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≪通巻8号≫
提供 : まぐまぐ
発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
編集 : 北村俊純
窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
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~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
※6月10日(火)……無水アルコールを求めて
※6月11日(水)……ビデオ評『アウトブレイク2000』
※6月12日(木)……病院での遺体の解剖
※6月13日(金)……市の廃棄物処理場に
※6月14日(土)……コンビニでの医薬品販売
※6月15日(日)……体臭は責められるものなのか?
※6月15日(月)……売らなかったのは損かもしれない
******************* 先週の平凡な日記 *********************
◆6月10日(火)/2003年
朝のニュースで、近鉄線にコンクリ片を置いた24歳の男が逮捕されたとの報道。
数日前から線路上に置かれたコンクリートブロックに、電車が乗り上げ脱線するなど列車妨害事件が相次いでいて、付近を警察が厳重警戒しているという報道もあったはずなんだが、新聞を読んだりニュースを見たりしてなかったのかね。
しかも、事件が半径7キロメートルの範囲に限定されていた事も報道されていた。警察の動きに気を配らないとは、犯罪者の風上にも置けない馬鹿である。
朝から目が痒くて鼻水が出てくる。
昨日の晴天のせいで花粉症らしい。
店先で鼻をズルズルやってるわけにもいかず、小青龍湯(しょうせいりゅうとう)を飲んだ。
無水アルコールを求めて来店する人があとを断たない。
今日なんかは、同じタイミングで2人も来た。
例の“ムダ毛をうぶ毛のようにする”ためだ。
http://www.tbs.co.jp/spaspa/
番組の方には問い合わせのメールをしたのだが、すでに一週間近くになることから考えると黙殺されたようである。
『日本薬局方』と言う本で、無水アルコールの項目を見せて説明をした。
『日本薬局方』と言うのは、薬品の日本名・英名・日本名別名・構造式・分子式・分子量・化学名・成分の含量規定などをデータベース化したものだ。
無水アルコールの項目には、「外用としては用いない」つまり、肌に付けたりするものではないと明記されている。
また、「刺激が強く、殺菌力は弱い」ともあり、私の予想通り毛を痛めつける事で脱色するのだろうと思われる。
1人の人は納得してくれた様子だが、もう1人の人は口では「分かりました」
と答えていたが、雰囲気からすると他のお店に探しに行きそうな感じだ。
まぁ、忠告はしたから、後は本人の判断に任せるしかない。
ひどい肌荒れになって、“体験”しない事には分からない人もいるだろう。
タバコを吸いながら、「喉が痛い」なんて言うように、治す気があるんだか無いんだか分からない患者さんもいるし。
病気に匙を投げる事は無いが、患者さんの中には匙を投げたくなるような人はいる。
医療に携わる人間がそんな事を思っちゃいけないのだが、それが本音である。
万景峰号が、出航をとりやめたとのニュース。
朝鮮総連は「日本が過度に騒ぎすぎるため」というような主旨の声明を出し
たようだが、こういう声明は、取りやめる事によって相手が困ったりする場合に嫌がらせとして使えるのであって、こういう状況でそんな事を言っても普通は聞き流されてしまうもんである。
福田官房長官も言っていたが、不備が無いのなら堂々と来れば良いのに、疑惑を認めてどーする。
◆6月11日(水)/2003年
老夫婦が来店。
オシャベリな奥さんと、寡黙な旦那さんという感じ。
もっと正確に言うと、奥さんは口が悪い(苦笑)
症状に合わせて漢方薬を案内しても、「効くの?」とか「大丈夫なの?」と尋ねてくるので効能などを説明しようとすると、「アタシ頭悪いから分からない」とか「効けばいいの」と話を聞こうとしない。
そこで旦那さんの方が代わりに聞こうと私に尋ねてくると、「アンタに説明してるんじゃないの、アタシにしてるんだから」とさえぎる。
なかなかに難しい患者さんであったが、なんとか納得してもらったうえで漢方薬を選んでもらえた。
なんか、午前中の気力を全部使ってしまった気がするσ(^◇^;)。
奥さんがレンタルしてきた『アウトブレイク2000』を観た。
なんか聞き覚えのあるタイトルだと思ったら、ダスティン・ホフマンが主演した『アウトブレイク』という映画が1995年にあった。
便乗にしては5年も経ってるので、続編か同じテーマだから同じタイトルになってしまっただけなのか。
『アウトブレイク』の方は、アフリカ奥地で発生した未知の伝染病がアメリカに侵入し、街は完全に隔離され、米陸軍伝染病研究所が謎を懸命に解き明かそうとする……。という、現在のSARSパニックを彷彿とさせるが、ついには米軍が隔離した街を焼き払って消滅させようという展開になり、いつの時代の話だよと笑いをこらえるのが大変だった。パニックスリラー物なのに。
対して今回の『アウトブレイク2000』は、ある女の子がグアテマラで豚インフルエンザウィルスの新種(但し、“スペイン風邪”と同型)にかかり、それとは知らずにアメリカのロサンゼルスにいる恋人の元へと向かい、主人公たちがワクチンの開発をすると共に、その女の子を捜索するという展開で、台湾人医師が日本に来て観光旅行をしていったのとダブった。
しかも女の子が行く先々でウィルスをばらまくことになり、哀れな感染者たちは、20世紀冒頭の“スペイン風邪”と同様に急性肺炎と全身性出血で死亡していくという、リアルなだけに怖いと感じさせるものだった。
惜しむらくは、インフルエンザウィルスの変種というのが公開当時には地味な印象を与えてしまったために売れなかったのではないだろうかと言う事だ。
今ならヒット間違い無しだったろうに。
ワクチンの開発に使うインフルエンザを求めて、スペイン風邪によって死んだ人の遺体を掘り起こしにシベリアに向かったり、通常は半年くらいかかるワクチンの開発を短期間で行うために遺伝子操作を使ったりと、アイデアも悪くは無い。
ただただ地味なばかりではある(苦笑)
奥さんは、感染者の女の子の乳首が服から透けて見えるのをやたら気にしていた。そりゃ、私も気になったけど、なんでそんな所ばかり見ているよ(笑)
レンタルビデオ店にあれば、観て損は無い1本だろう。
いや、乳首じゃなくて(笑)
◆6月12日(木)/2003年
何故だか喘息の症状が出ていて、よく寝られなかった。
気圧の変化に体がついていかないのか、それともお店の隣の事務所が改装中なので、塗料などを吸い込んでしまったのか。
ひとまず小青龍湯(しょうせいりゅうとう)を飲んで様子を見る。
毎度毎度のように痛み止めを買っていく患者さんが結構多くいる。
痛みを止めても根治治療をしなければ病状が悪化する可能性があるし、痛み止めなんかにお金を使っていては無駄遣いもいいところだ。
何度かは治療を勧めるのだが、そのたびに断られて「痛みが止まればいいから」と、痛み止めを買っていく。
まとめ買いならば販売しない根拠にもなるのだが、一応の期間をおいて買いに来る分にはそれを止めることも出来ない。
なんとも、こちらが胃の痛い状態である。
パート薬剤師のIさんの義姉が亡くなった事でのお話。
病院側では遺体の解剖を希望したのだが、親族が猛反対したらしい。
正確には、Iさんだけが賛成して親族に「血縁者じゃないからだ」と批難されたようだ。
しかし、病院側から解剖を申し出るというのは稀である。なにしろ、医療ミスが発覚してしまう事もあるのだから、病院側としては早いトコ遺体は始末したいのが本音だ。
それを解剖したいと申し出るという事は、学術研究として今後の医療に役立てようという真摯な態度が読み取れる。
私の父方の祖母が亡くなった時には、病院が嫌がるのを頼んで解剖してもらった。すると案の定、明確な医療ミスではないが、同じように医療に携わっている親類の話によると適切な治療ではなかった事が分かった。
医療ミスを発見するためにも、今後の医療に役立てるためにも、ぜひ解剖には協力してもらいたい。
ちょうど昨日観た『アウトブレイク2000』を思い出した。
歯科医院からの患者さんが来店。
近所の歯科医院からは割りと頻繁に患者さんが来るので、ウチも歯科向けの薬はある程度組みあせて用意してある。それによって、スムーズに薬を出す事が出来る。
ところが、患者さんの様子がいつもと違う感じである。歯だけではなく、体の他のところも痛がってる感じだ。
そこでよく話を訊いてみると、交通事故にあったと言うことが判明。
幸い軽傷で済んだようだが、そのために歯が欠けたようなのだ。
しかも、被害者側である。
となると、歯科医院からもらってきた処方箋で患者さんの負担割合が3割というのはオカシイ。被害者ならば、治療費は加害者が支払う事になるので負担割合は0でなければならない。
そこで歯科医院に電話をしてみると、歯科医院でも患者さんが交通事故で訪れたと言う事は把握していたようだ。
負担割合は0のはずですと告げると「そうでしたそうでした」との返事。
こちらもうっかり患者さんから代金をもらってしまうところであった。
機械的に処理してしまうと起こりやすいミス。気を引き締めないと。
6月13日(金)/2003年
お店の改装をした時の商品棚や壊れたサトコちゃん人形(全長90センチ・サトウ製薬)などを市の廃棄物処理場に持って行く事に。
叔父の車に乗せて行ってみたら、午前中は11時30分で受付終了で、午後は1時からとなっていた。
昼休みを90分も取るんかい。つーか、全員で休憩に入ってしまうのか。
いったんお店に戻るハメになってしまった。
で、午後になって再度訪問。
ものすごい車の行列に辟易とした。
それでも1時間ほど待って受付の前に車を止めると、そこが重量計になっていた。これで、入車時の総重量を計って退車時との差を調べて料金が決まるようだ。
しかしここで問題が発生。
サトコちゃん人形はプラスチックで引き取る事ができないと言われた。
ところが、廃棄場に一応持っていって良いとは言う。
どうやら、現場の人の判断と言う事になるらしい。
中に入ると、その先もまた車の長い列。さらに30分ほど待つ事になった。
で、仕分け作業員にサトコちゃん人形を見せると、「大丈夫大丈夫、燃えるから」と言ってポポイのポイと捨ててしまった(ノ・_・)ノ
((((((●
いいんかいな(^-^;
そして施設を出る時に領収書を受け取ったのだが、そこに書かれている文章に笑ってしまった。
「もしこの料金に不服がある場合は、7日以内に市長に異議申し立てをして下さい。」
NTT東日本から、やっと契約した通りのADSLモデムが届いた。
もともとは在庫が無くて、代わりにルーターを送ってきたのだが、事前になんの連絡も寄こさずにルーターに「在庫が無いので代わりにルーターを送りました。」という手紙を付けて寄こしたのだ。
確かにモデルよりルーターの方が機械の性能としては上だが、それにしたって普通の企業なら、「代わりの物でよろしいでしょうか」と尋ねるもんだと思うのだが、「良くなってるんだからいいでしょ」という客を客とも思っていない客商売の態度はいかがなものか。
ルーターを送り返すための着払い伝票を寄こしたのはYAHOO!BBよりはマシだけど、やっぱり送り返す手間もめんどくさくて嫌(笑)
夜になって、おやこ劇場の事務所へ。
今年の子どもキャンプの実行委員になったメンバーの中にキャンプが未経験の高校生がいると言う事で、昨年のキャンプの様子を収めたCD-ROMを届けた。
実行委員会の三役も来ていて、映像資料などを観た後でキャンプの説明を新人のメンバーにしていたのだが、ちょっと堅苦しくて心配。
「信用と信頼は違う」とか、「実行委員は友達の寄り合いじゃないから、仲間作りをする事が大事」など、それは確かに正論だけどそれだって三役の人たちは“体験”していく事で何年かの間に学んでいったはず。
同じ轍を踏ませたくないという親心みたいなものだろうが、これから体験していく高校生たちに、むしろプレッシャーをかけてしまっているのではないだろうか。
どうやら、すでに始まっている実行委員会の会議がオシャベリが多かったりして思うように進行していないことが原因であるらしい。
しかし、完璧を目指せば目指すほど失敗した時の挫折感は大きく、また失敗に対する対処も適切で無くなる事がある。
私としては、もっと肩の力を抜いてもらいたいと思う。
肩の力を抜きっぱなしの私が言う事ではないが(苦笑)
6月14日(土)/2003年
読売新聞に、『ネット心中』の記事が載っていた。
「ネットで結ばれた“悲劇”の連鎖を断ち切らなくてはならない。」と書いてあったが、どこを悲劇と捉えているのかは疑問。
全ての事件を検索した訳ではないが、ネット心中を図った人たちは「思いつめて」というより、他に「思いが及ばず」に死を選んだように思える。
だとしたら、死ななければならない程の“悲劇”に見舞われたとは思えない。
その場合は、たいした事のない悩みで死を選んだ事が“悲劇”だと言うのだろうか。
「死にたい」と言う思いを共有できる人たちと出会って死ぬ事ができたのなら、ずいぶんと恵まれていて幸せそうだなぁと私は思うのだが。
それに自暴自棄になって、望んでもいない他者を傷つけたり殺すような輩もいる。自殺者の遺族は悲しむとしても、理不尽に殺される被害者がいないだけでもマシであろう。
自暴自棄になって人を殺す前に、ぜひ進んで自殺してもらいたい。
石原行革担当大臣が熱心に“コンビニでの医薬品販売”を唱えている模様。
5月13日(火)の日記でも書いたが、コンビニでの販売には問題点がある。
賛成派はやたら「副作用の少ない大衆薬を」と言っているが、この「副作用の少ない」というのがクセものなのだ。
ハッキリ言って、一般に薬局や薬店で販売されているOTC薬は、確かに重大な副作用を起こす物はそうは無い。
問題は、あくまで患者さんの利用の仕方なのだ。
例えば、会社に行く途中や登校拒否をする子供たちに起こるストレス性の下痢などは、最近でこそ原因がストレスだと認知されてきている。
しかしまだ、ストレス性の下痢というものが知られていなかった頃には、患者さんの中には整腸剤を購入して毎日のように服用している人がいた。そして症状が悪化して重篤な胃腸障害になってしまい、裁判沙汰にもなった。
だが、その頃は医薬品メーカーも、まさか整腸剤を“毎日飲む”人がいるなどとは想像していなかったのだ。整腸剤は、あくまで一時的な対症療法として服用するために開発されたのだ。
もしコンビニで薬が買えるようになったら、確かに便利ではあるが、誰がどうやって服薬指導をするというのか。
現在の議論は、いわば「服薬指導が不要な薬は認めよう」という事のようだが、私からすれば服薬指導が不要な状況というのが思い浮かばない。
もし風邪の症状を起こしていてコンビニで風邪薬を買い、風邪ではなかったらどうするのか。今はSARSが話題になってるから風邪が長期化すれば病院に行ってくれるかもしれないが、誰かが声を掛けなければ気がつかないなんて事もありえる。
胃薬にしたって、胃薬をコンビニで買って少しは症状が良くなるからと買い続けて、他の病気を見逃す事になったらいったいどうするのか。
コンビニで薬を購入する人には、3つのパターンがあると推測する。
1つは面倒臭がり屋。薬局などで買うと症状などを質問されたりするのでそれが嫌だという人。自分の健康にも関心が無いような人は私としても治してあげたいという気持ちは皆無なので全然かまわない。
もう1つは、あくまで緊急で一晩過ごせれば後でちゃんと治療しようという人。24時間営業の利点はまさにここにあるので、これはいた仕方ない。
もう1つは、あくまで手軽に購入できるから買ったとしても、できればちゃんと治療したいと思っているものの、ついつい、やはり手軽な方を選んで買ってしまう人。
2つ目の人は日を改めて薬局に相談に行くかもしれないとしても、3つ目の人は何かキッカケが無ければ自分から薬局に行く事は無いだろう。
1つ目の人は助ける気も毛頭無いが、3つ目の人は出来れば助けてあげたい。
コンビニの店員が果たして、そこまで患者さんに目を向ける事が出来るのかどうか。
賛成派には、そこまでの想像力を持ってもらいたいのだが。
まぁ、私はどこで薬を売ってもかまわないと思っている。
最終的には、患者さん自身が自分の健康にどれだけ拘りを持つかどうかだろう。自分の健康を取り戻すのを面倒臭がるような人は、末永く病気と仲良くすればよろしい。世の中には、どんなに努力しても病気と縁を切れずに苦しんでいる人がいるのだから。
6月15日(日)/2003年
今日はSEのコンベンションである。
http://www.snake-eyes.gr.jp/
一般参加者を出迎えるためにJR八王子駅の改札口に行くと、すでに数名が待っていた。
この様子だと今日は参加者が多いかと思ったが、会場に到着すると予想より少なかった。会場費を賄いきれんぞ(苦笑)
一方でGMを希望する人が多く、ゲーム卓の振り分けが難航。結局、2名のGM希望者にはPLとして参加していただく事になった。申し訳ない。
ゲームが開始して私は受付で事務作業をコツコツと。
すると、スタッフからから参加者の1人が体臭が強いのではないかとの申告があった。
確認のために該当者に近づいてみたが私には良く分からない。鼻炎のせいもあるかもしれない。
そこで、他のスタッフにも確認を要請。しかし、そのスタッフも特別に体臭が強いというのは確認できなかった。
会の方針としては、不潔な格好での参加はお断りしている。
しかし見たところ、特別に不潔な格好をしてはいない。髪は刈り上げてるし、Tシャツやジーパンも汚れてはいない。あくまで、体臭だけである。それも全スタッフが確認したわけではない。
制汗スプレーを貸してはどうかという意見が出たが、他の参加者の前でそれをするのは反対だ。せめて、呼び出してお話するべきだと私は主張した。
しかし、呼び出す方が本人にとっては屈辱ではないのかという意見も出た。
そもそも体臭をどこまで問題にしていいのか、私には疑問だ。
服装に関してなら本人が気をつけるべきことだが、体臭は体質の問題もある。私も汗かきの方だが、見た目が不潔そうになるから汗は流さないようにと言われたとしたら困ってしまう。
