• タグ別アーカイブ: 小柴胡湯
  • 咳は風邪に限らないから難しい

     やや高齢のお客様から、風邪で発熱した後に咳だけが残ったとのことで相談を受けた。
     体内の乾燥と考え『麦門冬湯』を候補に挙げたけど、症状を詳しく確認すると、夜中に布団に入ると咳き込むというお話があったため、『五虎湯』の方を勧めてお買い上げ頂いた。
     それと、体温が35度ちょっとで低い一方、手が温かいようなので、体温調整が上手くいかず、熱の偏りが起きているのが咳にも繋がっているのかもしれない。
     普段はシャワーで済ませているというお話だったから、体温の偏りを解消するために半身浴をするか、室内でも厚着をして、部屋ではなく身体を温めるよう勧めた。
     上半身に熱が篭って咳になっていると考えられる事からすると、下半身を温めるのが重要。

     『パイロンS』をレジに持ってきたので発熱の有無を確認したところ、ご主人に頼まれた物だそうで、咳以外の風邪の症状は無いらしい。
     咳だけなら咳止めの方が向いていると思うのだけれど、本人からは「風邪薬を」と頼まれたそうなので、そのままお売りした。
     まぁ、『パイロンS』自体は、咳止めと去痰作用をメインにした風邪薬だから、大丈夫かもしれんけど。
     でもなぁ、頼む方ももう少し考えて頼んで欲しい。
     風邪薬は、効果範囲が広いから安心である反面、症状に現れていない対応成分は、かえって体を疲れさせてしまう。
     例えるなら、敵が見当たらなくても武器が余ってるから使っちゃえみたいな乱暴な攻撃により、体に余計なダメージを受けてしまうのだ。
     特に解熱作用や鎮痛作用がある成分は、神経に作用して体温調節や水分代謝の機能を低下させてしまうため、風邪薬によって咳が治らないというパターンが多い。
     だから、主訴が咳だけという時に風邪薬を使うというのは一番心配(;´д`)

     『小柴胡湯加桔梗石膏』を求めて、お客様が来店。
     そんな珍しい漢方処方を、ドラッグストアーに探しに来られても困る(笑)
     以前に中学生の息子さんに病院から処方され、喉の痛みに良く効いたため、本人から頼まれてきたそう。
     でも『小柴胡湯加桔梗石膏』は私の知るかぎり普通は、小児喘息や肺炎といった時に用いる物。
     担当医がどういう意図で、その時に処方したのか分からない。
     漢方薬に詳しくて、肺炎に進行するのを防ぐ目的で処方したのか、逆によく分からなくて効能書きだけを見て処方したのか。
     『小柴胡湯』自体を小児用の漢方薬と認識している医師もいるみたいだから、あくまで子供向けとして処方したというのも考えられる。
     いずれにせよ、今回の主訴を確認してみると、喉の痛みと咳が少し出る程度で、喘息を患っている訳でもないらしい。
     そのため、桔梗と石膏が入っている物なら本人にも納得してもらえるのではないかと思い、『駆風解毒湯』を案内した。
     そして、本人に携帯電話で連絡が取れるようだったため電話して頂き、お買い上げとなった。

     

  • 喘息でも煙草を吸ったり、猫アレルギーでも猫を飼ったり

     以前に咳止めとして『五虎湯』を購入されたお客様が再訪し、夜中の咳は治まったものの、話をしようとすると咳き込むと相談された。
     なので、前回にも案内した体内の乾燥による咳に用いる『麦門冬湯』を使って頂くことに。
     ただ、煙草を吸われるので、『麦門冬湯』で改善しない場合は、『ダスモック』(清肺湯)への切り替えを、お話しておいた。

