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  • お金を取るか安全を取るか、どっち?

     12歳の息子さんの鼻詰まりの相談を受けた。
     病院へは行く予定とのことで、『パブロン鼻炎カプセル小児用』と『HP鼻炎スプレー』をご案内。
     漢方薬も勧めたかったんだけど、粉が飲めないそうなので。
     成分的には2歳くらいから服用できる物でも、錠剤になると誤飲を防ぐために年齢制限がある。
     私の子供は、2歳頃には市販のミミズの粉とかお湯に溶かして飲ませていたからか、飲ませる苦労が無くて助かる。
     3歳の女児の風邪の相談で、本人を連れてお客様が来店。
     すでに熱は下がっていて、鼻水と咳が残っている状態とのことで、咳止めシロップを案内したのだけれど、子供がアンパンマンの絵の総合かぜ薬のシロップを選んで離さない。
     そして、そのまま購入された。
     害は無いだろうけど、症状には合わないかもしれず、そこは融通するところじゃなかったんじゃないかと反省(;´・ω・)
     昨日、発掘してしまった返品漏れのカイロを上司に報告。
     上司が、「( ゚д゚ )」こんな顔になってた。
     どうやら、担当者は現物を見つけられなかったらしく、データ上の在庫数を0修正してしまっていて今さら返品できず、かといって不正防止のため処分という事もできない模様。
     ま、まぁ……、カイロは梅雨の寒さや、夏場の冷房での冷えで、買いに来るお客様もいますし……。
     実際、世間的には花粉症はシーズンが終わった事になっていて、本部からも花粉症関係の商品を返品して、花粉症と書いたPOPの使用が禁止されているけれど、現実には花粉症の患者さんは来る訳で。
     むしろ、大型店の融通の効かなさの方が問題だと思う。
     漢方薬だけは、私の裁量に任せて貰っているので、花粉症関連の返品リストから『小青龍湯』『葛根湯加川芎辛夷』『荊芥連翹湯』『辛夷清肺湯』は死守した。
     昨年は、勤め始めたばかりで右も左も分からず、指示されるままに『小青龍湯』『辛夷清肺湯』を返品しちゃって、後で該当する症状のお客様が来た時に困った(;´д`)
     カイロを全部返品しちゃうのも、私としては納得いかないんだけどねぇ。
     これまた昨年は、梅雨の寒い時期にカイロを求めて来たお客様に、取り扱いが終わった事を謝ったくらいで。
     どうして少しくらい売場に残しておかないのか。
     大型店の本部の考える事は理解に苦しむ┐(´д`)┌
     やや高齢のお客様から、咳の相談を受けたところ、通勤にスクーターを使っている事と、職場がエアコンで乾燥しているという話をうかがった。
     ひとまず『麦門冬湯』を案内すると、成人の娘さんも咳をしているそうで、一緒に服用してみるという。
     しかし、娘さんの方の咳の状態を尋ねると、寝る時に咳が出るそうで、お客様自身とは咳の性質が違うため、娘さんには『五虎湯』を勧めて、両方をお買い上げ頂いた。
     べ、べつに売上のために、違う咳止めをというワケじゃないんだからね!!
     ……ゲフンゲフン((( +д+))o=3=3
     ご主人が咳き込んでいるという相談で、お客様が来店。
     特に、朝に咳と痰に苦しめられているようで、お客様自身は『五虎湯』を選ばれたのだけれど、ご主人はお腹が弱いという。
     私の弟がそうなのだけれど、お腹が弱い人が石膏の入っている漢方薬を飲むと、肺だけじゃなくてお腹まで冷やして下痢をしてしまう事がある。
     激しい咳に対しては効き目が弱い可能性があるものの、まずは『麦門冬湯』を試して頂いてから、様子を見て改めて『五虎湯』を選択するよう勧めてみた。
     お金を使うのはお客様だから、こういう時の判断は迷う。
     初めから効果の期待できる物を使ってもらった方が得になるのか、でも副作用のリスクを避けるために、追加の費用が必要な二段構えの対応をしてもらうか。
    「金なら、いくらでも払う」という人もいるし、「リスクは避けたい」という人もいるし、初見のお客様の場合、どちらの話から入るかというのも難しくて……。
     私の場合、リスクを避けるのが基本方針なので、後でメーカー主催の勉強会で講師の人に事例を相談すると、「効かないんじゃない?」と言われてしまう事も、しばしば(´・ω・`)
     昨日、というか今日の深夜の電話に応じた女友達から、「お尻♪」という件名でメールが届き、画像ファイルが添付されてたんでワクワクして開いたら、ぬいぐるのお尻だった……。
     俺のワクワクを返せ。・゚・(ノД`)・゚・。

