• タグ別アーカイブ: 駆風解毒湯
  • 合わなかった薬は記録しておくのが重要

     やや高齢のお客様が風邪薬の棚で迷っている様子だったので声を掛けてみたところ、「風邪薬を選ぶのは難しい」と言われた。
     普段は置き薬を使っていて、それもできるだけ使わないようにしていると言う。
     風邪は基本的に自然に治るものであるから、その対応は良いこと。
     そう答えて話が弾んで、ようやく主訴が喉の痛みだという話に辿り着いた。
     長い(笑)
     喉の痛みだけならばと『駆風解毒湯』を紹介しつつ胃炎の可能性を話して、体内の乾燥を取る『麦門冬湯』を案内した。
     しかし自身の薬は、やはりやめることにしたようで成人の娘さんの鼻水の薬を買いたいというお話になり『小青竜湯』を案内したが、ご自身で『コルゲンコーワ鼻炎フィルム』を購入された。
     お客様は漢方薬は好きだけど、娘さんは分からないそうなので。

     『パブロンSゴールドW』を手にしていたお客様がカラ咳咳をしていたので、『麦門冬湯』が入っている『パブロン50』を勧めてみた。
     総合風邪薬に入っている解熱剤は神経に働きかけるため、体内の保水機能が落ちて乾燥しがち。
     風邪の後に咳だけ残ったという場合は、発熱だけでなく、解熱剤の副作用が原因だったりする。
     しかし、「漢方薬は胃に悪いから嫌」と言われてしまった。
     詳しく訊いてみると、以前に薬局で風邪に勧められた物が合わなかったそう。
     風邪というと、初期に使う『葛根湯』か発熱時の『麻黄湯』だろうか。
     お客様は覚えていなかったため分からないけど、どちらも確かに胃には負担がかかる。
     胃が弱い場合の風邪には、初期に適応する『桂枝湯』か、初期から後期まで『柴胡桂枝湯』で通すのが良い。
     今回は、主訴が咳と微熱で、『麦門冬湯』は胃薬でもあることを説明すると『パブロン50』をお買い上げいただいた。

     お客様から、目の周りの痒みに塗り薬を希望されたが、どんなに弱い薬でもクリームや軟膏の基剤が目に入るのは良くないので、目薬を塗る方法を提案し『ロートアルガード』を案内した。
     しかし、花粉症のようであるものの、目ヤニも出るとのことだったため、『新緑水』の方を勧めてお買い上げいただいた。

     

  • 興味を持つと勉強も捗る………はず

     奥さんが喉の痛みを訴えていると、お客様から相談を受けた。
     発症したのは昨日からで他に症状はないというお話から、喉に特化した薬をとお話しして『ペラックT』と『駆風解毒湯』を案内した。
     喉の痛み方について尋ねてみたけど分からないそうで、以前に見たことがあるという『ペラックT』を購入された。
     養生についてお話ししてみたのだが、興味無さげだった。
     わざわざ奥さんのために薬を買ってきてあげるのに、そういうところには関心が無いというのはイマイチ良く分からない。  知ってて聞くまでもない、というのなら良いんだけど。

     お客様からウイルスを防げるマスクをと注文を受け、マスクの棚を案内しながら、マスクをするだけでも湿度と体温でウイルスを抑制することができることを説明した。
     病院には行き、薬が処方されているとのことだった。
     養生についてお話ししてみたけど、興味無さげだった。
     わざわざウイルスを防げるマスクをと指定するくらいなのに関心が無いというのはイマイチ良く分からない。
     いや、知ってて聞くまでもない、というなら良いんだけど。

     いつも『半夏瀉心湯』と『胃苓湯』を購入されるお客様が来店し、今回もお買い上げいただいたのだが、引越しされるそうだ。
     引越し先に周囲にドラッグストアが無いというお話だったので、ネット通販で入手できること教えた。
     通販でヒョイヒョイと買われるのは心配だけど、入手しにくいのは困るものね。

     お客様がお店に飛び込んできて、指先にトゲが刺さったから何か専用の器具は無いかと相談された。
     とげ抜きではないとなると、五円玉で周囲の皮膚を押してトゲを浮き出させる方法を提案したが、そもそも刺さったのは昨日とのこと。
     火で炙ぶった針でほじくり出す方法も提案してみると、それはやってみたそうで、痛かったという。
     トゲが小さければお湯で皮膚を柔らかくして、いっそ体内に入れてしまう方法もあるのだけれど、自分ならともかくお客様に提案するには乱暴なため、病院を受診するよう勧めた。

