• タグ別アーカイブ: 十味敗毒湯
  • 親の選択を子供本人のものとして良いものか

     『ヘパリーゼ』を見ていたお客様に声を掛けてみたところ、二日酔い対策の物を探してるというので、胃のムカつきに適応する『ソルマック』と、頭痛などを伴う脱水症状に適応する『五苓黄解』を紹介した。
     でも、今回は見に来ただけと、購入には至らず。
     事前の二日酔い対策には、最初にビールといった冷たい物から飲み始めるのを避け、温かいお茶などを飲んで胃に準備体操をさせるよう勧めた。
     これは、アルコール摂取による脱水症状を防ぐのにも役立つ。
     また、飲み会なんかでは刺身のツマの大根や、揚げ物の付け合せのキャベツを食べておくようにとお話した。
     下手な役者を「当たらない」から「大根役者」と呼ぶという俗説があるように、大根は消化を助けるし、キャベツは『キャベジン』自体がアピールしているように胃腸の粘膜を修復してくれるんである。

     別なお客様から、二日酔い対策に『ヘパリーゼ』の効果について尋ねられた。
     肝臓分解物を原料にしていることを前面に押し出して宣伝している『ヘパリーゼ』ではあるけど、その実、効能として認められているのは疲労回復であることを説明。
     そして二日酔いは、肝臓がアルコールの代謝が追いつかないというよりは、脱水症状と上半身に熱が滞留するのが直接的な原因なため、『五苓黄解』の方が向いている。
     代謝機能を高めるという観点で言うのならと、『ハイチオールC+』といったシミ・ソバカスに使う皮膚ケアのビタミン剤も役に立つことを紹介した。
     あと、『ヘパリーゼ』で肝臓を助けようと思うのなら、効能に「肝臓疾患」と明記されている『ネオレバルミン』の方が断然お勧め。
     本日は、『五苓黄解』をお買い上げ頂いた。

     高校生の娘さんを連れてお客様が来店し、娘さんの首の後に急に発疹が現れたと相談された。
     当初は痒みが強かったものの、今はそれほどではないそう。
     しかし患部を見せてもらうと、赤みが濃く爛れているように見えるため、病院の受診を勧めた。
     しかし、3日後から修学旅行があり様子を見たいという。
     ううん、それこそ今日中にでも病院で診てもらった方が良いと思うんだけどなぁ……。
     なのに、仕方なくステロイド剤を案内したら、例によってステロイド剤だからと警戒された。
     現在では皮膚炎には最初に強い薬を使って、症状に合わせて段階的に弱い薬に換えていくという手法が主流なことを説明したうえで、ステロイド剤としては弱めの『ロコイダンクリーム』を勧めると、今度は肌が弱いことを心配された。
     そのことを心配するのであれば、この発疹の方こそを心配して受診して欲しいんですが(;´Д`)
     肌が弱いからといって弱い薬で大丈夫ということが無いように、強い薬に必ずしも肌が敏感に反応するとも限らず、相性によることをお話して、とりあえず『ロコイダンクリーム』を試して頂くことになった。
     そして、お会計の段になって、寒冷蕁麻疹なのか寒暖差アレルギーなのか、太ももにも湿疹が現れるというお話が出たため、内服薬として『十味敗毒湯』を紹介した。
     とりあえず、今回は『ロコイダンクリーム』のみで様子を見てみるということに。
     しかしなんだね、お客様が、どういう優先順位を付けているのかを推し量るのは難しいですな。
     しかも、親子連れの場合は、どうしたって親のほうが主導権を取ってしまい、その希望が本当に本人のものなのかも分らない。
     大事な修学旅行の前に病院に行っておくというのは、本人の後学のためにもなると思うんだけどね。
     これから進学したり就職したりするとして、「病院は後で」と学習してしまうとマズイんじゃないかと。

     

