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  • <<通巻231号>>
    近所の漢方薬局の店主が逝去/短絡的な二進法の思考/シッカロールとアスベストの関係/リンクの大冒険

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      ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                 <<通巻231号>>
        提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
        発行 : 北園薬局 http://www.kitazono.jp/
        編集 : 北村俊純
        窓口 : info@kitazono.jp
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    ~~~~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~~~~
    ※9月20日(火)……近所の漢方薬局の店主が逝去
        
    ※9月21日(水)……短絡的な二進法の思考
    ※9月22日(木)……シッカロールとアスベストの関係
    ※9月23日(金)……リンクの大冒険
    ************************* 今号の平凡な日記 ***************************
    ◆9月20日(火)/2005年◆
     目覚める直前に夢。
     首吊り自殺を目撃し、
    「俺が、こんなことで腰を抜かすとは!?」とか言っている。
     未だ首吊りは見た事ナシ。
     T薬局から電話が入り、お母んが受けた。
     なんでも、うちの店の近くにある、漢方薬専門店のE堂のご主人が亡くなったのではないかと。
     同じ町内だが、そういう話は耳にしていない。
     で、お母んにE堂の様子を見てきてと頼まれる。
     なんか、気が進まないなぁ。
     行ってみると、確かにシャッターが下りている。
    「研修につき臨時休業」の貼り紙が。
     これは、やや不自然な表現だなと思い、裏側の家の方を覗き込んだ。
     すると、お婆さんと目が合ってしまった。
     あうっ、これでは目を逸らして立ち去ったら、怪しい人ではないか。
     仕方なく挨拶して、他の薬局から心配されてるという事情を説明した。
     話してもらったところでは、店主である息子さんが入院していて今日が手術の説明を受ける日だったのが、昨日の未明に急変して亡くなったという。
     日曜日には病院内を子供と散歩していたというから、どうしてと思うほどの事だったらしく、「交通事故に遭ったようなもんです」と言っていた。
     親類縁者か、人が頻繁に出入りする中で、葬儀予定のメモを預かった。
     なんだか、押しかけてしまったみたいで申し訳ない。
     戻って、お母んに報告。
    「あら、顔を出さない訳にいかなくなっちゃったわねぇ」と。
     まぁ、ライバル店ですが。
     お母んの話では、亡くなったご主人はうちの店で漢方薬を買って、それが効いてから漢方薬専門店を始めたとか。
     どこまで本当かは知らない。
     ただ、うちは既製品を扱っているのに対して、あちらは生薬の配合を自前でやっている。
     で、患者さんには既製品はダメだと、うちの悪口(?)を言っていると、お母んは前から怒っていた。
     でもまぁ、真相は分からないし、亡くなってしまったので、その辺りは水に流しましょうよ。
     従妹のRちゃんが来訪。
     愛知万博に行ってきたそうで、うちの奥さんから前に誕生日プレゼントを貰ったお返しにとお土産を置いていった。
     午後から雨が降ってきた。
     天気予報では、夜にかけて降水確率は低くなるようだけれど。
     下痢の相談で、お客さんが来店。
     中学生の孫が、朝起きてからトイレに篭り、学校に行くのが遅れがちだという。
     しかし、学校に行ってしまうと大丈夫との事。
     なんでも、学校の先生に勧められて、うちに来たのだとか。
     もしかしてK先生かな。
     確かK先生の子供も同じ症状で相談に来た事があった。
     今回も同じく、小建中湯(しょうけんちゅうとう)を案内した。
     おそらくは神経性だろうと。
     母親は心配して子供に厳しく言っている一方で、学校の先生の方はその子に遅れても良いからと言っているらしい。
     この辺は時代の変化か。
     咳の相談を、やや高齢の患者さんから受ける。
     歳を取ると、どうしても体内が乾燥しがち。
     肺から咽喉にかけて潤すのが最善なので、麦門冬湯(ばくもんどうとう)を案内した。
     携帯電話の“闇サイト”で強盗事件の共謀者を募り、金券ショップを襲った男3人が逮捕されたというニュース。
     首謀者が事件の約1週間前に、携帯電話のサイト『闇の職業安定所』とかいう所に、「リスクはあるが、1回40万円になる仕事がある」と書き込んだところ、「どんな仕事ですか」と問い合わせた奴が共謀者となったらしい。
     ところが、その共謀者の1人が事件後に、40万円の報酬を受け取ったものの警察に自首したため、今回の逮捕となったようだ。
     アホらしい。
     共謀者を募るリスクを考えないのかね。
     犯罪の基本は、知ってる人間が少なければ少ないほど良いはずなのだが。
     事件の後で共謀者を殺すくらいしないと。
     そのリスクに対して、金券ショップの強盗じゃ稼ぎがショボイけれど。
     誰かそういう事件を起こしてくれりゃ、“闇サイト”で共謀者を募っても応じる奴は少なくなると思う。
    ≪育児日記≫
     今日、いつも通りに薬局に行ったら、旦那の従妹のRちゃんが愛知万博のお土産を買ってきて置いてあった。
     モリゾーのクッキーだった。
     手紙つきで、このあいだ私が誕生日にチョコレートを渡した時のお礼らしかった。
     もう、次郎ときたら、あっというまに抹茶のクッキーを手にして1枚食べちゃった!
     ものすごい勢いで。
     まるで、飢えた子供のようなんで何か困っちゃう。
     本人はたぶん、「取られる前に食べちゃえ」って思ったのかしら?
     ちゃんと3食、食べさせてるのにな。
     ホント、食欲ばかりある次郎だった。
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    ◆9月21日(水)/2005年◆
     アトピー性皮膚炎の相談で患者さんがいらしたのだが、以前に処方されていたという漢方薬が思い出せない様子。
     ツムラの医療用の顆粒製品という事で、私は即座に十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)かなと思ったのだけれど、パッケージの色が違うという。
     ツムラのパッケージは、末尾の番号が同じ物は同じ色をしている。
     例えば、1・11・21は水色というようにである。
     覚えがあるのはピンク色との事。
     だとすれば、9・19・29となっていくが、末尾9のツムラ製品の中に皮膚疾患の漢方薬は無い。
     唯一、9番の小柴胡湯(しょうさいことう)はアレルギー体質の治療に用いるものの、皮膚炎に使うという訳ではない。
     そして、患部を見せてもらうと、乾燥しているというよりもジュクジュクと湿った感じ。
     やや赤くなっており、熱感もあるという。
     それならば、消風散(しょうふうさん)の方が良さそうである。
    「前に使ったから」というのは、結構当てにならない。
     自分の体質と現在の症状が本当に前と同じだったのか、これは重要な参考になるので、できれば日記などのメモを残しておいてもらいたいところ。
     子どもキャンプの三役の1人であるS嬢からメール。
     今日の実行委員会の告知をメーリングリストで回して欲しいと。
     今日ですかい(^_^;)
     案の定、回した後でメンバーから「最低でも前日までに知らせて欲しい」と来た。
     だから私は、三役には前からそう言ってるんですけど~。
     先の衆議院選で南関東ブロックから比例の35位で当選した最年少の自民党新人議員、杉村太蔵氏がテレビの取材に「料亭に行きたい」などと答えたのが物議をかもしているという報道があちこちで。
     杉村氏は、平の会社員から転身した自身を「ヒラリーマン」と表現し「ヒラリーマン根性が抜けなくて……。ヒラリーマンが議員になってどう感じたか、皆さんに伝えたい」とも後で語ったらしい。
     いや、いいねぇ。
     私は応援するよ(笑)
     なんとも正直ではないか。
     馬鹿丸出しではあるが。
     政治家は正直さと誠実さが大事だとするのなら、この人を応援しない理由など無いはずなのに、ベテラン議員はともかくマスコミまでこぞって叩いてるのは、いったいどういうつもりなんだ。
     何を考えてるか分からない怪しげな人物よりも、思った事をポロッと言ってしまう脇の甘い政治家こそ大事にしたい。
     自民党の森喜朗氏などは、東京都内で開かれた森派所属議員のパーティーで、「歳費がこれだけもらえて良かったとか、議員宿舎がこれだけ立派でありがとう、とか言っている愚かな国会議員がたくさんいる」と挨拶で言い、「選挙もせずに、ただ(比例代表名簿に)名前だけ入れて当選した人もいる。しっぺ返しがあるような気がしてならない」と述べて、新人議員の行動にクギを刺したのだとか。
     失言の大御所が、そんなこと言っても説得力無いぞ(笑)
     病院からの処方箋で、在庫に無い物があり備蓄センターへ取りに行った。
     自転車で行ってるのだけれど、手信号が通じなくて困る事も。
     ちゃんと、自動車免許の教本にも載ってるなだけどなー。
     手信号って、自動車のウィンカーなんかが故障した時にも使うって書いてあるし。
     故障したまま走行すると、警察からは整備不良として停められる可能性があるんだけどね。
     腱鞘炎の相談で患者さんが来店。
     仕事で絵を描いているそうで、詳しく効いてみるとインドメタシンの入った塗り薬は持っているという。
     それでしたら、それは使っていただいた方が。
     エアサロンパスなんかより、よほど効果的。
     そうお話しすると、今まで冷やしていたとか。
     あまり冷やすとか温めるというのは関係無いですねぇ。
     漢方薬だと五積散(ごしゃくさん)が使えそうな気もするが、さて。
     マンションのエレベーターで階上の人とバッタリ会う。
     挨拶してから、さらに話しかけられた。
     何かと思ったら、スポーツカーの件。
     前からエンジン音がうるさくて、マフラーにバナナでも突っ込んでやろうかと思っていた。
     その持ち主だったのだ、この人。
     ううむ、謝られたら何も言えず。
     また、途端に許す気になるから自分でも不思議。
     サンデー毎日で連載されているコラム、『牧太郎の青い空 白い雲』がネットにも掲載してあったので読んでみた。
     インターネットのサイトに「不倫相手の妻を殺して」と依頼して逮捕された、女性救急隊員の事件の事を取り上げていた。
     要約すると、「恋は(不倫は)盲目であることは分かる」、しかし「今回は“恋は盲目”ではなくて“ネット盲目”……それが哀しくて哀しくて仕方ない」という内容。
     まぁ、切り口としては面白い。
     しかし、通して読んでみると良く分からない話の展開。
     ネットが登場するまでは、人間は実生活の中で、人相、目つき、動作全般を見てコトの善・悪を判断していたという。
     うん、まぁそうね。
     そして、それは難しい作業だと付け加えた上で、それでも自分で判断しなければ生きていけないと論じる。
     そこまでは大いに同意できるし、続く「ネットが出来てからというもの『自分で判断するのが面倒だ』という人々が増えた」という感じ方は、私にも共感できる事だ。
     なにかというと、自分で調べる前に尋ねてくる人が多くて、「まず調べなさい」と何度口にした事か。
     ところが、ここから牧氏の論旨は一気に飛躍する。
     出会い系サイトを持ち出して、「どこの馬の骨だか分からない人物、もしかすると殺人鬼になってもおかしくない人間に付いて行ってしまう。何も考えずに……実に危うい」とか言うのだ。
     で、今回の事件を起こした救急隊員の女性はネットに逃げ込み、「ネット盲目」になっていたのではないかと論じて、恥ずべきは『不倫』ではなく、思考停止の『ネット盲目』と締めていた。
     え? え? え?
     自分で原稿を書きながら忘れたのか?
    「不倫相手にだまされたのだろう」と書いてる通り、実際に会ってからも相手を見極めることはできなかったという事ではないか。
     ネットで自称探偵を信じたのもまた、“恋は盲目”だからではないのか。
     この女性は借金までして依頼料を支払ったそうだが、そのお金を他に使えば別な恋や不倫だってできたのに、不倫相手の妻を殺す事しか考えられなくなった。
     それは、「自分で判断するのが面倒」だった訳ではなくて、やはり“恋は盲目”だったという事だろうに。
     本文の後半には、ネットがやがてはテレビや新聞では太刀打ちできない最強のメディアになるかもしれないが、ネットの情報は何のチェックも受けてない事が、ネットの致命的な欠陥であると書いてあった。
     そこからすると、そもそも論じたい話が別物で、持ち出した話と合わなかったのだろう。
     その事に気づいていないから、こんな変な話の展開になってしまったのかもしれない。
     最後の最後に、「ネット特有の『イエスかノーか』の短絡的二進法にはまっていないか。二進法を巧みに利用する政治手法にだまされていないか。考えよう。自分で考えよう。」とあった言葉は、そっくりそのまま執筆者に返したい。
     チェック体制があってもなお誤報や捏造が既存のメディアから無くならない以上、ネットにはチェック体制が無いから信頼できないという主張は、短絡的な二進法の思考だ。
    ≪育児日記≫
     今日は、ちょっと次郎を連れて川口駅の方まで行った。
     歩けるようになったので、ちょっと行ってみようかと思ったからだ。
     そごうのデパートをちょっとのぞいて、特に買う物とかは無かったけど、お昼を14:00過ぎくらいに食べた。
     喫茶店っぽいところが中にあったので、そこでサンドイッチとカフェオレを頼んだ。
     次郎にも少し食べさせた。
     とりあえず、ベビーカーに次郎を乗せてったが、なかなか乗ってくれないようになって困った。
     もう、歩きたくて歩きたくて仕方が無いらしい。
     帰ってきた時は、とてもくたびれた。
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    ◆9月22日(木)/2005年◆
     今日は小雨模様。
     微妙に暑く、微妙に寒い。
     咽喉の調子が悪いと、患者さんが訪れた。
     公民館でカラオケをしたらしく、高い音が出にくいと。
     そして、明日も歌うのでなんとかしてほしいと。
     それでしたら、うちに良い物がありますよ。
     案内したのは、春鶯丸(しゅんけいがん)
     別名、『響声破笛丸(きょうせいはてきがん)』と呼ばれている物である。
     でも、声嗄れしてるなら咽喉は休めた方がいいですよ(苦笑)
     お客さんから、シッカロールの事を尋ねられる。
     アスベストが混入しているという報道があり心配だと。
     報道されたのは8月以前だから、今頃ですかという気がしないでもない。
     とりあえず不安は取り除いておかなければ。
     そもそも、シッカロールにアスベストが混入しているというのは、2つの誤解からくる間違った情報。
     確かに1987年に一部の製品からアスベストが検出された事があるが、これは事故であり、その後に国内で販売される製品はアスベストの混入が無い事を確認するよう義務づけられるようになった。
     これが1つ目の誤解。
     もう1つの誤解は、主成分のタルクの性質を誤って認識している人が、勝手にアスベストと同じだと思い込んだため。
     タルクとは、滑石(かっせき)という粘土鉱物を粉砕して作られる粉末で、皮膚に対する付着力に優れ、同時に滑りを良くするため化粧品などに用いられるようになった。
     そしてこのタルクは、加工性や耐熱性などにも優れ、アスベストと共通している点がある。
     しかしアスベストは、蛇紋岩(じゃもんがん)や角閃石(かくせんせき)が繊維状に変形した天然の鉱物で、ここから石綿とも呼ばれており、やはりその加工性と耐熱性などに優れているため、建築資材や電気製品、自動車や家庭用品などに広く使われるようになった。
     さて、お立会い。
     どちらも鉱物から加工された物であるが、決定的な違いは形状が異なる事である。
     タルクが薄片の形状をしているのに対して、アスベストは針状の形状をしている。
     だからアスベストは呼吸器から吸い込むと、肺の内側に刺さり中皮腫や肺癌を引き起こす。
     一方、タルクのような形状の鉱物は、肺に到達したとしても痰に包まれて体外に排出されるため、害になりにくい。
     『週刊金曜日』ブックレットの『買ってはいけない』で、正露丸の成分であるクレオソートが体に悪いと指摘して話題になった事があったが、あれなども医療用のクレオソートと、工業用のクレオソートの違う物がある事を執筆者が知らない事から生じた誤解であった。
     雑貨の行商(?)が来訪。
     スーツを着た営業マン風であり、何かと思ったら文具を販売しているという。
     それも、ただの文具ではない。
     手品のように、ちょっと不思議な開閉をする筆箱とか電卓とか。
     ものすごく、役に立たなそう(笑)
     個人的には好きなんだがなー。
     ここで買って味をしめられても困るんである。
     残念ながら、お引取り願った。
     でも、ちょっと欲しかったな。
     興和株式会社の営業マンが来訪。
     整腸剤の『ザ・ガード』の売れ行きが予想以上に良く、うちから注文した分をいったんキャンセルさせてもらえないかと相談される。
     個人的には、そんなに力を入れてないから構わないですけどー(苦笑)
     一応は、指名で買いに来る患者さんの分は確保しておきたいところ。
     小さいパッケージの方は融通できるそうなので、いざとなれば小さいのを2つ合わせて割引とかにするか。
     とりあえず、ここで恩を売っておいても良いかなと了承した。
     帰った後で、パートのNさんと「興和も商売下手だねー」と話したり。
     営業マンの話では、テレビCMも本数を減らすそうだ。
     うちとしては、この品不足の間に求めに来た患者さんに、別な漢方薬を売り込むチャンスではあるのだけれど、果たして。
     咽喉の違和感の相談で患者さんが来店。
     痛いのではなく、両側から締められる感じという。
     緊張性であれば、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)が適応しそう。
     しかし、頭痛もして、それが肩から張っている感じだとも。
     むむー、それなら五積散(ごしゃくさん)も合いそうな気がする。
     両方案内したら、両方をお買い上げいただいた。
     ただし、生薬成分がかぶっているので、まずは咽喉の違和感から解消しましょうと半夏厚朴湯の方を先に飲むように勧めた。
     お母んは、E堂の通夜へ。
     お香典をどうしようとか言っていたのだが、薬剤師会から代表で行ってくれと頼まれたとか。
    「香典出さないで済んだわ」
     そうね(^_^;)
     皮膚炎の相談を患者さんから受けて、十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)を案内。
     しかし詳しく話を聞くと、皮膚が乾燥気味で、今はファンデーションで分かりにくいが顔色も良くないという。
     そうでした。
     この化粧というのも、症状を見誤る原因の1つ。
     気をつけなければ。
     乾燥を治すために、当帰飲子(とうきいんし)に変更。
     それから、サプリメントとして甘草やモロヘイヤを飲んでいるという事が分かった。
     あう、あまり良くないですねぇ。
     肝臓の負担になるばかりだし。
     肝臓が疲労すると、アレルギー症状が出やすくなる。
     さらに、お酢も飲んでるという話。
     ますます、ダメです(^_^;)
     お酢は胃を悪くするし、やはり肝臓を害する。
     あれは健康な人が健康を維持するための健康法なのである。
     もし飲むとすれば、お酢を何かで割るというよりは、別な飲み物にお酢を少量くわえるくらいで充分。
     ちゃんと調べないと、悪い物に悪い物を重ねるという健康法を選んでいるなんて事に。
     電話で患者さんから、明日病院に行くので薬をヨロシクと言われる。
     明日はお休みですが。
    「えっ、なんで?」と患者さん。
     お彼岸です(・。・;
     うちは開いているけれど、病院は休みかと。
     お母んに夕食に誘われて、近所のイタリアレストランにパスタを食べに行く事に。
     食費が浮くのだから、こんなに良い事はない(⌒▽⌒)
     なのに奥さんが、テーブルマナーがなってないとかお母んに言われてヘソを曲げる。
    「どーせ、私はガサツですぅ!」
     こんなところで、嫁と姑をやらないでくれ。
     お母んの奢りなんだし(笑)
     次郎は、レストランに入ると美味しい物を食べられると学習したのか、以前のように泣き喚いたりしなくなった。
     テーブルの上をガチャガチャと荒らしたりせず、とりあえず目の前の皿に入れられた分だけを、手づかみでワシワシと食べる。
     しかし、食べ終えると飽きたらしく、椅子から降りたがるので降ろしたら、他のテーブルの人たちに挨拶回りを始めて困った。
    ≪育児日記≫
     今日は、夕飯を外に食べに行った。
     義母が誘ってくれたようだ。
     最初、ジョナサンのつもりだったらしいが、そこには行かずパスタ屋さんに行った。
     もちろん次郎も連れてで、やはりジッとしてなくて、慌しかった。
     そのせいか、義母とちょっと言い合いになってしまったりした。
     私自身、いろいろ次郎の世話をしているのだけど、義母は何か私に対して、「気が利かない」と強調するので、ちょっとムッとした。
     旦那は、「奢ってもらってるんだから」みたいに言って、静かにしててという感じだ。
     それにしても、次郎は椅子に座らせておくとうるさくて、そんな訳で歩かせると店の中でグルグルと。
     ………小皿を回さないで、先に1人で食べ始めたりするからだよ(^_^;)
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    ◆9月23日(金)/2005年◆
     今日は、コンベンションBである。
     朝食にキムチヤキソバを食べたら胃が痛い(^_^;)
     八王子に向かう途中、中央線が遅れているという情報が電車内で流れてヒヤヒヤ。
     とりあえず定時に到着できてホッ。
     参加者の出迎えなので、私の担当が。
     改札口周辺を見回したが、それらしい人が見つからず、もしかして参加者ナシかと思ったら、見つける事ができた。
     出発時間になり、会場に向けて歩き出し案内。
     心配していた会場のエレベーターはスムーズに乗れて良かった。
     実は今日は体調が最悪。
     花粉症が出てしまって。
     一応、香蘇散(こうそさん)を持ってきて、ガバガバ飲んでいたのだけれど。
     この香蘇散、効能書きには花粉症は無いが、花粉症は胃腸の働きと密接な関係があって、私は重宝している。
     特に、鼻と目がむず痒くてクシャミが止まらない時に。
     ゲームで同席した参加者の人には、迷惑をかけてしまったかもしれない。
     あんまりクシャミをしないで済むように、代謝機能を意識的にダウンはさせたのだけれど。
     花粉症は免疫反応。
     基本的には外部からの異物に対する攻撃を、誤って自分の体に対してもしている訳で、他の疾患と違い抵抗力のある人、あるいは元気な時の方が反応が強くなる。
     だから、体を鍛えてるはずのスポーツ選手の中にも花粉症の人が多い。
     逆に言えばつまり、代謝機能が落ちれば症状は緩和されるので、それを意識的にやれば楽になるという訳。
     呼吸数を少なくして、心臓の鼓動を弱めて、全身の力を抜く。
     いわば、寝ている状態に近い。
     もちろん代謝機能を落とすと反射神経や、歩くなどの運動機能も落ちるが、寝ている状態に近いため逆に思考力は研ぎ澄まされる。
     この簡単な方法で楽になるのに、どうして世の花粉症の患者さんたちは、これをしないのだろうと不思議に思う。
     でも、同じく花粉症の友達に言うと、そんな事できないって言われるんだよねぇ。
     ちょっとした練習なんですが。
     さて、今回プレイしたのは黒井さんのGMで、『無限のファンタジア』というゲーム。
     http://t-walker.jp/mugefan/
     このゲームは、プレイヤーキャラクター全員で1つの旅団というのが前提だそうで、まずその旅団の目的を決める。
     旅芸人か、トレジャーハンターか、はたまた世界制服を狙う悪の結社かなど。
     世界征服して平和な世界を作ろうとしていたら、どうなんだろう(・_・)
     そして、旅団のポリシーを決めてゲーム中でポリシーに関するポイントを稼いでいくらしい。
     で、皆で選んだポリシーは“協力”だった。
     ああ、私に一番欠けてる物だ(笑)
     個人個人のプレイヤーキャラは自分で決めても良いと言われたけれど、あえてダイスを振って決めたら、エルフの狂戦士。
     そのうえ、リザードマンで筋骨隆々という設定になったので、名前を『鋼の筋肉戦士ダン』と名づけて、決めセリフは「俺の筋肉を見ろ!!」とした。
     こういうキャラはやったこと無いなー。
     ちなみに、旅団名は『トカゲのしっぽ団』になった。
     なんだかなぁ(苦笑)
     裏設定として、ポリシーが“協力”だから、代々の団長は仲間をかばって死ぬんだと冗談を言ったり。
     それが旅団の名前の由来だと。
     そして、準備がてぎたところでゲーム開始。
     あっ、途中でコンビニで昼食を買ってきたんでした。
     なんか、体調悪くて食事の記憶が無い。
     今回のゲームの物語は、ある村に盗賊が現れて、村の宝として隠されている特別な弓が狙われており、助けて欲しいと依頼を受けたところから始まった。
     ところが、GMが操るところの村長の話によれば、その弓は村には必要の無い物らしい。
     ただ、魔力を秘めた弓だから大切に保管しておいてくれと何者かに頼まれたようで。
     だったら、その弓を壊してしまえば盗賊に襲われる理由が無くなっていいんじゃない?
     いきなり、物語の進行を止めるという暴挙で協力しそうになる私たち(笑)
     ゴメンネ、黒井さん。
     でもまぁ、報酬は貰えるようだから、依頼主の意に沿うように弓を守りましょうと決まる。
     そしてやってきた盗賊御一行様。
     これがめっぽう弱くて、卑怯な事に、弓の隠された洞窟の封印を解く事ができる村娘を人質に取られてしまった。
    「この娘を助けたければ、弓を渡せ」と脅迫される。
     あれ?
     村娘が殺されたら、封印が解けなくて弓は手に入れられない訳だよね。
     私たちが受けた依頼は、弓を守る事。
     村娘が殺された方が好都合だぞ(笑)←ヒデェ
     それを指摘すると、盗賊のボスが折れて、一緒に洞窟に入る事になった。
     弓さえ守れればいいんだから、いったん渡すフリをして倒してもいいんだよねと、さらに卑怯な事を考えてしまった。
     洞窟の封印を解いた事で、村娘は、ますます用済みに。
     しかし、簡単には事は運ばない。
     洞窟の中でモンスターに出会い戦闘開始。
     これが意外に手こずる。
     まるでラスボス戦のよう。
     辛くも勝ち抜けて、なんとか弓を手に入れたら、盗賊団にまんまと弓を奪われてしまった。
     クソッ=3
     しかし、物は考えよう。
     これで村に物騒な弓は無くなったんだから、これからは平和に暮らせますよ。
     と提案してみたのだが、ダメなんだと。
     しょうがねぇなぁ(笑)
     ところが、盗賊団は盗賊団で、弓を持っていたために他のヤツラから狙われて、私たちの旅団に返しに来た。
     時間的な都合とも言う。
     とにかく弓を取り返せて、メデタシメデタシ。
     ゲーム終了後に参加者と少し交流し、帰りを見送ってから会場内の採寸をした。
     ちょっと机の配置を考えないと、今後参加者が増えた時に対処できないため、それを考える土台に。
     実際にテーブルと椅子も動かしてみたところ、この狭い部屋だと結構難しいですなぁ。
     『月の宴』で打ち上げ。
     http://www.monteroza.co.jp/new_www/gyotai/tukinoutage/tukinoutage.html
     初めて入った店だが、雰囲気的には好き。
     庭のようなデザインの内装とか。
     料理も、創作料理が目に楽しい。
     ただし、味に驚きは無い。
     この組み合わせなら、こういう味になるだろうという予想の範囲。
     それだけに、ハズレが無いのが安心である。
     つい飲み過ぎ食べ過ぎて、予想以上に値段が高くなってしまったが。
     もう少し考えて注文すりゃあ良かった。
     今日のゲームに関しては、黒井さんがGMとしてはちょっと行き当たりバッタリ過ぎた事が残念。
     意地の悪い提案をするプレイヤーも悪いのだけれど、肝心の弓が村にとっては必要無かったり、人質になった村娘もプレイヤーキャラクターと接点が無いもんだから、助ける必然性が無かったりで、動きにくかった。
     武井くんからは、途中の戦闘が長引いた点について、途中で切り上げる判断をするべきだったと助言。
     そして武井くんから私には、やった事の無いキャラをするのは良いけれど、それで動きにくくなってるのが良くないのではないかと指摘された。
     そうなんだよなぁ。
     TRPGを始めた頃は、やはりヒーローになりたくて、そういうキャラを増産していた。
     そのうちに、もっと自分に近いキャラ、つまり分身を動かすのが楽しいと思うようになり、今は自分に無いキャラをやる事に面白さを感じている。
     ところが、自分に無いもんだから、動きに困ってたり。
     これからの課題ですな。
     それから、現状ではコンベンションが赤字経営状態なため、今後の渇入れの話も。
     でも、珍しく日本酒を飲みすぎたのか、疲労が溜まっていたのか、現場責任者の武井くんが先に酔い潰れた。
     私も飲み過ぎてヘロヘロ~。
     心配なので、タクシー乗り場まで武井くんを見送った。
     家に帰ってから、まったりとチャット。
     出会い系サイトを利用した事の無い私だけれど、『リンクの大冒険』にだいぶ登録されている。
     http://www.kitazono.jp/link_index.htm
     私は基本的にサイトに貴賎は無いと思ってる人間なので、ルールを守ってる限りは登録を認めている。
     しかし、けっこう姑息な人もいて、完全に出会い系サイトなのに医療関係だの薬局・薬店のカテゴリーに登録しようとする輩がいる。
     うちのサイトのように、薬局のフリをして(?)ゲームや写真なんかのコンテンツがあるのと同じく、そういうコンテンツを持っているかを念のために確認しに相手サイトに行くのだけれど、例外無く置いてなどいない。
     そういうサイトは、登録せずに片っ端から削除している。
     アダルトカテゴリーには、アダルトサイトの検索エンジンもあり、行ってみたら「死体」というカテゴリーに、出会い系サイトが登録されていた(笑)
     想像するに、出会い系サイトの運営者が自動登録のプログラムを使ったか、アクセスを増やすために関係の無いカテゴリーにも登録したのだろう。
    「死体と出会うのか(´Д`)」とI氏。
     そりゃ怖いわ(苦笑)
     そういや逆のパターンで、『リンクの大冒険』では自動車販売とかのサイトがアダルトショップに登録されていたな。
     最初の頃は親切心でカテゴリーの変更をしてあげてたけど、面倒になってやめたヽ( ´ー`)ノ
     これもおそらくは、「ショップ」というカテゴリーに自動登録するように設定していて、まさか薬局のサイトの検索カテゴリーにアダルトがあるとは思わなかったんだろう(笑)
     それからI氏、「貧乏人限定とか、ニート限定とかの出会い系は無いのかナァ」と言っていた。
     あはははははは、あってもいいよねぇ。
     ニート限定で、家に引きこもって家事だけでもやってくれる人募集とか。
     別にニートがいてもいいし。
     文字通り閉じこもっててくれれば。
     なまじ社会と接点を持とうとして迷惑かけられる方が嫌。
     いつだったか、引きこもってたヤツが女の子を殺した事件があったし。
     確か母親が、社会復帰させるために塾に通わせるようにしたとかって。
     余計な事するなよと(笑)
    「そういえばこの間の日曜に、アキバでヲタク同士の刺傷事件があった」とI氏に教えられた。
     なんでも、エロゲキャラに対する考え方の違いがケンカの原因とか。
     そんな事件がありましたか(笑)
     場所は、ソフマップの店内だったらしい。
     いいね、普通はエロゲーのコーナーでは静かになるもんだけれど、話を交わしていたのね(笑)
     ネットでは、腹立たしいニュースの記事を見つけた。
     兵庫県尼崎市の市立尼崎高校のサッカー部員が5~7月にかけて、集団でスポーツ用品店で万引きを繰り返していたそうで、事態を把握した学校側が30人以上を17日から自宅待機としているというもの。
     学校の説明によると、主に休日の練習や試合の後に、2~8人連れで神戸市や同県伊丹市のスポーツ用品店に行き、アンダーシャツやスパイク、バッグなどを盗んでいたそうだ。
     見張り役を置く事もあったというから、悪質の度合いは高い。
     にも拘らず、学校としては反省文を書かせて学校に復帰させる予定という。
     この記事を読んで思った事。
     え?
     反省文だけで済ませるってナニ?
     万引きは人殺しと同じだよ。
     店は生活かかってるんだから。
     ちゃんと警察に引き渡さなきゃ。
     でもって、推定無罪の原則に従って、罪が確定してから退学とかの処分をしてやらないと。
     こういう奴らは、人生の落伍者にしてやらなきゃイカンでしょう。
     校長は「遊び感覚で、犯罪という意識が薄かったようだ。人間教育をおろそかにしたつもりはないが、結果的に浸透していなかった」とコメントしていた。
     犯罪という認識を校長が持ってるなら、やっぱり彼らを犯罪者として裁かれるように手続きを踏むべきだと思うんだけど。
     一方、こんな事件のニュースも。
     迷惑駐車を郵便局員にとがめられたと思いこみ、腹いせに息子らにパチンコ型のゴム銃で郵便局のガラスを割らせたとして、その母親が実行役の2人の子供とその友達ともども逮捕されたそうな。
     年齢的には、子供といっても中高生くらい。
     警察の調べによると、母親は16日の昼頃に自宅と郵便局の間の路上に駐車していた車に迷惑駐車を注意する張り紙をされた事に腹を立て、郵便局員に貼られたと思い込だという。
     で、逮捕された母親は「やったれとは言ったが、(郵便局を)狙えとは言っていない」と供述しているとか。
     愉快な母親だ( ̄▽ ̄)
     ただ、被害に遭った郵便局では9月に入ってから2回ビー玉でガラスが割られた他、現場周辺でも7月から家の窓ガラスが割られるなどの被害が計10件も相次いでいるそうだ。
     そして、逮捕された子供たちは「数回やった」と供述しており、余罪がありそう。
     迷惑な子供たちだ。
     そしてこれは、やりきれない事故のニュース。
     今日の午前10時25分頃に、茨城県鹿嶋市荒野の沖合の海で男性が行方不明になった、と110番通報があり行方不明になっているらしい。
     その男性は、小学生の長男とその友達5人を連れて海に出かけ、水際で遊んでいた2人が流されそうになったため助けに入り、そのまま流されてしまったそうだ。
     ちなみに2人の子供は、サーフィン中の3人の男性に助けられた模様。
     問題は、周辺の海岸は遊泳禁止だった事。
     事故当時の周辺海域は風速6m、波の高さも5~6mあったようで、数字的なデータでは一見それほど危険では無さそうだけれど、周辺には砂の浸食を防ぐためのコンクリート構造物が海岸から沖合百数十メートルまで突き出してお、この構造物に波が当たり沖合に向かって急激な流れがある危険な場所として、近所の人たちは知っていたようだ。
     被害者の居住地は分からないけれど、少なくとも遊泳禁止の理由は考えるべきだったろう。
     そこからすると、ゴメン、同情できんわ。
     せめて子供を死なせなかったのが救い。
    ≪育児日記≫
     今日は、旦那はスネークアイズだ。
     薬局には早めに行った。
     次郎は店内をグルグル歩き回っていた。
     私自身、朝早く起きすぎてしまったので、何か変な感じだった。
     だから次郎を見ていても、何か疲れていた。
     義母が、お客さんが来ない時は見てくれていた。
     それから畳の部屋に上がると、いつものように物をほうり投げるし、勝手に転倒したりして危なっかしかった。
     飽きると泣き出してしまって大変だったので、この日は早々と帰った。
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  • 久しぶりの食事会

