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  • 痛み止めを飲んだら食事は消化の良い物に

     風邪薬を比較していたお客様が胃腸薬の棚も見ていたので気にかけていたところ、イヅミ製の『正露丸』をレジに持ってきたので、大幸薬品の『正露丸』とは処方内容が異なることを伝えた。
     海外旅行に持っていくというので、下痢止めの入ったイヅミ製の『正露丸』を使う場合の注意点として、食中りのような場合は悪い物を出し切った方が良いケースもあることを説明してお買い上げいただいた。
     また、風邪にも胃腸炎にも使える『柴胡桂枝湯』を、海外に持っていく薬として用意しておくと安心ですと紹介したら、いったんお帰りになられたのだが、しばらくすると戻ってきて購入された。

     『ロキソニン』を求めてお客様が来店したが、置いていないため他のお店を紹介しましょうかと訊くと、それは遠慮された。
     なので、『ロキソニン』でなければならない理由が無ければ、構造式の似たイブプロフェンの『イブ』でも効くかもしれないと話したところ、理由は無いということから、『イブA』をお勧めしてお買い上げいただいた。
     ちなみに、無印の『イブ』と『イブA』の違いは、『イブA』の方には胃粘膜の保護成分が入っていること。
    「痛み止めは胃に悪い」という程度のイメージを持っている人は多いと思うが、同時に胃に直接負担を掛けると考えているとしたら、それは勘違いである。
     人間が痛みを感じる仕組みの一つに、プロスタグランジンというホルモンが生成され、これを脳が感知することで痛みを知覚するのだが、そのプロスタグランジンの生成を抑え脳の方にも完治させないようにブロックするのがロキソニンでありイブプロフェン。
     痛みを感じさせるホルモンの生成を抑えて、それを感知するのを止めるだけなら一時的には万々歳といきたいところなれど、人間の体はそう都合良くできていない。
     いや、意外と効率的というべきか。
     実はプロスタグランジンには別な働きがあり、胃粘膜の保護も担っているのだ。
     つまりは、胃を守るバリヤーである。
     そして、プロスタグランジンの生成を抑えるということは、胃を守るバリヤーも無くなるということだ。
     ロボットアニメで言えば(何故その例え?)、敵を攻撃するためにはバリヤーを解かないとならない、けれどバリヤーを解けば敵から攻撃されるリスクが高まるのと同じ。
     だから、痛み止めの薬が直接的に胃に悪さをするわけではなく、痛みを止める代わりに胃の守りを弱くするということ。
     これが何を意味するかというと、痛み止めを飲むのであれば、胃を保護する成分が一緒に含まれているとしても、食事を消化の良い物に切り替えた方が良いということである。
     痛み止めを飲んでおいて、普通に食べてしまってはいけないのだ。
     ところで、半分が優しさでできていると云われた『バファリンA』のアセチルサリチル酸(アスピリン)は、頭痛などの痛みを抑えるさいに、血管を収縮させ筋肉を硬くする作用がある。
     そして、頭痛の原因一つは血管が収縮した後に拡張されて一気に血液が流れることによる炎症(主に偏頭痛)であり、もう一つの原因は筋肉の凝固による緊張性(いわゆる肩こりと連動)なので、常用していると両方の頭痛の原因を抱えることになるため注意が必要。
     痛み止めは、あくまで一時的に使う物だということをお忘れなく。

     

  • 風邪で「体を休める」ことの意味は寝ることだけではありません

     お客様から、『ルキノンエース V』と『エスタックFT』の比較を尋ねられた。
     ご主人が発熱していて、3日ほど前に喉の痛みを訴えていたというお話と、鼻の症状は無いとのことから、 『エスタックFT』の方を勧めて使っていただくことになった。
     食欲はあるとのことで、栄養をつけるためにたっぷり食べさせようというお話があったため、それはやめるよう伝えた。
     消化をするのにもエネルギーが必要で、風邪を治すエネルギーが 消化に取られて治るのが長引いてしまう可能性があるし、風邪のダメージは表に現れているより内蔵のほうが受けていると考えるのが安全だ。
     また、栄養ドリンクもというお話が出たが、使うのならばノンカフェインの物を選ぶようにお話しした。
     ただ、体の方は服用する風邪薬の代謝をしなければならず、栄養ドリンクを重ねて飲めば体の方は、やはり余計に働かなければならない。
     風邪で大事なのは、文字通り「体を休ませる」ことなのだ。
     一方で、入浴は熱を出して風邪と戦おうとする体を支援することになるので、衰弱していなければ熱すぎないお風呂には入るように伝えた。