     

  • 風邪薬は2日服用して改善しなければ再考を

     今日は、起きてから膝が痛い。
     これは、天候が荒れる兆候。
     そして、お客様が来るチャンス(´ー+`)キラーン
     生来の虚弱体質なもんだから、自分の膝が痛いと関節痛の患者さんが、咳が出ると咳の患者さんが来るという予想が立つのだ。
     お客様から、『スクラート』と『スクラートS』の違いを尋ねられた。
     Sの方は生薬が含まれていて、漢方薬よりである事を説明した。
     そして、お話を詳しく伺ったところ、以前に胃もたれに『大正漢方胃腸薬』を服用していて、悪くない感じだったという。
     そこで、よりストレス寄りの『半夏瀉心湯』を案内したところ、お買い上げ頂いけた。
     口角炎で来店したお客様が塗り薬を希望されたので、ジブカインの含まれている『デンタクリーム』を案内した。
     詳しくお話を訊くと、家には『チョコラBB』があるそうなので、服用するよう勧めた。
     口角炎を繰り返す場合は、自覚症状が無くても胃を悪くしている可能性があるため、『半夏瀉心湯』を内服薬として紹介しておいた。
     『葛根湯』を求めて来店したお客様に用途を尋ねたところ、子供が風邪で発熱し、自分にも移ったと感じて買いにいらしたそう。
     『葛根湯』は、早いタイミングでの服用が効果的なので、液剤を勧めて、その場で服用して頂いた。
     発熱し始めたら服用を中止して、『麻黄湯』に移るよう付け加えた。
     鼻づまりと咳の相談を受けたのだけど、詳しく訊いたら『ルルアタックFX』を4日ほど服用していて治らなかったという。
     急性症状に用いる風邪薬が、2日で効果が感じられなければ、それはもう成分が合わないと考えられる。
     しかも、鼻が詰まって、鼻汁が喉に落ちてくるというのだから、これはもう『辛夷清肺湯』の出番。
     後で症状が落ち着いたら、ぶり返しを防ぐためにと『柴胡桂枝湯』も案内しておいた。
     倉庫から、とっくに返品していないといけないカイロ関係の在庫を大量に発掘してしまった。
     消費増税対応のため、値札の張替えに間に合わない物をいったん片付けた物だと思う。
     担当が違うから気付かなかったとはいえ、どうしよう………(;´・ω・)
     結局、勤務中には天候が崩れなくて、関節痛のお客様は来なかった。
     在庫の発見と合わせてショボーン(´・ω・`)
     そしたら、家に帰ってから雷鳴と雹が。
     うむー、時間がズレたかぁ。

     

