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栄養ドリンクは珍しい成分が高価なだけで、高い商品の効果が優れているとは限らない

 お客様から、ご主人が「疲れた」と漏らしているとのことでドリンク剤について相談を受け、目的と予算によることを説明した。

 参考の一つとしては、タウリンを主体とした低価格帯のドリンク剤は最後のひと頑張りとか、これが終われば後は倒れるだけといった時に向いていて、まだこれから先が長いとか、これから何かを始めるというように持続力が必要な時には生薬系を選んだ方が効果的なことをお話した。

 ただし、珍しい成分が高価なだけで効果が優れているとは限らないから、価格と効き目は必ずしも比例しないことを説明し、低価格帯では費用対効果の面で『リポビタンD』よりも期待できる『キューピーコーワαドリンク』を紹介したところ、お買い上げいただいた。

 今回はドリンク剤の質問だったので、体力はあっても気力の面で疲労を感じる場合の『補中益気湯』や、肉体的な疲労に対応する『人参養栄湯』に、精神面と肉体面の両方が疲れている時に用いる『十全大補湯』などを紹介できなかった。

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 常連のお客様が、以前から使っている『コムレケア』を購入するために来店した。

 お客様の話によると、夜中に足がつっても服用して5分くらいで効いてくるとのことだった。

 薬は自分で試すというのもなかなか出来ないので、こうして使用感を教えてもらえると助かる。

 ただ、お客様は夜中に薬を探して転んだというので、枕元に飲み水と一緒に置くよう勧めた。

 また、夜中に足がつるのは水分不足と考えられ、寝る前の水分補給も重要なことを伝えた。

 トイレに起きるのを嫌って寝る前に水を飲まないという人もいるが、血液中の塩分濃度が濃くなると排泄しようとして尿意を催すことがあるから、飲んだ方が良いのである。

 もちろん、飲み過ぎは禁物。

 目安としては、多くても100mlくらい。

 あと、冷たいと内臓を刺激して、やはり尿意を催す原因になるので常温が望ましい。

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「病院絶対に行かないマン」も困るけど、「病院に行ってるのに頼らないマン」も対応に困ります

 やや高齢のお客様から片足のむくみの相談を受けたけれど、患部が赤くなったとのことで詳しく訊いたところ、10年以上前に婦人科で甲状腺異常の治療を受けていたという。

 そして今回は皮膚科で塗り薬だけもらったというものの、薬を覚えておらずお薬手帳も無いうえ、皮膚科の医師からは婦人科の受診を勧められたという。

 症状だけで考えれば『防已黄耆湯』『当帰芍薬散』が候補になることをお話し、これらが保険の適用薬でもあることを説明して、私も婦人科の受診を勧めた。

 受診勧奨というのは難しいもので、ただ病院に行くよう勧めるだけでは納得してもらえず、そのまま病院に行かないということも考えられるため、次善の策を提案しつつ、「より良いのは病院を受診すること」という説明が必要だったりする。

 テキストには「受診勧奨しましょう」とは書いてあっても、患者さんに実行してもらうためのテクニックは載っていないので、自分で工夫するしか無い。

 受診勧奨は、決して「分からないから病院に行って」と投げ出している訳ではなく、治療方針を立てるためにも必要なこと。

「なんだか分からない」のを、少しでも手がかりを増やすのです。

 名探偵コナンも自分で推理するだけでなく、案外と足を使って探索し、いろんな人の話を訊いて回っているように。

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 お客様が『キンカン』をレジに持ってきたけれど、蚊ぐらいにしか効かないことを伝えた。

