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  • 処方された薬を自己判断で使うのが当たり前では困ります

     若いお客様が『エスタックイブファインEX』をレジに持ってきたけれど、主訴を確認すると喉の痛みと咳が少しということなので『ペラックT』か『パブロントローチAZ』をと提案したところ、前者をお買い上げいただいた。
     喉の症状は胃とも関係するため、症状が出ている間は消化に良い食事をするよう勧めた。

     やや高齢のお客様が『オロナインH軟膏』を求めて来店し、首周りの痒みに使うというので消毒と患部の保護程度の効能しかないことを説明したところ、本日はお帰りになった。
     患部は赤くて原因は思い当たらないというため、受診勧奨したうえで虫刺されなど痒み止めの入った薬が使えることも伝えた。

     8歳の子供の風邪薬をお客様から求められ主訴を確認すると、咳は夜が激しいものの鼻水は透明で他に症状は無いそうなので、咳止めでの対応を提案した。
     鼻水は内臓の冷えが原因と考えられるから、温かい物を積極的に飲んで下半身を厚着すれば軽減する可能性が高い。
     咳は痰が引っかかってるようだとのお話から『ブロン錠エース』を勧め、お買い上げいただいた。
     薄い痰が咳をすると出る場合には、『ブロン錠』が適応するので同じブランド名でも使い分けに注意。

     14歳の子供が靭帯を切ったとのことでお客様から湿布薬を求められたが、病院で処方された湿布の内容が不明で、以前に別件で処方された『カロナール』を服用しているというため、まずは調剤してもらった薬局に相談するようお話すると、本日はお帰りになった。
     売ったところで問題は無いとはいえ、処方された薬を把握していないうえ、自己判断で別件で処方された薬を使うのが当たり前では困るから、薬剤師さんに相談することに慣れてもらいたいところ。
     お客様には養生として、トン汁に使う食材に期間を限定して思いっきり偏らせるよう勧めた。
     偏った食事が体調を崩すように、糖質のようなエネルギーではなく体を作る食事に偏らせるんである。

     

  • 風邪の対処の基本は「内臓」を「温める」のと「休ませる」

     『コルゲンIB錠TX』をレジに持ってきたお客様に症状を尋ねたところ患者はご主人で、喉の痛みと咳を訴えているとのこと。
     喉が弱いというお話だったけれど他に症状は無いというので、『ルキノンせき止め錠』を提案し変更となった。
     喉の痛みや咳というのは胃炎などでも起き、風邪との区別はつきにくいため、いずれにせよ消化の良い食事をして、入浴したり温かい物を積極的に飲んだりすることで、内臓を休ませるとともに血流を良くするよう伝えた。

     お客様から子供用の酔い止めを求められ、普段は酔わないそうで、修学旅行のいろは坂に備えてとのことから、酔ってから舐めるタイプの『トラベルミンチュロップ』を勧めてお買い上げ頂いた。

     14歳の子供が悪寒と喉の痛みと頭痛を訴えているというので『新ルルAゴールドDX』を案内してみたが、明日は休ませるというので、そうであれば喉の痛みにだけ対処して風邪薬を使わない選択もあることをお話した。
     というのも総合の風邪薬は何を選んでも必ずと言っていいほど咳止めがついてきて、咳止めは体をだるくしがちであるため、咳が出ていない時には使わない方が良い。
     そして悪寒は、これから熱を出して風邪と戦う準備をしているところだから、そこで解熱剤を使うのはジャンプをしようとしゃがんだところを蹴り倒すようなものなのである。
     そう説明して、今回は『ペラックT』を使っていただくことになった。
     直接的に頭痛への効能は無いが、風邪での頭痛は血管の炎症であるため抗炎症作用のある『ペラックT』は充分に期待できる。
     お客様から水分補給に『ポカリスエット』を飲ませて良いか訊かれたので、それは大丈夫とお答えした。
     また、自力で発熱するよりは温めるのを手伝ってあげた方が体力の消耗を抑えられるから、入浴をして温かい物を積極的に飲み、下半身は厚着をさせるよう勧めた。
     そして脳はエネルギーを欲しがって、お腹が空いたという信号を送るかもしれないけれど、食欲があっても食事の量は控えて消化に良い食事をするよう伝えた。

