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  • 便秘薬にも種類があるから本人の来店を

     幼児を連れたお客様が来店し、『イソジン』をレジに持ってきたけれど現に喉が痛むというので、抗炎症剤のアズレン製剤のスプレーを提案し変更となった。
     毎日うがいをするのであれば水道水で十分で、もし『イソジン』を使うとするのなら家族が風邪をひいているとか職場で風邪が流行っているというような時に、集中的に使うのが良いだろう。

     お客様から高校生の子供の便秘の相談を受け、苦しい感じはあり、便秘はいつものことのようだが薬を使ったことは無いという。
     腸を刺激するタイプの『コーラックファースト』と『大黄甘草湯』のほか、腸内の水分を吸って便を柔らかくして量を増やす『新ウィズワン』と『サトラックス』を案内し、今回は『新ウィズワン』をお試していただくことになった。
     整腸剤も提案したけれど、本人でなければ具体的な症状など分からないこともあるため、できれば本人がお店を訪れるようお願いした。
     それからヨーグルトは食べているそうだが、乳酸菌にも相性があるため本人が選んで銘柄の記録をつけていった方が良いことを伝えた。

     お客様から『ユンケル B12』の問い合わせを受けたけれど置いていないため、似た処方の『ユンケル B12アクティブα』と『ナボリンS』を案内した。
     主訴は関節の痺れで、2年ほど前に病院からビタミンB 12を処方されていたとのことで、現状の確認のために改めて病院に行ってみるよう勧めたうえで、『ナボリンS』の小容量をお買い上げいただいた。
     またビタミン B 12は、豚レバーや牡蠣などでも摂れるから、食べ物での摂取も勧めた。
     それから、痛みではなく痺れであるため『疎経活血湯』を紹介してみた。

     

  • 薬を使った体験談を教えてもらえると勉強になります

     お客様から『ロキソプロフェン』を求められ、置いていないことを説明し、うっかり外用薬と勘違いしてジクロフェナクトリウム製剤の湿布を案内してしまった。
     ちゃんと確認しないと駄目じゃん私(^_^;)
     主訴は頭痛だというため、イブプロフェン製剤が代用になることを説明し直して『イブA』を試していただくことになった。
     ただ頭痛はズキズキするタイプで、『ロキソニン』を予防的に飲んでいるというため、鎮痛薬をそういうふうに運用してはいけないことをお話した。
     特に、ズキズキする頭痛は胃の不具合と関係があり、痛みを伝達するホルモンと胃を保護する指示を出すホルモンは同じなため、痛みを止めると胃を保護する機能も止まってしまう。
     つまり、胃を悪くして頭痛になり、その痛みを止めると胃が悪くなって、また後で頭痛になるというように無限ループしてしまうのだ 。
     お客様には、ズキズキするタイプに用いる『呉茱萸湯』を紹介した。
     健胃作用があり水分代謝の異常を解消することで、頭痛を治める漢方薬である。

     常連のお客様が来店し、以前に顔面神経痛の相談を受けて受診勧奨したところ、『呉茱萸湯』が処方されて治ったというお話を聞いた。
     なるほど、そういう使い方もあるのか。
     店頭では顔面神経痛に対応する機会は無いかもしれないが、こうして知らせに来てもらえると勉強になって助かる。

     お客様から『ロキソニン』を求められ取り扱っていないことを説明し、イブプロフェン製剤での対応を提案したところ『イブA』を試していただくことになった。
     主訴は腰痛で、患部には痺れ感もあるようなので『疎経活血湯』を紹介してみたけれど、興味が示されなかった。
     病院では、仕事を辞めるように言われているとのことで、改めて別な病院を探してみるよう勧めた。
    「良い出逢いがあるかもしれません」と。

     

  • 鎮痛剤の年齢制限は慎重に

     腰痛のお客様から、病院に行けないからと『ロキソニンテープ』を求められたが、置いていないことを伝え他の製品を提案したところ、薬を変えると肌のかぶれが心配だと言われた。
     しかしパップ剤によるかぶれの原因の多くは、貼る前に肌を清浄にしていないことですと説明した。
     汗やホコリを巻き込んだまま長時間封印されるのだから、 貼る前に拭き取るのが大事。
     以前にヘルニアを患ったことがあるというので『疎経活血湯』を紹介したところ、漢方薬を使ったことは無く、考えたことも無かったそうだ。
     本日は、お帰りになった。

