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  • 「医療の知識が無いから選びにくい」だからこそ情報の提供をしています

     やや高齢のお客様から腹痛の相談を受け、自身で胃酸が出過ぎかもとのことだったので、過剰な胃酸の分泌を抑制するM1​ブロッカーが主成分の『ガストール』と、内臓の平滑筋の痙攣を抑えて痛みを緩和する『ブスコパン』の他に、胃壁内に膜を貼って守る『スクラート胃腸薬』を案内したところ、『ガストール』を購入された。
     よく『ガスター10』を求めて来店するお客様に、薬剤師がいない店舗なので置いていないことを伝えるとすぐに帰られてしまうけれど、同じような効き方をするのが『ガストール』なので、慌てずにお話を聞いてもらいたいところ。
     お客様は、温かいお茶を飲むと痛くなるというので、やはり胃炎の可能性が考えられることを伝えた。
     もしそうならば、『ガストール』は適応する。
     やたらと『ガスター10』を使いたがる患者さんがいるけれど、適応するのは胃に熱い感覚があるとか苦い水が上がってくるといった症状だから、胃もたれ程度で使うような薬ではない。
     簡易的な鑑別の方法として、水を飲んで楽になるのなら炎症している可能性が高く、お湯を飲んで楽になるのなら胃が疲れているか冷えているということが考えられ、適応する薬が変わる。
     今回のように、温かい物を飲むと苦しくなるようなら『スクラート胃腸薬』が候補となり、反対に楽になるときには『スクラート胃腸薬S』のほうが向いているといったことを検討するのにも、お店に来る前に確かめておいてもらえると、情報が増えるので助かる。

     若いお客様から、L-92乳酸菌のサプリメント『アレルケア』の問い合わせを受け、取り寄せもできないため販売ルートが限られている可能性をお話したうえで、乳酸菌と身体には相性があることと、腸の働きを整えることを重ねないと意味が無いと説明したところ、アトピー性皮膚炎の相談となった。
     商品が無いと知るとすぐにお店を出ていかれてしまうことが多いけれど、目的もお話してもらえると提供する情報も変わる。
     お客様からは、「どうしてL-92乳酸菌はアトピーに良いのか」と訊かれ、その効果自体はまだ解明されていないことをお話した。
     なにしろメーカーが公表している効果には、「免疫細胞のバランスを整える」というのと「免疫細胞(NK細胞)を活性化させる」という矛盾した記載が見受けられる。
     整えるのか活性化するのか、どっちなんだよと。
     お客様には、研究データを公開したり、論文を発表されただけでは駄目で、他の研究者からも追試の情報が寄せられなければ効果については、依然として不明なとこを説明した。
     また、サプリメントの効果というのは分からず、国が審査して一定の効果があると認められた「特定保健用食品(トクホ)」の申請にはお金がかかるため、わざと認可性ではなく届出制の「機能性食品」にとどめている製品もあることを説明した。
     つまりサプリメントは、メーカー独自の研究に過ぎない物と、本当は効果があるんだけど認可を受けないことを選択した物とが入り混じっていて、非常に選びにくい。
     お客様が、「医療の知識が無いから選びにくい」というので、そのために情報を提供するのが専門たる医師や薬剤師であり、また私たち登録販売者だということをお話した。
     それらの情報を元に決断するのが患者だとすると困るかもしれないけれど、自分に厳しくするか甘えさせるかも含めて、自分を一番大事に想えるのは自分自身だから、医療チームのチームリーダーは患者ということになる。
     そうお話して、もし試したいサプリメントや養生法などがあるようならば、医師にはスポーツマンのように「挑戦したい」と相談するよう勧めた。
     よほど偏屈な医者でなければ、相談に応じてもらえるはずであるし、全く相手にしてもらえないような医師ならば変えた方が良いとも考えられる。
     アトピー性皮膚炎に用いる漢方薬として、患部がジュクジュク型の場合に適応する『十味敗毒湯』と、血と水が巡らずカサカサと乾燥する場合の『当帰飲子』を紹介したところ、子供の頃から見てもらっている医師というので、その医師を主治医として他の医師を紹介してもらうことも含めて相談してみてはと提案した。
     自身で他の病院を探すのも悪くはないが、医師の情報を持っているのは医師でもある。
     出身大学でのつながりや、研修した病院、所属している学会などに加え、近年ではSNS上で交流している医師もいるから、ネットで検索するよりも、まず目の前に医師に相談してみるのも選択肢に加えたほうが良い。

