• タグ別アーカイブ: 桔梗湯
  • 夏場の半身浴は逆上せないように

     小学校高学年の息子さんの咳にと、お客様が来店。
     夜寝る前と明け方に咳をしているものの、咳き込むほどではないという。
     『五虎湯』を検討したけど、花粉症があるそうなので、異物に対して喉が反応しているのかもと考え、『麦門冬湯』の方を勧めた。

     『のどスプレー』のアズレンをお客様がレジに持っていらしたけど、症状を尋ねると喉の痛みが強いようなので、ポピドンヨードの方を勧めた。
     ただ、勧めておいてなんだけど、粘膜の修復を考えるとアズレンの方が適しているとも考えられるんだよねぇ。
     ポピドンヨードは殺菌力が強い一方、アレルギーを起こす人もいるから、注意が必要だったりするし。
     だから個人的には、『桔梗湯』や『駆風解毒湯』なんかの内服薬の方を勧めたいところ。
     でも、喉が痛い時には『のどスプレー』という人が多いため、一応は本人の希望に沿う事に。
     ただ、『のどスプレー』に拘る割には、中身については知らないというか興味を持っていないというか、調べたり質問したりというのが無いのが不思議ではある。

     やや高齢のお客様が、大正製薬の『爽和』をレジに持ってこられた。
     『爽和』は『安中散』『四逆散』の組み合わせで、主に外的要因によるストレス性の胃腸障害に適している。
     念のためストレスの内容を尋ねたところ、仕事上でのトラブルに起因するようだから、適応するだろう。
     ビールが好きという話から、食べる前の一杯は避けるようアドバイスしようと思ったら、ちゃんと食事の途中から飲むようにしているそうな。
     おおっ、それは良いですね(・∀・)
     最初に冷たいビールを飲んでしまうと、胃の機能を低下させてから食べる事になるから、消化に良くない。
     それは是非、続けましょう。
     一方、お風呂は5分と入っていないという。
     ぬるめのお湯で半身浴をして内蔵を温めると、ストレスの軽減になりますし、胃の働きを助ける事になりますよん。
     とはいえ、この季節の長湯は逆上せても困るから、頭を濡れタオルで冷やすか、風呂場の扉を開け放して入るのが良いでしょう。
     そんな話を付け加えておいた。

     

  • 持病や常用している薬をプロフィール欄に書いておくというのはどうか

     成人男性からの頼まれものという事で、喉の痛み止めの薬を求めてお客様が来店した。
     本人が症状を感じたのは今朝かららしく、頭重や悪寒などの症状は無い模様。
     頼まれ物の場合、確認した情報がどこまで正しいのか判断がつきかねる。
     厳密に言えば、売っちゃいけないんだろうなぁ。
     という訳にもいかないので、適応しそうな薬をチョイスする訳ですが。
     お腹は丈夫らしいので『桔梗湯』を候補にしたが、一緒に『駆風解毒湯』も案内したところ、買いに来られた方の判断で『駆風解毒湯』をお買い上げ。
     どんな判断が働いたのかが不明で、やっぱり戸惑ってしまう。
     人に頼む時も、人から頼まれる時も、最低限「現在一番苦しい症状」と「それは何時からか」の2点と、プラスアルファで「以前に同様の症状で使用した薬の成分」はチェックしておいて欲しい。
     まぁ、覚えておくのは難しいだろうから、最近ならSNSをやっている人は、使用した薬と状況を投稿してみると良い。
     後で自分の投稿を検索したりして調べられるし、親しいフォロアーさんが覚えておいてくれるかもしれないので。
     よほど隠したい持病でなければ、公言しておくのは自分の安全対策の一つとして有効でしょう。
     例えば、誰かと一緒に出かけた先で救急車で運ばれるような事態になって、自分の意識が無い時には、相手が救急車に同乗して救急隊員から、色々と質問を受けるというケースは、現実的にありえる。
     持病や、常用している薬のことなどは重要な情報だ。
     ……ああ、プロフィール欄に書いておくというのもアリかもしれないな。
     悪用されるケースは、どうなんだろう?
     悪意を持った相手から、アレルゲン物質を食事に盛られるとか?
     無くも無いだろうけど、公言していれば他の人たちが気をつけてくれるかもしれないし、私はメリットしか考えられない。

