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  • 薬が効いた気がしない時には遠慮無く言いましょう

     『ヨクイニン』を求めて来店したお客様に、実際に服用したことがあるか訪ねてみたら主訴はシミやイボで、あまり効いた感じがしないという。
     ヨクイニンは皮膚の材料ですが、材料を運ぶ血流の改善も必要かもしれませんと説明して、『桂枝茯苓丸料加よく苡仁』を案内してみた。
     購入していただいたけれど、お会計が済んでから聞いた話では、もともと『ヨクイニン』は病院で処方されていたそうな。
     ありゃん(^_^;)
     それでしたら、『ヨクイニン』と一緒に『桂枝茯苓丸』を処方してもらえないか相談してみて下さいと伝えた。

     お客様から「アレルギーの飲み薬を」との注文を受けて、まずは現代薬で『レスタミンコーワ』と『アレルギー錠』を案内した。
     普段は『アレグラ』を服用しているという事だったけど、漢方薬の話を振ってみたところ興味を示された。
     主訴は鼻水なため『小青龍湯』を勧め、試して頂くことになった。
     ただ、寝る時に体が温まると鼻炎が激しくなるそうで、お風呂は短めというお話だったため、下半身を温めて体内の熱の循環を良くするのに半身浴で長湯するよう勧めた。
     それと、この季節にトマトやキュウリといった夏野菜を避けるように伝えた。
     体を冷やす夏野菜を食べると、体の方は温めなきゃと思って無駄に熱を出し、結果として体内に熱の偏りを起こして鼻炎を酷くしてしまうので。

     花粉症で目の痒みとクシャミが辛いというお客様から、いつもは病院に行ってるのだけれど、今年は時間が取れなくて行けないとのことで相談を受けた。
     漢方薬を使ったことは無いというお話だったけど、現代薬とも決めている訳ではないそうなので、目の痒みに『十味敗毒湯』を、クシャミに『小青龍湯』を案内した。
     一応は『小青龍湯』も効能書きには書いてないけどアレルギー性の目の痒みの面倒を見てくれるため、今回は『小青龍湯』を推して、お買い上げ頂いた。
     こちらには引越してきたばかりで、周辺の病院を知らないという事から、漢方薬に詳しい医院を紹介した。

     

  • 電脳で繋がれば一瞬で理解できるのに

     以前に病院でドライアイと診断され、処方された薬が良かったから同じ物をと、お客様から注文された。
     でも、処方された薬の内容は覚えていないうえ、説明書も無いという。
     超能力者じゃないから、その薬を当てるのは無理ですよう(^_^;)
    「小さい容器に入ってたのよ」
     たいていの目薬は、小さい容器に入ってると思います……。
     そして断言しますが、きっと液体です(`・ω・´)キリッ
     お薬手帳も作ってないそうなので、調剤してもらった薬局で作るよう勧めたうえで、『新・なみだロートドライアイ』を試して頂くことになった。
     そうそう、この目薬の成分表示の部分は取っておいて下さいね。
     よくあるのは、「今度はコッチを試してみよう」と手にした物が、同じ成分だったというパターンなので。

     花粉症で鼻炎だというお客様から、「鼻にスプレーするタイプで、薬じゃない物を」と注文されてキョトン( ゚д゚)
     ああ、ドラッグストアーは薬屋という訳じゃないんだった。
     普段、薬のことを勉強してるんで、つい薬以外の存在が頭から抜けてしまう。
     ええと、何か鼻にスプレーするタイプの物があるんですね。
     と思い直して探してみたけど、『クリスタルヴェール』や『花粉鼻でブロック』くらいしか見当がつかない。
     鼻にスプレーって、なんだろう?
     仕方が無いので、お客様に「勉強不足で申し訳ありません。どのような物でしょう?」と尋ねてみた。
     すると、「薬じゃない物」というのは、以前に市販の風邪薬で目眩と吐き気がして、病院で「鼻にスプレーする物」を「処方された」そうな。
     って、それは点鼻薬じゃないですかーΣ(´∀`;)!!
     どうやら、点鼻薬は「薬じゃない」と思っていた模様。
     しかし、そんな大変な目に遭った風邪薬の内容は覚えておらず、処方された点鼻薬もなんだったか分からないという。
    「神様……、ボクたちはなんて無力なんだ……」(タチコマ風に)

