• タグ別アーカイブ: 荊芥連翹湯
  • 小柴胡湯加桔梗石膏(しょうさいことうかききょうせっこう)
    ………扁桃炎、扁桃周囲炎


    適応症状

     咽喉が腫れて痛む次の症状:
     扁桃炎、扁桃周囲炎

    用方・容量(顆粒製品の場合)

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合)

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。
       セッコウ(石膏) 10.0g   サイコ(柴胡) 7.0g
       ハンゲ(半夏) 5.0g     オウゴン(黄ごん) 3.0g
       キキョウ(桔梗) 3.0g    タイソウ(大棗) 3.0g
       ニンジン(人参) 3.0g    カンゾウ(甘草) 2.0g
       ショウキョウ(生姜) 1.0g
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス5.0g含有します。

    類似処方鑑別

    小柴胡湯 本方の適応と似ているが、咽喉、鼻、耳の症状があまり顕著で無い場合に用いる。

    桔梗湯 咽頭炎、扁桃炎で疼痛が激しく、胸脇苦満の認められない場合に用いる。

    荊芥連翹湯 体力中等度の人で、皮膚の色が浅黒い事が多く、副鼻腔、外耳、中耳、扁桃などの比較的慢性の炎症性諸疾患で、胸脇苦満の無い場合に用いる。

    柴胡清肝湯 比較的虚弱な小児で、神経質でイライラして怒りやすく、リンパ節、扁桃などが腫れやすく、胸脇苦満が軽微に認められる場合に用いる。

    使用上の注意

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)甘草を含有する漢方薬を長期服用する場合は、血清カリウム値や血圧の測定などを充分に行い、異常が認められた場合は、服用を中止する事。
     (3)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)


    2.副作用
     (1)電解質代謝:長期連用により低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重の増加等の偽アルドステロン症が現れる事があるので、観察を充分に行い、異常が認められた場合には投与を中止する事。また、低カリウム血症の結果としてミオパチーが現れる事がある。


    3.保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    4.その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。


     

  • 「お菓子買ってきて」くらいの気軽さで薬を人に頼まないで欲しい

     他店で購入した『バンテリン』を使ったら、首から肩にかけて被れてしまったというお客様の相談を受けた。
     薬疹の可能性があるため病院に行くように勧めたのだけれど、今日は日曜日という事で明日には行きますという返事。
     ううん、早い方が良いと思うんだがなー。
     じゃあ、本当に明日には言って下さいねと重ねてお話して、掻きむしらないように『ロコイダンクリーム』をあんな強いてお買い上げ頂いた。
     明日には、必ず言って下さいねー( 」゚Д゚)」!!
     鼻炎の鼻づまりの相談でいらしたお客様。
     花粉症で以前に病院から、アレルギー薬を処方されていたいという。
     主に鼻がつまるのは夜だけだそうで、『アルガード鼻炎薬』『パブロン点鼻薬』『ストナリニS』をご紹介のうえ、眠くならない物として『葛根湯加川きゅう辛夷』『荊芥連翹湯』をご案内した。
     しかし今日のところは、相談のみとなった。
     選択肢が多いと、かえって迷わせてしまうという話があったな。
     もう少し絞り込むべきだったか(;´・ω・)
     ご主人の代理で来店したお客様。
     病院で風邪薬を処方されたらしいのだけど、お薬手帳を持ってきていなくて、何の薬かは不明という。
     なのに、念の為に解熱剤が欲しいという。
     たぶん解熱剤も処方されてるはずだし、なんの薬が処方されているのか分からないじゃ、選びようがありません。
     でも、諦めて帰る訳でもなく、ご主人からは以前に『バファリン』で胃に不快感があったと聞いているそうで、だけど『EVE』よりも『バファリン』のシリーズを希望しているという。
     えっと……、もうどう対応して良いものやら( ̄▽ ̄|||
     とりあえず、ご本人を納得させるために『バファリンPlus』を案内しつつ、解熱後の体力の回復にと『柴胡桂枝湯』を勧めたところ、お買い上げ頂いた。
     処方されている薬が分からないから、できるだけ『バファリンPlus』の方は飲ませないようにして下さいとお伝えした。
     それにしても、「お菓子買ってきて」くらいの気軽さで薬を人に頼まないで欲しいし、引き受ける方も「本人の好きな物を買ってってやろう」とか思わないで下さいな。
     やや高齢のお客様から、喉の痛みの相談を受けた。
     他に風邪の兆候は無く、花粉症はあるそうなので、『駆風解毒湯』『麦門冬湯』を案内したところ、今回は『駆風解毒湯』をお買い上げ。
     痛みの方が主訴なので、この選択で良いはず。