     

  • 目薬を無駄にしない差し方

     お客様から水虫の薬と一緒に消毒薬をと求められたけれど、患部は皮がむけたというので念のため抗生物質を勧め、『テラマイシン軟膏』をお買い上げいただいた。
     ちょっと、用心深すぎる対応だったかもしれない。

     若いお客様が『セイロガン糖衣A錠』を手に鎮痛剤の棚を訊かれたので、売り場を案内しつつ旅行に持っていくのか尋ねたところ、海外旅行に行くとのことだったので胃腸炎にも風邪にも使える『柴胡桂枝湯』を紹介した。
     また、『セイロガン糖衣A錠』には抗炎症剤と鎮痙攣剤が入っていないため、併用薬として『芍薬甘草湯』も紹介した。
     芍薬が鎮痙攣で、甘草が抗炎症として働く。
     鎮痛剤については以前に『イブ頭痛薬』を使ったことがあるというので、経験のある物を選ぶのは悪くないとお話したところ『柴胡桂枝湯』も一緒にお買い上げいただいた。

     夫婦のお客様が来店し、『マイティアピントケアEX』をレジに持ってきて「ピントなんとか」という商品名の薬があるはずと言われて調べてみたけれど分からなかった。
     新発売とのことで使ってみたいらしいものの、目薬は使用できる成分がすでに決まっていて、組み合わせと濃度の違いであることを説明すると、そのまま『マイティアピントケアEX』を購入された。
     使うのはご主人だけれど、目薬の差し方を説明する前にいなくなってしまったため、奥さんに伝えると「言っておきます」とのことだった。
     まだまだ知らない人が多いようで、目薬は差したらまばたきをせずに目を閉じて、しばらく下を向いているのが良い。
     お昼の情報番組に出ている医学博士の森田豊先生は、そのさいに目頭も押さえるよう推奨している。
     とにかく、まばたきをすると目薬が睫毛に持っていかれてしまうし、上を向いたままだと目の裏から鼻の奥を通って喉の方へと流れて無駄になるのだ。
     目薬の開発研究をしている人の話によれば、最低でも1分間は下を向いていてもらうと無駄にならないとのこと。

     

  • 高齢者の『イソジンうがい薬』の使いすぎに注意

     お客様が鼻炎薬を求めて来店したけれど風邪をひいていたそうで、まだ鼻汁に色がついているというため『葛根湯』を提案すると、家にあるものの「風邪の初期に使うもの」だと思って今回は使っていないとのこと。
     そして、より鼻炎向けの『葛根湯加川きゅう辛夷』を紹介したところ、お買い上げいただいた。
     私も普段から、お客様にもこの日記でも『葛根湯』は早め早めに使い、風邪の初期というのは発熱したり症状がハッキリする前と説明しているけれど、上半身を温めれば改善すると考えられる症状には全般的に使えるのである。
     お客様には入浴を勧めたところ、帰りが遅くなりがちでシャワーで済ましてしまうということだったが、体内を温めるのと疲労回復には寝る時間を削ってでも入浴した方が良い事をお話した。

     以前に、ご主人の息苦しい咳に『ストレージH』(半夏厚朴湯)を勧め使っていただいたお客様から、続けて良いか尋ねられた。
     効いているとのことなので、継続して大丈夫なことを伝え、適宜増減での運用方法もあることをお話した。
     つまり症状が軽くなったら、1回量や1日の回数を減らしても良い。
     もっとも、それもこうして相談してもらえた方が最善である。

