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  • ≪通巻22号≫
    『バンダイミュージアム』/医者と患者は敵同士!?/めまいの漢方薬/血液の停滞を取り除く/皮膚病の薬は人に頼まないで/21歳の飼い猫/心配な患者さん

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    ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                    ≪通巻22号≫
    提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
    発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
    編集 : 北村俊純
    窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
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    ~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
    ※9月16日(火)……『バンダイミュージアム』
    ※9月17日(水)……医者と患者は敵同士!?
    ※9月18日(木)……めまいの漢方薬
    ※9月19日(金)……血液の停滞を取り除く
    ※9月20日(土)……皮膚病の薬は人に頼まないで
    ※9月21日(日)……21歳の飼い猫
    ※9月22日(月)……心配な患者さん
    ******************* 先週の平凡な日記 *********************
    ◆9月16日(火)/2003年◆
     虫刺されと汗疹(あせも)の薬がこの頃よく出る。
     しかし患者さんの患部を見てみると、どうも汗疹ではなく状況からして、日光皮膚炎だと思われる事がよくある。
     今日来た患者さんは、旦那さんにはドラッグストアーで『ムヒ』を買ってきてもらったとか。
     虫刺されの薬だから、汗疹にも湿疹にも効かないんだけど(^-^;
     おそらくドラッグストアーで、肌が赤くなっていると言って、店員の方も患者さん本人じゃないから分からなくて季節的な事から虫刺されの薬を勧めたのだろう。
     頼まれたという人に薬を売るというのはかくも厄介であり、やはり患者さん本人が相談に来てくれるのが望ましい。
     注文のあった薬を発送して、私は午後からお出かけ。
     月に一度のIちゃんとのデートである。
     行った所は、千葉県のJR松戸駅前にオープンした『バンダイミュージアム』。
     http://www.bandai-museum.jp/main.html
     ここのところはIちゃんのリクエストでデートコースを選んでいたので、今回は私の好みで。
     オープン当初から興味はあったのだが、身近に行った人がいなくて情報が入ってこなかったため敬遠していたのだ(笑)
     で、行ってみた感想としては「ハァ~、(´д`)」であった。
     いわゆるオリジナルグッズがあったりして、買い物をするのならば楽しめるのだが、ミュージアムとしては中途半端な感じが否めない。
     “ガンダムの実物大胸像”(全長約5.6メートル)も、質感がオモチャっぽくてリアル感に乏しい。
     宣伝文句として「アニメ作品のガンダムを実在する歴史としてとらえ、モビルスーツを実在する兵器として考えます。」と謳っているのなら、現実の戦争記念館のように『一年戦争博物館』と銘打って、作品中に登場した兵器などを展示したり、スペースコロニーでの生活や作品中における“当時”の流行などを考察した解説などがあれば面白かったのに。
     『ウルトラマン』や『仮面ライダー』などの展示があるキャラクターワールドも「世界観をアカデミックに検証しています。」と言うわりには、ファンが趣味で制作しているホームページなどの方が優れた考察を披露していたりして、ミュージアムの名に恥じる作りになっている。
     食事の方はガンダムカフェで『ニューヤークプレート』を食べたのだが、これがもう不味くて不味くて(笑)
     あまりの不味さに怒る気も失せるくらいだった。せめて、千円以下ならば納得しないでもないのだけれど。
     作品にちなんだ『ザビ家の食卓』というディナーコースがメニューにあったが、ちょっと怖くて試せそうもない。
     どうせ高くて不味いのなら、NASAが開発した宇宙食を出してくれればいいのに。あれなら、不味くても許せる(笑)
     http://www5c.biglobe.ne.jp/~ikuma/
     一応小物などをIちゃんにねだられて買ってあげたのだが、そのIちゃんの感想は「ナンジャタウンのなりそこないよね」との事。どっとはらい(⌒▽⌒)
     http://www.namco.co.jp/tp/ その後で近くのラブホテルへ行こうとしたのだが、Iちゃんの親戚が近いので別な所へという事で二駅ほど移動してホテルを探した。
     見つけたホテルが『HOTEL再会』。
     http://www.hotel-net.co.jp/saikai/
     なんだ、この狙ったような名前は(笑)
     まぁ、『やり逃げ』とか『結婚』とかの名前のホテルがあったら嫌だけど。
     部屋は、サイトに掲載されている写真ほどには綺麗ではありせん。
     お風呂場も造りが安っぽくて、ちょっとゆったりできる雰囲気じゃない。
     料金の安さと、フリータイムの長さが良かったというところか。
     Iちゃんを駅まで送って別れた後に彼女からメールが入った。
    「実は、いつも不完全燃焼なので思いっきり甘えてみたいなぁ。」
     
     さて帰ろうと思ったら、某事務所から電話が入った。
     NTTのBフレッツの工事が終わったので、パソコンとの接続をして欲しいとの事。あうっ(^-^;
    「すぐに駆けつけます」と我ながら安請け合いをして事務所に向かった。
     途中でLANケーブルなどが必要になるなと思い電気店に入ったら、その事務所の事務局長のKさんが買い物をするところだった。
     念のために買った物を確認するとケーブルの種類が違う。
     お店の人にキャンセルしてもらって買い直した。アブナイアブナイ。
     事務所に行って、パソコンとの接続やらルーターの設定やらやら。
     インターネットへの接続は難なくできたものの、事務所にあるパソコン全てでプリンターも共有したいとの事だったのでプリンタサーバー機能付きのルーターを購入したのに、どうしてもプリンターとの接続が上手くいかない。
     終電間近になりタイムアップ。続きは明日に持ち越しとなった。
     (T-T)シクシク。
     帰ってから録画したテレビニュースを遅い夕食を食べながら観た。
     自民党の総裁選挙自体がまるで総選挙であるかのようなマスコミの取り上げ方に苦笑。しかし、候補者の過去の映像が出てくるというのは、まぁ可哀想にと思わなくもない。
     例えば北朝鮮による拉致問題に関しては、高村氏は外務大臣時代に野党から追及されてものらりくらりと誤魔化す事しかしていなかったし、藤井氏などは同問題に取り組んでいる他の議員に野次を飛ばしていた。
     
     琵琶湖で家族連れのヨットが転覆したとのニュース。
     救命胴衣を誰も着けていなかったなんて、大人は死んで当然、子供が迷惑。
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    ◆9月17日(水)/2003年◆
     できれば昨日解決したかった某事務所のプリンターの設定をしに出かけた。
     プリンターのドライバーを最新のものに入れ替えたりと色々と試したが、プリンターはウンともスンとも言わない。
     これはもう手に負えないと、ルーターのメーカーに電話する事にした。
     しかし、サポートセンターになかなか繋がらいない。
     サポートセンターの電話回線が少ないのだろう。
     何度か掛け直すこと延々3時間あまり。
     やっとつながったと思ったら、「ただいま混み合っております。しばらくお待ち下さい」との自動応答のアナウンス。そのまま20分ほど待つことに。
     そしてサポートセンターの人に聞いて分かった事は、やはりプリンターのドライバーの干渉によるものだった。ルーターを通すので、双方向印刷機能が使えないように設定して下さいとの事。
     なんだよー、説明書のドコにもそんなの書いてないぞー( ̄▽ ̄|||
     分厚い説明書は敬遠されがちだけど、それは重要なことじゃないんかい。
     
     作業が終わったところで、別室で行われていた会議も終わったようでKさんに飲みに誘われた。
     近くの居酒屋で乾杯。
     聞いた事のないお店だが、チェーン店のようである。フロアは少し大きめで、雰囲気は悪くない。悪いのは店員の物覚え。
     注文した物が、ことごとく来ない。来ない。来ない。やっぱり来ない。
     私を含めて6人ばかりで行ったのだが、いい加減みんな呆れてNさんが店長を呼んだ。いつもなら私がやりそうな事であるが、今日は代わりにやってくれる人がいて良かった(苦笑)
     お詫びにとビールのジョッキをサービスしてくれたが、その後もやっぱり注文した物が何度か忘れられる。大丈夫か、この店(?_?)
     偶然にも元医療関係者の人がいて、医療ミスの話など。
     先日テレビで医療ミスに遭わない為のノウハウをやっていたが、あんなのはダメだと。
     テレビでは、“医者にプレシャーをかけるのが良い”という事で、親類などを同席させるとか、納得いくまで質問するなどの方法を勧めていた。
     確かに“戦略”としては間違っていないが、それはやっぱり“戦う”方法であって、医者とのパートナーシップによって治療する目的からすると外れている。
     人間、頼りにされて嫌なことはない。医者も人間なのだ。賞賛し、感謝して、「貴方だけが頼りです」と煽(おだ)てて乗せて、能力を最大限に使ってもらった方が良い(笑)
     カルテの開示だって、初めから敵意剥き出しで挑んで(笑)くるような人には見せたくないのは当然だろう(事の善悪は別にして)。
     治療を受ける時から仲良くなって、情をからめて開示をお願いした方がすんなり出てくる。
     テレビで言っていた事は、どちらかというと制度として整えなければならない事で、患者と医者とを敵対させるのを助長しているようで、賛同しかねるという意見を拝聴。私も同意である。
     あと、医者を取り巻く問題としては“小さなミスと命に関わる重大なミス”の間の幅が広すぎて、感覚が麻痺してしまう事だろう。
     もちろんどんな職業でも、些細なミスも見逃さない姿勢は大事だが、現実には難しい。何重ものチェックを入れれば業務に支障をきたすから、どこかで妥協が必要になる。
     そしてその妥協がミスを生む事になるのだから、堂々巡りとなる。
     一方、真面目な医者ほど患者の苦しみを自分の事として背負い込み、精神的に追い込まれて現場を離れる事を余儀なくされる。これを業界用語で『もらい病』と呼ぶ。
     患者にとっては理想的な医者という事になるのだろうが、それをそのまま放置していては、みすみす良い医者を失う事になりかねない。つまり、医者を精神的にサポートする仕組みも必要なのだ。
     例えば、『医療事故市民オンブズマン』などのように医療事故で悩む人をサポートする組織が最近は増えてきている。
     http://homepage3.nifty.com/medio/
     しかし、医者に自信と誇りを持たせるための“市民による”組織というものは存在しない。もし医者が自分で自分を自画自賛したら馬鹿である。先のように、患者さんに乗せられてその気になって傲慢になるのも馬鹿だろう。
     職業においての仕事というものは“できて当たり前”ではあるが、医療においてはなかなか“治って当たり前”とはいかない。しかし、治せなければ“ミスでなくても責められる”のが医者である。
     だからこそ、医者を応援する応援団もまた、市民の中から生まれる事を期待したい、というところで話を〆た。
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    ◆9月18日(木)/2003年◆
     旦那さんが風邪気味というお客さんが来店。
     旦那さんにはオデキの治療で排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)を良く買ってもらっている。
     今回は鼻がつまり熱があるという事で、麻黄湯(まおうとう)を勧めた。
     詳しく話を訊くと、すでに扁桃腺も腫れている模様。扁桃腺炎には桔梗湯(ききょうとう)を用いるが、その桔梗湯の成分に芍薬(シャクヤク)などを加えたものが排膿散及湯でもあるので、家にまだあるようだったら合わせて飲む事を勧めた。
     物静かそうなお客さんが来店。
     ところが商品を告げる段になって、ものすごい大声にビックリ。
     思わずビックリした顔をしてしまったのだろう、お客さんにその大きな声で自分は耳が聞こえないのだと説明された。なるほど納得。
     唇の動きで少しは分かるとの事なので、私も口を大きく開けてゆっくりとお話した。
     
     頭痛とめまいがするという患者さんが来店。
     詳しく話を訊くと肩こりもあるとの事。また、ヘルニアを患ったことがあり、胃下垂ばかりでなく内臓下垂になっているらしい。
     となると、漢方で言うところの“胃内停水”が原因かもしれない。
     胃が冷えたり、胃の働きが弱くなると胃の中の水を体内で捌(さば)けなくなってしまい、頭痛や吐き気を引き起こすようになる。
     手足が冷えて急激な頭痛がする場合は呉茱萸湯(ごしゅうゆとう)、喉が渇いて吐き気や下痢を伴う場合は五苓散(ごれいさん)、眩暈(めまい)が強い場合は苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)が良い。
     今回の患者さんは以前に漢方薬を煎じて飲んだ時に、ものすごく不味いうえに、たいして効かなかったとかで漢方薬は嫌だと言う。嫌なものを無理には勧められない。ただし、話からすると本当に漢方薬だったのかは疑問だが。
     とりあえず別な市販薬を勧めて、アドバイスとしては夜中に胃の冷える物を食べないように伝えた。具体的には、果物やコーヒーなどだ。特に、コーヒーは“温かく”して飲んでも胃を冷やすので要注意。
     友人のT氏から、「夜飲みませんか」とのメールが入った。久しぶりにK氏も合流できそうだという事で、二日続けて飲む事に。
     閉店作業をお母んに頼んで、少し早めにお店をあがった。
     新宿で待ち合わせて、K氏推薦のお店『串八珍・八珍亭』へ。
     http://www.hoso-foods.co.jp/
     K氏のお薦めメニューは『串キャベツ』との事なので、3人分を注文した。
     出てきてビックリ、四つ切りくらいの大きさのキャベツが、デンッと目の前に置かれた。味噌を付けて食べるらしい。
     さすがにキャベツをそのまま出すだけあって、キャベツ自体に甘味があり美味しい。
     飲み物の方は酎ハイやサワーを注文したのだが、そちらはアルコールが薄いうえに大甘で、やや閉口した。
     お腹がいっぱいになってきたところでオツマミにチーズを注文したら、こちらは満足。カッテージチーズとクリームチーズを混ぜ合わせてブルーベーリージャムを和えた物を固目のパンに塗って食べる。ううむ、これは家でも試したいな。
     ちょっと困ったのが注文忘れ。昨日のお店ほど酷くはないが、度々せっつかないと出てこなかった。
     隣や向かい側の席のお客さんも、「○○が来てないんだけど」とやっているところをみると、どうも今日の店員の能力が低いのではないか。
     それと注文しようとしても、なかなか店員が捕まらない。
     注文しようと思うと、料理を運んだり食器を下げたりするときにサッと通り過ぎてしまう。ちょっとくらい、周囲を見回して行けよと思う。
     私を含めて3人とも飲食店でバイトをした経験があり、現在も接客商売をしている。だもんだから、こうゆう場面に出くわすと、ものすご~~~~く気になってしょうがないのだ。いつ誰が“先に”ドンッとテーブルを叩いてもおかしくない(苦笑)
     しかし、T氏によると最近は『三月うさぎ』の接客が日に日に悪くなっていくので、そっちの方が気になると言って「今日はいいや」との事。私も、昨日の飲み屋の方が酷かったので、気長に待つことにして良しとした。
     http://www.sangatuusagi.co.jp/
     実際、今日のお店の場合は店員の能力は低いかもしれないが、それをカバーできるだけの“人柄”で許せない事もない。これがマニュアル通りの対応しかできない店員だと、謝る言葉もウソ臭くて余計に腹が立ったりする。しかし、上手い人(あえて本当の人柄ではなくテクニックとして)は、ちゃんとお客の怒りを解く事ができる。客商売では重要なテクニックだ。
     客の注文を間違いなく届けるという基本的な能力が低くても、客の怒りを解く事ができるというのは立派な職能として認めても良いだろう。
     それだけにT氏は、「嬉しいサービスをしてもらった経験が無いのかね」と不思議がっていた。激しく同意(゚゚)(。。)(゚゚)(。。)
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    ◆9月19日(金)/2003年◆
     今日は漢方薬の講習会である。
     テーマは『活血化お剤』、簡単に言えば血液の停滞を取り除く治療の事だ。
     「お」の漢字が、unicodeコードでないと表示できないので、ひらがなのまま表記するが、「お」というのが“滞る”という意味で、血が滞る事を『血お(けつお)』、あるいは『お血(けつ)』と呼ぶ。お尻とは関係ない(笑)
     その『血お』は大きく分けると、次の2つに大別される。
     “非生理的血液の停滞”→鬱血(うっけつ)、内出血(打撲、手術)、子宮筋腫など。
     “微小血液循環障害”→粘調性化(いわゆる血液がドロドロの状態)。
     『活血化お薬』の分類は、効果によって“活血”(かっけつ)・“化お(かお)”・“破血(はけつ)”の3つに分類される。
     “活血”は、主として動脈系の血管を拡張する事によって循環改善に働くもので、鬱血を取り除く効果は弱く、漢方薬には補助的に配合されることが多い。
    代表的な生薬は、当帰(トウキ)と川きゅう(センキュウ)だ。
     “化お”は、主として静脈系の鬱血を改善する作用を持ち、活血に働く物も多い。代表的な生薬は、牡丹皮(ボタンピ)や芍薬(シャクヤク)がある。先の当帰と芍薬を合わせた漢方薬の当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)は、生理不順や生理痛などの婦人病に用いられる。
     “破血”は、鬱血の除去、凝血や血腫の分解吸収に働くもので、化お薬よりも効果が強い。代表的な生薬には、桃仁(トウニン)や紅花(ベニバナ)がある。
     活血化お薬を組み合わせた漢方薬が『活血化お剤』なのだが、原因や症状によって5つに分類される。自分が現在患っているモノがあれば、ぜひ相談していただきたい。
     “寒凝血お(かんぎょうけつお)”
     寒がりで手足が冷たい(特に暗紫色になる)手足の疼痛、下腹部の痛み、生理が遅れがち。シモヤケ。
     →当帰四逆加呉茱ゆ生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)
     →当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
     当帰は体を温めて血管を拡張するので、普段は体力が少ない人などに効果がある。
     “熱盛血お(ねっせいけつお)”
     疼痛(刺痛・灼痛・冷やすと軽減)、出血腫瘤、熱感。左下腹部に抵抗感や圧痛が顕著。
     →桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
     この桃核承気湯は、活血と破血の効果があり、逐お(ちくお)と呼ばれる作用がある。血おを駆逐するという意味で、それは効果が強いという事でもあり、昔は妊娠初期の堕胎にも使われたらしい。ただし、堕胎の効果については臨床試験が行われていないため、現代においては確認されていないとの事。
     むしろ体を冷やす作用が強いため、日本の気候ではあまり用いる事は少ないようである。
     
     “気滞血お(きたいけつお)”
     気滞とは、現代的に言えばストレスの事だと思ってもらって構わない。ストレスや自律神経失調が原因で血おになってしまった場合である。
     血お症状+膨満感、いらいらして怒りっぽい。重い生理痛、生理不順。
     →桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
     →加味逍遙散(かみしょうようさん)
     →小柴胡湯(しょうさいことう)
     補足すると、『活血化お剤』を5つに分類しているが、桂枝茯苓丸は血お全般に対して広く用いる事ができるそうだ。よほど体力が落ちているか、妊婦でなければ、最初に選んでみてもいいだろう。
     加味逍遙散は、生理が始まるまでの一週間程度が苦しい場合に事前に用いると楽になるようである。また、甘草(カンゾウ)という生薬が入っており、これは副腎皮質ホルモン様作用があり、ストレスに対する抵抗力が高まる。
     小柴胡湯は普通は食欲不振や胃腸虚弱に用いるのだが、ストレスは胃腸に影響を及ぼし、胃腸が弱ると肉体的にストレスが溜まりやすくなるという悪循環に陥(おちい)るのを防ぐのに役立つ。だから単体で用いるよりは、他の漢方薬と一緒に用いるのが望ましい。
     “気虚血お(ききょけつお)”
     血お症状+元気が無い、疲れやすい、食欲不振など。
     →補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
     補中益気湯は胃腸を丈夫にすると共に、名前の通り気力を増す効果がある。
    その辺の栄養ドリンクなんかより、よほど体力回復が期待できる。この補中益気湯と、桂枝茯苓丸を一緒に服用する事で血おを取り除きつつ体力を回復するのという訳だ。
     “血虚血お(けっきょけつお)”
     血お症状+皮膚につやが無い。顔色が悪い、爪が割れる、目がかすむ、貧血。
     →四物湯(しもつとう)
     →当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
     四物湯を用いる場合に気をつけなければならないのは、胃腸障害が無い事が条件となる。これは地黄(ジオウ)という体を冷やす生薬が入っているからだろう。同時に当帰と芍薬が入っているので、日本では当帰芍薬散で代用される事が多い。皮膚の色つやを良くするためというように、目的を限定した使い方になると思われる。
     ところで、ウチでは婦人病全般に効果があるという事で、『婦人華(ふじんげ)』という商品を取り扱っている。(医薬品錠剤・顆粒)
     この婦人華、患者さんの評判も良く、中には母娘姉妹の3人でという事でまとめ買いされる人までいる。
     成分的には桂枝茯苓丸当帰芍薬散を合わせて、さらに甘草(カンゾウ)と人参(ニンジン)が入っており、いわば生理痛を軽減するための短期服用にも、子宮筋腫の治療などの長期服用にも使う事ができるので、売る方も便利に使えるので重宝している。
     しかし、文献などには桂枝茯苓丸当帰芍薬散を合わせた処方というものは存在しない。なので、どうしてメーカーがそういう処方をしたのか不思議に思っていた。
     そこで、講師の方に尋ねてみたところ「ああ、その処方だと加味逍遙散に近くなりますねぇ」と言われた。
     ああっ、そうか!
     なるほど~、確かに。今まで、ついぞ気がつかなかったσ(^◇^;)。
     となると、婦人病に限らず男性で手術をした術後に用いたりという使い方もできるな。覚えておこうφ(..)
     腎臓病を患っていた6歳の長男が死亡し、母親が山形県内の山に埋めたという事件のニュース。
     観ていたニュース番組のキャスターが「子供が最後に頼りになるのは母親だけです」と言っていて、後で他のチャンネルのニュース番組を観ていたらそちらのキャスターも全く同じコメントをしていた。
     ホントにホントにそうなのだろうか?
    “親が子供を愛して当たり前”という思い込みに間違いは無いのか?
     障害を持った子供を育てている親や、完治は無理と診断されている病気を抱えた子供を看病している親とは、何人も会っている。
     そういう境遇の親による手記を読んだり講演を聴いたことのある人ならば、「この子を殺して自分も死のうと思いました」という言葉を見聞きした事があるだろう。おそらく同情を寄せたはずである。
     では、こう言われたとしたらどう思うだろうか。
    「この子が死んでくれれば楽になるのに」
     同情ではなく非難するのではないか。一瞬でも、「なんて事を言うんだ」と思うのでは?
     コレを言われた時に発するべき言葉を私は未だに見つけられないでいる。
     まさか「そうですね」と同意することを言えはしないし、しかしその苦しみを思えば、「そんなこと言うもんじゃない」と否定することを言える訳もない。
     自分の子供を愛する事が当然だとしても、毎日毎日一分一秒“愛し続ける”という事が果たして、人間に可能だろうか。いや、可能な人がいたとして、自分はできるからと他の人にも強制する資格があるだろうか。
     子供を生んだら育てる事に責任を持たなければならないとして、残りの自分の人生を全て費やさなければならないのだろうか。自分の矜持としてそうするというのなら、それは尊いことだと思うが、それを他人が強要するというのなら、まるでその子供を生んだ事が、その子供が生まれてきた事が罪のようではないか。
     今回の容疑者である母親は、子供に虐待も加えていて「このままでは殺してしまう」と思い、元夫の家に連れて行こうと車に乗せたものの、車中で子供の容態が悪化して死んだため、遺体を山中に埋めたと供述しているらしい。
     供述内容の事実確認はこれからとなるが、もしそれが本当なのだとしたら、私はもっと早く“母親としての愛情”と“母親としての責任”を放棄していてくれればと思った。
     道徳的に許されなくても、法的に違法だとしても、子供を病院に入院させて出会い系サイトで交際を始めたという男性とともに失踪してくれれば、病状は別として子供はその日に死なないで済んだかもしれない。
     子供が健康だったとしても、子育ての大変さは経験者ならば分かるはずだ。だからこそ、余計に子供を虐待する親などのニュースに憤るのだろうとも思う。
     だがしかし、その“親が子供を愛して当たり前”という認識が、子供を捨てるという子供にとっての最終的な“安全”を確保する事を阻害しているのではないだろうか。
    「子供が最後に頼りになるのは母親だけです」というニュースキャスターの言った考えこそが、子供を死に追いやった原因ではないのかと私には思えてならない。
     それとも、この考えは私がまだ自分の子供を持った事がないからなのだろうか。
     確かに、“子供の幸せ”というものがどんなモノなのかは今の私には想像できない。
     ただ、幸せのカタチは分からなくても、“生きてさえいれば”という希望を子供に託すとするならば、子供を捨てるという選択は、尊い命を守る方法の1つとして加えておきたい。
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    ◆9月20日(土)/2003年◆
     台風が近づいていて、朝からサーッという感じの雨が降っている。
     雨は好きだし、涼しくて良いが、週末の雨はお客さんが来なくて困る。
     サトウ製薬の営業マンが来訪。
     土曜日に得意先周りとは、ご苦労様です。
     せっかくなので注文を…といきたいところなのだが、もっか仕入れの必要な物は無い。あるのは、消費期限が迫っていて返品する物ばかりである。申し訳ない。
     『ぜにたむし』という薬を下さいというお客さんが来店。旦那さんに頼まれてきたらしい。
     しかし、『ぜにたむし』は病気の名称であって、『ぜにたむし』という商品名の薬は無い。
     だが、以前にチューブの薬を使っていたと言う。
     どうも旦那さんは、効能書きの部分を薬の名前だと思っている模様。
     頼まれ物なので、ぜにたむしに効くからといって他の薬を勧める訳にもいかない。
     せめてそのチューブを持ってきてもらうか、同じ効能なら他の薬でも良いのかを確認してきてもらう事にした。
     しばらくして、さっきの『ぜにたむし』の薬を求めにきたお客さんがみえた。
     どうやら患部は掌らしい。しかも硬くなっているという。
     うう~ん、ぜにたむしが手にできるというのは滅多にない。本当にぜにたむしなのだろうか。どうも湿疹が角質化したようにも思える。
     また、足には先の薬を使っていたそうなのだが、掌には使った事はないとの事。もし、ぜにたむしでなく湿疹などだったら薬を間違えると悪化してしまう。
     ところが、さらに詳しくお話を伺うと、旦那さんは病院に入院しているとか。
     お客さんは「皮膚科の病院じゃないから」と言っていたが、皮膚の一部を顕微鏡検査するくらいならば皮膚科でなくてもできるはず。少なくとも、入院設備のある病院ならば、小さくても頼めば調べてもらえるはずである。
     皮膚病の薬の誤用は、命に関わることは少ないとはいえ、やはり怖い。
     今回は旦那さんが入院しているという事で仕方が無いが、皮膚病はできれば薬を人に頼むというのを避けてもらいたい疾患である。
     T姉からメール。
    「今○○市にいるんだけど、いいラブホテル知らない?」
     なんでそれを俺に訊く(笑)?
     しかもそれで、「××がいいんじゃない」って返信する私も私だが(^^ゞ
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    ◆9月21日(日)/2003年◆
     今朝は寒くて目が覚めた。
     先週まで残暑が厳しかったのに、タオルケット一枚では寝られなくなったか。やっぱり秋なんだなぁと思いながら、クシャミ連発。
     体を温めるには風邪に使う麻黄湯(まおうとう)か、手足の冷えを取る麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)というところだが、胃腸強弱な自分にはちょいと強すぎる。
     同じく麻黄(マオウ)が入っていても量が少ない小青龍湯(しょうせいりゅうとう)を飲んだ。もともと気管支喘息や鼻水が出る場合に使うので、多分大丈夫だろう。(←多分かい)
     午前中は雨を眺めながら、商品棚の掃除。
     お客さんが来ないもんだから、はかどるはかどる。
     掃除ばかりがはかどっても困るのだが。
     それでも、午後になって小雨になてから、患者さんがチラホラ。
     ほとんどが、風邪気味という事で、症状の進み具合に合わせて漢方薬をお出しした。
     面白いのは、前回の日記にも書いた『地竜(ぢりゅう)』
     (9月13日の日記を参照)
     良く効きますよと紹介しても、男性の患者さんは尻込みをしてしまう。
     ところが、女性の患者さんはほとんどの人が買っていく。自分で服用する場合もそうだが、子供や旦那さんに飲ませる時には「どうせ効能書きは見ないから、黙ってれば分からないわよね」と、あまり気にしない。ホントは、効能書きはちゃんと読んで欲しいところだが、知らない方が良いこともあるということで(笑)
     夕方に、お母んが実家の飼い猫を動物病院に連れて行った。
     最近は、餌をねだるからと出しても食べないので点滴を受けさせるためだ。
     と言っても、この猫、私が小学生の時に拾ってきた……正確には勝手についてきて、そのまま居ついてしまった猫である。
     当時は痩せ細っており、今にも死にそうだったので動物病院に連れて行ったものの、獣医師からは「長くは生きられないでしょう」と言われた。
     だから名前を「丸々ふとるように」と『マル』と名付けたら、なんとホントに丸々と太りだし、とうとう今年で21年目である。
     つまり、人間の年齢で言えばすでに100歳前後で、いわば老衰なのだ。
     ついこの間も腎臓が悪くなって病院に連れて行った時には、診察申し込み用紙の欄には20歳までしか表記が無くて、病院の看護婦さんも困っていた。獣医師の話によると、今までに猫の最高齢は17歳までしか診たこと無いとの事。
    「長生きはしてみるもんですね」(どっちが?)
     今回の診察の結果は、肝臓の機能不全だった模様。
     まず腎臓の機能が低下して次に肝臓が悪くなるとは、人間と同じなのだなと妙に感心してしまった。
     そろそろお別れは覚悟しておかないとならないな。
     ネットでの葛根湯麻黄湯の注文が殺到。
     今はひいていないが、風邪に備えてとの事。
     メールマガジンの日記に書いた影響か。
     店頭売りの方が寂しいので売り上げが良くなるのは嬉しいが、ちょっと迂闊な事は書けないなと自戒。
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    ◆9月22日(月)/2003年◆
     便秘薬を求めて患者さんが来店。
     いつも使っているとの事で、『コーラック』をお買い上げ。
     体への負担を考えると漢方薬の防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)か、大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)、あるいは『サトラックス』(医薬品顆粒)がお勧めなのだが、やはり「いつも使っている」という安心感で選ぶのは仕方のないところか。
     歯痛の患者さんが来店。
     痛み止めをということだったが、痛み止めは痛みを感じなくさせるだけなので、化膿止めの方が良いとお話して、排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)を勧めた。
     オデキなどの化膿全般に使える便利な漢方薬である。それだけに、痛みが治まって安心されると困るので、早めに歯科医に行くように申し添えた。
     旦那さんの咳が止まらないとの事で、お客さんが来店。
     旦那さんが薬を指定しているので、それをお買い上げ。
     しかし、症状からすると麦門冬湯(ばくもんどうとう)の方が合いそうなので、一応説明した。
     麦門冬湯の成分は、名前にもなっている麦門冬(バクモンドウ)を始めとして、半夏(ハンゲ)も甘草(カンゾウ)も、咳を止めると言うよりは胃の働きを良くする作用がある。
     それがなんで咳止めの漢方薬かと言うと、咳の中でも特に“痰の絡む咳”は“胃内停水”という胃の働きが悪くなって体内の水が捌(さば)けない事が原因と考えられるからである。
     つまり、胃の働きを改善する事で咳を治すのだ。
     原因を治さないまま咳止めを飲み続けても、むしろその方が薬代が無駄となる。
     奥さんは納得してくれたが旦那さんは、さて……。
     眩暈(めまい)がするという患者さんが来店。
     いつもは、他の漢方薬のお店に行っているのだが、薬が切れて買いに行ったところ休みだったのでいらしたとの事。
     でもって、そのお店で買った漢方薬はというと分からない模様。
     一口に“めまい”と言っても原因はさまざま。色々とめまいの起こる状況や、他に病状が無いかなどを尋ねていく。
     今回の患者さんは、以前に突発性難聴症で通院していたことがあるとの事。
     また、舌の先が炎症を起している。口内炎などは、胃を悪くすると現れる症状だ。
     そして、めまいは朝起きる時と夜寝ようとする時。それと、お風呂をあがった時だと言う。
     お話を聞いていて、思わず「ギャッ!!Σ( ̄□ ̄;)」と悲鳴をあげそうになったのは、お風呂上りにビールを飲んでいると言われた時。
     急激な体温の変化は、めまいの原因になるうえに、胃が悪くなっているところでビールを飲んでいたのでは、そりゃあ、めまいにもなるかと……σ(^◇^;)。
     さらに、病院でもらった口内炎の塗り薬は気持ち悪くなるからと使っていなくて、めまいの飲み薬も効かないからと飲んでないらしい。
     それで、漢方薬のお店に通っていたとか。
     うう……、使って気分が悪くなるなら医師に相談して下さい。効かないからと服用をやめる前に、やはり医師に相談して下さい。
     結局、内臓が弱っていて気温の変化に体がついていけない事からくるめまいだろうと判断して、苓桂朮甘湯(りょうけいじゅっかんとう)を勧めた。
     でも、ちゃんと飲んでくれるか、心配~(⌒~⌒;) 心配~(⌒~⌒;)
     プレゼントキャンペーンとして用意した『ミニ箪笥(たんす)』だが、意気込んで80個も仕入れたら、10個ほど余ってしまった。あうっあうっ(>_<)  月末にまだ余っていたら、教会に寄付しようかな。寄付された方も困るかもしれんが(苦笑) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今回の日記の内容は、いかがでしたか? 【感想アンケートのURLはコチラです】 http://magical-shop.web.infoseek.co.jp/votecom_kitazono.htm ☆締切:2003年09月24日から7日間 ■■■■■■■■■■■□免責事項□■■■■■■■■■■■  記載内容を利用して生じた結果につい て、当方では責任がとれませんのでご了承ください。  また、筆者が思った事や感じた事を率直に書いている事柄に関しましては、反証可能な事実誤認以外の訂正には応じられません。  URLで紹介した先のページの著作権は、そのページを作成した人にあります。URLを紹介する事に違法性はありませんが、文章等を転載する場合は、作者の許諾が必要となります。 &&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&& 趣味の活動 &&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&& ◆TRPGのサークルに所属しています。  卓上ゲームが好きな人や、興味のある方は覗いてみて下さい。  また、『コミュニケーション』のコーナーでWEBラジオ番組『幻想時間』を公開しています。  私は主に、映画についてトークをしています(・v<)  http://www.snake-eyes.gr.jp/ -------------------------------------------------------------------  このメールマガジンは、『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/ を利用して発行しています。  解除はこちら http://www.mag2.com/m/0000109927.htm から。 -------------------------------------------------------------------

     

  • ≪通巻21号≫
    お金は大切に/『アスタロン』が効いています/箱書き(注意書き)を読みましょう/風邪に『地竜(ぢりゅう)』はいかが?/膀胱炎に猪苓湯(ちょれいとう)/映画評『座頭市』

    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                    ≪通巻21号≫
    提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
    発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
    編集 : 北村俊純
    窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
    ※9月9日(火)……お金は大切に
    ※9月10日(水)……言葉の壁
    ※9月11日(木)……『アスタロン』が効いています
    ※9月12日(金)……箱書き(注意書き)を読みましょう
    ※9月13日(土)……風邪に『地竜(ぢりゅう)』はいかが?
    ※9月14日(日)……膀胱炎に猪苓湯(ちょれいとう)
    ※9月15日(月)……映画評『座頭市』
    ******************* 先週の平凡な日記 *********************
    ◆9月9日(火)/2003年◆
     ウチは自民党所属なので(特に支持してるワケじゃないけど)、総裁選の投票用紙が届いた。
     実は数日前から、亀井氏の事務所からは投票をお願いする電話が4回もあった。そのため、お母んは「お金を無駄遣いするよう人に任せられない」と呆れていたのだが、私も同感。
     本来、経済活動など政治がどうこうするモンじゃない。せいぜいが、交通整理程度で良い。
     それを、景気対策を名目に財政出動させようなんて、自分の金じゃないから、まぁ景気のいい話で。まさに、戦後高度経済成長期の亡霊のような人。亡霊は早いトコ成仏してもらいたいものだ。
     藤井氏と高村氏は、out of 眼中。言ってる事が亀井氏と変わらないなんて、いったいなんのために出てきたのか。小泉首相の“ハッタリ”を見習って出直して来い(笑)
     病院からの処方箋で、在庫の無い薬が出た。
     値段を調べてみると、最小仕入れ単位でも5万円以上する代物。
     同じ患者さんが継続して来るのであれば一括して仕入れても良いのだが、もし治ってしまったり(失言)、亡くなってしまったら(大失言)大損となる。
     そう言えば、以前にも高い薬が出て仕入れたら、その後使用する患者さんがパッタリと来なくなってしまい、他の薬局で必要としている所があったので譲った翌日に、実は入院していましたとの事で来られた事があったな。
     あれはあれで困ったものよ。
     とりあえずここは安全策で、備蓄センターに小分けを取りに行くことにした。
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    ◆9月10日(水)/2003年◆
     アラブ系の患者さんが来店。
     ウチの地域は外国人が多く、東南アジア系とアラブ系の患者さん自体は珍しくない。
     ところが今回の患者さん、日本語がほとんど喋れない様子。カタコトの日本語も喋れない人というのは珍しい。
     うう~、何を言っているのか分からない~(>_<)
     そうだ、英語は………私が喋れない~(^-^;
     向こうも話が通じないと思ったのか、ポケットからチューブ状の物を取り出した。そして、腕に塗る動作をする。
     チューブの方はずいぶんと潰れていて中身が空のようだ。
     そうか、同じ物が欲しいんだなと思い、そのチューブを受け取った。
     するとチューブにはなにやら文字が書かれているのだが、どっかで見た事だけあるよ……。このミミズののたくったような文字は、確かアラビア文字とかいうものでは………。(違うかもしれないけど。)
     効能書きなどが書かれているのだろうと予想はつくけれど、全然全く完璧に分からない。
     患者さんは、どこの言語とも分からない言葉を早口でまくしたてて、これまた全く糸口がつかめない。
     すると、患者さんが『ベトネベート』という単語を口にしたように聞こえた。
    「ベトネベート?」と私が言うと、「ベトネベート!」と笑顔で返してきた。
     そしてもう一度チューブの方をグルリと見回してみると、一箇所だけアルファベットの表記があるのが目に止まった。
    『BETNEVATE』と書いてある。ミミズののたくったような文字に囲まれて。
     やっと患者さんが求めている薬の正体が分かり、持ってきたチューブに書かれている文字の綴りと、お店に置いてある薬のパッケージに書いてある文字の綴りを並べて見せて、同じ物であることを確認してもらい、買っていただいた。
     薬の名前だけでもアルファベットで良かった。
     もし中国語圏だったりすると、全部漢字だったりするのだろうか。
     自民党の野中広務元幹事長が引退を表明したとのニュース。
    「自ら退路を断ち、最後の情熱と志を、今回の小泉政権を否定する最大の戦いに燃焼し尽くしたい」と語ったが、それならもっと早く言うべきだったのではないか。
     すでに情勢が小泉首相に傾いている事が分かってからでは、敗軍の将について行く者はいないだろう。
     村木氏や青木氏への苦言も、この期に及んでは悪口にしか聞こえない。それを涙ながらに語るというのは、むしろ権力にしがみもつこうとした鈴木宗雄氏の醜悪さと重なる。
     私は、反対の立場をとる時に相手と違う組織に属するのは自己満足に過ぎないと思っている。“実行力を伴って反対する”のなら、主流派の中にあって少しでも自分の意見を盛り込んだ方が反対意見の命脈を保てる。そういう意味で、小泉首相の政策に対して反対意見を述べながら応援する事に決めた青木氏の方が、責任ある態度ではないだろうか。
     野中氏はたびたび小泉氏を「独裁者だ」と批判していたが、実際には小泉首相は妥協に妥協を重ねたために、国民からは改革が進んでいないという批判がなされた。見方を変えれば、「まったく改革されないよりは良い」と言えるし、同時に「激変して混乱するよりは良い」とも言え、トータルではバランスが取れている。
     イラク特措法にしても、“完全なる非戦”から見れば暴挙に映るかもしれないが、“国家の安全”を守るためと称して核武装まで持ち出す北朝鮮と比べれば、積極的に戦争をするために成立させたわけではなく、現実に即した対応だったと私は考えている。
     本来なら野中氏のような旧態依然とした保守派が後方を守り、革新派が改革を進めるというのがバランス的に理想なのに、その後方の守りから降りてしまうというのは、私には政治家として無責任だとしか思えない。
     笑ってしまうのが、民主党や社民党、共産党などが野中氏に好意的なコメントを出している事。
    「気骨ある発言」とか、「強い信念の持ち主」とかって、自分の思い通りにならないからと投げ出すような人に言う言葉じゃないと思うのだけど。
     理念だけでは政治家は務まらないという事を、まったく学ばないらしい。
     ところで、奇しくも解散総選挙が来月にもと報道されているが、今月には日朝会談から一周年を迎えることになる。となると、社民党や共産党の過去の拉致問題に対する姿勢が取り沙汰されるのは必至。
     総選挙後に生き残れるんだろうかね?
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    ◆9月11日(木)/2003年◆
     外務省の田中均・外務審議官宅に不審物が仕掛けられた事件について、石原都知事が「爆弾が仕掛けられて当たり前の話だ」などと発言したというニュース。
     相変わらず率直な(苦笑)
     確かに公人としては不穏当な発言ではあるから、外務省が11日に予定されている茂木敏充副外相の記者会見で「遺憾の意」を表明する方向で調整するのは当然だし、小泉首相が「(不審物を)仕掛けられた方は悪くない。仕掛けたほうが悪い」とコメントを出したのも対外的には必要だとしても、民主党の枝野幸男政調会長の「大衆迎合のポピュリズムで許しがたい」という批判は的外れではないか?
     石原都知事のアレは、大衆迎合じゃなくて本心だろ(笑)。
     以前に誰かが「言っていい事と悪い事があるのではない。言っていい事と言いたくても言えない事がある」と語っていたのを何かの本で読んだが、石原都知事は言いたい事を率直に口に出しているに過ぎない。
     だいたい、「大衆迎合」って事は、枝野氏も「大衆(多くの人)はそう思ってる」という事を認めてる事になると思うのだけれど、自分で言ってて気づかなかったのか(笑)?
     ウチで使用している調剤管理のソフト『調剤くん』を納入しているシステムブレイン社の営業マンが来店。
     今日は近くの別の店に寄ったついでだとの事。
     こちらもついでに、操作上の不明な事をいくつか質問できて助かった。
     http://www.gai.co.jp/chouzai/dairiten/dairiten.html
     システムブレイン社も、やっとホームページを開設したそうなので覗いてみようと思ったら、まだサーバーに情報が載っていない模様。
     後日、再度アクセスしてみよう。
     目の栄養として販売している『アスタロン』を、続けて服用したいという患者さんが来店。
     医薬品ではなく健康食品なのだが、服用してから飛蚊症(ひぶんしょう)が改善してきているとの事。それはなにより。
     そうかぁ、これだけ良くなったと言う患者さんがいるのなら、その声を集めて宣伝に使えばいいんだ。
     ……と思ったものの、そういうのって胡散臭く見えるんだよなぁ(苦笑)
     もしかすると、その方が大々的に売れて儲かるのかもしれないが、なんかイヤσ(^◇^;)。
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    ◆9月12日(金)/2003年◆
     子供の腕に湿疹ができたという患者さんが来店。
     子供を連れてきていたので実際に患部を見てみると、肘の内側に掻き毟(むし)った痕がある。どうやら、汗疹(あせも)が悪化したもののようだ。
     親の話だと、オロナイン軟膏を塗ったのだが効果が無かったとの事。
     そりゃあ無いでしょうねぇ。オロナイン軟膏は殺菌消毒剤で、皮膚疾患を治療する成分も、痒みを抑える成分も入っていませんから(^-^;
     さらにその後に、今度はメンソレータムを塗ったとか。ズゲッ!!Σ( ̄□ ̄;)
     メンソレータムは、ヒビやあかぎれを改善する塗り薬で、湿疹や汗疹とは縁も所縁も無い。汗疹が悪化した直接の原因ではないとは思うが、そこまでで止めて来てくれたのは御の字か。
     突発的な事故で気が動転してというのであればまだ分かるが、せめて箱書きか説明書を読んで欲しいな。
     20代と思わしき女性が来店。
    「いらっしゃいませ」と迎えたが、無視をしてお店の中をウロウロと見て回る。
     薬局には生理用品などを買いに来る人も当然いるので、しばらくはそのままこちらもお客の視界に入らないように別な作業をして、気にかけないフリをする。
     しかし、何度も同じ所を行ったり来たり。そこは避妊具のスペースである。
     ウチはお店が小さいこともあって商品の種類はかなり絞ってある。探している物は大抵“置いてない”事の方が多い(苦笑)
     そこで「何かお探しですか?」と尋ねると、そっと近づいてきて小声で(周りには誰もいないのだが)「女性用のコンドームはありますか」と言われた。
     ああ、やっぱり。残念ながらウチには置いていない。
     ドラッグストアーならばどうかと思ったが、近隣のお店はすでに見てきて、置いてなかったそうだ。
     インターネットをやっていれば通販でという手もあるが、家にはパソコンは無いらしい。
     それならばと、『コンドマニア』の原宿店を教えた。
     http://www.condomania.co.jp/
     ウチからならばJRを利用して1時間もあれば行ける。今すぐにという訳でなければ、そこに行った方が確実だろう。なにしろ、“無いコンドームは無い”くらいなのだから。
     ホームページを検索して地図を渡すと、やたら感謝されてしまった。
     いい事をした……のか(笑)?
     後でホームページの方を覗いてみたら、“波動共振加工を施した”というコンドームを見つけた。“波動”なんて、まさに「無いもの」をどうやって用いてコンドームを加工したというのか。言い訳がましく、「波動共振による効果は100%保証される物ではありません。」と但し書きがあるのが微笑ましいぞ(笑)
     個人的には『四十八手コンドーム』というのに興味があるな。この“四十八手”というのはわりと目にするものにも拘らず、文献や資料によって内容が違っており、一説には百手以上になるらしい。このコンドームには、四十八手の解説が添付されているそうで、自分が知らない手があったりしたら面白い。8千円で、ちゃんとコンドームも48個入っている模様(笑) あれ? でも、椋鳥(むくどり)や岩清水にはコンドームはいらないよなぁ。余ってしまうぞ。
     う~む、通販で買ってみようかな。
     