     14歳の子供が抜歯後の疼痛があるとのことで、お客様から相談を受けた。
     抜歯をしたのは昨日のことで、歯科医からは『イブ』でも良いと言われたというため、『バファリンルナi』を紹介したけれど、年齢制限があるため『バファリンルナJ』の方を勧めて、お買い上げいただいた。
     薬の年齢制限は、剤形による飲みにくさだったり内臓機能の成長具合だったりと、それぞれ理由が違い、鎮痛剤の年齢制限は脳への影響を回避するためなので慎重な方が良い。

     夫婦のお客様が雑貨を購入され、お会計の前に「痰が絡む」といった会話が聞こえていたので、内臓が冷えている可能性をお話すると、奥さんは思い当たるらしく同じような事を母親にも言われたそうだ。
     手だけが温かいというので、体の中で熱が循環していないかもとお話して、長めの入浴と温かい物を積極的に飲むよう勧めた。
     立ち聞きしている訳ではないのだけれど、なんだかストーカーみたいである(^_^;)

     

  • 家族に自分の病状をドコまで話していますか?

     やや高齢のお客様から、ご主人の坐骨神経痛の相談を受け、服用しているのは血圧の薬だけとのことだったが薬の名前が分からず、血液をサラサラにするのか水分を排出するのか血管を拡張するのかという内容も分からないというため、本人に連絡を取ってもらった。
     電話を代わってもらうと降圧剤は血管拡張型のカルシウム拮抗剤のうえ、劇薬に分類されている物だと分かった。
     しかも他にも狭心症と痛風と高脂血症の薬も処方されていることが分かり、腰痛は半年前からで、担当医に相談していないという。
     まずは担当医に相談するよう説得したものの、どうしても薬が欲しいというので、担当医に使ったことを報告するよう念押ししたうえでフェルビナク製剤のパップ剤をお買い上げいただいた。
     また、痛み痺れ感があるというので、病院でも処方してもらえる物として『疎経活血湯』を紹介したところ、お客様がご自身のためにと購入された。
     そしてお客様には、出先での事故や災害などの時にお薬手帳が役に立つことをお話したのだけれど、今回の場合は本人が薬の内容を確認していないのか、家族に心配をかけないために病気のことを話していないのか分からず、処方されている薬の内容を本人ではないお客様にも伝えて良いもののか判断しづらくて、本来は市販の薬を使うのは好ましくないことを説明するのに困った。
     今回の場合、ご主人が服用しているのは血圧の薬だけと言っていたのが単なる勘違いなのか、本当に知らないのか。
     本人だけなら、もっと強くお断りすることもできるが、もし家族に病状を詳しく知らせていないとなると、「ダメゼッタイ」みたいに言うことが家族間のトラブルにもなりかねない。
     こういう場合も、お薬手帳を持ってきてもらえてれば、薬の内容からある程度は病状の推察ができるし、担当医か調剤している薬局に連絡を入れて対応を検討することで、頼まれて薬を買いに来た人には詳しい話をしないでも済むのだけれど、家族に心配をさせたくないからお薬帳を見せていないという可能性も考えられるから、なんとも悩ましいところ。

     やや高齢のお客様から『Vロートアクティブプレミアム』と『サンテメディカルA』の比較を尋ねられたが、どちらも抗炎症や充血を抑える成分が入っており、主訴は疲れ目だけというため『ロート養潤水α』を勧めてお買い上げいただいた。

     常連のお客様から、友人のがんが再発したようだとのお話があった。
     こうしてお話をしてくれるのは嬉しい一方、反応には困ってしまう。
     再発となると、前回に使った抗がん剤には耐性ができてると考えられるため、やはり治療は難しくなる可能性がある。
     ただし生存率は様々な要素が絡むので、そう悲観するものではない。
     その友人のことには私の立場では何とも言えないので、病院探しなどの情報収集は冷静に判断できる健康なうちにと、お客様にはお話した。

     

