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  • 風邪は自然治癒を待つのがベスト

     お客様から『冷えピタ』の場所を訊かれて売り場を案内し、悪寒がする場合には良いとしても、悪寒が無く発熱が強まっているようであれば水枕や『アイスノンソフト』などを使うよう勧めた。
     すると患者は妊婦で、今朝から発熱したというため、漢方薬を使うケースもあることを伝えたうえで自然治癒を待つのがベストであることを説明した。
     ただし、咳は内臓への衝撃と体力消耗につながるため対処したほうが良い。
     『麦門冬湯』が妊婦にも使えるが、慎重な薬剤師や登録販売者は勧めないだろう。
     妊娠時にはそういう相談のできる医者を、近場で探しておくのも大事。
     体を休めるには内臓も休めることが必要なことをお話して、消化に良い食事をさせるよう勧めた。
     むしろ、内臓休めるためには無理に食事をする必要は無いので、水分と塩分の補給を兼ねてインスタント味噌汁やスープでも良いと伝えた。

     『コルゲンIB透明カプセルα』を購入されるお客様から『ロキソニン』があるか尋ねられたので、薬剤師のいる店でしか買えないことと、特別な理由が無ければイブプロフェン製剤で代用できることを伝えた。
     頭痛に使うそうで、ズキズキすることが多いものの締め付けられるような痛みもあるというため、前者は胃を悪くして起きるタイプの頭痛で、後者は肩こりなどと関係する頭痛であることを説明した。
     すると興味を持たれたようなので、プロスタグランジンというホルモンが痛みを増強する一方で胃を保護する指示を出す関係性をお話して、ズキズキする頭痛には『呉茱萸湯』を、締め付けられる頭痛には『釣藤散』を紹介した。
     お客様からは、「やはり漢方薬は体質改善のためか」と訊かれたため、急性症状にも通用することを伝えた。
     そして鎮痛剤を服用するさいには、消化に良い食事をするよう勧めたところ、鎮痛剤を飲むと胃痛がする自覚症状はあった模様。
     それから、風邪をひいたら早い段階で消化の良い食事に切り替えてエネルギーのロスを抑えるようお話した。
     寝込んでから食事を切り替えても、その頃には内臓がダメージを受けていて遅いんである。

     

  • 使う薬の特性を知っておきましょう

     やや高齢のお客様が『葛根湯』をレジに持ってきたさいに、喉の痛みや咳には適さないことを伝えたところ詳しく訊きたいとのことで、『葛根湯』は鼻水が出るときなど上半身を温めると楽になるときに適していることを説明した。
     そして、喉が痛むときなどには反対に上半身を冷やして治す『銀翹散』をと紹介した。
     するとお客様は、風邪気味になった時に『葛根湯』を飲んで元気になった気がするものの、その後に疲労倦怠感が現れ、朝方に喉が渇いた感じがするとのことだった。
     『葛根湯』は血行も良くするので気付け薬になる一方、体に無理をさせることにもなり、体内を乾燥させてしまいがちなことをお話して、上半身を潤すのに『麦門冬湯』を案内した。
     しかし疲労倦怠感の方が長く続いてるようだったため、『柴胡桂枝湯』の方を勧めて試していただくことになった。
     『柴胡桂枝湯』も胃の働きを助けて体に保水する作用があるので、口渇にも効果があるはずである。
     お客様からは、薬を買う時に説明を受けたのは初めてとのことで感謝された。

     『命の母A』を購入されるお客様に、念のため『命の母ホワイト』との違いを説明したところ、主訴はのぼせとのことだった。
     『命の母A』は精神的なイライラや不安感に適応し、『命の母ホワイト』の方は座ると立つのが億劫になるような肉体的な疲労に向いているが、のぼせであれば『命の母A』の方が適応するだろう。
     お客様に冷たい物を飲み過ぎていないか尋ねたところ思い当たるようだったため、お風呂で熱は上に昇り下が冷えやすくなることを例に、内臓が冷えると上半身に熱が篭りのぼせやすくなることを説明し、熱を循環させるために温かい物を飲んだり半身浴をするよう勧めた。