     

  • 担当医との連絡は密に取ってもらいたい

     涙がよく出るというお客様から相談を受け、ドライアイの可能性をお話ししつつ、加齢による眼球の表面のたるみに反応してるのかもしれないことをお話した。
     『養潤水』を案内したが、目ヤニが出ることもあるというので、患部の修復に優れる『新緑水』の方を勧めてお買い上げいただいた。

     父親の痔の薬を求めて来店したお客様であったが、しかし病院で薬が処方されているというのに内容が不明なうえ、患部に出血があるという以外の症状も分からないようだった。
     ステロイド剤と非ステロイド剤の軟膏と、注入軟膏や座薬といように成分と剤形の違いを説明したうえで、ステロイド剤の『プリザエース軟膏』をお買い上げいただいた。
     処方薬が分かれば、担当医がどのような判断をしたのか予想できることもあるので、お客様にはお薬手帳を活用するよう勧めた。

     『パブロンエース』と『ルルアタックEX』などを見ていた、やや高齢のお客様から相談を受け、お話を訊いてみたところ、糖尿病の治療中で、以前に薬剤師から『ルルアタックEX』は大丈夫と言われたという。
     ただ、主訴が喉の痛みだけなら『駆風解毒湯』や『ペラックT』でも良いのではと提案してみた。 
     また、喉の痛みもどちらかというと喉が張り付く感じなようなので、体内が乾燥している可能性をお話しして『麦門冬湯』も紹介した。
     すると、他に血圧を下げる薬なども服用しているようなので、担当医にも服用したことを報告するよう伝えたら、「そんな危ない薬いらない!!」と怒って帰られてしまった。
     危ないというよりは、後で医師が別な薬を処方する際に市販薬で使った物を知らないといけないから、報告するよう助言したつもりなんだけど………。
     もしかして、『ルルアタックEX』を使った時にも、担当医に報告してないんだろうか(;´Д`)
     ううん、失敗したなぁ。
     どう伝えれば良かったんだろう?

     

  • 体の保水力を上げよう

     お客様から、花粉症で喉が痛いと相談を受けた。
     花粉症というと目鼻の症状と思い込んで、喉の痛みや咳は風邪だと思ってるひとが多いから珍しい。
     飲み薬を希望されたから『駆風解毒湯』を案内したが、漢方薬以外でと希望された。
     漢方薬が嫌な理由は、答えてもらえなかった。
     味は生薬によって違うし、効き目が遅いと思われてるなら処方によって違うんだけどね。
     理由が分からないと、フォローのしようがない。
     以前に病院でトラネキサム酸を処方されたことがあるというので、『ペラックT』を勧めるとともに、喉の炎症を抑える物としてアズレンの入った『パブロントローチAZ』を紹介すると、『ペラックT』を購入された 。
     そしてお客様には、体内の乾燥を補うことが必要なことを伝えた。
     具体的には長めに入浴して、温かい物を飲み、体の保水力を上げる。
     冷たい物を飲んでお腹を冷やしていると、排尿する回数や量が増えて水分を逃しがちになるのだ。
     あっ、だからといってダイエット目的に冷たい物を飲んで排尿を増やそうなんてのは駄目ですよん。
     内臓が冷えると、脂肪の燃焼効率が悪くなるので。
     むしろ基本的な保水力が上がれば、水分代謝は良くなるから、むくみは取れます。

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     常連の客様が夫婦で来店し、例年は花粉症に病院から薬を処方されているというのだが、しかし癖になると嫌だから今年は行かなかったそう。
     漢方薬を希望されたため『小青竜湯』を案内してお買い上げいただいた。
     ただ、処方されていたという薬を調べてみると、予防的に用いるものであるうえ、常習性は無い薬なので、そのことは伝えた。
     それから、意識的に内臓を温めるように努めてくださいとお話した。

