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  • 彼女のためには専門家を頼る方がカッコイイ

     お客様が加湿吸入器を求めて来店したが、取り扱っていないためヨドバシカメラを案内すると、そちらは売り切れだったとのこと。
     用途は喉の乾燥性による痛みだと言うので、それは胃炎でも起きるため胃に負担をかけない食事を心がけることも必要ですとお話して『麦門冬湯』を紹介した。
     本日は、他の店を探してみるとのことでお帰りになられた。

     以前に蓄膿症の相談を受け、降圧剤を服用していることから、おくすり手帳の持参をお願いした高齢のお客様が再訪した。
     おくすり手帳を調べたところ、10種類ほどの処方薬の中には降圧剤の他に胃潰瘍の薬もあり、手術せずに薬で散らす治療中とのお話だった。
     そのため『荊芥連翹湯』より、前回に鼻汁が喉に落ちてくると聞いていたことから『チクナイン』(辛夷清肺湯)を案内し、担当医に報告することをお願いしたうえでお買い上げいただいた。
     養生として、こまめな水分補給を勧めたところ、現場仕事でトイレのこともあり難しいとのお話だった。
     しかし、こまめに飲む方が水分は吸収されやすく、喉が渇いたからと一気に飲む方が体を素通りしてトイレに近くなることを伝えた。

     若いカップルのお客様が来店し、男性の方が『オロナインH軟膏』を探して尋ねられたので何かと思ったら、彼女が目尻の乾燥に使っているとのことだった。
     主成分は『ワセリン』なので害にはならないけれど、補助で入ってるのも単なる消毒薬なので治療にはならない。
     本人に詳しくお話を訊くと、足のしもやけも相談されたので『ヒビケア』を案内したところ、パッケージに「皮膚の割れ」と書いてあって、割れてはいないとのことだったが細胞が血行不良により栄養不足で壊れているため対処方法は同じことを説明し購入を決めていただいた。
     目尻については、痒みどは無いものの少し切れているらしく、ワセリンを塗ることも考えたが患部の修復も兼ねて目薬を塗ることを提案し、『新なみだロートドライアイ』を使っていただくことになった。
     目的外使用となるけれど、安全性を考慮しての選択である。
     個人的には、彼氏さんには彼女のためにも店員に相談することを考えてもらいたかったかな。
     知ったかぶりや、彼女に言われるまま適応しない薬を買うよりも、よほどスマートでカッコイイと思うんだけど。
     彼女の方も、「頼り」になるのは専門家を「頼る」 彼氏だと認識してあげて下さいな。

     

  • 自分で何でもかんでも勉強するのは難しいですから

     お客様が総合風邪薬と『ペラックT』で迷っている様子だったので声をかけてみたところ、主訴は喉の痛みだと言うので、他に症状が無いければ主訴に絞る方が体への負担が少ないことを説明して、『ペラック T』を勧めつつ『パブロントローチAZ』と『駆風解毒湯』も紹介した。
     すると、「よく効くのはどれか」と尋ねられたのだが、こればっかりは相性ですとしか答えようが無い。
     なかなか個別の商品の臨床データを見る機会というのは無いが、それでもいくつかのメーカーの臨床データを見る機会があり、およそ3分の2以上の人に効く物が市販されていると考えて良いだろう。
     そしてこの3分の2以上の人に効くという数値を、多くの人に効くから安心と考えるか、3人家族だと1人は効かないというように考えるかで話が変わってくる。
     そうお話すると、今回のお客様は『ペラックT』を購入された。
     お客様には、炎症を強めてしまう夏野菜を避けることと、体に「無理に炎症しなくて良いんだよ」と教えてあげるために入浴をしたり温かい物を飲むことで体の保温に努めるよう勧めた。
     お客様からは、「知らないことばかり」と言われた。
     お客様の仕事が何かは知らないけれど、私が深く関わったことのない分野であれば、おそらく私の知らないことばかりであろう。
     世の中、何でもかんでも勉強していくというのは無理な訳で、だからこそ専門分野の人を頼った方が良いと私は思う。