     

  • 屋外に出るときに持っていく虫刺されの薬の選び方

     『ポケムヒ S』 と『マキロンパッチエース』を買い物カゴに入れたお客様が、一般商品専用のレジに向かったので追いかけ、医薬品レジへと案内しながら前者は効き目は一番弱く、後者は強くて両極端なことを説明した。
     薬の強弱は意識されていなかったようで興味を持たれたため、虫刺されの薬には効き目が大きく分けて3段階あることや、『ムヒ S クリーム』と『液体ムヒ S』 のように同じ名前の薬のようでも剤形が違うと中身も違うことをお話しした。
     『ムヒ S』 の場合、クリームの方が効き目が穏やかでリスク区分は第3類、液体にはステロイド剤が入っていて炎症が強い時に効果的であり、リスク区分は指定第2類というように、間の第2類が一つ飛ぶ 。
     まぁ、このリスク区分は副作用に関してなので、これをそのまま薬の強弱と考えられてしまうと、それはそれで困るのだけれど。
     今回は『ポケムヒS』を、 もう少し痒みに強い『プチウナ』(第2類)に変更してお買い上げいただいた。
     家で使うだけなら弱めの薬でも十分であるものの、屋外では蚊以外の虫に喰われる可能性があるのと、家の蚊には刺されても体が慣れて痒みを弱く感じるのに対して、初めて出遭う蚊に刺されると痒みが強く出るので、屋外にはステロイド剤入りの薬を持って行った方が良い。
     それから、 虫刺されの薬が見当たらずあせもの薬があるというのであれば、あせもの薬でも代用できることを伝えた。
     すると逆のパターンについて訊かれたので、あせもの薬には皮膚の再生を促す成分が入っている程度の違いであって、やはり基本の痒み止めは同じだったりするので、短期的な使用であれば問題ありませんと、お答えした。

     『パブロン Sα』と『バファリンA』を一緒に購入されるお客様に、喉の痛みは無いか確認したところ常備薬にとのことだった。
      『パブロン Sα』は去痰剤により原因となるウイルスを外に出して喉を潤す効果はあるけれど、喉の痛みを抑えるのは弱いことを伝えた。
     そして風邪をひいたなと思ったら、早い段階で消化に良い食事に切り替えて内臓を休ませるのが回復を早めることを説明した。

     

  • 薬の副反応が起きるかは体調によっても変わる

     『エスタックイブ』を購入されるお客様に主訴を確認すると、喉の痛みがあり白い鼻水が出るとのことだった。
     鼻水が透明になったら内臓の冷えが原因と考えられるので、鼻炎と風邪の切り分けが必要なことをお話したうえでお買い上げいただいた。
     また、喉が痛む時には普通の食べ物が喉を通るだけでも、擦れて炎症の原因となるため、もう今日から柔らかめの食事をするように勧めた。
     もし本当に風邪だった場合には、 内臓を休ませることにもなるので上手くいけば悪化を防ぐことができる。

     お客様が虫刺されの薬を購入されるさいに指先の痺れの相談を受け、『疎経活血湯』を案内した。
     冷えや湿気が症状に関係する場合には『桂枝加苓朮附湯』も考えられるが、症状の軽減や増悪については不明な模様。
     鍼には通ってるそうだけれど、整形外科などは受診していないというため、漢方薬も保険の適用があることを説明し、一度は訪れてみるよう勧めた。

     常連のお客様から虫刺されの薬の相談を受け、前にかぶれなかった同じ薬でかぶれてしまったというのだけれど銘柄は不明。
     その日の体調でも体の反応が変わることと、主成分ではなく添加物に反応した可能性もあることをお話した。
     いちいち付け加えなければならないのが、添加物が悪いということではなく、あくまで主成分と同様に添加物の種類によるということ。
     まったく、「添加物悪い教」のおかげで迷惑な限りである。
     特にこのお客様は、いつも相談のみなので、不安神経症などがあるのかもしれない。
     根拠も無く不安を煽る人たちは、こういう人を悩ませ苦しませるのだ。
     お客様には、とにかく成分表示は大事なので、取っておくよう伝えた。

     

  • 薬の説明は正直なら良いとは限らない!?

