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  • 自己判断での市販薬の併用は事故のもと

     『駆風解毒湯』を見ていたお客様に声を掛けてみたところ、喉がイガイガして咳に もなるとのお話だった。
     喉が痛むわけではないそうなので、胃を悪くして体内が乾燥してる可能性をお話しし、『麦門冬湯』をお買い上げいただいた。
     喉のイガイガ感は、炎症よりも乾燥の影響が考えられ、胃薬を兼ねている『麦門冬湯』は上半身を潤してくれる。

     お客様が、『ルルアタックEX』などの喉の痛みを主訴とする風邪薬を見ていたので声をかけたところ、咳と頭痛が3日ほど前から続いているとのこと。
     てっきりご本人かと思ったら患者はご主人で、発熱や鼻の症状は無く喉に引っかかるような咳き込み方のうえ、頭痛はズキズキするようだ。
     話から風邪ではなく、胃を悪くしてるように思える。
     そこで、風邪薬よりも頭痛薬と咳止めの組み合わせを提案すると、頭痛には『イブ』を使ったというので銘柄を確認してみたら、『イブクイック頭痛薬』だった。
     『イブ』シリーズは、さすがに主成分のイブプロフェンを名前にしているだけあって、基本の処方は変わらないけど、市販薬の中には同じ名前を冠していても、成分が縁もゆかりもないという事があるから、必ず特定が必要。
     無印の『イブ』には胃の保護成分が入っていないのに対して、『イブクイック頭痛薬』には入っているから良かったと思ったら、他に風邪薬も一緒に使ったと分かった。
     しかし 、その銘柄を覚えていなかったため本人に電話をしてもらうと、『新コンタックかぜEX』だった。
     ギャフンΣ(゚∀゚ノ)ノ
     同シリーズの『新コンタックかぜ総合』なら大丈夫だけど、『新コンタックかぜEX』だとイブプロフェンが重なってるじゃないですか。
     直ちに問題があるわけではないが、成分が重なる時には総量に気をつけないといけない。
     どうも、成分表示は見ていなかったらしい。
     そして服用直後は症状が軽減するものの、またぶり返してしまうそう。
     改めて胃を悪くしている可能性を話しし『麦門冬湯』を案内して、咳き込みがひどい場合にと『ブロン錠エース』を紹介すると両方お買い上げいただいた。
     『イブクイック頭痛薬』はまだ残っているそうなので、頭痛には併用して構わないことを伝えたうえで、補足として『呉茱萸湯』を例にズキズキする頭痛と胃の関係を説明した。
     ズキズキする頭痛は、一般的に何らかの原因で血管が縮こまり血流が少なくなった後に、急に血管が拡張して勢いのついた血流が血管内を刺激することで起きる炎症である。
     その原因の一つが胃に関係し、胃の働きが悪くなることで水分代謝も滞り、当然のことながら血液の大部分は水分であるため、水分不足の血液が流れにくくなった後に、また回復すると急激な血流によって血管の炎症を招く。
     つまり、血流を安定化させることがズキズキする頭痛の回避策となる。
     その回避策は、物理的に物は熱を加えなければ自然に熱が発散していくから、温める方に力を入れるという事になる。
     つまり、ぬるめのお湯で入浴時間を長くしたり、温かい物を飲んで体を中から温め、夏野菜は避けるということ。

     

  • 薬の好みは、どんどん伝えて下さい(要望に応えられるかは別ですが)

     やや高齢のお客様から、初めは咳というお話を伺ったのだが、微熱があり、咳よりも体が火照る方が苦しいと言うので、『柴胡桂枝湯』を案内した。
     しかし、タバコの匂いが強くしたため『ダスモック』(清肺湯)も紹介した。
     でも、やはり咳より気になるのは火照り感ということと、疲れている様子から『柴胡桂枝湯』を試していただくことになった。

     お客様から、ご主人の咳の相談を受けた。
     風邪で発熱した後に咳だけが残ったそうで、息を吸うと咳き込むというお話から、体内が乾燥していると考えられることを説明したところ、『柴胡桂枝湯』を服用してたというので、漢方薬は大丈夫そう。
     そこで、上半身に保水する『麦門冬湯』を勧めてお買い上げいただいた。
     咳が出ている間は、その原因となりえる夏野菜は避けるようお話したところ、夏野菜は嫌いだそうだので、ちょうど良かったというお話に(笑)