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    ◆9月13日(土)/2003年◆
     娘さん(30代)が出血性の痔との事で相談された。
     排便をすると、その後に必ず出血してしまうという。しかし、痛みは無いらしい。
     内臓が弱っていて痔になってるのかとも思ったが、肌の色つやは良く他に健康上の問題は無いと言うので、ハテと悩んでしまった。
     ところが、もう少し詳しく話を訊いてみると、貧血気味になる事はあるとの事。貧血をすでに日常的な事と捉えていて、健康上の問題だとは思っていなかった模様。
    「他に、何か症状はありますか?」と型通りに尋ねるだけだったら、危うく見逃すところだったかもしれない。
     貧血を伴う出血性の痔の治療には、きゅう帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)が適応するだろうと思い勧めた。
     子供が風邪をひいたと言う患者さんが来店。
     そろそろまた花粉症の季節なので、症状を良く確かめないと花粉症と気づかずに風邪薬を服用してちっとも治らないという事がありえる。
     今回は、寒気がして咳も出ており、すでに咽喉も痛いとの事で風邪には間違いないようだ。
     風邪のひき始めならば葛根湯(かっこんとう)が良いが、咽喉が痛いとなると麻黄湯(まおうとう)の方が効果的である。ところが、吐き気もあるという。吐き気がするのでは麻黄湯は効き目が強すぎて、余計に吐き気が酷くなるかもしれない。風邪の症状を感じたのも、3日前くらいからだという。
     ううむ、もう少し早く気づいてもらいたかったが、子供が学校に行っていると1日に顔を合わせるのは数時間も無いから、難しいのかもしれない。
     胃腸を助けながら風邪を治療するために、柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)を勧めた。
     風邪は目まぐるしく症状が進んでいく。それに合わせて服用する漢方薬も次々と変えていくのが大事である。そのためにも、葛根湯(初期)→麻黄湯(中期)→柴胡桂枝湯(後期)の3種類の漢方薬は普段から揃えておくのが良いだろう。
     ところで、実は通信販売のページに載せていないのだが、とてもよく効く風邪薬が1つある。私としてはぜひお勧めしたいのだが、果たして買う人がいるかどうか。
     店頭でなら、詳しく説明するので大抵は納得して買ってくれて、一度使うと次に風邪をひいた時のためにと、まとめ買いをしてくれるくらい良く効く。
     ソレは何かと言うと、『地竜(ぢりゅう)』である。
     地竜ではなんだか分からないかもしれない。“地”の“竜”とは、“ミミズ”の事である。
     ミミズと聞いて引いた人は、ゴメンなさい(^-^;
     しかし、このミミズというのは風邪に効果覿面なのだ。
     いや、日本での効能は“熱さまし”としてでしか認められていないのだが、実際のところは応用範囲がものすごく広い。
     頭痛、関節痛、気管支喘息、高血圧、動脈硬化などにも効果があるのだ。成分的には、脂肪、脂肪酸、コリン、核酸分解物等を含んでおり、ちゃんと裏付けがある。
     栄養的にも、昔から「山で道に迷った時にはミミズを食べれば生き延びられる」と言われているほどで、栄養価が高い。そのため、男性ならば精力剤としても使える。その辺の安い栄養ドリンクなどよりよほど効くだろうし、バイアグラなんて危険な物を服用するよりは、ミミズで元気になった方が良い。
     そう言えば都市伝説で一時期、「マクドナルドのハンバーガーはミミズの肉が混じっている」なんてヨタ話があったが、冗談ではない。国産の牛肉と比べても同じグラム数なら10倍以上も値が張る高級品である。とても、ハンバーガーに使うなんて贅沢な事はできようはずもない。
     ちなみに、ミミズには微量の毒があるので生食はしないように。必ず、煮るか焼くかして火を通す事。食感は、伸びたウドンのようだそうである。…って、別にミミズを食べるのを勧めているのではなくて、そのミミズを原料に用いた薬を通信販売して、注文する人がいるかどうかという事。
     一応、粉になっているからミミズとは分からないし、乳糖を添加してあるので、ミミズの味がする訳ではない。あくまで、イメージの問題である。
     ウチでは一週間分を2千百円で販売しており、これを先に挙げた風邪のための漢方薬と一緒に飲めば、相乗効果で早い回復が期待できる。私なんかは、スキーに行った時に風邪をひいてしまい、夕方から夜にかけて『地竜』をどんどん飲んだら、翌日には治ってスキーを楽しんで帰ってきてしまったくらいだ。
     さて、通信販売のページに掲載しようかどうか。検討中………(・_・)
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    ◆9月14日(日)/2003年◆
     今日は町内会の運動会。
     私はお店番だから参加はしない。やれ、助かった(笑)
     喘息の患者さんが来店。
     私もここ数日息苦しく感じていたので来るかなと思ってました(苦笑)
     この患者さんの住んでいる所は近くに工場が多くあるため、晴天と高い気温が続き、公害の影響もあるものと思われる。
     前回勧めた麦門冬湯(ばくもんどうとう)が効いたようで、今回も買っていかれた。
     飲み物に関しては、体に余分な水分を溜めやすいコーヒーや烏龍茶は避けているとの事。体に余分な水が溜まると、喘息は酷くなるので。
     膀胱炎ではないかという患者さんが来店。
     今までに膀胱炎になったことは無く、病院での診察も受けておらず、あくまでそう思ったとのことなので、詳しく症状などを尋ねてみた。
     喉が渇き、夜間にトイレに起きるのだが、残尿感があるようである。痛みは無いそうなので、もし膀胱炎だとしても軽度のものだろう。
     疲れやすいとか冷え性とかも無いようなので、猪苓湯(ちょれいとう)で様子を見てもらう事に。
     もし膀胱炎でなかったとしても、猪苓湯は体が水を上手く捌(さば)けないのを助ける作用があるので、体調は良くなるはずである。
     逆に症状が改善しない場合は、病院に行ってみて下さいとお願いした。
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    ◆9月15日(月)/2003年◆
     関節痛の患者さんが来店。
     前に相談にみえた時に牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)を勧めたのが効いているそうで追加を希望された。
     牛車腎気丸は主に、加齢による全身の機能の低下を抑える効果があり、特に排尿困難、多尿、頻尿、排尿痛などを改善するのだが、腰痛や下肢痛を和らげる事もできる。
     本来ならば桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)の方が関節痛には良く効くとも思ったが、連日の残暑で体力が落ちている事を考慮したのが功を奏したのだろう。
     それと喘息も患っているので最近の様子を尋ねてみると、寝る前や明け方に息苦しさを感じているとの事。
     念のために、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)を勧めた。
     同じ喘息でも咳が強い場合は麦門冬湯(ばくもんどうとう)を使う事が多いが、咳は目立たず、代わりにヒューヒューという喘鳴がする場合は、半夏厚朴湯を用いた方が体力の低下を防ぐ事ができる。
     午後はお店が落ち着いてしまってポツネン(・_・)
     そう言えば今日は休日なんですね。忘れてました(苦笑)
     しかも敬老の日であった。敬老の日なんて、生まれてこの方ずっと忘れてます(エッヘン)。
     お母んが今日はあがっていいと言うので、これ幸いと映画を観に行くことにした。
     1人で行こうと思っていったん家に戻ったら奥さんがいて、一緒に行きたいと言う。
     忘れてたよ、お休みだったのね=3
     新宿まで出て観たのは、北野武監督・脚本・編集、ビートたけし主演の『座頭市』。
     http://www.office-kitano.co.jp/zatoichi/

     この映画、観に行くかどうか自分としてはかなり迷った。
     私は話題になった映画はあまり観ようとは思わない。私が観なくても誰かしら観る訳だから、それだったらマイナーな映画を観て後世に伝えていかなければならないと思うから(苦笑)。
     それがベネチア国際映画祭で銀獅子賞を受賞してしまい、がぜん世間の注目を集めるようになっては、もはや評判が先行して観る必要が無い。
     しかし北野監督の作品は『その男、凶暴につき』の頃からのファンである。
    当時は芸人が映画を撮るという事でイロモノとして観られていたのが、今では世界の北野監督となってしまった。
     俺は昔から好きだったんだぞという歪んだファン心理が、無意味に葛藤を起してしまってどうにも素直に観れそうにない。
     それでも結局は、「嫌いな役者が出ていない」という理由で観ることにした。
    (私は嫌いな役者が出ていると、好きな監督作品や好きな役者が出演していても観ない事がある。後藤久美子が出演したジャッキー=チェン主演・監督の『シティーハンター』とか)
     だが、映画館に到着して「しまった」と思った。
     上映1時間前だというのに、すでに長蛇の列なのだ。こんな列に並んで疲労すると作品の良し悪しに余計なファクターがかかってしまう。
     『タイタニック』の時は苦労した甲斐があったとプラスに働いたが、『もののけ姫』の時には待ち時間も含めて無駄にしてしまったとマイナスに働いてしまったのだ。
     うう……、不安だ。
     それでも、ど真ん中の席を確保できたのでホッとした。
     ここから先はネタバレがあるので、これから観るのに余計な情報はいらないという人は、下記のアンケートまで飛ばして下さい。
     ネタバレ警報発令!ネタバレ警報発令!ネタバレ警報発令!
     今回の物語は、三組の旅人が同じ宿場町で出逢うところから始まる。
     一組目は当然、盲目の居合いの達人である座頭市(ビートたけし)。
     二組目は故あって脱藩してきた浪人の服部源之助(浅野忠信)と妻おしの(夏川結衣)。
     三組目は幼い頃に盗賊に家族を殺され復讐相手を捜している旅芸者のおきぬ(大塚由祐子)と、おせい(橘大五郎)の“姉妹”。
     そして宿場町では、ヤクザたちのショバ争いが起こるという次第。
     まず、導入部で登場人物たちがほとんど勢ぞろいするのだが、これは往年の時代劇の作劇法を踏襲したとの事。しかし、三組の“生業(なりわい)”をフラッシュバックのように挿入したりと、始めから物語の世界に引きずり込んでくれる。
     いわば観客の側は、ぼうっと観ていても映画の方で勝手に引き回してくれる訳だ。こいつぁ楽だ(笑)
     ただし、その引き回し方もハリウッドメジャー作品のような乱暴な引き回し方ではなく、座頭市に助けられた野菜売りのおうめ(大楠道代)が盲目の座頭市の手を引いて道案内するように、安心して着いていける。
     一方で切り合いのシーンは、鍔迫り合いなどは無く、かなり淡白な印象を持った。これは、リアルな“殺し合い”を目論んだのかもしれない。それだけに、切られるシーンなどは“痛み”を感じて迫力があった。
     最近のストップモーションでの格闘シーンに食傷気味の人には、爽快感があるかもしれない。もしかすると、ベネチア国際映画祭で評価されたのも、その点なのでは。
     視覚的な面白さが切り合いのシーンだとすれば、聴覚的な面白さは随所に散りばめられた“リズム”だろう。
     農民が畑を耕すところや、雨のシーンなどで様々なリズムを聞かせてくれて、それがラストで下駄でのタップダンスへとつながっていく。
     映画というものは日々の退屈な日常から一時離れる“祭り”でもある。この作品は、まさしく娯楽に徹した祭りなのだ。
     惜しかったのは、私の隣に座った爺さん2人組が、終始何かを食べていた事。
    いや、食べるのはいい。歌舞伎なんか、物を食べながら観るものだから、そんな観客の耳目を振り向かせるために見得を切るようになったくらいだ。
     ただ、今回の『座頭市』は音も重要な作品の要素となっている。それを、とりわけ音の大きな物を次から次へと食べられて、いささか閉口した。1人で来ていたら怒鳴りつけるか殴り倒していたかも。奥さんと来たのは正解か(^-^;
     そして、やはりベネチアで人気を博した理由の一つはドンデン返しにあったのではなかろうかと思う。
     ヤクザが抗争して最後に銀蔵一家が残るのだが、その大親分の正体が実は……と思わせておいて、そいつもまた操り人形で本当の大親分は───となり、そこにさらに実は座頭市は……という私としては「おいおいおい」とツッコミを入れたくなったのだが、確かに仕掛けは面白い。
     あんまりドンデン返しが面白くて、最大の見せ場となるはずの服部との対決シーンが記憶に残らなかった(苦笑)
     ただし、その服部との対決シーンにも小ドンデン返しが仕組まれていて、「やられた!」という気分にしてくれて面白かったのだが。
     ビデオ化される前に、もう一回くらいは映画館で観ておきたいな。
     今度は、食べ物を持っていない人の隣の席で。
     ちなみに、“座頭市”というのは名前ではないそうな。
     “座頭”も“市”も、それぞれ盲人の身分の事を指すのだとか。だとすると、“座頭市”というのは、“目の見えない盲人”と言っているようなものなのか。なんだか、「頭痛が痛い」とか「馬から落馬した」みたいだな(笑)
     座頭市の由来を知っている人がいたら、ぜひ教えていただきいたい。
     帰りに奥さんが、敬老の日なんだからと“寿”と描かれたカステラを買った。
     それを私から爺ちゃんと婆ちゃんに渡せと言う。
     うう、そんな事やったコト無いよ~(>_<)
     しぶしぶ家に立ち寄って、出迎えた婆ちゃんにカステラを渡したら、なんの偶然か、私が小学生の頃の学級新聞に載った詩を読んでいたと持ち出してきた。
     ひえ~! や~め~て~!!
     そんなモノが残っていたとは( ̄▽ ̄|||
     逃げるように帰りました(笑)
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  • ≪通巻20号≫
    霊アレルギー!?/合わない漢方薬を飲むとこうなる(T-T)/“手入れ”/(私の)皮膚疾患解決!/映画評『ドラゴンヘッド』/「必要な物は必要な時に壊れる」/フリーターを“職業”に

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    ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                    ≪通巻20号≫
    提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
    発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
    編集 : 北村俊純
    窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
    ※9月2日(火)……霊アレルギー!?
    ※9月3日(水)……合わない漢方薬を飲むとこうなる(T-T)
    ※9月4日(木)……“手入れ”
    ※9月5日(金)……(私の)皮膚疾患解決!
    ※9月6日(土)……映画評『ドラゴンヘッド』
    ※9月7日(日)……「必要な物は必要な時に壊れる」
    ※9月8日(月)……フリーターを“職業”に
    ******************* 先週の平凡な日記 *********************
    ◆9月2日(火)/2003年◆
     近所のヒグラシがうるさくて閉口。
     昔読んだ『マカロニほうれん荘』という漫画で、主人公の1人がセミに「うるさいわね! ミンミン鳴くんじゃないわよ!!」と言ったら、セミが「シクシク……、シクシク………」と鳴くというギャグがあったなぁ。
     http://www7.ocn.ne.jp/~sa-kku/makaronimain.htm
     問屋さんの1つが、担当者が代わってから入荷ミス連発。
     注文していない物を持ってきたり、軟膏とクリームを取り違えたり。
     “連発”と書いた通り、注文どおりに入荷した回数を数えた方が早いくらい。
     実は今の担当者は注文してない物を持ってくる事が多いのだが、前任者は注文したのに忘れる事が多かった。2回連続で、ダメ社員が当たるというのは、確率からすれば運がいいのか悪いのか。
     前々任者に戻して~。・゜゜⌒(TOT)⌒゜゜・。
     霊アレルギーの患者さんが来店。
     ……えっと、ウチでは手も足も出ませんσ(^◇^;)。
    「いらっしゃいませ。どうされましたか?」と私が尋ねると、開口一番「霊アレルギーでして───」
     詳しく話を訊くと、貸家をリフォームして住み始めてからというもの、赤ん坊がひどい湿疹になって、旦那さんも疲れやすくなって頭が重く感じ、本人は誰もいないはずなのに「死ね」とか「お帰りなさい」とか聞こえる(「死ね」と「お帰りなさい」では、言う事が違うから複数か?)との事。
     印象としては、シックハウス症候群かなと思ったものの、お話を信じる姿勢を見せて信頼を得てからでないと、どうにも言い出しにくい。
     http://www.ztv.ne.jp/mukaide/seihxou/sickh.htm
     すでに霊能者にお払いをお願いする事を決めているようで、詐欺かとも思ったが、交通費だけでやってくれるという事になっているそうなので、まぁそれで本人が安心するならいいかなと、これについても言い出せぬまま。
     本来なら精神的に休まる薬を勧めたいところだったけど、これもあからさまに疑ってるようで言い出せず、結局は「霊アレルギーの薬は置いていませんので」と謝って、代わりに湿疹などに対するお薬だけ勧めた。
     また来てもらえるか分からないものの、現実に苦しんでいる事柄(病状)があると、どうしていいものやら(^-^;
     ちなみに、子供の頃から4回ほど引っ越しているのだが私は生まれついてのアレルギー体質なため、、私は家財道具を全て運び出した後の家に寝袋で1ヶ月ほど寝泊りして、その間に引越し先で親が毎日家中の窓という窓を開け放して有害成分を散らすという事をしていた。
     それでも、引っ越してから2週間ぐらいは喘息と皮膚炎に苦しむ事になったのだけれど(^-^;
     奥さんが皮膚疾患で病院に行ったので、処方箋で指示された薬を用意しようとして薬歴簿を探したのだが見つからない。
     前回薬を用意した時に、いったいどこにやったのか、棚中を引っ掻き回す。
     そして探しているうちに、ふと気がついた。
     旧姓で探していたのだ。そりゃ見つからんワケだ(^^ゞ
     結婚して、もう3年も経つのに未だに旧姓で呼んでいるのもどうか(苦笑)
     『ドン・キホーテ』で、テレビ電話を使用した薬の販売に厚生省が待ったをかけたとのニュース。
     http://www.donki.com/index.html
     ドン・キホーテの店舗で、薬剤師が勤務していない深夜帯に六本木店に薬剤師を常駐してテレビ電話によって“対面販売”していたのだが、それが「電話での販売は認められない」という主旨で販売中止を勧告したらしい。
     5月13日の日記で、「コンビニでOTC薬の販売は是か否か」という問題を取り上げた時に、私もテレビ電話を使ったらどうかと提案したが、正にそれを実施した訳だ。
     そして勧告されたドン・キホーテ側は、「販売がいけないなら」という事で、薬の無料配布をしたらしい。アッパレ(笑)
     さすがに厚生省側も激怒し、坂口厚生労働大臣が「販売しなければいいというものではない」と記者会見でコメントし、薬事法違反でのドン・キホーテの医薬品販売の免許を取り消す事も視野に入れると表明した。
     もちろんドン・キホーテが薬の無料配布は褒められた事ではないが、ちゃんと薬剤師が患者とテレビ電話で“対面”しているのを、テレビの部分を無視して、電話だからという理由で販売中止を勧告するというのは根拠が希薄で、言いがかりをつけてる感は否めない。
     特に坂口氏は医師である。利権が絡んでいるのがミエミエで、なんともミットモナイ。
     だいたい、すでに薬局や薬店のホームページは稼動しているのだから、テレビ電話での“対面販売”を中止させるのは違和感がありすぎる。
     いや、そもそも実店舗での薬の販売だって患者との“対面”はできていないのが現状だ。この日記でも何度か書いているように、家族が病気になって代わりの人が薬を買いに来るというケースはかなり多い。そのようなケースの場合は、むしろ患者“本人”と電話やメールで詳しく病状を尋ねた方が、代理の人と“対面”するよりも、よほど有効である。
     ウチとしては、近所にもドン・キホーテがあるので脅威になるが、それでもテレビ電話で薬剤師に相談した上で深夜に薬を購入できるシステムの活用は支持したい。
     キャンプに行った女子高生のHちゃんからメール。
    「文化祭に来たい?」
     即座に「来るなと言われても行きたいです」と返事。
     プライドは無いのか(笑)?>俺
     ところが返事を送った後で、その日はお店に出る日だった事に気づいた。
     なのでパートさんにお願いして、お休みを交代してもらった。
     そこまでして女子高の文化祭に行きたいのかお前は?>(゚゚)(。。)うん
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    ◆9月3日(水)/2003年◆
     昨日寝てから、全身の痒みが強くなって目が覚めた。
     腕を見ると、蕁麻疹のように赤く腫れあがっている。ズゲッ!!Σ( ̄□ ̄;)
    「なんじゃこりゃーーーーーーーーーー!!(松田優作ふうに)」
     白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)が合わなかったのか?
     白虎加人参湯の主成分は石膏で、非常に体を冷やす作用があるのだが、どうやらそれに対して体が過剰に熱を出している模様。過ぎたるは及ばざるがごとしという事だろうか。
     それと、含まれている生薬の種類が少ない漢方薬ほど、効果が鋭く出る事がある。体の防御機能が働いて、抵抗しているのかもしれない。
     なんとも情けない限りだが、完全な誤用だったようだ。
     蕁麻疹として現れたという事は、血の循環と水の代謝が悪くなってしまったという事でもある。
     こうなると十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)か温清飲(うんせいいん)が候補だが、今回の痒みには十味敗毒湯は最初に試して効果は無かった。温清飲も血の循環は改善するかもしれないが、どちらかというと精神的な疲労などが原因の場合に用いるから、ちょっと合うとも思えない。
     血の循環を改善する地黄(ジオウ)と、赤く腫れたのを抑える当帰(トウキ)の入った物がいいな……、と漢方薬の一覧表を探してみたら、消風散(しょうふうさん)が目に付いた。
    「長年治らない頑固な皮膚疾患」に使うというように覚えていたので、今までまったく使う事を思いもしなかった。
     しかし、肌が乾燥していない痒みで試していない漢方薬は、あとはこれくらい。石膏(セッコウ)が入っているのが気になるが、白虎加人参湯の五分の一で他の生薬の種類が多いから、相互補完でそれほど強くはないだろう。
     それで試しに飲んでみたら、1時間もしないうちに症状が落ち着いて肌の色が元に戻った。
     難しい事は後で考える事にして、ホッと一息ついたところで寝直した。
     寝直した後は、グッスリ眠る事ができて意気揚々とお店に出た。
     天気も良くて気分は上々。
     全身の痒みも、腕にやや弱い痒みが残っているが、おおむね沈静化している。
     どうやら、消風散が効いている模様。
     地黄と当帰が上手い具合に効果を現しているのか、それとも単に白虎加人参湯の石膏が多すぎたのが災いしただけなのか。もう少し経過を観察してみよう。
     自民党総裁選に亀井静香前政調会長が立候補を正式に表明したというニュース。
     出馬にあたって明言している事がスゴイ。
     “内需拡大”って、今頃「戦後は終わった」みたいな事を言われても……。
     また、「経済的な荒廃が社会の荒廃を生んでいる」として、治安対策強化の必要性を強調しているが、それならバブル期には今と比べて犯罪が特筆するほど少なかったとでも?
     小泉首相が経済政策に関して何もしていない事を失政のように言っているが、むしろ経済活動に政治が直接的には介入しないという事こそが、今後の日本の発展のためには重要な事なのではないだろうか。
     政府からのお金(税金)を当てにしているような企業に発展性があるとも思えないんだけどなぁ。
     天気が良すぎて、今日はお客さんがほとんど来ない。
     私のお母んからして、学校に絆創膏などを配達するのを夕方にしようなどと言う始末。
     そうしたら、夕方になって雷雨になった。
     風も強く、外の商品が危ないのでお店の中に引っ込めた。
     そうこうするうちに停電になった。どこかに雷が落ちたらしい。
     灯りをと思い携帯電話の画面のバックライトを点灯すると、圏外という表示になっていた。
     そうか、停電になると携帯電話の中継アンテナも電力が供給されなくて使用不能になるのか。
     当たり前と言えば当たり前だけど、それはちょっと不安だな。
     停電の方は、1分もしない内に回復。
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    ◆9月4日(木)/2003年◆
     いつの間にか連載のようになっている全身の痒みの方は沈静化。
     消風散が効いているようである。
     ところが、左腕だけに発疹が残り、これだけが痒い。ハテ(・・?
     額にガーゼを絆創膏で貼ってある患者さんが来店。
     脱脂綿が欲しいとの事で差し出したが、それは違うと言う。
     代わって脱脂綿をカットしてある『カットメン』を出したのだが、それもまた違い、もっと小さいのと言われる。
     しかし、ウチで扱っている脱脂綿は一番小さいのでも50gの物くらいだ。
     これ以上小さな物は置いてない。
     そこで、何に使うのかを尋ねてやっと分かった。額の傷のガーゼを貼りかえるのだそうだ。
     つまり、最初から患者さんが求めていたのは脱脂綿ではなくガーゼだったのだ。
     ううむ、額の手当ての跡を見ていながら、患者さんの言い間違いに気づかないとは、なんたる想像力の欠如か。反省。
     肌荒れしているという患者さんが来店。
     お話を訊くと、お風呂で体を洗う時のスポンジが硬くて痛いという。
     それならばと、ウチには置いていないが近所のホームセンターで良いスポンジがあるのでそれを勧めたのだが、そんな物は見たことが無いとの事。
     んん~(?_?)
     まさかと思い、いつもドコの売り場でスポンジを買っているのかを尋ねたら、台所用品売り場で食器洗い用のスポンジを買っている事が判明。
     食器洗い用のスポンジで体を洗ったら、痛くて当然だと思う( ̄▽ ̄|||
     体を洗うためのスポンジはお風呂用品の売り場にあるという事を教えたら、ものすごく感謝されてしまった。
     お役に立ててなによりだが、なんだか釈然としない(苦笑)
     マックスファクターの営業マンが来訪。
     ………って、事前に連絡寄こせよ(^-^;;;
     なんで毎回毎回いきなり来るかね。飛び込みの営業じゃあるまいし。
     それで毎回、ウチのお母んとすれ違い。
     ウチのお母は学校薬剤師をしているから、検査や配達で留守にする事があると何回言えば覚えるのか。学習能力が無いのかね。
     夕方に“手入れ”を受けた。
     保健所による抜き打ち調査である。
     先月分のレセプトを提出するために処方箋のチェックをして忙しい時に(^-^;
     もちろん、抜き打ちでなければ意味は無いのだが。
     特段の違反などは無いという事で、ひとまずホッ=3
     ただし、2~3点だけは改善するように指摘された。
    「劇薬物の棚には鍵を付けて下さい」と。……確かに。
     一方で、医薬品と健康食品を別な棚に置くように言われても、ウチのような小さなお店では、ちと困る。どう並べたって隣同士になってしまう。
     それに、医薬品にしろ健康食品にしろちゃんと説明しているし、お客さんの希望のままに売るという事もしていないから、お客さんが間違えて買うという事も、お客さんに誤解させたまま売りつけるという事もしていない。……はず。
     まぁ、努力はしますが、ムニャムニャ。
     ハッ!!Σ( ̄□ ̄;)
     保健所の人とお話していて、薬の注文を問屋さんにするの忘れた………。
     目の疲れのための目薬が欲しいという患者さんが来店。
     ところが勧めた目薬は、どれも嫌だと言う。
     曰く、「テレビで有名な俳優が宣伝しているのは嫌いなの」、「薬は高いのしか買わない事にしているの」だとか。
     はぁ、そうですか(^-^;
     メディアの戦略に乗らないというポリシーは良いと思うけど、そこまで言うのであれば、どうせなら成分や効能で選んでもらいたいなと思ったり。
     特に目薬は、値段と効能に関連はほとんど無い。成分の含有率が違うだけで、ほとんどは同じ内容と言っても差し支えないし。
     で、結局、疲れ目関係の目薬の成分表を見てもらい、どれもたいして違いのない事を確認してもらって、患者さんに選んでいただいた。
     それにしても、値段の高い目薬って、普段はどんなのを買っているんだろうか。そっちの方が気になる。
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    ◆9月5日(金)/2003年◆
     旦那さんに栄養ドリンクを頼まれたというお客さんが来店。
     安いのと高いのと、どちらが良いかと尋ねられた。
     一概には言えないが、高い栄養ドリンクの方には漢方薬に含まれるような生薬が入っており、安い方にはビタミンやタウリンなどの栄養素が入っている。
     使い分けとしては、疲れててもまだ頑張らなきゃいけないという時には高い物を、あと一頑張りすれば休めるという時には安い物で良いだろう。
     ところが詳しく話を訊いてみると、熱が出て咽喉が痛いと言っているとか。
     それって、風邪なんじゃ……。しかし、本人は風邪じゃないと言い張っているとか。ううん、どうゆう事なのだろう。
     熱があってそれを下げたいのならば薬を飲んだ方が良いと勧めたのだが、薬は本人が嫌いだとの事。それならば漢方薬はどうでしょうかと勧めたが、漢方薬は効くのに時間がかかるから嫌(そんな事実は無い)だと言う。
     まぁ、確かに頼まれて買いに来たのだから違う物を買っていく訳にもいかないか。
     それにしても、効くかどうか分からない栄養ドリンクは飲んでも、より効果が期待できる薬の方は嫌いというのは私には良く分からない。その気持ちを理解しなくてはいけないのだろうが………。
     JPSの営業マンが来店。担当者が代わるとの事。
     ウチではJPSの漢方薬は、主に錠剤を取り扱っているのだが、一週間単位で購入できるツムラ製品の方が良く出るので申し訳ない。
     しかしJPSは元々、薬局販売のための漢方薬を開発してきただけあって、営業マンも漢方薬の知識が豊富。
     このところ私が苦しんでいる皮膚の痒みに関して、色々とサジェスチョンを受けた。
     やはり、胃腸虚弱な私が白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)を服用したのは乱暴だったようだ。
     ついでに詳しく聞いたところによると、石膏(セッコウ)が“体を冷やす”というのは、内臓ではなく体表部、皮膚の内側なのだそうだ。となると、先日試してみた時に発疹が酷くなったのは、やはり体が抵抗をしたという事か。
     確かに胃炎の時などに使う黄連解毒湯(おうれんげどくとう)などに含まれる黄連(オウレン)は、同じ“体を冷やす”のでも内臓に作用する。
     という訳で皮膚の痒みの方は消風散(しょうふうさん)で順調に回復してきている。やはり、自分の体質に合わない漢方薬は飲まない方が良いというのを身をもって体験したのは勉強になった。(それを日記に書いて、メールマガジンで逐一公開したのは信用を失ったかもしれないが(^-^;)
     他には、健康維持食品の『蠣源(れいげん)』が、皮膚疾患に効果があるという話をされた。
     ウチでは、“買い物カゴ”の“健康食品(錠形)”の欄に掲載している。 
     今ひとつ売れ行きが芳しくないのだが、どうもテレビなどで「味覚障害の改善には亜鉛が良い。亜鉛は牡蠣に含まれている」と宣伝されてしまったのが裏目に出たようだ。
     味覚障害など、気にならない人は気にしないのだから、取りたてて実害を感じないため、特に必要だと認知されていない模様。
     そこで、メーカーとしては「皮膚の栄養になる」という方向性を打ち出して販売を拡げたいとの事。
     私は『蠣源』を飲んだ事は無いのだが、営業マンが「噛んで食べるととお酒のオツマミにもなりますよ」と冗談を言うので、試しに一瓶を開封して(売れ残っているので)食べてみた。
     すっぱ~(>_<)
     確かにスルメのような味がするが、これは酸っぱすぎ。やっぱり直に食べるもんじゃないぞ(笑)
     とりあえず開けてしまったので、しばらく飲んでみよう。
     効果が実感できれば、売り込みをかけてみるという事で(⌒▽⌒) 
     病院からの薬をお渡しした患者さんから電話。
    「薬が1つ入っていないんですが………」
     すわっ! 渡し忘れか!?
     いやいや、確かに渡す時にその薬は「冷蔵庫に入れておいて下さい」と説明までした記憶がある。
    「あのぅ、冷蔵庫に入っていないでしょうか?」と尋ねてみた。
     すると、やはり冷蔵庫に入っていたとの事。冷蔵庫に入れたのを忘れてしまったらしい。
     ああ、良かった=3
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    ◆9月6日(土)/2003年◆
     今月は、病院からの患者さんの出足が鈍い。
     先月、お盆がはさまり長期間分の薬を処方された患者さんが多かったというのもあるとは思うが、やや不安。
     なにしろ、医療センターの前に新規の薬局が開店して、浴衣を着た女性スタッフたちがチラシを配るなんて事までしたそうである。見たかったな。(←おい)
     それでもやはり土曜日は、小児患者が何件か。
     うち一件は、取り扱った事の無い薬だったので、他の薬局に問い合わせて薬があるというので取りに行った。
     そのお店の話では、備蓄センターに指定されている薬局ではないのだが、近隣の薬局の中で多種類の薬を揃えているので、頻繁に薬を求められるらしい。
     で、中には図々しいのか、そもそも思い至らないのか、手ぶらで取りに来るのだとか。この手ぶらというのは、別に代金の上乗せをという事ではなく、薬を入れる袋を持たずにという事である。
     薬局間での薬の取引は薬価(いわば原価)でやり取りするから、薬を渡せば渡すだけ袋代が負担になってしまう。それを気にしないなんて、困ったモンだ。
     先々週に行ったキャンプに関連して、浦和市などの他の地域の人たちと『キャンプ経験交流会』が明日行われるという事で、急遽頼まれたキャンプの時の写真をプリンターで印刷して事務所に届けた。
     すると、会場にはビデオがあるという事で、ビデオも上映できないかと相談された。今日の明日でかい( ̄▽ ̄|||
     今から帰って編集すれば間に合わない事もないけれど、ついさっき今日のお店が跳ねたら映画を観に行くと奥さんと約束したばかり。
     明日は、SEのコンベンションで奥さんをかまってあげられないし、その後はデートや文化祭見学など1人で遊びに行く予定を入れてるので、今のうちにご機嫌をとっておかなければならない。(「ならない」ってのもなんだが。)
     うーむと唸ってはみたものの、結局は引き受けてしまった。
     後でどーなっても知らんぞ。>俺
     お店をあがってから奥さんと新宿へ。
     リクエストは、『ドラゴンヘッド』であった。
     http://www.dragonhead-movie.jp/

     私は原作付きの作品でも、映画とは別物と思っているので、あえて比較はしない。だから、原作と同じシーンでも、それを使った事に対しての良し悪しで感想を書く。
     以下、しょっぱなからネタバレを書くので、これから観ようという人は、翌日の日記まで飛ばして下さい。
     ───ネタバレ警報発令!ネタバレ警報発令!ネタバレ警報発令!
     20世紀末には、最後の最後に希望の片鱗が残っているかいないかに関わらず、破滅的なラストを迎える作品が多かったものの、新世紀に入ってから激減した。
     一部に期待感のあった、ノストラダムスの大予言に記されていた(とされる)人類滅亡が起こらず、現実感が薄れたというのもあるのだろう。
     しかし、米国での同時多発テロやイラク戦争などで、なおも人類の危機が続いている事を意識したのか、最近また人類滅亡のシナリオを用いた作品が増えたように思う。
     そういう意味で、最後まで救いの手が差し伸べられないまま終わるこの『ドラゴンヘッド』の原作が世紀末に世に出て多くのファンから支持を得たのは当然だし、新世紀になって映画化の企画が通ったというのは、決して「遅すぎた」という事は無いだろう。
     物語は、修学旅行帰りの高校生の主人公、青木テルを乗せた新幹線が、トンネルの中で脱線転覆した後のシーンから始まる。
     クラスメートは全員即死しており、他に生存者はいないかと探すと、瀬戸アコと高橋ノブオと出会う。
     しかし、新幹線の乗客乗員で生き残っているのは、この3人だけ。しかも、イジメラレっ子であったノブオは、イジメっ子やそれを助けてくれなかった教師が死んだ事からの開放感か恐怖からの絶望感からか、狂ってしまう。
     テルとアコは、恐怖から逃れるためトンネルから脱出するが、外は一面の白い灰に覆われていて、荒廃した大地が眼前に広がるだけだった。
     それでも2人は、絶望感を振り払い東京を目指す。
     その途中で、狂った人々が殺し合い全てを無かった事にしようとする町の人々に襲われたり、この破滅的な状況を楽しんでいる節さえある自衛官と出遭ったり、恐怖を取り除いてあげようとした両親によって脳を改造されたため一切の感情を持たない双子を廃墟で見つけたりする。
     そして、東京に辿り着くと渋谷駅の地下に生き残った人々がいたが、みな虚ろな表情で語り合うことも無く、ただ“生きている”とうそれだけだった。政府が配布した非常食には、感情を失う成分が含まれていたのだ。この滅亡の恐怖の中で救われるのは、感情を失う事しか術は無いのか……。
     しかしテルとアコは、感情を持ったままで生き残る事を誓うのだった───。
     こうしてストーリーを書き出してみると、テーマは人類の滅亡や未来への希望云々ではなく、極限状態で人は人として生きられるのか、あるいは人が人である事が幸せなのかという、かなり観念的なもののように思える。
     出てくる登場人物も、テルとアコ以外はほとんど現在の常人と自認している人から見れば、キチガイ(放送禁止用語)ばかりだ。だが、はた目から見れば不幸にも思える人たちも、狂っていてその事を認識していないのだから、それで幸せなのもしれないという妄執を抱かせる。
     だから、テルとアコがトンネルを脱出する時に、狂ったはずのノブオが一瞬我に返った表情をして、崩れるトンネルの中に取り残されるシーンは、観ていて可哀相になってしまった。死ぬ時まで狂っていれば楽だったろうにと。
     観ている側にそう感じさせておいて、ラストで「絶対に生き残ってやる」とテルに叫ばせたのは、私には絶望感を強くするだけだと思えたのだが、どうなのか。もしかすると、たとえ絶望と恐怖に包まれても人間として死にたいという“希望”を描いたのではないかと私は思ったのだが、やや深読みのしすぎかもしれない。
     そんな深読みを脇に置いておいても、テルとアコの描き方には好感が持てた。
     状況の急激な変化の中で、いきなり逞しくなったり大人っぽく成長する事が無く、時に弱気になり時に優しくなりと感情のブレが描かれていて、映画館の座席で観ているという現実の中の観客から離れすぎないのが良い。
     また、テルもアコも銃を手にするシーンがあるのだが、いずれも自分の意思によって引き金を引くことは無い。あそこで撃っていたら、それこそこの作品は別な世界へと行ってしまっただろう。それを踏みとどまった点でも、この映画は高く評価したい。
     ただ、映像に関しては少し不満が残る。
     荒廃した大地、廃墟となった街の“汚さ”が映像的にキレイすぎるのではないか。
     ウズベキスタンでのロケは、確かに日本では撮れない映像だったと思うが、映像に漂う“空気”が澄み過ぎていて、現実の世界の閉塞感からすると、廃墟となった街並みの方が開放感があって、かつてのノストラダムスの終末予言に対する絶望への“希求”を抱いてしまう。
     死体があちこちに転がっているのに、まったく陰惨な感じがしないのだ。
     それも監督の狙いなのかとさえ邪推するのは、もはや私の妄想だとは思うのだが、やはり荒廃した映像には“汚さ”に通じる“雑さ”が欲しい。美術スタッフや撮影班の頑張り過ぎか。
     とにもかくにも、この映画は「絶対にお薦め」とは言えない。観た後の疲労感もまた映画の醍醐味と思える人なら、悪くはないだろう。
     実は観終わった直後は、観た事をちょっと後悔したのだが、こうして思い出しながら感想を書き連ねていたら、そんなに悪くはなかったなと変わってきた次第。ウチの奥さんは、『最終兵器彼女』の方が良かったと言っていたが。
     http://www.saikano.net/