 成分からすると灼熱感と清涼感で感覚を誤魔化しているだけで、痒みや炎症を抑える成分は入っておらず、どちらかというと肩こりに使うほうが向いている。

 そう説明すると、痒み止めと抗炎症剤が入っている『液体ムヒS』の方に変更となった。

 ちなみに、『ムヒSクリーム』は『液体ムヒS』から抗炎症剤が抜いてあるので注意。

 その分、デリケートな肌には適している。

 同じジャンルの薬でも成分によって作用の仕方が違うし、同じブランド名の薬でも剤形が変わると処方も異なるから、まず相談していただいたほうが吉です。

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 同じく『キンカン』をレジに持ってきたお客様がいらしたので、内容の説明をしたところ、構わないとのことで、そのままお買いあげいただいた。

 薬は内容を理解したうえで、使っていただくのが一番。

 余計なことかもしれないが、こうして声をかけるのは続けていきたいとお思う。

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 高齢のお客様から『アリナミン』シリーズについて相談され、それぞれの違いを説明してみたが、そもそも人から勧められたとのことで、それがどのアリナミンかは分からないようだった。

 どんな関係の人かは知らないけど、薬じゃなくて専門家への相談を勧めてほしい(;´Д`)

 そして胃がんの治療を受けており、何か薬を処方されているというのだが内容は不明だったため、今回の目的は疲労ということから、『人参養栄湯』『十全大補湯』を紹介したうえで、近所の漢方薬に詳しい病院を案内した。

 下半身のむくみも気になるとのことだが、抗がん剤の影響かもしれないことをお話し、市販薬を買うのにもお薬手帳を持ち歩くよう勧めた。

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薬は効能に書いていない症状に効くことも

 疲労感と精神安定のために『十全大補湯』を継続していたお客様に、使っていた製品がメーカー終売になったことを伝え、同じメーカーの『十全大補湯』の別製品を案内すると内容の違いを心配されたためメーカーに問い合わせたところ、製造工程は全く同じとの返答を得て、乗り換えていただくことになった。

 また、イライラが軽減し足の痛みが抑えられるとのことで、その件もメーカーに訊いてみると、足の痛みに効いたのは冷えを取る効能が作用したのではないかとのことだった。

 薬は効能に書いていない症状に効くこともあり、好ましい効果を他の疾患に応用し、好ましくない効果が副作用と呼ばれる。

 お客様には、疲労が食欲にも及ぶようであれば『人参養栄湯』も候補になることを伝えたところ、以前に足の痛みには効果が無かったものの気持ちを落ち着かせるのに『半夏厚朴湯』を使ったことがあるというため、うちのお店には置いていないものの『神秘湯』を紹介した。

 『神秘湯』も精神安定の作用にプラスして、冷えを取る効果があるので。

 それから、今までは精神安定剤を使うのを怖がっていたそうだが、初めて病院で処方してもらったところ眠りの質が良くなったという。

 精神に作用する薬を使うことを、やたら危険視して恐怖感を煽る輩がいるが、使い方の問題なんである。

 虫刺されの薬をお客様から求められたので売り場を案内し、薬の強さが大きく分けて3段階あることを説明したところ、患者は子供で、蚊に刺されたにしては患部が腫れているというため、『ムヒアルファEX』を勧めて、お買い上げいただいた。

 手持ちの虫除けスプレーが効かないというので見せてもらったところディート3%の物で、これが濃くなると医薬品扱いになることを説明し、体に吹きかけるのではなく、掌に出して直接塗る方法を教えた。

 それから家に『キンカン』があるとのことだが、『キンカン』には痒み止めの成分が入っておらず、灼熱感で痒みを誤魔化すだけなので、弱い痒みにしか効かないことを伝えた。

 個人的には、『キンカン』は肩こりに向いてると思う。

 

患者さんへ質問と提案の仕方に悩みます

 高齢のお客様が来店し、以前にうちのお店で自分で『十全大補湯』を選び購入したとのことだったが、メーカーが同商品を終売してしまったことを伝え、容量の多い物が入荷予定であることをお話した。

