• タグ別アーカイブ: 十味敗毒湯
  • カメラで患部を撮るという方法があるはずなんだけど

     サプリメントの『コンドロイチン+グルコサミン』を購入されたお客様に、医薬品での治療を勧めたところ興味を示された。
     症状を尋ねると下半身の痺れ感が主訴で、加齢を自覚していて肉体労働のようだったため、『牛車腎気丸』を案内した。
     また、手足に冷えは無いというお話から、『補中益気湯』も紹介してみた。
     今回は『コンドロイチン+グルコサミン』を飲んでみて、次に来店した時に改めて検討してみるとのこと。
     ひとまず会計を済ませてからでないと、他の商品の案内は押し売りを警戒されちゃうからねぇ。

     やや高齢のお客様から、成人の娘さんのアトピー性皮膚炎の相談を受けた。
     病院でステロイド剤が処方されていて、長く使うのが心配だという。
     痒みが強い時には、ステロイド剤で軽減した方が良いと思うけど、確かに心配ではある。
     漢方薬では、ファーストチョイスとして『十味敗毒湯』が候補になり、患部に熱感があって体液が滲み出てくるようなら『消風散』を、上半身がのぼせ気味になるようならと『黄連解毒湯』を紹介した。
     担当医が漢方薬を好まないようであれば、病院を変えることも検討してはいかがでしょうか。
     ただ、いずれにしても患者さん本人に来てもらわないと、適応する物を選定しにくい。
     是非お連れ下さいと、お話した。
     それにしても、ネットの相談掲示板なんかに患部の写真を載せてる人は見かけるけど、店頭ではまだ患部の写真を撮ってきましたというお客様には出逢わない。
     普及率から考えて、頻繁に使われてもおかしくない方法だと思うんだがなぁ………。

     『アリナミンEXプラス』と『新パワーアクトEX』の違いをお客様から質問され、ほぼ変わりありませんと答えた。
     そのうえで用途を尋ねると、目の疲れと肩こりとのこと。
     そうであれば適応しそうだし、価格と効き目は必ずしも関係無いから、『新パワーアクトEX』で良いかも。
     他に候補として、『ナボリンS』も紹介してみたけど。
     今回は『新パワーアクトEX』をお買い上げ頂き、効き目の今後の比較のために、成分表示を取っておくよう勧めた。

     

  • 蕎麦アレルギーの人は蕎麦粉が駄目だと知らない人は手を挙げて(´∀`∩)

