病は胃から

 『葛根湯』を購入されたお客様に、発熱してからでは遅いことを伝えると興味を示されたため、発熱期には『麻黄湯』を、解熱後には『柴胡桂枝湯』をと案内した。
 そして、風邪の初期から消化の良い食事に切り替えて、消化吸収に掛かるエネルギーのロスを防ぎ、風邪を治すことにエネルギーを傾けるようにとお話した。
 多分この話は、年が明けてインフルエンザのシーズンを抜けるまで繰り返し書くと思います。
 大事なことなので、何度でも書きます(・o・)ノ

 やや高齢のお客様がいらして、主訴は鼻水で他に風邪の兆候となるような症状は無いそうなので、急激な気温の低下と相まって内臓まで冷えていると判断し、『小青龍湯』を案内した。
 本当は、店頭に『麻黄附子細辛湯』があれば、そっちを勧めたいんだけどね。
 いかんせん、入荷ルートが無い。
 しかし、点鼻薬を希望されたため、『スットノーズα』を案内して、お買い上げ頂いた。
 ただ、やはり内臓の冷えは気になるので、温かい物を積極的に飲食するよう勧めたら、氷まで食べちゃうとのお答え。
 ううん、胃炎を起こしてるんじゃないかなぁ。
 テレビの健康情報番組なんかじゃ、ミネラル不足、特に亜鉛不足だと氷を食べたがるって解説してるけど、あれはどうなんだろうね。
 実際には、顎関節の異常で氷を噛じる感触が気持ちいいとか、いろんな理由があるとは思うけど。
 胃炎起こしている可能性も、あくまで推測の一つな訳ですが。
 一般的に、胃の不調は自覚できるという誤解があるからなぁ。
 胃の周囲には痛覚神経は無いし、当然のごとく胃熱も知覚はまずできない。
 それこそ胃痛なんかは、胃の近くを通っている神経が「たまたま」感じて脳に知らせているに過ぎない。
 だから、胃炎が喉の痛みを引き起こしていても、喉の痛み=風邪の初期と考える人が多く、消毒系の『のどスプレー』を買われることが多い。
 胃は、けっこう多くの病気と関わりがあるから、気をつけてもらいたいところ。
「病は気から」という言葉と同様に、「病は胃から」という言葉も広く知られると良いなと思う。
 なにしろ、体の中心に位置するので。

 若いお客様から、『マグネループ』の効果について質問された。
 ええと、効くとも効かないとも言えない難しい質問です(^_^;)
 血液に鉄分が含まれてるから磁石の影響を受けるのでは、という考えの延長線上にある物なので、まったく関係無くもない。
 詳しい症状を尋ねたら、肩こりと頭痛が連動しているようなので熱を下ろす『釣藤散』と、反対に上半身を温めて血流を改善する『独活葛根湯』を案内してみた。
 とりあえず、『マグネループ』を試してみると購入された。
 実感は、ぜひ教えて頂きたいところ。

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