  • 「薬を買ったら撮影とメモ」を習慣に

     レジに『葛根湯』の液剤を持って来られたお客様に、症状を尋ねたら授乳中とのことだった。
     症状自体は今のところは特に無く、風邪の予防に飲んでおこうと思っての購入だという。
     まぁ、『葛根湯』自体は乳腺炎にも使うし、病院でも授乳期に処方されるくらいだから問題は無いけど、中には「漢方薬だから」という理解をされてる方もいるので、念のため「漢方薬だからといって安全ではない」事を伝えた。
     こういう時、余計なお世話だったかもと思ったりするものの、一方でこっちは何度も言ってる事でも、「初めて聞いた」と言われる事は少なくないので、やっぱり言い続けなきゃと思い直す。
     そんな訳で、「そんなの知ってる」という事を言ってしまうことがありますが、知ってるか知らないかを見分ける手段が無いので、ひとつご容赦下さいませ。
     ついでに、風邪の予防には『柴胡桂枝湯』が疲労回復にも使えるので、常備薬にと勧めてみた。
     こちらは、お買い上げに至らず。
     『ルルアタックEX』と『ルルアタックFX』を比較して、お客様から質問を受けた。
     現在の主な症状は、喉の痛みといがらっぽさという事で、寒気などは無いようなので『EX』を喉風邪向け、『FX』を熱風邪向けと説明しつつ、『駆風解毒湯』を紹介したところお買い上げ頂いた。
     痛みが引いても、いがらっぽさが残るようであれば、『麦門冬湯』に変更するよう付け加えた。
     『ジキニン』を探しに来たというお客様、しかし『ジキニン』という名前だけで、名前の後ろについては覚えていないという。
     多くの人が「薬の名前」と思っているのは、シリーズ名やブランド名で、名前の後に付くアルファベットなどが違えば成分も違うんである。
     だから、名前の後ろが重要。
     そして、もっとも重要なのは成分だ。
     メーカーのオリジナル処方もあるけれど、同じ処方を他社が別名で発売しているケースもあるし、似た成分の処方もある。
     ライフハックとして、飲食物の写真を撮って味をコメントしてネットにアップしてる人たちは多いのに、どうして服用した薬の記録を残しておく人たちは少ないのか。
     あくまで「個人の使用感」だとしても、集まれば相当に有効なデータに成り得るのに。
     記録する事が、何より自分の役に立つのだから、ぜひ面倒がらずに「薬を買ったら撮影とメモ」を習慣にして欲しい。
     ケイタイやスマホで成分表示の部分を撮影したら、服用して「効いた」か「効かなかった」かのメモを一言添えて記録をお忘れなく(・o・)ノ
     おっと、今回のお客様の症状は、寒気と喉の痛みと咳。
     ああ、『ジキニン顆粒エース』があれば適応しそう。
     でも、うちのお店には無いので、『ルルアタックFX』を案内しようと思ったのだけれど、仕事が休めないというお話だったため、疲労感の出るアセトアミノフェンが入っていない方が良いだろうと、『麻黄湯』の方を勧めた。
     また、一般的には寝込むようになってから消化に良い食事に切り替える事が多いけれど、もう今夜の食事から普通の食事は避けて病人食にするようお話した。
     食べ物を消化するのにもエネルギーを使うので、風邪を治すためのエネルギーを浪費しないために。
     出勤簿を確認したら、昨日の休みが公休じゃなくて有給扱いになってた。
     ええん?
     申請した覚え無いのに(ー_ー;)
     そりゃ、「有給使って」と言われ続けてて、そのままにしてたけど。
     現状のローテーションで、有給を使って休む余裕は無いから取ってなかった訳で。
     同僚も、いつの間にか有給を使った事にされていて、上司に抗議したそうな。
     う~、今はその抗議をする気力も無し。

     