    Screenshot of www.asahiinryo.co.jp

    L-92乳酸菌とは?-アサヒ飲料

     お客様が痔の舌下錠の『ヘモリンド』と『プリザエース軟膏』を購入されるので出血の有無を確認すると、出血はあるというため適応することを伝えた。
     ただ、選んだのは偶然だったようなので、他の『ボラギノールM』は痒み止め成分が主体で、『ボラギノールA』や『プリザS』は強い炎症に用いるステロイド剤が配合していることをお話して、症状に合わせて選ぶ必要性を説明した。
     また、患部が外に一個出ている場合は中庭に2~3個できている可能性をお話すると「大丈夫」というため、肛門から奥は内臓で、内臓には痛覚神経が無いため感覚的には分からないことを説明した。
     だから、オノジュウの『レンシン』も紹介したうえで受診勧奨した。

     

  • ステロイド剤の塗り薬は怖くない! 患部を掻いて傷つけてしまうほうが駄目

     お客様から『ラナケインS』と『オイラックスソフト』の比較を尋ねられ、どちらも非ステロイドで炎症には弱く後者には殺菌剤の他に血流を促進する成分が入っており、痒み止めの内容は共通してことを説明した。
     主訴は虫刺されらしく、腹部にポツポツと発疹があるものの痒みは無いというお話だったが、効果の広さを期待して『オイラックスソフト』を試していただくことになった。
     また、痒みは無くても患部が赤く炎症が強い場合は、ステロイド剤を使うよう伝えた。
     ステロイド剤を怖がる人もいるけれど、発端となったのは30年以上も前のイイカゲンな雑誌記事で、20年以上に渡って同じ場所にステロイド剤を使っていたら悪化したという事例。
     20年以上も経過していたのでは、皮膚の状態が悪くなったとしても何が原因だったか分からない。

     お客様が『フェミニーナ軟膏』を購入されるさいに、軟膏は患部の保護に、クリームは患部への浸透を目的としていることを伝えると、「私買ったのどっちだっけ?」と戸惑わせてしまった。
     すいません(´・ω・`)

     若いお客様からアトピー性皮膚炎の塗り薬の相談を受け、他店で購入した『プレバリンα軟膏』は効かなかったとのことだった。
     しかし詳しくお話を訊くと、全く効かないという訳ではなく、病院から処方されてる薬があるというためお薬手帳を拝見させていただいたところ、内服の抗ヒスタミン薬とステロイド剤の中では比較的弱めの塗り薬だった。
     塗り薬の方が無くなってしまうということで、『プレバリンα軟膏』を代わりに使うことを勧め、非ステロイドの物として『トレンタムGクリーム』を案内するとそちらを購入された。
     また、軟膏とクリームでは目的が異なることと、ステロイド剤を怖がっていたので用法用量を守っていれば怖くないことを説明した。
     弱い薬を長く使ったり、患部を掻いて傷つけてしまうよりは、ステロイド剤で症状を抑えたほうが悪化を防ぐのにも皮膚の再生にも良い。
     それから、内服薬として『十味敗毒湯』を紹介した。
     保険の適用薬でもあるから、医師に相談してみるの良いだろう。
     処方された薬が効かないと感じる場合には、フィードバックするために医師に報告することと、言いにくければ薬剤師に伝えるよう勧めたところ、お客様から「お店でこんなに対応されたのは初めてです」と言っていただけた。
     たいして役に立った訳でも無く、担当医や薬剤師との関係を絶やさないようにするようお話しただけなので、なんだか面映い。

     