     

  • お金を取るか安全を取るか、どっち?

     12歳の息子さんの鼻詰まりの相談を受けた。
     病院へは行く予定とのことで、『パブロン鼻炎カプセル小児用』と『HP鼻炎スプレー』をご案内。
     漢方薬も勧めたかったんだけど、粉が飲めないそうなので。
     成分的には2歳くらいから服用できる物でも、錠剤になると誤飲を防ぐために年齢制限がある。
     私の子供は、2歳頃には市販のミミズの粉とかお湯に溶かして飲ませていたからか、飲ませる苦労が無くて助かる。
     3歳の女児の風邪の相談で、本人を連れてお客様が来店。
     すでに熱は下がっていて、鼻水と咳が残っている状態とのことで、咳止めシロップを案内したのだけれど、子供がアンパンマンの絵の総合かぜ薬のシロップを選んで離さない。
     そして、そのまま購入された。
     害は無いだろうけど、症状には合わないかもしれず、そこは融通するところじゃなかったんじゃないかと反省(;´・ω・)
     昨日、発掘してしまった返品漏れのカイロを上司に報告。
     上司が、「( ゚д゚ )」こんな顔になってた。
     どうやら、担当者は現物を見つけられなかったらしく、データ上の在庫数を0修正してしまっていて今さら返品できず、かといって不正防止のため処分という事もできない模様。
     ま、まぁ……、カイロは梅雨の寒さや、夏場の冷房での冷えで、買いに来るお客様もいますし……。
     実際、世間的には花粉症はシーズンが終わった事になっていて、本部からも花粉症関係の商品を返品して、花粉症と書いたPOPの使用が禁止されているけれど、現実には花粉症の患者さんは来る訳で。
     むしろ、大型店の融通の効かなさの方が問題だと思う。
     漢方薬だけは、私の裁量に任せて貰っているので、花粉症関連の返品リストから『小青龍湯』『葛根湯加川芎辛夷』『荊芥連翹湯』『辛夷清肺湯』は死守した。
     昨年は、勤め始めたばかりで右も左も分からず、指示されるままに『小青龍湯』『辛夷清肺湯』を返品しちゃって、後で該当する症状のお客様が来た時に困った(;´д`)
     カイロを全部返品しちゃうのも、私としては納得いかないんだけどねぇ。
     これまた昨年は、梅雨の寒い時期にカイロを求めて来たお客様に、取り扱いが終わった事を謝ったくらいで。
     どうして少しくらい売場に残しておかないのか。
     大型店の本部の考える事は理解に苦しむ┐(´д`)┌
     やや高齢のお客様から、咳の相談を受けたところ、通勤にスクーターを使っている事と、職場がエアコンで乾燥しているという話をうかがった。
     ひとまず『麦門冬湯』を案内すると、成人の娘さんも咳をしているそうで、一緒に服用してみるという。
     しかし、娘さんの方の咳の状態を尋ねると、寝る時に咳が出るそうで、お客様自身とは咳の性質が違うため、娘さんには『五虎湯』を勧めて、両方をお買い上げ頂いた。
     べ、べつに売上のために、違う咳止めをというワケじゃないんだからね!!
     ……ゲフンゲフン((( +д+))o=3=3
     ご主人が咳き込んでいるという相談で、お客様が来店。
     特に、朝に咳と痰に苦しめられているようで、お客様自身は『五虎湯』を選ばれたのだけれど、ご主人はお腹が弱いという。
     私の弟がそうなのだけれど、お腹が弱い人が石膏の入っている漢方薬を飲むと、肺だけじゃなくてお腹まで冷やして下痢をしてしまう事がある。
     激しい咳に対しては効き目が弱い可能性があるものの、まずは『麦門冬湯』を試して頂いてから、様子を見て改めて『五虎湯』を選択するよう勧めてみた。
     お金を使うのはお客様だから、こういう時の判断は迷う。
     初めから効果の期待できる物を使ってもらった方が得になるのか、でも副作用のリスクを避けるために、追加の費用が必要な二段構えの対応をしてもらうか。
    「金なら、いくらでも払う」という人もいるし、「リスクは避けたい」という人もいるし、初見のお客様の場合、どちらの話から入るかというのも難しくて……。
     私の場合、リスクを避けるのが基本方針なので、後でメーカー主催の勉強会で講師の人に事例を相談すると、「効かないんじゃない?」と言われてしまう事も、しばしば(´・ω・`)
     昨日、というか今日の深夜の電話に応じた女友達から、「お尻♪」という件名でメールが届き、画像ファイルが添付されてたんでワクワクして開いたら、ぬいぐるのお尻だった……。
     俺のワクワクを返せ。・゚・(ノД`)・゚・。