     ところで、松田聖子の娘のSAYAKAって、古臭い顔のつくりをしてるんだねぇと再確認。
     70年代~80年代のアイドルの顔で、果たしてやっていけるのか思ったが、最近のピンクレデイーの復活などからするといらぬ心配か。
     ぜひ、衣装も70年代の物でコンサートなんかをしてもらいたい。誰か企画しないかな。
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    ◆9月7日(日)/2003年◆
     結局、昨日家に帰ってからキャンプのビデオの編集をしたのだが、徹夜作業になってしまった。
     しかし今日はSEのコンベンションでスタッフも努めなければならない。
     http://www.snake-eyes.gr.jp/
     ノートパソコンで作業をしたので、ファイルをデスクトップに移し、動画をビデオにダビングして、キャンプの実行委員に手渡せば、とりあえずキャンプに関する私の役目は終わる。そうすれば、SEの方に安心して専念できる。
     ところが、ファイルの転送に思いのほか時間がかかった。やはり、いつまでもUSB1.0の環境というのは現実的ではないようだ。それでも転送が終わり、後はビデオにダビングするだけと思ったら動画が正しく再生されない。「コーデックが見つかりません」とエラーメッセージが出た。
     編集作業に『VideoStudio7』を使用したのだが、MPEG2に変換した時に独自のコーデックを使っていてプレイヤーで再生できなかったらしい。MPEG2って、共通仕様のはずじゃなかったのか?
     慌ててデスクトップパソコンにコーデックを組み込んだが、今度はテレビに映像が出力されない。ビデオカードのドライバをチェックすると、勝手に更新されていた。どうやら『Windows
    Update』の弊害らしい。
     ビデオカードのドライバーを入れようと思ったが、そこで時間切れ。もう家を出なければSEのコンベンションに間に合わない。私の役目は、駅まで参加者を迎えに行くことだから遅刻はできないし、なにより今回はスタッフがの出席率が半分以下で人手が足りないのだ。
     もっとも、SEのスタッフ間では欠席については暗黙の了解がある。
    「デートは優先しろ」
     SEはあくまで趣味のサークルだ。そして、デートは1回逃せば、それで人生が決まる事もある。だから、デートで欠席するのはOKという事になっているのだ。
     そんな訳で、今日はそれが重なってしまっている。
     とりあえず、ノートパソコンだけ抱えてコンベンションを開催する会場の最寄り駅、JR八王子駅に向かった。
     家を出る時に現場責任者の武井くんに「出発しました」とメールを打ったつもりが、間違えてウチの奥さんに宛てて送ってしまった。徹夜で判断力が相当に鈍っている。
     八王子駅に到着すると、参加者で待っているのは1名のみ。それも、常連者であった。
     グハァッ!! 俺必要無いじゃん!!!
     という訳にもいかないので、参加者を会場まで案内。
     今回は参加者が半分程度だった。時期的なせいか、それとも最近はマナーの悪い参加者を追い出す方向で活動しているので、それを嫌って参加者が減ったのだろうか。
     まぁ、参加者が少ないと進行もスムーズで、事務作業も楽だから良いのだけれど。
     参加者のテーブル分けが終わったところで、武井くんに謝って途中退席。キャンプのビデオをなんとかして、交流会の行われている会場に届けなければならない。
     電車の中で動画を再編集しながら、頭の中で彼是(あれこれ)と手順を整理する。
     とにかくビデオドライバをインストールし直して試してみない事には次の手が打てない。
     しかし1つだけ重要な心配事として、そもそも会場にビデオを上映する機器が本当にあるのかという疑念があったので、キャンプの実行委員のKくんに宛てて「会場に到着したら、ビデオの機器が使えるのか確認して連絡を下さい」とメールを打った。
     すると、即座に返信があって「事務局の人に確認したところ使えるそうです」との事。使えなければいいのに(苦笑)
     使えるとなると、やっぱりなんとしても届けない訳にはいかない。しかし徹夜明けで判断力が落ちているので、逆に落ち着くように自分に言い聞かせる。
     特に駅と家の間のスクーターでの行き来で事故を起さないように。
     家に着いてから、再編集したファイルをデスクトップに転送してから、ビデオドライバをインストールし直した。ビデオファイルを再生してみると、ちゃんとテレビにも出力されている。
     これでやっとビデオにダビングできると思ったら、今度はビデオの方の調子が悪い。うがぁ!!Σ( ̄□ ̄;)
     急いで他のビデオデッキに配線し直して(捨てないでおいたら6台も溜まってしまった)ダビングした。古いデッキを捨てないでおいて良かった良かった。
     時計を見ると、すでに交流会が始まっている時間。慌てて飛び出し、しかし事故には注意して、さいたま市の会場までビデオを届けた。
     で、ビデオを届けたところでお役御免とばかりにSEの方に戻ろうとしたら、会場のビデオが故障している事が判明。ガーン!! 私の苦労はいったい……。
     だーかーらー、「会場に到着してから、使えるのかを確認して」とメールを打ったのにィ。「使える」というのは「使える」という意味であって、「ある」だけじゃダメなのよ、Kくん。まぁ、即座に返信があった事で安心して、念を押さなかった私にも落ち度はあるが。やはり、徹夜によって判断力が低下しているのが災いした。
     しかし、会場にいらっしゃっていたキャンプの統括責任者でもある運営委員長のF氏がビデオデッキを車に積んでいるとの事。貸して下さると言うので、会場に運び込んだ。何故、ビデオデッキが普通に車に積んでいたのかは謎だが。
     なんとかキャンプのビデオも上映できて肩の荷が降り、ホッと一息。
     さて、本気でそろそろSEの会場に戻ろうと思ったら、せっかく川口市とさいたま市の子供たちがキャンプという共通の事で交流ができた事だし、川口市のキャンプでやったゲーム『クマ狩り』をみんなでやろうという話になった。
     だが、どうにも子供たちのまとまりが悪い。お互いに自分たちの連れてきた子供たちの面倒を見るのが精一杯で、全体でまとめる役の人がいないのだ。
     余計なおせっかいとは思ったが、なんかここで「失礼します」と去るにも去れず、まとめ役を買って出てしまった。自分に呆れ。
     『クマ狩り』については、8月20日(金)の日記を参照。
     近くの公園で、『クマ狩り』を始めると、周りの人たちが不思議そうに見ていた。
     まぁ、30人くらいの子供たちが突然現れて、ワーワーキャーキャーと走り回ったらビックリするわなぁ(苦笑)
     一応迷惑にならないように、人がほとんどいない一画をフィールドにしたのだが、良く考えたら子供たちが遊んでいない公園というのも異様かも。
     一時間ばかり『クマ狩り』をして会場に戻ったところで、さすがに辞去。
     その時に実行委員会の三役の1人であるTくんに、参加者への配布方法などキャンプの写真と動画の今後の取扱について決まったら連絡を早めにおくれと話した。今回のように、今日明日で編集してくれと頼まれても困るので(^-^;
     ところが、自分は事後の担当に関わっていないからと、なんとも頼りない返事。
     もう1人の三役であるFくんにも、同じように伝えたところ、やはり自分は担当者ではないからと、今回の依頼が突然だった事も関わりが無いという態度。
     おいおいおい、企業ならともかく実行委員会形式でその中心であり頂点でもある三役が担当者まかせで良いのか?
     実行委員会の会議の時には、あれだけ厳しく実行委員に厳格な運営姿勢を求めていたくせに、とりあえず本番が終わったら後は大人任せかね。
     子供キャンプの主旨は、子供自身による子供の自治にあるのだから、最後まで責任を持って運営して欲しいぞ。
     君達は、何十人もの子供たちの命を預かって何十万円ものお金を動かしてキャンプを実行したのだ。それは将来、何かをする時に経験として生きてくるはずだと思っているからこそ、大人は最低限の社会的責任を負って裏方に回っているのだ。
     大人が勝手に抱いている期待に応える必要は全然無いが、最後まで自分たちでやり通す気概は見せてくれないと、協力者を失う事になるぞ。
     という所まで話す時間的な余裕は無かったので、とりあえず胸に仕舞ってSEの会場の方に急いだ。
     SEの会場には、閉会式ギリギリに到着。急いで開催中の様子を撮影した。
     私の留守中には、特にトラブルはなかったとの事でホッとする。
     1人だけ、注意事項を守らなかった参加者がいるので、イエローカードを出すかレッドカードを突きつけるか意見交換。
     違反行為自体は前回と合わせて2回連続なので武井くんはレッドカードをと言ったが、私は前回の時に注意勧告していないのなら今回はイエローカードで良いだろうと主張し、とりあえず今回のところは本人を呼び出して注意勧告のイエローカードという事になった。
     会場を撤収して、居酒屋へ移動。
     今回は誰も車で来ていないので、みんなでビールで乾杯。
     お酒に強い訳ではないが、誰も泥酔する事もなかったため、今後の活動についてを話し合った。
     その中のアイデアの1つとして、試しに1回だけ参加費無料でコンベンションを開催したらどうだろうかと。ただし、参加基準はスタッフが恣意的に決めるという事で。
     私は一瞬反対しようかなと思ったが、“勘違い客”を一掃するためには面白いかもしれないと思い直した。
     ゲームのイベントであるコンベンションは、企業主催のものとサークル主催のものとがある。企業主催ならば営利活動なのだから客は「お客様は神様です」
    という事になるが、サークル主催の場合にはホームパーティーみたいなもので、客は「招待した人だけ」と同じで誰でも良いという事はない。
     ところが近年、サークル主催のコンベンション参加者の中に明らかに「俺はお客様だぞ」という人が増えてきていて、運営に支障をきたしている。
     そして困った事に、私をはじめとしたスタッフのほとんどが普段は客商売をしているため、つい企業的な客として扱ってしまい、さらにつけ上がらせるという悪循環を招いているのだ。
     ここらでハッキリと、“呼びたくない客”の選別を表明しておくべきかもしれないという訳だ。
     ちなみに、“呼びたくない客”というのは“招かれざる客”と言うのではないのかと思う人もいるかもしれないが、それは間違い。
     “招かれざる客”というのは、「呼んでもいないのに“素晴らしい客”が来た」という時に使うのが正しい。
     という訳で、毎月開催しているコンベンションのどの時期にそれを行うかを検討する事に。
     他には、最近の若者は(って自分たちは30代前半だが)自分のレールを自分で敷く事をしなくてケシカランという話など。
     なので私たちは自分たちで敷いたレールは、後に続こうとする者たちの将来のためにも撤去しましょうとイジワルク笑い合う。
     その後は、とりとめのない雑談に。
     先月、広島の平和記念公園で折鶴に放火した馬鹿な大学生がいたが、その後に今度は折鶴を何万羽も届けた馬鹿な大学生がいた事の後日談。
     新聞などでは、放火事件を知った大学生たちがインターネットの掲示板で折鶴を届けようと呼びかけて、数万羽の折鶴が広島市役所に寄贈されたという事で美談のように取り上げられていたが、実際のところは保管に困ったそうな。
     そりゃそうだ。善意で届けられた物だから捨てるにも捨てられず(捨てた事がバレたらマスコミに糾弾されるのは目に見えている)、市役所では途方に暮れているらしい。
     どうせ折鶴を送るなら、日本では古くから供養という意味合いで焼いたりする風習があるのだから、一言「焼いて下さい」とでも書き添えておけば気が利いてるのに。
     相手の迷惑を考えない善意ほど迷惑なモノはない。
     それから、『喫煙喫茶』を誰かやらないだろうかとか。
     日記では私は、禁煙場所での喫煙に怒って注意したり、飲食店で禁煙席を頼んだのに隣が喫煙席では意味が無いと店員に文句を言ったりしているので、嫌煙家だと思われている向きもあるようだが、私は煙草は大好きである。
     大好きであるがゆえに、毎日のように吸っていては楽しみが薄れてしまうので、仕事が終わってからとか、ゆっくり読書をする時とか、自分で制限している。(そんな吸い方なので、大抵は一箱吸い尽くす前にシケってしまうが。)
     前々から疑問に思っているのだが、“煙草好き”と言う人は本当に煙草が好きなのだろうか。“コーヒー好き”な人ならば、自分の好きな銘柄を別格に置いて、新しい物や珍しい物は試してみたくなるものだし、その日の気分によって違う銘柄を楽しんだりする。しかし、“煙草好き”と言う人は、ほとんど同じ銘柄を吸い続けて、あまり他の物を楽しむというのを見かけない。
     他人の楽しみ方をとやかく言うのは野暮ってもんだろうけれど、漫然と吸い続けているのでは健康を害しながら高い税金を払っている訳で、ずいぶんと太っ腹な生き方だなぁと思ってしまう。
     で、この酒の席(反省会じゃなかったのか)で出たアイデアが『喫煙喫茶』というわけ。
     JTBがやっている喫煙車のような味気の無いものではなく、「煙草を吸う」という行為を完全な娯楽として楽しむためのお店である。
     例えばお店の造りは、木製のロッジ風にしてヨーロッパ的なオシャレな雰囲気を演出し、煙草は2本ずつ購入できるようにする。そうすれば、違う銘柄も気軽に楽しめる。
     そして、煙草というのは刺激物でもあるのだから、煙草に合わせた飲み物や食べ物という物もあるはず。お酒のオツマミのように、それらを提供するのである。
     現在は煙草が気軽に手に入れられるものだから未成年者も簡単に楽しんでしまうわけだが、煙草をもっと“大人の嗜好品”にしてしまえば、子供が吸っている姿が滑稽に見えるのではなかろうか。
     しかし、残念ながら今日のメンバーは、煙草をまったく吸わないか、たまにしか吸わないので、お店を始めるまでの情熱はナシ。誰かアイデアに乗ってくれる人がいたら、ぜひ協力はするのだけれど。
     それにしても、今日は1日クタビレタ日だった。
     先日、『ピザハット』のキャンペーンで、代金を支払う時にクジを引くというのがあって、全額無料の大当たりで運を全部使ってしまったのではないかと思ってしまった。なんとも、安い運である。
     そして、今日の教訓。
    「必要な物は必要な時に壊れる。」
     マーフィーの法則も懐かしいな(苦笑)
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    ◆9月8日(月)/2003年◆
     昨日の疲れが残っていて、やや頭が重い。
     栄養補給に、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)を飲んだ。
     今日の体調不良は自業自得。
     それを狙いすましたかのように、備蓄の無い薬が処方箋で次々と出され、備蓄センターまで何度も往復。
     やっぱり、先週ピザ代が無料になった事で運を使い果たしたか?
     血尿が出て膀胱炎になったという患者さんが来店。
     病院で診察を受けて抗生物質をもらったものの、服用すると余計に具合が悪くなるので、漢方薬を欲しいとの事。
     誰も彼もにとはいかないが、咽喉の渇きを確かめたところ、あると言うのでファーストチョイスに猪苓湯(ちょれいとう)を勧めた。
     ところが葛根湯(かっこんとう)も欲しいと言うのでさらに詳しく話を訊くと、風邪気味で昨日麻黄湯(まおうとう)を飲んだら気持ち悪くなって吐いてしまったらしい。それはそうだろう、膀胱炎を起していて体力が低下している時に麻黄湯を飲んだのでは、体の方がビックリして拒絶してしまう。
     その上、体力が落ちているからとポカリスエットを飲んだと言う。
     確かに風邪を引いた時にポカリスエットを飲むのを勧める人もいるが、あれは運動をしたり同じ風邪を引くにしても「体力があって高熱を出し汗をかいた場合」である。つまり、体力がある時に「維持するために」飲むのであれば良いが、すでに体力が落ちている時に飲んでは、体の方で含まれている成分を処理できなくて、ますます体力を落としてしまう。
     さらに、膀胱炎にはお茶類が良いだろうと思って烏龍茶も飲んだとか。同じお茶類でも烏龍茶は“冷やし薬”である。温めて飲んでも、体を冷やす働きがあるのだ。膀胱炎の時に体を冷やすお茶を飲んだのでは、悪化するだけである。
     ううむ、何とかしようという気持ちは分かるが、悪い方物を悪い物をと選択しているのには苦笑するしかない。……って、ついこのあいだ自分も同じ事をしていたワケだけどσ(^◇^;)。
     さてそうなると、葛根湯にも麻黄が入っているから、やはり合わないだろう。
     もともと痩せ型の患者さんなので胃腸も弱そうだという事を考慮して、柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)を勧めた。
     今回は膀胱炎が主訴なのと、すでに体力が低下しているようなので柴胡桂枝湯を勧めたが、通常の風邪のプロセスであれば初期(風邪かなという時)は葛根湯→中期(悪寒・発熱など)は麻黄湯→後期(治りかけ)は柴胡桂枝湯というように、次々と変えていった方が総合感冒薬などよりも早く治る。
     夕方に、子ども劇場おやこ劇場埼玉センターのK氏より事務所の引越しが完了したのがパソコンの接続が分からないので助けて欲しいとの救援要請の電話。
     来店のピークが過ぎてから、新しい事務所があるさいたま市に駆けつけた。
     なんと、新しい事務所は郵便局の建物内だった。どんな小ズルイ手でこんな良い物件を入手したんだ(笑)
     とりあえず明日からの業務ができるようにパソコンを2台だけセットアップして、電話回線でインターネットにも接続できるようにした。光回線の申し込みをしていて工事待ちとの事なので、一時しのぎで充分だろう。
     問題は、まだ4台もパソコンがあり、これをLANでつなぐ事。OSが、XPだのMEだの98だのと、Windowsシリーズではあるけれど、てんでバラバラなので、私の手に負えるかどうか。
     残りのパソコンについては、光回線が開通してから手をつける事にした。
     Kさんがお礼に奢ってくれるとの事なので、近くの『バーミヤン』中浦和店に入った。
     このお店はプラザホテルの2階にあるのだが、これがもう「ナンデ営業デキルノカ」不思議なくらいに酷かった。
     テーブルには店員を呼ぶためのベルが置いてあるのに、何度押しても待てど暮らせど来やしない。
     通りかかったところを捕まえて注文。ところが、メニューを指差して、ちゃんと商品名を復唱したのに出てきたのは別な物。かてて加えて、箸も何も持ってこない。どうやって食べろというのか。
     後ろの方で別な客が怒鳴っているのでナニゴトカと思って振り返ってみると、どうやらフリードリンクの所の氷がカラになっていたらしい。店員が誰もチェックしていないのか。
     そして、作り直してもらって食べた料理は……。
    K氏「おいしくないねぇ」
    私「食べ切れませんよね、コレ」
     他のバーミヤンで同じ物を食べた事があるが、まるで別物と言ってもいいくらいのマズさであった。
     バーミヤンの料理は中華料理とは言いがたい。中華風料理と言った方が妥当だろう。それは決して、質が悪いということではない。値段とのバランスを考えれば、充分に美味しい。
     しかしそれも、マニュアルに従って作った時の最低限のラインを守ってこそであって、この時のマズさは明らかにマニュアルを無視したからだ。
     ここまで酷いと、文句をつける気力も失せる。もしかして、そういう作戦か?(なんのだよ)
     バーミヤンで食べ残してしまったので小腹が空いて、帰りに近所のセブンイレブンに立ち寄った。
     ここのセブンイレブン、ご主人が脱サラして始めたようなのだが、これがまぁ「客商売は無理でしょ」というくらい愛想の無い人で、いや愛想が無いだけならまだしも、「お店に出てこない方がいいよ」というくらい無礼な人。
     しかし、奥さんの方は大変に気さくで、またお客さんを大切にする人で、何度かアルバイトを叱っているのを見かけたが、とても的確に指導していた。(それを客の前でやるのはどうかと思うが。)
     そして旦那さんや男性のアルバイトは夜間で、奥さんや女性のアルバイトは昼間という事が多かったので、夜はちょっと立ち寄りたくない(苦笑)
     ところが入ってみると、なんだかいつもと雰囲気が違う。
     何が違うという具体的な事は説明のしようがないのだが、なんだか落ち着く感じなのだ。
     いつもなら、目的の物をパッと選んでサッと帰ろうと思うのだが、落ち着いて選ぶ事ができる。
     コンビニでバイトをした経験から言えば、あれやこれやと商品を選ぶ客は邪魔である。棚の商品を揃えたり、掃除をしたりという作業をしながら、いつレジに客が来てもいいように神経を研ぎ澄ましていなければならないからだ。もちろん、そんな事は客には関係無い事なのだが。しかし同時に、それをちゃんとやる事で、客に“待たせない”というサービスを提供する事ができる。
     かくして、私が商品を選び終えてレジへ向かうと、サッと店員がカウンターに入ってきた。慌てている様子はまったくない。実にスマートな身のこなしだ。
     おそらく、私の動きをそれとなく観察していたのだろう。(ジッと見つめられていては、かえって気分が悪い。)
     そして、テキパキと商品のバーコードをレジで読み取っていくばかりか、お金を受け取ってお釣りを渡すさいの動作も無駄が無い。
     極めつけは、ビニール袋に整然と商品を入れてビニール袋を差し出された時の、自然な満面の笑みだった。
     まっ、負けた!!(なんの勝負だ。)
     完璧である。さっきのバーミヤンの店員が酷すぎたせいで良く見えるのだという事を差し引いても、この店員は只のアルバイトではない。
     こう言って良ければ、アルバイトのプロだ。
     厚生労働省は、フリーターや無職の若者が企業で有給の実習をしながら職業教育訓練を受けられる『教育連結型実践訓練システム』を04年度から導入する方針を決めたそうだが、フリーターと無職を同列に扱い、いずれは定職に就かせようというのは、やや的外れなのではないだろうか。
     現在の『フリーター』の定義は「アルバイトのみで定職に就かない人」というのが一般的な認識のようだが、すでにアルバイトは職種を問わず“即戦力”となっていて、まぎれもなく“現場”を支えている。アルバイトがいなければ、それこそ日本経済は成り立たないだろう。
     とすれば、そろそろアルバイトに特定の地位を与えても良いはずだ。
     企業における正社員とは、会社を継続的に運営するための人材だと仮定すれば、アルバイトは先にも書いたとおり、頻繁に入れ替わりつつも現場で即戦力となって働く人材だと言える。
     それなら例えば、接客業の能力に長けている人には、そのお墨付きを与えるというのはどうだろうか。いわば免許証のような物だ。雇い主や客からの苦情が相次げは減点となり、それが累積すれば失効。一定のスキルを保ち、点数が上積みされていく事で、アルバイトとして雇われる時にも待遇面などで優遇されればなお良いだろう。
     すでに人材派遣業というものはあるが、人材派遣の場合は会社の取り分が30%~50%とかなり多く、実働で働く側の労働対価はかなり低い。
     私も人材派遣業の会社に登録していた事があるが、1日分の手取りが8千円で、派遣先の会社の人にコッソリと支払っている代金を尋ねたら1万4千円だと聞かされて驚いた事がある。「だったら、直接雇って下さいよ」と(笑)
     ちなみに、登録する時に「派遣先と直接交渉しません」という誓約書を書かされた。さもありなん。
     つまり私が言っているのは、個人で“現場”となる仕事先を渡り歩く、アルバイトのプロの社会的地位を確立しようというのだ。これこそ、『フリーアルバイター』、略して『フリーター』という呼び方が相応しいと思う。
     無くてはならない存在のアルバイトの地位を低い所に置いているから、アルバイトをする側にも腰かけ程度にしか思わず手抜き仕事をする輩がいるのだ。
      
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    ☆締切:2003年09月10日から7日間
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    て、当方では責任がとれませんのでご了承ください。
     また、筆者が思った事や感じた事を率直に書いている事柄に関しましては、反証可能な事実誤認以外の訂正には応じられません。
     URLで紹介した先のページの著作権は、そのページを作成した人にあります。URLを紹介する事に違法性はありませんが、文章等を転載する場合は、作者の許諾が必要となります。
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    ◆TRPGのサークル『SNAKE-EYES』に所属しています。
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  • ≪通巻15号≫
    URLを変更するかどうか/死は誰のためか/アトピー性皮膚炎治療のための漢方薬/日焼けの処置に注意/献血者の輸血によるB型肝炎/怪盗法のある世界/虫歯は不治の病

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    ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                    ≪通巻15号≫
    提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
    発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
    編集 : 北村俊純
    窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
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    ~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
    ※7月29日(火)……URLを変更するかどうか
    ※7月30日(水)……死は誰のためか
    ※7月31日(木)……アトピー性皮膚炎治療のための漢方薬
    ※8月1日(金)……日焼けの処置に注意
    ※8月2日(土)……献血者の輸血によるB型肝炎
    ※8月3日(日)……怪盗法のある世界
    ※8月4日(月)……虫歯は不治の病
     前回は《クリックアンケート》に協力していただき、誠にありがとうございます。
     回答していただいた集計結果を今号に掲載しようと思いましたが、さすがにメールマガジンの内容が長くなりすぎるようなので、のちほどコメントも付けたうえで増刊号として発行しようかと思います。
     また、今回は前回使用した《クリックアンケート》では回答の選択幅が限られてしまうため、試しにcgiを使って新たにアンケートページをホームページ内に設置してみました。
     メールから直接投票できるのと、どちらが使い勝手が良いかも検討したいと思いますので、ご協力をお願いしますm(_
    _)m
     アンケートのURLは、日記の最後にございます。
    ******************* 先週の平凡な日記 *********************
    ◆7月29日(火)/2003年◆
     高齢の患者さんが来店。
     ウチの祖父は何歳かと尋ねられ、「87です」と答えると「元気でいいねぇ」と言われる。
     なんのなんの、「自分の足で買いに来られるんですから、まだまだ大丈夫ですよ」と答えた。
     FAXで入った処方箋の解読に悩まされた。
     字が汚くて判読しにくいうえに、薬の量の単位を間違えていて、正確な量を計算し直す。
     さらには、患者さんの保険番号が未記入で、処方日の日付も間違えていた。
     そそっかしい医師なのか、定年間際でボケが入ってるのか。
     書き間違い程度ならまだこちらで対処できるが、ちゃんと診察はできてるのかと、そちらの方が心配。
     喫茶店でお酒を飲んでて薬を置き忘れてきてしまい、あと3日分が足りないので薬をもらえないかと言う患者さんが来店。
     気がついてその喫茶店に戻ったのだが、どうやら捨てられてしまったらしい。
     うむぅ、心情的には出してあげたいのはやまやまだが、それをやってしまうと犯罪になるので丁重にお断りするしかなかった。
     患者さんの方も一応は納得してくれた様子で、これから病院の方に行ってみるとの事。
     利用しているISPの1つ『MBN』から合併後のサービスの変更についての連絡が物理メールで届いた。(友達の間では、電子メールに対して郵便で届く手紙の事を、物理メールと呼んでいる。)
     http://www.mbn.or.jp/
     当初は合併後もメールアドレスは変更されないという事で契約を更新する事に決めていたのだが、届いた書類によるとホームページのURLは変更になってしまうとの事。
     先に言えよー。せっかく8年かけて薬局のURLも浸透してきたのに、今さらURLが変わるなんて。
     う~む、独自ドメインを取っておくべきだったか。毎年の更新料がもったいないと思ってケチしていたのがマズかったか。
     ただし、パソコン雑誌の調査によると、最近ではURLを入力して訪問する人は少なくて、大抵は検索エンジンで調べたい内容を検索しているうちに辿り着く人が多いので、URLの変更はそれほど影響は無いという記事を見かけた事もある。
     このままISPの合併で自動的にURLが変更になるのを受け入れるか、それともいっそのこと解約して別なサーバーに移転するか。ちょっと考えよう。
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    ◆7月30日(水)/2003年◆
     今日はお店を開けてから、次から次へと処方箋がFAXで入ってきた。
     長期治療の患者さんが、お盆になる前に薬をもらいに病院に行っているのかもしれない。
     そのせいか、これだけ患者さんが来ても、日記に書くような特徴のある患者さんはいらっしゃらない。
     ゆえに、書くネタも無し。
     人間、平凡に過ごしていると刺激が欲しくなり、ひとたびトラブルがあると、どうしてこんな目に……と嘆くもののようで。
     落ち着いたところで、ネットで相談の来ている患者さんたちに返信。
     スタッフの1人が、「便利になったもんだわね~」と言うと、「でも自殺サイトとか怖いよねぇ」と別なスタッフが。
     すると、「でも……」と私。
     かつては自殺しようとする人は1人で寂しく死んでいくか、1人は寂しいからと他人を巻き込んで自殺する人がいた。もちろん、今でもいるが。
     しかし、死にたいと思っている人たちが出会って、関係無い人を巻き込むこと無しに、1つの目的を共有して死ねるというのは幸せではないかとも思う。
    「生きてれば良い事もある」と言う人も、そんな保証はできない訳だし、「頑張ってる人もいるのだから」と言う人は、自分が努力してるからと他人の痛みや苦しみなど分からぬ人ではないのか。
    「あなたが死ねば悲しむ人がいる」と諭すのは、生きる気を起させるかもしれないが、それは拷問ではないのか。
     漫画版の『花の慶次』では、こんなセリフがあった。
    「生きるのは人のため。ならばせめて、死ぬのは自分のためであろう」
     記憶で書いてるので、ちょっとニュアンスが違うかもしれないが、現代医学の前では死ぬ事すらままならない事を思うと、より死にたい時に死んだ人を羨んでしまう。
     http://www8.ocn.ne.jp/~porco/keijisyoukai.html

     とはいえ、人間が一生のうちに得られる知識や体験は限られている。
     苦しみから逃れたいという耐え難い“希望”にすがりつくために自殺するのならともかく、繰り返す日常に飽きて死ぬようなのは「もったいない」と思う。
     少なくとも私は、来年の春に『イノセンス』(押井 守監督作品)を観るまでは死ねない。
     いいのか、そんな単純な事で(苦笑)?
     http://www.production-ig.co.jp/anime/innocence/

     さて、そろそろ寝ようかという深夜2時頃に、お母んから電話があった。
     いったいナニゴトかと思ったら、「今日の(日付変わってるぞ)『ためしてガッテン』観た?」と訊かれた。
     観ていません。と言うか、それで深夜に電話してきたんかい(^-^;
     http://www.nhk.or.jp/gatten/
     30日の番組内容は“アレルギー体質改善の切り札”という事で、幾つかの漢方薬が紹介されたらしい。
     で、例によって買いに来る人がいるかもしれないから、調べておけと。
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    ◆7月31日(木)/2003年◆
     早朝の天気予報では関東は曇りのはずだったのだが、見事なピーカンになってしまった。
     いや、天気が良いのは気持ちも良くていいのだが、あまり暑くなり過ぎるとお客さんが来なくなるので困る(苦笑)
     夜中にお母んが電話してきた『ためしてガッテン』の件で、番組の方は未見なので、番組のホームページで確認すると、確かにアトピー性皮膚炎の治療薬として漢方薬が紹介されていた。
     痒みを止めるのに白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)を、アレルギーを抑制するのに梔子柏皮湯(ししはくひとう)を勧めている。
     うう…、どちらもウチには置いていないσ(^◇^;)。(※注・白虎加人参湯はその後取り扱い開始) 漢方薬にも流派があって、一番大きな分け方としては、中国での古い流れを組む『中医学』と、インドでの研究が進められてきた『アーユルヴェーダ』と、日本で比較的近年になって開発されてきた『日本漢方』の3つだろう。
     私は『アーユルヴェーダ』については資料を持っているだけであまり読み込んでいないのでちょっと脇に置いておくが、『中医学』と『日本漢方』については講習会などで勉強している。
     そして、『中医学』と『日本漢方』は同根ではあるが、その応用となるとかなり違いがある。
     例えば、『中医学』では熱風邪に黄麻湯(まおうとう)を用いる事が多いが、『日本漢方』ではあまり用いる事は少ない。
     その理由は、気候風土の違いが大きい。まず、原料に含まれる成分の割合が違う。中国で黄麻湯(まおうとう)を購入すると、日本で購入するものより効き目が強く、心臓がドックンドックンとして元気になりすぎて具合が悪くなるそうだ。
     また、日本の方が湿度が高く、それゆえに日本人は体内の水分に起因した病気が多いため、胃腸の調子を整えるのが風邪の治療に有効だったりする。すると、黄麻湯は胃腸に負担をかけるので『日本漢方』では選択肢からはずれる事となる。
     で、今回の番組で取り上げてる漢方薬の選び方から推察すると、断定はできないが、どうやら『中医学』の理論に基づいているように思える。
     と言うのも、白虎加人参湯は日本で医薬品としての販売許可を得ている効能は「咽喉の渇き」で、皮膚疾患での効能書きは認められていない。しかし、成分を調べてみるとセッコウ(石膏)が入っていて、これは炎症を抑える効果があるので、咽喉の渇きを抑えるのと同じように皮膚の炎症を抑えられるであろう事は容易に想像できる。
     ただ、効き目が強いので冷え性の人には私としては勧められない。それに、もしウチで仕入れたとすると値段が一週間分で2千8百円になってしまう。
     それならば、セッコウの量が半分で劇的な効果は無いが体に負担をかけない十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)の方が良いだろう。値段も一週間分で1千8百2十円で済む。
     梔子柏皮湯となると完全に『中医学』の処方で、『日本漢方』をメインにしているお店では入手は難しいかもしれない。
     主成分のサンシシ(山梔子)とオウハク(黄柏)を含んでいて入手しやすいのは、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)だろう。
     ウチでも入荷するとなると、問屋さんに調べてもらわないと梔子柏皮湯の値段は決められない。黄連解毒湯ならば一週間分で2千3十円で、おそらく梔子柏皮湯と比べてもそう高くは無いと思われる。
     番組のホームページではちゃんと、十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)補中益気湯(ほちゅうえっきとう)など他の漢方薬もある事を示して、体調や体質によって効果が違う事も案内しているのは好感が持てる。
     ただ、「漢方薬を扱っている医療機関、薬局で手に入ります。特別な薬ではありません。」というのは余計だなぁ。
     白虎加人参湯はともかく、梔子柏皮湯の方は漢方薬の老舗メーカーのツムラにも無いし、大衆メーカーのカネボウでも出してないし、これまた薬局販売の大手メーカーのJPS製薬でさえ取り扱っていない。
     NHKだから番組のスポンサーが噛んでるという事はないだろうが、番組に出演した漢方薬の研究者が梔子柏皮湯を製造しているメーカーと関わってるんじゃなかろうかと邪推したり。
     ちゃんと話を分かってくれる人なら、成分と効果を案内すれば番組内容と違う漢方薬を勧めても大丈夫だろうが、中には商品名をメモしたら「同じ物じゃないと」と納得してくれない人もいるので、来店に関しては、期待半分憂鬱半分といったところか。 
     震度6の地震が相次いだ宮城県では、これからが夏のイベントや祭りの本番。
     県外からは「宮城は大丈夫なのか」との問い合わせが相次いでいるものの、県全体では特に震源地に近かった所など一部を除き、予定通り開催するとの事。
     そう言えば、普通は避けるものなんだなと苦笑した。
     ウチのお母んなど、「今年は仙台の方に旅行に行ったら?」などと勧めてくる。
     どうもウチのお母んの教育の賜物か、人が避ける時を狙って遊びに行くようになってしまった。
     例えばディズニーランドなども、台風が接近してる時に行ったりする。屋外でのアトラクションは楽しめないが、なにより空いてるのがいい。屋内施設の乗り物など乗り放題である。
     伊豆の群発地震の時などは天候が良かったうえに、宿泊施設はもちろん遊技場やお土産屋さんも最高のサービスをしてくれて楽しめた。どうして、みんなこうゆう時に繰り出さないのかと思ったものである。
     被災地のためなんて言わない。人の不幸につけ込んで得をするチャンスである。それでいて誰に迷惑をかけるワケでは無いのだから、良心も痛まないという事で(^.^)
     東北3大祭りの1つで、毎年200万人以上が訪れる『仙台七夕まつり』も8月6~8日の開催に変更は無いそうだから、できれば行ってみたい。
     あっ、でも、みんなが繰り出してしまうと人がごった返してしまうので、やっぱり「行くのに不安がある人」は行かなくていいです( ̄▽ ̄)
     酢酸エチルを求めてお客さんが来店。
     酢酸エチルは、揮発性が高く、発火点も低い危険物であり、取り扱いも正式な許可がいる薬品なので何に使うのかと思ったら、昆虫採集に使うそうな。
     調べてみると、確かに昆虫標本にするさいに使用するようだ。
     使い方は、酢酸エチルを染み込ませた綿花をビンに入れて、直接昆虫に触れないようにしきりをして(触れると変色する)
    10分~1時間ほど密閉するとの事。
     なんにしても、普通は薬局でも常備している物ではないので、問屋さんに注文する事になった。
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    ◆8月1日(金)/2003年◆
     旦那さんが胆石らしいというお客さんが来店。
     お腹が痛くて吐いたりしていたが、仕事に行ってしまったという。
     ええ~!?
     胆石での腹痛なら、歩けないくらいだと思うのだけど、病院での診察は受けたのだろうか。
     そう尋ねると、病院には行っていないとの事。
     なんでも、救急車を呼ぼうかと旦那さんに言ったら、「みっともないからいい」と断られたのだそうな。
     うう、それほど痛かったのなら救急車呼んで下さい。みっともなくたって、間違っていて笑い話で済むなら、その方がいいです。
     そりゃ、救急車で運ばれた人の半分近くが必要なかったというデータもあるけれど、普段から簡単に救急車を呼びつけたりしてる訳ではないのなら(中にはそうゆう人もいるらしい。そうゆう人は論外)、遠慮しないで呼んでいただきたい。
     胆石と断定できれば思い切って強めの漢方薬も勧められるが、分からないと手の打ちようが無い。
     少なくとも痛み止めには芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)を使うとして、普段から体力があるのなら柴胡という成分の入っている漢方薬が候補に上がる。
     小柴胡湯(しょうさいことう)大柴胡湯(だいさいことう)か、いやいや柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)ならば風邪にも使えるから、胆石でなかったとしても症状を緩和する事ができるはず。
     とにもかくにも、旦那さんを明日絶対に病院に連れて行って下さいと念を押して、芍薬甘草湯小柴胡湯を勧めた。
     うむぅ……、心配σ(^~^;)。
     日焼けでヤケドした患者さんが来店。
    「ヤケドの薬が欲しい」と言う。
     顔が真っ赤に腫れていて、分泌物が滲んできている。
     雨や曇りが続いていたから、たまの晴れで油断してしまったらしい。
     ヤケドの厄介なところは、“ヤケドを治す”という薬は存在しない事だ。
     切り傷などもそうだが、ヤケドは皮膚が自然に再生するのを待つしかない。
     なので薬は、皮膚が再生するまで雑菌で化膿したりするのを防ぐという消極的な治療をするのみなのだ。
     お話を聞いてみると、別なドラッグストアーで冷やす物は購入したとの事。
     だが、日焼けしたのは昨日である。今さら冷やしては、逆に血管が収縮して皮膚の回復が遅れる事になる。
     しかも、念のために何を買ったのかを確かめてみて、ビックリ。
     フェイスマスクタイプの冷却剤だった。成分を見ると、メントールが入っている。
     おいおいおいおい、どこだよ。こんなのを売りつけたドラッグストアーは。
     メントールは確かにスーッと冷たい感じがするが、立派な刺激物だ。
     こんなのをヤケドした所に着けたら、それこそ皮膚が炎症を起して悪化させてしまう。使っていたら危ないところだった( ̄▽ ̄|||
     とりあえず患者さんには、化膿止めのクリームを勧めて、患部を冷やしたり刺激したりしたりしないように伝えた。
     これから海などに行った場合は、日焼けは立派なヤケドなので処置を間違えないように気をつけてもらいたい。
     まず、日焼けした当日は日焼けした所を冷やす事。できれば冷たい流水で30分以上冷やすのが理想なのだが、体温が奪われると危ないので、冷却剤などを薄手の布でくるんで特に痛む部分を冷やすのが良いだろう。
     最近は水枕のような大型で柔らかい冷却剤もあるので、それを使う事をお勧めする。
     そして、冷やすのは最初の1日目だけである。翌日からは、早く皮膚を再生させるために肌触りの柔らかい服を身につけ、赤く腫れているようであれば、炎症を抑えるクリームなどを塗る。
     さらに、ビタミンBの含まれている栄養剤を飲むと、皮膚の原料になる。
     閉店間際に、市内の調剤薬局のTさんから電話。
     調剤専門でやってきたが、市販のOTC薬も置こうと思うのでどんな物を揃えたら良いかという相談。
     しかし、Tさんの薬局の近くにはドラッグストアーがある。
     ウチだって近所に何軒ものドラッグストアーがあって、仕入れ値より安く売ってる物があると、ドラッグストアーで買ってきてお店に並べてるのに、何を揃えたら良いかと相談されてもなぁ(苦笑)
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    ◆8月2日(土)/2003年◆
     お店に出てすぐに、処方箋がFAXで襲来。
     そのほとんどが小児科であった。
     やはり夏休みとはいえ、親が休める時でないと、なかなか子供を病院に連れて行くのもままならないのだろう。
     小児科の薬を用意する時に厄介なのは、薬の分量を小児向けに計量しなればならない事。
     錠剤なら割って、散剤(粉薬)ならば袋から出して音叉振動式電気計量計でコンマ1mgまで計る。
     そして、それをパッケージングしていくので1人分を用意するだけで10分~30分程度を要する。
     それが連続して来ているので、用意しているうちに「あれ、○○ちゃんのはどこまで出来たっけ」とか、「△△(薬名)は、どこ~!?」とか、「それはもう用意したよ」という大混乱に陥る。
     もちろん、それだけに患者さんに渡すまでには何度も確認するのだが、ちょっと患者さんには見せられない光景である。
     しかも、中には兄弟姉妹で受診していて、それが3姉妹であったり双子の兄弟だったりで、二重三重の罠である。(←罠ってなんだ。)
     そう言えば以前にある小児科の先生に聞いた話で、患者の母親から診察を予約する電話があって受けたら、当日連れてくる子供を親が間違えたなんて事もあったとか。
     他にも、病院で診察後にすぐに薬を子供に飲ませる時に、飲ませる子供を親が間違えて昏睡してしまったなどの危ない話も聞いた。
     医療関係者も気をつけるようにはしていますが、親が自分の子供を間違えるという事までは分かりようがないので、くれぐれもご注意下さい(^-^;
     やっと全てを用意してホッとしたところで、炭酸水素ナトリウムが余った。
    主に胃酸過多などの時に処方されたりする。小児科に混じって大人の患者さんの処方箋も来て、その薬を用意する時に使ったのだ。
     余っているのは1g程度。値段は安いので捨ててもかまわないのだが、なんだかもったいない。
     お母んがこともなげに「舐めちゃったら」というので試してみた。
     しょっぱい~(>_<)
     そりゃそうだよ、ナトリウムなんだから。塩と似ている。
     なんでも昔は小学校の家庭科の授業で、お饅頭を作るのに膨らし粉として使っていたとか。
     ン十年前の話だ(笑)?
     献血者の輸血でB型肝炎になったとみられる女性が死亡したとのニュース。
     女性はもともと循環器系の疾患があったため、劇症肝炎が死因と断定はされなかったらしい。
     だとすると遺族が解剖を希望したのか、それとも医療機関の方で解剖をしたいと遺族に申し出たのか。
     いずれにしろ、死因の特定がなおざりにされなかったお陰で今回の事が分かった。
     そして残念だったのが、日赤の対応。
     死亡した女性は手術で複数の人からの献血を輸血され、献血者の一人が献血をした後に「病院でB型肝炎ウイルス(HBV)に感染していると言われた」と日赤に連絡。
     連絡を受けた日赤は保管していた血液を再検査したが、HBVは検出されなかったため、追跡調査を打ち切ってしまったのだとか。
     今やウイルスを検出できない期間(ウインドーピリオド)がある事はマスコミでも報道されていて、素人でも知っている事のはず。
     肝炎ウイルスなどの感染が判明した人が過去に献血していたことが分かった場合、その血液を輸血された患者に検査および治療を呼びかける必要性がある事は明らかなのに、どうして怠ったのか。
     患者と相対している医師でさえ、仕事としてこなしていくうちに患者が人間であるという事を忘れてしまうという。片付けなければならないノルマの1つになってしまうのだ。
     日赤のスタッフもまた、自分たちが扱っている物がなんであるのかを忘れてしまったのかもしれない。
     自分の仕事も流れ作業になっていやしないかと自戒。
     気象庁の発表によると、関東地方もやっと梅雨が明けたようだ。
     ニュースサイトを見てみると、ビール業界や家電メーカーなどは、これからの盛り返しに期待しているとの事。
     ビール業界や家電メーカーなどは季節ごとの業績の事を大手を振るって公言できて羨ましい。
     まさか医療業界が、「今年の夏は天候不順で体調を崩す人が多いと予想しており、収益増を見込んでいる」なんて言えないからねぇ(笑)
     今日は隣の戸田市で花火大会があり、奥さんが観たいと言うので早くお店をあがって出かけた。
     戸田公園駅から花火の観覧場所まで歩いて行くと、通りには屋台が何軒も並んでいる。
     カキ氷の屋台を覗くと、「シロップかけ放題」の文字が。しかも、シロップの入ったケースには蛇口まで付いていた。子供たちは、2~3種類のシロップをかけたりしていた。
     自分はそれはしなかったけれど、ラムネ味に惹かれてカキ氷を食べた。
     その後で「具だくさん」と書いた札を掲げていたヤキソバの屋台を見つけて、試しに買ってみた。後でパックを開けてみるとビックリ。
     屋台のヤキソバなんて、「高い・マズイ・ショボイ」物だと思っていたのだが、他の屋台と同じ値段でありながらボリューム満点だった。
     入っているキャベツやニンジンも大きめに切ってあって、キクラゲやウズラのゆで卵なども入っている。
     麺も太めで食べ応えがあり、味も申し分ない。う~む、女将さんの心意気といったところだろうか。
     とまぁ良い事もあったが悪い事、と言うか嫌な事もあった。
     花火を観覧する土手には、当たり前のように場所取りのブルーシートなどが敷いてある。それでも、誰かしら人がいるのはいい方で、中には誰もいないのに敷き詰めてあったりする。
     それどころか、ハーケンなどの大きな金具でビニール紐などを地面に打ち付けて場所取りをしてあったりするのだから呆れる。多くの人出があるのに、転んだりしたらどうするのか。
     そんな訳で、私もそうだし他の多くの人たちも座る場所に困って右往左往していた。
     そのうちに打ち上げ開始の10分前になった。
     そこで、ロープだけ張って誰もいない所などには、ポツポツと人が座り始めた。そりゃそうだ、誰も来ないのなら空けておく必要はあるまい。
     そもそも事前の場所取りは主催者側も禁止している。
     で、私もすでにどこが取ってある場所だか分からなくなってる所に座った。
     そして、もうすぐ始まるという頃になって場所を取っていたらしい一団がやってきた。
    「なに座ってんのォ! そこ取ってたんだよォ!」とオバサンが怒鳴りつけてくる。
     お怒りはごもっともですが、主催者が場所取りを禁止している以上、違反しているのはそちらです。それに、持ち主が不明で放置してある物は拾得物として扱われる物です。
     そう説明すると旦那さんらしい人が、「理屈を言うか!!」と怒り出した。
     理屈じゃないって。アンタは規則と言うものを知らんのか。
     周りの人たちも戸惑うばかりである。
    「普通、子供がいたら譲るわよねぇ」などとまで言い出して溜息。
     なるほど、子供をダシにするという事は、自分の方が正しくない事は分かってるワケね( ̄▽ ̄)
     とりあえず、もうすぐ花火が始まるのでいつまでも騒がれるのは迷惑。
    「空いてるスペースはあるんですから座ったらいいでしょう」と勧めた。
     すると、「ああ、座るよ! 当たり前だろ、こっちが先に場所取ってたんだから!」と逆ギレ。連れの子供がオロオロしてて可哀相なくらいだ。
     一家族だけじゃなくて三家族ぐらいの一団だが、誰も自分たちが悪いとは思わないらしい。座ってからも文句をブツクサ言うは、周りの人たちを威嚇するは(動物かい(^-^;)、まるでお子様の集団であった。
     なんだかなぁ。子供がまっすぐ育つか心配になる。
     