     夫婦のお客様が花粉症の棚の前で迷っているようだったので、第1世代と第2世代の抗ヒスタミン薬の違いを説明した。
     ザックリ言うと、第1世代は花粉に反応した体に対して反応しないように働きかける。
     それが、喉が渇いたり眠くなる原因。
     第2世代は、そもそも花粉への反応を鈍くするので、眠くはなりにくい。
     ただ、中には副作用に「悪夢」なんてのがあったりするけど。
     お客様は、以前には『コンタック600』を使っていたようなんだけど、効果や副作用について覚えていないようだったので、初めて使う薬は小容量のもので試して、成分表示を取っておくようお話ししたところ、第1世代の『パブロン鼻炎カプセルSα』をお買い上げいただいた。
     温かい物を飲むことと、長めに入浴すること、そして夏野菜を避けることを勧めた。

     『エージーノーズアレルカットC』を購入するお客様に症状を確認すると、主訴は透明でサラサラした鼻水ということだったので、内臓が冷えている可能性を伝えた。
     そして部屋ではなく、自身の体を温めるよう勧めたところカイロでも良いかと訊かれ、良い方法ですと答えた。
     お客様は、体温は高めと言っていたけど、体温と内臓の冷えはまた別なことをお話した。
     ただ、上半身を温めると気持ち悪くなるだろうから、下半身のみ厚着するように勧めた。

     

  • 治療のバリエーションも検討を

     『ルルアタックEX』をレジに持ってきたお客様に症状を尋ねると、主訴は喉の痛みと鼻水で、発症したのは昨日からとのこと。
     喉の痛みはそれほどではなく、鼻水は透明というから、風邪ではなく体が冷えただけかもしれないため『葛根湯』で上半身を温めてみてはと提案したところ一緒にお買い上げ頂いた。

     『新ルルAゴールドDX』を購入されるお客様に症状を尋ねてみたら、患者は大学生で主訴は喉の痛みだけだそう。
     風邪の前兆として喉の痛みが現れることはあるものの、「喉の痛み=風邪」ではないことは、もう少し世間に認知してもらいたいところ。
     やたら危険な病気を煽る健康番組は、もっと身近な症例にもスポットを当てて欲しい。
     今回のお客様は、家にあった『ルル』を飲ませてみたというのだが、肝心の『ルル』の種類は不明。
     『ルル』シリーズは似た名前の製品が多いのに、対応する効能がそれぞれ違うので結構重要な情報なのだ。
     そのままお買い上げ頂くことになったけど、テスト期間中だというのでストレス性の胃炎も可能性も伝えた。
     もしそうなら喉の痛みだけの『駆風解毒湯』や、ストレスを軽減する胃薬の『半夏瀉心湯』の方が向いている。
     ストレス性胃炎を、喉の痛みと感じることがあるので。

     お客様から花粉症による目の痒みに飲み薬を希望されたので、鼻の粘膜にも効く『小青竜湯』が症状の改善に期待できることを説明してお買い上げ頂いた。
     他の候補としては、アトピー性皮膚炎に使う『十味敗毒湯』も考えられるところだ。
     以前に花粉症に病院から『アレグラ』が処方されていたというのだが、それが効いたか覚えていないという。
     もっとも、『アレグラ』が効果があるのは鼻炎で、目の痒みにはあまり効かないとメーカーの中の人からも説明を受けたことがあるから、あくまで鼻炎を主訴に考えたほうが良い。
     あ、あと息子さんに処方されていた薬を自分で服用していたというのだけど、その薬が何なのかは不明。
     いずれにしても、家族とはいえ他の人に処方された薬をむやみに飲まないでもらいたいところ。

     お客様が『パブロン鼻炎速溶錠』をレジに持ってきたが、患者さんは高校生だそうなので眠くなりにくいものとして『小青竜湯』を紹介してみたところ、母親から勧められて使ったことがあるものの効かなかったという。
     そのままお買い上げ頂くになったけど、相性もあるし本当に主訴に合っていたかも疑問なため、『葛根湯加川きゅう辛夷』も候補になることを伝えた。

     成人の息子さんからウオノメの薬を頼まれたという事でお客様が来店したが、患部の芯の有無や患部の場所などは、「何も聞いていない」という。
     イボやタコと、ウオノメの違いは「芯があるかどうか」である。
     芯があって、患部を押すと痛いようであれば、市販薬で済ませる前に一度は病院を受診して病状を確認した方が良い。
     そうお話すると、一旦帰られてから再度訪問して『ウオノメコロリ』を購入された。
     病院に行くという選択はしなかったけど、ちゃんと本人に確認を取るというのは、重要なことなんである。
     病気を治すのに、手を抜いちゃ駄目。