  • その症状は薬の副作用かもしれません

     お客様が『セキトローチ』をレジに持ってきたけれど、主訴は喉の痛みだけで咳は無いというため『ペラックT』を提案したところ、子供と一緒に使いたいとのことでトローチを希望されたことから『パブロントローチAZ』を案内し、お買い上げいただくことになった。
     ただ、花粉症のために何か薬を服用しているそうなので、薬の副作用による体内の乾燥の可能性を伝えた。
     体内の乾燥によるものであれば、上半身に保水する『麦門冬湯』が適応すると考えられる。
     何の薬かが分かれば、その辺りも特定できるから、ちゃんと使っている薬のことは覚えておいてほしい。
     花粉症対策には、お腹周りを温めて腸の機能を助けるよう勧めた。

     お客様が『パブロンSゴールドW』をレジに持ってきたけれど、主訴は喉の痛みだけで咳はそれほどでもないというため『ペラックT』を提案した。
     患者はご主人で、頼まれ物でもあることから両方を購入されたので、まずは『ペラックT』を単独で使ってみるようにお話した。
     『パブロンSゴールドW』に入っているジヒドロコデインリン酸塩は神経の働きを抑制する麻薬成分であるから、咳が無いのに使うと疲労倦怠感につながる可能性がある。

     『セイロガン糖衣A錠』を手にしたお客様から鎮痛剤の場所を訊かれ、売り場を案内しつつ旅行用か尋ねると海外だというので風邪にも胃腸炎にも使える『柴胡桂枝湯』を紹介したところ、『イブA』も一緒にお買い上げいただいた。
     念のため、『セイロガン糖衣A錠』は『正露丸』から抗炎症と鎮痙攣の成分を抜いてあることを伝えた。
     それと、あの独特の匂いを嫌う人は多いけれど、腸にも嗅覚と味覚があり匂い自体に薬効があることも説明した。

     やや高齢のお客様から膝痛の内服薬を相談され、痛みは強くないものの天候に左右されないようなので、『疎経活血湯』を案内して試していただくことになった。

     お客様から3歳の子供の鼻水とクシャミの相談を受け『ムヒこども鼻炎シロップS』を案内したものの、入浴したうえで温かい物を飲み下半身を厚着することで治るかもしれないとお話したところ、お帰りになった。
     処方としては簡素で体への負担も少ない薬ではあるけれど、使わないで済めばそれに越したことはない。

     

  • 治療を全てお任せというのは自分を見捨てているのと同じ

     若い夫婦のお客様が来店し、『パブロンSゴールドW』をレジに持ってきたさいに喉の痛みには弱いことを伝えると、置き薬として「何にでも効く物を」と注文された。
     総合風邪薬にもそれぞれ得意分野があるため、症状別に容量の少ない物を揃えておく方法を提案したうえで、熱・鼻・喉・咳にまんべんなく効果が期待できる『新ルルAゴールドDX』を案内し、お買い上げいただいた。
     ただ、そもそも風邪薬の効能には「諸症状の緩和」と書いてあって、風邪を治せる薬は一つも無いのだけれど。
     それゆえに、風邪を治す薬を開発したらノーベル賞ものだと昔から言われている。

     夫婦のお客様から、バップ剤は冷感と温感のどちらが良いか尋ねられたけれど、養生には関係するものの鎮痛剤の成分の方が大事なことをお話した。
     ご主人が腰痛とのことで、鎮痛効果と浸透力の違いを説明し、しょっちゅうなる訳ではないとのことからジクロフェナクトリウム製剤を勧めると、痛みもそれほどではないというためフェルビナク製剤を使っていただくことになった。
     ご主人が「医者によって言うことが違う」というため、医者にも得意分野があることをお話した。
     例えば整形外科の医者でも、スポーツなどの運動による症状が得意だったり、加齢による不具合の知識が豊富だったりというように。
     そして、それぞれの見立てを採用するかどうかは患者自身が決めなければならない。
     これは自己責任論ということではなく、患者自身が治療のチームリーダーだからだ。
     病気自体の影響で判断力が衰えているのでなければ、医者に全てお任せというのは、自分が人間ではなく機械か何かだと自分で自分を見捨てているのと同じだと思う。
     お客様には、腰痛をいつものことと思って大病を見逃すのも怖いから、年に一度でも定期的に受診してみるよう勧めた。
     それから五十肩もあるとのことで、同じくフェルビナク製剤を使っても良いものの、痛み方や患部の場所で薬を使い分ける方法もあると伝えた。
     内服の漢方薬で言えば、腰痛には『疎経活血湯』『桂枝加朮附湯』が考えられ、五十肩には『独活葛根湯』が候補となる。

