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  • 漢方薬は効くのに時間がかかるというのは誤解です

     やや高齢のお客様から、『龍角散ダイレクトスティックピーチ』と『龍角散ダイレクトトローチマンゴー』の違いを尋ねられた。
     基本は、どちらも同じく患部を冷やして炎症を抑えることであるが、『龍角散ダイレクトトローチマンゴー』の方は去痰剤が抜いてあることを説明した。
     すると主訴は喉の痛みなどではなく乾燥感だそうなので『麦門冬湯』を紹介したところ、試していただくことになった。
     マスクをして寝ても乾くということから胃炎の可能性をお話しすると、胃にポリープが出来たこともあるとのことだった。
     胃炎が原因だとすれば、消化に良い食事をすることで症状を軽減できることを伝えた。

     お客様から『ベンザブロックS』と『ベンザブロックSプラス』の違いを尋ねられ、 『ベンザブロックSプラス』には患部の修復成分が足されていることを説明した。
     そして、『エスタックNT』を手にされていたので症状を確認すると、患者は17歳の息子で、主訴は鼻水のみとのお話。
     風邪気味だったものの薬は何も飲んでいないというため、風邪薬ではなく鼻炎薬での対応を勧めると花粉症はあるらしく以前に『アレジオン』で眠くなったという。
     確かに『アレジオン』の注意書きには車の運転を控えるといった眠くなるようなことが書いてはあるけれど、主成分のエピナスチン自体には実は眠くなる作用はない。
     ただエピナスチンを開発した製薬会社が、改めてそれを証明するのにかかる費用を惜しんで申請していないため注意書きに残っているのだ。
     成分が違うフェキソフェナジンの『アレグラFX』を使うことも考えたが、即効性の面で『ロートアルガードチュアブル』と『小青竜湯』を提案した。
     漢方薬は即効性を心配されたから、「風邪には葛根湯」と言われるくらいで『葛根湯』を例に即効性があることを説明したところ、息子さんは以前に漢方薬を使ったことがあるそうで『小青竜湯』をお買い上げいただいた。
     今回お客様が当初に風邪薬を使わなかったのは、体力の低下を防ぐのに良いことを伝えた。
     よく勘違いされるが、風邪薬の効能書を見てもらえば分かるように、あくまで効能は「症状の緩和」でしかない。
     そのため、起きていない症状の成分なども体に入れば、体の方としてはソレを処理しなければならないため余計なエネルギーを使ってしまうのだ。
     そうすると、その体力の消耗によって本当の風邪へと発展してしまう可能性がある。
     透明な鼻水は内臓が冷えると起きることだから、温かい物を積極的に飲み、お風呂に長めに入って下半身を厚着するよう勧めた。

     夫婦のお客様が来店し、『新ブロン液エース』をレジに持ってきたが、これが2本目で、飲んだ直後にだけ効くというお話を聞いたのと、患者である奥さんの咳の音から体内が乾燥してる可能性を説明して『麦門冬湯』を案内した。
     数日前に風邪で発熱したというので、胃が炎症したものと考えられるため『麦門冬湯』を勧めると即効性が心配だというので成分違いの『ブロン液L』を併用していただくことになった。
     すると『太田胃散』を服用してるというので一旦中止することと、風邪が治ったと思っても、まだ普通の食事に戻さないで噛まずに食べられる食事をするよう勧めた。

     

  • 医者探しは運命の相手を探すようなもの

     お客様から、肘の痛みの相談を受けた。
     10年ほど前に強く打ちつけたことがあるそうで、寒さも関係するようだったため『桂枝加苓朮附湯』を案内し、古い痛みでもあることから『疎経活血湯』も紹介した。
     すると漢方薬に興味があるようだったから、近くの口が悪くて患者の治療への姿勢に厳しい漢方系の病院と、優しい口調で相談に乗ってもらえる病院の2箇所を紹介した。
     最近では病院には一度行ったきりで、レントゲンでも異常は無かったことから鎮痛剤も処方されなかったとのことだった。
     ただ、医者選びは人と人との出逢いでもあり、運命の相手を探すようなものであるから、1回2回で「どうせ良くならない」と諦めずに探すよう勧めた。
     私も、喘息とアトピー性皮膚炎を克服するのに10年以上は費やして、医者を探し回ったもんである。
     本日は相談のみ。

     お客様が『コンタックせき止めST』と『パブロンSゴールドW』を一緒に購入されるので、念のため併用しないことを確認した。
     症状によって使い分けていると言うので、最初に総合風邪薬を使うより、それは良い方法ですねと伝えた。
     また、薬を処理するのに体がエネルギーを使うのと同様に食事で消化をするのにもエネルギーを使うため、体調がおかしいと思ったら食欲があっても消化の良い食事にして量を控えるようお話した。