     アトピー性皮膚炎の小学校低学年の娘さんを連れた客様が来店。
     病院では『ヒルドイド』を処方されているものの、次の診察までには足りないため、薬剤師に相談したところ『アベンヌウォーター』を勧められて探しに来たらしい。
     『アベンヌウォーター』って、ただの温泉水だよねぇ?
     アトピー性皮膚炎だから、下手に薬を使わせないようにという判断なのかもしれない。
     あいにくと置いていないため、『ユースキンあせもジェル』を案内してお買い上げ頂いた。
     これも、比較的穏やかで問題は無い……はず。
     ただ、添加物について心配された。
     この添加物問題というのは厄介で、そもそも添加物という「広すぎる括り」を心配するのがオカシイ。
     農薬なんかもそうで、ホームセンターの園芸コーナーに行けば、水飴が農薬として扱われている。
     だけど、無農薬にこだわる人ですら、その事実を知らなかったりする。
     以前に新聞の投書欄で、「色鮮やかなタクアンは、人工着色料で気持ち悪いから食べない」という内容があったけど、その色は天然のウコンだよ(笑)
     というように、ツッコミどころは多い。
     でもまさか、お客様にツッコミを入れる訳にはいかない。
     子供がアトピー性皮膚炎ならば、この喩えの方が理解されやすいかと思って、蕎麦アレルギーを例にした。
     すなわち、「蕎麦アレルギーの人は、天然の蕎麦粉でアレルギーを発症します」と。
     アレルギーが現代において多くなったのは、それこそ化学物質のせいだという指摘もあるけれど、そこまで因果関係が断定された研究成果は未だに無いし、少なくとも「天然なら安心」と信じて疑わない人は、フグでもトリカブトの根でも天然モノを食べてみるがいい。
     私は、天然の毒にやられて死ぬ確率が高いと思うから、遠慮しますよ。
     ああ、脱線した。
     とにかく、天然だろうが合成物だろうが、アレルギー反応を起こすか否かは別問題なので、コツコツと飲食した物、肌に触れた物のリストを作っていくしか無いことを説明した。
     大変ですが(;´・ω・)
     そして漢方薬での治療はしたことが無いか尋ねたところ、幾つか試してみたものの、どの漢方薬も最初に蕁麻疹が現れてしまったそう。
     一時的に症状が悪化する「瞑眩(めんげん)反応」(好転反応とも云う)の可能性もあるが、漢方関係の流派によっては瞑眩反応を起こすこと自体が適応を誤っていると指摘していて、判断が難しいのが実情。
     耳の裏側から血がダラダラと流れ落ちてくるくらい酷いアトピー性皮膚炎だった私の個人的体験では、『十味敗毒湯』の使い始めに一時的に悪化して、その後急速に改善することで、今では痕も残っていないくらいなため、瞑眩反応については信じている方ではある。
     でも、個人的な成功体験で患者さんに勧めるような、そんな無責任なことはできない。
     もし瞑眩反応を織り込んで治療するとなれば、それこそ医師の治療方針が自身の納得できるものでないと、上手く連携していけないだろう。
     ところが、どうも今の担当医はステロイド剤を使わない主義らしい。
     いやぁ、それはどうだろう。
     これはむしろ自分の体験で言っちゃうけど、痒みが強い時にはステロイド剤で抑えた方が、ストレスによる体調不良の面でも有効だと思う。
     ステロイドによる内蔵、特に腎臓や肝臓への悪影響なんかは、それこそ漢方薬で軽減することが出来るんだし。
     なので、差し出がましいとは思ったけれど、娘さんの痛々しい姿を見ると、自分が発症していた頃も思い出してしまい、医師や病院を変更してみることも検討するよう、お話してみた。
     あと、娘さんは目の周りが特に荒れているように見えたけど、お尻はもっと状態が悪いそうなので、油分の多い『ポリベビー』のような痒み止めを使い、目の周りにはアレルギー用の目薬を塗るというように、部位によって薬剤を使い分けるよう教えた。

     『抑肝散』を求めてお客様が来店した。
     うちには置いていないことを伝えたうえで詳しくお話を訊くと、高齢の母親が認知症で、普段は物静かなのに急に怒り出したりするため、ネットで調べていて知ったらしい。
     なるほど、確かに『抑肝散』なら、激高するようなイライラに効くから、認知症の患者さんにも使えるだろう。
     似た物として『柴胡加竜骨牡蛎湯』も候補になることをお話したら、そちらも知っていた。
     ただ、いずれにせよ経過観察しながら使うほうが好ましいし、もし連用するのであれば保険が適用される方が費用の面でも良いはず。
     そう勧めると、母親を精神科に連れて行く口実に悩んでいるという。
     ううむ、そうですねぇ……、自分が疲れてて行きたいから「母親に付き添ってもらう」という体裁を整えるという方法もありますが、上手くいくとも限らないし(;´・ω・)
     漢方薬を使うと決めているのでしたら、漢方薬に詳しい内科医がいますから、そこに行ってみてはどうでしょうと提案し、そうしてみますとのことで病院を紹介した。

     家に帰ってから、恒例の豆まきを次郎とした。
     奥さんは、この手の行事は「面倒」だからと関わらない(笑)
     でもって、後で家の前の道路と部屋の掃除を命じられるので、今年は趣向を変えた。
     以前に北海道在住の人から、北海道での豆まきには殻に入ったままの落花生を使うと聞いたので、それをやってみた次第。
     なんでも、雪に埋まるのを防ぐためなんだそうで(笑)
     実際にやってみたら、当たると痛い痛い、痛いがな(>_<)
     でも、なるほど確かに拾うのが楽だ。
     しかも、皮を剥けば食べられるから無駄にならない。
     来年も、落花生で豆まきしよう♪

     

