• タグ別アーカイブ: 桂枝湯
  • 微熱でも熱を計っておきましょう

     お客様から、鼻水と頭重感の相談を受けた。
     患者さんは家族で、症状は昨日からだという。
     微熱があるらしいのだけれど、計ってはいないとのこと。
     どうも世間的には、微熱程度では計らない傾向のように思える。
     微熱を、「初期」とか「軽度」と考えてしまうのだろう。
     でも大事なのは、実は体温そのものではなく、体温の「変化」の方。
     微熱とはいえ、一日の中で変化はあるものだし、変化の幅が狭いのであれば、そのこと自体が病態の参考になる。
     今回は別だけど、「一週間くらい微熱が続いている」というようなケースでは、本当に微熱だけで上昇した期間は無かったのか、というようなことが重要な情報となる。
     それこそドラッグストアーでは、直接的な診察はできないから、患者さんの周辺情報が適応する薬を選択する手掛かりになるので、ドラッグストアーに訪れる前には体温を計り、そして何時に計ったのかをメモしておいて欲しい。
     今回は主訴に喉の痛みは無いようなので、まず『小青龍湯』を案内したのだけれど、疲れがあるようだという話が出たため、『柴胡桂枝湯』も候補にした。
     パッケージに書いてある効能だけだと、『柴胡桂枝湯』は関係無さそうに見えて、実のところ鼻水は内臓が冷えている時に起きる現象だし、頭重感も胃の不調と関係が有るため、胃腸と肝臓を支えることでの回復を見込める。
     微熱なのは、単純に風邪のひき始めなのではなく、疲労によって熱が出せない可能性もあるしね。
     一応は、そう説明したものの、頼まれ物だから、やはり効能には直接的な症状のことが書いてある方が良いだろうと思い、この後に熱が上がる場合も考慮して、『小青龍湯』に解熱鎮痛剤を足した『ストナデイタイム』の方を勧め、お買い上げ頂いた。
     それから、鼻水や頭重感が治まっても、疲労が回復しないようであれば、『柴胡桂枝湯』への乗り換えも検討して下さいと付け加えた。

     筋肉痛に『エアサロンパス』を使っていたら、すぐに使い切ってしまうということで、お客様からご相談。
     スプレータイプは無駄に薬剤が飛び散ってしまう訳で、ローションタイプで塗ってみてはと提案し、成分の近い『アンメルツヨコヨコ』と『トクホンチールOX』を案内した。
     すると、11歳の子供と一緒に使いたいという。
     『トクホンチールOX』は、薬剤の強さというより刺激の強さで13歳以下の使用は避ける事になっているのを説明したうえで、薬は家族で共用するよりも、体質や普段の食事の他に運動量が違ったりするから、それぞれ別な物を検討するよう勧めた。
     納得して頂けたらしく、両方を購入された。
     ヤタッヽ( ´ー`)ノ

     やはり急に冷えたからか、鼻水の相談が続く。
     今回のお客様は、鼻水が放っておくと垂れてくるくらいらしいので、体内まで冷えているのは確実だろう。
     『小青龍湯』で良いようにも思えたけれど、詳しく症状を尋ねると微熱があるというお話から、今後の熱の上昇に備えて『ストナデイタイム』を勧めて、お買い上げとなった。

     

  • 薬剤の種類は指定しない方が、幅広い提案ができます

     『葛根湯』をレジに持ってきたお客様に、発熱したら『麻黄湯』を、熱が下がったら『柴胡桂枝湯』をと簡単に説明したら、喉が痛くて家にあった『葛根湯』を服用し、「効かないので」追加分を買いに来たと言われた。
     ??????(・u・;
     効かなかった物を、どうして追加で購入しようと思ったのか。
     効かなかったのに、どうして相談しようと思わなかったのか。
     この辺りの心理を研究しないと、商売人としても登録販売者としても成長しないのであろう。
     でも、やっぱり理解の範疇外(;´・ω・)
     仕方がないので、こうしてお会計の時に声を掛け、患者さんを「発見」するしかない。
     人に話し掛けるの、苦手なんですよ……。
     一人でポツンとしている方が、落ち着くの……。
     なので、お客様から相談して下さると助かります。
     人に話し掛けられるのも、苦手なんですけどね(´゚д゚`)ノ
     とにかく今回のお客様には、上半身を温める『葛根湯』は、喉の痛みには適応しないことを説明して、『桔梗湯』か『ペラックT』を案内すると、『ペラックT』と『葛根湯』を一緒にお買い上げ頂いた。

