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  • 安静にしていて起きる動悸は疲労が原因の一つ

     テレビで漢方薬の特集を見たとのことで、二十歳の娘さんの生理痛の相談を受けた。
     普段は『ロキソニン』を使用しており、テレビでは『当帰芍薬散』のみを取り上げていたようなので、『桂枝茯苓丸』も紹介して、うちのお店には置いていないものの、両者を合方した『婦人華』という物もあることを説明した。
     また、生理痛の痛み止めとして現代訳では『エルペインコーワ』も案内した。
     これは鎮痛剤だけではなく、子宮の収縮による痙攣も抑える成分が入っており、鎮痛剤単体よりも効果を期待できる。
     他に、お客様自身の動悸についても相談され、安静にしていても起きるものの病院の検査では不整脈以外は無く、更年期障害かもとのことから『加味逍遥散』を紹介した。
     動悸の原因の一つとして、疲労などにより心肺機能が低下したことにより、かえって心臓が頑張ってしまっているということがある。
     『加味逍遥散』の効き目は穏やかだが、優しくマッサージすることで疲労を取るように作用し、心臓に無理して頑張らなくても良いんだと気づかせる。
     まずは二人で、『当帰芍薬散』を試していただくことになった。
     鎮痛剤の多用は、体が次第に慣れてしまって将来的に大病したときに効きが悪くなり困るかもしれないことを伝えた。
     ところで、そのテレビ番組では風邪だからといって『葛根湯』とは限らないという話もやっていたらしい。
     ううむ、見ておきたかったな。

     お客様から、『ルルA錠』と『新ルルAゴールド』の比較を尋ねられたが、主訴は悪寒と頭痛と関節痛だというので、『ルルアタックFX』の方が適応すると考えられることをお話したうえで、発熱前であれば『葛根湯』をと提案したところ、興味を持たれたため、発熱時の『麻黄湯』と解熱後の『柴胡桂枝湯』も紹介した。
     出先に持ち歩くには粉が便利なことをお話してみたけれど、苦手とのことで今回は『葛根湯』の液剤を購入された。

     

  • 風邪薬を飲んでも早くは治らない

     お客様が病院で処方されているステロイド剤と似たものをと現物を持参して来店されたが、調べてみると ストロンゲストに区分されるステロイド剤だった。
     ステロイド剤は強さによって五段階に区分されていて、ストロンゲストは一番強力である。
     市販では真ん中であるストロングの『フルコートf』までしかないことを説明したところ、湿疹に使っていて痒みが治ると、すぐ塗るのを止めていて何度も繰り返しているという。
     ステロイド剤は痒み止めではなく、抗炎症剤なので痒みが治まっても少し長く使うことが必要。
     そして、痒みが治まったら別な薬でのケアが必要になる。
     まずは担当医に相談してみるよう勧め、本日はお買い上げは無しとなった。

     やや高齢のお客様が、家族から筋肉痛に『エアーサロンパス』を頼まれたとのことで来店。
     しかし店頭には、サリチル酸製剤とフェルビナク製剤の2種類があるため、違いを質問された。
     おそらく頼んだのは、サリチル酸製剤の方だと思うが、本人も成分の違いを考えていないと考えられる。
     フェルビナク製剤の方が鎮痛効果と浸透力が高いことを説明すると、そちらを買っていかれた。
     開封前でしたら、返品に応じます。

     生姜湯付きの『ルキノンエースV』を購入されるお客様に症状を尋ねると、熱感のみで、鼻や喉などの症状は無いそうなので、『葛根湯』で温めてみてはどうかと提案した。
     発熱していない段階で解熱するのは好ましくないことは理解されているようだったので、そのままお買い上げ頂き、服用する前に生姜湯のみを飲んで、入浴と食事は消化の良い物にしてみるよう勧めた。
     それでも症状が進行してしまってから『ルキノンエースV』を服用しても、遅くはない。
     というか、製薬メーカーの中の人によると、自然治癒と薬を使った場合を比較しても、完治する早さに有意な差は無いそうである。
     つまり風邪薬は早く治すのではなく、表に出る症状を見かけ上抑えるだけなのだ。
     お客様から「とにかく帰って寝るのが良いですかね」と訊かれたので、「その通りです」と答えた。

