• タグ別アーカイブ: 風邪
  • 何年も前に受けた診断は再受診してみよう

     風邪薬の棚で迷っている様子のお客様がいたので声を掛けてみたけど、「大丈夫です」と断られた。
     でも『パブロンSゴールドW』をレジに持ってきたさいに改めて、痰や咳があるのか尋ねたら、主訴は発熱と節々の痛みだという。
     そして、痰は絡んでるそうなので色を訊いてみたら、確認していないそう。
     ふむぅ、痰に色が付いていればウイルスなどの死骸で風邪と戦ってる最中、透明なら戦いは終わって体内が乾燥していると見立てることができるんだけどな。
     それによって、まだ発熱を支援するべきか、もう解熱して良いかが決まる。
     いずれにしても、咳が無いのであれば発熱に的を絞って『ルルアタックFX』をと提案すると、変更して購入された。
     あと、栄養ドリンクについて質問されたけど、すでに食欲が落ちているという事から、体には風邪を治すことに専念してもらい、解熱後の回復期に使うよう勧め、『柴胡桂枝湯』を紹介した。
     風邪をひいて慌てて栄養ドリンクを摂取するというのは、まだ残弾があるところに弾込めをさせるようなもので、そこに人員を割いてしまうと、かえって戦いを中断させてしまう。

     やや高齢のお客様がいらして、膝痛の相談を受けた。
     暑さ寒さは関係無く、たまになるというお話だったので、ひとまずフェルビナク製剤とインドメタシン製剤を案内した。
     そして詳しくお話を訊くと、整形外科でヒアルロン酸の注射を3回ほど受けたものの効果は感じられなかったそうな。
     インドメタシン製剤の『ハリックス55IDプラス』を使って頂くことになり、さらにお話を訊くとウォーキングをしているというのだけれど、それが毎日少しとか定期的ではなく、長距離をたまにやるらしく、そのうえ靴の外側が擦り減るというお話。
     たまに運動をまとめてやるのは、体の負担が大きくて駄目ですよぅ(^_^;)
     そうお話したら、さらに昔には腰椎に異常があると診断され、当時は治療できないと言われて放置しているとか。
     異常の内容は分かりませんが、無意識に庇って歩き方が偏っていて靴の減りや膝痛にも影響してるんじゃないでしょうか。
     『疎経活血湯』を紹介しつつ、20年以上も前の話であれば治療法が出来ているかもしれず、改めて受診してみるように勧めた。
     私も歯列矯正から始まって、矯正だけでは治らないからと大学病院を紹介されたら顎関節異常症と診断され、そのうえ珍しい症例なので研究させてくれたら手術代を大学病院で出しますという事になった。
     入院してる時に、カーテンの向こう側で担当医と偉い先生が話し合ってる声が聞こえ、「学会で発表した、あの方法を試してみたら?」とか言ってたのが、軽くガクブルだったけど。
     何年も前に受けた診断をそのまま放置しているのであれば、受診してみるのも良いかと思われ(・o・)ノ
     ああ、自分の乱視も20年前に診察してもらった時には、手術をしたうえでメガネを使って補正するのがやっとと言われたけど、今なら少しは改善策があるのかなぁ?
     縦書きの本なら同じ行が二行続くだけなんだけど、横書きだと字が重なって読みにくいんだよねぇ(;´Д`)

     