     お客様が眼帯を探しにいらして案内したが、もっと大きい物をと注文された。
     目の手術をする予定で、洗髪もダメと言われているため大きい物で覆わなければと思ったようだ。
     ただ、入院せずに通いだそうなので、門前薬局に相談してみるか、それこそ担当医に質問してみるのが良いのではと勧めた。

     お客様から、成人の娘さんの発熱について相談を受けた。
     孫が風邪をひき、治ってきた頃から娘さんが発熱して、39度にまでなったとのこと。
     鼻や咳など他の症状は無いとのことだったので、『麻黄湯』と『ルルアタックFX』を紹介したが、予算が折り合わず経口補水液として『OSー1』を案内して、お買い上げいただいた。
     肺炎に移行しないよう、体力の消耗に気をつけて経過観察をするようお話しした。
     ただし、体力をつけさせようと無理に食事をさせる必要は無く、消化にもエネルギーが必要で、食事をすると風邪を治すエネルギーが取られてしまうことも付け加えた。
     経口補水液で、水分と塩分を補給し体を休めるのが一番。
     この場合の「体を休める」というのは横になることだけでなく、内臓機能なども休ませるという意味だ。

     

  • 健康相談は、ズバッと解決できない

     『パブロンSゴールドW』をレジに持ってきたお客様に、喉の痛みがあるか尋ねたところ主訴がそうだと言うので、あまり喉の面倒を見てもらえないことを説明したところ、患者であるご主人から「パブロンを」と頼まれただけだそうだ。
     どのパブロンかまでは聞いてこなかったというため、同シリーズでは『パブロンエースAX』の方が喉の痛みに効果的なことと、銘柄に拘らなければ『ルルアタックEX』があり、そもそも主訴が喉の痛みだけであれば風邪薬ではなく、『ペラックT』や『駆風解毒湯』など主訴に特化したほうが体に負担にならないことを伝えた。
     今回は、『パブロンSゴールドW』をお買い上げいただくことになったが、どのパブロンかは分からないということから、 未開封であれば返品できることを伝えた。
     この日記では何度も繰り返し書いていることではあるが、同じ銘柄のシリーズでも処方構成が違い、パッケージに書いてある効能が同じでも、実際の効き方や得意分野は異なるので、是非確かめてもらいたいところ。
     人に薬の購入を頼む場合は、特に気をつけて欲しい。
     でないと、頼まれる方も大変である。

     痰が絡んで喉がいがらっぽいと、客様から相談を受けた。
     発熱はしなかったらしいが、痰が絡んで出にくいということから体内が乾燥してる可能性をお話しして、『麦門冬湯』と『ブロン錠エース』を紹介したところ、後者をお買い上げいただいた。
     喉の症状で風邪の兆候が無い場合には、胃炎を起こしている可能性もあることを話して、症状が起きてる間は炎症を抑えるため夏野菜などを避けるよう伝えた。

     お客様から、サプリメントの『グルコサミン』はどれが良いか相談されたが、使ってみなければ分からず、単体で使っても効果を得られるかも確定はできないことを話したところ、病院でヒアルロン酸の注射を受けていることが分かった。
     そうであれば、不確実なサプリメントを使う必要性は無いようにも思われる。
     主訴は、膝が鳴ることだそうで痛みがある訳ではないらしい。
     担当医は薬を出したがらないそうで、それでいて相談をしにくいというお話だった。
     薬を出したがらないというのは悪くないと思うんだけど、相談しにくいというのは困ったもんである。
     また、担当医からは運動はするようにと言われていたそうなのだが、その理由を聞いていないと言うんで説明した。
     通常、人間の体の材料は血液で運ばれる訳だが、膝関節の周囲には軟骨に材料を運ぶための血管が通っていない。
     では、どうしているのかというと、関節と関節の間に滑液と呼ばれる液体に血液から材料が滲み出し、材料を届けているのである。
     ということは、膝の曲げ伸ばしの運動によって滑液を循環させないと行き届かないということだ。
     そして、未だに解明されていないが関節が鳴る原因の一つは、滑液内に生じた気泡が破裂する音だとも云われている。
     その気泡の破裂によって軟骨に衝撃がかかり、軟骨をすり減らしてしまうという説もあるのだが、一方で関節が鳴るだけで痛みを伴わないのであれば、治療の必要は無いという見解もある。
     つまりは、定期的に膝関節の検査を受けましょうというお話に落ち着く。
     そんなお話をして、本日のところはお買い物はナシ。
     納得していただけたかは、分からない。
     患者さんとしては、ズバッとした回答が欲しいところなんだろうけど。

