• タグ別アーカイブ: 当帰芍薬散
  • 「病院絶対に行かないマン」も困るけど、「病院に行ってるのに頼らないマン」も対応に困ります

     やや高齢のお客様から片足のむくみの相談を受けたけれど、患部が赤くなったとのことで詳しく訊いたところ、10年以上前に婦人科で甲状腺異常の治療を受けていたという。
     そして今回は皮膚科で塗り薬だけもらったというものの、薬を覚えておらずお薬手帳も無いうえ、皮膚科の医師からは婦人科の受診を勧められたという。
     症状だけで考えれば『防已黄耆湯』『当帰芍薬散』が候補になることをお話し、これらが保険の適用薬でもあることを説明して、私も婦人科の受診を勧めた。
     受診勧奨というのは難しいもので、ただ病院に行くよう勧めるだけでは納得してもらえず、そのまま病院に行かないということも考えられるため、次善の策を提案しつつ、「より良いのは病院を受診すること」という説明が必要だったりする。
     テキストには「受診勧奨しましょう」とは書いてあっても、患者さんに実行してもらうためのテクニックは載っていないので、自分で工夫するしか無い。
     受診勧奨は、決して「分からないから病院に行って」と投げ出している訳ではなく、治療方針を立てるためにも必要なこと。
    「なんだか分からない」のを、少しでも手がかりを増やすのです。
     名探偵コナンも自分で推理するだけでなく、案外と足を使って探索し、いろんな人の話を訊いて回っているように。

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     お客様が『キンカン』をレジに持ってきたけれど、蚊ぐらいにしか効かないことを伝えた。
     成分からすると灼熱感と清涼感で感覚を誤魔化しているだけで、痒みや炎症を抑える成分は入っておらず、どちらかというと肩こりに使うほうが向いている。
     そう説明すると、痒み止めと抗炎症剤が入っている『液体ムヒS』の方に変更となった。
     ちなみに、『ムヒSクリーム』は『液体ムヒS』から抗炎症剤が抜いてあるので注意。
     その分、デリケートな肌には適している。
     同じジャンルの薬でも成分によって作用の仕方が違うし、同じブランド名の薬でも剤形が変わると処方も異なるから、まず相談していただいたほうが吉です。

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     同じく『キンカン』をレジに持ってきたお客様がいらしたので、内容の説明をしたところ、構わないとのことで、そのままお買いあげいただいた。
     薬は内容を理解したうえで、使っていただくのが一番。
     余計なことかもしれないが、こうして声をかけるのは続けていきたいとお思う。

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     高齢のお客様から『アリナミン』シリーズについて相談され、それぞれの違いを説明してみたが、そもそも人から勧められたとのことで、それがどのアリナミンかは分からないようだった。
     どんな関係の人かは知らないけど、薬じゃなくて専門家への相談を勧めてほしい(;´Д`)
     そして胃がんの治療を受けており、何か薬を処方されているというのだが内容は不明だったため、今回の目的は疲労ということから、『人参養栄湯』『十全大補湯』を紹介したうえで、近所の漢方薬に詳しい病院を案内した。
     下半身のむくみも気になるとのことだが、抗がん剤の影響かもしれないことをお話し、市販薬を買うのにもお薬手帳を持ち歩くよう勧めた。

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  • 「○日分お試し版」で試すのは効くかどうかじゃなくて、害が無いかどうかを試すのです