     お客様から、咳と声嗄れについて相談を受けた。
     寝るときと朝方に咳が激しく、風邪で発熱した後だったとのことから、夜の激しい咳に『五虎湯』と、体内の乾燥を取り除く『麦門冬湯』に、咳を起こす中枢神経に働きかける『アネトンせき止めZ錠』と、喉の痛みがあるというお話を考慮し『セキトローチ』に、痰が出にくいという点から『ブロン錠エース』を候補とした。
     いささか候補を多くしすぎてしまったが、ヒアリングの中でお客様の好みを把握できなかったため。
     お話をしながら、漢方薬と現代薬のどちらを望まれるか、根治治療をしたいのか苦しいから対症療法で良いのかなどを探るのだけれど、これがなかなか難しい。
     今回は、中枢神経に働きかけつつ痰を出やすくする『ブロン錠エース』を使っていただくことになった。
     ただ、中枢神経に働きかけて咳を止める場合、神経の働きを妨げることになるので、ますます体内が乾燥しやすくなる点には注意が必要なため、温かい物を飲んだりお腹周りを温めるなどして血流を良くし、体の中を保水するよう勧めた。
     面倒くさかったら、『麦門冬湯』を使ってしまうのが手軽です(*´∀`*)

     

  • 店頭での患者さんの確認が大事

     中学生連れのお客様が『キンカン』を持ってきたさいに、虫刺されとしては蚊ぐらいにしか効かないことを説明したところ、『ムヒクール』に変更され、ついでに娘さんが以前に病院から処方された薬で薬疹を起こしたことがあり、安全な鎮痛薬をと相談を受けた。
     しかし、処方された薬を覚えていないそうなので『バファリンシリーズ』を例に、系統による選別が重要なことを説明した。
     例えば『バファリンA』と『バファリンルナi』とでは、同じ銘柄であっても成分は縁もゆかりも無い、赤の他人みたいな関係である。
     また、漢方薬で頭痛と肩こりが連動している場合の『ズッキノン』(釣藤散)を紹介すると、学習塾の冷房が強いという話だったので、上半身を温める『葛根湯』を提案し、勉強によるストレスのケースに『コリッシュ』(治肩背拘急方)も紹介した。
     この時点になって、患者は連れている中学生ではなく上のお子さんの高校生だと分かった。
     ありゃん、思い込みは駄目ですな(^_^;)
     ちゃんと患者さんの確認をしないと。
     詳しくお話を訊くと、お風呂に入っても入っても頭痛や肩こりが楽にならないようなので、上半身を温めるのは適さない可能性が出てきた。
     そこで、適応の簡易鑑別法として、冷たい水と温かいお湯を飲み比べて、症状が軽減するか試してみるよう勧めた。
     温かいお湯を飲んで軽減するのであれば『葛根湯』『呉茱萸湯』が適応するだろうし、冷たい水を飲んで落ち着くようなら『コリッシュ』や『釣藤散』の方が合うだろう。

     常連のご夫婦のお客様が来店し、以前からご主人が咳払いを繰り返していたので『ストレージH』(半夏厚朴湯)を試していただいたのだが、よく効いたとのことで、追加購入された。
     今日は他にも2件のお客様が、『半夏厚朴湯購入』された。
     何か気圧の関係だろうか。
     風邪や花粉症以外でも、特定の症状の患者さんは同じ日に集中したりする。
     だから、天候や気圧の予報をもとに発注しておくこともある。

     

  • 痛み止めより胃腸薬の方が薬の飲み合わせに注意

     『コルゲンコーワトローチ』をレジに持ってきたお客様に、消毒系であることを伝えると、すでに喉の痛みが1週間ほど続いており、風邪で病院から処方された薬を使って喉の痛みだけが残っているという。
     となると、今さら消毒系のトローチを使っても効果は薄いと思われる。
     そのため、炎症を抑える『パブロントローチAZ』を勧めて、そちらをお買い上げいただいた。
     また、処方された薬の内容は分からないが、抗生剤の副作用や風邪そのもので胃炎を起こして、そのせいで体内が乾燥している可能性をお話して、消化の良い食事をするよう伝えたところ、お粥とうどんのどちらが良いかと訊かれたので、うどんの方を勧めた。
     お粥は消化に良さそうだが案外と腹持ちをすることを考えれば、お米はうどんより胃にもたれやすく、実は消化に優れているわけではない。