     ホカロンを買いに来たお客さんの首元を見てビックリ。
     貼るタイプを直に貼っているのだ。
     うぎゃっ!!Σ( ̄□ ̄;)
     低温火傷してしまいますよ~。
     詳しくお話を聞いてみたら、ピップエレキバンのような物と同じように考えていたらしい。
     そもそもは、神経痛だという。
     温めると楽になるので、貼っていたとの事。
     となると冷えが原因なのは間違い無さそう。
     桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)を試してみて下さいと勧めた。
     http://www.kitazono.jp/syoho/keishikajyutubutou.htm
     奥さんの妹のYさんが帰るので、新宿までお見送り。
     そこから今度は、八王子方面に行くために京王線に乗った。
     久しぶりに乗った京王線、聖蹟桜ヶ丘などを車窓から懐かしく眺めた。
     そういや、平山城址公園は桜が綺麗だったな。花見に行きたいものだ。
     http://www.hinocatv.ne.jp/~w-suzuki/hiramt.htm
     ギリギリで待ち合わせに間に合うかと思ったら、特急の通過待ちで途中駅に足止め。
     そういや、急行や準急などが入り組んでで、事前に調べておかないと到着時間が予想できないんでした(^_^;)
     15分ほど遅れて駅に到着。
     K氏と合流した。
     先に着いてるH嬢も駅近くの書店から出てきた。
     あれ? 後の人たちは?
     Kくんも来ているはずなのだが、本屋の中で立ち読みをしているらしい。
     1度はH嬢が声をかけているので良いだろうと、Kくんを本屋に残して出発。
     本を読んでるところを邪魔しちゃ悪いし(笑)
     借りている施設に歩いていく途中には、どう見ても民家、それもボロボロで人も住んでいなさそうなのに何故か飲食店の看板が出ている所があった。
     ああ、こういうのを写真に撮っておかなくちゃ駄目じゃんと思いつつ、寒いのでコートのポケットから手を出したくないと思ったり。
     施設の調理室に入ると、S氏が今日の準備をしていた。
     今日は、S氏の料理を食べる会(仮称)なのだ。
     実に久しぶり。S氏が、休みを取れる状況不ではなかったので。
     新潟での任務お疲れ様であります(・v<)
     現職の自衛官であるS氏の話によると、10月に“台風と大地震が同時に起こった”と想定しての訓練があったのだそうだ。
     その時には上官と、「そんな偶然ありませんよねぇ」と話していたら、遅い台風の直後に震災に見舞われるという事態になり、さっそく訓練が活かされたという。
     その他に、自衛隊では“見込み入隊”というものがあるという話などを聞いた。
     自衛隊は身長155cm以上というのが入隊に際しての身体的な条件となっているのだが、18歳くらいだとまだ成長期なので、いずれ背が伸びるという見込みで入隊を認める事があるのだとか。
     しかし、その後も背が伸びないというケースもあり、それでもよほどの事が無い限り、そのまま勤続を認められるという。
     相撲とは違うんですね。
     さて、S氏が火を使おうとするとガスレンジにガスが供給されていないという。
     どうやら、元栓のさらに大元が締まったままらしい。
     K氏が内線電話で職員を呼んでから、実は隣の食器棚や冷蔵庫のある部屋に、その元栓があるのに気がついた。
     まぁ、呼んでしまったものは仕方がない。
     念のため職員が来てくれるのを待つ事にした。
     ほどなくして来てくれた職員にガスの元栓を開けてもらい、S氏が作ってきたデザートを冷やしておこうと冷蔵庫を空けたら、なんとそこには以前にもこの部屋を使った時の材料の一部が発見された。
     忘れたままにしたこちらもなんだが、一年以上も点検や清掃をしていないという事か。
     本屋で立ち読みしていたKくんもようやく来て、さらに遅れてOくんも到着した。
     本来、この日を設定したのはM嬢が月末に入院を控えているのに合わせたのだが、風邪気味ということで大事をとって欠席。
     装備や仕込みの問題から、S氏からは「今回は軽食です」と言われていた。
     いつもの食事会での料理の量はすさまじいので。
     前菜のサラダに始まり、スープとパスタを食べて腹八分目になったかなというところへラザニアが出たりする。
     そしてデザートのケーキで締め……ではなく、そのケーキが3種類くらい続いて出たりするのだ。
     食べ切れまへ~ん。
     で、今日はクラッカーにチーズと生ハム、それにピクルスを乗せたシンプルな物。
     いつもの物量攻めでないと、これはこれで少し寂しいかも。
     しかし、さすがにチョイスしてある物は良く、ワインでも欲しいところ。会場は禁酒ですが。
     代わりに紅茶との組み合わせ。
     その紅茶も、香りの強い物でチーズと生ハムを食べるのに良く合う。
     他にS氏が用意していたデザートのうちの1つを出された。
     ハバロア?
     プティング?
     固めが弱くて、容器から出したらスライムのようだった(笑)
     塩気の物と甘い物を交互に食べ始めると止まらないという状態に陥った。
     食べながら、
    「セカチューの映画観たよ」と話す。
    「俺も観たいんだよね~。笑いたくて」とK氏。
     笑えるほど面白く無かったですと答えておく。
     (1月21日の日記参照)
     http://backno.mag2.com/reader/BackBody?id=200502110240000000109927000
     そしてK氏が持ってきたボードゲームの中から、『蒸気幻想曲馬団』をやる事に。
     http://www.kokusaig.co.jp/RPG/jokigens.html
     国際通信社の季刊TRPG専門誌『RPGamer』2号の付録だそうで、プレイヤーはまずキャラクターカードを引いて、劇団『ねじまき座』の関係者としての役を決める。
     そして自分の“運命”を求めて、サイコロの出目で双六のようにヨーロッパ各地を巡り、欧州中を飛び回って事件に出会い、その結果褒賞を得たり、それを題材にして『ねじまき座』の新しい演目を作るのが目的。
     どういう事かというと、途中で得る事件のカードやアイテムのカードには、“王女”とか“大砲”というような語句が書かれており、それを起承転結になるように並べて物語を作るのだ。
     例えばこんな感じ。
     爵位を得るために→隣国の王女を誘惑し→不老不死の薬を手に入れ→世紀の大発明をした。
     ………なんか変だ(笑)
     だから、なんとか辻褄を合わせるために、不要なカードを捨てたり、或いは他のプレイヤーのカードを奪ったりしていく。
     私としては楽しかったのだが、あとからK氏からルールを熟読していたなったため、かなり間違ったプレイをしていたらしいと教えられた。
     まぁ、それでも遊べたんだから、いいやね(苦笑)
     ゲームの最中にも、S氏お手製のショコラケーキにシフォンケーキ(だったと思う)が次々と出てきて、それを次々と食べていった。
     最終的には、私はケーキを5個も食べていた。
     まるで、ケーキの食い放題である(笑)
     しかも、S氏の作るケーキには酒に漬けたのかというくらいアルコールか入っているので、なんだか酔っ払ってしまった感じ。
     こうでなければ、S氏のケーキではない(苦笑)
     散会する直前に、M氏がギリギリ間に合い、残ったケーキをたいらげるハメに。
     私も口の中が甘々になってしまったので、親指サイズのピクルスを丸々ポリポリと食べた。
     この後は新年会を兼ねて2次会にという話だったのだが、今日はお店に戻らなければならなかったので、ここで辞去。
     あの後さらに食事をしに行ったんだろうか(・_・)?
     お店に戻って、入れ替わりにお母んが商店会の会合に出かけた。
     成人の娘さんの痒み止めに、副腎皮質ホルモンの塗り薬を買いにお客さんが来店。
     十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)での治療を勧めたけれど、
    「飲み薬は飲ませたくないのよね」と断られた。
     http://www.kitazono.jp/syoho/jyuumihaidokutou.htm
     副腎皮質ホルモンの方が怖いけどなぁ(^_^;)
     長く使ってると皮膚が萎縮して悪化する可能性があるし、腎臓を傷めてしまうのは確実。
     患者さん本人がどうしてもという事であれば仕方が無いが、そこまでは話は聞けなかった。
     ネットニュースで、埼玉県内の2004年1年間の110番受理件数が10年間で過去最低だったという記事を見つけた。
     いたずらや間違い電話などを除いた有効受理件数だそうで、8月の夜間の受理が著しく減っていた事から、埼玉県警では「自宅でアテネ五輪のテレビ中継を見る人が多く、空き巣や交通事故が少なかったせいではないか」と推測しているそうな。
     だとしたら、安全神話が崩壊したとかなんとか言われていても、日本のなんと平和な事か。
     実際、オリンピックごとに110番の受理件数は減る傾向にあるそうで、となると深夜にスポーツだのの放送をすれば防犯になるんじゃないのと単純に考えたり。
     そうしてくれると、野球やサッカーの延長でゴールデンタイムの観たい番組をビデオに録画しそこなったりという事も減って、私も大歓迎なのだが。

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  • ≪第6回≫黄連解毒湯とよく苡仁

    漢方薬症例クイズ≪第6回≫

     実際の症例を元に、患者さんの症例データーを提示します。
     “書いてある内容”から推理して、適応すると考えられる漢方薬の名前を当てて下さい。
     基本的に当店で扱っている漢方薬としますが、解答としては必ずしも限定しません。「なるほど、その方法もあるか」と思われる解答であれば、正解とする事があります。(生薬のみや民間療法などは除外します。)
     正解者の中から、抽選で3名様に『水出しアイスコーヒーパック2コ入りを進呈いたします。
     絶対の正解というものはありませんのであくまで、“あそび”として楽しんでいただければと思います。
     皆様の参加をお待ちしています。(終了しました)

    水出しアイスコーヒーパック

    caffe.jpg (90244 バイト)

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     1リットルの水に1パックを一晩(約8時間)漬けておいて、コーヒーの成分を水に自然に溶け出させる、『水出しアイスコーヒー』です。
     沸騰させたお湯で入れるのとは違い、コーヒー本来の甘味が出るので砂糖もミルクも入れずに、コーヒーの旨味をあますところなく楽しめます。
     当選者の方には、販売元であるコーヒー専門店『こらんしょ』から、水出し用に挽いてもらった豆のパックを直接配送させていただきます。

    募集期間:~6月28日(月)
    正解発表予定:6月30日(水)

    問題
     女性。25歳。
     主訴は、日焼け。
     日差しの強い日に、うっかり日焼け止めクリームを塗らずに外出したら、思った以上に日焼けしてしまった。
     顔は真っ赤に腫れて、分泌物が滲んできている。
     患部はヒリヒリと熱感があり、咽喉も渇きやすいという。上半身に火照りを感じるが、暑気当たりのように食欲が落ちたりはしていない。
     まずは皮膚の炎症を抑える必要があるだろう。
     そして、シミになる事を気にしているようなので新陳代謝を活発にして皮膚の再生を促進させるために、別な漢方薬も合わせる事にした。
     組み合わせた2種類の漢方薬は、何と何か。

    正解
     
    正解黄連解毒湯よく苡仁です。
     両方を一緒に答えた方はいらっしゃらなかったので、まず黄連解毒湯を挙げた方を正解としました。
     当選したのは、以下の2名の方です。おめでとうございます。
    wara納豆様…選んだ理由:ほてりをとり、新陳代謝を活発化する。(他に加味逍遥散)
    エド様…選んだ理由:炎症を防ぎ、体の代謝を活発にするため。(他に清上防風湯)

     次選の漢方薬としては、白虎加人参湯が適していると考えられるので、解答された以下の方を当選とさせていただきました。
    齊藤 誠様…選んだ理由:炎症を防ぎ、体の代謝を活発にするため。(他に消風散)

     また、今回は外用薬を想定していませんでしたが、紫雲膏桂枝茯苓丸を解答された方がいました。適切な治療と考えられますので当選枠を拡げて、同じく当選とさせていただきました。
    寺山雄一郎様…選んだ理由:火傷に一番効くのは紫雲膏を患部に直接塗ることである。シミ防止のために桂枝茯苓丸を服用する。

    解説
     通常の日焼けにおいては、体表部の熱を取り除き、体内が乾燥状態になるのを防ぐ事が治療の目標となります。
     しかし、今回の患者さんのケースでは患部から分泌物が滲んできており、さらに感染症の予防と皮膚への栄養補給が必要となります。
     一方、咽喉の渇きから体内の乾燥も考えられるのですが、食欲は落ちていないようなので、幸いにして暑さにやられながらも暑邪による体内への影響が軽度であったと思われます。これは同時に、全身ではなく上半身、特に顔の部位の症状が顕著な事を意味しています。
     そこで体表部の熱を取る事よりも、上半身の熱を降ろす事に重点を置いて治療します。そのために用いるのが黄連解毒湯です。
     そして、分泌物が滲んでいるという事は体内に雑菌が侵入しやすい状態なので、名前の通り解毒作用が期待できます。
     また、黄連解毒湯は脳卒中の予防効果があり、高血圧による精神不安や不眠を改善する事から、日焼け後の興奮を鎮めるのにも役に立ちます。
     さて、次にシミの予防として新陳代謝を活発にする場合、血行を良くする事が先決となります。
     しかし、今回の場合は明らかに表皮は火傷に近い状態で、体内から皮膚が再生するのを待たなければなりません。
     そのため、直接的に皮膚の材料となる物が必要となります。
     そこで、近年では美白効果も期待されている、よく苡仁を用いる事にしました。

    補足
     まず黄連解毒湯と併用する場合、加味逍遥散は胸脇部から服直筋上部の緊張と炎症を取る作用があり、さらに血液の循環を促す物ですので、使い方としては良いかもしません。ちなみに、加味逍遥散よく苡仁と併用して指掌角皮症の治療に用いる事があります。
     清上防風湯黄連解毒湯と生薬成分を比べると、実は内容的に近い事が分かります。漢方薬では一般的に、成分の種類が少ないほど効果は鋭くなり、多くなるほど穏やかに効くとされています。それを踏まえると、今回のケースよりも軽度の日焼けに用いるという考え方もできます。いずれにしろ、どちらか一方を服用すれば併用する必要は無いでしょう。
     白虎加人参湯は、実は標準的な日焼けに用いる漢方薬ですので、今回のような上半身のみの症状が顕著というようなケースでなければ、正解となる物です。ただし、石膏(せっこう)が多く入っている点には注意が必要です。石膏は打撲のさいに患部に塗って冷やすのに使うほどですので、これを服用する事は強烈に皮膚を冷やすため、日常的に体力の弱い人や冷え症の人に用いると吐き気などをもよおす事があります。日焼け後に、強い口渇があり、水を1日に何杯も飲むような場合に、短期間だけ用いると良いでしょう。
     消風散は、白虎加人参湯と同じく石膏が入っており皮膚を冷やすのに適しています。同時にそれは、併用を避けなければならない事も意味しています。しかしもっとも重要な事として、消風散の効能書きにある「分泌物が多く」というのは、皮膚疾患の原因が血液循環の不良などによる物の場合で、日焼けは例え分泌物が滲んできていても原因は紫外線による火傷であり、皮膚や体内は乾燥していると考えられるので用いるのは好ましくありません消風散を解答された方が多くいらっしゃいますが、注意して下さい。
     紫雲膏は漢方薬の外用薬で、火傷に用いると効果的です。主成分がゴマ油(胡麻油)なので顔に塗るとなるとベタついて不快感があるかもしれませんが、感染症の予防にもなるので日焼けの初期治療としては、もっとも適切だと思われます。
     そして日焼けの後のシミの原因の1つは、毛細血管が破壊されてお血状態になる事ですので、駆お血剤として桂枝茯苓丸を用いるというのは良い判断でしょう。
     その他に、皮膚の炎症という事で十味敗毒湯という解答もあったのですが、生薬成分の防風(ぼうふう)と荊芥(けいがい)が温めながら炎症を発散するタイプなので、外部からの熱により起きた炎症には適しません。
     ウチのお店では今のところ扱っていないのですが、紫紺エキスと茵ちん蒿湯という解答もありました(茵ちん蒿湯はツムラ製135参照)。紫紺エキスは消炎作用と保湿作用がありますので、外用薬として用いるのは適していると思われます。ただ、今回と比べて症状が軽度の場合の方が良いでしょう。そして、茵ちん蒿湯は生薬成分に黄連解毒湯にも入っている山梔子(さんしし)が配合されているので冷やす作用があるのですが、同時に便秘薬として用いる大黄甘草湯に入っている大黄(だいおう)も含まれています。今回の患者さんは食欲不振は訴えていないとはいえ、日焼けの後には胃腸の働きが低下して下痢になる可能性があります。そのため、下剤としての薬効がある大黄が入っている茵ちん蒿湯の使用は避けておいた方が無難だと思われます。
     変わったところでは、麦門冬湯という解答がありました。肺の潤い不足による咳を止める麦門冬湯を用いるというのは、日焼けの後に肺に熱が篭り、乾燥しやすくなるのを防ぐ事ができると考えられるので、実用的で面白い使い方だと思います。
     効能に日焼けと書いてある漢方薬は無いため難しかったかもしれませんが、基本的に日焼けは火傷と同じですので、急性かつ熱性の皮膚疾患だと考えるのが妥当でしょう。今回の問題は、『漢方薬のお勉強会』『肌のトラブル』が参考になるものとして選びました。
     日焼けは一見すると表面上の症状だけのようにも思われますが、実際には体の中で血液の循環が悪くなったり、熱い空気が溜まったままになったりと体内においても悪い影響を及ぼす事があります。くれぐれも、軽視せずに予防と治療に努めてもらいたいと思います。

    解説:北村俊純

    参加者コメントより
     あゆみき:問題面白かったです!
     ありがとうございます。今回は残念でしたが、ぜひまた挑戦して下さいませ(⌒▽⌒)

     齊藤 誠:もうメンドウなんで薬ウサギに食べられて治せ! あとは皮膚科にいくことを薦めておいてください。
     あはははは、そうですねぇ、食べてもらいましょう(^.^) それと、おっしゃられるように、ちょっと日焼けしすぎたと思ったら「日焼け程度」だと放っておかないで病院に行くのが良いでしょうね。

     

  • ≪通巻38号≫
    漢方薬の講習会『理気剤(りきざい)』/ニキビの相談/“怒り”の醜さ/政府の初動、現場の初動

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                      ≪通巻38号≫
      提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
      発行 : 北園薬局 http://www111.sakura.ne.jp/~kitazono/
      編集 : 北村俊純
      窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
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    ~~~~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~~~~
    ※11月18日(火)……漢方薬の講習会『理気剤(りきざい)』
        