     

  • 市場のニーズが市販薬の選択を難しくする

     お客様が『葛根湯』を購入しようとしたけれど、喉の痛みや咳の風邪と発熱には向かないことを伝えると、すでに風邪をひいて1週間くらい経ってるとのことだった。
     主訴は喉の痛みと鼻水で、どちらも胃の不具合と関係することを説明し、喉の痛みは大したことないというお話から『柴胡桂枝湯』を勧めてお使いいただくことになった。
     『葛根湯』を使うタイミングは最初の1日~2日ぐらいで、その後は発熱があるようなら『麻黄湯』に乗り換え、発熱が無いのであれば『柴胡桂枝湯』に移って内臓を助けた方が回復が早まる。

     お客様から胃もたれの相談を受け、『大正漢方胃腸薬』を使っていたと言うのだが「白い粉のにしたい」と要望された。
     しかし、白い粉と言われても皆目見当がつかないため『スクラート胃腸薬』を紹介したうえで、食べ過ぎと脂っこい物を食べての胃もたれは対応が別なことを説明し、『タナベ胃腸薬ウルソ』も案内した。
     でも、外箱の白いイメージで『第一三共胃腸薬』を購入された。
     まぁ、お客様の選択だし、大きく外している訳でもないから良いのか。
     ただ、『第一三共胃腸薬』の処方構成を見ると、胃もたれを解消するはずの消化剤と、胃液の分泌を抑える制酸剤が一緒に入ってるんだよねぇ……。
     両方に効くか、双方打ち消し合ってしまうか、「当たるも八卦当たらぬも八卦」の薬なのです。
     というか、胃薬にはそういう変な処方構成の物が少なくない。
     某製薬メーカーの研究員さんのお話では、「市場のニーズに合わせた結果」なんだそうな┐(´д`)┌

     お客様から、6歳の子供が排便時に痛がるとの相談を受け便の状態を尋ねたところ、コロコロ便だというのでストレスの可能性をお話した。
     ストレスについては思い当たらないということだったが、子供にとっては楽しいことも興奮によって内蔵には負担になることを説明し、また子供の悩みにはとかく気づきにくいことを伝えた。
     子供の悩みに気づきにくいというのは、自分のことでもあるのだけれど。
     とにかく、腸内環境を整える『ザ・ガード』とストレスの軽減を図る『桂枝加芍薬湯』、それから腸内の水分を吸って便を柔らかくする『新ウィズワン』を候補として、チョコレート味の『新ウィズワン』を試していただくことになった。

     

  • 常備薬に総合風邪薬はコストパフォーマンスが悪い

     夫婦のお客様が来店し、風邪薬の棚の前で奥さんがカラ咳をしていたので気にかけていたところ、風邪薬の常備薬について相談を受けた。
     まず総合風邪薬にするか症状別に揃えるかという方針を立てる必要があることを説明し、またあくまで常備薬というのは最初の1日~2日をしのぐための物ですとお話した。
     でないと症状と風邪薬が合っていないのに、効かないまま1週間以上も飲み続けて、薬を使い切ったからと同じ薬を買っていく人がいるので。
     それから、家族みんなで同じ薬をと考えがちだけれど、体質が違えば症状も同じになるとは限らないことを伝えた。
     なにしろ、総合風邪薬ですら処方構成によって咳に強かったり喉の痛みに優れていたりと、だいぶ性格が違うのだ。
     今回は、『パブロンSゴールドW』を購入されたから、今出ている咳に合わないことはないものの、体内が乾燥してる可能性があるため『麦門冬湯』も紹介してみたのだが、興味を持たれなかった。
     私としては常備薬よりも、今出ている咳の方が心配なのだけれど。
     咳は無用に体力を消耗し、体力を失うと風邪に進行してしまう。
     しかし、咳だけの段階で解熱剤や鼻炎薬の入った総合風邪薬を使ってしまうと、これまた不要な成分を処理するために無駄なエネルギーを消費して本当の風邪に移行してしまう原因となるため、咳止めに限定して対処したほうが良い。
     まぁ、それを云っちゃうと最初の風邪の常備薬の方針のうち、総合風邪薬を選ぶのはもちろん、症状別の風邪薬というのも選択肢にはなりえないということになる。
     解熱鎮痛剤と咳止めと喉の痛み止めの三種類を手元に置き、鼻炎は鼻水にしろ鼻づまりにしろ胃の不具合と関係してくるので消化に良い食事に切り替えれば大抵は乗り切れる。
     もちろん花粉症などがあるのなら、鼻炎薬も用意しておく。
     つまりは、常備薬として「風邪薬」を選ぶのではなく、常備薬は「風邪で起きやすい症状別」に揃えておくということ。
     風邪でなくとも、単独で症状が起きた場合に転用でき、上手くすれば風邪に進むのを阻止できる。
     コストパフォーマンスを考えた場合も、単純に価格だけではなく費用対効果で考えれば、この方がベストである。