     

  • 風邪薬は早めに乗り換えの検討を

     やや高齢のお客様が来店し、『パブロンSゴールドα』と他の『パブロン』シリーズとの違いを質問された。
     患者は成人の娘さんで、喉の痛みと37度までもいかない微熱というので、まず適応をしないことを伝え、同シリーズでは『パブロンエースAX』を勧めた。
     すると、4日ほど前から『パブロンSα』を服用しており、使い切ったため頼まれたと分かった。
     しかし 『パブロンSα』も喉の痛みに対しては弱く、そのうえ2日ほどで効果が得られないのであれば、症状に適応していないから乗り換えたほうが良いことを説明した。
     そして、ブランド名にこだわらなければ主訴に特化したものとして『ルルアタック EX』を紹介した。
     娘さんは、いつも喉の痛みを感じると、早め早めにと『パブロンSα』を服用していたようで、そういう使い方は現代薬では適さない。
     そういう使い方は、漢方薬の方が向いている。
     本当に初期の風邪の兆候なら『葛根湯』が使えるが、上半身を温めてしまうため、喉の痛みには『銀翹散』『桔梗湯』を、あるいは『駆風解毒湯』が有力候補だ。
     あと、栄養をつけさせるため食事をしっかりさせているというお話があったが、消化にもエネルギーが必要で風邪を治すエネルギーが削がれてしまうことと、なおかつ喉が炎症しているところに食べ物が何度も通るというのは、むしろ刺激になり悪化させてしまうため、消化の良い食事をして量を控えるようにと伝えた。
     本日さは、本人に確認してみるとのことでお帰りになった。
     ……応対している時には分からなかったけど、こうして文字に起こしてみると、お客様の対応を全否定していることに気づいた。
     反省(´・ω・`)

     『葛根湯』をレジに持ってきたお客様に、発熱や喉の痛み、咳のある風邪には適用しないことを伝えたところ、喉の痛みには何が良いか尋ねられたので、風邪の予感がする時には鼻水が出ていないことを確認して『銀翹散』を、喉だけであれば『駆風解毒湯』『桔梗湯』をと案内した。
     また、『葛根湯』を喉の痛むときに使うとすれば『桔梗湯』を併用する方法を伝えたところ、授乳中に使って良いか質問された。
     ありゃん(^_^;)
     そういうことは、早め早めにお話をお願いします。
     まぁ、その早め早めの確認は私の方がしなくちゃいけないんだけど、赤ん坊連れでもなければ、訊きにくいんだよねぇ。
     お客様には大丈夫であることを伝えたが、『葛根湯』は赤ん坊を興奮させて寝付きを悪くしてしまう可能性があり、『桔梗湯』も赤ん坊の便をゆるくする事例があるため、授乳後に服用するようお話しした。
     今回は『駆風解毒湯』と一緒に、常備薬として『葛根湯』もお買い上げいただいたので、『葛根湯』は家に置いておくよりも持ち歩いて、出先が寒かった場合に温まるためや、赤ん坊を抱っこしていて肩こりの時にも使えることを伝えた。

     