    ※11月19日(水)……ニキビの相談
    ※11月20日(木)……“怒り”の醜さ
    ※11月21日(金)……政府の初動、現場の初動
    ************************* 先週の平凡な日記 ***************************
    ◆11月18日(火)/2003年◆
     今日は、月に一度の漢方薬の講習会。
     テーマは、『理気剤(りきざい)』である。
     『理気剤』とは、“気滞”を治療する薬の事で、“気滞”とは「気の停滞」、すなわち“気”が阻滞された状態に相当する。
     この“気”というのは、西洋医学には無い概念で、漢方薬を胡散臭いものにしている。なにしろ、血液などのように実体の無いモノだからだ。
     しかし例えば、目には見えなくとも“ストレス”というものは存在する。そして、ストレスが原因の病気があるのも事実である。
     気滞が発生する原因は非常に多いが、気滞だけが独立して現れる事は無い。
     最も気滞に関連が深いのは、やはり精神的ストレスで、漢方では“内傷七情(ないしょうしちじょう)”と言う。“内傷七情”とは、怒・喜・憂・驚・恐・悲・思の七つの心の動きが体をも痛めるという意味だ。
     情緒系・自律神経系に影響して肝気鬱結(かんきうっけつ)と呼ばれる抑うつ・緊張の状態を生じ、これにともなって全身の各部位の気滞を容易に引き起こす。
     気滞は発生する部位によって、1)胸部気滞、2)胃気滞、3)腸気滞、4)肝気滞などに分類される。
     気滞が関連する症状としては、以下のようなものがある。
    1.膨満感=胸・脇・腹などの張り・苦しい・痞(つか)える感じがするなど。
    2.遊走性の疼痛=異所性で時間的に増減する疼痛。
    3.渋滞性の症状=排尿や排便がスムーズではない・呼吸が苦しい・嚥下困難。
    4.気逆の症状=咳・胸が苦しい・悪心・嘔吐・吃逆(しゃっくり)・曖気(げっぷ)。
     理気剤の分類は、気滞の影響を受ける部位と、その症状で整理すると分かりやすい。
    ※『肝気鬱結(かんきうっけつ)』
     別名『肝気滞(かんきたい)』とも呼ばれ、肝臓がストレスを受けた場合を指す。
     症状としては、憂鬱感・怒りやすい・胸脇部の張った痛み・月経痛・月経周期が安定しないなどである。良く耳にする自律神経失調症も、ここに当てはまる。
     治法としては、“疏肝理気解鬱(そかんりきげうつ)”と言われる方法を用いる。
     代表的な漢方薬には、『小柴胡湯(しょうさいことう)』『柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)』『加味逍遥散(かみしょうようさん)』『柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)』がある。
     小柴胡湯は肝機能障害に用いられ、B型肝炎やC型肝炎などの治療薬として医療現場では重宝されている。また、応用範囲が広く、神経性の胃炎や過敏性腸症候群にも使われる。特に腹痛によって登校拒否を訴える子供や、出社の途中で下痢をしてしまうサラリーマンなどには良いだろう。
     余談だが、神経性胃炎が進んだ場合には、もちろん胃炎により特化した漢方薬を用いる。その時には、胃が熱を持っているか、胃が冷えているかの見極めが大事である。胃炎だからといって、胃が熱を持っているとは限らないのだ。
     胃が熱を持っている時には『黄連解毒湯(おうれんげどくとう)』を用いる。
     冷たい水を飲むと症状が軽くなり、温かいお茶を飲むと気分が悪くなるというのが見分け方になる。
     逆に胃が冷えている時には『安中散(あんちゅうさん)』を用いる。冷たい水を飲むと胃が重くなり、温かいお茶を飲むと落ち着く時が適応する。
     一般的に漢方胃腸薬といった場合には、この安中散である事が多いのだが、パッケージで内容を確認して服用しないと、症状に合わないというケースもあるので気をつけてもらいたい。
     柴胡桂枝湯小柴胡湯『桂枝湯(けいしとう)』を合わせた物で、胸脇部の張った痛みが強い場合に対応する。メールマガジンでは風邪の後期に用いる漢方薬として紹介しているが、より実際的には風邪の進行具合が不明な場合など、いつでも用いる事ができるので、覚えておくと便利だろう。
     加味逍遥散は特に女性に用いられるのだが、これは血を補う作用があるからで、生理になるとイライラする場合に特に効果がある。
     柴胡加竜骨牡蠣湯は、高血圧の症状があって不眠などを伴う場合に用いる事が多い。
    ※『胸部気滞(きょうぶきたい)』
     症状としては、胸が苦しい・胸が痞える・呼吸が早く荒い・胸痛・咳などがある。
     この場合の治法では、“理気散寒(りきさんかん)”・“理気活血(りきかっけつ)”・“理気化痰(りきけたん)”という方法を用いる。漢字を見れば、この治法の考え方は分かると思う。
     代表的な漢方薬としては『柴朴湯(さいぼくとう)』なのだが、ウチには置いていない。小柴胡湯『半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)』を合わせた物で、胸部気滞は次の“胃気滞(いきたい)”と一緒に扱えるからだ。
    ※『胃気滞(いきたい)』
     この症状には、上腹部の膨満感や痛み・食欲不振・曖気・吃逆・悪心・嘔吐などの強いものなどが該当する。
     治法は“理気化湿”・“理気化痰”を用いる。
     代表的な漢方薬としては、胸部気滞の方が強い場合には半夏厚朴湯を、胃気滞が強い場合には『かっ香正気散(かっこうしょうきさん)』を用いる事になる。
     胃気滞の場合には、時として気が滞るだけではなくて、気が上部に逆流してくる“胃気上逆(いきじょうぎゃく)”という事が起こる場合がある。これが曖気・吃逆・嘔吐などで、半夏厚朴湯を用いると良い。妊婦の場合には妊娠嘔吐(つわり)に使うことが多い。
     また、胃気上逆までいかなくても咽喉に異物感がある人や、緊張すると胸が苦しくなる場合、例えば大事な試験が控えているとか人前に立たなければならない時に症状を緩和する事ができる。ドラマなどで人前で挨拶するシーンに「ん、んん」とか咳払いするシーンがあるが、あの状態の事である。
     精神的な咳にも使え、特にストレスを感じると症状が出る喘息の場合に重宝する。と言うか、自分が重宝しています(^_^;
     そうそう、緊張を軽減するという事で、ウチのお店では受験期に良く売れる。受験生はお試しあれ。また、講師のお話によれば、子供の緊張感が親にも伝播して、親もイライラ感が高まり、それがまた子供に跳ね返って親子間のコミュニケーションがギクシャクしてしまうという場合には、親子で服用するのも良いとの事。
     『かっ香正気散(かっこうしょうきさん)』は、主に胃腸方の風邪(夏風邪)に用いる事が多いので、胃気滞として使うケースは少ない。ただ、胃腸を助ける生薬が入っているので胃腸虚弱だという自覚がある場合は、使ってみると良いだろう。
     この『かっ香正気散(かっこうしょうきさん)』は純粋に日本で近年になって開発された物で、中医学(中国漢方)至上主義の流派からは忌み嫌われている。近年と言ったって千年以上前の事だし、日本の気候風土に合ってるんだから、いいと思うのだけれど、
    ※『腸気滞(ちょうきたい)』
     症状には、腹部膨満感・腹痛・腹鳴・排ガス・排便困難・裏急後重(りきゅうごじゅう)などが強いなどがある。裏急後重というのは聞きなれない言葉だが、下痢の場合はトイレに行って戻ってきてもまだお腹がしぶったり、便秘の場合には便意はあるのに出ない場合の事をいう。つまり、何度もトイレに行きたくなる状態だと思ってもらって良いだろう。
     実は、この腸気滞には「コレだ!」という漢方薬は無い。あえて挙げるとすれば、便秘薬という事になる。
     漢方薬では、『半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)』が最初の選択といったところか。
     講師も、便秘の状態に合わせて臨機応変にと言っていた。まぁ、便秘になると気滞になるから、イライラしやすくなるのは当然と言えば当然。
     講習会の帰りに秋葉原の『LaOX』に立ち寄った。
     http://www.laox.co.jp/laox/index_tone.jsp
     日記には特に面白い事もないので書いていないのだが、今のところ毎日奥さんのお見舞いには行っている。
     ミカン持ってきて、チョコレート持ってきて、漫画を持ってきてと、まぁ贅沢な暮らしをしている(笑)のだが、ビデオを観たいとまで言い出したのだ。贅沢に磨きがかかって困る(・_・)ノ
     で、病室にはビデオデッキを持ち込んだりする訳にもいかないので、何か代わりの物を捜しにきたのだ。
     ポケットPCにビデオを取り込んでとも思ったが、画面が小さいわりに3万円以上もして、目的からするとコストパフォーマンスが悪い。手帳代わりに使えばいいのだろうが、奥さんの事だから絶対にそんな風には使わない。
     持っているノートパソコンにビデオを取り込んでダウンスキャンコンバーターでテレビに出力する方法もあるが、電源コードが必要で、これまた病室には持ち込めない。
     しかし、捜してはみるものでカノープス社から出ている『SSC120EX』という製品を発見した。
     http://www.laox.co.jp/laox/index_tone.jsp
     USBケーブルを用いて、パソコンから電源を得るというダウンスキャンコンバーターだ。
     ノートパソコンだと電力消費が激しそうだが、それでも映画の一本くらいは観られるだろう。
     新製品なのか値引率は低かったが、1万3千円ならば悪くない。速攻で購入を決めた。
     また、レジの店員がものすごく丁寧で人当たりが良く、ごく自然に気配りの行き届いた人で、たった1つの商品を買うだけなのに心地良くなってしまった。
     帰りに夕飯代わりにマクドナルドに入ったのだけれど、良く考えたら昼食はロッテリアであった。
     1日に2度もファーストフードで食事を済ますというのは、かなり体に悪いのではないかと思うものの、奥さんの料理もほとんど冷凍食品だから変わらんなと酷いことを思う(笑)
     明日は、もう少しまともな食事をしよう。
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    ◆11月19日(水)/2003年◆
     商店街の同じ並びにあった『ニシワキ薬局』が閉店してからというもの、製薬メーカーや健康食品メーカーの営業マンが入れ替わり立ち代わりやって来る。
     『ニシワキ薬局』に置いていた商品を取り扱ってくれという訳である。
     まぁ、それは当たり前だし、商品を勧める資料に「いい事ばかり」が書いてあるのも当然ではあるけれど、リスクも分からないとなんとも扱いにくい。
     とりあえず資料は預かったが、ウチは漢方薬が主力だから、あまり他の商品を扱う予定は無い。お店も小さくて置き場所が無いし(苦笑)。
     病院からの処方箋を持ってくる患者さんで、毎回次の診察日を教えてくれる人がいて助かる。
     必ずしも同じ薬が出るとは限らないが、事前に薬の注文をしておいて備えておく事ができるので。
     これから風邪が流行るという事で、あらかじめ常備しておくためにと柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)桔梗湯(ききょうとう)をお買い上げいただいたお客さん、お話をしてみたら旦那さんは今咳が出ているとの事。
     熱や鼻などの症状は出ていないようなので、麦門冬湯(ばくもんどうとう)で様子をみてもらう事にした。
     ニキビの相談に患者さんが来店。
     ニキビと言って真っ先に思いつく漢方薬は清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)ではあるが、適応するのは赤ら顔の、いわゆる熱証タイプの人。
     しかし、今回の患者さんは痩せていて、冷え症もあるという。
     また、ニキビだけではなく、たまに首の後ろなどにオデキができるとの事。
     だとすると、血液の循環が悪くて、ところどころで血が滞っているのかもしれない。
     力の弱いニキビには当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)を用いる場合もあるものの、そこまでは虚弱な体質でもない様子。
     そこで、普通は湿疹や蕁麻疹に用いる事が多い十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)を試してもらう事にした。名前の通り、十種類の生薬で体内の毒素を敗(やぶ)るための漢方薬である。
     また、もしニキビが化膿した場合には、排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)を使うように勧めた。これもまた名前が効能を示していて、膿を排出する事のできる漢方薬である。虫歯などの歯茎の化膿にも使えるので常備しておくと役に立つだろう。
     前回のメールマガジンで書いた、未承認抗がん剤での治療に保険を適用することについて、『中央社会保険医療協議会(厚生労働相の諮問機関)』の『基本問題小委員会』が年内にも正式決定する運びとなった模様。
     (11月17日の日記を参照)
     保険を適用することを正式決定しても、承認されるのはさらにその後なので、実際に使えるのはまだ先のこととなるが、保険適用の承認を迅速化するために、審査期間を4ケ月~半年程度に短縮するとの事なので、通常だと1~3年かかる事を考えれば期待してもよいかもしれない。
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    ◆11月20日(木)/2003年◆
     今日は朝から雨。
     気温はそれほど低くはないが、やはり雨が冷たくて寒く感じる。
     ホカロンを欲しいというお客さん、少しお話をしたら旦那さんが寒気がするというのでホカロンを買いに来たとか。
     風邪薬は飲んでいるのかも尋ねたところ、眠くなると仕事に差し支えるので飲んでいないとの事。
     それならば、漢方薬で眠くならない風邪薬がありますよと麻黄湯(まおうとう)を勧めた。
     それと、すでに寒気がしているという事は熱が出てくる可能性がある。仕事を休めそうもないのであれば、地竜(ぢりゅう)を合わせて飲むように勧めた。
     病院からの患者さんに出す薬で500錠仕入れてしまった物があり、その患者さんが1回限りで来なかったためどうしようかと思っていたところ、同じ薬を処方された患者さんが来た。
     なにしろ1錠で200円くらいする薬なので、在庫を抱えると痛い。それが今回は360錠が一気に掃ける。ヤレ助かった。
     風邪をひいたという患者さんが来店。
    「パブロンを下さい」と言われて、つい「効きますか?」と訊いてしまった。
     売る方が「効きますか?」って尋ねてどーする(笑)
     ウチでは、余り効かない事になっているので(・_・)ノ
     そこへ、いつも漢方薬を使っていただいている患者さんが来店。大きな声で「柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)麦門冬湯(ばくもんどうとう)をくれ!」と注文された。
     そして、「あれだよな。風邪が進んじゃったら、柴胡桂枝湯でいいんだったよな? 麦門冬湯は痰のからむ咳でいいんだっけ?」と確認された。
     はい、間違いございませんm(_ _)m
     それを聞いた最初の患者さん、「俺もそうするかなぁ」と乗ってきた。説明の手間が省けちゃった(⌒▽⌒)←省くな。
     買う物が決まっている後からの患者さんのお会計を先にさせてもらい、改めて最初の患者さんの症状を詳しく尋ねた。
     風邪の症状はすでに進んでいるようなので、葛根湯(かっこんとう)では間に合わない。まずは、先ほどの患者さんと同じ柴胡桂枝湯を勧めた。
     その上で、咳は酷くなくて疲れの方が溜まっているようなので、地竜(ぢりゅう)を合わせて服用するように伝えた。
     ハンセン病を理由に『アイレディース宮殿黒川温泉ホテル』が国立ハンセン病療養所『菊池恵楓園』(同県合志町)の入所者らの宿泊を拒否した問題で、同ホテルの前田篤子総支配人らが謝罪のため同園を訪れたとのニュース。
     しかし、入所者自治会は「ホテル経営や自分の地位を守るための謝罪で誠意が感じられない」と謝罪文の受け取りを拒否したとの事。
     また、法務省人権擁護局は、旅館業法(宿泊をさせる義務)違反での捜査当局への刑事告発も検討しているとか。
     私も怒りやすい性格だが、それだけに怒っている人々というのはテレビで見るとその“醜さ”にゾッとさせられる。
     なにより、人には“受け入れられないモノ”があるという事が、差別を解消しようという意識の高まりに反比例するように忘れられているのが私には気になる。
     以前に差別について書いたように、現在の日本の環境であれば差別しない相手を探す事もできるはずで、差別したい人にはさせておけばいいではないかと私などは思ってしまう。
     (10月12日の日記参照)
     人が理性のみで物事を割り切り、論理的に判断するだけであったなら、それは血の通わない機械と同じである。(科学が進歩したら、いずれこの言葉も機械に対する“差別的発言”となるかもしれない。)
     人間には心がある。心があるから、根拠が曖昧でも人を信じ愛す事ができる。それは、正しい知識も無しに差別する心と表裏一体であろう。
     入所者らが不当に扱われ人権侵害をされてきた事には同情するが、まさに、その“心の狭さ”によって誤解され、迫害されてきたはずではなかったのか。
     許す心を持てない人は、受け入れる心を持たない人と同じに私には思える。
     熊本県の方も問題で、ホテル側が宿泊を断った時、社会的に不利になるというような話で再考を促したという報道がある。ようは、脅迫だ。
     正しいデータを示すのでもなく、情に訴えるのでもなく、脅しにかかったのでは説得も何もあったもんじゃない。
     それで、「人権侵害にあたり、旅館業法違反の疑いがある」として法務局に通報するというのは、“正しい知識の普及”に務めていないのではないか?
     ホテル側は当初、宿泊拒否の理由について「ハンセン病をすべての宿泊客が理解しているわけではない。他の客に迷惑が掛かる」と説明していたそうで、残念ながらこれは“正しい”認識なのではないだろうか。
     他の宿泊客から苦情が出た場合、あるいはキャンセルされた場合の事を考慮すれば、宿泊を断るというのは経営判断として間違っているとは思えない。何故なら、まさかハンセン病患者が宿泊する事を理由に他の客がキャンセルをした場合、その損失をハンセン病患者に請求する訳にはいかないではないか。
     『全国ハンセン病療養所入所者協議会』の中央執行委員である平野昭氏は「理解が進んでいると思っていただけに残念。県が事前にホテル側を説得しておくべきだったとも思う」と話している。
     もし県が本当に、ホテルを始めとする事業主にハンセン病患者への差別を無くすための働きかけを積極的に進める気があるのなら、まずは受け入れる事が商売として“美味しい”と認識させるべきだと私は思う。
     先の県がホテルを説得する時にも、損失が出ない事を保証して、受け入れた場合のイメージのアップなどを提示するべきだったのではないか。
     こう言うと、営利優先でケシカランと思うむきもあるかもしれないが、企業の利益によって多くの国民が生活できている事実も忘れてはいけない。
     むしろ、営利を優先しなければならないという資本主義に基づく営利活動の原則を利用して、弱者をいたわる社会作りに活用した方が良いだろう。
     差別する心には根拠は無い。根拠が無いのに、論理的に説得したってすれ違うだけで相互理解はとてつもなく難しい。
     それならば、互いに理解し合う事は難しい事こそを認識し、“折り合える”点を接点として互いに“利益”を得る方が、平和的だと思う。
     繰り返すが、怒っている人々というのは醜いものだ。(自戒を込めて)
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    ◆11月21日(金)/2003年◆
     今日は大快晴。
     日中の気温は25度にまで上がるらしい。
     それでいて、明日は12月の気温になるという予報。まったく、ふざけた気候である。
     サトウ製薬の営業マンが来店。
     風邪をひいて、しばらくお休みしていたらしい。風邪の猛威が始まっているようである。
     何かサトちゃんグッズなどを貰おうと、しばし仕入れの交渉。
     1万円分仕入れると○○が付くなどの条件を提示されたので、○○よりも△△が欲しいというような次第。
     ウチに来るお客さんや患者さんは、時として「あっ、お財布忘れちゃった」とか、「後でまとめて払うから」という事がある。と言うか、多い(^_^;)
     まぁ、それで渡しちゃう方もなんなのだが、特に風邪薬とかを買いに来た人に、またお金を取りに戻って出てきてもらうのでは本末転倒なので。
     かと思うと中には、たまたまお金を多く持っているからという事で、「後で貰いに来るから」とお金だけ先に払っていく人もいる。
     そうすると、ツケだの先払いだの、だんだん分からなくなってくるため、レジにはそのメモがどんどん増えて少々汚らしい(苦笑)。
     政府が21日の閣議で、大災害や大事故が発生した場合の基本的な初動体制を定めた危機管理マニュアル“緊急事態に対する政府の初動対処体制について”を決定したとのニュース。
     地震や噴火などの自然災害や大量殺傷事件が発生した場合を想定しているそうで、基本的な初動体制を統一して、徹底した方が臨機応変に対応できると判断し、従来のマニュアルは廃止したとの事。
     それにしては、「<1>危機管理監が事態に応じて緊急参集チームを集める<2>官邸対策室、関係閣僚協議、安全保障会議、対策本部を設置する<3>官房副長官は官房長官を補佐し、事態に応じて政府の対応に関して総合調整を行う。」というのは、“初動対処体制”と“臨機応変に対応”というのに反しているように思えるのだが。
     アメリカの場合、その現場に公務員がいれば役職上の上司が現場指揮を執る権限を持つように定められている。また、国の軍隊が動けない場合には、自治能力のある集団が武器を持って行動する事を認めている。(州によって違うかもしれないが)
     緊急事態の時に、チームを集めるとか対策室を設置するという発想が悠長だという事になぜ気がつかないんだ(^_^;)
     確かに今回の危機管理マニュアルは、“政府の”対応策として作成したものだろうが、1~3のいずれも当たり前すぎてわざわざ決める必要があったのかという気がしてならない。
     むしろ阪神淡路大震災を教訓にするのであれば、知事に近隣の自衛隊基地に出動を要請ではなく命令できる権限を与えるとか、負傷者の手当てで医療過誤があったとしても罪を問わないとか、本当の初期の初期、政府が本格的な介入を始めるまでの対策を決めてもらいたい。
     森元総理は、えひめ丸が米原潜と衝突して沈没した時、自分が官邸に駆けつけても仕方がないとしてゴルフを続けていために非難されたけれど、現場からすれば政府の初動体制なんて確かに「どーでもいい」事なのだ。
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    今回の日記の内容は、いかがでしたか?
    【感想アンケートのURLはコチラです】
    http://www111.sakura.ne.jp/~kitazono/votecom_kitazono.htm
    ☆締切:2003年12月1日から3日間
    ~~~~~~~~~~~~~~ ≪読者より一言≫ ~~~~~~~~~~~~
    (通巻37号はコチラ)
    ☆共感する事もあった
     抗がん剤の保険適応について。全く、何とかして負担を減らして欲しいものです。モルモットにされた挙句、毎月何万円も負担なんて、踏んだり蹴ったりですからね。
     あと<X’mas>の話、確かに間違いが横行してますねー(笑)。(MIKA)
    ★抗がん剤の保険適応については、ちゃんと動き始めたようです。患者さんの期待を裏切らない運用をしてもらいたいですね。
     クリスマスの表記に関しては、グーグルで検索してみたところ、『X’mas』が約1,540,000件、『Xmas』が約2,890,000件ヒットしました。一瞬、ずいぶんと間違いがあるんだなーと思ったのですが、『X-mas』という表記もあって、それが『X’mas』の類似としてヒットしたようです。でもって、『X’mas』の表記をしているのはほとんど日本語ページばかりでした。ちょっと恥ずかしいかも(^_^;)
    ■■■■■■■■■■■■■■■□免責事項□■■■■■■■■■■■■■■
     記載内容を利用して生じた結果について、当方では責任がとれませんのでご了承ください。
     また、筆者が思った事や感じた事を率直に書いている事柄に関しましては、反証可能な事実誤認以外の訂正には応じられません。
     URLで紹介した先のページの著作権は、そのページを作成した人にあります。
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  • ≪通巻36号≫
    “手続き”と“緊急”のバランス/客には客の物語がある/奥さんを病院に放り込むまで/子供の風邪

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    ~~~~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~~~~
    ※11月11日(火)……“手続き”と“緊急”のバランス
        
    ※11月12日(水)……客には客の物語がある
    ※11月13日(木)……奥さんを病院に放り込むまで
    ※11月14日(金)……子供の風邪
    ************************* 先週の平凡な日記 *************************
    ◆11月11日(火)/2003年◆
     冷え症の相談に患者さんが来店。
     しかしお話しているうちに、あれやこれやとかなりの心配性な印象を持った。
     印象だけでは判断できないので、夜はよく眠れているかを尋ねたところ、やはり寝つきが良くない模様。
     そこで、柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)を勧めてみた。
     循環器疾患に用いる漢方薬で、冷え症のある人で神経質な人の不眠に効果がある。
     神経質な人は血管が収縮したりして血の流れが悪くなり、それが冷え症に結びつく事がある。
     その場合は、体を温めたりする漢方薬よりも、まずは鎮静作用のある方が合うだろう。
      
     病院で貰っている薬の相談に患者さんが来店。
     高脂血症の薬を飲むとだるくなるとの事。
     それならば、まずは医師に相談をしてもらう方が早いのだけれど。
     ウチでは、薬の説明をしたりするのは可能だが、服用をやめましょうとまでは言えない。(もちろん急な症状の悪化などがあれば服用を中止した方が良いが。)
     なにより、ウチで処方した訳ではないので、ウチから病院に連絡するという訳にもいかない。
     とにかく、やめるにしてもまずは担当の医師に連絡するように伝えた。
     どうも、医師に対して相談するのを臆する人がいるが、医師もまた客商売である。そして、扱っているのは患者さん自身の健康である。客商売は、「お客様は神様です」が基本。健康をお金を出して“買う”以上は、どんどん相談した方が良い。
     とはいえ、ケンカごしに質問して、肝心な事はなんにも耳に入らない患者さんもいるんだよなぁ(苦笑)。
     癲癇(てんかん)の予防になるような漢方薬はありませんかと、相談に患者さんがみえた。
     一口に癲癇と言っても、原因が様々なので難しい。脳の障害が原因の場合には、さすがに漢方薬ではどうにもならない。
     子供の癲癇には、小柴胡湯(しょうさいことう)を用いるのが基本。
     今回の患者さんの場合は、症状そのものは重くなく、頻繁になる訳ではないとの事。ただ、季節的なものが関係していて、寒くなってくると自覚症状が現れるらしい。
     そこで、軽度の癲癇の予防として、桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)を勧めた。
     効能書きには“しぶり腹”や“腹痛”としか書いてないのだが、芍薬(しゃくやく)には緊張を解いたり痙攣を抑える作用があり、癲癇にも効果があると考えられる。
     また、便秘を伴う場合には柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)を用いると良いようだ。
     柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)桔梗湯(ききょうとう)を求めて患者さんが来店。
     以前から漢方薬を使っていただいている患者さんなので、風邪の時に使う漢方薬を覚えていた模様。
     ところが商品の会計をする段になって、患者さんの職業が咽喉を使う職種だという事を知らされた。
     となると、扁桃腺炎に使う桔梗湯よりも、肺から咽喉にかけて潤いを与える麦門冬湯(ばくもんどうとう)の方が合うと思い勧めた。
     職業の事を訊かれるのを嫌がる人もいるので、なかなかキッカケが掴めないと難しいのだが、もう少し早く尋ねておけば良かった。
     漢方薬に限った事ではないが、職業上の環境なども治療のための大事な情報となる。こちらとしてもイキナリは訊きにくいので、できれば相談する際には教えてもらいたい。
     明日には奥さんを入院させる予定なので、医療センターへ入院手続きに行った。
     受付で入院手続きについて尋ねると、入院受付窓口に行くように教えられたのでそちらに向かう。
     医師からはすぐにでも入院をと言われていたので手続きは事務上の事だけだと思っていたら、事務員には「医師の指示書が無いと入院手続きはできません」と言われてしまった。
     医師からは口頭で入院を勧められた事、昨日電話で問い合わせた時には今日にでも来て下さいといわれた事を話したが、「まず医師の診察を受けて下さい」と言って譲らない。
     実は、こういう医師と事務方の対応の違いというケースはかなりある。
     女友達のAさんなどは妊娠8ヶ月目で陣痛が起きてしまい自力で病院に行ったところ、待合室で破水してしまった。
     医師は急いでベッドの用意を看護士に指示したものの空きベッドが無く、やむなく癌などの重病患者の病棟に運び入れた。
     ところが、事務方が「入院手続きをしていない」という事で医師に抗議したという。
     そのやり取りをベッドで横になっているAさんのそばでするもんだから、なんだか自分が悪い事でもしたかのようで不安になってしまったとか。
     ちなみに、Aさんは無事に出産する事ができた。
     ただし、この“手続き”に拘(こだわ)るというのは、ミスや事故を防ぐためには大事な事でもある。予定の無い病棟に患者を入れて、後で患者の取り違えでも起こったら、それこそ大変である。
     人間なんて勝手なもので、“自分の都合が優先”されないと腹が立つクセに、後でそれがどんな結果を招くかまでは考えずに「お役所仕事するんだから」と怒る。
     一方で、手続きに拘るあまり、緊急時の対応ができなくて手遅れになるケースもある。臨機応変にと言うのは容易(たやす)いが、難しい問題だ。
     一応今回は、緊急性はあるものの、これから世話になるのに最初からケンカしても不都合なので、とりあえず事務方の顔を立てて、「では診察を受けてから入院するという事でどうでしょう。ただし最短の日程で」と提案した。
     事務員が産婦人科病棟に連絡をして、明後日の診察の予約が取れたので、ひとまず解決。
     でもまぁ、本来なら医師と事務方の間のスリ合わせは、患者が考える事じゃなくて、病院側でやる事だよなぁ(・_・)

    ◆11月12日(水)/2003年◆
     アレルギー性の皮膚炎の相談で患者さんが来店。
     以前からピアスをしていたのに、最近になってピアスの周りが赤味を帯びて痒くなってきたという。
     この、“今まではなんともなかった”というのは花粉症と一緒で、ある日突然症状が現れるのがアレルギー性疾患においては珍しい事ではない。
     イメージとしては、コップに少しずつ水滴を垂らしていく様子を想像してもらうといい。コップのサイズは人それぞれである。
     少しずつアレルギー物質が体内に蓄積されて(より正確には物質に対する抗体が蓄積されて)、コップが一杯になるまではなんの反応も出ないが、やがて満杯になり、ある日突然水が溢れてこぼれ出す───。
     だから今は大丈夫でも、誰がいつ発症するかは分からないのだ。
     アレルギー性の皮膚炎の場合、まず最初に選ぶ漢方薬としては、ウチの場合は十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)となる。
     または、冷え症な人の慢性湿疹には当帰飲子(とうきいんし)を用いる。
     しかし、今回の患者さんの場合は、見た目では色白く、やや水太りの傾向がある。本人にじかに「水太り体質ですね」とは言えないから、「もしかしてダイエットなどはした事ありますか?」と尋ねてみた。
     ダイエットをすると栄養が偏って皮膚に異常が出ることもある、という嘘ではないがちょっと横道から話をもっていく。
     水太りの人は水の代謝が悪いからであって、それがアレルギー症状を激しくしている事がある。その場合、防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)を使うという方法がある。
     以前に水太りの傾向があって金属アレルギーの患者さんがおり、その患者さんは防已黄耆湯を1ヶ月ほど続けたところ、今ではネックレスやイヤリングを装着しても大丈夫になったのだ。
     今回の患者さんは、痒み止めの軟膏をすでに使っているという事だったので、その軟膏を使いつつ防已黄耆湯の服用を勧めてみた。
     また、ピアスをしばらく付けていないと穴が塞がってしまう事を心配されていたので、行き付けのアクセサリーのお店があるようだったら、そのお店で材質の相談をするように勧めた。
     一口に金属アレルギーと言っても、特定の素材にだけ反応するのであれば、別な素材の物を見立ててもらう事で軽減する事もできる。
     
     胃が痛むという患者さんが来店。
     胃薬をとの事だったが、念のために“痛くなる時の条件”を尋ねてみた。
     お腹が空くと痛くなるのと、食べて痛くなるのとでは、用いる薬はおのずと変わる。
     初めは空腹や満腹とは関係無さそうという事だったが、お話をしているうちに、「疲れると胃が痛くなるようだ」と言われた。
     疲労から来る胃腸障害という事は、体が栄養不足で悲鳴をあげているのだろう。普通は風邪などに使うのだが、柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)を勧めてみた。
     胃腸が疲れた時に胃薬を使えば、その成分を分解するのに肝臓が余計に働かないとならなくなって、ますます体が栄養不足になってしまう事がある。胃痛がするからと、簡単に胃薬を使うよりは“養う”方が良い事もあるのだ。
     奥さんに入院前の夕食に何を食べたいかメールで訊いたら、ピザという答えが返ってきた。
     それも『ピザハット』である。入院前の最後の食事が宅配ピザかい(笑)
     http://www.pizzahut.jp/
     家のすぐ近くに店舗があり、直接取りに行くと割引になるので、電話で注文してから受け取りに行った。
     実のところ私もピザは好きで、奥さんが「疲れた~。今日は夕飯作りたくない~」と月に1~2度は言うので、その時に利用してきた。
     で、今日は商品を受け取る時に、ウチの奥さんが入院するのでしばらく来れないかもしれません、とアルバイトの店員に挨拶した。
     こんな挨拶、余計な事でしかないのだが、このお店、マニュアルがどうなっているのか、店員の質の落差が激しい。そのうえアルバイトの入れ替わりが激しいため、ものすごく良い店員さんに出会った後に、客を客とも思っていないような店員に当たる事もしばしばであった。
     でも、知っておいてもらいたいのだ。余計なお世話だけれども、“客には客の物語がある”のだよと。
     例えば、医師や看護婦などは“患者(お客)と死に別れ”という事は当然のように珍しくない。
     薬局だって、“お得意様”がお店に来なくなった時、元気になったか、他のお店に行くようになったかの他に、「このあいだ亡くなったのよ」という話が伝わってくる。
     ウチの奥さんは、入院の準備のために日用雑貨をコンビニで買ってきた。
     今回の入院は、本人自体はそれほど重篤な訳ではないけれど、もしかしたらコンビニで歯ブラシを買ったその人は、自分のためではなく誰か入院した家族のためかもしれない。
     ファーストフードでハンバーガーを買ったその人は、事故で亡くなってそれが最後の食事となるかもしれない。
     そんなお客の物語や運命などは、売る側からはなんの関係も無い事だ。しかし、想像はして欲しい。
     マニュアルさえあれば誰にでもできる仕事だったとしても、自分にしかできない最高のサービスを目指して欲しい。
     そんな思いから出た言葉だった。
     今日のアルバイトの人にどう受け止められたかは分からないが、少なくとも自分もまたそうあらねばと、思いを新(あら)たにした。
     思い出したので、補足トリビア。
    「新しい」は……、「あらたしい」と読むのが正しい。「あたらしい」は、間違った読み方が広まったもの。