  • 裏の裏まで読むのは刑事の心得が必要かも

     レジに『エクトールDX』を持ってきたお客様に、念のため以前にも使ったことがある薬か尋ねた。
     すると患者さんはご主人で、一週間ほど前から下痢気味とのこと。
     そして、『ビオフェルミン止瀉薬』は効かなかったため、違うものをと思い『エクトールDX』を選んだそう。
     ええと、ちょっと内容を確認しますね。
     ………同じ成分構成なので、たぶん効かないと思います(^_^;)
     そこで、成分違いの『ストッパ下痢止めEX』と『ワカ末止瀉薬』を案内しつつ、悪い物を食べたとかでなければストレスが思い当たるか尋ねたところ、思い当たるという話があったため『桂枝加芍薬湯』『半夏瀉心湯』も候補に挙げた。
     しかし追加情報として、海外から帰ってきてから起きたとも。
     ありゃん、そっちを先に話して下さいな(;´∀`)
     ううん、それは病院で検査を受けたほうが良いのでは……。
     菌やウイルスによる胃腸炎の疑いが、ありますし。
     とりあえず受診を勧めたうえで、『柴胡桂枝湯』を案内してお買い上げ頂いたけど。
     ただ、いったん下痢が治まったこともあるというから、そこまで心配しなくても大丈夫のようでもある。
     でも、それはあえて言わない。
     安心して油断されても困るので、海外渡航が原因の可能性があれば、やはり受診してもらいたい。
     とはいえ、食べるとすぐまた下痢をするというのは、単純に養生に失敗しているだけの気もするため、丸一日は具の無いスープだけで過ごして、次に具を加えてと段階を踏んで食事をするように提案した。
     また、お酒が好きという話があったため、お腹を下しやすい焼酎は避けるようにお話したら、お湯割りを飲ませようと思っていたとの答えに、ズッコケそうになったミ( ノ_ _)ノ=3
     焼酎などの蒸留酒は下半身に影響があるうえに、腸内細菌を弱体化させて、それが下痢の原因になるので駄目ですよん。
     まぁ、アルコール全般を避けた方が良いですけどね、体調が悪い時には。

     高校生の息子さんの、肌荒れと痒み相談を受けた。
     お客様は、アトピーかもと言っていたけど、特に検査を受けたことは無いそう。
     『ケラチナミンコーワ』を案内して購入して頂いたけど、スポーツをしていて汗をかいて被れるのかもという、お話もあった。
     そういうことだと、また話が違ってくる。
     『桃の葉ローション』など、あせも対策が必要になるから。
     内服薬として、『十味敗毒湯』を紹介し、スポーツドリンクをよく飲んでいるようであれば控えるよう伝えて下さいと、お話した。
     ただ、いずれにしても患部の状態を把握していないようだし、できれば本人に来てもらいたいところ。
     皮膚疾患は、ただでさえ薬のチョイスが難しくて、症状は本人でなければ分らないものなので。

     

  • 葛根湯の使い方って難しい

     朝、次郎が目を覚ますと、枕元に置いたクリスマスプレゼントの袋から『Wii U』を取り出して大興奮。
     同じ部屋で寝ていたので、枕元で転げまわってウルサイヽ(`Д´)ノ!!
     まぁ、クリスマスプレゼントにねだられた時に、さんざん却下していたからねぇ。
     私からのということで用意したプレゼントは、『タチコマ』のフィギュア。
     そっちの方も喜んでいたけど、さっそく『Wii U』を設置すると、やっぱりそっちに飛びつく。
     子供の順応力というか、理解力はスゴイね。
     ネットワークの設定だけしたら、説明書も読まないのにボタン操作を簡単に覚えちゃって。
     とか感心していたら、『Wii U』が欲しくて使い方ただけ、ネットで検索して覚えていたらしい。
     学校の勉強も、それくらいしてくれんかね(^_^;)
     とりあえずセッティングを終えて、私は出勤。