  • 「この料理人は駄目だな」と勝手に認定

     お客様から『トラフルBBチャージ』が口内炎に適応するか質問され、『チョコラBB』と同じで抗炎症よりも患部の回復に主眼を置いた薬であることを説明した。
     使うのは中学生の子供だそうで、痛みが強ければ『トラフル錠』や『黄連解毒湯』をと案内すると、痛みはそれほどではなく、原因も頬を噛んでしまったせいらしいことから、『トラフルBBチャージ』をそのまま購入して頂いた。
     ただ、もし頬を噛みやすいようだと噛み合わせに問題がある可能性もあるためその点を尋ねたところ、歯列矯正を予定しているそう。
     自身も歯列矯正をしたことがあるそうで、私は歯列矯正どころか顎の骨の手術まで必要になってしまったため、食事か大変だったというお話をお互いにした。
     普通に食事ができない間は、一度調理した物をミキサーにかけてペースト状にして飲んでいたんだけど、醤油ベースの味付けがしてある日本料理って、ミキサーでペースト状にすると似た味になっちゃうんだよねぇ。
     それをミキサーを使わずに、すり鉢で潰し裏ごししてペースト状にすると微妙な味付けが残ることが分かり、手間をかけて加工していた。
     たぶん、高速回転による遠心力が関係してると思うんたけど詳しくは知らない。
     でも、テレビの料理番組なんかでミキサーを使ってるのを見ると、「この料理人は駄目だな」と勝手に認定してる( ̄▽ ̄)
     おっと、話が逸れた。
     やはり歯列矯正中は、口の中が荒れがちになるので、皮膚の再生を目的とした食事での養生が必要なことを伝えた。

     『冷えピタ』の売場を訊かれ、お客様を案内しつつ症状を尋ねると、ご主人が微熱だとのこと。
     微熱のうちは『冷えピタ』や『熱さまシート』でも良いですが、熱が高くなってきたら太い血管の通った首の後ろを冷やすために、水枕を使ったほうが良いことをお話した。
     それから、微熱を風邪の初期とか「たいしたことない」と思って油断しないようにとも。
     脅す訳じゃないけど、疲労していると熱が出せないという事も考えられ、しかも風邪をひくという段階で体の抵抗力が落ちているから、微熱のまま風邪が進行して肺炎だの胃腸炎だのになってしまうという事もありえる。
     なので、微熱の時には『葛根湯』じゃなくて『柴胡桂枝湯』で下支えをした方が良いんだけど、今回は薬の話までには行かなかったため、食事をして消化吸収によりエネルギーをロスしないように、食欲があっても食事を控えさせてくださいという話に留めた。

     

  • 本当は怖い、「薬は怖い」という風説

     娘さんから点鼻薬の『スットノーズ』を頼まれたというお客様、でもαなのかZなのかまでは聞いておらず、症状も鼻水なのか鼻づまりなのか分からないそうな。
     子供のお菓子を買ってやるんじゃないから、その辺は確かめてきてくださいな。
     その昔、『機動戦士ガンダム』のガンプラを頼まれたのに、『機動戦隊ガンガル』を買って帰り子供に泣かれるという悲劇もあったそうですしヽ( ´ー`)ノ
     『スットノーズα』をお買い上げ頂くことになり、鼻水と鼻づまりどちらの症状にせよ、積極的に温かい物を飲んだりお風呂に入ったりするよう勧めたら、娘さんは冷え性とのこと。
     そして、寝る時に靴下を履いてるようだというので、それも控えるようお話した。
     人間の体というのは容易にサボりがちだから、寝るときにまで靴下を履いてしまうと、「自分で温めなくてもイイんだ」と学習してしまい、ますます冷え性になってしまう。
     でも、確かに足を温めるほうが眠りの質が良くなるため、お勧めはアンカや湯たんぽを使う方法である。
     アンカなら熱く感じれば蹴り出したり、湯たんぽなら目覚める頃には冷めていて、体のサボり癖を防げるので。