     

  • 親の言葉はドコまで信用できるのか

     お客様から、鼻づまりの相談を受け、数日前に頭痛と熱感があり、漢方薬を服用したというのだが、その内容は分からなかった。
     使った漢方薬は現代薬っぽい名前だったと言うから、もしかすると『葛根湯』に喉を冷やす石膏を加えた『新エスタックゴールド』なのかもしれない。
     鼻水は透明だったり色がついたりを繰り返しているようなので、『葛根湯加川きゅう辛夷』を考えたが、すでに数日が経っているというお話から、鼻汁が喉に落ちてくるかを尋ねると、その通りということなので『チクナイン』(辛夷清肺湯)を勧めて、お買い上げいただいた。
     そして、身体を温めるために入浴をして、積極的に温かい物を飲むよう伝えた。
     同伴の女性からは洗眼剤の『アイボン』シリーズの違いを質問され、目的は仕事による目の疲れで、痒みなどは無いということから、無印の『アイボン』をお買い上げいただいた。
     目の修復には、これまた長湯が効果的とお話したが、お風呂は苦手だそうなので、目の周囲をお湯に浸したタオルで温めるよう勧めた。
     あるいは、目を閉じてシャワーを目の周囲に浴びるというのも有効である。
     シャワーの水流の刺激と、お湯の温かさで、目の周りの血行が良くなるのだ。

     お客様から、中学3年生の子供の鼻炎と喉の痛みに、『エスタックイブファインEX』で良いか質問されたが、主訴を踏まえて『エスタックタックNT』か『ルルアタックNX』をと勧めた。
     明日からテスト期間になるというため、眠くなる成分の入っていない『葛根湯加川きゅう辛夷』を案内してみたが、粉が苦手とのことで『ルルアタックNX』をお買い上げ頂いた。
     ただ、いつものことながら、この「粉が苦手」というのは、どこまで信じて良いのか分からない。
     症状のつらさと副作用とテストとを天秤にかけたら、本人は粉薬の方を選ぶかもしれないわけで、いずれは自分で薬を買いに来てもらいたいところ。
     親に任せていると、自分で薬を選ぶ機会を失ってしまうことになるので、それが心配。
     本人には、体を温めるために入浴をさせて、体力の消耗を防ぐため食事は量を控えることと、今夜は勉強しないようにと伝えた。
     勉強をしないようにというのは、気持ち的に無理かもしれんけど。

     

  • テレビでの情報は再確認を

     テレビで漢方薬の特集を見たというお客から、成人の娘さんの成生理痛の相談を受けた。
     番組では、風邪だからといって『葛根湯』とは限らないという話もやっていたそうで、それはちょっと見てみたかった。
     娘さんは普段は『ロキソニ』を利用しており、テレビでは『当帰芍薬散』のみを取り上げていたようなので、『桂枝茯苓丸』も紹介し、併用する使い方もあることを説明した。
     一概には言えないが、『当帰芍薬散』は肌が色白あるいは蒼黒く疲れやすい血行不良のタイプに適応し、『桂枝茯苓丸』は普段は体力がありシャキシャキとしていて、しかし動くのをやめると額に汗をかきながら手足が冷えているようなタイプに適応する。
     いずれも、生理予定日の一週間前くらいから服用しておくと、生理痛や随伴症状を軽減することが期待できる。
     また、生理痛の痛み止めとして現代薬の中では『エルペインコーワ』が、生理時の子宮の収縮による痙攣を抑える成分も入っているので、鎮痛薬だけよりも効果的なことをお話した。
     他に、お客様自身の動悸についても相談され、安静にしていても起きるものの、検査では不整脈以外は無く更年期障害かもというお話から、『加味逍遥散』を紹介し、まずは二人で『当帰芍薬散』を試していただくことになった。
     あと、娘さんについては鎮痛剤の多用は、将来的に鎮痛剤の効き目が鈍くなったり、生理痛が重いのが当たり前と思っていると大きな病気を見逃す可能性もあるので、定期的に病院での検診を怠らないようにと伝えた。