     お客様が『当帰芍薬散』の「5日間お試し版」をレジに持ってきたさいにヒアリングしてみると、以前に足のむくみに『防已黄耆湯』の「5日間お試し版」を使って効果を感じられなかったとのことだが、特に血と水の違いを知ってる訳ではなく、パッケージで選ばれていたようだった。
     『防已黄耆湯』は水分代謝の改善、『当帰芍薬散』は血流の改善が主体となっており、同じ足のむくみでも水分と血流のどちらが主因となっているかの鑑別が必要だ。
     もちろん人間は機械ではないから、両方が同時に悪くなっているということもある。
     簡易的な鑑別の方法として、 むくんでる足を強く押して皮膚自体の弾力が弱く戻りが遅いようなら水分代謝の異常、皮膚の色の戻りが遅いようであれば血流が悪くなっていることが考えられる。
     しかしレジに他のお客様が並んでしまったため、説明を中断しお待ちいただいてる間に、お客様自身がダイエットのサプリメントに変更して購入されてしまった。
     どうして、より意味の無い方に行ってしまったのか……。
     せめてもとお客様には、お試し版の小容量の物は効果が出るかどうかは試すのではなく、下痢をしたり気分が悪くなったりといったことが起こらないか、「相性を確かめるため」であることを伝えた。
     漢方薬だから効くのが遅いという意味でも無いのだけれど、そこまで説明する時間も取れなかった。

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     お客様が『イソジンうがい薬』をレジに持ってきたけれど、現に喉が痛む時には避けた方が良いことを伝えたところ、イガイガするとのことで花粉症が思い当たるというお話もあったため、アズレン製剤ののどスプレーを勧めて変更となった。
     花粉症は花粉が粘膜に反応するから起こるもので、よく知られるクシャミや目の痒みだけでなく、喉の不快感や咳として症状が現れることがあり、その対処には消毒よりも抗炎症剤の方が効果を示す。

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     お客様から『ヒビエイド』を求められたけれど、既に季節商品は返品していたため同成分の『ヒビケア軟膏』を案内してお買い上げいただいた。
     季節商品はメーカーが決めた日程で返品しないと返せなくなり、無駄に財産を抱えてしまうことになるので。
     今回のお客様は、以前に私から『ヒビエイド』を勧められたとのことで、市販薬は商品名よりも成分表示を取っておくよう勧めた。
     そうすれば他店で薬を買う場合に、同じブランドの薬が置いてなくても処方の近い薬を探すことが可能だからだ。

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  • 薬を買うのが本人でないと伝えきれないことが多い

     お客様が『バファリンルナi』を購入されるさいに使用経験を尋ねると、娘さんからの頼まれ物とのことで、もし生理に使うようであれば生理痛専用薬もあることを伝えると驚かれた。
     例えば『エルペインコーワ』でやっていることは、鎮痛剤の他に内臓の働きをわざと悪くする成分が入っていて、いわば活発に動いてしまう子宮の働きを抑制して生理痛を軽減するのだ。
     また、頭痛に使う場合には、ズキズキする偏頭痛は胃の不具合と関係し、締め付けられるような緊張型頭痛は肩こりと連動して、朝方に頭が重くなるような頭痛は血圧が関係することを説明し、それぞれ対処法が変わることを本人にも伝えて下さいとお話した。
     本当は、漢方薬の『桂枝茯苓丸』『当帰芍薬散』を合方した『婦人華』も紹介したいところなのだけれど、本人でないと勧めにくい。

     やや高齢のお客様から、タウリンドリンクを購入されるさいに野菜ジュースより体に良いか尋ねられたので、野菜ジュースの方が良いと答えた。
     あまり野菜を食べないため野菜ジュースを飲んでいるそうだが、疲れのせいか野菜ジュースも飲む気にならず風邪の予防にタウリンドリンクをと思ったようだ。
     そういうことであれば野菜ジュースより、インスタントでも良いから野菜スープの方が適していることをお話し、風邪の予防にはなによりも体温を高く保つことが重要なことを伝えたところ、白湯などを飲んでいるというので、それは良いことですと伝えた。
     購入されたタウリンドリンクはカフェインが入っているため、夕方以降は飲まないように勧めたけれど、よく眠れるタイプとのことだった。
     人間は寝るのにも体力を必要とするから、よく眠れるということは大丈夫ということでもある。

