• タグ別アーカイブ: 小青龍湯
  • 効いても効かなくても後で教えて下さいな

     大正製薬の『爽和』をカゴに入れているお客様に声を掛けてみたら、今までに服用していた訳ではなく、ストレスについても精神的な緊張感よりも、家の中にいて色々と考えてしまい胃の具合が悪くなるというお話だったので、『安中散加茯苓』の方を勧めた。
     『四逆散』の入っている『爽和』は、私は外的要因から受けるストレス向けと考えているのだけれど、ちょっと枠に嵌めて考え過ぎかなぁ。
     でも、やはり家にいる事が多いと、運動不足で水分代謝が悪くなっているだろうから、茯苓が適しているようにも思えるし。
     効かなかったら効かなかったで、後で教えていただけると凹むけど参考になるので、是非とも教えて下さいな。
     ………効かなかったら来てくれなくなるだろうから、分からずじまいかも知れませんが(;´Д`)
     喉の痛みの相談で、患者さんが来店。
     風邪になりそうな予感が有るそうで、家に有った『ルルアタックEX』を飲んだら頭がボウッとするので、違う物をと思って探しに来たというお話。
     ううん、頭がボウッとするのが風邪の症状なのかEXのせいなのか、なんとも判然としない。
     いずれにせよ、EXの方は風邪の症状が、よりハッキリしてから服用するものとして、主訴の「喉の痛み」に焦点を当て、かつ頭がボウッとする成分の入っていない『銀翹散』を案内した。
     咳と鼻水が主訴で、寒気や頭重などは無いようなので、冷えが原因かアレルギー性と思い『小青龍湯』を案内したけど、現代薬を希望されたため『ブロン錠エース』を勧めた。
     痰が出るそうなので、適応する……はず。
     この辺、イマイチ自信が無い。
     なんかもう毎日、復習と自省の日々(;´д`)=3

     

  • 薬のパッケージに書いてあるのは効能の一部です

     中学生の息子さんが、鼻炎と咳とのことで相談を受ける。
     鼻汁が喉に落ちてくるというので、咳はそれが原因かなと思い『辛夷清肺湯』を案内したのだけれど、パッケージに大きく「蓄膿症」と書いてあるため適応しないと思われたらしく、これまたパッケージに大きく「鼻炎、咳」と書いてある『小青龍湯』を購入された。
     ううん、鼻汁が喉に落ちるのは胃が弱っていて押し返す力が不足していると考えられるから、麻黄が胃に負担をかける『小青龍湯』は避けて欲しいんだけどなぁ……。
     漢方薬を分かりやすく売るために、効能の一部をパッケージに大書きするようになったんだろう。
     それはそれで必要な事とはいえ、勘違いしたまま買われてしまうのは、どう防げば良いのか(;´・ω・)
     以前に『ホームパスE』でかぶれたというお客様から、外用消炎剤の相談を受ける。
     いつもは、病院で処方された『モーラステープ』を使っており、そちらではかぶれた事はないという。
     『アンメルツヨコヨコ』でもかぶれたらしいので、サリチル酸メチルが原因かもしれないものの、店頭では断定のしようが無い。
     サリチル酸グレゴールが主成分の『GSリフェンダ』を試してもらう事にしたけど、思い切って他の薬剤の物にした方が良かったかな……。
     明け方に頻繁に足が攣るというお客様に、『芍薬甘草湯』を案内した。
     急激な筋肉の痛みや痙攣に使う物で、腹痛に用いる事もある。
     ただ、脹脛(ふくらはぎ)は「第二の心臓」と言われてるくらいで、足が攣りやすいのは心臓疾患が関係している可能性もあるため、内科で診察してみるように勧めた。
     実は、うちのお母んも足が攣りやすくて、病院に行ったら心臓の周囲の動脈の一部が詰まっており、結果としてその先の動脈が消失していたので心臓手術する事になった。
     担当医からは、消失した動脈の代わりに迂回路が形成されていたから、辛うじて心臓が動いていたそうで、「詰まってから二年、三年の話じゃないでしょうねぇ」と言われた。
     と言うか、消失した動脈の代わりに迂回路が形成されるとは、なんたる人体の神秘。
     でも、その迂回路が変な所に動脈を伸ばしていたから手術する事になったんだけど。
     なんたる人体の不完全。
     肩こりに温湿布を希望されたけど、今まで使った事が無いそうなので、トウガラシエキスの物は避けた方が良いかなと思い『フェイタス3.5α』を案内した。
     一緒に、上半身を温めて血流を改善する『独活葛根湯』を勧めてみたが、購入には至らず。
     とにかく、今のお店は漢方薬が弱すぎる。
     「外用消炎剤」という棚の括りは仕方が無いとしても、肩こりや腰痛の症状には、『独活葛根湯』の他にも『疎経活血湯』とか『桂枝加朮附湯』なんかも揃えた方が良いと思うのに、その手の物を置いていない。
     それらが、まとまって棚に置いてあれば、服用薬にも注目してれるようになるんじゃないかなぁ。