  • 隠し事はナシでお願いします

     お客様から、目薬で刺激の強い物をと希望され、ひとまず『ロートCキューブアイスクール』を案内してみたけど、症状を詳しく訊くと涙が出にくい体質のため、刺激して出すという。
     職業ドライバーだそうで、ドライアイなのかなと思ったら、眼科を受診しており、涙が出にくいのは確認されたものの涙腺が詰まっている訳でもなく、担当医からは「歳だから」と説明されたとか。
     ふむぅ、涙腺が詰まってないとすると、刺激して涙を出すのを繰り返していると、かえって慣れてしまい涙を出す機能が余計に低下してしまうんじゃあるまいか。
     人間の体って、サボるの得意だから。
     冬場に、寒いからと寝る時に靴下を履いたりすると体の方は自分で体温を上げる力を失い、ますます足先が冷えてしまうというように。
     ドライアイが気になるということであれば、『新ロートドライエイドEX』で目に膜を張って保水するか、人工涙滴の『ソフトサンティア』を使ってみてはと提案したが、当初の希望通り刺激の強い物をとのことで『ロートCキューブアイスクール』を購入されることに。
     そしてお会計後に、歳によるものだとするのなら、『牛車腎気丸』という内服薬を使う方法もありますよと紹介すると、実は夜はトイレが近いというので適応しそう。
     ところが、そこから話が飛び、実は心臓弁膜症と診断され、降圧剤を飲んでからトイレに行く回数は減ったという。
     ってか、どうしてそういう重要な情報を後出し( ̄▽ ̄|||
     いや、既往症や使ってる薬が他に無いか確認しなかった私が悪いんですが。
     関連して、利尿作用のある降圧剤を飲んでるのに、調剤した薬剤師からは水分を摂り過ぎないように説明され、それがどうも納得できていないみたいだった。
     そういう疑問は、遠慮無く担当医に訊いたほうが良いです。
     心臓弁膜症といっても、心臓の弁が充分に開かなくて狭くなってるのと、ちゃんと弁が閉じなくて逆流してしまうとか、細菌感染で炎症を起こしているのとでは状況が違い、正確なことが分からないと説明もできない。
     おそらく薬剤師さんは、血圧の上昇が心臓に負担がかかるため利尿作用による降圧剤を使う一方、水分が滞留することによる心臓への負担についても心配なため、そういう指導をしたのだろう。
     要するに、人間は自分の意志で水分の摂取はできても排泄はコントロールできず、また摂取した水分を適材適所に適量を運ぶというのも自分の意志ではどうにもならないから、薬でバランスを取るのを手伝うということ。
     だから、一応は矛盾は無いのである。
     とはいえ確かに分かりにくいだろうから、疑問に思ったら質問してみること。
     あと、目についての話を担当医に伝えていないというので、それも話してみるよう勧めた。
     どんな症状が、病気と関連するかは伝えないことには分からないので。
     それから、お薬手帳は持ち歩いてくださいな。
     今回の目薬についても、成分表示をお薬手帳に貼って処方薬と一元管理してくださいませ。
     少なくとも、ドラッグストアーで薬を買う時には、まず治療中の病名と使用している薬の話からお願いします、いやホント(´・ω・`;)

     やや高齢のお客様から、『百草丸』の小瓶を希望されたけど、うちのお店には常備していないため取り寄せになることを伝えると、海外に行くのに持って行きたいというお話だった。
     日が迫っているようだから、今から発注だと間に合わない。
     ただ、病院で精神不安に『加味帰脾湯』が処方されているというので、直接的な効能に胃腸薬としての働きは無いものの、生薬構成からすると『百草丸』のように健胃薬としての応用が可能なことを説明した。
     生薬構成は違うとはいえ、どちらも気持ちを整えてストレス性の不調に対処する物なので。
     心配なようであれば、ストレス性の便秘にも下痢にも使える『桂枝加芍薬湯』も候補になりますと紹介した。
     そんなこんなで、今回はお買い上げは無し。
     お客様によると、『百草丸』は人から勧められた物で使ったことは無く、健康情報が多くてどれを信じたら良いか分からなくて大変というお話をされた。
     そうですねぇ、確かに情報が多いですよねぇ。
     すぐに飛びつかずに、いったん忘れてから調べ直すというのが良いのではないでしょうか。
     あと、「バランスの良い食事」というのも難しいと話されたので、毎日ではなく1週間単位で考えてみてはと提案した。
     実際、毎日の食材に根菜だ葉物だ肉だ魚だのとバランスを考えてなんて無理な話で、それなら「今週は魚介類重視」とか「今週は根菜で調理法を変えてみよう」とかの方がやりやすいと思う。

     お客様が『ポリベビー』を求めて来店したため、幼児に使うのかと思ったら、高1の息子さんの肌の痒みにとの事だった。
     もちろん、名前からして赤ちゃん向けのイメージがあるけど、別に大人が使って悪いことも無い。
     ただ、油分が多くてベトつくから、患部の場所によっては使いにくいのではないかと。
     お客様の話では、寒暖差アレルギーかもという。
     そして、痒みが強ければステロイド剤はどうかと案内したら、ステロイド剤は病院から処方されていて、3日以上は使わないようにと説明されたらしい。
     強めの物が処方されたのかな。
     何を処方されたのか、名前を覚えておらず現物も持ってきていないため内容は不明。
     でも、あまり効かなかったらしく、担当医からは使い終わった頃にまた来るようにと言われたそう。
     だけど、使ってないかから減らない。
     ……ええと、再訪して担当医に効かなかったことを伝えたほうが良いのでは(^_^;)?
     そう勧めつつ、痒くなる場所は決まっていないそうなので、やはりベトつく『ポリベビー』だけでなく、『ムヒ・ベビー』も検討してみてはとお話したら、『ムヒ・ベビー』は家にあるものの、使ったことは無いという。
     それなら使ってみるのも手ですが、痒くなる範囲は広いらしいため、『桃の葉ローション』と『ユースキンA』を紹介したら、両方を購入された。
     あうっ、なんと極端な。
     これじゃ、迂闊に薬の候補を挙げられないなσ(^◇^;)。
     と思いつつ、寒暖差アレルギーなら内服薬で『十味敗毒湯』を使ってみるのも良いのではないかと紹介してみると、そちらには興味を示されなかった。
     ありゃん。
     何か基準があるんだろうなぁ。
     この時には、もう自分でも方向性が見えなくなってしまった。
     大いに反省(´・ω・`)
     あと、本人は太っているらしく、ダイエットしたら治るかと尋ねられた。
     それはなんとも言えませんが、食事療法は体質改善でもあるので、遠回りながら有効な可能性はありますと伝えた。
     聞けば食べ物の好き嫌いは無いそうだから、手を付けやすいんじゃないと。