     お客様から鼻づまりの相談を受け、インフルエンザの後に鼻づまりが続いていて、鼻汁は黄色いとのこと。
     『葛根湯』はどうかと訊かれたので、上半身を温めるため向かないことを説明し、同じ系統では鼻水と鼻づまりを行ったり来たりするときに適応する『葛根湯加川きゅう辛夷』があることを紹介しつつ、鼻づまりが酷ければ上半身を冷やす『荊芥連翹湯』をと案内して、さらに鼻汁が喉に落ちてくるかを確認すると落ちてくると言う。
     それはインフルエンザで胃が悪くなっている可能性があるとお話しして、『チクナイン』(辛夷清肺湯)を勧めお買い上げいただい。
     お客様には下半身の厚着をして、免疫機能を司る腸を活性化するために温めるようお話した。

     

  • 痔の外用薬には炎症に強いタイプと止血に優れたタイプとがあります

     やや高齢のお客様が『ボラギノールA軟膏』を購入されるさいに症状を確認すると、いつも使っているからとのことだったが切れ痔で痛みは弱いようなため、止血剤の入った『プリザエース軟膏』も案内してみた。
     連用しているわけではないようなので大丈夫ではあるけれど、ステロイド剤は皮膚が薄くなり菌への抵抗力が弱まることを伝えたうえでそのままお買い上げいただいた。
     痔の外用薬には、炎症に強いタイプと止血に優れたタイプとがあり、それはパッケージには書かれていないので、分からなければ店員に尋ねましょう。

     女性のお客様が『ヒビエイド』などを見ているところへ、 やや高齢の男性のお客様が訪れハンドクリームの売りり場を訊かれたが、手の皮膚が荒れているため医薬品をと勧め『ヒビケア』を案内するとお買い上げいただいた。
     養生として、豚汁の食材が肌のケアに良いことを伝え、また入浴による血流改善が皮膚の材料を体に行き渡らせるのに大事なことを話すると、続いて先ほどの女性も『ヒビエイド』を購入されるため同じお話をした。
     豚汁の食材は、豚肉と人参が皮膚の材料となり、牛蒡が炎症を抑え、大根が胃腸の働きを良くして栄養の吸収効率を上げるから、皮膚疾患に悩んだら食事のメニューに取り入れてみて下さいな。
     毎日同じメニューで飽きてしまうようなら、同じ食材を煮たり焼いたりと調理法を工夫。

     やや高齢のお客様から、降圧剤を飲んでいて『ベルエムピL』(荊芥連翹湯)を鼻炎に使って良いか尋ねられたが、薬の名前を覚えておらず、おくすり手帳も持っていなかった。
     お客様は「大した薬じゃない」と言っていたが、同じ降圧剤でも種類によって利尿作用を使っている物や血管を拡張する物などがあり、作用機序が違うことを説明した。
     作用機序が違えば、当然起こりえる副作用も他の薬との相互作用も違うんである。
     利尿作用がある物なら、漢方薬といえども利尿作用のある物を重ねたら脱水症状や口渇を起こしかねないし、反対に利尿作用を打ち消す物を使えば、その薬の効果を減じてしまう。
     そこまでお話すると、実は糖尿の薬など6種類以上の薬が処方されていることを告げられた。
     それでは市販薬を買おうとすることが、そもそもいけません(^_^;)
     そのうえ、鼻づまりにしても鼻汁が喉に落ちてくるというから『荊芥連翹湯』よりも『チクナイン』(辛夷清肺湯)の方が適用すると考えられることをお話し、本日はお帰りになった。
     いずれにしろ鼻炎について担当医に伝えていないそうだから、病状と関係があったり処方されてる薬の副作用も考えられるため相談するよう勧めた。
     『辛夷清肺湯』にしても、保険の適用薬なので、担当医に相談して処方してもらえるかもしれないし。
     とにかく、おくすり手帳さえあれば飲み合わせを調べることはできるし、調剤した薬局への問い合わせもできるので、家に置いておかずに持ち歩いてもらいたいところ。

     