同じような事だと、フケなんかもそうである。一般的にフケは不潔と思われているが、実際には体の代謝に異常が起こると、皮が剥けやすくなる。つまり、不潔にしているとフケは出るが、フケが出るから不潔とは限らない。
スタッフからは、「俺たちは医者じゃないんだから」と参加者の体質の事にまで配慮する事はできない旨の事が出たが、それならむしろ追求するべきではない。
しかし議論はエスカレートしていき、吹き出物などの事まで話が及んだ。
吹き出物なども見る人に不快感を与えるから完治するまでは人前に出るべきではないというようなものだ。
“バリアフリー”という概念がある。障害者と健常者のあいだの壁を取り払い、ごく普通に生活できる環境を整える事だと思って間違いないだろう。
今の日本では、まだまだ障害者が生活しにくい環境なため設備などを充実していく取り組みに重点が置かれているが、私は行きつく先は障害者と健常者が「お互いに譲り合う」社会にするべきだと思っている。
どういう事かと言うと、例えば健常者は障害者に道を譲ったりするべきだし、障害者もまた健常者に迷惑をかけないように気を使うべきだという事だ。
こういう事を言うと、すぐに「けしからん!」と怒る人がいるが、私自身も障害者たちと付き合ってきた中で感じた事だ。とかく障害者を庇おうという人たちは、まるで障害者を聖人君子かのように思い込んでいるがとんでもない。同じ人間である。当然のように、人としてどうなんだと問いたくなる嫌な障害者もいる。
都合の悪い時だけ聞こえないフリをする聾唖者とか(都合の良い事にはちゃんと返事をする)、やたら命令口調でアレしろコレしろと言いお礼などいっさいしない四肢の不自由な人などなど。
同じ人間だからこそ、お互いに助け合い、お互いに譲り合わなければならないと私は思う。
で、話を戻すと、体臭が強いのは確かに迷惑だが、じゃあだからといって排除して良いのか。基準はどこに置くのか。
とにかく、体臭が強いという理由だけで参加者に不愉快な思いをさせるのには断固反対した。
しかし、臭いと感じたスタッフの申告も無視できない。
そこで、該当者が受付の前を昼食などで1人で通った時に声をかけてみるという事になり、その任を私に任される事になった。うう~(^-^;;;
かくして私の前を通った時に、「今日は暑いですから制汗スプレーはいかがですか?」と勧めてみた。
コレだって、相当にイヤミだよなぁ……。
すると相手は「いえ、結構です」と断ってきた。
あうー、せめて事情を理解してくれ~。
ここで断られたら、貴方を庇った私の立場が無いのよー。庇いきれなくなっちゃうんだよ~。
しかし結局断られてしまい、私の玉砕となった。
ハァッ=3
6月16日(月)/2003年
眼帯を仕入れたら、箱のデザインが変わっていた。
まだお店には前のデザインの物があるので困ってしまう。
入れ歯洗浄剤のポリデントも箱の色使いが変更。
在庫と一緒に並べておけない。
困ったなぁ……σ(^◇^;)。
春風亭柳昇死去の報。享年82との事。(享年○○歳と書いたら、享年○○と書くのが正しいと某氏より指摘された。)
82歳となれば天寿とも言えるが、死因は胃ガンだったらしい。
私は落語家としては、アニメ監督の知吹愛弓氏の父親として知った。
自分の息子の作品の宣伝のためにビデオ出演したさいには、「面白いのは私の落語です」と仰っていたのがなんともトボてて面白かった。
実際の落語を生で観れなかったのが残念無念。
念のため知らない人のために書いておくと、師匠の持ちネタは「春風亭柳昇と言えば、今や世界に私1人だけでありまして……」というもの。
今日も今日とて、無水アルコールを求めるお客さんが来店。
問屋さんからは、「よそのお店では売ってますよ」と言われてはいるのだが、ホントに安全性は大丈夫なのかね。
今日のお客さんには、「誰か試した事のある人に話を聞いてからでも遅くはないと思います」とお話ししたところ、もう少し考えてみますと帰っていった。
1本500mlだから、使い切るのに半年以上はかかる。
そんな根性のある人が果たしているのかどうかも疑問ではある。
しかし、計算してみると確かに売らなかったのは損かもしれない(苦笑)
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私は主に、映画についてトークをしています(・v<)
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自己診断はア・ブ・ナ・イ/アニメ評『最終兵器彼女』/蝶が来店/無水アルコールに注意/『第12回日本トンデモ本大賞』参加/映画評『ザ・コア』/映画評『宣戦布告』/病院に行って下さい━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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※6月3日(火)……自己診断はア・ブ・ナ・イ
※6月4日(水)……アニメ評『最終兵器彼女』
※6月5日(木)……蝶が来店
※6月6日(金)……無水アルコールに注意
※6月7日(土)……『第12回日本トンデモ本大賞』参加
映画評『ザ・コア』
※6月8日(日)……映画評『宣戦布告』
※6月9日(月)……病院に行って下さい
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◆6月3日(火)/2003年
前々から、作らなきゃ作らなきゃと思っていた漢方薬の処方ごとの成分などを解説したページに手をつけ始めた。
漢方薬の基礎概論についても解説しようか迷うところ。
漢方薬は体質や症状に合わせて選択が変わるのだが、この基礎概論が分かっていないと、なかなか合う処方を見つけられない。
しかし、一般的には症状から探す事が多いので、ホームページでの商品の選択も症状別の表にしている。
分かれば簡単、分かるまでが難しい基礎概論の解説。果たして需要があるかどうか。
「風邪じゃないんですけど、熱があって……」という患者さんが来店。
しかし、完全に風邪である。
しかも、かなり進行してしまっている。
自分で風邪だと自覚できないのは、疲れていて体が風邪に対抗できないため、熱が一気に上がる事が無く微熱のまま長引いてしまったのだろう。
熱が出るのは、風邪に対抗するためのいわば防御機能が働くからで、そのためには基礎体力が必要なのだ。
しかし、仕事などで疲れが溜まっていたりすると、熱を出して対抗する気力も無くなってしまい、微熱が続くという事がある。
この場合は、「微熱だからたいした事は無い」のではなく、むしろ「高熱を出せないほど体が弱っている」と認識しなければならない。
だから、薬局を訪れた時には自分で病気を特定しないで、あくまで症状について相談した方が良い。
店員が、たまたま知識の少ないアルバイトの場合は合わない薬を勧められてしまう事もありえる。
また、本来は良い事ではないのだが店員も人間である。せっかく症状に合った薬を勧めようと思っても、頑強に「××じゃないから」と自己診断して否定されると、しまいには合う薬を考える気力が萎えてしまう。
今回の患者さんは、ちゃんとお話を聞いた上で、かつ自分で考えて治療しようという人で良かった。
やはり、「なんとしても治してあげたくなる患者さん」と、「もう勝手にして」と投げやりな気持ちになってしまう患者さんがいる。
そんな事ではイカンのだが……。
◆6月4日(水)/2003年
風邪が治ったものの、咳が残っているという患者さんが来店。
しかし、欲しいのは咳止めのノド飴との事。
確かにノド飴で少しは楽になるだろうが治らないだろう。
そう思って、漢方薬の麦門冬湯(ばくもんどうとう)も勧めてみたのだが、やはりノド飴が欲しいという。
ウチのスタッフたちも、ノド飴では治らないと説明したのだが、聞く耳は持ってもらえない模様。
どうして風邪が治ったのに咳が残ってしまっているのかも説明したのだが…。
結局、ノド飴を買って帰っていった。
パートのNさんが「私って押しが弱いのよねぇ」と漏らしていたが、納得してもらえなかったのだから仕方が無い。
初めから欲しい物が決まっている患者さんに、より効果のありそうな薬を勧める事のなんと難しい事か。強要はできない。
しかし、治せる可能性のある患者さんを治す事が出来ないというのは、なんとも歯がゆい。
効かない物を買って無駄な出費をさせたくないのだが、逆に高い薬を勧めてるように思われたりしているのだろうか。
ちょっと切ない。ハアッ=3
切ない気分になってるというのに、切ないアニメを観てしまった。
『最終兵器彼女』である。
http://www.saikano.net/
北海道に住んでいるごく普通の高校生カップルのごく普通の恋愛が、“地球最後のラブストーリー”として描かれているこの作品は、かつて草薙 剛主演でテレビドラマにもなった『いいひと』と同じ人が原作者である。
http://www.threeweb.ad.jp/~maluko/magast/bs/iihito/
全13話なので、毎日2~3話づつをビデオで観ていて、今日は最終回を観たのだ。
ここから先はネタバレになるので、これから観ようという人は翌日の日記まで跳ばして読んでいただきたい。
ネタバレ警報発令! ネタバレ警報発令! ネタバレ警報発令!
国籍不明の軍隊によって日本が軍事的侵略を受け、彼女が最終兵器に改造されてしまうと言う荒唐無稽で無茶苦茶な設定から、雑誌での連載当初はてっきりギャグマンガだと思っていた。
なので単行本の1巻しか読んでいなかったのだが、その後話題になり、アニメになったという事で今回見たのだが、そのシリアスな物語には驚かされて、グイグイと引き込まれた。
引き込まれたが、恋愛モノとして観ると、ひさびさに“イタイ”作品だった。
『彼氏彼女の事情』のように、綿密な取材をしたのではないかと思えるくらい、リアルな恋愛事情が描かれているのだ。
http://www.gainax.co.jp/anime/karekano/
セリフの一つ一つが、「ああ、そんなこと言った事ある」とか、「そうそう、そんな事を彼女に言われたよ」と、青春時代の極めて嫌な思い出が頭の中を駆け巡って、そうゆう意味で観ててツラかった(苦笑)
特に主人公のシュウジは、彼女のちせになんて言えばいいのかと迷うと困ったような顔をしてしまい、それをちせに「どうして困った顔するの?」と責められるのだが、私の場合は(自覚は無いのだが)ニコニコと笑顔を作るらしく、彼女から「アンタって、ニコニコしてる時は怒ってるのよね」と指摘された事を思い出したりした。
他にも、つねに“セックス”を意識したやり取りがあり、思春期の性に対する意識をストレートに出していて気恥ずかしくなってしまった。
ただし、ウチの奥さんは「えー? 高校生の頃にそんなこと考えてた? 私、そうゆうの考えたこと無いよー」とは言っていたが。
むしろ、奥さんはシュウジの男としてのダメっぷりに怒っていたが、それこそ私は「うんうん、そうだよな」と同情を憶えてしまい、さらにイタかった(笑)
それから、一番ツラかったのは、シュウジの幼なじみのアケミが怪我をして死ぬシーンだった。
「あんたのこと好きだから、私の体をあげようと思ってたのに、こんなになっちゃった。ゴメンね」
そんな告白をして死んでいくアケミのセリフは、ちょっと私には衝撃的だったのだ。
と言うのも、相手の女性は亡くなったわけではないが、私のある女友達が病気になった時に、まさに同じセリフを言われた事があるからだ。
一方、戦争モノとして観ると、これもかなりツライものがあった。
爆撃でクラスメイトが目の前で死ぬシーンのショッキングさは他の作品でも見かけるとしても、その後では何事も無かったかのように日常を過ごしつつ、しかしやはりトラウマとして抱える苦しみなども描かれていて、観ていて息苦しくなる思いがした。
さらには、志願して戦争に行くと決めた友達が、「俺は好きな人を守りたい」と言うと、シュウジが「殺すんか? そのためにお前は人を殺すんか!?」と問い詰め、しかし愛する人を守りたいと思い気持ちも当然のように分かるため、じゃあ自分はどうするのかと苦悶したりする。
そして、死んでいく兵士たちも決してカッコイイ死に方などせず、極めてリアルに描いていた。「死にたくない死にたくないよぉ」とか「痛い痛い」と呻きながら死んでいく。
そうかと思うと、部下たちが次々と死んでしまった兵士が重傷を負った時には、「もう死んでもいいかなぁ……。死んでもいいよな…」と、つぶやくシーンなどもあって、寒気がするほどの残酷さがあった。
そんな描写の中で、やはりテーマとして大きなウェイトを占めていたのは、「愛する人が自分を守るために人を殺した時に、それでも愛せるか」という事だったろう。
最終兵器となった彼女、ちせは人殺しは嫌だと思いながらもシュウジの住む町を守るために何千何万という人々を殺戮していく。
「人を殺さない兵器なんて無いんだよ」とつぶやき、「私を怖がらないで。」
と「私を嫌いにならないで」とシュウジとの交換日記に書き綴るちせと、好きなのに人殺しでもあるちせにどう接していいのか分からずに苦悩するシュウジとのやり取りは、観ていて本当にツラくなってきてしまい、その日ビデオを観終えたら、代わりに明るいコメディー作品を観ないと寝付けなかったくらいだ。
また、北海道が舞台と言う事で登場人物たちは方言を使っているのだが、これがまた実に効果的に使われていた。
例えば、ちせはやたら謝るのだが、その「ゴメンね」というセリフのイントネーションが「ン」で下がり、「ね」で上がりつつ押す感じで(上手く伝わらないかもしれないが)、標準語に慣れてると切なく聞こえる。
ラストは、“この星で一番最後のラブストーリー”と宣伝されてる通りで、宮崎駿監督の作品『もののけ姫』のキャッチコピーでもあった、「生きろ!」というセリフは、むしろこの作品にこそ相応しいように思えた。
ところで、私はこの作品は“反戦アニメ”としても良い作品なのではないかと思う。
私は、いわゆる“反戦アニメ”は無駄だとさえ思っている。
何故なら、自分から反戦アニメを観ようという人たちは、すでに平和は大切なものだと思ってるわけで、もしも反戦アニメの目的が「平和の大切さを訴えたい」というものであるのなら、その目的はまったく的外れになっているからだ。
「平和の大切さ」や「命の尊さ」を訴えるのなら、“関心の無い”人たちに見てもらわなければ意味をなさないはずだ。
その意味で『最終兵器彼女』は、ティーンエイジャーにとって最も感心があると思われる“恋愛”を中心にすえ、戦闘シーンなどの視覚的な派手なシーンやハードな設定は、SFとしての面白さも持ち合わせている。
それでいて、先にも述べたようにリアルな死を描いている。
すでに過去の事でもある太平洋戦争で逃げ惑う子ども達が死んでいくシーンよりも、「彼女ともっとエッチしたかったなぁ」と死んでいく高校生のシーンの方が、何倍も自分を重ねて感じる事ができるだろう。
平和運動をしている人たちには、もっとそういう事も考慮していただきたい。
余談だが、反戦アニメとして宣伝されている『ほたるの墓』は原作者の野坂昭如氏自身は「妹の分の食べ物を空腹に耐えかねて自分が食べてしまった自責の念と、自分たちに冷たくした親類への恨みを書いたもの」で、反戦小説として読まれるのはやめてもらいたいという主旨の事を語っている。
また、アニメ版の監督を務めた高畑勲氏も、「無力で不器用な現代っ子」というつもりで描いたのだそうだ。戦争の可哀想な犠牲者という単純な構図にしないところが高畑氏の卓越した作家性とも言えるのだが、肝心の視聴者が反戦アニメなんだとフィルターをかけて観ているというのは皮肉なものだ。
◆6月5日(木)/2003年
今日は長期治療の患者さんが次から次へと来店。
前回に出した薬の量から、次に来る日を予想して薬を用意していたのだが、新しく処方された薬もあって備蓄センターに取りに行く事に。
薬の備蓄が無い患者さんには、暑い中を来てもらったのに申し訳ない。
せめてもと、店頭に用意しておいた冷えたしょうかち茶をお出しして一休みしていただいた。
ちなみに、しょうかち茶はダイエットティーで高血圧や糖尿病の予防になる。今のところホームページでは取り扱っていないが、ニーズがあるようであれば用意しようと思う。
なにしろお茶は嵩(かさ)があるので、商品の値段に対してどうしても送料が高くつく。送料無料ではウチがやっていけないし、お客さんに負担してもらうにしても割高感があるので、ちょっと躊躇しているのだ。
お店の中に黒い蝶が迷い込んできた。
デジカメで撮影を試みたが、あえなく失敗。動く物を撮るのはデジカメでは難しいと改めて痛感。
http://magical-shop.web.infoseek.co.jp/photo/200306/index.html
羽根をヘタに掴むと飛べなくなるという話を聞いた事があるので、店内の灯りを消してみたのだが、ドアの上の方の開かないガラスにコツコツと何度もぶつかって、なかなか外に出て行けない。
ちょっと下がってくれれば、開け放したドアから出られるのに。
仕方が無いのでいったん灯りを点けたところに問屋さんが来て、それに驚いたのか無事に外へと出て行った。
◆6月6日(金)/2003年
パート薬剤師のIさんの親族が危篤のため、お休みするとの連絡。
まるでそれを狙いすましたかのように、FAXで処方箋が頻繁に入ってくる。
しかも、予定外の患者さんで、おもに小児喘息だ。
そう言えば、私も3日ほど前から気圧が不安定なせいか喘息が出て、ろくに寝ていない。私が喘息が出るという事は、同じような患者さんも増えるという事か。
患者さんの予想を立てるのには役に立つかな(苦笑)
『無水アルコール』が欲しいという人が来たが、常備はしていないので取り寄せますかと尋ねたら帰っていった。何に使うのかも尋ねたのだが、教えてくれなかった。
しばらくすると、別な人がまた『無水アルコール』を求めに来た。
お話を聞いてみると、『スパスパ人間学!』というテレビ番組でやっていたらしい。
http://www.tbs.co.jp/spaspa/
目的は、“ムダ毛をうぶ毛のようにする”との事。
しかし、『無水アルコール』などは、たまにレコード盤の洗浄などのために買いに来るような物で、あまり肌に付けるような物ではない。
『無水アルコール』は皮膚を乾燥させてしまい、肌荒れの原因になるはずだ。
豆乳に混ぜるようなのだが、それで肌の乾燥を軽減させる事が出来るという事なのだろうか?