     

  • 冷えの咳、乾燥の咳、炎症での咳、咳にも色々ありまして

     風邪薬の棚で迷っている様子のお客様がいたので声を掛けてみたけど、案内を断られた。
     そして『ベンザブロックS』をレジに持ってきたところで、改めて症状を尋ねてみると、鼻水と鼻づまりを行ったり来たりしている鼻炎だとのこと。
     鼻以外の症状が無く、鼻水と鼻づまりを行ったり来たりするのは体温調整が上手くいっていないからと考えられることを説明し、解熱剤や鎮咳薬なんかまで入っている風邪薬より鼻炎薬にしてはどうかと提案した。
     すると、そもそも症状は軽いらしく、どうも薬が必要なようにも思えない。
     入浴に関して確認したらシャワー派だというので、それなら体温調整を安定させるためには血流の改善が大事とお話して、熱すぎないお湯に、ゆったり入るよう勧めた。
     という訳で、本日のところはお買い上げは無し。
     去り際に、「勉強になりました!」と言われた。
     しまった~、鼻炎にも風邪にも使える『葛根湯加川きゅう辛夷』は紹介しておくべきだった。
     レジに来る前の段階だったら、紹介しやすかったんだけどなぁ(苦笑)

     成人の娘さんの肌の乾燥と痒みということで薬を買いにいらしたお客様、詳しく症状を訊くと患部を掻いた時にブツブツができるという。
     乾燥が原因で?
     それは、乾燥じゃなくて何かに反応しているのでは?
     いや、そうではなく先に痒みを感じて、その時点では皮膚に変化は無いという事なのか。
     だとすれば、寒暖差アレルギーのようにも思える。
     でもリクエストは乾燥の薬だから、ひとまず保湿にと尿素入りの『ケラチナミンコーワクリーム』を案内しつつ、今までに尿素入りの物を使ったことがあるか尋ねると、本人じゃないから分からないという。
     うん、まぁ……そうですよね。
     それで改めて痒みに適応する薬を候補に挙げようと思ったけど、お話からすると本人から頼まれた模様。
     本人からは、「何でもいい」と言われてるらしいのだが、患部の様子や症状が酷くなる時あるいは軽くなる時といった情報が無いのでは、範囲が広すぎて、薬の適応はもちろん、そんな当てずっぽうなことにお金を使って頂いて良いものなのかと。
     この頃になって、ようやく当初の疑問である「何かに反応しているのでは?」というお話をすることができて、お客様も「本人じゃないと分からないわね」と帰っていかれた。
     本当にそう考えたのか、私の対応を面倒くさいと考えたのかは、それこそ分からなかったけど(;´Д`)

     咳止めの棚を眺めているお客様に声を掛けた当初は案内を断られたけど、しばらくして相談を受けた。
     良かった。
     トイレに行きたくて、でもお客様が売り場にいる間はレジを離れられないから困ってたのσ(^◇^;)。
     冷たい物を飲むと咳が出るというお話で、今日も子供が飲み残したジュースを飲んだら咳が酷くなったそう。
     冷えが原因の咳となると、いつもの体内の乾燥を改善する『麦門冬湯』や、寝る時に咳き込むような炎症での咳に用いる『五虎湯』ではなく、上半身を温めて咳を止める『小青龍湯』の出番か。
     そう考えて案内しようと思ったら、お客様は薬局勤務だという。
     あれ?
     それでしたら、薬によっては自店で購入できるのでは?
     すると、「うちの薬剤師さん意地悪だから、相談できないんです」というお答え。
     え~と、あまり踏み込まないほうが良いのかしらん(^_^;)
     でも周辺情報も重要だったたりするため詳しくお話を訊くと、ホントにそんな薬剤師さんが居るんかいなと思うような話が次々と……。
     一発アウトではないだろうけど、問題アリ……いや、たぶん大丈夫… きわどいけどオーケー、違法ではないしギリで平気……?(『人類は衰退しました』の私ちゃん風に)
     もちろん、それは一方的な話を聞いた範囲でだけど。
     少なくも、職場環境は悪そうである。
     ううむ、なんというタイミング。
     いや、実は先日、ピッタリな漢方薬を入荷したばかりで。
     別にお客様から『カンポアズマ』を取り扱ってないかと問い合わせがあり、その時には生憎と置いていませんとお詫びした。
     そして、その時点では入荷するつもりも無かった。
     というのも、この『カンポアズマ』は、抑うつなどの精神神経症状がある人が呼吸困難になった時に用いる『神秘湯』と、これまた緊張性の喘息を患っている人に適応する『半夏厚朴湯』を合わせた処方。
     要するに、そんな症状の人は病院に掛かっているケースが考えられ、店頭で応対する機会は多くない。
     でも、市販薬で販売しているからにはメーカー側では、何か広範囲な適応を想定しているのではないかと気にもなっていた。
     そしたら、某会合で『カンポアズマ』とは別なメーカーの学術部の人と逢う機会があり、使いどころを尋ねてみた。
     他のメーカーの製品なのに、詳しく教えてくれた(笑)
     いや、その節はありがとうございましたm(_ _)m
     その人の話によると、冷えが原因の咳に適応するという。
     例えば今の季節なら、暖かい部屋の中にいて寒い外に出ると咳き込むとかである。
     多くの咳は、気管支の炎症や乾燥によるものだけど、確かに冷えが原因の咳というのはあるものの、それは細胞が縮こまり防御態勢になるからで、そういう時には『小青龍湯』で温めてやるものと思っていた。
     じゃあ『カンポアズマ』との使い分けはどうかというと、『小青龍湯』が上半身に働きかけるとすれば、『カンポアズマ』は柴胡剤でもあり肝臓に働きかける『神秘湯』と、喉のつかえ感を改善する『半夏厚朴湯』との組み合わせにより咳を抑える。
     というのも、肝臓は暑さにも寒さにも極端に弱く、肝臓を傷めると抑うつ状態になることがある。
     そういう事では、『小柴胡湯』『半夏厚朴湯』を合わせた『柴朴湯』に近い使い方が考えられる。
     なので、以前に何度か『柴朴湯』が適応しそうな患者さんがいらした時に、うちのお店では『柴朴湯』を入荷できるルートが無く病院で処方してもらうよう案内するしか無かったのだが、『カンポアズマ』て代用できるかもと考えたのだ。
     そして試しに仕入れてみたら、今回のお客様の来訪。
     冷えが関係する咳で、ストレスも加わっているとすれば『カンポアズマ』が適応しそうである。
     乗り換え先として『半夏厚朴湯』と、薬局は店内が乾燥しがちだから『麦門冬湯』を紹介し、『カンポアズマ』を試して頂くことになった。