    ◆11月13日(木)/2003年◆
     今日は奥さんを病院に放り込む予定で、叔父に車を出してもらった。すでに入院に必要な着替えなどの荷物をまとめておいたので。
     10時の予約時間前に病院に到着して待合室で待っていると、前回と同じように担当のT医師の名前が、患者の順番を表示してあるモニターから消えてしまった。
     またも、緊急手術が入った模様。
     (11月10日の日記参照)
     このまま叔父に待ってもらうのも悪いので、順番が回ってきて入院手続きが済んだらまた来てもらう事にした。
     そのまま、お昼近くまで待ってみたものの、一向にT医師は診察に戻ってきそうもない。
     私は私で、正午からサトウ製薬の新製品の説明会に出席しなければならないため、奥さんを残して一度お店に戻る事にした。
     お店に戻ってメールチェックをすると、数件の健康相談と漢方薬の注文が入っていた。
     説明会が何時に終了するのか分からないので、処理してから出かける事に。
     やや焦っているので、メールを返信する前にいつもより念入りにチェック。
     思ったより時間がかかってしまい、30分以上遅刻して会場のワシントンホテルに到着した。道に迷ったのも痛かった。何度も来た事のあるホテルなのに。
     ホテルの出入りの業者による弁当が昼食としてテーブルに用意されていたが、ほとんどの人がすでに食べ終えていて、説明会が始まるところだったので、終わってから食べる事にした。
     ああ、お茶くらいは欲しかったな。
     サトウ製薬の新商品に関しては、サトウ製薬のホームページに記載してあるので、そちらを参照されたい。
     http://www.sato-seiyaku.co.jp/
     いずれにしろ、ウチでは店頭売りだけで、基本的には通信販売では扱わない予定。どうせ、ドラッグストアーで取り扱いを始めたら値崩れするのは必至。
     情報としては、沖縄県と長崎県では、9月にインフルエンザの患者を確認したそうである。これは例年よりも早く、おそらく今後急速に広まるであろう。なので、風邪関連の商品を充実しておきましょうという話。
     みなさん、風邪の漢方薬セットをよろしく(笑)(現在は中止)
     説明会が終わって、他の参加者たちが営業マンから実際の商品を前に説明を受けているうちに、出された弁当をかき込む。あいかわらず、このホテルに出入りしている業者の弁当はセンスが悪い。焼き魚を2種類も入れて、なんの意味があるのか。せめて美味しければいいが、身はパサパサでタレはまったく魚自身の味を引き立てていない。
     ホテルなんて費用のかかる会場を借りて、高い弁当を用意して、本当に営業費として採算が合うのだろうか。ねぇ、サトウ製薬さん?
     ただし、先に載せたサトウ製薬のホームページを見ると分かるが、お金をかけるべきところにはしっかりかけているのも確か。製薬会社の中では、一般の患者さんにとっても販売店にとっても、使いやすくて役に立ち、それでいてセンスの良いホームページを作っている。
     ウチの、ショボイホームページもなんとかしないとなぁ。
     15時頃には説明会も終わって、すぐにお店に戻った。
     さすがに奥さんの方も診察を終えて入院手続きを終えているかと思いきや、お店に電話してきて、お母んに「帰ります」と言ったらしい。おいおい(^_^; 
     なんでも、T医師からは切迫流産の可能性があると言われ、すぐにお腹の張りを緩める点滴をするように勧められたのだが、入院費込みで月に20万円くらいの費用がかかるとも知らされて、断ってしまたのだとか。
     アホーーーーーーーーー!!!
     切迫流産といったら、まさに流産しかかっている緊急状態である。
     普通、切迫流産の可能性アリと診断されたら、「妊娠を継続“できる可能性”もあります」という、マイナスの方に大きく傾いているという事だ。
     私は自分の子供なんて欲しくないけど、欲しがっていたお前がそんな事で迷ってどーする。
     まぁ、お金の心配をさせてしまう私の甲斐性ナシも悪いのだけれど_(._.)_
     とにかく、「金で命が買えるなら買っとけ」というのが我が家の家訓である。(今できた。)
     ちょうどまた奥さんから電話が今度は私の携帯にかかってきたので、病院で待っているように言い聞かせて駆けつける事に。
     スクーターを飛ばして(交通法規は守りましょう)病院に到着すると、呆れた事に奥さんは待合室で待っていた。
     点滴だけでも受けとけよぉ(^-^;;;
     私が到着した事で看護婦さんがT医師を呼びに行った。すると、T医師はなんと手術着で現れた。帽子も被り、両手には手術用の手袋をはめている。
     これから手術をするところだったらしい。午前中にも手術をして診察もしていたはずである。いったい、いつ休んでいるのか。こんな労働環境じゃ、そりゃ医療ミスも起こるよな、と別な事を思ってしまった。
     そして、T医師が「どうなさいますか?」と訊いてきたので、「入院させます」と即答した。
     一応T医師は「奥さんの意思の方は?」と尋ねてきて、奥さんが何か言おうとしたのを見て私は、余計な事は言うなよーと心の中で思ったのだが、今度はアッサリと「入院します」と答えた。
     ズコーーーッ(・_゚)!!!
     だったら、早く決めとけよー。なにも私が来るのを待つこと無い。
     T医師の方は、なんでもこれから、子宮筋腫が10個もある患者さんの手術をするのだとか。手術前に煩わせて申し訳ない。
    「それじゃ、ベッドの方は用意できていますので」とT医師は手術室の方へと消えていった。
     代わって看護婦さんが病室の方に案内してくれた。
     本当に点滴が用意してあって、完全に病院の方は入院の準備を整えていてくれたようである。それを直前に断りやがって( ̄▽ ̄)
     ベッドに横になるように指示された奥さんは、先に点滴を始めてから、入院にあたっての書類に看護婦さんが口頭で質問しながら記入していく。
     何か質問はありますかと訊かれて、奥さんはテレビの事やお風呂の事などを質問した。そりゃまあ日常生活に関する事を訊きたくなるのは分かるけど、手を焼かせた上に恥をかかさんでくれーσ(^◇^;)。
     入院のために用意した荷物の他に、いろいろと必要な物を思い出したので、叔父に電話して私が足りない荷物を用意してから改めて一緒に病院に運んでもらう事にした。
     しかしなんだな、病院の中は携帯電話の使用は禁止だから、そのたびに外に出るのは面倒臭い。
     病院の壁には、「医療スタッフが使用しているのは医療用のコードレスホンです」という張り紙があるが、何の事はない、ようはPHSだ。
     よく携帯電話とPHSは一緒くたに扱われるが、実はまったく別な技術と思想によって生まれた物である。
     携帯電話は、初めから個人用途の携帯電話として開発されたが、PHSの方は家庭電話を“外に持ち出す”ために開発された。だからPHSは電波の到達距離が短く、発売当初は通話圏内が限定され、携帯電話にシェアを大きく引き離されてしまった。
     その後、PHS会社は至る所にアンテナを設置して、通話圏内を広げていく過程において、“携帯電話と同じ”というコンセプトで販売台数を伸ばしていった。
     ところがである。携帯電話が医療機器に障害を及ぼす事があるという情報が世間に広まった時に、逆にPHSの優位性をアピールしずらくなってしまった。
     その優位性とは、医療機器に影響を及ぼさないという事である。5年ほど前の実験データによると、携帯電話の電波の影響距離が半径3mなのに対して、PHSはわずか20cmだったという。
     だから、鉄道などの車内放送では「心臓ぺースメーカ等に影響があるので」とアナウンスしているが、実は心臓ぺースメーカーなどの医療機器を体内に入れている人たちは、以前からPHSを使用しており、なんら問題は無いのだ。
     さらに、最近では携帯電話の機能が飛躍的に向上して、ネット機能やカメラ機能が搭載されるようになっただけではなく、電波の影響距離も今や20cm以下となっているのだ。
     病院では万全を期すために携帯電話を使用禁止にするのは当然かもしれないが、そろそろ全面的な使用禁止以外の対応を検討する時期に来ているのではないだろうか。
     例えば、家のセキュリティや子供の安全のために携帯電話を利用するサービスがすでに始まっている。病院で診察を待っている間、入院している間、お見舞いに来ている間、それらの機能を利用できなかったら、せっかくの安全対策が活かされない事になる。
     
     とりあえず奥さんの方は、これから数日の間は、毎日16時間ほど点滴を続けて様子を見る模様。
     なんとか病院に放り込んで、ヤレヤレである。
     帰りぎわに、自分が入院している間に浮気をしてもいいけど家には連れ込まないように釘を刺された。うう、読まれてる(苦笑)。
     家に連れ込んだ方がホテル代が浮くという私の提案は却下された(・_・)ノ

    ◆11月14日(金)/2003年◆
     子供が風邪をひいたという事でお客さんが来店。
     いつもならば、子供の風邪には麻黄湯(まおうとう)を勧めているのだが、症状を詳しく尋ねると吐き気がしているらしい。吐き気があるのでは、麻黄湯は使えない。何故ならば、麻黄湯は熱を出すことで体が風邪と戦うのを支援する漢方薬である。それゆえに自身のエネルギーを必要とし、胃にも負担がかかる。
     吐き気がするという事は、すでに風邪が胃腸に影響を与えている訳で、次の選択としては柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)が候補に上がる。
     しかし、普段から体が弱くて風邪をひきやすい方だという話も伺ったので、小柴胡湯(しょうさいことう)の方を勧めた。小柴胡湯は、胃と肝臓に栄養を与えて、体の土台を整える。子供の風邪の予防としても使えるので、冬場には1日の回数を減らして服用するのも良い。
     また、もしも吐いた時には二陳湯(にちんとう)を合わせて服用するように勧めた。乗り物酔いなど、吐き気や嘔吐一般に用いる漢方薬である。
     午後になって、奥さんから頼まれていた着替えなどを病院に届けた。
     ベッドが硬くて寝にくいだの、食事が不味いだのと愚痴をこぼす。
     自覚症状が無いだけ、まだマシなもんである。私が顎の手術を受けた時には、流動食用の管を胃に入れたままでそれが胃壁に当って痛くて夜も寝られなかった。そのうえ、食事は流動食だったから、注射器のような道具で胃に流し込んでハイおしまいという味気無さ。
     まぁ逆に言えば、流動食だったから味は関係なかったけれど、食べれるのに美味しくないのは、それはそれで苦しいか。
     確かに医療センターの食事は美味しくないという評判が高い(低いのか)。
     JR西川口駅の方にある埼玉県済生会川口総合病院の方などは、入院していた患者さんが「食事が美味しくてねぇ、退院するのが残念だったわ」と言うくらい美味しいらしい。
     http://www.saiseikai.gr.jp/
     しかし、奥さんが入った部屋は2人部屋である。ここしか空いていなかったのだ。そのうえ、今は片方のベッドは空いているので、実質個室である。贅沢なのよ、分かってる?
     4人部屋は、テレピがプリペイドカード方式で見放題という訳にはいかないし、他の患者さんのお見舞いの人が出入りして落ち着かない。
     ところが、奥さんはそっちの方がいいと言う。1人で部屋にいるのは嫌だとの事。
     私なんか、1人の方がいいけどなぁ。
     まぁ、そう言うのならば差額ベッド代が馬鹿にならないので、看護婦さんの方に4人部屋に空きができたら回して下さいと伝えた。
     社民党の土井党首が辞任というニュース。
     先の衆議院選挙の敗北の責任と、自身の小選挙区での落選を踏まえてのものだとの事。
     マスコミの方は、土井氏の軌跡を辿って“栄光と挫折”というように扱っていた。それも、かなり意地悪な編集で。
     しかし、私は平和を声高に叫びながら一切の具体策を提示しない、それこそ流行語(?)にもなった「ダメなものはダメ」という思考停止のような土井氏は大嫌いだが、全盛期の旧社会党と現在の社民党を比較して、土井氏を責めるのも少し酷ではないかとも思う。
     そもそも社会党は労働者のための政党として活動してきて、主に労働組合などの組織票に支えられてきた。
     そこに市民運動家などが流れ込んできて、“庶民の味方”という政党イメージをアピールして政界の中で一大勢力となっていった。
     ところが、時代の流れで「搾取する経営側と、搾取される社員」という対立構造は崩れ、バブル崩壊後の平成大不況においては経営者と社員は協力関係を築くようになり、社民党の中で労働組合派と市民運動派が対立。そしてついに社会党は分裂し、労働組合派は民主党に合流し、市民運動派が社民党になって残った。
     つまり、現在の社民党は実質的には旧社会党の支持基盤であった労働組合ではなく、市民運動家を中心とした別な政党であり、本来の旧社会党の労働組合派は民主党と合流する事で、すでに旧社会党は消滅しているのだ。
     市民派の政党として2大政党制を目指す民主党の方が、組織票に頼る旧社会党の労働組合系の議員を取り込んだというのは、なんとも皮肉な成り行きである。
     昨年の2月に、交差点を乗用車で右折中、直進してきた原付きバイクの男性をはねて重傷を負わせたとして、業務上過失傷害罪に問われた都内に住む主婦に対し、無罪(求刑・罰金20万円)判決が出たというニュース。
     略式起訴を退けられた末に無罪となるのは極めて異例だとの事なのだが、事故の概要からすると、なんで起訴されたのかの方が不思議。
     当時、主婦の対面信号は赤に変わっており、右折しようとしたところ、原付バイクが直進してきたという。それならば、赤信号で交差点に侵入してきた原付バイクの方に過失があるのは明らかなはず。
     ところが担当した検事は主婦に対して、「赤信号を無視する車両があることはよく経験することで、この交差点でも十分予想できた。」として供述調書に署名させて略式起訴したのだとか。
     そりゃ、確かに赤信号を無視して直進してくる車やバイクはあるけれど、違反している方の過失を問わないってのは、どういう事なのか。単に自分が仕事を楽したかったからとしか思えない。
     今回の判決で、裁判官が「当時、主婦の対面信号は赤だった。『赤信号を無視して新たに進入する車両はない』と判断して右折を開始したのはごく自然であり、犯罪の証明はない」と述べたというのは当たり前に過ぎるだろう。
     ところが呆れた事に、東京簡裁が略式不相当として裁判を始めると、検察の方は信号に関する目撃証言を「事故当時の信号は黄色だった」と変更したのだそうだ。
     さすがに裁判官の方は、「信用性に重大な疑問がある」として退けた。そりゃそうだろう。人を馬鹿にするのにもほどがある。
     とかく事故を起した時には頭が混乱してしまい、警官や検事に言われるままに書類に署名してしまう事があるというから、自分が冷静になるまで、あるいは弁護士が決まるまでは気をつけなければならないだろう。
     ちなみに、逮捕拘留されると基本的に私物は取り上げられ、自分の手帳なども見せてもらえないそうである。つまり、家族と連絡がつかない場合、他に連絡をしようとしても電話番号を確認する事もできないのだ。
     最近では携帯電話などに電話番号を入力しているため、電話番号を記憶しているという人は少ないそうだから(私もそうだし)、いざという時に連絡しようと思う人の電話番号は暗記しておいた方が良い。
     と、以前に逮捕拘留された知人が申しておりました(苦笑)。

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  • ≪通巻20号≫
    霊アレルギー!?/合わない漢方薬を飲むとこうなる(T-T)/“手入れ”/(私の)皮膚疾患解決!/映画評『ドラゴンヘッド』/「必要な物は必要な時に壊れる」/フリーターを“職業”に

    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                    ≪通巻20号≫
    提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
    発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
    編集 : 北村俊純
    窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
    ※9月2日(火)……霊アレルギー!?
    ※9月3日(水)……合わない漢方薬を飲むとこうなる(T-T)
    ※9月4日(木)……“手入れ”
    ※9月5日(金)……(私の)皮膚疾患解決!
    ※9月6日(土)……映画評『ドラゴンヘッド』
    ※9月7日(日)……「必要な物は必要な時に壊れる」
    ※9月8日(月)……フリーターを“職業”に
    ******************* 先週の平凡な日記 *********************
    ◆9月2日(火)/2003年◆
     近所のヒグラシがうるさくて閉口。
     昔読んだ『マカロニほうれん荘』という漫画で、主人公の1人がセミに「うるさいわね! ミンミン鳴くんじゃないわよ!!」と言ったら、セミが「シクシク……、シクシク………」と鳴くというギャグがあったなぁ。
     http://www7.ocn.ne.jp/~sa-kku/makaronimain.htm
     問屋さんの1つが、担当者が代わってから入荷ミス連発。
     注文していない物を持ってきたり、軟膏とクリームを取り違えたり。
     “連発”と書いた通り、注文どおりに入荷した回数を数えた方が早いくらい。
     実は今の担当者は注文してない物を持ってくる事が多いのだが、前任者は注文したのに忘れる事が多かった。2回連続で、ダメ社員が当たるというのは、確率からすれば運がいいのか悪いのか。
     前々任者に戻して~。・゜゜⌒(TOT)⌒゜゜・。
     霊アレルギーの患者さんが来店。
     ……えっと、ウチでは手も足も出ませんσ(^◇^;)。
    「いらっしゃいませ。どうされましたか?」と私が尋ねると、開口一番「霊アレルギーでして───」
     詳しく話を訊くと、貸家をリフォームして住み始めてからというもの、赤ん坊がひどい湿疹になって、旦那さんも疲れやすくなって頭が重く感じ、本人は誰もいないはずなのに「死ね」とか「お帰りなさい」とか聞こえる(「死ね」と「お帰りなさい」では、言う事が違うから複数か?)との事。
     印象としては、シックハウス症候群かなと思ったものの、お話を信じる姿勢を見せて信頼を得てからでないと、どうにも言い出しにくい。
     http://www.ztv.ne.jp/mukaide/seihxou/sickh.htm
     すでに霊能者にお払いをお願いする事を決めているようで、詐欺かとも思ったが、交通費だけでやってくれるという事になっているそうなので、まぁそれで本人が安心するならいいかなと、これについても言い出せぬまま。
     本来なら精神的に休まる薬を勧めたいところだったけど、これもあからさまに疑ってるようで言い出せず、結局は「霊アレルギーの薬は置いていませんので」と謝って、代わりに湿疹などに対するお薬だけ勧めた。
     また来てもらえるか分からないものの、現実に苦しんでいる事柄(病状)があると、どうしていいものやら(^-^;
     ちなみに、子供の頃から4回ほど引っ越しているのだが私は生まれついてのアレルギー体質なため、、私は家財道具を全て運び出した後の家に寝袋で1ヶ月ほど寝泊りして、その間に引越し先で親が毎日家中の窓という窓を開け放して有害成分を散らすという事をしていた。
     それでも、引っ越してから2週間ぐらいは喘息と皮膚炎に苦しむ事になったのだけれど(^-^;
     奥さんが皮膚疾患で病院に行ったので、処方箋で指示された薬を用意しようとして薬歴簿を探したのだが見つからない。
     前回薬を用意した時に、いったいどこにやったのか、棚中を引っ掻き回す。
     そして探しているうちに、ふと気がついた。
     旧姓で探していたのだ。そりゃ見つからんワケだ(^^ゞ
     結婚して、もう3年も経つのに未だに旧姓で呼んでいるのもどうか(苦笑)
     『ドン・キホーテ』で、テレビ電話を使用した薬の販売に厚生省が待ったをかけたとのニュース。
     http://www.donki.com/index.html
     ドン・キホーテの店舗で、薬剤師が勤務していない深夜帯に六本木店に薬剤師を常駐してテレビ電話によって“対面販売”していたのだが、それが「電話での販売は認められない」という主旨で販売中止を勧告したらしい。
     5月13日の日記で、「コンビニでOTC薬の販売は是か否か」という問題を取り上げた時に、私もテレビ電話を使ったらどうかと提案したが、正にそれを実施した訳だ。
     そして勧告されたドン・キホーテ側は、「販売がいけないなら」という事で、薬の無料配布をしたらしい。アッパレ(笑)
     さすがに厚生省側も激怒し、坂口厚生労働大臣が「販売しなければいいというものではない」と記者会見でコメントし、薬事法違反でのドン・キホーテの医薬品販売の免許を取り消す事も視野に入れると表明した。
     もちろんドン・キホーテが薬の無料配布は褒められた事ではないが、ちゃんと薬剤師が患者とテレビ電話で“対面”しているのを、テレビの部分を無視して、電話だからという理由で販売中止を勧告するというのは根拠が希薄で、言いがかりをつけてる感は否めない。
     特に坂口氏は医師である。利権が絡んでいるのがミエミエで、なんともミットモナイ。
     だいたい、すでに薬局や薬店のホームページは稼動しているのだから、テレビ電話での“対面販売”を中止させるのは違和感がありすぎる。
     いや、そもそも実店舗での薬の販売だって患者との“対面”はできていないのが現状だ。この日記でも何度か書いているように、家族が病気になって代わりの人が薬を買いに来るというケースはかなり多い。そのようなケースの場合は、むしろ患者“本人”と電話やメールで詳しく病状を尋ねた方が、代理の人と“対面”するよりも、よほど有効である。
     ウチとしては、近所にもドン・キホーテがあるので脅威になるが、それでもテレビ電話で薬剤師に相談した上で深夜に薬を購入できるシステムの活用は支持したい。
     キャンプに行った女子高生のHちゃんからメール。
    「文化祭に来たい?」
     即座に「来るなと言われても行きたいです」と返事。
     プライドは無いのか(笑)?>俺
     ところが返事を送った後で、その日はお店に出る日だった事に気づいた。
     なのでパートさんにお願いして、お休みを交代してもらった。
     そこまでして女子高の文化祭に行きたいのかお前は?>(゚゚)(。。)うん
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    ◆9月3日(水)/2003年◆
     昨日寝てから、全身の痒みが強くなって目が覚めた。
     腕を見ると、蕁麻疹のように赤く腫れあがっている。ズゲッ!!Σ( ̄□ ̄;)
    「なんじゃこりゃーーーーーーーーーー!!(松田優作ふうに)」
     白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)が合わなかったのか?
     白虎加人参湯の主成分は石膏で、非常に体を冷やす作用があるのだが、どうやらそれに対して体が過剰に熱を出している模様。過ぎたるは及ばざるがごとしという事だろうか。
     それと、含まれている生薬の種類が少ない漢方薬ほど、効果が鋭く出る事がある。体の防御機能が働いて、抵抗しているのかもしれない。
     なんとも情けない限りだが、完全な誤用だったようだ。
     蕁麻疹として現れたという事は、血の循環と水の代謝が悪くなってしまったという事でもある。
     こうなると十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)か温清飲(うんせいいん)が候補だが、今回の痒みには十味敗毒湯は最初に試して効果は無かった。温清飲も血の循環は改善するかもしれないが、どちらかというと精神的な疲労などが原因の場合に用いるから、ちょっと合うとも思えない。
     血の循環を改善する地黄(ジオウ)と、赤く腫れたのを抑える当帰(トウキ)の入った物がいいな……、と漢方薬の一覧表を探してみたら、消風散(しょうふうさん)が目に付いた。
    「長年治らない頑固な皮膚疾患」に使うというように覚えていたので、今までまったく使う事を思いもしなかった。
     しかし、肌が乾燥していない痒みで試していない漢方薬は、あとはこれくらい。石膏(セッコウ)が入っているのが気になるが、白虎加人参湯の五分の一で他の生薬の種類が多いから、相互補完でそれほど強くはないだろう。
     それで試しに飲んでみたら、1時間もしないうちに症状が落ち着いて肌の色が元に戻った。
     難しい事は後で考える事にして、ホッと一息ついたところで寝直した。
     寝直した後は、グッスリ眠る事ができて意気揚々とお店に出た。
     天気も良くて気分は上々。
     全身の痒みも、腕にやや弱い痒みが残っているが、おおむね沈静化している。
     どうやら、消風散が効いている模様。
     地黄と当帰が上手い具合に効果を現しているのか、それとも単に白虎加人参湯の石膏が多すぎたのが災いしただけなのか。もう少し経過を観察してみよう。
     自民党総裁選に亀井静香前政調会長が立候補を正式に表明したというニュース。
     出馬にあたって明言している事がスゴイ。
     “内需拡大”って、今頃「戦後は終わった」みたいな事を言われても……。
     また、「経済的な荒廃が社会の荒廃を生んでいる」として、治安対策強化の必要性を強調しているが、それならバブル期には今と比べて犯罪が特筆するほど少なかったとでも?
     小泉首相が経済政策に関して何もしていない事を失政のように言っているが、むしろ経済活動に政治が直接的には介入しないという事こそが、今後の日本の発展のためには重要な事なのではないだろうか。
     政府からのお金(税金)を当てにしているような企業に発展性があるとも思えないんだけどなぁ。
     天気が良すぎて、今日はお客さんがほとんど来ない。
     私のお母んからして、学校に絆創膏などを配達するのを夕方にしようなどと言う始末。
     そうしたら、夕方になって雷雨になった。
     風も強く、外の商品が危ないのでお店の中に引っ込めた。
     そうこうするうちに停電になった。どこかに雷が落ちたらしい。
     灯りをと思い携帯電話の画面のバックライトを点灯すると、圏外という表示になっていた。
     そうか、停電になると携帯電話の中継アンテナも電力が供給されなくて使用不能になるのか。
     当たり前と言えば当たり前だけど、それはちょっと不安だな。
     停電の方は、1分もしない内に回復。
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    ◆9月4日(木)/2003年◆
     いつの間にか連載のようになっている全身の痒みの方は沈静化。
     消風散が効いているようである。
     ところが、左腕だけに発疹が残り、これだけが痒い。ハテ(・・?
     額にガーゼを絆創膏で貼ってある患者さんが来店。
     脱脂綿が欲しいとの事で差し出したが、それは違うと言う。
     代わって脱脂綿をカットしてある『カットメン』を出したのだが、それもまた違い、もっと小さいのと言われる。
     しかし、ウチで扱っている脱脂綿は一番小さいのでも50gの物くらいだ。
     これ以上小さな物は置いてない。
     そこで、何に使うのかを尋ねてやっと分かった。額の傷のガーゼを貼りかえるのだそうだ。
     つまり、最初から患者さんが求めていたのは脱脂綿ではなくガーゼだったのだ。
     ううむ、額の手当ての跡を見ていながら、患者さんの言い間違いに気づかないとは、なんたる想像力の欠如か。反省。
     肌荒れしているという患者さんが来店。
     お話を訊くと、お風呂で体を洗う時のスポンジが硬くて痛いという。
     それならばと、ウチには置いていないが近所のホームセンターで良いスポンジがあるのでそれを勧めたのだが、そんな物は見たことが無いとの事。
     んん~(?_?)
     まさかと思い、いつもドコの売り場でスポンジを買っているのかを尋ねたら、台所用品売り場で食器洗い用のスポンジを買っている事が判明。
     食器洗い用のスポンジで体を洗ったら、痛くて当然だと思う( ̄▽ ̄|||
     体を洗うためのスポンジはお風呂用品の売り場にあるという事を教えたら、ものすごく感謝されてしまった。
     お役に立ててなによりだが、なんだか釈然としない(苦笑)
     マックスファクターの営業マンが来訪。
     ………って、事前に連絡寄こせよ(^-^;;;
     なんで毎回毎回いきなり来るかね。飛び込みの営業じゃあるまいし。
     それで毎回、ウチのお母んとすれ違い。
     ウチのお母は学校薬剤師をしているから、検査や配達で留守にする事があると何回言えば覚えるのか。学習能力が無いのかね。
     夕方に“手入れ”を受けた。
     保健所による抜き打ち調査である。
     先月分のレセプトを提出するために処方箋のチェックをして忙しい時に(^-^;
     もちろん、抜き打ちでなければ意味は無いのだが。
     特段の違反などは無いという事で、ひとまずホッ=3
     ただし、2~3点だけは改善するように指摘された。
    「劇薬物の棚には鍵を付けて下さい」と。……確かに。
     一方で、医薬品と健康食品を別な棚に置くように言われても、ウチのような小さなお店では、ちと困る。どう並べたって隣同士になってしまう。
     それに、医薬品にしろ健康食品にしろちゃんと説明しているし、お客さんの希望のままに売るという事もしていないから、お客さんが間違えて買うという事も、お客さんに誤解させたまま売りつけるという事もしていない。……はず。
     まぁ、努力はしますが、ムニャムニャ。
     ハッ!!Σ( ̄□ ̄;)
     保健所の人とお話していて、薬の注文を問屋さんにするの忘れた………。
     目の疲れのための目薬が欲しいという患者さんが来店。
     ところが勧めた目薬は、どれも嫌だと言う。
     曰く、「テレビで有名な俳優が宣伝しているのは嫌いなの」、「薬は高いのしか買わない事にしているの」だとか。
     はぁ、そうですか(^-^;
     メディアの戦略に乗らないというポリシーは良いと思うけど、そこまで言うのであれば、どうせなら成分や効能で選んでもらいたいなと思ったり。
     特に目薬は、値段と効能に関連はほとんど無い。成分の含有率が違うだけで、ほとんどは同じ内容と言っても差し支えないし。
     で、結局、疲れ目関係の目薬の成分表を見てもらい、どれもたいして違いのない事を確認してもらって、患者さんに選んでいただいた。
     それにしても、値段の高い目薬って、普段はどんなのを買っているんだろうか。そっちの方が気になる。
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    ◆9月5日(金)/2003年◆
     旦那さんに栄養ドリンクを頼まれたというお客さんが来店。
     安いのと高いのと、どちらが良いかと尋ねられた。
     一概には言えないが、高い栄養ドリンクの方には漢方薬に含まれるような生薬が入っており、安い方にはビタミンやタウリンなどの栄養素が入っている。
     使い分けとしては、疲れててもまだ頑張らなきゃいけないという時には高い物を、あと一頑張りすれば休めるという時には安い物で良いだろう。
     ところが詳しく話を訊いてみると、熱が出て咽喉が痛いと言っているとか。
     それって、風邪なんじゃ……。しかし、本人は風邪じゃないと言い張っているとか。ううん、どうゆう事なのだろう。
     熱があってそれを下げたいのならば薬を飲んだ方が良いと勧めたのだが、薬は本人が嫌いだとの事。それならば漢方薬はどうでしょうかと勧めたが、漢方薬は効くのに時間がかかるから嫌(そんな事実は無い)だと言う。
     まぁ、確かに頼まれて買いに来たのだから違う物を買っていく訳にもいかないか。
     それにしても、効くかどうか分からない栄養ドリンクは飲んでも、より効果が期待できる薬の方は嫌いというのは私には良く分からない。その気持ちを理解しなくてはいけないのだろうが………。
     JPSの営業マンが来店。担当者が代わるとの事。
     ウチではJPSの漢方薬は、主に錠剤を取り扱っているのだが、一週間単位で購入できるツムラ製品の方が良く出るので申し訳ない。
     しかしJPSは元々、薬局販売のための漢方薬を開発してきただけあって、営業マンも漢方薬の知識が豊富。
     このところ私が苦しんでいる皮膚の痒みに関して、色々とサジェスチョンを受けた。
     やはり、胃腸虚弱な私が白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)を服用したのは乱暴だったようだ。
     ついでに詳しく聞いたところによると、石膏(セッコウ)が“体を冷やす”というのは、内臓ではなく体表部、皮膚の内側なのだそうだ。となると、先日試してみた時に発疹が酷くなったのは、やはり体が抵抗をしたという事か。
     確かに胃炎の時などに使う黄連解毒湯(おうれんげどくとう)などに含まれる黄連(オウレン)は、同じ“体を冷やす”のでも内臓に作用する。
     という訳で皮膚の痒みの方は消風散(しょうふうさん)で順調に回復してきている。やはり、自分の体質に合わない漢方薬は飲まない方が良いというのを身をもって体験したのは勉強になった。(それを日記に書いて、メールマガジンで逐一公開したのは信用を失ったかもしれないが(^-^;)
     他には、健康維持食品の『蠣源(れいげん)』が、皮膚疾患に効果があるという話をされた。
     ウチでは、“買い物カゴ”の“健康食品(錠形)”の欄に掲載している。 
     今ひとつ売れ行きが芳しくないのだが、どうもテレビなどで「味覚障害の改善には亜鉛が良い。亜鉛は牡蠣に含まれている」と宣伝されてしまったのが裏目に出たようだ。
     味覚障害など、気にならない人は気にしないのだから、取りたてて実害を感じないため、特に必要だと認知されていない模様。
     そこで、メーカーとしては「皮膚の栄養になる」という方向性を打ち出して販売を拡げたいとの事。
     私は『蠣源』を飲んだ事は無いのだが、営業マンが「噛んで食べるととお酒のオツマミにもなりますよ」と冗談を言うので、試しに一瓶を開封して(売れ残っているので)食べてみた。
     すっぱ~(>_<)
     確かにスルメのような味がするが、これは酸っぱすぎ。やっぱり直に食べるもんじゃないぞ(笑)
     とりあえず開けてしまったので、しばらく飲んでみよう。
     効果が実感できれば、売り込みをかけてみるという事で(⌒▽⌒) 
     病院からの薬をお渡しした患者さんから電話。
    「薬が1つ入っていないんですが………」
     すわっ! 渡し忘れか!?
     いやいや、確かに渡す時にその薬は「冷蔵庫に入れておいて下さい」と説明までした記憶がある。
    「あのぅ、冷蔵庫に入っていないでしょうか?」と尋ねてみた。
     すると、やはり冷蔵庫に入っていたとの事。冷蔵庫に入れたのを忘れてしまったらしい。
     ああ、良かった=3
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    ◆9月6日(土)/2003年◆
     今月は、病院からの患者さんの出足が鈍い。
     先月、お盆がはさまり長期間分の薬を処方された患者さんが多かったというのもあるとは思うが、やや不安。
     なにしろ、医療センターの前に新規の薬局が開店して、浴衣を着た女性スタッフたちがチラシを配るなんて事までしたそうである。見たかったな。(←おい)
     それでもやはり土曜日は、小児患者が何件か。
     うち一件は、取り扱った事の無い薬だったので、他の薬局に問い合わせて薬があるというので取りに行った。
     そのお店の話では、備蓄センターに指定されている薬局ではないのだが、近隣の薬局の中で多種類の薬を揃えているので、頻繁に薬を求められるらしい。
     で、中には図々しいのか、そもそも思い至らないのか、手ぶらで取りに来るのだとか。この手ぶらというのは、別に代金の上乗せをという事ではなく、薬を入れる袋を持たずにという事である。
     薬局間での薬の取引は薬価(いわば原価)でやり取りするから、薬を渡せば渡すだけ袋代が負担になってしまう。それを気にしないなんて、困ったモンだ。
     先々週に行ったキャンプに関連して、浦和市などの他の地域の人たちと『キャンプ経験交流会』が明日行われるという事で、急遽頼まれたキャンプの時の写真をプリンターで印刷して事務所に届けた。
     すると、会場にはビデオがあるという事で、ビデオも上映できないかと相談された。今日の明日でかい( ̄▽ ̄|||
     今から帰って編集すれば間に合わない事もないけれど、ついさっき今日のお店が跳ねたら映画を観に行くと奥さんと約束したばかり。
     明日は、SEのコンベンションで奥さんをかまってあげられないし、その後はデートや文化祭見学など1人で遊びに行く予定を入れてるので、今のうちにご機嫌をとっておかなければならない。(「ならない」ってのもなんだが。)
     うーむと唸ってはみたものの、結局は引き受けてしまった。
     後でどーなっても知らんぞ。>俺
     お店をあがってから奥さんと新宿へ。
     リクエストは、『ドラゴンヘッド』であった。
     http://www.dragonhead-movie.jp/

