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  • 手間をかけるか薬に頼るかの選択

     外国人のお客様が来店し、通訳の人を介して『新ブロン液エース』を使うのと風邪薬を使うのとどちらが良いかと相談された。
     主訴は咳と鼻炎で、鼻の症状があるのであればと『ルルアタックNX』を提案したところ、鼻汁が喉に落ちてくるという話があったため胃が悪くなっている可能性を説明し、『チクナイン』(辛夷清肺湯)も紹介した。
     ただ鼻炎はそれほどでもないというので、温かい物を飲んで下半身を厚着してしのぐ方法をお話ししたうえで、手間をかけるか薬に頼るかの選択ですと伝えると、『新ブロン液エース』を購入された。
     入浴できる環境ではないそうなので、シャワーを首筋や背中に重点的に浴びるよう勧めた。

     やや高齢のお客様が『新ルルA錠』をレジに持ってきたが、主訴を確認すると喉の痛みと声嗄れだというので、『新ルルゴールドS』の方が向いてることをお話しした。
     また、他に症状は無いそうなので効能に絞って『ペラックT』や『駆風解毒湯』あるいは『響声破笛丸』を使ってみてはと提案した。
     本日のところは、『新ルルゴールドS』をお買い上げとなった。
     そして声を出すのにだいぶ無理をされているようだったので、喉に負担をかけない発声方法を教えた。
     いわゆる声帯の振動だけで声を出していると喉に負担がかかるので、頭蓋骨をスピーカーの反響板のように使うのである。
     舌先を下の歯列の裏側につけて、舌をアーチの形にする。
     これにより息を上の歯列の裏側に当てるようにして声を出すと、普段よりやや低い声になるはずである。
     こうすると上顎で音が反響し、鼻のすぐ横辺りを指先で触ってみれば振動しているのが分かるはず。
     振動してるのが指先で分かるようなら、上手く発声できている証拠である。
     声を出す仕事をしている人などは覚えておくと、声の通りが良くなり喉への負担も少なくなるのでお試しあれ。

     

  • 併用が大丈夫な薬でも無駄にならないかにも注意を

     お客様から喉の痛みに『エスタックイブ』を飲んでいて、『パブロンのどスプレー365』を使って良いか尋ねられた。
     その組み合わせに問題は無いものの、同時に使ってもあまり意味は無いかもしれないとお話しした。
     というのも、お客様は喉の痛み以外の症状は無く、『パブロンのどスプレー365』は消毒薬であって炎症を抑える物ではないから。
     お客様には、咳止めや鼻炎の成分も入った『エスタックイブ』を中止して、喉の痛みに特化してはと提案し、内服薬には『ペラックT』を、のどスプレーには抗炎症剤のアズレンを紹介し、後者をお買い上げいただくことになった。
     すると、病院では抗生剤が処方されたというので、副作用により体内が乾燥している可能性を考え『麦門冬湯』も紹介したのだが、前に飲んで効かなかったと断られた。
     まぁ、喉の痛みには弱いかな。
     それから他に、歯医者で歯の神経を2週間ほど前に抜いてから、右目の瞼が痙攣して重い感じがするとのことで、お客様からは三叉神経痛かと相談された。
     歯科医からは神経を抜いたこととは関係無いと言われたようだが、お客様としては話を聞いてもらいたかったようでもある。
     また、鍼治療を受けている腰が雨で痛むとのお話だったから周囲を温めてみるよう勧めたところで、目についても同様にお湯で濡らしたタオルを使い温めてみてはと提案した。

