• タグ別アーカイブ: 葛根湯
  • 『ロキソニン』にこだわるのなら、その特徴と「痛みの原因」についても調べましょう

     お客様から子供用の風邪シロップを求められたけれど、7歳の子供で主訴は咳だけというので、症状に合わせることを提案し『ムヒこどもせき止め』を案内したところ、お買い上げいただいた。
     痰の引っかかるような咳をしてるとのことから、内臓が冷えている可能性をお話して、温かい物を積極的に飲ませるよう勧めた。
     冷凍食品コーナーなど寒い場所で買い物しているお客様が連れている子供の咳の音が気になっても、声をかけづらいんだよね。
     上は厚着させていても下半身が薄着で、お腹を冷やしてしまってるのが咳の原因かもしれないと思うと心配になってしまう。

    宇津こどもせきどめ

     若いお客様が『新コンタックかぜ総合』をレジに持ってきたけれど、喉の痛みだけで他に症状は無いというため、『ペラックT』を案内したうえで鎮痛剤を提案すると、以前に『バファリンA』を使っていたというので、それで充分とお話したところ『バファリンA』に変更となった。
     喉が痛いと感じたら、患部を刺激しないためにも早い段階で食事を消化の良い物に変更するようお話した。

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    ペラック
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     お客様から『ロキソニン』を求められ、薬剤師がいないため置いていないことを伝えたうえで、化学構造式の似たイブプロフェン製剤での代用をご提案したが、「ロキソニンが良い」とお帰りになった。
     うーむ、リスクも伝えるべきだったかもしれない。
     そもそも、なんの痛みに使っているのかも分からないし。
     確かに『ロキソニン』は、痛みを伝える信号の発信と、それを受信する双方を止めるから効果的ではあるけれど、それだけに大病の兆候を覆い隠してしまう可能性があるし、連用していると胃腸の血管を細くしてしまう副作用も危惧される。
     そして頭痛なら頭痛で、ズキズキするタイプの偏頭痛は胃の不具合と関係し、気持ちを落ち着かせる鎮静成分が足されている鎮痛剤が良かったり、締め付けられるタイプの肩こりと連動しているようなら鎮痛剤を使わずに上半身を温め血流を良くする『葛根湯』を選択することも考えられ、朝方に頭が重くて午後にかけて楽になるようなら血圧の影響があるかもしれず『釣藤散』が候補となる。
     また生理痛ならば、鎮痛剤に内蔵の働きを抑える成分を加えた専用薬もある。
     現在のところ、薬剤師のいる店舗で薬剤師の勤務時間にしか購入できない『ロキソニン』にこだわるのであれば、その特徴や自身の症状に合っているかかはもちろん、入手できない場合の代替薬の候補は検討しておいた方が良いだろう。

    【第1類医薬品】ロキソニンS(セルフメディケーション税制対象)(12錠)【ロキソニン】
     

  • 授乳中の奥さんと子供の健康に対する責任感を自覚してもらうには?

     お客様がトローチを見較べていたので声をかけたところ、奥さんが喉の痛みを訴えていて、乳中だからトローチをと思ったという。
     あうっ(^_^;)
     トローチだから安全ということは無いから、気をつけてもらいたいところ。
     そう思ったら、何か使っていたうえで買い足しにいらしたというのに、その銘柄を覚えていない模様。
     お客様、危機感が無さ過ぎでございます……。
     喉の痛みがあるのであれば消毒系のトローチを選んでも無意味なことを説明し、抗炎症剤の入った『マードレトローチ』と『パブロントローチAZ』を紹介し、前者は患部を冷やす桔梗が子供の便をゆるくしてしまうかもしれないため、後者をお買い上げいただいた。
     ちなみに、授乳中に飲める風邪薬として『葛根湯』が知られているが、入っている麻黄で子供が興奮して寝つかなくなる可能性はあるので、授乳した後に服用するのが望ましいと考えられる。
     お客様には、授乳によって体内が乾燥しているのかもしれないことを説明して、『麦門冬湯』を紹介した。
     本当はやはり患者本人に来てもらった方が良いのだけれど、小さい子供を連れては大変だろうから、ご主人が代わりに買いに来るというのは仕方がないところ。
     それだけにご主人には、奥さんと子供の健康に対する責任があるのです(`・ω・´)シャキーン