     花火の方は、不況の影響か玉数が減っているとはいえ、花火師の工夫や腕の冴えとでも言うべきか、タップリと楽しめた。
     何枚かスローシャッターで撮影してみたので、よろしければ覧下さい。
     http://magical-shop.web.infoseek.co.jp/photo/200308/index.html
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    ◆8月3日(日)/2003年◆
     今日は私が所属しているゲームサークル『SNAKE-EYES』のコンベンションである。
     予定通りに出発し、会場に向かった。
     http://www.snake-eyes.gr.jp/
     夏休み中で他の行楽に出かけているのか、それともワンダーフェスティバルと同じ日だからなのか、久しぶりに参加者が30人を割った。
     http://www.kaiyodo.co.jp/wf/garage.html
     運営費としては赤字だが、人が少ない方が部屋は快適(笑)
     そして今回は現場責任者の武井くんに勧められて、ゲームに参加する事になった。
     いつもは事務作業をしているので、ゲームに参加するのは久しぶりである。
     1年ぶりくらいかもしれない。
     さて、なんのゲームかと言うと、『SNAKE-EYES』がなんのサークルかをしなければならないかな。
     『SNAKE-EYES』の活動で扱っているゲームは、『TRPG』である。
     これは、『テーブルトークロールプレイングゲーム』の略で、直訳すると『対話型役割演技遊戯』とでもなるだろうか。ひらたく言えば、“ゴッコ遊び”である。(やや、ひらたく言い過ぎかも)
     アメリカでは子供の遊びとしての他に、学校などの教育の現場で活用されたりしており、日本でも一部の学校では取り入れてるところもあるようだ。
     むしろ日本では、子供たちにイジメッ子の役やイジメラレッ子の役をやらせて、その“気持ち”を体験させたりと言う使い方をされていて、やや硬いイメージがあるかもしれない。
     一方でテレビゲームで“トーク(対話)”を省いた『RPG(ロールプレイングゲーム)』として、『ドラゴンクエスト』などの方がメジャーになってしまったために、悪いイメージの方が定着してしまった感もある。
     http://www.square-enix.co.jp/
     とにかく『TRPG』とは、様々な世界で様々な役になって対話しながら楽しむゲームの事だと理解してもらって不都合は無いはずだ。
     様々な世界と言ったが、それこそ各種のゲームがあり、いわゆる剣と魔法の出てくるファンタジーな世界もあれば、現代を舞台にした物や、宇宙を舞台にした物、ホラーやバトル中心の物などがある。
     そして、それぞれの世界でゲームごとのルールに沿ってキャラクター(登場人物)を設定して、そのキャラクターを演じる。
     子供の頃は、やはり演じるなら強くてカッコイイヒーローが良くて、やたらと腕力があったり頭が良かったりと弱点の少ないキャラクターを作成していたが、年を経るにしたがって“弱点のある人物”を演じるのが面白くなってきた。成長したねぇ(苦笑)
     今回は3種類のゲーム卓が立ち、その中の『ガープス・マジカルシーフ』というゲームに参加した。
     この『ガープス・マジカルシーフ』の舞台は、現代の日本である。
     しかし、1つだけ特徴的な法律のある世界だ。
     その法律は、『怪盗法』───。
     私も初めてプレイするゲームなので解説を間違っていたらゴメンなさい。
     私の理解したところによると、ゲーム中の日本では激増する凶悪犯罪を“コントロール”するため、泥棒をしても良いという法律が施行されているとの事。
     ただし、条件が幾つかある。
     まず、盗む前に必ず警察に、「いつ・どこで・何を」盗むかを予告しなければならない。そして、予告時間ピッタリでは盗むのは無理なので、予告時間の前後一時間以内ならばいつ盗んでも良い。ただし、予告をした本人だと証明するために、予告時間の前後1時間以内に必ず一度は警備している人間の前に姿を現す事。
     犯行後、5時間逃げ切れば現行犯ではないものとして追跡されない。そのため、正体がバレても逮捕される事はない。
     それと盗む時には、窓ガラスを割るなどの器物損壊や、人を傷つけるなどの過剰な抵抗はしてはならない。
     これらを守る事で、泥棒が許されるのである。
     さて、そうなると中には人々の人気を集める怪盗団もいたりして、さらにそれを捕らえようとする探偵団も存在する。探偵団の多くは、それこそ人気商売のアイドルグループなどで、これまた多くのファンがいたりするのである。
     今回のGMさん(ゲームマスター/ゲームの進行係であり審判であり監督でもある)の言によると、いわば『ルパン三世』や『キャッツアイ』、『怪盗セイントテール』を演じて楽しむ事ができるゲームだそうだ。確かに。
     そんな世界観の中で、プレイヤーたちは新進気鋭の怪盗団のメンバーを演じるのだ。
     怪盗団のチームは4人。
     おとり役のファワード、変装術を駆使するスカウト、道具を用意するメカニック、策を練るプランナーの中から好きな役どころをという事で、私はメカニックを選んだ。
     自分が演じるキャラクターだから、みんなどうやったら楽しめそうかを考えながら性格や能力などを決めていく。
     さっきも言ったが、オールマイティーで有能なキャラクターを作ってもあまり面白くはない。なにがしか弱点があった方が楽しい。
     なので私は、性格を“誠実で正直”と設定した。泥棒なのに、誠実で正直ってのは間違いなくゲーム(物語)の途中で面白い事になるはずだ。
     女性スタッフには、「北さんが誠実なキャラ? 絶対無理!」と笑顔で断言されてしまったがσ(^◇^;)。
     他のプレイヤーさんたちも、それぞれに自分のキャラクターの設定をしていくのだが、なにげに弱点を作るのが楽しい様子。
     フォワードは目立ちたがり屋(泥棒が目立ってどーする)、スカウトは強欲(金に目がくらんで失敗するタイプだな)、プランナーは深謀遠慮(石橋を叩き続けて渡れないぞ)という具合である。
     そしてキャラクターの設定ができたところで、怪盗団のチーム名と盗む時の登場方法を話し合った。
     プランナーの提案で音楽を流す事になったのだが、理由は後片付けがいらないから(笑)
     確かに逃げなくちゃならない事を考えれば、音楽を流すのは楽な方法。で、その曲目はクラッシックがいいとスカウトが言い出して、私がバッハの『トッカータとフーガ』にしようと言ったら、あっさり通ってしまった。目立ちたがり屋と設定したフォワードは呆れていたが(苦笑)
     と言う事で、怪盗団のチーム名は『旋律のバッハ』と決まった。怪盗団にしてはマヌケな名前である事よ。
     さて、そんなこんなでゲームは開始された。
     以下は、今回のゲームのストーリーである。
     ここまで読んでちっとも興味の湧かなかった人は明日の日記まで飛ばしてもらってかまわない。
     ゲームのストーリーは基本的にGM(ゲームマスター)がシナリオを用意しておくのだが、ゴッコ遊びはアドリブが身上。どんな展開になるのかは誰にも分からない。GMが用意した罠に次々とはまって大波乱の物語になるか、偶然の積み重ねでまったく山場の無い淡々とした物語になるか、神のみぞ知るである。
     それと、各キャラの名前もプレイヤーが設定しているが、著作権が絡んでくるので、ここではフォワード、スカウト、メカニック、プランナーという役割で表記しておきますです。
     先にも書いたように、このゲームの世界では怪盗法によって予告した上での泥棒行為は認められているので、新進気鋭の売り出し中の怪盗団が盗みのテクニックを競い合うテレビ番組などもある。
     我々『旋律のバッハ』も、とある高校の女教師とその生徒たちで結成したチームであり、これから名を売ろうという怪盗団だ。
     そこで、そのテレビ番組に出演し、見事に番組側で用意した賞金を指定された場所から盗み出す事に成功した。
     それで気を良くした私たちは、師匠の家に訪れた。(すでに怪盗が職業として成立しており、ゲームのタイトルに『マジカルシーフ』とある通り、魔法が存在していて、各怪盗たちにはそれらを教える師匠がいるという設定なのだ。)
     すると師匠が倒れていて、介抱する一方で師匠の家にある書斎を調べてみると、特別な魔法の薬が必要だと言う事が分かる。
     しかし、その魔法の薬は高価で、また自分たちには作り出す事ができない。
     そこで、魔法の研究をしている人を頼って譲ってもらえるように交渉に向かった。
     相手は薬を譲るにあたって金銭ではなく、博物館に展示されている古代アステカの石仮面を要求してきた。
     物語の展開としては、当然博物館に盗みに行くところだが、ここで各プレイヤーたちが設定したキャラクターの性格を考慮する事になる。
     私は“正直で誠実”な性格としたので、多少の危険は伴うが依頼された通り博物館に盗みに行こうと主張した。
     ところがスカウトは“強欲”という設定なので、どうせなら石仮面と薬を両方とも盗んでしまおうと言い出した。プランナーも、石仮面はともかく博物館より個人宅から薬を盗む方が楽で安全だと言う。
     しかし私はあくまで「騙すのは良くない」と反対し(泥棒なのに)、“目立ちたがり屋”であるフォワードに「博物館から盗み出した方が目立つぞ」と持ちかけて、みんなを説得してくれるように持ちかけた。
     この交渉こそが『TRPG』の醍醐味である。あらかじめプログラムされたスタンドアロン(ネットに接続されていない環境)のコンピュータゲームでは楽しめない。
     で、やはり名前を売るためには博物館から盗む事にしようと決まった。
     そうなると、まずは警察に予告状を出さなければならない。それを怠ると、逮捕される事になってしまう。
     で、フォワードが「どうせなら予告状も目立つようにしたい」と言うので、予告状自体を博物館の展示コーナーに展示物のように置くという演出をした。
     ちなみに、これらのキャラクターの行動は“行動宣言”という事で、GMに「○○をします」と伝えて、GMが「分かりました」と了承する事で認められる。GMが自分の用意したシナリオに固執するかどうかなど、キャラクターの取れる行動はルールよりも多分にGMの性格と懐の広さに左右される。
     予告状を出したら、次は侵入経路と逃走経路の下調べと、手順の確認である。
     いやぁ、悪巧みって楽しい(笑)
     なんか“いけない相談”をしているみたいでワクワクしてしまう。
     そして予告した時間(ゲーム内の)になり、プランナーが囮のハングライダーを飛ばして警官隊を陽動したところで、フォワードがさらに現場を混乱させて、その隙にスカウトが忍び込んで石仮面を盗み出した。
     あとはメカニックである私のキャラクターが用意した車で逃走するだけである。
     ところがそこに、美形のアイドル探偵が登場。しかも、ただ顔がいいだけじゃなく、実力のある探偵だ。
     警官隊や、探偵などのキャラクターはGMが演じている。1人で何役もこなしつつ、ルールの判定などを行う。
     ルールでは、盗み出す時に過度の抵抗は禁止されている。あまり強力な武器を使う事はできない。
     そこで、目立ちたがり屋のフォワードが特殊な加工をしたトランプを探偵に投げつけた。探偵の服を壁に縫い付けてしまおうというのである。狙い通りに使えるかどうかは、3個の6面ダイス(サイコロ)で判定する。この時にダイスの出目だけでは偶然性に左右されすぎてしまうので、キャラクターの能力値に基づいて判定される。
     例えば、やはり運動能力が高ければ命中率も良い。そこで、キャラクターの運動能力値が15の場合は、15以下の出目が出れば成功となる。(6面ダイス3個の最高値は18だから18が出れば絶対に成功である。)反対に運動能力値が10などの低い数値設定だと、10以下の出目を出さなければ失敗してしまう。つまり、運動能力が低ければ成功率も低い訳だ。
     フォワードが投げたトランプは見事に命中、探偵の足を止める事ができた。
     そこですぐに脱出すればいいものを、スカウトが“強欲”なうえに“好色”という性格設定だったため、カメラ付き携帯電話で美形な探偵の写真を撮っておきたいと言うので撮影した。(当然、プレイヤーが「写真を撮ります」と宣言して、GMがOKを出したからである)
     そんな余計な事をしていたら、探偵の方もトランプを振り払ってしまって、また追われるハメになってしまった。仕方が無いので、フォワードがもう一度トランプを投げつけた。ただし今度は、探偵のズボンのベルトを狙って。
     哀れ美形な探偵は、ベルトを落とされてパンツ丸出しになってしまった。
     そうしたら、スカウトがまたも写真を撮った。おいおい(笑)
     こうして、無事に石仮面の盗みに成功し、石仮面を良く調べてみると額の所に宝石らしきものがはまっていた。すると、なんとスカウトがその石を取り外してしまった。
     曰く、「依頼されたのは仮面なんだからいいでしょ」と。
     えーい、この泥棒め(笑)
     かくして、額の石を取り外した仮面を依頼主に渡すと、約束通りに魔法の薬をもらい、それを師匠に飲ませて一件落着。……と思いきや。
     なんと石仮面には魔物が封印されていたはずだと、目覚めた師匠に教えられた。石仮面の額に埋め込まれていた宝石が、封印だったのだ。
     放っておけば、石仮面を手にした人物が魔物に取り付かれてしまう。かと言って、事情を話して宝石を返すとなると、もしかすると予告無しに宝石を盗んだという事になって逮捕されてしまうかもしれない。
     そこで、今度は石仮面を渡した人物から石仮面を盗み出す事に決まった。
     犯罪の隠蔽のために、また犯罪を犯そうというのだ。ひどい話だな、おい(笑)
     かくして、改めて警察に予告状を出して、周囲からは「なんで個人宅なんて狙うんだ?」と不審がられながら、手はずを整えた。
     ところが、アイドル探偵がこのあいだ恥をかかされたのがよほど悔しかったのか、事前に情報を流していて、ファンの女性たちまでもがアイドル探偵を加勢するために駆けつけていて容易に侵入できない。
     そこでプランナーが立てた計画は、容赦の無いものだった。それは、スカウトが撮影した、前回の恥ずかしい写真を印刷してバラまくというもの。
     ネットを通じてハッキングして画像データを流す方が手軽だが、ファンの女性たちを混乱させるためには、写真という物理的な物が良いという事で、メカニックの私が急遽その画像をプリンターで増刷した。
     そして予告時間、アイドル探偵のパンツ丸出しの写真が何百枚と空からバラまかれた。ヒドイ作戦だね、どうも。
     そのおかげで侵入は成功したものの、こちらの作戦に逆上したアイドル探偵には手を焼いた。あんまり手を焼いたので、動きを封じるためにフォワードが例のトランプでまたも服を切り裂いて裸にしてしまった。なんと、下品な展開。
     しかし、ギャグはそまで。すでに石仮面の封印が解かれていたため、手にした薬をくれた人物は魔物に操られていた。
     本人に危害を加えてしまっては怪盗法違反である。なんとか魔力を封じながら戦うという不利な展開になり、プランナーが策を立てて、なんとか封印のための宝石を石仮面の額に戻す事ができた。
     そして、石仮面ごと持ち去って逃走した。
     ちなみに、本当は変装術が得意なスカウトが、警察官に変装してスリ替えるという方法もあったのだが、強欲なスカウトに宝石を預けると、そのままトンズラしそうだったので、強行的に侵入して苦労するハメになった。同時に、スカウトが好色で、アイドル探偵の写真を撮っていたのが役に立ったのだから、何が幸いするか分からないものであるなと、妙に感心。
     ゲームが終了してから、GMがゲームの展開上使わなかったネタなどの話を聞いた。
     アイドル探偵の服を脱がすというのは予想していなかったので、まさかこんな下品なギャグ物になるとは思っていなかったとの事。
     この、用意したネタにおさまらないところが楽しい。
     それと、やはり私に“正直で誠実”な性格を演じるのは無理だという事が証明されてしまった(苦笑)
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    ◆8月4日(月)/2003年◆
     “歯の薬“”が欲しいという患者さんが来店。
     実は何度か来ている患者さんである。歯の薬とは痛み止めの消炎鎮痛剤の事なのだ。
     それが分かってるから、続けて「炎症剤ちょうだい」と言ったのはご愛嬌。
    「炎症させてどーする」というのは野暮なツッコミである。
     それと一緒に、“化膿止め”も欲しいと言う。ウチで化膿止めと言えば、漢方薬の排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)の事である。読んで字の如くの名前で、化膿の原因になっている毒素を排出して散らす事が出来る。
     しかし、まだ歯医者に行ってなかったんですか(^-^;
     何度も勧めているのだが、歯を抜かれるのが嫌で薬だけを買いに来ている。
    だが、消炎鎮痛剤で痛みを抑えて化膿止めで虫歯の進行を遅らせても、絶対に治る事は無い。
     販売を禁止されてる薬じゃないし、もし売らなくても他の店に行くであろう事は目に見えている。
     となれば言い方は悪いが、この患者さんを目の届く所に置いておかないと心配。とりあえず根気良く歯医者に行く事を勧め続けるしかない。 
     どうも『虫歯』という名称が、「痛みはともかく、たいした事は無い」というイメージを与えているのではないかと思う。
     それは大きな間違いで、虫歯は“不治の病”なのである。癌(ガン)でさえ完治する可能性は現代においては大きいと言えるのに、虫歯だけは“完治”する方法は未だに無いのだ。
     現役の歯科医が書いた『歯は中枢だった』と言うトンデモ本があるが、虫歯を内臓疾患に例えれば、臓器移植、しかも人工臓器に交換する以外に治療のしようが無い。
      http://homepage3.nifty.com/hirorin/tondemotaisho2003hahachusu.htm

     普通の病気なら早期発見早期治療によって回避できる病巣の切除も、虫歯の場合はどんなに初期でも削る以外に方法は無く、ただひたすら予防する以外に有効な手立てが無いという、他に類を見ない恐ろしい病気なのである。
     そのうえ、感染症だから虫歯の患者が自分の箸で料理を取り、その同じ皿から他の人が料理を取れば感染してしまう。だから、特に幼い子供がいる場合は、親が使っている箸や皿は絶対に子供が食べる物に触れさせないようにしなければならないのだ。
     ゆめゆめ油断なされぬように。(←何故、時代劇口調なんだ。)
      
     北朝鮮から非政府組織(NGO)『レインボーブリッヂ』が持ち帰った子供の手紙と写真を、政府支援室を通じて拉致被害者が受け取ったニュース。
     『レインボーブリッヂ』事務局長の小坂浩彰氏の記者会見は何度見ても笑える。
     まさか、こんな面白いキャラクターが登場するとは思わなかった。
     http://www.ngo-rb.org/
     当初、小坂氏は写真は政府支援室に預けても良いが手紙は直接拉致被害者に渡したいとゴネていた。その理由が、「手紙には封がされていないから第三者に委ねられない」と言うので、テレビの前でズッコケてしまった。
     だったら、自分が封をすればいいじゃん(笑)
     もしかすると、それを誰かに突っ込まれたのか、結局は政府支援室に預ける事となった。
     『レインボーブリッヂ』の活動を調べてみると、やってる事に関しては人道支援という事で、特に非難されるべき点は無いように思える。
     しかし、分別はつけてもらいたいとも思う。
     私はNPO(特定非営利活動法人)の子供教育の団体に関わっているが、正直なところ“善意”ほどやっかいでハタ迷惑なモノはない。
     なにしろ、自分たちのやってる事は正しいと思い込んでいるものだから、検証するという視点に欠けている。
     だから私は、「子供の教育を国にまかせっきりではいけない」という主旨には賛同しているから関わっているが、距離を置くようにしている。でないと、どうにも危険な気がしてならないのだ。
     肝心の子供たちに目を向けずに、幻想の中の勝手なイメージの子供のための活動をしてしまいそうで。
     今回の騒動も、記者会見やインタビューでの小坂氏を観ていると、なんで騒ぎになってるのか本当に分からないといった顔でキョトンとしてる。
     何を叱られてるのか分からない子供と同じ表情で、おそらく『レインボーブリッヂ』が胡散臭く思えてしまうのは、これからも何をしでかすか分からない警戒心を抱かせるからだろう。
     一方、拉致被害者が政府に対して不信感を抱くのも、政治取引に利用されるのが不愉快なのも良く分かる。良く分かるが、情に流されない対応こそが、必要なのだと私は思う。
     政治取引に使われると言う事は、目的が定められるわけで、目的が定まっていれば道筋も付けようがある。
     少なくとも拉致被害者やその家族はともかく、支援者までが同じ視点で腹を立てるのは感心しない。
     むしろ政府を動かすのに今まで何十年もかかったのは、情に訴えていたせいではないだろうか。
     政治家の既得権益などは良く批判の対象となり槍玉に挙げられているが、実効力を考えれば、もっと早く“人気取り”として使える事を知らしめて働きかければ良かったのにと思う。
     子供の便秘で親御さんが来店。
     子供用の浣腸を下さいと言われたが、念のために便秘の状態を尋ねた。
     訊くと、浣腸してもなかなか出なくて、出ても兎のようにコロコロした便だと言う。
     便がコロコロしているのは、腸が痙攣している可能性がある。
     腸が痙攣している便秘の場合は、いくら浣腸をしても無駄である。むしろ、腸に無用な刺激を与えて腹痛を起こしてしまう事もある。下剤も同じ。
     そして、子供が痙攣性の便秘を起こすのは、ほとんどが精神的なストレスが原因だ。
     そこでさらに詳しく話を訊くと、思い当たる事としては下の子供が生まれてから便秘になったようだとの事。
     おそらくその推測で間違いないだろう。
     親としては、上の子も下の子も同じく接しているつもりだろうが、子供の感じ方はコントロールできるものではない。下の子供ばかりをかまってるように感じて、それがストレスになっているというのはあり得る事だ。
     だとすると、便秘をどうこうというより、精神的なストレスを緩和してあげた方が根本的な治療になる。
     漢方薬では、小健中湯(しょうけんちゅうとう)が有効だろう。
     ところが、ここで問題が。なんでもその子は、大の薬嫌いなのだそうだ。
     ゼリーに混ぜて飲ませるのもダメだという。
     う~む、困ったな。
     ハンバーグのような物に混ぜても分かってしまうかもしれない。
     考えているうちに、ポンッと閃いた。
     カレーはどうだろうか。
     カレーの原料になっているスパイスは、そのほとんどが漢方薬の原料と同じである。あの独特の色も、ウコンが入ってるからだ。
     それにカレーは匂いも味も濃い。漢方薬を入れても気づかないはずだ。
     聞けば、その子もカレーは大好きとの事。
     好きな物を食べるというのもストレスの緩和になる。上手くいくかもしれない。
     親御さんも試してみるという事で、小健中湯を買っていった。
     さて、結果はいかに。
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  • ≪通巻14号≫
    来て欲しくない患者/三大新聞社を例えるならば/踊る! 栄養欲しい病/「痛みに耐えてよく頑張った。感動した!!」/劇評『松本ヒロ ソロライブ』/『イラク復興支援特別措置法案』/『乾布摩擦』で体質改善

    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                    ≪通巻14号≫
    提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
    発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
    編集 : 北村俊純
    窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
    ※7月22日(火)……来て欲しくない患者
    ※7月23日(水)……三大新聞社を例えるならば
    ※7月24日(木)……踊る! 栄養欲しい病
    ※7月25日(金)……「痛みに耐えてよく頑張った。感動した!!」
    ※7月26日(土)……劇評『松本ヒロ ソロライブ』
    ※7月27日(日)……『イラク復興支援特別措置法案』
    ※7月28日(月)……『乾布摩擦』で体質改善
     日記の最後に、《クリックアンケート》を設置しました。
     今後の参考にしたりしなかったりするので、ご協力をお願いしますm(_ _)m
    ******************* 先週の平凡な日記 *********************
    ◆7月22日(火)/2003年◆
     歯科医からの処方箋を持った患者さんが来店。
     出ている薬は、消炎鎮痛剤と化膿止めである。
     ところがその患者さん、こともなげに「消炎鎮痛剤の方は飲まなくていいんだろ?」と言う。
     消炎鎮痛剤を飲まないで、どうやって炎症を抑えるというのだろうか。
    「いえいえ、こちらの薬も飲んで下さい」と薬の説明をした。
     しかし、「でもこの薬の成分は△△と同じなんだろ? 本で見たから知ってるんだ」と言って話を聞かない。
     む~、いったいどこでそんな間違った知識を( ̄▽ ̄|||
     とりあえず渡したが、ちゃんと飲むか心配。
     薬歴簿を見ると先月も来ている。
     もしかして前回の薬を飲まなくて歯痛が悪化したのではあるまいか。
     この日記は正直に書くのが真情(誤字にあらず。誤用だけど)だから書いてしまうが、一番来て欲しくない患者さんは精神病疾患の患者さんである。
     とにかく話が通じない。
     種類が多い薬を飲み間違えるといけないので、医師の指示もあり一包化しておいても、家族の話だと全部開けてしまい、結局飲まない患者さんがいる。(飲み方の説明書はお話した上で渡してある)
     それでいて毎回毎回、「この薬効かないんだよ」と愚痴をこぼしていく。
    「アンタが飲まないからだ」と言いたくても言えない。
     でもまぁ、性格としては穏やかだったり人当たりが悪くなければかまわない。
     問題は……、今日来た患者さんのような例が後を絶たない事だ。
     どんな患者さんかというと、「薬をくれ」と言う患者さんである。
     病院と同じ薬を薬局に買いに来る患者さんは多い。しかし、大抵の薬は医師の処方箋が必要だ。ただし、一部の薬は以前に処方された事があり同じお店でなら販売しても良い物もある。おそらく、それがまた混乱の原因でもあるのだろう。
     ともかく原則的には病院でもらった薬は、医師の処方箋が無ければ薬局では買えないと思って間違い無い。
     大抵の患者さんは不承不承(ふしょうぶしょう)ながら、納得してくれる。
     ところが、精神病疾患の患者さんは、何を言っても話を聞かないし理解しない。
     そもそも、この患者さんはいつもは病院に行ってちゃんと診察を受けているのだから、処方箋をもらってくれば良い。
     そう勧めたが、「担当の先生が変わったから嫌だ」と言う。医師が変わると行きづらいという気持ちは分かる。
     気持ちは分かるが、それなら病院を変えても良いのだから、本当に薬が欲しいのであれば、まず正規の手続きを踏んで欲しい。でないと、こっちが根負けして売ればウチが警察にお縄になってしまう。
     そんな事情も説明したが、「ずいぶん買ってやってるんだぞ! それくらい融通しろ!」と怒鳴られた。
     自分に都合のいい理屈は理解してるんだから、手に負えない。
     しまいには、完全に逆ギレされた。
    「もういい! こんな店には2度と来ないぞ!(来なくていいです(^-^;)このクソババァ!(私、男ですけど(^-^;?)病院でもらってくるよ!!(だから最初からそうしろって(^-^;)」
     確か先々月のニュースで、病院に入院していた男性が夜中に看護婦に薬の投与を求めて、看護婦が医師の判断を仰いでからと一度断ったら、その場でナイフで看護婦を刺し殺したという事件があったが、明日は我が身である。
     ((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル。
     子供(高校生)の瞼(まぶた)が腫れているというお客さんが来店。
     モノモライであれば目の中がゴロゴロしたり充血していたりする事があるが、そうゆう事は無い模様。
     詳しく話を聞いてみると、普段はソフトコンタクトを装着しているらしい。
     ソフトコンタクトが目の中で移動してしまい血管を傷つけたりするケースがある。
     確証は無いが、もしかすると本人が気づかない時に傷ついて、そこに雑菌が入って炎症を起しているのかもしれない。
     その辺りの事を説明して、抗菌目薬を勧めた。
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    ◆7月23日(水)/2003年◆
     定期的に病院から薬を処方されている患者さんの処方箋がFAXで入った。
     前回と同じ内容だと思ったら、薬が1種類変更になっていた。
     在庫が無いので問屋さんから仕入れようと思って価格表を見たら、100錠で1万5千円以上。
     今回必要なのは14錠で、あまり使用される薬剤ではないため、もし次回以降にこの患者さんに同じ薬が処方されなかったら、そのまま死蔵になってしまう可能性がある。
     ただでさえ赤字経営なのに、あまり傷口が広がるのは困る。
     問屋さんに注文するのはやめて、備蓄センターに貰いに行く事にした。
     毎日新聞のネットニュースで、小泉首相が朝日新聞に対して毒づいたという記事を見つけた。
     小泉首相は「支持率が下がると1面で、上がると(記事が)小さくなる」と漏らし、「朝日新聞も抵抗勢力になったのかな」と毒づいたとか。
     これだけを読むと「何言ってんだ」と思うかもしれないが、朝日新聞を読み続けてると納得してしまう(苦笑)
     ウチは子どもの頃から朝日新聞を読んでいたが、どうゆうワケだか途中まで応援していた政治家も、政権の座についた途端に扱き下ろすのだ。
     よく左翼系などと言われるが、左翼系ですらない。つねに、「政府に物申す」という態度なのだ。まぁ、悪くは無いが、ともすると自身の主張はまったく無くて、ただ権力に立ち向かってる姿勢を示せば市民の味方でいられると思ってるような、カンチガイ野郎にしか見えなくて、「だだっ子かい(^-^;」と失笑してしまう。
     戦時中は政府にすり寄って戦争バンザイの姿勢だったものだから、戦後にそれを払拭しようとした後遺症かもしれない。
     ちなみに、朝日・読売・毎日の三大新聞社の事を『ザ・ニュースペーパー』というコント集団が、こう評していたのをステージで観た事がある。
    「捏造の朝日、誤報の毎日、(右翼)機関紙の読売」
     なるほど、その通り! と手を叩いて笑ってしまった(_ _)ノ彡☆ばんばん!
     http://www.dop.co.jp/
     同じく夕刊フジでは、パナウェーブ研究所に関するニュースを伝えていた。
     題して、“お久しぶり、白装束集団はまだ健在でした ”。
     上手い。座布団一枚(笑)
     福井県が23日に、河川法に基づき、月末までに白布撤去を命じる監督処分を行ったのだそうだ。
     団体側は例によって、「(上部団体の)千乃正法の会長で同施設で生活する女性の命を電磁波兵器の攻撃から守るため、外せない」などとする楽しい(?)弁明書を提出し、県側は集団側が応じない場合は、8月後半にも行政代執行による強制撤去に乗り出すとの事。
     こうゆう時は、お役人は大変だなぁと同情してしまう。
     コチラがパナウェーブ研究所のホームページ。
     http://www.panawave.gr.jp/
     コッチがパナウェーブ研究所を“研究”しているホームページ。
     http://www.geocities.co.jp/Beautycare-Venus/8964/
     http://www.geocities.co.jp/NeverLand-Homeroom/8880/
     大きなニュースとしては、フセイン元大統領の長男ウダイ氏と二男クサイ氏が死亡したとの報。
     今までも何度かそんな報道があったが本当だろうか。
     現金なもので、アメリカの株価は急上昇だとか。
     お金にキレイもキタナイも無いのだなとつくづく思う。
     
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    ◆7月24日(木)/2003年◆
     病院の処方箋を持った患者さんが来店。
     ところが、病院からFAXを送ったとの事なのに、ウチには届いていなかった。
     急いで用意しようとしたが、足りない薬剤があって問屋さんに発注した。
     患者さんには、申し訳ない。後で配達する事に。
     しかし、本当にFAX受信した形跡は無い。いったいなんなのだろう。
     機械は時として原因不明のトラブルを起す。人間が動機の不明な犯罪を犯すようなものか。(違う)
     『葉酸サプリメント』を欲しいというお客さんが来店。
     ところが、“酸”という字じゃないと言う。うう~ん?
    「酸素の酸ですよね?」と尋ねてみても、「いや、山荘の山」だと言われる。
     そんなモノは初耳だけどなぁ。
     どんな効能があると聞いてきてるのかも尋ねてみたが、「何に効くのかは知らない。友達に“ようさん”がいいよと聞いたから」との答え。
     ますます、ワケ分からん。
     そんなこんなで、しばらくトンチンカンな会話をやり取りしていたのだが、先日テレビでやっていたようだという話が出て、やっぱり『葉酸』だと確信。
     昨日、『発掘 あるある大辞典』という番組で取り上げていたのだ。
     http://www.ktv.co.jp/ARUARU/
    「またかよ(^-^;」という気分である。
     確かに葉酸は胎児の成長の助けにるので、妊婦が摂取すると良い栄養素だ。
     しかし、普通の女性が特別必要な物ではない。
     だいたい、豆類やグレープフルーツなどの果物を食べていれば必要量は摂取できる。
     よくもまぁ、毎回毎回「△△が足りない」とかいう話を持ち出してくるもんだと感心してしまう。
    「日本人の○○%の人が不足している」って言ったって、実際には一人一人で不足しているモノは違うのだから、そんなにアレもコレもと飛びつく必要もあるまいに。
     なんだか、あろひろし氏の漫画『無敵英雄エスガイヤー』を思い出してしまった。
     http://paranoia.s5.xrea.com/comics/c_esgaia.html

     異星人が造った女性型のアンドロイドが主人公の男の身の回りの世話をするのだが、彼女が作った料理は“食材から抽出した栄養素だけ”だったりする。
     つまり、皿には砂鉄のようなモノ(鉄分)、炭のようなモノ(炭水化物)、などが乗っているのだ。
     主人公が「こんなのが食えるか」と言うと、アンドロイドの方は「栄養の摂取としてはこの方が効率的です。料理の合理性が理解できません」と答える。
     ウチでもサプリメント(健康食品)は売っているが、明確な目的が無ければ、やはり日常の食事で楽しみながら栄養を取ってもらいたい。
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    ◆7月25日(金)/2003年◆
     病院から処方されている目薬が切れて次の診察予約日まで日にちがあるので、目薬だけをもらえないかという患者さんが来店。
     何度も日記で書いている事であるが、基本的にそれはできない。医師の書いた処方箋が必要だ。
     ただし、例外もある。以前に薬局で同じ薬を受け取っていて、その薬が指示薬に指定されていなければ販売が可能なのだ。調べてみると、今回の薬は売っても大丈夫な種類だった。
     ところが、値段が高い。目薬1本が約1万円である。その患者さんの保険による負担割合は2割なので病院で診察を受ければ2千円ちょっとで済む。
     その事をお話しすると患者さんも驚いて、やはり病院に行ってみるとの事。
     もちろんそれが基本なのだら、その方が良い。
     話の通じる人で良かった。たまに、「値引きしろ!」と言う人もいるので。
     マックスファクター関連のポスターを総張替え。
     小さいお店だが、割りと体力仕事となる。
     暑さでボーッとしていたのか、貼る位置を間違えてしまった。
     グアッ!!Σ( ̄□ ̄;)
     慎重に両面テープをはがして張り直し。
     ウダイとクサイが米軍の攻撃で死亡したニュースで、なぜかあまり取り上げられないのだが、クサイの14歳の息子が邸内に米軍が突入した時に銃を持って応戦し、そしてやはり射殺されたのだそうだ。
     可哀相と言うより、小泉首相の弁を借りれば「痛みに耐えてよく頑張った。感動した!!」と思ってしまった。
     例え父親が国民からも恨まれるような悪人だとしても、父親の敵を討つために、いや、かなわないまでも一矢報いるために戦いを挑んだその姿を想像すると、むしろ日本人のメンタル性に訴えかけてくるモノがあるのではないだろうか。
     おそらく戦う事を普通に教育されてきたであろうクサイの息子が育ったイラクという国と、平和教育を受けているはずなのに人を私欲のために殺す子供が育ってしまった日本を比べると、“教育”の実効性と幻想について考えられずにはいられない。
     教えた事の何割かは確実に実を結び、教えた事の何割かは結局のところ無駄になる。『ゆとり教育』が、本当に子供たちの学力低下の原因になっているのか、本当に子供たちの情操を豊かにする事ができるのか、追跡調査と冷静な分析をしなければならないだろう。
     