     高齢のお客様が『イソジンうがい薬』を買いに見えたけれど、現に喉が痛む場合には避けるようお話したところ、朝と夜の2回使っているという。
     家族が風邪をひいているというのでなければ、普段のうがいは水道水で十分なことと、体を守る常在菌まで消毒してしまう可能性をお話して、本日はお帰りになった。
     今回は話の流れから伝えることができなかったけど、お年寄りで『イソジンうがい薬』を使っている人は多く、その目的は風邪の予防というよりは、喉のイガイガ感や乾燥感のためであるようだ。
     しかし、高齢者の喉の乾燥感というのは水分量が減って保水しにくいからなので、上半身に保水する『麦門冬湯』の方が必要だったりする。
     もし高齢の家族が『イソジンうがい薬』を常備しているようだったら、上記の可能性を伝えてもらいたい。
     『イソジンうがい薬』では、余計に喉の粘膜を荒らして保水力を落としてしまうので。

     

  • その症状は薬の副作用かもしれません

     お客様が『セキトローチ』をレジに持ってきたけれど、主訴は喉の痛みだけで咳は無いというため『ペラックT』を提案したところ、子供と一緒に使いたいとのことでトローチを希望されたことから『パブロントローチAZ』を案内し、お買い上げいただくことになった。
     ただ、花粉症のために何か薬を服用しているそうなので、薬の副作用による体内の乾燥の可能性を伝えた。
     体内の乾燥によるものであれば、上半身に保水する『麦門冬湯』が適応すると考えられる。
     何の薬かが分かれば、その辺りも特定できるから、ちゃんと使っている薬のことは覚えておいてほしい。
     花粉症対策には、お腹周りを温めて腸の機能を助けるよう勧めた。

     お客様が『パブロンSゴールドW』をレジに持ってきたけれど、主訴は喉の痛みだけで咳はそれほどでもないというため『ペラックT』を提案した。
     患者はご主人で、頼まれ物でもあることから両方を購入されたので、まずは『ペラックT』を単独で使ってみるようにお話した。
     『パブロンSゴールドW』に入っているジヒドロコデインリン酸塩は神経の働きを抑制する麻薬成分であるから、咳が無いのに使うと疲労倦怠感につながる可能性がある。

     『セイロガン糖衣A錠』を手にしたお客様から鎮痛剤の場所を訊かれ、売り場を案内しつつ旅行用か尋ねると海外だというので風邪にも胃腸炎にも使える『柴胡桂枝湯』を紹介したところ、『イブA』も一緒にお買い上げいただいた。
     念のため、『セイロガン糖衣A錠』は『正露丸』から抗炎症と鎮痙攣の成分を抜いてあることを伝えた。
     それと、あの独特の匂いを嫌う人は多いけれど、腸にも嗅覚と味覚があり匂い自体に薬効があることも説明した。

     やや高齢のお客様から膝痛の内服薬を相談され、痛みは強くないものの天候に左右されないようなので、『疎経活血湯』を案内して試していただくことになった。

     お客様から3歳の子供の鼻水とクシャミの相談を受け『ムヒこども鼻炎シロップS』を案内したものの、入浴したうえで温かい物を飲み下半身を厚着することで治るかもしれないとお話したところ、お帰りになった。
     処方としては簡素で体への負担も少ない薬ではあるけれど、使わないで済めばそれに越したことはない。

     

  • 胃薬の相談はお断りします……と言いたいくらい難しいというお話

     若いカップルのお客様が来店し燻煙剤を購入されるさいに、ゴキブリの卵には効果が無いため2週間後にもう1回焚くよう勧めたところ、小さいのがワラワラ出てきているとのこと。
     そのため『ゴキジェット』の場所を尋ねられたが、燻煙剤を使うのだから後で『ハッカ油』を使ってみてはと提案した。
     『ハッカ油』ならば、台所など食品のある場所にも使えるので。
     燻煙剤だけを買って一旦は帰られたが、しばらくするとまたいらして『ハッカ』油も購入していただいた。