     私は原作付きの作品でも、映画とは別物と思っているので、あえて比較はしない。だから、原作と同じシーンでも、それを使った事に対しての良し悪しで感想を書く。
     以下、しょっぱなからネタバレを書くので、これから観ようという人は、翌日の日記まで飛ばして下さい。
     ───ネタバレ警報発令!ネタバレ警報発令!ネタバレ警報発令!
     20世紀末には、最後の最後に希望の片鱗が残っているかいないかに関わらず、破滅的なラストを迎える作品が多かったものの、新世紀に入ってから激減した。
     一部に期待感のあった、ノストラダムスの大予言に記されていた(とされる)人類滅亡が起こらず、現実感が薄れたというのもあるのだろう。
     しかし、米国での同時多発テロやイラク戦争などで、なおも人類の危機が続いている事を意識したのか、最近また人類滅亡のシナリオを用いた作品が増えたように思う。
     そういう意味で、最後まで救いの手が差し伸べられないまま終わるこの『ドラゴンヘッド』の原作が世紀末に世に出て多くのファンから支持を得たのは当然だし、新世紀になって映画化の企画が通ったというのは、決して「遅すぎた」という事は無いだろう。
     物語は、修学旅行帰りの高校生の主人公、青木テルを乗せた新幹線が、トンネルの中で脱線転覆した後のシーンから始まる。
     クラスメートは全員即死しており、他に生存者はいないかと探すと、瀬戸アコと高橋ノブオと出会う。
     しかし、新幹線の乗客乗員で生き残っているのは、この3人だけ。しかも、イジメラレっ子であったノブオは、イジメっ子やそれを助けてくれなかった教師が死んだ事からの開放感か恐怖からの絶望感からか、狂ってしまう。
     テルとアコは、恐怖から逃れるためトンネルから脱出するが、外は一面の白い灰に覆われていて、荒廃した大地が眼前に広がるだけだった。
     それでも2人は、絶望感を振り払い東京を目指す。
     その途中で、狂った人々が殺し合い全てを無かった事にしようとする町の人々に襲われたり、この破滅的な状況を楽しんでいる節さえある自衛官と出遭ったり、恐怖を取り除いてあげようとした両親によって脳を改造されたため一切の感情を持たない双子を廃墟で見つけたりする。
     そして、東京に辿り着くと渋谷駅の地下に生き残った人々がいたが、みな虚ろな表情で語り合うことも無く、ただ“生きている”とうそれだけだった。政府が配布した非常食には、感情を失う成分が含まれていたのだ。この滅亡の恐怖の中で救われるのは、感情を失う事しか術は無いのか……。
     しかしテルとアコは、感情を持ったままで生き残る事を誓うのだった───。
     こうしてストーリーを書き出してみると、テーマは人類の滅亡や未来への希望云々ではなく、極限状態で人は人として生きられるのか、あるいは人が人である事が幸せなのかという、かなり観念的なもののように思える。
     出てくる登場人物も、テルとアコ以外はほとんど現在の常人と自認している人から見れば、キチガイ(放送禁止用語)ばかりだ。だが、はた目から見れば不幸にも思える人たちも、狂っていてその事を認識していないのだから、それで幸せなのもしれないという妄執を抱かせる。
     だから、テルとアコがトンネルを脱出する時に、狂ったはずのノブオが一瞬我に返った表情をして、崩れるトンネルの中に取り残されるシーンは、観ていて可哀相になってしまった。死ぬ時まで狂っていれば楽だったろうにと。
     観ている側にそう感じさせておいて、ラストで「絶対に生き残ってやる」とテルに叫ばせたのは、私には絶望感を強くするだけだと思えたのだが、どうなのか。もしかすると、たとえ絶望と恐怖に包まれても人間として死にたいという“希望”を描いたのではないかと私は思ったのだが、やや深読みのしすぎかもしれない。
     そんな深読みを脇に置いておいても、テルとアコの描き方には好感が持てた。
     状況の急激な変化の中で、いきなり逞しくなったり大人っぽく成長する事が無く、時に弱気になり時に優しくなりと感情のブレが描かれていて、映画館の座席で観ているという現実の中の観客から離れすぎないのが良い。
     また、テルもアコも銃を手にするシーンがあるのだが、いずれも自分の意思によって引き金を引くことは無い。あそこで撃っていたら、それこそこの作品は別な世界へと行ってしまっただろう。それを踏みとどまった点でも、この映画は高く評価したい。
     ただ、映像に関しては少し不満が残る。
     荒廃した大地、廃墟となった街の“汚さ”が映像的にキレイすぎるのではないか。
     ウズベキスタンでのロケは、確かに日本では撮れない映像だったと思うが、映像に漂う“空気”が澄み過ぎていて、現実の世界の閉塞感からすると、廃墟となった街並みの方が開放感があって、かつてのノストラダムスの終末予言に対する絶望への“希求”を抱いてしまう。
     死体があちこちに転がっているのに、まったく陰惨な感じがしないのだ。
     それも監督の狙いなのかとさえ邪推するのは、もはや私の妄想だとは思うのだが、やはり荒廃した映像には“汚さ”に通じる“雑さ”が欲しい。美術スタッフや撮影班の頑張り過ぎか。
     とにもかくにも、この映画は「絶対にお薦め」とは言えない。観た後の疲労感もまた映画の醍醐味と思える人なら、悪くはないだろう。
     実は観終わった直後は、観た事をちょっと後悔したのだが、こうして思い出しながら感想を書き連ねていたら、そんなに悪くはなかったなと変わってきた次第。ウチの奥さんは、『最終兵器彼女』の方が良かったと言っていたが。
     http://www.saikano.net/

     ところで、松田聖子の娘のSAYAKAって、古臭い顔のつくりをしてるんだねぇと再確認。
     70年代~80年代のアイドルの顔で、果たしてやっていけるのか思ったが、最近のピンクレデイーの復活などからするといらぬ心配か。
     ぜひ、衣装も70年代の物でコンサートなんかをしてもらいたい。誰か企画しないかな。
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    ◆9月7日(日)/2003年◆
     結局、昨日家に帰ってからキャンプのビデオの編集をしたのだが、徹夜作業になってしまった。
     しかし今日はSEのコンベンションでスタッフも努めなければならない。
     http://www.snake-eyes.gr.jp/
     ノートパソコンで作業をしたので、ファイルをデスクトップに移し、動画をビデオにダビングして、キャンプの実行委員に手渡せば、とりあえずキャンプに関する私の役目は終わる。そうすれば、SEの方に安心して専念できる。
     ところが、ファイルの転送に思いのほか時間がかかった。やはり、いつまでもUSB1.0の環境というのは現実的ではないようだ。それでも転送が終わり、後はビデオにダビングするだけと思ったら動画が正しく再生されない。「コーデックが見つかりません」とエラーメッセージが出た。
     編集作業に『VideoStudio7』を使用したのだが、MPEG2に変換した時に独自のコーデックを使っていてプレイヤーで再生できなかったらしい。MPEG2って、共通仕様のはずじゃなかったのか?
     慌ててデスクトップパソコンにコーデックを組み込んだが、今度はテレビに映像が出力されない。ビデオカードのドライバをチェックすると、勝手に更新されていた。どうやら『Windows
    Update』の弊害らしい。
     ビデオカードのドライバーを入れようと思ったが、そこで時間切れ。もう家を出なければSEのコンベンションに間に合わない。私の役目は、駅まで参加者を迎えに行くことだから遅刻はできないし、なにより今回はスタッフがの出席率が半分以下で人手が足りないのだ。
     もっとも、SEのスタッフ間では欠席については暗黙の了解がある。
    「デートは優先しろ」
     SEはあくまで趣味のサークルだ。そして、デートは1回逃せば、それで人生が決まる事もある。だから、デートで欠席するのはOKという事になっているのだ。
     そんな訳で、今日はそれが重なってしまっている。
     とりあえず、ノートパソコンだけ抱えてコンベンションを開催する会場の最寄り駅、JR八王子駅に向かった。
     家を出る時に現場責任者の武井くんに「出発しました」とメールを打ったつもりが、間違えてウチの奥さんに宛てて送ってしまった。徹夜で判断力が相当に鈍っている。
     八王子駅に到着すると、参加者で待っているのは1名のみ。それも、常連者であった。
     グハァッ!! 俺必要無いじゃん!!!
     という訳にもいかないので、参加者を会場まで案内。
     今回は参加者が半分程度だった。時期的なせいか、それとも最近はマナーの悪い参加者を追い出す方向で活動しているので、それを嫌って参加者が減ったのだろうか。
     まぁ、参加者が少ないと進行もスムーズで、事務作業も楽だから良いのだけれど。
     参加者のテーブル分けが終わったところで、武井くんに謝って途中退席。キャンプのビデオをなんとかして、交流会の行われている会場に届けなければならない。
     電車の中で動画を再編集しながら、頭の中で彼是(あれこれ)と手順を整理する。
     とにかくビデオドライバをインストールし直して試してみない事には次の手が打てない。
     しかし1つだけ重要な心配事として、そもそも会場にビデオを上映する機器が本当にあるのかという疑念があったので、キャンプの実行委員のKくんに宛てて「会場に到着したら、ビデオの機器が使えるのか確認して連絡を下さい」とメールを打った。
     すると、即座に返信があって「事務局の人に確認したところ使えるそうです」との事。使えなければいいのに(苦笑)
     使えるとなると、やっぱりなんとしても届けない訳にはいかない。しかし徹夜明けで判断力が落ちているので、逆に落ち着くように自分に言い聞かせる。
     特に駅と家の間のスクーターでの行き来で事故を起さないように。
     家に着いてから、再編集したファイルをデスクトップに転送してから、ビデオドライバをインストールし直した。ビデオファイルを再生してみると、ちゃんとテレビにも出力されている。
     これでやっとビデオにダビングできると思ったら、今度はビデオの方の調子が悪い。うがぁ!!Σ( ̄□ ̄;)
     急いで他のビデオデッキに配線し直して(捨てないでおいたら6台も溜まってしまった)ダビングした。古いデッキを捨てないでおいて良かった良かった。
     時計を見ると、すでに交流会が始まっている時間。慌てて飛び出し、しかし事故には注意して、さいたま市の会場までビデオを届けた。
     で、ビデオを届けたところでお役御免とばかりにSEの方に戻ろうとしたら、会場のビデオが故障している事が判明。ガーン!! 私の苦労はいったい……。
     だーかーらー、「会場に到着してから、使えるのかを確認して」とメールを打ったのにィ。「使える」というのは「使える」という意味であって、「ある」だけじゃダメなのよ、Kくん。まぁ、即座に返信があった事で安心して、念を押さなかった私にも落ち度はあるが。やはり、徹夜によって判断力が低下しているのが災いした。
     しかし、会場にいらっしゃっていたキャンプの統括責任者でもある運営委員長のF氏がビデオデッキを車に積んでいるとの事。貸して下さると言うので、会場に運び込んだ。何故、ビデオデッキが普通に車に積んでいたのかは謎だが。
     なんとかキャンプのビデオも上映できて肩の荷が降り、ホッと一息。
     さて、本気でそろそろSEの会場に戻ろうと思ったら、せっかく川口市とさいたま市の子供たちがキャンプという共通の事で交流ができた事だし、川口市のキャンプでやったゲーム『クマ狩り』をみんなでやろうという話になった。
     だが、どうにも子供たちのまとまりが悪い。お互いに自分たちの連れてきた子供たちの面倒を見るのが精一杯で、全体でまとめる役の人がいないのだ。
     余計なおせっかいとは思ったが、なんかここで「失礼します」と去るにも去れず、まとめ役を買って出てしまった。自分に呆れ。
     『クマ狩り』については、8月20日(金)の日記を参照。
     近くの公園で、『クマ狩り』を始めると、周りの人たちが不思議そうに見ていた。
     まぁ、30人くらいの子供たちが突然現れて、ワーワーキャーキャーと走り回ったらビックリするわなぁ(苦笑)
     一応迷惑にならないように、人がほとんどいない一画をフィールドにしたのだが、良く考えたら子供たちが遊んでいない公園というのも異様かも。
     一時間ばかり『クマ狩り』をして会場に戻ったところで、さすがに辞去。
     その時に実行委員会の三役の1人であるTくんに、参加者への配布方法などキャンプの写真と動画の今後の取扱について決まったら連絡を早めにおくれと話した。今回のように、今日明日で編集してくれと頼まれても困るので(^-^;
     ところが、自分は事後の担当に関わっていないからと、なんとも頼りない返事。
     もう1人の三役であるFくんにも、同じように伝えたところ、やはり自分は担当者ではないからと、今回の依頼が突然だった事も関わりが無いという態度。
     おいおいおい、企業ならともかく実行委員会形式でその中心であり頂点でもある三役が担当者まかせで良いのか?
     実行委員会の会議の時には、あれだけ厳しく実行委員に厳格な運営姿勢を求めていたくせに、とりあえず本番が終わったら後は大人任せかね。
     子供キャンプの主旨は、子供自身による子供の自治にあるのだから、最後まで責任を持って運営して欲しいぞ。
     君達は、何十人もの子供たちの命を預かって何十万円ものお金を動かしてキャンプを実行したのだ。それは将来、何かをする時に経験として生きてくるはずだと思っているからこそ、大人は最低限の社会的責任を負って裏方に回っているのだ。
     大人が勝手に抱いている期待に応える必要は全然無いが、最後まで自分たちでやり通す気概は見せてくれないと、協力者を失う事になるぞ。
     という所まで話す時間的な余裕は無かったので、とりあえず胸に仕舞ってSEの会場の方に急いだ。
     SEの会場には、閉会式ギリギリに到着。急いで開催中の様子を撮影した。
     私の留守中には、特にトラブルはなかったとの事でホッとする。
     1人だけ、注意事項を守らなかった参加者がいるので、イエローカードを出すかレッドカードを突きつけるか意見交換。
     違反行為自体は前回と合わせて2回連続なので武井くんはレッドカードをと言ったが、私は前回の時に注意勧告していないのなら今回はイエローカードで良いだろうと主張し、とりあえず今回のところは本人を呼び出して注意勧告のイエローカードという事になった。
     会場を撤収して、居酒屋へ移動。
     今回は誰も車で来ていないので、みんなでビールで乾杯。
     お酒に強い訳ではないが、誰も泥酔する事もなかったため、今後の活動についてを話し合った。
     その中のアイデアの1つとして、試しに1回だけ参加費無料でコンベンションを開催したらどうだろうかと。ただし、参加基準はスタッフが恣意的に決めるという事で。
     私は一瞬反対しようかなと思ったが、“勘違い客”を一掃するためには面白いかもしれないと思い直した。
     ゲームのイベントであるコンベンションは、企業主催のものとサークル主催のものとがある。企業主催ならば営利活動なのだから客は「お客様は神様です」
    という事になるが、サークル主催の場合にはホームパーティーみたいなもので、客は「招待した人だけ」と同じで誰でも良いという事はない。
     ところが近年、サークル主催のコンベンション参加者の中に明らかに「俺はお客様だぞ」という人が増えてきていて、運営に支障をきたしている。
     そして困った事に、私をはじめとしたスタッフのほとんどが普段は客商売をしているため、つい企業的な客として扱ってしまい、さらにつけ上がらせるという悪循環を招いているのだ。
     ここらでハッキリと、“呼びたくない客”の選別を表明しておくべきかもしれないという訳だ。
     ちなみに、“呼びたくない客”というのは“招かれざる客”と言うのではないのかと思う人もいるかもしれないが、それは間違い。
     “招かれざる客”というのは、「呼んでもいないのに“素晴らしい客”が来た」という時に使うのが正しい。
     という訳で、毎月開催しているコンベンションのどの時期にそれを行うかを検討する事に。
     他には、最近の若者は(って自分たちは30代前半だが)自分のレールを自分で敷く事をしなくてケシカランという話など。
     なので私たちは自分たちで敷いたレールは、後に続こうとする者たちの将来のためにも撤去しましょうとイジワルク笑い合う。
     その後は、とりとめのない雑談に。
     先月、広島の平和記念公園で折鶴に放火した馬鹿な大学生がいたが、その後に今度は折鶴を何万羽も届けた馬鹿な大学生がいた事の後日談。
     新聞などでは、放火事件を知った大学生たちがインターネットの掲示板で折鶴を届けようと呼びかけて、数万羽の折鶴が広島市役所に寄贈されたという事で美談のように取り上げられていたが、実際のところは保管に困ったそうな。
     そりゃそうだ。善意で届けられた物だから捨てるにも捨てられず(捨てた事がバレたらマスコミに糾弾されるのは目に見えている)、市役所では途方に暮れているらしい。
     どうせ折鶴を送るなら、日本では古くから供養という意味合いで焼いたりする風習があるのだから、一言「焼いて下さい」とでも書き添えておけば気が利いてるのに。
     相手の迷惑を考えない善意ほど迷惑なモノはない。
     それから、『喫煙喫茶』を誰かやらないだろうかとか。
     日記では私は、禁煙場所での喫煙に怒って注意したり、飲食店で禁煙席を頼んだのに隣が喫煙席では意味が無いと店員に文句を言ったりしているので、嫌煙家だと思われている向きもあるようだが、私は煙草は大好きである。
     大好きであるがゆえに、毎日のように吸っていては楽しみが薄れてしまうので、仕事が終わってからとか、ゆっくり読書をする時とか、自分で制限している。(そんな吸い方なので、大抵は一箱吸い尽くす前にシケってしまうが。)
     前々から疑問に思っているのだが、“煙草好き”と言う人は本当に煙草が好きなのだろうか。“コーヒー好き”な人ならば、自分の好きな銘柄を別格に置いて、新しい物や珍しい物は試してみたくなるものだし、その日の気分によって違う銘柄を楽しんだりする。しかし、“煙草好き”と言う人は、ほとんど同じ銘柄を吸い続けて、あまり他の物を楽しむというのを見かけない。
     他人の楽しみ方をとやかく言うのは野暮ってもんだろうけれど、漫然と吸い続けているのでは健康を害しながら高い税金を払っている訳で、ずいぶんと太っ腹な生き方だなぁと思ってしまう。
     で、この酒の席(反省会じゃなかったのか)で出たアイデアが『喫煙喫茶』というわけ。
     JTBがやっている喫煙車のような味気の無いものではなく、「煙草を吸う」という行為を完全な娯楽として楽しむためのお店である。
     例えばお店の造りは、木製のロッジ風にしてヨーロッパ的なオシャレな雰囲気を演出し、煙草は2本ずつ購入できるようにする。そうすれば、違う銘柄も気軽に楽しめる。
     そして、煙草というのは刺激物でもあるのだから、煙草に合わせた飲み物や食べ物という物もあるはず。お酒のオツマミのように、それらを提供するのである。
     現在は煙草が気軽に手に入れられるものだから未成年者も簡単に楽しんでしまうわけだが、煙草をもっと“大人の嗜好品”にしてしまえば、子供が吸っている姿が滑稽に見えるのではなかろうか。
     しかし、残念ながら今日のメンバーは、煙草をまったく吸わないか、たまにしか吸わないので、お店を始めるまでの情熱はナシ。誰かアイデアに乗ってくれる人がいたら、ぜひ協力はするのだけれど。
     それにしても、今日は1日クタビレタ日だった。
     先日、『ピザハット』のキャンペーンで、代金を支払う時にクジを引くというのがあって、全額無料の大当たりで運を全部使ってしまったのではないかと思ってしまった。なんとも、安い運である。
     そして、今日の教訓。
    「必要な物は必要な時に壊れる。」
     マーフィーの法則も懐かしいな(苦笑)
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    ◆9月8日(月)/2003年◆
     昨日の疲れが残っていて、やや頭が重い。
     栄養補給に、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)を飲んだ。
     今日の体調不良は自業自得。
     それを狙いすましたかのように、備蓄の無い薬が処方箋で次々と出され、備蓄センターまで何度も往復。
     やっぱり、先週ピザ代が無料になった事で運を使い果たしたか?
     血尿が出て膀胱炎になったという患者さんが来店。
     病院で診察を受けて抗生物質をもらったものの、服用すると余計に具合が悪くなるので、漢方薬を欲しいとの事。
     誰も彼もにとはいかないが、咽喉の渇きを確かめたところ、あると言うのでファーストチョイスに猪苓湯(ちょれいとう)を勧めた。
     ところが葛根湯(かっこんとう)も欲しいと言うのでさらに詳しく話を訊くと、風邪気味で昨日麻黄湯(まおうとう)を飲んだら気持ち悪くなって吐いてしまったらしい。それはそうだろう、膀胱炎を起していて体力が低下している時に麻黄湯を飲んだのでは、体の方がビックリして拒絶してしまう。
     その上、体力が落ちているからとポカリスエットを飲んだと言う。
     確かに風邪を引いた時にポカリスエットを飲むのを勧める人もいるが、あれは運動をしたり同じ風邪を引くにしても「体力があって高熱を出し汗をかいた場合」である。つまり、体力がある時に「維持するために」飲むのであれば良いが、すでに体力が落ちている時に飲んでは、体の方で含まれている成分を処理できなくて、ますます体力を落としてしまう。
     さらに、膀胱炎にはお茶類が良いだろうと思って烏龍茶も飲んだとか。同じお茶類でも烏龍茶は“冷やし薬”である。温めて飲んでも、体を冷やす働きがあるのだ。膀胱炎の時に体を冷やすお茶を飲んだのでは、悪化するだけである。
     ううむ、何とかしようという気持ちは分かるが、悪い方物を悪い物をと選択しているのには苦笑するしかない。……って、ついこのあいだ自分も同じ事をしていたワケだけどσ(^◇^;)。
     さてそうなると、葛根湯にも麻黄が入っているから、やはり合わないだろう。
     もともと痩せ型の患者さんなので胃腸も弱そうだという事を考慮して、柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)を勧めた。
     今回は膀胱炎が主訴なのと、すでに体力が低下しているようなので柴胡桂枝湯を勧めたが、通常の風邪のプロセスであれば初期(風邪かなという時)は葛根湯→中期(悪寒・発熱など)は麻黄湯→後期(治りかけ)は柴胡桂枝湯というように、次々と変えていった方が総合感冒薬などよりも早く治る。
     夕方に、子ども劇場おやこ劇場埼玉センターのK氏より事務所の引越しが完了したのがパソコンの接続が分からないので助けて欲しいとの救援要請の電話。
     来店のピークが過ぎてから、新しい事務所があるさいたま市に駆けつけた。
     なんと、新しい事務所は郵便局の建物内だった。どんな小ズルイ手でこんな良い物件を入手したんだ(笑)
     とりあえず明日からの業務ができるようにパソコンを2台だけセットアップして、電話回線でインターネットにも接続できるようにした。光回線の申し込みをしていて工事待ちとの事なので、一時しのぎで充分だろう。
     問題は、まだ4台もパソコンがあり、これをLANでつなぐ事。OSが、XPだのMEだの98だのと、Windowsシリーズではあるけれど、てんでバラバラなので、私の手に負えるかどうか。
     残りのパソコンについては、光回線が開通してから手をつける事にした。
     Kさんがお礼に奢ってくれるとの事なので、近くの『バーミヤン』中浦和店に入った。
     このお店はプラザホテルの2階にあるのだが、これがもう「ナンデ営業デキルノカ」不思議なくらいに酷かった。
     テーブルには店員を呼ぶためのベルが置いてあるのに、何度押しても待てど暮らせど来やしない。
     通りかかったところを捕まえて注文。ところが、メニューを指差して、ちゃんと商品名を復唱したのに出てきたのは別な物。かてて加えて、箸も何も持ってこない。どうやって食べろというのか。
     後ろの方で別な客が怒鳴っているのでナニゴトカと思って振り返ってみると、どうやらフリードリンクの所の氷がカラになっていたらしい。店員が誰もチェックしていないのか。
     そして、作り直してもらって食べた料理は……。
    K氏「おいしくないねぇ」
    私「食べ切れませんよね、コレ」
     他のバーミヤンで同じ物を食べた事があるが、まるで別物と言ってもいいくらいのマズさであった。
     バーミヤンの料理は中華料理とは言いがたい。中華風料理と言った方が妥当だろう。それは決して、質が悪いということではない。値段とのバランスを考えれば、充分に美味しい。
     しかしそれも、マニュアルに従って作った時の最低限のラインを守ってこそであって、この時のマズさは明らかにマニュアルを無視したからだ。
     ここまで酷いと、文句をつける気力も失せる。もしかして、そういう作戦か?(なんのだよ)
     バーミヤンで食べ残してしまったので小腹が空いて、帰りに近所のセブンイレブンに立ち寄った。
     ここのセブンイレブン、ご主人が脱サラして始めたようなのだが、これがまぁ「客商売は無理でしょ」というくらい愛想の無い人で、いや愛想が無いだけならまだしも、「お店に出てこない方がいいよ」というくらい無礼な人。
     しかし、奥さんの方は大変に気さくで、またお客さんを大切にする人で、何度かアルバイトを叱っているのを見かけたが、とても的確に指導していた。(それを客の前でやるのはどうかと思うが。)
     そして旦那さんや男性のアルバイトは夜間で、奥さんや女性のアルバイトは昼間という事が多かったので、夜はちょっと立ち寄りたくない(苦笑)
     ところが入ってみると、なんだかいつもと雰囲気が違う。
     何が違うという具体的な事は説明のしようがないのだが、なんだか落ち着く感じなのだ。
     いつもなら、目的の物をパッと選んでサッと帰ろうと思うのだが、落ち着いて選ぶ事ができる。
     コンビニでバイトをした経験から言えば、あれやこれやと商品を選ぶ客は邪魔である。棚の商品を揃えたり、掃除をしたりという作業をしながら、いつレジに客が来てもいいように神経を研ぎ澄ましていなければならないからだ。もちろん、そんな事は客には関係無い事なのだが。しかし同時に、それをちゃんとやる事で、客に“待たせない”というサービスを提供する事ができる。
     かくして、私が商品を選び終えてレジへ向かうと、サッと店員がカウンターに入ってきた。慌てている様子はまったくない。実にスマートな身のこなしだ。
     おそらく、私の動きをそれとなく観察していたのだろう。(ジッと見つめられていては、かえって気分が悪い。)
     そして、テキパキと商品のバーコードをレジで読み取っていくばかりか、お金を受け取ってお釣りを渡すさいの動作も無駄が無い。
     極めつけは、ビニール袋に整然と商品を入れてビニール袋を差し出された時の、自然な満面の笑みだった。
     まっ、負けた!!(なんの勝負だ。)
     完璧である。さっきのバーミヤンの店員が酷すぎたせいで良く見えるのだという事を差し引いても、この店員は只のアルバイトではない。
     こう言って良ければ、アルバイトのプロだ。
     厚生労働省は、フリーターや無職の若者が企業で有給の実習をしながら職業教育訓練を受けられる『教育連結型実践訓練システム』を04年度から導入する方針を決めたそうだが、フリーターと無職を同列に扱い、いずれは定職に就かせようというのは、やや的外れなのではないだろうか。
     現在の『フリーター』の定義は「アルバイトのみで定職に就かない人」というのが一般的な認識のようだが、すでにアルバイトは職種を問わず“即戦力”となっていて、まぎれもなく“現場”を支えている。アルバイトがいなければ、それこそ日本経済は成り立たないだろう。
     とすれば、そろそろアルバイトに特定の地位を与えても良いはずだ。
     企業における正社員とは、会社を継続的に運営するための人材だと仮定すれば、アルバイトは先にも書いたとおり、頻繁に入れ替わりつつも現場で即戦力となって働く人材だと言える。
     それなら例えば、接客業の能力に長けている人には、そのお墨付きを与えるというのはどうだろうか。いわば免許証のような物だ。雇い主や客からの苦情が相次げは減点となり、それが累積すれば失効。一定のスキルを保ち、点数が上積みされていく事で、アルバイトとして雇われる時にも待遇面などで優遇されればなお良いだろう。
     すでに人材派遣業というものはあるが、人材派遣の場合は会社の取り分が30%~50%とかなり多く、実働で働く側の労働対価はかなり低い。
     私も人材派遣業の会社に登録していた事があるが、1日分の手取りが8千円で、派遣先の会社の人にコッソリと支払っている代金を尋ねたら1万4千円だと聞かされて驚いた事がある。「だったら、直接雇って下さいよ」と(笑)
     ちなみに、登録する時に「派遣先と直接交渉しません」という誓約書を書かされた。さもありなん。
     つまり私が言っているのは、個人で“現場”となる仕事先を渡り歩く、アルバイトのプロの社会的地位を確立しようというのだ。これこそ、『フリーアルバイター』、略して『フリーター』という呼び方が相応しいと思う。
     無くてはならない存在のアルバイトの地位を低い所に置いているから、アルバイトをする側にも腰かけ程度にしか思わず手抜き仕事をする輩がいるのだ。
      
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    ☆締切:2003年09月10日から7日間
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    ◆TRPGのサークル『SNAKE-EYES』に所属しています。
     卓上ゲームが好きな人や、興味のある方は覗いてみて下さい。
     また、『コミュニケーション』のコーナーでWEBラジオ番組『幻想時間』を公開しています。
     私は主に、映画についてトークをしています(・v<)
     http://www.snake-eyes.gr.jp/
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  • ≪通巻16号≫
    北朝鮮の工作船見学/平和記念式典に思う事/他の人にも効果があるとは限らない/便秘かどうか確かめて/用法・用量を守りましょう/学校に責任があるのか/ナンジャタウンのフードテーマパーク