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    ◆7月26日(土)/2003年◆
     昨夜、寝る前に宮城県を中心に震度6弱の地震があったが、今朝も7時頃に震度6強の地震があった様子。
     ちょうど(?)奥さんと夜の営みを朝やっていたら地震の揺れに気がついたのだ。変に冷静だな。>俺
     地震直後ではテレビを点けてみても情報が集まっておらず被害状況は分からなかったが、後で観ると連日の雨と昨夜の地震で地盤が緩んでいたらしく、今度はかなり大きな被害が出た模様。死者が出ていないのが不思議なくらいだ。
     なんでも昨夜の地震の時点で自主的に避難をしていた住民が多かったそうで、それが功を奏した。
     ところが政府の方はというと、昨夜の地震の直後に政府内に対策本部を設置したものの、気象庁が今後の余震は少なくなり震度5を越える地震が起こる確率は20%以下と発表したため、午前7時に対策本部を解散した。
     その僅か13分後に、今朝の地震となったのだ。先週の長崎での土石流災害では、県からの避難命令が被害が起こってから30分後に発令されたと言う事で住民やマスコミの批判にさらされたが、「またもや」と言われかねない判断ミスだ。
     しかし、私は仕方が無いと思っている。いや、これは“あきらめ”ではなく、現実的な話としてである。
     長崎県の土石流の時には、深夜の0時過ぎに市の職員を招集、2時頃になってなんとか人員が揃い、それから情報収集にあたったという。そして、4時頃に避難命令が必要かどうかを検討しているうちに30分頃に土石流が発生し、5時頃になって県から避難命令が発令された。
     さらに気象庁の発表によると、この日の深夜の大雨の時、通例ではまず大雨注意報が発令されるが、それをすっ飛ばして大雨警報を発令していた。いかに予想外の事態が起こっていたかが分かる。同時に、何が起こるかは予想が困難だったと思われる。
     そう、少なくとも“現地にいる人間”以外には。
     今回の地震で住民が自主的に判断して避難したのは、普段から自分が住んでいる場所の危険さを認識していたからだろう。でなければ、例えば私なら知識として震度6を越える余震は滅多に起こらないと認識しているから、避難しなかっただろうと思う。
     市だの県だの国だの、いくらデータを集めたところで現地での経験を持たず、状況を目の当たりにしていなければ、なんの判断もしようがないのは、むしろ当然だ。
     長崎での悲劇では、災害対策を県に陳情していたという報道もあり県への批判が高まっているが、むしろ地元での対策を立てなかった事の方が問題だったのではないだろうか。
     マスコミの一部などは、「例え誤報になってしまってもいいから情報を出して欲しいですね」などと言うが、それで予測がはずれた時に誰も損害賠償を請求しないならそれも可能だろう。
     だが現実には、ダイオキシン問題などで騒がれたように風評被害などが出れば、損害賠償を請求したりするのである。地元の人たちは。
     こう言ってはなんだが、人間は勝手なものなのだ。
     だからおいそれとは、避難命令など出せない。国民が本当に理解して財源を用意できれば、災害などの被害予測の情報を出してはずれてしまった時に損害を賠償する制度も導入できるかもしれないが、必ず反対する者は出てくるだろう。
     押井 守監督の映画『紅い眼鏡』の宣伝で「正義を行えば、世界の半分を怒らせる」というキャッチフレーズが付いていたが、まさに世の中はそうゆうモノなのだ。
     http://www.sa.sakura.ne.jp/~straydog/oshii/akai_megane.html 
     今日は地元の医療センターがお休みで患者さんは少ないはずなので、私もお休みを取った。
     午後から、久しぶりにT姉と真昼間から飲む約束をしていて、家で軽くお昼を食べて出かけた。
     T姉と合流して、さてどこで飲もうかと訊くと「ワインが飲みたい」という事で、近くの『カプリチョーザ』に入った。
     http://www.capricciosa.com/
     私が良く言う、“味と値段のバランス”が取れていて申し分の無いイタリア料理のチェーン店である。
     パスタはカルボナーラを、ピッツァはマルゲリータをと、基本的な物にして、白ワインをボトルで注文した。ワインの名前は残念ながら失念。
     イタリア料理のお店を選んでおいてなんだが、T姉はあまり香りが強かったり辛いのは苦手なのだ。私が自分の好みで注文したら、きっと何も食べられないだろう。
     ただ、白ワインで甘口というのにはお店の人も困ったようで、いちおう軽めの物を選んでもらったのだが、ハズレでは無かった。チェーン店というのはどうしても低く見てしまうのだが、すごいねどうも。
     おかげで楽しく食事ができた。
     で、このT姉であるが、一言で言えば私に色々と悪い事を教えてくれた人である。
     という紹介でメルマガのネタにするけどいいかと尋ねたら、「肉体関係は無いって強調しといてよ」と釘を刺された。つまり、そうゆう誤解を受けやすい人なので(苦笑)
     例えばT姉が結婚する時に私はビデオカメラの撮影を頼まれて、当然のごとくお相手の男性も紹介されたのだが、結婚式に行ってみると相手の男性が別な人になっていた(笑)
     結婚前もそんな調子で、「恋愛とセックスの相性は別」・「好きな人とのセックスは幸せ、相性がいい人とのセックスは楽しい」という事を私に教授してくれたのである。
     もう少し分かりやすく言えば、何人か友達がいるとすれば、映画を一緒に観に行くのが合う友達もいれば、遊園地などのアトラクションをワイワイと楽しむのが合う友達もいる。そしたら、セックスが合う友達というのもいるワケである。
     じゃあ、いわゆるセックスだけの“セックスフレンド”かと言うとそれもちょっと違う。
     映画やなんかを楽しむ友達が困っていれば相談に乗ったり助けたりもする。
    友達としては真剣に付き合うように、セックスを楽しむ友達とも真剣に付き合うのである。
     しかし、世間一般では“性の氾濫”などと言われる現代においてもセックスは特別な意味を持たされ、なかなか理解を得られない。
     でもって、これまた当然のように浮気が旦那さんにバレて(もっともT姉にしてみれば映画を観に行ったのと同じレベル)離婚して、独身を楽しんでいる。
     しきりに、「アンタが羨ましいよ」と言われた。確かに、ウチみたいに奥さんが浮気を許してくれるというのは珍しいかもしれんが。
     T姉も、そうゆう人と出会えるといいねぇ。
     そんなT姉のもっかの悩みは、現在付き合ってる彼氏がまたも一途なタイプで浮気を許してくれそうにない事と、浮気している相手(繰り返すが、セックスの相性が良い“友達”の事)が付き合ってる彼女が鬱病らしくて友達ともども心配だという事であった。
     そんなこんなで近況を語りあっていたらボトルが1本空いてしまい、デカンタで追加した。ほとんど飲んだのは、T姉だけど。
     実は今日T姉と会う事になったのは、共通の用事があったからでもある。
     地元の会館で『松本ヒロ ソロライブ』があるのだ。
     http://www.winterdesign.net/hiropon/
     ううむ、酔っ払ったまま観に行くのか(^-^;
     カプリチョーザは料理を注文すれば紅茶のお代りが自由なので(店舗によって違うかも)、酔い醒ましに少しねばってから会場に向かった。
     松本ヒロ氏の芸を観るのは久しぶりである。
     まだコント集団『ザ・ニュースペーパー』の旗揚げに参加していた頃から観続けているが、最近はすっかりご無沙汰していた。
     http://www.dop.co.jp/
     松本氏も久しぶりに川口市で公演するのをネタに使って「また来て下さいねと言われても、その『また』は大抵2年以上先なんですよね」と言っていた。
     主催者までもネタにする毒気(なにしろ自身のホームページの名前が『ヒロポン(麻薬)である』)と、それを許せてしまう飄々としたキャラが松本氏の持ち味だ。
     そして何よりも、その裏付けとなる芸の確かさを持ってるのが強みだ。
     特にパントマイムは、腹話術師のいっこく堂の芸を観て腹話術の奥の深さを知るのと同じように、パントマイムが“壁に手をつく”とか“階段の昇り降り”だけではないという事を魅せつけてくれる。
     http://www.ikkokudou.com/
     そして、そのパントマイムと同じようにモノマネもまた、テレビのモノマネ番組で“モノマネ名人”などと持ち上げられている芸能人のモノマネなど、本業の片手間でやってる程度じゃないのと思えるくらい、質の高い芸として魅せてくれる。
     中でも松本氏はザ・ニュースペーパーで活躍していた頃から、歴代の首相のモノマネを得意としていて、今回も小泉首相のモノマネで楽しませてくれた。
    「私、小泉純一郎の改革路線は揺るぎません! 何も変わらないんですから!」
    「イラクに自衛隊を派遣する法律が成立しましたが、みなさんは心配する事はありません! 行くのは自衛隊です!」
     その他にも宗教ネタなども面白かったが、馬鹿な人が松本氏の公演に乗り込んできたりすると邪魔なので割愛。
     後半は一転して、松本氏の家族の事をネタにしながら、お祭りの思い出などをパントマイムで楽しませてくれた。
     さっきも書いたが松本氏のパントマイムは、一般的に思われている無言劇とは違う。セリフがありナレーションがあり、それらも相まってよりいっそう楽しませてくれるのだ。
     映画やビデオのような再現性が困難なだけに(たとえ録画しても、1回1回同じという事は物理的にありえない)、松本氏が生きているうちに(もしろん私も)あとどれだけ観る事ができるかが気がかりなくらいである。
     それはT姉も同じで、松本氏の一挙手一投足を見逃さないように、セリフの一つ一つを聞き逃さないように、この貴重な時間を自分の中に取り込もうと、真剣に鑑賞していた。
     ある意味、“娯楽を楽しむ”という点から言えば“邪道”かもしれないが。
     松本氏のオリジナル芸、“今日のニュース”も観れて大満足で公演終了。
     本当に“今日のニュース”の朗読に合わせて、その場でパントマイムで表現するのだ。
     しかも、その場のノリのためパントマイムとは言えないような表現も混じるので、それが大爆笑となる。
     例えば、「イラク特措法を巡って揉めましたが……」という部分では、自分の胸を揉んだりするのである。
     いわば、動きでダジャレをヤルわけで、子供も大人も分け隔てなく笑い転げていた。
     子供と大人が同じ物を観て笑うという共有体験は、どちらにとっても大切だろうと思う。
     公演が終わって場内が明るくなると、懐かしい面々も来ているので挨拶に回った。
     ホームページの作成を頼まれたり、『子どもキャンプ』への参加を打診されたりと、用事を増やしてしまった。
    「ひさしぶりぃー♪」という聞き覚えのある声に振り返ると、女子高生のAちゃんだった。そしてすかさず、目に制汗スプレーをかけられた。
     ううっ、目が痛い(/_;)
    「なにすんねん!」
    「痴漢撃退用なのぉー」
    「してないじゃん」
    「するでしょ?」
    「うっ……」
     言い負かされてどーする(苦笑)>俺
     T姉の方も懐かしい顔ぶれと談笑していて、そこから一緒に飲みに行こうという話になった模様。さっきまで飲んでたんですけど(^-^;?
     そんな訳で、私も昔一緒に『子どもキャンプ』の実行委員をやったHくんと、今年初めてその実行委員長をやる事になったというSくんと、T姉との4人で飲み屋街に繰り出した。
     Hくんが行きたいと言った落ち着いた感じの居酒屋に入ると、偶然にもSくんの中学時代の同級生の女性が働いていた。
     みんなで、「バイト代でおごってもらえないかなぁ」と初対面なのにひどい話を(笑)
     ところが言ってはみるもんで、本当に飲み代を少しサービスしてもらえる事になった。
     そのため、せっかくの美味しいお店だったのだが店名は出せない。店員の判断による値引きは場合によっては横領になるので。(チェーン店やフランチャイズの店で値引きをせまる人には良く覚えておいてもらいたい。たとえ店長でも、下手をすると横領罪に問われる事があるのだ。)……と偉そうに書いたところで、調子に乗って牛タン尽くしを注文してしまっては説得力が無い。
     まずは乾杯をしてから、私とT姉はSくんと初対面なので自己紹介。2人の結婚話をすると、大抵はすぐに打ち解けてくれる。ネタ尽くしである。
     ただし、まだ二十代のSくんには結婚という将来の夢を粉々に粉砕してしまうネタだったかもしれないが。
     そして、Sくんからは今年のキャンプの実行委員会での悩み相談などをされた。
     なんでも、各班のリーダーがとして5人の高校生がいるのだが、そのうちの4人がもともと仲良しグループで、どうしても1人が会議などでも孤立してしまい、リーダー同士をなんとか仲良くできないものかという。
     私もT姉も、その昔同じ年頃に同じような問題にぶつかった経験がある。そして、同じように悩んで右往左往したものだ。
     その経験から言えば、「ほっといていいよ」の一言なのだが、それではせっかく相談してくれたのに、なんといい加減なと思われるだろう。なので、言ってる事は同じでも、多少含蓄があるように装って、思う事を述べた。
    「あなたの隣人を愛しなさい」
     キリスト教の新約聖書に何度となく、キリストの言葉としてこの文句が出てくる。これは“隣人愛”という言葉で知っている人もいるだろう。
     良い言葉ではあるが、実際には難しい。なにしろキリスト教徒でさえ、異教徒との戦争を二千年以上も続けてるのだから、絵に描いた餅、高邁な理想論にしか過ぎない。
     しかし、こう考えたらどうだろう。
     タモリの番組ではないが、「友達の友達はみな友達だ」と。
     なにも無理に、仲良くなれない相手と仲良くなる必要など無い。自分が仲良くやれる人と親しくして、その相手がまた誰かと親しくして、その相手がまた誰かとつながっていれば良いではないか。
     身近なところで言えば親兄弟、大きなところでは国同士、お互いに「分かり合えるはず」などと勝手な妄想を抱いてると、思い通りにゆかない時に湧き上がってくる感情は“怒り”である。
     所詮は他人。「分かり合えるはずなど無い」とまず認識するべきなのだ。しかるのちに、「せめてどこかで折り合いを」と思えば良い。
     今回のキャンプの実行委員で言えば、その孤立してる子と少なくともSくんは対話ができているのだし、聞けばその子は年下の子供たちとのつながりもある様子。
     それならば、キャンプを実行するにあたって必要な事は、仲良くする事ではなくて、目的のために折り合いをつける事だ。仲良くしようなどと極めて感情に基づいたメンタルなつながりを重視すると、感情のもつれがさらに悪い方向へと進む事もありえる。
     感情ではなく理性で割り切って、自分にできる事、自分が認めてもいいと思える枠を設定しておけば、ちょっとした感情の軋轢くらいは、自分の成すべき事を割り切って行う事ができるだろう。
     そんな事を話してみた。どう判断するかは、もちろんSくん次第だが。
     0時を過ぎてお店も閉店となったので、外に出て解散しようと思ったら、なんとHくんはバイクで来ているとの事。おいおいおいおい(^-^;
     このまま帰す訳にもいかず、別なお店に入ってそこで酔いを醒まさせる事にした。
     ………つもりだったのだが、そこでも飲み始めてしまった。このやろ( ̄▽ ̄|||
     それでもさすがにHくんは飲めなくなってきたのか、お茶へと移行してホッと一安心。
     しかし、SくんとT姉は止まらず、そのあおりで私も飲み続けるハメに。
     話題の方も、好きな映画の話や下ネタな話題などになだれ込み、とうとうそのまま朝を迎えてしまった。『松本ヒロ ソロライブ』を観に行って2時間ほど休憩したとはいえ、T姉と私は12時間飲み続けた事になる。
     三十を越えて二十代に付き合うとは、ずいぶんと無茶をしたもんだ。そして、久しぶりに無茶をすると爽快感がある。単に寝不足とアルコールで、脳が麻痺してるだけだろうが。
     とっくに電車の始発も動いていて、陽も昇っており、駅前で解散。
     私は家に帰ってバタンキューであった。
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    ◆7月27日(日)/2003年◆
     奥さんが洗濯などをしている家事の音で、ウトウトしながらお昼過ぎに目覚めた。
     うう……、気分が悪い( ̄▽ ̄|||
     奥さんは呆れるとともに、小言を言っても無駄だと分かってるので静かに怒っている模様(苦笑)
     居心地悪いので、昼飯を食べてお店に出た。
     すると、近所の歯科医からの患者さんが処方箋を持ってきたようで、お母んがデータをパソコンに入力するのに四苦八苦していた。
     正月以外年中無休のウチもどうかしているが、日曜日に受診している歯科医もどうかしている。
     もちろん患者さんのためというのもあるのだろうが、仕事が趣味でもあるのではなかろうか。
     ウチのお店など、本来なら赤字を抱えてとっくに店を閉めててもおかしくないのだが、爺ちゃんがお店で仕事をしてるのが好きなので、自分の年金を使って経営しているくらいだ。 
     爺ちゃんが生きてるうちに、経営再建しておかねば(苦笑)
    『イラク復興支援特別措置法案』が成立し、野党やマスコミは一斉に非難を始めた。もちろん、前から“ポーズ”で反対してはいたけれど。
     ちなみに私は、イラク特措法を支持していたりする。
     なんと言うか、「ヤクザな友達に恩は売っとけ」みたいなものだ。
     例えば日本が軍事的な脅威に晒された時(必ずしも直接的な攻撃ではない)、国連はすぐには報復措置という事は取らないだろう。
     米・英のイラクへの攻撃も、平和的な解決を模索しているうちに結局は止める事はできなかったように。
     警察に「嫌がらせをされてるんです」とか「脅迫されてます」と相談しても、「まぁ、まずは話し合いで」と諭されて後で、もし本当に襲われたら?
     その時に頼りになるのは、警察よりもヤクザな友達なんじゃないかと私は思う。
     自衛隊がイラクに行くなど、日本を守る事と関係無いように思えるかもしれないが、後でアメリカを頼りにするつもりならスリ寄っておかなくちゃならんのだ。
     理想を持ちながらも現実的な対処をしていくのが政治家の役目だろう。
     小泉首相の事を「具体的な政策に欠ける」と批判する人たちがいるが、これほど分かりやすく、かつ具体的な話は無いと思うのだが。
     理想だけを語って自由党を吸収合併した民主党こそ、「武力に頼らず」に「国際社会と協調しながら」という具体性に欠ける事しか言っていないではないか。
     もっとも、“ヤクザな友達”は、感情で動くから次の行動が読めず、論理的に話しても通じなくて、話に積み重ねが無いうえに、人の話は聞かないし、自分が気に入らないと怒り出して、自分の正義しか認めないので、付き合っていくのも厄介なんですけどね。
     日本も、戦後に軍事力を放棄するのと同時に、外交手腕も鍛えておけば、ヤクザな友達に頼らなくても済んだのだが、そんな歴代政府の尻拭いを小泉首相にさせておいてその方法が許せないってのは、むしろ手前勝手なような気もする。
     マスコミはともかく、野党は具体的な「ヤクザな友達と手を切る方法」と「警察が頼りにならない時の防衛方法」を国会に提出すれば良かっただろうに。
     民主党と自由党なんか、政権奪取という国民にとっては“どーでもいい”具体策は立てたクセにねぇ。
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    ◆7月28日(月)/2003年◆
     孫から、銀行への入金を頼まれたというお客さんが来店。
     どこの銀行だろうかと尋ねられる。
     どこの銀行かと尋ねられても………(^-^;
     電話で頼まれたらしいので、その時にメモはしませんでしたかと訊くとメモはしたらしい。したらしいのだが、持って出るのを忘れたとの事。
     そ、それは家に戻ってメモを確かめた方が良いのではとしか答えようが無かった。
     それよりも最近は、子供や孫を装った“オレオレ詐欺”というのもあるので、そっちの方が心配になったが、一応大丈夫らしい。
     となると不思議なのは、なぜウチに尋ねに来たのかしらんσ(^◇^;)。 
     歯科医の処方箋を持った患者さんが来店。
     薬を渡す時に、蚊取り線香でも喘息になる事があるのかと相談された。
     なんでも、渦巻状で火をつける昔ながらの蚊取り線香を焚いたら、子供が喘息を起こして入院してしまったという。
     私は私で、液体の電気蚊取り線香でここ2週間以上に渡って喘息を起していたので、当然普通の蚊取り線香でも起こす事があるでしょうと答えた。
     子供を診察した医師は「珍しい」と言っていたそうだが、そんな事は無いだろうに。
     特にアレルギー性の喘息の場合は、殺虫成分が無いような物でも反応して喘息になる事があるのだから。ちょっと、その医師は認識が甘すぎるのではないだろうか。
     お母んが、子供の喘息のためには『乾布摩擦』が良いと勧めた。
     乾布摩擦をすると皮脂腺から分泌される皮脂を取り除く事で肌が清潔に保たれるのと同時に、血行が良くなり、免疫細胞が活発になる事が知られている。
     ところが、どうも乾布摩擦は冬場の寒い時期にやるものだと勘違いしていたり(寒風摩擦だと思っていた人もいた)、肌を強く擦らなければならないと思い込んでいて、肌が痛くなるので嫌だと言う人がいる。
     しかし、正しくは乾いた布、それもタオルなどよりもっと柔らかい布で軽く撫でるようにするだけで良い。
     また、この時には布を心臓の方へ心臓の方へと一方通行でやるのが望ましい。
    つまり、腕の先から腕の付け根に向かって、足の先から足の付け根に向かって、お腹から胸に向かってである。
     1人でやる時には、どうしても背中は風呂場で背中を洗うように布を一本に持ってゴシゴシと擦るようになってしまうが、できれば人にやってもらうのが良い。
    その時も腰の方から肩のところから心臓に向かって擦る。
     これを子供にやってあげると、てきめんに風邪を引きにくくなるし、喘息も完治はしないまでも、かなり軽くなる。子供の場合には、成長期に体の仕組みが大きく変わるので、その時に治る事も期待できる。
     お母んも、私が幼い頃に一時期やっていて、生後40日目から発症していた私の喘息も一時は良くなったそうである。ところが、めんどくさくなって途中でやめてしまったと言う。
     おいおいおい、頼むよ、ちゃんとやっておくれよ(^-^;;;
     ウコンが欲しいというお客さんが来店。
     ウコンそのものかを尋ねると、錠剤に加工されている物が欲しいとの事。
     しかし、この日記でも何度か書いているが、ウコンは単体で長期的に摂取を続けると、肝臓に脂肪がつきやすくなってしまう。
     ところが、ウコンの効能として肝機能の治療が謳われていたりするので、一時のブームが今も尾を引いているらしい。
     念のために、何か治療目的があるのか尋ねたら、やはり肝臓を少し患っているので治療のために飲みたいと言う。
     目的が“治療”とハッキリしているのならば、健康食品よりも、ちゃんとした医薬品の方が良いと、原沢製薬の『ネオレバルミン』を勧めた。
     ハッキリ言って宣伝なので、思い当たる方はご覧下さい。
     そのお客さんは、内容を説明するとアッサリと買ってくれた。
     30日分で6千5百円もする商品なので、本当にただ案内するつもりで勧めたのだが。
     ウコンなどは販売しているホームページを覗いてみると、「奇跡の薬草!」とか「命のウコン」とか「史上最強の健康食品」などの煽り文句が付いている。
     あれくらいブチ上げると、ウチでももっと売れるのだろうか。
     でも、ちょっと躊躇うよなぁ……。
     そう言えば、インターネットの通信販売で売り上げを上げるコツは、「嘘にならない程度に大げさな宣伝文句をつける事」とアドバイスしているサイトもあった。
     それができない辺りが、成功しない原因なのかなと小心者な自分を小1時間ほど問い詰めてみたり(苦笑) 
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  • ≪通巻13号≫
    カウンセリング過誤”は無いのか?/漢方薬の講習会『和解』/ビデオ評『ギャラクシークエスト』/子供は就職難/介護講習会『住宅改修』/災害体験の思い出/“怪傑オバサン”の怪

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    ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                      ≪通巻13号≫
    提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
    発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
    編集 : 北村俊純
    窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
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    ~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
    ※7月15日(火)……“カウンセリング過誤”は無いのか?
    ※7月16日(水)……漢方薬の講習会『和解』
    ※7月17日(木)……ビデオ評『ギャラクシークエスト』
    ※7月18日(金)……子供は就職難
    ※7月19日(土)……介護講習会『住宅改修』
    ※7月20日(日)……災害体験の思い出
    ※7月21日(月)……“怪傑オバサン”の怪
    ******************* 先週の平凡な日記 *********************
    ◆7月15日(火)/2003年◆
     病院からの処方箋を持ってくる患者さんの中には、投薬瓶や軟膏壷、注射器などの機材が必要な場合がある。
     その機材の代金には保険が効かず、実費となる。
     そしてその実費に利益をどれくらい乗せるかはお店しだい。まぁ、そんな馬鹿な利益を乗せる事は普通はしない。
     で、ウチでは基本的に仕入れ値で売っているのだが、たまたま今日、機材だけを処方箋で指示された患者さんの処方箋がFAXで入った。パソコンに入力して会計をしてみるとやけに金額が少ない。
     おかしいと思って、単価を調べてみるとビックリ。消費税分を乗せるのを忘れていた(^-^;
     問屋さんには消費税は支払っているので、伝票上の仕入れ値で売っていては、売るたびに消費税分がマイナスである。今までは薬との合計の金額が出ていたので、まったく気がつかなかった。
     このあいだは、軟膏壷を仕入れ値より安く登録していたのに気づいたが、ちょっとサービスしすぎである。
     長崎県での幼児誘拐殺人事件に関して、加害者の少年と同じ学校に通っている生徒たちへ、カウンセリングが行われているそうだ。
     池田小事件などの時にも、被害者の子供たちなどに対してカウンセリングが行われていたように、最近はよくカウンセリングの大切さが伝えられている。
     しかし疑問に思うのだが、以前はつまりそのようなカウンセリングはあまり頻繁には行われていなかった。重要視されてこなかった。
     それでも被害者、あるいは加害者たちは心の苦しみを乗り越えてきたはずだ。
     もちろん精神を病んで専門医の治療を受けたりした人もいるだろうが、基本的には自力でその苦しみに立ち向かっていたはずだ。
     だとしたら、最近のカウンセリングはいったいなんなのか。
     本当に本人のために役に立っているのか。
     実は、日本では最近になって取り組むようになったたため、カウンセリングの良い効果ばかりが喧伝されているが、すでに取り組んできていた諸外国では薬で言うところの“副作用”の研究も進んでいるそうだ。
     英国の研究チームによると、対象者にかえってそうした問題で自分が苦しむ事を予期させ、それによってさらに心理的問題を引き起こしてしまう可能性が考えられるとの報告がある。
     また、事件事故の遭遇者のうち助けが必要なのは20%止まりだという研究結果も出ているらしい。
     同様の研究は、オランダやアメリカなどでも行われているそうだ。
     思うに、「カウンセリングが必要かどうかのカウンセリング」が、まず必要なのだろう。その辺りの事は、マスコミの報道では分からないのだが、日本でも研究が進められているのだろうか。
     “医療過誤”があるのなら、“カウンセリング過誤”というのもあるような気がする。
     今後、ちゃんと検証がなされる事を望みたい。
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    ◆7月16日(水)/2003年◆
     今日は漢方薬の講習会。
     テーマは、『和解』。
     いや、示談や裁判の和解じゃなくて。
     漢方では、臓腑間、すなわち内臓間の機能調節などを正常にする事である。
     例えば熱を下げる事を普通は“下熱”と言う。
     これは、ガスコンロに火がついてる時に水をかけて消すようなものだ。
     火は消せるが、ガスコンロ本体にもダメージを与えてしまう可能性がある。
     一方、もう1つ熱を下げる方法が漢方にはある。それを“清熱”と言う。
     これは、ガスコンロの火がついてるなら元栓を閉める事で火を消すようなものだ。
     どちらが良いということは無い。状況に応じてである。
     もともと体力がある人や、あまりに熱が高くなって早く下げなければならない場合は下熱するし、ふだんから体力の無い人や急激に熱を下げる必要が無い場合は清熱して穏やかに熱を取り去るのが好ましい。
     この“下熱”と“清熱”を総称して“解熱”と言うので、口頭の場合は注意。
     そして、“和解”の1つとして“清熱”作用があるという訳である。
     和解のための“和解剤”の代表的な生薬には、『柴胡(さいこ)』がある。
     つまり、柴胡という生薬の入っている漢方薬は、和解剤として使われる事が多い。
     小柴胡湯(しょうさいことう)大柴胡湯(だいさいことう)柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)などがこれに該当する。
     やはり分かりやすい例として風邪を例にとると、風邪の初期には葛根湯(かっこんとう)麻黄湯(まおうとう)を用いて下熱に努める。ただし、この二つはさっきのガスコンロの例えとは矛盾するように思われるかもしれないが、漢方薬では熱を下げるために一度体温を上げて汗をかかせて、その冷却効果によって熱を下げる。(現代薬は、それこそさっきの例えのように直接水をぶっかけるように熱を下げるので、体には乱暴。)
     しかし、風邪も後半になってくると胃腸が弱くなっていたりして、回復力が上がらない。微熱を引きずってしまう事もある。
     そこで、柴胡桂枝湯に切り替えると、胃腸だけでなく肝臓の働きも助けて、それにより残った熱を散らして体力を回復する事ができる。
     この辺りの事は、風邪だと言うとすぐに葛根湯を処方する医師にこそ覚えておいてもらいたい。
     また、柴胡には神経を安定化させる作用もあるので、病気で不安になっている患者にとっては、さらに有効だとの事。
     唯一の欠点は、柴胡は生薬としては栽培が難しく値段が高いので、当然それが入った漢方薬も高くなる事か(^-^;
     
     そうそう、小柴胡湯は別名『三禁湯(さんきんとう)』とも呼ばれている。
     内臓疾患の治療法として“汗吐下和(かんとげわ)”というのがあるのだが、この内の“汗吐下”の治療法を使えない患者に用いるのだ。
     “汗”とは「汗をかかせて熱を下げる」こと、“吐”とは「吐かせて毒(原因)を取り去る」こと、“下”とは「排便させて毒(原因)を取りのぞく」ことである。
     つまり、これらの治療法では患者の体に負担がかかる事が懸念される時に、「和をもって癒す」訳だ。
     もっと、ぶっちゃけて言ってしまうと、どうにも適した治療法が分からない時の“最後の頼み綱”として用いる。
     そう言えば、私も最近の持病の喘息が良くならなかった時に小柴胡湯を飲んだら効果覿面であったな。
     風邪を例にばかり挙げたが、講習会では和解剤を用いる症例として『肝胃不和(かんいふわ)』などについても述べられた。
     『肝胃不和』とは、読んで字の如くで肝臓と胃の相互の働きが悪くなった状態の事である。お酒を飲みすぎると、肝臓を過労させてしまい胃を痛めてしまうのも、この症状だ。
     一般的によく飲まれている胃薬は、漢方薬の安中散(あんちゅうさん)と同じ成分が入っていたりする。消化剤などが該当する。
     ところが安中散の効能は、胃を温める事で治療するため、胃炎には向かない。
    冷たい物の飲みすぎや食べすぎで胃の働きが弱っている時に限定されなければならないのに、手軽に入手できるせいで間違って買われるケースが後を絶たない。
     では、胃炎の場合は何が良いかというと、黄連(おうれん)という生薬が入った漢方薬、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)五苓黄解(ごれいおうげ)などだ。お酒の飲みすぎによる二日酔いなどの場合は、胃炎までいかなくても胃が熱を持っている事が多いので、安中散はタブーとなる。
     以前の日記で、やはり胃薬として用いられる事の多いガスターが胃酸過多以外の症状には合わないように、胃薬は店頭で簡単に入手できるが、安易に選ばない方が良い。
     簡単な見分け方としては、温かいお湯を飲んで胃が落ち着く時は胃が冷えていて、温かいお湯を飲むと胃がむかつく時は胃が熱を持ってると判断して良いだろう。ただし、これもまたあくまで判断材料の1つに過ぎないという事を肝に銘じておいてもらいたい。
     帰りに新宿で奥さんと待ち合わせをして、映画『ターミネーター3』を観に行った。女性は1,000円で観れるので(笑)
     http://www1.t3-jp.com/

     ここから先は、ネタバレがあるのでこれから観に行く人は翌日の日記まで飛ばしてもらいたい。
     実のところ、この作品は各方面から試写会の段階で評判が悪かったので、あまり気乗りしなかった。
     だから、気持ち的には奥さんのお付き合いで、しょうもない内容だったら寝てりゃいいやと思っていた。
     それからすると、概ね満足のいく作品だった。
     予想通り、2作目を越える事はできなかったし、観ている途中も「おいおい、ちょっと待てよ」とツッコミを入れたいシーンもあったのだが、ラストでスッキリとまとめてくれたので不快感は無い。
     そして、純粋にエンターテインメント作品として観れば、映画館で観る価値はあった。
     物語はというと、サラとジョンが世界を救った時から10年後。
     すでに予告された“審判の日”は過ぎて自分の使命を果たし終えたと思ったジョンだったが、本当に“審判の日”を回避できたのか不安な日々を送っていた。
     その予感は的中して、ジョンと未来で部下となる人間たちを抹殺するために女性型ターミネーターT-Xがやって来る。
     もちろんシュワルツェネッガーが演じるT-800が、ジョンを「生かす」
    ように「命じられ」て助けに来るのだが、途中で中学時代のクラスメイトの女性ケイトと出会い、一緒に逃げる事になる。
     そして、前作で破壊したはずの人類を滅ぼすスカイネットがまだ生きている事を知り、スカイネットを破壊するために軍の施設に向かう。
     もともと3作目は予定されていなかったのだから、強引な辻褄合わせとも言える展開が続くが、前作を知らなくても理解できる範囲に収めていて、その点は上手いと思った。
     それに格闘シーンが、最近は『マトリックス』などで良く観るようなストップモーションもハイスピードなども使わずに、ちゃんと重力を感じる描き方をしていたのも好感が持てる。
     でもなぁ、最初にジョンたちが逃げ切った時にT-Xは追いかけなかったのに、何故か墓地ではジョンたちを追いかけたりと、行動に一貫性が感じられなかった。何か意図があったのかな。
     それと、ケイトがジョンの将来の妻になるという設定をより際立たせ、かつケイト自身に戦う理由を持たせるために、ケイトの婚約者がT-Xに殺されるシーンを入れていたと思うのだが、父親まで殺すなら必要なかったのではないかと思ってしまった。
     婚約者が死んだ事を知って悲しむケイトに、ジョンが「どうしようもない事もある」というような慰めの言葉をかけていたが、傍(はた)から観てると印象悪いぞ(苦笑)
     インターネットが普及した現在では、オチは薄々と分かったので“どんでん返し”という程では無かったものの、主人公ともども脱力させてくれる演出は悪くなかった。ただ、そこでいきなり決意を固められても、「大丈夫か?」と言いたくはなったが。
     観客として醒めた目で見るとそう思えるだけで、彼にとっては現実な訳だからそれでもいいのか。
     そして今回のラストからすると、今回の作品によって“ターミネーター=シュワルツェネッガー”という枷がはずれて、同じ世界の中の別なストーリーで作品が創られる事になるのではないかという気がする。
     観たいような観たくないようなσ(^◇^;)。 
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    ◆7月17日(木)/2003年◆
     お店に出てビックリ。
     今度のマックスファクターの新製品を展示する組み立て式の厚紙製の台が壊されている。
     一昨日到着して組み立てたばかりなのに。
     イタズラでもされたのかと思ったら、昨日祖父が捨てるのだと思って壊してしまったのだそうな。
     しまった~。いくら爺ちゃんが片付け魔でも、まさか新品の台を捨てようとするなんて思いもしなかった。
     新製品の発売は21日にせまってるし、もうマックスファクターから同じ台はもらえないし、これが無いと新製品を並べられないしで、お母んが寝込んでしまった( ̄▽ ̄|||
     13日に自宅を出たまま行方不明になっていた東京都稲城市の市立小学校6年生の女の子4人が無事に保護されたとのニュース。
     詳細はまだ不明だが、赤坂のウィークリーマンションに監禁されていて、1人が脱出に成功して近所の人に助けを求めた事から警察が保護したらしい。
     監禁されていた女の子たちが手錠をかけられていたというのも不気味だが、そこまではよくある話。(そうか?)
     さらに不気味なのは、仕切りのある隣の部屋で男が1人死亡していたという。
     しかも、練炭入りのビニール袋を顔に被せてあったとか。仲間が殺すにしても普通の殺し方ではない。なぜ、刃物を使って即死させなかったのか。
     子供達が無事に保護されたことから(心に傷は負っただろうが)、みんな“安心”して事件の推理を楽しめるみえて、長崎県での中学生による幼児誘拐殺人事件よりもさらに盛り上がってるのがナントモハヤ。
     せっかく世界水泳シンクロで金メダルを獲得した選手たちが話題にならず、なんだか可哀相である。
     巽さん、鈴木さん、米田さん、原田さん、藤丸さん、川島さん、渡辺さん、北尾さん、全然知らないけどお疲れ様でした。
     テレビで観ただけだけど、確かに素晴らしい演技で感動しました。
     いや、ホントに。
     友人から勧められて、ビデオで映画『ギャラクシークエスト』を観た。
     http://www.uipjapan.com/galaxyquest/

     『スタートレック』のような宇宙船が画面に現れるものの、その造りはなんともチープ。画面サイズもテレビサイズ。
     いったいなんなんだと思っていたら……。
     いや、笑った笑った。笑い通しで、お腹が痛くなった。誇張ナシに(⌒▽⌒)
     どうしてオープニングがテレビサイズだったかというと、設定がテレビドラマだったのだ。つまり、テレビで放送されていた番組のシーンが導入部なのだ。
     そして、その番組は宇宙を舞台にしたSF作品で20年前に打ち切られたものの未だに熱狂的なファンに支持されていて、その作品のファン大会で番組の出演者である主人公たちが舞台挨拶をするシーンへと変わっていくのだ。
     しかし、舞台に立つまでに主人公たちは愚痴をこぼしたり、お互いを罵ったりと険悪な雰囲気。
     例えば、主人公たちは宇宙探査局の宇宙船プロテクター号の乗組員という設定なのだが、女性隊員役のグエン・デマルコ(なんと演じてるのはシガニー・ウィーバー!)は、「インタビューされても誰も私の役の事なんて聞かないのよ! 聞かれるのは、いつもバストのサイズばっかり」と怒り、異星人役を演じているアレックス・デーンは「私は名優。リチャード三世を演じたんだぞ。……それがこのざま」と嘆くのである。
     ところが1人、艦長役のジェイソン・ネズミスだけは、嬉々として演じている。売れない役者でもある彼は、ファンにもてはやされるのが好きなのだ。それが余計に他の出演者たちの反感を買ってしまう。
     それでも、プロの役者としてファンの前に出ればみんなファンサービスをするものの、会場に来ている熱狂的なファンの中に本物の異星人が紛れ込んでいた事から物語は思わぬ方向に展開していく。
     実は、その異星人は主人公たちが出演していたテレビドラマを歴史的なドキュメンタリーだと思い込んでいて、他の異星人からの侵略の危機を救ってもらいに来たのだ。
     かくして主人公たちは異星人たちが造った、出演していたテレビドラマに出てくるプロテクター号と同じ形と能力を持った宇宙船に乗り込み、本物の宇宙戦争に巻き込まれていく事になる。
     この物語展開だけでも面白いのだが、「痒いところに手が届く」とでも言うのか、いわばテレビドラマを茶化したパロディネタも盛りだくさんで飽きる事が無い。
     どうして主人公たちが異星人の宇宙船が操縦できるのかというと、異星人の方が観ていた主人公たちが出演していたテレビドラマを元に制作していたからだし、その宇宙船の中の通路には何故か罠とも言える仕掛けが施してあって、グエンが「このシナリオライターは死ね!」などと毒づく。
     一番笑ったのは、自爆装置が作動してしまい、それを止めに行くシーンだ。
     さすがに宇宙船の内部構造を知らないジェイソンは通信機で地球にいる熱烈なファンに連絡を取り、自爆するのを阻止する方法を聞きだす。
     つまり、熱烈なファンなら番組の出演者が知らないような細かい設定を知っているという事をネタにしているワケだ。
     そして、いざ自爆装置のタイマーを停止させようとしてみても止まらない。いったい何故か!? 果たしてどうなるのか!?
     言えない言えない、もう言えない。
     もしこれから観る人がいたら、一番笑えるこのシーンは実際に観てもらいたい。確かに、あの異星人たちが造った宇宙船なら、「そーゆー仕掛け」になってるわと納得(笑)
     なんでこの映画が劇場公開時に話題にならなかったのか不思議なくらいだ。
     高い金を払って『マトリックス』なんかを観るくらいなら、この作品を観た方が断然お得である。
     『ターミネーター3』と比べても遜色ない。内容的には、比べるようなもんじゃないけど(^^ゞ
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    ◆7月18日(金)/2003年◆
     とりあえず、マックスファクターの新製品を置く台の残骸はあるので、使えそうな部分を集めて修復。
     やってはみるもんで、なんとか使えそうである。
     紙だから壊しやすいわけだが、直す材料も紙なので。
     しかし、結構頑丈な造り。よく爺ちゃん1人で壊せたなと、妙な感心。
     女の子4人が無事に保護されたニュースの続報。
     どうやら、死亡していた男性は自殺らしい。
     動機は良く分からないが、自殺するのに女の子を巻き込むなよ。
     でも、一酸化炭素中毒で自殺するのに女の子たちを道連れにしないように自分だけビニールを被ったそうだから、偉いぞ。(←誤記)
     一方、事件に巻き込まれた女の子たちのうち3人は以前にも渋谷で女性に声をかけられて掃除の手伝いをしてお金をもらっていたらしい。
     そこで今回も友達をさそってバイトでお金を稼ごうと思っていた模様。
     今回は当然のことながら犯罪の方がクローズップされていて、学校関係者なども「危ないところには近づかないように指導したい」と言うような事を発言していたが、子供たちの教育だけではなく子供達が“安心して働ける”仕組みも作っていくべきではないだろうか。
     現在、子供は自由に働く事ができない。芸能関係など、ごく限られた分野で特例として働く事が認められているばかりである。
     これは、日本自体が貧しい頃に貧しい家庭の子供が不当に労働させられる事を防ぐための措置だった。
     外国では、やはり貧しい子供たちが新聞売りや靴磨きなどをしている。現在の日本人の感覚からすると可哀相だと思えるが、しかし別な視点で見ればそうゆう子供たちは早くから商売を通じて他人との接触を学んでいるとも言える。
     一方、日本でも法的には検挙の対象にはなっていないが、自営業の家庭では子供が家の商売を手伝うという事がある。私も、幼い頃はお店の手伝いをしていた。(大抵は邪魔していたとしか思えないが)
     家の商売を手伝った子供が特別優れているなんて事は無いが、少なくとも「おべっか」は上手くなるだろう(苦笑)
     いろんなお客さんと接する事で、「世の中には変な人もいる」という事を学ぶ事ができたのは、おおいに役に立ったと私は思っている。
     そこからすると、子供たちが働ける環境を整えるのは将来の日本のためにもなるのではないだろうか。
     学校で勉強し、働いてお金を稼ぎ、余暇で遊ぶ。社会の仕組みの中で子供が育つ環境というのは理想的だと思うのだが。
     今の一般的な環境では、学校で勉強をしてお金は親からお小遣いとしてもらい、楽して得たお金で遊ぶという事になってしまう。
     お金は楽して得るものだと思ってしまえば、正規に働く先が無いのだから、いかがわしい所で楽して稼ぐという事になるのも当然の成り行きだと思う。
     行政が子供を受け入れてくれる店舗や企業を審査のうえ登録し、子供が働く事を希望している家庭で親が申請すれば親の勝手による不当な労働でないか面接のうえ調査し、子供が働き始めてから追跡調査して子供の安全を確保する。
     仕組みとしては、少し複雑になるが、子供にただ口だけで注意を促すよりは、よほど効果があるのではないだろうか。
     湿疹用のスプレー剤を求めてお客さんが来店。
     あいにくと同じ製品は扱っていなかったので、注文しましょうかと尋ねたが、無ければいいとの返答。
     薬の成分を見ると副腎皮質ホルモンが入っている。長期間使用したり、効き目が強かったりすると腎臓への悪影響もある。あまり長期間使うのは好ましくない。 
     その上、スプレータイプという事は背中など手の届かない部分の湿疹なのかもしれず、親が直接は患部を見ていない可能性もある。
     そこでもう少し、詳しく尋ねみたところ、患部は頭皮だとの事。
     しかも、オデキのような物だと言う。
     患部が頭皮ならば、やたらと広がってしまうスプレータイプより、ピンポイントで狭い範囲に塗布できるローションタイプの方が良い。
     そして、もし本当にオデキだとしたら湿疹とは使う薬が正反対だ。
     しかし、本人は痛がっていない事や、髪を染めていて地肌が赤っぽくなってるらしい。それなら、湿疹だと思って間違いないだろう。
     とりあえずそれらの事を説明すると、ローションタイプの効き目の弱い(つまり副作用の弱い)湿疹用の薬を買っていった。
     やはり、尋ねておくもんだ。
     元衆議院議員の辻元清美氏が国から秘書給与をだまし取っていた疑いで逮捕されたとのニュース。
     辻元氏も菅直人氏と同じように、市民運動家から政治家に転向したが、どうも市民運動家は脇が甘いように思える。
     特に辻元氏は「船旅を通じて国際交流を深める」とか「反戦平和を訴える」というNGO団体『ピースボート』に関わっていたが、あれだってわざわざ他所(よそ)の国に行って迷惑をかけてくる活動をしている。
     “イイコト”を掲げているから批判しにくいのをいい事に好き勝手をやっているのが余計にタチが悪い。
     それは、「正義のためには悪い事もかまわない」……と思ってるくらいならまだいいが、やってる事が全て正しいと信じている“確信犯”みたいなものである。
     ちなみに、テレビなどで「これは“確信犯”ですね」という使い方の大半は間違い。おそらく、「悪い事と知りながらやった」事を確信犯だと勘違いしてるのだと思うのだが、正しくは「正しいと“確信”してやった」人の事を“確信犯”と言う。───まぁ、どうでもいい知識だが。
     とにかく、私としては、この手の手合いは市民運動家止まりでいてもらいたい。
     妙な正義感を持った市民運動家が政治家になって国政に関わる事ほど恐ろしい事は無い。
     それこそ、近所づき合いというモノを考えずに町内会で孤立を招くように、日本を世界の孤児にしてしまいかねない危険がある。
     だいたい市民“運動家”というのがオカシイ。“運動”になった時点で、それは“市民感覚”から乖離していく事になる。その事に気がつかないのが痛々しく、そして厄介な存在と言えるだろう。
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    ◆7月19日(土)/2003年◆
     子供の患者さんの処方箋がFAXで入った。
     幼児なのに、かなりの量と種類の薬である。こんなに飲めるのかと心配になる。
     しかし、いざ親が子供を連れてきてお話を訊いてみると、なんだか薬を飲むのが好きなんだそうな(苦笑)
     いや、まぁ先日などは口を絶対に開けなくて飲ませるのに苦労しているという患者さんの親の話を訊いていたので、ホントにいろんな子がいるんだなぁと。
     私はというと、子供の頃から店にある漢方薬はほとんど飲んでいる。イヤだね、どうも。
     今日は午後から介護講習会に出席するため、お昼前にお店を出た。
     JRの駅で、堂々とタバコを咥えたまま改札口を入っていった馬鹿者がいたので注意した。
     本人はこちらの顔も見ずに(怒鳴ったのでビビッたのか?)喫煙コーナーを指で指して「向こうで吸いますから」と言い訳していたが、そこまで吸い続けるつもりとは、なんとも図々しい。
     「消してから行きなさい」と言うと、「どこで」と不貞腐れるので(小学生かお前は?)、「足で消せばいいだろう」と言ったら意外に素直にその通りにした。
     ホッ=3
     なんだか、私が死ぬとしたら喫煙を注意して返り討ちにあってという事になるんじゃなかろうか。
     もっとも、友人たちに言わせると「その前に女に刺されるだろ」だそうだが。
     私もタバコは吸うだけに、マナーを守れない喫煙者がいると迷惑この上ない。
     『健康増進法』などがドサクサ紛れに成立してしまうのも、そうゆう輩のせいだと思うと腹立たしい。
     これで腹を立ててしまったせいなのか、それとも今日はツイてないのか。
     駅を出て会場に向かう途中で、中学生くらいの野球部の自転車集団と遭遇。
     しかも、歩道を2列で走行してきた。さらに、まったく避ける気配も見せない。
     つまり、歩行者がよけて当然とでも思ってるらしい。
     で、とりあえず一列で走行できる分には空けたのだが、そのまま突っ込んできてぶつけられてしまった。
     それも、次々とぶつかっておきながら誰一人として謝りもしないで通り過ぎていく。
     しばらくは我慢していたのだが、さすがに20人くらいを越えたところで我慢ができなくなり、ガッと走行中の自転車の生徒の腕を掴んで止めた。(ヤメレ)
     どこの学校かを尋ねると地元の幸並中学校の生徒だった。
     http://www.tachi-bana.co.jp/school2.html
     とりあえず今は急いでるので、学校に苦情を入れるのは後回し。
     説教をたれるのは嫌だし面倒なので、その場で解放した。
     しかし、幸並中に限らず中高生の自転車の乗り方は、かなり問題があるように思う。
     原因として思い当たるのは、自分もそうだったが学校での指導内容だ。
     対自動車やバイクからの被害を避けるために交通ルールを守るようには教えても、対人への加害者とならないようには指導された覚えが無い。
     私は自動車の免許こそ持っていないが、原付の免許を取るときには交通法規の教本は読んだ。
     一読すると分かるが、自転車は意外なほど規制が厳しい。
     本来は車道を走らなければならないし、横断歩道は降りて渡らなければならない。
     2人乗りは当然禁止だが、2列になって走行するのも禁止されている。
    「えっ?」とも思ったが、歩行者に対して警笛(ベル)を鳴らすのも禁止である。
     よく歩道で歩行者に自転車がベルを鳴らして道を譲らせたりする光景を目にするが、2万円以下の罰金だそうで意外と重罪なのだ。
     実際には違反行為と罰則とのバランスを取るために悪質なケースでなければ取り締まらないが(2人乗りなども大抵は口頭注意のみ)、本来は違反行為をしているのだと意識しておいた方が良い。
     例えば、歩道を走っていて歩行者にぶつかった時に、運悪く相手が転倒して怪我をすれば業務上過失傷害となる。今回のように謝らずに通り過ぎてしまえば、当て逃げとして罪がさらに重くなる。
     学校でも、そろそろそうゆう事を教えておくべきではないだろうか。
     そう言えば、小学生の頃には信号は「青は進め・黄色は注意・赤は止まれ」
    と教わったが、あれだって交通法規では「黄色は止まれ。ただし、停車する事で危険がある場合は進め」というように定められている。
     これもちゃんと子供たちに教えておかないとならないのではないか。
     誰だ? 最初に「黄色は注意」なんていい加減な事を言い出したのは?
     