     

  • 薬は使い分けるのが効果的なことが

     お客様から『改源』と『葛根湯』を比較しての質問を受けたので、発熱していたら現代薬と生薬を合わせた『改源』を、発熱前の風邪の予兆があれば『葛根湯』をと説明した。
     成人の娘さんが発熱しそうと訴えているそうなんだけど、疲労感もあるらしい。
     娘さんは幼稚園の先生の実習中で、夜遅くまで日誌やレポートなどの作業をしているそう。
     ふむぅ、だとすると『葛根湯』だけでは体力の低下を防げずに、そのまま発熱できずに微熱が続くなんてことにってしまうかもしれない。
     変則的だけど、普通は風邪の後期の体力回復に使う『柴胡桂枝湯』を夜に服用して、朝に『葛根湯』を服用する方法を提案して、両方をお買い上げ頂いた。
     『葛根湯』は上半身を温めて血行を良くすることで風邪の初期に有用ではあるけど、それだけに夜に服用すると寝付きが悪くなる。
     一方、『柴胡桂枝湯』は肝臓と胃の働きを助け、気分を落ち着ける効果もあるから、夜に作業をしているようなら睡眠の質を上げてくれることを期待できる。
     ただ、やはり娘さんは仕事が帰るとシャワーで済ませているようなので、寝る時間を削っても入浴するよう勧めた。
     睡眠は寝た時間よりも、質のほうが大事。
     血行を良くして寝るほうが、回復力が増す。

     帯状疱疹後の皮膚の乾燥に使う薬をと、夫婦で来店したお客様から相談を受けた。
     ご主人が患者さんなんだけど、応対するのは奥さんの方。
     そして毎年のことだからと最近は病院に行っていないそうなので、帯状疱疹の経過や使用してきた薬については分からないという。
     内服薬は使ったことが無いそうなんだけど、それだけの情報では方針も立てられない。
     乾燥が原因と思われる背中の痒みに、以前はタオルでガシガシと擦っていたらしく、悪化して止めたそう。
     とにかく、強い痒みには『フルコートf』などのステロイド剤を、掻きむしるほどでなければ『ユースキンA』などの痒み止めが入った皮膚ケアを、保湿だけなら皮膚の中で保水する尿素入りの『ケラチナミンコーワクリーム』や、皮膚の表面を覆って保水する『アロエ軟膏』などを、症状に合わせて行ったり来たりと乗り換える方法を提案した。
     どうしても一つの薬で全部を済ませたいと考えてしまうだろうけど、症状によって使い分けたほうが体への負担を抑えられるので。
     また、敏感肌で蕁麻疹が出ることもあるというお話が出たけど、皮膚の敏感さと塗り薬の強弱は直接的には関係無いことを説明した。
     相性が良ければ強い薬でも反応は出ないし、悪ければ弱い薬でも反応が出てしまうものなのだ。
     一応、内服薬として『十味敗毒湯』と、現代薬との合方である『タウロミン』を紹介した。
     本日のところは『ユースキンA』をお買い上げ頂くことになり、皮膚疾患は店頭では難しいため、改めて病院を受診するよう勧めた。
     まぁ一番は、患者であるご主人自身が自分の体と病態に興味を持って、主体的に関わってくれるのが最優先だと思いますが(^_^;)