「必ずパッチテストをしてから」と記載されてはいるが、肌荒れは使用し続けないと分からないわけだから、その辺りの実験データはあるのだろうか?
医師の指示薬ではない以上「売らない理由が無い」ため、どうしてもと頼まれれば売らないわけにはいかないが、できれば売りたくは無い。
詳細なデータが公表されていないため推測するしかないが、例えば傷口を痛めつければ傷の治りは遅くなる。それと同じように、毛根を痛めつければ毛の成長が阻害されて細くなるというだけなのではないだろうか。
だとすれば、市販のムダ毛用の脱色剤を使った方が安全だと思う。
どうして、ちゃんと人体への影響などの実験を経て販売されている物よりも、たいして実験もされていない手作りの物の方を信用するのか。
そりゃあ確かに市販されてる物の中でも、後から副作用が報告されるケースはあるが、それにしたってテレビで放送されたものをそのまま信じるというのは、どうにも理解できない。
子供の頃に、「知らない人にはついていっちゃいけないよ」と教わらなかったのだろうか。
テレビに出ていて有名な人だからといって、“知らない人”を信用してはいけないのである。
◆6月7日(土)/2003年
今日はお店に出る日なのだが、お休みをもらって日暮里に出かけた。
と学会主催による『第12回日本トンデモ本大賞』が催されたのだ。
http://togakkai.hp.infoseek.co.jp/
前売り券を買い逃してしまったので、当日券を手に入れなければならない。
なので早めに家を出たのだが、会場に着くまでは徹夜組がいたらどうしようかと不安だった。
しかしなんとか整理券をゲットする事が出来た。
会場は12時半からなのに、11時の時点でずいぶんとロビーに人がいる。
あとで主催関係者のホームページを見たら、9時にはすでにお客が集まりだしていたらしい。
ウチの奥さんも連れて行ったのだが、「嬉しそうねー」と言われた。
嬉しいのである。なにしろ、好きな作家さん達による自主興行なのだ。
テレビタレントなどと違って、作家さんを目にする事など滅多に無い。(中には、「早く本を出せよ」と言いたくなるテレビタレント化してしまった作家もいるが。)
とりあえず当日券の販売は12時半の開場と同時との事なので、日暮里周辺をブラブラと散策した。
http://www.nippori.net/
ウチの奥さんが好きそうかと思い『かえる屋ケロリン堂』と言う、カエルグッズのお店に行った。
http://kkd.ne.jp
すると、お店の人に「覚えてます」と言われて少しビビッた。
前にIちゃんとデートした時にも来たからだ(苦笑)
詳しくは、5月11日の日記を参照。
http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000109927
まぁ、Iちゃんとの関係はウチの奥さんも黙認してるので、別に隠す事ではないのだが、しっかりとグッズをねだられてしまった。
そうこうしているうちに開場時間が近づいてきたので会場に戻る事に。
事前のタイムテーブルによると4時間の長丁場になるようなので、途中の総菜屋でパンを買った。
なぜ、総菜屋でパンを売っていたのかは謎。
……と思って後で写真を見てみたら、お弁当屋さんであった。
http://magical-shop.web.infoseek.co.jp/photo/200306/02.html
チョコロールになぜか、『コアラのマーチ』が(笑)
さて、会場に戻って開場するのを待つばかりである。
しかし、ロビーはタバコの煙が立ち込めていて、始まる前に具合が悪くなってしまった(T-T)
当日券の人は前売り券の人たちの入場が終わってからの入場と言う事でそれは良いと思うのだが、その当日券の販売が開場時間と同時というのは受付の混乱を招いたのではなかろうか。
客席の方の準備が遅れたらしく、入場した人がロビーにまで溢れてしまい、物販の販売を先に始めた模様。
それがさらに混乱に拍車をかけていたように思う。
この辺りは、イベントの開催に慣れてないという事か。
開演前にはテルミンの演奏が流れていて、異様な盛り上がりを見せている会場には妙にピッタリだった。
http://theremin.asmik-ace.co.jp/
司会には唐沢俊一氏と声ちゃんという組み合わせで、いよいよ開演。
唐沢氏はモノカキが本業だが、公演慣れしているせいかやはり上手い。
声ちゃんの方は、相槌を打つだけでやや精一杯という印象だった。
ちなみに、唐沢氏は出版業界では“週刊カラサワ”と呼ばれていて、雑誌の穴埋め記事が必要な時には唐沢氏に依頼すれば大丈夫と言われている。
文化論から専門分野に関すること、漫画や映画は言うに及ばず、エロや裏モノなど、あらゆる原稿を書き上げる事ができる人なのだ。
そして、薬局関係者の間では『ようこそ、カラサワ薬局へ』という、やはり業界の裏側を書いた著者として知られている。
さて、説明をし忘れたが『トンデモ本』とは、と学会の定義によれば「作者の意図とは別な所で笑える本」だそうである。
例えば科学的に間違えてるとか、論旨が暴走してるとか、作者は極めて真面目に書いてると推察できるものの、なんとも笑いをこらえきれなくなる本という事だ。
で、このイベントでは一年間に日本国内で発行された本のうち、「一番バカバカしい本」を選んで勝手に表彰してしまおうという企画なのである。
なので唐沢氏も「シャレですから、作者や出版関係者、ファンの人が会場にいても怒らないで下さい」と念を押していた。
実際、武道に精通した警備担当者も置いていたようである。
初めて参加する人のための基礎講座では、文部省選定の高校用の国語教科書を紹介。なんと、『ガメラ』のスチール写真が載っていたり、『ウルトラマンレオ』に登場した怪獣のシルバーブルーメの解説まであった。こんな教科書で勉強してみたかったなぁ。
今回の出演者でもある、と学会員の皆神龍太郎氏の名前も掲載されていて、「と学会も偉くなったもんだなぁ」と感動(笑)
他には、パナウェーブ関連での大槻教授のいい加減な発言や、さらにアポロ月着陸否定番組のマヌケさなどを、ビデオと書画カメラで解説があり、一つ一つに満場、大拍手、大爆笑の嵐であった。
続いて本以外のトンデモな物を会員の方が紹介してくれた。
例としては、とてもテレビや雑誌では宣伝できない名前の煎餅『発狂くん』など。
http://www.kawagoe.or.jp/kanko/bimi/butusan/shop/mikomorisenbei.htm
他にも『日本一の波動水』などが紹介されて場内は大爆笑。
http://www.gokkun.com/misumi-jyunsui2.htm
なにしろラベルの解説に「磁場(波動)」という科学的に立証されていない事を平然と書いてあって、「良い波動の水をとることは、無意識のうちに体がよろこぶことになります。」とまで書いてあるのだ。
「体がよろこぶ」ってなんだ(笑)?
危ないネタとしては女流小説家の開田あや氏は、珍しいコンドームをあれこれと紹介してくれた。
ステージに出てきて開口一番「おマンマとおマンコに手を抜くな!の開田あやでございます」とやらかして、ちゃんと観客が引かないで笑わせる事が出来るのは、この人だからこそであろう。
紹介されたコンドームの中で、『ゴルゴ13』がデザインされてる物があったが、“100発100中”の命中率じゃ困るんじゃないのかね(笑)
他の人たちの紹介した『ハーレクイーンロマンス』なども面白かったが、なんといってもトリを飾った占い師の稗田おんまゆら氏の「最低ですかー?」の掛け声に、客席からちゃんと「最低でーす!」と返したのには、出演者と観客の一体感を味わえて楽しかった。もちろん、『法の華三法行』の福永法源をちゃかしたものである。
ちなみに、稗田氏は「バードウォオチングの会に紛れ込んだ鳥」と言われている。何故なら、占い師などという商売はそれこそ、と学会に“トンデモ”として観察される側だからだ。
この辺が、と学会の活動が決してトンデモな物を世の中から廃絶しようというのではなく、あくまでシャレとして楽しむ学会だというのが良く分かる。
http://www.s-garden.com/fortune.htm
いよいよ本日のメインイベントである本年度の『トンデモ本大賞』のノミネート作品の紹介である。
会長の山本弘氏がステージに出てノミネート作品を紹介していくのだが、どれもがお腹を抱えて笑える物ばかりであった。
阿部照雄著『私説アルプスの少女ハイジその後』、漢大人著『お笑い機動戦士ガンダム』、森昭雄著『ゲーム脳の恐怖』、村津和正『歯は中枢だった』の4作品などの紹介が一通り終わったところで30分の休憩。
その休憩中に投票をして、即日開票となる。
事前の下馬評では、森氏の『ゲーム脳の恐怖』が大賞ではないかと噂になっていたのだが、その内容があまりにも酷すぎるので、私はトンデモ本大賞をあげるのも癪だと思い、面白さ一辺倒で『私説アルプスの少女ハイジその後』に投票した。
ウチの奥さんは、『歯は中枢だった』に投票したようだ。
休憩時間中に『発狂くん』が1人一枚配られたので、試しに食べてみた。
一口目は「あっ、大丈夫」と思ったが甘かった。ではなく、辛かった。
半分も食べないうちに舌が痛くなり、唇がヒリヒリしてきた。
持って来ていたペットボトルのお茶500mlを2本飲んでもまだ辛い。
そこで苺ミルクティーを買って飲み、やっと少し落ち着いた。
そう言えば、辛さというのは味覚ではなく純粋な痛みなのだそうだ。
だから辛い物を食べた時には水やお茶ではなく、甘い物など他の味のもので舌を麻痺させるのが良いらしい。
韓国では、キムチは辛い物を食べた時の口直しに食べるのだと聞いた事もある。
少し落ち着いた所で、お弁当屋さんで買っておいたヤキソバパンと紅茶パンケーキを食べた。ヤレヤレ。
しかし、お腹はまだ熱い( ̄▽ ̄|||
休憩時間が終わって後半は、立川談之助氏のトンデモ落語。
立川談志のお弟子さんである。
確か立川流は、お弟子さんを全員破門したという事件があったが、その後どうなったのか。
http://www.danshi.co.jp/
トンデモと銘打つだけあって、普通の寄席じゃできないネタのオンパレード。
最初に、パナウェーブの白装束のマネをして全身ピンクでマスクまでして出てきただけでも大爆笑。
先日は、普通の世席で同じ事をやって客に引かれたとかで喜んでいた。そりゃ引くだろう(笑)
相撲は男が裸で抱き合うトンデモないスポーツだとか、そんな破廉恥なスポーツが国技でいいのか。でも、浩宮様は××だからいいんだとか。
横綱はとうとう日本人がいなくなって、土人とモンゴル人だけになって嘆かわしいとか。
みなさん、コレはシャレですよ。好きでなければ調べたりしてネタにする事なんて出来ません。
落語家の話を真面目に聞いてはいけません。
私が一番ウケたのは、「戦後補償を言うのなら、蒙古来襲の戦後補償を日本はまだ受けてません」というヤツ。
他にも、サッカーのワールドカップのFIFAは陰謀組織だというネタが観客のウケが良かった。
IFAの部分は、インターナショナルフットボールアソシエーションの略で意味が分かるが、頭のFはなんなのか。その回答が、「フリーメーソンの頭文字だ」というオチ。
ちなみにフリーメーソンとは、世界を裏から操っているユダヤ人による悪の組織だと言う事にされてしまった、石工組合の事。陰謀論関係の本は、それこそ良くトンデモ本として、と学会に取り上げられている。
その後もワールドカップは世界的陰謀が仕組まれてるのだという話しに。
これはいわば、「軟膏と理屈はどこにでも付く」と言うように、どんな事でもこじつければそれらしく思えると言う事を実践してみせたようなものである。
トンデモ落語が終わり、続いてと学会の運営委員によるパネルディスカッション。
司会を務めていた唐沢氏がトークに加わる事になった。私は、これが目当てで来たようなものだ。あまりに私がワクワクしてるので、奥さんに呆れられてしまった。
今日から封切られた映画『ザ・コア』の話から始まって色々と雑談。
テレビや雑誌で取り上げられてから、しきりに『ザ・コア』を観たがっいていた奥さんは、トークの内容を聞いて不安になったらしい。
なにしろステージ上の誰一人としてフォローをせず、ケチョンケチョンに貶(けな)されるばかりなのだ。
まぁ、観る前から馬鹿映画だと分かる設定だものなぁ(苦笑)
あと、「昭和天皇にはニセモノがいて、あちこちで目撃されている」という話から、「実はホンモノがお忍びで
歩いていたんではないのか」という話になったところで、「『暴れん坊天皇』ってやつですかね?」と。
これには抱腹絶倒。観たい、観たすぎる(⌒▽⌒)
そうやって盛り上がっている途中で声ちゃんが「お話の途中ですが、そろそろ発表の時間です!」と割って入り、ステージ上のメンバーが全員起立して発表となった。
大きなリボンの付いたハサミが山本会長に手渡され、照れたのか「道路の開通式みたいですね」と言っていた(笑)
投票の結果、大賞に選ばれたのは『歯は中枢だった』という作品。
『私説アルプスの少女ハイジその後』は惜しくも次点となった。
もっとも、大賞に選ばれた作品は「歯は実は内臓だった」という飛躍した主張からさらに飛躍して「歯は中枢だった」と言うのだから、対象に選ばれたのも納得できる。
むしろ怖いのは、著者が現役の歯科医だという事だろう。
http://homepage3.nifty.com/hirorin/tondemotaisho2003.htm
全てのプログラムが終了して会場の扉が開いたものの、なかなか観客が帰ろうとしない。あまりの面白さに名残惜しいのだ。
そうしたら陰マイクの放送で、「もう、面白いことは何もやりません、お帰り下さい」と入り、これもまた笑った。
さて、『トンデモ本大賞2003』の方には奥さんを付き合わせたので、今度は私が『ザ・コア』に付き合う事に。
急いで新宿に出て、映画館へ向かった。
http://www.thecore.jp/
19時からの遅い部とはいえ、初日なのにガラガラである。
完全に『マトリックス リローデット』に客を食われたか。
駄目さ加減ではドッコイだとも思えるのだが、この時点ではまだ両方とも観ていないのでなんとも言えない。
しかし、少なくとも『ザ・コア』に関しては始まってからものの5分で、映画館に来た事を後悔させてくれた。いや、トンデモ的な視点から観れば期待通りか。
ココから先は、ネタバレ注意報発令である。注意! 注意! 注意!