     皮膚の痒みの相談で、お客様が来店。
     病院からはアレルギー用の目薬が処方されていて、その目薬が喉に落ちてきたのを飲んでから発症した気がするというお話。
     薬疹というのはありえるものの、そうであれば使った薬の情報が無ければ判断のしようも無い。
     しかし、お薬手帳も現物も持ってきていないという。
     ふむぅ、アレルギーの種類や傾向も知りたいところ。
     使っている薬が分かれば、推理もできるんだけどなぁ。
     皮膚の痒みの方はというと、患部を掻き過ぎて体液が滲んでいるというお話だから、ステロイド剤を提案すると、即座に嫌と強く拒否された。
     以前にステロイド剤が処方されて使ったことはあるらしいのだけれど、それで何か問題が起きたのかというとそう事実は無く、ただステロイド剤は良くないという話を人から聞いた模様。
     しかも、ステロイド剤は大きく分けると「最も強力(Strongest)」「かなり強力(Very strong)」「強力(Strong)」「中程度(Medium)」「弱い(Weak)」と5段階あるんだけど、その事は知らなかった。
     そのうち市販薬では、どんなに強くても「強力(Strong)」までしか無い。
     ステロイドの風評の弊害のほうが、問題なんじゃないかと思う。
     強い痒みを我慢して我慢しきれず、患部を掻き崩するということは、細菌感染を招く危険性だってあるんだから。
     確かに長期連用は避けなければならないが、痒みが強い一時的に用いて、弱まったら使用する薬も乗り換えるという運用をすれば良い。
     この辺りは風邪薬なんかもそうだけど、一つの薬で最初から最後まで賄おうという考え方から改めないと、「薬は怖い」とか何が何でも「薬は駄目」という風説が独り歩きして、本当に必要な人や場面で使われず症状を悪化させてしまうことになりかねない。
     それはともかく、段階があることを説明し、一番弱い部類の『ロコイダンクリーム』を案内すると、今度は「知らない薬は嫌」と拒否されてしまった。
     ええん(^_^;)?
     『ロコイダン』自体は市販品では決して無名ではないし、それでは使ったことの無い薬は、ほとんど「知らない薬」じゃないのかと。
     同じ棚に並んでいた『クロマイP軟膏』に興味を持たれたのは、名前を知ってるからなのか。
     でも、ステロイド剤として弱いのは良いとしても、患部が化膿している訳でなければ抗生物質は不要だと考えられることを説明した。
     すると今度は、肌が弱いから「強いのは嫌」と言われた。
     これも多くの人が勘違いしていることで、敏感肌とかアレルギー体質といっても、何が反応するかは最終的には相性で決まるため、薬の効果としての強弱はあまり関係無い。
     アトピー性皮膚炎の私なんかは、化繊だろうが天然素材だろうが、初めて肌に触れると大抵は痒くなってしまう。
     それこそ、衣替えの季節になって白衣を半袖から長袖に変えてから数日は、今まで袖が掛かっていなかった腕の部分が痒くなった(ノД`)
     なので、衣替えの季節には『十味敗毒湯』が手放せない私。
     お客様にも薬の強弱とは直接的に関係無いことをお話したうえで、弱い物を希望しているため『ムヒ・ベビー』を案内すると、虫刺されの『ムヒS』と同じ物と勘違いされたのか、「ムヒはしみるから嫌」と拒否された。
     ………もう、どうして良いのか分らない。
     そこへ他のお客様がレジにお会計にみえると、「お薬手帳を持ってくる!」と言って帰っていかれた。
     ああ、怒らせてしまったか。
     あれは、来ないパターンだ。
     後で振り返ると、抗生物質は不要だけど『クロマイP軟膏』を売っておけば良かったか。
    「不要な成分は使わないほうが良い」という考えに囚われていたのは私の方だなぁ、と反省(´・ω・`)

     