     

  • ♪ナゼだ~ナゼ 謎だ謎 ナゼだ~ナゼ 謎だ謎(『科学冒険隊タンサー5』より)

     お客様から、『ユースキンS』と『ユースキンA』の違いを尋ねられたので、『S』は殺菌と保湿で、『A』は痒み止めと血行促進であることを説明した。
     すると、しもやけに使うとのことで、痒みはそれほどでもないというお話から、『メンタームメディカルクリームG』を勧めたうえで、痒みが強い場合は『ヒビケア』や『ヒビエイド』に乗り換えるよう伝えた。
     本日は、『G』をお買い上げ。
     足のマッサージが必要か訊かれたので、マッサージは是非してくださいと答えた。
     そのさいには、ギュッギュッと力を入れる必要は無く、リンパマッサージのように優しく撫でるだけで充分なことを付け加えた。
     力を入れるマッサージが上手くいくのは、プロか練習をしっかりしている人がやった場合だけ。

     やや高齢のお客様が来店し、喉の痛みに風邪薬をと注文された。
     喉の痛みだけなら別な物をと思ったが、悪寒がするというので『葛根湯』を提案した。
     ただ、喉の痛みは3日ほど前からで、そちらはのど飴で良くなったそうな。
     その段階で『葛根湯』を使ってもらえれば、悪寒までも進まなかったかも。
     『葛根湯』は家に置いておくよりも持ち歩いて、変だなと感じた時にサッと飲んでしまえば、風邪の兆候だけで済むという使い方ができることをお話して、お買い上げ頂いた。

     『のどぬ~る』用の長い綿棒を求めて、お客様が来店。
     でもうちのお店には、『のどぬ~る』の液体本体も無いため置いていない。
     患者は小学生の子供らしいんだけど、主訴が喉の痛みということ以上のお話はしてもらえず、帰られてしまった。
     まぁ、そうだよね。
     目的の物が置いてないんだから、またすぐ別なお店を回りたいよねε-(´・_・`)
     でも、現在では喉の殺菌消毒はあまりすること無いし、効果も極めて限定的。
     むしろ慣れない人(常備していない点から推測)がやると、喉の粘膜を傷めてしまい、かえって良くない。
     喉に直接薬を塗るというのは、一種の技術だから医師にやってもらった方が安全というもの。
     そこから考えても、お店を探しまわるより、喉の痛みに合わせて内服薬を選んだほうが手軽で解決も早いんじゃないかと。

     子供用の頭痛薬をとお客様から希望され、市販薬ではアセトアミノフェン製剤の一択しか無いことを説明したうえで、患者は中学生だというので『バファリンルナJ』を案内した。
     そして、頭痛の状態を尋ねると、ズキズキというよりは押されるような重い痛みを訴えている模様。
     風邪かもというお話から『葛根湯』を考えたけど、昨日は38度の発熱をして病院で処方された『カロナール』を服用させたという。
     ありゃん、その『カロナール』がアセトアミノフェンですよ(;´Д`)
     要するに、子供向けの解熱も鎮痛の第一選択な訳です。
     そして風邪の推移からすると、もう後半戦に入っているので『柴胡桂枝湯』を勧めて、お買い上げ頂いた。
     あと、食欲に任せて食べ過ぎないことと、入浴はして体を温めることを伝えた。
     それにしても、どうして最初に服用した薬を言ってくれなかったのだろう。
     発熱して解熱剤が処方されたのに、どうして「風邪かも」という言い方だったのだろう。
     この謎を解かないと、私のステップアップは無い……(´・ω・`)

     

  • 薬も仕事も適材適所で効率良くありたいもの

     奥さんが風邪とのことで、お客様から相談を受けた。
     発症は昨日からで、家にあった市販薬を飲ませたということから銘柄を尋ねたところ空箱を持ってきており、確認するとアセトアミノフェンに咳止めを合わせた物だった。
     こうやって服用した薬を確認できると、本当に助かる(`・ω・´)
     そして現在の奥さんの主訴はというと、発熱と喉の痛みらしい。
     そうであれば、同じ物では効果は弱いと考えるべきだろう。
     『ルルアタックEX』を案内し、2日飲んで効かなければ他への乗り換えを検討することと、症状が変わった場合も同様に乗り換えていった方が効果的なことを説明した。
     また、食欲はあるという話だったけど、喉の炎症は胃にも広がる可能性があるし、なによりも消化にもエネルギーを必要とするため、体に風邪を治すことに専念してもらうのが重要だから、消化の良い物にして量を控えるように伝えた。
     それと、疲労感が無ければ入浴して構わないこともお話した。
     体としては風邪を治すために熱を出し、患部を炎症させているので、体自体を温めてあげると、体は自身で無理に熱を出す必要が無いことを学習してくれて、患部の炎症も治まるはずだから。

