• タグ別アーカイブ: 芍薬甘草湯
  • 「人体実験」への協力のお願い

     鼻汁には色がついていて、喉に落ちてくるという話から『チクナイン』(辛夷清肺湯)を案内したら、病院から処方されていて服用をやめていたという。
     それって医師も、風邪ではなく鼻炎と診断していたんじゃ……。
     でもって、その漢方薬を風邪薬だと思っていたため、風邪は治ったからと服用していなかった模様。
     あうっ、それは服用を続けて下さいな。
     うーんうーん、診察した医師も、薬を出した薬剤師も説明しなかったのか、それとも患者さんが人の話を聞いていなかったのか。
     この、「自己判断で服用をやめる」というのは全方向に良い事が皆無なので、それこそやめてもらいたいところ。
     保険が適応されてるから医療費が無駄、患者さんも無料な訳じゃなくて負担割合があるんだから家計の無駄、そしてなにより「服用後の経過が不明」になるから、医師にも患者さんにも、もちろん調剤した薬剤師さんにも「経験として残らない」ので、本当になんにもならない。
     服用をやめるならやめるで、調剤した薬局か担当医師には、相談や報告くらいはしないと、薬が効いたか効かなかったかも分からないし、アドバイスもできない。
     意外なところから、副作用や他の効能が発見されるかもしれないのだ。
     一般的には、副作用=悪い作用って思われてるけど、字義通りに解釈すれば悪い作用の事ではなく、実際に偶然発見された副作用を主作用として当初の目的から転用された薬は多い。
     例えば、育毛剤の『リアップ』は血圧降下剤として開発された物だし、勃起不全の治療薬『バイアグラ』は血流改善のために開発された。
     自分も患者側になるから言うけど、医療の発展とか薬害を防ぐには、専門分野の人たちの研究だけじゃなくて患者さんからのフィードバッグも重要な訳で、実のところ薬は流通後も広範的かつ継続的な「人体実験」が行われてるようなもんなんである。
     薬害情報を故意に隠蔽したりした医療従事者や役人なんかは当然責められるべきだけど、単なる消費者のように薬を受け取って一切フィードバックしないのはサボタージュしているのと同様だと思う。
     少なくとも、薬害事件に過度に入れ込む人は、ちゃんと「自分が服用した薬が効いた時」にも、その声を適切な相手に伝えているのか、という疑問を私は持ってるんだけど、どうなんだろうね。
     という訳で、店頭で購入した薬でも、それが効いた効かなかったという事を後で教えてもらえると、他の患者さんの役にも立つし、巡り巡って自分にも還ってくる事だったりするので、是非お願いします。
     まぁ、効かなかったと言われたら普通に凹むんですけどね(;´・ω・)
     胃もたれに『キャベジンコーワ』の錠剤を買ったものの、飲みにくいとの事で他の胃薬を求めてお客様がいらした。
     と言っても、単純に同じ薬の細粒を買うのは躊躇われたので(気持ちは分かる(^_^;)、『第一三共胃腸薬』と『大正漢方胃腸薬』を案内して後者をお買い上げ。
     『子供用ストッパ』を買いにいらしたお客様から、自身の胃腸の相談を受けた。
     胃痛があり、腸内にガスが溜まるらしい。
     『大正漢方胃腸薬』の方が痛み止めの『芍薬甘草湯』が入っているから胃痛に向いてるかなと思ったけど、お話の中でストレスが思い当たるようだったため『四逆散』が入っている『爽和』の方を勧めた。
     『甘草湯』をレジに持ってきたお客様に、喉の痛み以外の症状があるか尋ねたところ、熱感があるというので風邪の兆候である可能性をお話して、『麻黄湯』『駆風解毒湯』の組み合わせを案内した。
     麻黄が重なるので、胃腸の弱い人には勧められないけど、今回は丈夫そうなお客様だったので。
     念のため、服用時間はズラすように説明した。

     

  • いつも新鮮な気持ちで説明を

     『ベンザブロックS』に関心を持たれている様子のお客様に声をかけたら、症状は鼻づまりと痰が絡む事だそう。
     しかし、他に熱感や頭重などの風邪の症状は無く、鼻汁が喉に落ちてくる感じがするというので、『辛夷清肺湯』の『チクナイン』を紹介したところ、蓄膿症は思い当たるとのことでお買い上げ。
     一週間前くらいから喉が痛み、鼻づまりがあるというお客様。
     鼻汁が喉に落ちてくるというので『チクナイン』を案内したが、現代薬をと要望されたため、『ベンザブロックLプラス』を紹介してお買い上げ頂いた。
     実のところ、喉の痛みと鼻炎のどちらに比重を置くか迷った。
     それに、喉の痛みと鼻づまりの原因が上半身の乾燥にあるとしたら、現代薬には体内の乾燥を防ぐ物は無いから、結局また症状がぶり返してしまう可能性がある。
     理想は、現代薬と漢方薬の併用だと思うんだけど、客様の予算の都合と好みがあるし、なにより併用を勧めるだけの知識が私にあるかという問題が(;´・ω・)
     胃もたれと胃痛の相談で、お客様が来店。
     普段はならないそうなので、単純に食べ過ぎか、はたまた一昨日は急に冷えて、また暖かくなった気温の変化による不調か。
     制酸剤と違って、空腹時の胃痛にも飲食時の胃痛にも使える『大正漢方胃腸薬』をお勧めした。
     『安中散』『芍薬甘草湯』の二つが入っているからと、自分でも、ちょっと便利に使い過ぎてる気がしないでもない。
     選択肢となる自分の引き出しは広げなきゃらないとは思っていても、一人体制では品出しだ期限チェックだ売出準備だとやってるうちに勤務時間が終わって勉強する時間が取れないんである。
     他のドラッグストアの人に訊いたら、週一で研修をやってる所もあるらしいんだけど。
     旦那さんから、「ボーコーの名前の入ってる薬」を頼まれたというお客様に、おそらく『ボーコレン』(五淋散)でしょうと案内したら、漢方薬だと分かると「効くのに時間がかかるでしょ」と少し困惑された。
     もう今まで、何度同じ事を言われてきたか。
     しかし、役者さんは同じ台詞を何度でも新鮮な気持ちで演じてみせるという。
     急性の症状に対しては早く効く漢方薬がある例として、「風邪の初期には葛根湯と言われているように……」と説明してお買い上げ頂けた。

     