     『葛根湯』をレジに持ってきたお客様に症状を尋ねると、喉が痛いという。
     喉が痛いとなると、『桔梗湯』との併用か『銀翹散』の方が適応するかもと思い、もう少し訊き込んでみたら、痛いというよりガサガサする感じだとか。
     主訴を確かめていくうちに、実は最初と違うことが分かるというのも少なくなくて油断できない。
     今回の場合は、やはり体内が乾燥しているように思えたため、そうお話して『麦門冬湯』を案内してみた。
     すると、乾燥した部屋で寝たそうで、『麦門冬湯』は奥さんが以前に病院で処方された物が残っているそうな。
     そんな訳で、本日はお買い上げ無し。
     まぁ、しょうがないやね(苦笑)
     むしろ、家に残ってる薬を、自己判断で適当に飲まなかったことを良しとしましょ。

     実のところ本部からは、「風邪の初期には葛根湯」でプッシュするように指示が出ていて、大量の送り込みもされてるもんで、売り場の目立つ場所に展開しているから、お客様が手にしやすい。
     なんだか、申し訳ない気分になる。
     また『葛根湯』をレジに持ってきたお客様に症状を確認してみると、やっぱり喉の痛み。
     まぁ、確かに『葛根湯』の効能にも「扁桃腺炎」はあるんだけど、だからこそ喉の痛みといっても「どんな痛み方か」が重要な情報となる。
     『葛根湯』は上半身を温めるので、ウィルスや菌の活動を抑えたり、熱を発散して炎症を軽減するのに向いているんだけど、その判断は結構難しい。
     だから私が、『葛根湯』が喉の痛みに向かないと何度か書いているのは、絶対に効かないという意味ではないです、念のため。
     そして、判断が難しいから、『桔梗湯』との併用か、喉の痛みに特化して『駆風解毒湯』を勧めているという訳。
     今回のお客様の場合、詳しく症状を訊いてみたら、喉の痛みの他に、体のだるさも感じている模様。
     ふむぅ、風邪の兆候はありそう。
     この「体のだるさ」というのも、判断に迷うんだよねぇ。
     『葛根湯』の方が栄養剤のように働いて、だるさを治すかもしれないし、反対に上半身を温めるのが負担になるかもしれないしで。
     鼻水は出ていないようなので、『葛根湯』とは反対に上半身を冷やす『銀翹散』の方を勧めて、お買い上げ頂いた。

     お客様から『ヘパクリーム』と『ヘパローション』で成分が違うのか質問され、大きく違いませんと回答。
     むしろ使い方の違いとして、患部の範囲が狭ければクリームを、広ければローションをとお話した。
     で、手の肌荒れに使うのかなと思っていたら、背中の広い範囲に蕁麻疹が現れるとのことだった。
     診断さた訳ではないらしいけど、この季節だけなので寒冷蕁麻疹と思われるらしく、今回はローションタイプの方をお買い上げ。
     一応、内服薬として『十味敗毒湯』と『タウロミン』も紹介した。

     『葛根湯』を求めて来店したお客様に用途を尋ねると、人から肩こりに良いと勧められたらしい。
     確かに『葛根湯』は病院で肩こりに処方されるので私も良いと思いますが、より鎮静作用のある『独活葛根湯』の方はいかがでしょうかと案内してみた。
     ところが、この寒さの中、屋外でスポーツ観戦をしたせいか、胃が気持ち悪くて頭痛もするという。
     ありゃん、それだと胃に負担のかかる『葛根湯』系は避けた方が良いかもしれません。
     このまま風邪に移行するかもしれないし、『柴胡桂枝湯』で予防を図ってみてはと勧めた。
     しかし、やはり主訴の肩こりの方に適応する物をと求められたため、頭痛の面倒も見てくれて生薬の半分くらいが胃薬の『釣藤散』を案内して、お買い上げ頂いた。
     石膏が多めだから、お腹を下している人には使えませんが。

     家に帰ってから、『Wii U』の『マリオカート8』を次郎と一緒に遊んだ。
     ただ、テレビゲームのたぐいは私は苦手。
     努力とか練習とかが嫌いだから(爆)

     