     

  • 薬を選ぶ時にパッケージの何を参考に買っているのか知りたい

     長距離マラソンをされるという若いお客様から、筋肉痛を防ぐために走った直後に使うのに適している塗布剤が欲しいと相談された。
     そこで、広い範囲をカバーするために『エアーサロンパイジェット』を案内したが、マッサージを兼ねたいという要望も頂いたので、『ゼノールチックE』を勧めた。
     『エスタックイブ』をレジに持って来られたお客様に症状を尋ねてみたら、鼻水が出て熱感があるようなので、鼻水を抑えるヨウ化イソプロパミドが入っている『エスタックイブエース』の方を勧めてみた。
     いつも疑問に思うのだけど、相談も質問もしないで自分で薬を選ぶお客様は、何を基準にして選んでるのだろう。
     なにやらパッケージの効能記載を見比べてるようなのだけれど、効能書きに書ける内容は規定されているから、成分が違っても似たり寄ったりになってしまって、あまり参考にならない。
     中には、携帯電話やスマホでネット検索しているらしい人もいるものの、どうも比較しているのは価格のようで、どうせ検索するのなら成分の内容を検索してもらえると良いのにと思う。
     だって正直言ったら、こっちだって成分の効能一覧表を見ないと思い出せない事があるくらいで……ゲフンゲフン(( +д+))o=3=3
     鼻水とクシャミと咳が出るというお客様。
     熱感は無く、のども痛みも特には無い様子。
     眠くならない物をとの要望もあったため、『小青龍湯』をご案内してお買い上げ。
     『小青龍湯』の適応する咳の特徴は、寝る時とか体が温まって出る咳より、寒い所に行ったり冷たい空気を吸うと出る咳。
     自分も子供の頃に、小児喘息で苦しんだものだ。
     歓送迎会のある季節、飲み会に備えて胃もたれの薬をとのご相談。
     いつも胃もたれする訳ではなく、空腹時に痛むという事も無いようなので、飲食の前に温かい物を飲んで、胃に準備体操をさせるよう勧めた。
     何故か日本では最初の一杯が冷えたビールだけど、これは胃を冷やして働きを悪くしてから飲食する事になるから最悪。
     イメージとしては、冷水を体にぶっかけて、「さぁ走れ」と言ってるようなもので、体が寒さに凍えて動きを鈍らせておいて、いったい何をしたいんだ……と、最初に流行らせた人物に正座させて小一時間問い詰めてやりたい( ̄^ ̄)
     とはいえ、なかなか皆の中で自分だけ温かい物を注文するというのも気が引けるだろう。
     最近は、コンビニで一年中、温かい飲み物を売っていたりするので、集合前に飲んでおくようにお話した。
     私は、その辺は空気読まないので、遠慮無く温かいお茶か、お湯割りを注文する事にしている(o ̄∇ ̄)o
     疲労回復にと、『ユンケル』シリーズを買いに見えたお客様から、種類ごとの内容の違いを質問された。
     ものすごくザックリと簡単に説明するのなら、安い方は「これを乗り切れば後はバタンキューでOK」という時に、高い方は「まだまだ先が長い」とか「これから頑張るぞ」という時にといった感じ。
     肩こりのドリンク剤も希望されたが、ドリンク剤の重ね飲みは好ましくないから、『アリナミンEXプラス』を勧めた。

     

  • 柴朴湯(さいぼくとう)
    ………小児喘息(ぜんそく)、気管支喘息、気管支炎、咳(せき)、不安神経症


    適応症状

     気分がふさいで、咽喉、食道部に異物感があり、時に動悸、めまい、吐き気などを伴う次の症状:
     小児喘息(ぜんそく)、気管支喘息、気管支炎、咳(せき)、不安神経症