  • お店で薬を買うかどうかは二の次で、相談だけでも構いません

     お客様から『熱さまシート』を尋ねられ、売り場を案内しながら、体温が38度を超えるようなら水枕を検討するようにお話すると奥さんに頼まれたそうで、体温は分からないとのことだった。
     冷却シートは、あくまで冷たく感じるというだけなので、本格的な発熱には力不足。
     ただ、もし悪寒がしたていたら、本格的に冷やすのは早いかもとも伝えた。
     悪寒は発熱を強めるための準備段階であり、発熱することによって免疫機能を高めてウイルスと戦ったり血流を良くし栄養を行き渡らせ老廃物を回収するのが目的だから、あまり早く解熱しようとすると症状を長引かせてしまう。
     お客様には、食欲があってもエネルギーを欲しい脳が感じるだけで、内臓は弱っていると考えられるので、食事に気をつけるよう伝えた。
     風邪をひいて体を休めるというのは、内臓も含めてである。

     やや高齢のお客様から、咳のドリンクをと注文されたので液剤をお求めかと思ったら 『inゼリー』のような物を探しているようで、しかしよく分からなかった。
     ちょうどお客様が湿った音の咳をしていたので、内臓の冷えが原因かもとお話して、温かい物をと勧めるとホットドリンクを探しに売り場へ向かって行った。
     下半身の厚着も勧めると、「気をつけたこと無かった」とのことで、漢方的には昔から「頭寒足熱」といって、上半身は涼しく、お腹周りから足にかけては温めるのが養生法ですと教えたところ、「今度また来ます」と言ってもらえた。

     若いお客様から皮膚の痒みに飲み薬を求められ、珍しいなと思いながら第1世代抗ヒスタミン薬の『レスタミンコーワ錠』と『アレルギール錠』の他に、第2世代抗ヒスタミン薬の『ジンマート錠』に『ムヒAZ錠』とを案内したところ、病院で内服薬に第2世代が、塗り薬に5段階のステロイド剤のうち上から2番目のベリーストロングが処方されたことがあり、塗り薬は残ってると分かった。
     患部を掻きむしってしまう、皮膚の修復成分の入っている『ジンマート錠』を勧めたものの、価格と容量が折り合わないようだったので漢方薬の『十味敗毒湯』と現代薬を合わせた『タウロミン錠』を紹介し、ネットでの購入を提案するとメモを取ってお帰りになった。
     他店を案内しようとした時に「良いんですか?」と訊かれたので、「薬ですから」と答えた。
     嗜好品ではなく必要な物。
     今回はお客様が薬の名前を覚えていたけれど、お薬手帳を持ち歩くことと、市販薬を使ったら成分表示を貼って担当医にも知らせるよう勧めた。
     お薬手帳は、出先で事故に遭った場合に持病の有無を確認しての処置が早まるし、大規模災害で避難所に入ったときには特例として医師の診察を受けずに必要な薬を受け取ることができるから、病院に行く日だけではなく日常的に持っているほうが良い。

     

     

  • どうして自分が病院に行ったのか思い出しましょう。医者の判断を勝手に変えてはいけません

     お客様が『パブロンメディカルC』をレジに持ってきたけれど、主訴は咳と痰で、病院から処方された薬があるというためスマホに撮ってある画像を見せてもらうと去痰剤だった。
     つまり医師は、咳止めまでは必要無いと判断したのだろう。
     なのに自己判断で、風邪薬を飲もうというのだから困ってしまう。
     咳止め成分は大きく分けると、覚醒剤系と麻薬系とがあり、覚醒剤系で気管支を拡張し呼吸をしやすく、麻薬系では神経を抑制して咳を止める。
     しかし薬に副作用があるのは常で、覚醒剤系は興奮作用によって身体は治っていなくても元気になったと錯覚し、麻薬系の神経抑制作用は胃腸などの内臓の働きまで抑制するので消化が悪くなったり、便秘を起こしたりするうえ、保水機能も狂うため体内が乾燥して咳の原因ともなる。
     だから近年では、病院でも咳止めは出さずに去痰剤で喉を潤すとともに、原因となっているウイルスなどを排出させる方法にシフトしていると、当の総合風邪薬を出している製薬会社の中の人から聞いた。
     お客様は、『パブロンメディカルC』が家にあって、使ったら「効いた」とのことだが、そりゃ覚醒剤が入ってるんだから効いた気がするのは当然だし、また麻薬によって咳が止まっているのは事実だろうが、その負担もまた確実に身体にかかってるんである。
     本当は、処方されている去痰剤だけで充分なのだけれど、お客様はどうしても何か薬を買いたい様子だったため、少なくとも解熱剤は不要なので咳止めの『ブロン錠エース』を紹介し変更となった。
     同じ『ブロン』の名前が付いている『ブロン錠』と違い、『ブロン錠エース』の方には去痰剤が入っており、少しでも医師の判断に寄せるようにした。
     あとお客様には、処方された薬をスマホで撮っておくのはアイデアではあるけれど、おくすり手帳を持ち歩くよう勧めた。
     例えば交通事故などで意識を失ってる場合にも使ってる薬を確認したり、持病の有無を確認できるし、大きい地震や水害等で避難した場合には特例として医師の診察を受けずに薬を受け取ることが可能となるので。