  • 人という字は、一方の人が片方の人に寄りかかってる

     お客様から目薬を希望され棚を案内したところ、主訴は疲れ目で、原因は寝る前に部屋の明かりを消して暗い中でスマホゲームをしているからというお話。
     お説教したいのはやまやまなれど、休みの日には一日中お酒を飲んでるような私には、その資格は無いヽ( ´ー`)ノ
     なので、これはお説教ではなく職務上の情報提供ですが、目に一番良くないのは「暗いところで物を見ること」です。
     よく親や教師なんかが、「ゲームをし過ぎると目が悪くなる」というような説教をするけど、あれは嘘。
     例えば、歩き過ぎたりと足に負担をかければ筋肉疲労とかあるけど、それで足が悪くなる訳ではない。
     まぁ、怪我をしやくすなったり、体の別なところに負担が掛かったりするからケアは必要ですが。
     とにかく、「ゲームをし過ぎると」あるいは「テレビを見過ぎると」とうのは教育的に都合の良い説教をしているうちに、事実と思い込んでしまったパターン。
     その昔、『金八先生』で「人という字は、人と人が支えあってる」とイイ話っぽく語ったのが独り歩きしてしまったようなもんである。
     もちろん、象形文字の変遷から言えば大嘘で、「人という字は歩く姿」だ。
     誰だったか、「一方の人が片方の人に寄りかかってる」と言ってたのが個人的にはツボですが( ̄▽ ̄)
     そう言えば、「音を楽しむと書いて音楽」と教えてる音楽教師がいるそうで。
     ちゃんと、「そう考えると練習も楽しいよね」という話であって、本当は違うということは教えておいてくれないと困る。
     「楽」は「どんぐりをつけた楽器」の象形文字で、昔というか古代では音を奏でるのは現代以上に特殊技能だったため、それができる人は役割を担っていた。
     つまり奏者にとっては、「仕事」だったんである。
     興味深いのは、日本においては鎌倉時代に視覚障害者の専業として地位が確立され、それが江戸時代まで制度として続いていたということ。
     その意味において、あの佐村河内守は日本の音楽史に泥を塗ったと思う。
     世を欺くなら、最後までやり通せ。
     あれ(;^ω^)?
     なんの話をしてるか、分からなくなっちゃったよ。
     そうそう、目の酷使自体は目を悪くはしないけど、暗がりで物を見ようとすると確実に視力が落ちますよ。
     深海魚とか、目が退化してるでしょ?
     しかも、スマホからの光は案外強烈で、明るい中でなら拡散されるけど、暗がりでは目に一直線。
     先の歩き過ぎの例で例えるなら、石の飛礫(つぶて)が絶えず足に投げつけられてるようなもんである。
     絶えず傷つけられていれば、傷口は広がっていき、確実にダメージを受ける。
     いっそ部屋の明かりを点けてスマホゲームをした方が、よほど目を守れてマシだ。
     そして、ゲーム後に熱湯に浸したタオルや蒸気アイマスクでケアするのが良いだろう。
     お客様にはそう提案したうえで、『養潤』を案内してお買い上げ頂いた。

     『イソジン』の場所を尋ねられて、お客様を売場に案内。
     でも、価格のせいなのか不要と思われたのか、本日のところは購入されなかった。
     それはまったく構わないのだけれど、一応あくまで予防として使うものだから、現に喉が痛む時には避けるようお話した。
     殺菌消毒するということは、粘膜も傷めつけるという事なので。
     すると、友人から喉が痛む時に使うと早く治ると勧められて、自分も使ってみたら効いた気がするとお話された。
     ああ、今日は売場を確認するだけで、喉が痛くはないから取りやめたのかな?
     その勧めた友人は医療関係者なのか尋ねたら、違いみたいだった。
     これは、後で失礼な質問だったかなと反省。
     その友人を非難したみたいに、受け取られかねないし、それを鵜呑みにしたのかとお客様を責める形になってしまったかもと(;´Д`)
     たぶん、「効いた」というのは虫刺されの痒みに『キンカン』を使うようなもので、実のところ『キンカン』には炎症を止めるほどの効力は無いし、痒み止めといえる成分も入っていないというのと同じ。
     『キンカン』の主作用は局所刺激で、要するに「痒いところを叩くと神経が麻痺して、痒みも痛みも感じなくなる」というものである。
     喉が痛んで『イソジン』を使ったら、その刺激で痛みが和らぎ、その間に自然治癒したという事なのだろう。
     それを理解したうえでなら、極めて初期の段階での対応としては悪く無い。
     ただ心配なのは、「喉の痛み=風邪」という思い込み。
     喉の痛みは、体内の乾燥や胃炎などといった他の病気も関係するので、くれぐれも「いつも同じ方法」に捕らわれないようにお気をつけください。

     