     ご主人の代理で、疲労回復の栄養剤を求めてお客様が来店。
     ご主人は喘息の持病があるそうなので、咳止めの成分が入っている『新ヒストミンゴールド液』を案内して、お買い上げ頂いた。
     紛らわしいことに、名前が似ている『ヒストミンゴールド液』は成分が別物。
     メーカーとしては、ブランド名を浸透させたいんだろうけど、お客様からしたら内容違いを認識するのは難しい訳で、こういう混乱を招く売り方は、やめてもらいたい。
     普段、製薬会社の陰謀云々を喧伝している人たちは、こういう点こそ非難するべきだろうに、何故かしないんだよね。
     栄養剤の次点として、『ハイクタンD』も紹介してみたけど、原料の鹿茸チンキと午黄チンキがピンと来ないみたいだった。
     ううん、過度な説明ができないからねぇ。
     午黄なんて、それこそ特権階級の人たちしか入手できない代物だったんだけど、分からないと有難味も無いか。
     おっと、話が逸れた。
     ご主人は、喘息に吸入器が処方されているそうで、やはり喘息に苦しんだ私としては、『半夏厚朴湯』を紹介しない訳にはいかない。
     一緒に、『柴朴湯』(小柴胡湯半夏厚朴湯)を紹介して、担当医に処方してもらえないか、相談してみるよう勧めた。
     今でこそ吸入器の注意書きには、「まれに心臓が停止することがあります」なんて物騒な文言は入らなくなったけれど、子供の頃にはそれを読んで、心がプチ修羅場だったから。
     すると、テレビで見たという小林製薬の咳止めについて質問された。
     どうやら『ダスモック』(清肺湯)のことのようで、適応するのは「痰が多く出る咳」で、「タバコなどの異物を吸い込んで起きる、気管支の炎症止めと汚れの除去」ですと説明した。
     そこで初めて、ご主人が煙草を吸うと分かった。
     喘息の人が、わざわざ煙草を吸ったりしないだろうと先入観で捉えてて、質問を怠ってしまった。
     まぁ、私だって喘息持ちなのにパイプをふかすからねぇ( ´Д`)y─┛~
     子供の頃には、猫アレルギーって診断されてるのに猫を飼っ抱いて寝てたし。
     今考えると、命知らず過ぎるぞ、子供の自分………。
     ひとまず、『新ヒストミンゴールド液』で様子を見るということに決まったため、症状が良くも悪くも変化したら知らせて下さいとお願いした。

     

  • 柴苓湯(さいれいとう)
    ………水瀉性下痢、急性胃腸炎、暑気あたり、むくみ


    適応症状

     吐き気、食欲不振、喉の渇き、排尿が少ないなどの次の症状:
     水瀉性下痢、急性胃腸炎、暑気あたり、むくみ

    用方・容量(顆粒製品の場合)

     1日2回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合)

     3包(9.0g)中、次の成分を含みます。
       さいこ(柴胡)7.0g     たくしゃ(沢瀉) 5.0g
       はんげ(半夏) 5.0g     おうごん(黄ごん 3.0g
       そうじゅつ(蒼朮) 3.0g    たいそう(大棗) 3.0g
       ちょれい(猪苓) 3.0g    にんじん(人参) 3.0g
       ぶくりょう(茯苓) 3.0g    かんぞう(甘草)2.0g
       けいひ(桂皮) 2.0g
       しょうきょう(生姜) 1.0g
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス6.0g含有します。

    類似処方鑑別

    小柴胡湯
     体力中等度の人で、胸脇苦満、食欲不振、悪心、嘔吐、微熱などはあるが、口渇や尿量減少や浮腫などが無い場合に用いる。

    五苓散
     
    小柴胡湯とは逆に、口渇や尿量減少や浮腫などはあるが、胸脇苦満などの無い場合に用いる。

    半夏写心湯
     体力中等度以上の人で、胸脇苦満は無いが、心窩部の膨満感、抵抗・圧痛があり、腹中雷鳴、時に悪心、嘔吐、下痢、食欲不振などのある場合に用いる。

    使用上の注意

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)甘草を含有する漢方薬を長期服用する場合は、血清カリウム値や血圧の測定などを充分に行い、異常が認められた場合は、服用を中止する事。
     (3)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)


    2.服用に際して、次のことに注意してください
     (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください
     (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4.保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5.その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。


     

  • 柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)
    更年期障害、血の道症、神経症、不眠症


    適応症状 

     体力が弱く、冷え症、貧血気味で、動悸、息切れがあり、神経過敏のものの次の症状:
     更年期障害、血の道症、神経症、不眠症

    用方・容量(顆粒製品の場合) 

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合) 

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。
       さいこ(柴胡)6.0g     
       おうごん(黄ごん)3.0g
       かろこん(か楼根)3.0g
        けいひ(桂皮)3.0g
       ぼれい(牡蛎)3.0g
       かんぞう(甘草)2.0g
       かんきょう(乾姜)2.0g
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス3.5g含有します。

    類似処方鑑別 

    小柴胡湯  体力中等度で胸脇苦満があるが、不安・不眠などの精神神経症状や発汗傾向が無く、臍(へそ)傍部の腹部大動脈の拍動亢進の無い場合に用いる。

    柴胡桂枝湯  体力中等度で、不安・不眠などの精神神経症状がみられる事もあるが、臍(へそ)傍部の腹部大動脈の拍動亢進は無く、胸脇苦満の程度がやや強く、両側の腹直筋が緊張している場合に用いる。