     

  • 本当は怖い、「薬は怖い」という風説

     娘さんから点鼻薬の『スットノーズ』を頼まれたというお客様、でもαなのかZなのかまでは聞いておらず、症状も鼻水なのか鼻づまりなのか分からないそうな。
     子供のお菓子を買ってやるんじゃないから、その辺は確かめてきてくださいな。
     その昔、『機動戦士ガンダム』のガンプラを頼まれたのに、『機動戦隊ガンガル』を買って帰り子供に泣かれるという悲劇もあったそうですしヽ( ´ー`)ノ
     『スットノーズα』をお買い上げ頂くことになり、鼻水と鼻づまりどちらの症状にせよ、積極的に温かい物を飲んだりお風呂に入ったりするよう勧めたら、娘さんは冷え性とのこと。
     そして、寝る時に靴下を履いてるようだというので、それも控えるようお話した。
     人間の体というのは容易にサボりがちだから、寝るときにまで靴下を履いてしまうと、「自分で温めなくてもイイんだ」と学習してしまい、ますます冷え性になってしまう。
     でも、確かに足を温めるほうが眠りの質が良くなるため、お勧めはアンカや湯たんぽを使う方法である。
     アンカなら熱く感じれば蹴り出したり、湯たんぽなら目覚める頃には冷めていて、体のサボり癖を防げるので。

     皮膚の痒みの相談で、お客様が来店。
     病院からはアレルギー用の目薬が処方されていて、その目薬が喉に落ちてきたのを飲んでから発症した気がするというお話。
     薬疹というのはありえるものの、そうであれば使った薬の情報が無ければ判断のしようも無い。
     しかし、お薬手帳も現物も持ってきていないという。
     ふむぅ、アレルギーの種類や傾向も知りたいところ。
     使っている薬が分かれば、推理もできるんだけどなぁ。
     皮膚の痒みの方はというと、患部を掻き過ぎて体液が滲んでいるというお話だから、ステロイド剤を提案すると、即座に嫌と強く拒否された。
     以前にステロイド剤が処方されて使ったことはあるらしいのだけれど、それで何か問題が起きたのかというとそう事実は無く、ただステロイド剤は良くないという話を人から聞いた模様。
     しかも、ステロイド剤は大きく分けると「最も強力(Strongest)」「かなり強力(Very strong)」「強力(Strong)」「中程度(Medium)」「弱い(Weak)」と5段階あるんだけど、その事は知らなかった。
     そのうち市販薬では、どんなに強くても「強力(Strong)」までしか無い。
     ステロイドの風評の弊害のほうが、問題なんじゃないかと思う。
     強い痒みを我慢して我慢しきれず、患部を掻き崩するということは、細菌感染を招く危険性だってあるんだから。
     確かに長期連用は避けなければならないが、痒みが強い一時的に用いて、弱まったら使用する薬も乗り換えるという運用をすれば良い。
     この辺りは風邪薬なんかもそうだけど、一つの薬で最初から最後まで賄おうという考え方から改めないと、「薬は怖い」とか何が何でも「薬は駄目」という風説が独り歩きして、本当に必要な人や場面で使われず症状を悪化させてしまうことになりかねない。
     それはともかく、段階があることを説明し、一番弱い部類の『ロコイダンクリーム』を案内すると、今度は「知らない薬は嫌」と拒否されてしまった。
     ええん(^_^;)?
     『ロコイダン』自体は市販品では決して無名ではないし、それでは使ったことの無い薬は、ほとんど「知らない薬」じゃないのかと。
     同じ棚に並んでいた『クロマイP軟膏』に興味を持たれたのは、名前を知ってるからなのか。
     でも、ステロイド剤として弱いのは良いとしても、患部が化膿している訳でなければ抗生物質は不要だと考えられることを説明した。
     すると今度は、肌が弱いから「強いのは嫌」と言われた。
     これも多くの人が勘違いしていることで、敏感肌とかアレルギー体質といっても、何が反応するかは最終的には相性で決まるため、薬の効果としての強弱はあまり関係無い。
     アトピー性皮膚炎の私なんかは、化繊だろうが天然素材だろうが、初めて肌に触れると大抵は痒くなってしまう。
     それこそ、衣替えの季節になって白衣を半袖から長袖に変えてから数日は、今まで袖が掛かっていなかった腕の部分が痒くなった(ノД`)
     なので、衣替えの季節には『十味敗毒湯』が手放せない私。
     お客様にも薬の強弱とは直接的に関係無いことをお話したうえで、弱い物を希望しているため『ムヒ・ベビー』を案内すると、虫刺されの『ムヒS』と同じ物と勘違いされたのか、「ムヒはしみるから嫌」と拒否された。
     ………もう、どうして良いのか分らない。
     そこへ他のお客様がレジにお会計にみえると、「お薬手帳を持ってくる!」と言って帰っていかれた。
     ああ、怒らせてしまったか。
     あれは、来ないパターンだ。
     後で振り返ると、抗生物質は不要だけど『クロマイP軟膏』を売っておけば良かったか。
    「不要な成分は使わないほうが良い」という考えに囚われていたのは私の方だなぁ、と反省(´・ω・`)

