薬を売らない術も必要なんだけど

 昨日、やや高齢のお客様から、美白のための栄養剤の相談をされたんだけど、病院で複数の薬を処方されているというお話だったため、お薬手帳を持参して下さいと伝えたところ、再来店された。
 あうっ、いざ持参されると戸惑う。……オイオイヾ(=д= ;)
 お薬手帳を確認すると、複数の科を受診していて、胃腸や血圧の薬の他にビタミン剤まで複数処方されいた。
 そのうえ、ご自身で市販の整腸剤を購入して服用している事も分かった。
 これはもう、他の薬が入り込む余地は無いです……。
 やんわりと、これ以上の薬は不要と考えられる事をお話したのだけれど、どうしても何か買わないと満足されない様子だったため、とにかく影響の少ない物をと考えて『ハイチオールC+』をご案内した。
 そのうえで、すぐには服用しないで、他の薬を服用して無くなってからとお話した。
 まぁ、要するに「買うだけ買って飲まないでね」という事なんだけど。
 家族が一緒に来ていれば、そっちの方から止めさせてもらうんだけどなぁ(;´・ω・)
 成人の息子さんが、喉の痛みを訴えて微熱があるという事で相談を受けたのだけれど、ダウン症のため詳しい症状を聞き出す事ができず、病状の度合いを表情から読み取る事もできないという。
 そのうえ、痛風の治療中だそうなので、病院での診察を勧めたものの、漢方薬を強く希望された。
 私の方は覚えていなかったんだけど、お客さまご自身は以前に咳の相談で来店していて、私が勧めた『麦門冬湯』が適応したため頼って来られたそうな。
 あうっ、それは大変有難いお話なのですが、荷が重いです……orz
 とにかく、病院に行くというオプションは念頭に置いて頂いたうえでと前置きし、『葛根湯』『桔梗湯』の組み合わせを検討してみたが、二つを飲ませるのは大変そうだったため『銀翹散』を案内した。
 しかし、お客様が帰宅して熱を計ったら、38度に上がっていると電話が入った。
 しまった、『麻黄湯』の方を勧めるべきだったか。
 確か体重が60kg以上で、ガッチリ体型だそうだし。
 喉の痛みと、痛風の治療中という情報に引っ張られた。
 『銀翹散』では、効き目が弱過ぎたかも……。
 頼まれ物という事で、『ケラチナミン』と『リペアクト』を購入されたお客様が、去り際になって使用者はワーファリンを服用していると話された。
 いや、まぁ、影響はありませんが、そういうお話は先にして下さいな(;´・ω・)
 『クレアラシル』をレジに持って来られたお客様に、使用者について尋ねたところ、中学生の息子さんだという。
 鼻の周りにニキビが出来るので、頼まれてきたという。
 さっきの頼まれ物の事があったから尋ねたのだけど、本人は痩せ型で食が細いそうだから、内服薬の併用も勧めた。
 思春期はホルモンバランスの変化に、食の偏りなんかも関係するので、塗り薬だけでの改善は難しい。
 繰り返しニキビが出来るようであれば、『排膿散及湯』を処方してもらえないか病院で相談するようにお話した。
 『排膿散及湯』は、名前が効能みたいなもんで、ニキビなんかはもちろん、傷の化膿や、虫歯にも効果があるので、常備薬にしておくと安心。
 今のところ、市販品はジェーピーエス製薬くらいしか出してないんだよねぇ。
 他社のメーカーの人に発売しないのか尋ねたら、化膿の効能で許可を取るのが現在は難しいんだそうな。

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