     『リングルアイビー』と『太田胃散』を購入されるお客様に、今回は大丈夫ですが痛み止めより胃腸薬の方が薬の飲み合わせに注意が必要なことを伝えた。
     痛み止めの薬の成分は種類が少なく作用機序も限られているため、その効果は予測しやすいのに対して、胃腸薬に使われる成分は種類が多いうえ、影響する範囲が血液関係やら腎臓といった内臓に及ぶこともあり、組み合わせが格段に難しくなるのだ。
     正直、胃腸薬の質問は受けたくないヽ(´ー`)ノ←マテ
     興味を示されお話を聞いたところ、いつも飲み過ぎ食べ過ぎの胃もたれに『太田胃散』を使っているそうなので、体力が充実している人と虚弱な人とでは、同じ胃もたれでも 適応する薬が違うことを、『スクラート胃腸薬』と『スクラート胃腸薬S』との違いで説明した。
     いささか単純ではあるが、無印が体力が充実している人向け、Sが虚弱な人向けと考えることができる。
     例えるなら、体力が充実している人の胃もたれは変な話、無理して胃に働いてもらえれば済むので、ちょっと手当をして助けてやれば後は自力で解決できる。
     しかし虚弱な人は、そもそもの胃の働きが弱いので、そこで無理に働かせては駄目だから、手当をするだけでなくマッサージなどのフォローが必要となる。
     また、お客様には風邪薬との兼用ができる『柴胡桂枝湯』も紹介した。
     この漢方薬は名前が働きを表していて、柴胡が肝臓を助け桂枝が胃を助ける。
     それから、家族で同じ薬を使っているというお話だったが、市販されている薬は、おおよそ3人に2人ぐらいに効果を発揮する物が多い。
     3人に2人なら良く効くと考えるか、3人家族だと一人には効かないと考えるかは、個人の受け止め方で変わるだろうけど、必ずしも家族全員に同じく効くかは分からない。
     だから、家族で使う置き薬は、個人別に揃えておく方法も検討してもらいたいところ。

     

  • 検査目的の受診は薬が処方されないことも

     やや高齢のお客様が、『黄連解毒湯』を求めて来店し案内したのだけれど、以前に私が皮膚炎にと紹介したお客様で、保険が適用される薬であることを伝えていたところ、大学病院で保険は使えないと言われたとのこと。
     しかし詳しくお話を訊くと、医師には漢方薬と言っただけで『黄連解毒湯』のことを伝えたわけではないようだ。
     そもそも、保険の適用外だというのはどういう判断なのかよく分からない。
     大学病院となると検査目的での受診だったり、症状の改善が治療目的でないと処方される薬に保険が適用されない事はあるものの、漢方薬だからという理由は無いはず。
     改めて近くの皮膚科で相談してみるという事になり、本日はお買い上げはナシ。
     ただ、『黄連解毒湯』の他にも『十味敗毒湯』『当帰飲子』なども候補になるため、指定するのではなく相談してみるよう伝えた。

     常連のお客様が、ご主人の風邪薬を求めて来店したが、主訴は頭痛と微熱で、鼻炎や咳などは無いと言うので、解熱鎮痛剤のイブプロフェン製剤単独を勧めたところ、無印の『イブ』が家にあるということから、本日はお買い上げはナシとなった。
     ただ、無印の『イブ』には胃の保護成分が入っていないし、風邪だとすれば消化にエネルギーが取られると、風邪を治すエネルギーが不足して回復に時間がかかる可能性があるため、今日のところは食事を控えるか、消化の良い物にするよう勧めた。
     すでに食欲が落ちているようなら、頭痛と微熱には『柴胡桂枝湯』を使うという手もある。

     

  • 思春期のニキビは時間をかけて治す

     お客様が『ポピショットのどスプレー』をレジに持ってきたが、喉の痛みが一週間ほど続いてると言うので、抗炎症のアズレン製剤の方を勧めた。
     また、喉の奥の方が痛く、風邪で発熱したというお話があったため、胃炎起こして体内が乾燥してる可能性を伝えた。
     そして、内服薬も検討してはと提案し、『ペラックT』と『駆風解毒湯』を紹介したところ、病院で抗生剤を処方されたというので、薬の名前を尋ねると、最初は思い出せなかったようだが、後から『クラリスロマイシン』だと分かった。
     『クラリスロマイシン』は胃に負担がかかるので、体内の乾燥を取り除くために胃薬も兼ねる『麦門冬湯』を紹介したうえで、今回はアズレン製剤の『のどスプレー』をお買い上げいただいた。
     お客様には言わなかったけれど、『クラリスロマイシン』は副作用が少ない代わりに効果対象の菌種は少ないから、患者さんを安心させるために処方したということなのだろうか。
     この辺は、医師や薬剤師さんに訊かないと分からないな。