  • 海外に持っていく常備薬3選

     お客様が日焼け後のローションとことで『シーブリーズ』を求めて来店した。
     しかし、娘さんを日差しの強い海外に行かせるというので、涼感と爽快感だけの『シーブリーズ』より、日焼けした場合には炎症を抑える『桃の葉ローション』をとお勧めして、お買い上げいただくことになった。
     また、日焼けによる火照りを抑える物として『黄連解毒湯』も紹介した。
     その後で『セイロガン糖衣A錠』をレジに持っていらした。
     もとより『正露丸』は「飲む消毒薬」であるから、海外に行くのであれば常備薬として欠かせない。
    、しかし、『正露丸』から抗炎症作用のある成分を抜いたのが『セイロガン糖衣A錠』であるため、海外に持っていくのであれば『正露丸』の方が安心なことを伝えた。
     とはいえ、匂いが気になるというのも分かる。
     そこで、抗炎症のためには胃腸炎に使える『柴胡桂枝湯』を紹介した。
     海外でも風邪薬は入手できるが、胃腸炎の薬は、なかなか手に入らない。
     国内の総合風邪薬も、「発熱・頭痛・喉の痛み・咳・鼻炎」といった症状への効能は謳っていても、「吐き気」など胃腸の症状の風邪に適応する市販薬は、漢方薬以外には存在しない。
     その点『柴胡桂枝湯』は、胃腸炎の他に頭痛にも発熱にも対応できるため、応用範囲が広く、海外に行くさいには重宝するのだ。
     すると、鎮痛剤の相談を受け、娘さんは普段は頭痛薬も飲まないうことから、常用しないのは良いことであるものの、相性は忘れがちであろうから、成分表示は取っておく用お話した。
     そのうえで、『バファリンルナ i』の試供品をお渡しした。
     もし、ズキズキするような偏頭痛であれば、胃の不具合と関係する頭痛である可能性が高いため、そういう時には食事を胃に優しい物にすると頭痛も和らぐことを説明し、それこそ『柴胡桂枝湯』が使えることを教えると、一緒に購入された。
     他に、海外に行かせるのに必要な物はと尋ねられたため、抗生物質とステロイド剤の入った外用薬を持たせるように伝えた。
     虫刺されの薬を持っていくという人は多いが、実は力不足となる可能性がある。
     炎症を抑えるにはステロイド剤が頼りになるし、日本と違って海外では擦り傷程度でも感染症は怖いから、抗生物質はあった方が良い。
     『クロマイP軟膏』は両方を兼ねるから、持っておくと安心だ。
     という訳で私が勧める、「海外に持っていく常備薬3選」は、風邪や疲労にと効果範囲が広い『柴胡桂枝湯』と、食中りに『正露丸』、外用薬に『クロマイP軟膏』です。
     他の湿布なんかは、都市部なら現地で入手できるので。
     あと、向こうではシャワーのみの生活になると思われるので、疲れを癒やすためのシャワーの浴び方を案内した。
     具体的には、太い血管が通っていて皮膚が薄いところを重点的に浴びるということだが、例えば胸の辺りにシャワーを浴びても実は何にもならないので、首から背中にかけてや、太ももの内側などに浴びるのが効果的である。

     やや高齢のお客様が来店し、消毒用エタノールを求められた。
     目的が油性ペンによる服の染み抜きだそうなので、期待してるほどには綺麗にならないことと、より確実に落とすには除光液が良いものの今度し布地がボロボロになるか服の色も抜けてしまう可能性をお話しした。
     一応、ゼブラのサイトに染み抜きの方法が載っているが、クリーニングに出した方が良いと思われることを話しし、お客様はガッカリしてお帰りになられた。
     ゴメンね(´・ω・`)

    Screenshot of www.zebra.co.jp

     

  • 実測の体温計も一つは常備を

     『半夏瀉心湯』をレジに持ってきたお客様に使用経験を尋ねると、初めてとのことだったので『ギャクリア』(六君子湯)と比較して、『半夏瀉心湯』は胃のつかえ感などを下ろすのに役立ち、『六君子湯』は胃の機能が低下しているのを助けることを説明した。
     患者はご主で、飲み過ぎによる逆流性食道炎と考えている模様。
     ただし、病院での診断は受けていないという。
     まぁ、健康な人でも日に約60回は胃液が逆流していたりするし、疲労などは無いようなので、適応しそうなことを伝え、そのままお買い上げいただいた。
     ビールが好きなようだったので、事前に温かい物を飲んで胃に準備体操させることと、刺し身のツマの大根や揚げ物についてくるキャベツを積極的に食べるよう勧めた。
     大根もキャベツ、胃薬として働くので。

     お客様が、実測の体温計をレジに持ってきたので、念のため時間が5分から10分かかることを説明した上で、お買い上げいただいた。
     15秒とか早い物もあるけど、あれはあくまで予測値だから、やはり実測の体温計のほうが信頼できると思う。
     風邪気味とのことだったため、熱があっても疲労感が無いければ入浴して体を温めるよう勧めた。

     店じまいしてるところに、『パブロンエースAX』を欲しいというお客様が来店し、慌ただしくお会計となった。
     ただ、主訴は喉の痛みだけで、いつも同製品を使ってるとのことだったが、主訴の効能に絞ったほうが疲労しにくいことと、のどの痛みは風邪だけではなく胃炎が原因ということもあり得ることを伝えた。