  • 市販薬の名前はブランド名だから名前の一部が違えば成分も効能も違う

     お客様から、肌荒れの治療に使う『PAIR A錠』と『PAIR漢方エキス』の違いについて尋ねられた。
     メーカーとしてはブランド名を浸透させたいんだろうけど、ほとんどのお客様にとっては惑わせるだけにしか思えない。
     痛み止めの『バファリン』とか、風邪薬の『パブロン』だとか、市販薬の名前は多くがブランド名だから、一見して同じ名前のようでも内容は大きく違う。
     どのくらい違うかというと、成分の一部のみならず、全く成分が違って効能効果が適さないなんていうのも珍しくない。
     今回の場合、『PAIR A錠』の方は皮膚の材料になるヨクイニンとビタミンB6・B2と、新陳代謝を促すL-システインやグルクロノラクトンが入っていて、どちらかというと栄養剤に近い。(あくまで私見)
     一方、『PAIR漢方エキス』の方は名前の通り漢方薬で、というか『桂枝茯苓丸』そのもので、なんでその名前を全面に出さないのかと不思議に思うんだけど、漢方薬に年寄り臭いとか効くのに時間がかかりそうというような負のイメージを持っている人向けなのかもしれない。
     一般的に『桂枝茯苓丸』は、生理不順や更年期障害といった婦人疾患に用いる物と思われているから、それを皮膚疾患にターゲットを絞って販売するというのは、ドラッグストアでは漢方薬が症状とは関係無く棚の一角に集められて孤立してたりするので、皮膚疾患の棚に置いてもらえるというのは、販売機会を増やす戦略としては良いと思う。
     けど、同時にそれがかえって、分かりにくくしているんだから、物を売るというのは難しい。
     いずれにせよ、皮膚疾患での『桂枝茯苓丸』は血流を良くする事で、体の一部に停滞する悪いモノを体外に排除し、皮膚の再生に必要な栄養を行き渡らせるのが目的となる。
     なので、こと肌荒れの治療としては、『PAIR A錠』と『PAIR漢方エキス』の併用がオススメ。
     オススメだけど、なんだか悪質なセット販売のようであるな(;´∀`)
     そうそう、詳しくお話を聞いている中で、鼻づまりで病院から『荊芥連翹湯』が処方されていて、医師からは肌荒れにも聞くと説明されたそうなんだけど、お客様自身は鼻づまりは軽減したものの、肌荒れについての効果は感じられないと言っていた。
     確かに『荊芥連翹湯』の効能下記にニキビとあるから、効能書きだけで考えるとそう間違いではないものの、生薬構成から見ると冷やし過ぎて、血流を悪くして皮膚の再生を遅らせるとも考えられる。
     同じニキビでも、熱感のある赤いニキビには向いていても、今回のお客様のようにニキビに色が無いタイプでは効果は期待できない。
     思うに鼻づまりも、血流が悪くて上半身の局所に熱がこもってしまう事で体液が水分不足になっているのが原因なのではなかろうか。
     ちょっとその病院に通院するのも心配になったので、漢方薬に詳しい病院を紹介して、『PAIR A錠』と『PAIR漢方エキス』の両方をお買い上げ頂けた。
     胃痛の相談で、お客様がみえた。
     空腹時でも食べても痛むそうで、仕事の関係で朝・昼を食べずに16時頃に軽食、22時以降に普通の食事というサイクルらしい。
     それは無茶ですね( ̄▽ ̄|||
     『安中散』に痛み止めの『芍薬甘草湯』が入っている『大正漢方胃腸薬』を案内したけど、痛みが治まらないようでしたら病院に行ってみて下さいな。
     一方、仕事でのストレスも思い当たるそうなので、痛みが治まって胃の不快感が残るようでしたら『安中散加茯苓』に切り替えましょうとお話した。
     あっ、あと果物やヨーグルトは好きだそうなので、それでしたら朝になんとか食べて下さいとも付け加えた。

     

  • 薬のパッケージに書いてあるのは効能の一部です

     中学生の息子さんが、鼻炎と咳とのことで相談を受ける。
     鼻汁が喉に落ちてくるというので、咳はそれが原因かなと思い『辛夷清肺湯』を案内したのだけれど、パッケージに大きく「蓄膿症」と書いてあるため適応しないと思われたらしく、これまたパッケージに大きく「鼻炎、咳」と書いてある『小青龍湯』を購入された。
     ううん、鼻汁が喉に落ちるのは胃が弱っていて押し返す力が不足していると考えられるから、麻黄が胃に負担をかける『小青龍湯』は避けて欲しいんだけどなぁ……。
     漢方薬を分かりやすく売るために、効能の一部をパッケージに大書きするようになったんだろう。
     それはそれで必要な事とはいえ、勘違いしたまま買われてしまうのは、どう防げば良いのか(;´・ω・)
     以前に『ホームパスE』でかぶれたというお客様から、外用消炎剤の相談を受ける。
     いつもは、病院で処方された『モーラステープ』を使っており、そちらではかぶれた事はないという。
     『アンメルツヨコヨコ』でもかぶれたらしいので、サリチル酸メチルが原因かもしれないものの、店頭では断定のしようが無い。
     サリチル酸グレゴールが主成分の『GSリフェンダ』を試してもらう事にしたけど、思い切って他の薬剤の物にした方が良かったかな……。
     明け方に頻繁に足が攣るというお客様に、『芍薬甘草湯』を案内した。
     急激な筋肉の痛みや痙攣に使う物で、腹痛に用いる事もある。
     ただ、脹脛(ふくらはぎ)は「第二の心臓」と言われてるくらいで、足が攣りやすいのは心臓疾患が関係している可能性もあるため、内科で診察してみるように勧めた。
     実は、うちのお母んも足が攣りやすくて、病院に行ったら心臓の周囲の動脈の一部が詰まっており、結果としてその先の動脈が消失していたので心臓手術する事になった。
     担当医からは、消失した動脈の代わりに迂回路が形成されていたから、辛うじて心臓が動いていたそうで、「詰まってから二年、三年の話じゃないでしょうねぇ」と言われた。
     と言うか、消失した動脈の代わりに迂回路が形成されるとは、なんたる人体の神秘。
     でも、その迂回路が変な所に動脈を伸ばしていたから手術する事になったんだけど。
     なんたる人体の不完全。
     肩こりに温湿布を希望されたけど、今まで使った事が無いそうなので、トウガラシエキスの物は避けた方が良いかなと思い『フェイタス3.5α』を案内した。
     一緒に、上半身を温めて血流を改善する『独活葛根湯』を勧めてみたが、購入には至らず。
     とにかく、今のお店は漢方薬が弱すぎる。
     「外用消炎剤」という棚の括りは仕方が無いとしても、肩こりや腰痛の症状には、『独活葛根湯』の他にも『疎経活血湯』とか『桂枝加朮附湯』なんかも揃えた方が良いと思うのに、その手の物を置いていない。
     それらが、まとまって棚に置いてあれば、服用薬にも注目してれるようになるんじゃないかなぁ。

     

  • 毎日快便なんて話は気にしない気にしない

     3歳の男児の便秘の相談で、お客様が来店。
     浣腸を繰り返し使う事が心配とのことだったので、そもそも幼児は内臓が未発達なため便秘をしがちであるものの、それが健康を害する事は少ないと説明した。
     使う目安としては、食欲が落ちて、横になってゴロゴロとダルそうにしている頃合いだろう。
     そうお話したら、実際に3日くらい間が空くと、そういう状態になるという。
     うちの次郎も、確かにそんな感じだった。
     あと、もし兎のようなコロコロ便をするようだったら、ストレス性の便秘と考えられるので、『小建中湯』を服用すると良い。
     この場合の「ストレス」というのは、実は楽しい事も含まれるのがミソ。
     ようするに、神経が興奮したり異常な状態になり、その結果として腸の働きを悪くしてしまうのだ。
     旅行とかに行って便秘になるのは、コレだったりする。
     とにかく、吐き気や腹痛など、本人が苦しそうな時には医師の診察を受けるようにして、あまり心配しなくても大丈夫ですよん。
     育児書では、毎日快便でなければならないような事が書いてあり、それで不安になったようだ。
     友人にライターさんがいるし、大叔父も某有名雑誌の編集者をしていたから、こういう事を言うのもなんだけど、「読者が気になるように煽る」のが基本だからね。
     大叔父は、その雑誌の創刊時には、読者投稿欄を「一人で執筆」してたそうな。
     創刊号なのに読者投稿が集まってるのが、そもそも捏造……ゲフンゲフン=3
     ご夫婦で、胃腸薬のコーナーに訪れたお客様に声を掛けてみた。
     旦那さんの方の主訴は、胃もたれで、空腹時には問題無しとのこと。
     奥さんの方は、胃もたれの他に胃痛もあるという。
     一緒に飲める物をという要望だったので、『安中散』『芍薬甘草湯』を合わせた『大正漢方胃腸薬』を案内した。
     ただ、本来は性別も体質も仕事環境なども違ったりするのだから、同じ薬をという選択は避けるというか、前提条件にしない方が良いのだけれど。
     その辺のお話が通じそうに思えたので、一応そのように説明しておいた。
     そして旦那さんの方は、胃痛は無くて、仕事でのストレスは思い当たるそうなので『安中散』『四逆散』を合わせた、『爽和』を紹介しておいた。
     ホント、大正製薬が『爽和』を出してくれて助かる。
     やっぱり、二つを買ってもらって一緒に服用して下さいとは、予算的にも効能書き的にも売りにくいから。

     