     

  • 塗り薬の方が飲み薬より安心という勘違い

     お客様から初めに風邪として相談を受け、主訴が喉の痛みと鼻水だったので『ルルアタックNX』を案内したうえで、 咳などの出ていない症状の成分があると体の負担になることと、 鼻水は透明だと言うため内臓の冷えが原因と考えられることを説明し、喉の痛みだけに対処してはどうかと提案した。
     透明な鼻水の方は、積極的に温かい物を飲んでお風呂に入りお腹周りを保温すれば、改善できる可能性が高いことも伝えた。
     先に『ルルアタックNX』を案内したのは、まずはお客様の要望に応えないとお話を聞いてもらうのが難しいから。
     ただ、せっかちな人だと即決されて、やっぱりお話を聞いてもらえなるけど。
     まぁ、その場合は仕方が無いってことで。
     今回はお客様が納得されたようなので、患部だけでなく内蔵まで冷やしてしまう『龍角散』などは適さないことをお話して、『ペラックT』と『パブロントローチAZ』を案内したところ、前者をお買い上げいただいた。
     うちのお店のラインナップから、『 駆風解毒湯』が無くなってしまったのが痛い。
     『 駆風解毒湯』なら、内臓まで冷やさずに喉の炎症を抑えられるのに。

     ダニに刺されたというお客様から腕と腹部を見せられ、腹部は痕が横一列になっていた。
     患部から血が滲んでいるのを本人は掻いたからと言っていたが、一般に虫刺されという言い方があるものの刺すのは蚊ぐらいで、他の虫は牙で食いちぎってしまうことをお話した。
     もちろん、掻きむしって血が滲んだというのもあるのだろうけれど。
     とにかく患部は赤く腫れており、痒みも強そうなことから『ムヒアルファEXクリーム』を勧め、お使いいただく事になった。
     また、右の脹脛(ふくらはぎ)がこむら返りのように痛んで、痺れ感もあると相談された。
     塗り薬を望まれたのでフェルビナク製剤を案内したうえで、内服薬に『コムレケア』(芍薬甘草湯)『疎経活血湯』を紹介すると、数年前に脳梗塞を患ったことがあり、塗り薬の方が安心と言われたため、外用薬も体内に影響することをお話した。
     ジクロフェナクトリウム製剤などのパッケージにも注意書きが、これでもかとばかりに書かれているのだけれど、読んでいる人が少ないのか、この手の勘違いは多い。
     今回はフェルビナク製剤のローションをお買い上げいただいたものの、フェルビナク製剤もまた体内に浸透する薬ではあるので、ジクロフェナクトリウム製剤ほど危険ではないとはいえ注意は必要である。
     しかも、お客様は脳梗塞以来ずっと服用してる薬を近所の内科医に頼んで処方してもらってると言うので、一度専門医を紹介してもらうよう勧めた。
     もしかすると、歩き方にも影響していて、その負担が症状として現れてるかもしれないし。
     科目が違うと通院している医師に相談しないということもまた、ありがちなことである。

     

  • 安全性を考えると「どれが効くか?」には答えにくい

     お客様が『タクトローション』を購入するさいに虫刺されにも使えることをお話したところ、『タクトホワイトL』との違いを尋ねられた。
     どちらも汗疹(あせも)の薬ではあるが、『タクトローション』は幹部の修復を促し『タクトホワイトL』は痒みが強い場合に適応している。
     お客様には、「勉強になりました」と言われた。
     こちらも、お客様との会話は日々勉強になります。
     黙って買われて自動販売機になっていると、覚えたことなど、どんどん忘れてしまうので。

