“肌のトラブル”

「肌のトラブル」
 
寒く乾燥した冬が終わり、温かい陽気の春になっていく時期は、汗腺や皮脂腺の分泌が盛んになるため、“にきび”を気にする方も多いのではないでしょうか。
 ところが、これからの「肌のトラブル」は、にきびだけでなく、冬の主役だった“肌荒れ”も依然として多いものです。

【原因】
 主な原因は、下記の表のものが代表的です。心当たりのあるものはあるでしょうか。

  に き び…化膿、炎症(熱邪) 肌 あ れ…潤いの不足(血虚、燥邪)
共通原因(外因) 気温上昇により、皮膚分泌の増加。 紫外線(UV)により、表皮が損傷したため、表皮の水分が蒸発。
日焼け。
個人的原因(内因) A.偏食(甘いもの、飲酒)

B.自律神経失調(ストレス、夜更かし)

C.長時間のメイク

D.月経異常、便秘

a.身体の栄養不足(胃腸虚弱、過剰なダイエット、身体の疲れ)

b.血行不良のため(表皮に栄養が届かない)

c.洗いすぎ(表皮を守っている脂なども落としてしまってガードできない)

気になる後遺症 痕が残る。 シミやシワになる。

【角質層のしくみ】
 
「肌の潤い」は、細胞や細胞の間に貯えられた水分を角質層の上から皮脂膜が覆うことによって保たれており、下記の図のようになっています。

皮脂膜………水分蒸発を防ぐ。
細胞間脂質………水分を逃さない。
天然保湿因子………水分を捕まえる。

 「肌あれ(乾燥肌)」とは、表面の皮脂膜が無くなり、皮膚の細胞がめくれあがった状態となったために、その間から紫外線や有害物質が侵入することです。毛穴の汚れなどを落とすのも大事ですが、洗いすぎて皮脂膜を失わないように気をつけましょう。

【顔のスキンケア】
1.洗 顔……汚れを落とす。

2.化粧水……水分補給。

3.美容液……保湿(水分を捕まえる)。

4.乳 液‥…水分の蒸発を防ぐ。

5.クリーム……水分の蒸発を防ぐ。
 「化粧品」は、角質層に潤いを与え、人工的な皮膜をつくって、新たな刺激から肌を守る役割を果たすのが目的です。ファンデーションなどより、基礎化粧品の品質に気をつけましょう。
 

【治療】
 “女性のお肌の曲がり角は25歳”という言葉通り、「肌あれ」は20代から現れはじめます。
 表皮(角質層)の潤いが無くなると、その生理機能(バリア機能)が低下するため、化粧ののりが悪くなるだけでなく、UVや細菌・抗原など外の刺激に弱くなり炎症を生じることもあって、お肌の老化をいっそう早めます。
 また、10代から見られる「ニキビ」は若さの象徴でもありますが、この時期に治療しないと痕が残ってしまい憂鬱な20代を迎えることになってしまいます。

  に き び 肌 あ れ
よくいにん
薏苡仁
白にきび(ごく初期の場合) むくみの気になる方(顔や足など)
けいしぶくりょうがん
桂枝茯苓丸
月経前のにきび 生理痛の重い方

痣やシミができやすい方

けいがいれんぎょうとう
荊芥連翹湯
赤いにきび(にきび体質で広範囲にできてる方) 肌のかさつきが気になる方

※肌のトラブルが度重なる方は、身体のバランスが崩れていますので漢方薬が必要です。
 内側から皮膚に栄養(潤い)をしっかり与えてやれば、外からの化粧品が生きてきます。
 生理や便秘が原因の方や、随伴症状をいくつも抱えて気分もすっきりしない方、トラブルが続いてお肌の後遺症を心配されている方は別途ご相談下さい。

【漢方薬の効能】

よくいにん
薏苡仁
 【効能】イボや皮膚の荒れの改善、皮膚の再生。
 【作用】胃腸の働き(吸収)を良くし、新陳代謝を活発にして皮膚に潤いを与えるのと同時に、排泄機能を高めてむくみを改善します。

けいしぶくりょうがん
桂枝茯苓丸
 【効能】比較的体力があり、ときに下腹部痛、肩こり、頭痛、めまい、のぼせて足冷えなどを訴える次の諸症。月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、血の道症、肩こり、めまい、頭重、打ち身(打撲症)、しもやけ、しみ。
 【作用】
桃仁・牡丹皮の働きにより血行を促進するため、生理前の諸症状や生理痛に効果。茯苓(ぶくりょう)の配合により排泄機能を高める働きもあり、むくみにも有効。

けいがいれんぎょうとう
荊芥連翹湯
 【効能】
蓄膿症、慢性鼻炎、慢性扁桃炎、にきぴ。
 【作用】皮膚に栄養(潤い)を与える四物湯(しもつとう)と、首から上の炎症を抑える黄連解毒湯(おうれんげどくとう)が基本作用。四物湯は慢性症状や乾燥肌に、黄連解毒湯は熱(炎症)症状に向く。


※必ず薬局で“ご相談”のうえ、お求め下さい。