     この『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX The Laughing Man(笑い男事件)』は、159分で長い作品だけど見応えがあって面白かった。
     一部ネタバレしてしまうと、厚生労働省が薬害事件を隠蔽するために、証拠を持ってるNPOの事務所を武装したマトリ(麻薬捜査官)に襲撃させたり、証人になりそうな医師を暗殺したりで、スリルとサスペンスが半端ない(;゚∀゚)=3
     次郎も、小1の頃から繰り返し見てるんで、内容は理解している模様。
     もっとも、次郎のお目当ては『タチコマ』と呼ばれる思考戦車の方だけど。
     昨年のクリスマスプレゼントに、サンタさんからのプレゼントとは別に、おねだりされた。
     痛い出費だった。

     ………話が逸れた。
     お薬手帳は紛失してしまい、引越してきたばかりで通院していた病院は引越し前の地方なため連絡先が分からず、問い合わせるのは難しいようだ。
     診察券も残ってないのか……orz
     いずれにしても、点鼻薬は粘膜から薬剤が吸収されるため、口から飲む薬より体に影響が現れやすく、市販の風邪薬は複数の成分が入っていて、何が副作用に繋がったのかが不明とあっては、鼻炎薬も勧めにくい。
     漢方薬の候補として『小青龍湯』『葛根湯加川きゅう辛夷』が考えられるものの、漢方薬だって安全とは言い切れない。
     一応は紹介してみると漢方薬に興味は持たれたので、いっそ引越してきたばかりですし、近くの病院を訪ねておくのはいかがでしょうと提案した。
     通う病院は、早めに見つけておいた方が安心ですから。
     という訳で、漢方に詳しい近くの診療所を紹介した。

     上記のお客様に診療所を紹介したら、次に待っていたお客様からも、その診療所を知りたいと要望された。
     そして、症状については相談されず『防已黄耆湯』を購入された。
     一応は以前から使っているそうなんだけど、詳しい用途は聞き出せなかった。
     まぁ、何か漢方薬のことで相談したいことがありましたら、その診療所に行ってみて下さいと伝えた。
     もちろん私もお受けしますが、日々、自信を喪失することが多いのでσ(^◇^;)。

     

  • 店頭に来てもらうのが一番ではあるものの帰りが心配

     やや高齢のお客様が外用消炎剤の棚の前で迷われていて、漢方薬も手にとっていたので興味が有るのかなと思い声を掛けてみた。
     主訴は腰痛で、家では『フェイタスローション』を使っているものの、あまり効いた感じがしないという。
     病院では『葛根湯』を処方されたらしいのだけど、どうして上半身を温める『葛根湯』が処方されたのかは不明で、やはりというか当然というか効かなかったそう。
     腰の痛みは「鉄板が張り付いたような感じ」で、お風呂に入ると楽になるというお話から、血流が悪くなっている場合に対応する『疎経活血湯』と、温めて水分代謝を改善する『桂枝加苓朮附湯』を紹介した。
     また、病院では「更年期障害でしょう」と言われたそうで、冷えを強く感じるというお話もあったため『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』も案内した。
     ただ、近く改めて検査に病院に行くと分かったため、漢方薬の名前と適応症をメモして渡した。
     本日のところは、塗り薬として『インドメタシンローション』を案内して、そちらをお買い上げ頂いた。
     そして、担当医が漢方薬に理解が無い時に備えて、漢方薬に詳しい診療所を紹介した。

     鼻風邪ということで来店したお客様は、熱は計っていないというお話だったけれど、見た目からも顔が赤くて目が虚ろで、家に帰れるのかが心配になるくらいだった。
     主訴は鼻水と咳ということから、『小青龍湯』にアセトアミノフェンとエテンザミドを合わせた『ストナデイタイム』を勧めて、お買い上げ頂いた。
     食欲は有るとの事だったけど、風邪を治すためのエネルギーが欲しくて脳が指示しているだけで、すでに胃腸の機能は低下しているだろうから、消化に良い物にして、量を控えるよう伝えた。
     どうか、無事に家に辿り着いて下さい(;´Д`)ノ~

     