     高齢のお客様が、膝の痛みの相談で来店。
     コレステロール値が高くて通院しており、『グルコサミン』を紹介してほしいという。
     うん?
     膝の痛みでの通院ではないので?
     そう尋ねてみたら、病院からは『加味逍遙散』が処方されている事が分かった。
     コレステロール値が高いのと、どう結びつくのか分からない。
     更年期障害や、不安神経症で通院しているとかではないのか。
     こういう時、どこまで突っ込んで尋ねて良いのかも迷いどころ。
     ひとまず措いておいて、膝の痛みについての方を詳しく尋ねてみる事にする。
     すると、「温めると楽になる」という事と、「座る時がツライ」という事が分かった。
     即座に頭に浮かんだのは、『桂枝加朮附湯』だった。
     ただし、『桂枝加朮附湯』は血流の面倒までは見てくれないだろうから、患部に痺れ感があれば『疎経活血湯』も候補になるものの、痺れ感は無い様子。
     温めて楽になるというのだから、冷えが原因と考えれば、高齢者でもあるし『牛車腎気丸』という手もあるか。
     いずれにしても、『グルコサミン』を必要とするかどうかは、担当医に相談した貰った方が良さそうだ。
     漢方薬を処方してもらっている事だし。
     ここで最初の話に戻って、どうして担当医に膝の痛みの相談をしていないのか確認したら、「内科だから」との事だった。
     いえいえ、科が違っても具合の悪い所があれば、遠慮せずに伝えた方が良いですよ。
     たまたま得意分野の科を掲げているだけかもしれませんから、もしかすると分かるかもしれないし、分からなければ他の病院を紹介して貰えるかもしれませんし。
     こういう、「科が違うから相談しなかった」っていうケースは、患者さんとお話していると、わりとある。
     ドラッグストアへの買い物だと、目的の薬以外の症状については言っていただけないケースも多いんだろうなと想像。
     頭痛の原因が胃の症状と関係していたり、足の症状が心臓と関係していたりと、「症状の出ている患部だけが悪い状態」とは限らないから教えてもらいたんだけどねぇ。
     これもまた、聞き出す技術が必要で。
     ひとまず今回のお客様には、膝の痛みの漢方薬も一緒に処方してもらえるかもしれないので、担当医への相談を第一に勧めた。

     高齢の母親から膝の痛みにと、使い捨てカイロを頼まれたというお客様がいらしたのだけれど、店舗としては本部からの指示で全部返品してしまった。
     というのは、昨年までの話。
     昨年も、梅雨の今頃の時期に使い捨てカイロを求めてお客様が何人かいらした。
     それを見越して、今回は全部を返品せずに残しておいたのだ。
     上司からは嫌がられたけど(;´Д`)
     本部指示に従わないと本部のマネージャーさんからお小言を頂戴するのと(上司が)、在庫を抱えると予算との兼ね合いで店長から責められるので(上司が)。
     本当は、真っ当に説得するのが社会人というものなんだろうけど、なにしろ大型店は融通がきかない。
     花粉症関連の薬も、本部からの返品指示があり、その際にまだ残しておいた方が良いと提案したのだけれど、こちらはパート、上司は社員だから、指示に従わないという選択が無いもんで各商品を一品づつのみ残して返してしまい、翌日からのアレルギーの患者さんへの対応に苦労した。
     なにしろ1個売れたら、在庫切れなんだもの( ̄▽ ̄|||
     まぁ、漢方薬だけは返品リストの対象外だったから、漢方薬が嫌というお客様以外には困らなかったけど。
     とにかく、大型店は商品の取り扱いがシーズンごとに極端すぎる。
     で、今回は使い捨てカイロの一部をケースに片付けて上司の目につかないように倉庫に保管し、そのまま返品せずに「忘れてました、テヘッ(*ノω・*)」と返品期日の締め切りが過ぎるのを待つという、社会人にあるまじき方法で確保した次第。
     そしたら、今回のお客様に在庫を買い占められてしまった。
     あうっ……ヽ(´Д`;)ノ
     患者さん本人は膝の痛みに他にビタミン剤を服用しているらしいのだけれど、やはり患部を温めると楽になるという事で、『桂枝加朮附湯』か、血流の面倒も見る『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』を紹介した。