     お客様が、『イソジンうがい薬』と『マードレトローチ』と『エスタックイブ』を持ってきて、併用について相談を受けた。
     主訴は喉の痛みで他に症状は無いというお話から、咳止めや鼻炎薬も入っている『エスタックイブ』については使い時ではないと思われることと、喉の消毒が刺激になるかもしれないので『イソジンうがい薬』も避けた方が良いとお話しした。
     そして、お客様が直前に『ペラックT』のパッケージを手にされていたのを見ていたので、喉の痛みに特化するよう提案したところ、喉の手前が腫れていて扁桃炎を起こしやすいというため『駆風解毒湯』も候補に加えた。
     今回は、『ペラックT』をお買い上げになり、お客様には喉の刺激にならないよう消化に優しいスープ系の食事をするように勧めた。

     

  • 喉が痛む時に共通する手立ては一つ

     『葛根湯』を手にしたお客様から、高校生の娘さんの喉の痛みに漢方薬をとの要望を受けたので、上半身を温める『葛根湯』は適さないことを説明したうえで痛み方について尋ねると、詳しくは聞いていないとのことだった。
     喉が痛いという場合、喉の手前側が痛いとか奥の方が痛いといったような患部の場所と、ズキズキするヒリヒリするといったような炎症しているのか腫れているのか乾燥しているのかなど症状の違いがあるので、そこは代わりに買いに来るさいには確認しておいてもらいたいところ。
     喉の手前側が痛む場合には外敵と戦っている炎症と考えられ、奥の方であれば胃炎などによる炎症の可能性も想定しなければならない。
     今回は、患部の場所も状態も不明なため、患部を冷やす『桔梗湯』と、患部を冷やしながら熱を発散する『駆風解毒湯』に、患部を潤す『麦門冬湯』を案内してみたところ、『駆風解毒湯』をお買い上げいただいた。
     患部の場所や状態が不明でも、喉が痛む時に共通する手立ては一つ。
     普通の食べ物が喉を通るだけでも患部には刺激になるから、喉にも内臓に負担がかからないよう消化の良い食事にすることが大事なので、それをお客様に伝えた。

     親と一緒に来店した高校生から喉飴を注文され、医薬品と医薬部外品があることを説明したうえで売り場を案内した。
     喉は手前側が痛むようなので、消毒系の医薬部外品よりも、抗炎症の『パブロントローチAZ』と患部を冷やして熱を発散する『駆風解毒湯』を紹介したところ、前者をお買い上げいただいた。
     どうやら漢方薬の味を気にされたようだが、生薬ごとに味が違い、代表的な『葛根湯』は苦いのと辛いのが入っているため飲みにくいことを説明した。
     でも肝心の本人は他の売り場の方に行ってしまったため、母親に消化に良い食事をするようにと伝えた。
     高校生にもなったら、自分の体のことであるから自分で責任を持つようにして欲しいと思うんだけどな。

     

  • 『葛根湯』を飲むタイミングは早ければ早いほど良い

     先日、高血圧の薬が処方されていて他の店『麦門冬湯』を売ってもらえず、うちで『駆風解毒湯』を使って頂いたやや高齢のお客様が再訪し、追加を購入された。
     特に問題は出ておらず、体調も良好とのこと。
     ただ、担当医には使ったことを報告するようお願いした。
     『麦門冬湯』を売らなかった薬剤師さんの慎重な対応の方が、本来の対応でもあるので。

     お客様から『命の母』を求められ、『命の母ホワイト』と『命の母A』のどちらなのかを尋ねたところ、違いを訊かれたため、更年期障害などの症状が身体面であれば『命の母ホワイト』が適応し、精神面に不安感やイライラなどが現れていたら『命の母A』が適応をすることを説明した。
     以前に『命の母A』を使ったというお話もあり、そちらの購入を決められた。
     他に、高校生の風邪の相談を受け、薬は症状別に選んで使っているというので、それは良い方法ですねとお話をしたが、使っている薬の銘柄は覚えていなかった。
     ありゃん(^_^;)
     喉が痛くなることが多いそうなので、『ルルアタックEX』と『ベンザブロックL』に『パブロンエースAX』をを紹介したところ、どれかが眠くなったことがあり避けたいとのことだったので、成分表示を取っておくようお話したうえで、比較的処方が単純な『ルルアタックEX』を勧めてお買い上げいただいた。
     また、風邪の初期であれば『葛根湯』『桔梗湯』を組み合わせる方法と、鼻水が無い喉の風邪には『銀翹散』が眠くなる成分が入っていないことを説明すると、『葛根湯』も一緒に購入された。
     『葛根湯』を飲むタイミングは早ければ早いほど良いから、家に置いておくよりも持ち歩いて、出先で悪寒や頭重感などを「気のせいかな?」レベルで感じた時に服用するようお話した。