    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                    ≪通巻16号≫
    提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
    発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
    編集 : 北村俊純
    窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ★お詫びm(_ _)m
     発行が大幅に遅れて申し訳ありません。
     日記に付随して内容に関連した写真を公開しようとしたところ、単純な操作ミスでデータを消失してしまい復旧に時間がかかってしまいました。
     「バックアップはこまめに取る」と反省。
     ウィルスによる感染の報道も取り沙汰されています。
     皆様もデータの管理には充分にお気をつけ下さい。
    !*!*重要なお知らせ*!*重要なお知らせ*!*重要なお知らせ*!*!
     8月19日(火)~22日(金)まで、私が地元の子供会のキャンプに付き添うため、ネットでの注文や健康相談に応じる事ができません。
     大変申し訳ありませんが、18日(月)18:00までに私の方で確認できなかった場合は、22日(金)の夜間までお返事を待っていただくようお願いいたします。
     なお、当店から購入した漢方薬などを服用していて異常を感じた場合は、服用をやめて様子をみて下さい。もし、症状が悪化するような事があった場合は迷わず医療機関に連絡して適切な治療を受けて下さい。
     お店自体は営業していますので、ご相談がある場合は当店のホームページの『ご注文方法』にアクセスして、記載されている電話番号にお問合せ下さい。
     ただし、まことに勝手ながら午前中は地元の医療機関からの連絡を優先いたしますので午後にお願いいたします。

    ネット担当:北村俊純

    //////////////////////////////////////////////////////////////////////
    ~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
    ※8月5日(火)……北朝鮮の工作船見学
    ※8月6日(水)……平和記念式典に思う事
    ※8月7日(木)……他の人にも効果があるとは限らない
    ※8月8日(金)……便秘かどうか確かめて
    ※8月9日(土)……用法・用量を守りましょう
    ※8月10日(日)……学校に責任があるのか
    ※8月11日(月)……ナンジャタウンのフードテーマパーク
    ******************* 先週の平凡な日記 *********************
    ◆8月5日(火)/2003年◆
     今日は、商店街の親睦として日帰りのバスツアーである。
     私はこの手の団体旅行が大の苦手。まぁ、この日記を読んでいる人には、私がいかに団体行動に向かない人間か分かるだろけど(苦笑)
     しかし参加しない訳にもいかず、行く先が『船の科学館』の北朝鮮の工作船と、夕食が海鮮レストランの『メヒコ』との事で奥さんを連れて参加した。
     まずはお台場の水上バス乗り場の近くでバスを降りた。
     http://www.suijobus.co.jp/
     お台場というのは、幕末にペリーの黒舟来航をきっかけに外国からの船に備えて大砲を置く場所を作り、それが【砲台場】と呼ばれていたことから、砲台場がなまって…「ほうだいば」⇒「ほーだいば」⇒「ほだいば」⇒「おだいば」⇒「お台場」と変化をして、現在の「台場」となったのだそうな。
     海岸沿い(と言うのか?)を歩いていくと、フジテレビと集英社との合同企画なのか、『ONE PIECE』に出てくる海賊船『ゴーイングメリー号』が疾っていた。
     http://magical-shop.web.infoseek.co.jp/photo/200308/02.html

     うう、乗りた~い!(←子供かお前は)
     しかし、残念ながら当日券は売り切れであった。どの道、団体旅行では乗れなかったが。
     そして、『AQUA CiTY』で1時間の自由時間となった。
     http://www.aquacity.co.jp/
     1時間ではゆっくり見物というのは無理なので、じっくり楽しむのは次の機会にして、5Fの『ミルクパーラーモウモウ』で軽くお茶を楽しむ事にした。
     パフェと紅茶を注文したが味も良く、店内の雰囲気も落ち着いていて全体的には申し分ナシ。ただし、店員が夏休みで新しい人ばかりなのか手際が悪く、怒り出すお客がいるんじゃないかとこちらがハラハラしてしまった。
     そのまま腰を落ち着けるつもりだったが、奥さんがやはりどこか見ていきたいと言うので、ちょっと駆け足気味に目ぼしい所を巡る事に。
     隣の建物の『mediage』側の6Fに行って、フジテレビの『スタジオドリームメーカー』を覗いた。ここは、ガラス張りのオープンスタジオで、放送や収録がある時には、実際に見学する事ができるらしい。
     その向かい側には、『ワールドオブコカ・コーラ東京』というショプがあり、それこそ生活雑貨から自転車やテントなど、コカ・コーラのデザインを用いたグッズが数多く並んでいた。
     欲しそうな目で見ていたら、奥さんにさっさと連れ出されてしまって残念(苦笑)
     『AQUA
    CiTY』に戻って、『手塚治虫ワールド』のお店も覗いてみた。
     日本全国の御当地アトムの商品が並んでいて、見ているだけでも楽しい。しかし、ハッピなどを着ているアトムはともかくとして、中華服を着ていたりするアトムは悪ノリし過ぎ。その悪ノリがまた好きだけど(⌒▽⌒)
     一度フジテレビの前に集合して、再びバスで移動。『船の科学館』に到着した。
     今回は、北朝鮮の工作船を見学するのが目的なので、本館には入らないとの事でちょっと残念。
     http://www.funenokagakukan.or.jp/
     本館の前に戦艦大和の模型が展示されていて、気分が高揚してくる。
     実物の大和の事など何も知らず、知識としては戦争の道具だと分かっているはずなのに、なぜワクワクするのか。
     単に子供の頃に観ていた漫画やアニメの影響だけでは説明が付かない。それでは、どうして子供の頃にそれらの作品に惹かれるのかの説明ができない。
     いや、子供の頃に惹かれる理由自体は説明できる。子供は、全てのものに対して好奇心を抱くものだ。つまり創造する事も、破壊する事も、未知の体験として欲求するのだ。ブロックでなにがしかを組み立てながら、次の瞬間にはそれを壊して楽しむ。
     それは純粋に“快楽”でもある。
     そして反復して学習していく事で、それらは想像する事で子供の頃に感じた快楽として大人になってもワクワクするのだ。
     だとすると、その快楽を求めて実際の行為に及ぶという事に行き着くと短絡的に考えてしまうが、本当に想像力を働かせればそんな単純な構図にはならない。
     なぜなら、空想によって得る快楽は手軽だが、実際に行うためには労力が伴うからだ。つまり、“代償”が必要となる。
     殺人事件や戦争を実際に行うというのは、その代償に対する想像力が欠けているか、あるいは代償よりも得られる利益の方が大きいという判断が働いた時なのだ。
     間もなく終戦記念日が近いが、平和運動に取り組んでいる人たちには、もっと現実的な活動をしてもらいたい。
     創造物(作品)に、なんやかやと難癖をつける前に。
     話が逸れたが、北朝鮮の工作船の方はというと、柵に囲まれていて、すごい人出であった。
     もう少し柵の中の敷地が広ければ船全体の写真も撮れたのだが。
     http://magical-shop.web.infoseek.co.jp/photo/200308/03.html
     実際に見てみると、スゴイんだかショボイんだか。
     一般の漁船として見れば、確かに後部が開口して小型船を収納できたり、機銃を積んでいたり、スクリューが四軸あったりと装備は民間のものではない。
     しかし、戦闘艇として見れば貧弱な装備で、海上保安庁の巡視艇程度の攻撃で自沈しなければならなかったのも当然という感じである。
     船体には、銃撃戦の時の弾痕も残っていて、「アレに当りたくはないなぁ」と妙な実感をしてしまった。
     工作船の前でピースサインをして父親らしい人に写真を撮ってもらっている子供がいたが、微笑ましいと思っていいものかどうか(苦笑)
     ちなみに、ピースサインとブイサインは別物なのだそうだ。
     具体的には、掌の内側を相手に向けてするのがピースサインで、手の甲を相手に向けてするのがブイサインとの事である。
     ピースサインは、長崎に原爆が落とされた後に英国のチャーチル首相が記者会見で同様の仕草をした時に、記者から「それはブイサインですか?」と尋ねられて、「いや、二発の原爆が日本に落ちた。これで戦争が終わる」と答えた事から、このポーズを『ピース(平和)サイン』と呼ぶようになったらしい。
     これが事実ならば、ピースサインの歴史は比較的新しくて、日本人がこのポーズをするのはあまり好ましくないという事になる。
     嘘っぽくも思えるが、オリンピックに平和のシンボルとして鳩を持ち込んだのはアドルフ=ヒットラーだったりするので、事実は小説より奇なりである。
     一方、ブイサインの由来の方はというと、中世の頃のヨーロッパでは戦争で捕らえた捕虜が武器を持てないように、人差し指と中指を切り落としていた。
    そのため、“戦う前”に敵に向かってポーズをとって「この指を切り落とせるものならやってみろ」と相手を挑発するのが流行ったのだそうだ。
     なのでこのブイサインのポーズは今でも英国の選挙の時などで見る事ができ、またその由来ゆえに“下品”な事とされていて、競馬の騎手がブイサインをしたために優勝を取り消されるという事もあった。
     もし両方を使い分けようという人がいたら(いるのか?)、ブイサインは戦う前に相手に手の甲を向ける、ピースサインは戦いが終わってから掌の内側を相手に向けてやるとツウっぽい。
     北朝鮮の工作船を見学するためのチケットで南極観測船の『宗谷』の中も見れるという事なので、時間は少ないがこれまた駆け足で見て回った。
     『宗谷』はロシア向けの砕氷船として竣工されたものの、海軍省に引き渡されて特務艦としてガダルカナルに出動して、室蘭で終戦を迎えたそうである。
     その後も樺太からの引き揚げ船として使われ、海上保安庁の灯台補給船となり、やっと南極観測船に改造された。
     なんと数奇な運命を辿った事かと、ちょっと感動した。
     ちょうど見学を終えてバスに戻ったところで雨が降ってきた。ヤレヤレ。
     夕食はお楽しみの海鮮料理『メヒコ』である。近くのワシントンホテルへと向かった。
     http://www.mehico.com/
     一番安いコースではあったが(笑)、それでもボリュームは充分。
     と言うか、カニの足が山盛りのピラフの後に牛ヒレのステーキで、食べきれない人が続出。私と奥さんは食べきってしまったが、他の人たちはお店側で用意してくれた持ち帰り用の皿に移した模様。
     テーブルにはアンケート用紙があり、なにやら抽選でプレゼントもあるらしい。
     私は良くも悪くもアンケートを書きたがる方なので奥さんが「書く?」と訊いてきたが、些細な不満はあれど料理には満足したので書かないでおくことにした。
     ……つもりだったのだが、開店したばかりなのか、お店の人が是非にとお願いしてくるので、結局は書く事に。まぁ、好きなんだけど(苦笑)
     書くとなったら書きますΨ(`▽´)Ψ 
     まず料理については、値段は高いが味で折り合いが付いてるので良し。
     ただ、コースメニューにはもう少し量の少ないコースが欲しいところ。食べ残した人が多かったのがそれを物語っている。
     それと、せっかくの美味しい料理を強力に支援する酒類が少ないのが難点。
    ワインに詳しい方ではないがワインは充実しているように思える。そこに、ビールや日本酒も加えているのだから、ワイン以外の酒類を申し訳程度ではなく充実して欲しい。
     店員については、接客態度に問題は無いが、“演出”不足は気になるところ。
    「熱いからお気をつけ下さい」とか、「下げちゃってよろしいですか」というのは、なんだか中途半端な高級感で、居酒屋風味が漂っていて嬉しくない(苦笑)
     私は、最近批判されている“コンビニ用語”などの間違った敬語などはあまり気にしていない。自分も使いこなせないし。
     なにより、言葉は生き物なのだから「○○円“から”お預かりします」というのが日本語として正しくないとしても、例えば最初に小銭を出したお客さんが「あっ、やっぱりこっちで」とお札に代えて支払うという事があり、受け取る方としては金額を確認する意味で「○○円“から”いただきます」と答えたくなってしまう事がある。
     だから、日常生活の中ではガチガチの敬語や丁寧語よりは、崩れたどこかおかしい言葉遣いの方が近しい感じがして自分がお客だとしても悪いとは思わない。
     ただ、高級そうな雰囲気のお店では、“演出”として正しい日本語を心がけてもらいたい。
     などなど、勢いに乗って書き連ねてしまった。アンタも好きねぇ(苦笑)
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    ◆8月6日(水)/2003年◆
     午前中は、取り立ててナニゴトも無く平和そのもの。
     そしてニュースでは、広島市中区の平和記念公園で、平和記念式典(原爆死没者慰霊式・平和祈念式)があり、遺族や被爆者、海外からの参加者ら約4万人が参列したとの報道。
     式典の平和宣言で、広島市長の秋葉忠利氏は「国連憲章や日本国憲法さえ存在しないかのような言動が世を覆い、時代は正に戦後から戦前へと大きく舵(かじ)を切っている」と読み上げた。
     さっき、私は「ナニゴトも無く平和そのもの」と書いたが、“戦争”の反意語は“平和”ではないと私は思っている。
     平和の大切さを訴える人たちは、同時に命の尊さも訴えるが、戦争の目的を人を殺す事だと勘違いしているのだとしたら、いつまで経っても平和など望めそうにない。
     何故なら戦争の目的は人を殺す事ではなく、「自分たちの意思を相手に強要する」事にあり、その過程で人が死ぬ事があるのに過ぎないからだ。
     スポーツの祭典とされている『オリンピック』の発祥が、代理戦争であった事を考えれば、人が死なない戦争もあるのだと想像する事も可能なはずだ。
     しかも、領土や資源の奪い合いが主な目的であった第二次世界大戦までの戦争ならばともかく、宗教や民族などの対立から起こる戦争においては、いくら戦争の悲惨さを伝えて命の尊さを訴えたところで、命と等価値かそれ以上の価値を信じている人たちに対しては意味をなさない。
     殺す事を目的にした戦争が存在しない以上、命の尊さを人々の心に植えつけていくために訴え続けるのとは別に、平和を築くためには違う方法論が必要なのだと私は思う。
     この思いは、高校の頃に『高校生平和ゼミナール』に参加した時に感じた違和感がきっかけだった。
     http://www.three.net/peace/
     友人に誘われて集会に参加したのだが、戦争がいかに悲惨な事か、平和がいかに大切な事かのみを語り合って、具体的な方法となると、それらを人々に訴える事しかしていなかったのだ。
     そんな事は、語り合うまでもないではないか。ちょっと図書館で調べれば、自分で学べる。
     そう、戦争が起こるプロセスの事をまったく考えていない!!
     戦争は、目的に対しての損得勘定をして始めるものだ。
     日本が太平洋戦争を始めるにあたって、「日本は戦争をして勝てますか?」
    と近衛文麿が東条英機に尋ねた時、東条は「1年は戦ってみせます」と答えたという。
     つまり、それ以上は戦えませんよと言っている訳で、当時の政府の思惑としては、勝っているうちに条件を提示して和平に持ち込もうとしていたのだろう。
     しかし、予想していたより早く戦況が悪化してしまい、引き際を誤ったものと思われる。
     だとしたら、歴史にif(もしも)は禁物だが、戦争をしなくても日本の国益を守りつつ相手国の顔も立つ方策を説得力を持って提示する事ができれば回避できていたかもしれないのだ。“平和”という曖昧なモノではなく、具体的な利益を提示していれば───。
     『高校生平和ゼミナール』の、あまりにも現実を無視した自己満足な活動についていけず、結局すぐに離れてしまった。
     高校を卒業して、成人式も過ぎた頃、高校生を含む友人たちと山口に旅行に行った事がある。
     そして、誰が言い出したかは分からないが、帰りに広島に立ち寄ろうという事になった。その時には、列車を乗り継ぐための途中下車で、あくまで観光としてである。
     原爆資料館を見学して、平和記念公園で広島平和都市記念慰霊碑に向かうと、そこで行われている光景に愕然としてしまった。
     修学旅行か何かで来ているらしい小学生の子供たちが整列をしていて、その前で1人の子供が平和の誓いらしい文章を読み上げていたのだ。
     それが、その子の書いた文章そのものなのかは分からない。
     ただ、一度も顔を上げて記念慰霊碑を見る事もせずに原稿を読み上げるという事が異様に思えてならなかった。
     これでは、教師の指導によって学校で「戦争万歳」・「天皇万歳」とやっていたのと同じではないのか。
     どうして子供たち自身の方法で、感じ方で祈りを捧げる事をさせないのか。
     単に時間を節約するためなのかもしれない。周りの人たちへの迷惑を考えての事なのかもしれない。
     それでもやはり、その光景を見ていると自分たちは何か違う方法で、自分たちの思う方法で祈りたいと思った。
     そこで、その小学生の団体がいなくなるのを待ってから、ギターを持ってきている友達がいたので歌を捧げる事にした。
     その時に選んだ曲は、イエロー・モンキーの『Jam』だった。
     http://osaka.cool.ne.jp/kazi/jam.htm

    「♪この世界に真っ赤なジャムを塗って 食べようとする奴がいても」
     と歌詞にある、あの歌である。
     今からすると赤面するほど若かったですな(苦笑)
     この「真っ赤なジャム」という部分に連想するモノは色々あるが、やはり熱唱したのは、その後のくだりのところだった。
    「♪外国で飛行機が墜ちました ニュースキャスターは嬉しそうに 
     『乗客に日本人はいませんでした』 『いませんでした』 『いませんでした』
     僕は何を思えばいいんだろう 僕は何て言えばいいんだろう」
     平和の大切さを訴える時、日本が平和だと思い込んでいる事への違和感が、この歌詞の中に含まれているような気がしてならない。
     世界のどこかに戦火がある以上、日本は平和な地などではなく、前線ではないというだけの後方にしか過ぎないはずなのだ。なにしろ日本は、どこの国とも日本が“非戦闘地域”との確約を取り付けていないのだから。
     イラク特別措置法案が国会に提出された時だったか、社民党の土井委員長が「平和な国である日本が」このような法案を提出するのはケシカランみたいな発言をしていたが、なんて頭の中が平和なんだろうと思ったものだ。
     ちなみに、そうやって『Jam』を歌っていたら、偶然にアメリカの海兵隊の兵士が来ていて、握手を求められた。
     彼らが何を思って握手を求めてきたのかは、英語が堪能な人が誰もいなかったため(苦笑)分からなかったが、かつての憎むべき敵国の人間と握手をするというのも妙な気分だった。
     それから数年後、なんの因果か今の奥さんと結婚した時に奥さんが新婚旅行に山口に行きたいと言い出し(奥さんが高杉晋作のファン)、これまた広島に立ち寄る事になった。
     そして、そこで見た光景は数年前に見た光景と寸分も違わず、小学生の団体が記念慰霊碑に向かって整列して、同じように1人の子供が平和を大切にしますと誓っていた。
     同じかよ!(ミムラ風に)
     ホントにそれでいいの?
     ホントにそれでいいのかー!?
     と、叫びたい気分になった。
     このあいだ、今年の記念式典の直前に公園の折り鶴に放火したバカな大学生がいたが、その行為だけならば実は拍手したいくらいに思った。
     と言うのも、その大学生が折り鶴の由来を知らずに「就職が決まらなくてムシャクシャしてやった」という理由と同じくらいに、折り鶴に込められた“想い”が歪められてるように思っていたからだ。
     公園の折り鶴には、佐々木貞子という女の子が2歳8ヵ月の時に被爆して、12歳で急性白血病と診断されてから、鶴を千羽折れば願がかなうと信じ、夜も眠らずに「生きたい」という願を込めながら薬の包みなどで鶴を折り続けて、9ヵ月の闘病生活の末に亡くなったという逸話がある。
     しかし、いつしかその小さく切ない願いは、「再び被爆者をつくらない」決意の証として反核のシンボルとして使われるようになってしまった。
     私には、どうしてもその亡くなった女の子の想いを歪めているようにしか思えてならないのだ。
     そして、平和のために、反核のためにやらなきゃならない事は他にあるだろうと。
     先に書いたような広島市長の式典での発言は、どこか無責任ではないだろうか。
     冷戦時代に、何度も自衛隊の事、他国との戦争が起きたときの事、日本での武器として核の扱い方の事などなど、議論の火種をことごとく消してしまったのは、ほかならぬ反戦・反核を訴える人たちではなかったか。
     自衛隊の海外派兵や、イラク戦争支持などがあれよあれよという間に国会を通過してしまったのは、現実の驚異が目の前に突きつけられたからからだろう。
     より世界が安定しているうちに議論して備えておくべきだったのを、議論する事さえも許さずに封殺してしまった結果がコレなのだ。
     時代はつねに進んでいる。“同じ過ち”など1つも無い。いかに似ていようとも、それはその時代に起こった新たな事態なのだ。
    「時代は正に戦後から戦前へと大きく舵(かじ)を切っている」と時代錯誤な考えでいる限りは、これから起こる戦争もまた、決して止める事はできないだろう。
     こんなに長文が書けるほど暇だとは予想していなかったので(苦笑)、午後に奥さんと映画を観に行く事にした。
     この週末は、お母んが旅行に行く事になっていて、代わりに奥さんがお店に出る事にもなっているし。
     観たい映画は幾つもあるのだが、先日お台場に行ったつながりと、前作が良かったからという期待もあって『踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』を観ることにした。
     http://www.odoru.com/main.html

     世の中には「観て損をした」という映画もあるが、その点から言えば「観なくても損はしない」程度で済んだのは良かったというべきか。
     公式ホームページの方では「ネタバレ禁止のお願い」と掲示されているが、バラすほどの大ネタが無い。
     シーンごとのつながりがブツ切れで、まるでテレビ番組でCMが入る事を想定しているかのようだった。映画じゃなくて、テレビスペシャルだったら良かったかも。
     しかも脚本の練り込みが足りないのか、それとも監督が力みすぎたのか、同作品の魅力だった“ノリ”がイマイチで、終始真面目(?)なシーンが続いてしまい、山場のシリアスなシーンがまったく活きてこなかった。
     なにより、今回のテーマとなるセリフを何度も主要なキャラが語るもんだから、何かのプロパガンダ映画かと思ってしまった。言ってる事が正論なだけに、物語の中で浮いてしまって違和感が際立っていた。
     俳優の演技力の方は格段に伸びていて、特に織田裕二の演技プランでもある「仕事に慣れが出て初心を忘れつつある」という青島刑事を描く事は成功していたように思う。
     演技力にも老齢を重ねてきている(笑)いかりや長介さんは、演技が迫真過ぎたかもしれないけど。いや、いい意味で。
     そんな訳で、個々の俳優のファンならば前言を翻すようだが観て損は無いだろう。
     映画作品として観ようという人は、ビデオになるまで待つのが得策かもしれない。
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    ◆8月7日(木)/2003年◆
     旦那さんがひどい蕁麻疹で、使っている薬と同じ物が欲しいと言うお客さんが来店。
     薬の場合、「同じ物を」というのは難しい。
     副作用などにより日々商品が入れ替わっていたり、ほとんど同じ成分の物でもイメージチェンジのために名前を変えたりしているからだ。
     一方で、薬としての販売許可を取るためには、おいそれと変な成分は入れられない。だから、メーカーが違っても効能が同じならば、含有率は違っても成分はそれほど変わらない物などもある。
     だから、患者さん本人であればそれらの事を説明して、他の製品を勧めるという事もできるのだが、頼まれて来ている場合はそうもいかない。
     とりあえず、お客さんが持ってきていた薬と成分の似ている薬の成分表をコピーして渡した。それを旦那さんに見てもらって、注文するか、ウチに置いてある薬を使うか相談してもらう事にした。
     ところで、さらに話を訊いてみると、どうやら蕁麻疹の原因は旦那さんの知人から勧められたサルノコシカケにあるらしい。
     サルノコシカケは学問的には担子菌類(たんしきんるい)といわれる菌類で、サルノコシカケ目のマンネンタケ科やサルノコシカケ科に属するキノコの総称である。滋養強壮の効果があり、心臓病や肝臓病に良いと言われていて、癌にも効果があるとされている。
     で、知人にサルノコシカケが健康に良いと勧められたとか。しかもその人自身が栽培しているとの事で、煎じた物を渡されたの事。それじゃあ断れないよなぁ(^-^;
     結局、そのサルノコシカケを服用してから蕁麻疹になってしまったので、おそらくそれが原因なのだろう。。
     健康ために何をしようと個人の自由だが、それは自分だけにとどめておいてもらいたいものだ。
     自分に効果があったからといって、他の人にも効果があるとは限らない。
     私が工事会社に勤めていた頃に、歳のいった女性事務員がテレビで得たのか「花粉症にはアロエとヨーグルトの組み合わせがいいんだって」とやたらに周りの人たちに勧めていたが、私は心の中で「冷え症の人には逆効果だー!」と叫んでいたもんである。逆らうと怖いから言わなかったけど( ̄▽ ̄)
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    ◆8月8日(金)/2003年◆
     便秘をしているという患者さんが来店。
     効果が強めの便秘薬をと頼まれたが、よくよくお話を訊いてみると便意がそれほど強くないとの事。
     よく誤解されるのだが、排便の周期は人それぞれである。それが毎日であるか、2~3日ごとであるかはあまり問題ではない。
     便秘とは、“便意があるのに出ない”状態の事なのだ。つまり、便意が毎日は起こらないというのは、それほど心配しなくても良い。
     もちろん、便意が一週間近くもの間に一度も無いというのは正常ではないから、さすがに病院で診察を受けた方が良いだろうが、そんな人は多くはないだろう。
     便意が一日おきなどの場合は、胃腸が弱くて便になるべき材料が少ない事などが考えられる。そういう人は、便秘薬を服用するとますます胃腸を痛めつけて弱める事になるので、買う前に店頭で相談する事が必要である。
     今回の患者さんには、便を増やす作用(オオバコの実が含まれていて、腸内の水分を吸って体積が増える)のある便秘薬として『サトラックス』(症状別・医薬品)を勧めた。
     『パナウェーブ研究所』を名乗る白ずくめ集団が住む福井市五太子町の施設で男性が倒れたと7日の午後に119番通報があり、救急隊員が敷地内でぐったりしていた男性を病院に搬送したものの、間もなく死亡したとのニュース。
     マスコミ各社が「待ってました」とばかりに小躍りしているかのように報道するのに苦笑する。
     しかし、やはり台風の方の扱いが大きく、『パナウェーブ研究所』としては、いいタイミングでホッとしているのではあるまいか。
     死亡したのは福岡県宗像市の国立大助教授との事で、同集団では「体にたまった電磁波を取り除く」として棒で背中などをたたき合う行為を日常的にしているらしく、警察はその行為との関連や被害者が倒れた時の状況を調べているとの事。
     しかし、電磁波って体にたまるんだっけ?
     電磁波は体に対して反射してしまうし、放射線なら透過してしまうし、どうゆう理論に基づいているのか分からない。
     被害者の大学教授の専門がなんだったのか気になるところだ。
     昨日、旦那さんの蕁麻疹の薬を求めに来たお客さんが来店。
     一応、症状が出ていて苦しいので、ウチに置いてある薬を試してみるとの事。
     ただ、勧めた薬は相談された薬とほとんど成分は変わらないのだが、茵陳蒿湯(いんちんこうとう)という漢方薬の成分が含まれているのが気になるとか。
     サルノコシカケで具合が悪くなったので、漢方薬に対して懐疑的になっているらしい。
     確かに胃に関する漢方薬の材料にサルノコシカケ科の生薬が使われていたりするが、他の生薬と互いに補完し合うように調合されているわけで、サルノコシカケだけを服用するのとは違う。
     いわば、怪しげな民間療法で体調を崩した訳で、漢方薬と一緒にされても困る。
     まぁ、気持ちは分かるが……。
     とりあえず、試してみるという事で一番小さいパッケージの物を買っていった。もしそれで症状が軽くなれば、本格的に体質から治療した方が良いと申し添えた。
     あっ、ちなみにウチには茵陳蒿湯は置いてません。念のため。
     ウチにある漢方薬では、急性の蕁麻疹には葛根湯(かっこんとう)、神経質な人の蕁麻疹ならば香蘇散(こうそさん)、老人性の痒みなら八味地黄丸(はちみじおうがん)、体質改善のためには十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)が候補になる。
     同じ症状のようでも、体質などによってこれだけ種類があるので、くれぐれも、自分が効いたからといって人に勧めたりしないように。
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    ◆8月9日(土)/2003年◆
     朝起きたら、まだ台風が関東を通っていなくて驚いた。
     昨夜のうちに通り過ぎると思っていたのに。
     奥さんは、「今日くらいお店を閉めたら」と言っていたが、ウチが年中無休なのは近所の人も知っている。
     この嵐の中、開いてるものと思ってくるお客さんもいるかもしれない。
     そしてお店に行ってみると、さっそくお客さんが(苦笑)
     本格的に風雨が強くなる前にと思ったのだろう、化粧品のお客さんの方が、患者さんより多かった。
     鼻水や鼻づまりの症状を緩和する成分『塩酸フェニルプロパノールアミン』(PPA)を含んだ鼻炎用内服薬などで、脳出血の副作用を起こすおそれがあるとして、厚生労働省が注意を呼びかけるとともに、製薬会社に対し、使用上の注意の改訂と、PPAの代替成分への切り替えを速やかに行うよう指示したとのニュース。
     脳出血を起した患者の中に死亡例は無く、いずれの患者も回復に向かっているとの事。
     しかし、よくよく調べてみると決められた用量の2~7倍を1度に服用したりなど、規定外の使い方をしていたらしい。
     報道では、「副作用」となっているが、規定外の服用によって起こった事を副作用と言っていいものか。
     用法を守らなかった人の事なんか、知らんわ^-^;
     ウチとしては、各製薬メーカーから関連の情報がFAXで次から次へと入ってきて用紙が切れてしまったのが迷惑。
     どこかでまとめて送ってくれればいいのに。
     医療機関から厚生労働省に報告が入ってきたのが6月頃からって、もしかしてコンビニでの薬の販売を阻止するために誰かが仕組んだんじゃないかとも思ったり。
     各地で台風の被害が出ているが、どうも自分に被害が及ばない限りは、その非日常性にワクワクとしてしまう。
     横殴りの雨などが降ると、外に出てズブ濡れになりたい欲求に駆られる。
     子供の頃には、よく大雨の中を傘をささずに喜んで外に出ていたりしたものだ。さすがに今はやらないが。
     台風10号が過ぎ去った夕方、お店の外に出てみると虹が出ていた。
     虹なんて見るのは、数年ぶりな気がする。
     デジカメを持ち出して、何枚か撮ってみたら、虹が二重になっているのに気がついた。
     なんだか得した気分♪
     http://magical-shop.web.infoseek.co.jp/photo/200308/04.html
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    ◆8月10日(日)/2003年◆
     台風一過。抜けるような青空。猛烈な日差し。
     あまりの暑さに誰も外出しないのか、来店者も無し。
     夕方頃になれば来るだろうか。
     誰か病気になって来て~。(←マテ。)
     長崎市の幼稚園児誘拐殺人事件の関係で、加害者の少年が通っていた中学校の校長先生が被害者の遺族への謝罪を「一日でも早く実現させたい」として、遺族の代理人に面会を申し出たが、返答は無いというニュース。
     しかし、いったいどういう理由で謝罪するつもりなのか疑問。
     別に学校で殺人を勧める授業をしていたワケでもあるまいに。
     それとも、命の尊さを教える努力が足りなかったという事なのだろうか。
     私は学校教育の比重は、もっと軽くても良いと思う。
     学校は勉強をする場を提供するという“教える”事に徹して、“育てる”のはまた別な場、つまり家庭やそれに代わる所にあっていいはずだ。
     学校が子供たちに思想や信条などを“教育”するのは違和感があるし、ともすると担任のごく個人的な考え方を教える事になりかねない。
     子供たちの親の価値観が違えば育て方の方針も違うのだから、集う生徒だって価値観の違う子供たちが来ていて当然。
     命に対する価値観も違うはずで、そこに共通性を持たせるとすれば日本は法治国家であって、その法に基づいて殺人が許されないと言う約束事を伝える方が良いように思う。
     そうでなければ、いくら命の尊さを教えたところで、その価値を認識できなければ、その子には“殺さない理由”が無い事になってしまう。
     謝罪をするという事は、責任を負うという事でもある。
     しかし、本当に学校に生徒一人一人の“全て”の責任を負う事などできるのだろうか。
     先生が生徒を指導する時には二言目には「そんな事では将来~~だぞ」と言うようだが、本当にそうなるかは分かろうはずもないし、先生の言う事に従ったとして将来を保証できるはずもない。
     学校では、ただ“教える事”しかできないのだから、なんの責任も負う必要も無い。ただ、親としての自分の責任を学校に被せたい人がいるだけではないだろうか。
     この校長先生がする事は謝罪ではなく、哀悼の意を表す事のみで良いのではないかと思う。
     血流計で測定したいというお客さんが来店。
     ところがお酒を飲んでいると言う。
     お酒を飲んでいては正確な血圧・血流の測定はできない。しかし、お客さんはそれでもかまわないとの事。
     まぁ、害があるわけではないし、お金を払ってもらえるのならウチもかまわないので、測定する事に。
     すると予想通りに、高血圧で血流過多という結果が出た。
     しかし、お客さんは満足した様子。
    「ふだんから血圧が高いから、飲んでてコレなら安心したよ」
     ははぁ、勉強になりました。
     なんか釈然としないけど(笑)
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    ◆8月11日(月)/2003年◆
     今日は、Iちゃんとデートである。
     本当は先週の土曜日にと約束していたのだが、お母んが旅行でお店番をしていたため、今日に延期になっていたのだ。
     池袋のサンシャインシティに行きたいというリクエストだったので、まずは直行。
     http://www.sunshinecity.co.jp/
     サンリオや『たれぱんだ』、『ONE
    PIECE』などのキャラクターショップを次々と覗いていく。
     http://www.san-x.co.jp/suama/suama.html
     そういや、こうゆうキャラクター物が好きだったなと、思ったところで誕生日プレゼントを今年もあげるのを忘れている事に気がついた(^-^;
     言われるまで黙っておこう(苦笑)
     私の方は、キャラクター物に興味が無いので後ろからついていくばかり。
     そうしていると、携帯電話にMちゃんから久しぶりに連絡が入った。
     別れてから一年ぶりくらいだろうか。
     大学が夏休みのうちに、久しぶりに遊びたいとの事。
     Iちゃんにジロリとニラまれて、手短に済まそうと「じゃあ、また後で」と答えて電話を切った。
     しっかり会話を聞かれていたようで、「いいわねぇ、モテて」とイヤミを言われる。
     モテるなら、フラれたりしないってσ(^◇^;)。
     