    用方・容量(顆粒製品の場合)

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合)

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。
       サイコ(柴胡)7.0g     ハンゲ(半夏)5.0g
       ブクリョウ(茯苓)5.0g   オウゴン(黄ごん)3.0g
       コウボク(厚朴)3.0g    タイソウ(大棗)3.0g
       ニンジン(人參)3.0g    カンゾウ(甘草)2.0g
       ソヨウ(蘇葉)2.0g     ショウキョウ(生姜)1.0g
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス5.0g含有します。

    類似処方鑑別

    神秘湯 体力中等度の人で、咳嗽、呼吸困難などがより顕著で、抑うつなどの精神神経症状や肋骨弓下部の抵抗・圧痛がともに軽度の場合に用いる。

    小青龍湯 体力中等度の人で、咳嗽、喘鳴、呼吸困難などがあり、泡沫水様性の痰、水様性鼻汁、くしゃみなどを伴う場合に用いる。

    麻杏甘石湯 比較的体力のある人で、咳嗽が強く、口渇、発汗傾向が認められる場合に用いる。

    五虎湯 麻杏甘石湯に似ているが、咳嗽がより強く、慢性化している場合に用いる。

    大柴胡湯合半夏厚朴湯 大柴胡湯半夏厚朴湯を合わせた処方。体力が充実した人で、季肋部の苦満感、肋骨弓下部の抵抗・圧痛が、より顕著な場合に用いる。

    使用上の注意

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)甘草を含有する漢方薬を長期服用する場合は、血清カリウム値や血圧の測定などを充分に行い、異常が認められた場合は、服用を中止する事。
     (3)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)


    2.服用に際して、次のことに注意してください
     (1)長期連用により低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯溜、浮腫、体重の増加等の偽アルドステロン症が現れることがあるので、観察を充分に行ない、異常が認められた場合には、服用を中止すること。また、低カリウム血症の結果としてミオパチーが現れる恐れがあります。


    3.保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    4.その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。


     

  • 風邪には先手先手が必勝の策

     いつも咳止めに『麦門冬湯』を購入して頂いている高齢のお客様が、今日は鼻水とクシャミで来店。
     冷えが原因と考えられるため、今回は『小青龍湯』を案内した。
     ただし、体を温めすぎると今度は体内が乾燥してしまうので、症状が治まったら長くは飲まないようにと伝えた。
     ところで、成人の息子さんは、喉の痛みが『甘草湯』で治ったと聞いた。
     自分だったら、『桔梗湯』『駆風解毒湯』を候補にすると思う。
     自分が試したこと無いから分からないのだけれど、『甘草湯』の喉の痛みへの効果は、どれ程なのだろう?
     今度、自分で試してみるかな。
     とか思っていたら、高校生の息子さんの喉の痛みの相談で、お客様がいらした。
     家にあった『パブロンSゴールド』を服用したものの、効いた感じがしないという。
     ブロムヘキシン塩酸塩は、喉から炎症の原因物質を追い出すはずだから、チョイスとしては間違っていないはず。
     薬は体との相性もあるから、合わなかったのか。
     背は高いが痩せ型で、近日にマラソン大会に出るため疲労しにくいものという要望もあり、『銀翹散』を案内したのだけれど、効き目が弱い物を選択をしてしまったかも。
     風邪の可能性を考えて『銀翹散』にした事を、後になって『駆風解毒湯』にするべきだったかと考えて後悔。
     若い女性のお客さんが『葛根湯』を手にレジに来たのだが、念の為に症状を尋ねたら、すでに発熱しているというので『麻黄湯』を勧めたところ、両方をお買い上げいただいた。。
     「風邪の初期には葛根湯」と、なかばスローガンのようになっているが、『葛根湯』でいう「風邪の初期」とは、「頭が痛い……気がする」とか「悪寒がする……ような気がする」という段階に適しているので、家に置いておくより持ち歩く方が良い。
     「家に帰ったら飲もう」とか、「帰りに買ってこう」では、飲みタイミングを外してしまう。
     ちなみに、『麻黄湯』『麻黄湯』で、発熱時に用いるものの、汗をかき始めたら、もう適応時期を過ぎているので、『柴胡桂枝湯』に移った方が良い。
     なんだか目まぐるしくて面倒臭そうだが、そもそも風邪というのは急性症状で、体の中での変化も早いため、それに合わせて対処も先手先手が必要になる。
     そういう意味では、よく「熱が出たら消化に良い食べ物を」と考えがちだと思うけど、もう風邪の予兆の段階で、いわゆる病人食に切り替えてしまうのが先手必勝の策。
     内蔵が先に弱っているから風邪に対抗できずに発症するのだからというのもあるし、食べた物を消化するのにもエネルギーを使うため、風邪を治すためのエネルギーのロスを防ぐためでもある。
     普段よほど不摂生していなければ、いっそ水分補給と塩分・糖分だけを摂るか、味噌汁やスープで過ごして寝てしまった方が早く回復する。
     ……40歳を過ぎると、ガクンと回復力が落ちますが(;´・ω・)