     幼児連れの夫婦のお客様が来店し、『ムヒこどもかぜシロップ』を子供に持たせてレジにいらしたが、子供が透明な鼻水を垂らしていたので病状を確認したところ、一度風邪をひいて、既に熱は下がったという。
     声嗄れ程度の喉の痛みがあるというお話から、甘草も入っている『ムヒこども鼻炎シロップ』の方を勧め、変更してお買い上げいただいた。
     鼻水は内臓の冷えと考えられることを話ししたところ、ご主人が暑がりで冷房を強くしているそうなので、子供には厚着をさせるように勧めた。
     特に、下半身の厚着が大事である。

     お客様からモノモライの相談を受け、抗菌目薬として『ロート抗菌目薬 i 』と『抗菌アイリス』を案内し、目の修復成分は無くても良いとのことから、後者をお買い上げいただいた。
     そして、一度帰られてから高校生の娘さんを連れて再訪し、ニキビの相談を受けた。
     成長期における赤ニキビのようだったので『ビフナイト』と『クレアラシル』を案内し、後者の肌色タイプを使っていただくことになった。
     また、内服薬として『清上防風湯』と、患部の熱感が強い場合に使う『黄連解毒湯』も紹介した。
     本人には、顔を洗いすぎないよう、泡を顔に付けたら、そのまま伸ばさず流すだけの洗い方をお勧めした。
     それと、患部を気にして手で触るのも良くないため、肩から上に手を上げそうになったら、下げることを意識するようにお話した。
      入浴は長いほうだそうなので、それは皮膚のターンオーバーのためにも続けるよう伝えた。
     何より大事なことだが、ニキビは成長の一環で体の仕組みなどが変わっていく過程において、設計図に対して材料が過剰だったり不足だったり、あるいは作り方を体が試行錯誤していることでもあるので、焦らずに着実に治していくことの大切さを付け足した。
     例えるなら、蝶になる前の蛹のようなもの。
     異性にしろ同性にしろ周囲の視線を意識する思春期だからこそ、今ニキビを何とかしたいという気持ちも分かるけれど、大人になってから輝くために、安易なニキビの除去法には飛びつかないことだ。

     

  • 同伴者は店員に相談することを本人に勧めてあげてください

     やや高齢のお客様が来店し、同伴の女性と話をしながら『アネトンせき止めZ錠』を選ばれたのだが、ご本人から「良く効く咳止めは?」と訊かれたので症状に合わせることが重要ですと伝えてヒアリングしてみた。
     人と一緒に来ていると、その人と相談して決めてしまわれることが多いんで、これは良かった。
     若いカップルなんか、患者が女性の場合、彼氏のほうが「これでいいんじゃない?」とか「これにしなよ」なとど、何を根拠に勧めているのか分からなかったり。
     もしかすると彼氏としては、「彼女をエスコートしてる俺カッケー」と思ってるのかもしれないけど、もっとカッコイイ方法があるんですよと言いたい。
     それは、指を鳴らして店員を呼び(←マテ)、「彼女に合う薬を教えてほしい」と相談してみせること。
     キャーッ、カッコイイ(*´∀`*)
     決して、嫉妬して言ってる訳ではありません。(たぶん)
     おっと、話が逸れた。
     今回のお客様は、数日前に風邪をひき、病院からは抗生剤が処方されたとのこと。
     抗生剤の副作用で体内が乾燥することがあるから、保水する咳止めの『麦門冬湯』かなと思ったが、咳はひどくなく鼻汁が喉に落ちてくるという話から、『チクナイン』(辛夷清肺湯)の方を勧めた。
     鼻汁が喉に落ちるのは胃の機能が低下していると起きる症状なので、風邪により胃を悪くしている可能性もあることを説明すると、胃は丈夫とのお返事だったが、実は関節痛で通院しており鎮痛剤と胃薬が処方されているという。
     おくすり手帳を持っていないため薬の内容は不明だが、鎮痛剤の成分によっては胃のバリア機能が働くなっている可能性があり、それは胃が丈夫であろうとなかろうと、同じこと。
     言い換えれば、どんなに胃が丈夫でもバリア機能が低下した胃は無防備になる訳で、それは胃を保護する薬を飲んでいても充分ではない。
     というか、そういう薬を飲んでいることは先に言って下さい(^_^;)
     いや、服用している他の薬を確認するのは基本なんですけどね。
     消化の良い食事をするようにお話して、そのまま『チクナイン』をお買い上げいただくことになったが、もちろん厳密には飲み合わせを調べた方が良いことを伝え、おくすり手帳に成分表示を貼って処方薬と市販薬を一元管理して担当医に報告することと、おくすり手帳を持ち歩くようお願いした。