     『新ヒストミンゴールド液』を二つ購入されるお客様に、他の栄養ドリンクに比べて胃腸に優しく体力の下支えをすることを伝えた。
     ご主人が風邪をひいたらしいので、食事を控えて内臓を休ませるのが良いとをお話しすると、すぐに理解されたようだった。

     『スクラート胃腸薬S』を購入されるお客様に使用経験を尋ねると初めてで、以前に無印の『スクラート胃腸薬』の方を使ったことがあるとのこと。
     ただ、 お客様本人ではなく患者は、やや高齢の母親とのことで、その時の使用感は不明。
     いずれにせよ、薬は誰が使うかというのも重要な情報なので、早めに教えてもらいたいところ。
     普段は胃が元気な人が無理をしてしまった時に向いているのが無印の『スクラート胃腸薬』で、『スクラート胃腸薬S』の方は普段から胃が弱い人向けなことを説明すると、適応しそうだったのでそのままお買い上げいただいた。
     同じブランド名でも、数字やアルファベットが付くと成分からして違うのは薬には珍しくないため、注意が必要である。
     母親は冷たい物はあまり飲まないそうだけれど、食事の前に温かい物を飲んで胃に準備体操をさせるよう勧めた。
     また、季節的には熱中症に気をつけなければならないので、水分の補給は喉が渇いたから飲むのではなく1時間ごとにでも、こまめに飲んでもらうよう伝えた。
     こまめな水分補給が必要なのは、喉が渇いた時だけ水分を摂っても、腸の方が吸収しきれず、余ったぶんは排泄されてしまうから。
     結果として、いくら量を飲んでも体に残らず水分不足となる。

     夫婦のお客様が『ロキソニン』を求めて来店したけれど、 すでに他のドラッグストアーでも薬剤師が帰ってる時間だったため、特別な理由でなければイブプロフェンが化学構造式が似ていることを説明したところ、抜歯後の疼痛に使うとのことで、『イブA錠EX』を案内し、お買い上げいただいた。
     どうやら、歯医者で処方された『ポンタール』を使い切ってしまったらしい。
     『ポンタール』と比べると、効き目が弱いと感じてしまうかも。
     薬は、効くと思って飲んでもらった方が効くことがあるから、それは伝えなかった。
     なんでも正直なら良いというもんではないんである。

     

  • アレルギーがいつ現れるかは分からない

     お客様が『バンテリン液EX』を購入されるので喘息の有無を確認したところ、10年ほど前のことだから心配はいらないと言われた。
     体調や気候なども影響するから、全く大丈夫とは言い切れないものの、あまり不安にさせるのも良くないのが、この手の説明の難しいところ。
     とりあえず、外用薬も持病や他の薬との併用には注意が必要なことをお話したうえで、お買い上げいただいた。
     今回の用途は筋肉痛とのことで入浴を勧めるとユニットバスとのことだったので、患部だけではなく、皮膚が薄くて太い血管の通ってるところを重点的にシャワーを浴びるよう勧めた。

     お客様が『新コンタックかぜ総合』を買いにいらしたが、患者はご主人で主訴は鼻水のみとのこと。
     症状は一週間くらい前からで、家にあった同じ薬を昨日に飲んで追加を頼まれたという。
     他に症状は無いようなため鼻炎薬を提案したうえで、風邪薬では『ルルアタックNT』の方が鼻水に向いており、同シリーズなら『新コンタックかぜEX』が鼻水を止める成分が加わってることを説明すると、本人に確認してみるとのことで取りやめに。
     透明な鼻水であれば内臓の冷えを解消することが最善策なため、上半身を温める『葛根湯』『小青竜湯』を紹介し、温かい物を積極的に飲んだり長めに入浴するだけでも治る可能性を伝えた。