     お客様が『セイロガン糖衣A錠』を購入されるさいに通常の正露丸から抗炎症剤と鎮痙剤が抜いてあることを伝えたところ興味を持たれたようなので、腸には味覚と嗅覚の器官も揃っているため、『正露丸』の独特の匂いも効能に必要なことを説明すると、今回は子供に持たせるためで家には普通の『正露丸』もあるとのことだった。
     食中りによる下痢はピタッと止めない方が良いものの、下痢止めとして使うには大幸薬品の『正露丸』ではなくキョクトウ製薬やイヅミ製薬の『正露丸』に下痢止めの成分が入っていることを伝えた。

     

  • 説明されるのは面倒ですか?

     お客様が『イブクイック頭痛薬DX』を購入されるさいに「ロキソニンは無いですよね?」と訊かれたので、近くに取り扱っているドラッグストアーがあることと、イブプロフェン製剤でも代用できることをお話した。
     用途を尋ねると頭痛だというので痛み方を確認しようとすると、「いいです」と帰られた。
     ズキズキするタイプなら胃の不具合と関係があるから消化に良い食事をすることとか、締め付けられるような緊張性頭痛は体を動かす方が楽になるといったことを伝えたかったのだけれど、説明されるのが面倒だったのか、何か売りつけられると思われたのか……。

     子供を連れたお客様が子供用の酔い止め『トラベロップQQ』を購入されるさいに、比較的眠くなりにくいことを伝えると、以前は酔わなかったとのお話があったから、成長期で体の仕組みが変わる時期には起こりがちなことをお話した。
     乗る前には温かい物を飲食して胃の負担を減らし、乗ってからは冷たい物を飲んで胃の機能をわざと落とすと酔いにくいことを説明すると、子供は用途と冷たい物を欲しがるとのことだった。
     経験で習得したということだろうか。

     お客様が『トラベルミンR』を購入されるさいに、やや眠くなりやすいことを伝えると受験生の子供が使うそうで、以前は『パンシロントラベルSP』を使わせていて、眠くなったことは無いとのことだった。
     まあ確かに、薬が必ず効くとは限らないように副作用の眠気も必ず現れるとは限らない。
     ただ、やはり薬は本人が買うのが望ましいと思う。

     お客様が『補中益気湯』『人参養栄湯』を比較していたので声をかけ、前者は気力が湧いてこない時に、後者は貧血気味の疲労に向いていることを説明した。
     お客様は以前に『桂枝茯苓丸』で肩こりが良くなったことがあり、疲労に『当帰芍薬散』を使ったこともあるそうだが、その時に効果があったかどうかは覚えていないとのことだった。
     ただ、『桂枝茯苓丸』を勧めたのは私だそうで、残念ながら私の方も覚えていない(^_^;)
     今回は、『人参養栄湯』を試していただくことになった。

     

  • 生理時に目眩(めまい)がある場合には当帰芍薬散を

     夫婦のお客様が来店し『ロキソニン』を求められたものの置いていないため、イブプロフェン製剤での代用を提案してみたが、生理痛に使うという奥さんのお話では『バファリンA』も『バファリンルナi』も、生理痛の専用薬である『エルペインコーワ』も効かなかったという。
     病院を受診したことはあるそうだが、生理時には目眩(めまい)もあり、その目眩については医師に相談していないという。
     漢方薬は使ったことが無いそうで、お客様の症状からは『当帰芍薬散』が候補になることをお話してみた。
     それから、年に一度は検診を受けることと、医師の科目が違っても起きている症状は相談するよう勧めた。
     そして、近所のドラッグストアーに連絡をしてお客様を案内した。

     生理痛に『カロナール』を求められ同じ成分である『タイレノール』を案内したところ、11歳の子供が使うと聞いたので『小児用バファリン』を勧めてお買い上げいただいた。
     漢方薬の話をしてみたけれど、興味は持たれなかった。
     お客様がお帰りになってから、『バファリンルナJ』もあることを思い出した。
     『小児用バファリン』ンでは1回に飲む錠数が多くて、使いづらかったかもしれない(´・ω・`)