  • 癲癇(てんかん)はドラッグストアじゃ難しい

     高校生の息子さんのことで、母親が来店。
     咳が続いていて、体力を消耗気味とのこと。
     熱などの風邪の症状は無く、もともと胃腸が弱くて、お腹を壊しやすいそう。
     効能には胃腸に関することは書いてないけど、胃薬としても働く『麦門冬湯』を咳止めに案内したところ、栄養ドリンクも希望されたため『ゼナジンジャー』を勧めた。
     温めた方が良いだろうと思って。
     あと、お腹を下しやすい事については、『胃苓湯』と『半夏瀉心湯』を紹介しておいた。
     ついでに自身のダイエットについても相談され、肌色は良く小柄ながら体格はしっかりしているので、『防風通聖散』を紹介して、お買い上げいただいた。
     すると、帰り際に小学生の息子さんの癲癇(てんかん)についても相談された。
     うーむ、癲癇は難しい。
     病態が様々で、病院との連携も必要だから店頭で「コレを試してみて下さい」とは言えない。
     一応候補としては、神経面を鎮める『柴胡桂枝湯』『柴胡加竜骨牡蛎湯』といった柴胡剤と、痙攣を緩和する『芍薬甘草湯』が候補になるのだけれど。
     紙に書き出して、担当の医師に相談してみるようにお話した。
     よほど漢方薬嫌いという医師でなければ、文献を調べて対応してくれるはず。
     駄目なようなら、漢方内科の病院があるので紹介しますと付け加えた。
     老夫婦が、成人の娘さんの座骨神経痛のためにと湿布を求めて来店した。
     しかし娘さんの座骨神経痛は出産によるものだそうで、授乳もしているそうなので、通院している病院で処方してもらうように勧めた。
     座骨神経痛なら、『疎経活血湯』という漢方薬が使えそうではあるけれど、それとて授乳中となるとどうか。
     今回は、紹介せずじまい。
     せめて医師に相談してみるように、お話しておくべきだったか。

     

  • 芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)
    ………急激に起こる筋肉の痙攣を伴う疼痛


    適応症状 

     急激に起こる筋肉の痙攣を伴う疼痛

    用方・容量(顆粒製品の場合) 

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合) 

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。
        カンゾウ(甘草)6.0g
         シャクヤク(芍薬)6.0g
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス2.5g含有します。

    類似処方鑑別 

    桂枝加芍薬湯
     比較的体力の無い人が、腹部が張り、腹直筋が緊張し腹痛する場合に用いる。

    小建中湯
     
    桂枝加芍薬湯と似た症状で、より虚弱の傾向にある場合に用いる。

    大建中湯
     体力が低下し、腸壁の緊張が弱い人で鼓腸を呈し、時に腸管の蠕動亢進が認められ、腹痛を訴える場合に用いる。

    大柴胡湯
     比較的体力のある人で、季助部の圧迫感を訴え、肋骨弓下部に抵抗・圧痛(胸脇苦満)が強く、腹痛を訴え、便秘の傾向のある場合に用いる。

    桂枝加朮附湯
     比較的体力が低下した人が、各所の筋肉・関節などの持続性疼痛を訴える場合に用いる。

    使用上の注意 

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)甘草を含有する漢方薬を長期服用する場合は、血清カリウム値や血圧の測定などを充分に行い、異常が認められた場合は、服用を中止する事。
     (3)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)
     (4)アルドステロン症の患者。ミオパチーのある患者。低カリウム血症のある患者。


    2.服用に際して、次のことに注意してください
     (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください
     (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4.保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5.その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。


     

  • ジェーピーエス製薬の関東ゼミナール

     糖尿病の相談を患者さんから受けた。
     これは適応する漢方薬の種類が多く、けっこう迷う。
     体表部の熱感があれば白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)とか、咽喉が渇きやすければ五苓散(ごれいさん)とか。 
     しかし、詳しくお話を訊くと、糖尿病と診断された訳でもなく、心配だから先に何か飲んでおこうと思ったのだとか。
     ううん、まずは病院で検診を受けた方が良いかと。
     軽く昼食を済ませてから、出立。
     ジェーピーエス製薬の関東ゼミナールの会場である、東京ベイホテル東急に向かった。
     JR舞浜駅で、『ディズニーリゾートライン』に乗り換え。
     http://www.tokyodisneyresort.co.jp/drl/index.html
     車内には、ディズニー関連の貴重な資料とも言える、昔の人形などが展示されており、思わず全部を見て回る。
     ネズミーランドに興味は無いとか、ディズニー作品は嫌いとか言ってるわりには、こういう物品には弱い。
     ホテルに歩いて行くまでに、雨に降られてしまった。
     なんか、前に来た時にも降られたぞ。
     会場に到着し、希望した分科会の『下痢』の方の部屋に入った。
     静かな講議で嫌な予感。
     メモを見ながらホワイトボードにどんどん書いていき、書いたのと同じ内容を喋っていく。
     私がー番嫌いなパターン。
     これなら講議を聴く必要が無い。
     その手元のテキストをコピ一して見せておくれよ。
     しかも、メモを取ってる人に確認もせずに、どんどん消していってしまうんだから始末に悪い。
     後で、もう一つの分科会の『婦人疾患』の方に出席した人に尋ねてみたら、そちらは充実していた様子。
     あちゃー、失敗したか。
     やっぱり遅刻してくりゃ良かったと駄目駄目なことを思ったり。
     参考になった話としては、生理痛の治療に婦人華(ふじんげ)を最初に使うのが一つの選択ではあるが、疲れやすいような当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)寄りの人には安中散(あんちゅうさん)を足し、のぼせがある桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)寄りの人には芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)を足すというのが。
     ううん、生で聞きたかった。
     分科会の後に開会式。
     会社としての売り上げは、昨年度は29億3千8百万円との事。
     ただし、会員の売り上げは1億円近くの減だそうである。
     うちの赤字が、小さく思えますな(笑)
     そして、全体での講演会。
    『初級者の為の、間違わない方剤決定のコツ』というタイトルで、元気堂薬局のO氏。
     この先生の良いところは、JPS製薬に媚びないところ。
     JPS製薬の商品に無い漢方薬をバンバン挙げていく。
     それでいて、ちゃんとJPS製薬にある処方では、コレにコレを合わせると近い効果があるとも提示する。
     ううん、スゴイ人だ。
     迫力もスゴイんだが。
     聞いてると疲れるんだわ、コレが(笑)
     正直言って苦手なタイプ。
     私の場合、苦手なのと嫌いなのは別。
     自分の得になると思ったら、意地汚なく取り込んでいきたい。
     表題の内容については、まず第一に「悪くしないことです」と力説される。
     証が合っていても、必ずしも同じ対応で治るとは限らないから注意が必要だと。
     そして、主訴をちゃんと当てられるかどうか。
     例えば、頭痛の患者さんが来たら、頭痛に関する事をいっぱいいっぱい訊く。
     漢方で大事とされる、他の症状との関連を探ろうと、お腹の具合とか訊くなんて、そんな事は後回しで良い。
     主訴をとことん突き詰めることが大事と。
     続く講演は、『ドラッグストア一はこわくない!!』というタイトルで、F屋薬局のF氏。
     ところが、整形外科医院のサイトを紹介して、一般的な治療法をおさらい。
    「それだけかよ」と心の中でツッコミ。
     資料を集めるというのは当然のことながら大切だけれど、講演として聞く必要が無いんじゃないか。
     その資料を渡してくれれば済んでしまう訳で。
     整形外科医院のサイトで解説されている関節痛の説明や、使用する薬の種類が極めて現代医薬に偏っていて、漢方的な治療法に一切触れていないというのは参考になった。
     ただしこれも、講演者の口から解説されるのではなく、サイトのページをプリントアウトしてきただけでは、やっぱり時間の無駄としか思えず。
     しかしなんだね、良い講師は個性的でバイタリティがあり、社員は応対が大変そうではある(笑)
     懇親会の食事は、期待薄だったけど、まぁまぁ。
     相変わらず、冷房の入れすぎのくせに、冷たい飲み物しか用意していないのには呆れる。
     やや高齢のグループの人たちが本当に寒そうにしてたので、温かいお茶を用意するように注文した。
     私自身も、ウィスキーをお湯割りで。
     食べる一方で写真を撮り、気の利かないホテルマンに代わり用意された温かい飲み物を運んでとかしてたら、デザートのケーキを食べ損ねた(T-T)
     普通の食事は余ったくせに(苦笑)、デザートのケーキだけ先に無くなっちゃうんだものな。
     帰る頃は、まだ外も明るく雨は上がっていた。
     ホテルの送迎バス、ネズミバス(仮名)に乗ってJR舞浜駅まで。
     帰ってきたら、チュースカを入れた虫かごの中のチップが減っていた。
     奥さんによると、次郎が虫かごをひっくり返したらしい。
     大怪獣ジロー、チュースカを襲うか(・。・;
     奥さんが夕飯の買い物をしてないそうなので、『ピザカントリー』にピザを買いに出た。
     http://www.pizza-country.com/
     私は夕飯は食べてたんだけど、今日まで半額だという事で。
     懇親会での料理よりも美味しく、お腹いっぱいだったのに食べられた。
     奈良県で起きた男子高校生による母子3人の放火殺人事件。
     男子高校生のが通っていた高校の保護者有志が、処分を軽くするよう求める嘆願運動を始めたとか。
     3人殺しておいて処分を軽く?
     寝ぼけてるのか?
     怖い世の中だ。
     東大阪市の東大阪大生ら2人が9人グループに暴行され、生き埋めにされ死亡した事件では、当初、主犯格の男子学生から相談されて実行役リーダーを務めたとみられていた容疑者が、どうもあくまで従っただけらしいと捜査の過程で分かってきた模様。
     主犯格の男子学生は、相手を犯行現場に誘い出す方法を考えて指示をしており、集団暴行を受けた3人のうち1人の男性を解放する際には、運転免許証をコピーさせて受け取るなどして、事件発覚を防ぐための手だても考えていたという。
     さすがリーダー気質。
     保身も考えていたのね。
     だとしたら、共犯者も始末しておくべきでしたな。
     さて、チュースカの面倒をどうしよう。
     鳥や猫は飼った事あるけど、ハムスターは初めて。
     なんか飼育サイトを読んでると怖いわ~。
     暑さに弱くて、下痢したら一日で死んじゃうとか書いてあるんだもの。
     とにかく情報収集に努める。
     チャットでも、以前に飼ってた事があるという人からアドバイスを受けつつ、今夏のチューハイ事情の話など。(チューしか、語呂が合ってない)
     『沖縄パパイヤチューハイ』とかいうのを買ってきてあったので飲んだ。
     うっ、ニオイで来た………( ̄▽ ̄|||
     そして、甘い………( ̄M ̄|||
     こんなイカしたアホーなチューハイ造るユカイな会社は、『サントリー』。
     http://www.suntory.co.jp/rtd/okinawa/index.html
     しかし、すでに飲んだというK氏は美味しかったとの事。
     元の果物が好きだと、そうかもしれない。
     そしてこのシリーズ、どうやら沖縄の産業振興に役立ってるらしい。
     基地でお世話になってるからには、産業振興に協力はしないとなぁ。
     試供品のモニター募集がサイトにあったので、応募してみた。
     これから毎日、酒関係の懸賞に応募してみるか。
     目指せ、酒代0円(笑)
     言ってる事がちゃうやんか。
     やっぱり、社会奉仕はまず企業がしないとね。
     漫画の『美味しんぼ』じゃ、“カネトリー”とかいう社名で登場させられてたが(笑)
     他社は、“ポロポロ”とか“ユウヒ”とか穏便だったのに、何故か一社だけ。
     しかも、『YEBISU』だけは、「日本で数少ない本物のビールを出してるメーカー」として実名で出ていた。
     http://www.yebisubar.jp/
     YEBISUビールは大好きなんで異議は無いけど。
    「金持ちになって守りに入った雁屋(原作者)の言うことなどに、いちいち惑わされないもんね」とI氏。
     確かに、牛乳メーカーや醤油メーカーと戦ってた頃が輝いてたなぁ(笑)