     お客様から『新・Vロート』と『アイストレッチコンタクト』の違いを尋ねられ、痒みや充血があれば前者をと説明したところ、それらの症状は無いとのこと。
     主訴は疲れ目で重い感じがするそうで、以前に『ロートデジアイ』を使ったことがあり、明確な効果は感じられなかったものの悪くもなかったというため、継続してみてはとお話すると、『アイストレッチコンタクト』と一緒に購入された。

     

  • 効かなかった薬こそ覚えておきましょう

     『葛根湯』を購入されるお客様に、上半身を温めると悪化する喉の痛みや咳には適用しないことを伝えたところ興味を持たれたので、上半身を冷やして喉の痛みを取り除く『銀翹散』との使い分けや、風邪が進行して発熱した場合の『麻黄湯』と、風邪の後半や胃腸炎に適応する『柴胡桂枝湯』も紹介した。
     また、『葛根湯』は家に置いておくよりも持ち歩いて、急に冷え込んだ場合や、夏場に出かけた先の冷房が効きすぎている場合に体を温めるという使い方もあることを伝えた。

     お客様が『パブロン鼻炎カプセルSα』を購入されるさいに症状を尋ねると、鼻水の色は朝方は色が付いていて今は透明とのこと。
     他社製品を使って効かなかったということだが、名前も内容も不明なため成分表示を取っておくようお話した。
     特に『パブロン鼻炎カプセルSα』の処方構成は鼻炎薬としては基本的な物なため、その他社製品と同じ可能性が高い。
     効かなかったのであれば、他の処方の『ストナリニS』とか『ロートアルガードチュアブル』、現代薬と生薬を合わせた『アネトンアルメディ鼻炎錠』などが候補になるのだけれど、効かなかった薬の内容が分からないと、候補の挙げようが無い。
     また、鼻炎だけならば温かい物を飲むだけで治るかもしれず、入浴を勧めたところシャワーだというので、皮膚が薄く太い血管が通っている首回りを重点的に浴びるよう勧めた。

     外国人らしいお客様が来店し、咳を激しくしていたため咳止めを考えたが、頭痛もあるとのことで風邪薬を求められたため『エスタックイブファインEX』を案内した。
     すると、インドメタシンのパップ剤も購入されるので用途を尋ねたところ、仕事で背中の痛みがあるとのことだった。
     インドメタシン製剤は極稀に咳の原因になることがあるし、『エスタックイブファインEX』に入っているイブプロフェンでも効くかもしれないので、パップ剤は同時に使わずに後からでも良いかもと伝えたうえで一緒にお買い上げいただいた。

     