  • 安全とは言い切れないのは漢方薬でも同じ

     お客様から特定のメーカーの漢方薬シリーズの『甘草湯』を希望されたものの、すでにうちのお店の定番棚から外れていて取り扱っていないため、同じメーカーの別シリーズの『甘草湯』を案内して購入して頂いた。
     以前にそのメーカーの営業さんに聞いた話じゃ、先のシリーズから風邪や咳関係の漢方薬を外して、慢性疾患なんかの漢方薬を充実していくらしい。
     それはともかく、お会計をしながらお客様に『甘草湯』の用途を尋ねると、扁桃炎になりやすく常備薬にしているという。
     うん?
     扁桃炎に?
     確かに抗炎症作用があって、『芍薬甘草湯』『大黄甘草湯』のようにメインとして使われることがあるけれど、一方で多くの漢方処方に甘草湯が入っているのは、保水作用と抗アレルギー作用により効き目を補助し、苦味や辛味を伴う他の生薬との味を整えるためとされている。
     そして甘草の抗炎症作用は、熱を発散するもので冷やす力は無いから、喉の痛みに使うとすれば極めて初期の段階。
     お客様のように常備しておき、喉に違和感を感じたら使うというのは、確かに理に適っている。
     逆に言えば、喉の痛みを感じてから店頭に買いに来た段階では、もう『甘草湯』を使うタイミンクとしては遅いと考えられる。
     そこでお、扁桃炎になりやすいのであれば、進行した場合には患部を冷やす『桔梗湯』と、冷やしつつ熱の発散もする『駆風解毒湯』も覚えておいてもにいたいと思い、お客様に両方を紹介した。
     すると、他の薬との飲み合わせを心配されたが、その点で言うのなら単味剤の『甘草湯』の方が心配だし、甘草は炎症に関わる漢方薬の多くに入っていて、『四物湯』(ジオウ・トウキ・シャクヤク・センキュウ)という漢方薬を基本に生薬を足したり引いたりすることで適応と副作用を勘案するため、一概には安全とは言い切れないのは、どんな漢方薬でも同じことを説明した。
     とはいえ、飲み合わせを気にするのは良いことなので、お薬手帳を持ち歩くよう勧めた。
     あと、喉が腫れた時にも発熱していなければ、お風呂に入って体を温めるようお話した。
     扁桃炎というのは、熱を出すことでウイルス菌を倒す体の防衛機能が正常に働いている証拠。
     しかし、発熱するというのはエネルギーを多量に消費するため、この発熱により体力の低下を招き、喉で敵を撃退できないと風邪として進行してしまう。
     だから、風邪をひいたら体を温かくするというのは、発熱を助けてやりエネルギーの消費を抑えるためなんである。
     そうすれば、体の方も自分だけで無理やり発熱するのを控えて、早い段階で炎症を終えることができる。

     お客様から腰痛ベルトを希望され売り場を案内したが、症状を尋ねると痛むのは朝だけで、動いてからは大丈夫だという。
     それ、寝返りが少なくて同じ姿勢でいるせいや、自重による血行不良じゃないですかねぇ。
     いや、もしかすると寝返りが少ない原因が、特定の姿勢を取ると体に違和感があって、無意識に姿勢を保とうしているのかも。
     症状からすると『疎経活血湯』が適応するように思えますが、現状を把握するために病院を受信してみるよう勧めた。
     そこで、腰痛ベルトが必要かどうかを判断してもらってから購入を決められても良いかと。

     

  • 押しの弱さは良いのか悪いのか

     やや高齢のお客様が知人から頼まれたとのことで、『チミコデシロップN』を求められた。
     薬を特定の銘柄で探すだけでも無理があるのに、人に頼むのは酷ですよぅ(^_^;)
     置いていないので、成分が近い『ルキノンせき止め液』と『パブロンせき止め』を紹介してみたけど、『チミコデシロップN』の成分じゃなくてイチゴ味を気に入ってるようだとお手上げ(笑)
     一応は、頼んだ人は、風邪をひいたと思ったらすぐ飲むようにしてると言ってるらしい。
     咳止めだから、そういう飲み方をする薬じゃないですよぅ(;´Д`)
     お客様自身は、電車に乗ると咳が出たり、喉がいがらっぽくなるというお話があったため、観劇などで咳が出ると困る場合に用いる『麦門冬湯』と、喉のいがらっぽさを取り除く『響声破笛丸』を紹介した。
     頼まれ物については同じ物が無いで諦めるものとして、『麦門冬湯』をお買い上げ頂けた。