     若いカップルが、皮膚ケアの棚を前に話し込んでいたのだけれど、どうもこちらの目を避けているように感じた。
     万引きを疑ってはいないけど、それとなく見ている商品を観察していたら、どうやらデリケートな部分に使う『ワルツMクリーム』が気になっている様子。
     これは、相談しにくいパターンかなと思い、「寒くなったり、季節の変わり目になると肌が痒くなることがありますよねぇ、私もなんですよ」と話し掛けたところ(嘘だけど)、ようやく男性の方が、お尻が痒くなると相談された。
     そこから詳しくお話を訊くと、季節には関係ないそうで、かなり前から臀部に湿疹ができて痒いとのこと。
     ただ、患部をちゃんと観察したことは無く、しかし痒みが強くて掻き毟ってしまい、同伴の女性のお話によると、ブツブツと膨らんでいて体液も出ているようなので、化膿してしまっている様子。
     まず痒みを抑えてから、次の段階を検討しましょうという前提で『フルコートf』を案内して、お買い上げ頂いた。
     そして、あくまで『フルコートf』は痒みを止めるために、短期決戦で使う物だと説明して、病院に行くよう勧めた。
     特に、痒いからと掻いていると、さらに神経が過敏になって、今までよりも弱い痒みでも神経の方は強く感じて、なお辛いことになります。
     知人からは、『オロナイン軟膏H』を勧められたという話が出たけど、現在の症状では気休めにもなりませんとは言ってみたものの、その知人との関係が分からないので、念のためその人のメンツを潰さないために、衣服と患部が擦れて悪化するのを防ぐ事はできるでしょうと伝えた。
     でも心情的には、「その知人を連れて来い( ̄^ ̄)」と思った(笑)
     そうそう、今回は塗り薬の相談だったから候補に挙げなかったけど、内服薬なら『十味敗毒湯』『排膿散及湯』も勧めたかったな。
     よほど、飲み薬が嫌だとか、塗り薬でないと困るという事情が無い限り、薬剤の種類は指定しない方が、幅広い提案ができます。
     お客様の希望以外の剤形の物は、提案するタイミングを掴めいなと一言も触れないままになってしまうので。

     

  • 段階を踏んで信頼関係を築いていくしかない

     お客様から、『パテックス機能性サポーター』の通常版とハイグレードモデルについての質問を受けた。
     ハイグレードモデルの方はクロステーピング構造になっていて、膝の安定性が通常版より優れています……と説明してみたものの、実はパッケージに書いてあることを言ってみただけ(;´∀`)
     それでは申し訳ないので、症状を詳しく尋ねてみたところ、仕事で重い物を持ったりで、膝の曲げ伸ばしが多いとの事だった。
     病院では特に異状は認められなかったようだけれど、冷えや血行不良が関係している可能性をお話して、『桂枝加苓朮附湯』を案内してみた。
     また、むくみの傾向もあるようだったため『防已黄耆湯』を紹介してみると、仕事で足が筋肉痛になる事が多いという話が出たため、『コレムケア』(芍薬甘草湯)を案内した。
     今日のところは、サポーターはやめて『コレムケア』をお買い上げとなった。
     私としては、もう少し踏み込んだ選択を促したかったところだけど、段階を踏んで信頼関係を築いていくしかない。
     そのためには、できるだけ見立てを外さないようにしないと。