    「風邪薬の選び方と風邪に似た症状」

     お客様からニキビの薬を求められて、炎症タイプの赤ニキビに適した『クレアラシル』を案内したうえでヒアリングすると、13歳の子供に病院で『十味敗毒湯』と抗生剤の塗り薬が処方されており効かなかったとのお話。
     んん?
     それはただのニキビではなく、化膿性の皮膚炎と診断されているのでは?
     本人を連れてきていないから患部を見ない事にはなんとも言えないけれど、皮膚疾患の治療というのは長くかかるものだし、医師が治療中に他の選択をするのであれば、まずその医師と相談したほうが良い。
     人間の体は機械ではないから、薬が万人に同じように効くというのはありえず、私たち登録販売者、あるいは薬剤師がそうであるように、医師も薬を処方する段階で頭の中には復数の薬の候補を思い浮かべているもの。
     その候補を教えてもらわないで、他の薬を求めるというのは悪手でしかない。
     そうオブラートに包みながら説明し、処方されている薬を引き継ぐ形になるよう『十味敗毒湯』と現代薬をミックスした『タウロミン錠』と、2種類の抗生物質を合わせた『テラマイシン軟膏』を紹介したところ、抗生物質のみお買い上げいただいた。
     余計なお世話ながら、お客様には本人を連れて薬を買う練習をさせてみるよう勧めた。
     私の息子もニキビの薬を買いにドラッグストアーに行かせたら、店員に相談せずに大人用ニキビの『ペアアクネクリームW』を買ってきてしまった事がある。
     薬を買うさいには、相談することが大事と教えていたのに、店員に声をかけるのを臆して自分で選んだという。
     薬に限った話ではないだろうが、人に相談するというのは練習が必要なんである。
     今回は、病院から処方されている薬の方針から外れてしまうため紹介できなかったけれど、成長期のニキビには『清上防風湯』も候補になる。

     

  • 子供の薬を買ってあげていると、健康相談の練習をする機会を奪ってしまう

     お客様が高校生の子供から『オイラックスA』を頼まれたというため、売り場を案内しながら虫刺されの薬と同じ処方であることを伝えたところ、本人はニキビに使っており、アトピー性皮膚炎もあるとのお話だった。
     病院を受診したことはあるようだが、面倒くさいからと『オイラックスA』を使い続けている模様。
     一時は『ペアアクネクリームW』を使っていたこともあるとのお話で、成長期のニキビには『クレアラシル』の方が適応しますと紹介したところ、購入された。
     内服薬として『清上防風湯』も紹介すると、長年診てもらっている小児科医がいるというため、処方してもらえるか相談してみるよう勧めた。
     アトピー性皮膚炎ということだと、『十味敗毒湯』という選択も考えられる。
     そして余計なお世話ではあるが、健康相談には練習が大事なことをお話しした。
     先のように、ニキビに痒み止めの薬を使ったところで意味は無いし、より悪い結果を招く薬を選んでしまう可能性さえある。
     そして、医学的な知識を持っていない人が自身の症状を上手く伝えるというのは案外と難しく、大人だってできてる人が少ないのが実情だ。
     子供の薬を買ってあげるというのは気持ちとしては理解できるけれど、それでは本人が練習する機会を奪ってしまうことになる。