     ご主人に『第一三共胃腸薬』を頼まれたとのことで、お客様から適応するか尋ねられたけれど、同じ胃薬でも普段は食欲がある人と食が細い人とでは条件付けが違い、また胃の機能低下による症状と腸での消化が追いついていない場合とでは対応が変わることを説明した。
     実のところ『第一三共胃腸薬』には胃酸を中和する制酸剤と消化を助ける酵素という、相反する作用の成分が一緒に入っていて、わりとカオス(混沌)な処方なんである。
     別な製薬メーカーの研究員さんは、そんな胃薬の現状について「ユーザーのニーズに応えた結果」だと言っていた。
     今回は本人の希望があってのことなので、そのままお買い上げいただいたけれど、お客様には胃薬の頼まれ物は風邪薬よりも難しいことを伝えた。
     例えば風邪薬の場合は、「咳止め」を中心に「解熱鎮痛剤」と「鼻炎薬」という三つの薬の組み合わせが基本で、そこに去痰剤や薬効を高めるためにカフェインなどが加えられている。
     要するに風邪の症状の種類は限定的で、薬の処方内容も単純だから、適当に選んでも大きく外すことは少ない。
     ところが、胃薬となると「制酸剤」「消化剤」「健胃剤」「H 2ブロッカー(ヒスタミンH2受容体拮抗薬)」「M1ブロッカー(選択的ムスカリン受容体拮抗薬)」「粘膜修復剤」「運動調整薬」「鎮痛鎮痙攣剤」など、8種類以上の薬の組み合わせがあり、ここにさらに腸も絡んでくると「整腸剤」「止瀉剤」「便秘薬」「痔疾剤」も加わることになるため、取捨選択が格段に難しくなるんである。
     そして、風邪薬と他の薬との併用を気にする人はいても、胃薬との併用はあまり気にしない人が多いのも問題。
     実は、パッケージの注意書きや添付文書をちゃんと読んでもらうと分かるが、他の薬との組み合わせによる心臓や腎臓などへの悪影響は風邪薬よりもあるのだ。
     胃腸だって内臓なのだから、その働きに薬効があるということは他の内蔵にも影響するのが当然というもの。
     また症状の表現にしても風邪の場合ならば、咳はコンコンとゲホゲホとか、喉の痛みはヒリヒリあるいはズキズキというように共通の言葉があるのに対して、胃腸の不具合となると胃痛だけでもキリキリするとかシクシクとか人によって表現の仕方がかなり違い、そこへ「上がってくる感じがする」だの「重い感じ」だの感覚的な表現が多いため、本人でないと、いや本人を相手にしていてですらヒアリングが難しい。
     そのため、登録販売者の間(私の狭い交友範囲)では「客に訊かれるまでは声をかけないでおこう」と囁かれるくらい、胃薬は鬼門なんである。
     だから、尋ねないで下さい……もとい、必ず相談して下さい(;´∀`)
     今回のお客様のご主人は、夜遅くにシャワーだけは浴びるとのことだったが、寝る時間を削ってでも入浴をさせるようにお話しした。
     内臓の不具合の改善には、血流が大きく関わるので。
     それに、睡眠の質を上げなければ時間だけ長く寝ても疲労回復の役には立たない。

     

  • 分からないのにどうして相談してくれないのか

     幼児を連れたお客様が風邪薬の棚を見ていたけれど、系統の違う物を見比べていたため気にかけていたところ、『パブロンS ゴールドW』をレジに持ってきたので喉の痛みに弱いことを伝えたところ、主訴は鼻水と咳とのことだった。
     咳が無ければ鼻炎薬を提案するところだが、風邪薬を希望されたたため、より主訴に適応するものとして『ルルアタックNX』を提案し変更となった。
     そして、消化にも意外と体力を使うのと鼻や喉の症状は胃と密接に関係するので消化に良い食事をするよう伝えた。
     説明してる間、退屈した子供がいたずらして、薬を棚から出して品切れで空いている他の棚に入れ込んでいた。
     空いてるところを埋めたかったんだろうか……(;´∀`)