     捻挫をしたというお客様が来店し、捻挫したのは今日のことで、かぶれない湿布をとご注文された。
     しかし、以前に使ったことがある物は覚えていないという。
     そして、かぶれる原因の一つに貼る前に患部の清浄が不十分なことがあると説明してみると、どのように貼っていたかも思い出せない模様。
     また、塗る物はかぶれないということで、高齢の母親に処方されていた薬を使ってみたそうなのだが、その薬も内容は分からないという。
     家族とはいえ、あまり人に処方された薬は使わない方が良いのだけれど。
     とりあえず急性でもあるため、鎮痛効果の高い物での短期決戦を提案したところ、ジクロフェナクトリウム製剤に聞き覚えがあるらしく、家は近いそうなので、まずは家にある薬を継続してみるということになり、本日はお買い上げはナシ。
     それから、『ロキソニン』を服用したことがあるというのだが、『ロキソニン』を強い薬とは思ってなかったようだった。
     また、貼り薬については、初めて触れる物は、人間の基本的な防御機能によって一回はかぶれがちであるため、貼る物を小さくしてみて、もう一度試してみる方法もあることを伝えた。
     そして、捻挫は初日は患部を冷やし、明日以降からは入浴などして温めるようお話しした。

     

  • お薬手帳があると本当に薬選びがスムーズ

     携帯用の『セイロガン糖衣A錠』をレジに持ってきたお客様に、用途を訊いたところ海外旅行に持っていかれると言うので、抗炎症作用のある通常の『正露丸』の方を勧めた。
     また、海外では胃腸炎が怖いので『柴胡桂枝湯』を紹介すると一緒にお買い上げいただいた。
     海外でも解熱剤や風邪薬は入手できるけど、胃腸炎向けの薬というのは入手しにくい。
     また、家にステロイド剤があれば虫刺されはもちろん、何かの植物に触れてかぶれたなんて時にも使えるので持っていくようお話した。

     お客様から上半身のだるさに『キューピーコーワゴールドαプラス』が効くかと訊かれたので、処方構成が近い『新パワーアクトEX』などと比べて、血流を良くすることを説明した。
     座ったら立つのが嫌なほどであれば『キューピーコーワゴールドαプラス』が適応するが、それほどではないとのことから『新パワーアクトEX』をお買い上げいただいた。
     お客様は普段はシャワーのみだそうなので、入浴して内蔵を温め血行を良くするようす勧めた。
     また、栄養ドリンクにも興味を持たれたので、最後のもうひと頑張りならばタウリン系の『リポビタンD』などを、まだ先が長いとかこれから何かを始めようという時には生薬系の『ユンケル』シリーズをとお話した。

     常連のお客様が『カンポアズマ』を選ばれたけれど、主訴は咳と悪寒で病院から処方された薬があるというのでおくすり手帳を拝見して調べたところ、 麻黄(エフェドリン)が重なるため、上半身を保湿する『麦門冬湯』の方を勧めた。
     また、仕事が休めず無理されているという話があったので『柴胡桂枝湯』を併用するようお話しして、一緒にお買い上げいただいた。
     『カンポアズマ』については、以前に体が冷えるときの咳止めとして案内したのを覚えていたようだ。
     具体的には、冷たい空気や冷えた飲み物を飲むと咳になる時。
     『ダスモック』(清肺湯)についても訊かれたが、今回は悪寒があることから、上半身を冷やす『清肺湯』は適応しないと考えられることを伝えた。

     