     お客様が子供から、1Dayじゃないコンタクトレンズを通販で購入して、その洗浄液を頼まれたというのだがハードかソフトかなども分からないと言うため、確認するようお話し、本日はお帰りになった。
     通販で購入というのは心配ではあるが、いつもは実店舗で購入してるそうだ。
     そうであれば、頼む時にレンズの種類は伝えておいてもらわないと( ´Д`)=3

     

  • どうしてその薬を選んだのかを教えてもらえる方法を知りたい

     お客様から『ルビーナ』(連珠飲)を求められたけれど、主訴は疲労とむくみで更年期障害と考えていることから、うちのお店には置いていないことと、適応するのは貧血傾向で動悸や息切れを伴う場合であることを伝えた。
     すると『連珠飲』の適応しそうな症状は無いというため、さらに詳し く訊くと病院から『当帰芍薬散』『桂枝茯苓丸』『加味逍遥散』を処方されたことがあるものの、どれも今一つだったという。
     また、『命の母A』は合わなかったというため、精神的な興奮が伴う場合に適応することと、同じブランド名の『命の母ホワイト』は肉体的疲労が大きい場合に用いることを説明した。
     そして、うちのお店にある『ルビーナめぐり』(当帰芍薬散加人参)を提案したところ、病院で処方された漢方薬がまだ残っているというため、それらと『人参養栄湯』を併用する方法があることと、うちのお店には置いていない『婦人華』を紹介し、その処方内容は『当帰芍薬散』『桂枝茯苓丸』を合わせた物であることをお話した。
     今回は相談のみで、お帰りになった。
     そういえば、どうして『ルビーナ』を試そうと思ったのかを聞きそびれてしまった。
     中身が『連珠飲』であることは知らなかったみたいだから、ネットで見たのか人に勧められたのか。
     もう少し、聞く姿勢を持つべきだったと反省(´・ω・`)

     お客様が『新ルルA錠』をレジに持ってきたけれど、18歳の受験生で主訴は喉の痛みだけというので、勉強に差し障りの無いよう『ペラックT』を紹介しつつ、『新ルルAゴールドDX』と『ルルアタックEX』を案内したところ、お守り代わりの置き薬にという『新ルルA錠』の処方内容は痰を伴う咳に向いているため、他の物との違いを説明すると、「どうりで効かないと思った」と言われ、『新ルルAゴールドDX』を購入された。
     効かなかった物を、どうしてまた買おうと思ったのか不思議だけど訊きにくい(^_^;)
     受験生ということから、緊張感を緩和する『半夏厚朴湯』の事をお話してみたが興味は持たれなかった。

     お客様が痔の塗り薬『ラナンキュラス』を購入されるさいに念のため症状を確認すると、患者は18歳の子供で出血は無いとのこと。
     比較的炎症が強い場合に適応することを説明したうえで、お買い上げいただいた。
     本人は恥ずかしがって病院に行きたがらないようだけれど、肛門から内側には痛覚神経が無いため痔は内側の症状が重いことがあり、今は日帰りでの治療が可能なので受診を勧めた。
     繰り返すけど、痔は痛覚神経の無い奥の方で重症化している可能性があるから、表に出ている症状だけで甘く見ないようお気をつけ下さい。

     

  • 買う買わないは気にせずに相談を

     外国のお客様が『ナリピタン』を求めて来店したけれど、うちの店には置いておらず症状をヒアリングしようとしたところ、高齢の親が使いたがっているというため、近所の別なドラッグストアに連絡して引き受けてもらうことになった。

     『ロキソニン』を求めて来店したお客様に、近くで扱っているお店はあることを伝えたうえで、化学構造式の似ているイブプロフェン製剤を提案してみたが、すぐにお帰りになった。
     そのため、症状のヒアリングはできなかった。