 すると、『帰脾湯』は無いかと尋ねられ、置いていないため『加味帰脾湯』を案内してみたけれど、特に漢方薬に詳しい訳でもないようだった。

 『帰脾湯』は気持ちが落ち込んだりしがちな場合に適応し、『加味帰脾湯』はそれにイライラが加わる場合に向いており、寝てもウツラウツラして寝た気がしない場合の寝つきの悪さにも使える。

 主訴は貧血で、不眠は思い当たるようでもあったため『牛車腎気丸』も紹介してみたものの、そちらには関心を示されなかった。

 『加味帰脾湯』の購入を決められたが、お会計の段になって降圧剤を服用してると分かり、調べたところその薬が貧血の原因のようにも思われたので担当医に相談してみるよう勧めてみたが「言いにくい」とのことから、近くの漢方薬に詳しい病院を紹介した。

 よく「血圧を下げる薬を飲んでる」というお客様に内容を尋ねても覚えておらず、まるで降圧剤が一種類しか無いような無頓着な返事をされるけれど、結果は同じでも利尿作用で水分を少なくする物もあれば、血管を拡張する物もあり、血液をサラサラにする物もあって作用機序が違うから、他の薬との併用を考えるうえで薬の特定は重要。

 しかも今回の場合は、副作用の項目に貧血の発現が起こりやすいとあったので、やはりその情報は無視できない。

 お客様から貧血の相談を受け症状を確かめると、落ちるようなタイプだそうなので『ファイチ』を案内すると、家にあるとのことだった。

 病院には行くつもりだから、一時的に別な薬を使いたいというため、漢方薬を提案すると病院から処方されている物と重なっても大丈夫かと訊かれ、それが『加味逍遥散』だと分かり、飲み合わせは成分によることと、『加味逍遥散』自体が貧血に適応することを説明すると、急に苛立って「そんな曖昧なことなら病院に行くからいいです!」と怒られ、他の雑貨の買い物をして帰られた。

 ううん、『人参養栄湯』『加味帰脾湯』を紹介しようと思っていたんだけど、タイミングを逃してしまった。

 イライラのし具合からすると、やはり『加味逍遥散』が適するように思えるのだけれど、それが効いていないと感じていたのだとすれば、「貧血に適応する」という説明がマズかったか。

 先に、『人参養栄湯』『加味帰脾湯』の方を紹介するべきだったかもしれない。

 質問の種類、提案の順番、それらの選択が難しい……(´・ω・`)

 

受験の緊張緩和は親子で一緒に

 『十全大補湯』を購入される常連のお客様から、サプリメントの『グリシン』について本当に安眠できるのか質問された。

 最小のアミノ酸にどんな効果があるのか疑問とのことだったが、神経伝達物質であることと単純に穏やかな甘味で神経が安らぐ可能性はありますとお話した。

 まぁ要するに、甘い物であればグリシンである必要は無いのだけれど。

 何しろどんな食べ物も、一旦は分解されてアミノ酸になるのだから。

 カルシウムを飲んだからといって、取り込んだカルシウムがそのまま使われる訳ではないし、魚を頭から食べたからといって脳みそが人間の脳の材料になる訳でも無いヽ(´ー`)ノ





 夫婦の客様が来店し、始めにご主人から『イビキスト』について尋ねられ売り場を案内したが、イビキには加齢による喉の奥が垂れ下がって鳴る低音のタイプと、鼻腔で鳴るタイプの2種類があり、『イビキスト』は後者に適することをお話しした。

 鼻をかむと鼻血が出やすいそうなので合うかもしれないと伝えると、購入を決められた。

 他に娘さんの頭痛の相談を受け、『ロキソニン』と『イブ』が効かなかったというので、系統の違う『バファリン A』を試してみることを提案した。

 ただ、頭痛は締めつけられるタイプのようなので、緊張型の頭痛は血圧も関係する可能性をお話して『釣藤散』を紹介した。

 すると、もちろん年齢的に高血圧ではないと否定されたが、『釣藤散』のパッケージに書いてある高血圧とは、数値上のことではなく、1日の中でのその人の変化の話である。

 奥さんは、『呉茱萸湯』のパッケージに書いてある「吐き気を伴う頭痛」の表記に関心を示されたので、ズキズキするタイプの頭痛は胃と関係することを説明し、娘さんが受験生とのことから『半夏厚朴湯』を紹介すると、『釣藤散』と一緒に購入された。