冒頭で、ペースメーカーを埋め込んである人たちがバタバタと倒れて行き、主人公は磁場が乱れてるのではないかと“直感”で当ててしまう。
おいおい、科学的な裏づけはどうした(笑)
監督はインタビューで、この映画は「サイエンスフィクション(科学的空想)ではなく、サイエンスファクション(科学的事実)です」と語っていたはずではないのか。
ペースメーカーをいったいなんだと思ってるんだ!?
ペースメーカーは体に埋め込むだけ合って何重もの安全対策がとられている。
よく携帯電話が医療機器の誤作動を起こす恐れがあると電車などでアナウンスしているが、それはまったくの嘘である。あれは、車内で迷惑な音声通話をやめさせるための方便で、実際にはペースメーカーを埋め込んでる人も携帯電話を平気で使っている。(ちなみに病院などでは、より安全性を考えて携帯電話ではなくPHSを使用している事が多い。)
磁場が乱れて計器類が狂ってしまい、コースをはずれたスペースシャトルが着陸するシーンは無茶だけど楽しめた。
『アストロノーツ』という漫画で空母に不時着するというのもあってアレも良かったけど、リアルさとの兼ね合いで言えばこっちの方が正解だろう。
しかしその後には、鳥が狂って人々を襲うのだが、主人公はその原因は磁場が乱れて鳥が方向感覚を失ってしまったからだとして、さらに地球の内部がおかしくなっていると推測する。
あのー、それで科学的な根拠は?
そんな曖昧で非科学的な根拠だけで、あれよあれよいう間に地球のコアが止まってしまったという事実を突き止めて、人員が集められ、巨額の予算が投じられて、主人公はテラノーツ(地中潜航士)のチームリーダーになってしまう。
製作者が馬鹿なのか、それとも観客が馬鹿にされてるのか。
観ているこっちが戸惑ってるうちに、いよいよ地底に向けて出発。
主人公がヒロインのレベッカと親密になったり、自分の名誉しか考えていなかった地球物理学者のコンラッドが改心したりするのだが、どうも人間関係の心理描写が貧弱で、あまり面白くない。
そのうえ地底を進んでいくシーンも、映像としては面白いが延々と続くと飽きてきてしまい眠くなってしまった。
政府の陰謀も明かされるものの、やや空振りぎみ。
キャラの使い方としては、ハッカーのラットが良かったように思う。
最初は遊び感覚でやっていたのが、チームが1人また1人と死んでいき涙を浮かべるシーンなどは、少しわざとらしい演出ではあるが、心の動きがちゃんと描かれていてホロリとさせられた。
なのに、コアの中心部で核爆弾を爆発させ、しかし威力が足らなくて地中探査艇のバージルの核燃料をエンジンから取り出すのに、人間が燃料棒を引っこ抜くと言うのは、最大の山場で笑いを取ってどーする(^-^;;;
この辺りは、やはり被爆国ではないアメリカ人の感覚なのだろうか。
バージルの船体の設定なんかはSF的には正しいと思うのだが、やはり全般的に科学的な正確さがほとんど無いというのは、日本広告審査機構JAROに訴えたい(笑)
http://www.jaro.or.jp/
それと映画のバランスとして気になったのだが、無事にコアの活動を再開させた後の脱出が、行きに比べてやけにアッサリしていた。
どうせなら、コアの再活動を中盤で済ませて脱出劇にしても良かったんじゃなかろうか。その途中で犠牲者が出た方が、ある意味悲劇性が増して感動できたと思うのだが。
ラストで主人公とヒロインの2人だけが生き残ると言う予定調和にするなら、もう少し帰るところでハラハラさせて欲しかった。
例えば、なんとか主人公を救出しようとする現場の人間たちと、主人公たちを葬り去りたい軍の上層部との息詰まる攻防を描くとか。
または、最後の最後でラットがネット上に情報を流して事を公にしていたが、バージル号を救出に向かうと見せ掛けて実は始末してしまおうと軍艦が向かった先に、情報を知った民間船が集結して阻止するとか。
政府に対して市民の力で勝利を勝ち取るなんてのは、いかにもアメリカ人が好きそうな展開だと思うのだが、あまりにベタ過ぎて駄目かね。
観終わって奥さんの一言が全てを物語っている。
「ビデオで観れば良かった……」
そうそう、個人的にはもう1つ納得いかない事があった。
映画のパンフレットだ。
映画からの写真ばかりが多くて、解説やインタビューなどの読み物がものすごく貧相なのだ。
観た映画は、どんなクズ映画でもパンフレットを買う事にしているのだが、これがありがたいことに大抵はパンフレットだけでも愉しめたりする。
ところが、『ザ・コア』のパンフレットは、まったく面白く無いのだ。
映画を観て後悔して、パンフレットを買って後悔すると言う、久しぶりに大後悔を味わってしまった。
せめてもの救いは、その前に『トンデモ本大賞2003』で面白い事を貯蓄できていた事だろう。
◆6月8日(日)/2003年
昨日は仕事をお休みしたので、パソコンに入力されていないデータをせっせと入力。
日曜日は、いたって静かである。
午後になって、調剤室にエアコンを取り付けるためにLaOXから派遣された工事担当者が来た。
http://www.laox.co.jp/laox/index_tone.jsp
とりあえず設置する場所などを見てもらったのだが、工事担当者が頭を抱えていた。
ウチのお店は、もともと2軒並んでいる貸し店舗を、間の壁を取り払って無理矢理1軒にしてしまったのだ。
なので、エアコンの排水などもトイレの壁をぶち抜いたりしなければならないのに、管の傾斜が足りなかったりして工夫が必要なのだ。
一応エアコンを購入するときに店員には説明した上で下見が必要だろうと伝えたのだが、現地に行く担当者にお任せ下さいという事で下見はしない事になっていた。
しかしやはり現地に来た担当者は、「下見をしておきたかった」とボヤいていた。
以前にNTTに工事を依頼した時にも、受付担当者は下見は必要無いと言って、当日工事に来た業者は下見をしておきたかったと漏らしていたのを思い出した。
受付担当者と工事担当者の意思の疎通は、どこの企業でも上手くいかないものらしい。
それでもそこはプロ。予定より時間がかかったが、なんとか設置して帰っていった。
昨日観た映画がダメダメだったので、何か別な物を観たいと奥さんが言い出す。
それはまったくもって賛成なのだが、それで奥さんが借りてきたのが『宣戦布告』という選択はどうか。
http://www.sensenfukoku.jp/
公開前は北朝鮮問題もあって話題になったが、いざ上映されたらパッタリと噂を聞かなくなった。
一抹の不安を抱えつつ鑑賞。
画面の前で、「うー、うー」と唸ってしまった。
外国の潜水艦が日本海海岸に座礁し、調べてみると乗員は行方不明、しかし武器を積載していた可能性がある事が分かる。
そこで行方不明の乗員たちを捜索してみると、捜索中の警察官(SAT)が襲撃を受けたため自衛隊の出動となり本格的な戦闘へと発展していく。
途中には、内閣調査室と敵国のスパイとの諜報戦も描かれている。
テーマは面白い。こんな面白くなるはずの作品で、どうしてこんなに退屈なのか。
ちょっとした事変から雪ダルマ式に事態が大きく進展して深刻になっていく。
本来なら観ている者をグイグイと引き込んでくれないと困るのだが。
押井 守監督がそうゆうのが得意なので、見習ってほしいなぁと見ている間ずっと思ってしまった。
だいたい、作中で官房長官が「どうして潜水艦が一隻座礁しただけでこんな事になるんだ」と言っていたが、潜水艦が座礁するなんてのは些細な事じゃないだろう(笑)
外国船籍の漁船や貨物船が座礁して、そこから事件が発展していけば、それこそ日常が非日常へと転がっていく怖さと言うものが出ると思うのだが。
それに加えて、警察や自衛隊の作中での運用方法にも疑問を感じる。
行方不明の乗員が武装している可能性があるものの即時に自衛隊を出動させるわけには行かないと言う事で警察を出動させる訳だが、何故だかSATを出動させている。
確かにSATは警察の一部だが、スペシャルアサルトチーム、略してSATは直訳すれば“特殊突撃部隊”となる。
その主な任務は、ネオ麦茶というハンドルネームをネット上で使い高速バスをハイジャックした馬鹿な高校生を逮捕した事からも分かるように、まさに突撃して人質がいれば救出し、犯人を即時拘束する事のはずだ。
どこに潜伏したか分からない犯人を“捜索する”ために出動させると言う事が果たしてあり得るのだろうか。
そして、SATが全滅して自衛隊の出動となったが、武器の使用許可が途中で撤回されたため、やはりほぼ全滅してしまいレンジャー部隊の出動となった。
しかし、山岳地帯だというのは分かってるのだから、初めから普通科連隊じゃなくてレンジャー部隊を出動させてもおかしくないはずなのだが。
ただ、武器の使用の制限というのがある意味この作品のテーマでもあり、それに関してはなかなかに面白い描写をしていた。
今まさに敵と対峙し戦闘している時に「手榴弾の使用許可を申請」とか、「バルカン砲の使用許可申請」などをして、首相官邸の作戦司令室では「手榴弾を使用できる法的根拠を考えろ」というように悠長(でもないが)に議論している様子などは、ブラックユーモアを含みつつそれが現状なのだと感じさせて、なかなかに面白かった。
しかし、いかんせんテンポが悪くて演出が稚拙で今一歩の感が拭えない。
先に名前を出した押井 守監督の作品『機動警察パトレイバー2
the Movie』では、実に上手く演出していた。
http://homepage1.nifty.com/~yu/p/p2.html
「ゴングより本部。当該勢力の脅威、更に増大中。発砲の許可を要請する」
「交戦は許可できない。現在、カナダ隊がそちらへ急行中。繰り返す。交戦は許可できない。全力で回避せよ」
「回避不能。本部聞こえるか」
脚本と演出が一体になった見事な作品が前例としてあると、それを越えるのは容易ではない。
しかし、やはりもう少しセリフの一つ一つを吟味して、緻密な演出をしてもらいたかった。
途中の諜報戦にしても同じ。
これまた押井 守監督の方が諜報戦の描き方が上手い。
押井 守が監督をせずに脚本だけを担当して若手にまかせた作品『人狼
JIN-ROH』の諜報戦などは、どの時点でどちらが相手より優位にあったのかを考えると実に面白い構成になっている。
http://www.production-ig.co.jp/anime/jin-roh/
そんなわけで、腰砕けのラストシーンですっかり疲れてしまったため、口直しに『機動警察パトレイバー』の初期OVA版の、第5巻と第6巻を観て、満足してから就寝した。
◆6月9日(月)/2003年
親指の爪が黒く変色していると言う患者さんが来店。
正確には旦那さんが患者さんで、奥さんがウチに薬を求めて来たのだが、なにしろ状態が分からない事には判断のしようがない。
旦那さんは水虫だと思って水虫の薬をつけていたそうだが、悪化する一方だと言う。
普通、水虫が手にできると言う事は無い。もちろん全く無い訳ではないが、手は頻繁に洗うので白鮮菌が繁殖する事は少なくて、もし手に出来るとすれば菌に対する抵抗力が弱くなってると言う事で、体そのものが衰弱している場合だ。
それに、水虫ならば白くなる事はあっても黒くなると言う事も無い。
黒くなってるという事は、組織が死んで腐っている可能性がある。
旦那さんは病院が嫌いで、簡単に手に入る薬での治癒を望んでいるようだが、どうも話を聞く限りでは、薬局で対応できる範囲を越えている。
一刻も早く病院で診察してもらった方が良いと奥さんには話した。
もし腐ってるとすれば、それがさらに進行して指を切断しなければならないなんて事にも成りかねない。
奥さんは納得してくれたが、果たして旦那さんがおとなしく諭されてくれるかどうか。
薬局は、往々にして「病院に行くほどではないんだけど」と、“自己診断”をした患者さんが訪れる事が多い。
それが信頼されていてならいいが、病院に行くのがめんどくさくてと言う患者さんは遠慮したい。
自分の体のことに対してめんどくさがる様な人は、薬を買ったって自分の判断で勝手に服用するのをやめて、あとで「この間の薬あまり効かなかったよ」と文句をつけてくる。
「だからあれほど病院に行くように勧めたのに」なとどは言えないし、言ったところで聞く耳なんか持ちやしない。
それに、先の人のように病院に行かずに悪化するなんて事にでもなったら、とてもではないが責任を持てない。
そもそも薬局では、診察することも法律上は認められていない。相談に乗ることしか出来ないのだ。
病院で原因や病態を診断してもらってから、それに基づいた薬を相談する。
それが賢い薬局の利用の仕方である。
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記載内容を利用して生じた結果につい
て、当方では責任がとれませんのでご了承ください。
また、筆者が思った事や感じた事を率直に書いている事柄に関しましては、反証可能な事実誤認以外の訂正には応じられません。
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また、『コミュニケーション』のコーナーでWEBラジオ番組『幻想時間』を公開しています。
私は主に、映画についてトークをしています(・v<)
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薬が合わないと感じたら相談を/携帯血糖値測定器を入荷/Webラジオの収録/『マトリックス リローデット』/ラブホテルで歯科衛生の講義/オムレツレストラン『ラケル』のパン/新型肺炎SARSには冷静な対応を━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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編集 : 北村俊純
窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
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~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
※5月27日(火)………薬が合わないと感じたら相談を。
※5月28日(水)………携帯血糖値測定器を入荷。
※5月29日(木)………Webラジオの収録。
※5月30日(金)………『マトリックス リローデット』
※5月31日(土)………ラブホテルで歯科衛生の講義。
※6月1日(日)………オムレツレストラン『ラケル』のパン。
※6月2日(月)………新型肺炎SARSには冷静な対応を。
******************* 先週の平凡な日記 *********************
◆5月27日(火)/2003年
朝の情報番組で“ビブリオマンシー(書物占い)”の事を取り上げていた。
なんでも、『魔法の杖』という邦訳本でビブリオマンシーをして、前向きに生きていこうと言うのが流行っているとか。
無理矢理、流行らせようとしてるとしか思えないんだけど(笑)
だいたい、占いに頼る時点で後ろ向きな気もする。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/478971859X/250-8095144-0462617
ちなみに、本来はビブリオマンシーは聖書で行う。
いわば、聖書を読ませるための方便である。
テレビでは、「好きな女の子に告白するべきか」とか「一戸建ての家が欲しい」という事でビブリオマンシーをしていたが、本来はそんな“願掛け”のための占いではない。
聖書には、「貧しい者は幸いである。(中略)富める者は災いである。」と書いてある。
喘息を患っていると言う患者さんが来店。
話を聞くと、鼻づまりもあって夜寝る時に苦しいと言う。
しかし、病院からもらってる薬は小青龍湯らしい。
確かに小青龍湯は喘息の治療に使うが、同時に体を温める効果がある。
そして、鼻づまりの原因は“のぼせ”である事が多い。つまり、冷やさなくてはならない。
担当の医師が喘息を先に治療しようと考えているのか、それとも単に小青龍湯がどのように作用するのかを知らないだけなのか。
病院から処方されてる場合は、患者さんに直接「その使い方は間違ってますよ」とも言えない。
医師と患者さんの信頼関係を損ねる事になりかねないからだ。
せめて処方している薬局がウチならば、担当の医師に連絡を取って薬の変更を提案する事もできるが、薬は別な薬局で受け取ってるようなのでそれもできない。
一応、患者さんに漢方薬の一覧表を渡して、鼻づまりに効果のある漢方薬が“あるという事”だけを教えた。後は患者さんが自分で医師に相談するか、薬を受け取っている薬局に相談してももらうしかない。
ウチには、漢方薬に詳しいと言う事で来てくれたようではあるが、今回はウチから出した薬ではないので、出来るのはここまで。なんとも歯がゆい。
病院からの処方箋で薬を受け取りに来た患者さんが、今回は前回の錠剤を半分に割った物なので値段も半分のはずだとゴネて困った。
薬の量が半分になったとしても、単純に半額にはならない。
調剤基本料や薬剤情報料などが加算されるので、薬の量が減ったとしても少ししか下がらない。
また、今回のように錠剤を半分に割った場合は、薬代が減っても薬を割る手数料が加算されるのでトータルでは割高になる。