    柴胡加竜骨牡蠣湯  不安・不眠などの精神神経症状を訴えるとともに、臍傍部の腹部大動脈の拍動亢進を認めるが、体力が中等度以上で腹壁の緊張がよく、胸脇苦満の程度が強く、便秘の傾向がある場合に用いる。

    使用上の注意 

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)甘草を含有する漢方薬を長期服用する場合は、血清カリウム値や血圧の測定などを充分に行い、異常が認められた場合は、服用を中止する事。
     (3)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)
     (4)発疹、瘙痒等の過敏症状が現れる事がある。


    2.服用に際して、次のことに注意してください
     (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください
     (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4.保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5.その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。


     

  • 大柴胡湯(だいさいことう)
    胆石症、胆のう炎、黄疸、肝機能障害、高血圧症、脳溢血、蕁麻疹(じんましん)、胃酸過多症、急性胃腸カタル、悪心、嘔吐、食欲不振、痔疾、糖尿病、ノイローゼ、不眠症


    適応症状

     比較的体力のある人で、便秘がちで、上腹部が張って苦しく、耳鳴り、肩こりなどが伴うものの次の症状:
     胆石症、胆のう炎、黄疸、肝機能障害、高血圧症、脳溢血、蕁麻疹(じんましん)、胃酸過多症、急性胃腸カタル、悪心、嘔吐、食欲不振、痔疾、糖尿病、ノイローゼ、不眠症

    用方・容量(顆粒製品の場合)

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合)

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。
        さいこ(柴胡)6.0g
       はんげ(半夏)4.0g
        おうごん(黄ごん)3.0g
        しゃくやく(芍薬)3.0g
        たいそう(大棗)3.0g     
        きじつ(枳実)2.0g
        しょうきょう(生姜)1.0g
       だいおう(大黄)1.0g
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス4.5g含有します。

    類似処方鑑別

    小柴胡湯  胸脇苦満が本方ほど強くなく、体力がやや劣り、便秘を伴わない場合に用いる。

    柴胡加竜骨牡蠣湯  胸脇苦満があり、胸部の動悸、精神神経症状の強い場合に用いる。

    柴胡桂枝湯  体力がやや劣り、便秘を伴わず、腹直筋の緊張がある場合に用いる。

    使用上の注意

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。
     (3)腹部が軟弱で腹壁に力が無い患者。
     (5)体力が著しく衰えている患者。
     (6)下痢、腹痛、食欲不振などの胃腸障害を起こす事があるので注意。
     (7)妊婦および妊娠している可能性のある婦人には慎重に投与する事。


    2.服用に際して、次のことに注意してください
     (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください
     (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4.保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5.その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。


     

  • 小柴胡湯(しょうさいことう)
    ………諸種の急性熱性病、湿疹や喘息を伴う花粉症、肺炎、気管支炎、感冒、胸膜炎・肺結核などの結核性諸疾患の補助療法、リンパ腺炎、慢性胃腸障害、肝機能障害

    小柴胡湯
    適応症状 

     体力中程度で上腹部が張って苦しく、舌苔を生じ、口中不快、食欲不振、時により微熱、悪心などのあるものの次の症状:
     諸種の急性熱性病、湿疹や喘息を伴う花粉症、肺炎、気管支炎、感冒、胸膜炎・肺結核などの結核性諸疾患の補助療法、リンパ腺炎、慢性胃腸障害、肝機能障害

    用方・容量(顆粒製品の場合) 

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合) 

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。
      さいこ(柴胡)7.0g
      はんげ(半夏)5.0g
      おうごん(黄ごん)3.0g
      たいそう(大棗)3.0g
     にんじん(人參)3.0g
      かんぞう(甘草)2.0g
     しょうきょう(生姜)1.0g
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス4.5g含有します。

    類似処方鑑別 

    大柴胡湯  体力が充実し、胸脇苦満の程度が強く、便秘を伴う場合に用いる。

    柴胡加竜骨牡蠣湯  不安、不眠、動悸などが一層顕著な場合に用いる。

    柴胡桂枝湯  胸脇苦満と同時に両側の腹直筋の緊張がある場合に用いる。

    柴胡桂枝乾姜湯  本方より体質が虚弱で、体力がやや消耗し動悸が認められる場合に用いる。

    補中益気湯  全身衰弱し、体力が消耗した場合に用いる。

    使用上の注意 

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)甘草を含有する漢方薬を長期服用する場合は、血清カリウム値や血圧の測定などを充分に行い、異常が認められた場合は、服用を中止する事。
     (3)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)
     (4)肝臓、心臓または腎臓に障害のある人。
     (5)インターフェロン製剤で治療を受けている人。
     (6)血圧の高い人または高齢者。
     (7)今までに薬により発疹・発赤、かゆみ等を起こしたことがある人。
     (8)むくみのある人。