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  • オタクの遺言状

     排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)を買いに患者さんがいらした。
     少し多めに飲んでも大丈夫かなと訊かれる。
     はい、大丈夫です(^-^)d
     奥さんが昼時に次郎を連れてきたが、店の前にお母んの車があり乗りたがる。
     なので、お母んが次郎を連れて、婆ちゃんの家に。
    「正露丸ありますか?」と患者さんが来店。
     詳しく症状を尋ねると、下痢が続いてるらしい。
     思い当たる事は無いという。
     朝起きてから日に3回ほど下痢気味だそうだから、症状は軽くは無いようだ。
     しかし、夜にかけては大丈夫だとか。
     ふーむ、冷えが原因かもしれない。
     大建中湯(だいけんちゅうとう)真武湯(しんぶとう)を比較検討し、冷えだという確証が無いため大建中湯を試してもらう事にした。
     それから、念のために一度は検査を受けた方が良いとお話した。
     少し脅すようであるが、難病指定の下痢もあるのだ。
     今回だけではなく、結構頻繁に下痢しているようだし。
     バファリンを買いに、お客さんがいらした。
     成人の息子さんが、転んで膝を打ったらしい。
     治打撲一方(ぢだぼくいっぽう)という物もありますと案内してみたが、とりあえず頼まれ物なのでバファリンを買っていかれた。
     夜になって、奥さんから携帯に電話。
     家への電話に出ようとして腰を捻ってしまい、歩けないくらい痛いと。
     馬鹿だねどうも。
     なんでそんなに慌てて電話に出る必要があるのか。
     なんのために常時、留守番電話を仕掛けてると思ってるのよ。
     寝てる時や、風呂やトイレに入ってる時でも慌てないで済むように、勧誘なんかの電話にいちいち出ないで済むようにでしょうが。
     大事な要件のある人はメッセージを吹き込むだろうから、留守録に入ってなきゃ気にしないでいい。
     とりあえず、芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)を持って帰った。
     安く済ませようと(笑)
     昨日の、と学会で買ってきた同人誌『オタクの遺言状 ~いつかかならず~』(発行:カラオケの艦隊)を読んだ。
     第一章のタイトルが、『オタクとは、「恥ずかしい財産を持つ人々」である』というのに、もう爆笑。
     そして、頬が引きつる(苦笑)
     そんなオタクだからこそ、遺言状を作っておこうというのが本誌の主旨。
     よく、「友人に即刻始末してくれと頼んであるから」と冗談めかして言う人もいるけれど、現実にはそれは難しい。
     オタクの友達同士が家族ぐるみで付き合ってればともかく、いきなり訪れた見知らぬ人を家に上げたり、ましてや故人の遺品を勝手に持ち出すのが許される訳がないと、ちょっと考えれば分かる。
     そんな時に役に立つのが、法的に執行する根拠となる遺言書。
     ところが著者は、遺言状を書こうと思って色々と調べてみて困ったそうだ。
     というのも、大抵の遺言状の作例では、愛する配偶者や子供達に宛ててといったものしか載っていないから。
     本誌の著者は、三十代の独身女性。
     両親は離婚して母親と兄がいる。
     結婚・出産歴ナシ。
     今のところする気も予定も無い。
     つまり、当てはまる作例が無いのだ。
     だから、無ければ自分で書こうと思い立ったそう。
     パチパチパチパチ(⌒人⌒)
     そして読み進めていって驚いたのが、法定相続人のくだり。
     知ってる人からすれば、「なんだ知らなかったの?」と言われそうだが、知らなかった。
     両親が離婚していても、親が生きている限り法定相続人として財産を持っていかれてしまうのだとか。
     私には残る財産なんて無いけれど、行方知れずの父親にも財産を渡さなきゃならないとは。
     しかも、もしその父親が誰かと結婚をして子供を設けていたりすると、なんと知らないうちに親族が増えてるなんて事にもなるそうな。
     つまり、相続人として誰が名乗りを上げてくるか分からない。
     これは結構怖いぞ。
     幸いにして(?)、著者も同じ境遇で実際に父親の戸籍を調べてみたら再婚相手がいて、相手の連れ子と養子縁組していた事が判明。
     それに基づいて作例が載っていたので役に立った(笑)
     他に、普通の遺言書ではあまり必要ないものの、オタクには必要だという事で、“遺言執行者”を遺言状で指定しておくようにと勧めていた。
     というのも、オタクの持ち物は、どれがガラクタで、どれがプレミアム物か分かりにくい。
     相続人同士が疑心暗鬼にかられるのを防ぐためには、ある程度価値の分かるオタク友達を遺言執行者に指名して、遺品の目録を作ってもらう事で円満に分配してもらおうという訳だ。
     ただし、事前に本人には知らせておくようにと。
     そりゃそうだ、いきなり任されたら本人も面食らってしまう。
     そうそう、この遺言執行人のもう一つ大事な役割がありました。
     それは、故人の名誉と家族の世間体を守る事。
     遺言執行人が指定されていれば、家族や親族といえども勝手には遺品に触れられない。
     人目につくと確実に困る、アダルトとかアダルトとかアダルトな物は、真っ先に封印してもらうのだ(笑)
     ところで、本誌によると漫画でも遺言状が作れるそうだ。
     ただし、人工物の貼り付けは認められないため、スクリーントーンなどは使用できず、おそらくはパソコンで描くのも駄目だろうとの事。
     ベタフラッシュや集中線、点描も直筆で描けと(苦笑)
     なんか、懐かしの漫画作品になりそうだな。
     ページが複数枚に及ぶ場合には、割り印も忘れないように。
     いやぁ、この同人誌、萌えキャラでも使って『萌える遺言状』とかいうタイトルを付ければ、商業出版しても売れるんじゃないかな。
     秋田県の藤里町で起きた小学1年生の男の子の殺害事件、男の子の2軒隣に住む女性が死体遺棄に関わっていたとして逮捕された。
     その女性は、4月に小学4年生の自分の娘が自宅近くで行方不明になり、水死体で見つかり、事故死ではないと訴えていた母親。
     やられた!
     最初の被害者の遺族が犯人とは、推理物としては面白い展開。
     自分の娘が事故死した事に納得できず、警察を動かすために犯行におよんだという話になるのか。
     この町は、知らない人にでも、子供たちが「おはよう」とか「さようなら」と挨拶しあえるのが自慢だったという。
     そういうものが防犯にはなりえない証明がまた一つ。
     次郎が夜中に起き出してきて遊び回る。
     明日は、私が奥さんの代わりに保育園に連れてく事になってるんだがなー。
     早く寝直しておくれよ。
     しばらくして、やっと次郎が横になってミニカーで遊び始めた。
     これは眠くなってきたしるし。
     寝入ったのを見届けて、こちらも就寝。