     以前に、涙が出過ぎるという相談をされた高齢のお客様から受け、病院で処方された目薬があるというため、お薬手帳か薬の現物を持ってきてもらうようお願いしていたのだが、今日再訪されて二種類の目薬を調べてみると、細胞から水分を分泌する物とステロイド点眼薬だった。
     んん?
     じゃあ、医師は涙を出しやすくするという判断をしてるんじゃないの?
     本人は使ってる目薬が効かないと言っていたが、継続を勧めたうえで担当医に相談するようお話しした。
     どうも、お客様と担当医の間に齟齬があるように思える。

     

  • お客様の信頼を得て分かり合える道は遠く険しい

     お客様が『アレグラFX』を購入されるさいにヒアリングしたところ、 アトピー性皮膚炎に病院から処方されていて、次に病院に行くまでのつなぎとのことだった。
     成人の息子さんも同じだそうで、他に顔にステロイド剤が処方されており、それをしょっちゅう使っていて鼻が酒渣(赤鼻)のようになっているとのことだった。
     症状が軽い時には薬も弱い物に変更した方が良いはずなのだが、担当医の判断が分からないので、迂闊なことは言えない。
     漢方薬なら『白虎加人参湯』『黄連解毒湯』が候補に考えられるし、『十味敗毒湯』も使えるかもしれないと思うのだけれど。
     お客様は引っ越してきたばかりで周囲の病院を知らないと言うため、漢方薬に詳しい病院を紹介してみた。
     また、息子さんはチョコレートが大好きでアイスもよく食べ、風呂は熱いお湯に短時間という入り方だそうなので、いずれもアトピー性皮膚炎には良くないことを伝えた。
     私もアトピー性皮膚炎で苦しんだ口だが、体の免疫機能を緩めてしまう甘い物の過度の摂取は避け、免疫機能を司る腸を冷やさないために積極的に温かいものを飲み、免疫機能を安定させるよう入浴はぬるめのお湯に長めに入るようにして改善した。

     いつも『新ルルAゴールドS』を購入される常連のお客様から、「長く飲んでちゃ駄目か」と訊かれたので、好ましくないと答えると、咳は無く鼻炎で飲んでいるというため鼻炎薬を提案したところ、内服薬ではなく点鼻薬の『スットノーズαプラス』を購入された。
     友人が一年中コンコンとカラ咳をしてるというので、それは風邪ではなく胃炎の可能性もあることをお話すると、「そうなの!?」と驚かれた。
     そして、私の居ない時に『新ルルAゴールドS』を二箱も購入していることが分かった。
     私がこのお店に来て以来、もう3年以上の付き合いになるはずなのに、未だにこんな状態である。

     

  • 治りかけの風邪に風邪薬は不要です! 薬を使うタイミングも考えましょう

     お客様から麻の手袋を求められ、置いていないため綿の手袋の方を案内した。
     主訴はアトピーと乾癬で、患部は手の関節だけでなく全身にも出ているそうで、通院はしていて何か内服薬と塗り薬が処方されているという。
     漢方薬として『十味敗毒湯』『温清飲』『排膿散及湯』を紹介したところ、お客様はまだ漢方薬を使った事は無いというので、担当医に相談してみるよう勧めた。
     その後、他のお客様がレジに来たため綿の手袋を買っていかれたかどうかは分からない。

     お客様が『新コンタックかぜ総合』を購入されたが、患者であるご主人の主訴は鼻炎と咳が少しで、すでに日が経っており症状は弱まってきているというため、薬を飲まなくても良いのではと伝えた。
     特に総合風邪薬の効能は「諸症状の緩和」で、そのために身体機能を落としてしまうから、むしろ治りを遅らせてしまう。
     夕飯は刺身だというので温かい物も一緒にと勧めると、鍋の残りで雑炊にすると言われて、「ぜひそれを」と答えた。

     

  • 皮膚疾患に使う『排膿散及湯』と『十味敗毒湯』の違いは?