     若い夫婦のお客様が来店し、ニキビの薬を求められ、ご主人が自身に使うとのことであったが、患部を見せてもらうとニキビには見えなかったため詳しくお話を伺うと、吹き出物の痕を消したいというお話だった。
     すでに炎症が落ち着いているならば、ニキビの薬よりも皮膚の修復を促す『アットノンEXクリーム』の方が良いだろうと案内して、試していただくことになった。
     また、皮膚の再生のために一時的に食事を豚汁の材料に偏らせるよう勧めた。
     大根は胃の働きを助け腸での吸収を良くし、豚肉と人参が皮膚を作って、牛蒡が炎症を抑える。
     偏った食事で体調を崩すのと逆のことで、治すために食事を偏らせるんである。

     

  • 薬は買わなくてもいいから遠慮無く質問を

     お客様から、連れている9歳の子供の鼻づまりの相談を受け、『鼻炎薬Aクニヒロ』と『ムヒのこども鼻炎シロップS』を勧めようとしたら、お客様からは『ルルAシリーズ』でと指名されたため、『新ルルA錠s』を案内して、お買い上げいただいた。
     総合風邪薬には、解熱剤や咳止めなど余計な成分も入っているから鼻づまりだけなら鼻炎薬の方が体への負担は少ないのだけれど。
     親の好みで子供の薬を選んで良いのかなーと、つい思ってしまう(´・ω・`)
     子供は上は厚着をしていたが、下がスカートとタイツだったので下半身に厚着させるよう伝えた。
     寒いと上の方ばかりに気を取られて、下半身の防寒は忘れられがちである。

     高齢のお客様から、しもやけの相談を受けたが詳しく訊くと抗がん剤による浮腫(むくみ)が手に起きており、抗がん剤と併用できる薬をと注文をされた。
     しかし、おくすり手帳を持ってきていないため服用している薬が不明。
     一般的に『ヒビケア』などの成分で問題は無いものの、塗り薬も内服薬と影響することがあるため、担当医には使ったことを報告するようお話したうえで、お買い上げいただいた。
     また、しもやけと浮腫の両方に対応した物として『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』があることを紹介し、担当医に相談してみるよう伝えた。

     お客様から、『ラクトファルミンS錠』について質問を受け、乳酸菌の効果は相性によることと、どんな乳酸菌も体からすると最初は敵と認識される可能性をお話した。
     敵と認識されてから体に馴染むまで数日間かかることがあるし、一番相性が良いのは家に居着いている乳酸菌なので、糠漬けが理想的なんである。
     ヨーグルト製品なのかも当然相性があるから、食べ比べてみるのも良い。
     また、『ザ・ガード』などのように納豆菌を加えることで、乳酸菌を腸内で育て直すというコンセプトの製品もあることを説明した。
     本日は、相談のみ。
     薬は必要なら買う、不要なら買わない、迷うなら検討するのが当然なので、相談したら買わないといけないなんて思わずに、こうして遠慮無く質問して下さいな。

     

  • 自然に治る症状で薬を買うのは無駄かも

     若いお客様から、発熱と歯痛の相談を受けた。
     3日ほど前から歯痛がして、昨日からは発熱もしているとのこと。
     虫歯の化膿から発熱する可能性もお話したが、ご本人は風邪としての対応を希望されたためイブプロフェンの入っている『パブロンエースAX』と『ルルアタックEX』に『ベンザブロックL』を候補にした。
     すると迷われたようなので、トラネキサム酸も入っている『ルルアタックEX』をお勧めして、お買い上げいただいた。
     ただ、イブプロフェンの効果で歯痛が治っても油断せずに歯科医を訪れるようにお話するとともに、消化に良い食事で内臓を休めることと体内を温めるために入浴するよう伝えた。