  • 睡眠時間より睡眠の質が大事だから

     鼻水に『ザジテンAL鼻炎カプセル』を検討しているというお客まさから、他の内服薬について尋ねられたため、『小青龍湯』を紹介したところ、以前に服用して効かなかったとのこと。
     証を外すと効かないことがあることを説明し、比較として『葛根湯加川きゅう辛夷』を案内すると、実家の地元で世話になっている漢方医がいるそうで、そちらに相談してみるということに。
     鼻水を軽減するために積極的に体を温めるようお話して、長風呂を提案したけれど、仕事の帰りが遅く、寝る時間を確保するために朝風呂にしているとのこと。
     それではと、シャワーで寝る前に血行を整える方法を提案してみたのだが、それ以上は話を聞いてもらえる感じではないと判断し、引くことにした。
     シャワーで睡眠の質を高めるためには、脹脛(ふくらはぎ)に重点的に浴びると良いのだけれど、伝えきれなかった。

     お客様から、一週間くらい前に風邪をひき、治ってからも喉の不快感が取れず咳も出るという相談を受けた。
     ラーメンを食べようとすると咳になり、水を飲むと楽になるというお話から、体内が乾燥している可能性をお話して、『麦門冬湯』を案内し購入して頂いた。

     ご主人に頼まれて風邪薬を買いにいらしたお客様から、『ベンザブロックS』と『ベンザブロックSプラス』との比較を質問されたので、プラスされているのはリボフラビン(ビタミンB)で、鼻炎による痒みを軽減したり患部の再生を促す効果が期待されることを説明した。
     いつも使っているという通常の『ベンザブロックS』を購入して頂くことになったけど、症状を確認すると鼻炎だけで発熱などの他の風邪を示す症状は無いようだったため、鼻炎だけのようであれば鼻炎薬への乗り換えを検討するよう伝えた。
     風邪薬には解熱だの咳止めだのに対応する成分が入っているので、それらの症状が無いのに使うと、体の方としては余計な処理を強いられて疲労してしまい、その疲労で本当に風邪に進んでしまう事があるのだ。

     

  • 症状が激しくなる時と軽くなる時を覚えておきましょう

     お客様から、咳と鼻水の相談を受けた。
     三日ほど前に風邪をひいたらしいだけれど、発熱があったような気がするものの計っておらず、薬は飲んでいないとのこと。
     まぁ、薬なんて基本的に異物だから体に入れないに越したことは無いし、風邪薬は症状の緩和のためであって風邪薬を飲んだから早く治ったという信頼できるデータは今のところ無い。
     だから、薬を飲まなかったこと自体は構わないとして、熱くらいは計りましょうよ。
     咳について、咳が出るタイミングや治まる時に何か条件的なシチュエーションが無いか尋ねてみたけど、意識したことが無いため分からないそう。
     まぁ、これは仕方ないか(^_^;)
     でも、痰が絡んで出そうで出ないというお話を聞けた。
     痰は異物を体外に排出するための物で、通常は気管の粘膜を覆う細かな線毛が気道液で滑らせて痰を送り出すんだけど、ウイルスなどに侵されて線毛が抜けたり、気道液が不足すると、いわゆる「痰が絡む」という状態になる。
     でもって、線毛が抜けていたとしても咳をすることで痰を体外に出そうとするのに、気道液の不足だけはどうにもならない。
     そこで出番となるのが、上半身に水分を集めてくる『麦門冬湯』
     だからお客様にも、体内が乾燥している可能性をお話した。
     ただ、『麦門冬湯』は今回のように鼻水までは面倒見てくれない。
     鼻水は放っておくと垂れてくるくらいだそうだから、『小青龍湯』で温めたほうが良いようにも思える。
     その辺りも含めて検討し、お客様自身が咳の方を優先的に止めたいとリクエストされたため、『麦門冬湯』を購入して頂いた。
     鼻水への対応については、内臓が冷えていると考えられるので入浴時間を長く取るよう勧めた。

     家族から『アレグラ』を頼まれたというお客様に、うちのお店には置いていないことを伝えると、鼻炎薬とアレルギー用の目薬なら何でも良いと言われた。
     そこで患者さんの状態を質問しようと思ったら、お店のポイントサービス対象品のポップが付いている『コルゲンコーワ鼻炎ジェルカプセル』と『アルガードコンタクト』を買っていかれた。
     お会計しつつ、患者さんの情報を聞き出そうとするも失敗。
     結局、患者さんについては何も教えてもらえなかった。
     なんだったんだ、いったい……(;´・ω・)

     