     介護講習会の会場には、やや遅れて到着。
     今日の講習会のテーマは、『介護保険制度における住宅改修(居宅介護支援住宅改修)』についてである。
     講師は現役の医師で、まだ介護支援の制度が出来る前から、患者さんを在宅介護できるように相談に乗り、時には患者さんの家にも出向いて家の状況を調べたりという事をしてきたそうだ。
     介護保険制度の難しい点は、医療関係者だけではなく税理士や司法書士など、財産や法律に関する専門家も連携していかなければならない事だ。
     ちょっとした申請の不備で保険給付金が受け取れなくなったりする。
     そうなると、知恵を絞っていささか裏技的な方法を用いる事も、まぁ私からはお薦めはしないが考える必要があるだろう。
     例えば、福祉用具の購入費が1年間に10万円までを限度(1割は自己負担)に給付されるとした場合、現実的には10万円などあっとい間に越えてしまう。
     しかし、年度をまたいで購入して申請すれば………。
     これ以上は言えません( ̄▽ ̄)
     住宅改修の申請は、素人にはかなり敷居が高い。
     まず、介護保険居宅介護支援住宅改修費支給申請書を用意する。これは、市町村の役所や役場に行けばもらえる。
     問題は、その他の書類だ。
     住宅改修が必要と認められる理由書。これは、担当の医師に患者さんの状態を詳しく訊いて作成しなければならない。
     工事に関わる領収書および工事内訳書。これがなかなかに曲者で、材料なども細かく調べなければならない。本当にその材料を用いて工事したのか、後でかなり厳しく調査されるので、工事を依頼する工務店と綿密な打ち合わせが必要となる。ハッキリ言って、材料費や工事費の相場など普通の人には分からないので、よほど信頼できる工務店でないと心もとない。
     改修前・改修後の状態を確認できる書類(日付入り写真・図面)。特に忘れがちなのは改修前の写真だから要注意である。これが無いと、給付を受けられなくなるか給付額を減額されてしまう。
     それから、住宅の所有者が本人でないない場合は、所有者本人の承諾書。例え家族でも、本人の持ち家でなければトラブルの元になる事から、ちゃんと手続きをしなければならない。
     そして、これらをトータルでサポートしてくれるのが介護支援専門員(ケアマネージャー)である。
     今並べてみたように、医師や工務店など専門家の間を取り持って手続きをしてくれる。しかしそれだけに、依頼するケアマネージャー選びにはより慎重さが必要となる。
     引き受けるケアマネージャーも大変だが、患者さんの方も神経が磨り減る事このうえない。世の中善人ばかりではないから、いたしかたないところなのだが。
     ちなみに、上限額が20万円(1割は自己負担)の場合、給付されるのは1回限りとなる。もし工事費が安く済んでも、残金で他の改修も行うという事はできない。つまり、最初に詰め込めるだけ詰め込んで計画を立てた方が良い。
     できるだけ予算は低く抑えたいという国の方針は分かるが、もう少しフレキシブルでないと、限度額ギリギリまで申請する人が多くて逆に困るのではないだろうか。
     特に、リハビリ目的の在宅介護の場合は、なんでもかんでもバリアフリーにてしまうのは好ましくない。
     下肢の運動機能が衰えているからと家中の段差を改修してしまっては、脚の上げ下げをする機会が無くなってしまう。
     逆にリハビリに励んでも残念ながら、より身体機能が衰えてしまう事もありえる。その際には前回の残金が使えた方が良いはずだ。
     今後も制度の見直しが行われるはずなので、一般の人も積極的に意見を行政に出してもらいたい。誰のではなく、自分が必要とする時があるかもしれないのだから。
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    ◆7月20日(日)/2003年◆
     今日はSEのコンベンションである。
     http://www.snake-eyes.gr.jp/
     奥さんから解放されるので嬉しい(笑)
     しかし、体調はいまひとつ。昨日体が冷えて喘息が出てしまい寝不足なのだ。
     う~む、油断した。
     会場近くの駅で参加者を出迎えると、初参加の人もいて人数が予想より多かった。もしかすると、会場の方も人が多いのではないかと心配になる。
     しかし、会場に着いてみるとトータルの参加人数は経費ギリギリだった。
     まぁ今年は、イタイ参加者を締め出してマナー向上を目指してるので、あまり気にしない。
     むしろ問題は私。
     寝不足で頭がクラクラしていたのか、開会式の司会で何度かトチッてしまった。あうあう(>_<)
     元役員のS氏が久しぶりに参加。どのくらい久しぶりかというと、顔を忘れるくらい(苦笑)
     そんな訳で、コンベンションが終わってから会場の近くの居酒屋で打ち上げをしたのだが、参加者のマナーが悪くなっている事にS氏も困惑した模様。
     家に帰ると、九州地方での土石流災害のニュースをやっていた。
     昨日の夜に、特急が脱線転覆した事故のニュースをやっていたが、まさかそれが前哨戦だったとは。
     私の住んでいる所は、滅多に水害というものは起こらないが、子供の頃に旅行先で体験した事はある。
     河口湖の近くの旅館に泊まっていたのだが台風が上陸して、夜中の3時に館内放送で緊急避難命令が出たことを知らされ、タクシーで避難所へと向かった。
     その時にはすでに橋の上を川が流れている状態で、タクシーは小船のように川の水を掻き分けて進んだ。今考えると、よく流されなかったものだ。
     そして公民館で夜を明かして、帰ろうと外にでたところ公民館から2~3軒隣の家が流されていて街の中を川が流れていた。その光景は目に焼きついて今も忘れられない。
     帰る時の電車はものすごい混み様だったが、いつまで動いてるか分からないというお母んの判断でスシ詰めになって帰ってきた。
     家に着いてからテレビのニュースを見ると、帰りに乗った電車が通過した後に土砂崩れがあったとかで不通になっており、泊まっていた旅館が水没している映像が流れた。まさに危機一髪だったようだ。
     しかしそんな体験も、祖母には「あら、楽しかったわねぇ」と言われ、無事に帰ってきた後となっては、いい思い出である。
     今回の被害者の1人でも多くの無事を祈る。
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    ◆7月21日(月)/2003年◆
     ネットで毎日新聞のコラムを読んだ。
     ちょっと長いが引用しよう。
    「東京の閑静な住宅街で、塾帰りの小学生男児がいわゆる社会の窓を開けて歩いていた。すれ違いざま気付いた松田妙子さんが注意すると、思いがけぬ言葉が返ってきた。「この助平ババア!」▲今から21年前のこと。目がくらむようなショックを受けたのに、憤慨、失望しただけで済ませなかったのが、75歳の今も生涯学習開発財団理事長などを務める“怪傑オバサン”の面目躍如たるところだ。子供が変だ、と直感して、住環境が子供の成長に与える影響の研究を始め、住宅の社会史としてまとめて71歳の時、東大から工学博士号を取得した▲子供部屋は「文明の凶器」、が研究から得た結論の一つ。個室化で家族のコミュニケーションが損なわれ、子供は利己主義に陥る。密室が非行の温床にもなる。凶悪犯罪で補導された非行少年700人の生活環境を調べたら、ほぼ全員が自室を持ち、50人に1人は自室に冷蔵庫まで備えていたので驚いたという▲状況はその後悪化はしても好転はしていない。「子供部屋ができたせいで、しつけが満足にできないのが子供による犯罪多発の遠因」と松田さんは指摘、マイホームブームや持ち家政策が裏目に出た、と語る。とくに問題視するのは、玄関から居間を通らず子供部屋に直行できる住宅構造だ▲確かに、神戸の連続児童殺傷事件のように親の目の届かぬ子供部屋で残忍な行為にふけったり、犯行計画が練られたりしたケースは少なくない。新潟の女性監禁事件などは、狭い部屋を何人もで使っていた時代には想像もできなかった犯罪だ▲子供が親からどんどん遠ざかるように感じるのは、理解に苦しむ事件が相次ぐせいなのか。夏休みには親子が川の字になって寝て、個室の功罪を語らう機会も見つけたい。」
     ふぅ……それほど長い文章ではないが、読むのに疲れてしまった。
     言っちゃ悪いが、この“怪傑オバサン”がボケていない事を切に願う。
     いったいどんな研究をしていたら、こんな強引な結果が導けるのか。
     補導された非行少年700人のほぼ全員が自室を持ってると言うが、じゃあ逆に自室を持っている子供の何割が補導されるほどの非行を行ったかのデータを示していない。
     ようは普及率のことをまったく考えていないのだ。普及率が高まれば、犯罪者がソレを持っていたとしてもなんの不思議も無い。普及した中で犯罪にどれだけ使われたのかが問題のはずだ。
     例えばインターネットや携帯電話を利用した犯罪件数が増えていると言われているが、利用者の増え方と比べれば単に正比例している事が分かるはずだ。それは、ある意味正常な事だ。
     もし、普及率に対して犯罪利用が急上昇しているのであれば何か別の要素を疑うべきだし、普及率に対して犯罪利用が少ないのであれば何か犯罪を防ぐ手立てがあるのかもしれないと、さらに調査するべきだと思うが今のところ、そんなデータは出ていない。
     だいたい「子供による犯罪多発の遠因」と自身が述べているように、遠因でしかない。普通、遠因よりももっと大事なところに目を向けるんじゃないのかという素朴な疑問が浮かぶ。
     それでいて特に問題視しているのが、「玄関から居間を通らず子供部屋に直行できる住宅構造」と言うのだから、何をトンチンカンなと思わずにいられない。生活スタイルの事を忘れている。
     現代では両親が共働きというのも珍しくない。いくら子供部屋に行くのに居間を通る構造だったって、子供の方が先に帰ってきていれば同じ事である。
     逆に子供が塾にしろ夜遊びにしろ遅く帰ってくれば、親が先に寝室で寝てる事もある。居間で子供が帰ってくるのを待っていたとても、それで良い親子関係を保てる訳でもない。
    「夏休みには親子が川の字になって寝て」と文を結んだのは記者だが、それこそそんなモノは一時の親の勝手な満足でしかないだろう。
     私の実家はとりあえず居間の前を通るが、私も弟も個室があってあまり親とのコミュ二ケーションが取れていたとは言えない。
     しかし、である。
     ドアの前には、よくお母んのメモが張ってあったりした。オヤツの事や、出かける予定の事、時には私が好きそうなテレビ番組があるよと書いてあった事なども。
     興味のありそうな新聞の切り抜きや雑誌の切り抜きなどが置かれてる事もあった。
     私が言うのもなんだが、上手い距離の取り方だなぁと思う。
     顔さえ合わせていれば分かり合えるとか、親の気持ちは子供に伝わるなんていうのは幻想に過ぎない。
     なんとか子供事を理解しようとなんていうのは自分が育てたという驕(おご)りに過ぎない。
     分かり合えないもんは分かり合えないのだ。分かり合おうとして自分の気持ちだけ押し付けて勝手に失望して勝手に怒られては、子供の方だってたまったもんじゃない。
     分かり合おうとするよりも、距離を測ってゆく事の方が大事に思える。
     このコラムを読んで、勘違いした親が子供との距離を測ることを怠って、ますます離れてしまわないといいのだが。
     連休最終日で、だ~れも来ないので、ついついネットニュースを読み込んでしまった。
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  • ≪通巻12号≫
    思い込みに気をつけましょう/少年犯罪を防ぐ方法(案)/水虫と湿疹の違いに注意!!/医療過誤のニュース/政治家と政治家崩れと政治家以前/どうでもいい患者と助けたい患者/薬のパッケージは取っておきましょう

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    ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                   ≪通巻12号≫
    提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
    発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
    編集 : 北村俊純
    窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
    ※7月8日(火)……思い込みに気をつけましょう
    ※7月9日(水)……少年犯罪を防ぐ方法(案)
    ※7月10日(木)……水虫と湿疹の違いに注意!!
    ※7月11日(金)……医療過誤のニュース
    ※7月12日(土)……政治家と政治家崩れと政治家以前
    ※7月13日(日)……どうでもいい患者と助けたい患者
    ※7月14日(月)……薬のパッケージは取っておきましょう
    ******************* 先週の平凡な日記 *********************
    ◆7月8日(火)/2003年◆
    「ニガウリの漢方薬を下さい」というお客さんさんが来店。
     http://hiro-kullervo.hp.infoseek.co.jp/nigauri.html
     そもそもニガウリを原料にした漢方薬など無い。
     詳しく話を訊いてみると、誰だかに「お茶にして飲むと良い」と言われ、ウチは漢方薬を扱っているからあるだろうと教えられたらしい。
     誰だよ(^-^;
     テレビか雑誌で取り上げたりしたのだろうか。
     問屋さんに問い合わせてみたら、ニガウリのお茶という物は扱ってないとの事。
     お客さんには、取り扱っていないと言う事と、お客さんの体質をもう少し詳しく尋ねて、ニガウリは体に合わないだろうという事を説明した。
     アロエがブームになった時もそうだが、テレビや雑誌などでは効能は説明しても、合わない人がいるという事は説明しないか、サラッと流してしまうようだ。
     アロエは確かに胃腸障害に効果があるとされているが、同時に体を冷やすため冷え性の人は良くない。同じくニガウリも体を冷やすので、痩せ型の人は避けておいた方が良いだろう。
     今回のお客さんは、血行不良に効果があるという事でニガウリを求めに来たようなので、血流計で測定する事を勧めてみた。
     すると、血行不良どころか“血液過剰タイプ”という測定結果が出た。
     そのデータを見せて、お客さん自身にも納得していただけた模様。
     
     長崎市の幼児誘拐殺人事件で、犯人逮捕のニュース。
     以前から噂はあったが、中学1年生だった。
     マスコミは狂喜乱舞……してるように私には見えるのだが、いささかヒステリーぎみに報道。
     報道番組の司会者もコメンテーターも興奮気味で、冷静な判断力を失ってるように思える。
     酒鬼薔薇事件のように、まるで台本でもあるかのように(進行表くらいの台本はあるのだろうが)、「最近は凶悪犯罪が低年齢化している」とか「社会の責任」とか「ゲームやビデオの影響だろう」と、お決まりの“セリフ”を並べ立てるのには呆れるばかりだ。
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    ◆7月9日(水)/2003年◆
     初めての患者さんの薬が、ことごとくウチで初めて扱う薬だったため問屋さんに注文を出した。
     出してビックリ、5万円以上(@_@;)
     患者さんの負担は3割だから、残りの7割は来月に保険申請して、ウチに入ってくるのはさらにその翌月。
     うう、後で必ず支払われると分かっていても、それまでは立て替えておかねばならず痛い。
     患者さんの方には、薬が揃っていないため明日受け渡しとなってしまい申し訳ない。
     しかし、デッドストック(死蔵)になるのは怖いので、次回の分を予め仕入れておくのは避けたいところである。
     次回、急な連絡で配達してもらえるか問屋さんに相談しておこう。
     市内の医療センターから、主に咳止めとして使うメジコン散という薬の使用をやめてアスベリン散という薬に全面的に移行するとの連絡がFAXで入った。
     ゲゲッ! 在庫いっぱいあるよ( ̄▽ ̄|||
     医療センターで全面的に移行すると言う事は、市内の他の薬局も在庫を抱えてしまうだろうから、譲る事も出来ない。
     問屋さんも市内での売り先が無くなる訳だから、引き取ってくれるかなぁ。
     お母んには、「アンタが残りを飲めば?」と言われた。
     そりゃ飲んでもいいけどさぁ、それって私に仕入れ値で買えと(苦笑)?
     昨日に引き続き、報道番組では長崎市の幼児誘拐殺人事件で、まるで台本通りに棒読みしてるとしか思えない事ばかり、司会者もコメンテーターも発言している。
     子供の活字離れが叫ばれて久しいが、大人も相当に活字離れが進んでるのではないか?
     図書館などに行って昔の新聞を閲覧してみれば分かるが、子供による凶悪犯罪は昔からある。古い記録によれば、明治時代にだってあった。
     その動機も貧困などの分かりやすい理由ばかりではない。当時から、動機の分からない少年犯罪はあったのだ。
     人口が増えて、それを伝える情報インフラが整った事を考慮すれば、事件そのものには驚くとしても、「以前は無かった」などと衝撃を受けるのは、報道に携わる人間としてはどうか。
     社会の責任と言うのも、ずいぶんと曖昧な話だ。
     普通、曖昧なものを原因と定めるというのは、責任転嫁と言うと思うのだが。
     そもそも、「社会とは健全である」という前提が無ければ、この論は説得力を持たない。
     しかし、清廉潔白な人は現実にはいない事は認めざるをえないのではないか。いたとしても、極めて少数ではないのか。
    「まったく罪の無い者から、彼女に石をぶつけなさい」
     イエス=キリストのエピソードで、罪を犯して村人たちにリンチを加えられようとしてる女性を庇った時にキリストは、こんな事を言って村人たちを諌(いさ)めたと伝えられている。
     つまり、社会とは正邪の絶妙なバランスの上に成り立っているのだ。
    「学校の教育が」とか「家庭の躾が」とか「社会の環境が」というのは、子供を育てる上では重要だろうが、こと犯罪を未然に防ぐという事においては、あまり影響力を持たないと考える方が自然だろう。
     具体的には、犯罪を防ぐためには私はもっと子供によって個別に対応しなければならないのではないかと考えている。
     容疑者の少年が通っていた学校の校長や、地域の教育委員会の委員長が、これまた用意された台本を読み上げているかのように、「命の大切さを教えていかなければならない」というようなコメントを出していたが、そんな考えではいつまでたっても犯罪を防ぐ事など叶わないのではないか。
    「なぜ人を殺してはいけないのか」という質問に大人は的確に答えることが出来ないというのが一頃話題になったが、全ての子供に情に訴えて命の大切さを教えたところで、それで納得するのは情にもろい子供だけだろう。
     今回報じられている容疑者の少年は、学校の成績が良く頭が良かったらしい。
     だとしたらむしろ、情で教えるより理屈で教えた方が理解するのではないだろうか。
     良い悪いではなく犯罪の“リスク”を教えるのだ。
     例えば、私は小学生の頃に六法全書や刑法、判例集を図書館で調べた事がある。
     当時、地元の中学校は丸坊主と決められていて、なんとか入学した後に抵抗する法的な根拠はないかと思ったのだ。
     今、手元に資料が無いので、どの本だったかは忘れだが、無免許で頭髪を切るのは“傷害罪”になるという記述を見つけ、喜んでそれをメモした。
     しかし、それだけでは安心できない。当時の新聞では、各地で頭髪や制服の規則に抵抗している中学生の記事が載っていたが、どれも大変な労力と忍耐を必要とする内容が書かれていたからだ。
     そこで、地元の中学校に通わないで済む方法も調べた。その結果、私立の中学校ならば制服はあるが、頭髪には厳しくない学校がある事を知って親に受験をしたいと頼み込んだ。
     その頃の私の成績は下の下だったので親は本気にしなかったものの、だったら塾へ行きなさいという事で、猛烈に勉強を始めて、そんなにレベルは高くはないけれどなんとか合格して私立中学に入学する事ができた。
     小学生というのは、それくらいの事は考えているのだ。
     こと殺人という事に関して言えば、人を殺そうと思った事だってある。あるクラスメイトから執拗にイジメを受けていて、これは殺さなきゃ終わらないと思ってナイフも用意して殺しに向かった。
     しかし、ここで法律の本を調べていた事が役に立った。
     “リスク”の事を考えたのだ。
     なんとか証拠隠滅を図ったとしても、時効が成立する15年以上も隠し通す事が出来るのか、もしバレたら今の生活を失うことになる。
     そうなれば、好きな漫画を読む事も、テレビを観る事も出来なくなってしまう。(←この辺が子供)
     結局、こんなイジメをするような幼い相手(同い年だ馬鹿者>俺)を殺して、よけい不自由な暮らしをしなければならないのは割に合わないと悟って思いとどまった。
     ある意味、道徳ではなく自分のために殺人をやめたのだ。
     人の命の大切さを教えていくのは基本的な教育として必要な事に異論は無いが、殺人事件を起さないようにというのはある意味“目的”が別なのだから、そのためには別な方面からもアプローチしていかなければならないと思う。
     現在の教育論では、子供をあなどってるとしか思えない。
     故マルセ太郎(芸人)は、子供のマネを得意芸の1つとしていたが、彼はよく「大人ってやつぁ、まるで生まれた時から大人だったような顔をしてやがる」と言っていたのを思い出した。
     ちなみに、イジメられた件はその後どうなったかと言うと、怪我をされられた時に自分で病院に行って診断書を書いてもらい、相手の親に手紙を書いて同封して送ったら校長先生が飛んで来た。
     なぜ相手の親じゃなくて、校長先生が飛んで来たのかは今でも謎。
     ところで、容疑者の少年はゲームも好きだったようだが、『三国志』も好きだったとか。
     なのにコメンテーターは、「ゲームやビデオの影響もあるんでしょうね」とコメントしていた。
     おいおい、自分が出演していて、ついさっき放送していたVTRを観ていないのか? 居眠りでもしていたのか? 『三国志』が好きだったという証言は無視するのか?
     どうして、「『三国志』は人殺しのシーンが多いから子供の教育には良くない」ってコメントしないんだ?
     やっぱり、台本には書かれてない事は言っちゃいけないのか、言えないのか。
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    ◆7月10日(木)/2003年◆
     小柴胡湯(しょうさいことう)を飲んだら、喘息が落ち着いて久しぶりにぐっすり眠れた。
     う~む、小柴胡湯の存在を見落としていたとは。
     小柴胡湯は主に胃腸障害や肝機能障害の治療に使うのだが、小児喘息の治療にも使う事をすっかり忘れていた。
     小児喘息の治療で使う場合の条件として、「体力が中程度」という但し書きがあり、もともと虚弱体質の私は今まで使った事が無かった。
     しかし、良く考えてみれば虚弱体質とはいえ、成人するに従って体力はついてきていた訳だし、ここのところも特別体力を失っていた訳ではないのだから、当然候補に入れておくべきだった。
     これでは、風邪と言ったら葛根湯ばかりを出す医者の事を笑えない。
     私も、またまだ修行が足りないようで。
     水虫の薬を求めて患者さんが来店。
     やはりこの季節は水虫に悩む患者さんが多くなる。
     しかし、簡単に薬を売る訳にはいかない。
     と言うのも、意外と水虫ではなくて湿疹などの人が多いからだ。
    「足が痒くなると水虫」という先入観があるのだろうが、“角化性湿疹”と見分けるのは素人では難しい。
     赤く腫れもせず、白く皮膚が変色していたりするのだが、硬い靴を履いていたりするとできやすい。
     もし湿疹なのに間違えて水虫の薬などを塗ったらそれこそ大変である。
     皮膚が荒れて、もっと痒くなってしまう。
     今までも水虫ができていたというのでなければ、水虫の薬を買うのはちょっと待った方が良い。
     理想を言えば、面倒臭くても一度は病院に行って検査をしてもらい、水虫の原因となる菌が患部にいる事を確認するべきだ。
     せめて、薬局で患部を見せるくらいの事はしてもらいたい。
     中には、「水虫の薬をくれ!」と強い口調で言ってくる患者さんもいるが、その勢いで店員が萎縮してしまうと、そのまま水虫の薬を売ってしまう事もあるかもしれない。それで後で、「薬が効かなかった」なんて怒鳴り込まれても、お店の方が困ってしまうだろう。
     今回の患者さんは話をちゃんと聞いてくれる人で、患部も見せてもらったところ、どうも水虫ではないようだ。
     靴擦れのようになったところが湿気でふやけてかぶれているように思えたので、湿疹の塗り薬を勧めた。
     ただし、水虫と湿疹の区別は見た目では慣れていても見誤る事が多い。
     そして、薬局では“診察”はできない。あくまで“感想”を述べてアドバイスした上で、薬を患者さんに“選んでもらう”事になる。
     だからやっぱり、病院での検査を一度は受けてもらいたい。
     水虫は細菌感染なのだから、薬が簡単に手に入ると思って手軽に治そうとすると痛い目に合う危険があるのだから。
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    ◆7月11日(金)/2003年◆
     久しぶりの快晴。
     気持ちいいけど、暑い(^-^;;;
     情報番組で、医療過誤に取り組んでいる八尾総合病院の事をやっていた。
     医療機関のネットワーク作りや患者自身の“自己管理カルテ”の導入、医師や弁護士らで作る医療事故調査会の世話人など、評価すべき点は多い。
     しかし、肝心の自分の所の病院で起きた医療過誤に関してはほっかむりをしているのはどうゆう事か。
     被害者の遺族の弁によれば、理事長である森功氏は一度しか遺族と会っていないという。
     そのためか、遺族は病院との和解には応じたが、刑事告訴は取り下げていない。
     番組のインタビューに答えて、森氏は「医療はチームで行うのだから個別責任を問うのは医療現場になじまない。」と主張していた。
     確かにシステムの問題に起因する事故(例えば過重労働を病院側が強いていたなど)ならその通りだが、個人の見落としややるべき事をしなかった事によるミスは、やはり個人の責任も問われるべきだろう。
     「事故を起すのが人間だから」と言うのは、言い訳にはなっても責任を問われない理由には相応しくないのではないか。
     番組の司会者は、「よくテレビのインタビューに応じてくれました」とか「普通は裁判で係争中なのを理由に断られるものなんですが」と言って、やたら森氏を持ち上げていたが、それはちょっと勘違いしてるように思える。
     自分の主張が言える、つまり利益のあるテレビのインタビューには答えるが、なんの利益にもならない遺族との面談には応じないという事にしか、私には思えない。
     こう暑いと人通りも少なく、患者さんもお客さんも来ない。
     夕方になってからに期待しよう。
     
     長崎市の幼児誘拐殺人事件に関して、英国タイムズ紙では、監視カメラが犯行をとらえていた点やあいまいな動機などを日本の事件との共通点としてあげたうえで、「統計上、日本では少年犯罪が急増しているわけではない。メディアが犯罪への恐怖をあおっている」と指摘しているそうな。冷静な分析に感心。
     一方、作家の五木寛之氏は、「日本人は命の重さを見失っている。そこから他人の命を損ねる凶悪事件が続発する」と言っているらしい。さらに、日本で毎年3万人超の自殺者が出ていることにも触れ、「日本は心・魂の危機。今はまさに有事」とも語ったとか。
     先日の日記でも書いたが、命の大切さを訴えるだけでは凶悪犯罪は減らないと私は思う。犯罪を“起さない”ことで得られるごく個人的な利得と、“起す”事で負うリスクの事をもっと認識させるべきだろう。
     瀬戸内寂聴氏も、北九州市で行った講演会の中で、「長生きしたせいで悲しい事件を知ってしまった。こんな事件は昔はなかった。今の時代、目に見えるものしか信じなくなっており、目に見えないものへの畏敬の心を取り戻さなければならない」などと語ったらしいが、それもどうか。
     子供による凶悪犯罪は昔からあったのは図書館などで昔の新聞記事を見てみれば分かる。情報の流通が良くなったから広く知れ渡るようになっただけだと私は思うのだが。
     それと、昔は目に見えないものへの畏怖は確かにあったとは思うが、命が大切にされていたかと言えばそんな事は無い。人権という概念が希薄だった昔の方が、酷かっただろう。
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    ◆7月12日(土)/2003年◆
     今日は仕事の方はお休みをもらって、『子ども劇場おやこ劇場埼玉センター』の事務所に出向いた。
     http://www.kognet.com
     パソコンが故障したとかで、その修理を頼まれたのだ。
     一応、メーカーにも問い合わせたのだが問題は解消されなかったとか。
     仮にも専門のサポートセンターでも手に負えなかった事を素人の私にどうしろと(^-^;?
     ところがやってみるもので、適当にいじっていたら(本当に)直ってしまった。
     適当にやった事は黙っておこう(苦笑)
     
     直す作業をしながら(本当は適当)、事務局員のKさんと埼玉県の知事選の話などをした。
     溺愛していたと伝えられている娘の桃子氏が政治資金規正法違反(虚偽記載)の疑いで逮捕され、土屋知事がその資金管理団体の代表者でもあったため、引責辞任したのだ。(辞表には個人的な理由で辞職する旨が書いてあったらしい。)
     となると、知事選挙が来月には行われるはずである。
     解散総選挙が秋にもあると噂されているから、この知事選が各政党の前哨戦となる可能性がある。
     K氏は、なんとか市民派の人を送り出したいと言っていたが、それがいわゆる市民運動家であるのなら私は反対だ。
     政治家が職業であるのなら、やはりプロである事が望ましい。いくら市民のためにと言っても政治的手法が不得手な人では、何もできずに議会に職を追われてしまう。
     大統領ともいえる知事とは政治的立場が違うが、市民運動家あがりの政治家でダメな例としては菅直人氏だろう。
     厚生大臣の時に薬害エイズ事件の解決に尽力した事は評価するが、その後の体たらくぶりを見ると、やはりプロの政治家にはなれないのだなぁと思う。
     小泉首相などが守旧派からも急進派からも叩かれているのは、理想を掲げつつ旧来の政治手法も使っていて、双方からやっかまれてるからに他ならない。
     小泉首相がどこまで行けるかは分からないが、菅氏は揚げ足取りするよりもまず小泉首相から学ぶべきではないのか。
     政治的手法だけを使って市民の事を考えられないような輩は政治家というより政治家崩れだが、崩れる前に政治家として立てないのだから情けない。
     さて、埼玉知事選には誰が出るのか。そして誰を選ぼうか。
     またぞろ無党派などという実態の無いものがクローズアップされたりすると、選挙が歪んでしまうのではないかと心配になる。
     家に帰って報道番組を観ていたら、合角(がっかく)ダムの建設によってできた人造湖に『桃湖』という名前が付けられていて、これは桃子氏が埼玉県の公共事業にも影響力を持っていた証拠だと取り上げていた。
     おいおいおいおい。あのダムの名前は住民投票で選ばれたんだぞ。
     確か次点が『片栗湖』(近くに片栗の群生地がある)だったはず。
     『桃湖』という命名の由来は、「桃源郷のようないい場所になりますように」という願いが込められているそうだ。
     まだインターネットが普及していなかった頃ならともかく、今はちょっと調べればこの程度の事は視聴者でも分かってしまう。
     番組のスタッフが調べなかったとすればプロとして無能だし、知っていながら都合のいいように放送したのなら不誠実だ。
     どっちなんです、TBSさん?
     http://www.tbs.co.jp/
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    ◆7月13日(日)/2003年◆
     寝つきが悪いという患者さんが来店。
     寝るには寝るのだが、何度も目を覚ましてしまうという。
     胃を悪くしているようなので、それで神経が昂ぶってしまっているのだろうと推測。
     漢方薬の半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)を勧めてみたが、粉薬は飲めないとの事。
     代わってサトウ製薬の『サトウバレリアン』(健康食品・錠剤)を勧めた。西洋カノコ草エキスが入っていて、習慣性も無いので安心して服用できる。
     しかし、値段が\2,950だという事を告げると、「高い!効くかどうかも分からないのに、そんなの払えるか!」と言われた。
     確かにその通り。薬というのは、ぶっちゃけて言えば効くかどうかは分からない。
     その通りではあるが、1瓶90粒で1日3粒の服用だから1日100円の計算である。タバコの匂いがしていたから、タバコの方をしばらくやめれば良い。
     そもそも、胃が悪いのだってタバコで消化力が衰えているからだろう。
     娯楽に金をかけて体を労(いた)わらないのであれば、それも1つの生き方だからとやかく言うつもりは無いが。
     加えて、「そんな高いの飲むくらいだったら起きてるよ!」とまで言われた。
     ご立派( ̄▽ ̄)
     雨の中、患者さんが来店。
     このあいだいらした時には、関節炎の漢方薬として麻杏よく甘湯(まきょうよくかんとう)を出していて、そちらの方は回復して良好との事。
     今回は、喘息についての相談。
     渡してあった漢方薬の一覧表を示して、喘息に効く漢方薬を尋ねられた。
     その一覧表を見ると、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)麦門冬湯(ばくもんどうとう)に赤ペンで印を付けてある。
     自分で症状と照らし合わせて選んだのだろうが、良い選択と言えるだろう。
     そのうえ、決め打ちで買うのではなく、ちゃんと確認をしている点も感心。
     こうゆう患者さんだと、こちらも自然に親身になれる。
     しかも、喘息の原因となったのが趣味の漆工芸だそうで、やむなくやめたそうだ。世の中には、病気になってもタバコをやめない人もいるのに。
     患者さんを差別するのは倫理的には問題があるが、薬局の店員は自動販売機ではない。やはり、病気を治そうと真剣に考え、そしてちゃんと学ぼうとする人の方に惚れ込む。
     症状を確認したところ、今回は半夏厚朴湯が合いそうなので、それを勧めた。もし咳込みが酷くなるようだったら、麦門冬湯に切り替える事も申し添えた。
     夜は商店街の会合に出席。
     お母んは薬剤師会の集まりで、どこだかの高級ホテルで豪華なディナーである。うう、そっちの方がいいなぁ……(;_;)
     商店街の会合に出席するのは初めて。
     しかも性質(タチ)の悪い事に、私は相手を覚えてないのに、向こうは子供の頃から私を知っているのである。
     た~す~け~て~。・゜゜⌒(TOT)⌒゜゜・。
     すでにみなさん、すっかり出来あがっていて、勧められるままにビールを次から次へと注がれる。しかも、ドライビールを。
     ドライビールの不味さに心身ともに疲れ果ててしまった。
     唯一の救いは、豆腐屋さんの手作りの胡麻豆腐と素うどん。これは、美味しくてドライビールで不幸になった舌をホッと一息つかせてもらえた。
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    ◆7月14日(月)/2003年◆
     昨日のお酒で喘息がぶり返してしまった。
     やっと治まったのに~(>_<)
     鼻風邪の漢方薬をという事で患者さんが来店。
     以前にもウチで買って効いたので同じ物をと言われる。
     大変ありがたい言葉なのだが、肝心の漢方薬の種類については覚えていない様子。
     確かに漢方薬の名前は難しいので番号をふってあるのだが、番号も覚えていない。袋も捨ててしまい、分からないらしい。
     そこで、症状を伺って合う物をと思ったのだが、前と同じ物が欲しいと言う。
     気持ちは分かるが、そもそも薬は「以前も効いたから」というのはあまり当てにならない。症状が同じでも、原因や現在の体質が同じ状態だとは限らないからだ。
     一応、患者さんの薬歴簿は作っているが、薬歴簿を作りましょうと勧めても、その時は急いでいるのかなんなのか断られる事がある。で、断る人に限って以前に服用した漢方薬を忘れてくれる(^-^;
     逆に薬歴簿を作って欲しいという人は、自分でメモを取っていたり、服用した漢方薬の袋を取っておいて持参してきたりして、薬歴簿をつけておく必要が無い(笑)
     今回の患者さんは根気良くお話をして、なんとか合いそうな漢方薬で納得してもらえた。……と思うのだが、さて。
     商店街のサービス券を買っていただいた料金に応じて配布しているのたが、「いらない」と言う人が多い。
     寂れてしまった商店街ではあるけど、金券である。
     250円につき5円分のサービス券だから、1000円で20円とかなりお得だと思うのに、受け取らないなんてもったいない。
     それとも、この不況下でも、みんなお金に不自由していないのだろうか。
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  • ≪通巻11号≫
    頼まれた薬はメモをして/森前総理の失言/風邪に備えた漢方薬の選び方/ガスターの服用に気をつけて/説明書を読みましょう/血流計の勉強会/同じ薬なのにダメ?