  • 風邪と決めて薬を注文されるのは困るけど

     お客様から『ロキソニン』を求められたけれど、置いていないことと『ロキソニン』でなければならない理由が無ければ、イブプロフェン製剤でも代用できることをお話したところ、『イブ』シリーズで良いとのことで『イブA』をお買い上げいただくことになった。
     また、痛みを伝えるホルモンと胃を保護する命令を伝えるホルモンが同じで、ズキズキするタイプの頭痛は胃の不具合が頭痛の原因にもなることを伝えると鎮痛薬は常用していないとのことだったが、『第一三共胃腸薬』を一緒に服用した方が良いか訊かれたため、より胃を保護する『スクラート胃腸薬S』を提案し、一緒に購入された。
     『新セルベール整胃』との比較も訊かれたが、既に胃が弱ってるとき向けですと説明した。
     すると、『コルゲンコーワトローチ』が買い物カゴに入っていたので、消毒系であって喉の炎症を抑えるのには弱いことを伝えたところ、ようやく鎮痛薬を使うのも風邪のためと分かった(^_^;)
     お客様のお話では、2歳の子供の風邪が移ったのだろうとのこと。
     患部の熱を発散させる『パブロントローチAZ』と、患部を冷やす『マードレトローチ』を案内したところ、それほど痛い訳じゃないとのことで後者を選ばれた。
     もちろん、『マードレトローチ』も痛みに効かない訳ではないけれど。
     痛み止めの『イブA』を併用するのだから、炎症を冷やす『マードレトローチ』との組み合わせは良好なはずである。
     栄養ドリンクも飲んだ方が良いか訊かれ、ゆっくり休むためにはノンカフェインが良いとお話して胃腸機能の低下に備え『新ヒストミンゴールド液』を紹介して、これまた一緒にお買い上げいただいた。
     いずれにせよ消化の良い食事で量を控えて、内臓を休ませるよう勧めた。

     やや高齢の夫婦のお客様から、ご主人が風邪まではいかないけど喉の調子が悪いとのことで、海外に行っていてそこが寒かったとのお話だった。
     主訴を詳しく確認すると、喉の乾燥感と咳もあるようだったので『麦門冬湯』を紹介すると、パッケージにある「咳きこみ」は無いとのことだったが、咳き込みは忘れていただいて下さいと、体内が乾燥してる可能性を説明し、比較として『響声破笛丸』を紹介すると、『麦門冬湯』をお買い上げとなった。
     寒さに対抗しようと体が熱を起こそうとして胃炎を起こした可能性をお話し、入浴などで体を温めることと消化に良い食事を勧めた。

     

  • カリウムが失われる原因の多くは塩分の摂り過ぎ

     やや高齢のお客様が虫刺されの棚で迷っている様子で『液体ムヒS』を選ばれたため用途を尋ねたところ、海外旅行に持っていくとのこと。
     海にも入るようだったので、クラゲなどにも対応できるよう『ムヒアルファEX』の液剤を勧めて、お買い上げいただいた。
     すると以前に『柴胡桂枝湯』を案内したお客様だと分かり、それも忘れずに持っていくよう伝えた。
     『柴胡桂枝湯』は風邪にも胃腸炎にも使えるので、海外に行く時には重宝する。

     夫婦のお客様が『パブロンSゴールドW』をレジに持ってきたさいに喉の痛みがあるか確認すると、患者はご主人で主訴は咳だけということだった。
     そうであれば、鼻炎薬や解熱鎮痛剤が入った風邪薬より咳止めの方が良いと思うのだけれど、風邪薬を要望されたので、そのままお買い上げいただいた。

     やはり夫婦のお客様が『パブロンSゴールドW』をレジに持ってきたさいに主訴を確認すると、ご主人が喉が痛むとのことだった。
     咳は無いというため『ペラックT』を提案してみたけれど、風邪薬を希望されたのでトラネキサム酸の入った『ルルアタックEX』を案内し、変更となった。
     鎮静効果で咳を止めるコデイン系の入った風邪薬は、咳の無いときに飲むと体がだるくなったり胃の機能が低下するから、咳の無いときに使うのは勧められないんだけどねぇ。
     『ルルアタックEX』には痛み止めのイブプロフェンも入っているので、痛み全般に効果的ではあるけれど。
     お客様には、食事が喉を通るだけでも患部に擦れて炎症の原因となるため、消化に良い柔らかい食事をするよう勧めた。