 『半夏厚朴湯』は発表会に出るとか試験のように緊張してしまう時にリラックスさせる効果があるのだが、受験生の親が使うこともあることを伝えた。

 というのも緊張性のストレスというのは、家族など身近な関係にある人へ伝播してしまいがちでがあるからだ。

 なので『半夏厚朴湯』は、昔から親子で飲むと効果的とされている。

 奥さんから、『釣藤散』『半夏厚朴湯』を一緒に飲ませて良いかと尋ねられ、問題は無いものの効果が薄くなることは考えられるため、一時間程度は離して服用するように伝えた。

 

精神疾患に薬を使うのを全面的に反対する人の害は?

 やや高齢の常連のお客様から、酵素の商品について尋ねられた。
 手には雑誌の切り抜き記事を持参され、血流を良くするというような内容だったが、商品を案内すると「高いね」と言われたため、漬け物や干物を食べていれば不要と考えられることをお話しした。
 すると、「そう云ってもらえると助かる」と言われた。
 酵素自体が栄養になるわけじゃなくて、あくまで体内に取り込んだ物質を活性化するための物で、燃料が不足したりエンジンのメンテナンスが不十分だったら、そんな物が増えたところで役には立たない。

 疲労に『十全大補湯』を買われる常連のお客様から、『ドキシン錠』と『コリホグス』の違いを質問された。
 『ドキシン錠』の主成分である『メトカルバモール』はメフェネシン系の筋弛緩薬で、精神安定薬の『メプロバメート』に似ており、筋肉の痙攣を抑え精神安定作用がある。
 一方、『コリホグス』の主成分である『クロルゾキサゾン』はクロルメザノンに類似しており、筋肉のこわばりを取ることを説明した。
 一見似ているようではあるが、筋肉に力が入らなくするのと、固くなった筋肉をほぐすのとでは違う。
 また、『ドキシン錠』には『トコフェロール』が入っていて、血行促進作用があることを伝えると、『ドキシン錠』をお買い上げいただいた。
 そういえば、精神疾患に薬を使うのを全面的に反対する人は、こういう筋肉弛緩剤を精神安定剤として使う場合の薬については、どう考えてるんだろうか。
 筋肉弛緩剤として使うのは良くても、精神安定剤に使うのは駄目なのだろうか。
 また、漢方薬の『柴胡加竜骨牡蛎湯』『抑肝散陳皮半夏』などはどう考えるのか。
「私は勉強しました」とか「薬が駄目なことは、調べればおのずと分かることです」とか、ネットでの書き込みなんかを見ると、どうも成分による作用機序を理解してるとは思えないんだけど。
 本人が大変な経験をしたとしても、それはあくまで個人の体験であって、他の人までも適切な治療から遠ざけるようなことは謹んでもらいたい。
 医療関係の裁判は難しいとはいえ、それでも医師は患者への治療に責任を持っている。
 一方、薬の使用どころか医師の治療からも患者を遠ざけようとする輩は、法的にも道義的にも責任を負うことが無いのだから、無責任もいいところである。

 