     

  • 嘘の結婚記念日

     嘘の結婚のつもりで、エイプリルフールの仏滅の日に結婚したはずなのに、もう10年越えか。
     次郎まで、「ああ、そういうことね(笑)」とか言い出すし。
     何が、「そういうこと」なんだ(^_^;)
     中学生になった娘さんの鼻炎の相談で、母親が来店。
     年齢が年齢なので、まずは『パブロン鼻炎カプセル小児用』を案内したけど、「眠くならない物を」との要望を受けたため、漢方薬の『小青龍湯』(鼻水・クシャミ)と『葛根湯加川きゅう辛夷』(鼻づまり)を紹介した。
     しかし、漢方薬に躊躇したのか、今日のところは、「本人に確認してみます」と帰られた。
     うーん、まぁ仕方ないかぁ。
     高校生の息子さんが、のどの痛みを訴えているとのことで、母親が来店。
     これまた眠くならない物をとの要望を受けて、『駆風解毒湯』をお勧めして、お買い上げいただいた。
     花粉症の季節、熱などの風邪の兆候は無いようだから、もしかすると花粉症が喉に来ているのかもしれませんと説明して、肺を潤す『麦門冬湯』も紹介しておいた。
     喉の症状について花粉症の話をすると、半分くらいのお客様には驚かれる。

     

  • 竹じょ温胆湯(ちくじょうんたんとう)
    ………インフルエンザ、風邪、肺炎などの回復期に熱が長引いたり、また平熱になっても、気分がさっぱりせず、咳や痰が多くて安眠ができない場合


    適応症状

     インフルエンザ、風邪、肺炎などの回復期に熱が長引いたり、また平熱になっても、気分がさっぱりせず、咳や痰が多くて安眠ができない場合

    用方・容量(顆粒製品の場合)

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合)

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。
       ハンゲ(半夏) 5.0g          サイコ(柴胡) 3.0g
       バクモンドウトウ(麦門冬)3.0g   ブクリョウ(茯苓) 3.0g
       キキョウ(桔梗) 2.0g        キジツ(枳実) 2.0g
       コウブシ(香附子) 2.0g       チンピ(陳皮) 2.0g
       オウレン(黄連) 1.0g        カンゾウ(甘草) 1.0g
       ショウキョウ(生姜) 1.0g      ニンジン(人参) 1.0g
       チクジョ(竹じょ) 3.0g
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス5.5g含有します。

    類似処方鑑別

    柴陥湯
     体力中等度の人で、強い咳が出て、痰が切れにくく、咳のたびに胸が痛み、胸脇苦満を認める場合に用いる。

    麦門冬湯
     
    体力中等度、もしくはそれ以下の人の激しい咳嗽で、粘秱で切れにくい痰を伴い、嗄声がある場合に用いる。

    小青龍湯
     体力中等度の人で、喘鳴、咳嗽、呼吸困難、鼻症状などを訴え、泡沫水様性の痰、水様性鼻汁、クシャミなどを伴う場合に用いる。

    滋陰至宝湯
     体力の低下した人で、全身倦怠感、食欲不振、咳嗽、喀痰はあるが、不眠や不安などの精神神経症状を伴わない場合に用いる。

    参蘇飲
     比較的体力の低下した胃腸虚弱な人の感冒で、頭痛、発熱、心窩部膨満感などと共に、軽度の咳嗽、喀痰などを伴う場合に用いる。

    使用上の注意

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)甘草を含有する漢方薬を長期服用する場合は、血清カリウム値や血圧の測定などを充分に行い、異常が認められた場合は、服用を中止する事。
     (3)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)
     (4)長期運用により低カリウム血症、血圧上昇などが現れる場合があるので観察を充分に行う事。