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  • ≪通巻0293号≫
    バカボンのパパだからパパなのだ/映画評『立喰師列伝』/映画評『名探偵コナン ~探偵たちの鎮魂歌~』/ストレスの頭痛

      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
      ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                    ≪通巻0293号≫
        提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
        発行 : 北園薬局 http://www.kitazono.jp/
        編集 : 北村俊純
        窓口 : info@kitazono.jp
      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ~~~~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~~~~
    ※4月25日(火)……バカボンのパパだからパパなのだ
    ※4月26日(水)……映画評『立喰師列伝』
    ※4月27日(木)……映画評『名探偵コナン ~探偵たちの鎮魂歌~』
    ※4月28日(金)……ストレスの頭痛
    ************************* 今号の平凡な日記 ***************************
    ◆4月25日(火)/2006年◆
     今日は、ちと頼まれて長野まで。
     長野県で、親子を対象に毎年プロの劇団を招いて公演を行なうというのを30年ほど続けている団体があり、今年は学校区ごとに開催して成功したようなので、取材に行って欲しいと。
     まぁ、興味はあるし、交通費だけは出るようなんで応諾。
     JR大宮駅から新幹線あさま号で向かうのだが、実は方向音痴に加えて時刻表や路線図も読めない私。
     乗り換え時間に余裕がどれほどあるのかも分からないため、焦りながら新幹線の窓口で乗車券と特急券を購入。
     ホームに上がったら、ちょうど乗り込む新幹線が入ってきたところだった。
     自由席で空いてる所に座ろうと思ったら、見知らぬ男性に注意された。
     団体で来てて、一つ所に固まりたいんだと。
    「すいません」とは答えたものの釈然としない。
     だったら、指定席を押さえなさいよ。
     続けて何か別な事があったら爆発していたかも。
     JR大宮駅で購入した、“春限定”という駅弁が美味しかったから救われた。
     中身としては、天ぷらに煮物に混ぜ御飯とオーソドックスなんだけど。
     