  • 薬を継続するのも乗り換えるのも相談してみて

     お客様が『チクナイン』(辛夷清肺湯)を持ってきたさいに、使用したことがあるかを尋ねると「ある」というお返事。
     しかし、お会計をしながらヒアリングを続けると病院で蓄膿症とは診断されたものの、処方された薬は不明で鼻汁は喉に落ちてこないというため『荊芥連翹湯』を紹介したところ、違いを把握していなかった。
     『葛根湯加川きゅう辛夷』を交えて説明してみると、すでに『チクナイン』を2週間ほど続けていても症状が変わらないというお話だったことから、『荊芥連翹湯』を勧めて試していただくことにした。
     2周間も続けて改善していないのであれば、それこそ相談をしてもらいたかった(^_^;)
     この三種の違いをざっくり説明するのなら、鼻が詰まったり鼻水が出たりといったりきたりするようならば、体を温めつつ血行を良くする『葛根湯加川きゅう辛夷』が候補となり、鼻が詰まって寝苦しいぐらいならば上半身を冷やす『荊芥連翹湯』を使い、詰まった鼻汁が喉に落ちてくるようなら胃が弱っている可能性を考え、胃薬も入っている『辛夷清肺湯』を用いることになる。
     お客様には、体内の熱が上半身に篭ってしまうのが原因と考えられることをお話しして、体内の熱を対流させるために入浴を勧めた。
     すると出張先では風呂に入るものの、家では経済面を考えてシャワーで済ませているというので、皮膚が薄くて太い血管が通ってるところを重点的に浴びるようお話した。
     また、蓄膿症であることを考えると鼻の周りに少し熱めのシャワーを浴びるのも良いことを伝えた。

     お客様が『新ルルA錠』をレジに持ってきたが、主訴は喉の痛みと鼻水ということだったので、喉に合わせて『新ルルAゴールドDX』を提案した。
     他に主訴に合わせたものとして『ルルアタックNX』を紹介したところ、2日分しか入っていないことを不安がられたため、2日ほどで改善が見られなければ乗り換えを検討した方が良いことをお話しした。
     すると、直前まで『ベンザブロックS』を服用していたというので、胃の不具合が原因と考えられることを説明してみたら、喉がイガイガしやすく仕事で声を使うということから、上半身を保水する『麦門冬湯』を紹介し胃薬を兼ねていることを伝えた。
     本日は、『新ルルAゴールドDX』をお買い上げ。
     『ベンザブロックS』で改善しなかったから『新ルルA錠』を試してみようと思ったんだろうけど、どうして主訴への適応が違う物に行こうとするのかが分からない。
     成分による効能の違いが分からないからというのであれば、どうして相談してくれないのかなと(;´Д`)

     

  • 病気の対処法は変わっていくもの

     お客様から、『イソジンうがい薬』と他社のうがい薬の違いを尋ねられ、後者にはグリセリンなどが添加されていることを説明した。
     おそらくグリセリンが入っているのは、保水性と粘性があるからだと思われるが、無添加信者の人は許せなかったりするのだろうか。
     それはともかく、お客様が痛むのは喉の奥だと言うので、胃炎の可能性をお話しして『麦門冬湯』を紹介するとともに、うがい薬も刺激物のため抗炎症剤のアズレン製剤を使うことを提案し、『アズリーとのどスプレー』と『パブロントローチAZ』を案内したところ、『パブロントローチAZ』をお買い上げいただいた。
     また、インフルエンザでのマスクの効果を尋ねられたので、マスクの効果は感染を防ぐよりもむしろ、口腔内の湿度と温度を上げてウイルスの動きを封じることにあると説明した。
     そして、うがいよりもこまめに水を飲んでインフルエンザウイルスを胃に流し込んでしまった方が倒せることを伝えた。
     お客様からは、「昔と違うんですね」と言われたけれど、今したお話も20年後には変わってるかもしれない。