     『パブロンエースAX』と『ルキノンエース』を比較しているお客様に声を掛けてみたけど、案内は断られた。
     『ルキノンエース』に決められてレジでお会計をする際に症状を尋ねると、主訴は喉の痛みのみという。
     そのまま購入して頂いたけど、喉の痛みは風邪とは限らず、風邪薬には鼻炎や咳止めといった成分も入っており、起きていない症状の薬の処理は体に負担が掛かって、それによる体力の低下で風邪に進行してしまうケースが心配。
     なので、『ペラックT』や『駆風解毒湯』など、喉の痛み止めだけの選択肢もあることを伝えた。
     あと、喉の痛みだけの時には胃炎を喉の痛みと感じている場合があるから、食事は消化の良い物にしてくださいな。

     『アレグラ』を求めてお客様が来店したけど、うちのお店には置いていないため、成分違いで臨床試験では優位な差は無かったとされる『アレジオン』を紹介した。
     しかし、『アレグラ』を使ったことがあるのか尋ねると使用経験は無く、人から花粉症にと勧められたらしい。
     しかも、主訴は目の痒みだとのこと。
     『アレグラ』も『アレジオン』も、花粉症に効くとはされているものの、効果のある主訴は鼻炎で、目の痒みについては実は期待できないのだ。
     目の痒みとなれば、内服薬では『小青龍湯』の出番だから紹介してみたが、目薬の方を希望されたため棚を案内した。
     目薬は病院で処方された物があるというお話だったけど、内容は覚えていなかった。
     そして、他のお客様がいらして対応しているうちに、お帰りになられてしまった。
     まぁ、処方されている目薬があるのなら、市販品を買う必要は無いだろうけど。
     養生に、入浴なりして体を温めることを伝えられなかった。

     

  • 市販薬を選ぶための3つの天秤

     高齢の父親から、皹(あかぎれ)の薬を頼まれたというお客様が来店。
     本人は「テレビで見たハンドクリームを」と言ってるらしいんだけど、商品名は本人も覚えていないんだとか。
     ええと……、それは困りましたねぇ(^_^;)
     指の関節部が切れているというから、傷口があるのならハンドクリームではなく治療薬のほうが良いのではとお話して、『ヒビケア』を案内してみた。
     そして、普段のケアには綿の手袋やワセリンでの保護を勧めたけど、それは本人が嫌がるそう。
     う~ん、ワセリンを「ベトつくから」という理由で嫌がる人がいるけど、大抵は単なる「付け過ぎ」だったりするんだよねぇ。
     掌に広げるのなら、小指の爪の先にワセリンを引っ掛けるぐらいの量で充分。
     それを、人差し指の第一関節あたりくらいまでワセリンを取ってしまい広げるとベトつくことになるのだ。
     そして、充分に塗り広げて30分~1時間もすれば、ベトつきなんか気にならなくなるはず。
     本人ではなく頼まれた人にそこまで説明しても、かえって負担感が残るかもと思い『HPローション』を案内してみたが、そっちは価格が高めで今度は予算が問題に。
     ですよねぇ~(;´Д`)
     こうなるともう、本人に「症状のつらさ」と「嫌だというケア」と「予算」を天秤に掛けてもらうしかないかと……。
    「そうよねぇ」と応じながら、『ヒビケア軟膏』を買って帰られた。