    【第3類医薬品】《大正製薬》 パブロントローチAZ 24錠

     若い男性のお客様が『ロートCキューブアイスクール』を購入されるさいに、目薬を点したら目を閉じて少し下を剥く方法を伝えたところ、目を閉じて目頭を強く押さえる方法をご存知だった。
     確かに良い方法であるものの、目頭を押さえるのは意外と手間がかかるのと、手が汚染されている可能性もあるため、目を閉じて少し下を向き時間を置くのであれば、その方が安全かつ効果的であることをお話した。
     まぁ、この辺りは好みと普段の運用の仕方にもよる。
     目薬を点す前に手を洗い、短い時間で済ませるのには、やはり目頭を強く押さえる方が良い。
     私が推している、目を閉じて少し下を向き5分ほど待つというのは、スマホで音楽でも聞きながらリラックスタイムを過ごす方法でもあるけれど、時間に余裕が無い時もあるだろうから。

    ロートCキューブアイスクール

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  • 突き指や捻挫で『冷えピタ』のような冷感商品を使うのは無意味です

     高齢のお客様が、ご主人から『龍角散ダイレクト』を頼まれたとのことで、売り場を案内したうえで主訴は咳だというため体内が乾燥してる可能性をお話して、『麦門冬湯』も紹介してみた。
     そのまま『龍角散ダイレクト』を購入されたけれど、ご主人は医者嫌いで、親族に医者がいるのに医者を信じていないという。
     お話を聞くだに、どうも頑固で大変そうである。
     こだわりがあるのなら、自分で薬を買いに来れば良いのに(´・ω・`)
     お客様から「漢方薬は効くのがゆっくりでしょ?」と訊かれたので、「風邪には葛根湯」という言葉があるように急性の症状には早く効くことを説明した。

     お客様から、中学生の子供が部活中に突き指をしたと相談を受け、『アイスノン』で冷やしているということから「良い対応です」と伝えたものの、明日が試合というため指導者の判断を仰ぐようお話して『バンテリンクリーミィーゲル』をお買い上げいただいた。
     突き指や捻挫で『冷えピタ』のような冷感商品を使う人がいるけれど、それでは全く追いつかないから駄目。
     『アイスノン』や氷水を使って、患部の感覚が無くなるまでしっかり冷やすのが肝心。
     痛みを伝達するプロスタグランジンなどの生成を抑えるのと、患部の周辺の血流が激しくなって血管の内側をこすり炎症するの防ぐためには、とにかく最初の段階で徹底的に冷やすと予後が違う。

     

  • 風邪の初期・中期・後期に使う漢方薬

     お客様が『柴胡桂枝湯』を購入されたけれど、患者はご主人で、肩から腹部にかけての痛みがあり、肝臓を心配した本人がネットで見て頼まれたそうだ。
     見立ては外れていないし、相談されれば私も『柴胡桂枝湯』を提案すると思うが、肩の痛みが心臓など他の部位の可能性もあるので、吐き気など他の症状が現れないか経過観察に注意するよう伝えた。
     本人は病院に行こうとも思っているというので、その前提があれば良いことを伝えた。
     ただ今回も、私の方がヒアリングしなければ、ネットで見た情報でそのまま薬を買われる事になっていたかと思うと、その点は心配ではある。
     自分で調べるというのは良いことだから、ネットで調べた次の段階としては買うのを人に頼まないで本人に店頭に来てもらいたいし、登録販売者や薬剤師に確認してから購入してもらいたいと思う。