     夫婦のお客様が来店し、ご主人が鼻づまりとのこと。
     病院で副鼻腔炎と診断されており、処方薬を使い切ったため漢方薬を試してみようと思ったそうなのだが、処方薬の内容は分からなかった。
     漢方薬といえども、漢方薬同士はもちろん現代薬との飲み合わせは気を付けなければならないので、 処方されてる薬の情報は欲しいところ。
     お客様自身は『荊芥連翹湯』と『チクナイン』(辛夷清肺湯)を比較していたが、鼻汁が喉に落ちてくるようだというので、胃の不具合も関係することをお話しすると、思い当たるようだったことから、後者をお勧めして使っていただくことになった。
     子供にと『ムヒこども鼻炎シロップ』も購入されるので鼻水の色を確認すると透明とのことから、内臓の冷えの可能性を伝え、下半身を特に温めるよう勧めた。

     

  • 店員から声をかけられたくない気持ちは分かるけど

     漢方薬の棚で『葛根湯加川きゅう辛夷』『荊芥連翹湯』に『チクナイン』(辛夷清肺湯)を見較べて迷っている様子の客様がいたので声をかけてみたが、案内は断られた。
     しかしその後も長く迷っているので、邪魔にならないよう気を付けながら使い分けを申し出たところ、昔から鼻づまりが酷く病院にも行っているとのことだった。
     処方されていた薬は不明だが、鼻汁が喉に落ちてくるとのことから胃が弱っている可能性を考え、『チクナイン』を勧めてお買い上げいただいた。
     普段はシャワーばかりだそうなので、入浴して温まることが症状を軽減するのに大切なことをお話しした。
     鼻づまりを起こしやすい人は、体内の温かい空気が上半身に溜まりやすく、熱の循環が適切に行われないのが原因となる。
     ちゃんと入浴して血管を開くとともに、下半身を温めると体内の熱も循環して鼻の通りが良くなるのだ。
     しかし環境や好みの関係で無理であれば、首の周りと鼻の周囲に重点的にシャワーを浴びるよう伝えた。
     せめて血管を開いて、患部周辺の血流を良くして溜まった熱を運んでもらうんである。

     中学生の咳の相談をお客様から受けたところ、発症したのは5日ほど前からで、痰や喉の痛みなどは無いとのこと。
     兄の咳が移ったのかもしれないとお話があったが、受験生だということだったためストレス性の胃炎により体内が乾燥して咳になるケースもあることを説明し、『麦門冬湯』と『ブロン錠』を案内しすると前者をお買い上げいただいた。
     また受験対策に、緊張を緩和する咳止めの『半夏厚朴湯』を紹介した。

     『ベンザブロックL』を購入されるお客様に症状を尋ねると、喉の痛みと咳ということで、他に症状が無ければ胃炎の可能性も伝えると苦笑いされた。
     適当なことを言ってると思われたのか、それとも思い当たったのか(´・ω・`)?
     でも、ここで恥ずかしがったり悔やんでは駄目なんである。
     もしかすると、思い当たってそこから薬事相談が始まったりするのだから。
     店員から声をかけられるのを煩わしいと思う気持ちは、私も分かる。
     訊きたい時には自分から店員に声をかけるから不要という考え方も、もっともだと思う。
     でも自身の好みの物を買う服や食べ物ならまだしも、積極的に情報収集しないと分からない事柄については、多くの人が面倒を感じ調べるということはしないだろう。
     だとすれば、そもそも知らない事については疑問にも思わないはずである。
     今のお客様は相談を必要としなかったからといって、他のお客様も不要かどうかは超能力者じゃない自分には分からない。
     だから、こうして一言だけでも声をかけてみるしかない。

     

  • 病状と医者の得手が合うかは運次第!?

     のど飴を求めて来店したお客様に、医薬品と医薬部外品があることを話しすると、医薬品を希望されたので『浅田飴』は患部を冷やしつつ熱を発散させるもので喉の痛みや咳が強い場合に適応し、『南天のど飴』は気管支を拡張して殺菌効果がメインであることを説明した。
     風邪をひいた後だそうで、病院での処方薬は不明だがヒリヒリするということから、風邪で胃炎を起こしているか薬の副作用で体内が乾燥している可能性をお話して『麦門冬湯』も紹介した。
     本日は、『浅田飴』をお買い上げいただいた。