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     一昨日、病院から喉の痛み止めと咳止めを処方されていて鼻水が止まらないとのことで『小青龍湯』を試して頂いたお客様が再訪。
     鼻水がピタリと止まったと、大変喜ばれた。
     しかし、喉が乾燥したような咳が出るというので、上半身を温める『小青龍湯』の服用は中止して、『麦門冬湯』に乗り換えるよう提案した。
     病院から処方されていた喉の痛み止めも体内を乾燥させてしまうので服用状況を確認したら、そちらは飲み切ったそう。
     私の立場では処方されている薬の中止までは指示できないので、タイミング的には良かった。
     まだ、喉の痛みが続くようならと『駆風解毒湯』を案内したところ、声を使う仕事をしているというので、『響声破笛丸』も紹介した。
     本日は、『麦門冬湯』を試して頂くことになった。

    【第2類医薬品】響声破笛丸料エキス顆粒 KM 9包

     やや高齢のお客様から、『マグネシウム』単独のサプリメントは無いかと尋ねられた。
     市場にはあるのかもしれないが、うちのお店には置いていない。
     用途を訊いてみたら、不整脈で通院しており、医師からカルシウムを制限してマグネシウムを積極的に摂るよう指導されたそう。
     ふむぅ、でも処方はされなかったんですね。
     マグネシウムに限った話じゃないけど、ミネラル系の栄養素は多く摂り過ぎると弊害もあるから、正直勧めにくい。
     そして、大抵は単独では役に立たず、それゆえカルシウムと一緒の組み合わせや、マルチミネラルといったサプリメントが多い。
     本日は、鉄分も含まれているマルチミネラルをお買い上げ頂いた。
     食事でカルシウムを制限するとなると、栄養表示を確認しないとならないから結構大変だと思う。

     

  • 選べる市販薬だからこそ乗り換えも検討を

     やや高齢のお客様、奥さんから『キューピーコーワ』を頼まれたとのことで、『キューピーコーワゴールドα』と『キューピーコーワゴールドαプラス』を案内した。
     どちらを頼まれたか分からないそうだから、滋養強壮作用のあるエゾウコギとオキソアミヂンに新陳代謝を促進して関節部などの炎症を抑えるオウギが入っているのが共通で、そこにそれらの成分を体に行き渡らせるために血流を改善するトウキをプラスしているのが『αプラス』であることを説明した。
     奥さんは介護職だそうだから、どちらにしも『キューピーコーワ』は良いだろう。
     ところが、当初は『キューピーコーワ』を頼まれたという話だったのに、奥さんはビタミンC剤を希望しているという話になった。
     ん?
     価格に怯んだかしらん?
     でもお話を訊いてみたら、それは別件のようで、風邪の予防か肌のケアのためらしい。
     でも、その辺りは詳しく聞いてきていない模様。
     ううん、男の人って何歳になっても「子供のお遣い」なのか(;´∀`)
     いや、他のお客様とのお話であったんだけど、「旦那は、買い物を頼んでも、ちゃんと買ってこない」とか。
     ええ、私もなんですけどね(笑)
     お釣りで余計な、お酒が加わっていたり┐(´∀`)┌ ←まさに子供レベル
     ひとまず最初の話も兼ねて、上半身の疲労と肌のケアの両方に適したビタミン剤として『新パワーアクトEX』を紹介してみたところ、『αプラス』をお買い上げ頂いた。

     やや高齢のお客様から、総合風邪薬の『ルキノンKB』が聞いたことの無い銘柄とのことで質問され、『新ルルAゴールドS』に近い処方で、主に鼻炎と咳に適していることを説明した。
     すると、普段は『新ルルAゴールドS』を使っているというのだけれど、いつも喉から風邪になるというお話。
     ううん、それなら同シリーズの『新ルルAゴールドDX』か、喉の風邪に思いっきり偏らせた『ルルアタックEX』の方が良いのではないかと。
     そう思いながら、もう少し詳しく訊いてみると、喉は痛くなっても発熱まで行くことは無く鼻の症状も出ない代わりに、咳になることが多いそう。
     それは、風邪でもないかもしれません。
     胃炎などで体内が乾燥して起きている可能性を伝え、発熱などが無く喉が痛む場合の『駆風解毒湯』と、上半身を潤して咳を止める『麦門冬湯』を紹介してみたところ、室内に入ると咳が出るというから、やはり『麦門冬湯』が適応しそうに思える。
     体内の乾燥で、気管支が敏感になっているのだろうから。
     でも今回は、常備薬にと『新ルルAゴールドS』を購入された。
     『ルキノンKB』の方が安いんだけど、やはり安心のブランドか。