    2.服用に際して、次のことに注意してください
     (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください
     (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4.保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5.その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。

    小柴胡湯
     

  • 専門外でも詳しい人は詳しい

     やや高齢のお客様がコンドロイチン関係の商品を眺めていたので声を掛けてみると、病院には行ってないそうで、軟骨が減少しているとかいうような事も分からないようだった。
     そこで詳しく症状を尋ねてみたところ、痛みというよりは、寝起きに違和感を感じ、もともと冷え性だというお話から、『桂枝加苓朮附湯』を案内して、お買い上げ頂いた。
     コンドロイチン関係は、医薬品もサプリメントも安くないから、必要かどうかは調べてからの方が良いと思う。

     『セルベール』が欲しいと来店したお客様に用途を尋ねたところ、『パブロンゴールドA』を服用する時に、一緒に飲むと良いと知人から勧められたそうな。
     失礼ですが、その知人は医療関係者で?
     すると、そういう訳ではないという。
     う~ん、その知人とどういう付き合いをしているか分からないから、迂闊な事は言えないので、その時には聞き流すようにしたけど、良く分からない話だ。
     解熱鎮痛薬ならともかく、市販の風邪薬で胃薬を別に飲まなきゃならないほど胃に悪い物は思い当たらない。
     まぁ、私くらい胃腸虚弱だと『葛根湯』『麻黄湯』とか『小青龍湯』なんかでも、具合が悪くなりますが。
     私の方が勉強不足で見落としている事があるかもしれないし、専門外でも詳しい人は詳しいから一概に否定もできない。
     とりあえず、『セルベール』の方は胃腸薬の中では比較的、ストレス性の胃の不調に適している事を説明したうえで、お買い上げ頂いた。

     お客様から、漢方薬をオブラートで包んで服用する事について相談を受けた。
     私も子供の頃はオブラートに包んでいたし、今では龍角散が漢方薬専用の服用ゼリーを販売しているくらいで、特に効果が弱まるという事は無いでしょうとお話した。
     まぁ、喉の痛みを冷やしつつ熱を発散して治す『駆風解毒湯』なんかは、お湯に溶いて、うがいをするように飲んだ方が効果的という例外だったりするけど。
     その例外の可能性もあるため、服用する予定の漢方薬を確認してみると、病院では『半夏厚朴湯』が処方されたそうで、その前には『麦門冬湯』が処方されて効果が無かったという。
     ところが、症状としては夜中に咳き込むそうな。
     ん?
     それなら『五虎湯』かなと思ったものの、喉につかえ感があるというから、『半夏厚朴湯』で適応しそう。
     ただ、お客様の話からの推測でしかないけど、どうも担当医は漢方薬には詳しくなく、効能に「咳」とある物を順番に出している様な気がしないでもない。
     私の見立てでは、お客様は痩せ型のうえ、やや神経質そうな印象があり『小柴胡湯』の助けがいるのではないかと。
     もし『半夏厚朴湯』が効いたとして、「もう一息」と感じるようであれば、『柴朴湯』を担当医に処方してもらえないか相談してみるよう提案した。
     言い出しにくいようでしたら、近くに漢方薬が得意な病院がありますから紹介しますと付け加えた。

     

  • 柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)
    ………感冒・流感・肺炎・肺結核などの熱性疾患、感冒・風邪の後期、胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胆のう炎・胆石・肝機能障害・膵臓炎などの心下部緊張疼痛

    適応症状 

     発熱発汗して、悪寒があり、身体が痛み、頭痛、吐き気のあるものの次の症状:
     感冒・流感・肺炎・肺結核などの熱性疾患、感冒・風邪の後期、胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胆のう炎・胆石・肝機能障害・膵臓炎などの心下部緊張疼痛

    用方・容量(顆粒製品の場合) 

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合) 

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。
      さいこ(柴胡)5.0g     
       はんげ(半夏)4.0g
       おうごん(黄ごん)2.0g
       かんぞう(甘草)2.0g
      けいひ(桂皮)2.0g
       しゃくやく(芍薬)2.0g
      たいそう(大棗)2.0g
       にんじん(人參)2.0g
       しょうきょう(生姜)1.0g
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス4.0g含有します。