     

  • 患者本人が気がついていない原因を想像できるか

     お客様から病院で処方されている目薬と同じ物をと注文されたのだが、一つは炎症を抑えるステロイド剤で、もう一つはドライアイ用の物が処方されており、ステロイド剤については市販されていないことを説明したうえで『新緑水』を案内した。
     ただ、主訴は目のゴロゴロ感とドライアイということだったので、他に『スマイルコンタクトEX』も候補に挙げ、コンタクト専用という訳ではなくコンタクトをしていなくても成分による効能で検討することになりますとお話しした。
     今回は『新緑水』をお買い上げいただいたが、週の半分はシャワーだそうなので入浴が大事なことと、目の周囲にシャワーを浴びてみたりして温めるよう勧めた。
     目の材料を運ぶのも不要な物を回収するのも血液だから、とにかく血流を良くしなければ。

     やや高齢のお客様から、咳と喉の痛みに漢方薬を希望されたのが、高血圧の薬を服用しているそうで他店の薬剤師から『麦門冬湯』を紹介されたものの、売ってはもらえなかったとのこと。
     随分と慎重な薬剤師さんなんだなぁと、感心してしまった。
     そこは、見習わなければいけないかもしれない。
     心配であれば半包から試してみてはと提案したうえで『麦門冬湯』を勧めてみたが、やはり薬剤師さんの発言には重みがあり避けたい様子だったのと、咳よりも喉の痛みの方が今は気になるというお話から『駆風解毒湯』を紹介して試していただくことになった。
     また、同様の症状は風邪ではなく、逆流性食道炎でも起きることを伝えておいた。
     一般に、健康な人でも一日に50回くらいは胃液が逆流しているくらい珍しくないことで、それが症状として現れるのは過食や疲労、年を取ってくれば機能低下により修復が追いつかなくなるから。

     以前に、長引く微熱と悪寒に『柴胡桂枝湯』を使っていただいたお客様が来店し、その時には天井にカビがあるという話からそれが原因ではないかと推測していたのだが、今日お話を伺ったところでは、糖分を控えるようにしたら治ったとのことで、それは自分で調べたのだそうだ。
     かなりの甘い物好きらしく、確かに甘い物はリラックス効果がある一方で体の機能も緩んで低体温になったり免疫力も衰えるため、ありえる話だと思う。
     知識としては知ってはいたが、当時は思いつきもしなかった。
     ううむ、ヒアリングが足りなかったか(^_^;)
     そういえば自分自身も、微熱と吐き気が続いていたことがあって『柴胡桂枝湯』を服用し、やがて吐き気のある咳に移行したため『半夏厚朴湯』に変更したのに回復せず、『神秘湯』に乗り換えてようやく改善したことがあるのだが、後で数日前に鉄道模型のレールを磨くのに溶剤を使っていたことに気がついた。
     私は溶剤アレルギーなので、それで喘息を起こしていたのだ。
     本人が気づかないくらいなんだから、もしその時の私が患者としてドラッグストアーを訪れたとしても分からなかったかもしれない。
     なので、患者さんには店頭で思いつく限りのお話をお願いしたいし、私の方も想像力を働かせてヒアリングしなければと思う。

     