     『新ルルAゴールドDX』を2つ購入されるお客様に、用途を確認。
     危ない薬ではないけれど、たまに1週間以上服用し続けているなんてケースもあるので。
     風邪に2日も飲んで効果が現れなければ、それは処方が合っていないと考えられるため、他の薬に乗り換えたほうが良い。
     今回のお客様は、いつも喉から風邪になり、常備薬にしているとのこと。
     この「いつも喉から」というのは、ある種の思い込みで、風邪のウイルスは200種類以上あり種類によって主に症状の現れる患部は変わる。
     喉が防衛機構として過剰に反応しやすいというのもあるかもしれないが、季節や感染してくる場所によって風邪は様々なんである。
     そして今回のお客様は、ついこの間も風邪をひいた時に『新ルルAゴールドDX』を服用し、治るまで1週間くらいかかったという。
     ううん、それはやはり合っていなかったか、薬を飲みながら体に無理をさせていたのでは……。
     今回はそのままお買い上げ頂いたけど、風邪薬はいつも同じ物と決めるより、乗り換えていく方法もあることを伝えた。

     

  • 置き薬は応用を考えておかないと無駄になりがち

     お客様から、『パブロンSゴールドW』が咳と喉の痛みに使えるか尋ねられたので、喉がメインであれば『パブロンエースAX』か処方がシンプルな『ルルアタックEX』をと勧めた。
     また、発熱などの風邪の兆候が無ければ、鼻炎などの成分も入った風邪薬よりも、喉にターゲットを絞った『駆風解毒湯』の方が体への負担が少ないですよとお話したら、喉は痛いというより乾燥感があるという。
     上半身の乾燥であれば、咳と合わせて考えて『麦門冬湯』の方が良いかもしれません。
     しかし、本日は予算が合わないようで、何も買わずに帰られた。
     しまった~、つい予算のことを忘れてしまう。
     でも、喉の痛みの『ペラックT』じゃ、安くても主訴とも合わないしなぁ……。

     お客様が、ヤケドの薬を求めて来店した。
     でも、「ヤケドの薬」という物は、そもそも存在しない。
     大火傷なら病院に行くべきだし、家庭で対応する範囲の軽度のヤケドでは、患部を流水で30分以上「冷やすこと」と「清潔にすること」だけで、自然治癒に任せるしかない。
     どうしてもとなれば、初期の痛みを軽減するために局所麻酔の入った『メモA』や炎症を抑えるステロイド剤を使い、感染を防ぐための抗生剤の軟膏を使うくらいか。
     あるいは、湿潤療法で『キズパワーパッド』のような絆創膏を使う手もある。
     いずれにしても、自然治癒の補助であり、ヤケドを「治す」訳ではない。
     というような事が、ヤケドの薬を求めてお客様が来ると、つい頭の中でグルグルしてしまう。
     そんな事をひとまず措いて、お客様の要望を訊いてみると、探しているのは『タイガーバーム』だそうな。
     『タイガーバーム』は、輸入代理をしていた会社が国内での取り扱いをやめたはずである。
     そのため、代用品として『メンソレータム軟膏』を紹介した。
     局所麻酔が入っていて、油分で患部を保護するということでは、『タイガーバーム』と変わらない。
     そのうえで、患者が誰なのかと患部の状態を尋ねると、ご主人と成人の娘さんだという。
     二人同時にヤケドしたのかと思ったら、娘さんは今日で、ご主人は日が経っているそう。
     そして、ヤケドの置き薬を欲しいという話になったため、最初のように「ヤケドの薬」という物は無いことを説明し、ステロイド剤のように他の皮膚炎などに使う薬を備えておいて応用する方法をお話したうえで、『クロマイP軟膏』を案内した。
     それから、冬場の手荒れなどにも使える『ワセリン』や『アロエ軟膏』で、炎症が治まった頃に患部を保護する方法を伝えた。
     あと、皮膚の再生を促す『紫雲膏』も紹介したけど、こちらは『タイガーバーム』と同じく服に色移りしてしまうことを説明したら、それは嫌がられた。
     ありゃん、『タイガーバーム』を探しているのなら、色移りは気にしないのかなと思ったんだけどな。
     結局、「考えてみます」とお客様はお帰りになった。
     ううん、ヒアリングで気分を害してしまったかなぁ……。
     今日は、ダメダメだ~(>_<)