    2.服用に際して、次のことに注意してください
     (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください
     (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4.保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5.その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。


     

  • 小青龍湯(しょうせいりゅうとう)
    気管支炎、気管支ぜんそく、鼻水、うすい水様の痰を伴う咳、鼻炎、花粉症

    適応症状 

     気管支炎、気管支ぜんそく、鼻水、うすい水様の痰を伴う咳、鼻炎、花粉症

    用方・容量(顆粒製品の場合) 

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合) 

     3包(9.0g)中、次の成分を含みます。
      はんげ(半夏)6.0g   かんぞう(甘草)3.0g
      けいひ(桂皮)3.0g   ごみし(五味子)3.0g
      さいしん(細辛)3.0g  しゃくやく(芍薬)3.0g
      まおう(麻黄)3.0g   かんきょう(乾姜)3.0g
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス5.0g含有します。

    類似処方鑑別 
    麻杏甘石湯  口渇があり自然に発汗する場合に用いる。

    麦門冬湯  激しい乾咳で顔を赤くして苦しむような場合に用いる。

    使用上の注意 

    1.次の人は服用前に医師または薬剤師に相談してください
     (1)著しく胃腸虚弱な人。(軟便、下痢、胃部不快感、食欲不振等の胃腸障害を起こすことがある。)
     (2)狭心症、心筋梗塞など循環器系の障害がある人、または既往歴のある人。
     (3)アルドステロン症の患者、ミオパチーのある患者、低カリウム血症のある患者。(服用不可)


    2.服用に際して、次のことに注意してください
     (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください
     (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4. 保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5. その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。

     

  • 花粉症

     花粉症はI型(いちがた)アレルギーに分類される疾患の一つで、植物の花粉が、鼻や目などの粘膜に接触することによって引き起こされます。
     主な症状は、鼻水、鼻詰まり、目の痒みなどですが、より体の奥へ入って咽喉違和感や炎症を起こすこともあり、熱などが無いのに咳が止まらない場合には、風邪ではなく花粉症の可能性があります。
     また、体の表面、すなわち皮膚の炎症を起こすこともあり、「花粉症は、鼻水、鼻詰まり、目の痒み」だけだと思っていると、実は花粉症を発症しているのを見逃してしまうということもあるので、注意が必要です。
     花粉症が発症するメカニズムは、複数の説がありますが、もっとも有力な説としては、本来は体内に侵入した病原細菌や毒素などの異物を排除したり無害化するために働くIgG、IgM、IgA、IgD、IgEの5つの抗体のうち、IgEが1度接触したことのある花粉と結合することで花粉を「異物」と認識するようになり、その後は排除するために過剰な攻撃を行い、それが症状として現れるというものです。
     この、発症するまでの期間は人によって異なり、コップに水が少しずつ溜まる様子として例えられます。
     それはコップのサイズは様々であり、たとえ同じ量の水を少しずつ入れたとしても、満杯になる期間は異なり、満杯になって水があふれる時が、発症する時とされます。
     そのため、発症するのは突然であり、昨年はなんともなかったという人が、何の前触れも無く発症し、かつ、一度発症しますと、自然治癒することは困難とされます。
     なお、先にも書きましたとおり、花粉症は「異物に対する攻撃」であるため、一般的な疾病と違い、不摂生や体力の低下などは関係無く、むしろスポーツ選手など基礎体力の充実している人ほど激しい症状が現れることがありますので、「自分は健康だから」といって安心はできません。
     そして、花粉症というとスギ花粉によるものが大々的に報道されますが、これは杉木が多いということの他に、背が高く花粉が遠くに飛びやすいため同時多発的に発症するためであり、背の低い草花の花粉においては、半径数十メートルというごく狭い近所でのみ花粉症が流行るというケースがあります。
     これはすなわち、学校や職場などでの花粉症の流行るタイミングとズレるということですので、寒気や熱などが無いのに、鼻や咽喉に違和感を感じたり、クシャミや咳が出るという時には、風邪よりも花粉症である疑いがあります。
     世間的に花粉症が騒がれない時期に発症していて、近所はもちろん、通勤、通学の途中に、土手や公園、神社など草木の多い場所があるようでしたら、特に注意しましょう。