  • 濡れた咳から乾いた咳への移行もあるので注意

     お客様が『ダスモック』(清肺湯)と『カンポアズマ』を見比べていたため声をかけたところ、今の主訴は咳で1週間ほど前に鼻水が出て風邪だと思い『葛根湯』を服用したとのこと。
     そして咳になり『麦門冬湯』を服用したものの、また鼻水が出たので今度は『小青竜湯』を服用したという。
     パッケージに咳のことが書いてある『竹茹温胆湯』について質問されたが、これは疲労が残っている咳の場合に適応することを説明した。
     また、『葛根湯加川きゅう辛夷』ついても訊かれ、鼻水と鼻づまりを行き来するような場合に適応しますと伝えた。
     目の前での咳の音からするとカラ咳なのは明らかで、風邪で胃を悪くしていると考えられるため『麦門冬湯』継続して下半身を積極的に温めるよう勧め『麦門冬湯』をお買い上げいただいた。
     上半身を温める『葛根湯』を継続していると体内が乾燥して咳になるため、お客様が『麦門冬湯』に切り替えたのは適切な判断だと思う。
     ただ、鼻水に『小青龍湯』というのは基本ではあるものの、『葛根湯』よりも温める力が強いため咳の原因になってしまったようにも思われる。
     一方、『小青龍湯』は冷えて出る「濡れた咳」には適応するので、まったくのハズレではなかったとも考えられ、なかなかに難しいところ。
     当初は鼻水があったことからすると、冷えによる咳だったためその時は『麦門冬湯』が効かず、『小青龍湯』を使ったことで乾燥の咳に移行してしまった可能性も考えられる。
     もし鼻水が出ている時に咳もあったとするのなら、『カンポアズマ』の方が適したかもしれない。
     『カンポアズマ』は『小青龍湯』と同じく冷えが原因の咳に適応しつつ、『小青龍湯』ほどには上半身を強く温めたりしないので。

     お客様から『ヒビケア軟膏』がヒビ割れに合うか訊かれ、指先が割れていることを確認して適応することをお話して、お買い上げいただいた。

     お客様から、子供の喉が腫れやすく受験生なため発熱に備えた常備薬をと相談されたが、14歳ということでアセトアミノフェン一択なことを伝えると、以前に処方された『カロナール』が家にあるとのこと。
     『カロナール』の主成分がアセトアミノフェンだから、そのまま使えることをお話した。
     また、『ペラックT』を使ったことあるそうなので、喉の痛みにはそちらを先に使うよう勧めた。
     それから、扁桃炎で喉が腫れるのであれば『駆風解毒湯』も使えるが、喉の違和感や奥の方がヒリヒリと痛む場合は、ストレスによる胃炎の可能性を話ししたところ、テスト前に下痢になるというので『桂枝加芍薬湯』を紹介し、同じくストレスの軽減にと『半夏厚朴湯』を案内した。
     『桂枝加芍薬湯』がストレスによる胃から下の不調に対応するとすれば、『半夏厚朴湯』は上半身に効果を発揮し、特に緊張すると息苦しくなったり咳払いが多くなる人にお薦め。
     あと、受験生の親のストレスにも適応するので、お試しください。
     そんなお話をして、今日のところは家にある物て対応できるため、お買い上げは無しとなった。

     

  • 相談してもらうのが当たり前になれば良いのにね

     喉の痛みを訴えるお客様が来店し、お話を訊くとそんなに熱は出なかったものの風邪をひいて、何か現代薬を飲んでいたという。
     何を飲んでいたかは不明だが、今回は漢方薬でとのリクエストを受けたため、まず『駆風解毒湯』を案内した。
     そして体内が乾燥してる可能性をお話しすると、朝方に口が渇くことと喉の痛みは弱いそうなので、上半身を潤す『麦門冬湯』を使っていただくことになった。