     長野駅でJR篠ノ井線に乗り換えて、川中島駅を下車。
     寒い(((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル
     長野の寒さを舐めてたよ。
     タクシーを待っていたら、乗り場の手前で別な人が捕まえて乗ってしまった。
     東京あたりじゃご法度だけど、ここではアリなのか。
     次はそうしようと思ったら、さらにその手前でタクシーを別な人に拾われてしまった。
     ううっ、勝てない(/_;)
     そこへ、前日から長野入りしていた事務局長のK氏と娘さんと合流。
     事務局長が近くのスーパーから、タクシー会社に電話して呼んだ。
     ところが、30分経っても来ない。
     長野って、どこもこんなにノンビリしてるのか。
     それとも観光地で、タクシーが不足?
     その割には、私が最後にタクシーを拾い損ねてからは一台も来ないしなぁ。
     そこへ、呼んだのとは別な会社のタクシーが来た。
     呼び止めたら、すでに別会社のを呼んでるんじゃ後から文句が来るから乗せられないと断られる。
     呼んでから30分も来ないタクシー会社は見捨てても良いと思うがな。
     やむなく、事務局長の娘さんを残して行く事に。
     受付時間に遅れると困るので。
     すると、走り出してから呼んだ会社のタクシーとすれ違った。
     後で娘さんに聞いたら、確かに呼んだタクシーだったという。
     ところが、到着したタクシーは止まったまま、なんのリアクションも無かったそうな。
     ただ止まっただけ。
     で、娘さんが声をかけたら、やっと呼んだタクシーだと分かったという。
     稼ぐ気の無い会社なのか。
     う~ん、テレビや新聞なんかでさんざん報道されてる、タクシー不況はどこ?
     会場で受付を済ませ、予め決められてるテーブルに案内された。
     今日は、活動の報告会と聞いていたのだが、どうやら分散会スタイルのようだ。
     各班に分かれて、成果や問題点、感想などの意見交換をする訳だ。
     今回私は取材という事で依頼されていた。
     しかしその立場が先方に伝わっていなかったらしく、同じテーブルの責任者の人に「メモを取るのをやめてお話に参加して」と言われてしまった。
     しゃあない、ICレコーダーだけ動かしておくか。
     後で分かったのだが、この人が今回の学校区ごとでの公演を牽引した全体の運営委員長でもあった。
     で、先の注意の後に、地元でサークル活動などをしているかと尋ねられ、していませんと答えたら、「寂しいでしょ。可哀想ね」と言われる。
     は?
     何がどう繋がって、「可哀想」という言葉が出てくるんだ?
     それは、話しててすぐに分かった。
     ある地区では食べ物を販売したそうで、赤字になった場合の事を考えて、値段にその分を乗せておくべきだったかと、運営委員長に地域公演に取り組んだ一人が質問したさいに、「ダメ、絶対」と薬物撲滅キャンペーンのように力強く返答したのを聞き、その理由を私が尋ねたのがキッカケだった。
    「お金の事を考えると心が貧しくなる」と言われたから、さらにその理由を訊いてみた。
     心が貧しくならない方法を考えるとかもあるはず。
     ところが、やはりその理由は心が貧しくなるからだという。
     これでは、「バカボンのパパだからパパなのだ」である。
     では、今回は赤字を抱えなかったけれど、もし赤字になったらどうするのかと質問を変えてみた。
     すると、赤字になったら皆で考えるという。
     一部の地区で赤字になった場合も、後で皆で考えれば良いと。
     なるほど確かに、信念を持って借金を負う方は、それで良いだろう。
     しかし、貸し付ける側への迷惑についてはどう考えるのか。
     かつてバブルが崩壊した時期に、主催者から劇団への公演料の未払いが問題になった事もあったはず。
     借金をする側が、自分達は正しいからと貸し付ける側への迷惑を考えないというのは、社会の中で活動していくのに変ではないのか。
     しかし、自分達は正しい活動をしているのだから、活動を通して心は豊かになった、と繰り返すばかりで、“儲ける”という事には否定的だった。
     そして、とうとうこんなセリフをノタマッタ。
    「お金に価値を持ってるような人は、関わってもらわなくていい」
     お金に価値を見出す人はそれでいい。
     自分達の活動が理解されなくても構わない。
     でも関わった人は心が豊かになると。
     その段になって、成功の鍵の一端が理解できた。
     商業的なマーケティングに則った、まさしく正しい戦略を取った事だ。
     埼玉県でこの種の活動が上手くいっていない原因の一つは、多様化する価値観に対して、活動もまた多様化させ、活動の焦点と取り組みの力点を分散させた事のように思う。
     それを踏まえると、ターゲットを明確にし、中心になるメンバーが方針をブレさせず、取り込めない層に対しては線を引き無駄な労力を割り振らないのは、成功の方程式として完璧。
     同時に、力強い組織を構築するための手法でもある。
     その事に気がつくと、途端に薄気味悪くなってきた。
     先の「寂しいでしょ。可哀想ね」という言葉。
     それは、「バカボンのパパだからパパなのだ」と同じ論理で、「独りだから寂しい」、という感覚だったのだろう。
     それでいて、価値観の違う人には関わってもらわなくても構わないという活動のドコが、心を豊かにしているのか。
     “儲ける”事に関してのイメージも偏りすぎ。
     お金なんて、所詮お金でしかないのにね。
     変に意味付けてる気がする。
     ある種の勝者が弱者を蔑む構図、この場合は主に経済だが、その構図がそのまま反対に、つまり心の場合には、鏡のように左右対称になっている事に気づいていない。
     他者を蔑む心根の汚さは同じだろう。
     なんだか、20年以上前の市民団体と同じ空気だ。
    「心が豊かになった」と強調するほどに、心の貧しさが際立つばかり。
    「川中島で亡霊を見た」
     そんな気がした。
     報告会が終わり、長野駅までは長野の団体の会員さんが車で送ってくれた。
     K氏一行は、善光寺参りしていくとの事。
     私は店に行かなければならないので辞去
     駅に入ろうとしたところで、奥さんからメールが入った。
     ドジョウが見つかったと。
     友達に夫婦喧嘩の顛末を話し(苦笑)、ドジョウの売ってる店を教えてもらったそうだ。
     しかし、山菜を取りに行く時間は無いなぁ。
     とか思ったら、駅前の売店で、のびる、タラの芽などの山菜を発見。
     よっしゃ、これで今夜は天ぷらだ。
     薬局に行くと、近所のお客さんが、子供用の歯磨き粉を買いにみえた。
     刺激の少ない物をと頼まれたものの、歯磨き粉の味というのは分からないのが実情。
     これが食べ物なら、一度は自分で試してみてという事も商売上しないでもないのだけれど。
     普通に、子供用のイチゴ味を案内するくらいしかできなかった。
     目薬を買いにいらした患者さん、疲れ目用のという事なのに「どれが一番強い?」と尋ねられる。
     この場合、「強い」というのは、どういう効果がある事を指すのかしらん。
     結局、値段の一番「高い」のを選ばれていった。
     ますます謎。
     目薬でなく健康食品ならば、アスタロンアスタレッドもあったんだけど。
     マンションに帰って天ぷらの用意。
     うっかり、油を切るためのキッチンペーパーを買うのを忘れた。
     まぁ、そんな物はティッシュで代用。
     油の温度を高くしすぎて、ちょっと色が濃く仕上がってしまった。
     でも、ドジョウの天ぷらウマー(´¬`)
     とりあえずこれで、2週間以上続いていた夫婦喧嘩は終結。
     まぁ、どうせまたくだらない事で勃発するだろうが。
     浮気ではケンカにならないのに、食べ物でケンカになる。
     奥さんからは、保育園の次郎の様子を聞かされた。
     なんか、四月生まれの子たちの誕生日会があったらしい。
     誕生日会くらいは昔もあったけれど、保育士さんたちが子供に接する様子が、ものすごく優しくて変な感じと言っていた。
    「私たちが保育園の頃って優しくなかったよね」と奥さん。
     だよねぇ。
     私も、やたら倉庫に閉じ込められた思い出しかないよ(笑)
     つまり、閉じ込められるような事をしてた訳ですが。
    ≪育児日記≫
     今日は、次郎を1日保育園に預けた。
     4月の誕生日会が保育園であったみたいで、誕生日の歌に合わせて手拍子したりパネルシアターの動物のあてっこを集中して見ていたようです。
     手形をとる為、絵の具を手に塗ると、ビックリしていたとのことでした。
     何はともあれ無事に過ごしてくれて良かったと思い、お昼もほぼ完食したみたいで、体調も良くなってきたらしく、元気に迎えのときも笑ってたかな。
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    ◆4月26日(水)/2006年◆
     今日は、午前中に『立ち喰い師列伝』を観るために渋谷に出た。
     http://www.tachiguishi.com/top.html