  • 専門職の知り合いを頼ると後で困ることも

     手荒れと足の付根のかぶれについて、お客様から相談を受けた。
     皮膚疾患は苦手分野なので、正直他の人にバトンタッチしたい。
     でも、私一人しかいない現実(;´・ω・)
     病院で塗り薬は処方されているらしいんだけど、内容は不明だとのこと。
     手については、その薬を塗っている間は改善するそうで、担当医からは足の付根にも使えると説明を受けて使ってみたら、かえって痒みが強まってしまったそうな。
     それは、担当医か調剤した薬剤師に相談してもらった方が……、私も楽だし。←マテ
     ただ、痒みが強まった後に、やはり一時的には良くなるというから、痒みが強まるというより、患部にしみるという事なのか。
     塗り薬が処方されているのなら、内服薬として漢方薬はどうかなと思ったら、アレルギー体質という話も出たため、患部がジュクジュクしているということと合わせて、『十味敗毒湯』を紹介してみた。
     保険の適応薬ですから、担当医に相談して処方してもらうのが良いのではないかと。
     そう勧めたら、担当医は親類のようで、相談しにくい様子。
     ああ、最初の相談はしやすくても、何か問題が起きると、かえって言い出しにくくなったりしますね。
     だから、うちに相談にみえたのか。
     迷惑な……(゜゜☆\(–メ)ポカッ
     お話を訊いているうちに、最初に確認しておくべきだった事として、薬を患部に塗った後に、特に保護していなくて服と擦れているみたいだと分かった。
     ありゃ、それは改善の妨げになっているかもしれません。
     そんな訳で、患部をガーゼなどで覆うことと、病院の変更も検討するようにお話した。
     なんにしても、使っている薬が分からないと、安易に薬を売れないし。

     やや高齢のお客様が『スマイル40プレミアム』をレジに持ってきて、仕事でパソコンを使っていての眼精疲労に適応するか尋ねられたので、効果は期待できますと答えた。
     ついでに、『ナボリンS』などの内服薬を併用することを勧めたところ、サプリメントで『ブルーベリー』を摂っているとのことだった。
     それでしたら、眼の材料を運ぶ血流を良くするとされる『アスタキサンチン』もお勧めですと紹介した。
     今日のところは、同時購入にはつながらず。
     営業は苦手なのです(;´∀`)
     あっ、上半身の疲労には下半身の血行改善も効果がありますので、半身浴をお試し下さいなと、お勧めしておいた。

     

  • 薬剤の種類は指定しない方が、幅広い提案ができます

     『葛根湯』をレジに持ってきたお客様に、発熱したら『麻黄湯』を、熱が下がったら『柴胡桂枝湯』をと簡単に説明したら、喉が痛くて家にあった『葛根湯』を服用し、「効かないので」追加分を買いに来たと言われた。
     ??????(・u・;
     効かなかった物を、どうして追加で購入しようと思ったのか。
     効かなかったのに、どうして相談しようと思わなかったのか。
     この辺りの心理を研究しないと、商売人としても登録販売者としても成長しないのであろう。
     でも、やっぱり理解の範疇外(;´・ω・)
     仕方がないので、こうしてお会計の時に声を掛け、患者さんを「発見」するしかない。
     人に話し掛けるの、苦手なんですよ……。
     一人でポツンとしている方が、落ち着くの……。
     なので、お客様から相談して下さると助かります。
     人に話し掛けられるのも、苦手なんですけどね(´゚д゚`)ノ
     とにかく今回のお客様には、上半身を温める『葛根湯』は、喉の痛みには適応しないことを説明して、『桔梗湯』か『ペラックT』を案内すると、『ペラックT』と『葛根湯』を一緒にお買い上げ頂いた。