     お客様が『葛根湯』『麻黄湯』を見ていて後者を購入されるので用途を尋ねると、普段から常備薬にしているとのことだったが、『柴胡桂枝湯』を知らないというため紹介した。
     『葛根湯』は風邪の初期に向いていて、この初期というのは症状が現れる前の段階のことである。
     例えば、「頭が痛い……気がする」とか「悪寒……かな?」という時に、早め早めに使うと効果的なのだが、上半身を温める作用があるため喉が痛い時に使うと余計ヒリヒリするし、咳があったら体内が乾燥してなお咳は激しくなり、発熱してから使うのでは遅すぎる。
     だから『葛根湯』は家に置いておくよりも持ち歩いて、「おかしい」と感じたら出先で飲んでしまった方が良い。
     そして発熱し始めて汗をかく前であれば『麻黄湯』を使い、体が風邪と戦うのを支援するのが効果的。
     また、風邪による関節痛にも適応するので、風邪の中期に用いることが多い。
     汗をかいた後には体力の低下を防ぐために、『柴胡桂枝湯』に乗り換える。
     特に現代薬には、吐き気のある風邪に対応できる物は皆無なので、発熱して吐き気があるのであれば『麻黄湯』を飛ばすか、あるいは『葛根湯』も使わずに、最初から『柴胡桂枝湯』で行くという方法もある。
     なにより『葛根湯』『麻黄湯』は胃への負担があるので、これらが使えるうちは若い証拠とお客様に伝えた。
     おっと忘れてはいけない、『葛根湯』は上半身を温める訳だが、その反対に上半身を冷やす『銀翹散』もある。
     悪寒や鼻水が無く、喉の痛みが主訴であれば、『葛根湯』ではなく『銀翹散』を使った方が良い。
     という訳で風邪に備えた漢方薬としては、『葛根湯』『銀翹散』を表裏一体の組み合わせとして風邪の初期に、発熱を伴う風邪の中期や関節痛に『麻黄湯』を、そして風邪の後期や体力の維持に『柴胡桂枝湯』が薬箱にあると安心である。
     特にお年寄りや疲労が溜まっている人の場合は、微熱だからといって風邪の初期だとは限らない。
     体力が足りなくて熱を出せないだけかもしれないため、微熱ならば『麻黄湯』で行くより『柴胡桂枝湯』で様子を見たほうが良いだろう。

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  • 喉の腫れは患部を冷やしたい、鼻水は体を温めたい、その時はどうする?

     『のどぬーるスプレー』を手にしたお客様から、喉の腫れや鼻水に使える漢方薬について尋ねられて、喉の腫れに振った『駆風解毒湯』を案内したかったけれど、うちの店には置いていないので『銀翹散』を案内し、お買い上げいただいた。
     お客様は、初期に『葛根湯』を服用して、鼻水への対処に『小青竜湯』へ切り替えたという。
     なるほど、だから鼻水の方は症状が弱くなっていたのかな。
     鼻水は体内が冷えて起こる症状だから、上半身を温める『葛根湯』や『小青竜湯』を使うのは間違っていないものの、喉の炎症を強めてしまうため、今は喉の腫れの方が優勢になってしまっているのだろう。
     今回の場合、本来なら喉を冷やす『駆風解毒湯』『銀翹散』は鼻水がある場合には向いていないんだけれど、優勢になってる症状に合わせることしにした次第。
     鼻水が出るのを抑えたい、でも喉の炎症も抑えたいという矛盾した症状の対処法としては、『葛根湯』『桔梗湯』を組み合わせるという方法もある。
     また、軽度の喉の痛みや声枯れに使える『響声破笛丸』を紹介すると、お客様もご存知だった。
     まぁ、普段から漢方薬を選択しているのなら当然か。
     家には『小青竜湯』がまだ残っているそうなので、鼻水に対処するために『銀翹散』と時間を離して併用することも提案してみた。
     もしくは鼻水の養生法としては、まずは内臓を温めることなので、積極的に温かい物を飲んだり入浴したりするのと、鼻水の分泌を抑えるために、酢の物やレモンなど酸っぱい味付けの食事をするように勧めた。
     酸っぱい物は、イメージしやすいと思うが皮膚を引き締める効果があり、それは分泌物を出す部位にも働く。

    駆風解毒湯

     お客様が『ルルアタックTR』をレジに持ってきたけれど、喉の痛み以外の症状は無いというため、鎮痛剤を提案して『バファリンA』に変更となった。
     総合風邪薬に入っている咳止め成分は、麻薬系と覚醒剤系であることが多いのに対して、『ルルアタックTR』は非麻薬系であるものの、咳が無いのであれば身体機能を低下させて症状を軽減するのは同じことなので避けたいところだったのだが、同時に4人のお客様が列に並ばれてしまったため詳しい説明ができず、喉が痛い場合の養生法についても伝えることができなかった。
     喉が痛いだけでは風邪とは限らず、胃炎を起こして喉の側に炎症が広がってきている可能性があるし、反対に喉の炎症が胃にまで降りてくることもあるので、どちらにしても炎症している患部を食べ物でこするのを避ける意味でも、噛まずに済む消化に良い食事をするのが大事。
     また、体の方は炎症することでウイルスと闘ったり材料を運ぶ血流を良くしようとする目的があるので、喉ごしが気持ち良いからと冷たいドリンクやサラダなどで冷やしてしまうと、体の方は「もっと炎症しなきゃ」と変に頑張ってしまうから、温かい物を飲食した方が良い。