     夫婦のお客様が来店し、ご主人から喉スプレーをと注文されたので売り場を案内し、抗炎症系のアズレン製剤の『アズリート』を紹介すると、お買い上げになった。
     患者は奥さんで、主訴は喉の痛みなのは当然として一週間前から続いており、今は少し落ち着いているそうだが痛むのは喉の奥というため、胃炎の可能性をお話しして消化に良い食事をするよう勧めた。
     喉の痛みが風邪だとしても前倒しで食事を消化の良い物に変えることで、内臓を休めるのが本当に体を休めることになりますと説明した。
     熱が出て寝込んでから消化の良い食事をするという人が多いと思うが、消化するのにもエネルギーが必要で、風邪を治すエネルギーが割かれてしまうから、それでは手遅れなんである。
     お客様からは、「勉強になった」と言っていただけた。

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     常連のお客様から『排膿散及湯』『十味敗毒湯』の違いを尋ねられ、前者は抗生物質の市販薬が塗り薬しかないため内服薬として代わりに活用することができ、名前の通り化膿した症状に適応するのに対して、後者は患部が痒くジュクジュクと湿り気があっても化膿していないタイプの皮膚疾患に用いることを説明した。
     すると、頻尿に用いる『ハルンケア』(八味地黄丸)と『ジェントスルー』(八味地黄丸加五味子麦門冬』の違いも質問され、前者が体質的に中庸であるのに対して後者は体力が低下しているか消化器官が弱い人に適応すると説明したところ、以前に『竜胆瀉肝湯』を使って合わなかったというため『ジェントスルー』の方が良いでしょうと伝えたところ購入された。
     『竜胆瀉肝湯』は体力が充実している人で、排尿時に熱く感じるような場合に適応する。

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  • 薬の相談をして買わないという選択肢は、常にお客様側にあります

     お客様が『エスタックイブ』や『パブロンエースPro』などを比較していたので声をかけてみたところ、『ペラックT』を使ってイマイチだったとのこと。
     主訴は鼻水と喉の痛みと咳で、さらにヒアリングしてみると『バファリンルナi』も併用してるという。
     咳があるのであれば総合風邪薬を使うのに適してはいるので、鼻水に合わせて『エスタックイブNT』を案内すると、病院を受診していてお薬手帳があるというため確認したところ、『柴胡桂枝乾姜湯』『十味敗毒湯』だった。
     後者は皮膚疾患の漢方薬だが、前者は更年期障害に用いられるものの風邪にも使えるので市販の風邪薬は不要に思える。
     また、咳はそれほどでなく、『ペラックT』も『バファリンルナi』も1日しか使っていないというので、処方されている漢方薬とも併用できるから継続してみるよう勧め、本日はお買い上げは無しとなった。

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     お客様が『ベンザブロックS』をレジに持ってきたけれど、主訴は鼻水と喉の痛みで咳は無いというため、鼻炎薬を提案したところ家にあるそうで、無印の『イブ』も持っているとのことから併用できることをお話しし、本日の購入は無しとなった。
     ただ、よく『イブA』と無印の『イブ』との区別がついていないお客様もいて、『イブA』にはカフェインが入っているため鼻炎薬の方にもカフェインが入ってると重複してしまい併用できないので、注意が必要。
     また、喉の痛みが酷くなければ、鼻炎薬の効能書きに「のどの痛み」と入っていることもあり、単独でも効果が期待できるから確認してみると良い。
     とはいえ自己判断は危険だから、店頭で相談してみてほしい。
     薬は相談したら買わなければならいないという物ではないので。
     買わないという選択肢は、常にお客様側にある。

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     お客様が『新ルルA錠s』をレジに持ってきたけれど、主訴は咳のみというので咳止めを提案したが、レジが混んできたため他のお客様の対応している間に咳止めの棚を見ていたものの、結局は『新ルルA錠s』を買っていかれた。
     起きていない症状の成分が体に入れば体の方はその処理をしなければならないから、それが負担になって無駄なエネルギーを消費してしまう、本格的な風邪に進んでしまうこともあり、私は総合の風邪薬はあまり勧めない 。
     特に『新ルルA錠s』のように、わざと内臓の機能を低下させて症状を抑える成分が入っていると、副作用で体がだるくなっても風邪でだるくなったのと区別がつかなくなるので、経過観察の判断が難しくなってしまう。