胃炎には2種類あります

 『ペラックT』をレジに持ってきたお客様から、「14歳の子供だけど、体格いいから大丈夫よね」と尋ねられ、この薬自体は大丈夫ですと答えたが、薬の年齢制限は成分による脳への影響や内臓への影響で指定だったり、単純に剤形の飲みにくさだったりと、理由が違うこともあることを説明した。
 中には、体格さえ良ければ年齢制限があっても大丈夫と考えるお客様もいるので、この点は注意喚起が必要だ。
 その子供は、3日くらい前から喉が痛むと訴えていて、外から触っても分かるくらい扁桃腺が腫れていると言うので、食事を胃に優しいものにとお話ししたら焼肉を食べたとのことだった。
 ありゃん(;´∀`)
 喉の炎症は、胃にも広がって胃炎を起こすことがあり、胃炎を起こすと消化力が落ち、それによって免疫力も落ちて風邪に進行してしまうことがあるから、喉が痛くなったらすぐに消化の良い食事に切り替えるのが良いのだけれど。

 お客様から、肝臓疾患に適応する『ネオレバルミン』と処方薬との併用について質問され、お薬手帳を持参していたので調べてみると、処方薬は制酸剤と精神安定剤で、『ヘパリーゼ』は担当医から許可されており、飲むと効いた感じがするとのことだった。
 『ネオレバルミン』も大丈夫と考えられるが、睡眠の状況や感情の状態からすると、そもそも肝臓は悪くないと思われることをお話しした。
 ちなみに肝臓を悪くして現れる症状としては寝るまでに時間がかる入眠困難や、感情面ではイライラしがちになり、そのうえで疲労を感じることが多い。
 お客様の主訴は、だるさということで疲労感であるものの、制酸剤は胃炎に対して処方されているらしく、その胃炎にしても、 亢進(働き過ぎ)によるものと減衰(疲労)によるものとで2種類ある。
 簡易的に鑑別する方法としては、水を飲んで楽になる場合には亢進の胃炎であり、お湯を飲んで楽になるようなら減衰による胃炎と考えられる。
 そしてお客様の胃炎は疲労によるものと考えられるので、肝臓に働きかけるより胃腸の働きを助けたほうが良さそうなので、『十全大補湯』『人参養栄湯』、そして『補中益気湯』を紹介した。
 すると、『補中益気湯』は処方されたことがあり、 効いた感じがしなかったという。
 『補中益気湯』は名前の通り、気(エネルギー)を循環させるのが主な働きなので、その効果は感じにくい。
 ただ、お客様の顔色や弱々しい話し方の様子からは、『人参養栄湯』が適応しそうなため、担当医に相談してみるよう提案した。
 本日はお買い上げは無しだったが、精神不安が強いように見受けられたので、受診してる科目が違っても気になることは担当に相談するよう伝えた。

 

映画で「これは独り言だが……」と聞こえるように云うシーンが好き

 各種の『のどスプレー』を次々と手にしているお客様がいたので声を掛けてみると、ヨード系を避けたいというお話。
 詳しく訊いてみたら、高校生の子供が『橋本病』だそう。
 となると、アズレン製剤以外はポピドンヨード製剤だから、どれを選んでも同じこと。
 そう説明したうえで症状について確認したところ、喉の痛みではなく咳払いが多いという。
 橋本病自体は「慢性甲状腺炎」だから、抗炎症のアズレン製剤が無駄になることは無いだろうけど、同時に「慢性」に繰り返し使うのも問題がある。
 細菌などと戦う甲状腺炎と違い、自己免疫の異常によるものだから、炎症で体内が乾燥しているようなら『麦門冬湯』で上半身を潤したほうが良いし、自己免疫の異常はストレスとも関係しているため『半夏厚朴湯』で気道を開いたほうが咳払いも抑えられるのではないか。
 両方を紹介して、担当医に相談してみてはと提案してみたけど、「漢方薬は駄目だと思う」という返事。
 これが、「漢方薬は効かないと思う」という意味なのか、それとも「子供が漢方薬は嫌がる」という意味なのか、ちょっとニュアンスが掴めなかった。
 結局、「自分も使うから」とアズレン製剤の『のどスプレー』を購入。
 仮にも、ノズルを口の中に入れて使う物を共有するのは避けて欲しいんだけどなぁ(^_^;)
 あまり深くまで立ち入って地雷を踏むのみも怖いから引いてしまったけど、やはりその点は注意しておくべきだったかも。
 できれば、本人が直接店頭に来てくれると良いんだけどねぇ。
 漢方薬に限らず、「粉は駄目」とか「錠剤は駄目」といった剤形ですら、本当に本人がそうなのか、親の思い込みなのか分からないし。
 そもそも今回も、主訴の咳払いについての薬を、本人が望んで親が買いに来たのか、本人の意志とは関係無く親心で買いに来たのかも分からないもの。