確かに患者さんの側から料金の算定方法が不透明な面があるのは否めないが、医療改革の流れの中で、領収書にはそれらを記載するようにはなってきている。
それに、ラーメン屋で半ライスを頼んだって値段は半額ではないのだから、分かりそうなものだとも思うのだが………。
夕方頃になってクシャミが止まらなくなる。
頭もボーッとしてきて、風邪のような感じ。
柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)を飲んだものの効き目が弱いようなので、続けて葛根湯加川弓辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)を飲んだ。
いささか乱暴な飲み方ではあるが、スーッと楽になってきた。
家に帰って夕飯を食べてから、今日は早めに寝る事にした。
◆5月28日(水)/2003年
問屋さんが新しい商品として、携帯血糖値測定器を持ってきた。
針で指先を刺して、滲んでくる血液を試験紙に付けて測定するという物だ。
先端恐怖症の私でも使えるように、ペン状の先に針が隠れてるので安心して使える。
針も使い捨てで、毎日測定しなければならない生活習慣病の患者さんなどは今までより少し楽になるかもしれない。
http://www111.sakura.ne.jp/~kitazono/order/order_kanri_kettou.html
雑貨が少なくなったので近所のドラッグストアーに買出し(笑)
ウチの近くには7件のドラッグストアーがひしめき合いしのぎを削っている。
仁義無き戦い状態である。
しかし、ウチはそもそも雑貨は諦めたので、あまり影響は無い。(おいおい)
まずはBiGドラッグの浦和円正寺店に行ってみた。
このBiGドラッグというのは(株)シブヤ薬局の系列で、関東を中心にチェーン展開をしているらしい。
http://www.shibuya-pharm.co.jp/
で、他のお店は知らないが、近所の浦和円正寺店の不思議なところは、まず店員が挨拶をしない。ほぼ、ポーッと突っ立ってるだけ。
商品の棚を尋ねても、ほとんど分からない。
なんだか楽そうで羨ましい限りだ。
目当ての商品は見つけたものの、結局買わずにセイムスの柳崎店の方に行ってみた。
すると、セイムスの方はまったく違う。
http://www.fujiyakuhin.co.jp/seims/
外で商品の整理をしていた店員が挨拶をしてくる、店内に入るとレジの店員が挨拶をしてくる、店内を移動している店員が挨拶をしていく。
しかも、その挨拶はシツコイわけでもなければ、片手間の感じもしない。ごく自然の雰囲気だ。
実はウチに来る患者さんからも、セイムスは良い評判を聞く事が多い。
BiGドラッグは怖くもなんともないが、セイムスは脅威となる。
さすがは、ウチの奥さんが面接を受けて落ちただけの事はある(苦笑)
アルバイトといえども、教育が行き届いてるのだろう。
とても気分良く買い物が出来て、つい必要の無い菓子類などまで買ってしまった。罠か(笑)!?
なんにしても、あの接客の姿勢は学ばねばなるまい。
◆5月29日(木)/2003年
今日の関東は7月上旬並みの気温だそうな。
患者さんが少ないのも、暑すぎて出かけないのだろうか。
夕方になれば化粧品のお客さんが来るかもしれないと待ちつつ、ホームページの更新作業を進める。
今日は早めに仕事をあがって、SEでやっているWebラジオの収録のために貸しスタジオへ行くことになっているのだが、弟が夜勤で夕飯を食べてから出かけるため、お母んが用意するためにいったん家に帰ってしまった。
戻ってくるまで店番である。
こちらも出なきゃならない時間がせまってるのに、なかなかお母んが戻ってこなくてジリジリと待つ。
予定時間を少し過ぎてしまったが、お母んが戻ってきたので慌ててお店を出た。
ところが……、なんとスクーターがガス欠。
エンジンが止まってしまい、ガソリンスタンドまで引くハメに。
最近は健康のために自転車か歩きだったため、ガソリンの残量を確認していなかったのが敗因。
完全なガス欠になると、ガソリンを入れてもしばらくはエンジンがかからない。
駅へと向かってスクーターを引っぱりながら何度かエンジンをかけてみて、やっと始動した。
しかし、これで大きくタイムロス。
そして、焦って判断能力が落ちていたのか、いつもと違う電車での乗り換えルートを選んだら、これも大失敗。乗り換えの接続が上手くいかなかった。
結果大遅刻となり、番組を2本収録するはずだったのだが、1本は次回に収録と言う事になった。
一緒にパーソナリティーを努めているMちゃんとスタッフには申し訳ない。
番組の方は昨年の12月に第1シーズンを終えて、今回収録するのは第2シーズンの最初の回である。実に半年振りで、マイクを目の前にして少し緊張してしまった。
第2シーズンから聞くリスナーさんのために、パーソナリティーの自己紹介を収録してから、私が担当している『幻想時間・緑』を収録した。
緑で今回取り上げたのは、映画が『時をかける少女』の原田知世版と中本奈奈版。
http://www.imasy.or.jp/~yamve/timetravelers/story/
TRPGは『ダンジョンズ&ドラゴンズ』である。
http://www.hobbyjapan.co.jp/dd/
果たして、今回収録したものが本放送に使えるデキだったかどうか自信が無い。編集でなんとかなれば良いのだが。
ちなみに第1シーズンの放送は、以下のサイトで聞けますのでヨロシク(・v<)
http://www.snake-eyes.gr.jp/radio/
◆5月30日(金)/2003年
昨夜は寝苦しくて何度も目を覚ましてしまった。
暑いせいなのだが、冷房に弱いのでつけなかった。
冷房をつけて寝るためには、体の冷えすぎを予防するために小青龍湯(しょうせいりゅうとう)を飲まなければならない。
なんともコストパフォーマンスの悪い体だこと(苦笑)。
朝の情報番組で『マトリックス リローデット』のイベントの裏側をやっていた。
あの、東京タワーをグリーンにライトアップした時のものだ。
私も規模はだいぶん小さいとはいえイベントを手がけていたりするので、苦労も分かるし達成感も分かる。
イベントの裏側の方が、映画の前作よりもワクワクした(笑)
http://www.getthematrix.jp/
前作はまったく印象に残らなくて、私の映画ワースト10の中では上位にランクインしている。
昔からSF小説を楽しんでいた人からすれば題材も陳腐だし、日本のアニメを楽しんでいた人からすれば映像表現にも真新しさがまったく無い。 なんでそんなに話題になるのか不思議といったところだ。
居眠りした覚えは無いのに、オープニングシーンもラストシーンも、ストーリーも、どうにも思い出せない。
見せ場がCMで流れていたシーンだけだったから、そこだけは憶えているのだが………。
しかし、今回のイベントで謎が解けた気がする。
『スターウォーズ』と同じなのだ。
http://www.starwars.jp/index.html
『スターウォーズ』は、映画としてはそれほど素晴らしいものではない。
人物造詣は単純だし、物語の展開も単調で、気を抜くと観ていて眠くなる。
じゃあ『スターウォーズ』の魅力は何かと言うと、“お祭り騒ぎ”だ。
関連したイベントやグッズなどで、「みんなで盛り上がる」事が楽しいのだ。
映画は『スターウォーズ』というイベントの一部にしかすぎず、自発的に楽しもうと言う人以外にとっては、どうでもいい事にしかなりえない。
そう理解すると、「ノらなきゃソンソン♪」と思えてくる。
『マトリックス リローデット』の映画には期待していないが、今後のイベントなどには注目しておこう。
長期治療の患者さんは、担当医師の診察との兼ね合いもあって、ほぼ毎月同じ頃に来る。
だから、前回の処方箋をチェックしておいて薬を取り揃えておく。
そんな訳で、来週の月曜日に患者さんが多く来るだろうと予想していたのだが、どうゆうわけか今日集中的に来てしまい、薬が揃っていなくて困ってしまった。
まさか、台風に備えて早めに通院したのだろうか。
薬が不足している患者さんには謝って、後で配達する事に。
◆5月31日(土)/2003年
今日は、浮気の日(笑)
Iちゃんに会いに茨城県まで出かけた。
駅までIちゃんが迎えに来てくれる事になっていたのだが、急遽学校に行く用事が出来たとの事で、しばし駅で待つ。
昨日までは暑いくらいだったのに、今日は例年より早い台風が来ていて荒れ模様のため、いささか肌寒かった。
いつもは私の方が30分~2時間くらい遅刻してくるので、これで貸し借りナシって事で(苦笑)
迎えに来たIちゃんの車に乗って、まずはモスバーガーで昼食を食べに向かったのだが、Iちゃんの運転は怖い。怖すぎる(^-^;
免許を取ったのは3ヶ月前らしいが、乗るようになったのは1週間くらい前からだとか。
知ってれば乗らなかったのに……。
なのでモスバーガーの駐車場に入るのも四苦八苦。
お腹空いてるのも忘れちゃったよ(笑)
モスバーガーのいいところは、禁煙席がちゃんとしている事。
http://www.mos.co.jp/index.html
どうゆう事かと言うと、禁煙席のスペースが広く、窓際の見晴らしのいい場所に設けられている。何店かを利用した事があるが、おおむね良かったように思う。
一方、喫煙者を優遇しすぎているのではないかと思ってしまうのが、マクドナルドとロッテリアだ。
http://www.mcdonalds.co.jp/
http://www.lotteria.co.jp/
禁煙席が地下や3階など見晴らしが悪かったり移動の労力がかかる所に設けられていたり、ひどい所になると店内の端の方に追いやられたりしている。
タバコを吸わない状態が普通なのに、なぜ禁煙席がないがしろにされてるいのか理解に苦しむ。
しかも喫煙者に対しては、灰皿を“無料サービス”している。吸わない人には、何か無料でサービスしてくれるわけではないらしいのに。
5月から施行された『健康増進法』では、第五章特定給食施設等の第二節受動喫煙の防止の第二十五条において、「飲食店その他の多数の者が利用する施設を管理する者は、これらを利用する者について、受動喫煙(室内又はこれに準ずる環境において、他人のたばこの煙を吸わされることをいう。)を防止するために必要な措置を講ずるように努めなければならない。」と定めている。
http://www.ron.gr.jp/law/law/kenko_zo.htm
空調設備の充実なども必要な措置の1つだろう。だとすれば、その費用は喫煙者が負担するべきで、吸わない人も同じ料金というのはオカシイのではないだろうか。
と、ここまで書くと私がタバコを吸っていないように思われるかもしれないが、実は吸っている。
健康のためには、まったく吸わないのが一番なのは確かだが、しかし吸いたくはなる。
そこで月の初めに1箱買ったら、それで次の月まで過ごすのだ。
そうする事で吸い過ぎないようにしている。
そんな訳で、出かけた先で他人の迷惑を顧みずに吸う人の神経も、またそれを優遇する飲食店の存在も私には理解できない。
予定では雨と言う事が分かっていたので美術館に行くつもりだったのだが、Iちゃんがすでに運転疲れの模様なので(苦笑)、ホテルに直行した。
なんでもIちゃんが友達から勧められたラブホテルだそうな。
Iちゃんが友達と、そうゆう情報交換をしているという事に、妙に感慨深いモノを感じてしまった。
行ってみると満室。悪天候のせいもあるのか、それともやはり評判のホテルなのか。
ホテルのホームページを検索してみたが見つからなかった。残念。
待つよりも他のホテルへという選択もあったが、Iちゃんの運転する車に乗ってるよりは、ここで待っていた方が安全そうなので待つ事に。
待合室には、2人掛けのソファが幾つかあり、ちゃんと仕切られていた。
待ってる間もイチャイチャ(古いな)出来る訳である。
しかし、どうも仕事病というかなんと言うか、Iちゃんは歯科衛生士の勉強をしているので、ちょっとその事で色々と尋ねてみた。
Iちゃんは学校に寄ってきていたので、教科書やノートなどもそろっていて、しばし歯科衛生に関する講義となった。
ラブホテルの待合室でなにやってるんだろうね(笑)
一見すると健康そうな歯茎が、実は腫れているケースなど写真を交えて教えてもらう。
また、虫歯はいわば感染症なので、子供に親が使った箸で食べ物を取り分けたりするのは良くない事なども教わる。言われてみれば確かに。
一通り講義が終わった所で空き室が出来たとの案内が。
部屋に入ってみると、なるほどビックリ。
ベッドは普通だが、お風呂場が広くて、部屋もゆったりとしていて値段と比較すると評判がいいのも分かる気がする。
あまり居心地が良くて、結局ここで半日過ごしてしまった(苦笑)
◆6月1日(日)/2003年
さて、本来なら月初めと言う事でお店の方は忙しいハズなのだが、天候がいまだ不安定なのか客足が少ない。
お母んに上がっていいと言われたので、奥さんと出かけることにした。
昨日は浮気してきたので、その埋め合わせと言う事で(苦笑)
どこに出かけようかと思ったが、奥さんがカラオケがいいと言うので直行。
なんとも安上がりな。
3時間ばかり付き合うハメになったが、奥さんは満足した模様。
少し遅い昼食を川口市内のダイヤモンドシティで摂ることにした。
http://www.carat-mail.com/
お目当ては、オムレツレストランの『ラケル』である。
http://www.rakeru.co.jp/
新宿店や渋谷店などと違って、ココに入ってる『ラケル』のメニューは、パンやジャガイモ、そしてオムライスが少し小ぶりなのだが、味がほぼそのままなのが嬉しい。
特にパンは最近まで何故か置いてなくて、「なんであの美味しいパンが無いんだ」と残念に思っていたのだが、やはりお客から要望があったのだろうか。私はパンは嫌いな方なのだが、ラケルのパンだけは別で、これが食べられると少し幸せな気分になれる。(やや大げさ)
ただし……、ココのダイヤモンドシティの飲食コーナーはちょっと問題。
昨日の日記にも書いたが、禁煙席の扱いがぞんざいで、そもそも喫煙席との間になんの仕切りも無く、空調もうまく効いてないため、禁煙席の方にタバコの煙が流れてきてしまう。
ダイヤモンドシティのホームページには「人にやさしい施設」と書いてあるのだが、なんだか空々しい。
それと喫煙席で、自分の子供の前でタバコを吸ってるのを見ると絞め殺したくなるのだが、傷害罪になるので自粛。
◆6月2日(月)/2003年
病院でもらってる薬を飲むと便秘になるように感じるという患者さんが来店。
調べてみると、薬の方は胃の働きを抑えるものらしい。
しかしこの薬は、胃が悪くなってから飲むものだ。
おそらく、主な治療の薬の副作用として胃が悪くなるので、それを防ぐために処方されたのだろう。
だが、胃の働きを抑えるという事は消化も悪くなるので便秘や下痢をする可能性はある。今回も、それが原因かもしれない。
あいにくウチで出した薬ではないので、医師と相談せずに服用をやめるようには指導できないので、とりあえず相互作用の影響が無い便秘薬を勧めた。
もちろん、何か体調がおかしいと感じたら、やはり医師に相談するのが望ましい事も伝える。
新型肺炎SARSの影響で、中国や台湾などだけではなく外国からの帰国者や渡航者の検疫が強化されていると言うニュース。
しかし、現実にはどれほど効果があるのかは疑問である。
例えば、ウチの周辺の学校は“多国籍学校”の様相を呈している。
なにしろ、市内でも一番外国人が多く、当然通っている子供たちも多種多様な人種だ。
お母んは学校薬剤師も勤めていて、給食センターの人たちの検査も請け負っている。
すると、宗教上の理由で牛肉を食べられない子供などがいて、給食のメニュー作りだけでもかなり大変なのだとかいう話を聞いてくる。
そして、春休みには故郷に帰り、そのまま新学期から通ってるらしい。
どこぞでは、海外から帰国した子供を10日間自宅待機にするなどしたという報道もあるが、不思議な事に近所の学校では聞いた事が無い。
日本でSARS患者が出ないのは奇跡と言っていいだろう。
ただし、マスコミの加熱ぎみの報道もまた疑問ではある。
確かに現在のところ特効薬は開発されていないし、医療体制は後手に回っているが、同時に基本的な風邪の予防方法、すなわちマメに手を洗い嗽(うがい)をする事で効果がある事も分かってきている。
備えあれば憂い無し。油断大敵。
どちらかに偏ることなく、冷静に対応する事が肝要だろう。
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漢方薬の講習会/薬局に薬が無い時に……/自然のチカラ/「医は仁術」を実践できるか?/メディカルウェアを買いに/「安い・マズイ」しゃぶしゃぶ/「グラッと来てもガスは気にするな」━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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~~~~~~~~~~今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
※5月20日(火)………漢方薬の講習会。
※5月21日(水)………薬局に薬が無い時に……。
※5月22日(木)………自然のチカラ。
※5月23日(金)………「医は仁術」を実践できるか?