     やや高齢のお客様から『システマハグキプラス』と『システマハグキプラスS』の違いを尋ねられ、前者は知覚過敏をケアし、後者は歯茎の修復を補助することを説明した。
     ただ、お客様は歯茎が下がってくることと歯周病を心配されていたので、医薬品の方が良いのではと提案したところ興味を持たれたため『アセス』を紹介しお買い上げいただいた。
     薬効成分を生かすためには、歯磨き後のうがいは一回だけにするようお話した。
     また、食べカスによる虫歯が気になる場合は、食べる前に歯磨きをすれば良いことを伝えた。
     いわゆる虫歯菌は食べカスを餌にして活動するのだから、先に歯磨きをして虫歯菌を流してしまえば食べカスが残ったところですぐには虫歯にはならない。
     この方法は、歯磨きが難しい子供にも使える。

     やや高齢のお客様から『ハリックス55IDプラス』を手に「どれが効くの?」と尋ねられたけれど、鎮痛効果と浸透力の違いを説明しても話は聞いてもらえなかった。
     話を聞いてくれないのに、どうして質問されたのか(;^ω^)
     主訴は腰痛と足の痺れだと言うため、ジクロフェナクトリウム製剤を案内すると、すぐに『フェイタスZαジクサス』の購入を決められた。
     ところが注意点を伝えようとしたところ、お会計を終えるとすぐに帰られてしまった。
     しまった!
     ジクロフェナクトリウム製剤を案内するべきではなかったか。
     ジクロフェナクトリウム製剤は血液中にも薬効成分が入っていくから、飲み薬との併用に気をつけなければならないのだが。
     また、痺れ感については受診勧奨したのだけれど「医者行ったって無駄」と言われ、『疎経活血湯』を紹介することができなかった。

     

  • 薬の副反応が起きるかは体調によっても変わる

     『エスタックイブ』を購入されるお客様に主訴を確認すると、喉の痛みがあり白い鼻水が出るとのことだった。
     鼻水が透明になったら内臓の冷えが原因と考えられるので、鼻炎と風邪の切り分けが必要なことをお話したうえでお買い上げいただいた。
     また、喉が痛む時には普通の食べ物が喉を通るだけでも、擦れて炎症の原因となるため、もう今日から柔らかめの食事をするように勧めた。
     もし本当に風邪だった場合には、 内臓を休ませることにもなるので上手くいけば悪化を防ぐことができる。

     お客様が虫刺されの薬を購入されるさいに指先の痺れの相談を受け、『疎経活血湯』を案内した。
     冷えや湿気が症状に関係する場合には『桂枝加苓朮附湯』も考えられるが、症状の軽減や増悪については不明な模様。
     鍼には通ってるそうだけれど、整形外科などは受診していないというため、漢方薬も保険の適用があることを説明し、一度は訪れてみるよう勧めた。

     常連のお客様から虫刺されの薬の相談を受け、前にかぶれなかった同じ薬でかぶれてしまったというのだけれど銘柄は不明。
     その日の体調でも体の反応が変わることと、主成分ではなく添加物に反応した可能性もあることをお話した。
     いちいち付け加えなければならないのが、添加物が悪いということではなく、あくまで主成分と同様に添加物の種類によるということ。
     まったく、「添加物悪い教」のおかげで迷惑な限りである。
     特にこのお客様は、いつも相談のみなので、不安神経症などがあるのかもしれない。
     根拠も無く不安を煽る人たちは、こういう人を悩ませ苦しませるのだ。
     お客様には、とにかく成分表示は大事なので、取っておくよう伝えた。

     

  • ブランド名で薬を選ぶと役に立たないこともある

     お客様が外用消炎剤の棚で迷ってる様子だったので声をかけてみたところ、運動後の軽い筋肉痛に『エアーサロンパスジェット』を使っていて薬剤が散ってしまうのがモッタイナイと思い、貼る物を探しているとのことだった。
     メーカーさんには申し訳ないけど、スプレータイプは効率が悪いとは私も思う。
     痛くなる訳では無いそうなので、インドメタシン製剤より鎮痛効果を落としても良いのではとお話して、浸透力のあるフェルビナク製剤の湿布を勧めてお買い上げいただいた。
     今回は貼る物を希望されたけれど、ジェルタイプを使ってマッサージを兼ねる方法や、内服薬として『疎経活血湯』も役に立つことを伝えた。
     お客様は入浴せずシャワーを使っているというため、疲労の回復はもちろん壊れた細胞は血液で運ばれてくる材料によって修復されるから血流が大事なことをお話し、膝裏など皮膚が薄くて太い血管が通っている場所を集中的に浴びるよう勧めた。