     お腹が空いたところで、昼食に『ラケル』を選んだ。
     http://www.rakeru.co.jp/
     『ラケル』はオムレツ専門店だが、スープとパンも美味しい。
     しかし、どうゆう訳か新宿店と池袋店では味付けが違う。
     同じマニュアルを使っているはずなのに、味付けが全体的に濃くて塩辛いのだ。
     しかも、今回だけではなく、以前に何度か来た時もそうだった。不思議不思議。
     それでも、オムレツとパンの美味しさには満足してもらえたようで良かった。
     そうそう、6日に奥さんと映画を観た帰りに新宿店で夕食を摂ったのだが、かな~り大変だった。
     まず、注文をするのに一苦労。店員が誰も客席の方に来ないのだ。商品を運びに来たりしても、まったく周りの様子を確かめもせずにサッサと厨房に戻ってしまう。最近では、テーブルに呼び鈴のブザーを設置しているレストランもあるが、そういう物を設置していないのなら、もう少し注意を払ってもらいたい。
     やっと注文してみると、出てきた物が間違っていた。しかも、注文する時に「確認します」と店員が言って確認したのにである。
     そして、出てきた商品はオムレツの焼き加減も盛り付けも雑で、いつもの味を知っているだけに、ちょっと食欲が進まなかった。
     その後も一緒に注文したドリンクは来ないし、デザートも食事が終わったのにいつまで経っても出てこなくて催促しなければならなかったりと、最後までイライラさせられ通しだった。
     付け加えるなら、食べている最中にも、あっちでガチャンと食器を落とす音がして、こっちで「すいません」と謝っている声が聞こえた。
     想像するに、夏休みを利用してバイトをしている新人だけが偶然にも集まってしまったのか、ベテランがお休みを取っていて残されたのが新人ばかりだったのかもしれない。
     で、結局お会計をする時に苦情を伝えた。
     昔は、トラブルが起きる毎に苦情を言うようにしていたのだが、たまに「料金は結構です」とか「お引きします」と言われることがあり、それからは余り言わないようにした。
     こちらとしては直してくれれば良い訳で、値引きなどをされたら、なんだかたかったみたいで逆に気分が悪いからである。(もっとも、ホチキスの針が入っていたり、ビニールの破片が入っていたり、熱湯をかけられた時には引いてもらったけど。……って、どうしてトラブルばかりに合うんだろう(^-^;)
     奥さんは、「嫌な客だね~」と呆れていたが(苦笑)
     ただ、私としては苦情を言いたくなる理由がある。最初のアルバイトでの体験が忘れられないのだ。やはり、ナニゴトも原体験というものは忘れがたいものなのかもしれない。
     初めてアルバイトをしたのは、冠婚葬祭の会社だった。私が入った部署は、引き出物などの贈答品を包装する所だった。そして、そこの作業場には社長の“お言葉”が大きな文字で掲げてあった。
    「頭を使って知恵を出せ。体を使って汗を出せ。知恵と汗の出せない奴は、即会社を去れ!!」
     当時、高校生だった私にとって、どれほど衝撃的だった事か。
     なにしろ、冠婚葬祭である。基本的には、一生に一度の場。だから社長からは、「ミスをしたら客に殺される覚悟でやれ!」という叱責が、何度となく社員はもちろん、アルバイトにも飛んだ。
     ただし、この社長のスゴイところと言うか、エライところと言うか、これまた魅力となったのは、それだけ厳しい事を言ってはいても、いざミスがあった時にはちゃんと“守る”という事をしていた事だ。
     実際、私ではなかったのだが注文されていた花の種類を間違えてしまい、急遽別な物を用意したり、お客への謝罪などで何十万かの損失を出してしまった時には叱るだけは叱って(いや、怖かった怖かった)、その事でのペナルティは付けなかった事があった。
     今考えれば、組織としてはそういうやり方もあると理解できるが、やはり当時は感動したものである。
     その後、他のアルバイトに就いても、先の社長の言葉を自分の基本姿勢にしたいと思ってやってきた。(……つもり。)
     そして、そんな視点で見ていると、変な言い方だが“プロ”のアルバイトに出会う事がある。
     ガソリンスタンドでスクーターにガソリンを入れる時、大抵の店員はタンクの中を覗き込みながら、手元のレバーを何度もクックッと調整する。それで足りないようだとまた少し入れたり、時には溢れさせてしまい雑巾で拭き取ったりする事になる。
     ところが、“その人は”違った。クーッとレバーを引き続け、一度も微調整をすること無しに、パッとレバーを離したところでピタリとガソリンを入れてしまったのだ。微調整をしないから、ものの数秒で作業が終わり、私はすぐに支払いを済ませてガソリンスタンドを出る事ができた。まさに、ガソリンを入れるプロの技を見る思いだった。
     また、これは私の友人だが、女友達のJ子ちゃんがアルバイトしている某ファミリーレストランに偶然入った。J子ちゃんは気がついていなくて、彼女の仕事ぶりを眺めていたら、これが実に凄かった。
     まず、店内を移動する時、つまり注文を取りに向かったり商品を運ぶ時や下げる時に、スーッと周りに視線を走らせているのだ。そうする事によって、注文をしようとしている人や、そろそろ食器を下げた方が良いテーブルを確認しているのである。
     そして、彼女もこちらに気がついて注文しようとすると、なんと彼女はメニューを全て暗記していた。それも、味付けなども含めてである。だから彼女は、お客からの質問に答えながら料理を勧める事ができた。ファミレスなのに(笑)
     同じような飲食店では、こんな体験もした。案内された席が、お店の奥まった席で、こちらからは店員の姿はまったく見えない。なのに、店員を呼ぼうと思うと、スッと現れるのだ。これにはビックリした。
     なにしろ、メニューを選び終えて注文しようかなと顔を上げたら「お決まりですか?」と現れ、お冷が無くなると「お注ぎしましょうか?」と現れて、食事が終わるとすかさずデザートが運ばれてきた。
     高級レストランではない、どちらかと言うとファミレスのようなレストランでである。
     数ヵ月後に、また同じお店に行ったところ、残念ながら同じサービスは受ける事はできなかった。どうやら、完全にその店員さん個人の“能力”であったようだ。 
     これらのサービスを一度でも受けると、それが本来あるべき姿のように思えてしまう。あれは、むしろ例外なんだと頭では分かっていても、その時の“感動”は忘れられないものとなってしまい、質の低いサービスに出会うと苦情を漏らしてしまいたくなるのだ。
     蛇足だが、サービス業の理想として、石ノ森章太郎原作の『THE
    HOTEL』は外せないだろう。
     テレビドラマ版では、ほのぼのとしたドラマになってしまったが、萬画版の方は、「絶対にホテルマンなんかにはなりたくない」と思わせてくれる(笑)くらい、サービス業に就く人間が持つべき“理想”が語られている。
     私のお気に入りは、“always(いつも)”だ。
     本編の何巻の第何話かは忘れてしまったが、主人公である東堂マネジャーがまだ新人だった頃のエピソードとして出てくる。
     新人の東堂が上司に「今日は最高のサービスができました」と報告すると、上司が東堂を怒鳴りつけるのだ。
    「今日は最高のサービスができただと!? なら、昨日の客にはなんと詫びるつもりだ!? 明日の客にはどう言い訳する!? 俺たちの仕事は、“always”なんだ!!」(記憶で書いてるので、間違っていたら訂正希望。) 
     心に染み入る名セリフである。できるかどうかは別にして(苦笑)
     こんなに脱線するつもりはなかったのだが、食事の後はいつものようにホテルに入ってしまい割愛してしまうため、その穴埋めという事で(笑)
     ちなみに、サンシャインシティの近くのホテルは人通りの多い所にあるので、どうしても人に見られる事になる。そのためIちゃんは恥ずかしがって、何度もホテルの前を行ったり来たり。よけい恥ずかしいと思うんだけどな(苦笑)
     さて、ホテルで休憩するはずが、むしろ運動してしまったためにお腹が空いて、どこで食べようかとサンシャインシティに戻ると、『ナンジャタウン』で餃子とアイスクリームの特設会場があるようなので入ってみる事にした。
     アトラクションで遊ばなければ、入場料は大人300円である。
     http://www.namco.co.jp/tp/
     食事のためだけに、入場料を払って入ったのは大正解。
     全国の餃子店がレトロな場内にいい雰囲気で並んでいて、どのお店も美味しそうで目移りしてしまった。
     一店でまとめて買うよりも、各お店で一種類ずつ買う方が面白そうなので、それぞれのお店で揚げ餃子・味噌餃子・焼き餃子を注文して、場内の神社(?)の前のテーブルで食べた。
     http://magical-shop.web.infoseek.co.jp/photo/200308/05.html
     う~む、思った以上に餃子というのはお腹にもたれる物なんだなぁ。
     しかし、どの餃子も食べ慣れている味とは違って満足。こう言っちゃなんだが、美味しくなくても良しという感じである。
     いや、美味しかったですよ。念のため(笑)
     ステージでは着ぐるみのナジャヴの歌謡ショー(?)をやっていた。何故かクレージー・キャッツの曲などが。子供の教育上良くないのではないかと思うのだが(笑)
     餃子で満腹になったものの、せっかくアイスクリームのテーマパークがあるのだからと行ってみる事に。もちろん、行くだけではなく食べました(⌒▽⌒)
     私が食べたのは、サラダのアイスらしく、ポテトサラダの味が(笑)
     Iちゃんは、笹のアイスを食べたものの、そもそも笹を食べた事が無いので、これが笹の味なのやらなんなのやら(苦笑)
     全国のご当地アイスもあったのだが、お腹がいっぱいだったので買わずじまい。しかし、焼酎アイスだの手羽先アイスだの、眺めるだけでも充分に楽しめた。
     あと、食べなかったのだがプリン博覧会というものも開催されていて、そちらの方もラーメンプリンや茶ップリンなど、面白いプリンが並んでいた。
     
     そんなこんなでIちゃんとのデートを終えて家に帰った。
     奥さん曰く、「浮気してくると肌のツヤが良くなるね~」との事。
     新手のイヤミか(苦笑)?
    //////////////////////////////////////////////////////////////////////
    今回の日記の内容は、いかがでしたか?
    【感想アンケートのURLはコチラです】
    http://magical-shop.web.infoseek.co.jp/votecom_kitazono.htm
    ☆締切:2003年08月16日から5日間
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     また、筆者が思った事や感じた事を率直に書いている事柄に関しましては、反証可能な事実誤認以外の訂正には応じられません。
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  • ≪通巻15号≫
    URLを変更するかどうか/死は誰のためか/アトピー性皮膚炎治療のための漢方薬/日焼けの処置に注意/献血者の輸血によるB型肝炎/怪盗法のある世界/虫歯は不治の病

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    ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                    ≪通巻15号≫
    提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
    発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
    編集 : 北村俊純
    窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
    ※7月29日(火)……URLを変更するかどうか
    ※7月30日(水)……死は誰のためか
    ※7月31日(木)……アトピー性皮膚炎治療のための漢方薬
    ※8月1日(金)……日焼けの処置に注意
    ※8月2日(土)……献血者の輸血によるB型肝炎
    ※8月3日(日)……怪盗法のある世界
    ※8月4日(月)……虫歯は不治の病
     前回は《クリックアンケート》に協力していただき、誠にありがとうございます。
     回答していただいた集計結果を今号に掲載しようと思いましたが、さすがにメールマガジンの内容が長くなりすぎるようなので、のちほどコメントも付けたうえで増刊号として発行しようかと思います。
     また、今回は前回使用した《クリックアンケート》では回答の選択幅が限られてしまうため、試しにcgiを使って新たにアンケートページをホームページ内に設置してみました。
     メールから直接投票できるのと、どちらが使い勝手が良いかも検討したいと思いますので、ご協力をお願いしますm(_
    _)m
     アンケートのURLは、日記の最後にございます。
    ******************* 先週の平凡な日記 *********************
    ◆7月29日(火)/2003年◆
     高齢の患者さんが来店。
     ウチの祖父は何歳かと尋ねられ、「87です」と答えると「元気でいいねぇ」と言われる。
     なんのなんの、「自分の足で買いに来られるんですから、まだまだ大丈夫ですよ」と答えた。
     FAXで入った処方箋の解読に悩まされた。
     字が汚くて判読しにくいうえに、薬の量の単位を間違えていて、正確な量を計算し直す。
     さらには、患者さんの保険番号が未記入で、処方日の日付も間違えていた。
     そそっかしい医師なのか、定年間際でボケが入ってるのか。
     書き間違い程度ならまだこちらで対処できるが、ちゃんと診察はできてるのかと、そちらの方が心配。
     喫茶店でお酒を飲んでて薬を置き忘れてきてしまい、あと3日分が足りないので薬をもらえないかと言う患者さんが来店。
     気がついてその喫茶店に戻ったのだが、どうやら捨てられてしまったらしい。
     うむぅ、心情的には出してあげたいのはやまやまだが、それをやってしまうと犯罪になるので丁重にお断りするしかなかった。
     患者さんの方も一応は納得してくれた様子で、これから病院の方に行ってみるとの事。
     利用しているISPの1つ『MBN』から合併後のサービスの変更についての連絡が物理メールで届いた。(友達の間では、電子メールに対して郵便で届く手紙の事を、物理メールと呼んでいる。)
     http://www.mbn.or.jp/
     当初は合併後もメールアドレスは変更されないという事で契約を更新する事に決めていたのだが、届いた書類によるとホームページのURLは変更になってしまうとの事。
     先に言えよー。せっかく8年かけて薬局のURLも浸透してきたのに、今さらURLが変わるなんて。
     う~む、独自ドメインを取っておくべきだったか。毎年の更新料がもったいないと思ってケチしていたのがマズかったか。
     ただし、パソコン雑誌の調査によると、最近ではURLを入力して訪問する人は少なくて、大抵は検索エンジンで調べたい内容を検索しているうちに辿り着く人が多いので、URLの変更はそれほど影響は無いという記事を見かけた事もある。
     このままISPの合併で自動的にURLが変更になるのを受け入れるか、それともいっそのこと解約して別なサーバーに移転するか。ちょっと考えよう。
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    ◆7月30日(水)/2003年◆
     今日はお店を開けてから、次から次へと処方箋がFAXで入ってきた。
     長期治療の患者さんが、お盆になる前に薬をもらいに病院に行っているのかもしれない。
     そのせいか、これだけ患者さんが来ても、日記に書くような特徴のある患者さんはいらっしゃらない。
     ゆえに、書くネタも無し。
     人間、平凡に過ごしていると刺激が欲しくなり、ひとたびトラブルがあると、どうしてこんな目に……と嘆くもののようで。
     落ち着いたところで、ネットで相談の来ている患者さんたちに返信。
     スタッフの1人が、「便利になったもんだわね~」と言うと、「でも自殺サイトとか怖いよねぇ」と別なスタッフが。
     すると、「でも……」と私。
     かつては自殺しようとする人は1人で寂しく死んでいくか、1人は寂しいからと他人を巻き込んで自殺する人がいた。もちろん、今でもいるが。
     しかし、死にたいと思っている人たちが出会って、関係無い人を巻き込むこと無しに、1つの目的を共有して死ねるというのは幸せではないかとも思う。
    「生きてれば良い事もある」と言う人も、そんな保証はできない訳だし、「頑張ってる人もいるのだから」と言う人は、自分が努力してるからと他人の痛みや苦しみなど分からぬ人ではないのか。
    「あなたが死ねば悲しむ人がいる」と諭すのは、生きる気を起させるかもしれないが、それは拷問ではないのか。
     漫画版の『花の慶次』では、こんなセリフがあった。
    「生きるのは人のため。ならばせめて、死ぬのは自分のためであろう」
     記憶で書いてるので、ちょっとニュアンスが違うかもしれないが、現代医学の前では死ぬ事すらままならない事を思うと、より死にたい時に死んだ人を羨んでしまう。
     http://www8.ocn.ne.jp/~porco/keijisyoukai.html

     とはいえ、人間が一生のうちに得られる知識や体験は限られている。
     苦しみから逃れたいという耐え難い“希望”にすがりつくために自殺するのならともかく、繰り返す日常に飽きて死ぬようなのは「もったいない」と思う。
     少なくとも私は、来年の春に『イノセンス』(押井 守監督作品)を観るまでは死ねない。
     いいのか、そんな単純な事で(苦笑)?
     http://www.production-ig.co.jp/anime/innocence/

     さて、そろそろ寝ようかという深夜2時頃に、お母んから電話があった。
     いったいナニゴトかと思ったら、「今日の(日付変わってるぞ)『ためしてガッテン』観た?」と訊かれた。
     観ていません。と言うか、それで深夜に電話してきたんかい(^-^;
     http://www.nhk.or.jp/gatten/
     30日の番組内容は“アレルギー体質改善の切り札”という事で、幾つかの漢方薬が紹介されたらしい。
     で、例によって買いに来る人がいるかもしれないから、調べておけと。
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    ◆7月31日(木)/2003年◆
     早朝の天気予報では関東は曇りのはずだったのだが、見事なピーカンになってしまった。
     いや、天気が良いのは気持ちも良くていいのだが、あまり暑くなり過ぎるとお客さんが来なくなるので困る(苦笑)
     夜中にお母んが電話してきた『ためしてガッテン』の件で、番組の方は未見なので、番組のホームページで確認すると、確かにアトピー性皮膚炎の治療薬として漢方薬が紹介されていた。
     痒みを止めるのに白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)を、アレルギーを抑制するのに梔子柏皮湯(ししはくひとう)を勧めている。
     うう…、どちらもウチには置いていないσ(^◇^;)。(※注・白虎加人参湯はその後取り扱い開始) 漢方薬にも流派があって、一番大きな分け方としては、中国での古い流れを組む『中医学』と、インドでの研究が進められてきた『アーユルヴェーダ』と、日本で比較的近年になって開発されてきた『日本漢方』の3つだろう。
     私は『アーユルヴェーダ』については資料を持っているだけであまり読み込んでいないのでちょっと脇に置いておくが、『中医学』と『日本漢方』については講習会などで勉強している。
     そして、『中医学』と『日本漢方』は同根ではあるが、その応用となるとかなり違いがある。
     例えば、『中医学』では熱風邪に黄麻湯(まおうとう)を用いる事が多いが、『日本漢方』ではあまり用いる事は少ない。
     その理由は、気候風土の違いが大きい。まず、原料に含まれる成分の割合が違う。中国で黄麻湯(まおうとう)を購入すると、日本で購入するものより効き目が強く、心臓がドックンドックンとして元気になりすぎて具合が悪くなるそうだ。
     また、日本の方が湿度が高く、それゆえに日本人は体内の水分に起因した病気が多いため、胃腸の調子を整えるのが風邪の治療に有効だったりする。すると、黄麻湯は胃腸に負担をかけるので『日本漢方』では選択肢からはずれる事となる。
     で、今回の番組で取り上げてる漢方薬の選び方から推察すると、断定はできないが、どうやら『中医学』の理論に基づいているように思える。
     と言うのも、白虎加人参湯は日本で医薬品としての販売許可を得ている効能は「咽喉の渇き」で、皮膚疾患での効能書きは認められていない。しかし、成分を調べてみるとセッコウ(石膏)が入っていて、これは炎症を抑える効果があるので、咽喉の渇きを抑えるのと同じように皮膚の炎症を抑えられるであろう事は容易に想像できる。
     ただ、効き目が強いので冷え性の人には私としては勧められない。それに、もしウチで仕入れたとすると値段が一週間分で2千8百円になってしまう。
     それならば、セッコウの量が半分で劇的な効果は無いが体に負担をかけない十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)の方が良いだろう。値段も一週間分で1千8百2十円で済む。
     梔子柏皮湯となると完全に『中医学』の処方で、『日本漢方』をメインにしているお店では入手は難しいかもしれない。
     主成分のサンシシ(山梔子)とオウハク(黄柏)を含んでいて入手しやすいのは、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)だろう。
     ウチでも入荷するとなると、問屋さんに調べてもらわないと梔子柏皮湯の値段は決められない。黄連解毒湯ならば一週間分で2千3十円で、おそらく梔子柏皮湯と比べてもそう高くは無いと思われる。
     番組のホームページではちゃんと、十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)補中益気湯(ほちゅうえっきとう)など他の漢方薬もある事を示して、体調や体質によって効果が違う事も案内しているのは好感が持てる。
     ただ、「漢方薬を扱っている医療機関、薬局で手に入ります。特別な薬ではありません。」というのは余計だなぁ。
     白虎加人参湯はともかく、梔子柏皮湯の方は漢方薬の老舗メーカーのツムラにも無いし、大衆メーカーのカネボウでも出してないし、これまた薬局販売の大手メーカーのJPS製薬でさえ取り扱っていない。
     NHKだから番組のスポンサーが噛んでるという事はないだろうが、番組に出演した漢方薬の研究者が梔子柏皮湯を製造しているメーカーと関わってるんじゃなかろうかと邪推したり。
     ちゃんと話を分かってくれる人なら、成分と効果を案内すれば番組内容と違う漢方薬を勧めても大丈夫だろうが、中には商品名をメモしたら「同じ物じゃないと」と納得してくれない人もいるので、来店に関しては、期待半分憂鬱半分といったところか。 
     震度6の地震が相次いだ宮城県では、これからが夏のイベントや祭りの本番。
     県外からは「宮城は大丈夫なのか」との問い合わせが相次いでいるものの、県全体では特に震源地に近かった所など一部を除き、予定通り開催するとの事。
     そう言えば、普通は避けるものなんだなと苦笑した。
     ウチのお母んなど、「今年は仙台の方に旅行に行ったら?」などと勧めてくる。
     どうもウチのお母んの教育の賜物か、人が避ける時を狙って遊びに行くようになってしまった。
     例えばディズニーランドなども、台風が接近してる時に行ったりする。屋外でのアトラクションは楽しめないが、なにより空いてるのがいい。屋内施設の乗り物など乗り放題である。
     伊豆の群発地震の時などは天候が良かったうえに、宿泊施設はもちろん遊技場やお土産屋さんも最高のサービスをしてくれて楽しめた。どうして、みんなこうゆう時に繰り出さないのかと思ったものである。
     被災地のためなんて言わない。人の不幸につけ込んで得をするチャンスである。それでいて誰に迷惑をかけるワケでは無いのだから、良心も痛まないという事で(^.^)
     東北3大祭りの1つで、毎年200万人以上が訪れる『仙台七夕まつり』も8月6~8日の開催に変更は無いそうだから、できれば行ってみたい。
     あっ、でも、みんなが繰り出してしまうと人がごった返してしまうので、やっぱり「行くのに不安がある人」は行かなくていいです( ̄▽ ̄)
     酢酸エチルを求めてお客さんが来店。
     酢酸エチルは、揮発性が高く、発火点も低い危険物であり、取り扱いも正式な許可がいる薬品なので何に使うのかと思ったら、昆虫採集に使うそうな。
     調べてみると、確かに昆虫標本にするさいに使用するようだ。
     使い方は、酢酸エチルを染み込ませた綿花をビンに入れて、直接昆虫に触れないようにしきりをして(触れると変色する)
    10分~1時間ほど密閉するとの事。
     なんにしても、普通は薬局でも常備している物ではないので、問屋さんに注文する事になった。
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    ◆8月1日(金)/2003年◆
     旦那さんが胆石らしいというお客さんが来店。
     お腹が痛くて吐いたりしていたが、仕事に行ってしまったという。
     ええ~!?
     胆石での腹痛なら、歩けないくらいだと思うのだけど、病院での診察は受けたのだろうか。
     そう尋ねると、病院には行っていないとの事。
     なんでも、救急車を呼ぼうかと旦那さんに言ったら、「みっともないからいい」と断られたのだそうな。
     うう、それほど痛かったのなら救急車呼んで下さい。みっともなくたって、間違っていて笑い話で済むなら、その方がいいです。
     そりゃ、救急車で運ばれた人の半分近くが必要なかったというデータもあるけれど、普段から簡単に救急車を呼びつけたりしてる訳ではないのなら(中にはそうゆう人もいるらしい。そうゆう人は論外)、遠慮しないで呼んでいただきたい。
     胆石と断定できれば思い切って強めの漢方薬も勧められるが、分からないと手の打ちようが無い。
     少なくとも痛み止めには芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)を使うとして、普段から体力があるのなら柴胡という成分の入っている漢方薬が候補に上がる。
     小柴胡湯(しょうさいことう)大柴胡湯(だいさいことう)か、いやいや柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)ならば風邪にも使えるから、胆石でなかったとしても症状を緩和する事ができるはず。
     とにもかくにも、旦那さんを明日絶対に病院に連れて行って下さいと念を押して、芍薬甘草湯小柴胡湯を勧めた。
     うむぅ……、心配σ(^~^;)。
     日焼けでヤケドした患者さんが来店。
    「ヤケドの薬が欲しい」と言う。
     顔が真っ赤に腫れていて、分泌物が滲んできている。
     雨や曇りが続いていたから、たまの晴れで油断してしまったらしい。
     ヤケドの厄介なところは、“ヤケドを治す”という薬は存在しない事だ。
     切り傷などもそうだが、ヤケドは皮膚が自然に再生するのを待つしかない。
     なので薬は、皮膚が再生するまで雑菌で化膿したりするのを防ぐという消極的な治療をするのみなのだ。
     お話を聞いてみると、別なドラッグストアーで冷やす物は購入したとの事。
     だが、日焼けしたのは昨日である。今さら冷やしては、逆に血管が収縮して皮膚の回復が遅れる事になる。
     しかも、念のために何を買ったのかを確かめてみて、ビックリ。
     フェイスマスクタイプの冷却剤だった。成分を見ると、メントールが入っている。
     おいおいおいおい、どこだよ。こんなのを売りつけたドラッグストアーは。
     メントールは確かにスーッと冷たい感じがするが、立派な刺激物だ。
     こんなのをヤケドした所に着けたら、それこそ皮膚が炎症を起して悪化させてしまう。使っていたら危ないところだった( ̄▽ ̄|||
     とりあえず患者さんには、化膿止めのクリームを勧めて、患部を冷やしたり刺激したりしたりしないように伝えた。
     これから海などに行った場合は、日焼けは立派なヤケドなので処置を間違えないように気をつけてもらいたい。
     まず、日焼けした当日は日焼けした所を冷やす事。できれば冷たい流水で30分以上冷やすのが理想なのだが、体温が奪われると危ないので、冷却剤などを薄手の布でくるんで特に痛む部分を冷やすのが良いだろう。
     最近は水枕のような大型で柔らかい冷却剤もあるので、それを使う事をお勧めする。
     そして、冷やすのは最初の1日目だけである。翌日からは、早く皮膚を再生させるために肌触りの柔らかい服を身につけ、赤く腫れているようであれば、炎症を抑えるクリームなどを塗る。
     さらに、ビタミンBの含まれている栄養剤を飲むと、皮膚の原料になる。
     閉店間際に、市内の調剤薬局のTさんから電話。
     調剤専門でやってきたが、市販のOTC薬も置こうと思うのでどんな物を揃えたら良いかという相談。
     しかし、Tさんの薬局の近くにはドラッグストアーがある。
     ウチだって近所に何軒ものドラッグストアーがあって、仕入れ値より安く売ってる物があると、ドラッグストアーで買ってきてお店に並べてるのに、何を揃えたら良いかと相談されてもなぁ(苦笑)
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    ◆8月2日(土)/2003年◆
     お店に出てすぐに、処方箋がFAXで襲来。
     そのほとんどが小児科であった。
     やはり夏休みとはいえ、親が休める時でないと、なかなか子供を病院に連れて行くのもままならないのだろう。
     小児科の薬を用意する時に厄介なのは、薬の分量を小児向けに計量しなればならない事。
     錠剤なら割って、散剤(粉薬)ならば袋から出して音叉振動式電気計量計でコンマ1mgまで計る。
     そして、それをパッケージングしていくので1人分を用意するだけで10分~30分程度を要する。
     それが連続して来ているので、用意しているうちに「あれ、○○ちゃんのはどこまで出来たっけ」とか、「△△(薬名)は、どこ~!?」とか、「それはもう用意したよ」という大混乱に陥る。
     もちろん、それだけに患者さんに渡すまでには何度も確認するのだが、ちょっと患者さんには見せられない光景である。
     しかも、中には兄弟姉妹で受診していて、それが3姉妹であったり双子の兄弟だったりで、二重三重の罠である。(←罠ってなんだ。)
     そう言えば以前にある小児科の先生に聞いた話で、患者の母親から診察を予約する電話があって受けたら、当日連れてくる子供を親が間違えたなんて事もあったとか。
     他にも、病院で診察後にすぐに薬を子供に飲ませる時に、飲ませる子供を親が間違えて昏睡してしまったなどの危ない話も聞いた。
     医療関係者も気をつけるようにはしていますが、親が自分の子供を間違えるという事までは分かりようがないので、くれぐれもご注意下さい(^-^;
     やっと全てを用意してホッとしたところで、炭酸水素ナトリウムが余った。
    主に胃酸過多などの時に処方されたりする。小児科に混じって大人の患者さんの処方箋も来て、その薬を用意する時に使ったのだ。
     余っているのは1g程度。値段は安いので捨ててもかまわないのだが、なんだかもったいない。
     お母んがこともなげに「舐めちゃったら」というので試してみた。
     しょっぱい~(>_<)
     そりゃそうだよ、ナトリウムなんだから。塩と似ている。
     なんでも昔は小学校の家庭科の授業で、お饅頭を作るのに膨らし粉として使っていたとか。
     ン十年前の話だ(笑)?
     献血者の輸血でB型肝炎になったとみられる女性が死亡したとのニュース。
     女性はもともと循環器系の疾患があったため、劇症肝炎が死因と断定はされなかったらしい。
     だとすると遺族が解剖を希望したのか、それとも医療機関の方で解剖をしたいと遺族に申し出たのか。
     いずれにしろ、死因の特定がなおざりにされなかったお陰で今回の事が分かった。
     そして残念だったのが、日赤の対応。
     死亡した女性は手術で複数の人からの献血を輸血され、献血者の一人が献血をした後に「病院でB型肝炎ウイルス(HBV)に感染していると言われた」と日赤に連絡。
     連絡を受けた日赤は保管していた血液を再検査したが、HBVは検出されなかったため、追跡調査を打ち切ってしまったのだとか。
     今やウイルスを検出できない期間(ウインドーピリオド)がある事はマスコミでも報道されていて、素人でも知っている事のはず。
     肝炎ウイルスなどの感染が判明した人が過去に献血していたことが分かった場合、その血液を輸血された患者に検査および治療を呼びかける必要性がある事は明らかなのに、どうして怠ったのか。
     患者と相対している医師でさえ、仕事としてこなしていくうちに患者が人間であるという事を忘れてしまうという。片付けなければならないノルマの1つになってしまうのだ。
     日赤のスタッフもまた、自分たちが扱っている物がなんであるのかを忘れてしまったのかもしれない。
     自分の仕事も流れ作業になっていやしないかと自戒。
     気象庁の発表によると、関東地方もやっと梅雨が明けたようだ。
     ニュースサイトを見てみると、ビール業界や家電メーカーなどは、これからの盛り返しに期待しているとの事。
     ビール業界や家電メーカーなどは季節ごとの業績の事を大手を振るって公言できて羨ましい。
     まさか医療業界が、「今年の夏は天候不順で体調を崩す人が多いと予想しており、収益増を見込んでいる」なんて言えないからねぇ(笑)
     今日は隣の戸田市で花火大会があり、奥さんが観たいと言うので早くお店をあがって出かけた。
     戸田公園駅から花火の観覧場所まで歩いて行くと、通りには屋台が何軒も並んでいる。
     カキ氷の屋台を覗くと、「シロップかけ放題」の文字が。しかも、シロップの入ったケースには蛇口まで付いていた。子供たちは、2~3種類のシロップをかけたりしていた。
     自分はそれはしなかったけれど、ラムネ味に惹かれてカキ氷を食べた。
     その後で「具だくさん」と書いた札を掲げていたヤキソバの屋台を見つけて、試しに買ってみた。後でパックを開けてみるとビックリ。
     屋台のヤキソバなんて、「高い・マズイ・ショボイ」物だと思っていたのだが、他の屋台と同じ値段でありながらボリューム満点だった。
     入っているキャベツやニンジンも大きめに切ってあって、キクラゲやウズラのゆで卵なども入っている。
     麺も太めで食べ応えがあり、味も申し分ない。う~む、女将さんの心意気といったところだろうか。
     とまぁ良い事もあったが悪い事、と言うか嫌な事もあった。
     花火を観覧する土手には、当たり前のように場所取りのブルーシートなどが敷いてある。それでも、誰かしら人がいるのはいい方で、中には誰もいないのに敷き詰めてあったりする。
     それどころか、ハーケンなどの大きな金具でビニール紐などを地面に打ち付けて場所取りをしてあったりするのだから呆れる。多くの人出があるのに、転んだりしたらどうするのか。
     そんな訳で、私もそうだし他の多くの人たちも座る場所に困って右往左往していた。
     そのうちに打ち上げ開始の10分前になった。
     そこで、ロープだけ張って誰もいない所などには、ポツポツと人が座り始めた。そりゃそうだ、誰も来ないのなら空けておく必要はあるまい。
     そもそも事前の場所取りは主催者側も禁止している。
     で、私もすでにどこが取ってある場所だか分からなくなってる所に座った。
     そして、もうすぐ始まるという頃になって場所を取っていたらしい一団がやってきた。
    「なに座ってんのォ! そこ取ってたんだよォ!」とオバサンが怒鳴りつけてくる。
     お怒りはごもっともですが、主催者が場所取りを禁止している以上、違反しているのはそちらです。それに、持ち主が不明で放置してある物は拾得物として扱われる物です。
     そう説明すると旦那さんらしい人が、「理屈を言うか!!」と怒り出した。
     理屈じゃないって。アンタは規則と言うものを知らんのか。
     周りの人たちも戸惑うばかりである。
    「普通、子供がいたら譲るわよねぇ」などとまで言い出して溜息。
     なるほど、子供をダシにするという事は、自分の方が正しくない事は分かってるワケね( ̄▽ ̄)
     とりあえず、もうすぐ花火が始まるのでいつまでも騒がれるのは迷惑。
    「空いてるスペースはあるんですから座ったらいいでしょう」と勧めた。
     すると、「ああ、座るよ! 当たり前だろ、こっちが先に場所取ってたんだから!」と逆ギレ。連れの子供がオロオロしてて可哀相なくらいだ。
     一家族だけじゃなくて三家族ぐらいの一団だが、誰も自分たちが悪いとは思わないらしい。座ってからも文句をブツクサ言うは、周りの人たちを威嚇するは(動物かい(^-^;)、まるでお子様の集団であった。
     なんだかなぁ。子供がまっすぐ育つか心配になる。
     