     主訴が咳と鼻づまりというお客様に、咳には『麦門冬湯』を、鼻づまりには『荊芥連翹湯』を案内した。
     鼻づまりのある咳だから、咳止めは『五虎湯』でも良いかもしれない。
     すると、同じく棚に並んでいる『チクナイン』(辛夷清肺湯)について尋ねられたので、鼻汁が喉に落ちてくるかどうかが鑑別の一つであることを説明した。
     ところが、喘息と糖尿があり虎ノ門の病院に通院していて、そこで漢方薬が処方されているそうなので相談してみるよう勧めた。
     なにしろ、鼻づまりについては担当医に伝えていないというので。
     しかし、通うのが大変というお話もあったため、近くの漢方薬に詳しい病院を紹介した。
     近所の耳鼻咽喉科では良くならなかったったということだったが、医師にも得て不得手があり、また町医者は忙しくて研究ができない反面、多くの症例を見ているということでは優れていたりするので、起きている症状とその医師の得手が合致するかは運でもある。

     

  • 蓄膿症は鼻詰まりだけか鼻汁が喉に落ちてくるかの鑑別が重要

     初めから蓄膿症ということで来店されたお客様に、『荊芥連翹湯』と『チクナイン』(辛夷清肺湯)を案内したうえで、鼻汁が喉に落ちてくるのかを確認したところ、落ちてくるのと喉にネバネバ感があり口の中が臭うというお話があった。
     そしてストレスの話をすると思いあたるようだったため、『半夏厚朴湯』も紹介しつつ、今回は鼻汁という実態があることから『チクナイン』を勧めてお買い上げいただいた。
     それから、入浴をすることと温かい物を飲むようにと伝えた。
     体を温めることは血流を良くすることもそうだが、リラックスするのにも必要なことである。
     ただし、上半身が温まるのは不快になることもあるので、頭寒足熱が基本。

     赤ん坊を連れた夫婦が来店し、赤ん坊の顎下などが虫に刺されて大きく腫れているため、蚊ではない可能性もお伝えして病院の受診を勧めた。
     そのうえで『フルコートMD』を案内すると、ステロイド剤は怖いということだったので、ステロイド剤には強弱の段階があることと、非ステロイド剤で炎症が長引くことによるリスクをお話した。
     すると、おむつかぶれで病院からステロイド剤が処方されていると分かった。
     薬の名前は不明であるが、赤ん坊に処方されているとなれば、おそらく一番弱いタイプであろう。
     その薬をそのまま使っていただく事もできそうだが、常備薬にとにと『フルコートMD』の購入を決められた。
     それから、なによりも虫除けが大事なので、虫除けについてはディード不使用の、天然ユーカリの物を案内して、一緒にお買い上げいただいた。

     

  • レジで待って売るだけの楽な商売

     お客様から、高校生の息子さんの背中の痛みについて相談を受けた。
     背中の下の方で、急性かつスポーツによるものというお話だったため、フェルビナク製剤とジクロフェナクナトリウム製剤を案内し、フェルビナク製剤の『フェイタス5.0』をお買い上げいただいた。
     ただ、これは余談ではあるが、背中の痛みが他の病気ということもあるため、元気な人ほど気を付けるよう伝えてくださいとお話しした。
     例えば、背中の下の方の痛みということだと胃を悪くしている可能性もあるし、背中から肩にかけての痛みならば肺炎の前兆ということも考えられる。
     内臓には痛みを感じる神経が無いため、周囲の神経が内臓の不具合を代わりに伝えているということがあるのだ。
     時間的なこともあって家族が薬を代わりに買いに来るのは仕方がないとして、自分で買ったり相談する習慣が無いと見逃しがちだから、気をつけてもらいたいんである。

     『葛根湯加川きゅう辛夷』『荊芥連翹湯』を見比べていたお客様がいらしたので声を掛けてみたが、案内は断られた。
     しかし、『葛根湯加川きゅう辛夷』をレジに持ってきたさいに改めて症状を訊いてみると、主訴は鼻づまりで、鼻汁が喉に落ちてきて、お風呂に入っても楽にならないというお話だったので、上半身を温める『葛根湯加川きゅう辛夷』が適用しない可能性を説明し、『チクナイン』(辛夷清肺湯)を勧めた。
     鼻汁が喉に落ちてくるのは、胃が弱っている可能性があるとお話すると思い当たるらしく、胃薬の成分も入っている『チクナイン』をお買い上げいただいた。