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    ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                ≪通巻11号≫
    提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
    発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
    編集 : 北村俊純
    窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
    ※7月1日(火)……頼まれた薬はメモをして
    ※7月2日(水)……森前総理の失言
    ※7月3日(木)……風邪に備えた漢方薬の選び方
    ※7月4日(金)……ガスターの服用に気をつけて
    ※7月5日(土)……説明書を読みましょう
    ※7月6日(日)……血流計の勉強会
    ※7月7日(月)……同じ薬なのにダメ?
    ******************* 先週の平凡な日記 *********************
    ◆7月1日(火)/2003年◆
     子供から薬を買ってきてと頼まれたというお客さんが来店。
     子供といっても成人だが。
     お腹の具合が悪いという事らしいのだが、頼まれた薬の名前が思い出せないと言う。
     まず症状を尋ねてみたが、お腹の具合が悪いとしか聞いていない模様。
     ヘソの上が痛いのか下が痛いのかも分からない。
     下痢をしているのかどうかも尋ねたが、それも分からない。
     症状が分からないのでは、せめて合いそうな薬を勧めるという訳にもいかなくて困った。
     しきりに、よくテレビでも宣伝してるヤツとも言われるが、棚に並んでいる商品の半分はテレビでCMが流れている。
     どれでもいいから効くヤツをとも言われたが、初めに尋ねたように症状が分からないのでは手も足も出ない。
     結局はキャベジンを選んでいったが(おそらく正露丸と同じくらいに知ってる名前だったのだろう)、とりあえず封を開けなければ返品できる旨を伝えた。
     誰かに頼まれて薬を買いに来るケースは良くあるが、一番良いのは薬の空箱を持ってきてもらうことだ。まず、間違いが無い。
     それができなければ、せめてメモを持参してきて欲しい。
     ただ、以前も使っていたから今回の症状にも効くかどうかは本当のところは分からない。だから、治療するという事で考えれば、一番良いのは症状を事細かに聞いておいてもらう事だろう。
     ウッカリすると、重大な病気を見過ごす事にもなりかねない。
     湿気のせいかゴキブリ駆除剤を買いにくる人が増えた。
     しかし困るのが、商品名を勘違いしたまま買いに来る事。
    「バルサン下さい」と言われて商品を出すと「違う」と言われる。どうやら、アースレッドが欲しいらしいと分かるまでトンチンカンな会話が続いた。
    「バルサンですよね?」
    「ええ、バルサンが欲しいんです」
    「それでしたら、こちらですが」
    「でも、知ってるのと名前が違うわ」
    「は? バルサンですよね?」
     ゴキブリ駆除剤の事をバルサンと言うのだと思っていたようだ。
     このように、商品名が普通名詞として使われているというケースを探してみると、意外なほど多い事に気づかされる。
     たとえば、バンドエイドも商品名だが学校の遠足などの持ち物リストでも、そのままバンドエイドと書かれている事がある。正しくは絆創膏だ。確か、商品名を限定するのは好ましくないという意見がPTAから出た事があるのだが、おそらく書いた人は絆創膏という言葉を知らなかったか、名前のイメージが頭に焼き付いていてそう書いたのだろう。
     そう言えば、「ステープラー取って」と人に頼んで通じなかった事がある。相手の人は、ずっとホッチキスという名前だと思っていたと言うので驚いた。
     この手の話題で有名なのは、NHKだろう。歌詞の一部に商品名が入ってるという事で歌詞を変えさせたりして評判が悪い。かぐや姫の『神田川』では、クレパスをクレヨンと変えさせたり(ボーカルがその事を忘れてしまって結局クレパスと歌ってしまったが)、山口百恵の『プレイバックPart2』では「真っ赤なポルシェ」の部分を「真っ赤な車」と言い換えさせられた。しかし、“車”って……(^-^;
     一番呆れたのは、松本伊代の『センチメンタルジャーニー』で「伊代はまだ16だから」の部分を「私まだ16だから」と変えさせた事だろう。そりゃ確かに、芸名も商品名には違いないけどさ(笑)
     ちなみに、テトラポッドもテトラ社の商品名で、本来は消波ブロックと言わなければならないらしい。
     患者さんから薬をまけて欲しいという電話が入る。
     いや、それでなくてもウチは安くしすぎているくらいなのに。
     大型店なら他の商品の儲けを当てて激安商品を設定できるだろうが、ウチでは仕入れ値より安くなどできない。
    「仕入れ値より安くする事はできません」と伝えたら、「病院で同じ薬をもらった時にはもっと安かった」と言われた。
     そりゃ安いでしょ、保険のおかげで患者の負担割合は3割なんだから(^-^;
     負担割合が3割に上がる時にあれだけ騒がれたのに、ニュースを見ていなかったのだろうか。どうして、病院で処方される薬が安いと思ってるのだ。
     まさか、病院は大きいからドラッグストアーのように値引きして激安で販売してると思ってるんじゃあるまいなσ(^◇^;)。
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    ◆7月2日(水)/2003年◆
     今日は朝から次々とFAXで処方箋が入り、バタバタと患者さんが薬を取りに来た。
     ある患者さんから電話。今日は取りに来れないので、2日後に来店との事。
     ちゃんと電話してもらえるのはありがたい。
     中にはFAXを送っておきながら、別な薬局で薬を受け取って知らんぷりという患者さんもいる。その場合、用意した薬はロス(欠損)になる。
     なので、取りに来ない患者さんがいるとハラハラして持つ事に。
     情報番組で森前総理の失言の事をやっていた。
     太田議員の発言が物議を醸した少子化問題のシンポジウムで、「子供を生んで国に貢献した人に、ご苦労様と面倒をみてあげるのが本来の福祉」というような事を言っていたようだ。
     これはちょっと弁護できないなぁ(苦笑)
     障害者などはどうなのかとか、不妊症の女性はどうなんだと。
     今どき、「国に貢献できなきゃ助けない」って論理を信奉しているというのは、確かに呆れてしまう。
     ただ、例によって女性議員などが的外れな抗議をしているのにも呆れてしまうが。
     森前総理の発言で唯一まぁ賛同できない事もないかなと思うのは、「自由を謳歌しておいて」という部分だろうか。自分の責任で自由を選び、困ったら助けてくれでは虫が良いというのは、確かに思わないでもない。
     この発言を好意的に解釈すれば、「自分のためにも福祉に貢献しなさい」と言う含蓄のあるお説教だろう。100歩くらい歩み寄らないとならないけど(笑)
     しかし、抗議している女性議員の的外れぶりには、ちょっと私は歩み寄れない。
     辻元清美氏などのように議員秘書給与の流用などの明らかな犯罪行為ならともかく、主義や思想で議員辞職をせまるというのはいかがなものか。
     それを言うのなら、北朝鮮に対して好意的な主張をしてきた社民党の議員など総辞職しなければならないはずだ。
     あの悪名高いナチスでさえ民主主義の中で生まれた。ナチスの台頭を許したのは、偏った思想に政治が支配された事だ。日本も大政翼賛会ができて、戦争へ突き進む事を止めることが出来なかった。
     それらの事から考えれば、私は失言や暴言などですぐに辞職を迫ると言うのは、政治的に正しくないと思う。それでは政治家は仮面を被るばかりだ。仮面を被った政治家に国政を託そうという気は無くなり、ますます国民の政治離れが進むのではないか。
     失言おおいに結構。自分の考えを隠して国民を欺く政治家よりは、よほど信頼できる。自分が賛同できなければ、支持しなければ良いだけの事だ。
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    ◆7月3日(木)/2003年◆
     昨日に続いて処方箋がFAXで次々と舞い込む。
     しかし、調合が必要だったりしなかったので、手間としては極めて楽。
     もっとも、楽だと思っている時ほどミスを犯しやすいので注意注意。
     もうすぐレセプトの提出期限なので、先月分の処方箋をチェック。
     それと、先月提出したレセプトで患者さんの保健者番号が該当者ナシで戻ってきてしまったのが何枚かあるので訂正して再提出の準備。
     ところが、処方箋と照らし合わせても番号が間違えてないものが一件あって困ってしまった。
     川口市から戻ってきたものは、「番号不足」とか「登録失効」というように、どこが間違えているかも知らせてくれるので楽なのだが、さいたま市から戻ってきたものは「該当者ナシ」の記述だけなので、処方箋と照らし合わせて番号が一致してしまっては、どこが間違えているのかも分からない。不親切だなぁ。
     こちらのミスだけならば仕方がないが、患者さんが自分の保険が失効してるのを知らないで提示した場合もあるので、それはこちらでは調べようが無いのに。
     海外出張をする息子さんのためにと漢方薬を求めてお客さんが来店。
     葛根湯(かっこんとう)に麻黄湯(まおうとう)と桔梗湯(ききょうとう)。
     それに平胃散(へいいさん)を注文された。
     風邪と言ったら葛根湯ばかりを出す医師もいるのに、ちゃんと葛根湯の適応よりも症状が進んで熱が高くなった場合に有効な麻黄湯も合わせて、さらに扁桃炎を起こして喉が痛くなった場合の桔梗湯も忘れていない。
     風邪に備えた漢方薬の選び方としては完璧である。感心してしまった。
     しかも、風邪で胃の調子が悪くなった時のために平胃散まで選んでいるのだから、もはや何も付け足す事は無い。
     ちょっと寂しいかな(苦笑)
     口内炎の塗り薬が次々と出て品切れになった。
     こんな事も珍しいのだが、ここのところ暑かったり寒かったりしたせいかもしれない。
     口内炎は、ビタミンBなどが不足するとできやすいのだが、天候や気温が不安定だと胃腸が弱って栄養の吸収率も落ちるので、わりと患者さんが集中する。
     口内炎が出来やすいという人は、予防のためにもビタミンBの入った栄養剤を飲んでおくと良いだろう。
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    ◆7月4日(金)/2003年◆
     どうも、持病の喘息が良くならない。
     半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)を飲んでいるのだが、悪くはならないものの低空飛行で安定してしまっている。
     う~む、見立てを間違えたかな……。
     どうも今回は、原因が特定できなくて上手くない。こんな事じゃイカンぞ。>俺
     お母んに相談したら、麦門冬湯(ばくもんどうとう)香蘇散(こうそさん)も飲んだらどうかと言われた。
    「そんなに飲むのは嫌だなぁ」と言ったら、「どれか当るでしょ」とのたまう。
     お~い(^-^;;; そんないい加減な(苦笑)
     ちなみに、半夏厚朴湯は体力低下や精神的なストレスが原因の場合、麦門冬湯は、気温の変化などに体がついていけずに胃を痛めて肺が熱を持っている場合、香蘇散はアレルギー性の喘息の時に使う。
     他にも体が冷えてるのが原因の場合は小青龍湯(しょうせいりゅうとう)、体が温まって咳が止まらない場合は五虎湯(ごことう)、咳き込んで夜も寝られないくらいな場合は麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)、などがある。
     いつもは当たるのだが、いったいどうした事か。
     文献を調べて、しばし勉強。
     スタッフと、病院で出されるガスターの話。
     http://www.naoru.com/gaster.htm
     高齢者や痩せている人には、本来はタブーのはずなのだが、胃薬として処方される事が多い。
     風邪と言えば葛根湯、というように胃薬として医師が手軽に扱ってるような気がする。
     相談薬局と銘打ってる訳でも無いのだが、病院でもらった薬が合わないようだと相談に来る患者さんのほとんどが、薬を調べてみると名前こそ違え、ガスターと同じ成分の類似した薬だったりする。
     でもって、ウチで処方してる訳では無いので、医師に直接連絡する事ができず、せいぜいが「医師と相談してみて下さい」としか答えようが無い。
     不謹慎だが、ここらで一発重篤な被害者が出て副作用が大きく取り上げられないと、医師の意識は変わらないのかもしれない。
     そうそう、そう言えば3年以上も胃痛に苦しんでいて、ウチで漢方薬の平胃散(へいいさん)を買って服用していた患者さんがいたのだが、平胃散を飲むのをやめるとまた痛くなると言うので、詳しく訊いてみると、やはり病院からガスターが出されている事が分かった。
     今までずっとウチに通ってきていたのに、一度もその事を聞き出せなかったのは汗顔の至り。
     そこで、医師と相談してガスターをやめるように伝えたところ、後日ガスターを飲まなくなってから3年も苦しんだ胃痛が治ったとか。で、胃痛が治ったのでずっと飲んでいた漢方薬もいらないとの事。ありゃ(^-^;
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    ◆7月5日(土)/2003年◆
     明け方から目が痛くて目が覚めた。
     うう…、目が痛くて開けられない(T-T)
     思い当たるのは、夕べ寝る前に仕掛けた『アースノーマット』(アース製薬株式会社)。
     http://www.earth-chem.co.jp/
     どうやら、空気中に散布された薬剤でアレルギーを起してしまったようだ。
     普通は、そんな事は無いのだろうが、我ながら難儀な体である事よ。
     目を洗って、アレルギー用の目薬を点(さ)した。
     うっすら開けた目で畳の上を見ると、蚊が何匹か落ちている。
     先日までは『虫よけ天然ハーブ』(フマキラー株式会社)を使っていたのだが、期待した効果が無くて変えたのだ。
     http://www.fumakilla.co.jp/
     効果覿面なのは良かったものの、こっちまで撃墜されてしまった(^-^;
     『虫よけ天然ハーブ』の方は、テレビCMでは玄関に置いておくと、ドアを開けても蚊が入ってこないようなイメージがあるが、実際に使ってみると蚊が平気で寄って来る。
     『虫よけ天然ハーブ』の容器の中に落ちて蚊が死んでる事から、ちゃんと効いてはいるようなのだが、それはつまり蚊が近寄ってこれると言う事でもあって、私はかなり蚊に食われてしまった。
     説明書を読むと、有効範囲が「玄関(2~4畳)」と書いてある。うう~ん?
     玄関は普通、そのまま廊下につながっていたりして、密室なんて事は無いはずでは?
     家によっては、玄関の中にもう一枚引き戸がある場合もあるだろうが、そうは多くないと思うぞ。少なくとも、テレビCMに出てきた家は、明らかに玄関と廊下がつながっていて密室になっていない。
     有効範囲が2~4畳という事は効き目もその程度と言う事で、期待した効果が無いのは納得できるが、それを玄関用として販売しているのは腑に落ちない。
     ちょっとウチのお店では売りにくいな。
     ……と、ここまで書いて気がついたが、私も説明書を最初に読んでいなかった訳で、その点は反省。
     やはり説明書を読むのは大事である。
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    ◆7月6日(日)/2003年◆
     今日は血流計のデータの読み取り方に関する勉強会に出席。
     http://www.tokyo-paramatech.com/products/products.html
     先月、血流計で不整脈を示すグラフが出て、脳出血の前触れを発見する事が出来たので、もう少し詳しく知っておこうと思い立っての事。
     会場には、やや遅刻して到着。浅草公会堂の入り口が分からなくて、しばらくウロウロしてしまったのだ(^-^;
     浅草公会堂というのは演芸場みたいなものだと勝手に思っていて、集会室のような部屋があるとは露知らず、「ここではないのかな」とさえ思ってしまった。
     http://www.taitocity.net/taito/koukaidou/
     部屋に入ると席は満杯。
     まぁ、遅刻した方が悪いのだが、事前に参加申し込みを受け付けておいて座席数が足りないというのもどうか。
     代わりにスタッフの席に案内された。
     で、スタッフがどこだかに(たぶん受付)に行ってしまったため、出席者から私がスタッフと間違われ、「書く物はありませんか?」とか「トイレはどこですか?」と尋ねられたりして困った。
     そこで、ちゃんと対応してしまう自分もどうかと(苦笑)
     その後も何人か遅れてきた人がいるところをみると、ずいぶんと大目に受け付けてしまったらしい。
     やはり、出席率を見誤ったのだろうな。
     血流計は、血圧計と同じように腕に巻いて、血圧と血流状態、その他に血管の弾力や心臓の負担度などを測定する事ができる。
     主に右腕で測定するのだが、その根拠としては基本的に心臓は左側にあり、右腕側の方が血圧がやや高いので、異常を発見しやすいという事らしい。
     貧血と言うと低血圧と言うように思われがちだが、高血圧や血行過剰の場合でも貧血を起す事があるという。
     原因としては、血中のヘモグロビンの濃度が低い場合、体の隅々まで栄養が行き届かないため、血圧を高めて血の量を無理矢理に増やそうとするためだそうだ。小球性低色素性貧血という疾患名であるらしい。
     血圧は高いのに良く貧血を起すような人は、病院で血液検査を受けた方が良いかもしれない。
     危険な兆候のグラフの形も幾つか紹介された。
     グラフの形が二等辺三角形になるのが正常値と言う事で理想なのだが、グラフの後半がブツ切れになるような直角三角形などは突然死のタイプだとの事。メモメモφ(..)
     小さい三角形が出ない人も危険。また、グラフの前の方に出るほど、免疫力が低下しているという事らしい。
     あっ、今さらですがコレらは忘れないための単なるメモです(笑)
     自宅に血圧計や脈拍計がある人は参考にどうぞ。
     PRP(心筋負荷指数)=最高血圧×脈拍数。
     単位は、リットル/min(1分間)
     PRPの理想値は、7000~12000との事。
     COI(心拍出量)=SV(1回拍出量)×脈拍。
     男性は、体重/13
     女性は 体重/14
     
     血圧は、下記の式で算出しているとの事。
     血圧=血流量(SV)×総抵抗(TPR)。
     この式を見てピンと来た人は、偉い。
     この式に基づいて考えると、血圧が同じでも総抵抗が低い人は血流量が多い可能性があり、その場合は心臓への負担は高いという事になる。
     逆に、血圧が同じでも、総抵抗が高い人は血液が粘っていて血流量が少なくて、血管への負担がかかってるという事になる。
     つまり、血圧が高くても血流量と総抵抗のバランスが取れていれば、それほど心配する必要は無いし、逆に血圧が正常だったとしても危険が潜んでいる事がある。
     単純に血圧値で一喜一憂しないのが吉といったところか。
     症例データの中で、あらゆる値が、0、0、0と測定不能を示しているのを初めて見た。完全に血液の流れが悪いので、病院での治療が必要だとの事。
     滅多に出会う事は無さそうだが、気をつけておこう。
     今回の勉強会は、かなり収穫が大きく、出席して損は無かった。
     しかし、遅刻した私が言うのもなんだが、タイムスケジュールの管理は悪すぎ。予定時間を30分もオーバーしちゃいかんだろう。遠くから来ている人は帰りの電車の都合もあるはず。
     時間が押せ押せになってるのに、なおも質問を受け付けてしまっては、いつまで経っても終わらない。
     サービス精神も、ほどほどに。
     オマエモナー( ̄▽ ̄)>俺
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    ◆7月7日(月)/2003年◆
     朝は大抵、奥さんの方が先に仕事に出るのだが、枕元を見ると奥さんの携帯電話が置き去りに。
     またかい! 携帯電話は携帯してくれ(^-^;
     私もお店に出ると、雨天だというのに千客万来。
     FAXでの処方箋も次から次へと。
     かてて加えて初めての患者さんの初めての薬もあって、問屋さんへ発注をかけるそばから、相次いで追加発注。
     しまいには問屋さんから「さっき同じ物の注文を受けましたが」と言われてしまった。ズゲッ!!Σ( ̄□ ̄;)
     患者さんが“頭寒足熱(ずかんそくねつ)”という言葉を使っているので、てっきり分かっているものと思って健康相談に応じていたところ、どうも話が食い違ってきて噛み合わない。
     途中で、“頭寒足熱”の意味を「頭は熱くないのに足が火照ってしまう」という“症状”の事だと思っているらしい事が分かった。
     “頭寒足熱”というのは、「頭は冷やして、足は温める」のが健康に良いという、病気の予防方法なのだ。どこで、間違ったのだろう(^-^;
     病院からの患者さんでツムラ社製の八味地黄丸(はちみじおうがん)を出している患者さんがいて、薬が補中益気湯(ほちゅうえっきとう)に変更になったので同じツムラ社製のを仕入れたら、患者さんが医師から「カネボウ社製のじゃないとダメだと言われました」との事。
     八味地黄丸が処方された時にも医師からはカネボウ社製を指定してきていたのだが、その時には病院に連絡してツムラ社製のでも良いという返事をもらって出していた。会社が違っても成分は同じなのだから、本来は問題無いはずなのに、どうしてカネボウ社製にこだわるのか。
     ウチがツムラ社製の漢方薬を揃えてるのは、カネボウ社よりも漢方薬の種類が多く、また漢方薬製剤を他社より先に開発して販売していたと言う実績があるからだ。
     現在、国内での漢方薬に振られている番号、例えば葛根湯(かっこんとう)は1番とか、小青龍湯(しょうせいりゅうとう)は19番というようなのも、ツムラ社が使い始め、やがて他社もそれに倣って採用しているくらいだ。
     わざわざ患者さんに「ダメだ」と言うほどの理由が分からない。
     やむなく問屋さんにお願いして交換してもらった。普通なら、仕入れた分が全部ロス(損失)になるところだったが、問屋さんの好意に甘えさせてもらって助かった。
     問屋さん曰く、「その医者、カネボウからリベートもらってるんじゃないでしょうかねぇ。そこまでいかなくても、カネボウの営業マンがよく顔を出してるとか」
     うう~む、やっぱりそうなのかな。
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  • ≪通巻10号≫
    「好きな歴史上の人物」/総合感冒薬は気をつけて/人に勧める時には調べてから/痙攣性便秘の場合/笠間不倫紀行/ビデオ評『TRICK』(劇場版)/病院で薬の受け取りを待たされる理由

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    ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                    ≪通巻10号≫
    提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
    発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
    編集 : 北村俊純
    窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
    ※6月24日(火)……「好きな歴史上の人物」
    ※6月25日(水)……総合感冒薬は気をつけて
    ※6月26日(木)……人に勧める時には調べてから
    ※6月27日(金)……痙攣性便秘の場合
    ※6月28日(土)……笠間不倫紀行
    ※6月29日(日)……ビデオ評『TRICK』(劇場版)
    ※6月30日(月)……病院で薬の受け取りを待たされる理由
    ******************* 先週の平凡な日記 *********************
                                       
    ◆6月24日(火)/2003年◆
     ハンガリーの高校生対象の世論調査で、「好きな歴史上の人物」の6位にヒトラーの名前が挙がり、非営利の教育機関FISZが驚いたという記事をニュースサイトで見た。
     確かに意外とは言えるが、ナポレオンが2位に入ってる事を思うと、あまり不思議では無いかもしれない。
     当たり前ではあるが、ヒトラーが歴史に残る悪行をしたのは、総統になってからだ。
     ヒトラーを忌み嫌うあまり知られて無いかもしれないが、国家元首としてのヒトラーは総統の地位だったが、軍での階級は伍長だったりする。
     まぁ、「庶民出身なんだよ」という、国民に親近感を抱かせるための誤魔化しなんだろうが、庶民出身だった事は事実だ。
     小男で小心者で、写真を見れば分かるが決して美男子でもない男が出世して権力を手にするなんて、ある種の憧れを抱かせるのは当然だろう。
     権力を手にした後の残虐非道さは非難されてしかるべきだが、逆に良い逸話も残っていて、この御仁なかなかに魅力的なのだ。
     まず、ヒトラーは菜食主義者だった。そして、動物が可哀想という理由で、動物実験を禁じていた。(でも、ユダヤ人は虐殺した。)
     また、ヒトラーは女性に対しては非常に潔癖で、かつ愛情を注ぐ事を惜しまないタイプだったようだ。そのためかヒトラーが自殺をする時、愛人でもあったエヴァ・ブラウンはヒトラーの手を取り「わたしはあなたと一緒にとどまります。わたしは絶対に離れませんよ。」と言ってキスをしたと伝えられている。
     一方、映画『独裁者』で痛烈にヒトラーを批判して戦争に断固として反対した喜劇王であるチャールズ・チャップリンは、3度の離婚を経験し莫大な慰謝料に苦しんだと言う。しかし、世界の名声を手に入れた。
     1人の女性に死を共にするほど愛されながら世界に憎まれた男と、世界の名声を得ながら愛を得られなかった男。
     これもまた歴史の皮肉だろうか。
     ちなみに私が好きな歴史上の人物は、前田利家の甥、前田慶次郎利益(まえだけいじろうとします)だ。
     http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Suzuran/7660/kabuki0.html
     NHKの大河ドラマ『利家とまつ』では及川光博が演じていたが、作り直しを要求したいぞ(笑)
     厚生労働省研究班がまとめた診療指針によると、失明の原因となる白内障について、点眼薬投与は日本独自の治療で、「科学的根拠は無い」と発表された。
     手術を主要な治療に位置づける一方、広く使われている目薬や飲み薬には「効果に関する十分な科学的根拠がない」という指摘のようだ。
     白内障の目薬は、ウチではけっこう売れ筋なので、これは痛い。
     肘を怪我していて膿んでしまったという患者さんが来店。
     どうやら怪我をした時にキズドライを使ったらしい。
     怪我をキズドライを使うと、まず間違いなく医者に怒られる。傷口の洗浄ができないからだ。
     とりあえず化膿止めと滅菌ガーゼを勧めて、傷口を良く洗ってから手当てするように伝えた。
     しかし、キズドライを使った後に化膿した傷口を洗うのはそうとうに痛い。
     私は遠慮したいな。痛いのには弱いので(^-^;;;
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    ◆6月25日(水)/2003年◆
     梅雨にあるまじき大雨。
     シトシトと降る雨なら風流だが、土砂降りでは風情も何もあったもんじゃない。
     この雨では午前中は閑古鳥が鳴くかもしれない。
     
     雨がやむと、やはり患者さんが次から次へと来店。
     またいつ降り出すか分からないから、一時に押し寄せてくるかのよう。
     風邪が治った後に咳だけが残ってしまったという患者さんが来店。
     咽喉がつまったようになり、咳が止まらないのだそうだ。
     麦門冬湯(ばくもんどうとう)をお出しした。
     詳しくお話を訊くと、風邪のひき初めには何も飲まなくて、風邪をこじらせてから総合感冒薬を飲んだらしい。一番悪いパターンである。総合感冒薬は、種類にもよるが風邪を長引かせてしまう事があるのだ。
     しかし、その患者さんはその辺りの事をちゃんと理解していて、「いやぁ、失敗しました。いけないと分かってはいたんですけどねぇ」と言っていた。
     こうゆう患者さんならば、合った薬さえ渡せば経過は良好だろう。
     最近になってK病院から処方箋が良く来るようになった。
     今まで薬剤師会からの再三にわたる院外処方箋を出すようにとの働きかけに対して、「患者さんに対する嫌がらせじゃないのか」と思えるほど抵抗していたのに。
     なにしろ院内の壁に、「院外処方箋に切り替えた場合は院内処方に戻す事はできません」などと、患者さんに躊躇させような張り紙をしていたくらいなのだ。
     いったい、どうゆう心変わりか。
     しかし、なんの予告も無かったのでウチはテンヤワンヤ。
     出してる薬が、どれも市内の他の病院ですら扱っていない特殊な物ばかりなのだ。おそらく患者さんの費用の負担が少ないように、同じ効能の薬価が安い物を選んでいるのだろうが、せめて近辺の薬局には通知しておいて欲しかった。
     なにしろ問屋さんに注文したら、入荷が来週になると言う返事があったくらいだ。それほど流通が少ない薬なのだ。
     下手に在庫を抱えると赤字になるし(すでに毎月20万円)、これからどうしよう(^-^;
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    ◆6月26日(木)/2003年◆
     今日は風も爽やかで快適な気温。
     冷房を入れないで、お店のドアを開け放した。
     
     胃の調子が悪いという患者さんが来店。
     病院からもらっている薬のせいではないかと相談され調べてみると、患者さんの予想通りだった。
     胃酸過多の薬が出ているのだが、患者さんにはそんな症状は無い。
     どうも、一緒に出されている薬の副作用に胃腸障害が起こる可能性があるため、それに備えるという事で出されたようである。
     しかし、胃腸障害に備えると言っても、胃酸過多の薬は症状が現れていない時に服用すると、便秘がちになったり体に熱がこもって火照ったりしてしまい体調を崩す原因になる。
     ここのところ、同じようなケースの患者さんが何人か来ているのだが、どうも医師が良く分からずに乱発しているようだ。なんだかなぁ。
     ところが、今回の患者さんはそれだけで終わらなかった。
     風邪の薬として漢方薬の葛根湯(かっこんとう)が出されていたのだ。
     しかし、患者さんのお話によると寝汗をかなりかくという事で、それをちゃんと医師には伝えているとの事。だとしたら、葛根湯を処方したのには感心しない。 
     葛根湯は適応症状の条件として、「自然発汗が無く」と指定されており、また「比較的体力のあるもの」となっている。
     だが、目の前の患者さんはどう見ても痩せていて体力は衰えているし、寝汗をかくと言っているのだから、葛根湯を「飲ませてはいけない」患者さんだ。
     風邪には葛根湯と思い込んでる人が確かにいるが、医師がそんな事でどーする。
     なんだか、落語の『葛根湯医』を思い起こさせる。
     なんでもかんでも葛根湯を出す医者がいて、屋根から落ちて骨折した大工にも「葛根湯をやっとけ」というオチなのだが、それを実際にやられては笑えない。
     すぐにでも医師に薬の間違いを指摘してあげたいところだが、ウチのお店で処方した薬ではないので、直に連絡する事はできない。
     患者さんには、他に有効な漢方薬があるので医師と相談するようにだけ伝えた。
     マックスファクターの営業マンが来訪。
     営業マンとしては優秀なのかもしれないが、本当にお客さんの事を考えてるのか?
     企業の論理をお客さんに押し付けてるような言動ばかりでイライラさせられる。
     そう言えば、ウチのお店の近くの量販店ではマックスファクター商品が半値以下で売られていた。パッケージを見ると英語で内容に関しての事が書かれているので、アメリカなどから逆輸入してきた物なのだろう。
     結局、こうゆう商品を抑えることなんて出来ない訳で、正規取扱店が攻勢に出られないというのは、なんともやりきれない。
     
     胃腸が弱く疲れやすいという事で補中益気湯(ほちゅうえっきとう)を渡した患者さんから、具合が悪くなったと言う電話が入った。
     寝汗がひどく、寒気がして便秘しているらしい。
     ううむ、間違えた漢方薬を渡してしまったのだろうかと文献などを調べるが、該当するような副作用などは見当たらない。
     そもそも、補中益気湯を服用してそんな症状が出ること自体が考えられない。そこでもう少し詳しく話を訊いているうちに、予想外の事が分かった。
     ポカリスエットを飲んだのだそうだ。
     それだーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!
     普段から寝汗がひどくて、誰だかに「汗をかいたらポカリスエットが良い」と勧められたらしい。
     そりゃ確かにポカリスエットは汗をかいた後の水分補給とミネラルの摂取には「役に立たないこともない」が、あくまで“健康”で“体力のある人”が、“運動”した後に飲むものだ。
     体力が低下していて、体の中に熱が篭ってしまって寝汗をかく場合には適さない。むしろ、今回のように気分が悪くなり便秘を起こすことになる。
     誰が勧めたのかは知らないが、人に勧める時には調べてからにしてもらいたい。
     原因が分かったので、ポカリスエットを飲むのをやめて引き続き補中益気湯を服用するように伝えた。
     都立高生らが美人局をしていたというニュース。
     雑誌で「美人局は儲かる」とか、「被害者は罪の意識があるから警察に届けない」というような記事(投稿か?)を読んでやっていたらしい。
     しかし、実際にはホテルに入る前に脅してるんだからズルイなぁ。←論点がズレてるぞ。>俺
     笑ったのが、通っていた高校の校長先生のコメント。普段から素行が悪くて、喫煙をしたり教師に暴力を振るったりしていたという。
     いやぁ、大抵は「そんな事をするような生徒ではなかった」とか「そんな様子は見られなかった」とか庇ったりするもんなんかだが、こうまでボロクソに言われるとは、なんだか逆に彼らを褒めてやりたいくらいだ(笑)
     悪者は一見してワルな方が世の中のためには良いし(⌒▽⌒)
     池田小の児童殺傷事件で、殺人などの罪に問われ、死刑を求刑された宅間守被告は今日の公判でも、弁護士が一生懸命人間性が残ってる事を訴えようとしているのに、まったく反省した様子を見せなかったという。
     近年まれに見る、犯罪者の鑑である。
     惜しむらくは、これほどハッキリした完全無欠の悪人だったのに、それを見過ごした警察と、人権を守ろうとした人たちのせいで、子供たちが殺された事だ。
     ぜひ最後まで改心しないで、死刑廃止論や刑務所での受刑者の待遇改善論を抑えるのに貢献してもらいたい。
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    ◆6月27日(金)/2003年◆
     昨日、薬を渡した患者さんから電話。
     薬が一種類足りないとの事。
     ───すわっ! 入れ忘れか!?
     ひとまず調べてから折り返し連絡をさしあげますと電話を切って、在庫をチェック。
     1日に同じ薬が出る事はそんなに無いので(1日に来る患者さんが少ないからでもあるのだが……。ちと情けない。)、すぐに確認できた。在庫は、ちゃんと予定通り無くなっている。
     となると、用意をしたのにどこか別な所に置いて渡し忘れたのか。
     右往左往して探していると、さっきの患者さんから電話。薬は入っていて、勘違いだったとの事。
     ホッ=3
     子供が便秘しているとの事で子供用の浣腸を買いにお客さんが来店。
     便秘を治すためには、やはり牛乳などが良いのかと相談を受けた。
     詳しくお話を訊いてみると、便秘はしているが兎の糞のようなコロコロした便は出ているようである。
     しかも、家族と出かけたりした時に特に便秘になりやすいという。
     どうやら、便秘は便秘でも精神的なストレスからくる痙攣性の便秘のようだ。
     おそらく、その子にとっては家族と外出する事が緊張を強いられストレスになっているのだろう。もしかすると、親が外での躾に厳しいのかもしれない。これはあくまで憶測だが。
     それはともかく、痙攣性便秘の場合は、腸を刺激してはいけない。
     便秘を治そうとして食物繊維などを摂取すると、腸閉塞になってしまう可能性もある。牛乳や冷たいジュースなどはもってのほかである。
     温かくて消化の良い食べ物を与えた方が良い。 
     漢方薬としては小健中湯(しょうけんちゅうとう)が適応だろう。お腹を温め、自然排便を促す事が出来る。しかも、乳幼児から服用する事ができるので安心して使う事が出来るだろう。
     私も子供の頃に体質改善として、ほぼ毎日飲んでいた。
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    ◆6月28日(土)/2003年◆
     昨日の夜、Iちゃんとメールでケンカしてしまい、今日のデートはお流れと思っていたら、明け方に待ち合わせに関するメールが入った。
     怒りは解けたのかしらん。
     ウッカリそのまま2度寝して、起きたら予定の時間を過ぎていた。
     1日家にいるつもりでいたのだが、出かける支度を始めたら奥さんがオカンムリ(^-^;
     まぁそれでもちゃんと見送ってくれるんだから、出来た嫁なんだか何なんだか。ホテルに行っちゃダメと釘を刺されたが、行かない訳が無かろう(苦笑)
     家を出るのが遅れたため、待ち合わせ場所にも大幅に遅れて到着。
     Iちゃん運転の車に乗って、ひとまず昼食のとれる所へ向かった。
     ケンカの件については、まだ怒ってる模様。
     ただし、そっちよりもIちゃんの運転の方が怖い( ̄▽ ̄|||
     なにしろ、何件か食事ができるお店を見つけたものの、駐車場に車を入れにくくて断念したくらいだ。(おいおい)
     そんな訳で駐車場が大きくて車を入れやすいジャスコのテナントに入ってるレストランで食事をした。
     味は可も無く不可も無く。取り立てて憶えておくようなお店ではなかったので、ホームページがあるかどうかの確認はしなかった。
     食事をしてホテルへ……という欲求一直線はさすがに前回と同じでIちゃんの方が気恥ずかしくなったらしく、日動美術館に行く事になった。
     なんでも、北大路魯山人展をやっていて、明日が最終日なのだとか。
     私が北大路魯山人が好きだから、あらかじめ調べておいてくれたらしい。
     感謝(⌒人⌒)
     しかしIちゃんは魯山人に興味は無いので、最初は車で待ってると言い出す。
     まぁ、その方が私も気兼ねなくじっくりと見て回れていいのだが、それではデートの意味が無い。別にセックスだけが目的で会いに来た訳では無いのだ。
    (もちろんソレも目的だけど)
     不倫には違いないが、普通の恋人同士のようなデートもしてみたい。少なくともIちゃんとは、そうでなければならないとも勝手に思い込み、少し強引に誘って一緒に美術館に入った。
     http://www.nichido-garo.co.jp/museum/
     館内は撮影禁止なので、できるだけ目に焼き付けようとして、ちょっと心に余裕が持てなかったかもしれない。
     しかし、やはり魯山人の作った器は素晴らしい。
     美術館の方も、お膳の上に魯山人の器や箸置きを配置して、掛け軸や壷なども和室の中をイメージした展示台に置いてあり、心憎い演出をしている。
     魯山人の作品は、日常の中で使ってこそ美しい。ただ並べて展示するだけでは、その真価は分からない。
     それを美術館のスタッフも良く理解しているのだろう。
     く~、この器で食事をしたい!
     杯だけでも、持って帰っちゃダメですか(笑)←窃盗はやめとけ。>俺
     http://www.ne.jp/asahi/cyber/japanesque/rozanjin.htm
     魯山人の作品に夢中になりすぎて、ムリヤリ誘っておいたくせに、結局はIちゃんをほったらかしにしてしまい反省。
     美術館の駐車場から車を出して笠間稲荷神社に行くと、また駐車場に車を入れるのに苦労しそうなので、置いたまま移動する事にした。
     美術館の敷地内にある野外彫刻庭園を通り抜けると、恒例(?)の意図不明な銅像などが展示されていたので写真をパチリ。←古い表現だな。
     笠間稲荷神社までは、歩いて5分程度なのだが日差しが強くて、通りは日陰が無いのでちょっとヘロヘロに。お土産物屋さんのラムネで喉を潤した。
     神社などの古い建物を見るのは好きなのだが、私自身は4代続くキリスト教徒なのでお参りはできない。……事になっている(苦笑)
     なので、ここでも写真をパチリパチリ。
     Iちゃんの写真も撮ったのだが、「消してーっ!!」と言うので、とりあえず取っておく事にした。公開はしないけど。
     境内にあった木と空とのファインダーに収めた写真は、けっこうイイ線いってるのではないかと自画自賛。
     美術館の駐車場に戻って。車を出してからホテルへ移動。
     しかし、ホテルの近くでIちゃんが行くなら歩きにしたいと言い出した。
     自分が運転して入るのは、男を連れ込んでるみたいで恥ずかしいと言う。
     歩きで入る方が恥ずかしいと思うがなぁ(笑)
     女心は分からん。
     じゃあと言う事で、図書館の駐車場に車を置いて、ホテルに行く事にした。
     駐車場は夜まで利用できて、図書館を利用した証明証があれば駐車料金が割引になるらしいので、図書館にも立ち寄った。
     Iちゃんが勉強に使う資料を借りる。私が借りても返しに来れないしね。
     ホテルに行く道々で、歩道に花が植わっていたので、その写真を撮りながら目的地に到着した。
     花の写真は思いのほか良く撮れたと思うのだが、いかんせん名前が分からない(苦笑)
     分かる人がいたら、教えて下さい。
     ホテルのゲートから玄関に辿り着くまでIちゃんが妙に照れていて可笑しい。
     ほ~ら、よけいに恥ずかしいでしょ(笑)?
     入ったホテルは、外観はなんの変哲も無いラブホテルだったが、室内が檜造りという珍しいものだった。お風呂まで檜造りで、木の香りが心地良い。
     やる事は当然やったが、何故かIちゃんに歯まで磨かれてしまった。実習があるので、その練習台として。
     う~む、人に歯を磨いてもらうというのも照れるな。つーか、裸のまま歯を磨く事もなかろう(^-^;
     Iちゃんに駅まで送ってもらってお別れ。
     来る時には2時間で着いたのだが、帰りは特急待ちで何度か足止めを食って3時間もかかってしまった。
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    ◆6月29日(日)/2003年◆
     なにやら元気ハツラツ(?)な患者さんが来店。
     症状を捲くし立てて何か効く薬は無いかと尋ねられたので、効果のありそうな薬を勧めると、ナニが気に入らないのか「そんなの効かないでしょう」と言う。
     成分や効能を説明しても「嘘ばっかり」とキッパリ。なんなんだ(^-^;
     「嘘ばっかり」と断言されても……。
     そして、「~した方がいいんでしょ?」と言う事が、ことこどく間違った知識で往生した。
     いったい、どこでそうゆう間違った情報を仕入れてくるのだろう(^-^;
     結局尋ねてくるくせに、こちらの答えを悉(ことごと)く否定して、自分で選んだ薬を買っていった。
     えーと………、ホントになんだったんだろうσ(^◇^;)?
     大田誠一議員が少子化対策のシンポジウムだかで、早大生の集団レイプ事件を絡めて「レイプする人はまだ元気があっていい」と発言したとかで、報道番組で大きく取り上げていた。
     女性議員が、すかさず抗議して謝罪を要求してるのには苦笑するしかない。
     番組のコメンテーターなども「けしからん」という意見にまとまっていたが、1人くらい冷静な人はいないのか。
     最初にこの報を聞いた時には私も、「また失言か」と呆れた気持ちでいたのだが、そのシンポジウムの実際の映像を観て考えを変えた。
     良く観れば分かる…と言うより、良く観なくても分かるはずだが、大田議員はレイプを悪い事として前置きしていない。
     女性議員などは、これを「認識不足だから」と思っているようだが、太田議員は問題の発言の後で、「その元気があるなら」と話を続けている。要約すると、「レイプする人は元気があっていい。しかし、それなら家庭をしっかり持つべきだ」というような事を言っている。
     つまり、レイプする元気があるなら、その元気を別な事に使えと言ってる訳だ。すると、わざわざ「レイプは悪い事だ」と前置きしていない理由が分かる。
     レイプが悪いのは“当然”だからだ。当然だから、わざわざ前置きしなかったに過ぎない。
     女性議員の暴走は止まらず、「レイプ被害者に謝罪しなさい」とまで言っていたが、普通そうゆうのは“言いがかり”である。
     太田議員の例え話は、面白味が今一つで決して評価できる代物ではないが、それを「けしからん」と批判する方は国語力が衰えてるんじゃなかろうか。
     昨日、予定より帰りが遅くなったため、罰として奥さんが観たがってるビデオに付き合うことに。
     前々から奥さんが「観たい観たい」と言ってはいたのだが、テレビCMからしてハズレの匂いがプンプンしていたので避けていた作品である。
     その作品とは、『TRICK』(劇場版)。
     