※5月24日(土)………メディカルウェアを買いに。
※5月25日(日)………「安い・マズイ」しゃぶしゃぶ。
※5月26日(月)………「グラッと来てもガスは気にするな」
******************* 先週の平凡な日記 *********************
◆5月20日(火)/2003年
今日は、漢方薬の講習会である。
漢方薬にも流派があって、大きく分けると、中国で発展してきた『中医学』と、中国から伝わってきた物を日本の風土に合わせて改良してきた『日本漢方』、そしてインドから伝来した『インド漢方』がある。
もっとも、薬草などを利用した民間療法は世界各地にあるが、効果や効能が体系的にまとめられているのは、この3つだろう。
私は最初に日本漢方を学び、その後で中医学を学んだ。
どちらも、一通りの基礎や概論は勉強し、漢方薬メーカーが発行した物ではあるが、講座の修了証書はもらった。
しかし、漢方薬の研究は今もなおメーカーや学者たちによって行われており、日々新しい効能が発見されたり、効能は知られているものの根拠が分からなかったのが解明されたりしている。
なので、私も漢方薬の講座には積極的に出席するようにしている。
ちなみに、今日の講座は中医学である。
そして、私が苦手なのも中医学である(^-^;
症例問題として、ある症状を訴える患者さんに対してどんな漢方薬が効果的かを検討するのだが、それが模範解答とことごとく食い違ってしまう。
正確に言うと、私は「安全なもの安全なもの」と選択してしまうのだが、中医学の理論に基づいて漢方薬を選ぶと、症状にズバッと切り込んでいくような物が候補に挙がってくるのだ。
だから講師にも、私が候補に挙げた漢方薬については「その選択は正しい。確かにこちらの(模範解答)漢方薬を使うのは店頭だと避けたくなるかもしれない」と言われる。
これは人づてに聞いた話だが、中国本土で漢方薬を買うと、効き過ぎてかえって具合が悪くなる事があるそうだ。感覚としては、3倍くらい薄めないと日本人の体質に合わないとか。
そんな訳で私自身は、薬そのものを怖いと思っている患者さんには効果の穏やかな漢方薬を、とにかく症状をすぐにでも抑えたいと言う患者さんには中医学に基づいた漢方薬を勧めている。
やはり、症状を取りのぞいてやるのが患者さんは「治った」という実感が持てる。
しかし、原因を治さない限り、またぶり返す可能性がある。
理想としては、最初に症状を抑えて、少し楽になったところで体質改善をじっくりと行っていきたい。
そうそう、講座での中では、色々と余談の話も出た。
生まれたばかりの赤ん坊の腸内は、ほぼ無菌状態なのだそうだ。
そこで母乳を与えると、母親の体内の菌を母乳と一緒に摂取する事によって、体に有用な菌が赤ん坊の体内に根付く。
そして、後から侵入しようとする細菌を敵と判断して排除する事を体が覚えるというプロセスを経るらしい。
母乳で育てた方が赤ん坊の病気に対する抵抗力(免疫力)が高まると言われているが、これが母乳で育てた場合と、市販のミルクで育てた場合で、赤ん坊の免疫力が違う原因の1つだと考えられている。
一方で母親が院内感染してしまうと、その母乳と一緒に赤ん坊の体にも細菌が侵入してしまい、赤ん坊の体がその細菌を“敵”として認識する事ができずに重篤になってしまうケースもあるらしい。
現代においては、母乳で育てるかどうかの選択も、医師に相談しながらの方が良いようだ。
◆5月21日(水)/2003年
近所のS薬局から薬が無いか問い合わせがあった。
どうやら患者さんが病院の門前薬局に行ったところすでに閉まっていて、S薬局の方に来たものの必要な薬が無いらしい。
こちらもすぐには分からないので在庫を確認してみますと答えて電話を切った。
調べてみるとウチにも無い。しかし、薬剤師会の備蓄センターにはあるようで、ウチも閉店なので必要ならば薬を取りに行ってあげようと思い、折り返し電話した。
すると、「今忙しいから」と怒られた。
そっちから薬があるか問い合わせてきて調べてあげたのに、なんで怒られなくちゃならんのだ凸(`、´X?
ちゃんと最初に「北園薬局ですが」って言ったぞ。
以前にウチに薬が無い時に、S薬局に貸して欲しいと頼んだら、貸してはくれたものの、「迷惑だ」とやはり怒られた事がある。
それで結局、問屋さんにかなり頻繁に薬を運んでもらったり、薬剤師会の備蓄センターに取りに行くようにした。
なのに、S薬局の方は自分の所に薬が無いと借りようとするのだから、いったいどんな神経してるのか。
S薬局で待っているであろう患者さんには悪いが、怒り心頭発火して電話を叩き切ってしまった。反省σ(^◇^;)。
◆5月22日(木)/2003年
今日は快晴も快晴、大快晴である。
日本語としてどうかとは思うが(笑)、やはり晴れると気分がいい。
ただし、花粉症がひどくなるのが玉にキズ(^-^;
近くのドブ川、もとい見沼用水路の岸辺には、花粉症の原因になっているカモガヤが元気に育っている。
そう言えば、小学生の頃の社会科のテストで「学校の近くを流れている川の名前はなにか」という問題で、「ドブ川」と書いたら×になったのは、今でも忘れられない思い出である。
この見沼用水路では、当時はよくザリガニ釣りをしてたいものだが、後年、安全対策のためか両岸を完全にコンクリートで固めてしまった。
そのせいで味気の無いツマラナイ“ただのドブ川”になってしまったのだが、数年の間にコンクリートの隙間から雑草が生えだし、ついにはコンクリートにヒビまで入れて、ザリガニが戻ってきていた。
私は自然保護だの環境保全などの運動団体は大嫌いだが、改めて自然の力を見せつけられて、浅はかな知恵で固めたコンクリートが壊れていくというのは、自然を壊す側の人間も自然を保護しようとする人間も、その両方を嘲笑ってるかのようで痛快。
同時に、そもそも用水路を作ったのは人間だったわけで、自然との共存共栄と言う事を考えさせられる。
奥さんが『模倣犯』のビデオを借りてきていたので、それを観た。
http://mohouhan.yahoo.co.jp/
映画の公開前はかなり話題になっていたのに、いざ公開されたらその後ではまったく話題にならなかったところからすると、あまり期待できないかなと思っていたら、やっぱり話題にならなかっただけの事はある。
普通ならツマラナイ映画は、せめて心地良い眠りに誘ってくれるものだが、眠らせてもくれなくてホトホト困った。
ビデオだから止めるか早送りしたいところだったが、奥さんが一緒に観てるので、それもできなくて拷問に近かった。
しかし最後まで観て、どうして自分が宮部みゆき氏の作品が楽しめないのかの理由は分かった。
宮部氏が、ある種の“使命感”を持っているからだろう。
連続殺人事件を俯瞰から見て、加害者・被害者・警察・マスコミなどそれぞれの視点から事件を描ききったと評されていたりするが、結局は突き放しきれずに『人を信じる』ようなラストになっているのが、どうにも鼻についてしまうのだ。
そして監督の森田芳光氏も、描写は丹念に描きながら、メッセージをストレートに表現しているため、悪い面で相乗効果を生み出している。
思わせぶりなカットバックも成功しているとは言い難いし、ケレン味たっぷりな演出は逆に物足りなかった。
あと、犯人の生い立ちが“両親が離婚している”と言うのは、もはや手垢まみれで、最近クローズアップされているように“犯人は普通の家庭で育った”と言うのを考えると、工夫が足りなかったようにも思う。
あまりにダメダメな映画を観て疲れてしまったので、口直しに『機動警察パトレイバー』の初期OVA版の第5話と第6話を観た。
前後編の「二課の一番長い日」である。
http://www.bandaivisual.co.jp/patlabor/main.html
『模倣犯』と違って淡々と進んでいくのに、事件への危機感はどんどん高まっていく。脚本と演出が共に、“サスペンスとはかくあるべし”の見本のようだ。
この勢いで押井守監督の作品を続けて観たいところだったが、すでに午前3時を回っていたので就寝。
◆5月23日(金)/2003年
晴れるでもない、雨が降るでもない、天気の読めない曇り空。
他の業種でもそうだろうが、天気が読めないと来店者の予測が難しい。
最近は、地域限定、目的限定の天気予報のサービスを提供している会社もあるようだ。
ニーズのあるところには商売のネタがある。
http://www.wline.co.jp/
どうやら患者さんは少なそうなので、前から計画していたお店の外の模様替え。
と言っても、表の雑貨品をしまって木の板を打ちつけた。
ここに、色々な取り扱い商品のポスターを貼ろうというのだ。
なにしろ近所で増えているカモガヤの花粉症にしても、ほとんどの人が「どうやら風邪をひいたみたいで」と来店して、まさか花粉症だとは思いもしなかったという事が続いている。
今の季節に、鼻や目がムズムズしたりするのは花粉症の可能性があるのだが、ほとんどの人が花粉症の季節は終わったと思っているという事は、もしかすると他の薬局に行って間違った薬を購入する事も考えられる。
だから、そのような情報もポスターにして掲示しておけば、幾人かの患者さんは気がついてお店に入ってくれるかもしれない。
それで治してあげる事ができれば、万々歳である。
とある患者さんが来店。
“いつも”の人である。
何が“いつも”かと言うと、まず具合が悪いと言う事を告げてくる。
ウチは薬局であるから、これは当然。
なのでこちらも当然、症状に合うだろうと思われる薬を紹介する。
するとその患者さん、「いや、本ではそれは効かないと書いてあった」
と、その薬は断る。まぁ、無理に勧める訳にもいかないので、他の薬を案内する。
すると今度は、「テレビでは○○が良いと言っていた」と言い、お宅には置いてないのかと尋ねてくる。そういう物は、大抵は生薬だ。
漢方薬は生薬を原料にはしているが、それらを調合する事で効果がある。生薬だけでも効果はあるだろうが、そのままでは強すぎたり弱すぎたりで、いわゆる民間療法や迷信の域を出ない。
だからウチには生薬は置いていない。
http://www.nikkankyo.org/
で、その患者さんは“いつも”何も買わないで帰っていく。
たまに買っていったかと思うと、またやって来て「本で調べたんだが、これは本当に効くのか」と尋ねてくるので、今やウチの人はみんな避けている。
来店した時に店頭にいた人が、いわば貧乏クジを引いた事になるのだ。
しかし、「医は仁術」と言う言葉がある。
徳川家康の第十子、徳川頼宣が藩主であった紀伊(和歌山県)に奈波加慶という名医がいた。
この御仁、紀伊国第一の富豪である鴻池孫右衛門の使者から、主人が病で苦しんでるので診て欲しいと頼まれた時に、その使者が「紀州第一の大金持であります。どうか丁寧に診察してくださるようお願いします」と言ったところ、診察するのを断ったと伝えられている。
曰(いわ)く、「私は今日まで病人は診察してきたが金銭を診察した事はありませぬ」
そして、使者は非礼を詫びたと言う。
私としては、なんだかその方が偉そうでこの話は嫌いなのだが(笑)、医療に携わる人間は、「病気を治す」のではなく、「人を救う」のだという考えは大切にしたい。
つまり、病気を治す事はもちろん、病気になった人の“不安”な気持ちも癒す事を忘れてはならないという戒めとして、「医は仁術」という言葉を捨てたくはない。
かと言って、そんな善人の高みへは到底私は行けそうにない。
だから、嫌な事は嫌なんだけど(苦笑)、“いつも”の患者さんの気の済むまで付き合おうと思う。
愚痴は、日記の方に逃がすと言う事でσ(^◇^;)。
………って、その愚痴に付き合わされる読者も迷惑か。すみません。
◆5月24日(土)/2003年
医療センターが休みで患者さんも来ないので、衣料センターに買い物に出かけた。別にダジャレではない(笑)
そろそろ夏用の白衣を用意しておかないと、調剤室での作業がつらくなるからだ。
なにしろ、こんなに調剤をする予定は無かったため、調剤室に冷房が無いのだ。
さて、どんな白衣にするかと店頭でカタログを見せてもらう。
白衣と言っているが、私は白衣は嫌いだ。
なんとなく、清楚で隠し事はありませんというイメージが好きになれない(笑)
病院などでも最近は病室や医療服(メディカルウェア)に白を採用する事は少ないようだ。
単なるイメージチェンジという面もあるかもしれないが、色彩心理学の分野では、白という色は光の反射が強いためストレスを与えるという研究報告もあり、心理的に心細くなっている患者などには良くないらしい。
http://homepage1.nifty.com/simplechic/fashioncolor9.html
友人たちのあいだでは、私のカラーはブラックかグリーンで通っているので、夏用の白衣は淡いグリーンの物にした。白い白衣の倍の値段だがσ(^◇^;)。
そう言えば、黒い白衣は無いようなぁと馬鹿な事も考えたり。
興味のある人は(どうゆう興味だ)、「白衣の最大手」と銘打っている通販サイトがあるので、そちらを覗いてみて下さい。
http://www.ths-net.com/
SEの武井くんとメール頻々。
明日のコンベンションの打ち合わせである。
会場での食事時間の制限についてや、参加者同士の交流についてや閉会後のお茶会の事などなど。
前日になるまで未処理の事を山積みにしてしまうのは、小学校の夏休み以来まったく改まらないダメな私σ(^◇^;)。
◆5月25日(日)/2003年
今日は仕事を休んで(お店は開いている)、SEのコンベンションに。
http://www.snake-eyes.gr.jp/
予想以上に初参加の人が多くてビックリ。ありがたい事である。
今回から食事時間の制限など注意事項が増えたのだが、参加者の協力もあって特に混乱は無く少しホッとした。
いつもは閉会後にスタッフで反省会を行うのだが、複数のスタッフが体調不良のため早めに解散した。
奥さんには夕飯はいらないと言っておいたので連絡をすると、私のお母んと外食するとの事なので合流する事に。
お母んと外食となれば夕飯代が浮くぞ。やった(⌒▽⌒)
行った先は『しゃぶしゃぶのどんどん亭』というチェーン店。
http://www.sunfood-don.com/
ウチの近くに開店した時から一度は行ってみようと思っていたお店なのだが、値段が高いかもしれないと行く機会をうかがっていた。
行ってみると、値段は意外とリーズナブル。気軽に食べに行ける感じは悪くはない。
しかし、味の方は値段通りで、どうせ安い肉を食べるならスーパーの特売で材料を買って家で食べた方が良いかもしれない。