     ネットで得ていた情報では、今週中に上映が終わるかもとの事だったので。(予想外に評判が良かったのか、6月まで延長している劇場も)
     1人で行くつもりが、奥さんの「ズルイ~」の一言で一緒に行くことに。
     あんた、押井守監督の作品は好きじゃないでしょ。
     朝食を食べずに出てきたというのもあり、マクドナルドで持ち帰りを注文して劇場に持ち込み。
     どうせ、立ち喰いがテーマの映画だし、これも良いか。
     立ち喰い蕎麦屋などの店に現われては、出された食べ物に文句をつけたり、逆に褒めちぎるかと思えば自分の半生を語ったりして、食い逃げをするプロのゴト師という“立喰師”なる架空の職業を設定して、これまた架空の戦後史を通して、現実の戦後とは何だったかを問いかける………らしいこの作品、設定からして分かるとおり、押井守監督の冗談から始まった企画がついに日の目を見た変な映画である。
     いや、私はコレを待っていたのよ。
     宣伝ポスターの、黄色いマフラーをなびかせた紅い服を着た女性というのは、なんだか『サイボーグ009』のパロディみたい。
     作品コンセプトが前衛的なら、撮影手法も前衛的。
     “スーパーライブメーション”などと大層な名前を技法に付けているが、その実やっているのは役者をブルースクリーンの前で何万枚も写真撮影し、その写真をCG上で背景と合成してパタパタアニメのように動かすという、スゴイんだか手抜きなんだかという手法。
     最初は笑いがこみ上げてくるが、これが意外と説得力を持って物語を語る道具の一つとなっていて感心した。
     実写でありながら、“画が動かない”という事が、これほど効果的に活かされるとは。
     そして、怒涛のように延々と語られ続けるナレーションに圧倒される。
     山寺宏一さん、お疲れ様(笑)
     後でパンフレットを確認したら、なんと本作中では9役を演じ分けていたそうな。
     ううん、気づかなかった。
     押井監督作品では、とかくこの長い語りが嫌われる要素なのだが、これが無いと押井節の魅力は半減だし、そもそも真剣に聞こうとする方が悪い(暴言)。
     BGMか何かだと思って、端々に聞き取れる言葉だけを飲み込めば良いだろう。
     そうする事で、自分が何に惹かれるかが分かる。
     私は断然、弱者の視点。
     そしてその弱者がまた、無用なプライドを持つ事の滑稽さと大切さを教えてくれてる……気がする。
     ところでこの作品、パンフレットで押井監督自身が語っているのだが、実は映画としては前半で終わってしまっている。
     途中から、“なんにもない”かのようにメッセージ性は空洞化し、後は刺激だけを受けて笑い転げているうちに終わるのだ。
     もちろん、それさえも現実の日本の世相と重ね合わせて、ある種のメッセージを受け取る事はできるだろう。
     と言うか、私は受け取ったつもり。
     それを考えると、嫌な映画でもある。
     そして寂しい気持ちになる。
     それでも、その後半は理屈ぬきに面白い。
     いや、理屈を勝手に絡めて観ると面白いか。
     ロッテリアに、立ち喰い師の1人ハンバーガーの哲が現れてハンバーガーを百個注文する。
     応援のアルバイトが駆けつけるも、ハンバーグを焼く鉄板のスペース自体は広くならないから生産性は一行に上がらず、ついには待っている他の客のイライラが頂点に達し、チェーン店のシステムが崩壊するという描写は、先のパタパタアニメの技法とあいまって単純に笑え、一方でシステムというものの脆弱さも見せつけてくれた。
     しかし、よくロッテリアが名前を貸してくれたよな(笑)
     牛丼の吉野家は、予知野屋になってたのに。
     ちなみに、原作の小説ではロッテリアではなく、マクドナルドだった。
     あと、出演者には、プロの俳優に混じって押井監督の友人たちが多く出演しており、その扱いには爆笑するやら苦笑するやら。
     特に、スタジオジブリの名プロデューサーなんか、うどんの丼を叩きつけられて死ぬ冷やしタヌキの政の役だったけど、本当に恨みがあったんじゃなかろうね(苦笑)
     そうそう、途中ハプニングが発生した。
     映写機が故障したのだ。
     最初は画面とセリフが飛び、同じシーンが繰り返し流れた。
     押井監督の映画では珍しくない手法なので、演出かと思ってしまった。
     その後にも2~3回そんな事が繰り返されて、ついに場内の明かりが点いて、あっ本当の事故なんだと分かった。
     普通は腹の立つところだけれど、押井監督の作品だからと、むしろ得した気分(笑)
     帰りに渋谷の本屋立ち寄り。
     奥さんが、オカルト雑誌の『ムー』を今月は買い忘れたとか言って。
     忘れてりゃ良かったのに。
     駅からの帰り道、常連のお客さんに会い挨拶。
     それからまた歩いてると、別なお客さんに会って、また挨拶。
     うう、何を遊び歩いてるかと思われるな(・_・;)
     奥さんには、セブンイレブンでアイスクリームを買わされる。
     今日は、私の観たい映画を観たからという理由。
     付いてこなくても良かったんだがなー。
     薬局に行くと、注文しておいた漢方薬がいつもの時間になっても届かずヤキモキ。
     お客さんの要望は代金引換だから、郵便局の窓口が空いてるうちに届いて欲しいんだが。
     床掃除をしていたら、問屋さんが来た。
     あと10分というところで到着。
     急いで商品の梱包に取り掛かる。
     奥さんが迎えに行って連れてきた次郎が、退屈なのか泣くので郵便局まで連れて行った。
     腰痛に使いたいとの事で痛み止めを買いに患者さんがいらした。
     痛み止めで感じなくさせるだけよりは、こちらの方が良いですよと麻杏よく甘湯(まきょうよくかんとう)を案内した。
     芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)が欲しいとお客さんに言われ、何に使うのかを詳しく訊いてみると、成人の娘さんの生理痛のためだとの事。
     確かに、芍薬甘草湯地竜(ぢりゅう)を合わせた痛み止めでコリホンもあるので間違いではないものの、生理のたびに痛むようだと、あまり効果的とは言えない。
     疲れやすく体力が不足気味であれば当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)か、生理の前後にのぼせたり血の量が多いようだと桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)が考えられる。
     本人ではないので、いまいち判然としない。
     とりあえず、今日のところは芍薬甘草湯を買うという事で、できれば後からでもご本人をとお話した。
     M叔父が店に来て、ステッキチェアはどこで売ってるかなと訊かれた。
     趣味で油絵を描いており、出かけた先で描きたくなった時に座ってスケッチするのに使えるようなステッキを探してるんだそうな。
     ううん、私も詳しくないからなぁ。
     試しにネットで検索したら、こんなのが出てきた。
     http://www.e-zakkaya.com/Templates/007110454.htm
     どんなもんでしょ。
     風邪の相談でいらした患者さんに、麻黄湯(まおうとう)桔梗湯(ききょうとう)を求められる。
     ところが、会計する段になって「胃薬もちょうだい」と言われた。
     あうっ、それはでは麻黄湯は合わない。
     麻黄が胃を温めるため、気持ち悪くなる事があるのだ。
     しかし麻黄湯を使いたいとは言われるので、胃には何にしようかと迷う。
     胃が張る感じがするというので半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)とも思ったが、冷えると痛みが増すという話から、患者さんが痩せ型な事もあって安中散(あんちゅうさん)に。
     昨日、山菜とドジョウを天ぷらを楽しんだので、残りを使った第二弾は、ドジョウ山菜パスタ。
     用意をしようと思ったら、奥さんに風呂に入れられてあがってきた次郎が、何故かおんぶ紐を持ってきた。
     なんだよ、おんぶしろってのか?
     おんぶしながら調理。
     狭い台所だから動きにくい。
     スパイスを効かせて、ドジョウ山菜パスタが完成。
     ウマー(´¬`)
     夜中にチャットで、「午後の紅茶が、なんか新しいのを出してましたね。
    ペットボトルの形が変わっただけなのかな」と私が発言したら、I氏が速攻で近所のコンビニだかで買ってきた。
     早っ!!Σ( ̄□ ̄;)
     モノは、『午後の紅茶スペシャル カムカムレモンティー』というヤツ。
     (音が出るので音量に注意)
     http://www.beverage.co.jp/gogo/op.html
     味について尋ねてみる。
     でも、甘さについてはI氏の評価はアテにならない。
     甘さに強いから。
     きっと草餅のチョコレートフォンドュも平気で食べられる。
     そして飲んだ感想はというと、「う~ん……(^^;」と唸ってた(苦笑)
     酸味が強いらしい。
     機会があったら、飲んでみよう。
     ところで、『午後の紅茶』は商品名だけど、朝のコーヒーというキャッチフレーズで販売しているメーカーが無かったっけ?
     ちと思い出せない。
     K氏は、『午後の紅茶』の新製品に『深夜の紅茶』はどうかと。
     深夜販売限定か(笑)?
     そしたら、早朝の紅茶とか、午後三時限定紅茶とかはどうか。
    「朝市限定販売の紅茶(o ̄∇ ̄)o」というI氏のコメントでオチ。
    ≪育児日記≫
     今日は、保育園で外にお散歩しに行ったようです。
     走る車を見たり、花を見たり。
     次郎は、とても動く物が好きなようで、車はすごく熱心に見てたんじゃないかと思うけど。
     で、保育園にも慣れてきたようで、よく何か「うーうー」とかお話を先生にしてくれるようになったとのとこを聞いて、少し私はホッとした。
     このまま、そういう生活に無理なく馴染んでくれればいいなと思ったりした。
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    ◆4月27日(木)/2006年◆
     次郎が夜明けに大泣き。
     咳をした拍子に吐いた。
     またか?
     しかし、気持ち悪くて吐いたのとは違う吐き方で、少し安心。
     とはいえ、布団を汚したもんだから奥さんがキレる。
     シーツを取り替える頃には、せっかく咳が治まって寝入った次郎に再び怒鳴るもんだから、また起きてしまい大泣き。