     『ロキソニン』を求めて来店したお客様に置いていないことを伝え、イブプロフェン製剤での代用を提案したところ興味を持たれたので『イブA』と『バファリンルナi』を案内した。
     そして重い感じの頭痛と生理痛の両方に使うつもりだと分かったので、生理痛には薬を使い分ける方法もあることをお話して、専用薬の『エルペインコーワ』も紹介した。
     生理痛は子宮が活発に働くから起きると考えると『エルペインコーワ』は鎮痛薬に、いわば内臓の働きを悪くする成分を加えてあり、それによって生理痛を軽減するのだ。
     ただし漢方的には、血流の悪さや水分代謝の異常なども絡んでくるので、生理の時にどんな随伴症状があるかによって対処は変えた方が良い。
     血流が悪く疲労感も伴う場合には『当帰芍薬散』が、のぼせやすく体力がある人には『桂枝茯苓丸』というようにである。
     今回は『バファリンルナi』をお買い上げいただいたけれど、重い感じの頭痛は血圧が関係する可能性があるため受診勧奨した。
     これもまた漢方薬としては、『釣藤散』が候補になる。
     初めから鎮痛薬という相談であれば、そこまで踏み込んでお話もできるのだけれど。

     お客様から、11歳の子供の鼻水とクシャミに『パブロンキッズかぜ微粒』を使って良いか尋ねられた。
     主訴からすると、入浴させて温かい物を飲ませ、下半身を厚着させれば治るかもしれない事をお話した。
     以前にも相談に応じたお客様で、「買わないことになるけど」と言われたけれど、不要な薬は買わなくて良いのです。
     今回は予備にと、そのまま購入された。

     

  • デキる男は専門家に質問して上手く使いこなす

     『タナベ胃腸薬ウルソ』を購入するお客様に使用経験を尋ねてみると初めてとのことだったのでヒアリングしたところ、主訴は胃もたれだという。
     胃もたれには大きく分けて三つあり、たまたま胃の機能を超えて飲食してしまった場合と、胃の機能が低下している場合、そして脂質や肉類が腸で消化しきれない場合 だ。
     胃の機能を超えてしまった場合は消化剤が有効であり、機能が低下してるなら健胃剤が必要となって、腸での消化が滞ってる場合にウルソの出番となる。
     特に腸の消化が滞っている場合は、胃から食べ物が来るのを腸が制限してるからなので、消化剤や健胃剤は有効な手立てとならないため注意が必要だ。
     お客様は胆石での通院歴あるとのことで、ウルソの名前に聞き覚えがあったとのこと。

     夫婦のお客様が来店し、鎮痛剤の成分標準を見較べていたようなので、案内を申し出たが断られた。
     しかしその後も長考されている様子だったため主訴を尋ねると、奥さんの生理痛にというお話から、専用薬として『エルペインコーワ』を紹介した。
     どの辺が生理痛の専用薬なのかというと、乱暴な言い方をすれば鎮痛剤に内臓の機能を低下させる成分が加えられている。
     生理痛の原因の一つは、子宮が活発に働くからなので機能が低下すれば楽になるという次第。
     もちろん生理痛の原因は他にもあるので、必ず生理痛になるという場合には痛み方や酷くなるタイミングなども調べて、適応する薬を検討する必要はある。
     お客様は、今までは薬を使わずに我慢してきて、産後に仕事に復帰するにあたって用意しておこうと思ったとのこと。
     そこで、体力が充実している人向けの『桂枝茯苓丸』や、貧血を起こしやすく疲労体質の場合の『当帰芍薬散』を、生理の予定の一週間ほど前から服用しておいて生理痛を軽減し、やり過ごす方法を案内した。
     また、普段は鎮痛剤を使っていないとのことから、睡眠の質を落とさないためにカフェインの入っていない『グレランビット』を紹介したところ、お買い上げいただくことになった。
     実のところ、長考してる間ご主人が色々と検討していた様子だったけれど、薬に詳しいわけではなく、良く分からないようだったから心配だったのだ。
     男のメンツとか奥さんにイイトコロを見せたいという心理が働くのかもしれないけれど、専門家に質問して上手く使いこなすのもカッコイイと思いますよ(゚∀゚)