     

  • 説明のしすぎが悪い癖

     旦那さんが微熱と鼻炎を患っているということでお客様から相談を受け、『ルルアタックNX』と『エスタックイブNT』と『ベンザブロックSプラス』を候補にした。
     症状が明確であれば、総合風邪薬より効能を特化したほうが体への負担は少ないので。
     すると、釣りに行ってからのようだという話があったため、冷えが原因かもしれないと思い『小青龍湯』も候補に加えた。
     お客様に提示するには、ちょっと候補が多すぎである。
     つい、選択肢は多いほうが良いと考えてしまう私の悪い癖(´・ω・`)
     ところがその段になって、旦那さんが血圧や血糖値の治療薬を服用していることが分かり、内容を尋ねるも不明なため、市販薬の購入を控えるようお話したものの、「自己責任だから」と押し切られ、『ベンザブロックSプラス』を買われてしまった。
     あうっ、押しに弱いのが私の欠点orz
     せめてもと、成分表示をお薬手帳に貼っておくことと、担当医には市販薬を服用したことを報告するよう、お願いした。
     帰り際にお客様が、「お酒をやめればねぇ」と言われたので、つい「それは私も反省しております」と答えたら笑われた。
     あっ、薬を服用したらお酒は取り上げてくださいね(^_^;)

     酔い止めを求めて来店したお客様に、何に乗るのかを尋ねたら、高校生の息子さんがカナダに学校の旅行で行くとのこと。
     バスや電車だったら、乗車前の食事は温かい物にしておくと酔いにくいですよと教えようと思ってたのに(笑)
     ちなみに、温かい食事で酔いにくくなるのは、腸が体温より冷たい物は受け入れられないため、冷たい物を摂ると消化が終わっても胃に長く留まり、体温で温まってから腸に運ばれるので、温かい食事ほど胃が早くなるから。
     いったん乗車してからは、逆に冷たい物を飲んで胃を痙攣させてしまった方が酔いにくい。
     つまり、乗車前は温かい食事を、乗ってからは冷たい物を摂るようにするのが良い。
     話は戻って、学校側から携行薬の一覧表を渡されているそうなので、それを参考に一通り揃えようと思っていると分かり、付き添うことにした。
     まず酔い止めについては、以前に『トラベルミンチュロップ』を使っていたそうなので、効いたのであれば同じ内容の物のほうが安心でしょうと『乗り物酔い止めQD』を勧めた。
     下痢止めは、飲食物の汚染のような所謂「食あたり」の場合、原因菌を排出するために下痢を止めないほうが良いため、『ストッパ』などより『正露丸』を勧めると、抗炎症作用の弱い糖衣錠を選ぼうされたので、通常の物のほうが安心ですと説明した。
     海外に行くとなると、テーマは「良く効く」より「安心」の方だと思う。
     そのテーマに沿って、風邪薬については症状別に揃えるのが安心なことを説明したうえで、総合風邪薬に『パブロンエースAX』と、現代薬には対応できる市販薬が無く、海外でも同様にまず同じ効き目の薬は無い「胃腸の風邪」(胃腸炎)に効く『柴胡桂枝湯』を紹介したんだけど、漢方薬に抵抗があるのか『パブロンエースAX』のみ購入を決められた。
     ううん、これは仕方が無いか。
     『柴胡桂枝湯』は、時差ボケやら、食べ物が合わなかった時の栄養補給やら、応用範囲が広くて、それこそ「持ってて安心」なんだけどねぇ。
     他に、蕁麻疹になりやすく、髪を切った後に首に触れただけで反応する事があるというので、内服に『タウロミン』と、外傷にも使えるステロイド剤と抗生物質を合わせた『クロマイP軟膏』を案内すると、『クロマイP軟膏』のみ購入となった。
     ここでも、漢方薬は駄目かぁ。
     いや、『タウロミン』は『十味敗毒湯』と現代薬を組み合わせたハイブリットなんだけど。
     さっきの『柴胡桂枝湯』も、効能書きにはないけど蕁麻疹やアレルギーの軽減に役立つのになぁ。
     納得してもらえるだけの、説明能力が足りなかったか……。
     そうそう、カナダの治安は分からないけど、買い物の会計時はお金をサッと出して、お釣りもパッとしまい、なんならお釣りを財布に戻すのは後で落ち着いた場所でと伝えた。
     日本みたいに、金額ちょうどを出そうと支払い時にモタモタしたり、お釣りをすぐに財布に戻そうとしていると、その様子を誰に見られて後をつけられるか分からないから危険。
     ……子供を海外に送り出すのに、余計な不安を抱かせちゃったかなσ(^◇^;)。

     