     外国人と思われるお客様から、片言の日本語で鼻水と頭痛があり、喉は痛くないものの痰が出るという相談を受けたので、去痰剤の入った『ルルアタックNX』を案内した。
     また、目がムズムズするとのことから『ロートアルガード』を勧めて、一緒にお買い上げいただいた。

     幼児を連れたお客様が『銀翹散』『麻黄湯』といった系統の違う漢方薬を見比べていたので声をかけてみたけれど、案内は断られた。
     しばらくして『小青竜湯』と『甘草湯』を併用してよいか尋ねられ主訴をヒアリングすると、鼻づまりと喉の痛みというため、『小青竜湯』は適用しないことを説明した。
     鼻汁が喉に落ちてくることは無いようだから『辛夷清肺湯』は除外となり、喉の痛みより鼻づまりが気になるとのことから『荊芥連翹湯』を候補に挙げてみたが、風邪に進むことも考えて『銀翹散』を提案し、試していただくことになった。
     不思議なことに、鼻づまりなのに『小青竜湯』を選ぶ人は多い。
     効能書きには鼻水は書いてあっても、鼻づまりは書いていないのに何故なのか。
     そして、分からないのにどうして最初に相談してくれないのかが分からない(´・ω・`)

     

  • 喉の痛みには風邪薬を使わなくても鎮痛剤で充分

     夫婦のお客様が来店し、『パブロンキッズかぜ錠』と『浅田飴こどもせき止め』を一緒に購入されるので併用するつもりなのか確認したところ、後者をのど飴と思っていることが分かった。
     幸い、『パブロンキッズかぜ錠』にはメチルエフェドリンのような成分が入っていないので大丈夫ではあるけれど、浅田飴というブランド名でのど飴と勘違いしていては、咳止めの成分が重なる風邪薬を選んで危ないこともある。
     子供の主訴は咳と鼻水で、鼻水は透明というお話だから体内を温めて『浅田飴こどもせき止め』を使えば、『パブロンキッズかぜ錠』は不要か、症状が変化してからの方が適してることをお話してお帰りいただいた。
     始めに風邪薬を使ってしまうと、その処理で体が疲れて本当の風邪に進行してしまう可能性もある。
     そしてお客様が自分用に『葛根湯』の液剤を購入されたので、家に錠剤か顆粒剤があれば、上半身を温める『葛根湯』は子供の鼻水に効くことをお話した。
     ただし、『葛根湯』は咳の原因にもなるから『桔梗湯』との併用か、『麦門冬湯』での補助が望ましい。
     それこそ、『浅田飴こどもせき止め』ではなく普通の『浅田飴』を使うというのも手だろう。

     お客様が『ルルアタックFX』をレジに持ってきたけれど、症状を詳しく訊くと喉の痛みに『パブロンエースAX』を服用し、風邪がぶり返したのか頭痛がするとのことだった。
     他の症状が無ければ鎮痛剤で良いように思えたけれど、風邪薬を希望されたためトラネキサム酸とイブプロフェンが入っている『ルルアタックEX』を勧めて変更となった。
     実のところ最初の主訴が喉の痛みであったのならば、鎮痛剤の効能にも咽頭痛と書いてあるから風邪薬は不要なのだけれど、案外とそれを知らなくて風邪薬に飛びついてしまう人が多い。
     でも風邪薬には複数の症状に対応した成分が入っており、体の方は起きていない症状の成分が入ってくればそれも処理しなければならないため、その処理に体力を使ってしまい本格的な風邪に進んでしまうので気をつけた方が良い。

     