     

  • 即効性のあるドリンク剤は体力を前借りしているだけ!! 使うタイミングも大事

     夫婦のお客様が、『ヒストミンゴールド液プラス』を購入され、直前に他の物も見ていたので『リポビタンD』などのタウリン系は瞬発力が必要な時に向いていて、持続力ならば『ユンケル黄帝液』のような生薬系がお勧めなことをお話しした。
     タウリンはもともと体内にあって、疲労したときに消費されるので、それを補えば疲れが回復すると考えられる。
     また、カフェインが入っている物が多く、カフェインは体力を前借りしているだけなため、後でまた疲労がやって来ることになる。
     だから、『リポビタンD』などは最後のラストスパート、コレが終われば後は休めるというタイミングが良い。
     一方、生薬の中には即効性のある物と遅効性の物とがあり、即効性のある物はやはり体力の前借りとなるのだが、遅効性の物が体を支えて後からの疲労を防いでくれるから、これから何かを始めるとか、まだ先が長いというときに適しているのだ。
     『ヒストミンゴールド液プラス』は生薬系で、そのうえカフェインが入っていないから体を内臓から休めて胃腸の働きをサポートする。
     飲んでシャキンッと元気にはならないが、身体機能を下支えするのでタウリン系の栄養ドリンクと異なり、後から疲労感が来るようなことが無い。

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     お客様が『イブA』を購入されるさいに、ヒアリングすると偏頭痛とのことだったので頭痛にも種類があることを説明した。
     偏頭痛で多くあるズキズキするタイプは胃の不具合と関係があって、胃の調子が悪くなると脳の周辺の血管が収縮し、その血管が開くと勢い良く流れた血液が血管内に摩擦を起こし、その摩擦によって炎症した血管の異常を痛覚神経が知らせる。
     だから偏頭痛が起きたら運動を控えて体を休めるとともに、消化の良い食事に切り替えることが対策となり、漢方薬の『呉茱萸湯』などと組み合わせれば鎮痛剤を使う頻度を減らせる。
     反対の関係あるのが肩こりと連動した締め付けられるタイプの頭痛で、こちらは体を動かして筋肉をほぐし血流を良くするのが改善策であるため、『葛根湯』が対応する漢方薬となる。
     朝方に頭が重くて、午後になるにかけて楽になるタイプの頭痛は血圧の影響が考えられるのだが、気をつけなければならないのは数値的に高血圧かどうかではなく、一日の中での血圧の変化に体がついていけないときに起こるため、『釣藤散』で調整するのが良い。
     お客様は、娘さん2人も一緒に使ってるというため、頭痛が同じ状態とは限らない事と、治験データからすれば市販薬はおよそ2/3にの人に効く物が多く、3人家族だと1人は効かないという事もありえるので、本人に買わせるのが望ましいとお話した。

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  • 肩こりの原因は様々、肩こりの薬も色々

     やや高齢の常連のお客様から、肩こりの相談を受けたのだが、今までなったことが無いというので、『コリホグス』と『ドキシン錠』の違いを説明して案内したところ、前者を試していただくことになった。
     具体的には、『コリホグス』の方は筋肉弛緩剤で肉体的に肩こりを軽減するのに対して、『ドキシン錠』は精神面に働きかけて緊張を解くのでストレス性に向いている。
     他に『独活葛根湯』を紹介したところ、仕事で下を向いているというので、頭はボーリングの玉くらいの重さがあり、それを斜めに支えるのには大変な力が必要なことをお話した。
     なかなか難しいかもしれないが、やはり背を伸ばして視線を落とすように作業するのが良い。
     ちなみに『独活葛根湯』は、上半身を温めて血流を良くする『葛根湯』に痛み止めとして独活(うど)を合わせた漢方薬。
    「独活の大木」なんて云われるコトもあるけど、役に立つんである、風評被害なんである。
     さらに、肩こりの漢方薬には『治肩背拘急方』というのもあって、市販薬では『コリッシュ』という名前で販売されている。
     この漢方薬の特徴は、処方構成が胃薬に近いこと。
     ストレスが胃にくると前かがみになり、首にかかる頭の重さで肩こりになるから、胃を治せば肩こりも解消するという訳だ。