     

  • 読み書きだけでは勉強になりません

     鼻水と喉の痛みで『ザジテンAL』を服用してみたが効かなかったという、お客様。
     薬は成分の違いによる症状や体との相性があるので乗り換えるのが良いだろうけど、花粉症のようなアレルギーなのか風邪なのかの見極めが、ちょっと難しい。
     鼻水に『小青龍湯』と、喉の痛みに『桔梗湯』の組み合わせを案内してみたけど、2つ購入するのは躊躇われたので、今度は風邪の方に振って『ベンザブロックSプラス』を勧めてお買い上げ。
     『総合かぜ薬クニヒロ』をレジに持ってこられたお客様に症状を尋ねると、頭痛と悪寒はするものの、鼻や喉には症状が出ていないようなので、『ルルアタックFX』と『ベンザブロックIPプラス』をご案内した。
     しかし、予算的に千円以下の物をと要望され、頭痛を先に抑えたいとして『イブA』を選ばれた。
     ええん?
     それなら、最初の『総合かぜ薬クニヒロ』の方が良かったような……。
     早い段階で、予算に気を回すべきだったか……orz
     『安中散加茯苓』の『リフレライフ』と、『安中散』『四逆散』の入った『爽和』を何度も交互に手にして比較しているらしいお客様に声をかけたところ、内面の心配事が思い当たるようなので、『リフレライフ』の方をお勧めした。
     どちらのパッケージにも、「ストレスによる胃の症状」と書いてあるから、迷われるのも無理ない。
     さらに、喉のつかえ感があって、「んんっ」と咳払いのような事を繰り返すようであれば、『半夏厚朴湯』も候補になるから、それこそパッケージの比較では候補から絞るのは難しい。
     先日、漢方薬に関するSNSで興味深い話題が出ていたので、改めて勉強のし直し。
     病院からの処方箋で、頭痛の患者さんに『麦門冬湯』が出ていたそうで、その理由を探るというもの。
     なにしろ、この日記でも繰り返し書いているように、『麦門冬湯』と言ったら「乾燥性の咳」に用いる物という思い込みがあったから、どうして頭痛の患者さんに処方されたのかと。
     高齢の患者さんで、担当医は精神不安に焦点を当てた上での選択らしい。
     実は『麦門冬湯』の生薬構成は胃薬になっており、胃を治すことによって咳止めとして働く。
     そして、胃を悪くするとストレスに影響を与え、ストレスは胃を悪くするし、胃の不調に拠る頭痛というのもあるから、その辺が鍵かもしれないと私は考えた。
     そうなると私の場合は、『半夏白朮天麻湯』を候補にするだろう。
     そして、高齢という点を考えると、手足の冷えがあれば『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』も候補に成り得る。
     というように、参加者の方々からも様々な見解が出された。
     知識や経験、あるいは流派での見解の違いなどもあり、大いに参考になった。
     同時に、店頭での漢方相談の大変さも痛感していたところ、「気の異常」による「冷えのぼせ」と「頭痛」や「動悸」に使用例があるという資料を提示された方がいて、なるほどと感心………あれ?
     この資料、見た事ある気がするぞ!?
     後で書庫を探してみよう。
     読んだり講習会に出てても身につかないんじゃ、しょうがないったら(;´・ω・)

     

  • 小柴胡湯加桔梗石膏(しょうさいことうかききょうせっこう)
    ………扁桃炎、扁桃周囲炎


    適応症状

     咽喉が腫れて痛む次の症状:
     扁桃炎、扁桃周囲炎

    用方・容量(顆粒製品の場合)

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合)

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。
       セッコウ(石膏) 10.0g   サイコ(柴胡) 7.0g
       ハンゲ(半夏) 5.0g     オウゴン(黄ごん) 3.0g
       キキョウ(桔梗) 3.0g    タイソウ(大棗) 3.0g
       ニンジン(人参) 3.0g    カンゾウ(甘草) 2.0g
       ショウキョウ(生姜) 1.0g
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス5.0g含有します。