  • 店頭での風邪薬の選び方

     やや高齢のお客様から風邪の常備薬を相談されたのだけれど、緑内障のため眼圧の上がらない物をと要望された。
     ええん?
     どうすれば良いの(;´・ω・)?
     抗ヒスタミン・抗コリン作用のある薬を避ければ良いんだよね?
     漢方薬も、血圧が上がるような『葛根湯』『麻黄湯』は避けた方が良いのかな。
     アンチョコ出動~!!
     パラパラパラc⌒っ゚д゚)っφ
     ふむふむ、『葛根湯』は問題無しと。
     でも、常備薬という用途からすると、風邪薬として範囲の広い『柴胡桂枝湯』の方が良いだろうと案内した。
     あと、お客様には必ずお薬手帳にメモをして、担当医にも伝えるようにお話した。
     ご主人の代理で来店したお客様から、鼻炎の相談を受けた。
     症状は、鼻水だったものが『パブロンA』を服用してから鼻づまりになったとのこと。
     暖かくなってきたせいかもしれないし、『パブロンA』で体内が乾燥しているりかも。
     もう少し詳しく訊いてみると、喉がムズムズして咳が出る事もあるらしい。
     うーん、『チクナイン』(辛夷清肺湯)の出番で良いのかな。
     又聞きだと、どうにも自信が持てない(;´Д`)
     迷った挙句、『アルガード鼻炎内服薬』と『麦門冬湯』の併用を試して頂くことにした。
     風邪薬を求めて来店したお客様に症状を尋ねてみたところ、寒気はするものの鼻や喉には症状が無いようなので、『葛根湯』をすぐに服用するように勧め、そのまま治るようであれば、ぶり返しを防ぐために『柴胡桂枝湯』を服用するように案内して、両方をお買い上げ頂いた。
     やや高齢の男性から、風邪薬の選び方を尋ねられた。
     一番良いのは、成分での比較。
     いくつか現れている症状に合わせて、成分による効能を検討する。
     でもそれは、ネットで検索して調べながらになるので面倒っちゃ面倒だろう。
     となると店頭で手軽に選ぶ参考になるのは、やっぱりパッケージ裏面に書いてある効能という事になるんだけど、今度は似ったり寄ったりの文言で迷うハメになる。
     それでも実は参考になる点がある。
     それは、パッケージの表面の効能の順番。
     例えば、「発熱・のどの痛み」と「のどの痛み・発熱」と書いてあれば、最初に書かれている症状の方が主なターゲットである。
     そして、風邪は複合的な症状が現れるから、一つをメインに片付ければ付随した症状も軽減する場合が多い。
     なので、幾つか現れている症状のうち、今一番苦しい症状が頭に書いてある方をチョイスしてみると良いだろう。
     そんな訳で、本社から指定されている風邪薬の定番の棚はメーカーごとに並んでるんだけど、それとは別に症状別の棚を作ってみた。
     とは言っても、やっぱり相談して下さいな(*´∀`*)
     ………今日の最初の方で、アンチョコを見てるのは誰だ。

     

  • 栄養剤を服用する事が風邪を治す邪魔になる

     自身の鼻炎薬を買いに来たというお客様から、ご主人の健康相談を受けた。
     ご主人はストレスでお腹を壊しやすいそうなので、『半夏瀉心湯』を案内しようと思ったのだけれど、鼻づまりもあるという事から『チクナイン』(辛夷清肺湯)を案内した。
     効能は蓄膿症だけど、鼻の症状というのは胃と密接な関係がある。
     何しろ鼻は、胃から一直線につながっているので。
     そういう意味では、通過点の喉も例外ではない。
     そして『辛夷清肺湯』の生薬は、胃薬になる物で構成されているのだ。
     『ルキノンエース』をレジに持ってきたお客様に、症状と生活環境を尋ねたところ、突発的には仕事が休めず体を使う職人さんという事で、比較的疲れにくい『ルルアタックFX』の方を勧めた。
     栄養剤も求められたため、咳は激しくないという点から、『HP新ヒストミンゴールド』を案内した。
     この、「風邪をひいたら栄養剤」という世間の認識も曲者。
     風邪を治すのには多大なエネルギーが必要な訳だけど、栄養剤というか薬は体内で代謝(合成などの化学反応)する事で作用するため、これにもまたエネルギーが必要になる。
     つまり、栄養剤を服用する事でエネルギーのロス(無駄遣い)が起きて、風邪を治す邪魔になる場合もあるのだ。
     ではどうするかというと、症状に合わせた栄養剤の選択が必要となる。
     これが実に難しい。
     症状の他に、生活環境や体質、そしてメインで服用する薬との兼ね合いもあるので、個人的には勧めない。
     少なくとも、栄養剤の事を考えるのは、体力に余力のある風邪の極めて初期の段階か、一段落した回復期で良いだろう。
     しかし、栄養剤の併用を望むお客様は多いので、悩むこと多し。
     『葛根湯』を購入されるお客様に用途を尋ねたところ、風邪の常備薬にしたいとの事だったので、中期の『麻黄湯』と後期の『柴胡桂枝湯』を案内したところ、三つセットでお買い上げ頂けた。
     ヽ(∇⌒ヽ)(ノ⌒∇)ノわぁい♪
     ……いや、売上が増えたのを喜んでいるのではないですよ(笑)?
     息子さんが、喉の痛みがあるというお話もされたので、『駆風解毒湯』を勧めて、こちらもお買い上げ。
     ヾ(*´∀`*)ノわぁい♪
     ……いや、売上が増えたのを喜んでいるのではないですよ(笑)?
     喉の痛みと鼻水の相談で、お客様が来店。
     どちらも症状は軽く、花粉症で咳になるため、その期間は通院しているという。
     乾燥化アレルギー反応で喉に症状が出ていると考え、『麦門冬湯』を案内した。
     鼻水については『小青龍湯』も考えたけど、放っておくと鼻水が垂れてくるというほどではないようなので、『麦門冬湯』で胃の状態が改善すれば、喉の症状と一緒に改善するだろうと予想して。

