナール』と同じことを説明すると、自分が処方された分が家にあるとのことだった。
     自分に処方された薬を、家族とは言え他の人に使うのはもちろん好ましくない。
     なので、『葛根湯』を提案し、改善しなければ『カロナール』の使用を検討するということをお話しして、『葛根湯』をお買い上げいただいた。
     あと、食欲があっても食事の量は控えるように伝えたところ、すでに食べた後だった。
     消化にもエネルギーを使うから、風邪を治すエネルギーが消化に取られちゃうのが困るんだけど、まぁ仕方がない。
     この後は、安静にさせてくださいな。

     お客様から『ナイトミン』(酸棗仁湯)の効果を効かれ、不眠の状況を確認したところ、寝つきが悪いというよりウツラウツラと眠りが浅く疲労感があるというお話だった。
     眠りが浅いのは胃か心臓が弱っていると考えられるので、疲労感を伴う不眠に『酸棗仁湯』は適用するだろうと考えられる。
     ただ念のため、比較としてイライラして眠れない場合は肝臓を助ける『柴胡加竜骨牡蛎湯』と、些細なことが気になって眠れないような胃を悪くしている場合には『桂枝加竜骨牡蛎湯』をと紹介したうえで『ナイトミン』をお買い上げいただいた。