     お客様から、『新ルルA錠』と『新ルルAゴールド』の比較を尋ねられたが、主訴は悪寒と頭痛と関節痛ということなので、発熱前であれば『葛根湯』をと提案したところ興味を持たれたので、発熱時の『麻黄湯』と、解熱後の『柴胡桂枝湯』も紹介した。
     出先に持ち歩くには顆粒が便利なことをお話ししたが、苦手とのことで『葛根湯』の液剤を購入された。
     『葛根湯』は、悪寒などの予感がした段階で早め早めに服用して、時に空振りするくらいのタイミングで服用するのが効果的なれど、仕方ないか。

     

  • 似た名前の製品でも名前が違う理由があります

     『ブロン錠』をレジに持ってきたお客様に症状を尋ねると、発熱した後に咳だけが残ったそうなので、体内が乾燥してる可能性をお話しして『麦門冬湯』を紹介した。
     しかし現代薬を望まれたので、痰の状態を確認すると、絡んで出にくいというお話から、『ブロン錠エース』を勧めて、変更してお買上げいただいた。
     名前が似ていて、両方に「せき、たん」と書いてあるから分かりにくいけれど、咳をすると痰が一緒に出る場合は『ブロン錠』が適応し、痰が絡んで出にくいときには『ブロン錠エース』の方が適応するので、使い分けが肝心。

     『ルキノンKB』をレジに持ってきたお客様に症状をヒアリングしてみると、主訴は鼻水と喉の痛み、そして微熱だという。
     咳は無いようだから『葛根湯』で行けると思い提案したところ、現代訳を希望されたたので、『ルルアタックNX』を案内した。
     『ルキノンKB』でも悪いことは無いだろうけど、いかんせん咳止めの成分の方が多い処方構成なので、咳が出ていないときには使わないに越したことはない。
     咳止めの成分は神経に作用しやすく、症状が出ていないときに飲むと疲労の原因になるので。
     一方、体には患部を治すために炎症したい理由があることを説明し、入浴などで体を温めるよう勧めた。
     冷たい物を飲んだり、夏野菜で体を冷やしてしまうと、体の方は「もっと炎症しなきゃ!」と頑張ってしまうので、その必要が無いことを体に教えてあげないといけない。

     『ブロン錠エース』をレジに持ってきたお客様に症状を確認してみると、痰は出やすいそうなで、『ブロン錠』に変更するよう勧めて、お買い上げいただいた。
     ただ、数日前に風邪で発熱したそうなので、体内が乾燥している可能性をお話して、『麦門冬湯』も紹介した。
     漢方薬に興味を持たれるようなら、痰が出る咳には『五虎湯』を勧めるんだけどね。

     

  • 大事なことだから何度でも「漢方薬だから安全とはなりません」

     消毒用エタノールを求めてお客様が来店したが、梅干しを漬ける瓶の消毒に使いたいという。
     ネットか本に載っていたようだが、梅干しを漬ける瓶を洗うのには昔から焼酎が使われていたはず。
     なので、風味の点でもアルコール度数の高い焼酎を使ってみるよう勧めてみた。

     喉の痛みで来店したお客様から、『駆風解毒湯』『響声破笛丸』『銀翹散』の比較を尋ねられた。
     授乳中のため漢方薬を選んだそうで、喉の痛み以外に主訴は無く、しかし痛みは弱くないということから、『駆風解毒湯』をお勧めした。
     また、授乳中は体内が乾燥しがちであることを説明し、『麦門冬湯』を紹介した。
    「漢方薬だから安心」と言われたけれど、処方によってはそうとは限らないことを伝えた。
     例えば、やはり喉の痛みに使う漢方薬の『桔梗湯』は、赤ん坊に移ると体を冷やして下痢になるという報告がある。
     また、授乳中の風邪には『葛根湯』が病院でも処方されるが、やはり先に飲んでから授乳させると麻黄の影響か赤ん坊が興奮して寝つかないことがある。
     その点では、『駆風解毒湯』も同じなため、服用量は規定を守り、できれば授乳した後に服用するほうが望ましい。
     ただ、神経に直接働きかけるような現代薬と違い、脳へ影響するようなことは無いというだけ。
     それでも内臓への影響はある訳で、漢方薬だから安全とはいかないんである。