    類似処方鑑別 

    小柴胡湯  胸脇苦満があって、自汗、不安、不眠、のぼせ、腹痛が無い場合に用いる。

    大柴胡湯  体力が充実し、胸脇苦満の程度が強く、便秘を伴う場合に用いる。

    柴胡加竜骨牡蠣湯  不安、不眠、動悸などが一層顕著な場合に用いる。

    使用上の注意 

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)甘草を含有する漢方薬を長期服用する場合は、血清カリウム値や血圧の測定などを充分に行い、異常が認められた場合は、服用を中止する事。
     (3)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)


    2.服用に際して、次のことに注意してください
     (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください
     (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4.保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5.その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。

     

  • 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
    ………夏痩せ、病後の体力増強、結核症、食欲不振、胃下垂、感冒、痔、脱肛、子宮下垂、陰萎、半身不随、多汗症


    適応症状

     消化機能が衰え、四肢倦怠感著しい虚弱体質者の次の症状:
     夏痩せ、病後の体力増強、結核症、食欲不振、胃下垂、感冒、痔、脱肛、子宮下垂、陰萎、半身不随、多汗症

    用方・容量(顆粒製品の場合)

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合)

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。
       おうぎ(黄耆)4.0g
       そうじゅつ(蒼朮)4.0g
       にんじん(人参)4.0g   とうき(当帰)3.0g
       さいこ(柴胡)2.0g
       たいそう(大棗)2.0g
       ちんぴ(陳皮)2.0g    かんぞう(甘草)1.5g
       しょうま(升麻)1.0g   
      しょうきょう(生姜)0.5g
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス5.0g含有します。

    類似処方鑑別

    小柴胡湯  体力中程度の人で、季助部の苦満感を訴え、肋骨弓下部に抵抗・圧痛が顕著に認められる場合に用いる。

    十全大補湯  全身衰弱は本方と同様であるが、顔色の悪さが顕著で、慢性の化膿巣の存在する場合に好んで使われ、あまり食欲の無い患者に対しては使用が制限される。

    帰脾湯  貧血が顕著で、これに不安・不眠などの精神症状が強い場合に用いる。

    使用上の注意

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)甘草を含有する漢方薬を長期服用する場合は、血清カリウム値や血圧の測定などを充分に行い、異常が認められた場合は、服用を中止する事。
     (3)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)
     (4)今までに薬により発疹・発赤、かゆみ等を起こしたことがある人。
     (5)医師の治療を受けている人。


    2.服用に際して、次のことに注意してください
     (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください  (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4. 保管及び取扱い上の注意  (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5. その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。


     

  • 四逆散(しぎゃくさん)
    胆嚢炎(たんのうえん)、胆石症、胃炎、胃酸過多、胃潰瘍、鼻カタル、気管支炎、神経質、ヒステリー


    適応症状

     比較的体力のあるもので、大柴胡湯証と小柴胡湯証との中間証を表すものの次の諸症:
     胆嚢炎(たんのうえん)、胆石症、胃炎、胃酸過多、胃潰瘍、鼻カタル、気管支炎、神経質、ヒステリー

    用方・容量(ツムラ顆粒製品の場合)

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合)

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。
      さいこ(柴胡)5.0g  
      しゃくやく(芍薬)4.0g
      きじつ(枳実)2.0g
      かんぞう(甘草)1.5g
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス4.0g含有します。

    類似処方鑑別

    小柴胡湯
     体力中等度の人で、胸脇苦満はあるが、精神神経症状は無く、口中不快感、悪心などを伴う場合に用いる。

    大柴胡湯
     本方に比して、より体力のある人で、胸脇苦満の程度が強く、便秘する場合に用いる。

    柴胡加竜骨牡蠣湯
     
    本方と同様に胸脇苦満はあるが、精神神経症状はより顕著で、腹部大動脈の拍動亢進が認められ、腹痛を伴わない場合に用いる。

    柴胡桂枝湯
     本方と同様に胸脇苦満、精神神経症状、腹直筋の緊張などがあり、悪心、呑酸などを伴う場合に用いる。

    使用上の注意

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)甘草を含有する漢方薬を長期服用する場合は、血清カリウム値や血圧の測定などを充分に行い、異常が認められた場合は、服用を中止する事。
     (3)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)
     (4)体力の著しく衰えている患者。


    2.服用に際して、次のことに注意してください
     (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください
     (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4.保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5.その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。