     

  • 叱られるの全般が苦手だから人が叱られてるのを見るのも嫌

     やや高齢のお客様、主訴は頭重感と鼻炎で、家の中で平気なのが外に出ると発症することから、自身では花粉症ではないかと思うという。
     ああ、それはありえますねぇ。
     杉などの背の高い木が原因となる春の花粉症と違い、秋の花粉症は腰よりも低い草花が原因だったりするため、家の近所や、たまたま散歩する道端の花などに、ごく少数の人や個人だけが発症するもんだから、風邪との見分けも難しい。
     以前に特定の中学校の運動部員が多く、目の痒みや鼻炎で訪れたことがあるけど、どうも共通しているのが同じ土手のコースをランニングしている事だった。
     おそらく、その土手固有の草花による秋の花粉症だったのだろうと思う。
     今回のお客様も、発熱や肩の張りといった風邪の兆候は無さそうなものの、鼻炎薬を提案すると、鼻炎はたいしたことが無いというお話だったため、花粉症にも風邪にも使える『葛根湯加川きゅう辛夷』を案内したら、もともと蓄膿症ということも分かり、お買い上げ頂いた。
     本格的に蓄膿症だと、『葛根湯』で上半身を温めるより『荊芥連翹湯』で患部を冷やすのが必要になるけど、今回の主訴は頭重感なのでこれで良いはず。

     ヨチヨチ歩きの子供が近づいてきて、「とろーちください」と言われた。
     親が、子供に買い物の練習をさせているのだろう。
     その意図は分かるんですが、トローチと言っても目的によって内容も変わります。
     お菓子を買ってあげるんじゃないのだから、そういう練習は時と場合を選びましょ(^_^;)
     なので、同伴している親に改めて用途を尋ねた。
     すると、患者は旦那さんで、喉が腫れておりツバを飲むのも痛いと訴えており、トローチは旦那さんの要望らしい。
     ひとまずアズレン製剤の『パブロントローチAZ』を案内しつつ、それほど患部が腫れてるのであればと、『ペラックT』と『駆風解毒湯』も提案してみた。
     すると、『ルルアタックEX』を服用したというのだけれど、主訴は喉の痛み以外には無いそうなので、発熱していない時に解熱剤を使うと疲労してしまう可能性をお話したところ、明日以降も休めないというお話なため、なおさら症状にピンポイントで対応したほうが良いですと伝えた。
     すると『のどスプレー』にも興味を持たれたものの、消毒系ではすでに遅く、抗炎症系はアズレン製剤で『パブロントローチAZ』と同じことを説明すると、トローチと一緒に『駆風解毒湯』を購入して頂いた。
     そのお会計の時にも、財布ごと子供に渡して、お金は出せたけどポイントカードが見つけられなくて、親が子供を叱る。
     あのー、次に並んでるお客様がいないから待ちますよ~。
     お金とポイントカードを渡して支払わせるならともかく、お財布ごと渡して任せるとなれば、そこは叱らないで待ちましょうよ。
     待ってる私の方に、気を使ったのかもしれませんが。
     子供の頃に、何かをしなさいと言われて、その途中での手順やら失敗やらを怒られるのって、そのうち嫌になるんだよね。
     私が、家で食事の用意や食器の片付けをしなくなったのは、食器を落として割っちゃって親父に殴られたからだ。
     ………と奥さんには家事を手伝わない言い訳にしてるヽ( ´ー`)ノ
     いや、あの時のことは今でも鮮明に覚えてて、食器を運ぶのが苦手なのは事実なんだけど。
     ファーストフードなんかのセルフサービスの店でトレーを運ぶのとか、本気で心臓がバクバクいって困る。
     もうね、挙動不審なくらいソロソロとしか動けなくなるから、1人の時には注文時に「持ち帰り」と言っておいて、店内で食べてたり。
     袋に入れてもらえば、運ぶのに気が楽なんで。