     お客様から『ルルアタックEX』を求められたが、患者は奥さんで発熱はしているものの他の症状は無いという。
     さらに詳しく訊くと、すでに『ルルアタックEX』を使っていて、使い切ったため追加を買いにきたらしい。
     そこで症状に合わせるよお話して、『ルルアタックFX』に変更して、お買い上げいただいた。
     風邪で体を休めるというのは内臓も含めて休ませることなので、数日は食事の量を控えて消化の良い物にするよう伝えた。
     風邪薬も中の成分によって性格が違うから、よく検討してもらいたいところ。
     正直、発熱だけなら何も薬を頼らなくても体を休めるだけでも充分だし。
     体力を消耗する咳やクシャミなら、抑えた方が良いけど。
     自然に治る症状で薬を買われるのは、商売としては美味しいです(^q^)

     

  • 毎日のうがいは水道水で充分

     ご主人から『葛根湯』を頼まれたお客様が来店したのだけれど、現在の症状は分からないとのこと。
     そのため、『葛根湯』は上半身を温めて風邪を治すという特性を説明し、喉の痛みや咳、発熱してしまってからの風邪には向かないことをお話したうえでお買い上げいただいた。
     また、お客様には風邪の初期には食事を控えて消化のエネルギーを治す方に使うよう伝えたところ驚かれたが、風邪をひいたら栄養を摂るというのは、食糧難の時代の名残であることをお話した。

     お客様から指先の割れの相談を受け、仕事先では手袋ができないというので水絆創膏を紹介したうえで、まずは治療が必要なことをお話して『ヒビケア』を使っていただくことになった。
     それから、皮膚を作る食材として豚汁を例に、数日は思いっきり食材を偏らせるよう勧めた。
     偏った食事で体調を崩すのと逆に、偏らせた食事により早く治すことを目的にするんである。

     夫婦のお客様が来店し、『イソジン』のうがい薬と『コルゲンコーワトローチ』を求められたが、現に喉が痛む場合には刺激物になる『イソジン』は避けることと、『コルゲンコーワトローチ』は消毒薬にすぎないことを説明した。
     喉が痛いようであれば、炎症を抑える『パブロントローチAZ』を紹介したところ、うがい薬と一緒にお買い上げいただいた。
     毎日うがいをしている人なら、家族が風邪をひいたとか、職場で風邪が流行っているということが無ければ、水道水で充分なんだけどね。

     

  • お店の系列ごとにパッケージデザインが違う薬もあります

     お客様からクラシエ薬品の『葛根湯』をという注文を受け売り場を案内してみたら、お客様がスマホで撮ってきた物とはパッケージデザインが違ったため、購入を躊躇われた。
     『葛根湯』自体は古い処方なのでエキスの濃縮の違いなどはあるものの、体質との相性もあるため濃ければ良いという物でもない。
     それに製薬メーカーによってはドラッグストアーの系列ごとにパッケージデザインを変えたり、あるいはスーパーの医薬品売り場に卸す商品は違うデザインにしていたりするので、あまりパッケージにこだわる意味は無い事をお話した。
     しかし、結果としては今日のところはお買い上げは無しとなった。
     ただお客様は、 風邪の中期に用いる『麻黄湯』や後期に適用する『柴胡桂枝湯』をご存知無いようだったので、紹介してみた。
     また、風邪の初期に使う『葛根湯』は上半身を温める一方で胃に負担がかかるため、胃の弱い人は最初から『柴胡桂枝湯』で通す方法もあることをお話した。

     『銀翹散』『桔梗湯』を一緒に購入されるお客様に、どちらも体を冷やすため併用しないように伝えたところ、そもそも内容を知らないようだった。
     喉の痛みだけが主訴であれば『桔梗湯』を単独で使うか、喉が痛くて風邪の予兆がある時には『銀翹散』を単独で使うよう勧めた。
     また、体が冷えて鼻水が出る一方で喉の痛みがあるというような場合には、上半身を温める『葛根湯』と体の中を冷やす『桔梗湯』の組み合わせの方が汎用性があることを伝えた。
     本日は、『銀翹散』をお買い上げ。

     『パブロンSゴールドW』を購入されるお客様から、他に栄養ドリンクは飲んだ方が良いか訊かれた。
     ご主人が風邪をひいたそうで、食事をしないのであればノンカフェインの『新ヒストミンゴールド液』を、食べるのなら特に栄養ドリンクは必要無いことをお話し、『パブロン SゴールドW』のみを、お買い上げいただいた。
     風邪をひくとどうしても栄養を摂らなければと考えがちだが、風邪には何よりも体を休めることが一番。
     そして体を休めるというのは、内臓を休めることも含めてなので、普段よほど不摂生して栄養不足な生活をしているのでなければ、無理に食事や栄養ドリンクを摂らなくても良い。