     お客様から『バファリン』を求められて売り場を案内すると、同じシリーズでも処方内容が違うことは知らないようだった。
     特に『バファリンA』と、 他の『バファリンプレミアム』や『バファリンルナi』とでは成分が全く異なり、縁もゆかりも無い。
     今回は『バファリンA』を選ばれ、お会計時に症状をヒアリングするとズキズキする頭痛だそうなので、そのタイプは胃の不具合と関係し、頭痛がする時には消化に良い食事をすることで症状を軽減できる可能性をお話した。
     すると興味を持ってもらえたようなので、パッケージに「ズキズキする頭痛」と「吐き気」と書いてある『呉茱萸湯』を紹介し、因果関係を説明した。
     人間はストレスを受けると、神経伝達物質のセロトニンが大量に脳内に放出されて血管が収縮し、時間が経つと反動で急激に血管が拡張に転じて、この時に血管内が血流の急激な流れで炎症したり、血管の周囲にある神経を圧迫することにより、ズキンズキンと拍動するような頭痛となる。
     そして、最初のストレスというのは必ずしも精神的なことに限らず、身体の不調もまたストレスとなり、その一つが胃の不具合なのだ。
     しかも、その胃の働きもまたストレスの影響を受けやすく、思い悩んだりすると胃の機能が低下し、胃の具合が悪くなるとそれがストレスとなり頭痛の原因になる。
     この関係を断ち切るには、いったん胃に休んでもらうことなので、頭痛がする予感があったり実際に痛かったりするときには、その日の食事は胃に優しい物にするのが手っ取り早い。
     ただし、全く食べないとなるとそれでも胃酸が出たり収縮したりと無駄に動くため、具の少ないインスタントスープやインスタント味噌汁でも構わないから、何かしら流動物を入れたほうが良い。
     ちなみに、頭が締めつけられたり朝方に重い感じがしたりする頭痛は、肩こりや血圧と関係する頭痛なので、少し体を動かして血流が良くなると改善する。
     肩こりと連動して上半身が温まると楽になるようなら『葛根湯』を、頭重感があるのなら『釣藤散』を試してみると良い。
     高血圧による頭痛や耳鳴りを伴ない場合には、日本人が『四物湯』を基に開発した『七物降下湯』も候補になる。
     本当は最初に頭痛の相談をしていただいてから鎮痛薬を案内するというのが理想的ではあるのだけれど、どうしても先に薬を指名されて、お会計をするさいのレジ操作の時間を使ってヒアリングをすることになってしまう。
     下手をすると、その時には次のお客様が並んでいたりして説明を十分にできないということもあるので、体質的に使える薬が制限されているとか医師や薬剤師から指導を受けているというのでなければ、症状の相談からお願いしたいところ。

     お客様が『コルゲンコーワトローチ』と『パブロントローチAZ』と『マードレトローチ』を手に取って迷っている様子だったため気にかけていたところ、『コルゲンコーワトローチ』をレジに持ってきたのでヒアリングしてみた。
     主訴は喉の痛みだそうで、『コルゲンコーワトローチ』が消毒系、『パブロントローチAZが抗炎症系、『マードレトローチ』は抗炎症と冷却系を合わせた物であることを説明すると、『パブロントローチAZ』に変更して購入された。
     喉の痛みが明確であれば、この中で一番役に立たなそうなのは『コルゲンコーワトローチ』ということになるのだけれど、やはりブランドの威力なのか選んでしまうお客様は多い。
     お客様に喉の痛む場所を尋ねてみると奥の方だそうなので胃炎の可能性もお話したところ、元々喉が腫れやすいとのことだった。
     今回はトローチから選ぶことになったが、そうであれば熱の発散と冷却を同時に行なう『駆風解毒湯』も候補になるかもしれない。
     喉が腫れやすいというのは本人にとっては困るのは当然としても、ちゃんと敵と戦う機能が備わっているということでもあるから、上手くコントロールできるように喉の薬を何種類か候補にしておくと便利だと思う。