     同僚が、家族の代理で来店したお客様から頭痛の相談を受けたようで、その内容のメモを読んだ。
     病院でMRIを撮り、頭痛薬も処方されているらしいのだけれど、微熱があるため担当医に風邪薬を希望したところ、市販の風邪薬で良いと言われて来店した模様。
     そして、家にも風邪薬があるというお話だったため、同僚はそれを服用するように勧めてみたが、『ベンザブロックL』を購入されたのだとか。
     発熱なら、『ベンザブロックIP』の方だと思うんだけど、喉の痛みがあったのかな。
     処方された頭痛薬の種類にもよるけど、解熱作用があれば風邪薬は不要なケースにも思える。
     本人が、何かしら飲まないと納得しないという事なのかもしれんけど。
     胃からくる頭痛もあるから、私だと微熱を考慮して『柴胡桂枝湯』を案内したかも。
     本当は、同僚とも症例研究ができると良いのになぁ。
     常時一人勤務で交代となると、こうして連絡ノートでメモのやり取りだけ。

     やや高齢のお客様から、目頭の赤味の相談を受けた。
     痒みは無いものの目ヤニが出るとのことで、風邪をひいてからという。
     眼球には目視で異常は認められなかったため、患部が目元だったので、『ロート新緑水α』を案内して、お買い上げ頂いた。
     患部が目そのものでない場合、痒み止めの皮膚の薬を目の近くに使ってしまう人もいるので、目薬の中で炎症を抑える物を案内するのが安全だと、以前にとある薬剤師さんから教わった。



     

  • ターゲットに的を絞らないと当たりません

     若い男性のお客様が『葛根湯』をレジに持ってきて、風邪に適応するか尋ねられた。
     風邪というのは、医学的には「風邪症候群」という複合的な病状の総称みたいなもので、実のところ定義は曖昧だったりする。
     つまり、「風邪に適応するか」という質問は、厳密には成立しない。
     なので、症状の方を細かに尋ねていくことになる。
     ところが、短気なお客様や、外出途中で急いでいるというお客様だと、この症状の確認すらさせてもらえないまま、「効くヤツを」と言われて困ったりする。
     効かせるためには、ターゲットの絞り込みが必要なのに。
     今回のお客様は、その意味では治す気マンマンで、こちらとしても下手にターゲットを外せない。
     ……良く考えたら、こっちの方が面倒だ(;^ω^)
     すでに発熱したうえ寝汗もかいているというから、『葛根湯』はもちろん『麻黄湯』の適応時期も過ぎていると考えられるため、『柴胡桂枝湯』を案内して、お買い上げ頂いた。
     他に、サプリメントの併用の効用も尋ねられたけれど、摂取した物を処理するのも体には負担になるため、もし使うとしても回復期になってからとお話した。
     また、同じ栄養素のサプリメントでの、メーカー別の効果の違いについて質問された。
     うーん、そればっかりはなんとも……。
     体内での吸収のされ方はメーカーによって違うと考えられますが、それはもう自分で飲んでみた時に、体感を継続的にメモしていくしかないかと。

     これから飲み会に参加されるとのことで、お客様から液剤の相談を受けた。
     アルコールによる脱水症状と上半身に篭もる熱を降ろすための『五苓黄解』を筆頭に、血行を良くして消化を助ける『液キャベコーワ』と、体内で起きる炎症を抑える『ソルマック 胃腸液プラス』を案内した。
     私のイチオシは『五苓黄解』なんだけど、なにしろ価格が競合する液剤と比べて高い。
     今回は、『液キャベコーワ』を購入された。
     ただ、この手の相談で忘れられがちというか、あまり知られていないのは、この「脱水症状」なんだよねぇ。
     トイレが近くなるとか、嘔吐するとか、水分が失われるというのはイメージしやすいはずなのに。
     アルコール度数の高いお酒を飲んだ後に、俗に『チェイサー』という水を飲んだりするけど、酔ってからでは遅い。
     なにしろ、アルコールで体の機能は低下してるんだから。
     なのでお客様にも、飲み会に参加する前に温かいお茶の小さいペットボトルを、1本は飲んでおくよう勧めた。

     

  • 香蘇散(こうそさん)
    胃腸虚弱で神経質な人の風邪の初期

    適応症状 

     胃腸虚弱で神経質な人の風邪の初期

    用方・容量(顆粒製品の場合) 

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合) 