     若いカップルが、皮膚ケアの棚を前に話し込んでいたのだけれど、どうもこちらの目を避けているように感じた。
     万引きを疑ってはいないけど、それとなく見ている商品を観察していたら、どうやらデリケートな部分に使う『ワルツMクリーム』が気になっている様子。
     これは、相談しにくいパターンかなと思い、「寒くなったり、季節の変わり目になると肌が痒くなることがありますよねぇ、私もなんですよ」と話し掛けたところ(嘘だけど)、ようやく男性の方が、お尻が痒くなると相談された。
     そこから詳しくお話を訊くと、季節には関係ないそうで、かなり前から臀部に湿疹ができて痒いとのこと。
     ただ、患部をちゃんと観察したことは無く、しかし痒みが強くて掻き毟ってしまい、同伴の女性のお話によると、ブツブツと膨らんでいて体液も出ているようなので、化膿してしまっている様子。
     まず痒みを抑えてから、次の段階を検討しましょうという前提で『フルコートf』を案内して、お買い上げ頂いた。
     そして、あくまで『フルコートf』は痒みを止めるために、短期決戦で使う物だと説明して、病院に行くよう勧めた。
     特に、痒いからと掻いていると、さらに神経が過敏になって、今までよりも弱い痒みでも神経の方は強く感じて、なお辛いことになります。
     知人からは、『オロナイン軟膏H』を勧められたという話が出たけど、現在の症状では気休めにもなりませんとは言ってみたものの、その知人との関係が分からないので、念のためその人のメンツを潰さないために、衣服と患部が擦れて悪化するのを防ぐ事はできるでしょうと伝えた。
     でも心情的には、「その知人を連れて来い( ̄^ ̄)」と思った(笑)
     そうそう、今回は塗り薬の相談だったから候補に挙げなかったけど、内服薬なら『十味敗毒湯』『排膿散及湯』も勧めたかったな。
     よほど、飲み薬が嫌だとか、塗り薬でないと困るという事情が無い限り、薬剤の種類は指定しない方が、幅広い提案ができます。
     お客様の希望以外の剤形の物は、提案するタイミングを掴めいなと一言も触れないままになってしまうので。

     

  • 噂話で心配するより一言尋ねて下さいな

     お客様から、皮膚の痒みの相談を受けた。
     実のところ、皮膚関係は苦手分野の一つ。
     医師なら、内科とか外科とか皮膚科とか循環器科とか、得意分野の看板を掲げたりしているけれど、登録販売者や薬剤師は得手不得手を明示できない(;´・ω・)
     今回のお客様は、一ヶ月ほど前に手足に虫刺されのような痕が複数現れて猛烈に痒くなり、病院で塗り薬を処方されたものの、使い切っても改善せず、そのまま放置していたという。
     患部を見せてもらうと、一部が化膿している様子。
     この状態で、どうして再び病院に行かなかったのかと尋ねてみると、処方された塗り薬がステロイド剤だったらしく、ステロイド剤は体に良くないと聞いた事があるから、またステロイド剤が処方されると思い、行かなかったという。
     薬の内容に関心を持つのは、良いこと。
     じゃあ、それほど心配ならば薬の内容を覚えているかといえば、お薬手帳も説明書も持参していなくて、内服薬の方は全く分からない。
     このチグハグぶりが、どうにも理解できなくて自分の限界を感じる。
     噂話で処方された薬が怖いと思うのなら、それこそ処方された薬を受け取る時に、薬剤師さんに伝えれば良いのに。
     目の前にいる専門家に、なぜ話さなかったのか。
     支払う代金には、しっかり含まれているのに。
    「薬代を節約する方法」なるものを書き立てている情報誌なんかじゃ、お薬手帳を受け取らないようにしようとか、薬剤師の説明を受けなければ得をするとか、それは自分の命を削る事になるんじゃないかというような、トンデモナイ方法が載ってたりするけど。
     とにかくお説教して嫌がられては元も子も無いので、医師や薬剤師の指導を受けながらであれば、ステロイド剤を過剰に怖がる必要は無いことと、掻き崩して患部が悪化する方が問題なことを説明した。
     そのうえで、内服薬として『十味敗毒湯』『消風散』を紹介し、別な病院で構わないので再診するよう勧めた。
     それと、私の見立てではアレルギーを起こしているように思われたので、右の脇腹をカイロで温めるよう提案した。
     アレルギーの症状は、内臓が冷えていると強く出る傾向があるから。
     そして、内臓を温める場合、体の真ん中辺りにカイロを当てても、実はあまり温まらない。
     下手すると、胃を温めて気持ち悪くなってしまう。
     右の脇腹の狙いは大腸で、大腸は自分から見て時計回りに下腹部から、体の中を包み込むように大きく一周しているため、熱が伝わって内蔵全体を温めるという具合。
     そうお話しすると、家族が寒がらない時でも自分だけ寒さを感じるとのことだった。
     ううん、身体機能が低下しているのは確実そう。
     漢方薬に興味を持って頂いたようなので、皮膚科ではないけれど漢方薬に詳しい医院を紹介した。
     そういう意味では、全ての疾患は何かしら関連すると考える漢方薬の場合、科目は意味を成さないとも言える。