    類似処方鑑別

    小柴胡湯 本方の適応と似ているが、咽喉、鼻、耳の症状があまり顕著で無い場合に用いる。

    桔梗湯 咽頭炎、扁桃炎で疼痛が激しく、胸脇苦満の認められない場合に用いる。

    荊芥連翹湯 体力中等度の人で、皮膚の色が浅黒い事が多く、副鼻腔、外耳、中耳、扁桃などの比較的慢性の炎症性諸疾患で、胸脇苦満の無い場合に用いる。

    柴胡清肝湯 比較的虚弱な小児で、神経質でイライラして怒りやすく、リンパ節、扁桃などが腫れやすく、胸脇苦満が軽微に認められる場合に用いる。

    使用上の注意

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)甘草を含有する漢方薬を長期服用する場合は、血清カリウム値や血圧の測定などを充分に行い、異常が認められた場合は、服用を中止する事。
     (3)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)


    2.副作用
     (1)電解質代謝:長期連用により低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重の増加等の偽アルドステロン症が現れる事があるので、観察を充分に行い、異常が認められた場合には投与を中止する事。また、低カリウム血症の結果としてミオパチーが現れる事がある。


    3.保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    4.その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。


     

  • 薬を売らない術も必要なんだけど

     昨日、やや高齢のお客様から、美白のための栄養剤の相談をされたんだけど、病院で複数の薬を処方されているというお話だったため、お薬手帳を持参して下さいと伝えたところ、再来店された。
     あうっ、いざ持参されると戸惑う。……オイオイヾ(=д= ;)
     お薬手帳を確認すると、複数の科を受診していて、胃腸や血圧の薬の他にビタミン剤まで複数処方されいた。
     そのうえ、ご自身で市販の整腸剤を購入して服用している事も分かった。
     これはもう、他の薬が入り込む余地は無いです……。
     やんわりと、これ以上の薬は不要と考えられる事をお話したのだけれど、どうしても何か買わないと満足されない様子だったため、とにかく影響の少ない物をと考えて『ハイチオールC+』をご案内した。
     そのうえで、すぐには服用しないで、他の薬を服用して無くなってからとお話した。
     まぁ、要するに「買うだけ買って飲まないでね」という事なんだけど。
     家族が一緒に来ていれば、そっちの方から止めさせてもらうんだけどなぁ(;´・ω・)
     成人の息子さんが、喉の痛みを訴えて微熱があるという事で相談を受けたのだけれど、ダウン症のため詳しい症状を聞き出す事ができず、病状の度合いを表情から読み取る事もできないという。
     そのうえ、痛風の治療中だそうなので、病院での診察を勧めたものの、漢方薬を強く希望された。
     私の方は覚えていなかったんだけど、お客さまご自身は以前に咳の相談で来店していて、私が勧めた『麦門冬湯』が適応したため頼って来られたそうな。
     あうっ、それは大変有難いお話なのですが、荷が重いです……orz
     とにかく、病院に行くというオプションは念頭に置いて頂いたうえでと前置きし、『葛根湯』『桔梗湯』の組み合わせを検討してみたが、二つを飲ませるのは大変そうだったため『銀翹散』を案内した。
     しかし、お客様が帰宅して熱を計ったら、38度に上がっていると電話が入った。
     しまった、『麻黄湯』の方を勧めるべきだったか。
     確か体重が60kg以上で、ガッチリ体型だそうだし。
     喉の痛みと、痛風の治療中という情報に引っ張られた。
     『銀翹散』では、効き目が弱過ぎたかも……。
     頼まれ物という事で、『ケラチナミン』と『リペアクト』を購入されたお客様が、去り際になって使用者はワーファリンを服用していると話された。
     いや、まぁ、影響はありませんが、そういうお話は先にして下さいな(;´・ω・)
     『クレアラシル』をレジに持って来られたお客様に、使用者について尋ねたところ、中学生の息子さんだという。
     鼻の周りにニキビが出来るので、頼まれてきたという。
     さっきの頼まれ物の事があったから尋ねたのだけど、本人は痩せ型で食が細いそうだから、内服薬の併用も勧めた。
     思春期はホルモンバランスの変化に、食の偏りなんかも関係するので、塗り薬だけでの改善は難しい。
     繰り返しニキビが出来るようであれば、『排膿散及湯』を処方してもらえないか病院で相談するようにお話した。
     『排膿散及湯』は、名前が効能みたいなもんで、ニキビなんかはもちろん、傷の化膿や、虫歯にも効果があるので、常備薬にしておくと安心。
     今のところ、市販品はジェーピーエス製薬くらいしか出してないんだよねぇ。
     他社のメーカーの人に発売しないのか尋ねたら、化膿の効能で許可を取るのが現在は難しいんだそうな。