     以前に旦那さんの咳の時に『麦門冬湯』を案内して使っていただいたことがあるお客様が訪れ、今回は旦那さんが咳に加えて鼻水もあるという相談。
     家にあった『五虎湯』を使ったそうだけど、どうやら合わなかったらしく改善しないとのこと。
     『五虎湯』は患部を冷やして咳を止めるから、鼻水が出ている時には使えませんね(^_^;)
     旦那さんは発熱しそうと言ってるようなので、『麦門冬湯』とアセトアミノフェンを合わせた『パブロン50』を紹介した。
     一方、以前に喘息があるという話を聞いていたため、季節的には『半夏厚朴湯』が適応する可能性をお話したところ、他にも病院で処方された漢方薬が残っているそうなので、覚えている物を挙げてもらうと、『小柴胡湯』があるそう。
     あっ、それは使えるかも。
     『半夏厚朴湯』『小柴胡湯』を一緒に服用すれば、風邪にも喘息にも使える『柴朴湯』になりますから。
     せっかくある『小柴胡湯』を、活用してみてはいかがでしょうと提案した。
     でも前回に使って効いた印象があるためか、『麦門冬湯』を購入された。
     うむぅ、熱が出そうというのが気になるんだけどなぁ。

     

  • 病は胃から

     『葛根湯』を購入されたお客様に、発熱してからでは遅いことを伝えると興味を示されたため、発熱期には『麻黄湯』を、解熱後には『柴胡桂枝湯』をと案内した。
     そして、風邪の初期から消化の良い食事に切り替えて、消化吸収に掛かるエネルギーのロスを防ぎ、風邪を治すことにエネルギーを傾けるようにとお話した。
     多分この話は、年が明けてインフルエンザのシーズンを抜けるまで繰り返し書くと思います。
     大事なことなので、何度でも書きます(・o・)ノ

     やや高齢のお客様がいらして、主訴は鼻水で他に風邪の兆候となるような症状は無いそうなので、急激な気温の低下と相まって内臓まで冷えていると判断し、『小青龍湯』を案内した。
     本当は、店頭に『麻黄附子細辛湯』があれば、そっちを勧めたいんだけどね。
     いかんせん、入荷ルートが無い。
     しかし、点鼻薬を希望されたため、『スットノーズα』を案内して、お買い上げ頂いた。
     ただ、やはり内臓の冷えは気になるので、温かい物を積極的に飲食するよう勧めたら、氷まで食べちゃうとのお答え。
     ううん、胃炎を起こしてるんじゃないかなぁ。
     テレビの健康情報番組なんかじゃ、ミネラル不足、特に亜鉛不足だと氷を食べたがるって解説してるけど、あれはどうなんだろうね。
     実際には、顎関節の異常で氷を噛じる感触が気持ちいいとか、いろんな理由があるとは思うけど。
     胃炎起こしている可能性も、あくまで推測の一つな訳ですが。
     一般的に、胃の不調は自覚できるという誤解があるからなぁ。
     胃の周囲には痛覚神経は無いし、当然のごとく胃熱も知覚はまずできない。
     それこそ胃痛なんかは、胃の近くを通っている神経が「たまたま」感じて脳に知らせているに過ぎない。
     だから、胃炎が喉の痛みを引き起こしていても、喉の痛み=風邪の初期と考える人が多く、消毒系の『のどスプレー』を買われることが多い。
     胃は、けっこう多くの病気と関わりがあるから、気をつけてもらいたいところ。
    「病は気から」という言葉と同様に、「病は胃から」という言葉も広く知られると良いなと思う。
     なにしろ、体の中心に位置するので。

     若いお客様から、『マグネループ』の効果について質問された。
     ええと、効くとも効かないとも言えない難しい質問です(^_^;)
     血液に鉄分が含まれてるから磁石の影響を受けるのでは、という考えの延長線上にある物なので、まったく関係無くもない。
     詳しい症状を尋ねたら、肩こりと頭痛が連動しているようなので熱を下ろす『釣藤散』と、反対に上半身を温めて血流を改善する『独活葛根湯』を案内してみた。
     とりあえず、『マグネループ』を試してみると購入された。
     実感は、ぜひ教えて頂きたいところ。

     