メニューには食べ放題のコースもあるのだが、自分は遠慮したいところだ。
「安い・ウマい」の反対は「高い・マズイ」ではない。「マズイ・多い」だ。いくら安くても、マズイ肉が食べ放題というのはあまり嬉しくない。むしろ拷問だろう。
そして、セットのご飯が最悪。芯のある炊き損ないのご飯を商品として出すというのはいかがなものか。
野菜も鮮度はいいのかもしれないが、味も素っ気も無い野菜で、これまた近所のスーパーの特売で買った方がお得。
唯一美味しかったのは豆腐だが、しゃぶしゃぶを食べに来たのであって、湯豆腐を食べに来たわけではない。
飲み物もこれまた困ったもので、サワーは単なるジュースのようで、ワインや日本酒も商売する気があるのかと疑いたくなるほど質の低い物ばかり。
ウチの弟は私と違って味にはうるさくない方なのだが、その弟からして「2度と来たくない」と言わしめた程。
私も高校生の頃に、しゃぶしゃぶのお店でバイトをしていたが、こんなお店でバイトしてなくて良かった。客から文句をつけられでもしたら、謝るしかない。
ホームページの方を見ると分かるが、メニューをスキャンしただけというお手軽な作りで、提供している料理と同じである(笑)
◆5月26日(月)/2003年
土曜日は医療センターが休みだったので今日は混むかと思ったがどうやら空振り。
来月用の店頭のポスターをセコセコと制作した。
処方箋の患者さんは少ないとはいえ、どうゆうワケか今日は鎮痛剤とシップが良く売れる。
気圧が不安定なせいだろうか。
鎮痛剤は、こちらが思いもよらない使い方をする人がいるので要注意である。
中には、腹痛を抑えるために鎮痛剤を求めに来る人もいるのだ。
鎮痛剤など飲んだら、ますますお腹が痛くなるだけなのだが、「痛み止め」と書いてあると、ついそっちに目が行ってしまうのだろうか。
シップの方も消炎鎮痛剤が入っている物ならともかく、腰痛や打撲で患者さんが「冷やそう」と思っている場合は注意が必要だ。
特に打撲などは初日は冷やして炎症を抑えるとしても、その後は温めて血行を良くしなければならない。腰痛も同じである。
どうも、昔は「冷やしなさい」と言われていたのがそのまま定着してしまったようだが、痛くなる原因は血行が悪くなっているのだから、それを改善する事を考えなければならない。
指に包帯をかなりいいかげんに巻いた患者さんが来店。テーピングを欲しいとの事。
念のため、「テーピングの仕方は知っていますか?」と尋ねたところ「知っています」との答え。
しかし一抹の不安があったので、「テーピングは包帯のようには巻かないで下さいね」と付け加えると、「え?」という顔をした。
どうやら予感的中。テーピングの仕方を知らないようだ。
一応、お店にあるテーピングのガイドを見せながら説明した。
http://contest.thinkquest.gr.jp/tqj1999/20080/taping/
夜になって東北地方で地震が発生。
震源地が近いと耳の奥で地鳴りが聞こえたりするのだが、それがしなかったので遠くだろうとは思っていたら、まさか東北地方だとは。
今日はちょうど日本海中部地震のあった日で、防災訓練や慰霊祭が行われているというニュースを昼間に見たばかりだ。
http://www.bousai.pref.aomori.jp/jisinsouran/nihonkai/select_menu.htm
家に帰ってからも地震のニュースを見ていたら、東北地方のテレビ局が地震の最中に放送していたニュース番組の映像を流していた。
そのニュース番組の中で女性キャスターが「ガスの元栓を閉めて下さい」と言っていたので、思わずテレビに向かって「アホかい!」とツッコミを入れてしまった。
報道の仕事に携わっていながら、防災に関する現在の知識が無いのか?
確かに関東大震災の時に多くの焼死者が出たことから、「グラッときたらまず火の始末」という標語も出来たが、これは今では二の次とされている。
その契機となったのは、阪神淡路大震災だ。
地震後の災害調査のまとめによると、以下の事が分かったのだ。
1.最初の揺れで各家庭のガスは自動的に止まった。
2.慌てて“揺れてる最中”にガスの元栓を締めに行こうとして怪我をしたケースが多かった。
3.火災の主な原因は、停電後に電気が復旧した際に断線などで漏電したため。
そのため、地震が起きた時にはまず自身の安全の確保を優先して、落下物を避ける、つまり“机の下に隠れる”というような小学生の頃に教わった基本中の基本の事をするよう提言がなされたのだ。
なのに地震で揺れてる最中に「元栓を閉めて下さい」とテレビで呼びかけるなんて、怪我を誘発しているようなものだ。
ところが、あとでチャットで他の人たちとお話をしていたら、誰も知らなかった事が判明。行政の広報が行き届いていないようだ。
ちなみに、まさに料理をしていたりして目の前に火があるのならば、その被害が自分に及ぶ場合があるので、もちろん消した方が良い。
しかし基本的には地震の揺れは1分以内に収まるものなので、慌てて離れた所のガスの元栓など閉める必要は無い。
むしろ必要なのは、地震の時に停電した場合は電化製品などのスイッチを全て切ってコンセントも抜き、電気が復旧してから一つ一つスイッチを入れて、断線していないかなどを点検した方が良い。
また、そのまま避難しなければならない場合は、ブレーカーを落としておく事が望ましい。そうする事で、避難中に電気が復旧してから漏電して火災が起きるのを防げる。
夜間の地震に備えて、懐中電灯は必需品だろう。
私は玄関と枕元の2ヶ所に置いてある。
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私は主に、映画についてトークをしています(・v<)
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-------------------------------------------------------------------コンビニでOTC薬の販売は是か否か
サトウ製薬の営業マンが来店。
新しく担当者が代わるので、挨拶に来た模様。
今までの担当者は痩せ型で背の低い人だったのだが、今度の担当者は体格もガッシリとしていて大柄な人。何か狙ったんでしょうか(笑)
こう言ってはなんだが、前担当者は自分が話したいことばかりを話し続けて、しかも同じ事を繰り返し言うだけなので、営業マンとしての資質は低かった。今度の担当者はどれほどの兵(つわもの)だろうか。
油断していると、新商品を仕入れなければならないので気をつけなければ(笑)
とはいえ、サトウ製薬は販売店へは協力的なので、色々と助かっている。むしろ、色々としてもらっている割りには仕入れ商品が少なくて申し訳ない。
日経ドラッグインフォメーションが発行している『日経DI』の5月号をパラパラと読んだ。
医薬品情報や、処方箋の読み方などが載っていて重宝している。
http://medwave.nikkeibp.co.jp/ndi/index.shtml
その中の記事で、「コンビニでかぜ薬を売ることに何の問題があるのか」というのがあった。
総合規制改革会議議長代理の鈴木良男氏がインタビューに答えている。
この問題は、風邪薬などの中で副作用の大きくない物は、24時間営業のようなコンビニで買えたら便利だろうという主張と、自由販売では薬の服薬指導が出来なくて危険だと言う主張がぶつかって綱引きをしているのが現状だ。
そして、当然のように規制緩和に取り組んでいる鈴木氏は「コンビニでかぜ薬を売ることに何の問題があるのか」という視点で答えている。
しかしこの人、どうもあまり良くない薬局やドラッグストアーで薬を買ってるのではないかという気がする。
“市販薬を売る時にお客さんの体調の変化を察知して「今日はちょっとやめておいた方がいいですね」と指導しているんですか。”と述べているのだが、ウチでは毎日やっている。
「○○下さい」と来た患者さんにも、念のため症状を確認したうえで売っているのだが、鈴木氏によるとそうゆう事をされた事が無いらしく、その上で不必要だと思っているらしい。
なにしろ、“服薬指導を必要としている人と必要としていない人がいる”と述べて、“薬剤師にいちいち聞かなくても「かぜの時はこの薬を飲む」と決めている人はたくさんいるわけです”とまで述べている。
問題は、まさにそこなのだ。
一般に処方箋を必要としないで販売されている薬をOTC薬と言うのだが、OTC薬は置き薬として使われる場合がある。
つまり、買って最初に服用するのが奥さんでも、旦那さんが同じような症状になった時に服用するという事だ。
しかし、同じような症状でも体質が同じとは限らない。胃は丈夫なのか、腎臓などに疾患を抱えていないかなど、本来は気をつけなればならない事がある。
だから、ウチのお店でも買いに来た人が患者さん本人なのかを確認するし、家の他の人に飲ませる時の注意点もお話しする。果たしてそれが、コンビニでできるのか。いや、鈴木氏言うように、そもそも説明など不要だとして良いのか。
念のために書いておくが、私自身は薬剤師ではない。母親が薬剤師で、私は別な職についていたのだが、お店が忙しくなって呼び戻されたのだ。
しかし、勤務するにあたっては薬剤の勉強はしたし、漢方薬の講習会などにも出席して学んだ。
だから、最終的な判断は薬剤師の母親に指示を仰ぐが、こうして健康相談に応じる事が実践的にできる。
そして、高校生の頃にコンビニでバイトをしていた経験から言えば、ハッキリ言って商品知識など皆無だ。お客さんに商品Aと商品Bの違いを尋ねられる事があったが、そもそも商品の勉強などしないから分かろうはずも無い。
確かに深夜に風邪の症状が現れたり、お腹が痛くなったりした時にコンビニで薬が買えれば便利だとは思うが、やはり危険はあるのではないだろうか。
もし服薬指導と、コンビニで買う利便性を両立させようとするのなら、コンビニの店頭に双方向の通信システムを設置して、薬剤師の服薬指導を受けてから購入するようにするというのはどうだろう。
何店かをまとめて担当すれば経費も少なくて済むはずだし、今の技術なら充分に可能だろう。
ウチとしてはライバルが増えて困るが(苦笑)日暮里ぶらり旅
今日はIちゃんとデートである。
奥さんに「行ってきま~す」と言って出かける私もなんだが、「行ってらっしゃ~い」と送り出す奥さんもどうか。
しかも、デートの途中でお腹が空いたらとメロンパンまで持たされた(笑)
Iちゃんが日暮里に行きたいというので、午前中は日暮里周辺を散策した。
http://www.nippori.net/
私もJRの日暮里駅周辺は行った事があるが、散策するのは初めて。道に迷う事も楽しみながら道々のお店などを覗いた。
Iちゃんが朝食を食べてこなかったと言うので、『乱歩』と言う喫茶店に入った。
http://www.geocities.co.jp/Foodpia/6009/ranpo.htm
落ち着いたムードとレトロな雰囲気の喫茶店で、なかなかに趣味が良いように思う。
テーブル席の脇に「人前でキスをするバカップルにはバケツで水をかけます」と言う張り紙があり笑った。
で、朝食の代わりにとIちゃんが注文したのはチーズケーキ。
チーズケーキは美味しかったが、ごはんの代わりにするか? 普通σ(^◇^;)
『乱歩』を出て、『大名時計博物館』に行くはずが、道に迷い辿り着けず(苦笑)
グルッと一周してきて、また『乱歩』の前を通り過ぎて坂を登っていった所で、駅に近い方へと思って左に折れると、『かえる屋ケロリン堂』と言う、カエルグッズのお店があった。
http://kkd.ne.jp
4月25日にオープンしたばかりとの事だったが、こんな裏道のような所にありながら、お客さんは途切れる事が無く盛況だった。
Iちゃんに、一番高いヌイグルミやTシャツをねだられたが却下。
ポストカードとペンダントヘッドを買ってあげた。だってまだ誕生日じゃないもの(笑)
掲示してあったマンガの「人生っていいなあ かえるだけど」が気に入ってしまった。
どうやら趣味が昂じて本業にしたらしい。これからの商品展開が楽しみである。
いったん駅の方に戻って、そのままラブホテルへ。
食欲を満たしたら性欲とは、我ながら正直すぎる選択(笑)
あっ、いや本当は体が弱いIちゃんが疲れたと言うので休憩を兼ねて……と言う事で。
ホテルでの事を書くと18歳未満禁止になりそうなので自粛(笑)
ただ、そのうち健康相談の中で性に関する事は取り上げなければならないだろう。
ウチのお店に頻繁にコンドームを買いに来る女子高生がいる。
制服を着たままというのが、なんとも大胆である(笑)
パートのNさんは「私が歳なのかしらねぇ。なんだか複雑な気持ちだわ」とこぼしていた。
しかし、日本でのコンドームの着用率は30%以下という統計もある事を考えると、私はこの女子高生を褒めてあげたい。
惜しむらくは、その子が一番安いコンドームばかりを買っていく事だ。
相手の男性の事を考えれば、もう少し高いコンドームの方が薄くて着用感が良くていいと思うのだが。……って、それはよけいなお世話か(苦笑)
とりあえず今回は駅前と言う事で、CHARME日暮里1を利用した。
http://hotel.i-loveho.net/charme/index.html
駅前のせいなのか、値段のわりには部屋が狭いかもしれない。
ホテルを出て、今度はちゃんとした昼食を取ろうと、美味しそうなお店を捜していたら、CHARME日暮里2を見つけた。
駅まで戻る事無かったじゃん(苦笑)
昼食を取ろうと目に付けたのは、薬膳カレー『じねんじょ』と言うお店。
http://www.catnet.ne.jp/stress/ryu-haru/welcome.html
お店の前に出してあるメニュー表の2000円台の値段に、入るのをちょっと躊躇したが、もとよりカレーが大好きで、それが薬膳に基づいて作ってあるというのに興味が湧いて入る事に決めた。
Iちゃんは鶏肉カレー、私は海鮮カレーとスペイン産の赤ワインを注文した。
店内に、カレーに入れる薬草や生薬の一覧があったので見てみると、なるほど確かに効きそうに思える材料の名前が並んでいる。
鶏肉カレーは「疲労・風邪・血の道・冷え性」に効き、海鮮カレーは「不安・心臓・偏頭痛・めまい」に効くらしい。
もっとも、1回食べただけでは、効果の程は定かではないが。
味の方は、文句無しに美味しかった。
高めだと思った値段も、この味なら健康促進という効果が無かったとしても納得である。また行くのは確実(⌒▽⌒)