     

  • 「人体実験」への協力のお願い

     鼻汁には色がついていて、喉に落ちてくるという話から『チクナイン』(辛夷清肺湯)を案内したら、病院から処方されていて服用をやめていたという。
     それって医師も、風邪ではなく鼻炎と診断していたんじゃ……。
     でもって、その漢方薬を風邪薬だと思っていたため、風邪は治ったからと服用していなかった模様。
     あうっ、それは服用を続けて下さいな。
     うーんうーん、診察した医師も、薬を出した薬剤師も説明しなかったのか、それとも患者さんが人の話を聞いていなかったのか。
     この、「自己判断で服用をやめる」というのは全方向に良い事が皆無なので、それこそやめてもらいたいところ。
     保険が適応されてるから医療費が無駄、患者さんも無料な訳じゃなくて負担割合があるんだから家計の無駄、そしてなにより「服用後の経過が不明」になるから、医師にも患者さんにも、もちろん調剤した薬剤師さんにも「経験として残らない」ので、本当になんにもならない。
     服用をやめるならやめるで、調剤した薬局か担当医師には、相談や報告くらいはしないと、薬が効いたか効かなかったかも分からないし、アドバイスもできない。
     意外なところから、副作用や他の効能が発見されるかもしれないのだ。
     一般的には、副作用=悪い作用って思われてるけど、字義通りに解釈すれば悪い作用の事ではなく、実際に偶然発見された副作用を主作用として当初の目的から転用された薬は多い。
     例えば、育毛剤の『リアップ』は血圧降下剤として開発された物だし、勃起不全の治療薬『バイアグラ』は血流改善のために開発された。
     自分も患者側になるから言うけど、医療の発展とか薬害を防ぐには、専門分野の人たちの研究だけじゃなくて患者さんからのフィードバッグも重要な訳で、実のところ薬は流通後も広範的かつ継続的な「人体実験」が行われてるようなもんなんである。
     薬害情報を故意に隠蔽したりした医療従事者や役人なんかは当然責められるべきだけど、単なる消費者のように薬を受け取って一切フィードバックしないのはサボタージュしているのと同様だと思う。
     少なくとも、薬害事件に過度に入れ込む人は、ちゃんと「自分が服用した薬が効いた時」にも、その声を適切な相手に伝えているのか、という疑問を私は持ってるんだけど、どうなんだろうね。
     という訳で、店頭で購入した薬でも、それが効いた効かなかったという事を後で教えてもらえると、他の患者さんの役にも立つし、巡り巡って自分にも還ってくる事だったりするので、是非お願いします。
     まぁ、効かなかったと言われたら普通に凹むんですけどね(;´・ω・)
     胃もたれに『キャベジンコーワ』の錠剤を買ったものの、飲みにくいとの事で他の胃薬を求めてお客様がいらした。
     と言っても、単純に同じ薬の細粒を買うのは躊躇われたので(気持ちは分かる(^_^;)、『第一三共胃腸薬』と『大正漢方胃腸薬』を案内して後者をお買い上げ。
     『子供用ストッパ』を買いにいらしたお客様から、自身の胃腸の相談を受けた。
     胃痛があり、腸内にガスが溜まるらしい。
     『大正漢方胃腸薬』の方が痛み止めの『芍薬甘草湯』が入っているから胃痛に向いてるかなと思ったけど、お話の中でストレスが思い当たるようだったため『四逆散』が入っている『爽和』の方を勧めた。
     『甘草湯』をレジに持ってきたお客様に、喉の痛み以外の症状があるか尋ねたところ、熱感があるというので風邪の兆候である可能性をお話して、『麻黄湯』『駆風解毒湯』の組み合わせを案内した。
     麻黄が重なるので、胃腸の弱い人には勧められないけど、今回は丈夫そうなお客様だったので。
     念のため、服用時間はズラすように説明した。