     

  • 説明する技術って難しい……

     『サトウ口内軟膏』を購入されたお客様に、口内炎は胃の不調が原因と考えられる事をお話したところ、病院で『ガスター』を処方された事があるとのこと。
     今は服用していないそうだけど、口内炎を繰り返すようであれば『半夏瀉心湯』を試してみるように勧めた。
     『葛根湯』と『甘草湯』をレジに持ってきたお客様に症状を尋ねると、喉の痛みと咳だという。
     『甘草湯』は喉の痛みに使うけど、『葛根湯』の方は上半身を温めるから、喉の痛みにも咳にも適さない事を説明した。
     それに、『葛根湯』にも甘草が入っているし、どうせ重複するなら、『桔梗湯』を喉の痛み止めに使った方が良いだろうと思い勧めたところ、『葛根湯』だけを購入された。
     ええん?
     それなら、『葛根湯』を辞めて『甘草湯』だけの方が良いのに。
     喉の痛みと咳には、『葛根湯』が一番不要な訳で、いったいどういう判断?
     ううむ、説明が悪かったんたろうか……(;´・ω・)
     貧血気味というお客様から、『マスチゲンS錠』と『ファイチ』の違いを質問された。
     今までは、『マスチゲンS錠』を服用していたそうで、そちらにはビタミンEとカルシウムが配合している事を説明したところ、今回は『ファイチ』を試してみるとのこと。
     症状については、急に立つとクラッとするそうなので、脹脛(ふくらはぎ)のマッサージを勧め、水分代謝の改善をする『苓桂朮甘湯』と、血流改善の『当帰芍薬散』を紹介した。
     小学生の子供の、鼻炎による鼻水を相談された。
     世間的には終わった感じの花粉症が思い当たるという話なのと、学校で眠くならないようにとのことで、『小青龍湯』をご案内してお買い上げ。

     

  • 時間より健康を惜しんでもらいたい

     お客様から目の乾きで相談を受けたのだけれど、よくあるドライアイかと思ったら、ご主人が仕事で中国のホテルに滞在していて、エアコンでものすごく乾くんだとか。
     しかも、外は報道されているように酷いスモッグだというし。
     あくまで添加物としてだけど、胡麻油が入っていて目に膜を張り薬剤を長く留める事で保湿する『ドライエイドEX』を案内してみた。
     ………目薬って飛行機に持ち込めるんだっけ(;´・ω・)?
     歯痛の相談で、やや高齢のお客様が来店。
     虫歯だと思うものの、歯科医に行く時間が惜しいと。
     虫歯は万病の元だから、時間より健康を惜しんでもらいたいところ。
     お客様自身は『バファリン』を選ばれたけど、イブプロフェンの入っている『バファリンルナi』の方を勧めた。
     ああ、こんな時に『立効散』『排膿散及湯』があればなぁ。
     なんとか仕入れルートが無いものか。
     後で調べたら、『葛根湯』『桔梗湯』の組み合わせで虫歯に使う方法があるらしい。
     扁桃炎の治療と同じと考えれば合点がいくけど、店頭じゃ勧めにくいな。
     やや高齢のお客様から、便が硬いと相談された。
     お酒をやめてから、硬くなった気がするとのこと。
     アルコールで胃腸障害を起こして、慢性的な軟便を起こしていたのが正常化する過程なのかもしれない。
     便意はあるそうなので、便を軟らかくして増量する『サトラックス』をご案内して、お買い上げ頂いた。
     あと、歳を取ると食べる量が減ったりして便の量も減るため、毎日は便通が無かったとしても、あまり心配しないように説明した。

     

  • 響声破笛丸(きょうせいはてきがん)
    声が出にくい、しわがれ声、咽喉の痛み

    適応症状 

     声の出しすぎによる次の諸症:
     声が出にくい、しわがれ声、咽喉の痛み

    用方・容量(錠剤製品の場合) 

     1日3回、大人(15歳以上)1回1包(8丸)を食前にお湯または水で服用してください。

    組成(顆粒製品の場合) 