     

  • 家にある薬を確かめておきましょう

     口内炎の薬を買いにいらしたお客様、すでに1週間以上経っていて、まだ痛みが強いというお話だったため、患部の修復よりも炎症を抑えることを優先するようお話しして、ステロイド剤の『ケナログ』を勧めお買い上げいただいた。
     よく口内炎になるということから、胃の状態が口に現れることを説明し、口内炎に気づいたら消化に良い食事をするよう勧めた。

     湿疹の薬を買いにいらしたお客様、患部は肘の内側で赤く血が滲んでおり、今まで『リビメックス』を使っていて効果が弱いようなので、ステロイド剤の『フルコート f』を勧めてお買い上げいただいた。
     家には、『ユースキンA』と『ユースキンI』があるそうなので、症状が軽くなったら乗り換え先として使えることを伝えた。
     お客様が帰られてから、内服薬に『消風散』を紹介し忘れていることに気づいた(;´д`)トホホ…

     お客様から、ご主人が悪寒と鼻炎と咳を訴えているというので『エスタックイブファインEX』を案内したが、容量の多いものを頼まれていて、これまで『新ルルA錠』を飲んでいたというお話から同シリーズを提案すると、名前が豪華(?)な『新ルルAゴールドDX』が良いかと尋ねられたので、主訴に合わせて『新ルルAゴールドS』を勧め、お買い上げいただいた。
     お客様から『葛根湯』はと尋ねられたが、咳があるときには駄目なことを伝えた。
     使うとすれば、『葛根湯桔梗石膏』の『新エスタックゴールド』か、『葛根湯』に『桔梗湯』を併用するという方法もあるにはあるが、鼻炎には効果が弱いと考えられる。
     そうそう、容量の多いものを頼まれたということだけれど、風邪薬は2日ほど飲んで効かなければ、乗り換えを検討することが必要なことも伝えた。

     

  • 患者さん本人にヒアリングできることが珍しいという現実

     お客様が『ベンザブロックL』をレジに持ってきたが、主訴は喉の痛みで鼻水も透明との事から、風邪薬よりも喉の痛みにターゲットを絞ってみてはと提案した。
     娘さんがヘルパンギーナ(いわゆる夏風邪)を患ったことから心配されたようだが、家に『葛根湯』があれば適応するタイミングなので使ってみてはともお話した。
     すると、普段は鼻風邪には『ベンザブロックS』というように症状別に使われてるそうなので、それは良い方法ですと伝えたうえで、『ペラックT』と『パブロントローチAZ』に『駆風解毒湯』を候補に挙げると、『ペラックT』をお買い上げいただいた。
     そして、体を温めておくことで炎症を抑えられることを伝えると、普段から温かい物を飲んでいるとのことだった。
     それは、なによりです(・∀・)
     ちなみに今回は鼻水があるため、鼻水の原因となる『桔梗湯』は候補から除外した。

     『パブロンキッズかぜ薬』を手に、鼻炎の棚で迷ってる様子のお客様がいらっしゃったため声を掛けたところ、連れてきている中学生の子供が喉の痛みと鼻づまりで、薬の年齢制限に困っていたとのこと。
     本人を連れてきて欲しいというのは、日記でも繰り返し書いていること。
     今回のように、一緒に来ていると嬉しくなってしまう。
     ワ~イ(∩´∀`)∩←こんな気持ち。
     本人にヒアリングすると、発症したのは3日ほど前からで、唾を飲むのも痛いということで、粉を飲めるようだったことから『桔梗湯』『葛根湯加川きゅう辛夷』を提案した。
     風邪への進行を考えると後者が有力だけれど、鼻づまりは片方だけで風邪の兆候は無いようだったので、本人の選択もあり『桔梗湯』を使っていただくことになった。
     『パブロンキッズかぜ薬』も、常備薬にとのことで一緒に購入された。
     また、年下の弟は咳があると相談を受け、今は教室にもエアコンがあり、夜よりも昼間の方が咳が出ているらしいということから、体内が乾燥してる可能性を説明し『麦門冬湯』も一緒にお買い上げいただくことになった。
     今回の患者さんである中学生の子供は、入浴して体を温めることや夏野菜を集中的に避けること、そして下半身の厚着をすることで症状を抑えられることを説明すると、良く理解されているようだった。
     たまに子供が一緒に来ていても、親が会計をしてる間に子供は他の売り場へ行ってしまったりするので、何だかもう「盆と正月が一緒に来た仮面」(『県立地球防衛軍』安永航一郎)みたいにメデタイ。