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     常連のお客様から、ドライアイのためクールタイプの目薬で涙を出したいと相談された。
     調剤してもらっている薬局の薬剤師からは「市販薬でいいんじゃない?」と言われたそうで、涙の成分に近い目薬を多くさしてみる方法を提案し、『ソフトサンティア』をお買い上げいただいた。

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  • 『正露丸』のように、同じ名前の薬でも処方内容が異なる薬があります

     高齢のお客様から、寝ていると息が鳴って息苦しいとの相談を受けたけれど、検診では医師から「歳だから」と言われたそうだ。
     確かに加齢により喉の奥が垂れ下がって喉が塞がることがあると説明したうえで、気道を開く『南天のど飴』を紹介し、お買い上げいただいた。
     そして寝る時には仰向けでいるより、適度に寝返りを打つことと、枕を専門のスタッフのいるお店で相談して変えてみることを提案した。
     お客様から「歳を取るのは嫌だね」と言われたけれど、特に通院をしたり薬を飲んだりしていないというため「それは、なによりです」とお話して、また何かあればご相談をと伝えた。

     高校生を連れた親子のお客様から『バファリンルナi』を求められたので、売り場を案内したうえで用途を確認したところ生理痛だというため、専用薬として『エルペインコーワ』も紹介した。
     しかし肝心の、使う当事者であるはずの高校生の子はフラフラと何処かへ行ってしまい、『エルペインコーワ』は鎮痛剤だけではなく内臓の働きをわざと悪くすることで生理痛を軽減することを、お客様に説明した。
     ちなみに、効能に書いていないので自己判断で使うことは勧められないが、胃痛に使う『ブスコパン』も同様に生理痛に有効である。
     お客様が本人にお話をしたうえで、『バファリンルナi』をお買い上げいただいた。
     これまた本人がすぐにいなくなってしまったので、お客様には将来的に本人が生理痛を当たり前だと思って大病を見逃してしまうといけないので、年に一度は検診を受けさせるよう勧めた。
     うちの奥さんは若い頃から生理痛が重い方で、妊娠初期に子宮筋腫が発覚し子供を諦めるかどうかという選択を迫られた。
     その時の医師の見立てでは、筋腫の大きさからして「若い頃からあったはず」と指摘された。
     そして、子宮筋腫が大きくなるのが先か胎児が大きくなるのが先かという状況の中で入院し、最終的には子宮ごと子供を摘出して産むこととなった。
     なので、うちは一人っ子。
     もっと早くに子宮筋腫に気づいていれば他の対処も考えられた訳で、生理痛が重いことを当たり前と思って慣れてしまうと怖いんである。

     お客様が『パブロン鼻炎カプセルSα』をレジに持ってきたけれど、以前に『アレジオン』を使ったことがあり、現在の症状は激しくないというため『アレジオン』の継続を勧め変更となった。
     『パブロン鼻炎カプセルSα』などの鼻炎薬は、例えるなら水風船に針が刺さって割れた後に水浸しになったのを掃除するようなもので、『アレジオン』や『アレグラ』は水風船にセロテープを貼って割れないようにする、つまり花粉に反応しないようにするのが目的の薬なので、花粉が飛んでいようが飛んでいまいが毎日通して飲むのが効果的なんである。
     そして花粉症は、花粉を外敵と間違えて攻撃してしまうことで起き、その敵味方の識別は腸が行なっている。
     そのため腸の働きが正常になれば敵味方の識別も正しく行なわれ、花粉への攻撃が止んで症状が軽減するから、食べ過ぎに気をつけて積極的に温かい物を飲み、下半身に厚着をするなど腸の働きを整えるのが良い。
     そんなお話をしていたら、レジに並んだ後ろのお客様にも興味を持ってもらえた。

     お客様から花粉症に使う日邦薬品工業の緑の『タウロミン錠』について問い合わせがあり調べたところ、興和薬品の『タウロミン』に整腸剤を加えてあるようだった。
     花粉症と腸の関係からすると、良い処方のように思える。
     『正露丸』がそうであるように、同じ名前の薬でも処方内容が異なることがあるので、よく確認してもらいたい。
     ただお客様は病院に通院しているというため、現代薬と合方した『タウロミン』でなくとも、漢方薬単独の『十味敗毒湯』を処方してもらってはどうかと提案した。