精神疾患に薬を使うのを全面的に反対する人の害は?

 やや高齢の常連のお客様から、酵素の商品について尋ねられた。
 手には雑誌の切り抜き記事を持参され、血流を良くするというような内容だったが、商品を案内すると「高いね」と言われたため、漬け物や干物を食べていれば不要と考えられることをお話しした。
 すると、「そう云ってもらえると助かる」と言われた。
 酵素自体が栄養になるわけじゃなくて、あくまで体内に取り込んだ物質を活性化するための物で、燃料が不足したりエンジンのメンテナンスが不十分だったら、そんな物が増えたところで役には立たない。

 疲労に『十全大補湯』を買われる常連のお客様から、『ドキシン錠』と『コリホグス』の違いを質問された。
 『ドキシン錠』の主成分である『メトカルバモール』はメフェネシン系の筋弛緩薬で、精神安定薬の『メプロバメート』に似ており、筋肉の痙攣を抑え精神安定作用がある。
 一方、『コリホグス』の主成分である『クロルゾキサゾン』はクロルメザノンに類似しており、筋肉のこわばりを取ることを説明した。
 一見似ているようではあるが、筋肉に力が入らなくするのと、固くなった筋肉をほぐすのとでは違う。
 また、『ドキシン錠』には『トコフェロール』が入っていて、血行促進作用があることを伝えると、『ドキシン錠』をお買い上げいただいた。
 そういえば、精神疾患に薬を使うのを全面的に反対する人は、こういう筋肉弛緩剤を精神安定剤として使う場合の薬については、どう考えてるんだろうか。
 筋肉弛緩剤として使うのは良くても、精神安定剤に使うのは駄目なのだろうか。
 また、漢方薬の『柴胡加竜骨牡蛎湯』『抑肝散陳皮半夏』などはどう考えるのか。
「私は勉強しました」とか「薬が駄目なことは、調べればおのずと分かることです」とか、ネットでの書き込みなんかを見ると、どうも成分による作用機序を理解してるとは思えないんだけど。
 本人が大変な経験をしたとしても、それはあくまで個人の体験であって、他の人までも適切な治療から遠ざけるようなことは謹んでもらいたい。
 医療関係の裁判は難しいとはいえ、それでも医師は患者への治療に責任を持っている。
 一方、薬の使用どころか医師の治療からも患者を遠ざけようとする輩は、法的にも道義的にも責任を負うことが無いのだから、無責任もいいところである。

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精神疾患に薬を使うのを全面的に反対する人の害は?」への2件のフィードバック

  1. 薬は治すわけではありませんが、コントロールは必要です。現場経験の無いネット知識の医療マニアの方の解説が一番害になります。

     

    1. 自称「勉強しました」は、頭の痛い問題です。
      あの人達は、正義感と承認欲求の高さで、いくらでも「変なやる気」が湧いてきますからね。
      こちらは、相手をして得られるものは無いし、あの人達は「専門家に反論される自分スゴイ!!」で、ますます元気に……(;´Д`)

       

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