 
 以前に、病院で処方された『柴胡加竜骨牡蛎湯』が合わないというお話に『十全大補湯』を紹介して試して頂いたら適応したらしく、それから何度か買いにいらっしゃるお客様から、今日は『ドキシン錠』が鎮痛剤として使えるか質問された。
 あれ?
 デジャヴ?
 と思ったら、確かに数日前に他のお客様からも訊かれていたのを後で日記で確認した。
 主成分のメトチカバモールは筋弛緩剤で、配合されているエテンザミドが炎症を抑えるものの、鎮痛剤として考えていると期待した効果は得られないかと思われますと説明したうえで用途を尋ねると、椎間板ヘルニアと診断されていて、病院からは鎮痛剤が処方されているそう。
 そして担当医からは、自然に治るのを待つしかないと云われているらしい。
 ふむぅ、そういう事でしたら担当医に『ドキシン錠』を使って良いか相談してみてはいかがでしょう。
 鎮痛剤と併用しても悪くないはずで、もしかすると同じような別な薬を処方してもらえるかもしれませんし。
 もし相談されるなら、『疎経活血湯』もどうですかねと紹介したら、そのまま購入されてしまった。
 あうっ(;´∀`)
 信頼していただけるのは有り難いですが、あまり簡単に飛びつかれると、それはそれで困る……。

 お客様から、「インフルエンザの予防になる物を」とリクエストされて答えに窮する。
 インフルエンザの予防は一般的には、うがいと手洗いという事になるけど、実は厚生労働省では手洗いは推奨していても、うがいは推奨していない。
 うがいが無駄というよりは、実際に効果的に運用するためには1時間ごとにうがいをしなければならず、実用的ではないというのが理由の一つらしい。
 それならマスクで、感染する機会を減らし、かつ口の中に湿度を保って体温でウイルスの活動を抑制するほうが効果が期待できる。
 そういうお話をしてみたら、そういう予防ではなく、もっとダイレクトな内服薬での予防を求められた。
 あうっ、なおさら無理ですよぅ(;´Д`)
 じゃあね、あくまで効くとは言えません。
 効能として、明言できません。
 ただ、人間の免疫機能の約6割は腸が担っているとされています。
 そして、肝臓が解毒作用を司っています。
 だから、病気への抵抗力を高くするという考え方の一つとして、胃腸と肝臓を助けるというのがあります。
 そこから、『柴胡桂枝湯』を常備しておき、疲労を感じたときに体力の低下を防ぐのを目的として使うという方法がなきにしもあらずです。
 それ以上は……、ムニャムニャ(´~`)
 胃腸炎にも使えるという点を伝えて、お買い上げ頂いた。
 ことに現代薬の風邪薬には、「吐き気」に対応した物は存在せず、ほぼ『柴胡桂枝湯』一択なので常備薬として手元に置いて損は無いという話を付け加えた。
 対抗は、『かっ香正気散』かな。
 『かっ香正気散』は、夏バテで胃腸が弱った時の風邪に向いているのに、マイナー過ぎて売れた試しが無いけど。

 