  • 合コンのごとく話題の振り方が難しい

     痩せ型のお客様が、体格が良い人の便秘や生理痛に使う『桃核承気湯』を手に迷っている様子だったため見守っていたところ、『桂枝茯苓丸』を選ばれてレジに持ってきたので、用途を尋ねてみた。
     すると、生理に関連して精神不安があるとのこと。
     ああ、パッケージに「イライラ」とか書いてあったから惑わされたのか。
     もう少し詳しくヒアリングしないとならないけど、お客様から語ってもらえないと迂闊に踏み込めないため、精神不安については他に『加味逍遙散』もありますと紹介だけして、『桂枝茯苓丸』を購入して頂いた。
     お客様自身から話してもらえるように聞く姿勢を示さなきゃならないものの、取っ掛かりになる話題が無いと難しい(´・ω・`)

    ツムラ 漢方 24 加味逍遙散 エキス顆粒 48包 24日分 【第2類医薬品】

     ご主人が鼻水と咳を訴えてるとのことで、相談を受けた。
     発症したのは今日からで、熱は計っていないものの熱感はあるらしい。
     咳については激しくないようだったから、鼻炎メインで風邪にも使える『葛根湯加川きゅう辛夷』を案内した。
     でも反応が鈍かったため、『ベンザブロックS』と『ルルアタックNX』を案内してみると、効果範囲の広い物をとリクエストされた。
     効果範囲の広さなら、『葛根湯加川きゅう辛夷』なんだけどなぁ。
     咳の面倒を見るノスカピンが入っている『新ルルAゴールドS』を案内すると、そちらを購入された。

    【第(2)類医薬品】新ルルAゴールドs 100錠 [【3個セット(送料込)】※同梱は不可]

     外国人のお客様から、弟のニキビの薬をと注文された。
     たどたどしい日本語で分かりにくく、私の話も通じているか怪しかったけど、『ペアA』を服用し、『ペアクリーム』を塗ったら悪化したらしい。
     でも、コミュニケーションが不十分で詳細は不明。
     スマホで弟の写真を撮ってあって、見せてもらうと典型的な成長期の赤ニキビだった。
     先の薬で悪化するとは限らないけど、少なくとも血行不良や疲労などが関係する大人ニキビとは違うから、適応はしないだろう。
     そこで内服に『清上防風湯』と、塗り薬に『ビフナイト』を案内してみたものの、弟は粉が飲めないようで、塗り薬ともども今回は購入を見送り。
     養生として、色の濃い野菜(ニンジンとかカボチャとか)を勧めてみたけど、野菜嫌いらしい(^_^;)

    ツムラ 漢方 58 清上防風湯 エキス顆粒A 48包 24日分 【第2類医薬品】
     

  • 吐き気があったり腹痛を伴う風邪には

     やや高齢のお客様より、筋肉痛の相談を受けた。
     原因が山登りとハッキリしているので、急性症状向けのインドメタシン製剤を勧めて購入を決めて頂いた。
     そして、予め分かっているようであれば内服もご検討くださいと『コレムケア』(芍薬甘草)を紹介したところ、一緒に購入された。
     そしてお会計時に、良く足が攣るという話があったため、足が攣る原因は疲労や血行不良だけではなく、心臓機能の低下の可能性があるので油断しないように伝えた。
     足の脹脛は、下半身に降りた血液を心臓に戻すポンプの役割をしていることから「第二の心臓」とも云われていて、そこが過剰に疲労するということは、本物の心臓の機能を補おうとしているから、と考えられるのだ。
     実際、足が攣りやすい人の心臓の血管が詰まっているのが分かり、手術を受けることになった事例もある。
     あと、『芍薬甘草湯』はあくまで頓服的に使う物なので、よく足が攣るようであれば『疎経活血湯』も候補になることを伝えた。

     汗疹の薬を求めて来店したお客様に『アセモア』と『あせもクリーム』を紹介し、痒みが強いことと範囲が広いとのことから、局所麻酔のリドカインの入っている前者を勧めた。
     そして、落ち着いてきたら、菌の繁殖を防いで血行促進の面倒を見てくれる『あせもクリーム』に乗り換える運用方法を提案した。
     反対に、より痒みが強い場合にはステロイド剤で痒みを抑えるのを優先するようお話して、今回は『アセモア』を購入して頂いた。
     そうそう、養生にはお風呂にしっかり入って、汗管を開くことで汗を出し詰まりを解消するのが良いですよん。