  • 頼まれる方の苦労も考えてやって下さいな

     お客様から『葛根湯』を風邪の症状が出る前に飲んで良いかと尋ねられたので、早め早めに服用してこそ『葛根湯』の真価が発揮されますと答えておいた
     ただ、気管支炎になりやすいというお話もあったため、風邪の兆候として頭重感や悪寒などが無いような時には、気管支を潤す『麦門冬湯』や気管支を冷やす『五虎湯』の方が向いている可能性も、お話した。
     本日のところは、『葛根湯』をお買い上げ。

     知人から「膀胱炎の薬を頼まれた」というお客様が来店した。
     なのに、希望している薬の名前も、具体的な症状も不明。
     そもそも、膀胱炎というのが本人が思っているだけなのか、医師から診断されたのかも分からない。
     ありえるパターンとしては、以前に医師から膀胱炎と診断され、それは改善して、今回同じような症状を感じているとかかね。
     だとしたら、その時に使った薬の内容くらいは知りたいところなんですが。
     なんにしても、酒のツマミを買ってきてくらいの感覚でお遣いを頼まれる人が災難である。
     どういう知人関係かは知らないけれど、その患者さんは、他人の苦労を想像できない人なんじゃあるまいか。
     ひとまず、『猪苓湯』をファーストチョイスにして、排尿時に熱感があれば『竜胆瀉肝湯』に、疲労があったり体質虚弱な場合には『五淋散』に乗り換えを検討するよう説明した。
     今回は、『猪苓湯』をお買い上げ。
     あと、炎症を起こしている原因菌を倒す免疫力を高めるには、風邪と同様に体温が高いほうが良いので、本人には体を冷やさず積極的に温めるよう伝えて下さいと、お話した。
     特に下半身を温めるのが、重要です。

     やや高齢のお客様が、鼻水とクシャミの相談で来店。
     症状は三日ほど前からで、花粉症はあるものの、家族が風邪をひいているため、自身も風邪だと思うとのこと。
     そして、家にあった『葛根湯』を飲んだという。
     現代薬の風邪薬は眠くなりやすく、鼻炎の段階で総合の風邪薬を服用すると疲れやすいと考えて、避けたそうな。
     これは、私の考え方に近い。
     そういうことでしたら、と『小青龍湯』も紹介してみたけど、クシャミはそれほど強く出ていない様子だったため、『葛根湯』を継続してみるというお話になり、『葛根湯』を購入された。

     

  • ドラッグストアーには家族でお越し下さい

     若い男性が、母親と一緒に来店。
     主訴は皸(あかぎれ)というお話だったけど、仕事でダンボールに触れるのに軍手などをしていないというので、ダンボールに含まれている薬品で荒れている可能性をお話したうえで『ヒビエイド』を勧めて、お買い上げ頂いた。
     そうそう、軍手については滑り止めのゴムが付いている物が良いですよとも伝えた。
     以前に、印刷工場で働いていた経験から。
     あと、血流も大事なのでお風呂について尋ねたところ長湯だそうなので、それは続けて下さいとお話し、家の中でも厚着して、特に下半身を温めるよう勧めた。
     皮膚の材料は血液で運ばれ、手荒れするということは皮膚の細胞が破損して、その材料が運ばれて再生するのが追いつかないという状態だから。
     内服薬として『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』を紹介し、食事は根菜類と豚肉を勧めた。
     変に口出ししてくる親が同伴だと困ることもあるけど、養生をお話する付きには生活を一緒にしている家族にも伝えた方が良いので、ドラッグストアーには家族でお越し下さい。
     そして、ついで買いをよろしくお願いします(o ̄∇ ̄)o

     中国系のお客様がいらして、たどたどしい日本語で相談を受けた。
     以前にボランティアで、外国人の子供たちに日本語を教えてた事があって、その時に自分が学んだのは、敬語を避けて、文章のセンテンスを短くすること。
     でもこれが、接客用語を覚えちゃうと難しいんだよねぇ(^_^;)
     どうにか成立した会話で分かったのは、骨折して治療中なため、カルシウムを摂りたいとのことだった。
     担当医から、指導を受けたという訳ではないらしい。
     最初に『ワダカルシュームエース』を紹介したところ、価格に難色を示したので、サプリメントの方も案内した。
     ただ、治療目的には医薬品の方が効能的にも安全性においても安心ですと伝えると、『ワダカルシュームエース』を購入された。

     いつも『ストナデイタイム』を購入されるお客様から、ようやく詳しいお話を聞けた。
     かれこれ3ヶ月目くらいになるかな、最初に購入されてから。
     家に暖房器具が無くて寒く、冷たい空気を吸うと鼻水と咳になるという。
     微熱は続いていて食欲は落ちているそうだから、『ストナデイタイム』に入っているアセトアミノフェンとエテンザミドは不要なことを説明して、『柴胡桂枝湯』を主体に体力の向上を図り、夜に『小青龍湯』で温める方法を提案し、両方をお買い上げ頂いた。
     これで改善してくれると、良いのだけれど。

     

  • お気に入りの薬が終売になるのは乗り換えるチャンス?