     やや高齢の常連のお客様から、血圧を下げる薬を相談されたのだが、今はうちの店に置いていないことを説明したうえで『七物降下湯』を紹介した。
     ただ、お客様は病院から他の薬を処方されているため、保険の適用薬であることを説明し、担当医に相談してみるよう勧めた。

     

  • 微熱は風邪の初期とは限らないから油断しないように

     やや高齢のお客様から、『エスタック総合感冒』と『ルキノンKB』を比較して「同じですよね?」と尋ねられたので、咳止めの効果であれば後者の方が有為であることを説明したところ、患者は成人の息子さんで、主訴に咳は無いというお話。
     本人は、鼻炎と微熱と頭痛を訴えており、何か鎮痛薬を飲んだらしいのだが、お客様は「白い箱だった」と繰り返すばかりで内容は不明。
     元々は、『エスタック総合感冒』を頼まれていたようなので、そちらを購入された。
     念のため、鎮痛薬とは併用しないようにと伝えた。

     お客様から、高校生の息子さんの鼻炎と喉の痛みと微熱の相談を受けた。
     部活を休めないというお話があったため(体より部活を優先するというのは、教育の観点で本末転倒だが)、『葛根湯』を提案したものの粉が飲めないとのことから、『ルルアタック NX』を勧めてお買い上げいただいた。
     ただ、お客様は微熱であることを風邪の初期だから安心と考えているようだったため、体力が落ちていて熱を出せないという可能性もあるので油断しないようにお話して、念のため『柴胡桂枝湯』も紹介しておいた。
     こちらも粉が飲めないのでは駄目かもしれないが、本当に部活を優先するというのであれば、剤形の違いくらい我慢できなくてどうする、と思わなくもない。(こういうとこだけ根性論の私)
     あと、風邪を治すエネルギーが食べ物の消化の方に取られるといけないので、食欲があっても量を控えることと、抵抗力を高めるために入浴して体を温めさせるよう勧めた。

     鼻水と鼻づまりが交互に起きて微熱もあるという客様がいらしたので、『エスタックイブNT』と『葛根湯加川きゅう辛夷』を案内したところ、仕事を休めないというお話から後者をお勧めして、お買い上げいただいた。
     鼻水と鼻づまりを行ったり来たりしているということは、寒熱往来で体温調整が効かないということ。
     そういう時には、高め安定させてしまった方が良いため、入浴をして体を温めるよう勧めた。

     

  • 息が鳴るか鳴らないか

     夫婦のお客様が来店し、 以前に病院でつわりの漢方薬を処方してもらったというので『茯苓飲合半夏厚朴湯』の名前を挙げたところ間違いないようだった。
     しかし市販では入手しにくいため、『半夏厚朴湯』『五苓散』を候補とし、実際には吐かないということから『半夏厚朴湯』を使っていただくことになった。
     養生として、食事の前に温かい物を飲んでおくようお話しした。

     お客様から、中学生の子供が一昨日から咳で、夜が激しいとの相談を受けた。
     風邪をひいたりはしておらず、 明後日に学校で合唱会があるため、そこで咳をしないようにしたいとの要望だった。
     発声のことも考え、患部の保水をする『麦門冬湯』を案内してみたが、喘息があるというお話と、本人が唱うことについては考えなくても良いというので『アスクロン』も紹介したところ、『麦門冬湯』を選ばれた。
    養生として入力をして体を温めることと夏野菜を、この期間だけでも避けるようにと伝えた。

     『アスクロン』を選ばれたお客様に症状を訊くと、ご主人が咳だとのことで、話そうとしたりして息を吸うと出るとのことから、体内の乾燥が考えられるため『麦門冬湯』も候補になることを話ししたうえで、そのままお買い上げいただいた。
     『アスクロン』は本来、ヒューヒューと息が鳴る喘鳴の時に使う物で、漢方薬なら『半夏厚朴湯』なんだけど、喘鳴がするとは言っていないのが気がかりではあるが。
     そしたら、以前に風邪の前兆がある時は『葛根湯』で体を温めるようにと案内したお客様だと分かった。
     ありゃん。
     できるだけお客様の顔を覚えようとしてるんだけど、どうにも記憶力が悪くて困る。