     

  • 養生の代案の勉強も必要

     お客様から、中学3年生の子供の鼻炎と喉の痛みに『エスタックイブファインEX』で良いか質問されたが、主訴を踏まえて『ルルアタックNX』と『エスタックNT』を勧めた。
     すると、明日からテスト期間になるというため眠くなる成分の入っていない『葛根湯加川きゅう辛夷』を案内してみたものの、粉が苦手とのことで『ルルアタックNX』をお買い上げいただいた。
     果たして、本当に粉が駄目なのか。
     もしかすると、眠くなる成分が入っていない方を選ぶ可能性はある。
     それは、本人にしか分からない。
     風邪の予兆であれば体力の消耗を一番避けなければならないので、消化にエネルギーを取られないよう食事は量を控えることと、できれば今夜は勉強しないようにと伝えた。
     まぁ、勉強をしないというのは心情的に無理か。

     お客様から、鼻づまりの相談を受け、数日前には頭痛と熱感があり、何か漢方薬を服用したそうなのだが内容は不明。
     現代薬っぽい名前だったと言うから『新エスタックゴールド』かもしれない。
     あれは、上半身を温める『葛根湯』に喉を冷やす『桔梗湯』を加えたものなので、鼻づまりには適さないかもしれない。
     鼻水は透明だったり色が付いたりというので『葛根湯加川きゅう辛夷』を考えたが、すでに日が経っていてて、なおかつ鼻汁が喉に落ちてくるとのお話から胃が弱っていることを考え『チクナイン』(辛夷清肺湯)をお勧めて、お買い上げいただき、入浴などにより体を温めるようお話しした。
     同伴の方からは、洗眼剤の『アイボンシリーズ』の違いを質問され、目的は仕事による目の疲れで痒みなどは無いようなので、無印の『アイボン』をお買い上げいただいた。
     そして、目の修復には長めにお風呂に入って血流を良くするのが効果的なことをお話してみたが、長湯は苦手だそうなので、目の周囲をお湯に浸したタオルで温めるよう勧めた。
     提案した養生にお客様が対応できない場合の代案もまた、大事なんである。
     その辺りの引き出しの少なさが、私の課題( ´Д`)=3

     

  • 安静にしていて起きる動悸は疲労が原因の一つ

     テレビで漢方薬の特集を見たとのことで、二十歳の娘さんの生理痛の相談を受けた。
     普段は『ロキソニン』を使用しており、テレビでは『当帰芍薬散』のみを取り上げていたようなので、『桂枝茯苓丸』も紹介して、うちのお店には置いていないものの、両者を合方した『婦人華』という物もあることを説明した。
     また、生理痛の痛み止めとして現代訳では『エルペインコーワ』も案内した。
     これは鎮痛剤だけではなく、子宮の収縮による痙攣も抑える成分が入っており、鎮痛剤単体よりも効果を期待できる。
     他に、お客様自身の動悸についても相談され、安静にしていても起きるものの病院の検査では不整脈以外は無く、更年期障害かもとのことから『加味逍遥散』を紹介した。
     動悸の原因の一つとして、疲労などにより心肺機能が低下したことにより、かえって心臓が頑張ってしまっているということがある。
     『加味逍遥散』の効き目は穏やかだが、優しくマッサージすることで疲労を取るように作用し、心臓に無理して頑張らなくても良いんだと気づかせる。
     まずは二人で、『当帰芍薬散』を試していただくことになった。
     鎮痛剤の多用は、体が次第に慣れてしまって将来的に大病したときに効きが悪くなり困るかもしれないことを伝えた。
     ところで、そのテレビ番組では風邪だからといって『葛根湯』とは限らないという話もやっていたらしい。
     ううむ、見ておきたかったな。

     お客様から、『ルルA錠』と『新ルルAゴールド』の比較を尋ねられたが、主訴は悪寒と頭痛と関節痛だというので、『ルルアタックFX』の方が適応すると考えられることをお話したうえで、発熱前であれば『葛根湯』をと提案したところ、興味を持たれたため、発熱時の『麻黄湯』と解熱後の『柴胡桂枝湯』も紹介した。
     出先に持ち歩くには粉が便利なことをお話してみたけれど、苦手とのことで今回は『葛根湯』の液剤を購入された。