同じ食材を違う調理法で摂るのが効果的

 以前に、『十全大補湯』試して頂いたお客様が再訪。
 ドンピシャで適応したらしく、やはり『柴胡加竜骨牡蛎湯』『半夏厚朴湯』が駄目だったとなると、下半身と血流に働きかける物が合うのかもしれない。
 ただ、普段あまり出る物ではなく、このあいだ買って頂いた分で品切れの入荷待ちなため、生薬構成の近い『人参養栄湯』を紹介した。
 また、『補中益気湯』を知人が使っていたそうで興味を持たれたけど、「気力を益す」という名前が表しているように、気力が出ないほど疲労している時でないと、効果は感じにくいだろう。
 本日のところは『十全大補湯』の入荷を待つとのことで、『ハイクタンD』のみを購入された。

 やや高齢のご夫婦から、ファンケルの『えんきん』と他社の『ブルーベリールテイン』の効果について質問された。
 『えんきん』は「機能性表示食品」なので、メーカーを信頼できれば効果も期待できることを説明した。
 勘違いしている人がいると困るから付け加えると、この「機能性表示食品」というのは効果を国が保証するものではない。
 あくまで、メーカーか独自のデータに基いて効果を証明する用意があるという曖昧なもの。
 一応の審査はあるけど、書類審査みたいなものなので、メーカーが信頼できるかどうかという、ほとんどなんの参考にもならないというのが私の感触。
 そして、ブルーベリーが目の機能を一時的に回復することについては、眼科医の間でも既知のことであるらしい。
 ただし、あくまで摂取直後の一時的なものだそう。
 そう説明すると、ひとまず試してみるとのことで両方を購入された。
 また、他に『キューピーiPLUS』を購入しようとされ、二人で一緒に使うというお話だったけど、サプリメントを摂るのであれば不要と考えられることと、体質な疲労の度合いが違えば夫婦でも合わないことがあるため、実際に服用後には検証が必要なことをお話した。
 すると、家には『キューピーゴールドαPLUS』かあるというので、なおさら『キューピーiPLUS』は要らないと思われることを伝えたところ、『キューピーゴールドαPLUS』を追加購入された。
 それから、食事で栄養を補うことを勧めると、自家製の野菜ハチミツジュースを飲んでいると言われた。
 悪くはないと思うものの、よく云われる「熱でビタミンが破壊される」というのは一部正しく一部間違っている。
 例えばビタミンAは熱で壊れやすいが、ビタミンAになるベータカロチンは熱には比較的強く、脂質と一緒に摂取すると吸収率が上がるから、ニンジンは生ジュースより油で炒め物にしたほうが良いと考えられる。
 これらを栄養素別に考えると結構複雑だから、生だけで摂るとは考えずに、同じ食材を違う調理法で摂るのが、より効果的くらいに緩く考えるのが現実的だろう。
 なので、お客様にも生ジュースの効果自体は否定せずに、栄養を摂る幅を広げましょうとお話した。
 そういえば次郎がまだ幼児の頃に地元の大きめの病院に連れて行った時に、奥さんが野菜ジュースを飲ませていることを医師に言ったら、鼻で笑われて「そんなの役に立たないよ」と言われたけど、待合室に『ゲーム脳の恐怖』を執筆した森昭雄教授の妄言を張り出しているような病院の医師に言われたくはないわと思った( ̄^ ̄)
 