     

  • 薬だけでなく買うもの全てにアンテナを張っていないと駄目かも

     やや高齢のお客様が『レスタミン糖衣錠』をレジに持ってきたが、症状を詳しく訊くと、手術後に背中側の腰に管を通していて、ガーゼを止めているテープでかぶれてしまったとのお話。
     ガーゼを貼ると2~3日はそのままにするため、塗り薬より飲み薬をと思ったようだ。
     話を聞かなければ、危うくそのまま売ってしまうところだった。
     治療のために服用している薬があるはずで、それを知りたいところだが、お薬手帳を持参しておらず、しかし他に血圧の薬も服用しているという。
     家は近いそうなので、一旦お帰りいただいてから、お薬手帳を見せてもらい調べることとなった。
     すると、痛風の薬も処方されていることが分かった。
     薬の辞典とニラメッコした限りでは、『レスタミン糖衣錠』との飲み合わせに問題は無さそうだが、担当医に報告することと、お薬手帳を持ち歩くように伝えた。 他にガーゼを固定するのにテーピング用のテープを購入されようとしたため、固定粘着シートと、防水フィルムを紹介した。 どちらが良いかお客様が迷われたので、患部を見せていただいたところ、後者の方が向いていると判断し、お買い上げいただいた。
     こういう時、更衣室のようなところがあると良いんだけどねぇ。
     棚の物陰で患部を見せてもらっちゃったよ……σ(^◇^;)。

     常連のお客様から「頭の良くなる薬は?」と訊かれ、サプリではイチョウ葉やDHAが候補となることをお話しすると、「漢方では?」と尋ねられたので、やはり血流が大事なことを説明したうえで、『葛根湯』を朝に服用すると頭がシャッキリすることを伝えたところ購入された。
     ただ、血圧が高めの場合には『釣藤散』の方が適応するというお話もしたのだが、そちらは耳に入らなかった模様(^_^;)

     

  • 頭痛の原因は多種多様

     お客様から、ご主人の頭痛についての相談を受け、以前に『ロキソニン』を使ったことがあるというので、科学構造式の似ているイブプロフェン製剤の『イブA』を案内した。
     すると、本人はあまり薬を飲まないようにしているそうで、漢方薬はどうかと相談された。
     そうなると、ズキズキして吐き気を伴う場合の『呉茱萸湯』や、低血圧で目眩を伴う時の『苓桂朮甘湯』、肩が張り血圧の関係する『釣藤散』、暑気あたりや胃を悪くしたさいに使う『五苓散』というように、頭痛の種類を鑑別しなければならないことを説明した。
     こうして比べてみると、鎮痛剤は痛みを感じなくさせるだけで、治すものではないというのが良く分かる。
     同時に、鎮痛剤は誰が買いに来ても良い物ではないというのも分かってもらえるだろうか。
     本日のところは、本人に訊いてみるとお帰りになった。

     高校生の親子が来店し、『バファリンルナi』と『バファリンプレミアム』の違いを尋ねられ、いわゆる同銘柄のスタンダードである『バファリンA』とは縁もゆかりも無いことを基本情報に、それぞれの成分の違いを説明した。
     また、『エルペインコーワ』のように鎮痛剤に子宮の痙攣を抑える鎮痙攣薬を合わせた生理痛の薬もあるので、生理痛と頭痛薬とで薬を使い分ける方法も提案した。
     そして、娘さんは病院には行ったことがないそうなので、定期的に受診してみることを勧めた。
     毎度の生理痛が当たり前と思っていると、成人してから大病を見逃してしまう可能性があるので。
     漢方薬では、『当帰芍薬散』『桂枝茯苓丸』を体質に合わせて選び生理前から服用すると、期間中の随伴症状が軽減されるから、辛い時だけ鎮痛剤を併用することで、鎮痛剤の利用回数を減らす方法もお勧めである。
     本日は、『バファリンルナi』をお買い上げいただき、お会計のさいに母親が自身は頭痛だと話されたので、ズキズキする頭痛なら胃と関係があり『呉茱萸湯』を、肩が張ったりお湯を飲んで楽になるようなら上半身を温める『葛根湯』が適応することを伝えた。