  • 海外では居眠りに注意

     お客様から3歳児に使える酔い止めの相談を受けた。
     3歳以下となると、『こどもセンパアS』か『センパアプチベリー』くらいしか選択肢が無い。
     成分違いなれど、どちらも比較的眠くなりやすい。
     必ず酔ってしまうのであれば、いっそ寝てしまった方が良いけどね。
     旅行などで寝てしまったらもったいないっていう時には、眠くなりにくい方を選びたいところだけど、『トラベルミンチュロップ』などの比較的眠くなりにくい方は5歳以上でないと使えない。
     また、同じく3歳児に使える下痢止めの相談をされたか、こちらは対応できる薬が無く、旅行の薬を揃えたいというお話だったので、胃腸炎にも風邪にも使える『柴胡桂枝湯』を紹介した。
     他に、生理痛専用薬の『エルペインコーワ』に興味を持たれたので、子宮の収縮を緩和する成分が入っていて鎮痛剤単独より効果的なことを説明したうえで、体に優しい生理痛対策に疲れやすい人向けの『当帰芍薬散』と、体力は充実している向けの『桂枝茯苓丸』も紹介した。
     また、『当帰芍薬散』『桂枝茯苓丸』を合わせた『婦人華』という薬も存在し、特定のルートでしか流通していないためネット通販で入手できることを案内した。
     一方、家族で薬を一緒に使いたいというお話だったが、薬の効果というのは誰にでも同じように出るとは限らない事をお話しした。
     市販薬なら、およそ3分の2の人に効果が現れる。
     それはつまり、3人家族だと1人は効かない可能性があるということだ。
     そして旅行には、外用薬にステロイド剤があると虫刺されや湿疹などでも使えて安心なことを伝えた。
     今回は、『センパアプチベリー』『柴胡桂枝湯』『エルペインコーワ』をお買い上げいただいた。
     しかし、お客様が帰られてから改めて胃腸薬の棚を調べたら、『エクトールDX』が3歳児でも飲める下痢止めだった。
     ギャフン(>_<)
     自店の商品の把握が甘かった。

     お客様から海外旅行に行くのに8日分の酔い止め薬を注文され、飛行機には持続性があり眠気が出やすい『アネロンニスキャップ』を使い、現地では移動時に眠くなりにくい『センパアQT』とで使い分けてはどうかと提案した。
     せっかくの観光で寝てしまってはもったいないというのもあるが、日本と違って、乗り物に乗っていて居眠りするのが危険ということがあるので。
     すると、ご主人は『トラベルミンチュロップ』を用意してるというので、それは『センパアQT』と成分が同じことを説明し、 やはり同じ処方の『ヒヤ乗り物酔いどめフィルム』と『アネロンニスキャップ』とを一緒にお買い上げいただいた。

     

  • 皮膚疾患は見た目だけでは判断できない

     お客様の家族が風邪で病院に行ったそうなのだが、処方された薬の内容は不明で、風邪は治って咳だけが残ったと相談された。
     咳の状態も本人ではないため分からず、もし風邪で抗生剤が処方されたとすれば、その副作用で体内が乾燥している可能性があることを説明して、『麦門冬湯』を案内した。
     そして、痰は絡んでいないようだとのことと、咳が激しいというお話から紹介した『アネトンせき止めZ錠』をお買い上げいただいた。
     本人は食欲は無いそうなので、体力をつけさせようと無理に食べさせないように伝えた。
     無理に食事をさせて胃炎でも起こしてしまうと、なおさら体の中が乾燥して咳の原因になってしまうので。

     湿疹の薬を求めて来店したお客様に詳しくお話を訊くと、初めは手首に赤味が現れ、あせもだと思い『桃の葉ローション』を使って少し良くなったものの、指の間にも現れ今は痒みが強いとのこと。
     仕事で水を使うため洗剤荒れかもとのお話だったが、皮膚疾患の写真集と患部を比較すると貨幣状湿疹のように思われ、細菌感染も否定できない。
     皮膚疾患の鑑別は、それこそ検査と経験がものをいうから、何千と症例を見ている専門医に一回は診てもらった方が良い。
     痒みが強い時には、まずステロイド剤で痒みを抑えてから、ケアをする薬に乗り換えるのが標準的な対処法であることを案内しつつ、受診勧奨して本日はお買い上げは無しとなった。
     ただ、お風呂に入らずシャワーだけで済ませているというので、入浴はしてみるように勧めた。
     単純な乾燥によるものならば、入浴して体が温まることで血行が良くなり、皮膚の再生が促進されて症状が軽くなるということも考えられるので。