加齢による頻尿は腎臓の機能低下

 やや高齢の常連のお客様は、以前に頻尿に『当帰芍薬散』を病院から処方されており、中医学を学んだという別な医師から『牛車腎気丸』を勧められたそうで、その内容を尋ねられた。
 その医師に、どうして訊かなかったのか(^_^;)
 いや、説明を受けたけど難しかったのだろうか。
 幼い子供がトイレを我慢できずにお漏らししてしまうのは、本人の自意識でのコントロールだけでなく、内臓のうち腎臓の発育が未熟なためであり、年を取ってきて頻尿になるのは腎臓の機能が低下してくるからで、名前に腎の字が入っている『牛車腎気丸』は、その機能を補助することで、頻尿だけではなく加齢によるかすみ目といった複数の症状に対応することを説明した。
 あとお客様は、病院から『桂枝茯苓丸』『加味逍遥散』を処方されていたことがあり、今は服用していなくて余っているため、友人にあげて良いか尋ねられた。
 薬は、患者さんとの適用を見極める必要があるので、好ましくありませんとお答えした。
 世の中には、「これが良いのよ」とか「私も効いたから」と気軽に薬を人に分けてあげちゃう人がいるから困る。

 『アスコラルL』をレジに持ってきた、やや高齢のお客様に症状を尋ねると、以前に腰痛で病院から処方されていた『モーラステープ』と同じ物と思っているようなので、鎮痛効果は弱いことを説明した。
 今回は膝の痛みだそうだが、以前に腰痛に『疎経活血湯』を案内したことがあるお客様で、腰痛の方は良くなったそうだ。
 確かその時には、動悸もあるというお話だったが、それも『疎経活血湯』で落ち着いたらしい。
 しかし、仕事をするようになって脹脛(ふくらはぎ)が痛み、病院で膝に水が溜まっていると診断されているというので、患部を温めて水分による冷えを解消する『桂枝加苓朮附湯』と水分代謝を改善する『防已黄耆湯』を紹介したうえで、担当医に相談してみるよう勧めたところ、どうも相談しにくいらしいため漢方薬に詳しい病院を紹介した。

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