     ストーリーとしては、自称売れっ子天才奇術師の奈緒子(仲間由紀恵)が、仕事を干されているところへ、ある村の村人たちの不安を取り除くため神を演じてほしいと村の青年団の団長と副団長の男女から依頼を受けて村へ。
     しかし、村に奈緒子が到着して神を演じてみたら誰も相手にしてくれない。
    理由は、何でも実体化する神、足の裏に目を持つ神、確率を支配する神など、自分こそが神であると称してる連中がすでにいたからだ。
     そこで、お互いに奇跡を村人たちの前で見せると言う神様対決をするハメに。
     その合い間合い間に不可思議な現象が次々と起こり、さらに殺人事件まで起きてしまう………。
     これだけ面白い条件が揃っているのに、どうしてこれほどツマラナイ作品が出来てしまったのか。それこそ、何かトリックがあるんじゃないかと思ってしまった(笑)
     テレビ版は未見なのだが、映画化されたという事はテレビ版の方はそれなりに良かったのだろうか。だとすると、合点がいく事がある。それは、映画としての映像美が無く、テンポがブツ切れで、いちいち気持ちが醒めてしまうのだ。
     キャラクターは面白かったので、これならもっとキャラクター性で愉しませてくれれば良かったのに、妙に物語を付けてしまったせいで失敗している印象がある。
     なにしろ、殺人犯の動悸があいまいだったり、盛り上がるシーンでハズレぎみのギャグを入れたりと、物語の方も観るべきところが無いのだから。
     う~、浮気の代償とはいえ、なんとも拷問に近い作品を観せられたものだ。
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    ◆6月30日(月)/2003年◆
     今日は、お母んが学校のプール検査に行ってるので、午前中は私とパート薬剤師さんだけ。
     そこを狙いすましたかのように、処方箋がFAXで次々と舞い込む。
     中でも往生したのが、一包化(いっぽうか)。
     朝・昼・夕食後などに飲む薬の量が多い場合、同じ剤形(粉薬とか錠剤とか)の薬を、朝に飲む物は朝に飲む物で、昼に飲む物は昼に飲む物でというように、一包みにまとめて入れる事である。
     処方箋を見ると、朝だけで10種類の錠剤を飲む事になっている。だから飲み間違えの無いように、それを1回に一包みで飲めるようにするのだが、それはつまり一錠づつパッケージから出して袋に入れていくという作業になるのだ。
     30日分だと、30錠を10種類で300個の錠剤をパッケージから出して、分包機という機器に入れて袋に包む事になる。
     お……、終わらん(^-^;
     ちなみに、これがその時の錠剤の空きシート
     そして、錠剤を分包機に乗せたところ。
     病院内で薬をもらう場合、かなり待たされる事があると思うが、その原因の1つは、この分包作業にある。
     待合室からは中の様子が良く見えなくて、どうして錠剤を入れるだけなのに時間がかかるのだろうとか、粉薬を袋につめるだけでそんなに待たされるんだろうと不思議に思っている人がいるかもしれない。
     だが、病院に来る患者さんの多くは子供でありお年寄りだ。
     すると、何種類かの薬を一包みにした方が間違いが無いと言う事で一包化するのというのは、さっきの通り。
     他には、患者さんによっては錠剤が1錠では多いと判断された場合には、カッターで割って半錠にする事がある。1日3回で30日分ならば、45錠もの錠剤を半分に割らなければならない。手作業で1錠づつである。
     また、散剤(粉薬)や液剤の場合は計量してから袋に詰める訳だが、ミリグラム単位で計る事になる。食べ物ならば、ちょっと多くてもお得と言う事で良い
    だろうが薬はそうはいかない。少しでも多ければ重大な副作用につながる事もある。
     何度も繰り返すようだが、袋詰めは機械でも、計量はあくまで手作業なのだ。
     さらに、散剤同士や液剤同士を混合する事もある。軟膏などの外用薬も、複数の薬剤を練り合わせる事がある。
     そんな訳で、そのような作業が必要な患者さんが1人ならいいが、病院ともなれば1日に何十人何百人も同様の患者さんが重なる。
     機械は確かに手早く正確に「袋に詰めてくれる」が、錠剤を割ったり計量したりするのに1件5分かかれば、それが重なっていって1時間2時間と時間が押せ押せになってしまうのだ。
     それは病院の目の前の、いわゆる門前薬局も同じ事。
     だから急病でもない限り、家の近くに調剤を受け付けてる薬局があれば、病院からはサッサと帰って、近所の薬局で調剤をしてもらった方が待ち時間が少なくて済む。
     ただし、薬の在庫が無い場合もあるので、先に薬があるか電話を入れたり、もしくは処方箋を薬局に預けて後で取りに行くのが良いだろう。
     ウチの薬局の場合は、病院からFAXで処方箋を送ってもらって、患者さんが来店するまでに用意するようにしており、同じような事ができる薬局も最近は増えてきてるので、一度近所の薬局で尋ねてみる事をお勧めする。
     ちなみに、コレは分包機で薬を袋に詰めているところ。
     早いんだコレがまた。
     遅いのは、人間の手作業の方σ(^◇^;)。
     病院の薬を受け取りに来た患者さんが、出されている目薬を付けると痒くなると漏らした。
     その事を医師に告げたかどうかを尋ねると、ちゃんと伝えたとの事。
     ところがその医師、「嫌なら出しませんよ」みたいな事を答えたらしい。
     おいおい、それはないだろう。患者さんが不安になってるのに。
     とりあえず目薬は渡したが、痒みが強いようなら使わない方が良いと伝えた。
     しかし、いるんだねぇ。患者さんを患者として見ていない医者って………。
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  • ≪通巻9号≫
    漢方薬の講習会『便秘』/“脳出血危機一髪”/サトウ製薬の新製品の勉強会/担当の医師には細大漏らさず相談を/早大生婦女暴行事件/地球は温暖化しているのか?/悪い患者の見本は私

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    ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                 ≪通巻9号≫
    提供 : まぐまぐ
    発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
    編集 : 北村俊純
    窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
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    ~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
    ※6月17日(火)……漢方薬の講習会『便秘』
    ※6月18日(水)……“脳出血危機一髪”
    ※6月19日(木)……サトウ製薬の新製品の勉強会
    ※6月20日(金)……担当の医師には細大漏らさず相談を
    ※6月21日(土)……早大生婦女暴行事件
    ※6月22日(日)……地球は温暖化しているのか?
    ※6月23日(月)……悪い患者の見本は私
    ******************* 先週の平凡な日記 *********************
                                       
    ◆6月17日(火)/2003年
     今日は漢方薬の講習会である。
     会場に向かう途中で、ロッテリアで昼食。健康にはよろしくない。
     入ったお店は、2階が喫煙席で3階が禁煙席と言う不思議な構造。
     禁煙席に行くために、煙がモウモウと立ち込めている所を通っていかなければならないのだ。しかも、煙は高い所に昇っていくから煙は禁煙席にまで入ってくる。誰の指示かは知らないが、頭が悪いんじゃなかろうか。
     
     漢方薬の講習会は、『便秘』についての講義であった。
     便秘と一口に言っても、大きく分けると3つに分類される。
     1つは習慣性の便秘。現代においては学校や仕事などの関係で、トイレに行きたい時に必ず行けるとは限らない。我慢しなければならない事がある。そして、我慢したりしているうちに出にくくなり便秘となる。
     もう1つは弛緩性の便秘だ。排便するには思っている以上にエネルギーを必要とする。虚弱体質だったりすると腸の働きも弱く、そのために排便する事ができなかったりするのだ。
     そして、もう1つは痙攣性の便秘である。腸にポリープが出来ているなど、腸そのものに病態があり排便が困難になってしまう。また、神経性なストレスも痙攣性の便秘の原因となる。
     これらの事を考慮すると、便秘だからといって便秘薬を服用しても原因に対して合わない薬では効果が無いという事もありえるので注意が必要だ。
     見分け方としては、我慢している事で慢性化してしまった便秘の場合は、2~3日するとお腹が張って苦しくなってきたり、顔が火照ったり吹き出物ができたりする。
     数日経っても特に苦しいと言う自覚症状が現れない場合は、虚弱体質による便秘だと思って間違いないだろう。
     いずれでもないと思われる場合は、病院での検査を受けた方が良いかもしれない。腸内に問題があるのか、神経性のものなのか判別をつける事で治療の方針を立てる事ができるからだ。
     さて、原因を推測したらそれぞれに合う漢方薬は何か。
     虚弱体質でなければ、ファーストチョイスはやはり大黄(だいおう)という生薬が配合されている物だろう。
     ウチのお店だと、大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)という事になるか。ただし、大横は腸を刺激して排便させるため効果が強く体への負担も大きい。なので、婦への使用は避けた方が良い。また、体液(小便や汗など)として排泄されやすいので、母乳で赤ん坊を育てている人も服用は避けるべきだ。赤ん坊が下痢症状を起こす可能性がある。
     あと、女性の場合は便秘だけでなく生理不順の症状がある場合は、桃核承気湯(とうかくじょうきとう)も良いだろう。
     肥満症でダイエットが目的であれば、防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)を選ぶのも良い。漢方薬では、昔からダイエット効果があるとされている。また、防風通聖散は行き過ぎた効果が現れないように生薬が配合されているので、ダイエットはもちろん慢性的な便秘などで長期的に服用しても体への負担が少ない。
     一方、虚弱体質による弛緩性の便秘には、どんな漢方薬があるのか。
     実は、私はその辺りが詳しくないので今回の講習会は大変役に立った。
     まずは、安中散(あんちゅうさん)が良いようだ。安中散の効能は主に胃炎なのだが、温める効果があり案外便通が良くなったと言う報告が多いらしい。特に夏季には冷たい物をよく飲んでいるという場合は、効果が期待できるとの事。
     しかし安中散はあくまで胃炎に対応した漢方薬なので、便秘という事に絞ると、桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)が候補となる。精神的な便秘、例えば子供が学校に行く前に起こる腹痛などにも効果があるようだ。
     体力が著しく低下して、より神経質だと思われる場合は小健中湯(しょうけんちゅうとう)を用いる。余談だが、よく鼻血の出る子供にも効果があるそうである。あれは、「興奮して」出る訳ではなく虚弱体質が原因なのだそうだ。隠れ肥満みたいなものだろうか。隠れ虚弱体質。
     ただし、これらの漢方薬はあくまで虚弱な体にエネルギーを補って排便できるようにするのが目的なので、大横のような直接的な排便効果は無い。なので、大横の入った漢方薬を足したり、他の便秘薬を少量併用する方が良い場合もある。
     あと、私としては意外な使い方だったのが、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)を虚弱体質の便秘に使うという事だった。補中益気湯は名前の通り、補う事そのものが目的の漢方薬である。それが、便秘薬としても使えると言うのだ。なるほど、確かに体力をつけるのにこれほど適した漢方薬は他に無い。覚えておこう。
     痙攣性の便秘は腸内にポリープが出来ている場合もあると言ったが、これには痔も含まれる。痔がある場合は、乙痔湯(おつじとう)が良い。これは効能書きにもハッキリと「便秘傾向のある痔」とある。ただし、痔の治療には日数を必要とするので、あらかじめ長期的に服用するつもりでいないと、途中で服用をやめてしまっては元も子も無くなってしまう。
     まぁ、ウチにはもっと痔に効果のある薬としては漢方薬をベースにした『レンシン』があるので、患者さんにはそちらを勧めるだろう。
     そうそう、痙攣性の便秘で神経性のストレスなどの場合には、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)加味逍遙散(かみしょうようさん)が良い。どちらも不安神経症を解消する。使い分けとしては、半夏厚朴湯は胃から上に症状が現れる場合、加味逍遙散は胃から下、あるいは生理不順など婦人病を伴う女性に用いる。
     以上のように、便秘を治すと言っても、便秘にも種類があり、それに対応した漢方薬も多くある。
     自分で安易に便秘薬を選んでしまうと、いつまで経っても原因の治療にならず便秘薬を手放せないという事になりかねない。やはり、一度は病院や薬局で相談した方が良いだろう。
     講義では他には、患者さんの症状の訴えに対してまず聞き役に徹する事を言われた。患者さんは来店するまでにいろんな事を抱えてやって来る。それを出させてあげなければ、こちらからの説明など頭には入っていかない。
     分かってはいるが、実践するのは難しい。難しいが肝に銘じておかなければならない。
     そんな訳で、症状についての尋ね方なども教えられた。
     例えば太ってる人に「食欲はありますか?」と尋ねても「あります」と答える事はまず無い。「ある」と答えれば「食べ過ぎは良くない」と言われると思って「普通です」と答えるのが、当然のように予想できる。なので、「食事は美味しく食べられますか?」と尋ねる。「食べられます」と答えれば、食欲があると思って間違いない。「食べるけどあまり美味しくない」と答えれば、食欲不振と思って間違い無いだろう。
     
    ◆6月18日(水)/2003年
     今日は“危機一髪”という出来事があった。
     朝早くに、わりと良くいらっしゃるお客さんが来店。
     良く来るだけで何も買わずに世間話だけしていくことが多い。なので、忙しい時に来られたりすると、わりと邪魔だったりする。
     ところが、今日は様子が少しおかしい。足元がフラついてるように見える。
     そこで、血流計を勧めて測定してみると信じられない値が出た。
     最高血圧が200を越えている。
     いや、実のところ普通は最高血圧が高めでも、それほど気にする事はない。ちょっと散歩しただけとか、お店に歩いてくるだけでも血圧は上がるものである。
     だから、最低血圧が平均値を下回っていれば最高血圧が高めでも心配しないよに患者さんに伝えている。
     しかし今回は、最低血圧も120を越えている。
     しかも血流に関するグラフが不整脈を示している。今までまったく見た事が無かった訳ではないが、そうそう見る機会のあるグラフの形ではない。
     念のため血流計の説明書で確認してみると、わさわざ赤い枠で囲んで「医師の診断が必要」だと解説してある。
     嫌な予感がしたので、お客さんに救急車を呼びましょうとお話した。
     しかし、本人は「嫌だ嫌だ」と言う。まぁ、いきなり言われれば当然だろう。本来なら、もう少し気を使ったアドバイスをするべきだ。
     だが、明らかに変な汗をかき始めていて、もう時間が無い気がする。
     そこへお母んが出勤してきた。事情を説明すると、お母んが車で連れて行くと言い出した。なんでもこのお客さん、以前に旅行先で脳溢血で倒れた事があるらしい。
     となれば、もはや疑いようが無い。脳梗塞か脳出血か、何か重大な病状の前触である。
     なので救急車を呼ばない代わりに車に乗って下さいと、なかば無理矢理に車に押し込んで病院に連れて行った。
     私は車の免許を持ってないので店番となり、しばらくしてお母んが帰って来たので尋ねてみると、そのまま入院になったそうだ。
     車を病院の玄関前に乗り付けたものの、お客さんはすでに意識が朦朧としていて自分で降りる事ができなかったらしい。近くにいたボランティアの人に頼んで車椅子で先に運んでもらい、それから車を駐車場に止めたとの事。
     そして、そのまま緊急入院になったらしいのだが、病状についてはプライバシーの問題もあるので教えてもらえなかったとか。まぁ、それはそうだろうが、連れて行った人間にも教えてもらえないと言うのは、ちょっと釈然としない。
     ただ、本人が家族に連絡するのも嫌がっていたので看護婦さんが「関係無い人(ウチの母)に迷惑をかける訳にはいかないでしょう」と説得して、しぶしぶと連絡先を伝え、ひとまず入院という措置にもなったので、お母んは帰ってきた。
     私は午後からお休みなので後で聞いたところによると、夜になって家族の方がお店に挨拶にみえたそうだ。そして病状の方は、やはり脳出血を起こしていてあと少しで手遅れになっていたかもしれないとの事。絶対安静と医師には言われたらしい。
     確かに忙しい時に世間話だけしに来られると迷惑だ。何も買っていかないのに長居されるのは邪魔。
     でも、来れる時にはお店に来て欲しい。入り浸ってくれて構わない。
     だからこそ、いつもと比べて様子がおかしな事にも気がついたのだ。
     それと、最近はなにかにつけて個人情報、すなわちプライバシーの保護が声高に言われているが、一番大切なのは個人情報を自分でコントロールする事だろう。
     なにもかも隠せば良いというものではない。例えば、自分の抱えてる持病などは人に明かしておいた方が良い。そうすれば、いざという時に気にかけてもらえる。
     さて、午後で仕事をあがって何をするかと言うと、奥さんとお出かけである。
     来週はIちゃんとデートなので、先に埋め合わせと言う事で池袋のホテルメトロポリタンの25階にあるスカイラウンジ『アポロ』でのケーキ食べ放題をねだられたのだ。
     http://www.itbc.co.jp/hotel/
     う~む、ケーキの食べ放題……。行く前からお腹にもたれそう(^-^;
     などと思っていたのだが、食べてみるとイメージしていたケーキとはまったく次元が違う。
     甘さ控えめで素材の味が堪能できる、まさに“料理”としてのケーキだった。
     それにケーキのサイズはプチサイズなので、多くの種類が食べられようになっていた。
     おそらく半分くらいの種類は食べたんじゃなかろうか。
     とはいえ、さすがに私は途中でギブアップしたのだが、奥さんはほぼ制覇してしまった(^-^;
     あと、平日なのにえらい人出である。
     いや、奥さんは週休2日のうち水曜日が休みなのだが(映画が女性は水曜日1000円なのだ)、そんなにお休みの人が多いのか。それとも、高級ホテルに来るような女性は共働きなどしないからなのだろうか。(偏見)
     付け加えると、この『アポロ』のスタッフのサービスは非常にスマートで感心した。
    「客商売とはかくあるべき」と言えるほど、気配りが行き届いていた。
     今日出かけてきたのには、もう1つ目的がある。
     家のテレビデオ(いわゆる一体型)が故障してしまったので、新しい物を買おうと言うのだ。実際にはビデオ部分が故障しただけなのだが、修理に出すとテレビも見れなくなってしまう。2度と一体型は買わないぞっと。
     そう言えば、まだ使える物を捨てるという事をまるで悪い事かのように言う人もいるが、何事にもコストと言うモノがある。今は、修理するより買い換えた方が安いのだ。
     すると今度は、「何故買うよりも修理代の方が高いのか」と憤慨する人もいるが(新聞の投書で良く目にする)、それは勘違いと言うものだ。
     例えばビデオデッキは発売当初は20万円以上した。それも、20年以上前の物価でである。カラーテレビだって、一般家庭では買えなかったくらいだ。
     それが今やビデオデッキは1万円以下で買える。テレビも14インチ以下なら数千円で買えてしまう。それは、需要が増えたという経済的な理由もあるだろうが、メーカーによるコスト削減の努力もあっての事だ。
     購入価格は安くなっても、修理するには人件費と個別の材料費が必要になる。
    また、メーカーは製造が終了した製品の部品も一定期間は貯蔵しておりその費用もかかる。そのために、修理代が販売価格より高くなってしまうのだ。
     つまり、販売価格が安くなったのだから怒るのは筋違いなのだ。
     もちろん物を大切に使う事に異論をはさむつもりは無い。
     ただ、それは自分が実践すれば良い。
     で、新宿に出てヨドバシカメラの西口店に行ったのだが、店員の態度が客商売にあるまじき横柄な態度だったため、奥さんともどもカンカンになって飛び出してしまった。
     しかし、せっかく持ってるポイントカードは使わないと損。
     そこで、東口店の方へ向かった。すると、今度は客商売の鑑のような店員さん。
     商品説明を丁寧にしてくれた(⌒▽⌒)
     あまりに丁寧すぎて、奥さんが痺れを切らしてしまったくらいだ(苦笑)
     とりあえず目星はつけたので、帰ってから改めて勧められた商品を検討する事にした。
     奥さんがいると邪魔なので、今度は1人で来よう。
     私としてはもう帰ろうという気になっていたのだが、奥さんは映画が安く観れるサービスデーなので、何か観ていきたいと言う。
     さて何を観るかと迷った末に、奥さんが『スパイ・ゾルゲを観たいと言い出した。
     おいおい、歴史物なんて大丈夫なのか?
     歴史物は観る側が史実を知ってて当たり前という構成になっている事が多いため、たいてい観た後で奥さんは「良く分からなくてツマラナカッタ」とか言い出すのに。
     しかし『スパイ・ゾルゲ』は、篠田正浩監督の最後の作品になると言われている。観て損は無いだろうと思い、観る事にした。
     http://www.spy-sorge.com/

     主人公の1人、リヒャルト・ゾルゲは第二次世界大戦当時に実在したスパイだ。
     モスクワの指令でドイツのナチス党に入党し、新聞記者として日本でスパイ活動を行っていた。
     そのゾルゲに日本の情報を与えていたもう1人の主人公が朝日新聞記者でもあった尾崎秀実で、それを本木雅弘が演じている。
     歴史物は結末を観客が知っているので、その観せ方や人物の描写に高いセンスが要求されるが、さすがは篠田監督である。まったくスキが無い。
     ただし、そのスキの無さがワクワク感を失わせてるようにも思える。ファンというものは実に勝手なものであるなと自分に苦笑してしまう。
     俳優陣も実力者揃いで手堅い演技を見せてくれるので安心して観ていられた。もっとも、それもまた新鮮味に欠けてしまうのだが。
     だから、そんな“手堅い作品ゆえの不満”を捨てしまえば、やはりこの映画は見応えのある作品だった。思想的な面で、やや偏りすぎかとも思えるが、それはあくまで主人公側の視点と言う事で、あの戦争がどんな歴史の流れの中で起こったのかも分かり、その中での人間ドラマも面白くて得した気分を味わえた。
     映画のパンフレットも読み応えがあり、このあいだ観た『ザ・コア』とは雲泥の差だ。
     あっ、『ザ・コア』も観て損は無い。できの悪い映画を観ておく事で、良い映画に出会えた時の感動はより大きなものになるからだ。
     ちなみに、尾崎の部屋に飾ってあったカツオの絵は、実の娘さんから借りてきた物なのだそうな。監督の拘りが分かろうというものだ。
     あと、近衛文麿首相が思いのほかカッコ良く描かれていて、「なるほど。こうゆう描き方のもあるのか」と感心した。
     “スゴイけど変な人”としか思っていなかったので(笑)
     http://www004.upp.so-net.ne.jp/kuhiwo/dazai/konoe.html
     観終わった後、案の定ウチの奥さんは「良く分からなかった」と言っていた。
     お前なぁ(苦笑)
    ◆6月19日(木)/2003年
     今日は、サトウ製薬の新製品の勉強会で某ホテルへ。
     昼食付きとの事だったが、出されたのはお弁当。
     いや、お弁当はいいのだが見かけばかり高そうでちっとも美味しくない。
     しかも、料理のセンスが悪い。甘海老と焼いた海老が入っていたが、海老尽くしならともかく、どうゆう意図で料理を組み立てているのか分からない。
     私は別にグルメではない。ファーストフードだって好きだ。
     ただ、味と値段の折り合いが悪いのが嫌いなのだ。
     マクドナルドは確かにマズイ。しかし、値段との折り合いはついている。
     あの値段としては美味しいと思う。
     そこからすると今回のお弁当は、値段は分からないが500円を下回る事は無いだろう。だとすれば、美味しいとは思えない。
     安くて美味しい物はいくらでもあるのだから、こんな昼食にお金をかけているとしたら、サトウ製薬もとんだ経費の無駄遣いである。
     こんな事にお金を使うなら、別に昼食など無くても私はかまわないと思うのだが、やはり昼食付きでないと出席者が集まらないのだろうか。
     来場してさっそく「今日は何かいただけるのかしら」と社員に尋ねている人がいて苦笑する(笑)
     来たからには、試供品を少しでも多くもらっておきたいのだ。
     新製品は、『ストナ去痰カプセル』である。
     一番のウリは、今まで処方箋が必要だった医療用の原料を規制緩和によって配合する事ができたので、今までの市販薬と比べて効果がより期待できるという。
     特に、慢性的に咳や痰が出る人や、それらを緩和するために飴を舐めてるような人には、根治治療として使えるようだ。
     カプセル状だが、中身は液体である。試しに、本当は水で飲む物なのだが液体に味付けがしてあるというので飴のように舐めてみたら、メントールの味がして口の中がスーッとした。
     これで効果があるのなら、飴を舐める感覚で服用できて、なかなかに良いと思う。
     もう1つの新製品は、『エスピーマリンスーパーP』と言う、血圧を正常に保つための健康食品。
     厚生労働省の認可を受けた、いわゆる健康機能食品である。つまり、国に効果が認められた健康食品という事だが、効果があるのに医薬品では無いのが謎。
    まったく、妙な認可枠が出来たものである。
     一応、医薬品の血圧降下剤と比べて副作用が確認されていない事と、服用をやめた途端にまた血圧が高くなるという事が無い点がセールスポイントらしい。
     面白かったのは、『テスミンヤクルト整腸剤』の開発方法。
     これは、ヤクルト社との共同開発で、有用菌であるビフィズス菌や乳酸菌をいかに胃酸で死滅させずに胃を通過させて腸まで届けるかが課題だったとの事。
     で、どうやって開発したかと言うと、まず胃酸に晒しても生き残った菌を培養する。そして、その培養した菌をまた胃酸に晒して生き残った菌を培養するという事を繰り返したそうな。
     言うはたやすいが、もちろん実際には大変な作業である。
     しかし、菌そのものを鍛えていくというのは、想像すると菌が大リーグ養成ギプス(もちろん『巨人の星』)を装着したり、タイヤを体に巻きつけてグラウンドを走っているかのようでオカシイ(笑)
     お店に戻ると、他のメーカーの営業マンが来店。
     ウチとしては、仕入れても売れる宛ての無い商品ばかり。
     さりげなく「いりません」と言ってるのに、まったく引き下がる様子が無くて手を焼いた(苦笑)
     と言うか、やたら自信タップリで口が悪い。一歩間違えたらヤクザと見分けがつかないくらい。
     よく営業が務まるもんだと、逆に感心してしまう。
     それとも、脅して仕入れさせてるんじゃあるまいな(笑)
     しかし、ウチは私も母も祖父もオトボケキャラなので、暖簾(のれん)に腕押し、糠(ぬか)に釘。
     とうとう諦めて「もういいです」と帰っていった。
     もっと早く帰ってくれれば良かったのに( ̄▽ ̄)
    ◆6月20日(金)/2003年
     暑さで寝苦しくて明け方には目が覚めてしまった。
     しばらく布団の上でゴロゴロ。
     
     お店に行ってみると、次から次へと処方箋がFAXで舞い込んできた。
     今日は、そんなに予定は無かったはずなのだが、昨日の暑さで体調を崩した人が多かったのだろうか。
     お母んも学校のプール検査に行く予定だったのだが、学校側の担当者が風邪になってしまい取りやめになったそうな。
     この季節の風邪はお腹を壊しやすいうえ食中毒も起こりやすいので、症状を自己診断してしまわないように注意してもらいたい。
     処方箋を持ってきた患者さんが、少し風邪気味の様子。
     処方箋の薬とは別に風邪薬を欲しいと言う。
     まぁ、処方箋で出されている薬との影響の少ない市販の風邪薬を出しても問題は無いのだが、それで次回また病院に受診するのなら、ちゃんと病院の医師から処方箋を出してもらった方が良い。
     風邪の方での診察は受けなかったのか尋ねてみると、混んでてめんどうなので風邪の方では受診しなかったとの事。しかも、今日の担当の医師にも風邪ぎみの事は一言も言っていないという。
     確かに混雑した病院で待たされるというのは嫌なものだが、自分の体の事なのだから、もう少し頑張ってもらいたい。
     しかし、今日の診察をした医師も風邪ぎみなのを見抜けなかったのだろうか。
     とりあえず風邪薬を出したが、受診している病気以外で何か具合が悪くなった時には必ず担当の医師に相談するように伝えた。
     合併症や薬の副作用による症状だったりする事もある。自己診断しないで、医師に相談した方が良い。そうすれば風邪薬にだって保険が効くのだから。
     ただ、医師の方にも問題がある。
     ある患者さんは医師から、「こんな軽い症状で病院に来ないで下さい」と怒られたそうで、それ以来怖くて行けないと洩らしていた。
     また、他の患者さんから聞いた話によると、まったく診察などしないでパソコンに向かい、幾つか質問をして当てはまる病気を探していたそうな。脈も取らなければ、聴診器も使わなかったと言うのだから呆れたもんである。
     実のところ、確かに必ずしも患者さんの体に触れるばかりが診察ではない。
     患者さんの声を聞き、目の状態を見て、世間話の中から生活の状態を推測したりする事で、ある程度は分かる。長期治療の患者さんの場合は、急変するような兆候が無ければ、そういう問診で済む。
     だがしかし、である。
     患者さんの不安を取り除き安心させ満足させる事もまた治療の一環のはずだ。
     誤解される事を承知で言えば、診察するフリもまた演出として必要だろう。
     患者さんを人として診ていない医療関係者は、今一度「医は仁術」の言葉を反芻しなければならない。自戒を込めて。
     病院の営業時間も過ぎて処方箋の患者さんはもう来ないだろうとパソコンの電源を落とそうとしたら、患者さんが来店。
     以前に私が、「県外の病院の処方箋でも受け付けてますよ」と案内した患者さんである。その時に、「初めての時には薬が揃わないかもしれません」と言い添えておいたように、本当に半分以上の薬が在庫が無い(^-^;
     一応、明日までの薬は家にあるそうなので、「明日までに仕入れます」と言う事で今日のところは帰っていただいた。
     しかし、問題が1つ。明日は問屋さんがお休みなのだ。どんなに早くても月曜日の入荷になる。
     急いで薬が備蓄センターにあるかを確認。備蓄センターにも無ければお手上げだったが、幸いにしてあるとの事。
     その備蓄センターもまもなく閉まる時間なので、スクーターでもらいに行った。
     備蓄センターに薬を取りに行くのは嫌ではない。
     日によっては、美人の女性スタッフがいるのだ。
     で、今日はその日なのでありました(⌒▽⌒)
     たまに薬を取りに行く事を患者さんに恐縮されてしまう事があるのだが、在庫が無くて不便をかけてるのはこちらなので気にしてもらわなくても大丈夫。
     一応、楽しいオマケもあるので(笑)
     そんな訳で、美人を眺めて目の保養をした後に、出かけたついでにと新宿のヨドバシカメラ東口店に行った。
     同系列のヨドバシカメラ西口店では店員の態度が不快だったので、東口店の方で兼ねてから欲しいと思っていたDVDレコーダーとテレビを購入。
     酒もタバコも程々で、パチンコや競馬などの博打もやらないのに何故かお金は溜まらない。(浮気にお金を使ってると言う説もあるが)
     なのでクレジットカードでの分割払いにしたのだが、現金が動かないと言うのは、やはりお金の感覚を失わせるなぁ。当分は締めないと。 
    ◆6月21日(土)/2003年
     暑い暑い暑い~!
     と、キレてる場合では無いのだ。
     処方箋がFAXで何枚も舞い込んできてテンテコマイ。
     薬は一応揃っていたので、その点では助かった。
     子供の薬を受け取りに来た患者さんのお母さんに薬を渡すと、病院で医師には「いらない」と伝えた薬が入ってるとの事。
     詳しく症状を尋ねると、確かに必要は無さそう。
     しかし、薬局側で薬を勝手に減らすわけにはいかない。
     また、患者さんに飲まなくていいと指導する訳にもいかない。
     病院に連絡を入れてみたが、担当の医師はすでに交代して帰ってしまった模様。
     結局は、患者さんの(今回の場合は保護者の)自己責任で判断してもらうという“形”に。
     もちろん、症状の変化などがあればフォローはするが。
     この辺り、規制緩和と言っても、まだ壁がある。医師の指示無しには、薬剤に対して責任を持つ薬剤師(ウチの場合は母)の判断で決める事ができない。
     飲まない薬に対しての料金もウチに支払われる。
     そりゃ収入が増える訳だから文句は無いが、やっぱりおかしいと思う。
     報道番組で、早大生が中心になっていた美人局と婦女暴行の事件の事をやっていた。
     美人局に関してコメンテーターが「さすが早大生は頭がいいんですかねぇ」と言っていたが、それはどうかな。
     もちろん皮肉なんだろうが、どう考えたって頭悪いだろう。
     なにせ相手に顔を完全に覚えられるは、物証は残るはと、簡単に逮捕されてしまう要件が揃っている。
     社会的地位のある人間をターゲットに選んでいたのは、そういう人なら警察に届け出ないと思ったのかもしれないが、それは女性が未成年者であった場合だろうに。
     未成年者相手では被害者も罪に問われるが、今回のグループの女性はそうではない。警察に届けても、せいぜい「気をつけなさいよ」と注意されるくらいで済むだろうと予想がつく。何も恐れることなく安心して警察に届け出る事ができるわけだ。
     やっぱり頭悪いぞ。
     婦女暴行を起こしたグループの方も、それに輪をかけて頭が悪過ぎ。
     と言うか流行遅れもはなはだしい。
     パーティーを開催して、そこに参加した女性を狙っていたらしいが、最近は女性被害者を守るための仕組みも整備されつつあり(まだまだ不完全だが)、今回のように被害届けが出される可能性は当然予想するべきだ。
     そんなに婦女暴行がしたければ、インターネットを巡ってみるといい。
     探せば“暴行されたい女性”や“痴漢されたい女性”が集まっているサイトがある。そこに来ている女性となら、犯罪にならずにする事ができるだろうに。
     お店への健康相談には精神的な相談もある。夜よく眠れないとか、神経が昂ぶって体調が悪いとかである。
     漢方薬としては半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)などが良いのだが、念のため思い当たる原因なども尋ねると、レイプや痴漢の被害者という人も何人かいたりするのだ。
     初めの頃は私も戸惑い、「なんとか治してあげなければ」とか「救ってあげないと」と思っていたのだが、そんな気負いだけでは空回りしてしまうケースもある事が分かってきた。
     例えば、「またレイプされたいと思ってしまってるのだがどうしたら良いか」
    とか、「痴漢されるのが嬉しいと思ってしまうんですが」という相談などである。
     正直に言ってイタズラではないかとも思ったのだが、どうも本気で悩んでるようであり、たまたま家が近い患者さんがいたので、実際に会うことにした。
     そして、実際に会って色々と話を聞いているウチに、本当に悩んでいると言う事が分かった。
     被害者のケアには、専門の精神科医や心療内科医による治療が必要と言われている。
     しかし、治療は基本的には本人の同意のもとで行われなければならない。
     その点において、彼女たちは治療を受けたくはないと言う。
     先の女性などは、こう言ってはなんだが“襲われて当然”(もちろん当然な訳は無い)なほどの美人で、事情を知った会社の同僚の男性などは「きっと治してあげる」とか「君を助けてあげる」と言ってくるらしい。男たちが放っておかないのだ。
     でも、その女性はそれが嫌だと言う。哀しいと言う。
     私は、心理学などは学んでいないので良くは分からないが、どうやら「汚された自分を否定されてる」と思うようなのだ。つまり、「今のお前なんかいらない」と拒否されてるように感じるらしい。
     それが、おそらく「また襲われたい」という気持ちにすり替える事で心のバランスを取ってるのだろうと推察できる。
     直に会って話を聞けたのは、私にとっては大きな収穫になった。
     また、女性被害者の救済に取り組んでいる人たちは、こうゆう人たちの存在も忘れてはならないだろう。
     特に彼女たちのような女性は、同性からも奇異の目で見られ、被害者の救済に取り組んでいる人たちからも無視されているのだ。
     その後も、月に何件か同じような相談が来ているのだが、ちょうど今日、おめでたい…と言っていいのかどうか、「婚約しました」と言うメールがある女性から届いた。
     半年ほど前にレイプされたと言う相談を受けたのだが、なんとその時の相手と結婚するのだそうだ。
     う~む、その前には痴漢と結婚した人からも報告があったのだが、やっぱり聞くと驚くなぁσ(^◇^;)。
     そんな訳で、事件を起こした早大生も犯罪なんて割りの合わない事はしないで、同意の上で婦女暴行を楽しめばいいのに。(日本語誤用)
    ◆6月22日(日)/2003年
     今日はお休みと言う事で、1日ゴロゴロして過ごすと心に硬く決める。
     パソコンもメールチェック以外しないぞ。
     環境省が主催する“環の国くらし会議”が、「地球温暖化を防止するため、みんなで電気を消してみよう」と呼びかけたところ、2100を超す施設が次々と賛同。北海道から沖縄県まで、ほとんどの都道府県の象徴的な施設や行政庁舎のライトアップ、有名企業のネオンが、午後8時~10時の2時間にわたって照明を落としたそうだ。
     さらに、NGO(非政府組織)も“100万人のキャンドルナイト”と題して、家庭での消灯を呼びかけ、ロウソクの灯の下で過ごしたのだとか。
     ………う~ん……、馬鹿(^-^;?
     経費節減として消費電力を少なくするというのなら分かるが、なぜそれが地球の温暖化対策になるのか。
     と言うか、どうしてそう思うのか。
     そもそも、本当に地球が温暖化しているのかどうかが疑問。
     確かに近年は世界的に平均気温が上昇している。しかし、現在30~40歳の人は良く思い出してみて欲しい。
     20年以上前、つまり子供の頃は「地球は寒冷化する」と言われていたはずだ。
     世界的に平均気温が下がっていて、氷河期が来るかもしれないと信じられていたのだ。
     それが温暖化していると言われるようになったのは、80年代も後半になってからだ。自然保護団体の活動が過激になってきた頃と符合する。
     そして、自然保護団体は世界各地で政治家の票田となっている。
     別に陰謀論を展開するつもりは無いが、実のところ地球の気温は周期的に寒冷化と温暖化を繰り返しており、18世紀から19世紀頃は現在よりも気温が高かったと言う記録があるのだ。
     オゾンホールの減少など確かに憂慮すべき事は起こっているが、温暖化自体はとりたてて深刻だとも言えないのだ。なぜなら、温暖化の原因として窒素化合物も取り沙汰されているが、実は自然界でも落雷があると1回で何万トンもの窒素化合物が発生するのだ。
     温暖化を防止するために電気を消してみようなんて言うのは、まぁやる分には気持ちはいいだろうし電気代も節約できて結果としては良いだろうが、目的としては的外れな気がしてならない。
     あと、ロウソクは電気よりも危険が伴うから、私はあまりしたくない。少なくとも、近所ではやめてくれ。
     トータルコストと言うものも、もう少し考えるべきだろう。電気は節約できるが、それは果たしてロウソクを使用する事による危険と比べてコストは見合うのか。もっと比べやすい例で言えば、ペットボトルや牛乳パックをリサイクルするために水で綺麗に洗うと言うのは、資源の無駄遣いにはならないのだろうか。
     やらないよりはやった方が良い事は確かにある。しかし、考えずにやるのは本末転倒という事になりかねないのだ。
     ヨドバシカメラで購入したテレビとDVDレコーダーが到着。
     配達員は1人で、両方を抱えて持ってきた。すごいなぁ。
     私なんかは引越しのバイトをした時には、重い家具を運んでヒイコラして、怒られたものだ。(しかし色々とバイトをしてきたな自分。コンビニやら、漬物工場やら、パソコンのインストラクターやら……。)
     ご苦労様と、配達員に栄養ドリンクを渡した。安物だけど(苦笑)
     さっそく設置をしようと思ったら、奥さんがついでに掃除しようと言い出した。うみゅ~んδ(⌒~⌒ι)
    ◆6月23日(月)/2003年
     明け方から喘息の症状が出て寝付けなかった。
     どうやら、昨日のテレビやDVDレコーダーの設置で掃除したのがマズかったようだ。
     今度から、掃除は奥さんに全部任せよう。
     せっかくの持病なんだから、上手く使わないと損だし。(←悪用じゃないのか?)
     ひとまず、咳を止めるために麦門冬湯(ばくもんどうとう)を飲んでおいた。
     皮膚が痒いと言う患者さんが来店。
     話を訊くと、前にウチのお母んに相談して塗り薬を買っていったらしい。
     それが効かなかったと言うので別な塗り薬を案内した。
     ところが、もっと良く訊いてみると2日しか塗っていないと言う。
     しかも、最初に付けてみた時に痒みは治まったとの事。
     あの~、それでしたら効いてるという事ですから続けてもらった方が…σ(^◇^;)。
     そうは言わなかったが、もったいないので家に残ってるのをまず使い続けてみて、効果が思わしくなければ薬を変えましょうと伝えた。
     使ったら副作用らしい症状が出たと言うのなら分かるけど、どうして効いたのに途中でやめてしまったのか。
     昼食に何も用意していなかったのでどうしようかと思案。
     そう言えばマクドナルドで新商品が出ていたはずだと思い出し、買いに出かけた。
     http://www.mcdonalds.co.jp/
     しかし、良く考えたら喘息にファーストフードは良くない。いや、良く考えなくても体には毒なのだが。
     欲求に抗しきれない、悪い患者の見本である。こうゆう患者は治す気が無いのだから、治らなくてよろしい。
     なるほど、これが大方の患者さんなのだなぁと妙に納得。みなさん、真似してはいけませんよ。
     さらに輪をかけて、新商品は『カルビナムルサンド』という、ピリ辛系のハンバーガーだった。辛い物は喘息の大敵である。肺が熱を持って、咳が止まらなくなる可能性がある。
     その覚悟を決めて注文した。(するなよ。)
     ここまで来たら後には引けない。ハンバーガーという体に悪い物を食べる時には、これまた健康に悪いコーラが良く合う。なので、ドリンクはコーラを注文。(だから、やめなさいって。)
     お店に帰って、テレビを見ながら食べてみた。
     う~ん、期待していた(覚悟していた)割りには、どうという事のない味。
     もっと、強烈な個性を期待していたのだが。
     新開発の商品としては、やけに保守的な感じである。
     やはり日本のマックは、藤田田(ふじた でん)氏の支離滅裂で強烈な個性に支えられていたのではないかと思う。
     ちなみに、藤田氏は日本でマックを開業した当時、「ハンバーガーを全国に広めて、将来は日本人の髪を金髪にする」と発言して呆れられた。しかし、今やこの宣言は立派に達成されたと言える。
     なにしろ藤田氏の好きな言葉は、「勝てば官軍」だそうである。日本の企業のトップなら普通はもっと奥ゆかしい事を言ったりするものなのだが、そうじゃないところが藤田氏らしい。
     ワイドショーでは福岡の一家四人殺害事件の報道。
     謎があり、平和な家庭の裏事情があり、いたいけな子供が殺されて涙ありと、大喜びで報道してるかのように見えるのはいかがなものか。
     きっと何パーセントかの人は、ワクワクして見ているはずである。隠さずに言うが、私もその1人である。
     しかし、おとといの日記でも書いたが、犯罪者は基本的に馬鹿なのではないかと私は思う。
     遺体を海に捨てても、遺体の浮力というのは侮れないものがあるのだ。
     だから遺体を海に捨てる時には、ガスが溜まらないように腹を裂いておかなければならない。
     そんな事も調べないで人を殺すなど、馬鹿としか言いようがない。(人を殺す時点で馬鹿なのは言うまでも無いのだが、言っておかないと「不謹慎だ」と怒る馬鹿な人がいるので困りもの。)
     犯罪をすると言う事は自分の人生がかかってるのだから、面倒臭がって手抜きをするような人はやめておいた方がよろしい。
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