     

  • 薬は前に効いたから今回も同じ物をとは限らない

     お客様から『腎仙散』と『ボーコレン』(五淋散)『竜胆瀉肝湯』の違いを質問された。
     主訴は排尿痛とのことで、『腎仙散』は効用範囲が広く体力などにも関係なく使える一方、利き目は比較的穏やかなこと、『ボーコレン』の基本処方は『当帰芍薬散』でもあるため疲労を伴い血行不良の場合に有効で、『竜胆瀉肝湯』は排尿痛に灼熱感がある場合に適用することを説明した。
     お客様からは「訊いて良かった」と言っていただけて、今回は『腎仙散』を購入された。
     季節などによっても症状は異なるため、前に効いたから今回も同じ物をとは限らないことを伝えた。

     お客様から『チョコラ BB プラス』と『チョコラ BB ピュア』と『ペアA錠』の違いを質問され、前者の二つは基本的に同じでピュアには美白効果が期待されるビタミン Cが、プラスには薬の吸収効率を上げるパントテン酸カルシウムが加えられていることと、『ペアA錠』は処方の系統が違い生薬のヨクイニンが入ってることを説明した。
     主訴は顔の下の肌荒れとニキビで、肌荒れには内服薬と塗り薬を同時に使うほうが効果的なことをお話しして、『イハダプリスクリード』を案内したところ、病院で処方された薬を塗っているとのことだったが足の化膿に出されたもので『~マイシン』という名前だったようなため抗生物質と考えられ、皮膚を守る菌を殺してしまう可能性を説明し、塗り広げるのではなくニキビにピンポイントで使うよう勧めた。
     『桂枝茯苓丸加よく苡仁』『排膿散及湯』を紹介すると、足の化膿でかかった病院では顔の件は相談していないというので、改めて受診してみるよう勧めたうえで、 漢方薬に詳しい近所の病院を案内してみた。

     

  • 市販薬には似た名前でも全くの別物ということがあります

     夫婦のお客様が来店し、『ルビーナめぐり』(当帰芍薬散加人参)を『ルビーナ』(連珠飲)の代わりに使えるか質問され、全くの別物であることを説明した。
     これだけ内容の違う物を、同じブランド名で出している製薬メーカーもどうかと思う(-_-;)
     主訴は目眩(めまい)と動悸で、病院からは鉄不足と診断されて自己判断で『ルビーナ』を使ってみたところ、効いた気がするから追加を買おうと思ったとのことだった。
     目眩について詳しくヒアリングしてみると回転性のようだったので、水分代謝が悪くなっていると考えられ、『四物湯』と『苓桂朮甘湯』を合わせた『連珠飲』が適応するのは確かだろうと思われる。
     あいにくとうちのお店には『ルビーナ』の方は置いていないため、『苓桂朮甘湯』を案内したうえで動悸の方に焦点を向け『桂枝茯苓丸』『当帰芍薬散』を合わせた『婦人華』を紹介してみた。
     とはいえ、『婦人華』にしても取り扱ってはいないのでネットでの購入を勧めたため、本日はお買い上げは無し。

     子供連れのお客様が『キッズバファリンかぜシロップ』を購入されるさいに症状を確認したところ、主訴は鼻水と咳で鼻水には色がついていたり透明だったりしたとのこと。
     そのままお買い上げいただいたが、透明な鼻水が出る時というのは内臓が冷えたり弱っていると考えられるため体の中から温めるよう勧めた。
     また、元気そうでも油断せずに消化の良い食事をさせるように勧めた。
     鼻と喉と胃はつながっているから、鼻の具合が悪くなる時は胃もまた具合が悪くなっていると考えられるので。