風邪の対処の基本は「内臓」を「温める」のと「休ませる」

 『コルゲンIB錠TX』をレジに持ってきたお客様に症状を尋ねたところ患者はご主人で、喉の痛みと咳を訴えているとのこと。
 喉が弱いというお話だったけれど他に症状は無いというので、『ルキノンせき止め錠』を提案し変更となった。
 喉の痛みや咳というのは胃炎などでも起き、風邪との区別はつきにくいため、いずれにせよ消化の良い食事をして、入浴したり温かい物を積極的に飲んだりすることで、内臓を休ませるとともに血流を良くするよう伝えた。

 お客様から子供用の酔い止めを求められ、普段は酔わないそうで、修学旅行のいろは坂に備えてとのことから、酔ってから舐めるタイプの『トラベルミンチュロップ』を勧めてお買い上げ頂いた。

 14歳の子供が悪寒と喉の痛みと頭痛を訴えているというので『新ルルAゴールドDX』を案内してみたが、明日は休ませるというので、そうであれば喉の痛みにだけ対処して風邪薬を使わない選択もあることをお話した。
 というのも総合の風邪薬は何を選んでも必ずと言っていいほど咳止めがついてきて、咳止めは体をだるくしがちであるため、咳が出ていない時には使わない方が良い。
 そして悪寒は、これから熱を出して風邪と戦う準備をしているところだから、そこで解熱剤を使うのはジャンプをしようとしゃがんだところを蹴り倒すようなものなのである。
 そう説明して、今回は『ペラックT』を使っていただくことになった。
 直接的に頭痛への効能は無いが、風邪での頭痛は血管の炎症であるため抗炎症作用のある『ペラックT』は充分に期待できる。
 お客様から水分補給に『ポカリスエット』を飲ませて良いか訊かれたので、それは大丈夫とお答えした。
 また、自力で発熱するよりは温めるのを手伝ってあげた方が体力の消耗を抑えられるから、入浴をして温かい物を積極的に飲み、下半身は厚着をさせるよう勧めた。
 そして脳はエネルギーを欲しがって、お腹が空いたという信号を送るかもしれないけれど、食欲があっても食事の量は控えて消化に良い食事をするよう伝えた。

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