     1日量(24丸)中、次の成分を含みます。
        レンギョウ(連翹)1.25g  センキュウ(川きゅう)0.5g
        キキョウ(桔梗)1.25g   カシ(訶子)0.5g
        カンゾウ(甘草)1.25g   アセンヤク(阿仙薬)1.0g
        シュクシャ(縮砂)0.5g   ハッカ(薄荷葉)2.0g
     上記成分より精製した水製エキス1.0g含有します。

    類似処方鑑別 

    桔梗湯  風邪などによる扁桃炎、扁桃周囲炎に用いる。

    使用上の注意 

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)


    2.服用に際して、次のことに注意してください
     (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください
     (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4.保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5.その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。

     

     

  • 銀翹解毒丸(ぎんぎょうげどくがん)
    ………風邪による咽喉の痛み、口(のど)の渇き、咳・頭痛

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    適応症状 

     風邪による咽喉の痛み、口(のど)の渇き、咳・頭痛

    用方・容量 

     120丸入り
     1日3回、大人(15歳以上)1回8丸を食前にお湯または水で服用してください。
     7歳以上15歳未満は1回4丸、5歳以上7歳未満は1回2丸

    組成 

     1日量24丸中に、以下の割合の混合生薬の水製エキス末3.00gを含有する
       レンギョウ(連翹)4.260g     カンゾウ(甘草)2.556g
       キキョウ(桔梗)2.556g      ハッカ(薄荷葉)2.556g
       ケイガイ(荊芥)1.704g      キンギンカ(金銀花)4.260g
       ゴボウシ(牛蒡子)2.136      タントウシ(淡豆し)2.136g
       タンチクヨウ(淡竹葉)1.704g    レイヨウカク(羚羊角)0.132g

    類似処方鑑別 

    桔梗湯 風邪などによる扁桃炎、扁桃周囲炎に用いる。

    使用上の注意 

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)


    2.服用に際して、次のことに注意してください
     (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください
     (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4.保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5.その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。

     

  • 洗顔は良く泡立てて

     中学生と高校生の子供のニキビ治療のためにと、薬用洗顔を買いにいらしたお客様に、洗顔し過ぎて皮膚のバリヤーにもなる皮脂を取り除き過ぎないように、お話した。
     結構、皆さん洗顔料を手で伸ばすだけで、良く泡立てる事をしてないようで。
     実のところ、良く泡立てればその泡に汚れが纏わり付いて、汚れを落とす事ができるから、高い薬用洗顔を使わずに普通の石鹸でも充分なはずなんだけど。
     『排膿散及湯』が置いてあればお勧めするんだけど、今のところジェーピーエス製薬とか一部のメーカーに限られていて、入荷ルートが無いんだよなぁ。
     とあるメーカーの人に聞いた話じゃ、いったん商品を引っ込めてしまったメーカーは、かつての効能じゃ許可が取れなくて再販できないんだとか。
     確かに、漢方薬の効能書きを見ると、一見すると繋がりが分からない物があるしねぇ。
     『柴胡桂枝湯』なんか、効能範囲が広すぎて、どんだけ万能なんだよと思うもの(苦笑)
     風邪の置き薬を買いたいというお客様に共通しているのは、いわゆる「総合かぜ薬」なんだけど、私の私見では総合よりも症状にピンポイントでアタックした方が、回復が早いように思う。
     そんな訳で、熱かぜ向けの『ルルアタックFX』と、喉かぜ向けの『ルルアタックEX』を勧めた。
     今まで熱かぜの方が多かった気がするとのことで、今回はFXのみをお買い上げ。
     チッ(・д・)←マテ
     『葛根湯』をレジに持ってきたお客様に症状を尋ねると、喉が痛いという。
     喉が痛む時には、上半身を温める『葛根湯』を単独で使うより、『駆風解毒湯』『桔梗湯』との併用が望ましい。
     もしくは、単独の漢方薬なら『銀翹散』を。
     しかも今回は、のどの痛みの他に風邪の兆候と思われる頭痛や寒気といった症状は無く、のどに乾燥感があるそうなので『麦門冬湯』かもと思った。
     その辺りのお話もして、『葛根湯』『駆風解毒湯』の組み合わせで、お買い上げ頂いた。