     

  • 市販薬の名前はブランド名だから名前の一部が違えば成分も効能も違う

     お客様から、肌荒れの治療に使う『PAIR A錠』と『PAIR漢方エキス』の違いについて尋ねられた。
     メーカーとしてはブランド名を浸透させたいんだろうけど、ほとんどのお客様にとっては惑わせるだけにしか思えない。
     痛み止めの『バファリン』とか、風邪薬の『パブロン』だとか、市販薬の名前は多くがブランド名だから、一見して同じ名前のようでも内容は大きく違う。
     どのくらい違うかというと、成分の一部のみならず、全く成分が違って効能効果が適さないなんていうのも珍しくない。
     今回の場合、『PAIR A錠』の方は皮膚の材料になるヨクイニンとビタミンB6・B2と、新陳代謝を促すL-システインやグルクロノラクトンが入っていて、どちらかというと栄養剤に近い。(あくまで私見)
     一方、『PAIR漢方エキス』の方は名前の通り漢方薬で、というか『桂枝茯苓丸』そのもので、なんでその名前を全面に出さないのかと不思議に思うんだけど、漢方薬に年寄り臭いとか効くのに時間がかかりそうというような負のイメージを持っている人向けなのかもしれない。
     一般的に『桂枝茯苓丸』は、生理不順や更年期障害といった婦人疾患に用いる物と思われているから、それを皮膚疾患にターゲットを絞って販売するというのは、ドラッグストアでは漢方薬が症状とは関係無く棚の一角に集められて孤立してたりするので、皮膚疾患の棚に置いてもらえるというのは、販売機会を増やす戦略としては良いと思う。
     けど、同時にそれがかえって、分かりにくくしているんだから、物を売るというのは難しい。
     いずれにせよ、皮膚疾患での『桂枝茯苓丸』は血流を良くする事で、体の一部に停滞する悪いモノを体外に排除し、皮膚の再生に必要な栄養を行き渡らせるのが目的となる。
     なので、こと肌荒れの治療としては、『PAIR A錠』と『PAIR漢方エキス』の併用がオススメ。
     オススメだけど、なんだか悪質なセット販売のようであるな(;´∀`)
     そうそう、詳しくお話を聞いている中で、鼻づまりで病院から『荊芥連翹湯』が処方されていて、医師からは肌荒れにも聞くと説明されたそうなんだけど、お客様自身は鼻づまりは軽減したものの、肌荒れについての効果は感じられないと言っていた。
     確かに『荊芥連翹湯』の効能下記にニキビとあるから、効能書きだけで考えるとそう間違いではないものの、生薬構成から見ると冷やし過ぎて、血流を悪くして皮膚の再生を遅らせるとも考えられる。
     同じニキビでも、熱感のある赤いニキビには向いていても、今回のお客様のようにニキビに色が無いタイプでは効果は期待できない。
     思うに鼻づまりも、血流が悪くて上半身の局所に熱がこもってしまう事で体液が水分不足になっているのが原因なのではなかろうか。
     ちょっとその病院に通院するのも心配になったので、漢方薬に詳しい病院を紹介して、『PAIR A錠』と『PAIR漢方エキス』の両方をお買い上げ頂けた。
     胃痛の相談で、お客様がみえた。
     空腹時でも食べても痛むそうで、仕事の関係で朝・昼を食べずに16時頃に軽食、22時以降に普通の食事というサイクルらしい。
     それは無茶ですね( ̄▽ ̄|||
     『安中散』に痛み止めの『芍薬甘草湯』が入っている『大正漢方胃腸薬』を案内したけど、痛みが治まらないようでしたら病院に行ってみて下さいな。
     一方、仕事でのストレスも思い当たるそうなので、痛みが治まって胃の不快感が残るようでしたら『安中散加茯苓』に切り替えましょうとお話した。
     あっ、あと果物やヨーグルトは好きだそうなので、それでしたら朝になんとか食べて下さいとも付け加えた。