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。
      コウブシ(香附子)4.0g   ソヨウ(蘇葉)2.0g
      チンピ(陳皮)2.0g      カンゾウ(甘草)1.5g
      ショウキョウ(生姜)1.0g  
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス2.0g含有します。

    類似処方鑑別 

    葛根湯
     感冒の初期で、比較的体力があり、胃腸症状はほとんど無く、項背部がこわばり、自然発汗が無い場合に用いる。

    桂枝湯
     比較的体力が低下した人で、精神神経症状が無く、自然に発汗する場合に用いる。

    半夏厚朴湯
     比較的体力の低下した人で、不安、不眠、動悸などの精神神経症状はあるが、感冒症状が無く、咽喉部の異物感を訴える場合に用いる。

    加味逍遙散
     体質的に虚弱な人で、季助下部に軽度の抵抗・圧痛があり、不安、不眠、動悸、のぼせなどの精神神経症状を認める場合に用いる。
     この場合、特に女性で性周期に関連して症状の現れる事が多い。

    使用上の注意 

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)甘草を含有する漢方薬を長期服用する場合は、血清カリウム値や血圧の測定などを充分に行い、異常が認められた場合は、服用を中止する事。
     (3)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)


    2.服用に際して、次のことに注意してください
     (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください
     (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4.保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5.その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。


     

  • 風邪の治りかけで病院に行く意味はあるか

     お客様から、風邪の後の疲れが抜けないとの相談を受けた。
     風邪の方は、38.5度までの熱の他に、鼻水や咳もあり、ひき始めから治るまで一週間ほどかかったという。
     最初に『柴胡桂枝湯』を考えたが、食欲は回復しており、一方で寝ていてもウツラウツラしているという話から、心身の疲労に合わせて『竹じょ温胆湯』を勧めて、お買い上げ頂いた。
     普段は使いどころが難しくて、私の元では出番の少ない漢方薬なんだけどね。
     上手い使い方を、もう少し勉強しておかないと。
     お客様からは、風邪の治りかけで病院に行く意味はあるか質問された。
     風邪で疲労した後に肺炎へと進んでしまうケースも有るため、「今がどんな状態かを知る」意味があることを説明した。

     『パブロントローチAZ』を購入しようとしたお客様に用途を尋ねたところ、自身の咳と、子供が喉が痛いと言った時に一緒に使える物として選んだそう。
     しかし、肝心のお客様自身の咳は、夜中に咳き込んで寝付きにくいうえ、もう一週間ほど続けているという。
     患部を冷やして咳を止める『五虎湯』と、長引く咳には体内の乾燥が考えられるため上半身を潤す『麦門冬湯』を案内したうえで、このまま日曜日の今日は休めるのであれば神経レベルで咳を抑える『ブロン錠エース』をと提案した。
     しかし、出かける用事があるというとのことで、疲労の少ない『麦門冬湯』を選んで購入して頂いた。
     また、子供が喉を痛いと言った時のために、『甘草湯』とトラネキサム酸を合わせた『ペラックT』を紹介した。
     そして、喉の痛みが必ずしも風邪とは限らず、花粉症や胃炎などでも起きることを説明し、下半身を温めることで、喉の炎症を軽減できますと伝えた。
     いずれにしても、薬を「家族で一緒に使おう」と考えるのは、症状や体質を無視してしまう事になり、むしろ選択が難しいので注意して下さいな。
     まぁ、今回は『ペラックT』は価格が高いと思われたらしく、購入には至らなかった。

     

  • 麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)
    感冒、気管支炎、お年寄りの花粉症


    適応症状 

     悪寒、微熱、全身倦怠、低血圧で頭痛、めまい、四肢に疼痛冷感があるものの次の症状:
     感冒、気管支炎、お年寄りの花粉症

    用方・容量(顆粒製品の場合) 

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合) 

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。
       マオウ(麻黄) 4.0g
       サイシン(細辛) 3.0g
      修治ブシ末(修治附子末) 1.0g
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス1.5g含有します。