     漢方では、体の多くが水で構成されていることから(成人女性で55~60%、成人男性で60~65%、高齢者の方では50~55%)、栄養を全身へ運んだり、老廃物を回収している物として水分の代謝を重要な働きと考えており、花粉症などのアレルギー反応は、水分代謝の異状として捉えます。
     例えば、水分を多く摂っても体に吸収できないまま排泄してしまう頻尿、体内が乾燥して水分が不足するため便が硬くなって便秘がち、あるいは上半身に熱が篭る一方で手足や内臓などが局所的に冷えて下痢を起こしやすいなども、花粉症を起こす原因と関連があるものとします。
     そのため、花粉症の現れている症状や体質に合わせて、漢方薬の種類を変えていくことが重要となります。
     前に飲んで効いたから、前と同じ物をと服用しても効果が無いことがありますので、ご注意下さい。
     例えば、後述しますように、鼻水が出る場合は小青龍湯を、鼻がつまる場合には葛根湯加川きゅう辛夷を服用するとありますが、鼻水と鼻づまりが交互に起きる場合には、その時々の症状に合わせて、服用する漢方薬も変えるのが効果的です。
     また、漢方薬は「眠くならない花粉症の薬」として使えますので、仕事などの時には漢方薬、寝る時には現代薬といったように、現代薬と上手に併用するのも良いでしょう。
    [:○:]鼻水が垂れてきて、クシャミを伴う場合。
     例年繰り返す場合には、症状に関係無く、症状の起こる約2週間前~1ヶ月前の期間から、通常量より少ない量を服用して予防薬とする。
     小青龍湯
    [:○:]鼻がつまり、上半身に熱が篭る場合。
     葛根湯加川きゅう辛夷
    [:○:]鼻づまりが酷く、慢性的な蓄膿症の場合。
     荊芥連翹湯
    [:○:]高齢者の花粉症で、主にクシャミと鼻水が出る場合。
     麻黄附子細辛湯
    [:○:]鼻水やクシャミがあり、胃腸が弱く、食の細い人の場合。(小青龍湯を服用すると胃が重く気分が悪くなる人など)
     香蘇散
    [:○:]鼻がつまり、鼻汁が咽喉の奥に垂れてくる場合や、鼻が詰まって喉に異物感がある場合。
     辛夷清肺湯
    [:○:]鼻には異常が無く、発熱も無く、咽喉に異物感があったり、痰が絡みやすい、または咳き込みやすい場合。
     麦門冬湯
    [:○:]鼻がむず痒く、目の痒みが顕著な場合。皮膚の痒みがある場合。
     十味敗毒湯

     

  • 流行性感冒(インフルエンザ)

     インフルエンザは、ウィルスによって起こるとされており、呼吸器の粘膜から侵入し、3~4日の潜伏期の後に発症します。
     主な症状は、寒気と震えと共に高熱が出て、激しい頭痛や、手足の関節および背中や腰にかけて痛みをともないます。
     また、ウィルスが消化器官を侵すと、食欲が落ち、悪心(吐き気)、嘔吐、腹痛、下痢などを併発します。
     インフルエンザは急性的に推移しますので、下記の漢方薬の中から、ご自分が経験のある症状に合わせた漢方薬を備えておくのが良いでしょう。
    [:○:]寒気がする……ような気がする、頭が痛い……ような気がする、背中が痛む……ように気がする、というような初期
     葛根湯
    [:○:]鼻づまり、寒気、発熱、頭痛、身体の節々が痛む場合
     麻黄湯
    [:○:]筋肉質の人で、頭重、身体が重だるい、鼻水が出る
     小青龍湯
    [:○:]腹痛、しぶり腹で下痢をしている
     大柴胡湯
    [:○:]うわ言を言い、便秘をしていて、舌の色が黒味を帯びた赤の場合
     桃核承気湯
    [:○:]発病2~3日後に、舌に白い苔が増え、嘔吐や口渇等を訴える場合
     小柴胡湯
    [:○:]咽喉の痛み、空咳が出て胸に響いて痛む場合
     小柴胡湯加桔梗石膏
    [:○:]腹鳴下痢、悪心(おしん)、嘔吐
     半夏瀉心湯
    [:○:]咳が続き、痰が切れにくい場合
     麦門冬湯
    [:○:]咳や痰が多く安眠できない場合
     竹じょ温胆湯
    [:○:]虚弱体質や老人
     真武湯
    [:○:]四肢が冷えて、下痢をともなう場合
     四逆散
    [:にかっ:]いずれの場合も、熱さましと、体力低下を防ぐために、地竜の併用をお勧めします。