     やや高齢の常連のお客様から、カリウムのサプリメントがあるか尋ねられた。
     あいにくと、うちのお店にはカリウム単独の物はもちろん、カリウムの入ったサプリメントも置いていない。
     そもそも、カリウムは追加して摂取しなければならないほど不足する栄養素ではないし、低カリウム血症という疾病はあるものの滅多になるものではない。
     一応は、血圧をわずかに下げるとか、脳卒中の予防になるかもしれない程度の効果は期待できなくも無いけど、むしろ気をつけるべきは、塩分を摂り過ぎると塩分を排泄するさいに一緒にカリウムも出されてしまうことである。
     低カリウム血症になる原因の多くは、この塩分の摂り過ぎで排泄されてしまうパターンである。
     つまり、不足するのは困るけど多く摂る必要は無い。
     しかしお客様によると、医師から摂るように言われたという。
     ううん、お客様は以前に食が細いことで相談を受けたことがあるから、栄養が全般的に不足しているという判断なのかな。
     なにしろお客様は、スープでも満腹になってしまうというので。
     カリウムは野菜ならカボチャやホウレンソウ、果物ならバナナやイチゴで摂れるため、手間ではあるけれど自身でジュースにして飲むのが良いのではとお話してみた。
     市販のジュースでは、塩分や糖分が心配なので。

     

  • 市販薬は名前の違い剤形の違いにも注意が必要

     お客様から『太田胃散』の散剤と錠剤の効果の違いを尋ねられ売り場に案内したうえで特に違いは無いことを説明したところ、いつも使っているのは『太田胃散A錠』だと分かった。
     『太田胃散』が健胃剤として働く生薬が多いのに対して、『太田胃散A錠』の方は生薬を減らし消化剤の成分を増やしている。
     鎮痛剤や風邪薬などもそうだが、同じブランド名でも名前の後ろに数字やアルファベットが付いていると、目的の効能も成分からして違うので注意が必要だ。
     すると、お客様の主訴は胃もたれで、睡眠障害により病院を受診していて、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬など複数の薬が処方されており、胃もたれについては担当医に相談していないとのことだった。
     胃もたれは大きく分けて胃の機能低下によるものと、腸の機能低下によるものとがあり、胃腸の機能障害は睡眠とも関係するため、薬の副作用の可能性も考えられるので、科目が違っても悩んでいる症状は医師に伝えるよう勧めた。
     そしてお客様の睡眠については、寝つきが悪く眠れても浅いというため『加味帰脾湯』を紹介した。
     今回は、『太田胃散』の散剤をお買い上げいただいた。
     それから、 シャワー派だというので睡眠の質を上げるには、 入浴をして血流を良くするのも必要なことを伝えた。
     もしどうしてもシャワーだけで済ますのであれば、少しでも血流を良くするために、正面から浴びるのではなく首から腰にかけて後ろを重点的に浴び、浴びてる間に髪や体を洗うなどして、皮膚が薄くて太い神経が通っている場所を長く浴びるよう勧めた。

     やや高齢のお客様から『キンカン』と『ムヒSクリーム』の違いを尋ねられ、前者は痺れ感と灼熱感で痒みを誤魔化しているだけなのに対して、後者には痒み止めと抗炎症剤が入ってることを説明したうえで、同じ『ムヒS』の名前でも液剤の『液体ムヒS』は抗炎症のステロイド剤が入っており、より炎症が強い場合に向いていると説明したところ、『液体ムヒS』を購入された。
     こういうクリーム剤と液剤とで、剤形が違うと成分が違うという薬があるから、やはり注意が必要。

     中学生の子供を連れたお客様が来店し、『ナザールスプレー』を購入されるさいに主訴を確認したところ、鼻づまりだと言うので、原因として熱が上半身に篭っていることが考えられると説明した。
     子供はシャワー派のようなので、 熱を循環させるには血流が大事なこと、そのためには入浴をした方が良いことをお話ししたうえで、シャワーで済ますならば首回りなどの皮膚が薄く太い血管の通っているところを重点的に浴びるよう勧めた。
     すると母親からは、「やはり冬場には入浴した方が良いのか」と尋ねられたので、冷たい物を飲んで内臓が冷える夏場もまた入浴することで体温の調節機能を保つのが大事ですとお話した。