    類似処方鑑別 

    小青龍湯
     体力中程度で咳嗽、喘鳴を呈するが、無気力や冷え、悪寒が顕著でない場合に用いる。

    真武湯
     
    体力の低下した人で、手足の冷え、悪寒、頭痛などは本方に似ているが、心窩部振水音、下痢、めまいなどが顕著な場合に用いる。

    桂枝湯
     比較的体力が低下した人で、頭痛や身体痛は似ているが、悪寒が軽く、発熱は比較的強く、しばしば自然発汗を伴い、脈が浮いて弱い場合に用いる。

    使用上の注意 

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)自覚的に熱感がある患者、または肥満体質の患者。
     (3)著しく胃腸虚弱な患者。(軟便、下痢、胃部不快感、食欲不振等の胃腸障害を起こす事がある。)
     (4)狭心症、心筋梗塞など循環器系の障害のある患者。
     (5)医師の治療を受けている人。
     (6)妊婦及び妊娠している可能性のある婦人。
    (7)服用すると自律神経系に影響を及ぼし、不眠、発汗過多、頻脈、動悸等の症状が現れる事がある。
     (8)交感神経興奮薬との併用により、動悸、頻脈等の症状が現れる事がある。


    2.服用に際して、次のことに注意してください
     (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください
     (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4.保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5.その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。


     

  • 早く普通の食事をと焦らないで

     3歳の子供が昨日に吐いたとのことで、お客様が相談にみえた。
     以前に病院で処方された吐き気止めの座薬を使ったというのだけれど、内容は不明。
     まぁ、予想はつくけど、どうして処方された薬を覚えておこうとか、記録しておこうとか思わないのか。
     子供のことを、本当に心配しているの?
     というような事を、昨日は考えて失敗したばかりである。
     改めて、その座薬を使ってみての経過を尋ねると、症状が治まったようだったため普通の食事をさせたら、また吐いてしまったそう。
     どうして、症状が治まったからって、すぐに普通の食事をさせようと思ったのか。
     子供の事を、本当に心配しているの?
     いかんいかん、どうもなんだか良くない思考傾向をしていまう(´д`;)
     胃腸炎を起こしている可能性を考え、『柴胡桂枝湯』を案内して、お買い上げ頂いた。
     そして、早く普通の生活をと考えてしまうから普通の食事をと気持ちが急いてしまうのだろうと思い、本人が積極的に食べたがるようになるまでは、水分と塩分と糖分を与えるだけで充分なので、2~3日はスープやお粥、あるいは果物を食事にと、お話した。
     また、幼児期には症状の急変に備えないといけない。
     特に、嘔吐をする時に喉をつまらせてしまうケースもあるため、静かに寝かせてあげようと別室に一人でいさせるより、居間などに布団を敷いてテレビでも見ながらゴロゴロしていて構わないから、そばで経過を見守るように勧めた。
     もちろん、風邪などの感染症の可能性があるから、自分たちも家の中でマスクをしたりして。

     咳と喉の痛みの相談で、お客様が来店。
     4日ほど前からで、自分では風邪ではないと思うものの、風邪薬を服用していたそう。
     ただし、どこのメーカーの、なんという薬だったかは覚えていないという。
     だから、どうしてそういう重要な情報を、覚えておこうとしないのか。
     うーんうーん、なんかこう思考がループしてしまう。
     落ち着け自分(‘д‘⊂彡☆))Д´)パーンッ
     今は喉の痛みは軽くなっていて、咳だけ残っている感じというお話だったため、体内が乾燥している可能性を説明して『麦門冬湯』を案内してみた。
     しかし、家に残っている風邪薬をもう一度飲んでみると言って、帰られてしまった。
     アウッ………。

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  • 使い道は確認しますよー

     以前に、高齢の母親の便秘の相談を受けたお客様から、今度はお姉さんの咳と声嗄れの相談を受けた。
     といっても、お姉さんはアメリカの都市部で大学の講師をしており、学生から風邪を移されるのか、よく風邪をひくという。
     現代薬は現地で入手できるため、漢方薬をとのリクエスト。
     都市部とはいえ、緯度的に環境は北海道に近いそうな。
     ううん、アメリカには短期ホームステイしたことあるけど、行ったのはテネシー州の片田舎だったから、まったく参考にならない。
     北海道というと、やっぱり乾燥?
     『麦門冬湯』と、声を使う仕事だろうから『響声破笛丸』を案内して、お買い上げ頂いた。
     あと、風邪の予防に『柴胡桂枝湯』も案内しておいた。