     

  • 葛根湯加川きゅう辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)
    ………鼻づまり、蓄膿症、慢性鼻炎、花粉症

    適応症状 

     鼻づまり、蓄膿症、慢性鼻炎、花粉症

    用方・容量(顆粒製品の場合) 

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合) 

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。
       葛根(カッコン)4.0g
       大棗(タイソウ)3.0g
       麻黄(マオウ)3.0g
       甘草(カンゾウ)2.0g
       桂皮(ケイヒ)2.0g
       芍薬(シャクヤク)2.0g
       川きゅう(センキュウ)2.0g
       生姜(ショウキョウ)1.0g
       辛夷(シンイ)2.0g
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス4.0g含有します。

    類似処方鑑別 

    葛根湯  本方と同様の症状を呈するが、発病の初期あるいは慢性病の急性憎悪期に用いる。

    小青龍湯  本方に比して体力がやや低下した人で、水様性の鼻汁が多い場合に用いる。

    荊芥連翹湯  体力中等度の人で、体質的に副鼻腔、外耳、中耳、扁桃などに炎症を起しやすく、分泌液が一層膿性な場合に用いる。アレルギー体質改善。

    使用上の注意 

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)甘草を含有する漢方薬を長期服用する場合は、血清カリウム値や血圧の測定などを充分に行い、異常が認められた場合は、服用を中止する事。
     (3)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)
     (4)長期運用により低カリウム血症、血圧上昇などが現れる場合があるので観察を充分に行う事。
     (5)平常発汗しやすい患者。
     (6)体質虚弱な患者。
     (7)著しく胃腸虚弱な患者。(軟便、下痢、胃部不快感、食欲不振等の胃腸障害を起すことがある。)
     (8)狭心症、心筋梗塞など循環器系の障害のある患者、または既往歴のある患者。


    2.服用に際して、次のことに注意してください
     (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください
     (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4. 保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5. その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。

     

  • 荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)
    ………蓄膿症、慢性鼻炎、花粉症、慢性扁桃炎、にきび

    適応症状 

     体力中等度前後の人で、皮膚の色が浅黒く、副鼻腔、扁桃などに炎症を起しやすい人の次の症状:
     蓄膿症、慢性鼻炎、花粉症、慢性扁桃炎、にきび

    用方・容量(顆粒製品の場合) 