     お客様から、『手首らくらくサポーター』の使い勝手について質問されたのだけれど、症状を確認すると、親指の付け根が数日前から痛むという。
     ううむ、私は皮膚関係だけじゃなくて、関節関係も苦手なんだよねぇ。←マテ
     病院には行っておらず、外用消炎剤のたぐいも使っていないそうなので、サポーターよりも薬を使用するように勧めて、フェルビナク製剤を案内した。
     可動部で患部も狭いため、ゲルタイプをお買い上げ頂いた。

     

  • 当帰飲子(とうきいんし)
    慢性湿疹(分泌物の少ないもの)、カサカサと乾燥した肌の痒み


    適応症状

     冷え症のものの次の症状:
     慢性湿疹(分泌物の少ないもの)、カサカサと乾燥した肌の痒み

    用方・容量(顆粒製品の場合)

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合)

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。
        トウキ(当帰)5.0g     
       ジオウ(地黄)4.0g
       シャクヤク(芍薬)3.0g
       センキュウ(川きゅう)3.0g
       ボウフウ(防風)3.0g
       オウギ(黄耆)1.5g
       ケイガイ(荊芥)1.5g
       カンゾウ(甘草)1.0g
       シツリシ(しつり子)3.0g
       カシュウ(何首烏)2.0g
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス2.25g含有します。

    類似処方鑑別

    温清飲
     体力中等度の人で、皮膚の乾燥傾向などは本方と似ているが、患部はときとしてわずかながら滲出液があり、瘙痒感が強く、発赤、熱感を伴う場合に用いる。

    十味敗毒湯
     
    体力中等度の人で、患部は散発性あるいはびまん性の発疹で覆われ、瘙痒感が強く、発赤を伴い、季助部の抵抗・圧痛を認める場合に用いる。

    消風散
     比較的体力のある人で、患部が湿潤し、瘙痒感が顕著で、結痂、苔癬化があり、口渇を伴う場合に用いる。

    八味地黄丸
     老人性瘙痒症などで、皮膚病変の症状は似ているが、腰部および下肢の脱力感、冷え、しびれなどがあり、夜間尿の増加がある場合に用いる。

    使用上の注意

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)甘草を含有する漢方薬を長期服用する場合は、血清カリウム値や血圧の測定などを充分に行い、異常が認められた場合は、服用を中止する事。
     (3)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)
     (4)長期運用により低カリウム血症、血圧上昇などが現れる場合があるので観察を充分に行う事。
     (5)著しく胃腸虚弱な患者。(軟便、下痢、腹痛、胃部不快感、食欲不振等の胃腸障害を起こすことがある。)


    2.服用に際して、次のことに注意してください
     (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください
     (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4.保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5.その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。


     

  • 清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)
    にきび・ニキビ

    適応症状 

     比較的体力のある人の、顔面および頭部の発疹で発赤の強いもの、化膿していないものの次の症状:
     にきび

    用方・容量(顆粒製品の場合) 

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合) 

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。
        黄ごん(おうごん)2.5g
        桔梗(ききょう)2.5g
        さんしし(山梔子)2.5g
        せんきゅう(川きゅう)2.5g
        はまぼうふう(浜防風)2.5g
        びゃくし(白し)2.5g
        れんぎょう(連翹)2.5g
         黄連(おうれん)1.0g
        甘草(かんぞう)1.0g
         枳実(きじつ)1.0g
        荊芥(けいがい)1.0g      
        はっか(薄荷)1.0g
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス4.75g含有します。