     

  • いつも新鮮な気持ちで説明を

     『ベンザブロックS』に関心を持たれている様子のお客様に声をかけたら、症状は鼻づまりと痰が絡む事だそう。
     しかし、他に熱感や頭重などの風邪の症状は無く、鼻汁が喉に落ちてくる感じがするというので、『辛夷清肺湯』の『チクナイン』を紹介したところ、蓄膿症は思い当たるとのことでお買い上げ。
     一週間前くらいから喉が痛み、鼻づまりがあるというお客様。
     鼻汁が喉に落ちてくるというので『チクナイン』を案内したが、現代薬をと要望されたため、『ベンザブロックLプラス』を紹介してお買い上げ頂いた。
     実のところ、喉の痛みと鼻炎のどちらに比重を置くか迷った。
     それに、喉の痛みと鼻づまりの原因が上半身の乾燥にあるとしたら、現代薬には体内の乾燥を防ぐ物は無いから、結局また症状がぶり返してしまう可能性がある。
     理想は、現代薬と漢方薬の併用だと思うんだけど、客様の予算の都合と好みがあるし、なにより併用を勧めるだけの知識が私にあるかという問題が(;´・ω・)
     胃もたれと胃痛の相談で、お客様が来店。
     普段はならないそうなので、単純に食べ過ぎか、はたまた一昨日は急に冷えて、また暖かくなった気温の変化による不調か。
     制酸剤と違って、空腹時の胃痛にも飲食時の胃痛にも使える『大正漢方胃腸薬』をお勧めした。
     『安中散』『芍薬甘草湯』の二つが入っているからと、自分でも、ちょっと便利に使い過ぎてる気がしないでもない。
     選択肢となる自分の引き出しは広げなきゃらないとは思っていても、一人体制では品出しだ期限チェックだ売出準備だとやってるうちに勤務時間が終わって勉強する時間が取れないんである。
     他のドラッグストアの人に訊いたら、週一で研修をやってる所もあるらしいんだけど。
     旦那さんから、「ボーコーの名前の入ってる薬」を頼まれたというお客様に、おそらく『ボーコレン』(五淋散)でしょうと案内したら、漢方薬だと分かると「効くのに時間がかかるでしょ」と少し困惑された。
     もう今まで、何度同じ事を言われてきたか。
     しかし、役者さんは同じ台詞を何度でも新鮮な気持ちで演じてみせるという。
     急性の症状に対しては早く効く漢方薬がある例として、「風邪の初期には葛根湯と言われているように……」と説明してお買い上げ頂けた。

     