  • 「第3類は弱い」? 市販薬の区分は副作用のリスク区分です

     夫婦のお客様が口内炎の棚を見ていて「第3類は弱い」というような会話が聞こえ、でも『トラフル軟膏Proクイック』を購入されるので炎症が強いかを確認するとともに、第3類などの分類は副作用のリスク区分であることを説明した。
     しかもこのリスク区分は薬ごとの効能ではなく成分で決まるので、特定の成分が入っていれば自動的にリスクが上がると判定されるものなのだ。
     市販薬は複数の効能に対応するために成分を組み合わせている物が多いため、特定の成分のリスクが高くて第2類や第1類になるということは、必ずしも目的の症状に効果的とは限らない。
     例えば咳が無く主訴が喉の痛みであるのなら、指定第2類の総合風邪薬があったとして、その区分が咳止めの成分によるものだとした場合、第3類でも喉の痛みを効能に記載している薬を使ったほうが効果的なんである。

     乳幼児を連れた夫婦のお客様が来店し、ご主人が選んだ様子で『エスタックイブFT』をレジに持ってきたけれど、授乳中か確認するとしているというため、適さないことを伝えた。
     何しろイブプロフェンが入っていては、子供の脳に影響する可能性がある。
     どうして買う前に、相談してくれなかったのか。
     主訴は悪寒とのことで、発熱しているかは分からないというので、家に『葛根湯』があれば先に試すようにお話したところ、一包を服用したばかりというから続けるよう勧めたのだけれど、現代薬を求められたので授乳を中断するようお話した。
     しかし、母乳とミルクと交互に与えているから中断できないと言われ、それでも現代薬に固執されたため、『ルルアタックFX』 を案内し、『葛根湯』を優先して使うようお話したうえでお買い上げいただいた。
     とはいえ、『ルルアタックFX』も『葛根湯』も、麻黄により子供が興奮する可能性はあるから、授乳後の服用を勧めた。
     どうも夫婦揃って危機感が足りないようで、子供が心配( ´Д`)=3

     

  • 薬の成分を一つ一つ調べてみよう

     やや高齢のお客様が虫刺されの薬を求めて来店し、普段は『ムヒSクリーム』を使っていたというので、ステロイド剤入りであれば蚊の他の虫や葉っぱなどでかぶれた時でも使えることを説明し、『ムヒアルファS2クリーム』を案内したところ、お買い上げいただいた。
     以前に『キンカン』でかぶれたことがあるというお話があり、灼熱感を与える成分が原因の可能性を伝えた。
     なにしろ『キンカン』には、痒み止めの成分は入っていなくて灼熱感で感覚を麻痺させているだけなので。
     そして申し訳ないながら私は覚えていなかったのだけれど、以前に風邪薬を買いにいらして私から「飲まなくても治ります」と言われて、飲まなかったらすぐに治って買った薬が残っているそうだ。
     ありゃん(;´∀`)

     お客様から、高校生の子供に湿布をとのことで相談を受けた。
     足の甲から足首のあたりを5日ほど前に傷めて、病院からは『モーラステープ』を処方されているとのこと。
     運動ではないというお話だったが吹奏楽部で立ちっぱなしになるというため、鎮痛剤としては強くないものの浸透力があるフェルビナク製剤を勧めた。
     患部が動かす部分でもあるため液剤を案内したけれど、乾燥肌で弱くかぶれるのが心配ということで湿布を購入された。
     湿布でかぶれるからと液剤を求められることが多いので、ちょっと驚いた。
     お客様には薬の強弱や剤形だけでなく成分との相性もあるため、成分表示を取っておくようお話した。
     入浴はしているそうだから続けていただくことと、炎症を抑え患部の再生を助けるために豚汁の食材のイメージで、しばらく食事を思いっきり偏らせてみるよう勧めた。
     牛蒡で炎症を抑え、大根で栄養の吸収を助けて人参と豚肉で皮膚を作るんである。

    マルコメ カップ 料亭の味とん汁【smtb-s】

     高齢のお客様から膝の痛みの相談を受け、鎮痛効果と浸透力の違いを説明したところ、昔に膝に水が溜まって治療したことがあり、以前はインドメタシン製剤を使っていたという。
     今回は歩きすぎると膝が痛み、常用する訳じゃないそうなので、一番強く浸透力があるジクロフェナクトリウム製剤を勧め、『ボルタレンEX』のゲル剤と液剤を購入された。