     家族が腰痛とのことでお客様が訪れ、どの薬が良いか尋ねられたので、成分による鎮痛効果と浸透力の違いを説明した。
     そして念のため他に服用している薬があるか確認したところ、糖尿病の治療中で薬の内容が分からないということから、体内に浸透しにくいインドメタシン製剤を案内し、ローションタイプをお買い上げいただいた。
     お客様には、外用薬も内服薬との併用を避けなければならないケースがあることを説明し、おくすり手帳を持参していただくようお願いした。

     やや高齢のお客様が、「湿布どこー! 湿布どこー!」と叫んで店内を走り回られるのでビックリした。
     慌てて駆けつけ売り場を案内すると『サロンパス』を選ばれたが、お話を訊くと仕事で手を痛めたということと、動かす部分でもあるので塗る物を提案して『トクホンチールOX』をお買い上げいただいた。
     お客様からは、家で洗い物をするから塗る方が便利と言ってもらえた。

     

  • 患者さんの希望に沿うことの難しさ

     夫婦のお客様が、数種類ある『葛根湯』で迷っている様子だったので声を掛けたところ、ご主人が喉が痛いとのこと。
     そして、喉の痛み以外の症状は無いと言うので『駆風解毒湯』を紹介したうえで、風邪が気になれば『銀翹散』も候補になることを説明した。
     すると、喉はそれほど痛くなくイガイガする感じがするということから、胃炎の可能性をお話しして『麦門冬湯』を提案した。
     こんなふうに、お話をしていくうちに主訴が最初に聞いたのと変わってくることがあるため、ヒアリングというのは案外と難しい。
     そのうえ今回は、あくまで『葛根湯』を希望されたため、『桔梗湯』を併用する方法もお知らせしたうえで、『葛根湯』の種類自体は生薬の濃縮の違い程度で、どれを選んでも基本的には変わらないことをお話しして、お買い上げいただいた。
     本当のところは、上半身を温める『葛根湯』では、ますます患部が乾燥してイガイガしてしまう可能性があるし、濃いタイプだと温まりすぎて胃が気持ち悪くなるケースも想定される。
     しかし、本人の望む物を提供するのは小売業の基本だし、医療現場でも説明して納得していただいたら治療方針を決定するのは患者さん自身という考え方がある。
     ただ、栄養ドリンクの『ユンケル』や『ハイクタンD』にも興味を持たれたため、栄養ドリンクを体で処理をするのにもエネルギーを必要とするため、かえって体の負担になる可能性を伝えた。

     『ストナデイタイムをレジに持ってきたお客様に症状を尋ねると、鼻水もクシャミも無く、主訴は咳と痰と喉の痛みだと言うので『パブロンエースAX』を勧めたところ、『パブロンSゴールドW』を飲んで効いた気がしないため、他社製品を選んだということだった。
     実のところ、同じブランド名がついていても名前に数字や記号があると内容は似て非なる物だから、乗り換えるのであれば同じブランド名か同じ会社の製品の中で乗り換えた方が良い。
     下手に他社製品に乗り換えてしまうと、実は同じ成分の薬だということがあり得るのだ。
     しかも今回の場合、主訴と薬の内容が合っていないときている。
     他社製品を使いたいと言うお客様の希望を汲んで、『ルルアタックEX』を紹介して、お買い上げいただいた。
     痰の面倒は見てくれないが、喉の痛みを軽減できれば「効いた」と感じてもらえるだろうと判断したもの。
     それと、痰の原因になるキュウリやトマトといった夏野菜は避けるようお話しした。

     

  • 患者本人でないと選択肢を増やしにくい

     お客様が、『新ルル A 錠』をレジに持ってきたが、患者は成人の娘さんで、主訴は喉の痛みと鼻炎であるらしい。
     鼻水は透明で咳も無いそうだから、同シリーズの『新ルル A ゴールドDX』 を勧め、変更となった。
     本当のところ、透明な鼻水は内臓が冷えているのが原因だろうから、温かい物を飲んでお腹周りを温め、喉の痛みに『ペラックT』や『駆風解毒湯』を使えば、それで充分だと思われる。
     でもまぁ、本人でなければ、そう説明しても選択肢にはならないだろうしね。