    独活葛根湯

     やや高齢のお客様が『新ルルAゴールドDX』をレジに持ってきたけれど、主訴は咳で喉の痛みや鼻炎は無いというため、咳止めの薬を提案した。
     痰が引っかかるとのことから、『ブロン錠エース』を勧めて、試していただくことになった。
     同じブランドの『ブロン錠』の方は、咳をすると水様性の痰が出る場合に適している。
     ただお客様の咳は一週間以上続いているというので、胃炎など内臓の熱による体内の乾燥の可能性をお話しして『麦門冬湯』も紹介し、食事は消化の良い物に切り替えるよう勧めた。
     上半身を潤す咳止めの『麦門冬湯』は胃薬の処方に近く、つまりは胃を治せば咳が止まるという事でもある。

     

  • 人間の体は機械ではないから、前に使った薬がまた合うとは限らない……が

     お客様から頭痛の相談を受け、いつもは『イブA』を使っているそうで、「胃に優しいから」と今回は『バファリンA』を選ばれたけれど、主成分のアセチルサリチル酸の方が胃に負担がかかりだからこそ『バファリンA』には胃を保護する成分が入っていることを説明したところ、『イブA』を継続することとなった。
     もちろん『バファリンA』が悪い訳ではないものの、問題の無かった薬を乗り換える必要も無いので。
     とはいえ、人間の体は機械ではないから、前に使った薬がまた合うとは限らないし、別な薬の可能性を探っておくのも大事。
     また、そもそも頭痛にも種類があり対応が異なることをお話しした。
     例えばズキズキするタイプの偏頭痛は胃の不具合と連動していることが多く、鎮痛剤を使う他に食事を消化の良い物に切り替えると症状が軽減するし、漢方薬なら『呉茱萸湯』『五苓散』を使う方法も考えられる。
     頭が締め付けられたり目の奥が重く感じる緊張性の頭痛は肩こりと連動しやすいため、上半身を温めて血流を良くする『葛根湯』が鎮痛剤以外の対処方として使える。
     朝方に頭痛がしても午後にかけて楽になるようだと、血圧の影響が考えられ、この血圧は数値上の高血圧かどうかではなく、一日の中での変化の幅が関係し、『釣藤散』が候補になる。
     お客様は病院には1回行っただけというため、頭痛外来の検討を勧めた。

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     夫婦のお客様が来店して、『バファリンA』を購入される奥さんに他のバファリンと比較して間違っていないか確認すると、「本人が言うから」とのお返事だった。
     『イブシリーズ』は他の『イブ』も主成分のイブプロフェンは変わらないが、『バファリンシリーズ』は同じシリーズでも他の物は主成分が変わり、それを知らなくて教えると驚かれるケースが少なくない。
     患者はご主人で、主訴は肩の痛みだというので『葛根湯』も提案してみると腰痛もあり、血圧の薬を処方されているというので、医師に相談したかを尋ねたところ病院へ行くのはやめたそうで、ご主人とは会話が成立しなかった。
     何か病院で嫌なことでもあったのかねぇ。
     医師とは個人単位での相性もあるから、合わなかったのであれば他の病院に移った方が良い。
     お薬手帳を持ち歩くようお願いしたけれど、やはりご主人の耳には入らないようで、なんだか虚しくなってしまった。

     

  • 痛み止めの飲み薬には、鎮痛成分だけのタイプと鎮静剤入りのタイプとがあります

     お客様が『イブA』を購入されるさいに、無印と違って眠くなる可能性のある鎮静剤が入っていることを説明してヒアリングすると、頭痛に使っていて緊張型と偏頭痛の両方というため、頭を締め付けられるような緊張型の症状が起きているときには上半身を温める『葛根湯』を使ったり軽く体を動かしたりするのが効果的で、ズキズキするタイプの偏頭痛の方は胃の不具合と関係があるため、内臓も含めて体を休めるのが重要であることを説明した。
     頭痛だから食事を変えようという人は少ないかもしれないが、胃と関係する偏頭痛の時には消化に良い食事をするように勧めた。
     漢方薬を使うとすれば、『呉茱萸湯』『五苓散』が候補となる。
     朝方に頭が重くて午後にかけて頭痛が和らぐ人は血圧が関係していると考えられるため、繰り返すようなら病院を受診しておいた方が良い。
     適応する漢方薬としては、『釣藤散』『七物降下湯』などが考えられる。