  • 段階を踏んで着実に

     お客様から、口内炎に『チョコラBBピュア』と『トラフルBBチャージ』の、どちらが効くかという質問を受けた。
     前者は皮膚材料で維持がメイン、後者はヨクイニンが加わって修復寄りと考えられることを説明。
     そのうえで、口内炎の原因に神経性胃炎が関係することを伝えたところ、喉に口内炎ができていると言われた。
     喉の口内炎を知っているとは、通ですネ☆(ゝω・)
     喉が痛むと、即風邪だと決めつけてしまう人がいるけど、喉に口内炎ができるのは珍しくない。
     ウイルスによるものだったり、花粉や飲食物でのアレルギーだったりで、そういう時に解熱剤だの鼻炎薬だの余計な成分の入った風邪薬は適さないから注意が必要。
     今回のお客様は、詳しく訊いてみると首の外側から触って腫れているのが分かるくらいだというから、扁桃腺炎かも。
     喉が狭まった感じもするそうなので、炎症を冷やすのと熱を散じるのと両方から対応できる『駆風解毒湯』を案内して、お買い上げ頂いた。
     現代薬と生薬を組み合わせた『ペラックT』でも、良かったかもしれない。

     お客様から「汗疹の薬を」と求められ『あせもクリーム』を案内しましたが、詳しく訊くと旦那さんがネックスレをした周辺が赤くなっていて、金属アレルギーがあるというお話。
     金属アレルギーのある人が、アクセサリーを身に着けちゃ駄目ですよぉ(^_^;)
     そして、それが分かっているようであれば汗疹の薬より、まずはステロイド剤で炎症を抑えてから、『あせもジェル』や『アロエ軟膏』に乗り換えてケアするよう勧めた。
     どうしても一つの薬で解決したいと思いがちだけど、風邪なんかもそうであるように段階を踏んで乗り換えていったほうが体へのダメージを抑えつつ、症状のぶり返しを防ぐことができる。
     今回は、掻きむしる程ではないみたいというお話から、ステロイド剤の中では弱めの『ロコイダンクリーム』を案内してお買い上げ頂いた。
     内服薬では『十味敗毒湯』も紹介したいところだったんだけど、続けて養生法を話すことにして取りやめ。
     どうしても一時に、あれもこれもと説明したくなりがちだけど、信頼を得るためには段階を踏んだほうが良いかもしれないから。
     旦那さんはシャワー派だそうなので、炎症を抑えるには、ぬるめのお風呂に入って体を穏やかに温めるのが有効なことを伝えた。
     そして、夏野菜を避けて冬向きのメニューを勧めたところ、「手が掛かりそう」と漏らされたため、ポトフを基本に味付けを変えてみるよう提案した。
     ようは、野菜をゴロッと丸のまま茹でてしまうだけ。
     それをコンソメでシチューにしたり、醤油と砂糖で煮物にしたところで、材料が同じことに文句を言う人はいないのではないかと。

     

  • 皮膚疾患の鑑別はプロでも難しいですから

     『ピロエース』を求めて来店したお客様に用途を尋ねると、「手に水虫ができた」とのこと。
     症例は少ないものの、ありえない話ではないのだけれど、患部を見せてもらうと水疱ができていて、弱いながらも痒いということからすると、掌蹠膿疱症のようにも思える。
     手水虫の一般的な鑑別としては、「片手だけにできて」「痒みが無く」「乾燥しているみたいに角質化している」のが特徴。
     もちろん例外はあるし、進行すると感染症だから両手とも症状が現れるし水疱ができるケースもある。
     まぁ、要するに自己診断どころか店頭での鑑別も難しい。
     特に、「乾燥しているみたいに角質化している」と乾燥肌や主婦湿疹と間違えやすい。
     しかも痒みが無いため、なおさら軽度の皮膚疾患と勘違いしがち。
     風邪で微熱だと風邪の初期と勘違いしているうちに、実は発熱する体力が足りなくて風邪としては進行しているというの同じ。
     掌蹠膿疱症だとすれば、本来は外敵を倒す白血球が皮膚の角質に溜まってしまい自分の体を攻撃する病態で、菌やウイルスの介在ではないため感染する心配はないけれど、自分の体の中でのことだから同じ場所で慢性化してしまう。
     そして当然ながら、真菌を倒す水虫薬は効果が無いどころか、その刺激を外部からの攻撃と誤認して患部を悪化させる可能性もある。
     掌蹠膿疱症なら、ステロイド剤で炎症を抑えるか、アレルギーの一種と考えて『十味敗毒湯』を使う方法がある。
     とはいえ、皮膚疾患は難しいし、お客様も用途を尋ねなかったら自己診断で水虫薬を買おうとするくらいだから、今後の安易な薬の使用を防ぐためにも、まずは病院を受診するよう勧めた。

     手の湿疹に使っていた薬を使い切ったとのことで、お客様がその薬のパッケージを持参された。
     聞いたことのない商品名だったけど、成分表示を確認すると『ウイルクイックPVA軟膏』に、ビタミンEを足した物だった。
     ビタミンEは血行促進のために入っていると思われるものの、症状を尋ねたら痒みが強く、初めての症状で、洗剤を変えたせいかもとおっしゃられた。
     ふむぅ、洗剤の刺激による手荒れなのかアレルギー反応なのか、判断の難しいところ。
     とりあえず強い痒みにはステロイド剤が適していて、現状では必ずしもビタミンEは必要ですないことを説明して『ウイルクイックPVA軟膏』をお買い上げ頂いた。
     ただ、ステロイド剤は長期連用するものではないため、病院の受診も検討するようお話した。
     アレルギーなら、『十味敗毒湯』の他に『タウロミン』なんかも考えたけど、安易な判断もできないから、今回は案内しなかった。