     以前から『ファリフルハップ温感』を使用しているお客様が買いにみえたけど、メーカーで終売になっていることをお知らせした。
     うちで売り切れた時に、周辺のドラッグストアー数軒に問い合わせてみて、どこも取り扱っていなかったから、どうしたのかと思ってメーカーに問い合わせたら生産終了が分かった次第。
     生薬にオオバコが配合されていて、良い湿布だったんだがなぁ。
     お客様からは同じように効く物をと要望されたけど、アルニカチンキを配合した『ハリックスほぐリラ温感』くらいしか無い。
     ひとまず試して頂くことになったけど。
     そもそも患部は足首で、指圧マッサージに通っているだけだそうなので、温めると痛みが軽減するというお話から、『桂枝加苓朮附湯』と『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』を紹介して、整形外科で処方してもらえないか相談してみるよう勧めた。

     以前に、咳止めに『麦門冬湯』を勧めて使って頂いたお客様がいらした。
     今回も主訴は咳で、出張先で『麦門冬湯』を入手できなかったため、『アネトン』を使っていたそう。
     でも『アネトン』は、服用した直後は一時的に咳が治まるものの、改善しないため来店したとのこと。
     ただ今回の咳は、夜に冷たい空気を吸うと咳になるというから『小青龍湯』の適応が頭をよぎった。
     しかしさらに訊いていくと、布団に入ると咳が強くなるそうなので考え直し、患部を冷やしつつ熱を発散する『五虎湯』を試して頂くことにした。
     冷たい空気を吸って咳になるのは単純に気管支の反射で、布団に入って咳になるのは熱が篭ってしまうからと推測。
     あと、アレルギーの可能性も話してみたところ、秋頃に庭の木に触れて腕がかぶれたとか。
     今回と関係するかは不明だけど、花粉の季節になるとまた咳になるかも。
     その時には、『麦門冬湯』の出番です。 

     

  • 年齢によって同じ物の効果が変わることがある

     いつも『ストナデイタイム』を購入されるお客様が、今日は『小青龍湯』に変更しようか迷われたものの、やはり微熱があるとのことで『ストナデイタイム』に決められた。
     最初に相談にみえた時に『小青龍湯』を案内し、その時に鼻水の他に熱があるというお話から『ストナデイタイム』を勧めたんだけど、その後に継続使用しているのが心配(;´д`)
     すると今回は、他に『八味地黄丸』について相談された。
     病院で、加齢による不定愁訴のために『六味丸』が処方されたことがあり、その時に気持ち悪くなったため『八味地黄丸』に変更されたそうで、それはどうかと。
     そうですねぇ、お客様は長身の痩せ型で、手先の震えも見られることからすると、体力が充実している人向けの『六味丸』が適応しないのは明らか。
     『八味地黄丸』はマシな方かもしれませんが、『サモンエース』(知柏地黄丸)の方が向いているように思えます。
     でも、『知柏地黄丸』は若い頃に服用したことがあって、その時には効果を感じられなかったそう。
     ただ、『知柏地黄丸』は若い人が服用するようなものではないし(駄目な訳ではない)、年齢によって同じ物の効果が変わることがあることをお話すると、試してみるということで『ストナデイタイム』と一緒に購入された。

