やや高齢のお客様が『ブロン錠エース』を購入されるさいに痰の有無について尋ねると痰は出ず、いつも咳止めに使っているとのこと。 喉が乾燥しやすいようだが、医師からは「年だから」と言われたというため上半身に保水する『麦門冬湯』を案内したところ、以前に処方されて効かなかったそうだ。 しかし、年を取ってくると逆流性食道炎による咳も考えられ、その場合は『六君子湯』や『補中益気湯』などが候補になる。 いずれに…
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ノロウイルスにリン酸の効果はどれほど期待できるのか
お客様から、『手ピカジェル』と『手ピカジェルプラス』と『手ピカスプレー』について質問を受けた。 前の2つは基本的には同じだが、プラスとスプレーにはリン酸が添加されていることでノロウイルスにも対応できる可能性が高いことと、スプレーにはアラントインが含まれていて手荒れを防ぐことが期待できますと説明したところ、『手ピカスプレー』を購入された。 実のところリン酸の効果はどれほど期待できるか分からないが、…
薬を継続するのも乗り換えるのも相談してみて
お客様が『チクナイン』(辛夷清肺湯)を持ってきたさいに、使用したことがあるかを尋ねると「ある」というお返事。 しかし、お会計をしながらヒアリングを続けると病院で蓄膿症とは診断されたものの、処方された薬は不明で鼻汁は喉に落ちてこないというため『荊芥連翹湯』を紹介したところ、違いを把握していなかった。 『葛根湯加川きゅう辛夷』を交えて説明してみると、すでに『チクナイン』を2週間ほど続けていても症状が…
同じブランド名でも成分から用途から何もかもが違うということもある
やや高齢のお客様から、家にあるという咳止めと胃薬の飲み合わせについて質問されたが、咳止めは『アネトンせき止めZ錠』だと思うというものの正確には覚えておらず、胃薬の方は『第一三共胃腸薬』のようだった。 風邪薬の『パブロン』シリーズや鎮痛剤の『バファリン』シリーズを例に、ブランド名が同じでも成分が大きく違う事があることをお話したうえで『アアネトンせき止めZ錠』という前提のもと、飲み合わせに問題無いこ…
警戒されない情報提供の仕方に悩みます
やや高齢のお客様からトローチが『コルゲンコーワトローチ』しか置いていないのか尋ねられたので、医薬品もあることをお話して売り場を案内したうえで『コルゲンコーワトローチ』は消毒系で、抗炎症には『パブロントローチAZ』あるいは両方を合わせたものとして『マードレトローチ』があることを紹介した。 最初に言われた主訴は喉の痛みということだったが、詳しく訊いてみると痛みはそれほどではないらしく、喉の違和感の方…
漢方薬の適応の判断材料は色々
やや高齢のお客様から『白虎加人参湯』の問い合わせを受けたが、うちのお店では入荷ルートがないことを伝えた。 舌痛症に使いたいとのことだったが、舌を見せてもらうと舌に歯形が残ってるので適用しないと考えられることを伝えた。 こういう診察みたいな真似は本来は良くないとはいえ、漢方薬の適応の判断材料にはどうしても必要なのが悩ましいところ。 お客様は以前に病院からは『加味逍遥散』が処方されていたことがあるも…
市販薬の効能は原則的に主な作用が文頭に書かれていることが多い
『パブロンSゴールドW』をレジに持ってきたお客様に、喉の痛みには弱いことを伝えると迷われたため、同シリーズなら『パブロンエースAX』を、銘柄にこだわらなければ『ルルアタックEX』をと紹介した。 途中、他のお客様の相手をしてから改めて主訴を確認すると、喉の痛みと軽い咳で発熱や鼻炎は無いそうだから『ペラックT』や『駆風解毒湯』といった主訴に絞った物を提案してみた。 しばらく離れたが、それからも迷われ…
一介のドラッグストアーの店員では難しいコトばかり
お客様から『リココデ』を求められたが、詳しく訊くと『小児用リココデS』を欲しいというのが分かった。 「飲むと一発で治る」と言われたが、『ムヒのこどもかぜシロップSアルファ』にジヒドロコデインリン酸塩を加えた物であることを説明した。 咳がそれほど酷くなければこれで十分なはずである。 しかし使うのはご主人で、喉の痛みと微熱があり、もう1週間は続いてるとのこと。 そしてその間には『コルゲンIB透…
お客様が選んだ後に他の薬の提案は難しい
お客様が『新ルルAゴールドDX』をレジに持ってきたけれど、ハッキリした主訴は無く、だるくて鼻水が出るという。 その鼻水にしても透明だと言うから、内臓が冷えてる可能性をお話しして、家に『葛根湯』があれば使ってみてはと提案したところ、飲んだけど効かなかったとのこと。 もしかすると、お客様の体格はガッシリしているが内臓は見かけほど丈夫ではないのかもしれない。 そこで、だるさの方に主眼を置いて『柴胡桂枝…
腸内を殺菌しすぎないように注意
やや高齢のお客様が『セイロガン糖衣A錠』を求めて来店し、売り場を案内したうえで『正露丸』との違いを説明するとご存知なかったため、イヅミ製との違いも説明した。 有名な大幸薬品の『正露丸』は飲む消毒薬としての効能が一番で、そこに炎症を抑える生薬が二つ加わっているのに対して、『セイロガン糖衣A錠』はその二つの生薬を抜いてあるのである。 そして食中りの場合は、下痢を止めるよりも早く排出した方が体のためな…