  • 「5月病」の治療を効能としては伝えられないので

     咳止めを買いにいらしたお客様、他の症状は無いそうで、喉も痛くないという。
     しかし、喉の乾燥感は有るとの事で、『麦門冬湯』をご案内してお買い上げ。
     ただ、GWが過ぎてからは、いわゆる「5月病」での咳というのも考えられる。
     今回は、喉の乾燥感で『麦門冬湯』をチョイスしたけど、ストレスからくる咳であれば『半夏厚朴湯』が候補になる。
     ストレス性の咳の特徴は、知人の薬剤師さんに言わせると「わざとらしい咳」だそうで、もう少し穏当に言うなら「んんっ」という咳払いが該当するそうだ。
     ストレスには自分も弱いので、思い当たるのは「喉のつかえ感」といったところ。
     喘息の人であれば、息を吸えても吐く事ができない、「ヒューヒュー」と喘鳴がする時という事になる。
     これを店頭で見分けるのは難しいから、症状などの聞き取りで気づけるかどうかが鍵。
     なんだけど、武田薬品工業の『ストレージH』は、中身は『半夏厚朴湯』なのに、パッケージが完全にストレス性の胃薬という体裁なもんだから、咳で売りにくいのが困る。
     効能書きには、小さい字で「不安神経症」と「せき」が辛うじて入っているという(´・ω・`)
     食事をした後に散歩に出たら胃もたれを感じたと、胃薬を求めてお客様が来店。
     なんか珍しいケースで、薬のチョイスに困ってしまった。
     何か手がかりになる事柄は無いかと、今までに同じような事は無かったですかとか、普段の生活の話などを聞き出しているうちに以前に、家族が使用していた『新セルベール』を服用して効いた事があるという話に辿り着いた。
     最初に言ってくれれば良いのに……と思ってしまうけど、「昨日何を食べたっけ?」というのが普通。
     今回は、別な物を試したいと希望されたため、『キャベジンコーワ』を案内した。
     なんの奇も衒ってないけど、まぁ薬を選ぶのに奇を衒う必要は無いし。
     喉の痛みで喉スプレーを買いにいらしたお客様から、『ポピドンヨード』と『アズレンスルホル酸』の違いを尋ねられた。
     こういう時、適切に説明を簡略化するのが難しい。
     難しい事を難しいまま資料通りに伝えるのは簡単なんだけどねー。
     難しい事を分かりやすく伝えるのは、一種の才能と、やはり本質を理解していないとならない。
     ポピドンヨードは消毒が目的で風邪の初期の患部の炎症を抑えるのに使い、アズレンは花粉や埃などに対するアレルギー反応による炎症に対応しますと説明したけど、色々と抜けてる気がしてならない(;´・ω・)
     いつもは、ポピドンヨードの方を使っているらしいのだけれど、今回は両方をお買い上げいただける事に。

     