     やや高齢なお客様が、痰が絡むとのことで相談にみえた。
     年が明ける前から、ずいぶん長く続いているらしく、痰が喉に張り付いていて出ないという話。
     ところが、詳しく症状を確認しているうちに、主訴は鼻づまりの方であるらしいと分かった。
     鼻がつまるのは、夜に布団に入ってからで、朝には治るという。
     ふむぅ、鼻づまりだけであれば『荊芥連翹湯』のように思えるけど、最初の相談の痰のことも考えると『辛夷清肺湯』の方が適応しそうなので、そちらを勧めてお買い上げ頂いた。
     他に、以前に店頭で配っていた消化剤のサンプルを受け取って服用したそうで、同じ物が欲しいと要望された。
     はて、なんだったかなぁ~(^_^;)?
     確か大正製薬だったとは思うのだけれど。
     無難なところで、『大正漢方胃腸薬』を案内してみた。
     でも、お酒が好きで、なんでも飲むというため、鼻づまりにしても痰にしても胃と関係があり、『辛夷清肺湯』には成分的に胃薬の生薬が入っていることをお話し、消化剤については今回は保留となった。

     『銀翹散』『麦門冬湯』を見較べて迷っている様子のお客様に声を掛けてみたところ、ネットで漢方薬の情報を調べて実際に見に来てみたとのこと。
     どのような情報を得ているのか分からないものの、基本的な効能として『銀翹散』は患部を冷やして治し、『麦門冬湯』は患部の乾燥を取り除くことを説明した。
     すると、喉の痛みが主訴で、頭重感などの風邪の兆候は無い一方で、生理中のため頭がボウッとする感じがして、どちらにするか迷っていたそう。
     なるほど、それは確かに難しいところ(u_u;)
     そこで、喉の痛む場所が、手前か奥かを尋ねてみた。
     一概には言えないけど、手前なら外部からの影響による扁桃腺炎の可能性があり、奥ならば胃炎や体内の乾燥が原因と考えられる。
     今回は痛むのは手前の方で、乾燥性ではないようだったため、『駆風解毒湯』を勧めてお買い上げ頂いた。
     あと、若い頃に喉の痛みから激しく咳き込むところまで進んでしまったというお話があったので、その時には『麦門冬湯』をと伝えた。
     そして喉が痛む時には、風邪に進むにしても胃炎が原因にしても、素早く消化の良い食事に切り替えることで症状が軽減できることをお話した。

     

  • キャラクターの絵は効能とは関係ありません

     『パブロンSゴールド』を服用したものの効いた感じがしないとの事で、お客様から相談を受けた。
     主訴は鼻水と発熱で、熱は下がった模様。
     鼻水が残っているという事は、体内が冷えていると考えられるため『小青龍湯』を案内したところ、漢方薬だけでは不安そうな様子だったため、『小青龍湯』に現代薬を合わせた『ストナデイタイム』を勧めて、お買い上げ頂いた。
     また、積極的に体を温めるために、お風呂にはいるよう勧めたところ、「いいんですか?」と驚かれた。
     もちろん、高熱の真っ最中は避けた方が良いけど、悪寒がする風邪の初期や、解熱した後には、ぬるめのお湯で疲労しないように頭や首は水で濡らしたタオルで冷やしたりして、主に下半身を温めるようにすると良い。
     快適に寝るためにお風呂に入る時間帯を訊かれたので、就寝する2時間くらい前が目安ですと伝えた。
     眠気というのは、体温が一時的に温かくなってから冷えていく過程で生じるものだから。

     『キッズバファリンせきどめ』を購入したお客様に子供の年齢を確認したところ、3歳で主訴は咳の他に鼻水もあるというお話。
     『小青龍湯』も案内してみたけど、漢方薬の味を気にされていたので、生薬成分によって味が違うことを説明した。
     いずれにせよ今回は、『キッズバファリンせきどめ』が適応しない訳ではないので、そのままお買い上げ頂いた。
     でも子供用の薬を買われるときは案外、油断できないんだよねぇ。
     発熱用・鼻炎用・咳用と、効能も成分も違う薬を、子供にパッケージに描いてあるキャラクターの絵で選ばせちゃう親がいるんだもの。
     お菓子じゃないんだから、もう少し真剣になって欲しいと思うの……(;´・ω・)

     咳と唇の荒れの相談で、お客様が来店。
     特に薬の種類に指定は無く、風邪の後に咳だけが残ったというお話から、『麦門冬湯』を案内した。
     そして、唇の荒れには『ユースキンリップケア』を勧め、両方をお買い上げ頂いた。
     そうそう、胃の状態が唇に現れている可能性をお話して、食事を消化の良い物にするようにと伝えた。
     そういう意味では、『麦門冬湯』の効能は咳止めだけど、生薬構成は胃薬なので唇の荒れにも少なからず効果があるはず。