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市販薬の「効能」の意味

 常連のお客様が以前に私が勧めた『ハイクタンD』をまとめ買いされようとするので、どうかしましたかと尋ねると疲れが抜けないとのこと。
 もともと精神不安があり病院での治療も受けているため、お薬手帳も拝見したところ漢方薬も幾つか処方されていた。
 しかし、今まで肝臓に働きかけてイライラを鎮める『柴胡加竜骨牡蛎湯』や、緊張を緩和させ気管を開く『半夏厚朴湯』を使ったことがあるものの、どれも良い結果を得られなかったそう。
 ふむぅ、本格的に体質や生活環境を元に適応する漢方薬を探る『弁証論治』をした方が良いと思うのですが。
 担当医は親切に話を聞いてもらえるらしく、なかなか他の医師を頼るという気になれないらしい。
 『柴胡加竜骨牡蛎湯』は肝臓を助けるとはいえ、イライラを鎮めるという点では上半身に作用するとも考えられ、上半身に作用するというのは『半夏厚朴湯』にも共通する。
 ここは一つ方向性を変えて、『十全大補湯』はどうでしょうと提案してみた。
 漢方で言うところの、気・血・水の面倒を見ることから「十全(完全)に大きく補う」とも、「十の生薬で全てを大いに補う」とも云われている漢方薬で、病院では手術後の回復期に処方されることもある、体の土台を支える処方。
 ただし注意点もあって、胃腸機能が極端に低下している時には使えない。
 つまり、疲労はしていても食欲はあるのが使用条件となる。
 興味を持たれて試して頂くことになったので、担当医には報告するようお願いした。
 そしてお会計の後に、本人の興味なのか仕事が関係しているのか、『ボルタレン』や『ロキソニン』の作用機序を化学構造式の面から質問されて困った。
 あうっ、そこまでの知識はありません(^_^;)
 この仕事に就いてから、初めてそんな質問を受けたよ……。

 『オロナインH軟膏』を求めて来店したお客様に売り場を案内すると、怪我から火傷から万能薬のようなことを言われるので用途を尋ねたら、洗い物での手荒れに使っているという。
 ワセリンが入っているから水は弾くけど、基本的には消毒薬に過ぎないため、皮膚のケアにはならない。
 実際に手を見せてもらったら、明らかに皹(あかぎれ)の状態。
 効くと信じている物を「効きませんよ」とストレートにも言えず、薄手の手袋をしたり、そのつど洗わないで浸け置き洗いにするよう提案してみたけど、手袋は装着するのが面倒なのと外した時の匂いが嫌で、洗い物を溜めるのも気分が落ち着かないそう。
 それではやはり皮膚のケアが必要なことをお話すると、化粧品のハンドクリームを使っているという。
 でも患部の状態を見ると、皮膚の再生が追いついていない。
 そのため、血行促進が必要なことを説明して『ヒビケア』などを案内してみたが、効能に書いてある症状が全て該当しないとならないと考えているらしかった。
 それでいて、『オロナインH軟膏』には多くの効能が書いてあるのは信じているのだから、その心理が良く分からない。
 『オロナインH軟膏』に多くの効能が書いてあるのは、いわば主な効用が消毒で、外傷なら消毒が適応しない訳が無いから該当するだけ。
 そして市販薬というのは、症状の緩和が目的であって必ずしも治療目的ではないため、完治しなくても一定の効果があれば効能として認められる。
 つまり、繰り返しになるけど、外傷に消毒が一定の効果があるのは当たり前。
 でも、同時に緩和が主な目標だから、長期的な継続状態ならば、病院を受診するなりして治療は検討した方が良い。
 現に、お客様の手荒れの状態は、うっすらと血が滲んでいる。
 しかし、『オロナインH軟膏』の効能に「しもやけ」とあり、自分はしもやけにも使っていて、やはり「なんにでも効く」のではないかと言われる。
 む~、患者さんを論破したい訳じゃないから強く否定はできない、かといって症状が改善しないのを放置しておいて良いものかと悩む。
 一応は、内服薬に『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』も紹介してみたけど、やはり興味は持たれず、受診勧奨も気乗りしない様子。
 病院に行ったという話が出てこないから、病院を回って諦めたというのでも無さそうだし。
 そう思っていたら、唐突に黒ジンジャーのサプリメントを飲んでると言われた。
 血行改善のために、という事だろうか?
 にしても、患部を見る限りじゃ効いてないんじゃないかと……。
 『オロナインH軟膏』はお買い上げ頂いたけど、何か他に良いアプローチは無かっただろうかと自問自答。
 頭では、患者さんの希望に沿うのが鉄則で、「助けよう」などと考えるのは思い上がりだと分かってはいるんですが(-_-;)

 
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