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     夫婦のお客様から『OS-1ゼリー』の問い合わせがあり、品切れであることを説明し、他の経口補水ゼリーをお勧めしてお買い上げいただいた。
     腸は一度に受け止められる水分の量が決まっているので、液体よりゆっくりと胃に送られるゼリーを使うのは体の吸収の面で良い選択であることを伝えた。
     ただ、飲むのが高齢の父親だというため、 『OS-1』を入手したとしても他の経口補水液と比べて腎臓に負担がかかる内容なので、自己判断で飲ませずに医師や薬剤師、あるいは管理栄養士の指導で飲ませるようお話ししたところ、医師の往診があるというから、使う前には医師に相談するよう勧めた。

    OS-1ゼリー
     

  • 目薬や貼り薬なども成分によっては避けなければならない事項があります

     お客様から目の痒みの相談を受けたのだけれど、『アレグラFX』を服用しているというので、目薬の『アルピタットN』を案内すると購入を決められた。
     また鼻づまりもあるというので、内服薬を併用することはできないから点鼻薬を提案し『パブロン鼻炎アタックJL』を一緒にお買い上げ頂いた。
     鼻水と鼻づまりとでは起きている現象が違い、鼻水は内臓の冷えが原因で、鼻づまりは鼻の奥の血管が炎症して腫れているのが原因。
     点鼻薬では、鼻水ならナファゾリン塩酸塩の血管収縮作用で鼻水を抑え、鼻づまりはステロイド剤で炎症を抑える。
     実のところ『アレグラFX』や『アレグラ』は、症状が起きていないうちに予防薬として飲むのが効果的なので、一旦中止して『パブロン鼻炎カプセルSα』とか『新コンタック600プラス』などを服用して症状を抑えてから使った方が良いのだけれど、乗り換えない場合にはこうして目薬や点鼻薬を併用する。
     内服薬で併用できるのは漢方薬て、鼻水には体内を温める『小青竜湯』を、鼻水と鼻づまりを往復しているようなら『葛根湯加川きゅう辛夷』を、鼻づまり一辺倒で寝苦しいくらいなら上半身を冷やす『荊芥連翹湯』を、鼻が詰まって鼻汁が喉に落ちてくる場合は胃の不具合も考えられるので『辛夷清肺湯』を用いる。
     お客様には、腸と花粉症の関係のお話の他に、シャワーの浴び方や食事の注意点なども伝えたけれど、その途中で子供が呼びに来てしまった。
     花粉症は、体の自動防衛機構を担っている第二の脳とも呼ばれる腸が、花粉を誤って敵と認識し攻撃することによって起きる。
     つまり腸の機能が正常になれば、花粉程度は敵ではないと判断して症状が落ち着くのだ。
     じゃあどうすれば良いのかというと、腸が働きやすいようにしてあげること。
     普段の服装は下半身に厚着をしてお腹周りを冷やさないように気をつけ、ゆったりと入浴すると良い。
     もしシャワーのみで済ませる場合には、太い血管の通っている背中側に重点的に浴びたいから、いっそシャワーに背中を向けて髪や体を洗い、少しでも長く浴びるようにする。
     そして腸内環境を整えるために乳酸菌の豊富な物を飲食し、腸が消化で忙しくならないよう消化しやすいメニューで量を控えるのが養生法となる。

    パブロン鼻炎アタックJL

     幼児を連れたお客様が『ロートアルガードZ2』をレジに持ってきたので、授乳中は避けた方が良いことを伝えると、「目薬も?」と驚かれたため、目薬も目の裏側から喉へと流れて体内に入ることと、成分によってリスクが異なることを伝えた。
     目薬や貼り薬なども成分によっては避けなければならない事項があるため、気をつけてもらいたいところである。
     お客様には『サンテALn』に変更していただき、花粉症の養生法として腸との関係をお話をして、食べ過ぎに注意と伝えたたら、お客様の表情が曇った。
     あうっ、失言だったか……。

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