     お客様が『ルキノンエース』をレジに持ってきて、腹痛のある風邪に使えるか尋ねられた。
     患者さんはご主人で、微熱と頭痛のうえ腹痛も訴えているという。
     腹痛のある風邪に使える市販薬は、現代薬の中には存在しない。
     胃腸薬で考えても、甘草といった生薬か、甘草の有効成分であるグリチルリチン酸を加えた物となり、胃腸薬では微熱や頭痛の面倒までは見てくれない。
     そのため実質的に選択肢は、『柴胡桂枝湯』の一択となる。
     ただ、メーカーによってはパッケージに「吐き気」とあり、今回のお客様からも「吐き気は無い」と言われた。
     でも、効能書きにある症状というのは、あくまでメーカーが申請した症状であり、効果を確認できた症状を並べていることもあるし、反対に効果がある可能性は高いが治験で有効性を証明するデータを揃えるのに費用がかかるため、あえて申請しなかった症状は書いていなかったりする。
     もちろん販売時に、書いていない効能に対して「効く」とは言えないけど、少なくとも書かれいている効能の症状が必ず現れていなければならないということも無い。
     ちなみに医療用と市販用とでは効能で示されている症状が違い(申請内容が違うから)、医療用の『柴胡桂枝湯』の効能範囲はメチャクチャ広く、全てを発症するのは大変そうである(笑)
     店頭では市販薬として認められている症状以外には販売できないけど、下記は参考までに医療用での効能。
    「感冒・流感・肺炎・肺結核などの熱性疾患、感冒・風邪の後期、胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胆のう炎・胆石・肝機能障害・膵臓炎などの心下部緊張疼痛」
     お客様には、名前が効能を表しており、柴胡が肝臓を助けて抵抗力を高め、桂枝が胃の働きを補助することで疲労を防ぐことを説明して、お買い上げ頂いた。
     このことは、ぜひご主人にも伝えて下さい。
     効くと思って飲むほうが、より効きますので(*´∀`*)

     

  • マスクの効果はウイルスの活動を抑制すること

     咳と鼻水の相談を、お客様から受けた。
     症状は昨日から現れたようだけど、発熱などは無いことからすると、寒さと気圧の変化に体がついていけなくて起きたもので、風邪ではないのかもしれない。
     鼻水は放っておくと垂れてくるという程ではないそうだから、咳止めだけでも良いかもしれない。
     咳の方はというと、夜に激しく出るという話だったため『五虎湯』を筆頭に、根本的には体内の乾燥を潤す『麦門冬湯』が必要になり、冷やすのと乾燥を取るのとのハイブリットの『ダスモック』(清肺湯)も候補ですと案内し、『麦門冬湯』を試して頂くことになった。
     そして、お風呂には入っているものの短めのようだったので、ぬるめのお湯に長く入って下半身を温めるよう勧めた。

     お客様に『イソジン』の小容量を希望されたものの品切れだったためお詫びすると、大容量の購入を決められた。
     ただ、せっかく買って頂いたものの、これ幸いと喜ぶ訳にもいかないので、消毒薬は粘膜細胞を傷めるため、健康時の予防には悪く無いとしても、現に喉が痛む時には避けることと、外出先から戻るたびに嗽(うがい)をする習慣があれば、水道水でも充分なことを説明した。
     お客様によると、会社から帰った時に限定的に使うようだったので、インフルエンザのシーズンや周囲に風邪をひいてる人が多い時に集中的に使うことを提案し、マスクを有効に活用するよう付け加えた。
     特に、いつだったかテレビの情報番組でマスクの網目よりもウイルスのほうが小さいから、マスクでウイルスは防げないとか言ってたけど、マスクの効果は呼気による湿度と温度でウイルスの活動を抑制することにある。
     番組内で訂正してなかったけど、良く分からない放送禁止用語(とされている用語)を訂正して謝罪するくらいなら、こっちの誤報の方を訂正して欲しい( ̄^ ̄)