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合) 

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。
       オウゴン(黄ごん)1.5g    オウバク(黄柏)1.5g
       オウレン(黄連)1.5g     キキョウ(桔梗)1.5g
       キジツ(枳実)1.5g       ケイガイ(荊芥)1.5g
       サイコ(柴胡)1.5g       シャクヤク(芍薬)1.5g
       サンシシ(山梔子)1.5g    ジオウ(地黄)1.5g
       センキュウ(川きゅう)1.5g  トウキ(当帰)1.5g
       ハッカ(薄荷)1.5g       ビャクシ(白し)1.5g
       ボウフウ(防風)1.5g     レンギョウ(連翹)1.5g
       カンゾウ(甘草)1.0g
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス2.25g含有します。

    類似処方鑑別 

    葛根湯
     比較的体力のある人で、顔面、耳、上気道などに急性の炎症があり、項背部のこりを訴える場合に用いる。

    葛根湯加川きゅう辛夷
     
    葛根湯を用いるべき症状が慢性に移行した場合に用いる。

    使用上の注意 

    1.
    次の場合には医師または薬剤師に相談してください

     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)甘草を含有する漢方薬を長期服用する場合は、血清カリウム値や血圧の測定などを充分に行い、異常が認められた場合は、服用を中止する事。
     (3)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)
     (4)長期運用により低カリウム血症、血圧上昇などが現れる場合があるので観察を充分に行う事。
     (5)著しく胃腸虚弱な患者。(軟便、下痢、腹痛、胃部不快感、食欲不振等の胃腸障害を起こす事がある。)


    2.
    服用に際して、次のことに注意してください

     (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.
    服用中または服用後は、次のことに注意してください

     (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4. 保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5. その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。

     

  • 花粉症

     花粉症はI型(いちがた)アレルギーに分類される疾患の一つで、植物の花粉が、鼻や目などの粘膜に接触することによって引き起こされます。
     主な症状は、鼻水、鼻詰まり、目の痒みなどですが、より体の奥へ入って咽喉違和感や炎症を起こすこともあり、熱などが無いのに咳が止まらない場合には、風邪ではなく花粉症の可能性があります。
     また、体の表面、すなわち皮膚の炎症を起こすこともあり、「花粉症は、鼻水、鼻詰まり、目の痒み」だけだと思っていると、実は花粉症を発症しているのを見逃してしまうということもあるので、注意が必要です。
     花粉症が発症するメカニズムは、複数の説がありますが、もっとも有力な説としては、本来は体内に侵入した病原細菌や毒素などの異物を排除したり無害化するために働くIgG、IgM、IgA、IgD、IgEの5つの抗体のうち、IgEが1度接触したことのある花粉と結合することで花粉を「異物」と認識するようになり、その後は排除するために過剰な攻撃を行い、それが症状として現れるというものです。
     この、発症するまでの期間は人によって異なり、コップに水が少しずつ溜まる様子として例えられます。
     それはコップのサイズは様々であり、たとえ同じ量の水を少しずつ入れたとしても、満杯になる期間は異なり、満杯になって水があふれる時が、発症する時とされます。
     そのため、発症するのは突然であり、昨年はなんともなかったという人が、何の前触れも無く発症し、かつ、一度発症しますと、自然治癒することは困難とされます。
     なお、先にも書きましたとおり、花粉症は「異物に対する攻撃」であるため、一般的な疾病と違い、不摂生や体力の低下などは関係無く、むしろスポーツ選手など基礎体力の充実している人ほど激しい症状が現れることがありますので、「自分は健康だから」といって安心はできません。
     そして、花粉症というとスギ花粉によるものが大々的に報道されますが、これは杉木が多いということの他に、背が高く花粉が遠くに飛びやすいため同時多発的に発症するためであり、背の低い草花の花粉においては、半径数十メートルというごく狭い近所でのみ花粉症が流行るというケースがあります。
     これはすなわち、学校や職場などでの花粉症の流行るタイミングとズレるということですので、寒気や熱などが無いのに、鼻や咽喉に違和感を感じたり、クシャミや咳が出るという時には、風邪よりも花粉症である疑いがあります。
     世間的に花粉症が騒がれない時期に発症していて、近所はもちろん、通勤、通学の途中に、土手や公園、神社など草木の多い場所があるようでしたら、特に注意しましょう。