     高齢のお客様から風邪の相談を受けたけど、耳が遠いため対応は娘さん。
     こういう場合、子供相手の時もそうなんだけど、説明そのものは本人に向かって話しかけるべきなのか、間に立つ人にするべきなのか迷う。
     心理学の講習会では、あくまで本人に向かってと教わった。
     でも、間に立つ人によっては、なんで自分に向かって言わないんだとか思われそうで……。
     とりあえず今回の主訴は、喉の痛みと痰と鼻水とのこと。
     そして、『ルルアタックEX』と『新ルルAゴールド』をレジに持ってきて、その比較を質問された上での風邪の相談。
     しかし詳しく症状を尋ねてみると、症状が現れてからすでに4日も経過しているというから、どちらも適応外である可能性が高い。
     鼻水については垂れてくるほどではないようだから、体内の乾燥を緩和するために『麦門冬湯』を勧めてみた。
     それと、買い物カゴには『ルル滋養内服液』と『ルル滋養内服液ゴールド』が入っていたので、用途を確認すると栄養剤として使おうと思っているというので、大棗の入っている後者の方を勧め、『麦門冬湯』と一緒にお買い上げ頂いた。

     やや高齢のお客様が、『苛性ソーダ』を求めて来店したけど、劇物の取扱をしていない事を説明した。
     いずれにしろ取扱店でも、購入時には印鑑が必要な事を説明をしたら驚かれた。
     用途を尋ねると、オリーブの実のアク抜きに使うそうで、ネットでレシピを見たらしい。
     そういう使い方があるとは、知らなかった。
     レシピを書いた人も、入手に関して注意ぐらい添えておけば良いのに。
     とりあえず目的はハッキリしているし、他のお店を探して回るのも大変そうだし、近所のドラッグストアーに電話で問い合わせてみたところ取り扱っていると分かったため、お客様をそちらに案内した。
     近所の店舗さん、あとヨロシク( `・∀・´)ノ

     
     

     

  • 柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)
    更年期障害、血の道症、神経症、不眠症


    適応症状 

     体力が弱く、冷え症、貧血気味で、動悸、息切れがあり、神経過敏のものの次の症状:
     更年期障害、血の道症、神経症、不眠症

    用方・容量(顆粒製品の場合) 

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合) 

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。
       さいこ(柴胡)6.0g     
       おうごん(黄ごん)3.0g
       かろこん(か楼根)3.0g
        けいひ(桂皮)3.0g
       ぼれい(牡蛎)3.0g
       かんぞう(甘草)2.0g
       かんきょう(乾姜)2.0g
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス3.5g含有します。

    類似処方鑑別 

    小柴胡湯  体力中等度で胸脇苦満があるが、不安・不眠などの精神神経症状や発汗傾向が無く、臍(へそ)傍部の腹部大動脈の拍動亢進の無い場合に用いる。

    柴胡桂枝湯  体力中等度で、不安・不眠などの精神神経症状がみられる事もあるが、臍(へそ)傍部の腹部大動脈の拍動亢進は無く、胸脇苦満の程度がやや強く、両側の腹直筋が緊張している場合に用いる。

    柴胡加竜骨牡蠣湯  不安・不眠などの精神神経症状を訴えるとともに、臍傍部の腹部大動脈の拍動亢進を認めるが、体力が中等度以上で腹壁の緊張がよく、胸脇苦満の程度が強く、便秘の傾向がある場合に用いる。

    使用上の注意 

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)甘草を含有する漢方薬を長期服用する場合は、血清カリウム値や血圧の測定などを充分に行い、異常が認められた場合は、服用を中止する事。
     (3)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)
     (4)発疹、瘙痒等の過敏症状が現れる事がある。


    2.服用に際して、次のことに注意してください
     (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください
     (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4.保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5.その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。