  • 微熱は怖いんですよん

     男性のお客様が、奥さんの風邪の相談で来店。
     風邪の引き始めという話だったけど、詳しく症状を尋ねたら、微熱と吐気が数日前から続いているという。
     それは風邪の初期ではなく、体力が不足していて発熱する事ができないからと考えられますとお話して、『柴胡桂枝湯』を案内した。
     この、「微熱だから風邪の初期」と思われているパターンには、今までにも何度かあった。
     高熱=重症というのは、インフルエンザのイメージなんだろうけど、風邪とインフルエンザは別な病気と思ってもらった方が良い。
     そして、原因となるウイルスを倒すために熱を出すので、微熱というのはむしろ戦う事ができていないという点において、むしろ憂慮すべき事態。
     少なくとも、微熱が2日以上続いていて熱が上がる気配が無ければ、それはすでに「風邪の初期」ではなく、風邪のウイルスは体の深部に達していて、風邪が悪化しているものとして対処しないと、肺炎に移行してしまう危険がある。
     なので微熱は怖いんですよん(・o・)ノ
     手荒れについて相談したいという事で手を見せてもらったら、手には全体的に細かな傷があり、指は青黒く変色していた。
     これは、乾燥だけではなく血行不良が原因だと考えられる。
     『紫雲膏』を塗布して、『当帰飲子』の服用を勧めたけど、今回は『紫雲膏』のみをお買い上げ。
     そして、後になって『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』も案内しておくべきだったんじゃないかと思い当たった。
     いや、まぁ、どのみち買ってはもらえなかったかもしれないけど、乾燥で『当帰飲子』をと考えたなら、血行不良で『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』を忘れてちゃ駄目じゃん。
     落ち着いて冷静に接客できないものか……(;´・ω・)
     胃もたれの相談をお客様から受けたものの、患者は旦那さんで、代理の人から症状などを聞き出すのは大変。
     患者さん本人から聞き出すのも大変なのに(>_<)  普段は特に胃は悪くないが、時期的に仕事のストレスや飲み会によるものだと思う………という内容を、どこまで参考にするべきか。  こういう時の方針は店員によって様々で、最初に一撃必殺で考える人もいるみたいだけど、私にそんな自信は無いから、安全第一で『大正漢方胃腸薬』を案内した。  これだって絶対安全じゃないけど、もし目標を外したとしても被害は少なく抑えられる。  ただし、その場合は効果が感じられなくて、「効かなかった」という評価になってしまう(´・ω・`)  そんな事を考えていたら、漢方薬は時間がかかるのではないかと心配された。  まぁ、体質改善の場合はそうですが、「風邪の初期には葛根湯」と言われるくらいで、急性の症状に用いる漢方薬は早く効果が現れます。  『大正漢方胃腸薬』に含まれている『芍薬甘草湯』は、こむら返りの痛み止めに使うくらい。
     という説明をして、お買い上げ頂いた。
     そうそう、ストレスが思い当たるという話もあったから、対人関係など外から受けるストレスに使う『四逆散』と、自分で色々と悩んでしまう内面のストレスに使う『安中散加茯苓』も紹介しておいた。
     できれば、旦那さんを寄越して下さいな( ´Д`)ノノ

     

  • 葛根湯だって怖いんだよ

     咳の相談で、お客様が来店。
     血栓予防の『ワーファリン』を服用しているそうで、他の薬との影響を心配されてのこと。
     うむ~、「それでは病院へ」というのが最善なんだろうけど、それで全面的に投げてしまうのでは、楽をしているみたいだし、でも何より優先されるべきは、お客様の安全。
     とにかく、いろんな食べ物とも影響する薬だから、慎重にはしないとならない。
     現在の症状などを尋ね、麻黄で肺の炎症を発散して、石膏で冷やす『五虎湯』を案内した。
     とはいえ含まれている生薬の一つである麻黄は、いわばエフェドリンで、気管支拡張作用がある一方、血管収縮作用があるから、安全とは言い切れない代物。
     そういう意味では、「風邪の初期には葛根湯」と言われる『葛根湯』も、強弱で言えば強い部類だから、気軽に使える漢方薬ではないのだ。
     あくまで一時的な使用で、ちやんと担当医師には服用した事を伝えて下さいねと付け加えた。
     あと、咳が治まっても喉や胸部に乾燥感がある場合には、『麦門冬湯』に乗り換えましょうとも。
     なんか、この一件だけで疲れた気がする………(;´・ω・)
     『葛根湯』を購入されたお客様に、発熱前の風邪の初期かを確認して、発熱したら『麻黄湯』に切り替えるように案内した。
     この日記を読んで頂いてる方には、もはや耳タコ、もとい目タコかもしれませんが、大事な事なので何度でも書きます。
     検索で、それぞれの日記に単独で辿り着く人がいるかもしれないし。
     まぁ、何度か同じような対応をしていると、逆に漢方薬に詳しいお客様に当たったり、別な用途だと知らされて恥をかいたりして、それもまた面白いかと(;´∀`)
     突然、上司から「面談があるから」と呼び出されて何事かと思ったら、「店舗管理者になってくれ」という話だった。
     はい?
     私、ただのパートですよ?
     でも、勤務時間が週に32時間以上ならば、パートでも構わないらしい。
     管理は、するのもされるのも苦手です(>_<)  とも言えず、引き受ける事になった。  後で知り合いの薬剤師さんに愚痴ったら、「良かったじゃん。管理手当が付くでしょ」と言われた。  ええん?  そんな話は一言も出なかったよ~。  手当が付くなら、喜んでやるもの(`・ω・´)