Iちゃんが家にお土産を買って行きたいという事で、東京駅の丸ビルに寄った。
http://www.marubiru.jp/
ニュースでも話題になっていたが、レストランなどは予約しておかないと入れないとか。
外観は、ビジネス街らしく味も素っ気も無いビルなんだけどねぇ。
私は、アメリカンファーマシーなどのドラッグストアーに行ってみた。わさわざ出先でドラッグストアーを覗いてみるなんて職業病だなと思う。
歯ブラシなども多様で、眺めてるだけでも楽しい。
やはり客層に合ったお店の展開の仕方と言うものがある。
さて、ウチはどうするか。
Iちゃんは家族に『キャンティ』でケーキを買い、私は奥さんに『海辺のレストラン メヒコ』のパエリアを買った。このパエリア、上にバラしたカニが乗っていると言う豪快な物だ。
Iちゃんが珍しく名残惜しそうに私の手を離さなくて、上野駅で別れるはずだったのだが、途中の柏駅まで付き合った。
それこそ出会った頃は、「寄るな! 触るな! 近づくな!」だったのだが、変われば変わるものだ。
私は……、みんなに「昔とちっとも変わらん」と言われてしまうのに(笑)
家に帰ってメールチェックをすると、見知らぬ人から“見知らぬ人”へ宛てたメールが入っていた。
あまりある事ではないが誤送だろうと思って放っておいたら、別な人からさっきの差出人に宛てたメールが入ってきた。
どうも、私の知らないところでメーリングリストに登録されてしまったらしい。
メールの中には『東京ベンチャー異業種交流会』という名称がある。
迷惑なので、送ってくるなと返信。
コレが後で、大変な事になるとは………。≪創刊号≫無線LANで困った
今日は開店直後……と言うより、開店前の準備中に早速患者さんが。
病院の診察が8時半だから、確かに早い人は9時にはお店に着いてしまう。
しかし、分包にする必要があったため、しばらく待ってもらう事にした。
でも、今度は開店してから来て下さいね(苦笑)
『レセプト』の提出期限が近いので、4月分の患者さんの処方箋をチェック。
どうゆうわけか、パソコンのプログラムが社会保険の患者さんの割合負担が三割のところを二割と計算してしまい修正に手間取った。
それに輪をかけて、『後発品』の計算も自動でしてくれるはずなのだが、一部の薬品を正しく認識してくれないという不具合も。
いずれも、今月中旬に修正プログラムが配布されるらしい。困ったものである。
無線LANでインターネットに接続できなくなってしまい、パソコンの設定をあれこれといじった。
不思議な事にメールやFTPは正常に動作する。ブラウザでホームページを見る事だけができないのだ。
試しにアクセスポイントをはずして有線で接続すると、ちゃんとホームページを見る事ができる。
まずはNTTの方に問い合わせ。フレッツADSLを利用していて、そのような現象があるのかどうか。
結局、NTTの方では分からないとの事。
ただ、レンタルとして送られてきた機器が契約時に申し込んだ物と別物なので、早く交換して欲しいと伝えた。
先月から言ってるのだが、なかなか交換に応じてくれなくて困る。
ブリッジタイプを申し込んだのにルータータイプが来ているのだ。
家とお店でそれぞれにフレッツを申し込んで、ノートパソコンを待ち歩く事で双方で同一のプロバイダで接続できるように段取りをつけたはずなのに、お店の側がルータータイプなので、帰る時にLANケーブルを抜かなければならないと言う間抜けな事になっている。
以前にISDNを申し込んだ時も、既存の電話機がそのまま使えるという話だったのに実際には買い替えが必要になったりと、どうもNTTとは相性が悪くて困る。
ウチの爺ちゃんも元電電公社(現NTT)の社員だったし、私もNTTの下請けをやってたのにねぇ(苦笑)
さて、そうなると今度はアクセスポイントのメーカーのIOデータに問い合わせる事に。
しかし、何度電話をしても込み合ってるのかつながらない。
そうこうしている時に患者さんがみえて、その薬の在庫が無いため市内の備蓄センターに取りに行く事になった。
ついでに、『おやこ劇場』の事務所に春の中高生合宿の時に撮影した写真をプリントアウトしてあったので、それを届けに行く事にした。
お店に戻る途中で、某ドラッグストアに立ち寄った。
バーゲンセールの商品を幾つか買い込む。
お店で売るためである。
だって仕入れ値より安いんだもん(^_^;
お店に戻ってから4月の患者数を数えてみると、3月と比べて5%減。
国際的には新型肺炎のSARSが猛威をふるっているが、ご近所の風邪などは一段落した模様。
病気の人が減るのはおおいによろしい。
でも、お店の経営的には困る(苦笑)
5月~6月は、1年でもっとも病人が少ない時期なので、ここでふんばらないと経営難になってしまう。
麦茶や健康食品の販売プランを練らねばなるまい。
家に帰ってテレビをつけると、例の白装束の集団に関するニュースをやっていた。
あの白いの中にいると思われる、代表の千乃裕子氏だが、ホントにガンなのか。
取材陣相手に、広報担当の人が代表の病状などについて話していたが、ガンを何種類も挙げたりしたうえ、心不全と言う事に対して記者に「それ、心臓停止状態ですよ」とツッコまれたら、「え……!?」と絶句した後、「心不全だけど、心臓停止ではないです」と言う辺り、「お前ら、テキトーに重病そうな病名を口にしているだけだろーッ!」と思わず笑ってしまった。
まぁ確かに心不全は心臓停止とは違うけど。
ここ10年ほど、ずっと車の中で暮らしているそうだが、それで体壊しただけじゃないのだろうか。
う~む、もしかするとすでに亡くなってミイラ化してるのではないかという予感がヒシヒシとする。
テレビを見ているウチに急速に眠くなってソファーで寝入ってしまった。
風邪ひくぞ。>自分
あっ、あと歯も磨けよ。>俺第15回 「口を閉じましょう」
昔から「沈黙は金」という諺を信じて、「余計な事は喋らない方がいい」と勘違いしていらっしゃる人が多いようです。
実はあの諺は「沈黙は金、有言は銀」と続き、本来は「ただ黙っているよりも胸の内は語った方がいい」という事なのだそうです。この諺が出来た頃は、銀の精製技術が難しく金よりも価値があったためとも言われています。
さて、それが分かったところでお喋りがいいかどうかはともかくとして、日常生活では口は閉じておいた方がいいでしょう。なぜなら、風邪を引きやすくなるからです。
医療関係者の間では、もうずいぶんと前から“口呼吸”の人が増えた事に対して注意を促してきました。しかし、残念ながらあまり浸透していません。
街中で、口が半開きになってる人を捜してみると、途中で数えるのを諦めたくらいいました。おそらく本人は気づいていませんが鼻で自然に呼吸をする事ができないからでしょう。
では、どうして口呼吸をしていると風邪を引きやすくなるのでしょうか。その秘密は鼻毛にあります。
私も女性とのデートの時には鼻毛の手入れをしますが、あくまで鼻の穴の入り口だけです(笑)
それは、鼻毛がフィルターとなって埃や雑菌を防いでくれるからです。
それこそ昔は、青っ洟を垂らしている子どもがいたものですが、あの色は雑菌が固まったものなのです。痰がからんで吐き出した時にも同じ色をしている事があると思いますが、それも同じです。
青っ洟を垂らしている子どもを見かけなくなったという事は、日本の栄養事情が良くなった事もあると思いますが、鼻に雑菌が溜まらなくなったからとも言えます。
では、雑菌はどこに行ったのかと言うと、口の中へと入って行ってるのです。それはすなわち、雑菌がなんのフィルターも通ることなく直接体内に入っている事を意味します。
口の中に雑菌が入れば、咽喉は炎症を起しますし、さらに奥へと入っていって風邪を引き起こしたり、胃腸の調子を悪くします。
よくエヘンエヘンと咽喉が詰まった感じになる人は、雑菌のせいで咽喉が炎症を起してるためです。
それを防ぐためには、まずはマスクをする事ですが、マスクをするのは煩わしいものです。
そこで簡単にできる事、それが「口を閉じる」事なのです。
歯を噛み合わせてグッと奥歯に力を入れて、鼻でゆっくりと呼吸する。
慣れないと大変かもしれませんが、一週間ほど頑張れば自分でも咽喉の調子が以前より良くなる事を実感できるはずですので試してみて下さい。
これから師走で忙しくなる時期。風邪なんて引いてる暇はありませんものね。
そうそう、赤ん坊が生まれたばかりの方は、子どもが自分でオシャブリを離すまで、無理にやめさせたりしないように気をつけて下さい。
子どもが早く発育するようにと1歳未満でオシャブリを取り上げてしまう親がいますが、鼻呼吸の癖がつかなくて風邪を引きやすくなってしまいます。第14回 「かぜ」
かぜの相談が急増しているので、『かぜ』について解説します。
かぜには、大きく分けて「風寒(ふうかん)」と「風熱(ふうねつ)」の二つがあります。
おおまかに言うと「風寒」は、寒気がする風邪。(基本的には風邪を治すために熱を出す準備として、体内の熱を下げるために起こる)「風熱」は、寒気が無く「体感」が熱い風邪。(熱が出るとは限らない)
ですから、「風寒」の場合は、リンゴなどの果物やジュースは口にしない。身体を温める物(基本的にニンジンや芋など、根っこ系)を食べる。水枕などは使わずに首の周りにタオルを巻いて寝るなどして、布団の中では外界から可能な限り遮断することが必要です。寒気がするのに熱くて気分が悪い時には、おでこだけを冷やします。
「風熱」の場合は、リンゴなど身体を冷やす物を食べる。(食べすぎは当然ダメですけど)おかゆなど、温かいけど身体を冷やす物
(基本的に地面の上にできる物)を食べる。おでこを冷やすのは無意味なので水枕を使う。(首の後ろに太い血管があるので、そこを冷やします)薬局で薬を買う時には、以下の三つの点を薬剤師に伝えて下さい。
●「熱の有無」……「かぜであることの確認をします」
●「いつからなのか」……「『ひきはじめ』と『こじらせたあと』では、服用する薬が変わります」
●「悪寒とノドの痛みの有無」……「『風寒』と『風熱』の区分をします」例えば「風寒」の場合に「熱さまし」を使うと最悪の場合、体温が急激に低下して死亡するケースもあります。
インフルエンザの予防としては、部屋に濡れたバスタオルをかけておくのと、ニンニクを薄いガーゼにくるんで枕元に置いておくと良いようです。
くれぐれも、お体にお気をつけて。第11回 「医者と薬局(あるいは医師と薬剤師)」
タイトルが2つあるのは、私自身は「薬剤師」ではないからです(^_^;)
もちろん、お店に薬剤師はいますし、私も漢方薬の勉強をしていますから、ご安心を。
で、漢方薬の相談が増えてくると、患者さんが通っている医者が薦める漢方薬と、当店でお薦めする漢方薬の種類が違うことがあり、度々患者さんを戸惑わせてしまうことがあります。
漢方薬には類似処方が数多くあるので当然といえば当然なのですが、あきらかに効能が違うと、やはり不安になってしまうのでしょう。
その理由としては、大きく分けて二つあります。
一つは「治療方針が違う」場合です。
例えば、胃潰瘍や腰痛あるいは気管支炎など複数の症状がある場合、「まず現在一番苦しんでいる症状から改善して、その後に本命(大元)を治療する」という治療方針を立てた場合と、「最初に本命を改善すれば他の症状も治まっていくはずだから、その後で残った症状を改善していく」という治療方針を立てた場合では、おのずと薦める漢方薬は違う種類になります。
これは、患者さんの症状や体質、治療する側の経験と研究あるいは勉強によって決定します。
ですから、それほど心配する必要はありません。どちらの意見に従っても問題はありませんから、いつでも相談できるかとか、長年診てもらっているから体質なども知ってもらってるなどを検討して、最終的には患者さん自身が、どちらの治療方針に従うか決めて良いと思います。
問題なのは、もう一つの「漢方薬に関して不勉強」な場合です。
漢方薬をちゃんと勉強している人たちは、最初から患者さんを漢方的な観点から診ますが、不勉強な医者の中には、まるで漢方薬を「万能薬」か「苦しい時の神だのみ」のように使用する人がいます。
以前に小柴胡湯が新薬との併用により肝不全を起こす事故が報告されて、あたかも小柴胡湯が副作用の原因であるかのように報道されましたが、あれなどはあきらかに漢方薬を「万能薬」のように扱い、漢方薬の勉強不足だった証拠です。
落語にも「葛根湯医」という作品があって、「風邪ひいちまったんだけど…・・」「よし、葛根湯を飲んでおけ!」、「お腹が痛くって…・」「よし、葛根湯を飲んでおけ!」、「うちの旦那が屋根から落ちて足を折った!」「よし、葛根湯を飲ませておけ!」(笑)
というような内容なのですが、現実にこうゆう医者がいるのです(^ ^;)
治療の下手な医者のことを俗に『ヤブ医者』と呼びますが、漢字で書くと『巫女医者』と書くのだそうです。なんとなく意味が分かりますね。
魔夜峰央さんの『パタリロ』というマンガ作品では、さらに下のランク付けとして、
『すずめ医者』=「だんだん薮(やぶ)に近づく」
『土手医者』=「薮にもなれない」
『ヒモ医者』=「相手がヒモだけに、これにかかったら確実に死ぬ」としてありましたが( ^0^;)
しかし「本当の『ヤブ医者』とは、自分の能力を測れない医者だ」という言葉もあります。
私の知り合いのお医者さんで、自分の手に負えない患者さんだと思うと自ら車を運転して他の病院に連れていってしまうというAさんがいますσ(^◇^;)。
一見すると情けなくって笑い話のようですが、そこには「自分の能力と患者さんの状態を見誤らない的確な判断力」と、決して「自分のプライドにこだわらず患者さんのことを最優先に考える誠実さ」があります!!!
私も見習わなければなりません。
これは私見ですが、医者は病気などを発見して治療するプロではあっても、こと薬に関しては素人同然なのではないでしょうか。
もちろん薬局は薬を選別して使用するプロですが、病気などの診療や治療はできません。
だからこそ、患者さんが薬漬けにならないようにとか、保険料の支出を押さえるためだけではなく、病院と薬局を分けて通う「医薬分業」が必要なのだと思います。
ですから、医者と薬局の賢い通い方としては少し面倒かもしれませんが、「医者に治療方針を立てて」もらい、「漢方薬局で使用する漢方薬をみたてて」もらって、「もう一度病院に出向いて処方箋を発行して」もらい、「それから漢方薬を購入」するのが最良の方法だと思います。
今回は、ちょっと書き過ぎ言い過ぎたかも……(・。・;