     『パブロンSゴールド W』をレジに持って来たお客様に症状を尋ねると、患者はご主人で喉の痛みと熱感を訴えているらしい。
     発熱はまだ無く咳も無いというので、喉の痛みにターゲットを絞り『パブロンエースAX』と『ルルアタックEX』を紹介したところ、銘柄にこだわりは無いとの事から後者を購入された。

     『駆風解毒湯』を手にされたお客様から、扁桃炎の相談を受け、比較として患部を冷やす『桔梗湯』を紹介したうえでお買い上げいただいた。
     患部を冷やしつつ熱を発散する『駆風解毒湯』に対して、『桔梗湯』はストレートに冷やすため、人によってはお腹をゆるくするぐらい冷やす力があることを説明したので、今回は冷えを避けたようだ。

     やや高齢のお客様が『ベンザブロックL』をレジに持ってきたが、患者はご主人で微熱があり悪寒を感じて喉の痛みがあるらしい。
     ただ、咳や痰は無く鼻炎も無いそうなので、喉の痛みにトラネキサム酸の入っている『ルルアタックEX』の方を勧めて、変更することとなった。
     お客様が「自分でくればいいのにね」とおっしゃっていたので、症状を突っ込んで訊いてみるようお話ししてみた。
     あんまり詳しく訊かれれば、それが面倒になって自分で来るかもしれません(笑)

     

  • 質問するのを忘れて本末転倒

     お客様が『ベンザブロックIP』を購入されるさいに症状を確認したところ、熱感はあるが熱は計っておらず、主訴としてはだるさだという。
     そのままお買い上げいただいたけど、風邪を治すエネルギーが消化に使われるとますますだるくなるので 食事の量を控えるか、噛まずに食べられるスープ物にするよう勧めた。
     初めに相談してもらえれば、『柴胡桂枝湯』を案内したいところだったんだけどねぇ……。

     乳幼児を連れた夫婦のお客様が、総合風邪薬を見ていたので授乳の有無が気になり声をかけたところ、『葛根湯』『銀翹散』の違いを質問された。
     前者は上半身を温めて風邪を治し、後者は上半身を冷やして風邪を治すことを説明した。
     もっと具体的に言うのなら、『葛根湯』が適応するのは悪寒や締め付けられるような頭痛、鼻水といったように「寒いと増悪する」症状に適している。
     反対に、「温まると増悪する」ような喉の痛みやカラ咳には適さず、発熱してから使うのは遅い。
     『銀翹散』の方は、上記の反対で特に喉が痛い場合に適応し、気をつける点としては鼻水の有無を確認すること。
     今回の患者は奥さんで、主訴の喉の痛みと頭痛だというお話から、鼻水が無いことを確認し、『銀翹散』を勧めてお帰りいただいた。
     あっ、しまったΣ(゚Д゚)
     お客様が帰ってから、授乳の確認をし忘れたことに気がついた……。
     『銀翹散』は授乳中でも問題は無いけれど、赤ん坊の便がゆるくなる可能性は否定できない。
     これが『葛根湯』だと、赤ん坊が興奮して寝付きにくくなる可能性がある。
     だから、通常の服用の仕方の食感ではなく、授乳後に服用するよう説明するようにしてたのに、すっかり忘れてしまった。
     こんなことでは、イカンのである。

     夫婦で来店されたお客様が『駆風解毒湯』を購入されるさいに使用経験を尋ねると、最初は訝しがられてしまった、ガラガラとうがいをするように飲むと効果的なことを伝えると興味を持たれた。
     喉が痛いのはご主人で、喉の痛みだけの場合は胃炎の可能性もあることをお話しすると思い当たるようなので、喉が痛む時には風邪なのか胃炎なのか、どちらにしても消化の良い食事をして胃を休ませてあげると症状が軽減することを伝えた。