    類似処方鑑別 

    十味敗毒湯  体力中等度の人で、身体各部に発症する散発性の瘙痒感の強い皮膚疾患の場合に用いる。

    消風散  比較的体力の充実した人で、患部の湿潤と瘙痒感が顕著で、痂皮の形成と苔癬化があり、口渇を伴う場合に用いる。

    葛根湯  比較的体力の充実した人で、多くは上半身に発し、発赤、腫張、熱感、瘙痒感の強い急性発疹の場合に用いる。

    荊芥連翹湯  体力中等度の人で、副鼻腔、外耳、扁桃などに炎症を起しやすく、慢性化した皮膚疾患の場合に用いる。

    排膿散及湯  比較的体力のある人で患部が熱を持ち、化膿する場合に用いる。

    使用上の注意 

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)甘草を含有する漢方薬を長期服用する場合は、血清カリウム値や血圧の測定などを充分に行い、異常が認められた場合は、服用を中止する事。
     (3)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)
     (4)長期運用により低カリウム血症、血圧上昇などが現れる場合があるので観察を充分に行う事。
     (5)体力の低下した患者。(脱力、疲労などを起こすことがある。)


    2.服用に際して、次のことに注意してください
     (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください
     (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4.保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5.その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。

     

  • お説教は措いといて理解してもらうためには?

     御主人に頼まれて風邪薬を買いに来たというお客様から、『ベンザブロックL』と『ベンザブロックLプラス』の違いを質問された。
     プラスの方には、L―カルボシステインが足されているので、より痰が絡んだり痰が喉に張り付くような時に向いていますと説明したとたところ、プラスの方を購入された。
     ただ、会計の前に詳しく症状を尋ねた時に、3日ほど前に風邪をひき『ベンザブロックL』の方を服用していて、無くなったので追加を頼まれたというお話もあったため、現在の喉の痛みは、副作用で体内が乾燥しているのが原因の可能性がある事は伝えた。
     なにしろ現代薬は、直接神経に働きかける成分がメインだから、代謝機能も低下させてしまう。
     なんと言うか、例えは悪いけど、風邪と戦うために戦闘準備しているところを、「戦争が無ければ平和だから」と、体の方を襲って武器を取り上げるようなもん。
     あるいは、敵を味方ごと倒してしまう。
     そりゃ、平和にはなるだろうけど、根本的な戦争の火種は残したままという。
     本人が粉薬を飲めないというので強くは勧めなかったものの、念のため『麦門冬湯』は紹介しておいた。
     そして、プラスの方は2日ほど服用して改善が見られなければ、服用を中止するよう伝えた。

     女性のお客様から、頬の痒みを相談された。
     元々アレルギー性皮膚炎があり、内服薬は眠くなるからと量を自己判断で減らしたところ、頬の上部が痒くなり、『ラナケインS』を塗ったら、ピリピリと痛みを感じるようになってしまったという。
     えーと、お説教しても良いですか(´・ω・`)?
     薬の種類にも拠るけど、服用する量を減らしたら「効き目が弱くなる」訳じゃなくて、「効く時間が短くなる」だけだったりするので、それこそ担当医か処方した薬局に問い合わせて相談しないと駄目です。
     どうも一般的に、多めに服用するのは危ないとは思われていても、少なくするのもリスクが高いとは理解されていなくて困る。
     痒み止めの塗り薬も、成分の違いで効き方が違うから、効能の「痒み止め」だけで選ぶと患部を悪化させてしまう。
     とりあえず、お説教は措いといて、塗り薬には顔にも使える『ロコイダンクリーム』を、眠くなりにくい内服薬として『十味敗毒湯』を案内して、お買い上げ頂いた。
     ただ、お会計をした後に、病院で他に頭痛薬や血管拡張剤を処方されているという話が出たため、後でお薬手帳を見せていただく事にした。
     『十味敗毒湯』には血液関係の薬に影響する生薬は入っていないけど、即答するより、ちゃんと確認をする手順を踏んだ方が、体感的に「薬の使用を自己判断しない」という事を、自覚してもらえるかなと思って。
     お説教して、嫌がられたら元も子も無いからね。
     後でお薬手帳を持参して頂けたので、内容を確認したら、結構いろんな薬が処方されていて驚いた。
     これで、普段お薬手帳を提示しないで市販の薬を買うのは、やっぱり避けた方が良いです。
     というか、お薬手帳を肌身離さず持ちましょうとお話した。
     例えば、出先で事故や災害に遭いました、救助しました、でも気を失っていますという時に、必ず身元の確認のために所持品は調べられますから、その時に止血剤などの投薬が必要となったら、お薬手帳が命綱です。