     花火の方は、不況の影響か玉数が減っているとはいえ、花火師の工夫や腕の冴えとでも言うべきか、タップリと楽しめた。
     何枚かスローシャッターで撮影してみたので、よろしければ覧下さい。
     http://magical-shop.web.infoseek.co.jp/photo/200308/index.html
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    ◆8月3日(日)/2003年◆
     今日は私が所属しているゲームサークル『SNAKE-EYES』のコンベンションである。
     予定通りに出発し、会場に向かった。
     http://www.snake-eyes.gr.jp/
     夏休み中で他の行楽に出かけているのか、それともワンダーフェスティバルと同じ日だからなのか、久しぶりに参加者が30人を割った。
     http://www.kaiyodo.co.jp/wf/garage.html
     運営費としては赤字だが、人が少ない方が部屋は快適(笑)
     そして今回は現場責任者の武井くんに勧められて、ゲームに参加する事になった。
     いつもは事務作業をしているので、ゲームに参加するのは久しぶりである。
     1年ぶりくらいかもしれない。
     さて、なんのゲームかと言うと、『SNAKE-EYES』がなんのサークルかをしなければならないかな。
     『SNAKE-EYES』の活動で扱っているゲームは、『TRPG』である。
     これは、『テーブルトークロールプレイングゲーム』の略で、直訳すると『対話型役割演技遊戯』とでもなるだろうか。ひらたく言えば、“ゴッコ遊び”である。(やや、ひらたく言い過ぎかも)
     アメリカでは子供の遊びとしての他に、学校などの教育の現場で活用されたりしており、日本でも一部の学校では取り入れてるところもあるようだ。
     むしろ日本では、子供たちにイジメッ子の役やイジメラレッ子の役をやらせて、その“気持ち”を体験させたりと言う使い方をされていて、やや硬いイメージがあるかもしれない。
     一方でテレビゲームで“トーク(対話)”を省いた『RPG(ロールプレイングゲーム)』として、『ドラゴンクエスト』などの方がメジャーになってしまったために、悪いイメージの方が定着してしまった感もある。
     http://www.square-enix.co.jp/
     とにかく『TRPG』とは、様々な世界で様々な役になって対話しながら楽しむゲームの事だと理解してもらって不都合は無いはずだ。
     様々な世界と言ったが、それこそ各種のゲームがあり、いわゆる剣と魔法の出てくるファンタジーな世界もあれば、現代を舞台にした物や、宇宙を舞台にした物、ホラーやバトル中心の物などがある。
     そして、それぞれの世界でゲームごとのルールに沿ってキャラクター(登場人物)を設定して、そのキャラクターを演じる。
     子供の頃は、やはり演じるなら強くてカッコイイヒーローが良くて、やたらと腕力があったり頭が良かったりと弱点の少ないキャラクターを作成していたが、年を経るにしたがって“弱点のある人物”を演じるのが面白くなってきた。成長したねぇ(苦笑)
     今回は3種類のゲーム卓が立ち、その中の『ガープス・マジカルシーフ』というゲームに参加した。
     この『ガープス・マジカルシーフ』の舞台は、現代の日本である。
     しかし、1つだけ特徴的な法律のある世界だ。
     その法律は、『怪盗法』───。
     私も初めてプレイするゲームなので解説を間違っていたらゴメンなさい。
     私の理解したところによると、ゲーム中の日本では激増する凶悪犯罪を“コントロール”するため、泥棒をしても良いという法律が施行されているとの事。
     ただし、条件が幾つかある。
     まず、盗む前に必ず警察に、「いつ・どこで・何を」盗むかを予告しなければならない。そして、予告時間ピッタリでは盗むのは無理なので、予告時間の前後一時間以内ならばいつ盗んでも良い。ただし、予告をした本人だと証明するために、予告時間の前後1時間以内に必ず一度は警備している人間の前に姿を現す事。
     犯行後、5時間逃げ切れば現行犯ではないものとして追跡されない。そのため、正体がバレても逮捕される事はない。
     それと盗む時には、窓ガラスを割るなどの器物損壊や、人を傷つけるなどの過剰な抵抗はしてはならない。
     これらを守る事で、泥棒が許されるのである。
     さて、そうなると中には人々の人気を集める怪盗団もいたりして、さらにそれを捕らえようとする探偵団も存在する。探偵団の多くは、それこそ人気商売のアイドルグループなどで、これまた多くのファンがいたりするのである。
     今回のGMさん(ゲームマスター/ゲームの進行係であり審判であり監督でもある)の言によると、いわば『ルパン三世』や『キャッツアイ』、『怪盗セイントテール』を演じて楽しむ事ができるゲームだそうだ。確かに。
     そんな世界観の中で、プレイヤーたちは新進気鋭の怪盗団のメンバーを演じるのだ。
     怪盗団のチームは4人。
     おとり役のファワード、変装術を駆使するスカウト、道具を用意するメカニック、策を練るプランナーの中から好きな役どころをという事で、私はメカニックを選んだ。
     自分が演じるキャラクターだから、みんなどうやったら楽しめそうかを考えながら性格や能力などを決めていく。
     さっきも言ったが、オールマイティーで有能なキャラクターを作ってもあまり面白くはない。なにがしか弱点があった方が楽しい。
     なので私は、性格を“誠実で正直”と設定した。泥棒なのに、誠実で正直ってのは間違いなくゲーム(物語)の途中で面白い事になるはずだ。
     女性スタッフには、「北さんが誠実なキャラ? 絶対無理!」と笑顔で断言されてしまったがσ(^◇^;)。
     他のプレイヤーさんたちも、それぞれに自分のキャラクターの設定をしていくのだが、なにげに弱点を作るのが楽しい様子。
     フォワードは目立ちたがり屋(泥棒が目立ってどーする)、スカウトは強欲(金に目がくらんで失敗するタイプだな)、プランナーは深謀遠慮(石橋を叩き続けて渡れないぞ)という具合である。
     そしてキャラクターの設定ができたところで、怪盗団のチーム名と盗む時の登場方法を話し合った。
     プランナーの提案で音楽を流す事になったのだが、理由は後片付けがいらないから(笑)
     確かに逃げなくちゃならない事を考えれば、音楽を流すのは楽な方法。で、その曲目はクラッシックがいいとスカウトが言い出して、私がバッハの『トッカータとフーガ』にしようと言ったら、あっさり通ってしまった。目立ちたがり屋と設定したフォワードは呆れていたが(苦笑)
     と言う事で、怪盗団のチーム名は『旋律のバッハ』と決まった。怪盗団にしてはマヌケな名前である事よ。
     さて、そんなこんなでゲームは開始された。
     以下は、今回のゲームのストーリーである。
     ここまで読んでちっとも興味の湧かなかった人は明日の日記まで飛ばしてもらってかまわない。
     ゲームのストーリーは基本的にGM(ゲームマスター)がシナリオを用意しておくのだが、ゴッコ遊びはアドリブが身上。どんな展開になるのかは誰にも分からない。GMが用意した罠に次々とはまって大波乱の物語になるか、偶然の積み重ねでまったく山場の無い淡々とした物語になるか、神のみぞ知るである。
     それと、各キャラの名前もプレイヤーが設定しているが、著作権が絡んでくるので、ここではフォワード、スカウト、メカニック、プランナーという役割で表記しておきますです。
     先にも書いたように、このゲームの世界では怪盗法によって予告した上での泥棒行為は認められているので、新進気鋭の売り出し中の怪盗団が盗みのテクニックを競い合うテレビ番組などもある。
     我々『旋律のバッハ』も、とある高校の女教師とその生徒たちで結成したチームであり、これから名を売ろうという怪盗団だ。
     そこで、そのテレビ番組に出演し、見事に番組側で用意した賞金を指定された場所から盗み出す事に成功した。
     それで気を良くした私たちは、師匠の家に訪れた。(すでに怪盗が職業として成立しており、ゲームのタイトルに『マジカルシーフ』とある通り、魔法が存在していて、各怪盗たちにはそれらを教える師匠がいるという設定なのだ。)
     すると師匠が倒れていて、介抱する一方で師匠の家にある書斎を調べてみると、特別な魔法の薬が必要だと言う事が分かる。
     しかし、その魔法の薬は高価で、また自分たちには作り出す事ができない。
     そこで、魔法の研究をしている人を頼って譲ってもらえるように交渉に向かった。
     相手は薬を譲るにあたって金銭ではなく、博物館に展示されている古代アステカの石仮面を要求してきた。
     物語の展開としては、当然博物館に盗みに行くところだが、ここで各プレイヤーたちが設定したキャラクターの性格を考慮する事になる。
     私は“正直で誠実”な性格としたので、多少の危険は伴うが依頼された通り博物館に盗みに行こうと主張した。
     ところがスカウトは“強欲”という設定なので、どうせなら石仮面と薬を両方とも盗んでしまおうと言い出した。プランナーも、石仮面はともかく博物館より個人宅から薬を盗む方が楽で安全だと言う。
     しかし私はあくまで「騙すのは良くない」と反対し(泥棒なのに)、“目立ちたがり屋”であるフォワードに「博物館から盗み出した方が目立つぞ」と持ちかけて、みんなを説得してくれるように持ちかけた。
     この交渉こそが『TRPG』の醍醐味である。あらかじめプログラムされたスタンドアロン(ネットに接続されていない環境)のコンピュータゲームでは楽しめない。
     で、やはり名前を売るためには博物館から盗む事にしようと決まった。
     そうなると、まずは警察に予告状を出さなければならない。それを怠ると、逮捕される事になってしまう。
     で、フォワードが「どうせなら予告状も目立つようにしたい」と言うので、予告状自体を博物館の展示コーナーに展示物のように置くという演出をした。
     ちなみに、これらのキャラクターの行動は“行動宣言”という事で、GMに「○○をします」と伝えて、GMが「分かりました」と了承する事で認められる。GMが自分の用意したシナリオに固執するかどうかなど、キャラクターの取れる行動はルールよりも多分にGMの性格と懐の広さに左右される。
     予告状を出したら、次は侵入経路と逃走経路の下調べと、手順の確認である。
     いやぁ、悪巧みって楽しい(笑)
     なんか“いけない相談”をしているみたいでワクワクしてしまう。
     そして予告した時間(ゲーム内の)になり、プランナーが囮のハングライダーを飛ばして警官隊を陽動したところで、フォワードがさらに現場を混乱させて、その隙にスカウトが忍び込んで石仮面を盗み出した。
     あとはメカニックである私のキャラクターが用意した車で逃走するだけである。
     ところがそこに、美形のアイドル探偵が登場。しかも、ただ顔がいいだけじゃなく、実力のある探偵だ。
     警官隊や、探偵などのキャラクターはGMが演じている。1人で何役もこなしつつ、ルールの判定などを行う。
     ルールでは、盗み出す時に過度の抵抗は禁止されている。あまり強力な武器を使う事はできない。
     そこで、目立ちたがり屋のフォワードが特殊な加工をしたトランプを探偵に投げつけた。探偵の服を壁に縫い付けてしまおうというのである。狙い通りに使えるかどうかは、3個の6面ダイス(サイコロ)で判定する。この時にダイスの出目だけでは偶然性に左右されすぎてしまうので、キャラクターの能力値に基づいて判定される。
     例えば、やはり運動能力が高ければ命中率も良い。そこで、キャラクターの運動能力値が15の場合は、15以下の出目が出れば成功となる。(6面ダイス3個の最高値は18だから18が出れば絶対に成功である。)反対に運動能力値が10などの低い数値設定だと、10以下の出目を出さなければ失敗してしまう。つまり、運動能力が低ければ成功率も低い訳だ。
     フォワードが投げたトランプは見事に命中、探偵の足を止める事ができた。
     そこですぐに脱出すればいいものを、スカウトが“強欲”なうえに“好色”という性格設定だったため、カメラ付き携帯電話で美形な探偵の写真を撮っておきたいと言うので撮影した。(当然、プレイヤーが「写真を撮ります」と宣言して、GMがOKを出したからである)
     そんな余計な事をしていたら、探偵の方もトランプを振り払ってしまって、また追われるハメになってしまった。仕方が無いので、フォワードがもう一度トランプを投げつけた。ただし今度は、探偵のズボンのベルトを狙って。
     哀れ美形な探偵は、ベルトを落とされてパンツ丸出しになってしまった。
     そうしたら、スカウトがまたも写真を撮った。おいおい(笑)
     こうして、無事に石仮面の盗みに成功し、石仮面を良く調べてみると額の所に宝石らしきものがはまっていた。すると、なんとスカウトがその石を取り外してしまった。
     曰く、「依頼されたのは仮面なんだからいいでしょ」と。
     えーい、この泥棒め(笑)
     かくして、額の石を取り外した仮面を依頼主に渡すと、約束通りに魔法の薬をもらい、それを師匠に飲ませて一件落着。……と思いきや。
     なんと石仮面には魔物が封印されていたはずだと、目覚めた師匠に教えられた。石仮面の額に埋め込まれていた宝石が、封印だったのだ。
     放っておけば、石仮面を手にした人物が魔物に取り付かれてしまう。かと言って、事情を話して宝石を返すとなると、もしかすると予告無しに宝石を盗んだという事になって逮捕されてしまうかもしれない。
     そこで、今度は石仮面を渡した人物から石仮面を盗み出す事に決まった。
     犯罪の隠蔽のために、また犯罪を犯そうというのだ。ひどい話だな、おい(笑)
     かくして、改めて警察に予告状を出して、周囲からは「なんで個人宅なんて狙うんだ?」と不審がられながら、手はずを整えた。
     ところが、アイドル探偵がこのあいだ恥をかかされたのがよほど悔しかったのか、事前に情報を流していて、ファンの女性たちまでもがアイドル探偵を加勢するために駆けつけていて容易に侵入できない。
     そこでプランナーが立てた計画は、容赦の無いものだった。それは、スカウトが撮影した、前回の恥ずかしい写真を印刷してバラまくというもの。
     ネットを通じてハッキングして画像データを流す方が手軽だが、ファンの女性たちを混乱させるためには、写真という物理的な物が良いという事で、メカニックの私が急遽その画像をプリンターで増刷した。
     そして予告時間、アイドル探偵のパンツ丸出しの写真が何百枚と空からバラまかれた。ヒドイ作戦だね、どうも。
     そのおかげで侵入は成功したものの、こちらの作戦に逆上したアイドル探偵には手を焼いた。あんまり手を焼いたので、動きを封じるためにフォワードが例のトランプでまたも服を切り裂いて裸にしてしまった。なんと、下品な展開。
     しかし、ギャグはそまで。すでに石仮面の封印が解かれていたため、手にした薬をくれた人物は魔物に操られていた。
     本人に危害を加えてしまっては怪盗法違反である。なんとか魔力を封じながら戦うという不利な展開になり、プランナーが策を立てて、なんとか封印のための宝石を石仮面の額に戻す事ができた。
     そして、石仮面ごと持ち去って逃走した。
     ちなみに、本当は変装術が得意なスカウトが、警察官に変装してスリ替えるという方法もあったのだが、強欲なスカウトに宝石を預けると、そのままトンズラしそうだったので、強行的に侵入して苦労するハメになった。同時に、スカウトが好色で、アイドル探偵の写真を撮っていたのが役に立ったのだから、何が幸いするか分からないものであるなと、妙に感心。
     ゲームが終了してから、GMがゲームの展開上使わなかったネタなどの話を聞いた。
     アイドル探偵の服を脱がすというのは予想していなかったので、まさかこんな下品なギャグ物になるとは思っていなかったとの事。
     この、用意したネタにおさまらないところが楽しい。
     それと、やはり私に“正直で誠実”な性格を演じるのは無理だという事が証明されてしまった(苦笑)
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    ◆8月4日(月)/2003年◆
     “歯の薬“”が欲しいという患者さんが来店。
     実は何度か来ている患者さんである。歯の薬とは痛み止めの消炎鎮痛剤の事なのだ。
     それが分かってるから、続けて「炎症剤ちょうだい」と言ったのはご愛嬌。
    「炎症させてどーする」というのは野暮なツッコミである。
     それと一緒に、“化膿止め”も欲しいと言う。ウチで化膿止めと言えば、漢方薬の排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)の事である。読んで字の如くの名前で、化膿の原因になっている毒素を排出して散らす事が出来る。
     しかし、まだ歯医者に行ってなかったんですか(^-^;
     何度も勧めているのだが、歯を抜かれるのが嫌で薬だけを買いに来ている。
    だが、消炎鎮痛剤で痛みを抑えて化膿止めで虫歯の進行を遅らせても、絶対に治る事は無い。
     販売を禁止されてる薬じゃないし、もし売らなくても他の店に行くであろう事は目に見えている。
     となれば言い方は悪いが、この患者さんを目の届く所に置いておかないと心配。とりあえず根気良く歯医者に行く事を勧め続けるしかない。 
     どうも『虫歯』という名称が、「痛みはともかく、たいした事は無い」というイメージを与えているのではないかと思う。
     それは大きな間違いで、虫歯は“不治の病”なのである。癌(ガン)でさえ完治する可能性は現代においては大きいと言えるのに、虫歯だけは“完治”する方法は未だに無いのだ。
     現役の歯科医が書いた『歯は中枢だった』と言うトンデモ本があるが、虫歯を内臓疾患に例えれば、臓器移植、しかも人工臓器に交換する以外に治療のしようが無い。
      http://homepage3.nifty.com/hirorin/tondemotaisho2003hahachusu.htm

     普通の病気なら早期発見早期治療によって回避できる病巣の切除も、虫歯の場合はどんなに初期でも削る以外に方法は無く、ただひたすら予防する以外に有効な手立てが無いという、他に類を見ない恐ろしい病気なのである。
     そのうえ、感染症だから虫歯の患者が自分の箸で料理を取り、その同じ皿から他の人が料理を取れば感染してしまう。だから、特に幼い子供がいる場合は、親が使っている箸や皿は絶対に子供が食べる物に触れさせないようにしなければならないのだ。
     ゆめゆめ油断なされぬように。(←何故、時代劇口調なんだ。)
      
     北朝鮮から非政府組織(NGO)『レインボーブリッヂ』が持ち帰った子供の手紙と写真を、政府支援室を通じて拉致被害者が受け取ったニュース。
     『レインボーブリッヂ』事務局長の小坂浩彰氏の記者会見は何度見ても笑える。
     まさか、こんな面白いキャラクターが登場するとは思わなかった。
     http://www.ngo-rb.org/
     当初、小坂氏は写真は政府支援室に預けても良いが手紙は直接拉致被害者に渡したいとゴネていた。その理由が、「手紙には封がされていないから第三者に委ねられない」と言うので、テレビの前でズッコケてしまった。
     だったら、自分が封をすればいいじゃん(笑)
     もしかすると、それを誰かに突っ込まれたのか、結局は政府支援室に預ける事となった。
     『レインボーブリッヂ』の活動を調べてみると、やってる事に関しては人道支援という事で、特に非難されるべき点は無いように思える。
     しかし、分別はつけてもらいたいとも思う。
     私はNPO(特定非営利活動法人)の子供教育の団体に関わっているが、正直なところ“善意”ほどやっかいでハタ迷惑なモノはない。
     なにしろ、自分たちのやってる事は正しいと思い込んでいるものだから、検証するという視点に欠けている。
     だから私は、「子供の教育を国にまかせっきりではいけない」という主旨には賛同しているから関わっているが、距離を置くようにしている。でないと、どうにも危険な気がしてならないのだ。
     肝心の子供たちに目を向けずに、幻想の中の勝手なイメージの子供のための活動をしてしまいそうで。
     今回の騒動も、記者会見やインタビューでの小坂氏を観ていると、なんで騒ぎになってるのか本当に分からないといった顔でキョトンとしてる。
     何を叱られてるのか分からない子供と同じ表情で、おそらく『レインボーブリッヂ』が胡散臭く思えてしまうのは、これからも何をしでかすか分からない警戒心を抱かせるからだろう。
     一方、拉致被害者が政府に対して不信感を抱くのも、政治取引に利用されるのが不愉快なのも良く分かる。良く分かるが、情に流されない対応こそが、必要なのだと私は思う。
     政治取引に使われると言う事は、目的が定められるわけで、目的が定まっていれば道筋も付けようがある。
     少なくとも拉致被害者やその家族はともかく、支援者までが同じ視点で腹を立てるのは感心しない。
     むしろ政府を動かすのに今まで何十年もかかったのは、情に訴えていたせいではないだろうか。
     政治家の既得権益などは良く批判の対象となり槍玉に挙げられているが、実効力を考えれば、もっと早く“人気取り”として使える事を知らしめて働きかければ良かったのにと思う。
     子供の便秘で親御さんが来店。
     子供用の浣腸を下さいと言われたが、念のために便秘の状態を尋ねた。
     訊くと、浣腸してもなかなか出なくて、出ても兎のようにコロコロした便だと言う。
     便がコロコロしているのは、腸が痙攣している可能性がある。
     腸が痙攣している便秘の場合は、いくら浣腸をしても無駄である。むしろ、腸に無用な刺激を与えて腹痛を起こしてしまう事もある。下剤も同じ。
     そして、子供が痙攣性の便秘を起こすのは、ほとんどが精神的なストレスが原因だ。
     そこでさらに詳しく話を訊くと、思い当たる事としては下の子供が生まれてから便秘になったようだとの事。
     おそらくその推測で間違いないだろう。
     親としては、上の子も下の子も同じく接しているつもりだろうが、子供の感じ方はコントロールできるものではない。下の子供ばかりをかまってるように感じて、それがストレスになっているというのはあり得る事だ。
     だとすると、便秘をどうこうというより、精神的なストレスを緩和してあげた方が根本的な治療になる。
     漢方薬では、小健中湯(しょうけんちゅうとう)が有効だろう。
     ところが、ここで問題が。なんでもその子は、大の薬嫌いなのだそうだ。
     ゼリーに混ぜて飲ませるのもダメだという。
     う~む、困ったな。
     ハンバーグのような物に混ぜても分かってしまうかもしれない。
     考えているうちに、ポンッと閃いた。
     カレーはどうだろうか。
     カレーの原料になっているスパイスは、そのほとんどが漢方薬の原料と同じである。あの独特の色も、ウコンが入ってるからだ。
     それにカレーは匂いも味も濃い。漢方薬を入れても気づかないはずだ。
     聞けば、その子もカレーは大好きとの事。
     好きな物を食べるというのもストレスの緩和になる。上手くいくかもしれない。
     親御さんも試してみるという事で、小健中湯を買っていった。
     さて、結果はいかに。
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