     

  • タダでもらえる情報をあえてもらわないのは何故なのか

     お客様から『ルキノンエース錠EX』と、『ユンケル黄帝液』と『新ヒストミンゴールド液』の飲み合わせについて尋ねられ、カフェインが重なる『ユンケル黄帝液』は好ましくありませんと答えた。
     ご主人が咳が出ているそうで、何か風邪薬を飲んでいたようなのだが銘柄は分からず、現在の咳は副作用による体内の乾燥か発熱による胃の不具合が原因の可能性を伝えた。
     『ユンケル黄帝液』は回復期に向いていることをお話し、今回は『ルキノンエース錠EX』と『新ヒストミンゴールド液』を購入された。
     本当は風邪薬ではなく咳止めで良いと思うのだけれど、なにしろ頼まれ物なので致し方なし。
     上半身に保水して咳を止め胃薬としても働く『麦門冬湯』を、紹介することもできなかった。

     小学生の二人組の女の子達からリップクリームの場所を訊かれて、ヒビ割れしていたら医薬品をと説明して『モリアップW』を案内し、乾燥程度なら『メンソレータムリップスティック』をと紹介した。
     後から母親らしい人が来て子供は「割れている」と言っていたが、他のお客様の対応してる間にいなくなってしまったため何か買って行かれたのかは不明。
     医薬品なら必ず私がレジ打ちをしなければならないので、普通のリップクリームを買ったのかもしれない。
     子供に店員に尋ねさせるというのは私も大いに賛成なのだけれど、その後にはやっぱりちゃんと親も話に加わってもらいたいところ。

     お客様が『荊芥連翹湯』をレジに持ってきたが、症状を確認すると鼻づまりだけでなく鼻汁が喉に落ちてくると言うので『チクナイン』(辛夷清肺湯)を案内したところ前に使っており、そのさいに調子は良かったとのことだった。
     効いているのであれば、あえて変更する必要は無いだろうし、鼻汁が喉に落ちてくるのは胃が悪くなっている可能性がありますとお話すると思い当たる用だったので、『チクナイン』の継続を勧めてお買い上げいただいた。
     薬が効いていないのに同じ薬を買い続ける人がいるかと思えば、せっかく効いているのに他の薬に乗り換えようとする人もいるのが不思議。
     一番は相談してもらうことなんだけど、そういうお客様は一日に1人いるかいないかの低確率。
     日本では情報の提供料は無いけど、従業員の人件費は店売価格に含まれてるから尋ねないのはモッタイナイと思いますよん。

     

  • 「友人から聞いた」「ネットで見た」情報は専門家に確認を

     やや高齢の常連のお客様から、病院で処方されている薬について友人から「副作用があるって聞いたと言われた」という相談を受けて調べてみると、『イコサペント酸エチル』だった。
     こう言ってはなんだか、副作用があるどころかサプリメントの『オメガ3』と同じで、実のところ効くんだか効かないんだが分からないレベルの代物という医師の見解もあるくらい。
     ただ、サプリメントにしろ医薬品にしろ、望む結果を主作用とするのなら、目的外の結果を及ぼすものは全て副作用ということになるので、まったく気にしないというのも困りものだけれど、気にしすぎるのも考えものだ。
     そして幾つかの薬の成分を調べてみれば、重大な副作用の項目に「肝機能障害」などと書いてあるのは珍しくない。
     なので、専門職でもない人から何か言われても、こうして相談に来ていただくのが一番ですと伝えた。

     やや高齢の二人組の女性のお客様がいらして目薬を購入した後に、のどスプレーを注文され消毒型と抗炎症型があることを説明すると、後者の『アズリートのどスプレー』に決められた。
     しかし、お会計のさいに喉の痛みは胃の不具合から起きることもあるため気をつけるよう伝えたところ、「いいの予防だから」と言われた。
     抗炎症系の薬を先に使ったからといって、予防になるわけではないのだけれど……。
     風邪をひく前に予防にと風邪薬を飲む人もいるものの、その発想が謎すぎて分からない(^_^;)

     お客様から6歳の子供が唇の周りを舐めて荒れていると相談を受け薬を求められたが、ワセリンやリップクリームで充分なことをお話した。
     むしろ唇の周りを舐めている理由の方が大事で、胃炎などを起こしていて体内が乾燥していたり、何か精神的なことにより、唇を舐める感触に癒されている可能性を伝えた。
     また、季節の変わり目に多いと言うので、寒暖差のストレスということも考えられるため、食事との二段構えでの対応を勧めた。