     あのさー、もうそろそろ言葉を理解してきてるんだから、そういう怒り方は良くないんじゃないかね。
     子供の頃の病気ってのは甘えるべき時なんだから、そこで怒っちゃ、肝心な時に具合が悪くても何も言わなくなったりするぞ。
     私は、親父がいる時には陰でコソコソと吐いていた。
     家の外に出て、道路でゲロゲロ。
    『名探偵コナン ~探偵たちの鎮魂歌~』を観にアリオ川口へ。
     http://www.conan-movie.jp/index.html
     昨日は、私の好きな映画に付き合ったからと奥さんのリクエスト。
     チッ、そういう魂胆かよ(笑)
     劇場版10年記念作品だという今作は、蘭や少年探偵団たちが人質に取られ、期限内に事件の謎解きをして依頼者に語らなければならないという内容。
     遊園地が出た瞬間に、「またかよ」と呆れてしまったんですが。
     今回は、実は最初は私、てっきり工藤新一の父親が仕掛けたんじゃないかと思っていたんだけど、途中で本物の爆弾が爆発して危うく子供が怪我しそうなシーンが出て、ちゃんと犯罪事件なのねと分かったところで、ますます萎えた。
     いや、これは相当に勝手な話ではあるものの、なにしろ全編を通して緊張感が無いため、冗談としか思えなかったため。
     金持ちのタチの悪い完全な道楽とか、そっちの路線かと。
     そしたら、犯罪グループの仲間割れだってんだもの、物語が進むにつれてスケールがどんどん小さくなっていく。
     少年探偵団の活躍を封じ、黒の組織の出番も無く、それでいてサブタイトルに「探偵たちの鎮魂歌」と付けたなら、せっかく服部平次とコナンが行動を共にするのを、もっと推理を競わせて“熱い”展開にしてもらいたかった。
     制作サイドとしては、10周年を記念して可能な限りのキャラクターを登場させたと胸を張ってるようだけれど、この程度のショボイ事件を柱にするくらいなら、それぞれのキャラクターが絡む小さな事件が最後の方に結びついて収束していくという展開の方が面白かったと思う。
     劇場版というと、無意味に爆発したりする訳だけど、最後の爆発は、アレはないでしょー。
     あの爆発が、そのまま今作の出来を表してる気がしてならない。
     昼食は、アリオ内で『だし茶漬け本舗BUBU』を。
     http://www.ginzalion.jp/shop/index.html
     あまり期待せずに鯛茶漬けを注文したら、これがなかなかのお味で。
     まぁ、化学調味料の味なんですが(笑)
     でも、悪くないと思う。
     ドリンクのお茶も工夫してくれれば、私はハンバーガー系の代わりに通いたい。
     奥さんをアリオに残したまま、事務所に立ち寄り。
     総会資料の原稿を届けに。
     締め切り過ぎたのに、広報誌の原稿は集まっていない模様。
     気が重い………。
     奥さんを回収して(笑)、薬局へ。
     半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)を買いに高齢の患者さん。
     これを飲んでいると、やはり落ち着くとの事。
     咽喉が詰まる感じがする人には、特にオススメ。
     他には、結婚式のスピーチなんかでの緊張の緩和に。
     財団法人日本自動車研究所から電話。
     補助金申請用紙を来月の2日までしか預かれないから、早くヤマハ発動機の売買契約書のコピーを送って欲しいと。
     そうは言われても、そのヤマハからまだ書類が届きませんで。
     入れ違うかのように、ヤマハから売買契約書が届いた。
     印字されている日付から換算すると、WEBで注文してから一週間くらいだな届くまで。
     すると、ヤマハからも電話が。
     先に出した注文をキャンセルするためのメールが届いていないと。
     2回も送ったはずなんだがな。
     メールを印刷してFAXで送る。
     次いで、財団法人日本自動車にも届いたばかりの売買契約書をFAXで送信。
     奥さんが次郎を保育園から連れて帰ってきた。
     遊び足りないのか、次郎がグズっている。
     おんぶ紐を見せると機嫌が良くなり、せがまれる。
     重いって。
     背負ったまま、店の中を行ったり来たり。
     奥さんは、いったんマンションに戻り、柳川鍋の材料を取ってきた。
     帳簿付けが溜まってるので、帳簿を遅い時間まで付けて、そのまま薬局で夕食を作る算段らしい。
     頭痛の相談で患者さんが来店。
     旦那さんが黄連解毒湯(おうれんげどくとう)を使っていたので、自分も飲みたいという。
     あれは、体格が良くて上半身がのぼせるタイプの人向け。
     奥さんは痩せていて、肌も色白く、適応する感じではない。
     冷えが原因であれば、柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)が考えられるものの、今の段階では飛躍のし過ぎか。
     まずは、釣藤散(ちょうとうさん)を試してもらう事にした。
     店の奥の台所から奥さんの悲鳴。
    「ネズミー!!」
     バカッ(>_<)
     お客さんがいる時に、なんて事を叫ぶんだ。
     飲食店じゃないからまだいいけど、ネズミ捕りだって売ってるんだから、そんな事を大きな声で言われては困るのだ。
     まったく=3
     ホリエモンこと堀江貴文氏が、保釈されたというニュースを各局とも、リアルタイムに中継したりと大騒ぎ。
     話題性はあっても、ニュースとして速報しなけりゃならない理由は無いと思うんだがな。
     まぁ、私もテレビで見てしまいましたが。
     なんと今日は、東京拘置所前には朝から見物人たちでごった返していて、東京地裁が検察側の準抗告を棄却したとのニュースが伝わった19時過ぎからは、さらに人が増えて500人くらいになったそうだ。
     屋台を出せば縁日みたいだ。
     で、カメラの前に姿を現した堀江氏、なんか痩せたらイイ男になってるじゃん。
     食生活を正せは、変われるかもという希望が(笑)
     ネットでの記事には、ゲーム業界団体のコンピュータエンターテインメント協会が、興味深いデータを公表していた。
     漫画やアニメ、ゲームのキャラクターに愛情を抱く「萌え」という言葉を、何らかの形で認識している人が6割を超えているという事がアンケートで分かったそうなのだが、そのうち「萌え」を会話で使う率は男性よりも女性の方が高いという。
    「使う」が最も多かったのは15~19歳女性の12.1%で、次いで20~24歳女性の11.1%となり、男性の最高は、20~24歳の8.9%留まりだったとか。
     アンケートの取り方は、首都圏と関西圏を中心に国内の3~79歳の男女を対象に実施し、1000人以上から回答を得たそうだから、一応は信頼できるか。
     そこからすると、テレビの報道番組なんかで、いかにもオタクといった風貌の男性が「萌え~」とか言ってるのを多く見かけるのとギャップがあるな。
    ≪育児日記≫
     鼻水が今朝、ちょっと出ていた感じでいたけど、元気なんで保育園に送りに行った。
     保育園では、とても機嫌が良かったようで、ブロックやままごとのオモチャをいじるのが大好きとの事で、御飯もよく食べていたみたいです。
     咳は、保育園では出てないようで、よかったと思う。
     それから身体測定もしたようで、身長は82センチ、体重は10.2キロぐらいだった。
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    ◆4月28日(金)/2006年◆
     膀胱炎の薬を買いに患者さんが来店。
     抗菌剤をと頼まれるが、昨年の4月からすでに薬局の店頭では販売できない。
     なので、猪苓湯(ちょれいとう)を案内した。
     前に買ったという頭痛の漢方薬を求めて、お客さんがいらした。
     しかし飲んでいるのは息子さんで、名前を覚えていないという。
     神経性の頭痛という事だから、川きゅう茶調散(せんきゅうちゃちょうさん)かな。
     会社勤めでストレスが溜まってという友人に勧めたら、良く効いたと喜んでもらえた物。
     本人は覚えてるようだから、もし違っていたら交換します。
     昼食を食べてから、奥さんと次郎を新宿駅まで送る。
     メンドウな。
     次郎は、体調がすぐれないのかバスの中でも大人しい。
     まぁ、助かるんですが。
     最近、電車を見ると「でんあー」と叫んで人にソレを見せようとする。
     だもんだから、駅で待ってる間も「でんあー」、電車に乗って窓の外を見ては「でんあー」と言い続けていた。
     お前、もっと具合悪くていいよ(笑)
     高速バスが乗車場にちょうど来ていて、あと3分というところで慌しく奥さんが切符を売り場で買ってきた。
     二人を見送って、ヨドバシカメラへ。
     店で使うプリンターのインクなどを買い込んで、某事務所に向かった。
     広報誌の原稿を届けに来ただけのつもりが、印刷最終日の今日になっても届いてない原稿があるという。
     事務局長から運営委員長に電話してもらったら忘れていた模様。
     FAXで手書きの原稿を急いで送ってもらい、これは事務局長にパソコンで清書してもらう一方で、他に不足している原稿を私が穴埋め。
     今までで、一番手間がかかってる気がする。
     なにせ、そのまま夜までかかってしまった。
     事務所では、夜の会議が始まった。
     ところが、主要メンバーが揃わない。
     各自に事務局が電話してみると、風邪やら仕事やらで来れない人多数。
     せめて連絡寄こせよと皆して怒っていた。
     困ったもんだね。
     来ていた人たちには、広報誌の印刷を手伝ってもらう。
     奥さんも子供もいないので怠惰な生活というのをしてみる。
     酔って酔って酔い潰れるのだ~。
     1人だと危ないか(・_・;)
    ≪育児日記≫
     今日から、静岡の私の実家に帰り、次郎を連れてった。
     旦那に新宿まで送ってもらったので、とても助かった。
     ちなみに私の誕生日でもあり、35歳になった。
     家に着く頃は、妹に足柄まで車で迎えに来てもらったりした。
     次郎は、雰囲気にちょっと慣れないでいたみたいだが、車に姪が乗ってることが分かると、急にニコニコしだした。
     なにか姪のこと覚えていたみたいなんで少々ビックリ。
     ちょっと実家で楽できるかなと思った。
     夜は、ケーキを買って、みんなで食べた。
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