     漢方では、体の多くが水で構成されていることから(成人女性で55~60%、成人男性で60~65%、高齢者の方では50~55%)、栄養を全身へ運んだり、老廃物を回収している物として水分の代謝を重要な働きと考えており、花粉症などのアレルギー反応は、水分代謝の異状として捉えます。
     例えば、水分を多く摂っても体に吸収できないまま排泄してしまう頻尿、体内が乾燥して水分が不足するため便が硬くなって便秘がち、あるいは上半身に熱が篭る一方で手足や内臓などが局所的に冷えて下痢を起こしやすいなども、花粉症を起こす原因と関連があるものとします。
     そのため、花粉症の現れている症状や体質に合わせて、漢方薬の種類を変えていくことが重要となります。
     前に飲んで効いたから、前と同じ物をと服用しても効果が無いことがありますので、ご注意下さい。
     例えば、後述しますように、鼻水が出る場合は小青龍湯を、鼻がつまる場合には葛根湯加川きゅう辛夷を服用するとありますが、鼻水と鼻づまりが交互に起きる場合には、その時々の症状に合わせて、服用する漢方薬も変えるのが効果的です。
     また、漢方薬は「眠くならない花粉症の薬」として使えますので、仕事などの時には漢方薬、寝る時には現代薬といったように、現代薬と上手に併用するのも良いでしょう。
    [:○:]鼻水が垂れてきて、クシャミを伴う場合。
     例年繰り返す場合には、症状に関係無く、症状の起こる約2週間前~1ヶ月前の期間から、通常量より少ない量を服用して予防薬とする。
     小青龍湯
    [:○:]鼻がつまり、上半身に熱が篭る場合。
     葛根湯加川きゅう辛夷
    [:○:]鼻づまりが酷く、慢性的な蓄膿症の場合。
     荊芥連翹湯
    [:○:]高齢者の花粉症で、主にクシャミと鼻水が出る場合。
     麻黄附子細辛湯
    [:○:]鼻水やクシャミがあり、胃腸が弱く、食の細い人の場合。(小青龍湯を服用すると胃が重く気分が悪くなる人など)
     香蘇散
    [:○:]鼻がつまり、鼻汁が咽喉の奥に垂れてくる場合や、鼻が詰まって喉に異物感がある場合。
     辛夷清肺湯
    [:○:]鼻には異常が無く、発熱も無く、咽喉に異物感があったり、痰が絡みやすい、または咳き込みやすい場合。
     麦門冬湯
    [:○:]鼻がむず痒く、目の痒みが顕著な場合。皮膚の痒みがある場合。
     十味敗毒湯

     

  • 桔梗(キキョウ)

    業務用生薬 刻500gの価格参照

    (1) キキョウ科のキキョウの根
    (2) 主成分:サポニン・ステロール・トリテルペン・その他
    (3) 性味:苦・辛、平
    (4) 薬能:清肺提気、去痰排膿、鎮痛・鎮静作用、解熱作用、鎮咳作用、末梢血管拡張作用、血糖降下作用、抗潰瘍作用、抗炎症作用、環状ヌクレオチドに対する作用
    (5) 帰経:
    (6) 配合処方:桔梗湯荊芥連翹湯五積散柴胡清肝湯小柴胡湯加桔梗石膏十味敗毒湯参蘇飲清上防風湯清肺湯竹じょ温胆湯排膿散及湯防風通聖散桔梗石膏


     桔梗歌姫
    業務用生薬 刻500gの価格参照