     

  • 情報提供には本人に来てもらいわないと

     やや高齢のお客様から、『メンソレータムADあせもクリーム』と『あせもワルツA』の違いを尋ねられた。
     首周りが見た目で分かるほど赤くなっており、両方の処方構成は同じで、違いといえばADの方にはメントールが入っていて涼感が強いことを説明すると、今度は『アセモパウダージェル』にも興味を持った。
     まぁ、目移りするのは仕方がないかな。
     内容を考えずにパッケージの印象や銘柄を決め打ちするよりは、ちゃんと比較して検討するのが良いし。
     『アセモパウダージェル』の処方内容を確認すると、局所麻酔として働くリドカインが入っているから、より痒みが強い場合にと説明した。
     痒みを抑えるのと、感覚を鈍らせるのは違う訳だけど、これは鎮痛剤や解熱剤でも同じことで、その違いを理解してもらいたいし、上手く伝えられるようになりたい。
     今回は、価格面で『メンソレータムADソフト』を購入された。
     効き方より、価格が決め手になるのも仕方なしε-(‐ω‐;)
     基本的な処方だから、選んで悪い物でもないしね。
     ああっ、内服薬に『十味敗毒湯』を紹介するのを忘れた。
     まぁ、予算的にも選ばれなかったとは思うけど、比較検討しようとする人には情報の提供はしておくべきだったよなぁ。

     やや高齢のお客様が来店し、旦那さんから逆流性食道炎の薬をと頼まれたとのこと。
     ただし、病院で診断された訳ではなく、あくまで本人がそう言ってるだけだという。
     健康な人でも1日に50回くらいは胃液が逆流しているそうだから、それで本当に食道炎になるという事は、要するに修復能力が低下しているという事で、本質的には胃薬で治すというより、全身的なケアを検討しなきゃならない。
     というお話は本人が来てくれないことには意味を成さないので、出歩けるようであれば人にお遣いを頼まないで来て欲しい。
     お客様は『第一三共胃腸薬』などの制酸剤を考えたようだけど、実際に病院で逆流性食道炎に処方され、通常の胸やけにも使える『半夏瀉心湯』を紹介して、お買い上げ頂いた。

     

  • 親身になれば良いというものでもない

     成人の娘さんの咳が一週間くらい続いているという相談をお客様から受けて、咳の前に風邪をひき病院で薬を処方されていたというから尋ねてみるも内容は不明。
     もうね、お薬手帳を持ってきた人は、ドヤ顔で提示してくれて良いです。
     満面の笑みで、「(∩´∀`)∩スンバラシィ♪」と褒め称えますよ私(笑)
     体内が乾燥している可能性をお話して『麦門冬湯』を案内したところ、ヘルニアの薬と精神安定剤の他に、それらの薬から胃を保護する薬も処方されていて、飲み合わせを心配された。
     ………なおさら、どうしてお薬手帳を持ってきていないのかと(;´・ω・)
     当然売らないという選択もあるのだけれど、精神不安のある人だと何も用意されなかったという事もまたストレスとなり咳の原因となりかねない。
     比較的安全な『麦門冬湯』でもあるので、成分表をお薬手帳に貼って担当医に報告するようお話して、お買い上げ頂いた。
     あと、お風呂に入れさせて下半身を温めることと、温かい食事をさせるように付け加えた。
     体が温まれば、体の方も患部に無駄な炎症をさせないよう落ち着くはずなので。

     リップクリームを買いに来たお客様に用途を尋ねたら、中学生の娘さんの唇の割れにとのこと。
     この季節に唇が割れるようでは、ただ潤すだけのリップクリームじゃ駄目だろうから、『ユースキンリップケア』と『モアリップW』と『メディカルリップ』を案内して、唇に現れてる症状は胃で起きている状態が表に出てきていると考えられることを説明した。
     そして、内服薬として神経性胃炎の『半夏瀉心湯』と、上半身の炎症を抑える『黄連解毒湯』を紹介したら、アトピー性皮膚炎があるという話が出たので、ファーストチョイスとなる『十味敗毒湯』と、患部に熱感がある場合の『消風散』も案内してみた。
     すると、お客様自身は手の親指の付け根に水疱ができて痒くなるというので、主婦湿疹だとは思うものの、一度も病院を受診したことが無いというから、菌やウイルスが介在している可能性もお話して受診勧奨しつつ、ステロイド剤で痒みを抑えて、洗い物は薄手のビニール手袋を使うよう伝えた。
     今日のところは、『モアリップW』のみを購入された。
     ううん、捲したて過ぎたかなと後で反省。
     自分がアトピー性皮膚炎で苦しんだから、そういう話を聞くとつい、テンションが張ってしまうんだよねぇσ(^◇^;)。